説明

カップ状紙容器

【課題】 ポリエステル系樹脂をラミネートした原紙を材料としたカップ状紙容器の液洩れを防止する構造を提供する。
【解決手段】 ポリエステル系樹脂をラミネートした原紙を用いたカップ状紙容器において、カップ状紙容器の胴部ブランクが、原紙からなる紙層の内面側に、ポリエステル樹脂層より融点の低い低融点樹脂層を介して、Homo−PET樹脂又は低融点樹脂を添加した共重合PET樹脂からなるポリエステル樹脂層を積層してなることを特徴とする。前記低融点樹脂層としては、LDPE、LLDPE、またはEMAが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ポリエステル系樹脂をラミネートした原紙を材料としたカップ状紙容器の液洩れを防止する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポリエステル系樹脂をラミネートした原紙を材料とした紙カップは、グラタン、ケーキなどオーブン、電子レンジで使用されてきた。
この種の紙カップは、耐熱性以外にも樹脂自体の臭気が少ない、液体の香り成分の吸着が少ないという利点があり、液体を入れる容器としても求められている。
しかし、紙カップは、図5に示すように、胴部縦方向のサイドシール個所(胴サイドシーム部11)と、底部7の円周方向のボトムシール個所12との貼合個所がある。
そして、図6に示すように、胴サイドシーム部11は胴部ブランクの端部を重ねるように巻いて貼り合わせているため内側に段差が形成される。
胴部5の内側には底部7を嵌め込んでボトムシールしているので、胴サイドシシーム部11の段差とボトムシール個所12とが交差する底段差部8には隙間9を生じてしまい、紙カップに充填した液体が隙間から洩れ出すおそれがある。
液体を洩れないようにするには、紙カップの成型に際して、上記底段差部を埋める必要がある。
従来のポリエチレンをラミネートした原紙を材料とした紙カップでは、ポリエチレンの融点が110℃程度であり、ヒートシール性が良くて流動しやすいので、ボトムシール時に前記底段差部8の隙間9にポチエチレンが流れ込んで埋めることができた。
しかし、ポリエステル系樹脂の場合は、融点が200℃以上であり、ボトムシール時に前記底段差部8の隙間を十分に埋めることができず、洩れ経路が生じてしまう欠点があった。
この洩れ経路は、胴部の下端を折り返して底部の周壁を包み込むことによりある程度解消しうるが、根本的な解決とはならなかった。
【特許文献1】特開平10−53238号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その主たる課題は、ポリエステル系樹脂をラミネートした原紙を材料としたカップ状紙容器において、胴サイドシーム部と底部のボトムシール個所とが交差する部分に形成される底段差部の隙間を埋めて洩れ経路を生じさせないようにしたカップ状紙容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、
ポリエステル系樹脂をラミネートした原紙を用いたカップ状紙容器において、
カップ状紙容器の胴部ブランクが、
原紙からなる紙層と、
該紙層の内面側に積層されて内面第1層となるポリエステル樹脂層より融点の低い低融点樹脂からなる内面第2層と、
該内面第2層の内面側に積層された内面第1層とを有しており、
該内面第1層が、Homo−PET樹脂または共重合PET樹脂からなるポリエステル樹脂層、又はポリエステル樹脂より融点の低い低融点樹脂を添加したポリエステル樹脂層からなっていることを特徴とする。
また、請求項2の発明では、
前記内面第2層が、LDPE、LLDPE、またはEMAからなることを特徴とする。
更に、請求項3の発明では、
前記内面第1層が、ポリエステル樹脂より低融点であって、融点が90〜140℃の低融点樹脂を1〜30重量%の範囲で混合したポリエステル樹脂層からなることを特徴とする。
また、請求項4の発明では、
前記内面第1層のポリエステル樹脂層に添加する低融点樹脂がアイオノマー樹脂であることを特徴とする。
請求項5の発明では、
前記胴部ブランクが、胴部形成時に内面側となる端部を、内面側の面を所定の厚みに切り欠き、残った部分を折り返して切り欠かれた部分に重ねて端面を塞ぐスカイバー処理部、または前記胴部形成時に内面側となる端部の端面に樹脂を塗布して被覆する樹脂被覆部を形成してなることを特徴とする。
また、請求項6の発明では、
前記紙層の外面側に、Homo−PET樹脂又は共重合PET樹脂からなるポリエステル樹脂またはコート材からなる外面層を積層してなることを特徴とする。
更に、請求項7の発明では、
前記カップ状紙容器が、胴部の両端部が互いに重なるように巻き付けて結合する際に、マンドレルを移動して加熱するムービングマンドレルを用いており、
前記胴部の底部を塞ぐ底紙が平板部と該平板部の外周縁から一体的に折れ曲がって環状で幅狭なのりしろ部とからなっており、該底紙ののりしろ部が胴部の下端を折り返して挟み込んでボトムカールし、ボトムシールした個所を圧着して胴部に底紙を一体に結合してなり、
前記圧着方式が、内周面に沿って回転しながら加圧する回転圧着式または径方向に加圧するエキスパンダ方式からなっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
この発明では、ポリエステル系樹脂をラミネートした原紙であっても、紙層とポリエステル樹脂層との間に低融点樹脂層を設けることで、低温で溶融した低融点樹脂層を介してポリエステル樹脂層を動かし、底段差部の隙間を埋めて洩れ経路を塞ぎ、容器内の液体の洩れを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に、この発明のカップ状紙容器を紙カップに適用した場合の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
紙カップ10は、図5に示すように、胴部ブランク6の端部を縦方向にヒートシールして胴サイドシーム部11を有する筒状の胴部5と、該胴部5の下部に嵌合した底部7をヒートシールしたボトムシール個所12を有する形状からなっている。
【0007】
図2(a)に示すように、胴部ブランク6の端部を重ねてサイドシールして胴サイドシーム部11を形すると内側に段部が生じ、断面チャンネル状の底部を嵌め込むと上記胴サイドシーム部11と交差する個所に底段差部8が形成される。
そこで、ボトムシールにより底部7を溶着する際に、前記底段差部8の近傍が加熱され、後述のように、底段差部8の隙間9は樹脂によって埋まり、洩れ経路が無くなる。
【0008】
紙カップ1の原材料構成として、胴部ブランク6の材料構成を以下のようにする(図1参照)。
ポリエステル樹脂層1(内面第1層)/低融点樹脂層2(内面第2層)/紙層3/外面層4
(1)ポリエステル樹脂層1(内面第1層)
ポリエステル樹脂であればよいが、本実施例では、Homo−PET(ホモポリマーのポリエチレンテレフタレート)、または共重合PET(コポリマーのポリエチレンテレフタレート)のいずれかを使用することができる。
【0009】
このポリエステル樹脂層1は、前記ポリエステル樹脂に、90〜140℃の低融点樹脂を1〜30重量%の範囲で混合すれば、低温ヒートシール性が優れ、洩れ防止効果が高くなり好ましい。
ここで、混合する低融点樹脂は、前記ポリエステル樹脂より低融点の樹脂であり、これを混合することでポリエステル樹脂層1の融点をやや下げることができ、加熱時における流動性を高めることができる。
【0010】
(2)低融点樹脂層2(内面第2層)
ポリエステル樹脂層1より融点の低い樹脂を使用する。
例えば、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、またはEMA(エチレン・メタアクリル酸共重合樹脂)を使用することが実用上好ましく、特にLLDPEが好ましい。
融点は、70〜140℃の範囲が望ましい。
この低融点樹脂層2は、ボトムシールなどの加熱時にポリエステル樹脂層1より先に溶けて動きだし、ポリエステル樹脂層1を連動させて、底段差部8の隙間9を埋めて、洩れ経路を塞ぐものである(図2(b)参照)。
【0011】
(3)紙層3
紙層3は、紙器用の公知の板紙(一例として坪量100〜500g/m)が用いられる。
【0012】
(4)外面層4
外面層は、設けても、設けなくてもよい。
外面層4を設ける場合は、ポリエステル樹脂またはコート材が用いられる。
ここでポリエステル樹脂としては、Homo−PET、または共重合PETを使用することが好ましい。
【0013】
上記胴部5を形成すべく扇状に形成された胴部ブランク6は、サイドシーム時に内面側となる端面をスカイブ処理するか、端面に樹脂を塗布して断面を密閉することが好ましい。
これらはカップの用途に応じて、適宜設計することができる。
これにより、前記胴部ブランクの端面を露出することがなく、衛生上有益である。
【0014】
図3はスカイブ処理を説明する断面図である。
符号15は、スカイバー処理部であり、胴部ブランク6の端部を重ねてサイドシールする際に内面側となる端部6aを、略半分の厚みに切り欠き、略半分の厚みになって残った部分を外側に折り返して切り欠かれた部分に隙間無く重ねて接着し、端面が露出しないよう塞ぐ構造とする。
【0015】
また、図4は樹脂の塗布処理を説明する断面図である。
符号16は、樹脂被覆部であり、胴部ブランク6をサイドシールする際に内面側となる端部の端面を覆って塞ぐように樹脂の塗料を塗布して端面が露出しない構造とする。
この際に、内面側サイドシーム端面に樹脂があることが必要となる。
【0016】
底部7を形成する底部ブランクの材料構成は、上記胴部ブランク6と同一の構成でもよいし、低融点樹脂層2を省略したポリエステル樹脂層1/原紙3/外面層4の3層構造であってもよい。
【0017】
次に、胴部ブランクと底部ブランクを用いて対照品と実施品のテスト1〜7の紙カップをそれぞれ成型し、それらの紙カップに界面活性剤を含む洩れ検査液を紙カップの8分目まで入れ、20分間放置した後、洩れを確認した。
【0018】
[テスト1]
胴部ブランク構成(対照品1)
ポリエステル樹脂層1 exHomo−PET
低融点樹脂層2 無し
紙層3 坪量250g/m
外面層 無し
底部ブランク構成 胴部ブランクと同じ
端面処理 無し
洩れ検査結果(洩れ数/検査数) 70/500
【0019】
[テスト2]
胴原紙構成(対照品2)
ポリエステル樹脂層1 exHomo−PET
低融点樹脂層2 無し
原紙3 坪量250g/m
外面層 無し
底部ブランク構成 胴部ブランクと同じ
端面処理 スカイバー処理
洩れ検査結果(洩れ数/検査数) 10/500
【0020】
[テスト3]
胴部ブランク構成(対照品3)
ポリエステル樹脂層1 exCo−PET
低融点樹脂層2 無し
原紙3 坪量250g/m
外面層 無し
底部ブランク構成 胴部ブランクと同じ
端面処理 スカイバー処理
洩れ検査結果(洩れ数/検査数) 5/500
【0021】
[テスト4]
胴部ブランク構成(対照品4)
ポリエステル樹脂層1 Co−PET(低融点樹脂添加)
低融点樹脂層2 接着剤
原紙 坪量250g/m
外面層 無し
底部ブランク構成 胴部ブランクと同じ
端面処理 ポリエステル系樹脂塗布
洩れ検査結果(洩れ数/検査数) 2/500
【0022】
[テスト5]
胴部ブランク構成(実施品1)
ポリエステル樹脂層1 Co−PET(低融点樹脂添加)
低融点樹脂層2 LLDPE
紙層3 坪量250g/m
外面層 無し
底部ブランク構成 テスト4の胴部ブランクと同じ
端面処理 ポリエステル系樹脂塗布
洩れ検査結果(洩れ数/検査数) 0/1000
【0023】
[テスト6]
胴部ブランク構成(実施品2)
ポリエステル樹脂層1 Co−PET(低融点樹脂添加)
低融点樹脂層2 LLDPE
紙層3 坪量250g/m
外面層4 exHomo−PET
底部ブランク構成 テスト4の胴部ブランクと同じ
端面処理 ポリエステル系樹脂塗布
洩れ検査結果(洩れ数/検査数) 0/1000
【0024】
[テスト7]
胴部ブランク構成(実施品3)
ポリエステル樹脂層1 Co−PET(低融点樹脂添加)
低融点樹脂層2 LLDPE
原紙 坪量250g/m
外面層 exHomo−PET
底部ブランク構成 テスト4の胴部ブランクと同じ
端面処理 スカイバー処理
洩れ検査結果(洩れ数/検査数) 0/1000
【0025】
上記実施品のテストにおいて、ポリエステル樹脂層1にブレンドする低融点樹脂としてアイオノマー樹脂を使用した。具体的には「ハイミラン(登録商標)」(三井・デュポンポリケミカル社販売)を使用した。混合量は1〜30重量%の範囲内であるが、18〜20%の範囲で使用することが好ましい。
また、低融点樹脂層2の素材としては、LDPE、LLDPE、またはEMAのいずれでもよいが、LLDPEはネックイン現象が出にくい。
【0026】
次に、紙カップの成形に際しては、公知の手法で胴部ブランクをマンドレルに沿わせて胴部成形器により筒状に成形してサイドシール部となる縁部をヒートシールする。
そして、胴部の内周面と底部とが加熱されてボトムシール部となる個所をヒートシールする。
【0027】
また、前記実施品のテストにおいて、高温のホットエアーを照射するヒートシール時に、マンドレル(ムービングマンドレル)を移動させておくと、ポリエステル樹脂層や低融点樹脂層を効率的に加熱し、低融点樹脂層に、あるいはPET樹脂を確実に溶融することができ、洩れ検査結果を0/10000まで向上させることができた。
【0028】
このカップの成型方法について、図7〜9を参照しながら説明する。
本実施例では、カップの成型装置として前記のようにムービングマンドレルを使用することが好ましい。
通常のマンドレルの場合、図7(a)に示すように、ボトムシール個所で底紙を介して複数回(図示例では3回)の熱風による加熱を行う(a−1〜a−3)。 図7で、20は胴部原紙、30はカップの底部となる底紙であり、31は平坦部、32は平板部31の外周縁から一体的に折れ曲がって環状で幅狭に設定されたのりしろ部、矢印は加熱の位置を示す。
【0029】
これに対して、ムービングマンドレルでは図7(b)に示すように、底紙30の位置が胴部原紙20の上方にセットされ、胴部20のボトムシール対応個所12’に複数回(図示例では2回)の加熱を行い(b−1、b−2)、次いで胴部原紙20が上昇し相対的に底紙30が下降した位置(図7(a)の位置)で底紙30を介して加熱を行う(b−3)。
そして、図7(c)に示すように、胴部原紙20の下端を折り返して、のりしろ部31を挟み込んでボトムカールし、ボトムシールが行われる。
【0030】
次ぎに、上記ボトムシール個所を圧着する。
圧着方式には、ロールアウト(回転圧着)方式とエキスパンダ方式とがある。
ロールアウト方式は、図8(a)(b)に示すように、カップ底部のボトムシール部12となる内周面に沿ってローラ状の加圧子40を回転させながら加圧して結合する。
【0031】
エキスパンダ方式の場合は、図9(a)(b)に示すように、複数分割(図示例では4分割)された断面が略扇状のブロックからなる加圧子40’を中心から径方向外側に放射状に進めてカップ底部のボトムシール部12を加圧する(a−1)。
図示例では、上記加圧子40’を45度回転させ(胴部を回転させてもよい)、隙間無く加圧するようにしている(a−2)。
圧着方式はいずれでもよいが、エキスパンダ方式の場合は圧着個所に回転方向の力を加えることがないので好ましい。
【0032】
この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】胴部ブランクの一例を示す断面図である。
【図2】底段差部が埋まり、洩れ経路が無くなった状態を示す要部断面図である。
【図3】スカイバー処理を説明する図であり(a)は胴部ブランクの正面図、(b)は平面図、(c)は端部を拡大した断面図である。
【図4】樹脂で被覆する処理を説明する図であり(a)は胴部ブランクの正面図、(b)は平面図、(c)は端部を拡大した断面図である。
【図5】紙カップの斜視図である。
【図6】従来の紙カップの底段差部の隙間を示す要部拡大図である。
【図7】マンドレルを用いた加熱方式であって、(a)は通常のマンドレル、(b)はムービングマンドレル、(c)はボトムカールを説明する図である。
【図8】(a)はロールアウトによる圧着方式を示す平面図、(b)は同断面図である。
【図9】(a)はエキスパンド方式を示す平面図、(b)は同断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 ポリエステル樹脂層(内面第1層)
2 低融点樹脂層(内面第2層)
3 紙層
4 外部層
5 胴部
6 胴部ブランク
7 底部
8 底段差部
10 紙カップ
11 胴サイドシーム部(胴サイドシール個所)
12 ボトムシール個所
15 スカイバー処理部
16 樹脂被覆部
20 胴部原紙
30 底紙
31 平坦部
32 のりしろ部
40、40’ 加圧子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエステル系樹脂をラミネートした原紙を用いたカップ状紙容器において、
カップ状紙容器の胴部ブランクが、
原紙からなる紙層と、
該紙層の内面側に積層されて内面第1層となるポリエステル樹脂層より融点の低い低融点樹脂からなる内面第2層と、
該内面第2層の内面側に積層された内面第1層とを有しており、
該内面第1層が、Homo−PET樹脂または共重合PET樹脂からなるポリエステル樹脂層、又はポリエステル樹脂より融点の低い低融点樹脂を添加したポリエステル樹脂層からなっていることを特徴とするカップ状紙容器。
【請求項2】
内面第2層が、LDPE、LLDPE、またはEMAからなることを特徴とする請求項1に記載のカップ状紙容器。
【請求項3】
内面第1層が、ポリエステル樹脂より低融点であって、融点が90〜140℃の低融点樹脂を1〜30重量%の範囲で混合したポリエステル樹脂層からなることを特徴とする請求項1に記載のカップ状紙容器。
【請求項4】
内面第1層のポリエステル樹脂層に添加する低融点樹脂がアイオノマー樹脂であることを特徴とする請求項1、2または3に記載のカップ状紙容器。
【請求項5】
胴部ブランクが、胴部形成時に内面側となる端部を、内面側の面を所定の厚みに切り欠き、残った部分を折り返して切り欠かれた部分に重ねて端面を塞ぐスカイバー処理部、または前記胴部形成時に内面側となる端部の端面に樹脂を塗布して被覆する樹脂被覆部を形成してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカップ状紙容器。
【請求項6】
紙層の外面側に、Homo−PET樹脂又は共重合PET樹脂からなるポリエステル樹脂またはコート材からなる外面層を積層してなることを特徴とする請求項1から3に記載のいずれかのカップ状紙容器。
【請求項7】
カップ状紙容器が、胴部の両端部が互いに重なるように巻き付けて結合する際に、マンドレルを移動して加熱するムービングマンドレルを用いており、
前記胴部の底部を塞ぐ底紙が平板部と該平板部の外周縁から一体的に折れ曲がって環状で幅狭なのりしろ部とからなっており、該底紙ののりしろ部が胴部の下端を折り返して挟み込んでボトムシール個所を圧着して胴部に底紙を一体に結合してなり、
前記圧着方式が、内周面に沿って回転しながら加圧する回転圧着式または径方向に加圧するエキスパンダ方式からなっていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のカップ状紙容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−91323(P2007−91323A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−286551(P2005−286551)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(000223193)東罐興業株式会社 (90)
【Fターム(参考)】