説明

オンラインロッカーシステム

【課題】 ロッカー設備をネットワークに接続することによってデータの媒介を簡単に行う。
【解決手段】 ネットワーク100に接続された利用者端末10と予約センター装置30とロッカー設備20とを備え、利用者端末10は、ロッカー設備20を選択する手段と、メールアドレスの入力を行う手段と、メールアドレスをロッカー設備20に対応付けて予約センター装置30に送信する手段とを備え、予約センター装置30は、受信したメールアドレスをロッカー設備20に対応付けて記憶する手段と、記憶されたメールアドレスを、対応するロッカー設備20に送信する手段とを備え、ロッカー設備20は、受信したメールアドレスを記憶する手段と、メールの発信アドレスを取得する手段と、取得したメールの発信アドレスと、前記記憶されたメールアドレスとが同一の場合にはメールを受信し、その添付データを保存する手段とを備えた構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンラインロッカーシステムに関し、より詳しくは、ネットワークを利用することにより、データの受け渡しが便利なオンラインロッカーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータ等に利用される様々なデータを外部に持ち出す方法として、主にフレキシブルディスク等のメディアを媒介して行う方法が採られていた。
一方、インターネットやLAN等のネットワークの普及に伴い、Eメールにデータファイルを添付することによって、容易にデータを外部に送信出来るようになった。
さらに近年では、ネットワークを介して外部の記憶装置にアクセスし、データの受け渡しを行うネットワークストレージシステムが提案されている。
具体的には、インターネット等のオンライン回線を介して、デジタルデータを外部に保存して再度利用可能にするインターネット・コインロッカーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−279522号公報(第1−4頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、以上のような従来提案されているにインターネット・コインロッカーにおいては、利用者が一時保存したデータを取り出す際、必ずオンライン回線を介してサーバ等にアクセスしなければならないため、情報処理端末の準備を含めその他のインターネット環境が整っていなければその保存データを取り出すことができない。
したがって、例えば、利用者が外出先等でデータを受け取りたい場合には、通常、利用者がパーソナルコンピュータ等の情報処理端末を持ち運ばなくてはならず面倒である。また、急の場合には、そのような情報処理端末を持ち合わせてなく、データの取得を諦めざるを得ない場合もある。
さらに、外出先の場所が利用者にとって不案内な土地であるときには、インターネット接続が可能な環境を探すのに相当の時間を要する場合がある。
【0005】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、保存手段を備えたロッカー設備をインターネット等のネットワークに接続することにより、データの媒介を簡単に行うことができるオンラインロッカーシステムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明のオンラインロッカーシステムは、請求項1に記載するように、ネットワークを介して相互に通信可能な利用者端末と、予約センター装置と、ロッカー設備とを備え、前記利用者端末は、入力操作に応じて任意のロッカー設備を選択するロッカー設備選択手段と、入力操作に応じてメールアドレスの入力を行うアドレス入力手段と、前記アドレス入力手段によって入力されたメールアドレスを、前記選択したロッカー設備に対応付けて予約センター装置に送信する手段とを備え、前記予約センター装置は、前記利用者端末から受信したメールアドレスを、前記選択されたロッカー設備に対応付けて記憶する記憶手段と、前記記憶手段によって記憶されたメールアドレスを、対応するロッカー設備に送信する手段とを備え、前記ロッカー設備は、前記予約センター装置から受信したメールアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、メール受信の際、当該メールの発信アドレスを取得する発信アドレス取得手段と、取得したメールの発信アドレスと、前記アドレス記憶手段によって記憶されたメールアドレスとを比較する発信アドレス認証手段と、前記発信アドレス認証手段による比較の結果、メールアドレスの一致を検出すると、メールを受信し、その添付データを抽出する添付データ抽出手段と、前記添付データ抽出手段によって抽出されたデータを保存するデータ保存手段とを備える構成としてある。
【0007】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムによれば、まず利用者は利用者端末によって希望するロッカー設備を選択するとともに、その利用者端末のメールアドレスを入力するようにしてある。
入力されたメールアドレスは対象となるロッカー設備に記憶される。
対象となるロッカー設備では、メールを受信した際、その発信元のメールアドレスと、記憶されてあるメールアドレスとを比較し、同一の場合にのみメールを受け取る様にしている。
そして、受け取ったメールに添付されているデータを、ロッカー設備に搭載されている記憶媒体に保存するようにしている。
【0008】
これにより、利用者はロッカー設備をオンラインでいつでも予約出来るだけでなく、ロッカー設備に搭載している記憶媒体に必要なデータを保存することができる。
特に、ロッカー設備に搭載されている記憶媒体がリムーバブルメディアである場合には、データの受け渡しをパーソナルコンピュータ等の情報処理端末を用いずに、ロッカー設備を介して容易に行うことができる。
【0009】
また、利用者はネットワークを介してデータをいつでも送信し、保存し、また読み出しできるため、利用者端末の外部記憶装置として利用することも可能である。
このように、利用者は、情報処理端末や記憶媒体を持ち歩かなくても外出先でデータを受け取ることが出来る。
さらに、記憶媒体に保存されるデータは、利用者端末によって予め設定したメールアドレスから発信されたメールにのみ添付されたデータであるため、不正アクセスやウィルス等の心配のない安全なデータの受け渡しが可能となる。
【0010】
また、本発明のオンラインロッカーシステムは、請求項2に記載するように、前記ロッカー設備は、前記データ保存手段によって保存されたデータを外部に出力する手段を備えた構成としてある。
【0011】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムによれば、ロッカー設備に搭載される記憶媒体に保存されたデータを、別の記憶媒体や装置に出力し、取り出すことが可能である。
具体的には、まずロッカー設備に内蔵されてあるハードディスク等の固定記憶媒体に一旦データを保存し、後に必要に応じてそのデータをリムーバルメディアやパーソナルコンピュータ等にコピーすることが出来る仕組みである。
したがって、利用者は、対象となるロッカー設備に予めデータを送信し、一時的に保存しておき、必要なときにロッカー設備からそのデータを取り出すことが可能となるため、より柔軟なデータの受け渡しが可能となる。
【0012】
また、本発明のオンラインロッカーシステムは、請求項3に記載するように、前記ロッカー設備は、入力操作に応じて、任意の文字列を入力する鍵データ入力手段と、前記鍵データ入力手段によって入力された文字列と、前記アドレス記憶手段に記憶されてあるメールアドレスとを比較する鍵データ認証手段と、前記鍵データ比較手段による比較の結果、データの一致を検出すると、ロッカー設備を解施錠する解施錠手段とを備えた構成としてある。
【0013】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムによれば、ロッカー設備に備えられた入力キー装置により所定のメールアドレスを入力する事によって、扉を解錠又は施錠することが出来る。
このため、利用者は鍵を持たずにロッカー設備を利用することが可能となり、利便性の優れたロッカーシステムの提供が可能となる。
【0014】
また、本発明のオンラインロッカーシステムは、請求項4に記載するように、前記利用者端末は、入力操作に応じて、少なくともメールアドレスを含む鍵データを生成する手段と、生成した鍵データを前記ロッカー設備に送信する手段とを備え、前記ロッカー設備は、鍵データとして少なくとも所定のメールアドレスからなるデータを記憶する遠隔鍵データ記憶手段と、前記利用者端末から受信した鍵データと、前記遠隔鍵データ記憶手段によって記憶している鍵データとを比較する鍵データ認証手段と、前記鍵データ認証手段による比較の結果、鍵データの一致を検出すると、当該ロッカー設備の解施錠を行う手段とを備える構成としてある。
【0015】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムによれば、利用者はネットワークを介して鍵データ(メールアドレス及び予約番号との組み合わせからなるデータ等)を送信することによって、ロッカー設備の解錠又は施錠を行うことができる。
したがって、遠隔操作によってロッカー設備の解施錠が可能となり、利用方法にバリエーションをもたせることが可能となる。
例えば、利用者以外の第三者に対してロッカー設備に保存されているデータを渡したいときには、利用者が遠隔で解施錠を行うことにより、データの受け取りを行うことができる。
このため、鍵データとして、あるいは個人情報としてのメールアドレスを他人に知られることなくロッカー設備を利用できるため、安全性の高いオンラインロッカーシステムの提供が可能となる。
【0016】
また、本発明のオンラインロッカーシステムは、請求項5に記載するように、前記利用者端末は、入力操作に応じてロッカー設備の利用日程を入力する利用日程入力手段と、前記利用日程入力手段によって入力された利用日程データを、前記選択したロッカー設備に対応付けて予約センター装置に送信する手段とを備え、前記予約センター装置は、受信した利用日程データを、前記選択されたロッカー設備に対応付けて記憶する予約日程記憶手段と、前記予約日程記憶手段に記憶されている利用日程データを利用者端末に送信する手段とを備える構成としてある。
【0017】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムによれば、利用者はロッカー設備の選択の際、利用可能な日程を確認しつつ予約を確定することとしてある。
そのため、重複予約の発生を防ぐことができ、複数のロッカー設備を効率よく運用することが可能となる。
【0018】
また、本発明のオンラインロッカーシステムは、請求項6に記載するように、前記利用者端末は、入力操作に応じて一以上のロッカー設備の扉開閉通知先を入力する扉開閉通知先入力手段と、前記扉開閉通知先入力手段によって入力された扉開閉通知先データを、前記選択したロッカー設備に対応付けて予約センター装置に送信する手段とを備え、前記予約センター装置は、前記利用者端末から受信した扉開閉通知先データを、前記選択されたロッカー設備に対応付けて記憶する手段と、前記扉開閉通知先データを対応するロッカー設備に送信する手段とを備え、前記ロッカー設備は、前記予約センター装置から受信した扉開閉通知先データを記憶する扉開閉通知先記憶手段と、扉の開閉を検知する扉開閉検知手段と、扉の開閉を検知すると、前記扉開閉通知先記憶手段によって記憶された扉開閉通知先に対し、扉の開閉を示すメールを送信する手段とを備えた構成としてある。
【0019】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムによれば、利用中のロッカー設備の扉の開閉を利用者等が知ることが出来る。
このため、不正にロッカー設備が開閉された場合には、即座にそれを知ることができるので、不正行為の摘発、立証に効果を発揮することが出来る。
また、この様な通知手段を備えていることを周知させることによって、不正行為を防止することも可能である。
例えば、「扉開閉アラーム機能付き」といった表示をロッカー設備に貼付したり、宣伝・広告の媒体にそのような表示をしても良い。
【0020】
また、本発明のオンラインロッカーシステムは、請求項7に記載するように、前記予約センター装置は、前記予約日程記憶手段を所定の時期又は間隔に応じて検索し、利用日程を経過しているロッカー設備を抽出する手段と、抽出されたロッカー設備に対し終了通知データを送信する手段とを備え、前記ロッカー設備は、前記終了通知データを受信すると、当該ロッカー設備に記憶されている少なくともメールアドレスを含むデータを消去する手段とを備える構成としてある。
【0021】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムによれば、ロッカー設備ごとにその利用日程を管理しており、利用日程を過ぎると予約センター装置が対象となるロッカー設備に通知を行うようにしてある。
そして通知を受けたロッカー設備は、解施錠のために記憶していたメールアドレスや予約番号を消去することとしている。
このため、ロッカー設備の利用が終わった後、すぐに次の利用者が利用可能な状態に自動的にリセットすることができ、効率よい運用を行うことが可能となる。
【0022】
なお、以上のような本発明のオンラインロッカーシステムでは、利用者がロッカー設備の予約の際に、予め決済方法を定め、利用が終わったと同時に自動的に決済することができるようになっている。
例えば、クレジットカードによる決済を行う場合には、利用者所有のクレジットカード情報を入力することによりキャッシュレスで決済を行うことができる。
このため、従来のコインロッカー設備のように利用の際、コイン(金銭)を必要としないため、利便性に優れたロッカーシステムの提供が可能となる。
【0023】
また、本発明のオンラインロッカーシステムは、請求項8に記載するように、予約センター装置が、所定のロッカー設備データを格納する手段と、利用者端末に対し所定のロッカー設備データを送信する手段と、メールアドレス及びロッカー設備データを利用者端末から受信する手段と、受信したメールアドレスを、ロッカー設備データに対応付けて記憶する記憶手段と、受信したメールアドレスに対応するロッカー設備を特定する特定手段と、前記記憶手段によって記憶されたメールアドレスを、前記特定手段によって特定されたロッカー設備に対して送信する手段とを備える構成としてある。
【0024】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムの予約センター装置によれば、利用者端末に対しロッカー設備の選択に必要な情報を提供しつつ、利用対象となるロッカー設備に対して鍵データとしてのメールアドレスを送信するようにしてある。
したがって、予約センター装置をホストコンピュータとして利用することにより、利用者端末やロッカー設備を一元的に制御するコンピュータネットワークを構築することが出来る。
このため、拡張性や保守性に優れたシステムを構築することが可能となる。
【0025】
また、本発明のオンラインロッカーシステムの予約センター装置は、請求項9に記載するように、ロッカー設備に関する各種施設データを格納する施設データ記憶手段と、地図データを格納する地図データ記憶手段と、前記利用者端末による入力操作に応じて、前記施設データ記憶手段及び前記地図データ記憶手段から所定のデータを検索する手段と、検索によって取得したデータをネットワークを介して利用者端末に送信する手段とを備える構成としてある。
【0026】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムの予約センター装置によれば、各ロッカー設備に関する様々な情報を利用者端末に提供するようにしてある。
例えば、施設データ記憶手段には、ロッカー設備が設置されている施設(駅や空港等)の名前、料金、搭載する記憶媒体のタイプ(CD−R、DVD−R、FD等)などが記憶されており、利用者がロッカー設備を選択する際の補助データとして提供される。
また、地図データ記憶手段には、少なくともロッカー設備の周辺の地図が記憶されており、各ロッカー設備へのアクセスのための補助データとして利用者に提供される。
このため、利用者はこれらのデータを参照しながら最適なロッカー設備を予約することが出来るため、利用者にとって満足度の高いロッカー設備の提供が可能となる。
【0027】
また、本発明のオンラインロッカーシステムのロッカー設備は、請求項10に記載するように、前記利用者端末によって入力されたメールアドレスを受信する手段と、受信したメールアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、メール受信の際、当該メールの発信アドレスを取得する発信アドレス取得手段と、取得したメールの発信アドレスと、前記アドレス記憶手段によって記憶されたメールアドレスとを比較する発信アドレス認証手段と、前記発信アドレス認証手段実施の結果、メールアドレスの一致を検出すると、メールを受信し、その添付データを抽出する添付データ抽出手段と、前記添付データ抽出手段によって抽出されたデータを保存するデータ保存手段と、前記データ保存手段によって保存されたデータを外部に出力する手段とを備える構成としてある。
【0028】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムのロッカー設備によれば、利用者端末によって入力されたメールアドレスを記憶するようにしてある。
次に、メールを受信した際、その発信元のメールアドレスと、記憶されてあるメールアドレスとを比較し、同一の場合にのみメールを受け取る様にしている。
そして、受け取ったメールに添付されているデータを、ロッカー設備に搭載されている記憶媒体に保存するようにしている。
このため、利用者はロッカー設備に搭載している記憶媒体にデータを保存しておくことが可能となる。
特に、ロッカー設備に搭載されている記憶媒体がリムーバブルメディアである場合には、データの受け渡しをパーソナルコンピュータ等の情報処理端末を用いずに、ロッカー設備を介して容易に行うことができる。
また、保存されるデータは、利用者端末によって予め設定したメールアドレスから発信されたメールにのみ添付されたデータであるため、不正アクセスやウィルス等の心配のない安全なデータの受け渡しが可能となる。
また、このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステムのロッカー設備によれば、搭載する記憶媒体に保存されたデータを、別の記憶媒体や装置に出力し、取り出すことが可能である。
したがって、利用者は、対象となるロッカー設備に予めデータを送信し、一時的に保存しておき、必要なときにロッカー設備からそのデータを取り出すことが可能となるため、柔軟なデータの受け渡しが可能となる。
【0029】
また、本発明のオンラインロッカーシステムの管理方法は、請求項11に記載するように、ロッカー設備選択手段と、アドレス入力手段と、記憶手段と、発信アドレス取得手段と、発信アドレス認証手段と、添付データ抽出手段と、データ保存手段と、外部出力手段とを備えるオンラインロッカーシステムによるデータ受け渡し方法であって、前記ロッカー設備選択手段が、入力操作に応じて任意のロッカー設備を選択するステップと、前記アドレス入力手段が、入力操作に応じてメールアドレスの入力を行うステップと、前記記憶手段が、メールアドレスをロッカー設備データに対応付けて記憶するステップと、前記発信アドレス取得手段が、メール受信の際、当該メールの発信アドレスを取得するステップと、前記発信アドレス認証手段が、取得したメールの発信アドレスと、前記記憶手段によって記憶されたメールアドレスとを比較するステップと、前記添付データ抽出手段が、前記発信アドレス認証手段実施の結果、メールアドレスの一致を検出すると、メールを受信し、その添付データを抽出するステップと、前記データ保存手段が、前記添付データ抽出手段によって抽出されたデータを保存するステップと、前記外部出力手段が、前記データ保存手段によって保存されたデータを外部に出力するステップとを含む構成としてある。
【0030】
このような構成からなる本発明のオンラインロッカーシステム管理方法によれば、利用者がもつデータをロッカー設備に保存し、当該ロッカー設備を介してデータを取得するようにしている。
したがって、物を収納するといった本来のロッカー設備の機能のみならず、データ格納・読み出し機能を備えた利用価値の高いロッカー設備の提供が可能となる。
【0031】
また、本発明のオンラインロッカー管理プログラムは、請求項12に記載するように、ネットワークを介して相互に通信可能な利用者端末と、予約センター装置と、ロッカー設備とをオンラインロッカーシステムとして機能させるためのオンラインロッカー管理プログラムであって、前記利用者端末を構成するコンピュータを、入力操作に応じて任意のロッカー設備を選択するロッカー設備選択手段、入力操作に応じてメールアドレスの入力を行うアドレス入力手段、前記アドレス入力手段によって入力されたメールアドレスを、前記選択したロッカー設備に対応付けて予約センター装置に送信する手段として機能させ、前記予約センター装置を構成するコンピュータを、前記利用者端末から受信したメールアドレスを、前記選択されたロッカー設備に対応付けて記憶する記憶手段、前記記憶手段によって記憶されたメールアドレスを、対応するロッカー設備に送信する手段として機能させるとともに、前記ロッカー設備を構成するコンピュータを、前記予約センター装置から受信したメールアドレスを記憶するアドレス記憶手段、メール受信の際、当該メールの発信アドレスを取得する発信アドレス取得手段、取得したメールの発信アドレスと、前記アドレス記憶手段によって記憶されたメールアドレスとを比較する発信アドレス認証手段、前記発信アドレス認証手段による比較の結果、メールアドレスの一致を検出すると、メールを受信し、その添付データを抽出する添付データ抽出手段、前記添付データ抽出手段によって抽出されたデータを保存するデータ保存手段、前記データ保存手段によって保存されたデータを外部に出力する手段として機能させるためのプログラムとしてある。
【0032】
このように本発明はプログラムとしても提供することができる。
これにより、システムを構成する各装置は、サーバのような専用装置ではなくパーソナルコンピュータ等にプログラムをインストールすることによって本発明を実現することができ、汎用性,拡張性に優れたオンラインロッカー管理プログラムとして提供することができる。
【発明の効果】
【0033】
以上のように、本発明のオンラインロッカーシステムによれば、利用者がもつデータをロッカー設備に保存し、当該ロッカー設備を介してデータを取得することができる。
したがって、物を収納するといった本来のロッカー設備がもつ機能のみならず、データ格納・読み出し機能を備えたロッカー設備の提供が可能となる。
また、メールアドレスを鍵データとして登録することにより、鍵の持ち運びが不要なロッカー設備を提供することが出来る。
また、扉開閉の通知や、オンラインでの決済を行うこともできる。
このようにネットワークを利用することにより、様々な機能を備えた利用価値の高いロッカーシステムの提供が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の好ましい実施形態について図1〜図18を参照して説明する。
ここで、以下に示す本実施形態のオンラインロッカーシステムは、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示すような所定の処理・機能を行わせる。すなわち、本実施形態のオンラインロッカーシステムにおける各処理・手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
【0035】
図1は、本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムの全体構成図図である。sd
本発明のオンラインロッカーシステムは、利用者端末10、ロッカー設備20、予約センター装置30及び金融機関から構成される。
利用者端末10、ロッカー設備20、予約センター装置30及び金融機関40は、プログラム制御により動作し、インターネット等のネットワーク100を介して相互に接続されている。
利用者端末10は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、予約センター装置30が提供しているロッカー設備情報を受け、画面に表示する機能を備えている。
【0036】
以下、本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムを構成する主要な装置について図2及び図3を参照しつつ具体的に説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムを構成するロッカー設備の具体的構成を示す構成図である。
ロッカー設備20は、図2に示すようにロッカー201、ロッカーを管理するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置202、メールデータの授受を制御するメールサーバ203、記憶媒体204にデータを書き込みする装置205、ロッカー201の扉の解錠及び施錠を管理する扉オートロック装置206、及びキー入力装置207で構成されている。
【0037】
ロッカー201の中には、リムーバルメディア等の記憶媒体204及び記憶媒体204にデータを書き込む装置205が設置されてある。ロッカーの扉を開けないとこの記憶媒体204及びデータ書き込み装置205には触れることはできない。
また、データ書き込み装置205は、情報処理装置202にEメールが届くと自動で記憶媒体204にメールデータ(添付データ等)を書き込む。
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置202は、CPU2021、ROM2022、RAM2023、表示装置2024及びハードディスクドライブ2025を備えている。
【0038】
CPU2021は、情報処理装置202を構成する各装置等を制御するものである。ROM2022に格納されてあるプログラムを解釈し、各装置に指示を出すものである。
ROM2022は、各装置を制御するプログラムを格納するものである。例えば、扉の開閉を制御するプログラムや、記憶媒体204にデータを書き込むための制御ソフトウェア等が格納されている。
RAM2023は、キー入力装置207又はメールサーバ203を介して入力された様々なデータを一旦記憶させておくものであり、記憶されたデータはプログラム制御によりハードディスクドライブ2025に記憶されたり、表示装置2024に出力されたりする。
【0039】
表示装置2024は、CPU2021による演算結果や、保存データなどを、人間(利用者等)が認識できるように画面上に出力するものである。
ハードディスクドライブ2025は、入力されたデータもしくは演算されたデータを保存しておくものである。例えば、自己のメールアドレス、鍵データとし登録されるメールアドレス、ロッカーの利用状況を記録したログ等が保存される。
【0040】
扉オートロック装置206は、ロッカー201の扉の施錠・解錠を行うものである。解錠する鍵は、事前に登録しておいたメールアドレスとなっており、キー入力装置207から該メールアドレスを入力することによりオートロックが解除され扉を開くことができる。また、利用者端末10からネットワーク100を介した遠隔操作によりこのオートロックを解除することも可能である。
扉の開閉時は予め指定したメールアドレスに対し、扉開閉情報をEメールによって通知する。
メールサーバは、情報処理装置202との間でメールの送受信を中継するほか、ロッカー毎のメールアドレスの管理を行っている。これにより、各ロッカー201が、それぞれ独自にメール機能を備えた仕組みとすることができる。また、決められたメールアドレスからのEメールしか受信しないようファイアウォール機能も備えており、セキュリティの強化も図っている。
【0041】
図3Aは、本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムを構成する予約センター装置の具体的構成を示す構成図であり、図3Bは、予約センター装置の各データベースに格納されるデータの一例を示す表である。
予約センター装置30は、図3Aに示すとおり、記憶手段を備えた各種データベース構成になっており、それぞれのデータベースに、図3Bに示すようなデータが格納されるようになっている。
【0042】
施設データベース302は、ロッカー設備20の設置場所、ロッカーに搭載される記憶媒体のタイプ、価格等が格納されている(図3B(a)参照)。
予約日程データベース303は、ロッカー設備の予約日程を記憶するものであり、予約番号データベース304との連携により、ロッカー設備全体の利用状況を管理する(図3B(b)参照)。
予約番号データベース304は、ロッカー設備予約の際に発行される番号を該ロッカー設備毎に記憶しておくものである(図3B(c)参照)。また、予約の際に登録された鍵データや扉開閉通知先もここに記憶される。
地図データベース305は、地図データが格納されており、少なくとも各ロッカー設備周辺の地図データが含まれている(図3B(d)参照)。
【0043】
処理装置301は、各データベースを制御するものである。
例えば、ロッカー設備予約の際、施設データベース302及び地図データベース305から必要なデータを抽出し、利用者端末10に当該データの送信を行う。
また、予約が完了すると該予約に係る各種情報を予約日程データベース303や予約番号データベース304に記憶する制御を行う。
金融機関40は、決済で利用する銀行やクレジット会社等の機関であり、ネットワークを介したコンピュータ処理を行うことにより、自動決済を可能とするものである。
【0044】
次に、以上のような構成からなる本実施形態のオンラインロッカーシステムにおける予約手順について図4を参照しつつ説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおける予約手順を示した予約フロー図である。
まず、利用者は、利用者端末10よりネットワーク100を介して予約センター装置30に接続する(ステップA1)。
次に、予約センター装置30から利用者端末10へ利用者検索画面(図6参照)を送信する(ステップA2)。
利用者は、ロッカー設備20の利用に際し、利用者が希望する条件(例えば、施設名称、タイプ、利用日時等)を利用者端末10から入力し、検索ボタンをクリックし送信する(ステップA3)。ここで、希望する条件とは、例えばロッカー設備が設置されているところの施設名称、搭載する記憶媒体に基づくタイプ、利用日時等であり、施設名称については、直接入力することもできるが、施設一覧から選択することも可能である。
【0045】
予約センター装置30は、施設データベース302に格納されてあるデータ(図3B(a)参照)を検索することにより、入力または選択された施設名称に合致するロッカー設備を抽出する(ステップA4)。
検索の結果、合致するロッカー設備がなければ、利用者端末10にその旨のメッセージを送信する。例えば、「入力された施設名称が見当たりません。施設名称を変更し入力しなおして下さい。」(図7参照)といったようなメッセージを送信する。
【0046】
そして、ステップA4にて抽出されたロッカー設備の中から、選択されたタイプに合致するロッカー設備をさらに抽出する(ステップA5)。
検索の結果、合致するロッカー設備がなければ、利用者端末10にその旨のメッセージを送信する。例えば、利用者がAタイプ(CD−R、CD−RW)のロッカー設備を選択した場合には、「ご希望の場所にはAタイプのロッカー設備はありません。」(図8参照)といったようなメッセージを送信する。
【0047】
次に、ステップA5にて抽出されたロッカー設備が希望日時に空いているか否かを予約日程データベース303のデータ(図3B(b)参照)を検索する(ステップA6)。
検索の結果、合致するロッカー設備があれば地図データベース305のデータ(図3B(d)参照)から必要な地図データを抽出し、利用者端末10に対し検索結果画面(図10参照)を送信する(ステップA7)。一方、検索の結果、合致するロッカー設備がなければ、利用者に対してその旨のメッセージを送信する。例えば、「ご希望の利用日時には空きがありません。」(図9参照)といったようなメッセージを送信する。
【0048】
利用者は、予約センター装置30から受信した検索結果画面の中から希望と一致したロッカー設備に予約チェックを行うとともに、クレジットカード情報、メールアドレスの各欄に必要事項を入力し、「予約ボタン」をクリックする。
受信した検索結果画面の中に希望するロッカー設備が見当たらなければ「キャンセルボタン」をクリックする。
ここで「予約ボタン」をクリックすると予約センター装置30に対し前記入力データが送信される(ステップA8)。
【0049】
ここで、入力するクレジットカード情報は、利用料金の自動引き落としを行うために各金融機関が発行し、利用者が所有するクレジットカードのカード情報を入力する。
また、「メールアドレスの鍵No及び扉開閉通知先」の欄は、利用者端末10のメールアドレスを入力する。入力されたメールアドレスはロッカー201の扉を開ける鍵となると同時に、扉開閉通知先として登録される。
さらに、複数のメールアドレスに扉開閉通知を行いたい場合には、「扉開閉通知先」の欄にメールアドレスを入力する。
なお、ロッカー設備20のメールサーバ203は、ここで入力されたメールアドレス以外のEメールの受信を拒否するファイアウォール制御を行う。
【0050】
予約センター装置30は、入力されたクレジットカードの情報が正しいか否かをチェックするため、金融機関40に問い合わせを行う(ステップA9)。入力したクレジット情報に誤りがある場合等、問題が検出されると利用者端末10に対しその旨のメッセージを送信する。例えば、「現在、このクレジットカードはご利用できません。」(図11参照)といったようなメッセージを送信する。
一方、クレジットカード情報が正しく問題がなければ予約番号データベース304に、鍵No(メールアドレス)、予約番号、使用料金、カード情報、扉開閉通知先のそれぞれを対応付けたメールアドレス情報(図3B(c)参照)を登録する(ステップA10)。
【0051】
そして、予約日程データベース303の日程データ(図3B(b)参照)には仮予約として登録する(ステップA11)。
なお、一定時間経過しても仮予約のままである場合には仮予約を自動的にキャンセルする。
仮予約登録後、利用者端末10に予約確認画面(図12参照)を送信する(ステップA12)。
【0052】
利用者端末10は、受信した予約確認画面の表示内容に問題がなければ、「OK」ボタンをクリックし、予約の確定を行う(ステップA13)。一方、予約確認画面の表示内容に問題があれば「キャンセル」ボタンをクリックして仮予約のキャンセルを行う。
予約センター装置30は、ステップA13での予約確定を受けて予約日程データベース303に登録した仮予約を本予約に変更する(ステップA14)。
予約センター装置30は、ロッカー設備20にメールアドレス情報を送信し(ステップA15)、ロッカー設備20の情報処理装置202は鍵No及び予約番号を登録する(ステップA16)。
また、メールサーバ203は、指定のメールアドレスからのEメールしか受信しないようにするファイアウォール設定と扉開閉時に開閉情報を通知するメールアドレスを登録する(ステップA17)。
そして、利用者端末10に対し予約完了通知画面(図13参照)を送信する(ステップA18)。
【0053】
次に、以上のような構成からなる本実施形態のオンラインロッカーシステムにおける利用手順について図5を参照しつつ説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおける利用手順を示した利用フロー図である。
本システムは、予約した期間内においてロッカー設備を利用することとしているため、以下の手順によって各装置が動作するように制御されている。
【0054】
まず、利用者は、保存したいデータをEメールに添付し、ロッカー201に割り当てられているメールアドレスに対し送信する(ステップB1)。
メールサーバ203は、ステップA17において事前に指定されているメールアドレスからのEメールであるか否かを確認し、指定されているメールアドレスからのEメールであることが確認できた場合に限り、当該Eメールを情報処理装置202に転送する(ステップB2)。
情報処理装置202は、データ書き込み装置205に指示を行い、受信したEメールの添付データを記憶媒体204に書き込む(ステップB3)。
【0055】
書き込みが正常終了すれば、その旨のメッセージが書かれたメールを利用者端末10に対し送信する。例えば、「データの書き込みが終了しました。」(図14参照)といったようなメッセージメールを送信する。
何らかの理由で書き込みができない場合は、その旨のメッセージが書かれたメールを利用者端末10に対し送信する。例えば、添付データのデータ量が記憶媒体の容量を超過している場合、装置や通信回線に障害が発生している場合、添付データにウィルスデータが含まれる他、セキュリティポリシーに反するデータの書き込みが疑われる場合などがあげられる。この場合には、それぞれ「xxxの理由でデータを書き込むことができません。」(図15参照)といったようなメッセージを送信する。
【0056】
ロッカー201の扉はオートロックになっており、キー入力装置207によって鍵Noを入力すると、ステップA16で登録された鍵Noとの照合を行い(ステップB4)、同一であることが確認された場合に限りオートロックを解除し、扉が開かれる(ステップB6)。
ロッカー201の扉が開くことにより記憶媒体204を取り出すことができる(B8)。また、扉を閉めることにより扉オートロック装置206が自動的に施錠を行う。
【0057】
また、利用者は、利用者端末10から鍵解錠依頼(図16参照)を行うことにより(ステップB5)、遠隔操作によって即座にオートロックを解除することも可能である。
具体的には、鍵Noとして登録したメールアドレスと予約番号とを解錠に必要な情報として入力し、ロッカー設備に対して送信する。これらの情報を受信したロッカー設備20は、事前にハードディスクドライブ2025に記憶されているメールアドレス及び予約番号との比較を行い、一致した場合に限り、扉オートロック装置206に解錠信号が出力され、扉が開かれる。
【0058】
ロッカー201の扉が開かれたときは予約番号データベース304(図3B(c)参照)に登録してある扉開閉通知先のメールアドレスに対し所定の通知(図17参照)を行い(ステップB7)、扉が閉められたときも同様に所定の通知(図18参照)を行う(ステップB9)。
ロッカー201の利用期間が終了した時点で、予約センター装置30は、ロッカー設備20に対し終了通知を行う(ステップB10)。
これを受けて情報処理装置202は、登録された鍵No及び予約番号を消去する(ステップB11)とともに、メールサーバ203は、ファイアウォール及び扉開閉通知先として登録されたメールアドレスを消去する(ステップB12)。
また、ロッカー設備20の利用期間が終了した時点で金融機関にて利用料金の決済を行う(ステップB13)。
【0059】
以上説明したように、本実施形態のオンラインロッカーシステム1によれば、利用者端末10、ロッカー設備20、予約センター装置30をネットワーク100に接続し相互に通信可能としている。
また、ロッカー設備20は、記憶媒体を搭載し受信したメールのデータを格納することができるようにしてある。
このため、利用者はロッカー設備をオンラインでいつでも予約出来るだけでなく、データやパーソナルコンピュータ等を持ち歩くことなく、また、ネットワークの環境がなくても、ロッカー設備20を介してデータを受け取ることができる。
【0060】
また、本実施形態のオンラインロッカーシステム1によれば、ロッカー設備20に備えられた入力キー装置207によりメールアドレスを入力する事によって、扉を解錠又は施錠することが出来る。
また、利用者はネットワーク100を介して鍵データを送信することによって、ロッカー設備20の解錠又は施錠を行うこともできる。
このため、利用者は鍵を持たずにロッカー201を利用することが可能となり、利便性の優れたロッカーシステムの提供が可能となる。
【0061】
さらに、本実施形態のオンラインロッカーシステム1によれば、利用中のロッカー設備20の扉の開閉を利用者等が知ることができるようにしてある。
このため、不正にロッカー設備20が開閉された場合には、即座にそれを知ることができるので、不正行為の摘発、立証に効果を発揮することが出来る。
そして、本実施形態のオンラインロッカーシステム1によれば、利用者がロッカー設備20の予約の際、予め決済方法を定め、利用が終わったと同時に自動的に決済することとしている。
このため、従来のコインロッカーのように利用の際、コイン(金銭)を必要としないため、利便性に優れたロッカーシステムの提供が可能となる。
【0062】
以上、本発明のオンラインロッカーシステムについて、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明にかかるオンラインロッカーシステムは、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、本発明のオンラインロッカーシステムは、ロッカーの代わりにホテルやウィークリーマンション等、賃貸に係る様々なサービスに応用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、情報及び通信処理機能を備えたロッカー設備に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムの全体構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムを構成するロッカー設備の具体的構成を示す構成図である。
【図3A】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムを構成する予約センター装置の具体的構成を示す構成図である。
【図3B】図3Aに示す予約センター装置の各データベースに格納されるデータの一例を示す表である。
【図4】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおける予約手順を示した予約フロー図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおける利用手順を示した利用フロー図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて利用者端末に表示される利用者検索画面である。
【図7】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて設備名称に係る検索結果を表すメッセージである。
【図8】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいてロッカー設備のタイプに係る検索結果を表すメッセージである。
【図9】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて利用日時に係る検索結果を表すメッセージである。
【図10】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムおいて利用者端末に表示される検索結果画面である。
【図11】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて金融機関による認証結果を表すメッセージである。
【図12】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて利用者端末に表示される予約確認画面である。
【図13】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて利用者端末に表示される予約完了通知画面である。
【図14】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて利用者端末に送信されるデータ書き込み完了通知メールである。
【図15】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて利用者端末に送信されるデータ書き込み異常通知メールである。
【図16】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおける鍵解錠依頼フォーマットである。
【図17】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて所定の通知先に送信される扉開閉通知メール(扉が開いたとき)である。
【図18】本発明の一実施形態に係るオンラインロッカーシステムにおいて所定の通知先に送信される扉開閉通知メール(扉が閉まったとき)である。
【符号の説明】
【0065】
1 オンラインロッカーシステム
10 利用者端末
20 ロッカー設備
201 ロッカー
202 情報処理装置
203 メールサーバ
204 記憶媒体
205 データ書き込み装置
206 扉オートロック装置
207 キー入力装置
30 予約センター装置
100 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して相互に通信可能な利用者端末と、予約センター装置と、ロッカー設備とを備え、
前記利用者端末は、
入力操作に応じて任意のロッカー設備を選択するロッカー設備選択手段と、
入力操作に応じてメールアドレスの入力を行うアドレス入力手段と、
前記アドレス入力手段によって入力されたメールアドレスを、前記選択したロッカー設備に対応付けて予約センター装置に送信する手段とを備え、
前記予約センター装置は、
前記利用者端末から受信したメールアドレスを、前記選択されたロッカー設備に対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段によって記憶されたメールアドレスを、対応するロッカー設備に送信する手段とを備え、
前記ロッカー設備は、
前記予約センター装置から受信したメールアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
メール受信の際、当該メールの発信アドレスを取得する発信アドレス取得手段と、
取得したメールの発信アドレスと、前記アドレス記憶手段によって記憶されたメールアドレスとを比較する発信アドレス認証手段と、
前記発信アドレス認証手段による比較の結果、メールアドレスの一致を検出すると、メールを受信し、その添付データを抽出する添付データ抽出手段と、
前記添付データ抽出手段によって抽出されたデータを保存するデータ保存手段とを備えることを特徴とするオンラインロッカーシステム。
【請求項2】
前記ロッカー設備は、
前記データ保存手段によって保存されたデータを外部に出力する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のオンラインロッカーシステム。
【請求項3】
前記ロッカー設備は、
入力操作に応じて、任意の文字列を入力する鍵データ入力手段と、
前記鍵データ入力手段によって入力された文字列と、前記アドレス記憶手段に記憶されてあるメールアドレスとを比較する鍵データ認証手段と、
前記鍵データ比較手段による比較の結果、データの一致を検出すると、ロッカー設備を解施錠する解施錠手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のオンラインロッカーシステム。
【請求項4】
前記利用者端末は、
入力操作に応じて、少なくともメールアドレスを含む鍵データを生成する手段と、
生成した鍵データを前記ロッカー設備に送信する手段とを備え、
前記ロッカー設備は、
鍵データとして少なくとも所定のメールアドレスからなるデータを記憶する遠隔鍵データ記憶手段と、
前記利用者端末から受信した鍵データと、前記遠隔鍵データ記憶手段によって記憶している鍵データとを比較する鍵データ認証手段と、
前記鍵データ認証手段による比較の結果、鍵データの一致を検出すると、当該ロッカー設備の解施錠を行う手段とを備えることを特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに記載のオンラインロッカーシステム。
【請求項5】
前記利用者端末は、
入力操作に応じてロッカー設備の利用日程を入力する利用日程入力手段と、
前記利用日程入力手段によって入力された利用日程データを、前記選択したロッカー設備に対応付けて予約センター装置に送信する手段とを備え、
前記予約センター装置は、
受信した利用日程データを、前記選択されたロッカー設備に対応付けて記憶する予約日程記憶手段と、
前記予約日程記憶手段に記憶されている利用日程データを利用者端末に送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のオンラインロッカーシステム。
【請求項6】
前記利用者端末は、
入力操作に応じて一以上のロッカー設備の扉開閉通知先を入力する扉開閉通知先入力手段と、
前記扉開閉通知先入力手段によって入力された扉開閉通知先データを、前記選択したロッカー設備に対応付けて予約センター装置に送信する手段とを備え、
前記予約センター装置は、
前記利用者端末から受信した扉開閉通知先データを、前記選択されたロッカー設備に対応付けて記憶する手段と、
前記扉開閉通知先データを対応するロッカー設備に送信する手段とを備え、
前記ロッカー設備は、
前記予約センター装置から受信した扉開閉通知先データを記憶する扉開閉通知先記憶手段と、
扉の開閉を検知する扉開閉検知手段と、
扉の開閉を検知すると、前記扉開閉通知先記憶手段によって記憶された扉開閉通知先に対し、扉の開閉を示したメールを送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のオンラインロッカーシステム。
【請求項7】
前記予約センター装置は、
前記予約日程記憶手段を所定の時期又は間隔に応じて検索し、利用日程を経過しているロッカー設備を抽出する手段と、
抽出されたロッカー設備に対し終了通知データを送信する手段とを備え、
前記ロッカー設備は、
前記終了通知データを受信すると、当該ロッカー設備に記憶されている少なくともメールアドレスを含むデータを消去する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のオンラインロッカーシステム。
【請求項8】
ネットワークを介して利用者端末及びロッカー設備と通信可能に接続される予約センター装置であって、
所定のロッカー設備データを格納する手段と、
前記利用者端末に対し所定のロッカー設備データを送信する手段と、
メールアドレス及びロッカー設備データを前記利用者端末から受信する手段と、
受信したメールアドレスを、ロッカー設備データに対応付けて記憶する記憶手段と、
受信したメールアドレスに対応するロッカー設備を特定する特定手段と、
前記記憶手段によって記憶されたメールアドレスを、前記特定手段によって特定されたロッカー設備に対して送信する手段とを備えることを特徴とする予約センター装置。
【請求項9】
ロッカー設備に関する各種施設データを格納する施設データ記憶手段と、
地図データを格納する地図データ記憶手段と、
前記利用者端末による入力操作に応じて、少なくとも前記施設データ記憶手段及び前記地図データ記憶手段から所定のデータを検索する手段と、
検索によって取得したデータをネットワークを介して利用者端末に送信する手段とを備える請求項8記載の予約センター装置。
【請求項10】
ネットワークを介して利用者端末と通信可能に接続される予約センター装置であって、
前記利用者端末によって入力されたメールアドレスを受信する手段と、
受信したメールアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
メール受信の際、当該メールの発信アドレスを取得する発信アドレス取得手段と、
取得したメールの発信アドレスと、前記アドレス記憶手段によって記憶されたメールアドレスとを比較する発信アドレス認証手段と、
前記発信アドレス認証手段実施の結果、メールアドレスの一致を検出すると、メールを受信し、その添付データを抽出する添付データ抽出手段と、
前記添付データ抽出手段によって抽出されたデータを保存するデータ保存手段と、
前記データ保存手段によって保存されたデータを外部に出力する手段とを備えることを特徴とするロッカー設備。
【請求項11】
ロッカー設備選択手段と、アドレス入力手段と、記憶手段と、発信アドレス取得手段と、添付データ抽出手段と、データ保存手段と、外部出力手段とを備えるオンラインロッカーシステム管理方法であって、
前記ロッカー設備選択手段が、入力操作に応じて任意のロッカー設備を選択するステップと、
前記アドレス入力手段が、入力操作に応じてメールアドレスの入力を行うステップと、
前記記憶手段が、メールアドレスをロッカー設備データに対応付けて記憶するステップと、
前記発信アドレス取得手段が、メールを受信した場合に、当該メールの発信アドレスを取得するステップと、
前記発信アドレス認証手段が、取得したメールの発信アドレスと、前記記憶手段によって記憶されたメールアドレスとを比較するステップと、
前記添付データ抽出手段が、前記発信アドレス認証手段実施の結果、メールアドレスの一致を検出すると、メールを受信し、その添付データを抽出するステップと、
前記データ保存手段が、前記添付データ抽出手段によって抽出されたデータを保存するステップと、
前記外部出力手段が、前記データ保存手段によって保存されたデータを外部に出力するステップとを含むことを特徴とするオンラインロッカーシステム管理方法。
【請求項12】
ネットワークを介して相互に通信可能な利用者端末と、予約センター装置と、ロッカー設備とをオンラインロッカーシステムとして機能させるためのオンラインロッカー管理プログラムであって、
前記利用者端末を構成するコンピュータを、
入力操作に応じて任意のロッカー設備を選択するロッカー設備選択手段、入力操作に応じてメールアドレスの入力を行うアドレス入力手段、前記アドレス入力手段によって入力されたメールアドレスを、前記選択したロッカー設備に対応付けて予約センター装置に送信する手段として機能させ、
前記予約センター装置を構成するコンピュータを、
前記利用者端末から受信したメールアドレスを、前記選択されたロッカー設備に対応付けて記憶する記憶手段、前記記憶手段によって記憶されたメールアドレスを、対応するロッカー設備に送信する手段として機能させるとともに、
前記ロッカー設備を構成するコンピュータを、
前記予約センター装置から受信したメールアドレスを記憶するアドレス記憶手段、メール受信の際、当該メールの発信アドレスを取得する発信アドレス取得手段、取得メールの発信アドレスと、前記アドレス記憶手段によって記憶されたメールアドレスとを比較する発信アドレス認証手段、前記発信アドレス認証手段による比較の結果、メールアドレスの一致を検出すると、メールを受信し、その添付データを抽出する添付データ抽出手段、前記添付データ抽出手段によって抽出されたデータを保存するデータ保存手段、前記データ保存手段によって保存されたデータを外部に出力する手段として機能させるためのオンラインロッカー管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−41647(P2007−41647A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−221966(P2005−221966)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】