説明

エネルギー効率がよい絶縁性を有する建物用被覆材

【課題】
【解決手段】本発明は、建物の建設に使用される方法と材料を提供するものであり、これは空気および水のバリアと絶縁性または遮音性と共に水蒸気透過性が必要とされる。いくつかの実施例は、次世代の新しい建物の建設に役立つ、建物の建設の様々な必要性に応える材料を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2004年6月29日に出願された米国暫定特許出願第60/583,940号および2004年10月7日に出願された米国暫定特許出願第60/616,887号の優先権を主張する。これらの出願について十分な説明を行うとともに、全体を本明細書に取り込んでいる。
【0002】
ポリマコート紙および耐水性の被覆材料は、建設業界において、水蒸気の外側通路となる一方で、空気および水が建物の内部へに侵入するのを防ぐのに有用であることが知られている。このような材料は、フレキシブルで建物を“覆う”のに使用され、または硬質であるため建物の外壁や屋根の構造的あるいは装飾的なパネルとして用いられる。
【0003】
ハウスラップと呼ばれる透湿性のある建物用の被覆材は、壁および屋根のアッセンブリの組立てに利用され、有用である。ハウスラップ材は、空気の侵入を減らすことによりエネルギーのロスを改善すると共に、建物内に水が侵入するのを防ぐ防水材として機能する。これらの材料には、水蒸気透過率(WVTR)で決まる透湿性があることが求められる。水の浸入および空気の侵入を防ぐと共に水蒸気を逃がすことができるハウスラップ用に製造される人気のある2つの材料は、タイベック(商標)という名でデュポン社から入手可能な、熱処理されたスパンボンデッドポリオレフィンである。第2の材料は、細孔を有するポリオレフィンフィルム合成物であり、“R−Wrap(商標)”という名でシンプレックスプロダクト社から入手可能である。これらの人気ブランドの他にも、リーメイ社のタイパ(登録商標)、テネコビルディングプロダクト社のアモラップ(登録商標)、シンプレックス社のバリケード(登録商標)、オウンズコーニング社のピンクラップ(登録商標)等といった様々なブランドがある。
【0004】
有孔ポリオレフィンフィルム合成物はハウスラップのアプリケーションに使用されている。ハウスラップ材は、フィルムが貼られている壁から水蒸気を逃がすために、気体を透過できなければならない。さもなければ、壁の内側に閉じこめられた水蒸気が液化して、腐食およびカビの発生を引き起こし、カビや白カビが壁を傷める。フィルムは、風および水の浸入から壁を守るべく、空気に対して十分な不透過性を有していなければならない。さらに、フィルムは、適度な張力と、破壊強さ、伸張性、引き裂き強度、収縮性、および破壊強度といった物理的性質とを備え、建設中の損傷を防がなければならない。
【0005】
有孔ポリオレフィンフィルムは、炭酸カルシウムを充填した前駆体フィルムを引き伸して作ることができる。気体/蒸気を透過させ液体は浸透させない“通気性”フィルムは、三菱化学工業株式会社に譲渡されている米国特許第4,472,328に記されている。この特許は、全体的にここに取り込んでいる。三菱の特許には、重量パーセントが20から80パーセントの表面処理をした炭酸カルシウムなどの充填材を有するポリオレフィン/充填材合成物から生成された通気性のポリオレフィンフィルムが記されている。水酸基末端液体ポリブタジエンなどの液状またはろう質状の炭化水素ポリマエラストマーが発見され、1軸または2軸に延伸して通気性フィルムである前駆体フィルムが製造される。三菱に記載されている通気性フィルムは、花王株式会社に譲渡されている英国特許第2,115,702にも記されており、これも全体的にここに取り込んでいる。花王の特許にはさらに、三菱の特許に開示された通気性フィルムで作った使い捨ておむつが記載されている。この空気を通すフィルムは、液体を含むおむつの裏張りとして使用されている。
【0006】
適切な防水材を提供することは、今日のエネルギー効率のよい建物にとって重要である。しかしながら、建物を被覆することにより生じる熱損失の問題には取り組んでいない。現在では、住宅から逃げていく熱の大部分は、床や壁、天井などを伝って出ていく。最大の熱効率について、アメリカンビルディングオフィシャル委員会のモデルエネルギー規約は、壁および天井をそれぞれR19およびR38に絶縁することを要求している。現在の2×4の壁の構造では、3.5インチの繊維ガラス絶縁材が可能であり、これはR11に評価される。木製の間柱や、外面の合板その他によるロスを考慮すると、壁全体のRの値はR9.6まで低下する。モデルエネルギー規約に適合するための一つの選択肢は、壁の構造を2×6に増やして、より厚い絶縁材を組み込むことである。2×6構造はまた、設置する間柱を24インチにすることが可能である。しかしながら、間柱を大きくすることは、壁の外面にたわみを生じさせることでもあり、また材木および絶縁材の費用がかさむ。米国のエネルギー省の報告によると、費用を抑えて全体のR値の値を高くする方法は、厚い絶縁性の被覆材を設置することである。これは、より高いR値を提供するだけでなく、形状の連続性により、風雨が建物に侵入するのをより一層防ぐことができる。
【0007】
デュポン社のタイベック(登録商標)のようなスパンボンデッドポリオレフィンといった現在の住宅の被覆材は、水と空気の両方が住宅建造物に侵入するのを防ぐ耐候性膜として広く使用されている。このようなシステムは、所望の目的を果たすと同時に水蒸気を逃がすよう慎重に設計されている。かつては、典型的な“漏れ孔のある”建築方法により、空気が自由に流れ、従って壁の空洞に入った水蒸気を素速く乾燥させることができたため、空気の流れを制限することは必要ではなかった。しかしながら、絶縁材の改良に伴い、建物内部の熱が遮断され、水蒸気の温度が急激に下がり、液化が生じて水を閉じ込めてしまう。このように、建物の外面を湿気や空気の侵入を防ぎ、他方では水蒸気を逃がせるようにする必要がある。
【0008】
押出成形したポリスチレンやポリイソシアヌレートの絶縁ボードといったその他の外部被覆材は、住宅の外部のR値を増やし、時には耐候性のあるバリアとして機能する。しかしながら、これらの材料は高価で、また燃焼源にさらされたときに非常に燃えやすく、非常に濃いとても有害な煙が発生する。このように、これらの材料はしばしば、防火材として少なくとも0.5インチの石膏ボードまたは薄い金属片により保護しなくてはならず、さらに費用がかさむ。さらに、これらの発泡性のボードは、天候の風雨から保護する一方で、隣接するボードの継ぎ目が浸透しやすい。
【0009】
エアロゲルは、その構造、すなわち、低密度、オープンセル構造、大きな表面積(およそ900m/g以上)、およびナノメートル単位の細孔サイズに基づいて、材料分類がなされている。超臨界および臨界未満の流体抽出技術は、一般に材料の脆性セルから溶剤を抽出するのに用いられる。様々なエアロゲル合成物は、有機および無機の双方が本分野で知られている。無機エアロゲルは一般に、金属アルコキシドに基部を有し、シリカ、カーバイド、およびアルミナといった材料を含む。有機エアロゲルは、カーボンエアロゲルと、ポリイミドエアロゲルのようなポリマのエアロゲルを含む。
【0010】
シリカを基部とする低密度エアロゲル(0.02−0.2g/cc)は優れた絶縁材であり、華氏100°以下で、大気圧で、熱伝導率が約14mW/m−Kである最も優れた硬質フォームより良好である。場合によっては、熱伝導率が約14mW/m−K以下のエアロゲルを作ることもできる。エアロゲルは、伝導(低密度、ナノ構造における伝熱用の曲がりくねった経路)、対流(微小な細孔サイズが対流を最小にする)、および放射(IR抑制ドーパントはエアロゲルの基質全体に容易に分散する)を最小にすることで、本来的に絶縁材として機能する。調合物によっては、これらは摂氏550°C以上でよく機能する。
【0011】
より広義、すなわち“分散媒体として空気を有するゲル”という意味でのエアロゲルは、適切なゲルを乾燥させることにより生成される。この意味において“エアロゲル”の用語は、キセロゲルおよびクリオゲルなどの狭義のエアロゲルを含む。ゲルの液体を臨界温度以上の温度でかつ臨界圧以上の圧力から開始して取り除いた場合に、乾燥ゲルが狭義のエアロゲルである。対照的に、ゲルの液体を臨界未満で、例えば気液境界相の形成により取り除いた場合に生成されるゲルはキセロゲルとよばれる。本開示における本実施例のゲルは、分散媒体として空気を有するゲルという意味でのエアロゲルである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、エアロゲルコンポーネントに添加した、水蒸気を透過可能なコンポーネントを具える材料を提供する。水蒸気を透過可能なコンポーネントは、通気性はあるが、風や雨などの空気や水に対しては実質的に不透性である。いくつかの実施例では、前記コンポーネントは、ポリマまたはセルロース材料である。この材料は、丸めるのに十分にフレキシブルであるか、または丸めるのに適した形をしている。別の実施例では、前記水蒸気を透過可能なコンポーネントは、基本的に2つの面を具えるシートまたはほぼ平らな形状(例えば、限定するものではないが、紙のような平らな形状)であり、一面が、エアロゲルコンポーネントに取付けられている。エアロゲルコンポーネントも、選択的にシートまたはほぼ平らな形状であり、水蒸気を透過可能なコンポーネントに取付けられる。
【0013】
本発明のいくつかの実施例では、この材料は、建物の建設に用いる形状で製造される。この材料は、空気、水、および当該材料を介しての熱の伝導に対する絶縁材である。本発明はまた、ハウスラップのような、エアロゲル材料(またはコンポーネント)を具える通気性材料(またはコンポーネント)を具える建築材料を提供する。エアロゲル材料(またはコンポーネント)の存在は、高い絶縁特性を有する建築材料を提供する。いくつかの実施例では、この建築材料は、建物を包む形式になっており、あるいは建物の建設に使用するその他の形式をとる。
【0014】
前述したように、通気性材料(またはコンポーネント)は、水蒸気を透過させるが空気や水は実質的に浸入させない。この材料(またはコンポーネント)は、ポリマ材料またはセルロースでできた材料である。選択的に、材料(またはコンポーネント)は、当該材料を支持する繊維または繊維状材料を具えていてもよい。
【0015】
本発明はまた、リーメイ社のタイパ(登録商標)、デュポン社のタイベック(登録商標)のようなスパンボンデッドポリオレフィン、テネコビルディングプロダクト社のアモラップ(登録商標)、シンプレックス社のバリケード(登録商標)およびR−wrap(登録商標)、オウンズコーニング社のピンクラップ(登録商標)などの建築材料の耐候性と、エアロゲル被覆材の優れた熱性能の双方を組み入れた建築材料またはハウスラップを製造する方法を提供する。
【0016】
本発明は、実施可能で、費用が安く、非常に効果的な製品の提供に必要な製造方法および絶縁レベルに取り組むものである。このようなバリアを提供することにより、市場普及率が30%程度で、住宅において0.48クワド以上のエネルギーを節約できるという分析が示されている。
【0017】
エアロゲルの優れた熱特性を住宅の絶縁の課題に適用することで、十分なエネルギーの節約が可能である。ハウスラップとエアロゲルを組み合わせるとにおける一の課題は、水蒸気を確実に逃がすと同時に、水の浸入を防ぐことである。良好な耐候性バリアは、高いレベルの耐気性、高いレベルの耐水性、高いレベルの水蒸気透過性の調整、および高いレベルの耐久性といった同じように重要な4つの機能を有する。
【0018】
本発明のいくつかの実施例では、エアロゲル材料(またはコンポーネント)は、システムの耐久性のためにラミネート加工されるか、またはカプセルに封入されている。エアロゲル材料は、高疎水性表面を有するように製造することができる。エアロゲルはまた、耐気性および耐水性を提供するため、外側ラップは、現在のホームラップシステムにおける蒸気透過性を維持しなければならないだけである。このエアロゲル材料は、スパンボンデッドポリオレフィン(タイベック)のような材料の水蒸気透過率の範囲にあるアメリカ材料試験協会(ASTM)のE−96、方法Bによる、1日あたり約100から400g/m以上の蒸気を通気できるよう製造される。このように、エアロゲルは、現行のシステム比べて蒸気の透過を制限するものではない。もちろん、アメリカ材料試験協会のE−96、方法Bによる1日あたり約150、約200、約250、約300、または約350g/mの蒸気の透過性を有するエアロゲル材料を使用してもよい。
【0019】
シリカゾルは、当業者には公知である、加水分解されたテトラエチルオルトシリケートから生成される代表的なものである(Brinker,C.J.andG.W.Sherer,Sol−Gel Science:The Physics and Chemistry of Sol−Gel Processing.1990,New York:Academic Press.およびThe Chemistry of Silica by Ralph K.ller(Author),1979,John Wiley and Sons,New Yorkはここに参照して記載する)。トリアルキルシリレーティング剤を用いて、エアロゲルに強度および疎水性を与えることができる(このようなシリレーテーションは本分野では知られており、ここに参照する米国特許第3122520などの文献に記載されている)。
【0020】
本発明の実施に使用することができるその他のエアロゲルは、米国特許第6,068,882および米国特許出願第10/034,296に記載されている。これらの文献は、本発明の実施例で実施することができる繊維強化エアロゲルコンポーネントの例を開示している。本発明の実施例で使用される非限定的なエアロゲル材料は、クリオゲル(登録商標)、ピロゲル(登録商標)、またはアスペンエアロゲル社が販売するスペースロフト(登録商標)などである。したがって、どんなエアロゲル材料も、本発明のコンポーネントと共に使用することができる。これは、粒子形態、モノリシック形態、または合成形態でもよい。エアロゲル粒子は、本発明の実施例で使用でき繊維構造と共存するように設計された層、耐候性層を加工したモノリシスまたはエアロゲル合成物に適用することができる。
【0021】
絶縁性ホームラップの開発における2つの大きな課題は:住宅建築業界の必要にあったシステムをパッケージすることと、市場に普及する小売価格に合わせることである。本発明はこれらの課題に取り組み、解決している。エアロゲルで絶縁した建築材料またはホームラップは、複数の選択を介して製造される。1つの選択は、エアロゲルブランケットを外側の層の間に貼り合わせるまたは接着することである。この外側層はどのようなポリマ材であってもよい。これは、それ自体が空気バリアとして用いられる材料であってもよい。このような材料の例には、デュポン社のタイベック(商標)のようなスパンボンデッドポリオレフィンが含まれる。外側層は、エアロゲルを保護し、タイベック(商標)のようなスパンボンデッドポリオレフィンによって提供されている対気候保護を提供する。
【0022】
もうひとつの選択は、現存の製品にエアロゲルを注入し、特性を高め、熱的性能を含めることである。エアロゲルブランケットは、液状のエアロゲル前駆物質を不織布の芯に注入して製造し、乾燥させてることにより、全体を強化するために不織布の周囲で混合して、エアロゲル特有の細孔構造ができる。この方法により、エアロゲルを、タイベック(商標)のようなスパンボンデッドポリオレフィンまたはロール形状のその他の製品を含む、別の現存製品の中に形成することができる。換言すると、(スパンボンデッドのポリエチレンのような)ポリオレフィンの繊維状の芯と、液状のエアロゲル前駆物質は、互いに結合し、混合し、または染み込んで、その後乾燥する。
【0023】
2つ目の課題はコスト低減である。住宅建設市場はコストに対して非常に敏感であり、このため、開発した製品に本業界での競争力をもたせることは不可欠である。エアロゲルおよびエアロゲルブランケットの製造における最近の調査状況によると、コスト低減し、本業界で競争力を持たせるいくつかの方法が提供されている。
【0024】
エアロゲル材料は、いくつかの方法で耐候性材料と組み合わせることができる。これらは、エアロゲルブランケットを耐候性材料と共に薄層状にし、またはこれらを接着剤あるいは機械的な取付け手段で接着することにより層状に重ねることができる。図3は、このような構造を示しており、エアロゲル2が機械的にまたは接着剤により別の蒸気透過層1に接着されている。本発明の実施例においては、接着剤により細孔を塞ぐことを最小限にしていることに留意すべきである。これは、使用する接着剤の厚さを調整することで実現される。代替的に、接着剤をある地点にのみ使用し、接着剤により生じる水蒸気の透過性に対する妨害を軽減してもよい。
【0025】
エアロゲル層は、2つの耐候性材料層の間に、または耐候性材料層と別の材料層との間に挟んでもよい。この構造に付加的な層を設けてもよい。図4は、エアロゲル材料2を蒸気透過層1間に挟んだり構造を示している。例えば、熱の放射を防げるホイルを設けてもよい。1以上のエアロゲル材料の層を設けることができる。これらのエアロゲル材料層は、別の層によって分離してもよく、あるいは、エアロゲル材料層が互いに接するように設けてもよい。このような構造は、前記の総ての層を積層して作ることができる。機械的な締結手段を用いて、層を互いに固定するようにしてもよい。このような機能を実現するために、ステープル、ピン、およびさまざまなプラスチックの締結具を用いることができる。
【0026】
さらに、ハイエンド絶縁のような特定のアプリケーション用に、層間を真空または大気圧より低圧力としてもよい。二酸化珪素の不燃性の性質の長所により、エアロゲルは、現在使用されている他の絶縁より優れた耐火性を提供する。
【0027】
他の実施例では、エアロゲル材料は、空気と水はどちらも実質的に通さないが、水蒸気を透過するように作られる。空気を遮断する性質は、空気の流れ中に大きな圧力低下が発生することで証明できる。このように、耐久性は、耐候性システムを考えることを必要とする唯一の付加的な要因である。耐久性のある外表面材料は、エアロゲル材料を付加することができる。耐久表面材料は、エアロゲル材料に加えることができる。このような表面材料は、水および空気の不透過性を必要としないことに留意すべきである。
【0028】
本発明の別の実施例では、水蒸気透過材料は、エアロゲル構造に分子結合することができる。いくつかのポリマ材料はこのような目的に使用される。これらは、ポリマの性質による本質的に疎水性であり、またはシリル化基を加えることによって基質に疎水性を付加することができる。エアロゲル形態のこのようなシリカ−ポリマハイブリッド材料は、ここで参照して記載する米国特許出願第11/030,395および11/030,014に記載されている。このような新しい材料は、基質の疎水性およびエアロゲルの曲がりくねった細孔により、蒸気透過性と、水および空気の耐性を有するであろう。あるケースでは、材料を超撥水性をもたせるように設計することができる。他の実施例では、親水性エアロゲル材料を使用することは有益である。
【0029】
別の態様では、本発明はエアロゲル材料を具える建築材料を提供する。この建築材料の水蒸気透過率(WVTR)は少なくとも約5パームである。本態様では、エアロゲル材料は単独で使用され、他の非エアロゲル材料に代えて、建設用のラップとして使用される。いくつかの実施例では、エアロゲル材料は、少なくとも約1パームから約8パーム以上のWVTRを有する。もちろん、WVTRが約2、約3、約4、約5、約6、または約7の実施例を準備して使用してもよい。このような材料では、空気透過率は、低くても75パスカルで約0.05cfm/ftまたはそれ以下など、75パスカルで約0.01cfm/ftまたはそれ以下である。他の実施例では、空気透過率は、200kパスカルで1インチあたり約0.003cfm/ftである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
第1の実施例では、実質的に空気と水を通さずに水蒸気を透過し、エアロゲル材料と組み合わせた通気性材料層を少なくとも1層含む建築材料が提供されている。この組み合せた製品は、建物または住宅のラップ用のフレキシブルなラップ形態であるか、またはフローリング、天井、または屋根用の硬質タイルまたはパネルの形態である。通気性材料は、実際はポリマ材料である。
【0031】
第2の実施例では、建築材料は、通気性材料とエアロゲル材料に付加された繊維状材料を含む。繊維状材料は、通気性材料またはエアロゲル材料のいずれかと組み合わせて、本発明の実施に使用する複合構造を形成する。選択的に、このような繊維状材料は、熱可塑性材料で作ってもよい。
【0032】
第1または第2の実施例では、エアロゲル材料は、繊維状のマットの形状をした通気性材料と組み合わせている。他の実施例では、1層以上の通気性材料層を、1層以上のエアロゲル層と組み合わせるか、またはラミネート加工している。代替的に、1またはそれ以上のエアロゲル層を1またはそれ以上の通気性材料層と組み合わせるか、またはラミネート加工してもよい。選択的に、繊維を加えてもよい。第3の実施例では、エアロゲル材料が、紙のようなセルロース材料と組み合わせるか、またはラミネート加工して、エアロゲルを具えるペーパーボードを作っている。このペーパーボードは、本発明の建築材料のさらに別の具体例である。
【0033】
紫外線、オゾン、または赤外線から建物を守るコンポーネントを、前述したまたは後述する実施例に選択的に付加してもよい。これらのコンポーネントに、エアロゲル材料、繊維材料、または通気性材料を加えてもよい。代替的に、前記材料を組み合わせるか、またはラミネート加工する一方で、これらのコンポーネントを付加して、本発明の材料を製造してもよい。
【0034】
前述したまたは後述する実施例では、本発明の建築材料が設計され、必要があれば、本業界で知られているその他の材料と組み合わせて、最適の絶縁材、あるいは防音材、または両方を提供してもよい。
【0035】
前述したまたは後述する実施例では、水蒸気透過性は、双方向性または単方向性のいずれかになるように設計される。状況と建物の被覆によっては、多くの場合、水蒸気を内部から外の環境に逃がすことが非常に重要であり、その他の方法は重要ではない。しかしながら、いくつかのケースでは、双方向性をもつ必要がある。いくつかの実施例では、使用する水蒸気透過材料の特性により、単方向性が提供されている。
【0036】
前述したまたは後述する実施例では、建築材料は、構造的要素と組み合わせることができる。このような組合せにより、選択的に耐負荷性を付与することができる。
【0037】
前述したまたは後述する実施例では、通気性があり、空気や水を実質的に通さず水蒸気を透過ずる材料は、ポリオレフィンと、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリブチレンを具える。これらは、フラッシュ紡糸方法を用いてこれらの材料を長繊維から作り、熱と圧力により接着する。ポリスチレン、発泡ポリスチレン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリカーボネート、フルオロポリマ、フッ化ウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、発泡ポリテトラフルオロエチレン、フェノールホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、フェノール樹脂、またはこれらのコポリマのようなその他の物質を、単独でまたは組み合わせて使用して、本発明のいくつかの実施例に使用する通気性材料を製造することができる。通気性材料は、シンプレックスプロダクト社から入手可能なR−Wrap(商標)などのミクロ細孔の合成物の形態をとってもよい。
【0038】
前述したまたは後述する実施例では、コンポーネントを限定するものではなく、ラミネート加工を含むいくつかの方法で組み合わせることができる。このようなラミネート加工は、接着剤、樹脂、熱処理、またはこれらの組合せにより行うことができる。ラミネート加工は、押し出し成形、接着剤、炎、超音波、または熱処理に基づく。本実施例の結果としてできた材料は、選択的に透明または半透明(すなわち透明度100%より低い)であってもよい。図3は、本発明の実施例により製造された材料の例を示す。通気性材料1およびエアロゲル材料2は互いに、ラミネート加工されている。図4では、エアロゲル材料2が、2つの通気性材料間に挟まれており、互いにラミネート加工されている。
【0039】
前述したまたは後述する実施例では、当該実施例の材料は、ポリウレタン、繊維ガラス、またはその他の一般的な絶縁材を含む。
【0040】
前述したまたは後述する実施例では、本発明の材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、発泡ポリスチレン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリカーボネート、フルオロポリマ、フッ化ウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、発泡ポリテトラフルオロエチレン、フェノールホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、フェノール樹脂、またはこれらのコポリマ、カーボン、カーボンブラック、チタニア、酸化鉄、石膏、および紙を含むセルロース材料を具える。
【0041】
前述したまたは後述する実施例では、本実施例で使用される繊維状材料は、マット、フェルト、芯、より糸、織物、またはその他の関連する形態である。
【0042】
前述したまたは後述する実施例では、本実施例の材料は、高い水蒸気透過率(WVTR)を有するように設計されている。いくつかの実施例では、WVTRは、少なくとも約1パームから約8パーム以上である。もちろん、WVTRが約2、約3、約4、約5、約6、または約7の実施例を準備して使用してもよい。別の実施例では、空気透過率は、75パスカルで約0.1cfm/ftまたはそれ以下、低い場合でも75パスカルで約0.05cfm/ftまたはそれ以下である。他の実施例では、空気透過率は、200kパスカルで1インチあたり約0.003cfm/ftである。
【0043】
前述したまたは後述する実施例では、本発明の材料は、当業者には“ハウスラップ”または“建物用のラップ”として知られているフレキシブルで包むことができる形態にある。代替的に、硬いパネルやタイルの形態でもよい。このようなパネルやタイルは、屋根、床、または天井に使用される。
【0044】
前述したまたは後述する本発明の実施例で使用される通気性材料の厚さは、約0.25ミルから約1000ミルである。使用されるエアロゲル材料の厚さは、約0.01mmから約100mmである。しかしながら、より厚いエアロゲル材料が必要な場合、前記エアロゲル材料を多層にしたものを効果的に使用して厚みを増し、空間と費用を抑えることができる。
【0045】
前述したまたは後述する本実施例の材料は、1インチあたりの絶縁性能のR値が少なくとも約2であり、好ましくは1インチあたり少なくとも約5であり、最も好ましいのは1インチあたり少なくとも約7である。いくつかの実施例では、これらの値は、1インチあたり約11といった高い値である。
【0046】
前述したまたは後述する本実施例では、カビや白カビの防菌材を、本実施例のコンポーネントに加えることができる。
【0047】
いずれかのまたは多くの建築材料は、さまざまな目的に応じてここで開示する実施例を利用して製造することができる。これらは、屋根材、天井材、床材、壁部材、窓部材、窓の周辺部材とすることができる。
【0048】
前述したまたは後述する実施例では、エアロゲル前駆物質に、蒸気透過特性を有するポリマ構造を注入することができる。このような構造はさらに、エアロゲルブランケットを乾燥させた方法と同様の方法で乾燥させることができる。他の実施例では、エアロゲル材料は、ポリマ材料でコーティングされ、できた材料が、蒸気透過性および材料取扱適性を具えるようにする。
【0049】
本発明の材料は、壁、屋根、開口、ダクト、暖房管、および冷却管等の建物の構造部材を絶縁するのに利用される。建物の構造部材または被覆材は、このような構造部材に組み込んだ絶縁材が予め取付けられている。このような絶縁材は、1インチあたりのR値が最小で約2、好ましくは1インチあたりのR値は約5である。
【0050】
さまざまな方法により、本実施例の材料が製造される。簡単な方法では、ラミネート加工により、通気性バリアとエアロゲル材料を組み合わせる。このような場合、エアロゲル材料は、シートまたはブランケット形態である。代替的に、エアロゲルの粒子またはビーズを、通気性バリア基質に埋め込んでもよい。さらに別の代替例として、通気性バリアを、ブラケットのようなエアロゲルタイプのコンポーネントの製造工程で使用してもよい。
【0051】
ラミネート加工する場合、選択的に、接着材を使用して熱処理加工してもよい。熱処理加工は、接着剤無しで行うことが可能である。このようなシステムは、好ましくは、熱処理において結合材として機能する熱可塑性材料を使用する。様々なタイプのラミネート加工が知られており、多くの刊行物に記載されている。製紙およびテキスタイル産業は、ここで説明した実施例を実施する目的に合うように構成された製造工程と設備を使用している。本発明のいくつかの実施例を実施するのに用いられた、またはこれらの実施例に使用するように構成された製造工程は、Fundamentals of Modern Manufacturing:Materials,Processes,and Systems,2nd Edition,Mikell P.Groover,Wiley,NY,2001またはMaterials and Processes in Manufacturing,E.Paul DeGarmo et al.Wiley,Ny,2002のような書籍に記載されている。
【0052】
空気と水を実質的に通さないような通気性材料を説明するにあたり、水はどんな液体でもよく、この材料はこのような液体を実質的に浸入させないことをここに明確に述べる。同様に、この材料は、このような液体の蒸気を、好ましくは単方向に透過するものである。
【0053】
ここで開示した実施例は、建物のラップ材としての材料の使用について述べているが、これは建物の周りを総てを覆うことを必ずしも意味するものではない。建物内の大きな熱の漏れ、あるいは空気の漏れがある領域をラップし、またはカバーして、全体的には水蒸気を透過させ絶縁を実現することが最適である。
【0054】
本発明の実施例の説明において、意味を明らかにするために特定の用語が使われている。説明の目的で、各特定の用語は、同様の目的を実現するために同様の方法で機能する技術的および機能的に同等なもの総てを少なくとも含むことを意味する。また、本発明の特定の実施例が、複数のシステムの要素または方法のステップを具える場合は、これらの要素またはステップは、一の要素やステップに置き換えが可能であり、同様に、一の要素またはステップは、同一の目的を果たす複数の要素やステップに置き換えが可能である。さらに、本発明は、当該発明の特定の実施例を参照して示され、記載されており、当業者であれば、本発明の意図から逸脱しない範囲で形態や詳細にさまざまな他の変更を加えることが可能であることを理解できるであろう。
【0055】
本開示においては、いくつかの実施例の組合せだけが請求の範囲に記されているが、当該開示は、独立特許項により参照される実施例の総ての組合せを教示するものである。開示の目的で、このような請求項の組合せは、本開示により実行可能であることを教示するもであると理解すべきである。

【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】図1は、エアロゲルが最も高い絶縁性能を有することを示している。
【図2】図2は、エアロゲルラップを示している。
【図3】図3は、本発明の本発明の実施例により製造される材料の例を示している。
【図4】図4は、エアロゲル材料2が蒸気透過層1間に挟まれた構造を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゲルコンポーネントに取り付けることができ水蒸気を透過可能なコンポーネントを具えることを特徴とする材料。
【請求項2】
請求項1に記載の材料において、前記水蒸気を透過可能なコンポーネントは、本質的に2面を具えるシート形状またはほぼ平らな形状であり、1面が前記エアロゲルコンポーネントに取付けられ、当該エアロゲルコンポーネントが選択的にシート形状またはほぼ平らな形状であることを特徴とする材料。
【請求項3】
少なくとも空気と水を実質的に通さず水蒸気を透過できる通気性材料と、少なくともエアロゲル材料とを具える建築材料であって、当該建築材料が建物の被覆材の形態であることを特徴とする建築材料。
【請求項4】
少なくとも空気と水を実質的に通さず水蒸気を透過できるポリマ材料と、少なくともエアロゲル材料とを具える建築材料であって、当該建築材料が建物の被覆材の形態であることを特徴とする建築材料。
【請求項5】
少なくとも繊維状の支持材と、少なくとも通気性材料と、少なくともエアロゲル材料とを具えることを特徴とする建築材料。
【請求項6】
空気と水を実質的に通さず水蒸気を透過できる少なくとも2つの通気層と、少なくとも一のエアロゲル材料とを具えることを特徴とする建築材料。
【請求項7】
少なくともセルロース材料と、少なくともエアロゲル材料とを具えることを特徴とする建築材料。
【請求項8】
エアロゲル材料を具える建築材料において、当該建築材料の水蒸気透過率が少なくとも約5パームであることを特徴とする建築材料。
【請求項9】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料がさらに、紫外線放射およびオゾンを防ぐコンポーネントを具えることを特徴とする建築材料。
【請求項10】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料であって、前記材料が絶縁性を提供することを特徴とする建築材料。
【請求項11】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料において、前記材料が遮音性能を提供することを特徴とする建築材料。
【請求項12】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料において、前記エアロゲル材料が親水性であることを特徴とする建築材料。
【請求項13】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料において、前記エアロゲル材料が疎水性であることを特徴とする建築材料。
【請求項14】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料において、前記エアロゲル材料が撥水性であることを特徴とする建築材料。
【請求項15】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料において、前記水蒸気透過性が単方向であることを特徴とする建築材料。
【請求項16】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料であって、前記水蒸気透過性が双方向であることを特徴とする建築材料。
【請求項17】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料がさらに、構造的コンポーネントを具えることを特徴とする建築材料。
【請求項18】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料であって、前記通気性材料が有孔であることを特徴とする建築材料。
【請求項19】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料であって、前記通気性材料がポリオレフィンを具えることを特徴とする建築材料。
【請求項20】
請求項19に記載の建築材料であって、前記ポリオレフィンが、ミクロ細孔を有する合成物の形態であることを特徴とする建築材料。
【請求項21】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料がさらに、樹脂を具えることを特徴とする建築材料。
【請求項22】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料がさらに、接着剤を具えることを特徴とする建築材料。
【請求項23】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料であって、当該建築材料が半透明であることを特徴とする建築材料。
【請求項24】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料がさらに、ポリウレタンコンポーネントを具えることを特徴とする建築材料。
【請求項25】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料がさらに、繊維ガラスコンポーネントを具えることを特徴とする建築材料。
【請求項26】
請求項3、4、6、7、または8のいずれか1項に記載の建築材料がさらに、繊維材料を具えることを特徴とする建築材料。
【請求項27】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料において、前記繊維材料がマット、フェルト、または芯の形態であることを特徴とする建築材料。
【請求項28】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料がさらに、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、発泡ポリスチレン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリカーボネート、フルオロポリマ、フッ化ウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、発泡ポリテトラフルオロエチレン、フェノールホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、フェノール樹脂、カーボンブラック、カーボン、またはこれらのコポリマ、木、石膏、またはこれらの組合せからなる群から選ばれた少なくとも一の材料を具えることを特徴とする建築材料。
【請求項29】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料において、前記コンポーネントを接着剤によりラミネート加工したことを特徴とする建築材料。
【請求項30】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料であって、前記コンポーネントを熱によりラミネート加工することを特徴とする建築材料。
【請求項31】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料であって、当該建築材料が高い水蒸気透過率(WVTR)を有することを特徴とする建築材料。
【請求項32】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料において、前記材料の水蒸気透過率(WVTR)が少なくとも1パームであることを特徴とする建築材料。
【請求項33】
請求項5、6、7、または8のいずれか1項に記載の建築材料において、当該建築材料が建物の被覆材の形態であることを特徴とする建築材料。
【請求項34】
請求項3乃至7のいずれか1項に記載の建築材料において、前記通気性材料が約0.25ミルから約1000ミルの厚さを有することを特徴とする建築材料。
【請求項35】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料において、当該建築材料の絶縁性能のR値が少なくとも1インチあたり2であることを特徴とする建築材料。
【請求項36】
請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料がさらに、カビや白カビの防菌剤を具えることを特徴とする建築材料。
【請求項37】
請求項1乃至36のいずれか1項に記載の建築材料を具えることを特徴とする建築部材。
【請求項38】
請求項37に記載の建築部材が、屋根材であることを特徴とする建築部材。
【請求項39】
請求項37に記載の建築部材が、床材であることを特徴とする建築部材。
【請求項40】
請求項37に記載の建築部材が、壁部材であることを特徴とする建築部材。
【請求項41】
建築材料を製造する方法において:
少なくとも空気と水を実質的に通さず水蒸気を透過できる通気性材料を提供するステップと;
前記通気性材料を少なくともエアロゲル材料と組み合わせるステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項42】
建築材料を製造する方法において:
少なくとも空気と水を実質的に通さず水蒸気を透過できるポリマ材料を提供するステップと;
前記ポリマ材料を少なくともエアロゲル材料と組み合わせるステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項43】
建築材料を製造する方法において:
少なくとも繊維状の支持材を提供するステップと;
少なくとも空気と水を実質的に通さず水蒸気を透過できる通気性材料を提供するステップと;
前記繊維状の支持材および通気性材料を少なくともエアロゲル材料と組み合わせるステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項44】
建築材料を製造する方法において:
少なくとも繊維状の支持材を提供するステップと;
少なくとも空気と水を実質的に通さず水蒸気を透過できる通気性材料を提供するステップと;
前記繊維材料を少なくともエアロゲル材料に組み合わせるステップと;
この組み合わせたものを前記通気性材料とラミネート加工するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項45】
建築材料を製造する方法において:
少なくともセルロース材料を提供する方法と;
当該セルロース材料を少なくともエアロゲル材料と組み合わせるステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項46】
建物に耐候性を持たせる方法において、前記建物の被覆材に請求項3乃至8のいずれか1項に記載の建築材料を少なくとも提供するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項47】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法がさらに、紫外線放射またはオゾンを防ぐコンポーネントを提供するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項48】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、当該方法が絶縁材を提供することを特徴とする方法。
【請求項49】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、当該方法が遮音材を提供することを特徴とする方法。
【請求項50】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記エアロゲル材料が親水性であることを特徴とする方法。
【請求項51】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記エアロゲル材料が疎水性であることを特徴とする方法。
【請求項52】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記エアロゲル材料が撥水性であることを特徴とする方法。
【請求項53】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記水蒸気透過性が単方向であることを特徴とする方法。
【請求項54】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記水蒸気透過性が双方向であることを特徴とする方法。
【請求項55】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法がさらに、構造的コンポーネントを提供するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項56】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記通気性材料が細孔を具えることを特徴とする方法。
【請求項57】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記通気性材料がポリオレフィンを具えることを特徴とする方法。
【請求項58】
請求項57に記載の方法において、前記リオレフィンがミクロ細孔の合成物の形態であることを特徴とする方法。
【請求項59】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法がさらに、樹脂を提供するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項60】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法がさらに、接着剤を提供するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項61】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記エアロゲル材料が半透明であることを特徴とする方法。
【請求項62】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法がさらに、ポリウレタンコンポーネントを提供するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項63】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法がさらに、繊維ガラスコンポーネントを提供するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項64】
請求項41、42、または45のいずれか1項に記載の方法がさらに、繊維材料を提供するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項65】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記繊維材料がマット、フェルト、または芯の形態であることを特徴とする方法。
【請求項66】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法がさらに、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、発泡ポリスチレン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリカーボネート、フルオロポリマ、フッ化ウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、発泡ポリテトラフルオロエチレン、フェノールホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、フェノール樹脂、カーボンブラック、カーボン、またはこれらのコポリマ、木、石膏、またはこれらの組合せからなる群から選ばれた少なくとも一の材料を提供するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項67】
請求項41または42に記載の方法において、前記材料が接着剤によりラミネート加工されることを特徴とする方法。
【請求項68】
請求項41または42に記載の方法において、前記材料が熱によりラミネート加工されることを特徴とする方法。
【請求項69】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、当該方法が、前記材料全般に高い水蒸気透過率(WVTR)を提供することを特徴とする方法。
【請求項70】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記材料の水蒸気透過率(WVTR)が少なくとも1パームであることを特徴とする方法。
【請求項71】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記材料が建物の被覆材の形態であることを特徴とする方法。
【請求項72】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記通気性材料の厚さが、
約0.25ミルから約1000ミルであることを特徴とする方法。
【請求項73】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法において、前記材料の1インチあたりの絶縁性能のR値が少なくとも2であることを特徴とする方法。
【請求項74】
請求項41乃至45のいずれか1項に記載の方法がさらに、カビや白カビの防菌剤を具えることを特徴とする方法。
【請求項75】
請求項1に記載の方法において、前記水蒸気を透過可能なコンポーネントが、前記エアロゲル材料により包まれていることを特徴とする方法。
【請求項76】
請求項1または2に記載の方法において、前記水蒸気を透過可能なコンポーネントおよび前記アロゲルコンポーネントが、前記材料層に隣接していることを特徴とする方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−505261(P2008−505261A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519513(P2007−519513)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2005/023677
【国際公開番号】WO2006/002440
【国際公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願人】(507002804)アスペン エアロジェルス,インク. (2)
【Fターム(参考)】