説明

カップ式自動販売機

【課題】カードを使用して飲料を購入する、さらにマイカップを使用して飲料を購入する利用者がメリットを得ることができるカップ式自動販売機を提供することを目的とする。
【解決手段】飲料販売に供するカップが内蔵カップかマイカップかを通知するマイカップ釦14と、投入金額から販売金額を減算して残金がある場合には返金する金銭識別装置26と、カードDから読み出した残金から販売金額を減算した残金をカードDに書き込むカードリーダ27と、投入された現金で内蔵カップ28aでの飲料販売がされたときは現金販売価格で精算し、投入された現金でマイカップCでの飲料販売がされたときはマイカップ現金販売価格で精算し、カードDで内蔵カップ28aでの飲料販売がされたときはカード販売価格で精算し、カードDでマイカップCでの飲料販売がされたときはマイカップカード販売価格で精算をする制御部20とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機内で調製した飲料をカップに注入して販売するカップ式自動販売機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
機内で調製した飲料を販売口に載置したカップに注入して販売するカップ式自動販売機は、使い捨てカップ(以下「内蔵カップ」と称する)をカップ供給装置に収容し、利用者が現金やカードを投入して所望する飲料に対応している飲料選択釦を押下すると飲料代金を清算し、カップ供給装置が収容している内蔵カップを搬出して販売口の所定位置に載置し、押下された飲料選択釦に対応させて調整した飲料を当該内蔵カップに注入して販売するようにしている。
近年、環境問題に対する関心が高まり、カップ式自動販売機もごみの削減が求められている。例えば、利用者が所有カップ(以下「マイカップ」と称する)を販売口の所定位置に載置して飲料選択釦を押下すると、この利用者により載置されたマイカップをカップ検出手段が検出して機内で調製した飲料を注入して販売し、飲料選択釦が押下された時点でカップ検出手段がカップを検出しないときは内蔵カップを搬出して飲料を注入するようにした、マイカップと内蔵カップの何れのカップにも対応して飲料の販売を可能としたカップ式自動販売機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなカップ式自動販売機では、ごみの削減をより効果的にするために、マイカップでの飲料販売を促進するサービス機能が付加されている。例えば、マイカップの利用者に対し販売金額を割引することにより、マイカップによる飲料販売と、内蔵カップによる飲料販売とで、販売価格に差をつけるようにしている。
【0003】
飲料の代金を現金で精算する場合、金銭識別装置に現金が投入されて飲料選択釦が押下された時点で、カップ検出手段が販売口にカップが載置されていないと検出したときには割引なしの販売価格で販売し、カップ検出手段が販売口にマイカップが載置されていることを検出していると、金銭識別装置に現金が投入されて飲料選択釦が押下された時点で、割引分の金銭を含む釣銭を返却口を通じて返金するようにしている。
また、飲料の代金をカードで精算する場合にも、カップ検出手段が販売口にマイカップが載置されていることを検出していると、飲料選択釦が押下された時点で、カードリーダは、カードから読み出した残金から割引した販売金額を減算し、この減算した残金をカードに書き込むようにしている。
【特許文献1】特開昭59−221790号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、カップ式自動販売機の飲料販売価格は、現金で内蔵カップを使用したときの販売価格と、現金でマイカップを使用したときの割引販売価格の2通りの価格設定であり、カードを使用した飲料販売価格も現金でマイカップを使用したときの割引販売価格に合わせるようにしていた。
しかしながら、カップ式自動販売機の金銭識別装置は、1円硬貨や5円硬貨が使用できないため、金銭識別装置に投入された現金でマイカップ割引販売価格で販売する場合に販売価格を10円単位で割引した金額に設定する必要があり、カードを使用した飲料販売価格も同じく10円単位で割引した金額に設定されていた。このため、例えば、内臓カップでカードを使用した販売の割引額を10円より小額にした5円割引と設定することができず、その分売上が減少する要因となっていた。
また、カードでマイカップを使用しての飲料購入も内蔵カップを使用した飲料購入と同じ割引販売価格で精算されるため、カードを使用する利用者はマイカップを使用して飲料を購入しても金銭的なメリットが得られなかった。
本発明は、上記実情に鑑みて、カードを使用して飲料を購入する、さらにマイカップを使用して飲料を購入する利用者が金銭的なメリットを得ることができるカップ式自動販売機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るカップ式自動販売機は、商品販売可能なカードまたは金銭の投入後の商品選択釦の押下に基づいて飲料調整手段で調製した飲料を販売口に載置したカップに注入して販売するカップ式自動販売機において、
前記飲料の販売に供するカップが内蔵カップか、マイカップかを判定するカップ判定手段と、
前記飲料の販売に供するカップが内蔵カップと判定されたときには内蔵カップを搬出するカップ供給手段と、
投入された金銭の金額を計数し、当該投入金額から販売金額を減算し、残金がある場合には返金する金銭識別装置と、
カードから読み出した残金から販売金額を減算し、当該減算した残金をカードに書き込むカードリーダと、
投入された金銭で内蔵カップでの飲料販売がされたときは現金販売価格で精算し、投入された金銭でマイカップでの飲料販売がされたときはマイカップ現金販売価格で精算し、カードで内蔵カップでの飲料販売がされたときはカード販売価格で精算し、カードでマイカップでの飲料販売がされたときはマイカップカード販売価格で精算をする制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の請求項2に係るカップ式自動販売機は、上記請求項1において、前記カップ判定手段は、前記販売口にカップが載置されたことを検出するカップ検出手段であり、当該カップ検出手段がカップを検出するとマイカップによる飲料販売と判定し、前記制御手段は前記カップ供給手段からの内蔵カップの搬出を行わないことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係るカップ式自動販売機は、上記請求項1において、前記カップ判定手段は、前記販売口にカップを載置したことを通知するマイカップ釦であり、当該マイカップ釦が押下されるとマイカップによる飲料販売と判定し、前記制御手段は前記カップ供給手段からの内蔵カップの搬出を行わないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カードを使用して飲料を購入する、さらにマイカップを使用して飲料を購入する利用者が金銭的なメリットを得ることができるカップ式自動販売機を提供することが可能となる。
また、カップ式自動販売機のカップ飲料販売時のごみを削減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るカップ式自動販売機の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係るカップ式自動販売機の外観図である。ここで例示するカップ式自動販売機1は、利用者の選択に応じて機内で調製したホット飲料もしくはコールド飲料をカップに注入して販売口から提供するもので、機内には、カップ供給装置(カップ供給手段)、温水タンク、原料容器、コーヒー抽出機、製氷機、冷却水槽などを備えている。機器筐体(図示せず)に開閉可能に取り付けられた前面扉2の内部には、 投入された現金(金銭)の金額を計数して送信するとともに、当該投入金額から販売金額を減算し、残金がある場合には返金する金銭識別装置26と、カードから読み出した残金を送信するとともに、当該残金から販売金額を減算し、この減算した残金をカードに書き込むカードリーダ27と、が備えられている(図2参照)。また、前面扉2には、利用者が好みの飲料を選択するための飲料選択釦(商品選択釦)3が飲料展示部4に展示された複数の飲料見本5に対応して設けてある。さらに、現金を投入するための投入口6、投入した現金または釣銭を返却するための返却レバー7、返却口8、カード投入口9、金銭残高などを表示する表示部10が設けられ、飲料が注入されたカップを販売する販売口11にはカップに飲料を注入する複数のノズル12と販売扉13が設けられている。
【0009】
図2は、カップ式自動販売機の制御ブロック図を示し、カップ式自動販売機1を制御する制御部20は、中央処理装置としてのCPU21と、CPU21の制御プログラムを格納するROM(リード・オンリー・メモリ)22と、CPU21の制御に必要な各種のプログラムやデータを随時記憶するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)23と、基準クロック発生部(図示せず)で発生するクロックをカウントして各種時間を計時するタイマー24とから構成されている。また、制御部20には、カップ式自動販売機1の各種設定データを入力するキーボード25と、投入された現金の金額を計数して制御部20に送信するとともに、当該投入金額から販売金額を減算し、残金がある場合には釣銭を返金する金銭識別装置26と、利用者のカードDから読み出した残金を制御部20に送信するとともに、当該残金から販売金額を減算し、この減算した残金をカードDに書き込むカードリーダ27と、利用者が好みの飲料を選択するための飲料選択釦3と、利用者がマイカップ使用を選択するためのマイカップ釦14(飲料の販売に供するカップが内蔵カップか、マイカップかを判定するカップ判定手段)と、マイカップ釦14が押下されずに飲料選択釦3が押下されたときに収容している内蔵カップ28aを搬出して販売口11の所定の位置に載置するカップ供給装置(カップ供給手段)28と、押下された飲料選択釦3に対応させて機内に収容している原料から飲料を調整する飲料調整装置(飲料調整手段)29とが接続されている。
【0010】
図3は制御部20の制御の第1の実施例を示すフローチャート図である。オペレーターがカップ式自動販売機1に備えられているキーボード25で現金販売価格(例えば、100円)、カード販売価格(例えば、95円)、マイカップ現金割引額(例えば、10円)、マイカップカード割引額(例えば、8円)を設定する(ステップS101)。
そして、利用者が販売口11の所定の位置にマイカップCを載置して、金銭識別装置26に100円硬貨を投入し(ステップS102:Yes)、マイカップ釦14を押下し(ステップS103:Yes)、飲料選択釦3を押下すると(ステップS104:Yes)、マイカップ釦14からマイカップ信号が、飲料選択釦3からは選択した飲料信号が制御部20に送られ、制御部20は現金販売価格(例えば、100円)からマイカップ現金割引額(例えば、10円)を引いた金額(例えば、90円)で精算して残金(例えば、10円)を金銭識別装置26から返却口8に釣銭として返金し(ステップS105)、カップ供給装置28は内臓カップ28aを搬出せずに(ステップS106)、飲料調整装置29は押下された飲料選択釦3に対応させて機内に収容している原料から飲料を調整して販売口11に載置されているマイカップCにノズル12から注入してカップ飲料の販売が完了する(ステップS107)。利用者は販売口11の販売扉13を開いて所望の飲料が注入されているマイカップCと返却口8に返金された釣銭(例えば、10円)を取り出す。
【0011】
また、利用者が金銭識別装置26に100円硬貨を投入し(ステップS102:Yes)、マイカップ釦14を押下せずに(ステップS103:No)、飲料選択釦3を押下すると(ステップS108:Yes)、制御部20は現金販売価格(例えば、100円)で精算し(ステップS109)、カップ供給装置28は内臓カップ28aを搬出して販売口11の所定の位置に載置し(ステップS110)、飲料調整装置29は押下された飲料選択釦3に対応させて機内に収容している原料から飲料を調整して販売口11に載置されている内蔵カップ28aにノズル12から注入して販売が完了する(ステップS111)。利用者は販売口11の販売扉13を開いて所望の飲料が注入されている内蔵カップ28aを取り出す。
さらに、利用者が販売口11の所定の位置にマイカップCを載置して、カードリーダ27にカードDを投入すると、カードリーダ27はカードDから読み出した残金を制御部20に送信し(ステップS122:Yes)、マイカップ釦14を押下し(ステップS123:Yes)、飲料選択釦3を押下すると(ステップS124:Yes)、制御部20はカード販売価格(例えば、95円)からマイカップカード割引額(例えば、8円)を引いた金額(例えば、87円)をカードDの残金から減算してこの減算した残金をカードDに書き込むことにより精算し(ステップS125)、カップ供給装置28は内臓カップ28aを搬出せずに(ステップS126)、飲料調整装置29は押下された飲料選択釦3に対応させて機内に収容している原料から飲料を調整して販売口11に載置されているマイカップCにノズル12から注入するとカップ飲料の販売が完了する(ステップS127)。利用者は販売口11の販売扉13を開いて所望の飲料が注入されているマイカップCとカードリーダ27からカードDを取り出す。
【0012】
また、利用者がカードリーダ27にカードDを投入し(ステップS122:Yes)、マイカップ釦14を押下せずに(ステップS123:No)、飲料選択釦3を押下すると(ステップS128:Yes)、制御部20はカード販売価格(例えば、95円)をカードDの残金から減算してこの減算した残金をカードDに書き込むことにより精算し(ステップS129)、カップ供給装置28は内臓カップ28aを搬出して販売口11の所定の位置に載置し(ステップS130)、飲料調整装置29は押下された飲料選択釦3に対応させて機内に収容している原料から飲料を調整して販売口11に載置されている内蔵カップ28aにノズル12から注入して販売が完了する(ステップS131)。利用者は販売口11の販売扉13を開いて所望の飲料が注入されている内蔵カップ28aとカードリーダ27からカードDを取り出す。
なお、利用者がマイカップ使用を選択するためのマイカップ釦14(飲料の販売に供するカップが内蔵カップか、マイカップかを判定するカップ判定手段)を前面扉2の所定の位置に設け、利用者のマイカップ釦14の押下に基づいて制御部20が飲料の販売に供するカップがマイカップと判定する実施の形態で説明しているが、販売口11に載置されたマイカップCを挟んで対向する位置にカップセンサー15(カップ判定手段としてのカップ検出手段)を設け、このカップセンサー15が出力する信号に基づいて制御部20が飲料の販売に供するカップがマイカップと判定するようにしてもよい。カップセンサー15は、赤外光を発光する発光部と、この赤外光を受光する受光部とを備えて構成され、マイカップCが販売口11の所定の位置に載置され、発光部が発光する赤外光がマイカップCに遮断されて受光部に到達しないと、制御部20はマイカップによる飲料の販売と判定し、販売口11にカップが載置されていないと、受光部は発光部が発光する赤外光を受光して制御部20は内蔵カップによる飲料の販売と判定する。
【0013】
次に、図5のフローチャート図を用いて制御部20の制御の第2の実施例を示す。オペレーターがカップ式自動販売機1に備えられているキーボード25で現金販売価格(例えば、100円)、カード販売価格(例えば、95円)、マイカップ現金販売価格(例えば、90円)、マイカップカード販売価格(例えば、87円)を設定する(ステップS201)。
そして、利用者が販売口11の所定の位置にマイカップCを載置して、金銭識別装置26に100円硬貨を投入し(ステップS202:Yes)、マイカップ釦14を押下し(ステップS203:Yes)、飲料選択釦3を押下すると(ステップS204:Yes)、マイカップ釦14からマイカップ信号が、飲料選択釦3からは選択した飲料信号が制御部20に送られ、制御部20はマイカップ現金販売価格(例えば、90円)で精算して残金(例えば、10円)を金銭識別装置26から返却口8に釣銭として返金し(ステップS205)、カップ供給装置28は内臓カップ28aを搬出せずに(ステップS206)、飲料調整装置29は押下された飲料選択釦3に対応させて機内に収容している原料から飲料を調整して販売口11に載置されているマイカップCにノズル12から注入してカップ飲料の販売が完了する(ステップS207)。利用者は販売口11の販売扉13を開いて所望の飲料が注入されているマイカップCと返却口8に返金された釣銭(例えば、10円)を取り出す。
【0014】
また、利用者が金銭識別装置26に100円硬貨を投入し(ステップS202:Yes)、マイカップ釦14を押下せずに(ステップS203:No)、飲料選択釦3を押下すると(ステップS208:Yes)、制御部20は現金販売価格(例えば、100円)で精算し(ステップS209)、カップ供給装置28は内臓カップ28aを搬出して販売口11の所定の位置に載置し(ステップS210)、飲料調整装置29は押下された飲料選択釦3に対応させて機内に収容している原料から飲料を調整して販売口11に載置されている内蔵カップ28aにノズル12から注入して販売が完了する(ステップS211)。利用者は販売口11の販売扉13を開いて所望の飲料が注入されている内蔵カップ28aを取り出す。
さらに、利用者が販売口11の所定の位置にマイカップCを載置して、カードリーダ27にカードDを投入すると、カードリーダ27はカードDから読み出した残金を制御部20に送信し(ステップS222:Yes)、マイカップ釦14を押下し(ステップS223:Yes)、飲料選択釦3を押下すると(ステップS224:Yes)、制御部20はマイカップカード販売価格(例えば、87円)をカードDの残金から減算してこの減算した残金をカードDに書き込むことにより精算し(ステップS225)、カップ供給装置28は内臓カップ28aを搬出せずに(ステップS226)、飲料調整装置29は押下された飲料選択釦3に対応させて機内に収容している原料から飲料を調整して販売口11に載置されているマイカップCにノズル12から注入するとカップ飲料の販売が完了する(ステップS227)。利用者は販売口11の販売扉13を開いて所望の飲料が注入されているマイカップCとカードリーダ27からカードDを取り出す。
【0015】
また、利用者がカードリーダ27にカードDを投入し(ステップS222:Yes)、マイカップ釦14を押下せずに(ステップS223:No)、飲料選択釦3を押下すると(ステップS228:Yes)、制御部20はカード販売価格(例えば、95円)をカードDの残金から減算してこの減算した残金をカードDに書き込むことにより精算し(ステップS229)、カップ供給装置28は内臓カップ28aを搬出して販売口11の所定の位置に載置し(ステップS230)、飲料調整装置29は押下された飲料選択釦3に対応させて機内に収容している原料から飲料を調整して販売口11に載置されている内蔵カップ28aにノズル12から注入して販売が完了する(ステップS231)。利用者は販売口11の販売扉13を開いて所望の飲料が注入されている内蔵カップ28aとカードリーダ27からカードDを取り出す。
以上説明したように、商品販売可能なカードまたは現金の投入後の飲料選択釦3の押下に基づいて飲料調整装置29で調製した飲料を販売口11に載置したカップに注入して販売するカップ式自動販売機1に、飲料の販売に供するカップが内蔵カップ28aか、マイカップCかを判定するマイカップ釦14(カップセンサー15)と、飲料の販売に供するカップが内蔵カップと判定されたときには内蔵カップ28aを搬出するカップ供給装置28と、投入された現金の金額を計数し、当該投入金額から販売金額を減算し、残金がある場合には返金する金銭識別装置26と、カードDから読み出した残金から販売金額を減算し、当該減算した残金をカードDに書き込むカードリーダ27と、投入された現金で内蔵カップ28aでの飲料販売がされたときは現金販売価格で精算し、投入された現金でマイカップCでの飲料販売がされたときはマイカップ現金販売価格で精算し、カードDで内蔵カップ28aでの飲料販売がされたときはカード販売価格で精算し、カードDでマイカップCでの飲料販売がされたときはマイカップカード販売価格で精算をする制御部20と、を備えたことにより、カードDを使用して飲料を購入する、さらにマイカップCを使用して飲料を購入する利用者が金銭的なメリットを得ることができるカップ式自動販売機1を提供することが可能となる。
【0016】
また、カップ判定手段は、販売口11にカップが載置されたことを検出するカップセンサー15であり、当該カップセンサー15がカップを検出するとマイカップCによる飲料販売と判定し、制御部20はカップ供給装置28からの内蔵カップ28aの搬出を行わないことにより、カップ式自動販売機1のカップ飲料販売時のごみを削減することが可能となる。
さらに、カップ判定手段は、販売口11にカップを載置したことを通知するマイカップ釦14であり、当該マイカップ釦14が押下されるとマイカップCによる飲料販売と判定し、制御部20はカップ供給装置28からの内蔵カップ28aの搬出を行わないようにしても、カップ式自動販売機1のカップ飲料販売時のごみを削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態であるカップ式自動販売機を示した外観図である。
【図2】図1に示したカップ式自動販売機のマイカップ釦を適用した制御部を示したブロック図である。
【図3】図1に示したカップ式自動販売機の第1の実施例の制御部の制御を示したフローチャート図である。
【図4】図1に示したカップ式自動販売機のカップセンサーを適用した制御部を示したブロック図である。
【図5】図1に示したカップ式自動販売機の第2の実施例の制御部の制御を示したフローチャート図である。
【符号の説明】
【0018】
1 カップ式自動販売機
3 飲料選択釦(商品選択釦)
6 投入口
7 返却レバー
8 返却口
9 カード投入口
10 表示部
11 販売口
13 販売扉
14 マイカップ釦(カップ判定手段)
15 カップセンサー(カップ判定手段としてのカップ検出手段)
20 制御部(制御手段)
26 金銭識別装置
27 カードリーダ
28 カップ供給装置(カップ供給手段)
28a 内蔵カップ
29 飲料調製装置(飲料調製手段)
C マイカップ
D カード


【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品販売可能なカードまたは金銭の投入後の商品選択釦の押下に基づいて飲料調整手段で調製した飲料を販売口に載置したカップに注入して販売するカップ式自動販売機において、
前記飲料の販売に供するカップが内蔵カップか、マイカップかを判定するカップ判定手段と、
前記飲料の販売に供するカップが内蔵カップと判定されたときには内蔵カップを搬出するカップ供給手段と、
投入された金銭の金額を計数し、当該投入金額から販売金額を減算し、残金がある場合には返金する金銭識別装置と、
カードから読み出した残金から販売金額を減算し、当該減算した残金をカードに書き込むカードリーダと、
投入された金銭で内蔵カップでの飲料販売がされたときは現金販売価格で精算し、投入された金銭でマイカップでの飲料販売がされたときはマイカップ現金販売価格で精算し、カードで内蔵カップでの飲料販売がされたときはカード販売価格で精算し、カードでマイカップでの飲料販売がされたときはマイカップカード販売価格で精算をする制御手段と、を備えたことを特徴とするカップ式自動販売機。
【請求項2】
前記カップ判定手段は、前記販売口にカップが載置されたことを検出するカップ検出手段であり、当該カップ検出手段がカップを検出するとマイカップによる飲料販売と判定し、前記制御手段は前記カップ供給手段からの内蔵カップの搬出を行わないことを特徴とする請求項1に記載のカップ式自動販売機。
【請求項3】
前記カップ判定手段は、前記販売口にカップを載置したことを通知するマイカップ釦であり、当該マイカップ釦が押下されるとマイカップによる飲料販売と判定し、前記制御手段は前記カップ供給手段からの内蔵カップの搬出を行わないことを特徴とする請求項1に記載のカップ式自動販売機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−217761(P2009−217761A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−63452(P2008−63452)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】