説明

カメラ用露光制御機構

【課題】被写体光の最大光路面積を地板の開口部によらずに規制するようにした、低コスト化と薄型化に適したカメラ用露光制御機構を提供すること。
【解決手段】被写体側に配置された主地板1と撮像面側に配置された補助地板2は厚い合成樹脂製であって、それらの間には、被写体側から順に絞り羽根9,シャッタ羽根7,シャッタ羽根8が配置されている。また、絞り羽根9には、大きな円形開口部9bと小さな円形開口部9cが形成されており、開口部9bが被写体光の最大光路面積を規制している。そのため、特別な部材を介在させなくても主地板1の開口部1aを大きくすることができるので、開口部1aの端面での反射光を撮像面に導くことがなく、且つ低コスト化と地板1,2間の薄型化とが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム使用のカメラにもデジタルカメラにも採用することの可能なカメラ用露光制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、カメラ用の絞り機構は、撮影レンズの近傍位置に配置されている。また、露光用開口(被写体光を通過させる最も大きい面積の開口)は、地板に形成された円形の開口部によって規制され、絞り口径は、その面積を、その開口部の面積よりも小さくする場合にだけ用いられている。また、従来の絞り機構には、複数枚の羽根によって被写体光路の面積を連続的に変え得るようにしたものと、1枚の羽根に直径の異なる複数の円形開口部を形成しておき、それらのうちの一つを選択するようにしたものとがあるが、本発明における絞り機構は、後者のタイプの絞り機構を前提にしている。
【0003】他方、カメラ用のシャッタ機構の一つとして、レンズシャッタ機構が知られている。このレンズシャッタ機構は、撮影レンズの近傍位置に配置されていて、地板に形成されている露光用開口(被写体光路用の円形の開口)を開閉するようにしている。そして、通常は、複数枚のシャッタ羽根が露光用開口の中心から開いてゆき、中心に向けて閉じていくようにしているが、中には、シャッタ羽根が1枚だけしか設けられておらず、円形開口部の所定の周縁部から開いてゆき、全開後、その周縁部に向けて閉じていくようにしたものもある。従って、絞り機構とレンズシャッタ機構の両方を設ける場合には、殆どの場合それらを一つのユニットとして構成するのが普通である。
【0004】ところで、最近は、絞り機構の場合もレンズシャッタ機構の場合も、地板の材質は、殆どが合成樹脂製となっている。そのため、絞り機構の場合には、金属製のものと比較して地板が厚くなってしまい、そのままでは被写体側に配置されている撮影レンズを、絞り羽根に近付けて配置することが困難となり、光軸と平行な方向の寸法が大きく(厚く)なってコンパクト化が図れないという問題点がある。また、地板が厚くなると、地板に形成された露光用開口の端面の面積が大きくなり、そこで反射した光が撮像面に達してしまうので、その光学設計が面倒になったり、表面処理等の加工が面倒になるという問題点がある。
【0005】そこで、このような問題点を解決するために、被写体側に配置される地板は、露光用開口の周辺領域を、光軸方向へ向けて傾斜するように形成し、上記の端面の面積を出来るだけ小さくするようにすることも行われているが、この方法では、モールド加工上、その端面の面積を均一且つ十分に小さくすることができず、また、撮影レンズを絞り羽根に十分近付けるようにすることが難しい。そこで、このような問題点を解消するために、従来、図7に示されているような絞り機構付きシャッタ機構が考えられていた。
【0006】この図7に示された機構は、被写体側に配置されている主地板1と、撮像面側に配置されている補助地板2とが合成樹脂製であって、主地板1は、モータ等の駆動機構などを取り付けるために、補助地板2よりも厚く形成されている。また、主地板1と補助地板2の間は、金属製の中間板10で仕切られていて、シャッタ羽根7,8の羽根室と絞り羽根11の羽根室が別になっている。更に、主地板1の羽根室側には金属製の口径規制板12が配置されていて、光軸(一点鎖線)を中心にした円形の開口部12aが形成されているが、この開口部12aが、露光用開口(被写体光路の最大の面積を規制する開口)となるようにしているので、上記の各地板と中間板に設けられた開口部1a,2a,10aは、開口部12aより大きくすることができ、その形状は必ずしも円形である必要がないようになっている。従って、開口部12aの端面の面積は小さく、主地板1の被写体側に配置されている撮影レンズAを絞り羽根11に近付けて配置することが可能になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近では、デジタルカメラの急速な伸びに伴って、この種の絞り機構や、絞り機構付きレンズシャッタ機構に対する低コスト化と小型化に対する要求が一段と大きくなっている。しかし、主地板1の被写体側の面と、補助地板2の撮像面側の面との間の寸法を小さくするためには、それらの地板1,2を薄くしなければならないし、撮影レンズAを絞り羽根11に近付けて配置できるようにするためには、地板1を薄くしなければならない。ところが、機能上からも加工上からも、主地板1を薄くすることは問題が多い。
【0008】本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、羽根室を構成している地板の開口部によらず、露光用開口を形成できるようにした、低コスト化と羽根室の薄型化に適したカメラ用露光制御機構を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明のカメラ用露光制御機構は、夫々の開口部を重ねるようにして両者間に羽根室を構成しており少なくとも被写体側に配置される方が合成樹脂製である二つの地板と、前記羽根室内に作動可能に配置されており前記二つの地板の開口部に個々に重ねることの可能な直径の異なる少なくとも二つの円形開口部を有していてそれらのうちの最も大きい円形開口部が露光用開口となるようにした絞り羽根と、を備えているようにする。
【0010】また、本発明のカメラ用露光制御機構においては、前記被写体側に配置される地板の開口部が、撮影レンズの少なくとも一部を進入させて配置できる形状に形成されていると、一層カメラのコンパクト化に寄与することが可能になる。
【0011】また、本発明のカメラ用露光制御機構においては、前記羽根室内にシャッタ羽根が配置されていて、前記絞り羽根が、前記被写体側に配置される地板と該シャッタ羽根との間に配置されているようにすると、カメラのコンパクト化に好適な絞り機構付きレンズシャッタ機構とすることができる。
【0012】その場合、前記羽根室内には、前記絞り羽根と前記シャッタ羽根との間に中間板が配置されており、該中間板は、前記最も大きい円形開口部よりも大きい開口部を有していて、該開口部を前記二つの地板の開口部に重ねて配置されているようにしても、従来よりはカメラのコンパクト化に好適な絞り機構付きレンズシャッタ機構が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。本実施例は、フィルムを使用するカメラにもデジタルカメラにも採用することが可能なレンズシャッタ機構である。しかしながら、周知のように、どちらのカメラに採用したかによってシャッタ羽根を作動させる順序(シーケンス)が異なるだけである。そこで、本実施例の説明に際しては、デジタルカメラに採用した場合で説明する。尚、図1は、本実施例の初期状態を被写体側から視た平面図であり、図2は、その初期状態における羽根室内を被写体側から視た平面図である。また、図3は、図1の要部断面図であるが、図7に示された従来例と比較しやすいようにするために、絞り羽根については便宜的な描き方をしてある。そして、図4〜図6は、本実施例の各作動状態を図2と同じようにして示した平面図である。
【0014】そこで、先ず、図1〜図3を用いて、本実施例の構成を説明する。本実施例は、被写体側に配置された主地板1と、撮像素子側に配置された補助地板2の間に羽根室を構成している。二つの地板1,2は、いずれも合成樹脂製であって、殆ど同じ外形をしており、略中央部には円形をした異なる直径の開口部1a,2aを形成している。尚、図2においては、主地板1の外形を二点鎖線で示しているが、このことは、図4〜図6の場合も同じである。
【0015】そこで、次に、主に図1を用いて主地板1の被写体側の構成を説明する。先ず、カメラへ取り付けるときに用いる三つの取付部1b,1c,1dが開口部1aを囲むようにして設けられている。また、二つのモータ3,4が、主地板1と一体的に成形されたフック部1e,1fと、ビス5,6によって取り付けられている。これらのモータ3,4は、特開2000−60088号公報などに記載のムービングマグネット型モータと称されているモータであって、その構成は周知であるため具体的な構成説明は省略するが、永久磁石製の回転子は所定の角度範囲でしか回転せず、それらから径方向へ張り出した部位に設けられた駆動ピン3a,4aが、主地板1の長孔1g,1hから羽根室内に挿入されている。
【0016】次に、主地板1の撮像素子側の構成を説明するが、先ず、図1に示されていて図2には示されていない部位について説明する。主地板1に対する補助地板2の取付け方は、主地板1に設けられたフック部1iを補助地板2の縁に掛け、図示していないビスを、補助地板2の背面側から補助地板2の孔2b(図2参照)に挿入し、主地板1の取付部1jに螺合させている。そして、この取付部1jは、主地板1と補助地板2との間のスペーサの役目もしているが、このほかにも主地板1には専用のスペーサ1k,1m,1nが設けられている。
【0017】また、図2においては、主地板1の背面側に設けられている部位が、上記した駆動ピン3a,4aと共に、断面で示されている。先ず、主地板1には、ストッパ1p,1q,1r,1sが設けられている。また、軸1t,1u,1vが設けられているが、それらのうち、軸1tにはシャッタ羽根7が回転可能に取り付けられ、軸1uにはシャッタ羽根8が回転可能に取り付けられている。そして、シャッタ羽根7,8は、シャッタ羽根7が被写体側となるように配置されていて、それらに形成されている長孔7a,8aには、周知のように、上記の駆動ピン3aが嵌合している。
【0018】もう一つの軸1vには、シャッタ羽根7よりも被写体側に配置されている絞り羽根9が回転可能に取り付けられている。この絞り羽根9は、長孔9aと、直径の異なる二つの開口部9b,9cとを有していて、直径の大きい開口部9bが露光用開口(即ち被写体光路の最大面積の開口)となり、直径の小さい開口部9cが絞りの小口径を規制するようになっている。そして、図1及び図2から分かるように、開口部9bの直径は、上記の開口部1a,2aの直径よりも小さい。また、長孔9aには上記の駆動ピン4aが嵌合している。また、図3において、撮影レンズAは、図示を省略した筒部材に、直接か鏡枠を介して取り付けられている。
【0019】次に、本実施例の作動を説明する。図2は本実施例の初期状態を示している。即ち、このデジタルカメラはノーマルオープンタイプであって、撮影をしていないときには、絞り羽根9が大口径の開口部9bを被写体光路に挿入していて、シャッタ羽根7,8は、その開口部9bを全開にしている。そのため、撮像素子は被写体光にさらされており、電源をオンにすると、被写体像をモニターで観察できるようになっている。また、このとき、モータ3,4は非通電状態となっているが、周知のモータ構成によって、モータ3の回転子は反時計方向へ回転する力が付与され、モータ4の回転子は時計方向へ回転する力が付与されている。そのため、シャッタ羽根7,8はストッパ1p、1sに接触させられ、絞り部材9はストッパ1rに接触させられている。
【0020】この状態においてシャッタボタンを押すと、被写体光の測定結果に基づいて、被写体の光量を減じて撮影するか減じないで撮影するかが決定される。そして、被写体の光量を減じて撮影することに決定された場合は、モータ4の回転子が反時計方向へ回転させられ、絞り羽根9を時計方向へ回転させる。そのため、絞り羽根9は、シャッタ羽根7に対して摺動し、ストッパ1qに当接して停止する。そのようにして停止した状態が図4に示されており、このとき被写体光路は小口径の開口部9cによって規制された状態になる。また、この状態になったとき、モータ4に対する通電は断たなくてもよいが、断ったとしても、周知のモータ構成によって、この状態は保たれる。尚、カメラの仕様によっては、カメラのレリーズによってこの状態が得られるのではなく、被写体光に応じて自動的に得られるようにしても差し支えない。
【0021】このようにして、図4の状態が得られると、次に、撮像装置に撮影開始の信号が与えられる。そして、所定の撮影時間が経過すると、制御回路からモータ3に通電され、回転子が時計方向へ回転させられる。そのため、シャッタ羽根7,8は相反する方向へ回転するが、このときシャッタ羽根7は絞り羽根9に対して摺動することになる。そして、開口部9cを閉鎖した後、ストッパ1s,1pに当接して停止する。即ち、シャッタ羽根7は、その作動開始から停止するまで、シャッタ羽根8に対してと同様に、常に絞り羽根9との間にも好適な摺接関係が維持されているので、図7に示したような中間板10を設けずとも、作動上、絞り羽根9と干渉することがない。そして、その停止状態が図5に示されている。
【0022】その後、この閉鎖状態で撮像情報が記憶装置に転送されると、あい前後してモータ3,4に通電される。しかし、このときには上記の場合と異なり、電流が逆方向へ供給されるため、シャッタ羽根7,8と絞り羽根9は、いずれも上記とは反対方向へ回転させられるが、このときにもシャッタ羽根8と絞り羽根9とは干渉することがない。そして、シャッタ羽根7,8がストッパ1p,1sに当接し、絞り羽根9がストッパ1rに当接して停止させられると、その直後に、モータ3,4に対する通電が断たれて図2の初期状態に復帰する。
【0023】また、被写体光が比較的明るくなくて、上記のように開口部9cを用いないで撮影する場合は、開口部9bを用いて撮影することになる。従って、この場合には、図2の初期状態において、モータ4には通電することなく撮影が開始される。そして、所定の撮影時間が経過すると、制御回路からモータ3に通電され、回転子が時計方向へ回転させられる。そのため、シャッタ羽根7,8は相反する方向へ回転させられ、既に説明したようにして、図6に示した状態で停止させられる。その後、この閉鎖状態で撮像情報が記憶装置に転送されるとモータ3が逆回転させられ、図2の状態に復帰する。
【0024】このように、本実施例によれば、露光用開口(被写体光路の最大面積の開口)は、主地板1の開口部1aによって規制されるのではなく、また、図7に示した開口規制板12の開口部12aによって規制されるものでもないので、開口規制板12を設けなくて済む分だけ、低コストとなり、且つ主地板1の被写体側の面と補助地板2の撮像面側の面との間の寸法を小さくすることが可能になる。また、図7における開口規制板12を設けないので、主地板1を薄くしなくても、主地板1の被写体側に配置されている撮影レンズAを、絞り羽根9に近付けることが可能となる。尚、開口部1aの形状は開口部9bより大きければ、必ずしも円形である必要はない。そして、開口部1aには、上記のように撮影レンズAの一部のみを進入させる場合のほか、撮影レンズAを取り付けている図示していない筒部材(鏡胴やレンズ枠など)の一部だけを進入させるようにしてもよいし、両者の一部を進入させるようにしても差し支えない。
【0025】尚、本実施例において、主地板1の開口部1aをもっと大きくしたい場合には、二つの地板1,2の外形を大きくし、絞り羽根9の作動量を大きくすればよい。また、絞り羽根9を、ステッピングモータで作動させるようにした場合には、絞り羽根9に三つ以上の直径の異なる円形開口部を設けるようにしても差し支えないし、それらのうちの二つの直径を同じにして、一方にはNDフィルタを取り付けるようにしても差し支えない。
【0026】また、本実施例においては、図7に示した中間板10を配置していないが、本発明はそのような中間板10の配置を妨げるものではない。中間板10を設けても、図7に示されたものよりは、開口規制板12を無くし、主地板1の被写体側の面と補助地板2の撮像面側の面との間の寸法を小さくすることが可能になる。更に、本実施例は、絞り機構付きレンズシャッタ機構として構成されているが、本発明は、そのような構成に限定されず、図3においてシャッタ羽根7,8を取り除き、補助地板2を主地板1に近付ければ、主地板1を薄くしなくても、上記の開口規制板12を無くすことができ、且つ主地板1の被写体側の面と補助地板2の撮像面側の面との間の寸法を小さくした絞り機構が得られる。
【0027】また、上記の実施例においては、絞り羽根9の開口部9bが被写体光路上に配置されている状態を初期状態としたが、開口部9cが規制している状態を初期状態としても差し支えない。また、シャッタ羽根7,8は、カメラの不使用時においては閉鎖状態とし、電源をオンにすると全開状態となるようにしてもよく、そのようにすると、撮像素子の性能の劣化を防ぐことが可能になる。更に、本実施例をフィルム使用のカメラに適用する場合は、撮影をしていないときには、電源のオン・オフに関係なくシャッタ羽根7,8を閉鎖状態にしておき、シャッタのレリーズによって、先ず絞り羽根9の位置を制御してから、シャッタ羽根7,8の開閉作動を行わせるようにすればよい。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明は、羽根室を構成している地板のうち、少なくとも被写体側に配置される地板が合成樹脂製であるカメラ用露光制御機構において、羽根室内に作動可能に配置されている絞り羽根に、直径の異なる少なくとも二つの円形開口部を形成し、その最も大きい円形開口部が露光用開口となるようにしたので、地板に形成されている被写体光路用の開口部をそれよりも大きくすることが可能となり、且つ上記のような開口規制板を設ける必要もなく、羽根室の薄型化と低コスト化に有利な構成が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の初期状態を被写体側から視た平面図である。
【図2】図1の状態における羽根室内を被写体側から視た平面図である。
【図3】図1の要部断面図である。
【図4】図2と同じようにして示した実施例の平面図であって、図2の状態から小口径の絞りが選択された状態を示したものである。
【図5】図2と同じようにして示した実施例の平面図であって、図4の状態からシャッタ羽根が閉じた状態を示したものである。
【図6】図2と同じようにして示した実施例の平面図であって、図2の状態からシャッタ羽根が閉じた状態を示したものである。
【図7】図3と同じようにして示した従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 主地板
1a,2a,9b,9c,10a,12a 開口部
1b,1c,1d,1j 取付部
1e,1f,1i フック部
1g,1h,7a,8a,9a 長孔
1k,1m,1n スペーサ
1p,1q,1r,1s ストッパ
1t,1u,1v 軸
2 補助地板
2b 孔
3,4 モータ
3a,4a 駆動ピン
5,6 ビス
7,8 シャッタ羽根
9,11 絞り羽根
10 中間板
12 口径規制板
A 撮影レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 夫々の開口部を重ねるようにして両者間に羽根室を構成しており少なくとも被写体側に配置される方が合成樹脂製である二つの地板と、前記羽根室内に作動可能に配置されており前記二つの地板の開口部に個々に重ねることの可能な直径の異なる少なくとも二つの円形開口部を有していてそれらのうちの最も大きい円形開口部が露光用開口となるようにした絞り羽根と、を備えていることを特徴とするカメラ用露光制御機構。
【請求項2】 前記被写体側に配置される地板の開口部が、撮影レンズの少なくとも一部を進入させて配置できる形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカメラ用露光制御機構。
【請求項3】 前記羽根室内にシャッタ羽根が配置されており、前記絞り羽根が、前記被写体側に配置される地板と該シャッタ羽根との間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用露光制御機構。
【請求項4】 前記羽根室内には、前記絞り羽根と前記シャッタ羽根との間に中間板が配置されており、該中間板は、前記最も大きい円形開口部よりも大きい開口部を有していて、該開口部を前記二つの地板の開口部に重ねて配置されていることを特徴とする請求項3に記載のカメラ用露光制御機構。

【図3】
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【図7】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2003−131285(P2003−131285A)
【公開日】平成15年5月8日(2003.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−327680(P2001−327680)
【出願日】平成13年10月25日(2001.10.25)
【出願人】(000001225)日本電産コパル株式会社 (755)
【Fターム(参考)】