説明

オゾンナノバブルを利用した解凍方法、オゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法およびこの製造方法により得られる無菌魚肉練製品

【課題】オゾンナノバブルを利用した解凍方法およびオゾンナノバブルを利用した殺菌効果を利用した魚肉練製品の殺菌製造方法に関する。
【解決手段】水中に発生させたオゾンナノバブルを含有するオゾンナノバブル水に冷凍状態の原料を浸すことによって、解凍時間を短縮でき、水中に発生させたオゾンナノバブルを含有するオゾンナノバブル水を魚肉練製品の原料に添加する工程と、原料に添加したオゾンナノバブルの一部を圧壊させ、原料を無菌化する工程とを備えたことによって殺菌製造方法がなされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾンナノバブルを利用した解凍方法およびオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
魚肉練製品の原料は、通常−20℃以下の温度で冷凍保存され、製造(加工)する際に食塩添加の適温度である−2〜+3℃まで昇温・解凍する。従来、食塩添加の適温度まで解凍する方法として、常温で放置する自然解凍法、強制的に加圧加温させる温水解凍法、マイクロ波を利用した高周波解凍法、魚肉練製品の原料に直接電流を流すジュール加熱法等により解凍してから魚肉練製品を製造していた。
【0003】
魚肉練製品の製造において、魚肉練製品は日持ちが悪く、細菌が繁殖し易いことから、加熱殺菌処理、無菌状態での処理工程等を行ってきた。しかし、耐熱性細菌の存在や、必然的および偶発的な細菌類の混入は不可避であるため、魚肉練製品の味覚の低下や消費者の健康に与える影響等の問題を抱えているが、防腐剤や保存剤を入れることである程度の除菌状態を保持してきた。
【特許文献1】特開昭57−33559号公報
【特許文献2】特開平7−298855号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、自然解凍法では、解凍時間が長く、作業の効率性を阻害し、温水解凍法では、細菌類の増殖を防ぎながら均一な解凍を行なうことが困難であるという問題があった。また、高周波解凍法では、表面と内部とで温度差が生じやすく、ジュール加熱法では、温度制御が困難であるという問題があった。
【0005】
一方、防腐剤や保存剤が与える問題を解決するために、例えば、特許文献1および特許文献2は、共に防腐剤や保存剤の代わりに有機酸を用いて、魚肉練製品を漂白、殺菌する方法を提案している。
【0006】
しかし、これらの方法では、魚肉練製品の質が低下(弾力の低下等)するという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、オゾンナノバブルを利用した魚肉練製品用原料の解凍方法およびオゾンナノバブルを含有させた魚肉練製品の殺菌製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、オゾンナノバブルの性質を利用した解凍方法を提供することを目的とし、本発明の目的は、水中に発生させたオゾンナノバブルを含有するオゾンナノバブル水に冷凍状態の原料を浸すことによって効果的に達成される。
【0009】
また、本発明の上記目的は、水中に発生させたオゾンナノバブルを含有するオゾンナノバブル水を冷凍状態の原料の表面に掛け流すことによっても効果的に達成される。
【0010】
さらに、本発明の上記目的は、原料とは魚肉練製品用原料であることによって、或はオゾンナノバブル水のオゾン濃度は、0.8〜1.5mg/Lであることによって、より効果的に達成される。
【0011】
本発明は、オゾンナノバブルの性質を利用して、魚肉練製品の殺菌製造方法を提供することを目的とし、本発明の目的は、水中に発生させたオゾンナノバブルを含有するオゾンナノバブル水を魚肉練製品の原料に添加する工程と、原料に添加したオゾンナノバブルの一部を圧壊させ、原料を無菌化する工程と、を備えたことによって効果的に達成される。
【0012】
また、本発明の上記目的は、オゾンナノバブルの一部を圧壊させ、原料を無菌化する工程の終了後、魚肉練製品を加工し、包装後、魚肉連製品に含まれているオゾンナノバブルを再圧壊させる工程を行なうことによっても効果的に達成される。
【0013】
さらに、本発明の上記目的は、オゾンナノバブルの気泡の直径は、200nm以下であることによって、或はオゾンナノバブル水を魚肉練製品の原料に添加する工程において、オゾンナノバブル水を霧状にして噴霧して原料に添加することによって、或はオゾンナノバブルの一部を圧壊させ、原料を無菌化する工程において、原料の擂潰時に伴う擦り合わせによってオゾンナノバブルを圧壊させることによって、或はオゾンナノバブルの一部を圧壊させ、原料を無菌化する工程において、原料を高周波照射することによりオゾンナノバブルを圧壊させることによって、或はオゾンナノバブルの一部を圧壊させ、原料を無菌化する工程において、原料をマイクロ波照射することによりオゾンナノバブルを圧壊させることによって、或はオゾンナノバブルの一部を圧壊させ、原料を無菌化する工程において、原料を加熱させることによりオゾンナノバブルを圧壊させることによって、より効果的に達成される。
【発明の効果】
【0014】
本発明のオゾンナノバブルを利用した解凍方法によれば、オゾンナノバブルの浸透性を有する性質を利用することにより、原料にオゾンナノバブル水を添加させることにより、短時間で細菌類の増殖を防ぎながら解凍することができるようになった。これにより、例えば、魚肉練製品等の製造時間を大幅に減少させることができるようになった。
【0015】
また、本発明のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法によれば、オゾンナノバブルの浸透性、殺菌能力を有する性質を利用することにより、魚肉練製品の原料の殺菌、無菌化、魚肉練製品製造工程での殺菌、無菌化、および最終製品の無菌化と殺菌効果の持続が可能となったため、防腐剤や保存剤を入れる必要がなくなり、防腐剤、保存剤による魚肉練製品の質の低下、味覚の低下や消費者の健康に与える影響等がなくなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明のオゾンナノバブルを利用した解凍方法は、冷凍状態の原料にオゾンナノバブルを掛け流すまたは浸すことにより、短時間で解凍することができることを特徴とする。以下、詳細に説明する。
【0017】
オゾンナノバブル水とは、ナノバブル内にオゾンを含有している水溶液のことをいう。ナノバブルとは、200nm以下の気泡径を持っている気泡のことをいい、オゾンナノバブル水は、1月以上の長期に渡ってオゾンが水溶液中に溶存することを特徴とする。オゾンナノバブル水中のオゾンナノバブルは、気泡径が極めて微細であり、水溶液中においてはブラウン運動等の水本来が持つ物理特性の影響を直接的に受ける。
【0018】
オゾンナノバブルは水との完全な混合体として挙動する傾向にある。この混合体は、オゾンナノバブルを大量に含むため、他の物質に対しての浸透性に極めて優れた特徴があるため、魚肉練製品の原料や魚肉練製品自体に対しても極めて敏速に内部に浸透をしていく。
【0019】
オゾンナノバブル水を冷凍状態の原料に掛け流すまたは浸すことにより、オゾンナノバブルの持つ高い浸透性により、冷凍状態の原料の内部に浸透する。冷凍状態の原料に浸透すると、オゾンナノバブルの温度と冷凍状態の原料の温度差により、急速に解凍がおこる。
【0020】
オゾンナノバブル水を冷凍状態の原料に掛け流すまたは浸す以外に、例えば、冷凍状態の魚肉練製品用原料にオゾンナノバブル水を噴霧したりしてもよい。
【0021】
本発明のオゾンナノバブルを利用した原料の解凍方法で使用するオゾンナノバブル水のオゾン濃度は、解凍する目的等に応じて適宜変更することができる。なお、魚肉練製品用原料に使用する場合は、食塩添加適温度である−2〜+3℃まで昇温・解凍する必要があるため、この場合、オゾン濃度を0.8〜1.5mg/Lとしたオゾンナノバブル水を使用することが好ましい。
【0022】
なお、ここで魚肉練製品とは、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、伊達巻、つみれ、さつま揚げ、笹かまぼこ、なると等公知の魚肉練製品をいう。
【0023】
次に、本発明のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法について詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法の流れを示したフローチャートである。以下、図1の流れに沿って本発明を詳細に説明する。
【0025】
まず、水中に発生させたオゾンナノバブルを含有するオゾンナノバブル水を供給する(ステップ11)。供給するオゾンナノバブル水のオゾンナノバブル濃度は、飽和状態であることが好ましいが、必要に応じて適宜変更することができる。ナノバブル内にオゾンを含有させるのは、オゾンの有する殺菌能力を利用するためである。
【0026】
次に、供給したオゾンナノバブル水を魚肉練製品の原料に添加する(ステップ12)。
【0027】
オゾンナノバブル水を魚肉練製品の原料に添加する方法は、魚肉練製品の原料の状態、使用目的等に応じて適宜変更することができるが、オゾンナノバブル水をそのまま魚肉練製品の原料に添加する方法と、オゾンナノバブル水を魚肉練製品の原料に霧状に噴霧する方法が好ましい。オゾンナノバブル水を魚肉練製品の原料に添加する量は、使用目的等に応じて適宜変更することができるが、魚肉練製品の原料1gあたり10〜30mL添加することが好ましい。
【0028】
魚肉練製品の原料中に含まれるオゾンナノバブルの一部を圧壊(刺激)させ、原料を殺菌する(ステップ13)。
【0029】
オゾンナノバブル水を強制的に圧壊させることにより、圧壊時に発生する活性オゾン種等を利用して原料を殺菌することができる。ここで、圧壊(刺激)とは、オゾンナノバブルを強制的に破壊させることにより、オゾンナノバブル中に存在していたオゾンを周囲の魚肉練製品の組織中に放出させることをいう。
【0030】
オゾンナノバブルを圧壊させることにより、オゾンナノバブル内部に存在していたオゾンは周囲の魚肉練製品の組織中に放出されていく。この過程において活性酸素種やフリーラジカル種を一時的に形成する。これらは、細菌等に対する攻撃性が極めて高いため、魚肉練製品の原料や魚肉練製品自体に対して非常に優れた殺菌能力を示す。なお、活性オゾン種やフリーラジカル種は極めて短命(数msec程度)であり、またオゾンは、全て酸素に変わるため食品に対して無害である。
【0031】
ステップ13では、魚肉練製品の原料に含まれるオゾンナノバブルの全てを圧壊させるのではなく、一部を圧壊させるのは、後述する加工した魚肉練製品を包装した後においても、殺菌効果を持続させるためである。
【0032】
オゾンナノバブルを圧壊させる方法は、魚肉練製品の原料の擂潰時に伴う擦り合わせ、魚肉練製品の原料を高周波照射、マイクロ波照射すること、魚肉練製品の原料を加熱することにより行うことが好ましい。
【0033】
魚肉練製品の原料の擂潰時に伴う擦り合わせることにより、オゾンナノバブルを圧壊させる方法は、魚肉練製品の原料を擂潰するときに、魚肉練製品の原料に含まれるオゾンナノバブルも共に擦り合わせられることにより圧壊させる。オゾンナノバブルを圧壊させるために効果的な擂潰時の速度は、原料の量等によって適宜変更されるが、10〜20cm/sが好ましく、擂潰時間は20〜60分が好ましい。
【0034】
魚肉練製品の原料を高周波照射することにより、オゾンナノバブルを圧壊させる方法は、高周波照射により、魚肉練製品の原料の分子が振動することを利用して、オゾンナノバブルを圧壊させる方法である。高周波の発信周波数は、30〜50kHzが好ましく、照射時間は2〜10分が好ましい。
【0035】
魚肉練製品の原料をマイクロ波照射することにより、オゾンナノバブルを圧壊させる方法は、マイクロ波照射により、魚肉練製品の原料の熱分子運動が活発化することを利用して、オゾンナノバブルを圧壊させる方法である。マイクロ波の発信周波数は、1500〜3000MHzが好ましく、照射時間は5〜10分が好ましい。
【0036】
魚肉練製品の原料を加熱することにより、オゾンナノバブルを圧壊させる方法は、魚肉練製品の原料を直接加熱することにより、魚肉練製品の原料の分子が振動することを利用して、オゾンナノバブルを圧壊させる方法である。ここで、加熱とは、魚肉練製品の原料を蒸すこと、揚げること、焼くこと、茹でること、ジュール熱加熱等をいう。加熱時の温度は50〜80℃が好ましく、加熱時間は20〜40分が好ましい。
【0037】
なお、上述したオゾンナノバブルを圧壊させる方法は、製造しようとする魚肉練製品に応じて適宜上述した方法を選択することができる。
【0038】
圧壊していないオゾンナノバブルは、圧壊による魚肉練製品の原料内部の熱的揺らぎや周囲の取り巻く環境等の影響を受けて徐々にヒドロキシラジカル等の活性オゾン種やフリーラジカル種を放出する。従って、魚肉練製品の加工(製造)する工程(ステップ14)の間、殺菌効果が持続されることとなる。
【0039】
ステップ14が終了後、加工した魚肉練製品を包装する(ステップ15)。
【0040】
加工した魚肉練製品を包装(ステップ15)後、包装した魚肉練製品中に含まれるオゾンナノバブルを再度圧壊させ(ステップ16)、ステップ13にて圧壊されていなかった魚肉練製品に含まれるオゾンナノバブルを圧壊させる。
【0041】
この段階での圧壊方法は、魚肉練製品がすでに包装されているため、高周波照射、マイクロ波照射を行なうことによりオゾンナノバブルを圧壊することが好ましい。高周波照射での発信周波数は30〜50Hz、マイクロ波照射での発信周波数は1500〜3000Hzが好ましく、照射時間は、共に2〜3分が好ましい。
【0042】
オゾンナノバブルを完全に圧壊させなくても、圧壊していないオゾンナノバブルは、圧壊による魚肉練製品内部の熱的揺らぎや周囲の取り巻く環境等の影響を受けて徐々に圧壊するため、長期間にわたって活性酸素種やフリーラジカル種を放出するため、オゾン独自の殺菌効果と共に長期間殺菌効果を持続できる。そのため、オゾンナノバブルを圧壊させることによる細菌類の分解と、オゾンナノバブルによる殺菌効果を長期間持続することができ、防菌能力を持った魚肉練製品を消費者に提供でき、防腐剤、保存剤が不要となるため、魚肉練製品の質の低下、味覚の低下や消費者の健康に与える影響等がなくなった。
【0043】
以上、本発明のオゾンナノバブルを利用した解凍方法およびオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ステップ13において、魚肉練製品の原料に含まれるオゾンナノバブルを全て圧壊させてステップ14を行なうようにしてもよい。これにより、ステップ16の工程を省略することができる。
【0044】
以下、本発明のオゾンナノバブルを利用した解凍方法およびオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法の例について、以下に実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例1】
【0045】
オゾンナノバブルのオゾン濃度が1.2mg/Lであるオゾンナノバブル水を、−40℃に凍結した10kgの魚肉練製品のすり身に、魚肉練製品の原料の内部まで浸透させるように原料表面全体に噴霧した。
【0046】
すると、5分で魚肉練製品の原料を擂潰できる状態にまで解凍することができた。なお、解凍後の魚肉練製品の原料の温度は、0.5℃であった。
【実施例2】
【0047】
解凍後の魚肉練製品の原料10kgに気泡粒径200nmのオゾンナノバブルを飽和状態まで含む水を0.5L添加し、20秒間擂潰を行なった。擂潰は、臼と攪拌棒の相対移動速度が15cm/sになるように保ち、これを20分継続させた。原料中に含まれる一般細菌数が184600個/g、大腸菌が50個/g、黄色ブドウ菌が650個/g、サルモネラ菌が50個/g、セレウス菌が++、腸炎ビブリオが950個/gであったものが擂潰実施後には全て0個/gもしくは測定可能限界以下であった。
【実施例3】
【0048】
成形後の魚肉練製品の原料10kgに気泡粒径200nmのオゾンナノバブルを飽和状態まで含む水を0.1L霧状にして魚肉練製品に噴霧し、噴霧後、60℃で15分間蒸し焼きを行ない、さらに発信周波数35kHzの高周波を1分間照射した。高周波照射前に含まれていたセレウス菌は+であったが、高周波照射後には0個/gもしくは測定可能限界以下であった。
【実施例4】
【0049】
加熱処理後の魚肉練製品の原料10kgに気泡粒径200nmのオゾンナノバブルを飽和状態まで含む水を0.05L霧状にして魚肉練製品に噴霧した後、防腐剤および保存料を加えることなく魚肉練製品を包装した。包装後の魚肉練製品に出力1.5kW、発信周波数2000MHzでマイクロ波を3分間照射した後、10℃の環境下で14日間の日持ち試験を行った。その結果、14日目の魚肉練製品中の一般細菌数、大腸菌類、乳酸菌、耐熱芽胞菌およびセレウス菌の個数は全て測定可能限界以下の数値(<10CFU/g)であった。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】オゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法の流れを示したフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中に発生させたオゾンナノバブルを含有するオゾンナノバブル水に冷凍状態の原料を浸すことを特徴とするオゾンナノバブルを利用した解凍方法。
【請求項2】
水中に発生させたオゾンナノバブルを含有するオゾンナノバブル水を冷凍状態の原料の表面に掛け流すことを特徴とするオゾンナノバブルを利用した解凍方法。
【請求項3】
前記原料は、魚肉練製品用原料である請求項1または2に記載のオゾンナノバブルを利用した解凍方法。
【請求項4】
前記オゾンナノバブル水のオゾン濃度は、0.8〜1.5mg/Lである請求項3に記載のオゾンナノバブルを利用した解凍方法。
【請求項5】
水中に発生させたオゾンナノバブルを含有するオゾンナノバブル水を魚肉練製品の原料に添加する工程と、前記原料に添加した前記オゾンナノバブルの一部を圧壊させ、前記原料を無菌化する工程と、を備えたことを特徴とするオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法。
【請求項6】
前記オゾンナノバブルの一部を圧壊させ、前記原料を無菌化する工程の終了後、前記魚肉練製品を加工し、包装後、前記魚肉連製品に含まれている前記オゾンナノバブルを再圧壊させる工程を行なう請求項5に記載のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法。
【請求項7】
前記オゾンナノバブルの気泡の直径は、200nm以下である請求項5または6に記載のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法。
【請求項8】
前記オゾンナノバブル水を魚肉練製品の原料に添加する工程において、前記オゾンナノバブル水を霧状に噴霧して前記原料に添加する請求項5乃至7のいずれかに記載のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法。
【請求項9】
前記オゾンナノバブルの一部を圧壊させ、前記原料を無菌化する工程において、前記原料の擂潰時に伴う擦り合わせによって前記オゾンナノバブルを圧壊させる請求項5乃至8のいずれかに記載のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法。
【請求項10】
前記オゾンナノバブルの一部を圧壊させ、前記原料を無菌化する工程において、前記原料を高周波照射することにより前記オゾンナノバブルを圧壊させる請求項5乃至8のいずれかに記載のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法。
【請求項11】
前記オゾンナノバブルの一部を圧壊させ、前記原料を無菌化する工程において、前記原料をマイクロ波照射することにより前記オゾンナノバブルを圧壊させる請求項5乃至8のいずれかに記載のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法。
【請求項12】
前記オゾンナノバブルの一部を圧壊させ、前記原料を無菌化する工程において、前記原料を加熱させることにより前記オゾンナノバブルを圧壊させる請求項5乃至8のいずれかに記載のオゾンナノバブルを利用した魚肉練製品の殺菌製造方法。


【図1】
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【公開番号】特開2007−97521(P2007−97521A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−293859(P2005−293859)
【出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(503382391)
【Fターム(参考)】