説明

オイルストレーナ

【課題】優れた組付性を有して製品不良の発生を防止する。剛性を低下させずにコンパクトにする。
【解決手段】樹脂製ケース2は、オイルが通過する中空部20と、中空部20に連通しオイルを中空部20から流出させる流出孔22aとを有する。樹脂製環状枠部材3は、扁平な環状に形成され中空部20にオイルを流入させる流入孔30を内側に有し、ケース2下端周縁に組み付けられる。フィルタ4は流入孔30を覆っている。ケース2には、環状枠部材3を組み付けた状態で環状枠部材3に対面する環状張出部23が下端周縁から外側方に形成され、環状枠部材3の外周側には、環状張出部23に外側方から当接する突出部32がケース2側に向かって一体に突設されている。環状張出部23と環状枠部材3との対面間には空隙部5が形成されている。環状張出部23には、環状枠部材3に溶着される第1溶着リブ23aが空隙部5に向かって突設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両における動力装置の内部を循環するオイルから不純物を除去するオイルストレーナに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両におけるエンジンやトランスミッション等の動力装置には、該動力装置内部を循環するオイルに含まれるゴミ等の不純物を除去するオイルストレーナが配設されている。例えば、特許文献1に開示されているオイルストレーナは、オイルを濾過するフィルタが配設された中空部を有する角型の短筒状ケースを備えていて、該ケースの下部には、オイルを上記中空部へ流入させる流入孔が形成され、上記ケースの上部には、オイルを上記中空部から流出させる流出孔が形成されている。上記ケースは、上側に位置する上側ケースと下側に位置する下側ケースとに上下略中央の位置で上下に分割されている。そして、上側ケースの下端周縁と下側ケースの上端周縁とで上記フィルタの外周縁を挟みつつ互いに溶着させることにより、上記下側ケースが上記上側ケースに組み付けられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3469349号公報(段落0022、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年では、車両の高性能化に伴う部品の増加等により、車両内部には余分なスペースが殆どない状態となっていて、上記オイルストレーナにおいても更なる小型化が要求されている。
【0005】
これを達成するために、下側ケースを扁平な環状枠部材にするとともに該環状枠部材の内方にフィルタを配設する構造にして、上記下側ケースの上下の長さを短くし、オイルストレーナ全体をコンパクトにすることが考えられる。
【0006】
しかし、上記下側ケースを扁平な環状構造にすると、オイルストレーナ下部の剛性が低下してしまい、動力装置下部に不意に衝撃が加わったときに、オイルストレーナが変形して濾過機能を十分に果たさなくなってしまうおそれがある。
【0007】
また、特許文献1に開示されているオイルストレーナでは、上側ケースに下側ケースを組み付ける際の互いの位置決めについて何ら考慮がなされていない。したがって、組み付けを急ぐあまり、下側ケースが上側ケースに対してずれた状態で組み付けられて組付不良を引き起こしてしまう。
【0008】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、優れた組付性を有して組付不良の発生を防止するとともに、剛性を低下させずにコンパクトにできるオイルストレーナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明は、オイルストレーナの下側ケースを環状枠部材とし、ケースと環状枠部材との組付部分の構造に工夫を凝らしたことを特徴とする。
【0010】
すなわち、第1の発明では、下方に開放しオイルが通過する中空部と、該中空部に連通しオイルを当該中空部から流出させる流出孔とを有する樹脂製ケースと、扁平な環状に形成され、上記中空部にオイルを流入させる流入孔を内部に有し、上記ケース下端周縁に組み付けられる樹脂製環状枠部材と、上記流入孔を覆い、該流入孔から上記中空部に流入するオイルを濾過するフィルタとを備え、上記ケースには、上記環状枠部材を組み付けた状態で該環状枠部材に対面する環状張出部が下端周縁から外側方に張り出し形成され、上記ケース又は上記環状枠部材には、上記ケースと上記環状枠部材とを組み付けた状態で、上記環状枠部材の外周縁又は上記環状張出部の張出端縁に外側方から当接する突出部が相手側に向かって一体に突設され、該環状張出部と上記環状枠部材との対面間には、空隙部が形成され、上記環状張出部及び上記環状枠部材の少なくとも一方には、相手方に溶着される溶着リブが上記空隙部に向かって突設されていることを特徴とする。
【0011】
第2の発明では、第1の発明において、上記ケースの下端周縁又は上記環状枠部材の流入孔内周縁には、上記ケースと上記環状枠部材とを組み付けた状態で、上記ケースの下端周縁又は上記環状枠部材の流入孔内周縁より内方に位置する環状突条部が相手方に向かって一体に突設され、上記フィルタは、上記ケースと環状枠部材との間にセットされ、上記ケースと環状枠部材とを組み付けた状態で外周側が上記環状突条部で押圧されて変形し、当該変形部分から外周部分が上記ケース及び環状枠部材に挟持されていることを特徴とする。
【0012】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、上記ケースの環状張出部又は上記環状枠部材には、第1溶着リブ及び第2溶着リブが外周側から内周側に向かって並設され、上記ケースと環状枠部材とを組み付けた状態で、上記環状枠部材は、上記第1溶着リブにより上記ケースに溶着され、上記フィルタは、上記第2溶着リブにより上記ケースに溶着されていることを特徴とする。
【0013】
第4の発明では、第1から第3のいずれか1つの発明において、上記ケースの環状張出部又は上記環状枠部材には、上記フィルタを上記ケースと環状枠部材との間にセットした状態で、上記フィルタの外周縁に近接又は当接する位置決め用突起が複数突設されていることを特徴とする。
【0014】
第5の発明では、第4の発明において、上記ケースの環状張出部又は上記環状枠部材には、上記ケースと上記環状枠部材とを組み付けた状態で、上記位置決め用突起の先端側を覆うカバー部が形成されていることを特徴とする。
【0015】
第6の発明では、第4又は第5の発明において、上記位置決め用突起は、上記第1溶着リブと第2溶着リブとの間に突設されていることを特徴とする。
【0016】
第7の発明では、第1の発明において、上記環状枠部材には、上記フィルタが一体に形成されていて、上記ケースの下端周縁又は上記環状枠部材の流入孔内周縁には、上記ケースと上記環状枠部材とを組み付けた状態で、上記環状枠部材の流入孔内周縁又はケースの下端周縁に内側方から当接する環状突条部が相手方に向かって一体に突設されていることを特徴とする。
【0017】
第8の発明では、第1から7のいずれか1つの発明において、上記フィルタ及び環状枠部材は、側面視で中央が下方に位置するような略V字状をなしていることを特徴とする。
【0018】
第9の発明では、第1から8のいずれか1つの発明において、上記ケースには、上記流出孔を形成する筒状の流出孔形成部が設けられ、該流出孔形成部は、下端側がケース内面から突出して上記フィルタに接近していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
第1の発明では、ケース下側に組み付ける部材を扁平な環状枠部材としたので、特許文献1の如きケース下側の部材を短筒状としない分だけ上下の長さが短くなり、オイルストレーナ全体をコンパクトにできる。また、環状枠部材をケースに組み付けた状態で、突出部が上記環状枠部材の外周縁又は環状張出部の張出端縁に当接するので、突出部、環状張出部、溶着リブ及び環状枠部材の本体部分で閉断面を構成するようになる。したがって、ケースと環状枠部材との組付部分の断面剛性が高くなり、オイルストレーナ下部の剛性低下を防ぐことができる。さらに、環状枠部材をケースに組み付けた状態で、突出部が環状張出部の張出端縁に当接するので、ケースに対する環状枠部材の水平方向の位置決めが確
実に行われるようになり、組付不良の発生を防止することができる。それに加えて、ケースに環状枠部材を組み付けた状態で、上記ケースの環状張出部の先端側と上記環状枠部材の外周縁側との間の隙間を上記突出部で塞ぐので、溶着時に発生するバリを上記突出部により空隙部に閉じ込めてケース外にはみ出さないようにすることができる。
【0020】
第2の発明では、ケースに環状枠部材及びフィルタを組み付けた状態で、上記ケースの下端周縁と上記環状枠部材の流入孔内周縁との間の隙間を上記環状突条部及びフィルタで塞ぐので、溶着時に発生するバリを上記環状突条部及びフィルタにより空隙部に閉じ込めてケースの中空部に入り込まないようにすることができる。また、フィルタの外周縁をケース側に押し込むようにしてフィルタをケースに固定するので、フィルタを弛ませずにケース及び環状枠部材に固定することができる。
【0021】
第3の発明では、第1溶着リブが環状枠部材に溶着し、第2溶着リブがフィルタに溶着するので、環状枠部材及びフィルタのそれぞれを直接ケースに固定でき、環状枠部材及びフィルタのケースへの接合強度を高めることができる。
【0022】
第4の発明では、フィルタがケース及び環状枠部材の正しい位置で固定されるようになるので、ケース及び環状枠部材でフィルタを確実に把持して、フィルタの組付不良を防ぐことができる。
【0023】
第5の発明では、ケースに環状枠部材を組み付けた状態で、ケースの環状張出部又は環状枠部材の位置決め用突起に対応する箇所がカバー部で連続するようになり、上記ケースの環状張出部の張出端縁側と上記環状枠部材の外周縁側との間の隙間に開放部分がないようにできる。したがって、溶着時に発生するバリを空隙部に確実に閉じ込めることができる。
【0024】
第6の発明では、第1溶着リブ上に位置決め用突起を設けないので、上記第1溶着リブが連続するようになる。したがって、上記第1溶着リブによって上記ケース及び上記環状枠部材の全周を溶着できるようになり、上記ケースに上記環状枠部材を強固に固定することができる。
【0025】
第7の発明では、ケースに環状枠部材を組み付けた状態で、上記ケースの下端周縁と上記環状枠部材の流入孔内周縁との間の隙間を上記環状突条部で塞ぐので、溶着時に発生するバリを上記環状突条部により空隙部に閉じ込めてケースの中空部に入り込まないようにすることができる。また、フィルタが環状枠部材に一体に形成されるので、部品点数を削減することができる。
【0026】
第8の発明では、車両が旋回等してオイルの液面が傾いた時に、流入孔周辺の形状が水平方向にのみ延びるような形状のケースに対し、オイルと流入孔との接触面積が広くなるので、オイルとともにオイルストレーナ内に吸い込まれる空気量を少なくすることができる。
【0027】
第9の発明では、車両が旋回等してオイルの液面が傾くことになっても、流出孔形成部の下端開口がオイル液面上に出にくくなるので、オイルとともにオイルストレーナ内に吸い込まれる空気量を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態1に係るオイルストレーナの斜視図である。
【図2】実施形態1に係るオイルストレーナを上下逆さにした分解斜視図である。
【図3】実施形態1に係る環状枠部材の一部を内側から見た斜視図である。
【図4】実施形態1に係るケースの下端周縁の一部を内側から見た斜視図である。
【図5】図1のA−A線断面図であり、(a)はケースに環状枠部材を溶着する前の状態を示し、(b)はケースに環状枠部材を溶着した後の状態を示す。
【図6】図1のB−B線断面図であり、(a)はケースに環状枠部材を溶着する前の状態を示し、(b)はケースに環状枠部材を溶着した後の状態を示す。
【図7】本発明の実施形態2に係る図3相当図である。
【図8】本発明の実施形態2に係る図4相当図である。
【図9】本発明の実施形態2に係る図5相当図である。
【図10】本発明の実施形態3に係る図3相当図である。
【図11】本発明の実施形態3に係る図4相当図である。
【図12】本発明の実施形態4に係る図6相当図である。
【図13】本発明の実施形態5に係る図1相当図である。
【図14】本発明の実施形態5に係る図2相当図である。
【図15】図13のC−C線断面図であり、ケースに環状枠部材を溶着する前の状態を示す。
【図16】図13のC−C線断面図であり、ケースに環状枠部材を溶着した後の状態を示す。
【図17】図13のD−D線断面図であり、ケースに環状枠部材を溶着する前の状態を示す。
【図18】本発明の実施形態6に係る図5相当図である。
【図19】本発明の実施形態6に係る図6相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係るオイルストレーナ1を示す。該オイルストレーナ1は、図示しないが車両のエンジン下部のオイルパン内部に配置されてエンジンの潤滑経路の一部を構成するものであり、通過するオイルを濾過してゴミ等の不純物を取り除くようになっている。尚、図2、図5及び図6は、オイルストレーナ1の組付時の姿勢を考慮して、上下を逆さに記載している。
【0030】
上記オイルストレーナ1は、図2に示すように、下方に開放しオイルが通過する中空部20を有する樹脂製ケース2と、扁平な環状に形成され、上記ケース2に下方から組み付けられる樹脂製の環状枠部材3と、上記ケース2及び環状枠部材3の間に位置する樹脂製フィルタ4とを備えている。
【0031】
上記ケース2は、扁平な長方形状をなすケース本体21と、側面視で略L字状をなし、上記ケース本体21の上面略中央に連結された流出パイプ(流出孔形成部)22とを備えていて、該流出パイプ22の内部には、上記中空部20に連通しオイルを当該中空部20から図示しないエンジン内部に流出させる流出孔22aが形成されている。
【0032】
上記ケース本体21の下端周縁には、図4乃至図6に示すように、外側方に張り出すように環状張出部23が形成されている。該環状張出部23は、上記環状枠部材3を上記ケース2に組み付けた状態で、上記環状枠部材3に対面するようになっていて、上記環状張出部23と上記環状枠部材3との対面間には、空隙部5が形成されるようになっている。
【0033】
上記ケース2の下端周縁には、上記環状枠部材3側に向かって環状突条部24が一体に突設されていて、該環状突条部24は、上記環状枠部材3を上記ケース2に組み付けた状態で、上記環状枠部材3の流入孔30内周縁より内方に位置するようになっている。
【0034】
上記環状張出部23の外周縁には、図4乃至図6に示すように、上記環状枠部材3に溶着される環状の第1溶着リブ23aが上記空隙部5に向かって一体に突設されている。また、上記環状張出部23の環状突条部24と第1溶着リブ23aとの間には、上記フィルタ4の外周縁に溶着される環状で断面略三角形状の第2溶着リブ23bが上記空隙部5に向かって一体に突設されている。つまり、上記環状張出部23には、第1溶着リブ23a及び第2溶着リブ23bが外周側から内周側に向かって並設されている。上記第1溶着リブ23a及び第2溶着リブ23bの突出高さは、上記環状突条部24より低くなっている。これにより、上記ケース2に上記環状枠部材3が組み付けられる際に、上記第1溶着リブ23aが環状枠部材3に接する前で、且つ、上記第2溶着リブ23bがフィルタ4に接する前に、上記ケース2の下端周縁と上記環状枠部材3の流入孔30内周縁との間の隙間を上記環状突条部24及びフィルタ4で塞ぐようになっていて、溶着時に発生するバリを確実に中空部20に入り込ませないようになっている。尚、上記第2溶着リブ23bの突出高さは、フィルタ4とケース2とを溶着する際に、フィルタ4と第2溶着リブ23bとが接した状態で、フィルタ4と環状突条部24との間に隙間が形成されないような高さであればよい。さらに、上記第1溶着リブ23aの突出高さは、上記環状枠部材3とケース2とを溶着する際に、上記環状枠部材3と第1溶着リブ23aとが接した状態で、環状枠部材3とフィルタ4との間に隙間が形成されないような高さであればよい。
【0035】
上記第1溶着リブ23aの突出端には、図5(a)に示すように、上記フィルタ4を上記ケース2と環状枠部材3との間にセットした状態で、上記フィルタ4の外周縁に近接又は当接する位置決め用突起23cが所定の間隔をあけて複数突設されている。したがって、上記フィルタ4がケース2及び環状枠部材3の正しい位置で固定されるようになるので、ケース2及び環状枠部材3でフィルタ4を確実に把持して、フィルタ4の組付不良を防ぐことができる。
【0036】
上記環状枠部材3は、水平方向に延びる板状をなすとともに内側に上記中空部20にオイルを流入させる流入孔30を有する枠部材本体31を備えていて、該枠部材本体31の外周縁には、上記各位置決め用突起23cに対応する複数の切欠部31aが形成されている。そして、上記環状枠部材3は、上記枠部材本体31の各切欠部31a間の外周縁から上記ケース2側に向かって一体に突設された複数の突出部32を備えていて、上記ケース2に上記環状枠部材3を組み付けた状態で、上記位置決め用突起23cが上記切欠部31aに嵌合するとともに、上記突出部32が上記環状張出部23に外側方から当接するようになっている。
【0037】
上記フィルタ4は、略矩形板状で樹脂材からなり、上記ケース2及び上記環状枠部材3に組み付けられた状態で、上記流入孔30から上記中空部20に流入するオイルを濾過する網目状をなしている。上記フィルタ4は、図2、図5及び6に示すように、上記ケース2と環状枠部材3との間にセットされ、上記ケース2と環状枠部材3とを組み付けた状態で外周側が上記環状突条部24で押圧されて変形し、当該変形部分から外周部分が上記ケース2及び環状枠部材3に挟持されている。尚、フィルタ4の材質は鋼材であってもよい。
【0038】
次に、上記オイルストレーナ1の組み付けについて説明する。
【0039】
まず、図2に示すように、上記ケース2下端周縁の開放部分が上向きとなるように、上記ケース2を上下逆さの状態にし、上方から上記フィルタ4を上記ケース2の開口を覆うようにセットする。このとき、上記フィルタ4は、上記位置決め用突起23cによってケース2及び環状枠部材3の正しい位置で固定される。
【0040】
次いで、図5(a)及び図6(a)に示すように、上記ケース2及びフィルタ4に対して上記環状枠部材3を上方からセットすると、上記環状張出部23が上記環状枠部材3に対面するとともに、突出部32が上記環状張出部23の外側方から当接する。
【0041】
しかる後、図5(b)及び図6(b)に示すように、上記ケース2、上記環状枠部材3及びフィルタ4を超音波溶着法により溶着して一体化させる。すなわち、治具等(図示せず)により、上記ケース2を保持しておき、ホーン(図示せず)を環状枠部材3の枠部材本体31に上方から接触させ、上記環状枠部材3を上記ケース2側へ押し付けながら、加振器(図示せず)によってホーンを超音波振動させることにより、上記第1溶着リブ23a及び上記枠部材本体31が摩擦熱により溶融し、且つ、上記第2溶着リブ23b及び上記フィルタ4が摩擦熱によりに溶融して、上記ケース2と上記環状枠部材3とが溶着され、上記ケース2と上記フィルタ4とが溶着される。このとき、上記フィルタ4は、外周側が上記環状突条部24で押圧されて変形し、当該変形部分から外周部分がケース2及び環状枠部材3に挟持され、フィルタ面がしっかりと張った状態となる。
【0042】
以上より、本発明の実施形態1によれば、ケース2下側に組み付ける部材を扁平な環状枠部材3としたので、特許文献1の如きケース2下側の部材を短筒状としない分だけ上下の長さが短くなり、オイルストレーナ1全体をコンパクトにできる。また、環状枠部材3をケース2に組み付けた状態で、突出部32が上記環状張出部23の張出端縁に当接するので、突出部32、環状張出部23、第1溶着リブ23a及び環状枠部材3の本体部分で閉断面を構成するようになる。したがって、ケース2と環状枠部材3との組付部分の断面剛性が高くなり、オイルストレーナ1下部の剛性低下を防ぐことができる。さらに、環状枠部材3をケース2に組み付けた状態で、突出部32が環状張出部23の張出端縁に当接するので、ケース2に対する環状枠部材3の水平方向の位置決めが確実に行われるようになり、組付不良の発生を防止することができる。それに加えて、ケース2に環状枠部材3を組み付けた状態で、上記ケース2の環状張出部23の先端側と上記環状枠部材3の外周縁側との間の隙間を上記突出部32で塞ぐので、溶着時に発生するバリを上記突出部32により空隙部5に閉じ込めてケース2外にはみ出ないようにすることができる。
【0043】
また、ケース2に環状枠部材3及びフィルタ4を組み付けた状態で、上記ケース2の下端周縁と上記環状枠部材3の流入孔30内周縁との間の隙間を上記環状突条部24及びフィルタ4で塞ぐので、溶着時に発生するバリを上記環状突条部24及びフィルタ4により空隙部5に閉じ込めてケース2の中空部20に入り込まないようにすることができる。
【0044】
さらに、上記第1溶着リブ23aが環状枠部材3に溶着し、上記第2溶着リブ23bがフィルタ4に溶着するので、環状枠部材3及びフィルタ4のそれぞれが直接ケース2に固定でき、環状枠部材3及びフィルタ4のケース2への接合強度を高めることができる。
【0045】
それに加えて、フィルタ4がケース2及び環状枠部材3の正しい位置で固定されるようになるので、ケース2及び環状枠部材3でフィルタ4を確実に把持して、フィルタ4の組付不良を防ぐことができる。
《発明の実施形態2》
図7乃至図9は、本発明の実施形態2に係るオイルストレーナ1の一部構造を示す。この実施形態2では、環状枠部材3の一部構造が実施形態1と異なっているだけで、その他は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と異なる部分のみを詳細に説明する。
【0046】
尚、図9は、実施形態1と同様に、オイルストレーナ1の組付時の姿勢を考慮して、上下を逆さに記載している。
【0047】
実施形態2に係る環状枠部材3は、図7及び図9に示すように、枠部材本体31の外周縁からケース2側に突設された突出部32が環状に連続していて、上記ケース2に環状枠部材3を組み付けた状態で、上記位置決め用突起23cに対応する位置の枠部材本体31には、反ケース2側に膨出して位置決め用突起23cの先端側を覆うカバー部33が設けられている。
【0048】
尚、実施形態2に係るオイルストレーナ1の組み付けは、実施形態1と同じであるため詳細な説明は省略する。
【0049】
以上より、本発明の実施形態2によれば、実施形態1と同様の効果を得ることができるとともに、上記ケース2に環状枠部材3を組み付けた状態で、上記環状枠部材3の位置決め用突起23cに対応する箇所がカバー部33で連続するようになり、上記ケース2の環状張出部23の張出端縁側と上記環状枠部材3の外周縁側との間の隙間に開放部分がないようにできる。したがって、溶着時に発生するバリを上記空隙部5に確実に閉じ込めることができる。
【0050】
また、環状枠部材3をケース2に組み付ける際に、カバー部33が組付時の目印となるので環状枠部材3とケース2との位置合わせが簡易にできるようになる。
【0051】
さらに、枠部材本体31の外周縁からケース2側に突設された突出部32が環状に連続しているので、オイルストレーナ1下部の剛性をさらに高めることができる。
《発明の実施形態3》
図10及び図11は、本発明の実施形態3に係るオイルストレーナ1の一部構造を示す。この実施形態3では、ケース2の環状張出部23の一部構造と、環状枠部材3の一部構造とが実施形態2と異なっているだけで、その他は実施形態2と同じであるため、以下、実施形態2と異なる部分のみを詳細に説明する。
【0052】
上記環状張出部23には、上記位置決め用突起23cが突設された位置の外周縁が外側方に延出する延出部23dが形成されていて、上記第1溶着リブ23aは、上記位置決め用突起23cを囲うように上記延出部23dの外周縁に沿って連続している。すなわち、上記位置決め用突起23cは、上記第1溶着リブ23aと第2溶着リブ23bとの間に位置するようになっている。
【0053】
また、上記環状枠部材3の突出部32には、上記延出部23dに対応するように外側方に膨出する膨出部32aが形成されていて、該膨出部32aは、上記ケース2に上記環状枠部材3を組み付けた状態で上記環状張出部23の延出部23dに外側方から当接するようになっている。
【0054】
尚、実施形態3に係るオイルストレーナ1の組み付けは、実施形態2と同じであるため、詳細な説明は省略する。
【0055】
以上より、本発明の実施形態3によれば、実施形態1、2の如き上記第1溶着リブ23a上に位置決め用突起23cを設けないので、上記第1溶着リブ23aが連続するようになる。したがって、上記第1溶着リブ23aによって上記ケース2及び上記環状枠部材3の全周を溶着できるようになり、上記ケース2に上記環状枠部材3を強固に固定することができる。
【0056】
また、環状枠部材3をケース2に組み付ける際に、延出部23d及び膨出部32aが組付時の目印となるので環状枠部材3とケース2との位置合わせが簡易にできるようになる。
【0057】
さらに、枠部材本体31の外周縁からケース2側に突設された突出部32が環状に連続しているので、オイルストレーナ1下部の剛性をさらに高めることができる。
《発明の実施形態4》
図12は、本発明の実施形態4に係るオイルストレーナ1の一部構造を示す。この実施形態4では、上記環状枠部材3の流入孔30を覆うように上記フィルタ4が一体に形成されている点と、上記環状枠部材3をケース2に組み付けた状態で、上記環状突条部24が上記環状枠部材3に内側方から当接するように環状枠部材3側に向かって一体に突設されている点とが実施形態1と異なっているだけで、その他は実施形態1と同じであるため、以下、詳細な説明は省略する。尚、図12は、実施形態1と同様に、オイルストレーナ1の組付時の姿勢を考慮して、上下を逆さに記載している。
【0058】
以上より、本発明の実施形態4によれば、ケース2に環状枠部材3を組み付けた状態で、上記ケース2の下端周縁と上記環状枠部材3の内周縁との間の隙間を上記環状突条部24により空隙部5に閉じ込めてケース2の中空部20に入り込まないようにすることができる。また、フィルタ4が環状枠部材3に一体に形成されるので、部品点数を削減することができる。
【0059】
尚、上記フィルタ4は樹脂により形成されているが、鉄製のものを用いて上記環状枠部材3にインサート成形して一体とするようにしてもよい。
《発明の実施形態5》
図13乃至図17は、本発明の実施形態5に係るオイルストレーナ1を示す。この実施形態5は、オイルストレーナ1の流入孔30周辺の形状が実施形態1と異なっている以外は実施形態1と同様であるので、実施形態1と同様の部分には同じ符号を付し、その他、異なる部分のみを詳細に説明する。尚、図14乃至図17は、実施形態1と同様に、オイルストレーナ1の組付時の姿勢を考慮して、上下を逆さに記載している。
【0060】
実施形態5のケース本体21は、図13に示すように、水平方向に延びる長方形板状の上面部21aと、該上面部21aの幅方向両側端縁から下方に向かって延びるように並設された側面視で略三角形状の一対の側面部21bとを備えている。上記ケース本体21の下端周縁には、環状張出部23が外側方に張り出していて、該環状張出部23におけるケース本体21の長手方向両端部分は、上記上面部21aよりも若干上方に位置するようになっている。
【0061】
上記上面部21aの略中央には、上下に真っ直ぐ延びる流出パイプ(流出孔形成部)25が設けられていて、該流出パイプ22の内部には、上記中空部20に連通する流出孔22aが形成されている。そして、上記流出パイプ22は、下端側がケース2内面から突出して上記フィルタ4に接近していて、これにより、車両が旋回等してオイルパン内のオイルの液面が傾くことになっても、流出パイプ22の下端開口がオイル液面上に出にくくなるので、オイルとともにオイルストレーナ1内に吸い込まれる空気量を少なくすることができる。
【0062】
また、上記上面部21aの下面には、上面部21aの長手方向に延びる板状の補強リブ21cが上記流出パイプ22を挟んで一対下方に向かって突設されている。上記補強リブ21cの突出高さは、上面部21aの中央に向かうにつれて次第に高くなっていて、上記補強リブ21cは側面視で略三角形状をなしている。
【0063】
上記環状枠部材3及びフィルタ4は、上記ケース2の環状張出部23に対応するように、側面視で中央が下方に位置するような略V字状をなしている。
【0064】
以上より、本発明の実施形態5によれば、車両が旋回等してオイルパン内のオイルの液面が傾いた時に、流入孔30周辺の形状が水平方向にのみ延びるような実施形態1の如き形状のケース2に対し、オイルと流入孔30との接触面積が広くなるので、オイルとともにオイルストレーナ1内に吸い込まれる空気量を少なくすることができる。
【0065】
また、枠部材本体31の外周縁からケース2側に突設された突出部32が環状に連続しているので、オイルストレーナ1下部の剛性をさらに高めることができる。
【0066】
尚、上記フィルタ4は、側面視で中央が下方に位置する略V字状をなしているが、例えば、中央が下方に位置するとともに中央から外方に向かうにつれてフィルタ面が上方に位置するような略円錐や角錐状をなしていいてもよい。
《発明の実施形態6》
図18及び図19は、本発明の実施形態6に係るオイルストレーナ1を示す。この実施形態6は、組付部分の構造が実施形態1と異なっているだけで、その他は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と異なる部分のみを詳細に説明する。
【0067】
上記環状枠部材3の流入孔30内周縁には、上記ケース2側に向かって環状突条部34が一体に突設されていて、該環状突条部34は、上記環状枠部材3を上記ケース2に組み付けた状態で、上記ケース2の下端周縁により内方に位置するようになっている。
【0068】
上記環状枠部材3の外周縁には、図19に示すように、上記ケース2の環状張出部23に溶着される環状の第1溶着リブ35aが上記空隙部5に向かって一体に突設されている。また、上記環状突条部34と第1溶着リブ35aとの間には、上記フィルタ4の外周縁に溶着される環状で断面略三角形状の第2溶着リブ35bが上記空隙部5に向かって一体に突設されている。尚、上記第2溶着リブ35bの突出高さは、フィルタ4と環状枠部材3とを溶着する際に、フィルタ4と第2溶着リブ35bとが接した状態で、フィルタ4と環状突条部34との間に隙間が形成されないような高さであればよい。さらに、上記第1溶着リブ35aの突出高さは、上記環状枠部材3とケース2とを溶着する際に、上記ケース2と第1溶着リブ35aとが接した状態で、ケース2とフィルタ4との間に隙間が形成されないような高さであればよい。
【0069】
上記第1溶着リブ35aの突出端には、図18に示すように、上記フィルタ4を上記ケース2と環状枠部材3との間にセットした状態で、上記フィルタ4の外周縁に近接又は当接する位置決め用突起35cが所定の間隔をあけて複数突設されている。
【0070】
上記環状張出部23の張出端縁には、上記各位置決め用突起35cに対応する複数の切欠部23fが形成されている。そして、上記ケース2は、上記環状張出部23の各切欠部23f間の外周縁から上記環状枠部材3側に向かって一体に突設された複数の突出部26を備えていて、上記ケース2に上記環状枠部材3を組み付けた状態で、上記位置決め用突起35cが上記切欠部23fに嵌合するとともに、上記突出部26が上記環状張出部23の張出端縁に外側方から当接するようになっている。
【0071】
次に、上記オイルストレーナ1の組み付けについて説明する。
【0072】
まず、上記フィルタ4を上方から上記環状枠部材3の流入孔30を覆うようにセットする。このとき、上記フィルタ4は、上記位置決め用突起35cによってケース2及び環状枠部材3の正しい位置で固定される。
【0073】
次いで、図18(a)及び図19(a)に示すように、上記環状枠部材3及びフィルタ4に対して上記ケース2を上方からセットする。すると、上記環状張出部23が上記環状枠部材3に対面するとともに、突出部26が上記環状枠部材3の外周縁に外側方から当接する。
【0074】
しかる後、図18(b)及び図19(b)に示すように、上記ケース2、上記環状枠部材3及びフィルタ4を上述した超音波溶着法により溶着して一体化させる。
【0075】
以上より、本発明の実施形態6によれば、環状枠部材3側に環状突条部34、位置決め用突起35c、第1溶着リブ35a及び第2溶着リブ35bを設ける一方、ケース2側に突出部26を設けてケース2と環状枠部材3とを組み付けても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
【0076】
尚、上記実施形態6では、ケース2の環状張出部23に、上記ケース2と上記環状枠部材3とを組み付けた状態で、上記位置決め用突起35cの先端側を覆うカバー部を設けるようにしてもよい。
【0077】
また、上記実施形態1〜6では、ケース2と環状枠部材3とを1つの第1溶着リブ23a、35aで組み付け、フィルタ4と環状枠部材3とを1つの第2溶着リブ23b、35bでそれぞれ組み付けているが、上記第1溶着リブ23a、35a及び第2溶着リブ23b、35bをそれぞれ少なくとも1つ以上設けて溶着するようにすればよい。
【0078】
また、上記フィルタ4の網目が比較的大きい場合には、ケース2、環状枠部材3及びフィルタ4の組付時に、上記第2溶着リブ23b、35bが上記フィルタ4を通過して環状張出部23又は環状枠部材3に溶着するようになるので、第1溶着リブ23a、35aを設けなくてもケース2、環状枠部材3及びフィルタ4を組み付けることができる。
【0079】
また、上記第1溶着リブ23a、35aは、上記第2溶着リブ23b、35bと同様に、突出先端側が先細の断面略三角形状であってもよい。
【0080】
また、上記第1溶着リブ23a、35a及び第2溶着リブ23b、35bは、環状張出部23及び環状枠部材3のいずれか一方から揃って空隙部5に向かって突出しているが、例えば、環状張出部23及び環状枠部材3のそれぞれから空隙部5に向かって突出していてもよい。さらに、上記第1溶着リブ23a、35a及び第2溶着リブ23b、35bは、環状張出部23及び環状枠部材3の両方から空隙部5に向かって突出していてもよい。
【0081】
また、上記実施形態1〜6では、オイルストレーナ1を超音波溶着により接合したが、接合方法はこれに限らない。
【0082】
また、実施形態2、3、5では、枠部材本体31の外周縁からケース2側に突設された突出部32が環状に連続しているので、オイルストレーナ1下部の剛性をさらに高めることができる。
【0083】
尚、上記実施形態1〜6では、エンジンに係るオイルストレーナ1について説明したが、上記オイルストレーナ1は、例えば、変速機等の動力装置に設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、例えば、車両における動力装置の内部を循環するオイルからゴミ等の不純物を除去するオイルストレーナに適している。
【符号の説明】
【0085】
1 オイルストレーナ
2 ケース
3 環状枠部材
4 フィルタ
5 空隙部
20 中空部
21 ケース本体
22 流出パイプ(流出孔形成部)
22a 流出孔
23 環状張出部
23a 第1溶着リブ
23b 第2溶着リブ
23c 位置決め用突起
24 環状突条部
26 突出部
30 流入孔
32 突出部
33 カバー部
34 環状突条部
35a 第1溶着リブ
35b 第2溶着リブ
35c 位置決め用突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下方に開放しオイルが通過する中空部と、該中空部に連通しオイルを当該中空部から流出させる流出孔とを有する樹脂製ケースと、
扁平な環状に形成され、上記中空部にオイルを流入させる流入孔を内部に有し、上記ケース下端周縁に組み付けられる樹脂製環状枠部材と、
上記流入孔を覆い、該流入孔から上記中空部に流入するオイルを濾過するフィルタとを備え、
上記ケースには、上記環状枠部材を組み付けた状態で該環状枠部材に対面する環状張出部が下端周縁から外側方に張り出し形成され、
上記ケース又は上記環状枠部材には、上記ケースと上記環状枠部材とを組み付けた状態で、上記環状枠部材の外周縁又は上記環状張出部の張出端縁に外側方から当接する突出部が相手側に向かって一体に突設され、
該環状張出部と上記環状枠部材との対面間には、空隙部が形成され、
上記環状張出部及び上記環状枠部材の少なくとも一方には、相手方に溶着される溶着リブが上記空隙部に向かって突設されていることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項2】
請求項1に記載のオイルストレーナであって、
上記ケースの下端周縁又は上記環状枠部材の流入孔内周縁には、上記ケースと上記環状枠部材とを組み付けた状態で、上記ケースの下端周縁又は上記環状枠部材の流入孔内周縁より内方に位置する環状突条部が相手方に向かって一体に突設され、
上記フィルタは、上記ケースと環状枠部材との間にセットされ、上記ケースと環状枠部材とを組み付けた状態で外周側が上記環状突条部で押圧されて変形し、当該変形部分から外周部分が上記ケース及び環状枠部材に挟持されていることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のオイルストレーナであって、
上記ケースの環状張出部又は上記環状枠部材には、第1溶着リブ及び第2溶着リブが外周側から内周側に向かって並設され、
上記ケースと環状枠部材とを組み付けた状態で、上記環状枠部材は、上記第1溶着リブにより上記ケースに溶着され、上記フィルタは、上記第2溶着リブにより上記ケースに溶着されていることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載のオイルストレーナであって、
上記ケースの環状張出部又は上記環状枠部材には、上記フィルタを上記ケースと環状枠部材との間にセットした状態で、上記フィルタの外周縁に近接又は当接する位置決め用突起が複数突設されていることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項5】
請求項4に記載のオイルストレーナであって、
上記ケースの環状張出部又は上記環状枠部材には、上記ケースと上記環状枠部材とを組み付けた状態で、上記位置決め用突起の先端側を覆うカバー部が形成されていることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のオイルストレーナであって、
上記位置決め用突起は、上記第1溶着リブと第2溶着リブとの間に突設されていることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項7】
請求項1に記載のオイルストレーナであって、
上記環状枠部材には、上記フィルタが一体に形成されていて、
上記ケースの下端周縁又は上記環状枠部材の流入孔内周縁には、上記ケースと上記環状枠部材とを組み付けた状態で、上記環状枠部材の流入孔内周縁又はケースの下端周縁に内側方から当接する環状突条部が相手方に向かって一体に突設されていることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1つに記載のオイルストレーナであって、
上記フィルタ及び環状枠部材は、側面視で中央が下方に位置するような略V字状をなしていることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1つに記載のオイルストレーナであって、
上記ケースには、上記流出孔を形成する筒状の流出孔形成部が設けられ、
該流出孔形成部は、下端側がケース内面から突出して上記フィルタに接近していることを特徴とするオイルストレーナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−52453(P2012−52453A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194629(P2010−194629)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(390026538)ダイキョーニシカワ株式会社 (492)
【Fターム(参考)】