説明

カテーテルベースのファスナーを移植するための装置および方法

システムおよび方法は、標的化した身体領域内、例えば、中空の身体器官または腔内空間内に、1つ以上の留め具構造体(14)を移植する。この留め具構造体(14)は、脈管壁に移植され、そして、中空の身体器官または腔内空間内に、プロテーゼ(20)を固定するのに役立つ。本発明の1つの局面は、組織内で配置するための大きさおよび構成のファスナー本体を備えるファスナーを提供する。このファスナー本体は、力に応答して組織に貫入するための領域を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般に、例えば、中空の身体器官および/または血管の、罹患したか、および/または傷ついたセクションの修復のための、身体内の標的化した部位へのプロテーゼの送達に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
損傷または疾患に起因する脈管壁の弱化は、脈管の拡大および動脈瘤の形成をもたらし得る。処置されないままだと、動脈瘤は、サイズが大きくなり得、そして最終的には破裂し得る。
【0003】
例えば、大動脈瘤は、主に、腹部領域において、通常は、腎動脈と大動脈分岐部との間の腎臓下の領域において生じる。動脈瘤はまた、大動脈弓と腎動脈との間の胸動脈領域においても生じ得る。大動脈瘤の破裂は、大量出血を生じ、高い割合の死亡率を有する。
【0004】
脈管の罹患したかまたは傷ついたセクションの開放式外科的置換術は、脈管破裂の危険を取り除き得る。この手順において、脈管の罹患したかまたは傷ついたセクションが除去され、そして、真っ直ぐな構成または二股の構成のいずれかで作製された、プロテーゼ移植片が挿入され、次いで、縫合糸により、生来の脈管の端部に永久に取付けられ、シールされる。これらの手順のためのプロテーゼ移植片は、通常、支持されていない織物の管であり、代表的には、ポリエステル、ePTFEまたは他の適切な材料から作製される。この移植片は、長手軸方向には支持されていないので、動脈瘤および生来の脈管の形態の変化に対応し得る。しかし、これらの手順は、大きな外科的切開を必要として、高い割合の罹患率および死亡率を有する。さらに、多くの患者は、他の同時罹患率に起因して、この型の広範囲にわたる外科手術に適していない。
【0005】
血管内動脈瘤修復は、開放式外科的修復に関連する問題を克服するために導入された。動脈瘤は、腔内に置かれた脈管プロテーゼとブリッジをかけられる。代表的には、大動脈瘤のためのこれらのプロテーゼ移植片は、大腿動脈を通して送達され、カテーテル上で崩壊する。これらの移植片は、通常、金属足場(ステント)構造体に取付けられた布材料と共に設計され、この足場構造体は、脈管の内径と接触するように拡張するか、または拡張される。開放式外科的動脈瘤修復とは異なり、腔内に配置される移植片は、生来の脈管に縫合されないが、ステントから延び、配置の間に生来の脈管内に貫入するいずれかのバーブに頼るか、または、このステント自体の半径方向の拡張力を利用して、移植片を適所に保持する。これらの移植片取り付け手段は、縫合糸と比較して、同じレベルの取り付けを提供せず、配置の際に、生来の脈管を傷つけ得る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
本発明は、標的化した身体領域内、例えば、中空の身体器官または腔内空間内に、1つ以上の留め具構造体を移植するシステムおよび方法を提供する。この留め具構造体は、脈管壁に移植され、中空の身体器官または腔内空間内にプロテーゼを固定するのに役立つ。
【0007】
本発明の1つの局面は、組織内で配置するための大きさおよび構成のファスナー本体を備えるファスナーを提供する。このファスナー本体は、力に応答して組織に貫入するための領域を備える。このファスナーはさらに、プロテーゼ上の取り付け部位に結合するような大きさおよび構成のファスナー本体により担持された取り付け要素を備える。
【0008】
ファスナー本体は、種々の構成であり得る。例えば、ファスナー本体は、組織内に進められる、らせん状コイルを備え得る。別の例として、ファスナー本体は、拡張されて組織と接触し得る、ステントリングを備え得る。このステントリングは、組織貫入要素(例えば、バーブ)を担持して、組織内のその位置をさらに保証し得る。
【0009】
この取り付け要素は、例えば、機械式結合アセンブリ、および/または、磁性結合アセンブリ、および/または、化学的結合アセンブリを備え得る。
【0010】
本発明の別の局面は、標的化した組織領域にある組織にプロテーゼを固定するためのシステムおよび方法を提供する。このシステムおよび方法は、(i)標的化した組織領域内に少なくとも1つのファスナーを導入し;(ii)標的化した組織領域にある組織内にこのファスナーを移植し;(iii)工程(i)および(ii)の後に、標的化した組織領域内にプロテーゼを導入し、そして(iv)標的化した組織領域にある組織に、プロテーゼを固定するために、ファスナーにプロテーゼを取り付ける。
【0011】
本発明の別の局面は、標的化した組織領域にある組織にプロテーゼを固定するためのシステムおよび方法を提供する。このシステムおよび方法は、(i)標的化した組織領域内にプロテーゼを導入し;(ii)プロテーゼを、標的化した組織領域にある組織と接触させて置き;(iii)工程(i)および(ii)の後に、標的化した組織領域内に少なくとも1つのステントリングを導入し;そして、(iv)標的化した組織領域内の組織に該プロテーゼを固定するために、プロテーゼに対してステントリングの外側表面を押し付ける。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(発明の詳細な説明)
図面は、プロテーゼを脈管壁または中空の身体器官に取り付けるための、種々のシステムおよび方法22、40および60を図示する。システムおよび方法22、40および60は、身体のあらゆる場所において使用され得る。システムおよび方法22、40および60は、血管の罹患したかまたは傷ついたセクションの修復、特に、腹部大動脈瘤の修復に適している。この理由から、システムおよび方法22、40および60は、この適応の文脈で記載される。なお、システムおよび方法22、40および60が、他の多様な適応において使用され得ることが認識されるべきである。
【0013】
図面は、例示の目的で、システムおよび方法22、40および60の3つの一般的な型を図示する。これらは、それぞれ、I型(図1〜10)、II型(図11〜21)およびIII型(図22〜25)と呼ばれる。
【0014】
3つの型I、IIおよびIIIは、いくつかの一般的な特徴を共有する。例えば、I型、II型およびIII型の全てについて、システムおよび方法22、40および60は、標的化した身体領域、例えば、中空の身体器官または腔内空間内に、1つ以上の留め具構造体を移植する。システムおよび方法22、40および60は、身体の外側からの操作によって、血管系を介して留め具構造体を配置し得る。留め具構造体は、脈管壁に移植され、中空の身体器官または腔内空間内にプロテーゼを固定するのに役立つ。プロテーゼは、例えば、動脈系または静脈系のいずれかの生来の血管を傷つけることなく配置され得る、血管内移植片を備え得る。血管内移植片は、例えば、半径方向に拡張する脈管ステントおよび/またはステント移植片を含み得る。移植片は、例えば、動脈瘤(例えば、腹部大動脈瘤)を排除するか、または動脈瘤にブリッジをかけるために、血管系内に置かれ得る。移植片は、望ましくは、動脈瘤の形態の変化に適合し、そして、血管内動脈瘤を修復する。
【0015】
I型、II型およびIII型のシステムおよび方法22、40および60は、構造の細部が異なり、時には、留め具構造体およびプロテーゼが配置される順序が異なる。I型、II型およびIII型の各々が、ここで、より詳細に記載される。
【0016】
(I. I型のシステムおよび方法)
図1〜10は、I型の配置として特徴付けられ得る、システムおよび方法22を図示する。この実施形態において、システムおよび方法22は、まず、ファスナー取り付けアセンブリ10を使用して、1つ以上の個々のファスナー14を配置する。図1に示されるように、アセンブリ10は、標的化したプロテーゼ取り付け部位12に配置される。図1において、標的化した部位12は、腹部大動脈瘤内にあるものとして示される。標的化した部位12は、当然、身体内の他の場所であり得る。
【0017】
図2が示すように、ファスナー取り付けアセンブリ10は、プロテーゼ20を配置する前に、標的化した部位12において、脈管壁内に所望の配列で移植された1つ以上のファスナー14が機能するのに役立つ。より詳細に記載されるように、ファスナー14の各々は、使用の際に、部位12に配置されたプロテーゼ20上の対応する取り付け要素18に結合する、取り付け要素16を備える。
【0018】
この配置(図3を参照のこと)において、I型のシステムおよび方法22は、プロテーゼ送達カテーテル24を備える。カテーテル24は、ファスナー14を部位12に移植した後、そして、ファスナー取り付けアセンブリ10を除去した後に、標的化したプロテーゼ取り付け部位12に配置される。図3が示すように、ガイドワイヤが、カテーテル24をプロテーゼ取り付け部位12に案内するのに役立つ。カテーテル24は、例えば、プロテーゼ20の半径方向の拡張によって、標的化した部位12への配置のためにプロテーゼ20を担持する(図4を参照のこと)。プロテーゼ20は、取り付け要素18を備える。プロテーゼ20全体(または、プロテーゼ20の少なくとも近位端)を拡張した後(図5を参照のこと)、カテーテル24は、プロテーゼ20の近位端上の取り付け要素18が、ファスナー14の取り付け要素16と係合して置かれるように操作される。それにより、プロテーゼ20は、ファスナー14に対して適所に係留される。
【0019】
ファスナー取り付けアセンブリ10およびプロテーゼ送達カテーテル24の構造および配置は変化し得、そして、システムおよび方法22(または、これ以降に記載される他のシステムおよび方法40および60)の目的を達成するために重要ではない。ファスナー取り付けアセンブリ10は、例えば、2002年11月29日に出願された、同時係属中の米国特許出願番号10/307,226(これは、本明細書中に参考として援用される)に示されるようなものであり得る。このプロテーゼ送達カテーテル24は、自己拡張型ステント移植片の送達のための従来の型であり得る。
【0020】
(A.ファスナーおよびファスナー取り付け要素)
ファスナー14は、多様に構築され得る。例えば、ファスナー14は、例えば、円筒状または三角形のような種々の配置を有し得る。ファスナー14は、金属製のファスナーステープル型(例えば、ステンレス鋼)製であっても、ポリマー材料から構築されていてもよい。
【0021】
1つの代表的な実施形態(図6Aおよび6Bを参照のこと)において、ファスナー14は、らせん状ファスナー24を備える。このらせん状ファスナー24は、先の尖った遠位端26および近位端28を備える。近位端28は、その組織内への貫入を制限するような好ましい大きさおよび構成であり、その結果、近位端28は、脈管壁内の組織の外側に露出される。例示される実施形態において、近位端28は、完全に直径を横切るキャップまたはキャリア74を備える。キャリア74は、ファスナー24が、開いたコイルになるのを防ぎ、組織内への貫入の深さを制御する。キャリア74はまた、例えば、2002年11月29日に出願された、同時継続中の米国特許出願番号10/307,226(これは、本明細書中に参考として援用される)に示される型の適切な駆動機構にファスナー24を結合し得る、スロット76を備える。
【0022】
キャリア74は、適切な取付け要素16を備えるように、種々の大きさおよび構成であり得る。取り付け要素16は、例えば、フック16A(図6Aに示されるようなもの);またはバーブ16B(図6Cを参照のこと);または永久磁石16C(図6Dを参照のこと);または、化学的結合因子16D(図6Eを参照のこと)を備え得る。説明してきたように、取り付け要素16のこれらの形態は、部位12内に配置されたプロテーゼ20上の適合性の取り付け要素18に結合するような大きさおよび構成である。
【0023】
取り付け要素16の例示された形態は、取り付け要素16についての可能な大きさおよび構成配置の完全なものではない。ファスナー14が、移植された後に、所定のファスナー14が、後に配置されるプロテーゼ20の留め具に順応するための手段を有する場合、ファスナー14は、取り付け要素16を有するものとして規定され得る。同様に、異なる様式の取り付け要素16は、プロテーゼ20とファスナー14との間の取り付けが生じるという条件で、互いにつないで使用され得る。例えば、フックおよびバーブは、一緒に使用され得る。
【0024】
望ましくは、ファスナー14および/または取り付け要素16は、放射線不透過性マーカー材料30を含有する。この材料30は、プロテーゼ20との整列、およびプロテーゼ20への取り付けのために、ファスナー14/取り付け要素16の可視化を助ける。
【0025】
(B.プロテーゼおよびプロテーゼ取り付け要素)
プロテーゼ20(図7Aおよび7Bを参照のこと)は、望ましくは、支持フレームまたは足場32を組み込む。足場32は、弾性であり得、例えば、形状記憶合金の弾性ステンレス鋼などから構成され得る。弾性の足場について、拡張は、代表的には、拘束状態から足場を開放して、足場を、移植部位において自己拡張させる工程を包含する。プロテーゼ送達カテーテル24により担持されるシースは、足場32を覆い、カテーテル24が標的化した部位12に導かれる間に、足場32を半径方向に圧縮された状態に拘束する。この配置において、足場32の自己拡張は、(図4が示すように)シース上に引き戻して、足場32を半径方向に拡張させ、そのより大きな直径の構成をとることによって達成される。
【0026】
あるいは、足場32は、例えば、内部チューブ、ロッド、カテーテルなどに足場のいずれかの端部を取り付けることによって、軸方向に細長の構成に拘束され得る。これは、足場を細長かつ直径が縮小された構成に維持する。次いで、足場32は、自己拡張を可能にするために、このような軸方向の拘束から開放され得る。
【0027】
あるいは、足場32は、可鍛性材料(例えば、他の金属の可鍛性ステンレス鋼)から形成され得る。次いで、拡張は、足場32内に半径方向の拡張力を適用して拡張を起こす工程、例えば、拡張を達成するために、足場内で足場送達カテーテルを膨張させる工程を包含する。この配置において、内部移植片の位置決めおよび配置は、配置カテーテル24と別個であるか、または配置カテーテル24に組み込まれた、拡張手段を使用することによって達成され得る。これは、プロテーゼ20が脈管内に位置決めされること、そして、脈管内の相対位置を確認しながら、部分的に配置されることを可能にする。拡張は、バルーンまたは機械式の拡張デバイスのいずれかにより達成され得る。さらに、この拡張は、プロテーゼが完全に配置され得るまで、内部移植片への血液の力に抵抗することによって、動脈内のプロテーゼ20の位置を安定させる。
【0028】
プロテーゼ20は、広範な種々の従来の構成を有し得る。プロテーゼ20は、代表的には、足場32により支持され、ステント構造体の形態を取り得る、布、またはいくつかの他の血液半透性の可撓性バリアを備え得る。このステント構造体は、ジグザグ、ヘビ状、拡張した菱形、またはこれらの組み合わせのような任意の従来のステント構成を有し得る。ステント構造体は、移植片の全長に延び得、そして、いくつかの場合、移植片の布の構成要素よりも長くあり得る。あるいは、ステント構造体は、例えば、端部にあるプロテーゼのほんの一部のみを覆い得る。ステント構造体は、二股に分かれた脈管領域を処置するように構成される場合(例えば、腹部大動脈瘤の処置、ステント移植片が腸骨動脈内を延びる場合)、3つ以上の端部を有し得る。特定の場合、ステント構造体は、ステント移植片の全長に沿って、または、少なくとも全長の大部分に沿って、間隔が空けられ得、ここで、個々のステント構造体は、互いに関して、直接接続されるのではなく、布、または移植片の他の可撓性構成要素に接続される。
【0029】
プロテーゼ20は、真っ直ぐな形態または二股の形態のいずれかであるような大きさおよび形状であり得る。図7Aは真っ直ぐなプロテーゼ20を示す。図7Bは、二股のプロテーゼ20を示す。
【0030】
これより前に記載したように、プロテーゼ20は、ファスナー14上の取り付け要素16に適合性の様式で結合する、取り付け要素18を備える。プロテーゼ取り付け要素18の大きさおよび構成は、取り付け要素16および18の互いの結合を可能にするために、ファスナー取り付け要素18の大きさおよび構成と適合性であるように選択される。
【0031】
例えば(図8Aを参照のこと)、ファスナー取り付け要素16が、機械式結合配置(例えば、図6Cのフック16A)を備える場合、プロテーゼ20上の適合性の取り付け要素18は、近位のステント構造体34を備え得、これは、取り付け要素16と機械式に係合して、ファスナー14をプロテーゼ20に結合する。図8Bが示すように、機械式結合配置が、図6Cのバーブ16Bを備える場合、プロテーゼ20上の適合性の取り付け要素18は、プロテーゼ20内のゾーンを備え得、このゾーンにバーブ16Bが貫入して、ファスナー14をプロテーゼ20に結合させ得る。
【0032】
あるいは(図9を参照のこと)、ファスナー取り付け要素16が、磁性結合配置(例えば、図6Dの磁石16C)を備える場合、プロテーゼ20上の適合性の取り付け要素18は、プロテーゼ20の近位端に担持された磁石36を備え得る。この磁石36は、ファスナーの磁石16Cとは反対の帯磁方向を有するか、そうでなければ、ファスナーの磁石16Cに引き付けられる強磁性材料を備え、それにより、取り付け要素16と磁性的に係合し、ファスナー14をプロテーゼ20に結合する。
【0033】
あるいは(図10を参照のこと)、ファスナー取り付け要素16が、化学的結合配置(例えば、図6Eの化学的材料16D)を備える場合、プロテーゼ20上の適合性の取り付け要素18は、プロテーゼ20の近位端に担持された適合性材料38を備え得る。この適合性材料38は、化学的材料16Dに接着または固着され、それによって、取り付け要素16と化学的に係合して、ファスナー14をプロテーゼ20に結合する。
【0034】
I型の配置は、プロテーゼの配置の準備のために、脈管または中空の身体器官内の所望の位置にファスナーの正確な配置を可能にする。ファスナーは、脈管または中空の身体器官内にプロテーゼを正確に配置するための、位置マーカーとして役立つ。このファスナーはまた、脈管または中空の身体器官内へのプロテーゼの、しっかりとした、永久的な取り付けを提供する。
【0035】
(II. II型のシステムおよび方法)
図11〜21は、II型配置として特徴付けられ得る、システムおよび方法40を図示する。この実施形態において、システムおよび方法40は、プロテーゼ50を配置する前に、ステントリング取り付けアセンブリ42により移植される、ステントリング44を備える。図11に示されるように、アセンブリ42は、標的化したプロテーゼ取り付け部位12に配置され、この取り付け部位12は、図1と同様に、腹部大動脈瘤内にあるものとして示されている。図11は、ガイドワイヤを覆って配置される取り付けアセンブリ42を示す。
【0036】
図12が示すように、ステントリング取り付けアセンブリ42は、脈管壁内の標的化した部位12に、移植された1つ以上のステントリング44が機能するのに役立つ。より詳細に記載されるように、ステントリング44の各々は、使用の際に、部位12に配置されたプロテーゼ50上の対応する取り付け要素48に結合する、取り付け要素46を備える。
【0037】
この配置(図13を参照のこと)において、II型のシステムおよび方法40は、I型配置においてこれより前に記載したものと同様に、プロテーゼ送達カテーテル24を備える。カテーテル24は、ステントリング44が部位12に移植された後、ステントリング取り付けアセンブリ42が除去された後に、標的化したプロテーゼ取り付け部位12に配置される。図13は、ガイドワイヤを覆って配置されたカテーテル24を示す。
【0038】
カテーテル24は、例えば、プロテーゼ50の半径方向の拡張によって、標的化した部位12への配置のために、プロテーゼ50を担持する(図14を参照のこと)。プロテーゼ20は、取り付け要素48を備える。プロテーゼ50(またはプロテーゼ50の少なくとも近位端)を拡張させた後(図15を参照のこと)、カテーテル24は、プロテーゼ50上の取り付け要素48を、ステントリング44上の取り付け要素46と係合して移動するように操作される。それにより、プロテーゼ50は、ステントリング44により適所に係留される。
【0039】
(A.ステントリングおよびステントリング取り付け要素)
ステントリング44(図16を参照のこと)は、多様に構築され得る。ステントリング44は、弾性であり得、例えば、形状記憶合金の弾性ステンレス鋼などから構成され得る。弾性のステントリング44について、拡張は、代表的には、拘束状態からステントリング44を開放して、ステントリング44を、移植部位において自己拡張させる工程を包含する。例えば、ステントリング取り付けアセンブリ42により担持されるシースは、ステントリング44を覆い、アセンブリ42が標的化した部位12に導かれる間に、ステントリング44を半径方向に圧縮された状態に拘束する。この配置において、ステントリング44の自己拡張は、シース上に引き戻して、ステントリング44を半径方向に拡張させ、そのより大きな直径の構成をとることによって達成される。
【0040】
あるいは、ステントリング44は、可鍛性材料(例えば、他の金属の可鍛性ステンレス鋼)から形成され得る。次いで、拡張は、ステントリング44内に半径方向の拡張力を適用して拡張を起こす工程、例えば、拡張を達成するために、ステントリング44内で送達カテーテルを膨張させる工程を包含する。この配置において、プロテーゼ50の位置決めおよび配置は、ステントリング取り付けアセンブリ42と別個であるか、またはステントリング取り付けアセンブリ42に組み込まれた、拡張手段を使用することによって達成され得る。拡張は、バルーンまたは機械式の拡張デバイスのいずれかにより達成され得る。さらに、この拡張は、プロテーゼが完全に配置され得るまで、内部移植片への血液の力に抵抗することによって、動脈内のプロテーゼ50の位置を安定させる。
【0041】
ステントリング44は、脈管または身体器官にステントリング44を固定するための要素52を備える。要素52は、種々の形態(例えば、フックもしくはバーブ、または、腎臓上ステント、および/あるいはこれらの組み合わせ)を取り得る。図16において、要素52は、バーブを備え、このバーブは、リングステント44の拡張の際に、組織と係合し、組織内に係留する。
【0042】
この配置において、ステントリング44は、適切な取り付け要素46を備える。図17A〜17Dに示されるように、取り付け要素46は、これより前に記載されたファスナー取り付け要素16と同じ形態(例えば、(図17Aに示されるような)フック46A;またはバーブ46B(図17Bを参照のこと);または永久磁石46C(図17Cを参照のこと);または化学的接着剤46D(図17Dを参照のこと))を取り得る。説明してきたように、取り付け要素46のこれらの形態は、部位12に配置されたプロテーゼ50の適合性の取り付け要素48に結合するような大きさおよび構成である。
【0043】
取り付け要素46の例示される形態は、取り付け要素46についての可能な大きさおよび構成の配置の完全なものではない。所定のリングステント44が、リングステント44が配置された後に、後に配置されるプロテーゼ50の留め具に順応するための手段を有する場合、このリングステント44は、取り付け要素46を有するものとして規定され得る。同様に、異なる様式の取り付け要素46は、プロテーゼ50とファスナー14との間の取り付けが生じるという条件で、互いにつないで使用され得る。例えば、フックおよびバーブは、一緒に使用され得る。
【0044】
望ましくは、リングステント44および/または取り付け要素46は、放射線不透過性マーカー材料30を含有する。この材料30は、プロテーゼ50との整列、およびプロテーゼ50への取り付けのために、リングステント44/取り付け要素46の可視化を助ける。
【0045】
(B.プロテーゼおよびプロテーゼ取り付け要素)
プロテーゼ50(図18を参照のこと)は、プロテーゼ20と同じ特性を共有し得る。プロテーゼ50は、望ましくは、これより前に記載したような支持フレームまたは足場32を組み込み、そして、同じ様式で配置される。プロテーゼ20と同様に、プロテーゼ50は、広範な種々の従来の構成を有し得る。プロテーゼ50は、真っ直ぐな形態または二股の形態のいずれかとなるような大きさおよび形状であり得る。図18は、例示の目的のために、真っ直ぐなプロテーゼ50を示す。
【0046】
これより前に記載したように、プロテーゼ50は、ステントリング44上の取り付け要素46と適合性な様式で結合する、取り付け要素48を備える。前に説明したように、プロテーゼ取り付け要素48の大きさおよび構成は、取り付け要素46および48を互いに結合させ得るように、ステントリング取付け得要素46の大きさおよび構成と適合性であるように選択される。図18において、取り付け要素48は、図20にもまた示され、以下により詳細に記載されるように、磁石36の形態を取る。
【0047】
例えば(図19を参照のこと)、ステントリング取り付け要素46が、機械式結合配置(例えば、図17Bのバーブ46B)を備える場合、プロテーゼ50上の適合性の取り付け要素48は、プロテーゼ50内のゾーンを備え得、このゾーンにバーブ46Bが貫入して、ステントリング44をプロテーゼ50に結合させ得る。(図15に示されるような)機械式結合配置の別の例として、ステントリング取り付け要素46が、(図17Aに示されるような)フック46Aを備える場合、プロテーゼ50上の適合性の取り付け要素48は、近位のステント構造体34を備え得、これは、ステントリング44上の取り付け要素46と機械式に係合して、プロテーゼ50をステントリング44に結合する。
【0048】
あるいは(図20を参照のこと)、ステントリング取り付け要素46が、磁性結合配置(例えば、図17Cの磁石46C)を備える場合、プロテーゼ50上の適合性の取り付け要素48は、プロテーゼ50の近位端に担持された磁石36を備え得る。この磁石36は、ステントリングの磁石46Cとは反対の帯磁方向を有するか、そうでなければ、ステントリングの磁石46Cに引き付けられる強磁性材料を有し、それにより、ステントリング取り付け要素46と磁性的に係合し、ステントリング44をプロテーゼ50に結合する。
【0049】
あるいは(図21を参照のこと)、ステントリング取り付け要素46が、化学的結合配置(例えば、図17Dの化学的材料46D)を備える場合、プロテーゼ50上の適合性の取り付け要素48は、プロテーゼ50の近位端に担持された適合性材料38を備え得る。この適合性材料38は、化学的材料46Dに結合され、それによって、ステントリング取り付け要素46と化学的に係合して、ステントリング44をプロテーゼ50に結合する。
【0050】
I型の配置におけるファスナー14とプロテーゼ20との間の取り付け機構と、II型の配置におけるステントリング44とプロテーゼ50との間の取り付け機構とは、機能的に類似することが分かり得る。
【0051】
II型の配置は、プロテーゼの配置の準備のために、脈管または中空の身体器官内の所望の位置にステントリングの正確な配置を可能にする。ステントリングは、脈管または中空の身体器官内にプロテーゼを正確に配置するための、位置マーカーとして役立つ。このステントリングはまた、脈管または中空の身体器官内へのプロテーゼの、しっかりとした、永久的な取り付けを提供する。
【0052】
(III. III型のシステムおよび方法)
図22〜25は、III型の配置として特徴付けられ得る、システムおよび方法60を図示する。この実施形態において、システムおよび方法60は、I型およびII型の配置に関してこれより前に記載したものと同様の、プロテーゼ送達カテーテル62(図22を参照のこと)を備える。図22が示すように、カテーテル62は、標的化したプロテーゼ取り付け部位12に配置され、この取り付け部位12は、図3および13と同様に、腹部大動脈瘤内であるものとして示される。図22は、ガイドワイヤを覆って配置されたカテーテル62を示す。
【0053】
I型およびII型の配置のシステムおよび方法40とは異なり、III型の配置のプロテーゼ送達カテーテル62は、ファスナー14またはステントリング64の移植の前に部位12へと配置される。カテーテル62は、例えば、これより前に記載したように、プロテーゼ66の半径方向の拡張によって、標的化した部位12への配置のために、プロテーゼ66を担持する(図23を参照のこと)。
【0054】
III型のシステムおよび方法60は、ステントリング取り付けアセンブリ68を備える。図24に示されるように、III型の配置において、ステントリング取り付けアセンブリ68は、プロテーゼ66を配置した後に、プロテーゼ送達カテーテル62が回収された後に、プロテーゼ66内に配置される。
【0055】
図25が示すように、ステントリング取り付けアセンブリ68は、脈管壁の標的化した部位12に移植された1つ以上のステントリング70が機能するのに役立つ。ステントリング70は、プロテーゼ66の近位端を通って通過させて、ステントリング70を脈管または身体器官に固定するための要素72を備える。この要素72は、II型の配置と組み合わせてこれより前に記載したように、種々の形態(例えば、フックもしくはバーブ、または、腎臓上ステント、および/またはこれらの組み合わせ)を取り得る。それにより、プロテーゼ66は、ステントリング44により適所に係留される。
【0056】
以前に記載したように、ステントリング70および/またはプロテーゼ66上の位置は、望ましくは、放射線不透過性マーカー材料30を備える。材料30は、プロテーゼ50との整列、およびプロテーゼ50への取り付けのために、ステント70および/またはプロテーゼ66の可視化を助ける。
【0057】
III型の配置は、プロテーゼが配置されると同時に、係留デバイス(すなわち、ステントリング)の移植を可能にする。
【0058】
本発明の実施形態は、完全な開示を示すため、そして、説明および明確性のために、上に詳細に記載される。当業者は、本開示の範囲および精神の範囲内に、他の改変を想定する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
本発明は、添付の図面と組み合わせて、上記の好ましい実施形態の詳細な説明から、理解される。
【図1】図1〜5は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の1つの型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたファスナーに結合される。
【図2】図1〜5は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の1つの型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたファスナーに結合される。
【図3】図1〜5は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の1つの型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたファスナーに結合される。
【図4】図1〜5は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の1つの型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたファスナーに結合される。
【図5】図1〜5は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の1つの型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたファスナーに結合される。
【図6】図6A〜6Eは、図1〜5に示されるシステムおよび方法と共に使用され得るファスナーの斜視図であり、このファスナーは、種々の型の取り付け要素を有する。
【図7】図7Aおよび7Bは、図1〜5に示されるシステムおよび方法と共に使用され得るプロテーゼの図であり、このプロテーゼは、図6A〜6Eに示される型のファスナーにより担持された取り付け要素に結合する、取り付け要素を有する。
【図8】図8Aおよび8Bは、図1〜5に示される型のシステムおよび方法の1つの実施形態を例示するプロテーゼを示し、このプロテーゼは、脈管壁または中空の身体器官内に移植されたファスナーに機械式に結合されている。
【図9】図9は、図1〜5に示される型のシステムおよび方法の別の実施形態を例示するプロテーゼを示し、このプロテーゼは、脈管壁または中空の身体器官内に移植されたファスナーに磁性的に結合されている。
【図10】図10は、図1〜5に示される型のシステムおよび方法の別の実施形態を例示するプロテーゼを示し、このプロテーゼは、脈管壁または中空の身体器官内に移植されたファスナーに化学的に結合されている。
【図11】図11〜15は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の別の型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたステントリングに結合される。
【図12】図11〜15は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の別の型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたステントリングに結合される。
【図13】図11〜15は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の別の型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたステントリングに結合される。
【図14】図11〜15は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の別の型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたステントリングに結合される。
【図15】図11〜15は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の別の型を示し、このシステムおよび方法において、プロテーゼは、プロテーゼを配置する前に移植されたステントリングに結合される。
【図16】図16は、図11〜15に示されるシステムおよび方法と関連して使用され得るステントリングの斜視図である。
【図17】図17A〜17Dは、図16に示されるステントリングが、プロテーゼとの結合に順応するために使用し得る、種々の型の取り付け要素の斜視図である。
【図18】図18は、図11〜15に示されるシステムおよび方法と共に使用され得るプロテーゼの図であり、このプロテーゼは、図17A〜17Dに示される型のステントリングにより担持された取り付け要素に結合する取付け要素を有する。
【図19】図19は、図11〜15に示される型のシステムおよび方法の1つの実施形態を例示するプロテーゼを示し、このプロテーゼは、脈管壁または中空の身体器官内に移植されたステントリングに機械式に結合されている。
【図20】図20は、図11〜15に示される型のシステムおよび方法の別の実施形態を例示するプロテーゼを示し、このプロテーゼは、脈管壁または中空の身体器官内に移植されたステントリングに磁性的に結合されている。
【図21】図21は、図11〜15に示される型のシステムおよび方法の別の実施形態を例示するプロテーゼを示し、このプロテーゼは、脈管壁または中空の身体器官内に移植されたステントリングに化学的に結合されている。
【図22】図22〜25は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の別の型を示し、このシステムおよび方法において、ステントリングは、このステントリングを移植する前に配置されたプロテーゼに留められている。
【図23】図22〜25は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の別の型を示し、このシステムおよび方法において、ステントリングは、このステントリングを移植する前に配置されたプロテーゼに留められている。
【図24】図22〜25は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の別の型を示し、このシステムおよび方法において、ステントリングは、このステントリングを移植する前に配置されたプロテーゼに留められている。
【図25】図22〜25は、脈管壁または中空の身体器官にプロテーゼを取り付けるためのシステムおよび方法の別の型を示し、このシステムおよび方法において、ステントリングは、このステントリングを移植する前に配置されたプロテーゼに留められている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファスナーであって、以下:
組織内で配置するための大きさおよび構成のファスナー本体であり、該ファスナー本体は、力に応答して、組織に貫入するための領域を備える、ファスナー本体;および
プロテーゼ上の取り付け部位と結合するような大きさおよび構成の該ファスナー本体により担持される、取り付け要素
を備える、ファスナー。
【請求項2】
請求項1に記載のファスナーであって、前記ファスナー本体が、前記組織に貫入するための領域を備える遠位端と、該ファスナー本体を加圧器に取り外し可能に結合するための近位端とを備え、そして、該近位端が、前記取り付け要素を担持する、ファスナー。
【請求項3】
請求項2に記載のファスナーであって、前記近位端が、前記取り付け要素が、使用のために露出されるように、組織への前記ファスナー本体の過貫入を防止するための停止構造体を備える、ファスナー。
【請求項4】
請求項1に記載のファスナーであって、前記組織に貫入するための領域が、らせん状コイルを備える、ファスナー。
【請求項5】
請求項1に記載のファスナーであって、前記ファスナー本体が、前記組織に貫入するための領域を備える外側表面を有するステントリングを備える、ファスナー。
【請求項6】
請求項5に記載のファスナーであって、前記ステントリングが、半径方向に拘束された状態と、半径方向に拡張された状態との間で拡張可能である、ファスナー。
【請求項7】
請求項5に記載のファスナーであって、前記ファスナー本体が、前記取り付け要素を備える内側表面を備える、ファスナー。
【請求項8】
請求項5に記載のファスナーであって、前記組織に貫入するための領域が、組織貫入要素を備える、ファスナー。
【請求項9】
請求項1に記載のファスナーであって、前記取り付け要素が、機械式結合アセンブリを備える、ファスナー。
【請求項10】
請求項9に記載のファスナーであって、前記機械式結合アセンブリが、フックを備える、ファスナー。
【請求項11】
請求項9に記載のファスナーであって、前記機械式結合アセンブリがバーブを備える、ファスナー。
【請求項12】
請求項1に記載のファスナーであって、前記取り付け要素が、磁性結合アセンブリを備える、ファスナー。
【請求項13】
請求項1に記載のファスナーであって、前記取り付け要素が、化学的結合アセンブリを備える、ファスナー。
【請求項14】
請求項1に記載のファスナーであって、前記ファスナー本体が、放射線不透過性マーカー材料を含有する、ファスナー。
【請求項15】
プロテーゼシステムであって、以下:
協働する、第1および第2の取り付け要素、
該取り付け要素の一方を担持するプロテーゼ、ならびに
組織内で配置するための大きさおよび構成のファスナー本体であって、該ファスナー本体は、該プロテーゼを該ファスナー本体へと結合するために、該取り付け要素のもう一方を担持する領域を備える、プロテーゼシステム。
【請求項16】
請求項15に記載のシステムであって、前記協働する取り付け要素が、機械式結合アセンブリを備える、システム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムであって、前記機械式結合アセンブリが、フックを備える、システム。
【請求項18】
請求項16に記載のシステムであって、前記機械式結合アセンブリが、バーブを備える、システム。
【請求項19】
請求項15に記載のシステムであって、前記協働する取り付け要素が、磁性結合要素を備える、システム。
【請求項20】
請求項15に記載のシステムであって、前記協働する取り付け要素が、化学的結合要素を備える、システム。
【請求項21】
請求項15に記載のシステムであって、前記ファスナー本体が、組織に貫入するための領域を備える遠位端と、該ファスナー本体を加圧器へと取り外し可能に結合するための近位端とを備え、そして、該近位端が、前記取り付け要素のもう一方を担持する、システム。
【請求項22】
請求項21に記載のシステムであって、前記取り付け要素のもう一方が、前記プロテーゼにより担持される該取り付け要素への結合のために露出されるように、前記近位端が、組織への過貫入を防止するための停止構造体を備える、システム。
【請求項23】
請求項21に記載のシステムであって、前記組織に貫入するための領域が、らせん状コイルを備える、システム。
【請求項24】
請求項15に記載のシステムであって、前記ファスナー本体が、組織に貫入するための領域を備える外側表面を有するステントリングを備える、システム。
【請求項25】
請求項24に記載のシステムであって、前記ステントリングが、半径方向に拘束された状態と、半径方向に拡張された状態との間で拡張可能である、システム。
【請求項26】
請求項24に記載のシステムであって、前記ファスナー本体が、前記一方の取り付け要素を備える内側表面を備える、システム。
【請求項27】
請求項24に記載のシステムであって、前記組織に貫入するための領域が、組織貫入要素を備える、システム。
【請求項28】
請求項15に記載のシステムであって、前記ファスナー本体が、放射線不透過性マーカー材料を含有する、システム。
【請求項29】
標的化した組織領域にある組織にプロテーゼを固定するための方法であって、該方法は、以下:
(i)該標的化した組織領域内に少なくとも1つのファスナーを導入する工程;
(ii)該標的化した組織領域にある組織内に該ファスナーを移植する工程;
(iii)工程(i)および(ii)の後に、該標的化した組織領域内にプロテーゼを導入する工程、ならびに
(iv)該標的化した組織領域にある組織に、該プロテーゼを固定するために、該ファスナーに該プロテーゼを取り付ける工程
を包含する、方法。
【請求項30】
請求項27に記載の方法であって、前記ファスナーが、工程(iv)の間に前記プロテーゼに取付けられた近位端を有するらせん状コイルを備える、方法。
【請求項31】
請求項27に記載の方法であって、前記ファスナーが、組織に貫入するための領域を備える外側表面と、工程(iv)の間に前記プロテーゼに取付けられる内側表面とを有するステントリングを備える、方法。
【請求項32】
標的化した組織領域にある組織にプロテーゼを固定するための方法であって、該方法は、以下:
(i)該標的化した組織領域内にプロテーゼを導入する工程;
(ii)該プロテーゼを、該標的化した組織領域にある組織と接触させて置く工程;
(iii)工程(i)および(ii)の後に、該標的化した組織領域内に少なくとも1つのステントリングを導入する工程;ならびに
(iv)該標的化した組織領域内の組織に該プロテーゼを固定するために、該プロテーゼに対して該ステントリングの外側表面を押し付ける工程
を包含する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公表番号】特表2007−508894(P2007−508894A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536616(P2006−536616)
【出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/027589
【国際公開番号】WO2005/044147
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(504199024)アプタス エンドシステムズ, インコーポレイテッド (8)
【出願人】(506118652)
【Fターム(参考)】