説明

エラーコードに対応するエラーメッセージ処理技術

【課題】1つのシステムで複数の金融機関のATMを管理する場合に、端末側装置に発生したエラーについて、同一エラーコード対して金融機関ごとに異なるエラーメッセージが設定されている場合であっても、金融機関ごとに的確なエラーメッセージを表示できるシステムを提供する。
【解決手段】ATM108にエラーが発生した時に、エラーコードとATM108の装置番号とを監視サーバ110に送る。監視サーバ110のCPUは装置番号をキーとして検索情報定義テーブルを検索し、複数あるエラー情報テーブルを検索する順番を取得する。CPUは当該検索順番に従ってエラーコードをキーとしてエラー情報テーブルを順に検索し、エラーコードに対応するエラーメッセージを取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンピュータネットワークシステムにおいて、端末装置で発生したエラーを監視サーバで管理するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータネットワークシステムを集中管理するシステムにおいては、端末装置でエラーが発生した場合、発生したエラーに対応するエラーメッセージを監視サーバで表示する。これによりネットワーク管理者はどの端末装置でどのようなエラーが発生したか知ることができ、それに対応するエラー処理を行うことができる。
【0003】
一般的にはエラーコードはユニークであるため、エラーコードが決まれば、エラー内容、エラーメッセージは一意に決まる。ところが、例えば金融機関のATM(Automated Teller Machine)ネットワークの場合、ネットワーク構築に費用がかかるため、小規模金融機関では1つの金融機関で1つのATMネットワークを持つことができず、複数の金融機関で1つのATMネットワークを共用して使用する場合がある。その場合、複数の金融機関間でエラーコードを統一しておくことが望まれるが、各金融機関で運用が異なるためエラーコードの統一は難しい。かかる場合には1つのネットワーク内でありながら、同じエラーコードであっても金融機関によりエラー内容が異なり、それに対応するエラーメッセージも異なるという状況が生じる。
【0004】
従来のエラーコードに対応するエラーメッセージ処理技術では、システムを構成するコンポーネントごとに、それらの相互の依存関係に応じて階層番号を割り当てておき、エラーが発生した場合には階層表示し、根本的なエラー原因を識別容易に表示していた(特許文献1)。エラー検知時にネットワーク機器からメッセージID(エラーコード)又はエラーメッセージ文字列を受信した際に、ネットワーク機器からのメッセージIDに対応したエラーメッセージ文字列又はエラーメッセージ文字列に含まれる機器を特定したインターフェース番号を抽出し、インターフェース番号に対応したIPアドレスを得ていた(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】特開2001−256032号公報
【特許文献2】特開2005−190215号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
いずれの技術でも、エラーコードがユニークであることが前提の技術であり、同一のエラーコードに対して複数のエラーメッセージが対応する、エラーコードがユニークでないシステムには対処できないという課題があった。なお、端末装置から監視サーバにエラーコード情報と対応するエラーメッセージとの両方を送るか、エラーメッセージを送れば、エラーコードがユニークでなくてもエラーメッセージを正しく表示できるが、その場合にはネットワークのトラフィックが増大する。
【0007】
本発明の目的は、上記問題点を解決するためになされたものであり、1つのエラーコードに対し複数のエラーメッセージが対応する、エラーコードがユニークでないシステムであっても、トラフィックを増大させることなく正しいエラーメッセージを表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係るサーバ装置は、ネットワークを介して端末装置を接続されているサーバ装置であって、ネットワークを介して前記端末装置から送られたエラーコード情報と前記端末装置の識別情報とを受信する受信手段と、エラーコードとエラーメッセージとを対応づけて記憶する複数のエラー情報記憶部と、前記端末装置の識別情報と前記複数のエラー情報記憶部を検索する順番情報とを対応づけて記憶する検索順番記憶部と、前記検索順番記憶部から前記複数のエラー情報記憶部を検索する順番情報を取得し、取得した検索順番情報に従って前記複数のエラー情報記憶部から、前記受信したエラーコード情報に対応する前記エラーメッセージを取得する検索手段と、前記端末装置から受信したエラーコード情報と端末装置の識別情報と前記検索手段が取得した前記エラーメッセージとを出力する出力手段とを備える。
【0009】
本発明に係るサーバ装置によれば、端末装置の識別情報を用いて、端末装置ごとに複数のエラー情報記憶部の検索順番を定め、定めた検索順に従ってエラー情報記憶部を検索してエラーメッセージを取得する。したがって、各エラー情報記憶部間でエラーコードが重複して登録されていても、混同することなくエラーコードを検索でき、対応するエラーメッセージを取得し表示できる。
【0010】
本発明に係るサーバ装置において、前記検索順番記憶部はさらに、前記端末装置の識別情報に対応づけて、前記複数のエラー情報記憶部のうち特定のエラー情報記憶部を検索対象から除外するための情報を記憶している。本発明に係るサーバ装置によれば、特定のエラー情報記憶部を検索対象外にできるので、各エラー情報記憶部間でエラーコードが重複して登録されていても、混同することなくエラーコードを検索でき、正しいエラーメッセージを取得して表示できる。
【0011】
本発明に係るサーバ装置において、前記エラー情報記憶部はさらに、前記エラーコードに対応づけて端末装置で発生したエラー数を記録する。本発明に係るサーバ装置によれば、どのエラーが頻繁に発生しているかを管理者が知ることができる。
【0012】
本発明に係るエラーメッセージ処理システムは、ネットワークを介して端末装置からサーバ装置に対して、エラーコード情報とエラーが発生した前記端末装置の識別情報とが送られるエラーメッセージ処理システムであって、前記端末装置は、発生したエラーのエラーコード情報を生成するエラーコード生成手段と、エラーコードとエラーメッセージとを対応づけて記憶する複数のエラー情報記憶部と、前記複数のエラー情報記憶部から、前記生成されたエラーコード情報に対応する前記エラーメッセージを取得する検索手段と、ネットワークを介して前記生成したエラーコード情報と端末装置の識別情報とをサーバ装置に送る送信手段とを備え、前記サーバ装置は、ネットワークを介して端末装置から送られたエラーコード情報と前記端末装置の識別情報とを受信する受信手段と、エラーコードとエラーメッセージとを対応づけて記憶する複数のエラー情報記憶部と、端末装置の識別情報と前記複数のエラー情報記憶部を検索する順番情報とを対応づけて記憶する検索順番記憶部と、前記検索順番記憶部から前記複数のエラー情報記憶部を検索する順番情報を取得し、取得した検索順番情報に従って前記複数のエラー情報記憶部から、前記受信したエラーコード情報に対応する前記エラーメッセージを取得する検索手段と、前記端末装置から受信したエラーコード情報と端末装置の識別情報と前記検索手段が取得した前記エラーメッセージとを出力する出力手段とを備える。本発明に係るエラーメッセージ処理システムによれば、サーバ装置は、端末装置から受信した識別情報により、端末装置ごとに複数のエラー情報記憶部の検索順番を定め、定めた検索順に従ってエラー情報記憶部を検索してエラーメッセージを取得する。したがって、サーバ装置の各エラー情報記憶部間でエラーコードが重複して登録されていても、混同することなくエラーコードを検索でき、対応するエラーメッセージを取得し表示できる。
【0013】
本発明に係るエラーコードに対するエラーメッセージ処理方法は、端末装置からネットワークを介して送られたエラーコード情報とエラーが発生した前記端末装置の識別情報とから、エラーコード情報に対応するエラーメッセージを検索して出力する、サーバ装置におけるエラーメッセージ処理方法であって、ネットワークを介して前記端末装置から送られた前記エラーコード情報と前記端末装置の識別情報とを受信し、端末装置の識別情報と複数のエラー情報定義テーブルを検索する順番情報とが対応づけて記憶された検索順番定義テーブルから、前記複数あるエラー情報定義テーブルの検索順番情報を取得し、取得した前記検索順番情報に従って前記複数あるエラー情報定義テーブルから、前記端末装置より受信した前記エラーコード情報に対応するエラーメッセージを取得し、前記端末装置から受信した前記エラーコード情報と前記端末装置の識別情報と取得したエラーメッセージとを出力する。本発明に係るエラーコードに対するエラーメッセージ処理方法によれば、サーバ装置は、端末装置から受信した端末装置の識別情報により、端末装置ごとに複数のエラー情報記憶部の検索順番を定め、定めた検索順に従ってエラー情報記憶部を検索してエラーメッセージを取得する。したがって、サーバ装置の各エラー情報記憶部間でエラーコードが重複して登録されていても、混同することなくエラーコードを検索でき、対応するエラーメッセージを取得し表示できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.ATMネットワークシステムの概要
B.監視サーバの構成
C.ATMの構成
D.エラーメッセージ処理システムの動作
E.応用例
【0015】
A.ATMネットワークシステムの概要:
図1を参照して、本実施例に係るエラーコードに対応するエラーメッセージ処理システムを適用したATMネットワーク100について説明する。図1は、ATMネットワーク100の概要を示す説明図である。ATMネットワーク100は、広域ネットワーク(Wide Area Network、以下「WAN」という。)101に複数の構内ネットワーク(Local Area Network、以下「LAN」という。)102〜104が接続されて構成されている。WANとLANの間にはルータ105〜107が設けられており、WAN−LAN間のデータの流れを中継する。LANはローカルなネットワークであるから、例えば、各銀行の各支店ごとに設けられる。管理者LANと支店LANの間、例えば管理者LAN102とA銀行a支店LAN103との間、あるいは支店LANと別の支店LANの間、例えばA銀行a支店LAN103とB銀行c支店LAN104との間は直接接続されることはなく、WAN101を介して接続されている。管理者LAN102は、ATMネットワーク100対して1つ設けているが、各銀行ごと、あるいは地域ごとに複数設けてもよい。
【0016】
支店LAN103、104には、それぞれATM108、109が接続されている。管理者LAN102には監視サーバ110、ゲートウェイ111が接続されている。
【0017】
監視サーバ110は、例えばATM108からネットワークを介して送られたエラーコード情報とATM108の識別番号情報とを受信し、前記エラーコード情報と前記識別番号情報を用いて前記監視サーバ110にあらかじめ登録してあるエラーメッセージを検索し、検索結果を出力する。なお、ATM108の識別番号はユニークであればよく、例えば、Macアドレス(Media Access Control Address)であってもよい。Macアドレスは、ネットワークインターフェースカード固有の番号であり、重複することはないからである。なお、ATMネットワークを複数の銀行で共用する場合、ATM108の識別番号について、あらかじめ銀行間で調整してユニークとする必要がある。
【0018】
ゲートウェイ111は、通信プロトコルの異なるATM108と監視サーバ110との間において通信をするために、通信プロトコルの変換を行う。なお、ATM108の通信プロトコルと監視サーバ110の通信プロトコルが同じであれば、ゲートウェイ111を介さず直接通信することができる。
【0019】
次に、A銀行a支店LAN103に接続されたATM108でエラーが発生した時の動作について、簡単に説明する。A銀行a支店のATM108でエラーが発生すると、エラーコード情報及びATM108の識別番号情報が、ATM108からA銀行a支店LAN103−ルータ106−WAN101−ルータ105−管理者LAN102−ゲートウェイ111を経由して監視サーバ110に伝わる。監視サーバ110は、受信したエラーコード情報とATM108の識別番号情報とを用いて、監視サーバ110内を検索し、受信したエラーコード情報に対応するエラーメッセージを取得して表示する。
【0020】
B.監視サーバの構成:
図2を参照して、本実施例に係るエラーメッセージ処理システムの監視サーバ110の構成について説明する。図2は、本実施例に係るエラーメッセージ処理システムの監視サーバ110の概略を示す説明図である。監視サーバ110は、中央処理装置(以下「CPU」という。)11と、出力部12と、ネットワークインターフェース(NIC)13と記憶部14とを備える。
【0021】
CPU11は、監視サーバ110の中枢である。CPU11は、監視サーバ110の制御やデータの演算/加工を行い、演算/加工した結果を、記憶部14に記憶し、あるいは出力部12に出力する。
【0022】
出力部12は、CPU11が、データ演算/加工した結果を出力する。例えば、CPU11が受信したエラーコード情報やCPU11が検索したエラーメッセージを表示する。
【0023】
NIC13は、ネットワークインターフェースカードであり、監視サーバ110を管理者LAN102に接続する。
【0024】
記憶部14は、CPU11、出力部12、NIC13の制御プログラムのほか、CPU11が受信したエラーコード情報とATMの識別番号情報及びCPU11が検索して取得した機種タイプ情報とユーザ名情報とエラーメッセージとを記憶する。また、記憶部14には、装置情報定義テーブル9と検索順番定義テーブル10と第1のエラー情報定義テーブル1から第7のエラー情報定義テーブル7までの7つのエラー情報定義テーブルとが含まれる。
【0025】
以下、装置情報定義テーブル9と検索順番定義テーブル10と第1のエラー情報定義テーブル1から第7のエラー情報定義テーブル7までの7つのエラー情報定義テーブルとについて説明する。図3は、装置情報定義テーブル9の構成を示す説明図である。図4は、検索順番定義テーブル10の構成を示す説明図である。図5から図11は、それぞれ第1のエラー情報定義テーブル1から第7のエラー情報定義テーブル7の構成を示す説明図である。
【0026】
図3を参照して、装置情報定義テーブル9について説明する。装置情報定義テーブル9は、ATMの識別番号とATMの機種タイプ、ATMを使用するユーザとを対応づけるテーブルであり、ATMの識別番号、機種タイプ、ユーザ名をフィールドとして備えている。ATMの識別番号フィールドには、ATMの識別番号が登録される。ATMの識別番号は、ATMを識別するために付された番号であり、装置情報定義テーブル9を検索するためのキー用いられるので、ユニークでなければならない。また、ATMの識別番号が決まれば機種タイプ及びユーザ名は一意に定まる。
【0027】
機種タイプフィールドには、ATMの機種タイプが登録される。メーカーが異なる場合はもちろん、同じメーカーであっても機種番号が異なれば異なる機種タイプになる。機種タイプが異なれば同じエラーコードでもエラー内容が異なる場合があるからである。
【0028】
ユーザ名フィールドには、ユーザ名が登録される。本実施例の場合、ユーザ名には銀行名が登録されている。
【0029】
図4を参照して、検索順番定義テーブル10について説明する。検索順番定義テーブル10は、ATMの識別番号と各エラー情報定義テーブルの検索順番とを対応づけるテーブルであり、ATMの識別番号と、各エラー情報定義テーブルの検索順番とをフィールドとして備えている。ATMの識別番号は、ATMを識別するために付された番号であり、検索順番定義テーブル10を検索するためのキー用いられるので、ユニークでなければならない。なお、検索順番定義テーブル10のATMの識別番号フィールドに記載されるATMの識別番号は、装置情報定義テーブル9のATMの識別番号と同じである。したがって、装置情報定義テーブル9と検索順番定義テーブル10は共にATMの識別番号をキーとするテーブルであるから、1つにまとめることもできる。
【0030】
検索順番フィールドには、ATMの識別番号ごとに、7つのエラー情報定義テーブルを検索する順番が、例えば、1から順に登録される。なお、同一のレコード内においては重複した順番は登録されない。同じ順番を登録した場合には、どちらのエラー情報定義テーブルを先に検索するかがわからないからである。検索順番フィールドには、対応するエラー情報定義テーブルを検索対象から除外する情報である0も登録される。なお、0は、例外として、重複して登録され得る。すなわち、検索順番フィールドに0が登録されたエラー情報定義テーブルについては、検索対象から除外されるため、エラー情報定義テーブル間に先後関係は発生しないからである。なお、本実施例では、エラー情報定義テーブルを検索対象から除外する番号として0を用いたが、ほかの文字や記号および番号、例えば9を用いてもよい。この場合には、9は、重複して登録され得る。また、本実施例では、検索順番について、小さい番号が登録された検索順番フィールドに対応するエラー情報定義テーブルから検索するようにしているが、大きい番号が登録された検索順番フィールドに対応するエラー情報定義テーブルから検索するようにしてもよい。
【0031】
エラー情報定義テーブルは、エラーコードとエラーメッセージとを対応づけるテーブルである。エラー情報定義テーブルには、第1のエラー情報定義テーブル1から第7のエラー情報定義テーブル7までの7個のエラー情報定義テーブルが存在し、4つのエラー情報記憶グループに分けられる。
【0032】
第1のエラー情報記憶グループは、ATMの機種タイプには依存しないが、ユーザ名に依存するエラーコードを登録するグループである。本実施例の場合、ユーザ名としてA銀行とB銀行との2銀行があり、第1のエラー情報記憶グループには、第1のエラー情報定義テーブル1と第2のエラー情報定義テーブル2の2個のエラー情報定義テーブルが含まれる。具体的には、第1のエラー情報定義テーブル1は、ユーザ名がA銀行に依存するエラーコードを登録するエラー情報定義テーブルであり、第2のエラー情報定義テーブル2は、ユーザ名がB銀行に依存するエラーコードを登録するエラー情報定義テーブルである。第1のエラー情報記憶グループのエラー情報定義テーブルはATMの機種タイプに依存しないため、銀行が運用によりエラーコードを自由に定義することができる。
【0033】
図5を参照して、第1のエラー情報定義テーブル1の構成について説明する。第1のエラー情報定義テーブル1は、エラーコード、エラーメッセージ、機種タイプ、ユーザ名、エラーカウント数の5つのフィールドを有するテーブルである。なお、機種タイプ情報、ユーザ名情報は装置情報定義テーブル9より取得できるので、機種タイプフィールド、ユーザ名フィールドは備えられてなくてもよい。
【0034】
エラーコードフィールドには、エラーコードが登録される。エラーコードは、第1のエラー情報定義テーブル1を検索するためのキーとして用いられるので、第1のエラー情報定義テーブル1内では、ユニークでなければならない。
【0035】
エラーメッセージフィールドには、エラーコードに対応するエラーメッセージが登録される。機種タイプフィールドには、ATMの機種タイプが登録される。ユーザ名フィールドには、ユーザ名が登録される。エラーカウント数フィールドには、エラーコードごとのエラーカウント数が登録される。
【0036】
図6を参照して、第2のエラー情報定義テーブル2について、第1のエラー情報定義テーブル1との相違点を説明する。第2のエラー情報定義テーブル2は、ユーザ名フィールドの値が第1のエラー情報定義テーブル1のユーザ名フィールドの値と異なる点で相違する。すなわち、ユーザ名フィールドの値は、第1のエラー情報定義テーブル1ではA銀行であるのに対し、第2のエラー情報定義テーブル2ではB銀行である。なお、機種タイプ情報、ユーザ名情報は装置情報定義テーブル9より取得できるので、機種タイプフィールド、ユーザ名フィールドは、なくてもよい。
【0037】
第2のエラー情報記憶グループは、ATMの機種タイプに依存するがユーザ名には依存しないエラーコードを登録するグループである。本実施例では、機種タイプがXタイプ、Yタイプ、Zタイプの3種あるため、3つのエラー情報定義テーブルが含まれる。具体的には、第3のエラー情報定義テーブル3が機種タイプがタイプXに依存するエラーコードを登録するエラー情報定義テーブルであり、第4のエラー情報定義テーブル4が機種タイプがタイプYに依存するエラーコードを登録するエラー情報定義テーブルであり、第5のエラー情報定義テーブル5が機種タイプがタイプZに依存するエラーコードを登録するエラー情報定義テーブルである。
【0038】
図7を参照して、第3のエラー情報定義テーブル3の構成について説明する。第3のエラー情報定義テーブル3は、エラーコード、エラーメッセージ、機種タイプ、エラーカウント数の4つのフィールドを有するテーブルである。なお、機種タイプ情報を装置情報定義テーブル9より取得できるので、機種タイプフィールドは、なくてもよい。第3のエラー情報定義テーブル3の各フィールドについては、第1のエラー情報定義テーブル1と同じであるので説明を省略する。
【0039】
図8と図9を参照して、第4のエラー情報定義テーブル4と第5のエラー情報定義テーブル5について、第3のエラー情報定義テーブル3との相違点を説明する。第4のエラー情報定義テーブル4と第5のエラー情報定義テーブル5は、機種タイプフィールドの値が第3のエラー情報定義テーブル3の機種タイプフィールドの値と異なる点で相違する。すなわち、機種タイプフィールドの値は、第3のエラー情報定義テーブル3ではタイプXであるのに対し、第4のエラー情報定義テーブル4ではタイプYであり、第5のエラー情報定義テーブル5ではタイプZである。なお、機種タイプ情報は装置情報定義テーブル9より取得できるので、機種タイプフィールドは、なくてもよい。
【0040】
第3のエラー情報記憶グループは、ATMに機種タイプあるいはユーザ名のいずれにも依存しない共通のエラーコードを登録するグループであり、具体的には第6のエラー情報定義テーブル6が含まれる。
【0041】
図10を参照して、第6のエラー情報定義テーブル6について説明する。第6のエラー情報定義テーブル6は、エラーコード、エラーメッセージ、エラーカウント数の3つをフィールドを有するテーブルである。各フィールドの内容については、第1のエラー情報定義テーブル1と同じであるので説明を省略する。
【0042】
第4のエラー情報記憶グループは、予備のエラー情報定義テーブルであり、エラー情報定義テーブルは任意に幾つでも設定できるが、本実施例では1つとし、具体的には第7のエラー情報定義テーブル7が含まれる。なお、第4のエラー情報記憶グループは、なくてもよい。
【0043】
図11を参照して、第7のエラー情報定義テーブル7について説明する。第7のエラー情報定義テーブル7は、エラーコード、エラーメッセージ、機種タイプ、ユーザ名、エラーカウント数の5つのフィールドを有するテーブルである。各フィールドの内容については、第1のエラー情報定義テーブル1と同じであるので説明を省略する。なお、機種タイプ情報、ユーザ名情報は装置情報定義テーブル9より取得できるので、機種タイプフィールド、ユーザ名フィールドは、なくてもよい。
【0044】
上述したように、CPU11は、エラーコードをキーとしてエラー情報定義テーブルを検索するため、同一エラー情報定義テーブル内では、エラーコードフィールドに登録されるエラーコードは重複して登録されない。
【0045】
ただし、異なるエラー情報定義テーブル間では、エラーコードフィールドに登録されるエラーコードは、重複して登録されてもよい。CPU11は、検索順番定義テーブル10において登録されている順番に従ってエラー情報定義テーブルを検索し、最初に発見したエラーコードに対応するエラーメッセージを取得して表示するため、エラーコードが重複して登録されていても、エラーコードを混同することはないからである。
【0046】
また、検索順番定義テーブル10への検索順番の登録は、ATMの識別番号ごとに行われるため、検索順番定義テーブル10に検索順番を登録するときに、ユーザ名、機種名が異なるエラー情報定義テーブルについて、0を登録することにより、そのエラー情報定義テーブルを検索対象から除外できる。この結果、CPU11によってエラーコードが重複して検索されることを、防止できる。
【0047】
C.ATMの構成:
図12を参照して、ATM108の構成について説明する。図12は本実施例に係るATM108の構成を示す説明図である。ATM108は、CPU35とNIC36と記憶部37と入力部38と出力部39と識別部40とから構成される。
【0048】
CPU35は、ATM108の中枢であり、ATM108の動作を制御する。NIC36は、ATM108をA銀行a支店LAN103と接続するネットワークインターフェースである。
【0049】
記憶部37は、ATM108のオペレーティングシステムとアプリケーションソフトウエア及び入力部38、出力部39、識別部40の制御プログラムのほか、検知したエラーのエラーコード情報及びエラーメッセージを記憶する。また、記憶部37には、エラー情報定義テーブル31からエラー情報定義テーブル34が含まれる。
【0050】
エラー情報定義テーブル31からエラー情報定義テーブル34は、それぞれ、監視サーバ110の第1のエラー情報記憶グループから第4のエラー情報グループ内のいずれか1つのエラー情報定義テーブルと対応するエラー情報定義テーブルである。例えば、ATM108の機種タイプがタイプXであり、ユーザ名がA銀行の場合、エラー情報定義テーブル31は第1のエラー情報グループの第1のエラー情報定義テーブル1に対応し、エラー情報定義テーブル32は第2のエラー情報グループの第3のエラー情報定義テーブル3に対応する。
【0051】
入力部38は、例えばATM108の操作パネル、操作ボタン、キャッシュカードのカードリーダである。ATM108の利用者は入力部に対して操作を行う。
【0052】
出力部39は、例えばATM108の表示パネル、通帳/明細用のプリンタである。表示パネルには、通常は、入金額、出金額等が表示されるが、ATM108にエラーが発生した場合、表示パネルに、エラーコード情報及びCPU35が検索して取得したエラーメッセージを表示する。
【0053】
識別部40は、ATM108に入金された紙幣等を識別し入金額を求める。
【0054】
以下、ATM108にエラーが発生した場合の動作について簡単に説明する。ATM108にエラーが発生した場合、ソフトウエアエラーの場合には、ATM108のオペレーティングシステムあるいはアプリケーションソフトウエアがエラーを検知してエラーコードを作成し、ハードウエアエラーの場合はエラーが発生したハードウエアがエラーコードを作成する。CPU35は、オペレーティングシステム、アプリケーションソフトウエア、ハードウエアのいずれかより、エラーコード情報を受信すると、エラーコードをキーとしてエラー情報定義テーブル31からエラー情報定義テーブル34を検索して受信したエラーコード情報に対応するエラーメッセージを取得し、出力部39を介してエラーメッセージを表示する。CPU35は、エラーコードをATM108の識別番号とともにNIC36、A銀行a支店LAN103を介して監視サーバ110に送信する。
【0055】
D.エラーメッセージ処理システムの動作:
図13から図15を参照して、監視サーバ110がエラーコード情報及びATMの識別番号情報を受信してからエラーメッセージを表示するまでの手順について説明する。図13は、監視サーバ110のCPU11がエラーコード情報及び識別番号情報を受信してから検索順番情報を取得するまでの動作を示すフローチャートである。図14、図15は、CPU11が、取得した検索順番でエラー情報定義テーブルを検索し、検索したエラーコード情報に対応するエラーメッセージを取得する動作を示すフローチャートである。
【0056】
監視サーバ110のCPU11は、ATMからエラーコード情報及びATMの識別番号情報を受信を待つ(ステップS200)。CPU11は、エラーコード情報及びATMの識別番号情報を受信した場合には、受信したATMの識別番号情報と同一の識別番号が、装置情報定義テーブル9に、登録されているか判断する(ステップS202)。具体的には、CPU11は、装置情報定義テーブル9に登録されているデータを1レコードずつ読み出し、識別番号フィールドに登録してある識別番号が、受信したATMの識別番号情報と同一か否か判断する。
【0057】
CPU11は、ステップS202において、受信したATMの識別番号情報と同一の識別番号が装置情報定義テーブル9の識別番号フィールドに登録されていると判断した場合には、装置情報定義テーブル9から、受信したATMの識別番号情報に対応する機種タイプ情報及びユーザ名情報を取得し、記憶部14に記憶する(ステップS204)。
【0058】
CPU11は、受信したATMの識別番号情報と同一の識別番号が、検索順番定義テーブル10に、登録されているか判断する(ステップS206)。具体的には、CPU11は、検索順番定義テーブル10に記憶されているデータを1レコードずつ読み出し、識別番号フィールドに登録されている識別番号が、受信したATMの識別番号情報と同一か否か判断する。
【0059】
CPU11は、ステップS206において、検索順番定義テーブル10の識別番号フィールドに登録されている識別番号が、受信したATMの識別番号情報と同一であると判断した場合は、検索順番定義テーブル10から、受信したATMの識別番号に対応するエラー情報定義テーブルの検索順番情報を取得し、記憶部14に記憶する(ステップS208)。
【0060】
ステップS202又はステップS206において、CPU11が、装置情報定義テーブル9又は検索順番定義テーブル10の識別番号フィールドにおいて、最後のレコードまで検索しても、受信したATMの識別番号情報と同一の識別番号を見つけることができなかった場合は、エラーが発生したATMの識別番号が、監視サーバ110の装置情報定義テーブル9又は検索順番定義テーブル10に、登録されていないことを意味する。この場合は、受信したエラーコードに対応する正しいエラーメッセージを検索することができないため、ATMの識別番号が未定義である旨を出力部12に出力する(ステップS220)。CPU11は、ATMからエラーコード情報及びATMの識別番号情報を受信を待つ動作に戻る(ステップS200)。
【0061】
CPU11は、ステップS208で、エラー情報定義テーブルの検索順番情報を取得した場合には、n=1として検索順番を1とし(ステップS300)、エラーコードの検索を行う。ステップS208で記憶した第1のエラー情報定義テーブル1の検索順番が1であるか否か判断する(ステップS302)。第1のエラー情報定義テーブル1の検索順番が1である場合には、第1のエラー情報定義テーブル1に受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されているか検索する(ステップS304)。具体的には、CPU11は、第1のエラー情報定義テーブル1に記憶されているデータを1レコードずつ読み出し、エラーコードフィールドに受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されているか判断する。
【0062】
CPU11は、第1のエラー情報定義テーブル1の検索順番が1でない場合には、第2のエラー情報定義テーブル2の検索順番が1であるか否か判断する(ステップS306)。第2のエラー情報定義テーブル2の検索順番が1である場合には、第2のエラー情報定義テーブル2に受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されているか検索する(ステップS308)。
【0063】
CPU11は、第2のエラー情報定義テーブル2の検索順番が1でない場合には、第3のエラー情報定義テーブル3の検索順番が1であるか否か判断する(ステップS310)。第3のエラー情報定義テーブル3の検索順番が1である場合には、第3のエラー情報定義テーブル3に受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されているか検索する(ステップS312)。
【0064】
CPU11は、第3のエラー情報定義テーブル3の検索順番が1でない場合には、第4のエラー情報定義テーブル4の検索順番が1であるか否か判断する(ステップS314)。第4のエラー情報定義テーブル4の検索順番が1である場合には、第4のエラー情報定義テーブル4に受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されているか検索する(ステップS316)。
【0065】
CPU11は、第4のエラー情報定義テーブル4の検索順番が1でない場合には、第5のエラー情報定義テーブル5の検索順番が1であるか否か判断する(ステップS318)。第5のエラー情報定義テーブル5の検索順番が1である場合には、第5のエラー情報定義テーブル5に受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されているか検索する(ステップS320)。
【0066】
CPU11は、第5のエラー情報定義テーブル5の検索順番が1でない場合には、第6のエラー情報定義テーブル6の検索順番が1であるか否か判断する(ステップS322)。第6のエラー情報定義テーブル6の検索順番が1である場合には、第6のエラー情報定義テーブル6に受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されているか検索する(ステップS324)。
【0067】
CPU11は、第6のエラー情報定義テーブル6の検索順番が1でない場合には、第7のエラー情報定義テーブル7の検索順番が1であるか否か判断する(ステップS326)。第7のエラー情報定義テーブル7の検索順番が1である場合には、第7のエラー情報定義テーブル7に受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されているか検索する(ステップS328)。
【0068】
CPU11は、第7のエラー情報定義テーブル7の検索順番が1でない場合には、あるいは、第1のエラー情報定義テーブル1から第7のエラー情報定義テーブル7のうち検索順番が1であるエラー情報定義テーブルにおいてエラーコードを検索した結果、受信したエラーコード情報と同一のエラーコードがなかった場合には、nに1を加えて検索順番を1つ増加する(ステップS330)。
【0069】
CPU11は、ステップS330においてnに1を加えた結果、nが4より大きくないならば、ステップS302に戻り(ステップS332)、ステップS302からステップS332までのステップを繰り返し、第1のエラー情報定義テーブル1から第7のエラー情報定義テーブル7のうち検索順番がnであるエラー情報定義テーブルにおいて、受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されているか検索を行う。
【0070】
CPU11は、ステップS330においてnに1を加えた結果、nが4より大きくなった場合には、ステップS302に戻らずに(ステップS332)、受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが、いずれのエラー情報定義テーブルにも登録されていない旨を出力部12に出力する(ステップS334)。
【0071】
CPU11は、第1のエラー情報定義テーブル1から第7のエラー情報定義テーブル7のうち検索順番がnであるエラー情報定義テーブルにおいて、受信したエラーコード情報と同一のエラーコードが登録されていると判断した場合には、エラー情報定義テーブルのエラーメッセージフィールドからエラーコードに対応するエラーメッセージを取得し、エラーカウント数フィールドの値に1を加え、記憶部14にエラーメッセージ及びエラーカウント数情報を記憶する(ステップS336)。CPU11は、記憶部14からエラーコード情報、ATMの識別番号情報、機種タイプ情報、ユーザ名情報、エラーメッセージ、エラーカウント数情報を読み出し、出力部12を介して出力する(ステップS338)。CPU11は、受信したエラーコード情報に対するエラーコード処理を終了し、新しいエラーコード情報を受信するまで待機する(ステップS200)。
【0072】
図16を参照して、出力部12が監視サーバ110に出力する画面について説明する。
図16は出力部12が監視サーバ110に出力する画面を示す説明図である。エラーコード、装置識別番号、機種タイプ、ユーザ名、エラーメッセージ、エラーカウント数を表示している。これにより管理者はエラーの発生を知ることができ、エラーに対する対応ができる。
【0073】
以上説明したように、本実施例に係る監視サーバ110によれば、検索順番定義テーブル10に第1のエラー情報定義テーブル1から第7のエラー情報定義テーブル7を検索する順番を登録しているので、CPU11は、登録した順番に従ってエラー情報定義テーブルを検索し、最初にエラーコードを見つけたエラー情報定義テーブルから、エラーコードに対応するエラーメッセージを取得し表示する。したがって、エラーコードを重複して定義した場合であっても、CPU11は、エラーコードを混同することはない。また、エラーメッセージそのものを送信しないのでATMネットワーク100のトラフィックも増大しない。
【0074】
また、検索順番定義テーブル10に、特定のエラー情報定義テーブルを検索しない旨を定める情報、例えば0を登録できるので、CPUは、ATMからエラーコード情報を受信した場合に、当該ATMの機種タイプあるいはユーザ名に依存しないエラー情報定義テーブルを検索対象から除外することにより、混同することなく正しいエラーメッセージを取得し表示できる。
【0075】
さらに、一部のATMに一時的に新しい機能をテスト/追加する場合にも、既存のエラー情報定義テーブルを修正することなく、新しいエラーコードを容易に導入でき、導入したエラーコードを元に戻すことも容易である。一部のATMについて、あるエラーについてエラーと認識させたくない場合に、ほかのATMに影響を与えないため、有用である。
【0076】
E.応用例:
本発明の応用例としては、ユーザが2以上の銀行である場合だけでなく、ユーザが1つの銀行である場合であってもよい。例えば、一部の装置について一時的に構成を変更し、そのためにエラーコードが異なるような場合には、以下のように実施できる。
【0077】
例えば、第1のエラー情報定義テーブル1の内容を変更するのではなく、第7のエラー情報定義テーブル7に一時的に構成を変更した場合のエラーコードを定義し、検索順番定義テーブル10の第1のエラー情報定義テーブル1の検索順番フィールドを1から0に変更し、検索順番定義テーブル10の第7のエラー情報定義テーブル7の検索順番フィールドの検索順番を1にする。これにより、第1のエラー情報定義テーブル1の内容を変更することなく第7のエラー情報定義テーブル7に登録したエラーコードの検索を実行できる。この場合、第1のエラー情報定義テーブル1は変更されていないので、一部の装置以外のATMのエラーコードの検索においては全く影響がない。
【0078】
特に、追加機能をテストする場合に、一部の装置について、あるエラーについてエラーと認識させたくない場合に、当該エラーに対するエラーコードを削除した第7のエラー情報定義テーブル7を使用すれば、一部の装置以外には全く影響を与えることなく、追加機能をテストできる。
【0079】
また、一時的な構成の変更を元に戻す場合には、検索順番定義テーブル10において、第1のエラー情報定義テーブル1の検索順番フィールドの検索順番を0から1に戻し、第7のエラー情報定義テーブル7の検索順番フィールドの検索順番を1から0にすれば、元の状態に簡単に戻すことができる。
【0080】
本発明はATMネットワークを例にして説明したが、応用例はこれにとどまらない。例えば、コンピュータ・クラスタのようなネットワークを利用したコンピュータシステムにおいても使用することが可能であることはいうまでもない。
【0081】
以上、幾つかの実施例に基づき本発明に係るサーバ装置を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】ATMネットワークの概要を示す説明図
【図2】本実施例に係るエラーメッセージ処理システムの監視サーバの概略を示す説明図
【図3】装置情報定義テーブルの構成を示す説明図
【図4】検索順番定義テーブルの構成を示す説明図
【図5】第1のエラー情報定義テーブルの構成を示す説明図
【図6】第2のエラー情報定義テーブルの構成を示す説明図
【図7】第3のエラー情報定義テーブルの構成を示す説明図
【図8】第4のエラー情報定義テーブルの構成を示す説明図
【図9】第5のエラー情報定義テーブルの構成を示す説明図
【図10】第6のエラー情報定義テーブルの構成を示す説明図
【図11】第7のエラー情報定義テーブルの構成を示す説明図
【図12】本実施例に係るATMの構成を示す説明図
【図13】監視サーバのCPUがエラーコード情報及び識別番号情報を受信してからCPUが検索順番情報を取得するまでの動作を示すフローチャート
【図14】CPUが、取得した検索順番でエラー情報定義テーブルを検索し、検索したエラーコード情報に対応するエラーメッセージを取得する動作を示すフローチャート
【図15】CPUが、取得した検索順番でエラー情報定義テーブルを検索し、検索したエラーコード情報に対応するエラーメッセージを取得する動作を示すフローチャート
【図16】出力部が監視サーバに出力する画面を示す説明図
【符号の説明】
【0083】
1〜7…エラー情報定義テーブル
9…装置情報定義テーブル
10…検索順番定義テーブル
11…CPU
12…出力部
13…NIC
14…記憶部
31〜34…エラー情報定義テーブル
35…CPU
36…NIC
37…記憶部
38…入力部
39…出力部
40…識別部
100…ATMネットワーク
101…WAN
102…管理者LAN
103、104…支店LAN
105〜107…ルータ
108、109…ATM
110…監視サーバ
111…ゲートウェイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して端末装置を接続されているサーバ装置であって、
ネットワークを介して前記端末装置から送られたエラーコード情報と前記端末装置の識別情報とを受信する受信手段と、
エラーコードとエラーメッセージとを対応づけて記憶する複数のエラー情報記憶部と、
前記端末装置の識別情報と前記複数のエラー情報記憶部を検索する順番情報とを対応づけて記憶する検索順番記憶部と、
前記検索順番記憶部から前記複数のエラー情報記憶部を検索する順番情報を取得し、取得した検索順番情報に従って前記複数のエラー情報記憶部から、前記受信したエラーコード情報に対応する前記エラーメッセージを取得する検索手段と、
前記端末装置から受信したエラーコード情報と端末装置の識別情報と前記検索手段が取得した前記エラーメッセージとを出力する出力手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサーバ装置において、
前記検索順番記憶部はさらに、前記端末装置の識別情報に対応づけて、前記複数のエラー情報記憶部のうち特定のエラー情報記憶部を検索対象から除外するための情報を記憶しているサーバ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載のサーバ装置において、
前記エラー情報記憶部はさらに、前記エラーコードに対応づけて端末装置で発生したエラー数を記録するサーバ装置。
【請求項4】
ネットワークを介して端末装置からサーバ装置に対して、エラーコード情報とエラーが発生した前記端末装置の識別情報とが送られるエラーメッセージ処理システムであって、
前記端末装置は、
発生したエラーのエラーコード情報を生成するエラーコード生成手段と、
エラーコードとエラーメッセージとを対応づけて記憶する複数のエラー情報記憶部と、
前記複数のエラー情報記憶部から、前記生成されたエラーコード情報に対応する前記エラーメッセージを取得する検索手段と、
ネットワークを介して前記生成したエラーコード情報と端末装置の識別情報とをサーバ装置に送る送信手段とを備え、
前記サーバ装置は、
ネットワークを介して端末装置から送られたエラーコード情報と前記端末装置の識別情報とを受信する受信手段と、
エラーコードとエラーメッセージとを対応づけて記憶する複数のエラー情報記憶部と、
端末装置の識別情報と前記複数のエラー情報記憶部を検索する順番情報とを対応づけて記憶する検索順番記憶部と、
前記検索順番記憶部から前記複数のエラー情報記憶部を検索する順番情報を取得し、取得した検索順番情報に従って前記複数のエラー情報記憶部から、前記受信したエラーコード情報に対応する前記エラーメッセージを取得する検索手段と、
前記端末装置から受信したエラーコード情報と端末装置の識別情報と前記検索手段が取得した前記エラーメッセージとを出力する出力手段とを備える、
エラーメッセージ処理システム。
【請求項5】
端末装置からネットワークを介して送られたエラーコード情報とエラーが発生した前記端末装置の識別情報とから、エラーコード情報に対応するエラーメッセージを検索して出力する、サーバ装置におけるエラーメッセージ処理方法であって、
ネットワークを介して前記端末装置から送られた前記エラーコード情報と前記端末装置の識別情報とを受信し、
端末装置の識別情報と複数のエラー情報定義テーブルを検索する順番情報とが対応づけて記憶された検索順番定義テーブルから、前記複数あるエラー情報定義テーブルの検索順番情報を取得し、
取得した前記検索順番情報に従って前記複数あるエラー情報定義テーブルから、前記端末装置より受信した前記エラーコード情報に対応するエラーメッセージを取得し、
前記端末装置から受信した前記エラーコード情報と前記端末装置の識別情報と取得したエラーメッセージとを出力する、
サーバ装置のエラーメッセージ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−213116(P2007−213116A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−29268(P2006−29268)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】