説明

カッタビット交換装置

【課題】ゲートの遮閉性とカッタビットの交換作業中全般におけるシール性とを確保可能なカッタビット交換装置を提供する。
【解決手段】ゲート62と当接する第4シール部材75周りを洗浄液供給開口71から噴出される洗浄液で洗浄するため、ゲート62の遮閉時にゲート62が噛み込む石、土砂を洗浄除去することができできる。また、ホルダ43外周の第1シール部材44と各内孔部68,69,70との間でシールするため、カッタビット41交換時、カッタビット41が何れの位置にあっても、最小限のシール部材でシール性を確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機のカッタスポークに装着されているカッタビットを交換するためのカッタビット交換装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、シールド掘進機により長距離のトンネル掘削を行う場合、カッタビットが磨耗するため、掘削途中でカッタビットの交換を行っている。このカッタビットの交換は、シールド掘進機による掘進距離の延長に対して重要な要因となっている。このようなカッタビットの交換方法として、周囲の地盤を薬液注入等により自立させた後、チャンバ内から交換する方法、カッタスポーク内に作業者が入ってカッタスポーク内で交換する方法等が知られている。
【0003】
特許文献1は、カッタスポーク内で交換する方法であって、カッタビットをカッタスポーク内方にスライド可能に支持するガイド部と、カッタビットをカッタスポークから突出させる貫入穴とガイド部の開口を塞ぐ蓋部とを切替え可能に形成したスライドゲートと、スライドゲートとスライドゲートの案内部材との間にシールを設ける技術を提案している。
【0004】
特許文献1では、カッタスポーク内方から連通するカッタビット洗浄口を設けることで、カッタビットをカッタスポーク外方にスライドさせるときや、引き込んでスライドゲートを閉める前にカッタビットに付着している土砂やスライドゲート開口周辺の土砂をカッタスポーク外方に除いてからゲートを閉鎖することができ、土砂による止水シールの損傷を効果的に防止することができる。
【0005】
特許文献2は、カッタビットアッシを、カッタスポークに固定されたカッタビット軸保持体(ボス部材)と、カッタビットと軸部とを脱着可能に締結したカッタビット軸と、カッタビット軸をボス部材に固定する固定板(エンドプレート)とから構成し、カッタビット装着装置を、ゲート付きブラケットと、カッタビット軸後端部に締結可能なジャッキとから構成し、カッタビット交換時、エンドプレートを取外し、ゲート付きブラケットを締結してジャッキ操作によりカッタビット軸を引き出すものが提案されている。
【0006】
特許文献2では、カッタビット軸を引き出す際に、ゲート付きブラケットに設けられたゲートによって泥水、土砂を遮断するため、カッタビットのみを容易に交換でき、ゲートをカッタスポークに常設するものに比較して装置を小型化できると共に、ゲートをカッタビット装着装置の数だけ設ければよく、コストメリットがある。
【0007】
【特許文献1】特開2003−253988号公報
【特許文献2】特開2001−40992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1では、カッタスポーク内のカッタビット毎に、スライドゲートと、スライドゲートの蓋部を収容する一端側のスペースと、スライド後のスライドゲートを収容する他端側のスライドスペースとを設ける必要がある。カッタスポークには100を超えるカッタビットが存在する場合もあり、このカッタビット夫々に前記スライドゲート等を設けると、カッタスポーク内の作業員の作業スペースが著しく減少し、交換作業性の悪化を生じる。
【0009】
特許文献2では、カッタビット装着装置側にゲートを配置することから、作業スペース減少の問題は発生しないが、ゲートの遮閉性、つまり、カッタスポーク外からの石、土砂等の浸入による噛み込みに起因するシール性不良については一切考慮されていない。カッタビット交換時、カッタビットをボス部材内方に向けて後退スライドさせると、ボス部材の内孔はカッタスポーク外方の土砂に直接面することになり、泥水、土砂がボス部材の内孔に侵入し、ゲートが石、土砂等を噛み込み泥水、土砂を完全に遮断することができない。
【0010】
更に、特許文献2には、カッタスポーク外から浸入する泥水等のシール性に課題が存在する。つまり、カッタビットのホルダとボス部材側、またはカッタビット装着装置側に設けられたシール部材との当接で泥水等のシールを行っているが、シール性を確保しようとすると、カッタビットの交換作業で使用する全領域、所謂スライド領域全体に亙ってシール部材を設置する必要があり、多数のシール部材が必要となる。また、多数のシール部材を設置したとしても、シール部材の損傷或いは経年変化による劣化を生じたときには、ボス部材、またはカッタビット装着装置に装着されたシール部材を交換、補修することになり、作業は非常に困難である。
【0011】
本発明の目的は、ゲートの遮閉性とカッタビットの交換作業中全般におけるシール性とを確保可能なカッタビット交換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の発明は、シールド推進機のカッタスポークに固定される円筒状のボス部材の内孔に装着されたカッタビットを交換するカッタビット交換装置において、前記ボス部材内孔と同径の内孔部を有すると共に、前記ボス部材の内孔と前記内孔部との軸心を一致させた状態でボス部材の端部に装着される本体ケースと、前記本体ケースの内孔を遮閉可能なゲートと、交換を行うカッタビットと連結されると共に、このカッタビットを引き出すジャッキと、前記ゲートと前記本体ケースとが当接する遮閉領域を洗浄する洗浄手段とを有し、前記ボス部材内孔との間をシールするシール部材を前記カッタビットのホルダ外周に設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項1の発明では、洗浄手段によりゲートと前記本体とが当接する遮閉領域を洗浄すると共に、カッタビットのホルダ外周のシール部材とボス部材内孔との間でシールすることで、遮閉領域に存在する石、土砂等を除去しつつ、カッタスポーク外部からボス部材内孔を通過して浸入する泥水等を防止する。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記本体ケース内孔を遮閉しないとき、前記ゲートを格納するゲート格納部を前記内孔部の軸心直交方向に対して一端側に配置し、前記内孔部の軸心直交方向に対して他端側の遮閉領域に前記洗浄手段の洗浄液供給開口を設置したことを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記遮閉領域は、前記内孔部に設けられたリング状の溝部であって、この溝部の反ボス部材側の直交面は、前記内孔部の軸心直交方向に形成されると共に、前記ゲートと当接シールするシール部材が設置され、ボス部材側の傾斜面は、ボス部材側に向かうに従って、前記内孔部の軸心に接近する断面テーパ形状に形成されたことを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかの発明において、前記ボス部材の端部に所定間隔毎に複数の締結穴を有し、この締結穴に螺合する締結部材により前記カッタビットを支持するエンドプレートが固定されると共に、前記本体ケースを前記ボス部材に対してボス部材の内孔の軸心周りに取付位置変更可能となるよう前記本体ケースに締結開口部を設け、カッタビット交換時、前記本体ケースを前記締結穴に固定することを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明は、請求項2発明において、前記ゲート格納部に、前記ゲートを昇降移動させる昇降移動部材と、前記ゲートの昇降移動を目視によって確認可能な確認用窓部と、この確認用窓部近傍に設けられ、昇降移動量を計測可能な目盛り部とを有することを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れかの発明において、前記ジャッキは、テレスコ式油圧ジャッキであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の発明によれば、前記ボス部材内孔と同径の内孔部を有すると共に、前記ボス部材の内孔と前記内孔部との軸心を一致させた状態でボス部材の端部に装着される本体ケースと、前記本体ケースの内孔を遮閉可能なゲートと、交換を行うカッタビットと連結されると共に、このカッタビットを引き出すジャッキと、前記ゲートと前記本体ケースとが当接する遮閉領域を洗浄する洗浄手段とを有し、前記ボス部材内孔との間をシールするシール部材を前記カッタビットのホルダ外周に設けるため、ゲートの遮閉性とカッタビットの交換作業中全般におけるシール性とを確保できる。
【0020】
つまり、洗浄手段が、ゲートと本体ケースとが当接する遮閉領域を洗浄するため、ゲートの遮閉時にゲートが噛み込む石、土砂を洗浄除去することができ、ゲートによる遮閉性を確保できる。また、ホルダ外周のシール部材とボス部材内孔との間でシールすることで、カッタビット交換時、後退スライドによりカッタビットが何れの位置にあっても、最小限のシール部材でシール性を確保できる。しかも、シール部材がホルダ外周に設置されるため、カッタビットの交換周期毎に交換されることになり、常時設置されるものに比べて長寿命化を図れ、また、シール部材を交換或いは補修する場合でも、カッタビット単体での作業となるため、作業性に優れる。
【0021】
請求項2の発明によれば、前記本体ケース内孔を遮閉しないとき、前記ゲートを格納するゲート格納部を前記内孔部の軸心直交方向に対して一端側に配置し、前記内孔部の軸心直交方向に対して他端側の遮閉領域に前記洗浄手段の洗浄液供給開口を設置するため、ゲートは本体ケースと一端側に配置されるゲート格納部との間を移動する、所謂片側スライド方式とでき、カッタビット交換装置の小型化が図れると共に、噛み込み発生可能性の高い他端側の遮閉領域を効果的に洗浄できる。
【0022】
請求項3の発明によれば、前記遮閉領域は、前記内孔部に設けられたリング状の溝部であって、この溝部の反ボス部材側の直交面は、前記内孔部の軸心直交方向に形成されると共に、前記ゲートと当接シールするシール部材が設置され、ボス部材側の傾斜面は、ボス部材側に向かうに従って、前記内孔部の軸心に接近する断面テーパ形状に形成したため、
ゲートと当接シールするシール部材を効果的に洗浄できると共に、洗浄後の洗浄液を溝部に滞留させることなく、カッタスポーク外方に向けて強制的に排出することができる。
【0023】
請求項4の発明によれば、前記ボス部材の端部に所定間隔毎に複数の締結穴を有し、この締結穴に螺合する締結部材により前記カッタビットを支持するエンドプレートが固定されると共に、前記本体ケースを前記ボス部材に対してボス部材の内孔の軸心周りに取付位置変更可能となるよう前記本体ケースに締結開口部を設け、カッタビット交換時、前記本体ケースを前記締結穴に固定するため、ゲート格納部等が他部材と干渉する場合であっても、他部材を避けるようにボス部材の内孔の軸心周りに取付位置を回転させて本体ケースを固定できる。
【0024】
請求項5の発明によれば、前記ゲート格納部に、前記ゲートを昇降移動させる昇降移動部材と、前記ゲートの昇降移動を目視によって確認可能な確認用窓部と、この確認用窓部近傍に設けられ、昇降移動量を計測可能な目盛り部とを有するため、作業員がゲートの昇降移動を容易に確認できる。
【0025】
請求項6の発明によれば、ジャッキは、テレスコ式油圧ジャッキであるため、カッタスポークが小径であっても、作業員の持ち運びが容易になると共に、作業性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0027】
先ず、シールド掘進機1について説明する。
図1及び図2に示すように、シールド掘進機1は、胴部材2、前部環状部材3、中央部環状部材4、カッタヘッド5、チャンバ6、隔壁7、カッタ支持機構8、カッタ駆動機構9、複数のシールドジャッキ10、スクリューコンベア11,12、支柱13、エレクタ14、真円保持装置15、後部作業デッキ16等を備えている。
【0028】
胴部材2は円筒状に形成され、胴部材2の前部の内面に前部環状部材3の外周部が固着され、胴部材2の中央部の内面に中央部環状部材4の外周部が固着されている。胴部材2の後端部分には裏込注入装置17とテールシール18が装備されている。前部環状部材3は胴部材2の前端よりも少し後側に配置されて、比較的大きい前後方向幅と比較的小さい内径とを有し、前面部に隔壁7の外周側部分を形成する第1隔壁7aを有する。
【0029】
複数のシールドジャッキ10は、胴部材2の中央部分の内面に沿って周方向適当間隔おきに後向きに配設されて、中央部環状部材4に貫通状に固定されている。スクリューコンベア11は、前方斜め下方へ傾斜して前部環状部材3の下部を貫通し、その前端がチャンバ6の下部に臨んでいる。スクリューコンベア12は、スクリューコンベア11の後端に接続されて、後方へ略水平に延びている。
【0030】
シールドジャッキ10は、掘進機1を前方へ前進させる為のものであり、後方台車に装備した油圧供給源に接続されている。シールドジャッキ10のジャッキ本体から後方へ向けてロッドが進退し、そのロッドの先端部に頸振り自在に連結されたスプレッダを、トンネルの内面に覆工されたセグメントの前端に当接させて掘進の反力を取りながら掘進機1を前進させる。
【0031】
中央部環状部材4には、支柱13が固定支持され、その後側にエレクタ14が取付けられ、エレクタ14の後方に真円保持装置15が配設されている。後部作業デッキ16は、その前端部が支柱13に連結されて、エレクタ14、真円保持装置15の内側を通るように後方へ延びている。
【0032】
支柱13に取付けられた1対のエレクタ14は、トンネルの周方向へ移動可能に且つ前後方向へ所定距離移動可能に装備されており、掘削されたトンネルの内面に対してセグメントを覆工していく。
【0033】
軸心がシールド掘進機1の軸心と同心状に配設されるカッタヘッド5は、胴部材2の前端側に配設され、円環状の外周部19、外周部19の内周両端を横断するカッタスポークとして、3列のカッタビット列20を有する、断面円状の閉断面からなるカッタスポーク21を2本、直交配置となるように設けている。このカッタスポーク21は夫々4本の連結部材22を介してカッタドラム23に連結されており、油圧モータ24、ピニオン25、リングギヤ26、カッタドラム23、連結部材22、カッタスポーク21の経路で動力が伝達されて、センタコア27を中心に回転動作を行うように構成されている。また、カッタスポーク21の後部には、作業者がカッタスポーク21の閉断面内に進入可能な進入口28が形成されており、カッタビット41の交換作業やその他補修作業が可能となっている。
【0034】
チャンバ6は、カッタヘッド5の後側において、胴部材2の前端部分内側に形成され、このチャンバ6の後端が隔壁7で仕切られている。カッタヘッド5(連結部材22)の後端部分には円板状に形成された第2隔壁7bが設けられ、この第2隔壁7bは、第1隔壁7aと略同一面状に位置して、隔壁7の中央部分を形成している。つまり、隔壁7は第1隔壁7aと第2隔壁7bとで構成されている。
【0035】
カッタ支持機構8は、カッタヘッド5をカッタドラム23を介して回転可能に支持する機構であり、第2隔壁7bの後側において、前部環状部材3の内周部に内嵌状に後側へ取外し可能に装着されている。このカッタ支持機構8は、前部環状部材3の内周部に内嵌固定され、カッタドラム23を回転支持可能な第1環状部材29と、第1環状部材29の後端から半径方向に延設される第2環状部材30によって構成されている。
【0036】
回転駆動手段としてのカッタ駆動機構9は、カッタヘッド5をカッタドラム23を介して回転駆動する機構であり、カッタ支持機構8に装備されている。このカッタ駆動機構9は、カッタドラム23の後端部に連結されたリングギヤ26、リングギヤ26に噛合する複数のピニオン25、第2環状部材30に固定されて複数のピニオン25を夫々回転させる複数のモータ24(例えば、油圧モータ)を有する。
【0037】
次に、図3及び図4に基づいて、カッタビット41の取付け構造について説明する。図3はカッタビット41取付け部分のカッタスポーク21の軸心に対して直交方向における要部断面図を示し、図4はカッタビット41取付け部分の背面図を示す。
【0038】
カッタスポーク21の外方、所謂シールド掘進機1の進行方向側には、円筒状のボス部材31が、カッタスポーク21外側の溶接部32及び内側の溶接部33の2箇所で溶接固定されている。ボス部材31は、断面円形状の内孔34と、この内孔34のカッタスポーク21の外方端部に設けられたリング状のシール部材35と、カッタスポーク21の内方端部に周方向の2箇所に設けられた仮固定ボルト36用の第1ボルト穴37と、エントプレート38をボス部材31に固定する8本の固定ボルト39用の第2ボルト穴40で構成している。8本の固定ボルト39は、所定間隔を有する2本の固定ボルト39を1組として4組設けられており、各組は90°おきに配置されている。
【0039】
カッタビット41は、ビット42と、ビット42より大径で内孔34内部を進退スライド可能に嵌装されるホルダ43とから構成され、ホルダ43の外周には、カッタスポーク21の外方側から内方側に向かって、リング状の第1、第2、第3シール部材44,45,46が設けられている。第1シール部材44は、内孔34のシール部材35の後方に隣接しており、第2、第3シール部材45,46は、第1シール部材44よりも内孔34に当接する面積が小さく設定される。また、第2シール部材45は仮固定ボルト36用の係合溝47と第1シール部材44との間、第3シール部材46は仮固定ボルト36用の係合溝47と係合溝48との間に配置されている。尚、ビット42内には軸方向に沿って抵抗が並列、所謂梯子状に複数埋め込まれており、ビット42の磨耗により抵抗の減少を測定することでカッタビット41の交換時期を検出可能としている。
【0040】
また、ホルダ43のカッタスポーク21内方側端面、所謂後端面には、カッタビット41をエンドプレート38に固定するための固定ボルト49用の第3ボルト穴50aと、中央部分にはナット部分を有する締結開口50bが設けられる。4本の固定ボルト49は、所定間隔を有する2本の固定ボルト49を1組として2組設けられており、この2組は180°反転して配置されている。エンドプレート38には、8本の固定ボルト39の貫通用開口51と、4本の固定ボルト49の貫通用開口52が設けられ、図3及び図4に示すように、カッタビット41がボス部材31に装着されているとき、12本のボルトがエンドプレート38の背面から締結されている。
【0041】
次に、図5〜図7に基づいて、カッタビット交換装置を構成するカッタビット交換治具60について説明する。図5はカッタビット交換治具60の側面断面図、図6は正面図、図7は図6のVII−VII線断面図を示す。
【0042】
カッタビット交換治具60は、ボス部材31の後端面に装着される本体ケース61と、本体ケース61の一端側に設けられゲート62を格納するゲート格納部63とから構成される。本体ケース61は、ボス部材31に前端面を当接する第1本体部材64と、本体ケース61の中央部分を構成する第2本体部材65と、本体ケース61の後方部分に配置される第3本体部材66と、第1、第2本体部材64,65の接続部分に配置されるリング状の溝部67から構成される。第1、第2、第3本体部材64,65,66は、夫々ボス部材内孔34と同径で、同一軸心とされる第1、第2、第3内孔部68,69,70を有している。
【0043】
第1本体部材64は、第1内孔部68と、洗浄液供給開口71と、ボス部材31側に向けてテーパ面を形成する傾斜面72と、ゲート62がゲート格納部63に格納されたとき、ゲート62の前方先端部分と当接してシールする第1ゲートシール部材73とから構成される。尚、第1ゲートシール部材73は、第1内孔部68に沿った円弧形状に形成される。
【0044】
傾斜面72は、反ボス部材31側端面が最も深く、ボス部材31側に向かうに従って第1内孔部68軸心に接近する、つまり、溝の深さが徐々に浅くなるテーパ形状に形成される。ゲート格納部63に対向する本体ケース61の他端側に位置する傾斜面72には、左右2箇所に洗浄液供給開口71が設けられ、第1本体部材64の反ボス部材31側端面から洗浄液供給開口71にかけて第1洗浄液供給通路71aが形成されている。
【0045】
第2本体部材65は、第2内孔部69と、傾斜面72と協働して溝部67を形成すると共に、第2内孔部69の軸心に直交する直交面74と、直交面74に設けられ、ゲート62が遮閉動作したとき、ゲート62と当接して泥水等の侵入を防止するリング状の第4シール部材75と、第1ゲートシール部材73に対応して設けられ、ゲート62がゲート格納部63に格納されたとき、ゲート62の後方先端部分と当接する円弧形状の第2ゲートシール部材76とから構成する。尚、第4シール部材75を含む溝部67がゲート62の遮閉領域に相当している。
【0046】
更に、第2本体部材65は、3本の仮固定ボルト77用ボルト穴78と、2本の治具固定ボルト79用第1締結開口部80と、止水確認バルブ81が装着される止水確認バルブ取付け開口82と、第2本体部材65の後端面に設けられ、第3本体部材66との間をシールする第5シール83と、洗浄液供給開口71に洗浄液を供給する洗浄バルブ84が装着される洗浄バルブ取付け開口85とから構成する。尚、第2本体部材65は、外縁部分に配置される複数のボルトによって第1本体部材64に締結固定されている。
【0047】
止水確認バルブ81は、ゲート格納部63と同様に第2本体部材65(本体ケース61)の一端側に設けられる。止水確認バルブ81は、ゲート62が遮閉動作したときに、作業員によって開作動され、泥水の流出の有無によってゲート62が閉鎖されたか否かを判断可能に構成されている。
【0048】
洗浄バルブ84は、図示しない洗浄液供給管に接続されており、洗浄液供給開口71と同様にゲート格納部63に対向する本体ケース61の他端側に配置されている。洗浄バルブ84は、ゲート62が遮閉動作した際、石や土砂の噛み込みによってゲート62が完全に遮閉できないときに、一旦、ゲート62を開作動させた後、作業員によって開作動され、石や土砂を溝部67から除去する。
【0049】
洗浄液は、洗浄バルブ84、第2洗浄液供給通路85a、洗浄バルブ取付け開口85、第1洗浄液供給通路71aに至り、洗浄液供給開口71から遮閉領域に相当する溝部67、特に、本体ケース61の他端側の第4シール部材75周辺に集中して噴出される。洗浄液は、直交面74が第2内孔部69の軸心に直交していることから、テーパ面を形成する傾斜面72に誘導され、石や土砂を伴ってボス部材31側に向かって流出する。尚、石や土砂の噛み込みの判定は、止水確認バルブ81による泥水の流出、或いは後述するゲート62の昇降移動量によって判断する。また、噛み込み発生に限らずに、予め、ゲート62を閉める前に洗浄を行うことも可能である。
【0050】
第3本体部材66は、第3内孔部70と、2本の治具固定ボルト79用第2締結開口部86を有するフランジ部87とから構成する。治具固定ボルト79は、第3本体部材66の第2締結開口部86と第2部材65の第1締結開口部80とを貫通して、ボス部材31の固定ボルト39用の第2ボルト穴40に締結固定される。尚、交換するカッタビット41の長さによって、第3本体部材66を取外して使用することも可能である。
【0051】
ゲート格納部63は、ゲート62を昇降移動させる昇降移動部材88と、第1本体部材64から延設される第1格納部材89と、第1格納部材89と協働してゲート62及び昇降移動部材88を収容する空間を形成する第2格納部材90と、第2格納部材90に設けられるゲート62の昇降移動を目視可能な確認用窓部91とから構成する。
【0052】
昇降移動部材88は、上端部を第2本体部材65に回転可能に支持されると共に、外周表面にねじ山を有するボールねじ部材92と、ゲート62の下端部に一体的に形成された係合部62aと係合すると共に、ボールねじ部材92のねじ山に螺合し、ボールねじ部材92の回転によりボールねじ部材92上を昇降可能な昇降体93と、ボールねじ部材92の下端に形成されると共に、ゲート格納部63の下端面から外部に突出する下端部94とから構成する。ゲート62を昇降移動させるときは、回転工具等で下端部94を回転させる。
【0053】
第2格納部材90は、図6に示すように、確認用窓部91と、この確認用窓部91の側方にゲート62の昇降移動量を計測するための目盛り部95が設けられている。目盛り部95には、ゲート62の全開や閉鎖等の所定の移動位置に相当する目盛りが設けられており、ゲート62がゲート格納部63に格納されているときは、確認用窓部91を通して目視によりゲート62の格納状態が確認でき、昇降途中のときは、ゲート62の下端面或いは昇降体93の位置でゲート62先端の位置が目視確認できる。しかも、ゲート62の遮閉時、回転工具による回転負荷がある程度高くなり、作業員が閉鎖と判定する場合であっても、目盛り部95の確認によって、ゲート62の下端面が閉鎖位置になければ、ゲート62による石や土砂の噛み込みと判定することが可能となる。
【0054】
次に、図8(a)及び図8(b)に基づいて、カッタビット41の交換作業工程について、手順を説明する。尚、Si(i=1,2…)は各作業ステップを示す。
【0055】
図8(a)のステップ図に基づいて、カッタビット41の取外し工程を説明する。
まず初めに、仮固定ボルト36のロック状態を確認する(S1)。2本の仮固定ボルト36をボス部材31の第1ボルト穴37を貫通させ、係合溝48から突出係合させることで、エンドプレート38を取外してもカッタビット41が動かないように仮固定する。S1の後、8本の固定ボルト39及び4本の固定ボルト49を締結解除し、各ボルト組の緩み止めを取外すと共に、エンドプレート38を取外す(S2)。
【0056】
次に、2本の治具固定ボルト79を第3本体部材66の第2締結開口部86と第2本体部材65の第1締結開口部80とを貫通させて、ボス部材31の固定ボルト39用の第2ボルト穴40に締結固定し(S3)、カッタビット交換治具60をボス部材31に装着固定する。このとき、2本の治具固定ボルト79は、ゲート格納部63等と他部材との干渉を避ける位置になるよう、本体ケース61を各内孔部68,69,70の軸心周りに回転させて、好適な第2ボルト穴40を選択して締結する。
【0057】
カッタビット交換治具60の装着の後、図9及び図10に示すように、カッタビット交換装置を構成するジャッキ100を取付ける(S4)。図9はカッタスポーク21の軸心に対して直交方向における要部断面図を示し、図10は図9のX−X線断面図である。
【0058】
図9及び図10に示すように、ジャッキ100は、大径部材101、中径部材102、小径部材103とから構成され、最大収縮時、小径部材103が中径部材102内に収容され、小径部材103を収容した中径部材102が大径部材101内に収容されるテレスコ式油圧ジャッキである。大径部材101は、前端部分にホルダ43の締結開口50bと螺合締結可能なねじ部104、後端部分に大径部材101を回転させるため回転工具と連結可能な正面視6角形状の回転操作部105と、前方部分に各内孔部68,69,70と同径のガイド部106と、図示しない油圧管に接続される収縮用油圧ポート107と、伸長用油圧ポート108とから構成する。小径部材103は、後端部分に所定の開口を有する連結部109を備えており、この連結部109は、カッタスポーク21のボス部材31に対向する壁部分に設けられると共に、連結部109の開口と同径の開口を有する支持部110にピン部材111を介して揺動可能に支持固定される。
【0059】
S4では、作業員が携帯している最大収縮されたジャッキ100を、ねじ部104と締結開口50bとを位置合わせした状態で回転操作部105を回転させて螺合締結すると共に、ジャッキ100を伸張させて連結部109と支持部110とをピン部材111で支持固定する。尚、ジャッキ100とカッタビット41との螺合締結時、各内孔部68,69,70と同径のガイド部106と、連結部109と支持部110とピン部材111とによる揺動動作によって各内孔部68,69,70の軸心とジャッキ100の軸心とを一致させることが可能となり、ジャッキ100と各内孔部68,69,70とのかじり発生を防止できる。
【0060】
ジャッキ100取付けの後、2本の仮固定ボルト36を緩めて係合溝48との係合を解除し(S5)、収縮用油圧ポート107から油圧を供給してジャッキ100を収縮させて、カッタビット41を後退スライドさせる(S6)。
【0061】
カッタビット41の後退完了後、洗浄バルブ84を開操作し、遮閉領域である溝部67を洗浄液で洗浄した後、ゲート62を遮閉動作させ、図11及び図12に示すように、第1内孔部68と第2内孔部69との連通閉鎖を行う(S7)。ゲート62遮閉動作後、止水確認バルブ81を開操作し、ゲート62が完全に閉鎖状態になっているか泥水の有無によって確認する。泥水が多く流出する、所謂ゲート62が閉鎖状態でなく、石や土砂を噛み込んでいる場合、ゲート62を開動作させて再度洗浄バルブ84を開操作する。尚、ゲート62を開動作させて洗浄液を供給しても、第3内孔部70と第1シール部材44とが当接しており、シール性は維持されている。図11はカッタスポーク21の軸心に対して直交方向における要部断面図を示し、図12は図9のXII−XII線断面図である。
【0062】
S7の後、ジャッキ100の油圧ポート107,108から油圧管を取外すと共に、ジャッキ100をカッタビット41から分離し(S8)、ピン部材111を連結部109と支持部110から外すことで、ジャッキ100を取外し(S9)、カッタビット41の交換を行う(S10)。以上で、カッタビット41の取外し工程を完了する。
【0063】
次に、図8(b)のステップ図に基づいて、新たに装着されるカッタビット41の取付け工程を説明する。
まず初めに、新たに装着されるカッタビット41を第3内孔部70に挿入配置する(S11)。S11の後、ピン部材111により連結部109と支持部110とを連結する(S12)。
【0064】
連結部109と支持部110とのピン部材111による連結後、ジャッキ100のねじ部104とカッタビット41の締結開口50bとを螺合締結し、油圧ポート107,108に油圧管を装着する(S13)。次に、ゲート62を開動作させて(S14)、伸長用油圧ポート108から油圧を供給してジャッキ100を最大伸張させる(S16)。
【0065】
ジャッキ100伸張後、カッタビット41が所定の装着位置に配置されたのを確認して、2本の仮固定ボルト36を締めてカッタビット41の係合溝48との係合を行う(S16)。カッタビット41がボス部材31に仮固定されると、ピン部材111を連結部109と支持部110から外すと共に、収縮用油圧ポート107から油圧を供給してジャッキ100を最大収縮させた後、油圧ポート107,108からの油圧管取外し、ねじ部104と締結開口50bとを螺合解除を行い、ジャッキ100をカッタビット41から取外す(S17)。
【0066】
次に、2本の治具固定ボルト79を締結解除して第2ボルト穴40から取外し(S18)、エンドプレート38と緩み止めとを8本の固定ボルト39でボス部材31の後端面に締結固定すると共に、4本の固定ボルト49をエンドプレート38と緩み止めとを介してホルダ43の後端面に締結して回り止め固定を行い(S19)、仮固定ボルト36の取外しを行う(S20)。以上で、カッタビット41の取付け工程を完了する。
【0067】
以上説明した実施例に係るカッタビット交換装置の作用、効果について説明する。
ゲート62と当接する第4シール部材75周り、所謂遮閉領域を洗浄するため、ゲート62の遮閉時にゲート62が噛み込む石、土砂を洗浄除去することができ、遮閉性を確保できる。また、ホルダ43外周の第1シール部材44と各内孔部68,69,70との間でシールするため、カッタビット41交換時、カッタビット41が何れの位置にあっても、最小限のシール部材でシール性を確保できる。しかも、シール部材がホルダ外周に設置されるため、カッタビット41の交換周期毎に交換され、シール部材が常時設置されるものに比べて長寿命化を図れ、また、シール部材を交換或いは補修する場合でも、カッタビット41単体での作業となるため、作業性に優れる。
【0068】
ゲート62は本体ケース61と一端側に配置されるゲート格納部63との間を移動する、所謂片側スライド方式のため、カッタビット交換装置の小型化が図れる。また、洗浄液供給開口71を本体ケース61の他端側の遮閉領域に設置するため、石等の噛み込み発生可能性の高い他端側の遮閉領域を効果的に洗浄できる。
【0069】
溝部67の直交面74は、第2内孔部69の軸心直交方向に形成され、傾斜面72は、ボス部材31側に向かうに従って、軸心に接近する断面テーパ形状に形成されるため、溝部67内であって、ゲート62と当接シールする第4シール部材75周りを効果的に洗浄できると共に、洗浄後の洗浄液を溝部67に滞留させることなく、カッタスポーク21外方に向けて強制的に排出することができる。
【0070】
本体ケース61をボス部材31に対して軸心周りに取付位置変更可能となるようボス部材31後端面に所定間隔を有して90°おきに配置される4組の第2ボルト穴40を形成しているため、カッタビット交換治具60の装着時、ゲート格納部63等が他部材を避けるように取付位置を回転移動させて固定できる。
【0071】
ゲート62の昇降移動を目視によって確認可能な確認用窓部91と、この確認用窓部91側方に設けられ、昇降移動量を計測可能な目盛り部95とを有するため、作業員がゲート62の昇降移動を容易に確認できる。更に、ジャッキ100はテレスコ式油圧ジャッキであるため、カッタスポーク21が小径であっても、作業員の持ち運びが容易になると共に、作業性を向上できる。
【0072】
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
1 ]前記実施例では、第1〜第3本体部材64,65,66の3部材で形成する本体ケース61について説明を行ったが、カッタビットが短い場合、第3本体部材66を取外して使用することも可能であり、また、本体ケース61を一体成形することも可能である。
【0073】
2 ]前記実施例では、ホルダ43後端部とジャッキ100とを螺合締結構造として説明したが、ジャッキ100の回転動作がカッタビット41に伝達できる連結構造であればよく、係合部材を用いる等種々の連結構造を採用可能である。
【0074】
3 ]前記実施例では、ジャッキをテレスコ式油圧ジャッキ100として説明したが、特に、テレスコ式油圧ジャッキに限られるものではなく、作業員が携帯してカッタスポーク21内に持ち込めるものであれば、何れのジャッキも採用可能である。
【0075】
その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本実施例に係るシールド掘進機の縦断面図である。
【図2】本実施例に係るシールド掘進機の正面図である。
【図3】カッタビット取付け部分の要部断面図である。
【図4】カッタビット取付け部分の背面図である。
【図5】カッタビット交換治具の側面断面図である。
【図6】カッタビット交換治具の正面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【図8a】カッタビットの交換作業工程を説明するものであって、カッタビット取外し工程のステップ図である。
【図8b】カッタビットの交換作業工程を説明するものであって、カッタビット取付け工程のステップ図である。
【図9】ジャッキをカッタビットに取り付けたときの要部断面図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】カッタビットを後退スライドしたときの要部断面図である。
【図12】図11のXII−XII線断面図である。
【符号の説明】
【0077】
1 シールド掘進機
21 カッタスポーク
31 ボス部材
34 内孔
40 第2ボルト穴
41 カッタビット
44 第1シール部材
60 カッタビット交換治具
61 本体ケース
62 ゲート
63 ゲート格納部
67 溝部
68 第1内孔部
69 第2内孔部
70 第3内孔部
71 洗浄液供給開口
72 傾斜面
74 直交面
75 第4シール部材
80 第1締結開口部
84 洗浄バルブ
86 第2締結開口部
88 昇降移動部材
91 確認用窓部
95 目盛り部
100 ジャッキ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールド推進機のカッタスポークに固定される円筒状のボス部材の内孔に装着されたカッタビットを交換するカッタビット交換装置において、
前記ボス部材内孔と同径の内孔部を有すると共に、前記ボス部材の内孔と前記内孔部との軸心を一致させた状態でボス部材の端部に装着される本体ケースと、
前記本体ケースの内孔を遮閉可能なゲートと、
交換を行うカッタビットと連結されると共に、このカッタビットを引き出すジャッキと、
前記ゲートと前記本体ケースとが当接する遮閉領域を洗浄する洗浄手段とを有し、
前記ボス部材内孔との間をシールするシール部材を前記カッタビットのホルダ外周に設けたことを特徴とするカッタビット交換装置。
【請求項2】
前記本体ケース内孔を遮閉しないとき、前記ゲートを格納するゲート格納部を前記内孔部の軸心直交方向に対して一端側に配置し、
前記内孔部の軸心直交方向に対して他端側の遮閉領域に前記洗浄手段の洗浄液供給開口を設置したことを特徴とする請求項1に記載のカッタビット交換装置。
【請求項3】
前記遮閉領域は、前記内孔部に設けられたリング状の溝部であって、この溝部の反ボス部材側の直交面は、前記内孔部の軸心直交方向に形成されると共に、前記ゲートと当接シールするシール部材が設置され、ボス部材側の傾斜面は、ボス部材側に向かうに従って、前記内孔部の軸心に接近する断面テーパ形状に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のカッタビット交換装置。
【請求項4】
前記ボス部材の端部に所定間隔毎に複数の締結穴を有し、この締結穴に螺合する締結部材により前記カッタビットを支持するエンドプレートが固定されると共に、前記本体ケースを前記ボス部材に対してボス部材の内孔の軸心周りに取付位置変更可能となるよう前記本体ケースに締結開口部を設け、カッタビット交換時、前記本体ケースを前記締結穴に固定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のカッタビット交換装置。
【請求項5】
前記ゲート格納部に、前記ゲートを昇降移動させる昇降移動部材と、
前記ゲートの昇降移動を目視によって確認可能な確認用窓部と、
この確認用窓部近傍に設けられ、昇降移動量を計測可能な目盛り部とを有することを特徴とする請求項2に記載のカッタビット交換装置。
【請求項6】
前記ジャッキは、テレスコ式油圧ジャッキであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のカッタビット交換装置。









【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−90537(P2010−90537A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258507(P2008−258507)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(000000974)川崎重工業株式会社 (1,710)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【Fターム(参考)】