説明

エンコーダおよび撮影装置

【課題】回転量の誤検知が起こりにくいエンコーダと、このようなエンコーダを有する小型化に適した撮影装置を提供する。
【解決手段】複数の羽根を有し、回転体の回転に伴って回転する羽根車と、上記羽根車の回転により上記羽根で断続される光路を形成するフォトインタラプタとを備え、該フォトインタラプタで該光路の断続を検出することにより上記回転体の回転量を検出するエンコーダにおいて、上記羽根は、上記羽根車の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトインタラプタで光路の断続を検出することにより回転量を検出するエンコーダおよび被写体を撮影する撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
モータを駆動源とする駆動装置を備え、その駆動により被駆動体の位置や移動速度を制御する技術は、従来から様々な分野の電子機器に用いられている。中でもカメラを中心とする撮影装置の分野では、小型モータを用いてレンズを移動させることで、レンズの焦点距離の調整やピントの調整が行われることが多い。レンズを移動させるこうした駆動装置の中には、レンズの移動量を検出するエンコーダを備えている駆動装置が存在する(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。以下、このようなエンコーダを備えた駆動装置の一例を紹介する。
【0003】
図1は、エンコーダを備えた駆動装置の一例を表した図である。
【0004】
図1には、エンコーダ100a’を備えた従来の駆動装置1000a’の側面図が示されている。駆動装置1000a’には、回転力を発生するモータ120と、複数のギアによって構成され、モータ120の回転を伝達する動力伝達機構と、この動力伝達機構から伝えられた回転の量を検出するエンコーダ100aと、これら動力伝達機構およびエンコーダ100a’を取り囲むギアボックス130が備えられている。動力伝達機構については、図1ではその構成要素の一つである出力ギア140だけが示されており、全体については不図示である。モータ120の回転は、最終的に出力ギア140の回転として不図示のレンズに伝えられて、レンズの駆動源として利用される。エンコーダ100aは、動力伝達機構から伝達された回転力によって出力ギア140の回転と連動して回転する回転軸101と、回転軸101上に固定され、回転軸101の回転とともに回転する羽根車102’と、羽根車102’の羽根102a’ を挟んで発光部と受光部を対向配置させてなるフォトインタラプタ110を備えている。これら羽根車102’およびフォトインタラプタ110は、ギアボックス130の内側に設けられているため、本来外部から視認できないが、図1では、その位置関係を明示するため、駆動装置1000a’の外観に重ねて示されている。ここで、フォトインタラプタ110は、ギアボックス130の一部であって、図の手前方向および上下方向に広がる、壁131の内側に固定されている。
【0005】
図2は、図1に示すフォトインタラプタを、図1の矢印A方向から見たときの図である。
【0006】
図1のモータ120が回転する際には、発光部110aが受光部110bに向けて発光を行い、回転する羽根車102’の羽根102a’の間を通過してきた光だけが、受光部110bによって受光される。この受光部110bは、光を受光すると受光した光量に応じた大きさの電流を発生し、レンズの移動を制御する不図示の制御部(CPU)に向けて出力する。発光部110aが受光部110bに向けて発光する光は、その光軸方向に垂直な面で見ると所定領域内に集中しており、図1では、この所定領域が光通過領域150として、羽根車102’の羽根102a’に重ねて示されている。受光部110bから出力される電流は、受光部110bが光通過領域150の全領域にわたって光を受光したときに最大となり、光通過領域150が羽根102a’に完全に重なったときには、出力電流がゼロとなる。このため、羽根車102’の回転とともに、出力電流は最大電流とゼロとの間で交互に切り換わることとなる。
【0007】
図3は、受光部110bによって出力された電流の波形を表した図である。
【0008】
この図に示すように、出力電流の波形は、若干立ち上がりと立ち下がりで遅れが見られるものの、ほぼ矩形波となっており、出力電流が上記の最大電流とゼロとの間で繰り返し切り換わっている様子がわかる。図3の波形において、出力電流がゼロとなった回数が、図2の発光部110aと受光部110bとの間を通過した羽根102a’の枚数、すなわち羽根車102’の回転量を表している。同時に、この回数は、羽根車102’の回転と連動して回転する出力ギア140の回転量も表しており、上記の電流の波形で表される電気信号に基づき、レンズの移動量を求めることが可能となる。
【特許文献1】特開平7−20559号公報
【特許文献2】特開平9−273944号公報
【特許文献3】特開2002−116482号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図1に示すエンコーダ100a’では、光通過領域150が、図1の上下方向(高さ方向)について、羽根車102’の回転中心である回転軸101と同じ高さにあるようにフォトインタラプタ110が設置されている。しかしながら、フォトインタラプタ110周囲に設けられているギアなどの部材の配置との関係上、フォトインタラプタ110を、図1の位置から壁131に沿って下側に配置することが必要となることが多い。
【0010】
図4は、フォトインタラプタが、図1の位置から下側にずらして配置されている駆動装置を表した図である。
【0011】
図4に示すエンコーダ100b’では、フォトインタラプタ110が、図1よりも所定のシフト量だけ壁131に沿って下側に配置されており、このため、羽根車102’の回転の際には、羽根102a’は、光通過領域150を斜めに横切ることとなる。
【0012】
図5は、図4に示すエンコーダの受光部によって出力された電流の波形を表した図である。
【0013】
図5の波形は、図3に示す波形と比較して立ち上がりと立ち下がりの遅れが大きい波形となっており、完全遮断状態と完全透過状態との間の移行にかかる時間が図3の波形と比べて長くなっていることがわかる。このような電流の波形では、完全遮断状態と完全透過状態とが明確に区別されにくく、羽根車102’の回転量の誤検知が起こりやすい。
【0014】
このような問題は、羽根車を大型化して幅の広い羽根を用いることによって解決可能ではあるが、エンコーダや撮影装置の大型化をもたらし、有効な解決策にはならない。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑み、回転量の誤検知が起こりにくいエンコーダと、このようなエンコーダを有する小型化に適した撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するための本発明の第1のエンコーダは、
複数の羽根を有し、回転体の回転に伴って回転する羽根車と、上記羽根車の回転により上記羽根で断続される光路を形成するフォトインタラプタとを備え、該フォトインタラプタで該光路の断続を検出することにより上記回転体の回転量を検出するエンコーダにおいて、
上記羽根は、上記羽根車の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がっていることを特徴とする。
【0017】
一般に、フォトインタラプタと羽根車との相対的な位置関係にずれがあると、羽根車の回転中心から放射状に広がっている羽根を採用することが回転量の検知精度上、困難になる。
【0018】
本発明の第1のエンコーダは、羽根車の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がっている羽根を備えているため、このような位置関係にずれがある場合であっても回転量の誤検知が起こりにくい。
【0019】
また、本発明の第1のエンコーダにおいて、「上記フォトインタラプタは、上記羽根車の回転中心を中心とする所定半径の円の接線方向に延びるスリット状の光路の断続を検出するものであり、上記羽根車の羽根は、少なくとも、上記光路を断続する羽根部分について、該羽根部分の輪郭が上記円の接線方向に延びる形状を有するものである」という形態は好ましい形態である。
【0020】
フォトインタラプタには、スリット状の光路の断続を検出するタイプのものが多い。このタイプのフォトインタラプタでは、フォトインタラプタを配置する際にフォトインタラプタと羽根車との相対的な位置関係にずれがあると、フォトインタラプタは、羽根車の回転中心を中心とする所定半径の円の接線方向に延びるスリット状の光路の断続を検出することが必要となる事が多い。この状況で、羽根車の回転中心から放射状に広がっている羽根を採用した場合には、羽根車の羽根が上記のスリット状の領域を斜めに横切るので、光の完全遮断状態と光の完全透過状態とが明確に区別されにくく、回転量の検知精度が低下することがある。
【0021】
上記の、光路を断続する羽根部分の輪郭が上記円の接線方向に延びる形状を有するフォトインタラプタでは、羽根車の羽根が上記のスリット状の領域を横切る際には、この領域にぴったり重なった状態で重なり始め、また、この領域にぴったり重なった状態で遠ざかり始めることになる。このため、光の完全遮断状態と光の完全透過状態との間の移行時間が短くなって両状態が明確に区別され、回転量の誤検知が起こりにくい。
【0022】
上記目的を達成するための本発明の第2のエンコーダは、
周回方向に並んだ複数の孔を有し回転体の回転に伴って回転するエンコーダ板と、該エンコーダ板の回転により断続される光路を形成するフォトインタラプタとを備え、該フォトインタラプタで該光路の断続を検出することにより上記回転体の回転量を検出するエンコーダにおいて、
上記エンコーダ板が、上記複数の孔として、該エンコーダ板の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がる複数の孔を有することを特徴とする。
【0023】
このような形状の孔が外周部に並んでいるエンコーダ板を採用しても、上述した、羽根車を採用した本発明の第1のエンコーダと同様、回転量の誤検知が起こりにくいエンコーダが実現する。
【0024】
また、本発明の第2のエンコーダにおいて、「上記フォトインタラプタは、上記エンコーダ板の回転中心を中心とする所定半径の円の接線方向に延びるスリット状の光路の断続を検出するものであり、上記エンコーダ板は、上記孔の、少なくとも、上記光路を断続する部分の輪郭が、上記円の接線方向に延びる形状を有するものである」という形態は好ましい形態である。
【0025】
このような形態によれば、上述した本発明の第1のエンコーダの好ましい形態と同様に、光の完全遮断状態と光の完全透過状態が明確に区別されて、回転量の誤検知が起こりにくい。
【0026】
上記目的を達成するための本発明の第1の撮影装置は、
回転駆動力を発生するモータと、該モータが発生した回転駆動力によって移動するレンズとを有し、該レンズを透過した被写体光を受光することにより被写体を撮影する撮影装置において、
複数の羽根を有し、上記レンズの移動に伴って回転する羽根車と、上記羽根車の回転により上記羽根で断続される光路を形成するフォトインタラプタとを備え、該フォトインタラプタで該光路の断続を検出することにより上記レンズの移動量を検出するエンコーダを備え、
上記羽根は、上記羽根車の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がっていることを特徴とする。
【0027】
本発明の第1の撮影装置は、上述した本発明の第1のエンコーダを備えているため、回転量の誤検知が起こりにくい。また、回転量の誤検知を回避するにあたり、幅の広い羽根を用いる必要がないため、小型化にも適している。
【0028】
上記目的を達成するための本発明の第2の撮影装置は、
回転駆動力を発生するモータと、該モータが発生した回転駆動力によって移動するレンズとを有し、該レンズを透過した被写体光を受光することにより被写体を撮影する撮影装置において、
周回方向に並んだ複数の孔を有し上記レンズの移動に伴って回転するエンコーダ板と、該エンコーダ板の回転により断続される光路を形成するフォトインタラプタとを備え、該フォトインタラプタで該光路の断続を検出することにより上記レンズの移動量を検出するエンコーダを備え、
上記エンコーダ板が、上記複数の孔として、該エンコーダ板の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がる複数の孔を有することを特徴とする。
【0029】
本発明の第2の撮影装置は、上述した本発明の第2のエンコーダを備えているため、回転量の誤検知が起こりにくく、また、回転量の誤検知を回避するにあたり、幅の広い羽根を用いる必要がないため、小型化にも適している。
【発明の効果】
【0030】
本発明のエンコーダによれば、回転量の誤検知が回避される。また、本発明の撮影装置は、小型化に適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0032】
図6、および図7は、本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラの外観斜視図である。
【0033】
図6には、デジタルカメラ1の、撮影レンズが内蔵されたレンズ鏡胴10の沈胴状態が示されており、図7には、レンズ鏡胴10の繰出状態が示されている。このデジタルカメラ1では、撮影が行われないときは、図6に示すように、レンズ鏡胴10は沈胴しているが、撮影が行われるときには、図7に示すように、レンズ鏡胴10が繰り出す構成となっている。図6および図7に示すデジタルカメラ1の正面上部には、閃光発光部12やファインダ対物窓13が備えられており、さらにこのデジタルカメラ1の上部には、シャッタボタン14が備えられている。
【0034】
このデジタルカメラ1の、図示しない背面には、ズーム操作スイッチや十字キーなどといった各種スイッチや、画像やメニュー画面を表示するLCD(液晶ディスプレイ)が備えられている。ズーム操作スイッチを所定時間押下し続けると、撮影画角を調整するためのズーム操作モードに入り、十字キーの‘上’キーを押し続けている間、撮影レンズが望遠側(テレ側)に移動し、十字キーの‘下’キーを押し続けている間、撮影レンズが広角側(ワイド側)に移動する。
【0035】
続いて、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。
【0036】
図8は、図1に示すデジタルカメラ1の概略的な内部構成図である。
【0037】
本実施形態のデジタルカメラ1は、すべての処理がメインCPU110cによって制御されている。このメインCPU110cには、デジタルカメラ1に備えられた各種スイッチ(この各種スイッチには、図6に示すシャッタボタン14や、ズーム操作スイッチ、および十字キーなどが含まれ、以下では、これらを合わせてスイッチ群101sと称する)からの操作信号がそれぞれ供給されている。メインCPU110cは、EEPROM110eを有しており、このEEPROM110eには、デジタルカメラ1で各種処理を実行するために必要な各種プログラムが書き込まれている。スイッチ群101sに含まれる電源スイッチ(図示しない)が投入されると、電源102pからデジタルカメラ1の各種要素に電力が供給されるとともに、メインCPU110cによって、EEPROM110eに書き込まれたプログラム手順に従ってデジタルカメラ1全体の動作が統括的に制御される。
【0038】
まず、図8を参照して画像信号の流れを説明する。
【0039】
撮影者が、デジタルカメラ1の背面に設けられた十字キー(図示しない)を使って撮影画角を指示すると、その指示された撮影画角がスイッチ群101sからメインCPU110cに伝えられ、さらに、メインCPU110cを介して光学制御CPU120cに伝えられる。尚、これらメインCPU110cと光学制御CPU120cとの間では、バス140bを介してデータが送受信されるのではなく、CPU間通信によって高速にデータが送受信される。光学制御CPU120cは、駆動装置1000に指示を出し、図7に示すようにレンズ鏡胴10を繰り出させ、さらに前群レンズ(第1レンズ群)21、後群レンズ(第2レンズ群)22、およびフォーカスレンズ(第3レンズ群)23からなる撮影レンズのうち、後群レンズ22を、伝えられた撮影画角に応じた位置に移動させる。この後群レンズ22の移動は、動力伝達機構125を介してモータ120の回転駆動力が後群レンズ22に伝えられることによって実現し、この移動の際には、光学制御CPU120cは、移動していく後群レンズ22の移動量を検出するエンコーダ100の検出結果を受けて、上記の、撮影画角に応じた位置にまで後群レンズ22が移動するように、駆動装置1000の制御を行う。
【0040】
被写体光は、前群レンズ(第1レンズ群)21、後群レンズ(第2レンズ群)22、およびフォーカスレンズ(第3レンズ群)23、および絞りユニット30を通ってCCD40上に結像され、CCD40において、被写体像を表わす画像信号が生成される。生成された画像信号は、A/D部131において粗く読み出され、アナログ信号がデジタル信号に変換されて、低解像度なスルー画像データが生成される。生成されたスルー画像データは、ホワイトバランス・γ処理部133において、ホワイトバランスの補正やγ補正などといった画像処理が施される。
【0041】
ここで、CCD40には、クロックジェネレータ132からタイミング信号が供給されており、このタイミング信号に同期して、所定の間隔ごとに、画像信号が生成される。このクロックジェネレータ132は、光学CPU120cを介して伝えられるメインCPU110cからの指示に基づいてタイミング信号を出力しており、そのタイミング信号は、CCD40の他、後段のA/D部131、およびホワイトバランス・γ処理部133にも供給されている。したがって、CCD40、A/D部131、およびホワイトバランス・γ処理部133では、クロックジェネレータ132から発せられるタイミング信号に同期して順序良く画像信号の処理が流れるように行われる。
【0042】
ホワイトバランス・γ処理部133において画像処理が施された画像データは、一旦バッファメモリ134に記憶される。バッファメモリ134に記憶された低解像度なスルー画像データは、古い時刻に記憶されたスルー画像データから先に、バス140bを経由してYC/RGB変換部138に供給される。スルー画像データはRGB信号であるため、YC/RGB変換部138では処理が行われずに、そのままドライバ139を介して画像表示LCD160に伝えられ、画像表示LCD160上に、スルー画像データが表わすスルー画像が表示される。ここで、CCD40では、所定のタイミング毎に被写体光が読み取られて画像信号が生成されているため、この画像表示LCD160には、撮影レンズが向けられた方向の被写体が被写体像として常に表示され続ける。
【0043】
また、バッファメモリ134に記憶されたスルー画像データは、メインCPU110cにも供給される。メインCPU110cは、スルー画像データに基づいて、フォーカスレンズ23が光軸に沿って移動されている間にCCD40で繰り返し得られた画像信号が表わす被写体像のコントラストと、被写体の輝度を検出する。検出されたコントラストと輝度は、光学制御CPU120cに伝えられる。光学制御CPU120cは、フォーカスレンズ23をメインCPU110cから伝えられたコントラストのピークが得られるレンズ位置に移動させるとともに(AF処理)、メインCPU110cから伝えられた輝度に応じて絞りユニットの絞り値を調整する(AE処理)。
【0044】
ここで、画像表示LCD160に表示されたスルー画像を確認しながら、撮影者が図6に示すシャッタボタン14を押下すると、シャッタボタン14が押されたことがメインCPU110cに伝えられ、さらに、光学制御CPU120cに伝えられる。被写体が暗いときには、光学制御CPU120cから閃光発光部12に発光指示が伝えられ、シャッタボタン14の押下に同期して閃光発光部12から閃光が発せられる。また、光学制御CPU120cからの指示に従って、CCD40で生成された画像信号がA/D部131において細かく読み出され、高解像度な撮影画像データが生成される。生成された撮影画像データは、ホワイトバランス・γ処理部133で画像処理が施されて、バッファメモリ134に記憶される。
【0045】
バッファメモリ134に記憶された撮影画像データは、YC処理部137に供給されて、RGB信号からYC信号に変換される。YC信号に変換された撮影画像データは、圧縮・伸張部135において圧縮処理が施され、圧縮された撮影画像データがI/F136を介してメモリカード170に記憶される。
【0046】
また、メモリカード170に記憶された撮影画像データは、圧縮・伸張部135において伸張処理が施された後、YC/RGB変換部138においてRGB信号に変換され、ドライバ139を介して画像表示LCD160に伝えられる。画像表示LCD160には、撮影画像データが表わす撮影画像が表示される。
【0047】
デジタルカメラ1は、以上のように構成されている。
【0048】
次に、図6および図7に示すデジタルカメラ1のレンズ鏡胴10について詳述する。
【0049】
図9および図10は、図6および図7に示すデジタルカメラに組み込まれているレンズ鏡胴の外観斜視図である。
【0050】
レンズ鏡胴10は、上述したように、沈胴状態、あるいは繰出状態の2種類の状態をとることができ、図9にはレンズ鏡胴10の沈胴状態が示されており、図10にはレンズ鏡胴10の繰出状態が示されている。このレンズ鏡胴10では、レンズ鏡胴10が図10の繰出状態となっているときに、図8に示すズーム用の後群レンズ22が移動してその位置調節が行われる。また、レンズ鏡胴10上部には、図8に示す駆動装置1000が設けられている。駆動装置1000には、回転駆動力を発生するモータ120と、複数のギアによって構成され、モータ120の回転を伝達する、図8に示す動力伝達機構125とが備えられている。この動力伝達機構125は、ギアボックス130によって周りを取り囲まれているため、動力伝達機構全体は外部から視認できず、図9および図10では、動力伝達機構125の構成要素の一つである出力ギア140だけが示されている。モータ120の回転は、最終的にこの出力ギア140の回転としてレンズ鏡胴10の筒状部分の内側に設けられた不図示のレンズ群に伝えられて、そのレンズ群を移動させる際の駆動源として利用される。
【0051】
図11は、沈胴状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図であり、図12は、撮影レンズがワイド状態にあるレンズ鏡胴10を光軸に沿って切断した断面図であり、図13は、撮影レンズがテレ状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。
【0052】
レンズ鏡胴10の内部空間には、前方から順に、前群レンズ(第1レンズ群)21、後群レンズ(第2レンズ群)22、およびフォーカスレンズ(第3レンズ群)23の3群が光軸を揃えて並べられてなる撮影レンズが収容されている。撮影レンズは、後群レンズ22が図12に示すワイド端と図13に示すテレ端との間で光軸に沿って移動することにより焦点距離が変化し、フォーカスレンズ23が光軸に沿って移動することによりピント調節が行われる構成となっている。また、前群レンズ21と後群レンズ22との間には、被写体光の光量を調整する絞りユニット30が配置され、撮影レンズの後方には、被写体光を読み取るCCD40が配置されている。
【0053】
絞りユニット30には、図12および図13に示すように、撮影レンズの光軸を取り囲む孔が穿たれた開口板32と、開口板32の孔を絞るように塞いで開口量を調整する絞り羽31とが備えられている。また、絞りユニット30には、その背面から後方に突出するガイドロット24と、ガイドロット24の後端を塞ぐストッパ24aも設けられており、ガイドロット24は、後群レンズ22を保持している後群レンズ保持枠25を、光軸方向にスライド可能に貫通している。さらに、絞りユニット30と後群レンズ保持枠25との間にはコイルばね26が縮装されており、絞りユニット30は、後群レンズ22と後群レンズ保持枠25とで構成された後群レンズユニット27に対し、前方へばね付勢された態様で光軸に沿って移動可能に保持されている。レンズ鏡胴10の沈胴時には、図12および図13に示す絞り羽31が開放され、絞りユニット30がコイルばね26を圧縮しながら後群レンズユニット27側に移動することによって、開口板32の孔に後群レンズユニット27が入り込む。これにより、レンズ鏡胴10の小型化が図られている。
【0054】
また、レンズ鏡胴10には、レンズ鏡胴10がカメラ本体に取り付けられる際にカメラ本体側に固定される固定筒50と、その固定筒50に対し回転自在な駆動筒52が備えられている。この駆動筒52は、固定筒50の外周面に周方向に形成された突条50aが、駆動筒52の内周面に設けられた溝に係入していることにより、固定筒50に対して光軸方向の移動が規制されている。駆動筒52には、外周面上には図9および図10に示す駆動装置1000が取り付けられており、出力ギア140が駆動筒52の外周面側から嵌り込んでいる。この駆動装置1000において図9および図10に示すモータ120が回転すると、その回転駆動力が出力ギア140によって駆動筒52に伝達されて駆動筒52が回転する。
【0055】
駆動筒52には、さらに、光軸方向に延びるキー溝52aが設けられており、このキー溝52aには、回転移動筒53に固設されたピン状のカムフォロワ54が、固定筒50のキー溝50bに係入することにより回転が規制されている。したがって、駆動筒52が回転すると、回転移動筒53は、回転しながら上記カム溝に沿って光軸方向に移動する。
【0056】
回転移動筒53の内側には、直進移動枠55が設けられている。この直進移動枠55は、回転移動筒53に対し相対的回転が自在に係合しているとともに、駆動筒52のキー溝52aに係入することにより回転が規制されている。したがって、駆動筒52の回転に伴って回転移動筒53が回転しながら光軸方向に移動すると、直進移動枠55は回転移動筒53の移動に伴って光軸方向に直線的に移動する。
【0057】
上述した後群レンズ22を保持している後群レンズ保持枠25には、ピン状のカムフォロワ63が固設されている。このカムフォロワ63は、回転移動筒53のカム溝に係入しているとともに、直進移動枠55の光軸方向に延びるキー溝55aにも係入していることにより、駆動筒52の回転に伴って回転移動筒53が回転しながら光軸方向に移動すると、後群レンズユニット27が回転移動筒53のカム溝の形状に沿って、光軸方向に直進移動する。
【0058】
また、上述したように、絞りユニット30は、コイルばね26により前方に付勢された態様でレンズユニット27に取り付けられているため、その絞りユニット30が後群レンズユニット27とともに光軸方向に移動する。
【0059】
さらに、このレンズ鏡胴10には、前群レンズ21を保持する直進移動筒56が備えられている。この直進移動筒56は、それに固設されたカムフォロワ57が回転移動筒53のカム溝に係入しているとともに、直進移動枠55の、光軸方向に延びるキー溝55aにも係入している。したがって、駆動筒52の回転に伴って回転移動筒53が回転しながら光軸方向に移動すると、直進移動筒56は、カムフォロワ57が係入している回転移動筒53のカム溝の形状に沿って、光軸方向に直進移動する。
【0060】
このようにしてレンズ鏡胴10の繰り出しが行なわれ、また、駆動筒52が逆方向に回転することによりレンズ鏡胴10の沈胴が行われる。
【0061】
また、回転移動筒53は、レンズ鏡胴10の繰出しが完了した後も、前群レンズ21の位置を保持したままさらに回転することができ、このとき、後群レンズユニット27は、回転移動筒53のカム溝に沿って光軸方向に移動し、この後群レンズユニット27の移動量の制御により撮影画角(すなわち、焦点距離)が調整される。
【0062】
図12には、レンズ鏡胴10の繰出しが完了した状態が示されており、このときには撮影レンズ20はワイド状態にある。また、図13には、繰出し完了後に回転移動筒53がさらに回転して、撮影レンズ20がテレ状態になるまで後群レンズユニット27が移動した状態が示されている。
【0063】
また、フォーカスレンズ23を保持しているフォーカスレンズ保持枠62はリードスクリュー61に螺合しており、リードスクリュー61が回転することによって、フォーカスレンズ23が光軸方向に移動する。このフォーカスレンズ23の移動量の制御によりピントが調整される。
【0064】
次に、駆動装置1000について説明する。
【0065】
図14および図15は、図9〜図13に示す駆動装置の外観斜視図である。
【0066】
駆動装置1000には、上述したモータ120やモータ120の回転を伝達する動力伝達機構125に加え、後群レンズ22の移動量を検知するためのエンコーダ100が備えられている。エンコーダ100は、出力ギア140の回転と連動して回転する羽根車102と、羽根車102を挟んで発光部と受光部を対向配置させてなるフォトインタラプタ110を備えている。これら羽根車102およびフォトインタラプタ110は、ギアボックス130の内側に設けられているため、本来外部から視認できないが、図14では、その位置関係を明示するため、駆動装置1000の外観に重ねて示されている。また、図15には、羽根車102および出力ギア140が駆動装置1000の外観に重ねて示されている。モータ120が回転を開始すると、羽根車102および出力ギア140が所定の回転速度比で回転する。そこで、このレンズ鏡胴10では、羽根車102の回転数から出力ギア140の回転数を求めることを通じて、図12および図13に示す後群レンズ22の移動量が算出することが可能となる。
【0067】
図16は、図14および図15に示すエンコーダを備えた駆動装置を表した図である。
【0068】
図16には、図15に示すエンコーダ100を備えた駆動装置1000の側面図が示されており、エンコーダ100を構成する羽根車102とフォトインタラプタ110との位置関係を明示するため、これら羽根車102とフォトインタラプタ110も表されている。ここで、図16においては、図4に示す従来の駆動装置1000b’と同一の構成要素については同一の符号が付されている。図16に示すエンコーダ100では、図4に示すエンコーダ100b’と同様に、フォトインタラプタ110が図1の位置よりも下側に所定のシフト量だけずらして配置されている。また、図16に示す羽根車102は、図4に示す従来の羽根車102’と羽根の枚数は同じであり、光通過領域150付近での羽根の広がり(幅)もほぼ同じである。しかし、図16の羽根車102では、羽根車102の羽根102aは、渦巻き状となって回転軸101から外側に向かって広がっており、図4に示す羽根車102’のように回転軸101から放射状に延びてはいない。羽根車102の形状がこのように異なる点を除けば、図16に示す駆動装置1000は、図1に示す駆動装置1000b’と同様の動作を行い、また、図16のエンコーダ100を図の矢印B方向からみたときの図は、図2において羽根車102’を、図16に示す羽根車102に置き換えた図と同一である。そこで、重複する部分については説明を省略し、羽根車102の形状に焦点を絞って説明する。
【0069】
一般に、フォトインタラプタ周囲に設けられているギアなどの部材の配置との関係上、フォトインタラプタの位置を、図16のように、所定のシフト量だけずらして配置せざるを得ないことが多い。このような場合、上記の所定のシフト量だけフォトインタラプタの光通過領域の位置がずれることなり、図4の形状の羽根車102’では、光の完全遮断状態と、光の完全透過状態とが明確に区別されにくく、羽根車の回転量の誤検知が起こりやすい。
【0070】
そこで、図16のエンコーダ100では、所定のシフト量だけ光通過領域の位置がずれた分を相殺するように、羽根車102の形状が変更されている。以下では、図4に示す従来の羽根車102’の形状と比較しながら、羽根車102の形状を図16のように変更する利点について詳しく説明する。
【0071】
図17は、図4に示す従来の羽根車の羽根と、フォトインタラプタの光通過領域との相対的な位置関係を表した図である。
【0072】
図17のパート(a)には、従来の羽根車102’の羽根102a’がフォトインタラプタ110の光通過領域150に重なり始める様子が表されており、図17のパート(b)には、この羽根102a’がフォトインタラプタの光通過領域から離れていく様子が表されている。
【0073】
図17のパート(a)に示すように、羽根車102’の羽根102a’では、その輪郭1021a’,1022a’を延長した2本のラインが、図で点線で示すようにいずれも羽根車102’の回転中心を通っており、回転中心から放射状に延びた羽根となっている。このような形状の羽根102a’が、図の矢印方向に回転する際には、下側の輪郭1022a’が、フォトインタラプタ110の光通過領域150に対して斜めに交わりながら光通過領域150と重なり始め、また、図17のパート(b)に示すように、上側の輪郭1021a’が、フォトインタラプタの光通過領域150に対して斜めに交わりながら、光通過領域150から離れていく。
【0074】
図18は、図16に示す本実施形態のエンコーダの羽根車の羽根と、フォトインタラプタの光通過領域との相対的な位置関係を表した図である。
【0075】
図18のパート(a)には、本実施形態の羽根車102の羽根102aがフォトインタラプタ110の光通過領域150に重なり始める様子が表されており、図18のパート(b)には、この羽根102aがフォトインタラプタの光通過領域から離れていく様子が表されている。
【0076】
羽根車102の羽根102aでは、その輪郭1021a,1022aを延長した2本のラインが、図18のパート(a)で点線で示すように、いずれも羽根車102’の回転中心を中心とする、半径が上記のシフト量の円の接線となっている。このため、羽根102a’が図の矢印方向に回転する際には、図18のパート(a)に示すように、下側の輪郭1022aが光通過領域150と水平方向にぴったり重なった状態で、羽根102aが光通過領域150と重なり始め、また、図17のパート(b)に示すように、上側の輪郭1021aが光通過領域150と水平方向にぴったり重なった状態で、羽根102aが光通過領域150から離れ始める。このため、従来の羽根車102’と比較すると、本実施形態のエンコーダの羽根車102の方が、光の完全遮断状態と、光の完全透過状態との間の移行時間が短いこととなる。
【0077】
図19は、図16に示すエンコーダの受光部によって出力された電流の波形を表した図である。
【0078】
図16に示すエンコーダ100では、電流値がゼロから最大電流になるまでの立ち上がり時間、および電流値が最大電流からゼロになるまでの立ち下がりにかかる時間が、図5に示す従来のエンコーダ100b’における電流の波形よりも短くなっており、図3に示す、フォトインタラプタの光通過領域の位置のずれ(シフト)がない場合と同様の波形となっている。このことから、図16に示すエンコーダ100のように、フォトインタラプタの光通過領域の位置のずれ(シフト)に合わせて、図18に示す形状の羽根を有する羽根車を採用することで、光通過領域の位置のずれ(シフト)の影響が相殺されることがわかる。この結果、本実施形態のエンコーダ100の出力する波形では、光の完全遮断状態と完全透過状態とが明確に区別され、羽根車102’の回転量の誤検知が起こりにくいこととなる。また、本実施形態のエンコーダ100は、羽根車を大型化して幅の広い羽根を用いることなく羽根車の回転量の誤検知が回避されており、小型化に適したエンコーダとなっている。この結果、このようなエンコーダを採用する駆動装置およびレンズ鏡胴においても装置の小型化を図ることができる。
【0079】
以上では、ズーム調整の際の、図8に示す後群レンズ22の移動量をエンコーダにより検出する形態について説明してきたが、さらに、ピント調整の際の、図8に示すフォーカスレンズ23の移動量の検出、およびその検出結果に基づくフォーカスレンズ位置の制御も同様にして実行できる。ここではその重複説明については省略する。
【0080】
また、以上説明した実施形態のエンコーダでは、羽根車を採用したエンコーダであったが、本発明のエンコーダは、光が透過する複数の孔が回転中心の周りに渦を巻くように並んでいる円盤状のエンコーダ板を採用してもよい。
【0081】
図20は、光が透過する複数の孔が回転中心の周りに渦を巻くように並んでいる円盤状のエンコーダ板を表した図である。
【0082】
図20に示すエンコーダ板202では、光透過窓部202aで囲まれてなる孔の中を、フォトインタラプタの光が透過する。図20に示すように、孔は複数存在し、エンコーダ板202の回転中心の周りに渦を巻くように配置されている。図20に示すエンコーダ板202は、図16のように、フォトインタラプタの位置がシフトしている状況で用いられ、孔の形状は、図18の羽根102aの形状のように、フォトインタラプタの位置のシフト量に応じて決定される。
【0083】
図20に示すエンコーダ板202を採用したエンコーダおよび撮影装置は、図16の羽根車102の代わりに図20に示すエンコーダ板202が用いられている点を除けば、図16に示すエンコーダ、および図6〜図8に示す撮影装置1と同様の構成を有し、同様の動作を行う。ここではその重複説明については省略する。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】エンコーダを備えた駆動装置の一例を表した図である。
【図2】図1に示すフォトインタラプタを、図1の矢印A方向から見たときの図である。
【図3】受光部110bによって出力された電流の波形を表した図である。
【図4】フォトインタラプタが、図1の位置から下側にずらして配置されている駆動装置を表した図である。
【図5】図4に示すエンコーダの受光部によって出力された電流の波形を表した図である。
【図6】本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラの外観斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラの外観斜視図である。
【図8】図6に示すデジタルカメラの概略的な内部構成図である。
【図9】図6および図7に示すデジタルカメラに組み込まれているレンズ鏡胴の外観斜視図である。
【図10】図6および図7に示すデジタルカメラに組み込まれているレンズ鏡胴の外観斜視図である。
【図11】沈胴状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。
【図12】撮影レンズがワイド状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。
【図13】撮影レンズがテレ状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。
【図14】図9〜図13に示す駆動装置の外観斜視図である。
【図15】図9〜図13に示す駆動装置の外観斜視図である。
【図16】図14および図15に示すエンコーダを備えた駆動装置を表した図である。
【図17】図4に示す従来の羽根車の羽根と、フォトインタラプタの光通過領域との相対的な位置関係を表した図である。
【図18】図16に示す本実施形態の羽根車の羽根と、フォトインタラプタの光通過領域との相対的な位置関係を表した図である。
【図19】図16に示すエンコーダの受光部によって出力された電流の波形を表した図である。
【図20】光が透過する複数の孔が回転中心の周りに渦を巻くように並んでいる円盤状のエンコーダ板を表した図である。
【符号の説明】
【0085】
1 デジタルカメラ
1000a’,1000b’,1000 駆動装置
100a’,100b’,100 エンコーダ
101 回転軸
102’,102 羽根車
102a’,102a 羽根
1021a’,1021a,1022a’,1022a 輪郭
110 フォトインタラプタ
110a 発光部
110b 受光部
120 モータ
125 動力伝達機構
130 ギアボックス
131 壁
140 出力ギア
150 光通過領域
10 レンズ鏡胴
12 閃光発光部
13 ファインダ対物窓
14 シャッタボタン
21 前群レンズ(第1レンズ群)
22 後群レンズ(第2レンズ群)
23 フォーカスレンズ(第3レンズ群)
30 絞りユニット
40 CCD
24 ガイドロット
24a ストッパ
25 後群レンズ保持枠
26 コイルばね
27 後群レンズユニット
31 絞り羽
32 開口板
50 固定筒
52 駆動筒
50a 突条
51 ギア
52 駆動筒
52a,50b キー溝
53 回転移動筒
54,57,63 カムフォロワ
55 直進移動枠
56 直進移動筒
61 リードスクリュー
62 フォーカスレンズ保持枠
202 エンコーダ板
202a 光透過窓部
110c メインCPU
101s スイッチ群
110e EEPROM
102p 電源
120c 光学制御CPU
140b バス
40 CCD
131 A/D部
133 ホワイトバランス・γ処理部
132 クロックジェネレータ
134 バッファメモリ
138 YC/RGB変換部ドライバ
160 画像表示LCD
137 YC処理部
136 I/F
170 メモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の羽根を有し、回転体の回転に伴って回転する羽根車と、前記羽根車の回転により前記羽根で断続される光路を形成するフォトインタラプタとを備え、該フォトインタラプタで該光路の断続を検出することにより前記回転体の回転量を検出するエンコーダにおいて、
前記羽根は、前記羽根車の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がっていることを特徴とするエンコーダ。
【請求項2】
前記フォトインタラプタは、前記羽根車の回転中心を中心とする所定半径の円の接線方向に延びるスリット状の光路の断続を検出するものであり、
前記羽根車の羽根は、少なくとも、前記光路を断続する羽根部分について、該羽根部分の輪郭が前記円の接線方向に延びる形状を有するものであることを特徴とする請求項1記載のエンコーダ。
【請求項3】
周回方向に並んだ複数の孔を有し回転体の回転に伴って回転するエンコーダ板と、該エンコーダ板の回転により断続される光路を形成するフォトインタラプタとを備え、該フォトインタラプタで該光路の断続を検出することにより前記回転体の回転量を検出するエンコーダにおいて、
前記エンコーダ板が、前記複数の孔として、該エンコーダ板の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がる複数の孔を有することを特徴とするエンコーダ。
【請求項4】
前記フォトインタラプタは、前記エンコーダ板の回転中心を中心とする所定半径の円の接線方向に延びるスリット状の光路の断続を検出するものであり、
前記エンコーダ板は、前記孔の、少なくとも、前記光路を断続する部分の輪郭が、前記円の接線方向に延びる形状を有するものであることを特徴とする請求項3記載のエンコーダ。
【請求項5】
回転駆動力を発生するモータと、該モータが発生した回転駆動力によって移動するレンズとを有し、該レンズを透過した被写体光を受光することにより被写体を撮影する撮影装置において、
複数の羽根を有し、前記レンズの移動に伴って回転する羽根車と、前記羽根車の回転により前記羽根で断続される光路を形成するフォトインタラプタとを備え、該フォトインタラプタで該光路の断続を検出することにより前記レンズの移動量を検出するエンコーダを備え、
前記羽根は、前記羽根車の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がっていることを特徴とする撮影装置。
【請求項6】
回転駆動力を発生するモータと、該モータが発生した回転駆動力によって移動するレンズとを有し、該レンズを透過した被写体光を受光することにより被写体を撮影する撮影装置において、
周回方向に並んだ複数の孔を有し前記レンズの移動に伴って回転するエンコーダ板と、該エンコーダ板の回転により断続される光路を形成するフォトインタラプタとを備え、該フォトインタラプタで該光路の断続を検出することにより前記レンズの移動量を検出するエンコーダを備え、
前記エンコーダ板が、前記複数の孔として、該エンコーダ板の回転中心から放射状に延びる線よりも周回方向に斜めに傾いて広がる複数の孔を有することを特徴とする撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−309748(P2007−309748A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−137904(P2006−137904)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】