説明

カチオン性アザシアニン染料を含む着色剤

本発明は、例えば、羊毛、絹、又は毛皮などのケラチン繊維、特にヒトの毛髪を着色するための式(I)のカチオン性アザシアニン染料を含有する剤、
【化1】


(式中、X1は、N−R1、O、又はSであり、X2は、N−R2、O、又はSである)、
並びに、様々な程度の傷みを有する毛髪を着色する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、羊毛、絹、毛皮、又は毛髪などのケラチン繊維、特にヒトの毛髪を着色するための、カチオン性アザシアニン染料を含む剤に関する。
【背景技術】
【0002】
カチオン性直接染料は、毛髪着色において、長い間既知であった。着色作業中に同時に天然毛髪メラニンを薄くする酸化着色系では、大抵の他の種類の染料が酸化プロセスに耐えることができないため、特にニトロ及びアゾ染料が用いられる。
【0003】
光学記録媒体の表面処理のために、特定のアザシアニンを使用することは、JP−OS07−126543から既知である。同様に、ペプチド結合を切断する酵素を見つけるために、特定のカチオン性アザシアニン染料を使用することは、欧州特許0285000から既知である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
驚くべきことに、特定のカチオン性アザシアニン染料は、特に黄色及び赤色領域での着色を可能にし、置換パターンに依存して、酸化安定性であるので、酸化着色系で使われることもできることが、今回見出された。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従って、本出願は、以下を提供する;
(a)ケラチン繊維、好ましくはヒトの毛髪を非酸化的に着色するための剤であって、少なくとも一般式(I)のカチオン性アザシアニン染料1つを含むことを特徴とする剤;
(b)式(I)の染料に加えて酸化剤を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトの毛髪の色を薄くすると同時に着色するための剤であって、少なくとも一般式(I)の酸化剤安定性カチオン性アザシアニン染料1つを含むことを特徴とする剤;及び
(c)少なくとも1つの酸化染料前駆体に基づき、ケラチン繊維、好ましくはヒトの毛髪を着色するための酸化着色剤であって、少なくとも一般式(I)の酸化剤安定性カチオン性アザシアニン染料1つを含むことを特徴とする酸化着色剤;
【0006】
【化1】

式中、X1は、N−R1、O、又はSであり、X2は、N−R2、O、又はSである;
A及びBは、芳香族炭素環式又は複素環式(窒素、酸素、又は硫黄、ここで3以下のへテロ原子が存在していてもよい)5員環又は6員環を形成することを要求される基であり、さらに炭素環式又は複素環式5員環又は6員環が、縮合していてもよい;
R1及びR2は、互いに独立して、同一でも異なってもよく、置換又は非置換、飽和又は不飽和(C1〜C10)アルキル基、置換又は非置換アリール基、または置換又は非置換ベンジル基であり、または、縮合炭素環式又は複素環式5員環又は6員環の一員として機能し;An-は、アニオンである。
【0007】
言及することができるラジカルR1及びR2は、例えば、1つ以上のアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、アルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、カルボン酸基、又はスルホン酸基にて置換された(C1〜C10)アルキル基;非置換ベンジル基;1以上のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基、又はハロゲン原子(F、Cl、Br、I)にて置換されたベンジル基;非置換できる、または1以上のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基、又はハロゲン原子(F、Cl、Br、I)にて置換されていてもよい、芳香族炭素環式又は複素環式(窒素、酸素、又は硫黄)6員環又は5員環である。
【0008】
特定することができるアニオンAn−は、例えば、有機又は無機酸アニオン、例えば、ハロゲン化物(塩化物、臭化物、ヨウ化物)、硫酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、過塩素酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、テトラフルオロボレート、又はテトラフェニルボレート等である。
【0009】
2つのメソメリー構造では、カチオン性電荷を持つ基X1又はX2が、アザブリッジの二重結合の反対側にあるアザブリッジ窒素の側に常に位置することは、一般式(I)の構造全ての共通の特徴である。
【0010】
A及びBは、特定の炭素環式又は複素環式環構造を形成することが要求されるC、N、O、S原子を表す。
【0011】
アザブリッジの左に位置する式(I)の第一メソメリー構造の環構造は、好ましくは以下の構造を有する(ここで、Dは残りの分子の部分である):
【0012】
【化2】

【0013】
【化3】

【0014】
Dとして前記され、式(I)の第一メソメリー限定構造のアザブリッジの右手側に位置する環構造は、好ましくは以下の構造を有する:
【0015】
【化4】

【0016】
【化5】

【0017】
上記式(AI)〜(BXVI)において、ラジカルR3〜R5’は、以下の意味を有する:
R3及びR3’は、同一でも異なってもよく、互いに独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボキサミド基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基、アルキルスルホン酸基、ニトロ基又はハロゲン原子(F、Cl、Br、I)である;
R4及びR4’は、同一でも異なってもよく、互いに独立して、水素、非置換、または、アルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、アルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、カルボン酸基又はスルホン酸基にて置換されていてもよい、非分岐状、又は分枝状(C1〜C10)−アルキル基、非置換ベンジル基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基又はハロゲン原子(F、Cl、Br、I)にて置換されたベンジル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アルコキシ基、置換フェニルオキシ基、ジアルキルアミノ基、置換ベンジルアミノ基、置換フェニルアミノ基、アルキルアミノ基、あるいは、非置換、またはアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基又はハロゲン原子(F、Cl、Br、I)にて置換されていてもよい芳香族炭素環式、又は複素環式(窒素、酸素、又は硫黄)6員環、又は5員環である;
R5及びR5’は、同一でも異なってもよく、互いに独立して、非置換またはアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、アルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、カルボン酸基又はスルホン酸基にて置換されていてもよい非分岐状又は分枝状(C1〜C10)−アルキル基、非置換ベンジル基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基又はハロゲン原子(F、Cl、Br、I)にて置換されたベンジル基、あるいは非置換、またはアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基又はハロゲン原子(F、Cl、Br、I)にて置換することのできる芳香族炭素環式6員環、又は5員環である。
【0018】
N原子上に位置する2つの環構造が同一である対称アザシアニンは、例えば、DE−A1144280に記載の方法により、2−イミノベンゾチアゾールと、強酸の化学量論的量とを高温で縮合することにより、調製できる。非対称アザシアニンは、例えば、アクリジン誘導体及び6−メトキシ−3−メチルベンゾチアゾロン−(2)−イミンについての、ケム・ベル(Chem. Ber.)101、435−444(1968)(H.クワスト(H.Quast)及びS.ヒュ−ニング(S. Hunig))による出版物に記載の方法と同じように、キノリン誘導体(ここで:4−クロロ−1−エチルキノリニウムテトラフルオロボレート)、及び6−メトキシ−3−メチルベンゾチアゾロン−(2)−イミンを使用して、調製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明による対称染料は、例えば、以下の共鳴構造(II)を有することができる。
【0020】
【化6】

【0021】
本化合物は、寒色(cold)イエローの色合いに毛髪を着色する。
【0022】
以下の文章においては、簡潔化のため、2つのメソメリー構造の左手のみを使用して構造を記載する。
【0023】
以下の式(III)及び(V)の化合物は、本発明による非対称染料の例である。
【0024】
【化7】

式(I)の染料の置換パターンに依存して、これらは、過酸化水素/アルカリ化剤、及び過硫酸塩の存在下でさえも、使用することもできる。例えば、化合物(II)、及び(III)は、pH3〜9において(過酸化水素の添加又は無添加で、アンモニアにて調節されたpH)、漂白した毛髪を黄色に着色し、pH9においてさえも、過酸化水素及び/又は過硫酸塩に安定している。
【0025】
同様に、式(IV)の化合物は、漂白した毛髪を非常に酸化に安定な黄色に着色する。
【0026】
【化8】

式(IV)の化合物は、J.オーガ・ケム(J.Org. Chem.)、2001、66、1310−1315(K.S.ファン(K.S. Huang)、M.J.ハッダディン(M. J. Haddadin)、M.M.オルムステッド(M. M. Olmstead)、M.J.クルト(M. J. Kurth))による方法と同じように調製することができる。
【0027】
本発明による式(I)の染料のさらなる例は、
【0028】
【化9】

【0029】
【化10】

【0030】
2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェート、
2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−チアゾル−3−イウムテトラフルオロボレート、
2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3,5−ジメチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェート、
2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3,4−ジメチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェート、
2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3,4,5−トリメチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェートである。
【0031】
式(I)の染料は、着色剤中に0.01〜15重量%、好ましくは0.05〜10重量%の総量で使用される。
【0032】
カラーパレットを拡大するために、本発明による着色剤には、一般式(I)の染料に加えて、さらに追加的な天然又は合成の非酸化的染料が存在してもよい。天然染料は、特定される可能性があり、例えば、ツマクレナイノキ又はアイのような植物染料であり、一方、合成非酸化的染料は、例えば、以下のようなアゾ染料、トリフェニルメタン染料、キノン染料、特にニトロ染料であってもよい;
1,4−ビス[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン、1−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−2−ニトロ−4−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ベンゼン、(HCブルーNo.2)、1−アミノ−3−メチル−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−6−ニトロベンゼン、(HCバイオレットNo.1)、4−[エチル−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−1−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン塩酸塩(HCブルーNo.12)、4−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−1−[(2−メトキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCブルーNo.11)、1−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−4−[メチル−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCブルーNo.10)、1−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−4−[エチル−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン塩酸塩(HCブルーNo.9)、1−(3−ヒドロキシプロピルアミノ)−4−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン、(HCバイオレットNo.2)、1−メチルアミノ−4−[メチル−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCブルーNo.6)、2−((4−アミノ−2−ニトロフェニル)アミノ)−5−ジメチルアミノ安息香酸(HCブルーNo.13)、1−(2−アミノエチルアミノ)−4−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン、4−(ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2−ニトロ−1−フェニルアミノベンゼン、1−アミノ−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCレッドNo.7)、2−アミノ−4,6−ジニトロフェノール、1,4−ジアミノ−2−ニトロベンゼン(CI76070)、4−アミノ−2−ニトロジフェニルアミン(HCレッドNo.1)、1−アミノ−4−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン塩酸塩(HCレッドNo.13)、1−アミノ−5−クロロ−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン、4−アミノ−1−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCレッドNo.3)、4−((2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ)−1−(メチルアミノ)−2−ニトロベンゼン、1−アミノ−4−((2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ)−5−メチル−2−ニトロベンゼン、1−アミノ−4−(メチルアミノ)−2−ニトロベンゼン、4−アミノ−2−ニトロ−1−((プロプ−2−エン−1−イル)アミノ)ベンゼン、4−アミノ−3−ニトロフェノール、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロフェノール、4−[(2−ニトロフェノール)アミノ]フェノール(HCオレンジNo.1)、1−[(2−アミノエチル)アミノ]−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ニトロベンゼン(HCオレンジNo.2)、4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCオレンジNo.3)、1−アミノ−5−クロロ−4−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCレッドNo.10)、5−クロロ−1,4−[ジ(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCレッドNo.11)、2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4,6−ジニトロフェノール、4−エチルアミノ−3−ニトロ安息香酸、2−[(4−アミノ−2−ニトロフェニル)アミノ]安息香酸、2−クロロ−6−エチルアミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−6−クロロ−4−ニトロフェノール、4−[(3−ヒドロキシプロピル)アミノ]−3−ニトロフェノール、2,5−ジアミノ−6−ニトロピリジン、6−アミノ−3−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2−ニトロピリジン、3−アミノ−6−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2−ニトロピリジン、3−アミノ−6−(エチルアミノ)−2−ニトロピリジン、3−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−6−(メチルアミノ)−2−ニトロピリジン、3−アミノ−6−(メチルアミノ)−2−ニトロピリジン、6−(エチルアミノ)−3−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2−ニトロピリジン、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ニトロキノキサリン、7−アミノ−3,4−ジヒドロ−6−ニトロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(HCレッドNo.14)、1,2−ジアミノ−4−ニトロベンゼン(CI76020)、1−アミノ−2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−5−ニトロベンゼン(HCイエローNo.5)、1−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−5−ニトロベンゼン、(HCイエローNo.4)、1−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCイエローNo.2)、2−(ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−5−ニトロフェノール、2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−1−メトキシ−5−ニトロベンゼン、2−アミノ−3−ニトロフェノール、1−アミノ−2−メチル−6−ニトロベンゼン、1−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルアミノ−4−ニトロベンゼン、2,3−(ジヒドロキシプロポキシ)−3−メチルアミノ−4−ニトロベンゼン、2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−5−ニトロフェノール(HCイエローNo.11)、3−[(2−アミノエチル)アミノ]−1−メトキシ−4−ニトロベンゼン塩酸塩、(HCイエローNo.9)、1−[(2−ウレイドエチル)アミノ]−4−ニトロベンゼン、4−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−3−ニトロ−1−トリフルオロメチルベンゼン(HCイエローNo.6)、1−クロロ−2,4−ビス[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−5−ニトロベンゼン(HCイエローNo.10)、1−アミノ−4−((2−アミノエチル)アミノ)−5−メチル−2−ニトロベンゼン、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロ−1−メチルベンゼン、1−クロロ−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロベンゼン(HCイエローNo.12)、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロ−1−トリフルオロメチルベンゼン(HCイエローNo.13)、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロベンゾニトリル(HCイエローNo.14)、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロベンズアミド(HCイエローNo.15)、3−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−4−メチル−1−ニトロベンゼン、4−クロロ−3−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−ニトロベンゼン、2,4−ジニトロ−1−ヒドロキシナフタレン、1,4−ジ[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−9,10−アントラキノン、1,4−ジ[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−9,10−アントラキノン(CI61545、ディスパース(Disperse)ブルー23)、
1−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4−メチルアミノ−9,10−アントラキノン(CI61505、ディスパースブルーNo.3)、2−[(2−アミノエチル)アミノ]−9,10−アントラキノン
(HCオレンジNo.5)、1−アミノ−4−ヒドロキシ−9,10−アントラキノン(CI60710、ディスパースレッド15)、1−ヒドロキシ−4−[(4−メチル−2−スルホフェニル)アミノ]−9,10−アントラキノン、7−β−D−グルコピラノシル−9,10−ジヒドロ−1−メチル−9,10−ジオキソ−3,5,6,8−テトラヒドロキシ−2−アントラセンカルボン酸(CI75470、天然レッド4)、1−[(3−アミノプロピル)アミノ]−4−メチルアミノ−9,10−アントラキノン(HCブルーNo.8)、1−[(3−アミノプロピル)アミノ]−9,10−アントラキノン(HCレッドNo.8)、1,4−ジアミノ−2−メトキシ−9,10−アントラキノン(CI62015、ディスパースレッドNo.11、ソルベントバイオレットNo.26)、1,4−ジヒドロキシ−5,8−ビス[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−9,10−アントラキノン(CI62500、ディスパースブルーNo.7、ソルベント(Solvent)ブルーNo.69)、1,4−ジアミノ−9,10−アントラキノン(CI61100、ディスパースバイオレットNo.1)、1−アミノ−4−(メチルアミノ)−9,10−アントラキノン(CI61105、ディスパースバイオレットNo.4、ソルベントバイオレットNo.12)、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,4−ナフトキノン、N−(6−((3−クロロ−4−(メチルアミノ)フェニル)イミノ)−4−メチル−3−オキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)尿素(HCレッドNo.9)、2−((4−(ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ)フェニル)アミノ)−5−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,5−シクロヘキサジエン−1,4−ジオン(HCグリーンNo.1)、5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン(CI75500、天然ブラウンNo.7)、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン(CI75480、天然オレンジNo.6)、1,2−ジヒドロ−2−(1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドル−2−イリデン)−3H−インドル−3−オン(CI73000)、1,3−ビス(ジシアノメチレン)インダン、1−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−メチル−4−[(4−ニトロフェ二ル)アゾ]ベンゼン(CI11210、ディスパースレッドNo.17)、1−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4−[(4−ニトロフェニル)アゾ]ベンゼン(ディスパースブラックNo.9)、4−[(4−アミノフェニル)アゾ]−1−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−メチルベンゼン、(HCイエローNo.7)、2,6−ジアミノ−3−[(ピリジン−3−イル)アゾ]ピリジン、2−((4−(アセチルアミノ)フェニル)アゾ)−4−メチルフェノール(CI11855;ディスパースイエローNo.3)、又は2−((4−(エチル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2−メチルフェニル)アゾ)−5−ニトロ−1,3−チアゾール(CI111935;ディスパースブルーNo.106)。
【0033】
更に、追加的な塩基性(=カチオン性)染料、例えば9−(ジメチルアミノ)ベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウムクロリド(CI51175;ベイシックブルーNo.6)、ジ[4−(ジメチルアミノ)フェニル][4−(エチルアミノ)ナフチル]カルベニウムクロリド(CI42595;ベイシックブルーNo.7)、ジ(4−(ジメチルアミノ)フェニル)(4−(メチルフェニルアミノ)ナフタレン−1−イル)カルベニウムクロリド(CI42563;ベイシックブルーNo.8)、3,7−ジ(ジメチルアミノ)フェノチアジン−5−イウムクロリド(CI52015;ベイシックブルーNo.9)、ジ[4−(ジメチルアミノ)フェニル][4−(フェニルアミノ)ナフチル]カルベニウムクロリド(CI44045;ベイシックブルーNo.26)、2−[(4−(エチル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)フェニル)アゾ]−6−メトキシ−3−メチルベンゾチアゾリウム硫酸メチル(CI11154;ベイシックブルーNo.41)、ベイシックブルーNo.77、8−アミノ−2−ブロモ−5−ヒドロキシ−4−イミノ−6−[(3−(トリメチルアンモニオ)フェニル)アミノ]−1(4H)−ナフタレノン(naphthalenone)クロリド(CI56059;ベイシックブルーNo.99)、ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル][4−(メチルアミノ)フェニル]カルベニウムクロリド(CI42535;ベイシックバイオレットNo.1)、トリ(4−アミノ−3−メチルフェニル)カルベニウムクロリド(CI42520;ベイシックバイオレットNo.2)、トリス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]カルベニウムクロリド(CI42555;ベイシックバイオレットNo.3)、2−[3,6−(ジエチルアミノ)ジベンゾピラニウム−9−イル]ベンゾイルクロリド(CI45170;ベイシックバイオレットNo.10)、ジ(4−アミノフェニル)(4−アミノ−3−メチルフェニル)カルベニウムクロリド(CI42510;ベイシックバイオレットNo.14)、1,3−ビス[(2,4−ジアミノ−5−メチルフェニル)アゾ]−3−メチルベンゼン(CI21010;ベイシックブラウンNo.4)、1−[(4−アミノフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトールクロリド(CI12250;ベイシックブラウンNo.16)、3−[(4−アミノ−2,5−ジメトキシフェニル)アゾ]−N,N,N−トリメチルベンゼンアミニウムクロリド(CI112605、ベイシックオレンジNo.69)、1−[(4−アミノ−2−ニトロフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトールクロリド(ベイシックブラウンNo.17)、1−[(4−アミノ−3−ニトロフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトールクロリド(CI12251;ベイシックブラウンNo.17)、2−((4−アミノフェニル)アゾ)−1,3−ジメチル−1H−イミダゾル−3−イウムクロリド(ベイシックオレンジNo.31)、3,7−ジアミノ−2,8−ジメチル−5−フェニルフェナジニウムクロリド(CI50240;ベイシックレッドNo.2)、1,4−ジメチル−5−[(4−(ジメチルアミノ)フェニル)アゾ]−1,2,4−トリアゾリウムクロリド(CI11055;ベイシックレッドNo.22)、1,3−ジメチル−2−((4−ジメチルアミノ)フェニル)アゾ−1H−イミダゾル−3−イウムクロリド(ベイシックレッドNo.51)、2−ヒドロキシ−1−[(2−メトキシフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)ナフタレンクロリド(CI12245;ベイシックレッドNo.76)、2−[2−((2,4−ジメトキシフェニル)アミノ)エテニル]−1,3,3−トリメチル−3H−インドール−1−イウムクロリド(CI48055;ベイシックイエローNo.11)、3−メチル−1−フェニル−4−[(3−(トリメチルアンモニオ)フェニル)アゾ]ピラゾル−5−オンクロリド(CI12719;ベイシックイエローNo.57)、ジ[4−(ジメチルアミノ)フェニル]イミノメタン塩酸塩(CI41000;ベイシックイエローNo.2)、1−メチル−4−((メチルフェニルヒドラゾノ)メチル)ピリジニウム硫酸メチル(ベイシックイエローNo.87)、ビス[4−(ジエチルアミノ)フェニル]フェニルカルベニウム硫酸水素(1:1)(CI42040;ベイシックグリーンNo.1)、ジ(4−(ジメチルアミノ)フェニル)フェニルメタノール(CI42000;ベイシックグリーンNo.4)、1−(2−モルフォリニウムプロピルアミノ)−4−ヒドロキシ−9,10−アントラキノン硫酸メチル、1−[(3−(ジメチルプロピルアミニウム)プロピル)アミノ]−4−(メチルアミノ)−9,10−アントラキノンクロリド、1,4−ジメチル−5−[(4−(ジメチルアミノ)フェニル)アゾ]−1,2,4−トリアゾリウムクロリド(C.I.11055;ベイシックレッド22)、1−メチル−4−{[メチル(フェニル)ヒドラゾノ]メチル}ピリジニウムクロリド(ベイシックイエロー87)、1−メチル−4−{(E)−[メチル(4−メトキシフェニル)ヒドラゾノ]メチル}ピリジニウムクロリド、1−メチル−4−({メチル[4−メトキシフェニル]ヒドラゾノ}メチル)ピリジニウム硫酸メチル(ベイシックイエロー91)、2−{[4−(ジメチルアミノ)フェニル]アゾ}−1,3−ジメチル−1H−イミダゾル−3−イウムクロリド(ベイシックレッド51)、5−{[4−(ジメチルアミノ)フェニル]アゾ}−1,2−ジメチル−1H−ピラゾール−2−イウムクロリド、1,3−ジメチル−2−{[4−(メチルアミノ)フェニル]アゾ}−1H−イミダゾル−3−イウムクロリド(ベイシックレッド109)、2−[(4−アミノフェニル)アゾ]−1,3−ジメチル−1H−イミダゾル−3−イウムクロリド、4−{[4−(ジメチルアミノ)フェニル]アゾ}−1−メチルピリジニウムクロリド、又はN,N−ジメチル−4−[(E)(1−オキシド−4−ピリジニル)ジアゼニル]アニリンもまた、さらに存在してもよい。
【0034】
使用される展色剤(color carrier mass)に依存して、特定の場合において、使用されるカチオン性染料と適合性のあるアニオン性(「酸性」)染料、例えば、6−ヒドロキシ−5−[(4−スルホフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸二ナトリウム塩(CI15985;食品用イエローNo.3;食品、医薬品及び化粧品用イエローNo.6)、2,4−ジニトロ−1−ナフトール−7−スルホン酸二ナトリウム塩(CI10316;酸性イエローNo.1;食品用イエローNo.1)、2−(インダン−1,3−ジオン−2−イル)キノリン−x,x−スルホン酸(モノスルホン酸及びジスルホン酸の混合物)(CI47005;医薬品及び化粧品用イエローNo.10;食品用イエローNo.13、酸性イエローNo.3)、5−ヒドロキシ−1−(4−スルホフェニル)−4−[(4−スルホフェニル)アゾ]ピラゾール−3−カルボン酸三ナトリウム塩(CI19140;食品用イエローNo.4;酸性イエローNo.23)、9−(2−カルボキシフェニル)−6−ヒドロキシ−3H−キサンテン−3−オン(CI45350;酸性イエローNo.73;医薬品及び化粧品用イエローNo.8)、4−((4−アミノ−3−スルホフェニル)アゾ)ベンゼンスルホン酸二ナトリウム塩(CI13015、酸性イエローNo.9)、5−[(2,4−ジニトロフェニル)アミノ]−2−フェニルアミノベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(CI10385;酸性オレンジNo.3)、4−[(2,4−ジヒドロキシフェニル)アゾ]ベンゼンスルホン酸モノナトリウム塩(CI14270;酸性オレンジNo.6)、4−[(2−ヒドロキシナフタ−1−イル)アゾ]ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(CI15510;酸性オレンジNo.7)、4−((2−ヒドロキシナフタレン−1−イル)アゾ)−3−メチルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(CI15575;酸性オレンジNo.8)、4−[(2,4−ジヒドロキシ−3−[(2,4−ジメチルフェニル)アゾ]フェニル)アゾ]ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(CI20170;酸性オレンジNo.24)、3’,6’−ジヒドロキシ−4’,5’−ジヨードスピロ(イソベンゾフラン−1(3H)−9’−(9H)キサンテン)−3−オン(CI45425、医薬品及び化粧品用オレンジNo.10)、4−ヒドロキシ−3−[(4−スルホナフタ−1−イル)アゾ]−1−ナフタレンスルホン酸二ナトリウム塩(CI14720;酸性レッドNo.14)、4−ヒドロキシ−3−[(2−メトキシフェニル)アゾ]−1−ナフタレンスルホン酸モノナトリウム塩(CI14710;酸性レッドNo.4)、6−ヒドロキシ−5−[(4−スルホナフタ−1−イル)アゾ]−2,4−ナフタレンジスルホン酸三ナトリウム塩(CI16255;紅色(Ponceau)4R;酸性レッドNo.18)、3−ヒドロキシ−4−[(4−スルホナフタ−1−イル)アゾ]−2,7−ナフタレンジスルホン酸三ナトリウム塩(CI16185;酸性レッドNo.27)、8−アミノ−1−ヒドロキシ−2−(フェニルアゾ)−3,6−ナフタレンジスルホン酸二ナトリウム塩(CI17200;酸性レッドNo.33)、5−(アセチルアミノ)−4−ヒドロキシ−3−[(2−メチルフェニル)アゾ]−2,7−ナフタレンジスルホン酸二ナトリウム塩(CI18065;酸性レッドNo.35)、2−(3−ヒドロキシ−2,4,5,7−テトラヨードジベンゾピラン−6−オン−9−イル)安息香酸二ナトリウム塩(CI45430;酸性レッドNo.51)、N−[6−(ジエチルアミノ)−9−(2,4−ジスルホフェニル)−3H−キサンテン−3−イリデン]−N−エチルエタンアンモニウム水酸化物、内部塩(internal salt)、ナトリウム塩(CI45100;酸性レッドNo.52)、8−[(4−(フェニルアゾ)フェニル)アゾ]−7−ナフトール−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム塩(CI27290;酸性レッドNo.73)、2’,4’,5’,7’−テトラブロモ−3’,6’−ジヒドロキシスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’−[9H]キサンテン]−3−オン二ナトリウム塩(CI45380;酸性レッドNo.87)、2’,4’,5’,7’−テトラブロモ−4,5,6,7−テトラクロロ−3’,6’−ジヒドロキシスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’[9H]キサンテン]−3−オン二ナトリウム塩(CI45410;酸性レッドNo.92)、3’,6’−ジヒドロキシ−4’,5’−ジヨードスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’(9H)−キサンテン]−3−オン二ナトリウム塩(CI45425;酸性レッドNo.95)、2−ヒドロキシ−3−((2−ヒドロキシナフタ−1−イル)アゾ)−5−ニトロベンゼンスルホン酸モノナトリウム塩(CI15685;酸性レッドNo.184)、(2−スルホフェニル)ジ[4−(エチル((4−スルホフェニル)メチル)アミノ)フェニル]カルベニウム二ナトリウム塩、ベタイン(CI42090;酸性ブルーNo.9;食品、医薬品及び化粧品用ブルーNo.1)、3−ヒドロキシ−4−((4−メチル−2−スルホフェニル)アゾ)−2−ナフタレンカルボン酸二ナトリウム塩(CI15850;医薬品及び化粧品用レッドNo.6)、6−ヒドロキシ−5−((2−メトキシ−5−メチル−4−スルホフェニル)アゾ)−2−ナフタレンスルホン酸二ナトリウム塩(CI16035;食品、医薬品及び化粧品用レッド40)、1,4−ビス[(2−スルホ−4−メチルフェニル)アミノ]−9,10−アントラキノン二ナトリウム塩(CI61570;酸性グリーンNo.25)、ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−(3,7−ジスルホ−2−ヒドロキシナフタ−1−イル)カルベニウム内部塩、モノナトリウム塩(CI44090;食品用グリーンNo.4;酸性グリーンNo.50)、ビス[4−(ジエチルアミノ)フェニル](2,4−ジスルホフェニル)カルベニウム内部塩、ナトリウム塩(2:1)(CI42045;食品用ブルーNo.3;酸性ブルーNo.1)、ビス[4−(ジエチルアミノ)フェニル](5−ヒドロキシ−2,4−ジスルホフェニル)カルベニウム内部塩、カルシウム塩(2:1)(CI42051;酸性ブルーNo.3)、1−アミノ−4−(シクロヘキシルアミノ)−9,10−アントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム塩(CI62045;酸性ブルーNo.62)、3,3−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−4,5,6,7−テトラブロモ−2,1(3h)−ベンズオキサチオール1,1−二酸化物、1−アミノ−4−(フェニルアミノ)−9,10−アントラキノン−2−スルホン酸(CI62055;酸性ブルーNo.25)、2−(1,3−ジヒドロ−3−オキソ−5−スルホ−2H−インドール−2−イリデン)−2,3−ジヒドロ−3−オキソ−1H−インドール−5−スルホン酸二ナトリウム塩(CI73015;酸性ブルーNo.74)、9−(2−カルボキシフェニル)−3−[(2−メチルフェニル)アミノ]−6−[(2−メチル−4−スルホフェニル)アミノ]キサンチリウム内部塩、モノナトリウム塩(CI45190;酸性バイオレットNo.9)、1−ヒドロキシ−4−[(4−メチル−2−スルホフェニル)アミノ]−9,10−アントラキノンナトリウム塩(CI60730;医薬品及び化粧品用バイオレットNo.2;酸性バイオレットNo.43)、ビス[3−ニトロ−4−[(4−フェニルアミノ)−3−スルホフェニルアミノ]フェニル]スルホン(CI10410;酸性ブラウンNo.13)、5−アミノ−4−ヒドロキシ−6−[(4−ニトロフェニル)アゾ]−3−(フェニルアゾ)−2,7−ナフタレンジスルホン酸二ナトリウム塩(CI20470;酸性ブラックNo.1)、3−ヒドロキシ−4−[(2−ヒドロキシナフタ−1−イル)アゾ]−7−ニトロ−1−ナフタレンスルホン酸−クロム錯体(3:2)(CI15711;酸性ブラックNo.52)、3−[(2,4−ジメチル−5−スルホフェニル)アゾ]−4−ヒドロキシ−1−ナフタレンスルホン酸二ナトリウム塩(CI14700;食品用レッドNo.1;紅色(Ponceau)SX;食品、医薬品及び化粧品用レッドNo.4)、4−(アセチルアミノ)−5−ヒドロキシ−6−[(7−スルホ−4−[(4−スルホフェニル)アゾ]ナフタ−1−イル)アゾ]−1,7−ナフタレンジスルホン酸四ナトリウム塩(CI28440;食品用ブラックNo.1)、3−ヒドロキシ−4−(3−メチル−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−イルアゾ)ナフタレン−1−スルホン酸ナトリウム塩、クロム錯体(酸性レッドNo.195)を加えることも可能である。
【0035】
本発明による着色剤中での追加の天然及び/又は合成非酸化的染料の合計含有量は、約0.01〜15重量%、特に約0.1〜12重量%である。
【0036】
例えば、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、アミノフェノール、又は4,5−ジアミノピラゾールのような酸化染料前駆体類も当然、本発明による着色剤に添加することができる。
【0037】
追加の顕色剤物質及びカップラー物質は、いずれの場合にも、着色剤中に総量の約0.01〜20重量%、好ましくは約0.1〜10重量%、特に0.1〜5重量%で存在してもよい。
【0038】
色の強度を上げるために、必要に応じ、化粧品系において慣例のキャリアを添加することができる。好適な化合物は、例えば、DE−A19618595に記載されており、本明細書において、明確に参照がなされる。特に、好適なキャリアは、例えば、ベンジルアルコール、バニリン、及びイソバニリンである。
上述の染料は、好適な展色剤(color carrier mass)中にて、着色のために使用される。
【0039】
本発明による着色剤の製剤形態は、例えば、溶液、特に水溶液、又は水性アルコール溶液であり得る。しかしながら、特に好ましい製剤形態は、クリーム、ジェル、エマルション、または、粉末又は顆粒製剤である。その組成物は、染料と、そのような製剤において慣例の添加剤との混合物である。
【0040】
溶液、クリーム、エマルション、ジェル、粉末又は顆粒中の慣例の添加物は、例えば、水、低級脂肪族アルコール、例えばエタノール、プロパノール又はイソプロパノール、グリセリン、あるいは1,2−プロピレングリコールのようなグリコールなどの溶剤;並びに、例えば脂肪族アルコール硫酸塩、オキシエチル化脂肪族アルコール硫酸塩、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルベタイン、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミド、及びオキシエチル化脂肪酸エステルなどのアニオン性、カチオン性、両性、又は非イオン性界面活性物質の部類からの湿潤剤、あるいは乳化剤;並びに高級脂肪族アルコール、デンプン、セルロース誘導体、ワセリン、パラフィン油、糖、及び脂肪酸などの増粘剤;並びにカチオン性樹脂、カチオン性、非イオン性、アニオン性及び両性ポリマー、ラノリン誘導体、コレステロール、パントテン酸、及びベタインなどのケア物質がある。記載の構成要素は、そのような目的のために慣例の量で、例えば、湿潤剤及び乳化剤は約0.1〜30重量%の濃度で、増粘剤は約0.1〜30重量%の量で、及びケア物質は約0.1〜5.0重量%の濃度で、使用される。
【0041】
更に、追加の慣例の添加物、例えば、アスコルビン酸、チオグリコール酸、又は亜硫酸ナトリウムなどの酸化防止剤;並びに香油、浸透剤、緩衝剤系、錯化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、増粘剤、カプセル化媒体、造粒補助剤、及びケア物質もまた、着色剤に存在していてもよい。
【0042】
本発明による使用準備の整った(ready-to-use)着色剤は、そのままで(neat)適用できるか、あるいは、染料を含む展色剤(color carrier mass)を、水、ケア製品または酸化剤と混合することによって、使用直前に調製することができる。
【0043】
適した酸化剤は、主として、過酸化水素、またはその尿素、メラミン、ホウ酸ナトリウム、又は炭酸ナトリウムへの1〜12%濃度、好ましくは3〜6%濃度の水溶液の形態の付加化合物である。同時に明るくする、又は漂白する組成物のために、使用される式(I)の染料に依存して、過硫酸塩、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、又は過硫酸ナトリウムを添加することも、さらに可能である。本明細書では、展色剤(color carrier mass)と酸化剤との重量比は、好ましくは約5:1〜1:3、特に1:1〜1:2である。着色剤中で、比較的多量の酸化剤が、比較的高濃度の酸化染料前駆体と共に、または、同時にケラチン繊維(特に毛髪)の比較的強い漂白が意図される場合に主に使用される。
【0044】
本発明による使用準備の整った(ready-to-use)着色剤のpHは、そのままで(neat)、または展色剤(color carrier mass)を希釈剤(コンディショナー、水等)、又は酸化剤と混合して、適用することができるように調節されることができ、それは、展色剤(color carrier mass)のpH、及び希釈剤、又は酸化剤のpH、並びに混合比によっても、確定されるpHに調整される。
【0045】
使用準備の整った(ready-to-use)組成物は、2〜11、好ましくは5〜11のpHを有する。アルカリ性pHは、本明細書では好ましくはアンモニアを用いて設定されるが、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、モノエタノールアミン、及びトリエタノールアミンなどの有機アミン、あるいは、有機アミンとアンモニアとの混合物、並びに、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムのような無機塩基を用いることも可能である。過度に高いpH値は、無機酸又は有機酸、例えば、リン酸、酢酸、乳酸、アスコルビン酸、クエン酸、又は酒石酸により、修正することができる。
【0046】
その後、着色処理に十分な量、一般に約60〜200グラムを、そのままで(neat)、又は混合物で、ケラチン繊維に適用し、着色製剤を、約15〜50℃、好ましくは30〜40℃で、約10〜45分間、好ましくは30分間作用させた後、ケラチン繊維を水ですすぎ、乾燥させる。必要であれば、このすすぎの後に、シャンプーによる洗髪、並びに、場合により、例えばクエン酸又は酒石酸などの弱有機酸による後すすぎを行なうことができる。その後、ケラチン繊維を乾燥する。
【0047】
式(I)のカチオン性アザシアニン染料を含有する着色剤は、とりわけ、様々な程度の傷みを有する毛髪の簡易で且つ穏やかな染色(例えば、既に酸化的に着色された毛髪区分の再着色)を可能にし、酸化剤を用いない展色剤(color carrier mass)は、既に傷んだ毛髪区分(例えば、毛の先端)に、そのままで(neat)、あるいは、酸性、中性、又は塩基性の水性希釈剤と混合して、適用され、一方で、酸化剤と混合した展色剤(color carrier mass)は、これまでにほんの僅かしか傷んでいないか、全く傷んでいない毛髪区分(例えば、新たに生えた毛髪)に適用される。希釈するために使用される水性構成成分は、溶液、クリーム、エマルション、又は、ジェル用の上記の慣例の添加物を含むことができる。このプロセスでは、髪に穏やかで、根元と先端との間で一様なことを特徴とする髪の性質と調和する着色が可能であり、これは、酸化剤が、染料前駆体と結合することを常に要求される、慣例の酸化染毛剤を使用するときには、不可能である。
【0048】
本発明による着色剤は、良好な色の強さ及び鮮明さ、傷んだ毛髪と傷んでいない毛髪との間(例えば、毛の先端と新たに生えた毛髪との間)の良好な色の一様性、良好な永続性、非常に優れた毛髪への優しさ、並びに酸化剤の有無の多様な適用選択肢を有する着色を特徴とする。
【0049】
以下の実施例は、主題をより詳細に説明することを意図し、これらの実施例により、限定されない。
【実施例】
【0050】
実施例1:2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−6−メトキシ−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−3−イウムテトラフルオロボレート(式(III)の染料)の調製
窒素下において、0.38g(2mmol)の6−メトキシ−3−メチルベンゾチアゾロン−(2)−イミンを、10mLのアセトニトリルに溶解する。0.56g(2mmol)の4−クロロ−1−エチルキノリニウムテトラフルオロボレートを添加する。還流下30分後、混合物を放置冷却し、濾過する。濾液を蒸発により濃縮し、合わせた残渣を水にけん濁させ、濾過し、水で洗浄し、乾燥させる。これにより、0.34g(理論の40%)のオレンジ色の固体が得られる。
1H−NMR(DMSO−d6):δ=1.5(t,3H);3.8(s,3H);3.9(s,3H);4.8(q,2H);7.2(m,1H);7.6(m,3H);7.8(m,1H);8.1(m,1H);8.3(m,1H);8.8(m,1H);9.0(m,1H)。
【0051】
実施例2:2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェート(式Vの染料)の調製
乾燥アセトニトリル30mL中に4.35g(38mmol)の3−メチル−1,3−チアゾル−2(3H)−イミンと3.85g(38mmol)のトリエチルアミンを含有する溶液を、20mLのアセトニトリル中の15.89g(50mmol)の4−クロロ−1−エチルキノリニウムエチルサルフェートの溶液に、室温にて攪拌しながら、窒素下にて滴下して添加した。反応混合物を室温において一晩攪拌した。その後、蒸発・乾燥させ、得られた油をアセトンと練和した。得られた沈殿を濾過して取り出し、アセトンで洗浄し、40℃で乾燥させた。
6.37g(理論の43%)の2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェートが、黄色粉末として得られた。
1H−NMR(300MHz,DMSO):δ=8.86(d,J=7.2,1H,H(2)−キノリン);8.82(d,J=8.1,1H,H(8)−キノリン);8.22(d,J=9.0,1H,H(5)−キノリン);8.06(m,1H,H(6)−キノリン);7.79(m,1H,H(7)−キノリン);7.76(d,J=4.2,1H,H(4)−チアゾル);7.41(d,J=7.2,H(3)−キノリン);7.33(d,J=4.2,1H,H(5)−チアゾル);4.73(q,J=7.2,2H,CH2);3.86(s,3H,N−CH3);3.73(q,J=7.2,2H,CH2);1.50(t,J=7.2,CH3);1.10(t,J=7.2,CH3)。
API−ES MS:270[M+](100)
【0052】
実施例3:対称染料を有する染毛剤
6−メトキシ−2−[(6−メトキシ−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−2(3H)−イリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−3−イウム4−メチルベンゼンスルホネート
【0053】
【表1】

pHを、25%濃度のアンモニアを使用して10に調節する。
【0054】
上記展色剤(color carrier mass)5gを、6%濃度の過酸化水素溶液5gと混合する。得られた使用準備の整った(ready-to-use)染毛剤を、漂白した毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて20分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。これは、寒色(cold)イエローの着色を生じさせる。
【0055】
実施例4:対称染料を有する染毛剤
6−メトキシ−2−[(6−メトキシ−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−2(3H)−イリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−3−イウム4−メチルベンゼンスルホネート
【0056】
【表2】

pHを、25%濃度のアンモニアを使用して7.5に調節する。
【0057】
上記展色剤(color carrier mass)5gを、カチオン性コンディショナー5gと混合する。得られた使用準備の整った(ready-to-use)染毛剤を、漂白した毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて20分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。
これは、寒色(cold)イエローの着色を生じさせる。
【0058】
実施例5:対称染料を有する染毛剤
沃化8H−ジイソキノリノ[1,2−a:2’,1’−d][1,3,5]トリアジン−5−イウム
【0059】
【表3】

pHを、25%濃度のアンモニアを使用して10に調節する。
【0060】
上記展色剤(color carrier mass)5gを、6%濃度の過酸化水素溶液5gと混合する。得られた使用準備の整った(ready-to-use)染毛剤を、漂白した毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて20分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。
これは、強い(intense)暖色(warm)イエローの着色を生じさせる。
【0061】
実施例6:対称染料を有する染毛剤
沃化8H−ジイソキノリノ[1,2−a:2’,1’−d][1,3,5]トリアジン−5−イウム
【0062】
【表4】

pHを、25%濃度のアンモニアを使用して10に調節する。
【0063】
上記展色剤(color carrier mass)5gを、6%濃度の過酸化水素溶液5gと混合する。得られた使用準備の整った(ready-to-use)染毛剤を、暗いブロンドの毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて20分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。これは、強い(intense)暖色(warm)イエローの着色を生じさせる。
【0064】
実施例7:対称染料を有する染毛剤
沃化8H−ジイソキノリノ[1,2−a:2’,1’−d][1,3,5]トリアジン−5−イウム
【0065】
【表5】

pHを、25%濃度のアンモニアを使用して5.0に調節する。
【0066】
上記展色剤(color carrier mass)10gを、漂白した毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて20分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。これは、強い(intense)暖色(warm)イエローの着色を生じさせる。
【0067】
実施例8:非対称染料を有する染毛剤
2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−6−メトキシ−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−3−イウムテトラフルオロボレート(式(III)の染料)2.0g
【0068】
【表6】

pHを、25%濃度のアンモニアを使用して9.5に調節する。
【0069】
上記展色剤(color carrier mass)5gを、6%濃度の過酸化水素溶液5gと混合する。得られた使用準備の整った(ready-to-use)染毛剤を、漂白した毛髪束に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて20分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。これは、強い(intense)暖色(warm)イエローの着色を生じさせる。
【0070】
実施例9:酸化染毛剤(多構成成分キット)
【0071】
【表7】

【0072】
グラット(Glatt)流動床造粒機及び塗工機のトップスプレー(top-spray)プロセス中の染料ペレットの調製において、充填材料(水素添加糖)は、初めに導入され、吸気温度75℃、空気量55〜65m3/hにおいて、約34℃の製品温度に加熱される。その後、残りの構成要素を含む染料分散物(「スプレー溶液」)は、初めに導入された充填材料上に、初期噴霧速度15〜22g/分、噴霧気圧1.2〜1.4バールにて、噴霧される。造粒プロセスの過程では、噴霧速度及び吸気温度は、一定に保たれる。空気量は、最大100m3/hまで上がる。プロセス全体を通して、製品温度は、40〜60℃の間に維持される。染料分散物の適用後、ペレットは、最大製品温度60℃にて乾燥され、その後、約30℃に冷却され、ふるいにかけられる。
【0073】
【表8】

【0074】
【表9】

上記の過酸化水素エマルションは、伝統的なホット乳化プロセスにて調製される。
【0075】
適用の直前に、着色皿又は振盪瓶中で、6gのこの過酸化水素エマルション(構成成分C)を、6gのクリームベース(構成成分B)及び0.6gの染料ペレット(構成成分A)と混合する。得られた使用準備の整った(ready-to-use)染毛剤を、薄茶色の毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて20分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。強い(intense)オレンジの着色が得られる。
【0076】
実施例10:染毛剤
【0077】
【表10】

pHは、25%のアンモニアを添加することにより9.6に調節する。
【0078】
染毛に十分な量の着色剤を毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げることにより、染毛を行なう。40℃にて30分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。
これは、強い(intense)暖色(warm)イエローの着色を生じさせる。
【0079】
実施例11:酸化剤を有する染毛剤
【0080】
【表11】

上記展色剤(color carrier mass)5gを、9%濃度の過酸化水素溶液5gと混合する。pHを、25%のアンモニアを使用して9.5に調節する。
【0081】
得られた使用準備の整った(ready-to-use)染毛剤を、毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて30分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。
これは、強い(intense)暖色(warm)イエローの着色を生じさせる。
【0082】
実施例12:強い酸化剤を有する染毛剤(漂白II)
【0083】
【表12】

【0084】
0.1gの2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェート(実施例2)を、9.9gの漂白粉末ベースと混合する。その後、得られた着色粉末を、12%濃度の過酸化水素溶液と混合する。
【0085】
得られた滑らかなクリームを、天然の毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて30分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。これは、強い(intense)暖色(warm)イエローの着色を生じさせる。
【0086】
実施例13:染毛剤
【0087】
【表13】

pHを、25%のアンモニアを添加することにより9に調節する。
【0088】
染毛に十分な量の着色剤を毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げることにより、染毛を行なう。40℃にて30分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。これは、非常に鮮やかなグリーンの着色を生じさせる。
【0089】
実施例14:酸化剤を有する染毛剤
【0090】
【表14】

上記展色剤(color carrier mass)5gを、9%濃度の過酸化水素溶液5gと混合する。pHを、25%のアンモニアを使用して9.0に調節する。
【0091】
得られた使用準備の整った(ready-to-use)染毛剤を、漂白した毛髪に適用し、ブラシを使用して均一に広げる。40℃にて30分の接触時間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、シャンプーで洗浄し、ぬるま湯ですすいだ後、乾燥させる。これは、非常に鮮やかなグリーンの着色を生じさせる。
【0092】
他に記載のない限り、本明細書のすべてのパーセントは、重量パーセントを表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケラチン繊維を非酸化的に着色するための剤であって、少なくとも一般式(I)のカチオン性アザシアニン染料1つを含むことを特徴とする剤;
【化1】

式中、X1は、N−R1、O、又はSであり、X2は、N−R2、O、又はSである;
A及びBは、芳香族炭素環式又は複素環式(窒素、酸素、又は硫黄、ここで3以下のへテロ原子が存在していてもよい)5員環又は6員環を形成することを要求される基であり、さらに炭素環式又は複素環式5員環又は6員環が、縮合していてもよい;
R1及びR2は、互いに独立して、同一でも異なってもよく、置換又は非置換、飽和又は不飽和(C1〜C10)アルキル基、置換又は非置換アリール基あるいは置換又は非置換ベンジル基であり、あるいは、縮合炭素環式又は複素環式5員環又は6員環の一員として機能し;
An-は、アニオンである。
【請求項2】
少なくとも1つの酸化剤を含む、ケラチン繊維の色を薄くすると同時に着色するための剤であって、少なくとも請求項1の一般式(I)の酸化剤安定性カチオン性アザシアニン染料1つを含むことを特徴とする剤。
【請求項3】
少なくとも1つの酸化染料前駆体に基づき、繊維を着色するための酸化着色剤であって、少なくとも請求項1の一般式(I)の酸化剤安定性カチオン性アザシアニン染料1つを含むことを特徴とする酸化着色剤。
【請求項4】
前記酸化剤が、過酸化水素、あるいは、尿素、メラミン、ホウ酸ナトリウム、又は炭酸ナトリウムへのその付加化合物から選択されることを特徴とする請求項2に記載の剤。
【請求項5】
前記酸化剤が、過酸化水素、あるいは、尿素、メラミン、ホウ酸ナトリウム、又は炭酸ナトリウムへのその付加化合物、並びに過硫酸塩から選択されることを特徴とする請求項3に記載の剤。
【請求項6】
式(I)の化合物が、式(AI)〜(AXVI)の化合物から選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の剤;
【化2】

【化3】

式中、Dは、式(BI)〜(BXVI)の環構造である;
【化4】

【化5】

式中、
R3及びR3’は、同一でも異なってもよく、互いに独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボキサミド基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基、アルキルスルホン酸基、ニトロ基又はハロゲン原子である;
R4及びR4’は、同一でも異なってもよく、互いに独立して、水素、非置換、あるいは、アルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、アルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、カルボン酸基又はスルホン酸基にて置換されていてもよい非分岐状又は分枝状(C1〜C10)アルキル基、非置換ベンジル基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基又はハロゲン原子にて置換されたベンジル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アルコキシ基、置換フェニルオキシ基、ジアルキルアミノ基、置換ベンジルアミノ基、置換フェニルアミノ基、アルキルアミノ基、あるいは、非置換、または、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基又はハロゲン原子にて置換されていてもよい芳香族炭素環式又は複素環式(窒素、酸素、又は硫黄)6員環又は5員環である;
R5及びR5’は、同一でも異なってもよく、互いに独立して、非置換、あるいは、アルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、アルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、カルボン酸基又はスルホン酸基にて置換されていてもよい非分岐状又は分枝状(C1〜C10)アルキル基、非置換ベンジル基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基、又はハロゲン原子にて置換されたベンジル基、あるいは、非置換、または、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキサミド基、ジアルキルアミノ基、カルボン酸エステル基、アルキルカルボン酸エステル基、カルボン酸基、アルキルカルボン酸基、スルホン酸基又はハロゲン原子にて置換されていてもよい芳香族炭素環式6員環又は5員環である。
【請求項7】
式(I)のアザシアニン(azocyanine)染料が、以下から選択されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の剤;
6−メトキシ−2−[(6−メトキシ−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−2(3H)−イリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−3−イウム4−メチルベンゼンスルホネート、
沃化8H−ジイソキノリノ[1,2−a:2’,1’−d][1,3,5]トリアジン−5−イウム、
2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−6−メトキシ−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−3−イウムテトラフルオロボレート、沃化2−{[−1−エチルキノリニリデン]アミノ}−6−メトキシ−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−3−イウム、
2−{[−1−エチルキノリニリデン]アミノ}−6−メトキシ−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾル−3−イウムブロミド、1−エチル−4−{[1−エチルキノリニリデン]アミノ}キノリニウムクロリド、
1−エチル−4−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]キノリニウムクロリド、
1−エチル−4−{[1−エチルキノリニリデン]アミノ}キノリニウムクロリド、
1−エチル−4−[2H−キノリジン−2−イリデンアミノ]キノリニウムクロリド、
6−メトキシ−3−メチル−2−[2H−キノリジン−2−イリデンアミノ]−1,3−ベンゾチアゾル−3−イウムアセテート、4−(4H−チオクロメン−4−イリデンアミノ)チオクロメニウムクロリド、
4−{[1−エチルキノリニリデン]アミノ}クロメニウムクロリド、沃化1−[1H−イソクロメン−1−イリデンアミノ]イソクロメニウム、2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェート、
2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3−メチル−1,3−チアゾル−3−イウムテトラフルオロボレート、2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3,5−ジメチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェート、2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3,4−ジメチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェート、及び2−[(1−エチル−4(1H)−キノリニリデン)アミノ]−3,4,5−トリメチル−1,3−チアゾル−3−イウムエチルサルフェート。
【請求項8】
式(I)のアザシアニン染料が、0.01〜15重量%の総量で存在することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の剤。
【請求項9】
染毛剤であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の剤。
【請求項10】
様々な程度の傷みを有する毛髪を着色する方法であって、請求項1の式(I)のアザシアニン染料を含む展色剤(color carrier mass)が、酸化剤を用いずに、そのままで(neat)、あるいは、酸性、中性、又は塩基性の水性希釈剤と混合して、既に傷んだ毛髪部分に適用される一方で、酸化剤と混合した該展色剤(color carrier mass)が、これまでにほんの僅かしか傷んでいない又は全く傷んでいない毛髪部分に適用される方法。

【公表番号】特表2008−528592(P2008−528592A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−553175(P2007−553175)
【出願日】平成18年1月25日(2006.1.25)
【国際出願番号】PCT/US2006/002494
【国際公開番号】WO2006/081244
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】