カメラ
【課題】毎秒60コマ程度の高速連写撮影に閃光発光を追従させることができ、露出が適正である高速連写撮影を可能とするカメラを提供すること。
【解決手段】被写体像を繰り返し撮像する撮像手段30と、フラット発光を行う第1フラット発光部12及び第2フラット発光部22と、上記撮像手段30の撮像動作に連動して、上記第1フラット発光部12及び第2フラット発光部22を順にフラット発光させる制御手段40と、を具備し、上記制御手段40は、1回の上記フラット発光の時間内に、上記撮像手段30が複数回の撮像動作を行うように制御する。
【解決手段】被写体像を繰り返し撮像する撮像手段30と、フラット発光を行う第1フラット発光部12及び第2フラット発光部22と、上記撮像手段30の撮像動作に連動して、上記第1フラット発光部12及び第2フラット発光部22を順にフラット発光させる制御手段40と、を具備し、上記制御手段40は、1回の上記フラット発光の時間内に、上記撮像手段30が複数回の撮像動作を行うように制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラに関し、特に高速連写撮影に閃光発光を追従させることができ、露出が適正である高速連写撮影を可能とする閃光装置を具備するカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のカメラは、シャッターボタンの操作により1駒の撮影を行う単写モードと、シャッターボタンを操作している間撮影動作を繰り返して複数の駒を連続撮影する連写モードとを備えている機種が多い。
【0003】
また、この連写モードにおける連写速度は、特に一眼レフレックスカメラにおいて高速化の傾向があり、フィルムカメラだけでなくデジタルカメラにおいても、まもなく1秒間に十数駒〜60駒程度の連写撮影を行うことが可能になると予想されている。このような状況に鑑み、高速連写撮影に、閃光発光を追従させて行うことができる閃光装置が提案されている。
【0004】
たとえば、特許文献1に開示された閃光補助装置、カメラ及び閃光装置では、複数の閃光装置を選択的に使用することで、高速連写撮影に追従した閃光発光を可能としている。
【特許文献1】特開2004−85849号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された閃光補助装置、カメラ及び閃光装置のように、複数の閃光装置を選択的に使用する場合は、連写撮影が高速になるほど、例えば毎秒60駒程度の連写撮影においては、連写撮影に閃光発光が追従できなくなるために露出が不適正となってしまう。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、毎秒60駒程度の高速連写撮影に閃光発光を追従させることができ、露出が適正である高速連写撮影を可能とするカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様によるカメラは、被写体像を繰り返し撮像する撮像手段と、フラット発光を行う複数のストロボ手段と、上記撮像手段の撮像動作に連動して、上記複数のストロボ手段を順に発光させる制御手段と、を具備し、上記制御手段は、上記ストロボ手段による1回のフラット発光の時間内に、上記撮像手段が複数回の撮像動作を行うように、上記ストロボ手段の発光を制御することを特徴とする。
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の第2の態様によるカメラは、被写体を撮像する撮像手段と、上記被写体を照射する光を発光する第1発光部を有する第1ストロボ手段と、上記被写体を照射する光を発光する第2発光部を有する第2ストロボ手段と、上記撮像手段、上記第1ストロボ手段、及び上記第2ストロボ手段を制御する制御手段と、を具備し、上記制御手段は、上記撮像手段の撮像動作を制御するとともに、上記第1ストロボ手段及び上記第2ストロボ手段を制御して、上記第1発光部によるストロボ発光と上記第2発光部によるストロボ発光とを交互に行わせる制御をすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、毎秒60コマ程度の高速連写撮影に閃光発光を追従させることができ、露出が適正である高速連写撮影を可能とするカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[第1実施形態]
以下、一眼レフレックスカメラ(以下、カメラと称す)を例に、本実施形態を説明する。
【0011】
まず、本実施形態に係るカメラの特徴部分の概念を図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るカメラの特徴部分を簡略なブロック図で示した図である。同図に示すように、本実施形態に係るカメラでは、被写体に光を照射する閃光装置として第1ストロボ装置10及び第2ストロボ装置20を有し、第1ストロボ装置10には、第1フラット発光部12を内蔵させ、同様に第2ストロボ装置20には、第2フラット発光部22を内蔵させる。なお、上記第1フラット発光部12、及び第2フラット発光部22の行うフラット発光については、後に図面を参照して詳述する。
【0012】
撮像手段30による撮像動作は、制御手段40の制御により行われる。そして、上記制御手段40の制御により、上記撮像手段30の撮像動作に従って、第1ストロボ装置における第1フラット発光部12、及び第2ストロボ装置における第2フラット発光部22により、交互にストロボ発光であるフラット発光が行われる。
【0013】
以下、図2を参照して、本実施形態に係るカメラの外観を説明する。
本実施形態では、カメラ本体200に、レンズ鏡筒100及び外部ストロボ装置400が装着されている。なお、上記レンズ鏡筒100は、上記カメラ本体200に着脱可能であり、他のレンズ鏡筒に交換可能となっている。
【0014】
さらに、上記カメラ本体200内には、内蔵ストロボ回路300(図2では不図示)が設けられており、この内蔵ストロボ回路300は、発光管であるXe管302を有している。同様に、上記外部ストロボ装置400は、Xe管401を有している。
【0015】
以下、図3を参照して、本実施形態に係るカメラのシステム構成を説明する。図3は、本実施形態に係るカメラ内部の回路構成を詳細に示したブロック図である。なお、図1で示した部材と図3で示す部材との対応関係は、以下の通りである。すなわち、図1で示した第1ストロボ装置10及び第1フラット発光部12は、例えば図3における内蔵ストロボ回路300がその機能を担う。また、図1で示した第2ストロボ装置20及び第2フラット発光部22は、例えば図3における外部ストロボ装置400がその機能を担う。さらに、図1で示した撮像手段30は、例えば図3における撮像素子212に相当する。そして、図1で示した制御手段40は、例えば図3におけるボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bucomと称する)201に相当する。
【0016】
本実施形態に係るカメラでは、レンズ鏡筒100の各部の制御はレンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lucomと称する)101によって行われる。一方、カメラ本体200の各部の制御はBucom201によって行われる。ここで、カメラ本体200にレンズ鏡筒100が装着された際には、通信コネクタ101aを介してLucom101とBucom201とが通信可能に接続される。この場合、カメラシステムとして、Lucom101がBucom201に従属するようにして稼動するようになっている。
【0017】
そして、レンズ鏡筒100の内部には、撮影光学系102が配設されている。ここで、図3においては、撮影光学系102を構成する複数の光学レンズを1つの光学レンズで代表して図示している。この撮影光学系102は、レンズ駆動機構103内に存在する図示しないDCモータにより、その光軸方向に駆動される。
【0018】
また、撮影光学系102の後方には絞り104が設けられている。この絞り104は、絞り駆動機構105内に存在する図示しないステッピングモータによって開閉駆動される。絞り104の開閉が制御されることによって、撮影光学系102を介してカメラ本体200に入射する被写体からの光束の光量が制御される。
【0019】
ここで、レンズ駆動機構103内のDCモータの制御及び絞り駆動機構105内のステッピングモータの制御は、Bucom201の指令を受けたLucom101によって行われる。
【0020】
また、カメラ本体200の内部には、クイックリターンミラーであるメインミラー202a、ペンタプリズム202c、接眼レンズ202dから構成されるファインダー装置が設けられている。カメラが通常状態にある場合には、上述したように、撮影光学系102を介して入射した被写体からの光束の一部がメインミラー202aで反射される。これによって、ペンタプリズム202c、及び接眼レンズ202dを介して観察用の像が形成される。
【0021】
ここで、ペンタプリズム202cの近傍には測光回路204が設けられており、ペンタプリズム202cを通過した光束の一部が測光回路204内の図示しないホトセンサに入射するようになっている。測光回路204では、ホトセンサで検出された光束の光量に基づき周知の測光処理が行われる。測光回路204で処理された結果は、Bucom201に送信され、Bucom201では、測光回路204から入力された結果に基づいて撮影時の露光量が演算される。この結果は、Bucom201からLucom101に送信され、Lucom101では、Bucom201から通知された露光量に基づいて絞り104の駆動制御が行われる。
【0022】
また、メインミラー202aを透過してサブミラー203で反射された光束は自動焦点調節処理(AF処理)を行うためのAFセンサユニット205に導かれる。AFセンサユニット205の内部には、エリアセンサ(不図示)が設けられており、このエリアセンサに入射した光束は電気信号に変換される。このエリアセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路206を介してBucom201へ送信される。そして、Bucom201において測距処理が行われ、焦点調節に必要な撮影光学系102の駆動量が演算される。この結果は、Bucom201からLucom101に送信され、Lucom101では、Bucom201から通知された駆動量に基づいて撮影光学系102の駆動制御が行われる。
【0023】
また、カメラが撮影動作状態にあるときには、メインミラー202aが撮影光学系102の光軸から退避する所定のアップ位置に移動される。このようなメインミラー202aの駆動は、ミラー駆動機構207によって行われる。また、ミラー駆動機構207の制御は、Bucom201によって行われる。ここで、メインミラー202aがアップ位置に移動された場合には、それに伴ってサブミラー203が折り畳まれるようになっている。
【0024】
メインミラー202aがアップ位置に移動されることによって、撮影光学系102を透過した被写体からの光束はシャッター部208の方向に入射する。フォーカルプレーン式のシャッター部208を構成する先幕と後幕とを駆動するためのばね力は、シャッターチャージ機構209によってチャージされる。また、先幕と後幕の駆動は、シャッター制御回路210によって行われる。これらシャッターチャージ機構209及びシャッター制御回路210は、Bucom201によって制御される。
【0025】
シャッター部208を通過した光束は、シャッター部208の後方に配置された撮像ユニット211内部の撮像素子212に入射する。この撮像素子212は、撮像素子212と撮影光学系102との間に配設された防塵フィルター213によって保護されている。防塵フィルター213は、例えばガラス等の透明部材で構成されている。
【0026】
また、防塵フィルター213の周縁部には、この防塵フィルター213を所定の振動周波数で振動させるための圧電素子214が取り付けられている。圧電素子214は、2つの電極を有しており、防塵フィルター駆動回路215によって駆動される。また、防塵フィルター駆動回路215の制御は、Bucom201によって行われる。防塵フィルター駆動回路215によって圧電素子214を振動させることによって、防塵フィルター213が振動する。これによって、防塵フィルター213の表面に付着した塵埃が払い落とされる。
【0027】
ここで、撮像素子212と圧電素子214とは、防塵フィルター213を一面とするケース内に一体的に収納されている。これにより、撮像素子212への塵埃の付着を確実に防止することができる。
【0028】
また、撮像ユニット211の近傍には、温度測定回路216が設けられている。通常、温度はガラス製の物材の弾性係数に影響する。つまり、温度の変化は防塵フィルター213の固有振動数を変化させる要因の1つとなるため、防塵フィルター213を振動させる際には、常にその周辺温度が計測されるようにしている。なお、温度測定回路216の温度測定ポイントは防塵フィルター213の振動面の極近傍に設定することが好ましい。このように、温度の変化を考慮しながら防塵フィルター213の振動を制御することにより、常に最適な条件で防塵フィルター213を振動させることが可能である。
【0029】
撮像素子212で得られた電気信号(画像信号)は、所定タイミング毎に撮像インターフェイス回路217を介して読み出されてデジタル化される。撮像インターフェイス回路217でデジタル化されて得られた画像データは、画像処理コントローラ218を介してSDRAMなどで構成されたバッファメモリ219に格納される。ここで、バッファメモリ219は、画像データなどのデータの一時保管用メモリであり、画像データに各種処理が施される際のワークエリアなどに利用される。
【0030】
また、電子ビューファインダー(EVF)表示が行われる時には、撮像インターフェイス回路217を介して読み出され、バッファメモリ219に格納された画像データが画像処理コントローラ218によって読み出される。画像処理コントローラ218によって読み出された画像データは、EVF表示用のホワイトバランス補正などの画像処理が施された後、バッファメモリ219に格納される。その後、バッファメモリ219に格納された画像データは、フレーム単位で画像処理コントローラ218によって読み出されてビデオ信号に変換される。このビデオ信号は、表示用の所定のサイズにリサイズされた後、表示手段としての液晶モニタ222に表示される。
【0031】
また、撮影終了後には、撮像インターフェイス回路217を介して読み出され、バッファメモリ219に格納された画像データが、画像処理コントローラ218によって読み出される。画像処理コントローラ218によって読み出された画像データは、ホワイトバランス補正や、階調補正、色補正などの周知の画像処理が施された後、バッファメモリ219に格納される。その後、バッファメモリ219に格納された画像データが画像処理コントローラ218によって読み出されてビデオ信号に変換され、表示用の所定のサイズにリサイズされた後、液晶モニタ222に出力表示される。ユーザーは、液晶モニタ222に表示された画像により、撮影した画像を確認することができる。
【0032】
また、画像記録時には、画像処理コントローラ218によって処理された画像データが、JPEG方式などの周知の圧縮方式によって圧縮される。JPEG圧縮によって得られたJPEGデータは、バッファメモリ219に格納された後、所定のヘッダ情報が付加されたJPEGファイルとしてFlashRom220や記録メディア221に記録される。ここで、FlashRom220はカメラに内蔵のメモリを想定しており、記録メディア221はカメラの外部に装着され得るものを想定している。記録メディア221としては、例えばカメラに着脱自在に構成されたメモリカードやハードディスクドライブなどが用いられる。
【0033】
また、FlashRom220や記録メディア221に記録されたJPEGファイルから画像を再生する際には、FlashRom220や記録メディア221に記録されたJPEGデータが画像処理コントローラ218によって読み出されて伸長される。その後、この伸長データがビデオ信号に変換された後、表示用の所定のサイズにリサイズされ、液晶モニタ222に出力表示される。
【0034】
また、Bucom201には、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する不揮発性メモリ223がアクセス可能に接続されている。この不揮発性メモリ223は、例えば書き換え可能なEEPROMで構成されている。
【0035】
更に、Bucom201には、電源回路224を介して電源としての電池225が接続されている。電源回路224では、電池225の電圧が、当該カメラシステムの各部が必要とする電圧に変換され、当該カメラシステムの各部に供給される。
【0036】
更に、Bucom201には、当該カメラの動作状態を表示出力によってユーザーに告知するための動作表示用LCD226と、当該カメラの各種操作部材の操作状態を検出するためのカメラ操作SW(カメラ操作スイッチ)227とが接続されている。
【0037】
以上は、一般的なカメラの構成である。以下、本実施形態に特有の構成部分を説明する。
【0038】
(a)内蔵ストロボ回路300
内蔵ストロボ回路300は、図3では共に不図示の充電コンデンサ(図4における充電コンデンサ324)及びXe管302に加えて、充電回路300A、発光回路300B、および充電電圧検知回路300Cを有する。
【0039】
ここで、上記充電回路300Aは、上記充電コンデンサ324を所定の電圧まで充電させる回路である。また、上記発光回路300Bは、充電された上記充電コンデンサ324の充電電圧を用いて、ストロボ光を発光させる上記Xe管302を駆動制御する。そして、上記充電電圧検知回路300Cは、上記充電回路300Aによる上記充電コンデンサ324の充電状態を検出し、上記充電コンデンサ324が充分に充電されていると判断した場合は、上記充電回路300Aによる充電動作を停止させ、上記充電コンデンサ324の充電電圧が未だ不十分であると判断した場合は、上記充電回路300Aの充電動作を継続させる。
【0040】
(b)外部ストロボ装置400
外部ストロボ装置400は、カメラ本体200の正置時における上面側に対して着脱可能な構成となっている。したがって、ユーザーは、所望の外部ストロボ装置をカメラ本体200に取り付けることができる。
【0041】
また、上記外部ストロボ装置400の制御は、外部ストロボ装置マイクロコンピュータ(以下Sucomと称す)402が行う。そして、このSucom402と上記Bucom201とは、上記外部ストロボ装置400のカメラ本体200への取り付け時に、通信コネクタ405を介して、通信可能なように電気的接続がなされる。この電気的接続が為された後、上記Sucom402が、上記Bucom201に従属的に協働しながら稼動する。
【0042】
外部ストロボ装置400は、さらに、充電回路400A、発光回路400B、充電電圧検知回路400C、及び図3では共に不図示の充電コンデンサ及びXe管401を有している。
【0043】
ここで、上記充電回路400Aは、上記充電コンデンサを所定の電圧まで充電させる。また、上記発光回路400Bは、上記充電コンデンサに充電された電圧を用いて、上記Xe管401を駆動制御する。そして、上記充電電圧検知回路400Cは、上記充電回路400Aによる上記充電コンデンサの充電状態を検出し、上記充電コンデンサが充分に充電されていると判断した場合は、上記充電回路400Aの充電動作を停止させ、上記充電コンデンサの充電電圧が未だ不十分であると判断した場合には、上記充電回路400Aの充電動作を継続させる。
【0044】
また、上記外部ストロボ装置400は、特に図示はしていないが、カメラ本体200における電源(電源225)とは異なる電源(具体的には、例えば電池やACアダプタ等)を有している。したがって、外部ストロボ装置400は、この電源(不図示)より電力を供給される。
【0045】
以下、図4を参照して、内蔵ストロボ回路300の具体的な回路構成を説明する。なお、図4に示されるストロボ回路は、内蔵ストロボ回路300におけるストロボ回路であるが、上記外部ストロボ装置400も、図4に示す内蔵ストロボ回路300と、以下の相違点を除き同様の回路により構成されている。この相違点とは、外部ストロボ装置400は、図4に示される構成要素以外に、さらにSucom402を有している点、及び駆動電源として、外部ストロボ装置400内部に配設された電源(不図示)を用いる点である。
【0046】
なお、図4において符号225が付されているのは、内蔵ストロボ回路300における駆動電源のための電池であり、図3における電池225と同様の部材である。つまり、内蔵ストロボ回路300は、カメラ本体200における電池225を駆動電源として動作する。一方、外部ストロボ装置400の場合は、この電池225の代わりに、外部ストロボ装置400内部に配設された不図示の電源を用いる。
【0047】
上記電池225の両端には、電池225の電圧を平滑化するためのコンデンサ312が接続されている。
【0048】
そして、上記電池225のプラス極は、同図に示すように、トランス314の有する2つの1次巻線の中点に接続されている。そして、このトランス314の2つの1次巻線の端部は、それぞれMOSFET316,MOSFET318におけるドレイン・ソースを介して電池225のマイナス極に接続されている。さらに、MOSFET316のゲートにはBucom201からの制御信号CHG2が供給され,同様にMOSFET318のゲートにはBucom201からの制御信号CHG1が供給されるようになっている。
【0049】
ここで、上記MOSFET316は、Bucom201から供給されている制御信号CHG2がHighレベル(以下Hレベルと称す)の時にオンし、上記電池225からの電流がトランス314の図中上側の1次巻線、及びMOSFET316のドレイン・ソースを介して流れる。
他方、上記MOSFET318は、Bucom201から供給されている制御信号CHG1がHレベルの時にオンし、上記電池225からの電流がトランス314の図中下側の1次巻線、及びMOSFET318のドレイン・ソースを介して流れる。
【0050】
上述のような回路構成とすることで、Bucom201からの制御信号であるCHG2及びCHG1により、MOSFET316とMOSFET318とを交互にオンさせる。これにより、上記トランス314の2つの1次巻線に互いに逆向きの電流が流れる。さらに、これら1次巻線に流れる電流は昇圧され、上記トランス314の2次巻線の両端には高圧の交流電圧が発生する。
【0051】
ここで、図5を参照して、上記CHG1及び上記CHG2について説明する。なお、図5は、上記MOSFET316のON/OFFの切り換えを行う制御信号CHG2、及び上記MOSFET318のON/OFFの切り換えを行う制御信号CHG1を表した波形図である。
【0052】
上述のように、Bucom201からMOSFET316及びMOSFET318に対して、それぞれ供給される制御信号CHG2及び制御信号CHG1は、HレベルとLowレベル(以下Lレベルと称す)とが反復する信号である。ここで、制御信号CHG2及び制御信号CHG1のうちの一方の制御信号、例えば制御信号CHG1がLレベルである時には、他方の制御信号ここでは制御信号CHG2がHレベルとなるように位相がずらされて出力される。
【0053】
上述のような制御を行うことで、MOSFET316及びMOSFET318におけるON/OFFの切り換え周期の高圧交流電圧が、トランス314の2次巻線から出力される。
【0054】
また、上記トランス314の2次巻線の両端には、ダイオードブリッジ構成の整流回路320が接続されており、上記トランス314の2次巻線に生じた高圧交流電圧は、この整流回路320により直流に整流される。
この整流回路320の出力には、逆流防止用のダイオード322及び充電コンデンサ324を介して、上記電池225のマイナス極に接続されると共に、上記ダイオード322を介してXe管302の一方の電極にも接続される。ここで、上記充電コンデンサ324は、上記整流回路320から出力された直流電流により、上記Xe管302の点灯電源を充電する。
【0055】
さらに、上記整流回路320の出力と、上記電池225のマイナス極との間には、分圧抵抗328と分圧抵抗330が接続されている。この分圧抵抗328及び分圧抵抗330は、上記充電コンデンサ324の充電電圧を分圧し、その分圧した値を、上記Bucom201に供給する。この場合、この分圧抵抗328及び分圧抵抗330にて分圧された電圧は、図示していないA/D変換回路によりデジタル電圧値に変換される。そして、このデジタル電圧値は、上記Bucom201に供給され、Bucom201により、上記充電コンデンサ324の充電状態が判断される。
【0056】
また、上記Xe管302のうち上記ダイオード322が接続されていない方の電極には、絶縁型ゲート駆動トランジスタを用いたスイッチング素子332のコレクタ・エミッタを介して、上記電池225のマイナス極に接続されている。そして、このスイッチング素子332のベースには、Bucom201からフラッシュ信号FLSHが供給される。
【0057】
そして、Bucom201によりフラッシュ信号FLSHが、上記スイッチング素子332のベースに供給されると、上記スイッチング素子332がONされる。これにより、上記Xe管326には、上記充電コンデンサ324の充電電圧が印加され、上記Xe管302の点灯電流が流れる。
【0058】
さらに、上記整流回路320の出力には、トリガ用コンデンサ334及びサイリスタ336のアノードが接続されている。そして、このトリガ用コンデンサ334の出力側は、トリガトランス338の1次巻線を介して、上記電池225のマイナス極に接続されている。
【0059】
一方、上記トリガトランス338の2次巻線の一端は、同図に示すように、上記Xe管302に接続されており、他端は上記電池225のマイナス極に接続されている。また、上記サイリスタ336のカソードは、上記電池225のマイナス極に接続されている。そして、上記サイリスタ336のゲートとBucom201とは、Bucom201からのトリガ信号TRGが上記サイリスタ336に供給されるように接続されている。
【0060】
ここで、上記トリガ用コンデンサ334は、上記整流回路320からの直流電流により充電される。そして、Bucom201から上記サイリスタ336のゲートにトリガ信号TRGが供給されると、上記サイリスタ336は導通状熊となり、上記トリガ用コンデンサ334の充電電荷は放電する。これにより、上記トリガトランス338の1次側の巻線には電流が流れ、上記トリガトランス338の2次側にはトリガ電圧(例えば4KV程度)が発生する。
このトリガ電圧が、上記Xe管302に印加されることで、上記Xe管302の放電が開始される。そして、この状態でBucom201からフラッシュ信号FLSHが、上記スイッチング素子332に供給され、このスイッチング素子332がONされると、上記充電コンデンサ324から上記Xe管302に放電電流Ixeが供給され、上記Xe管302が点灯発光する。つまり、Bucom201からのフラッシュ信号FLSHにより、スイッチング素子332のON/OFFが制御されることで、Xe管302の点灯発光のON/OFF動作制御が行われる。
【0061】
以上、内蔵ストロボ回路300の回路構成について説明した。なお、外部ストロボ装置400の回路構成については、上述した相違点を除いて、上記内蔵ストロボ回路300の回路構成と全く同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0062】
ここで、図3にて示した各構成要素と、図4にて示した各構成要素との対応関係は以下の通りである。すなわち、図3に示す充電回路300A(及び400A)は、図4に示す回路においては例えばコンデンサ312、トランス314、MOSFET316及び318、整流回路320、及びダイオード322が相当する。また、図3に示す発光回路300B(及び400B)は、図4に示す回路においては例えばスイッチング素子332、トリガ用コンデンサ334、サイリスタ336、及びトリガトランス338が相当する。さらに、図3に示す充電電圧検知回路300C(及び400C)は、図4に示す回路においては例えば分圧抵抗328及び330が相当する。
【0063】
以下、図6を参照して、Xe管302の点灯発光によるフラット発光について説明する。なお、図6(a)は、図4に示す回路から、充電コンデンサ324、Xe管302、及びスイッチング素子332を抜き出して示した回路図であり、(b)は上記トリガ信号TRG、上記フラッシュ信号FLSH、及び上記Xe管302に流れる点灯電流Ixeの関係を示す波形図である。また、(c)は、フラット発光における光強度と時間との相関関係を示す波形図である。
【0064】
上述したように、Bucom201が、フラッシュ信号FLSHをHレベルにしてスイッチング素子332をONさせた状態において、さらにBucom201がトリガ信号TRGをHレベルにして、サイリスタ336をONさせる。すると、トリガ用コンデンサ334の充電電荷が放電され、トリガトランス338の出力からXe管302にトリガ電圧が印加され、Xe管302が点灯発光する。
【0065】
そして、上記Xe管302が点灯発光して所定時間経過後、Bucom201がフラッシュ信号FLSHをLレベルにすると、スイッチング素子332はOFF状態となり、Xe管302の点灯発光が停止する。
【0066】
このように、上記フラッシュ信号FLSHをHレベルとすると上記スイッチング素子332がON状態となり、Xe管326は閃光発光と称される点灯発光の動作を開始する。したがって、このフラッシュ信号FLSHのHレベルの時間を制御することで、スイッチング素子332のON時間を制御することができ、Xe管302の点灯電流Ixeを制御することが可能となる。つまり、スイッチング素子332のON時間を制御することで、Xe管302の点灯電流Ixeが制御でき、Xe管302の光量を制御することが可能となる。このようにして、図6(a)に示すように、点灯電流IXEを流すことができる。
【0067】
以下、図6(b)を参照して、フラット発光について説明する。
フラット発光では、図6(b)に示すように、Bucom201が、フラッシュ信号FLSHのHレベルとLレベルとを、所定の短周期で交互に繰り返させる。このようなパルス形態のフラッシュ信号FLSHにより、スイッチング素子332のON/OFF駆動制御を行うことで、Xe管302に間欠的な点灯電流Ixeを供給する。このようにして、Xe管302を間欠的に点灯させる発光は、フラット発光と呼ばれる。
【0068】
なお、このフラット発光においては、露光中にフラッシュ信号FLSHのHレベルとLレベルとを複数回短周期で繰り返させるため、上記スイッチング素子332のON期間を短くし、少ない点灯電流量IxeによってXe管302を小光量で点灯発光させる。フラット発光においては、この小光量の発光を間欠的に繰り返させるので、図6(c)に示すように、ほぼ定常光に近い発光であると見倣すことができる。
【0069】
以下、本実施形態に係るカメラのBucom201による動作制御のメインフローを、図7を参照して説明する。なお、本実施形態に係るカメラにおける各構成部材の動作制御の詳細については図3を用いて前述したので、ここでは省略する。したがって、上記メインフローの流れを中心に説明する。
【0070】
カメラ本体200に電源が投入されると、Bucom201はメインフローの動作制御を開始する。すると、まず、カメラ本体200の電源投入によるカメラシステム起動時の、該カメラシステム全体の初期設定を行う(S1)。
【0071】
次に、カメラ操作SW227の操作状態を検出する(S2)。このS2にて、カメラ操作SW227の1つであるモード変更SW(不図示)が操作されたか否かを判断する(S3)。なお、上記モード変更SW(不図示)は複数のボタンからなる。それらのボタンのうちの1つに、単写/低速連写(毎秒10コマ)/高速連写モード(毎秒60コマ)選択SW(不図示)がある。ここでは、上記モード変更SWのうち、この単写/低速連写(毎秒10コマ)/高速連写モード(毎秒60コマ)選択SW(不図示)が操作された否かを判断する。
【0072】
上記S3において、モード変更SWが操作されたと判断した場合、該操作に連動してカメラの動作モードを変更する(S4)。そして、このS4で変更したカメラの動作モードに応じた情報を、動作表示用LCD226へ表示出力する(S5)。その後、上記S2へ戻る。
【0073】
上記S3において、モード変更SWが操作されていないと判断した場合は、第1レリーズSWがONされているか否かを判断する(S6)。ここで、第1レリーズSWがONされていないと判断した場合は、上記S2へ戻る。
【0074】
なお、撮影準備動作及び露光動作を実行させるためのボタンであるレリーズボタンは、本実施形態では、2段式の押し下げボタンとなっており、レリーズボタン(不図示)が半押し(第1段階)操作されることによってカメラ操作SW227の1つである第1レリーズSWがONされ、それに応じてBucom201は測光処理や測距処理などの撮影準備動作を実行するようになっている。また、レリーズボタンが全押し(第2段階)操作されることによって、同じく第2レリーズSWがONされ、それに応じてBucom201は露光動作を実行するようになっている。
【0075】
上記S6にて、第1レリーズSWがONされていると判断した場合は、測光回路204を介して被写体の輝度を測定し、ストロボを発光させるか否かの判定、及びTv値とAv値の算出を行う(S7)。つづいて、AFセンサ駆動回路206を介してAFセンサユニット205を制御し、焦点ズレ量を検出する(S8)。その後、上記焦点ズレ量に基づいて、Lucom101を介してレンズ駆動機構103を制御し、撮影光学系102のフォーカス駆動制御を行う(S9)。
【0076】
次に、第2レリーズSWがONされたか否か判断する(S10)。ここで、第2レリーズSWがONされていないと判断した場合は、上記S2へ戻る。
【0077】
上記S10にて、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、動作モードが高速連写モードに設定されているか否かを判断する(S11)。上記S11にて、高速連写モードに設定されていると判断した場合は、サブルーチン“高速連写動作”を実行する(S12)。その後、上記S2へ戻る。なお、この“高速連写動作”のサブルーチンについては、図8を参照して後述する。
【0078】
一方、上記S11にて、高速連写モードに設定されていないと判断した場合は、Lucom101を介して絞り駆動機構105を制御し、絞り104の駆動制御を行う(S13)。つづいて、ミラー駆動機構207を介してメインミラー202aを、画像撮影時の位置に駆動するミラーアップ制御を行う(S14)。その後、シャッター制御回路210を介して、シャッター部208の先幕を走行させ、シャッターを開口させる(S15)。そして、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介し、撮像素子212の撮像動作(電荷蓄積動作)を行う(S16)。上記S16にて撮像動作が終了した後、再びシャッター制御回路210を介してシャッター部208の後幕を走行させ、シャッターを閉じるシャッタークローズ制御を行う(S17)。シャッタークローズ制御の後、ミラー駆動機構207を介してメインミラー202aを、撮影準備位置に駆動するミラーダウン制御を行い、さらにシャッターチャージ機構209を制御して、シャッター部208のシャッターチャージ制御を行う(S18)。そして、Lucom101を介して絞り駆動機構105を制御し、絞り104の開放をする制御を行う(S19)。つづいて、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介して、上記撮像動作により取得した画像データを、バッファメモリ219又は記録メディア221に記録する(S20)。
【0079】
その後、動作モードが低速連写モードに設定されているかを判断する(S21)。ここで、低速連写モードに設定されていないと判断した場合は、上記S2へ戻る。
【0080】
一方、上記S21において、低速連写モードに設定されていると判断した場合は、第2レリーズSWがONされているか否かを判断する(S22)。ここで、第2レリーズSWがONされていないと判断した場合は、上記S2へ戻る。また、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、上記S13へ戻って低速連写による撮影を行う。
【0081】
なお、上記単写撮影及び低速連写撮影においては、上記S7にてストロボを発光させるとの判定がなされた場合には、従来のカメラと同様に通常のストロボ発光による撮影を行うものであるが、これは本発明の特徴とは直接関係しないので、その説明は省略する。
【0082】
以下、図8を参照して、Bucom201による内蔵ストロボ回路300及び外部ストロボ装置400を使用してのストロボ連写撮影動作を含むサブルーチン“高速連写動作”(図7に示すフローチャートにおけるS12)の制御について説明する。なお、本実施形態に係るカメラにおける各構成部材の動作制御の詳細については、図3を用いて詳述したので、ここでは省略する。したがって、上記サブルーチンの流れを中心に説明していく。
【0083】
すなわち、第2レリーズSWが操作されたとき、上述した単写/低速連写/高速連写モード選択SWの操作により動作モードとして“高速連写モード”に設定されている場合には、まず、Lucom101を介して絞り駆動機構105を制御し、絞り104の駆動制御を行うことで絞り104の設定を行う(S100)。つづいて、ミラー駆動機構207に、メインミラー202aを、画像撮影時の位置に駆動するミラーアップ動作を行わせる(S101)その後、シャッター制御回路210を介して、シャッター部208の先幕を走行させる制御を行い、シャッター部208を開口させる(S102)。
【0084】
上記S102にてシャッター部208を開口後、上記S7での判定結果により、ストロボ発光を行うか否かを判断する(S103)。
【0085】
上記S103にてストロボ発光を行うと判断した場合は、次に撮影回数Nを決定して不図示の内部カウンタnに設定する(S104)。ここで、撮影回数Nとは、内蔵ストロボ回路300を使用してのストロボ発光を伴う連写撮影のコマ数である。したがって、内蔵ストロボ回路300による発光光量で撮影可能なコマ数を計算し、その数値に設定する。ここでは、決定した撮影回数Nを内部カウンタnに設定する。なお、このコマ数計算においては、1コマ撮影当りに必要な発光光量から、内蔵ストロボ回路300の発光光量により満足できる撮影可能なコマ数を計算する。
【0086】
つづいて、内蔵ストロボ回路300に、上述したようなフラット発光を開始させる(S105)。そして、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介し、撮像素子212の撮像動作(電荷蓄積動作)の開始の制御を行う(S106)。なお、上記電荷蓄積動作は、撮像素子212の電子シャッター機能により行われる。その後、内蔵ストロボ回路300を使用して撮影可能な残りのコマ数をカウントする(S107)。
【0087】
次に、撮影可能な残りのコマ数が0であるか否かを判断する(S108)。ここで、撮影可能な残りのコマ数が0でないと判断した場合は、上記S107に戻り、次のコマを撮影する。
【0088】
そして、上記S104乃至上記S108の動作制御を行っている間、外部ストロボ装置400における充電コンデンサ324に電荷蓄積を行う(外部ストロボ装置400の充電を行う)。
【0089】
上記S108において、撮影可能な残りのコマ数が0であると判断した場合は、次に内蔵ストロボ回路300のフラット発光を停止させる(S109)。
【0090】
つづいて、外部ストロボ装置400を使用してのストロボ発光を伴う連写撮影の撮影回数Nを決定し、内部カウンタnに設定する(S110)。ここで、撮影回数Nとは、外部ストロボ装置400を使用してのストロボ発光を伴う連写撮影のコマ数である。したがって、外部ストロボ装置400による発光光量で撮影可能なコマ数を計算し、その数値を内部カウンタnに設定する。なお、このコマ数計算においては、1コマ撮影当りに必要な発光光量から、外部ストロボ装置400の発光光量により満足できる撮影可能なコマ数を計算する。
【0091】
そして、上記Sucom402に、外部ストロボ装置400にフラット発光を開始させる制御を行わせる(S111)。その後、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介し、撮像素子212の撮像動作(電荷蓄積動作)を開始させる(S112)。なお、上記電荷蓄積動作は、撮像素子212の電子シャッター機能により行われる。つづいて、外部ストロボ装置400を使用して撮影可能な残りのコマ数をカウントする(S113)。次に、撮影可能な残りのコマ数が0であるか否かを判断する(S114)。ここで、撮影可能な残りのコマ数が0でないと判断した場合は、上記S112に戻り、次のコマを撮影する。
【0092】
そして、上記S110乃至上記S114の動作制御を行っている間、内部ストロボ回路300における充電コンデンサ324に電荷蓄積を行う(内部ストロボ回路300の充電を行う)。
【0093】
上記S114において、撮影可能な残りのコマ数が0であると判断した場合は、Sucom402に、外部ストロボ装置400によるフラット発光を停止させる制御を行わせる(S115)。
【0094】
つづいて、第2レリーズSWがONされているか否かを判断する(S116)。ここで、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、上記S104へ戻る。なお、連写撮影の動作中の画像データの記録動作は、フロー上には記していないが、上記撮像素子212の電荷蓄積動作と並行して、順次バッファメモリ219又は記録メディア221に記録されていく。
【0095】
一方、上記S116にて、第2レリーズSWがONされていないと判断した場合は、撮像動作を終了させ、シャッター制御回路210を介してシャッター部208の後幕を走行させ、シャッターを閉じるシャッタークローズ制御を行う(S117)。つづいて、シャッタークローズ制御の後、ミラー駆動機構207を介してメインミラー202aを、撮影準備位置に駆動するミラーダウン制御を行い、さらにシャッターチャージ機構209を制御して、シャッター部208のシャッターチャージ制御を行う(S118)。そして、Lucom101を介して絞り駆動機構105を制御し、絞り104の開放をする制御を行う(S119)。
【0096】
他方、上記S103において、ストロボ発光を行わないと判断した場合は、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介し、撮像素子212の撮像動作(電荷蓄積動作)を行う(S120)。つづいて、第2レリーズSWがONされているか否かを判断する(S116)。ここで、第2レリーズSWがONされていないと判断した場合は、上記S117へ進み、連写撮影の動作を終了させる。一方、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、上記S120へ戻り、再び撮像動作(電荷蓄積動作)を行う。
【0097】
以下、上記撮像素子212の電荷蓄積期間、内蔵ストロボ回路300及び外部ストロボ装置400のフラット発光タイミング、撮像素子212の電荷読み出しパルス、出力映像信号のタイミングを示している波形図である図9を参照して、内蔵ストロボ回路300、外部ストロボ装置400および撮像素子周辺の動作タイミングを説明する。ここでは、連写撮影の周期は毎秒60コマであるとする。
【0098】
Bucom201の制御による、同図に示すタイミングT1〜T8と、各構成要素の動作タイミング、及び図8に示すフローチャートの各ステップ(該フローチャートに記載されている動作制御のみ)との対応関係を、以下列挙していく。
【0099】
なお、本実施形態に係るカメラの各構成部材の動作制御については、図3、図7、及び図8を参照して上述した通りであるので、ここでは各動作タイミングに焦点を絞って説明する。
【0100】
まず、上記S105において、内蔵ストロボ回路300を、T1のタイミングでフラット発光を開始させる。なお、同図において、T1のタイミングより所定時間遅れて内蔵ストロボ回路300の発光がONとなっているのは、実際にフラット発光を開始するまでに掛かるタイムラグ時間のためである。本実施形態では、内蔵ストロボ回路300のフラット発光の開始を、実際の撮像動作(電荷蓄積動作)の開始に同期させるようなタイミングとしている。
【0101】
そして、撮像素子212に、同じくT1のタイミングで、内蔵ストロボ回路300のフラット発光により照明された被写体の、撮影画像における1コマ目の撮像動作である電荷蓄積動作を開始させる(上記S106に相当)。なお、同図に示すように電荷蓄積を開始させるパルス信号の後に、実際の撮像動作(電荷蓄積動作)が行われる。そして、上述のように、実際の撮像動作(電荷蓄積動作)の開始と、実際の内蔵ストロボ装置300のフラット発光開始とを同期させるタイミングが、上記T1のタイミングである。
【0102】
なお、同図に示す以降のタイミングT2〜T8についても、上記T1のタイミングと同様のことが言えるので、繰り返しの説明となる部分は以降省略する。
【0103】
つづいて、T2のタイミングで、撮像素子212に、連写撮影2コマ目の電荷蓄積動作を開始させる(S106)。なお、このとき上記1コマ目の画像データ(蓄積した電荷である画像データ)を、T2のタイミングにて、撮像素子212からの読み出しを開始し、T2からT3の間に映像信号である画像データとして、例えバッファメモリ219や液晶モニタ222等に出力する。
【0104】
その後、T4のタイミングにて3コマ目の電荷蓄積動作を終了させる(S108)。そして、同じくT4のタイミングで内蔵ストロボ回路300のフラット発光を停止させる(S109)。つまり、ここでは、N=3の例である。
【0105】
この後、内蔵ストロボ回路300には充電動作を行わせ、次の発光に備えさせる。
【0106】
以上述べたように、内蔵ストロボ回路300のフラット発光は、T1〜T4の期間で予め設定されている3コマ分(例としてN=3)の電荷蓄積時間だけ継続させている。ここで上述のように3コマ分としているのは、内蔵ストロボ回路300のフラット発光による発光光量を一定に維持できる時間が、電荷蓄積時間3コマ分以内であることから決定している。
【0107】
つづいて、T4のタイミングにて、外部ストロボ装置400に、フラット発光を開始させる(S111)。そして、撮像素子212に、同じくT4のタイミングで4コマ目の電荷蓄積動作を開始させる(S112)。つづいて、外部ストロボ装置400のフラット発光で照明された被写体の撮影画像である通算4コマ目の画像データを、T5のタイミングで撮像素子212から読み出しを開始する。その後、読み出された画像データを、タイミングT5からタイミングT6の間に映像信号として出力する。
【0108】
その後、外部ストロボ装置400を使用して3コマ分の電荷蓄積動作が終了するT7のタイミングで(S114)、外部ストロボ装置400のフラット発光を停止させる(S115)。
【0109】
以上述べたように、外部ストロボのフラット発光は、T4〜T7の期間で予め設定されている3コマ分(1例としてN=3)の電荷蓄積時間だけ継続させている。この後、外部ストロボ装置400は充電動作を行い、次の発光に備える。
【0110】
以上説明したように、本実施形態によれば、毎秒60コマ程度の高速連写撮影に閃光発光を追従させることができ、露出が適正である高速連写撮影を可能とする閃光装置を有するカメラを提供することができる。
【0111】
具体的には、内蔵ストロボ回路300と外部ストロボ装置400とを切り換えて、連写撮影動作中に複数コマにわたってフラット発光を継続させるので、高速連写撮影に追従して露出に適切な発光量で発光させることができる。
【0112】
なお、上述した本実施形態における動作制御は全て、外部ストロボ装置400がカメラ本体200に装着されていることが前提となっており、該装着は上記通信コネクタ405を介してSucom402と通信することで、Bucom201が認識していることは勿論である。
【0113】
[第2実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第2実施形態に係るカメラを説明する。
本実施形態と上記第1実施形態との相違点は、図7に示すメインフロー中のサブルーチン“高速連写動作”についてである。したがって、ここでは、上記相違点を中心に説明し、上記第1実施形態と同様の内容については説明を省略する。
【0114】
なお、本実施形態では、撮像動作中(電荷蓄積動作中)に、内蔵ストロボ回路300によるフラット発光と外部ストロボ装置400によるフラット発光とを切り換えることにより、連写撮影における撮影コマ数を、第1実施形態よりも多くすることができる。
【0115】
以下、図10に示すフローチャートを参照して、本実施形態におけるBucom201によるサブルーチン“高速連写動作”について説明する。なお、図8に示すサブルーチン“高速連写動作”と同様の動作制御については、図8に示すサブルーチンと同様のステップナンバーを付し、その説明を省略する。また、撮影モードは高速連写モードに設定されているとする。
【0116】
上述のS107を終えた後、撮影可能な残りのコマ数が1となったか否かを判断する。ここで、撮影可能な残りのコマ数が1ではないと判断した場合、上記S106へ戻る(S200)。
【0117】
上記S200にて、撮影可能な残りのコマ数が1であると判断した場合、不図示のタイマーカウンタにタイマーカウントを開始させる(S201)。そして、タイマーカウンタからの出力により、所定時間t1が経過したと判断するまで待機する(S202)。なお、この所定時間t1は、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を、撮影Nコマ目の途中まで継続させるためにあらかじめ計算している時間である。
【0118】
しかして、上記所定時間t1が経過したならば、上記S111において、外部ストロボ装置400によるフラット発光を開始させた後、最後の撮影コマ(Nコマ目)の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したか否かを判断する(S203)。ここでは、最後の撮影コマの撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したと判断するまで、上記S203を繰り返す。
【0119】
上記S203において最後の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したと判断した場合は、撮影可能な残り撮影回数Mを設定する(S204)。ここでは、外部ストロボ装置400によるフラット発光を伴う連写撮影のコマ数である撮影回数Mの値を決定し、nと設定する。なお、この撮影回数Mは、1コマ当りに必要な発光光量に応じて、外部ストロボ装置400の発光光量により撮影可能なコマ数を計算し、その値を設定する。
【0120】
上記S113において、外部ストロボ装置400を使用して撮影可能な残りのコマ数をカウントした後、撮影可能な残りコマ数が1となったか否かを判定する(S205)。ここで、撮影可能な残りコマ数が1ではないと判断した場合は上記S112に戻って、次のコマの撮像動作(電荷蓄積動作)を行う。
【0121】
上記S113において、撮影可能な残りコマ数が1となったと判定した場合、つづいて、再び不図示のタイマーカウンタにタイマーカウントを開始させる(S206)。次に、タイマーカウンタからの出力を参照して、所定時間t2が経過したと判断するまで待機する(S207)。なお、この所定時間t2は、外部ストロボ装置400のフラット発光を、撮影Mコマ目の途中まで継続させるためにあらかじめ計算している時間である。
【0122】
しかして、上記所定時間t2が経過したならば、上記S115にて、外部ストロボ装置400のフラット発光を停止させた後、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を開始させる(S208)。
【0123】
つづいて、最後の撮影コマ(Mコマ目)の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したか否かを判断する(S209)。ここでは、最後の撮影コマの撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したと判断するまで、上記S209を繰り返す。
【0124】
上記S209において、最後の撮影コマの撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したと判断した場合は、次に第2レリーズSWがONとされているか否か(言い換えれば、連写撮影を継続するか否か)を判断する(S210)。ここで、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、上記S104へと戻る。
【0125】
上記S210において、第2レリーズSWがONとされていないと判断した場合は、次に、内蔵ストロボ回路300によるフラット発光を停止させる(S211)。
【0126】
以上説明した動作制御が、本実施形態におけるサブルーチン“高速連写動作”に特有のシーケンスである。
【0127】
以下、撮像素子212の電荷蓄積期間、内蔵ストロボ回路300及び外部ストロボ装置400のフラット発光タイミング、撮像素子212の電荷読み出しパルス、出力映像信号を示している波形図である図11を参照して、内蔵ストロボ回路300、外部ストロボ装置400および撮像素子周辺の動作タイミングを説明する。なお、ここでは、連写撮影の周期は毎秒60コマとしている。
【0128】
Bucom201の制御による、同図に示すタイミングT1〜T8と、各構成要素の動作タイミング、及び図10に示すフローチャートの各ステップとの対応関係(該フローチャートに記載されている動作制御のみ)を、以下列挙していく。
【0129】
なお、本実施形態に係るカメラの各構成部材の動作制御については、図3、図7、及び図10を参照して上述した通りであるので、ここでは各動作タイミングに焦点を絞って説明する。
【0130】
また、上記第1実施形態にて、図9を参照して説明した内容と重複する説明は、ここでは省略する。
【0131】
まず、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を、T1のタイミングで開始させる。(S105)。また、同じくT1のタイミングで、撮像動作である電荷蓄積動作を開始させるパルス信号により、撮像素子212に電荷蓄積動作を開始させる(S106)。
【0132】
なお、内蔵ストロボ回路300のフラット発光で照明された被写体の撮影画像の1コマ目の画像データを、T2のタイミングで撮像素子212からの読み出しを開始し、タイミングT2からタイミングT3の間に、この画像データを映像信号としてバッファメモリ219や液晶モニタ222等へ出力する。
【0133】
また、T2のタイミングにおいて、撮像素子212による2コマ目の画像データの撮像動作(電荷蓄積動作)を開始させる信号パルスにより、撮像素子212による電荷蓄積動作を開始させる(S106)。なお、ここでではN=3としている。
【0134】
撮影2コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了するT3のタイミングで、不図示のタイマーカウンタにタイマーカウントを開始させる(S201)。
次に、所定時間t1の経過を待ち(S202)、所定時間t1が経過したT34のタイミングで、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を停止させる(S109)。このT34のタイミングでは、さらに外部ストロボ装置400のフラット発光を開始させる(S111)。
【0135】
そして、T4のタイミングで、撮像素子212に、3コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)を終了させる。
【0136】
このように、内蔵ストロボ回路300のフラット発光は、T1〜T34の期間で予め設定されている2コマ分+1コマ分の途中までの撮像動作時間(電荷蓄積動作時間)だけ継続させる。
【0137】
同図に示すように、撮影3枚目において、被写体は、撮像動作(電荷蓄積動作)の前半を内蔵ストロボ回路300によるフラット発光、後半を外部ストロボ装置400によるフラット発光で照明される。そして、この撮影3枚目の画像データを、T4のタイミングで読み出しを開始し、T4からT5のタイミングの間に映像信号として出力する。
【0138】
そして、撮像素子212に、同じくT4のタイミングで4コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)を開始させる(S112)。
【0139】
撮影4コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了し、5コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)が開始するT5のタイミングで(S205,S112)で、不図示のタイマーカウンタにタイマーカウントを開始させる(S206)。
【0140】
その後、所定時間t2の経過を待ち(S207)、t2が経過したT56のタイミングで、外部ストロボ装置400のフラット発光を停止させる(S115)。そして、同じくT56のタイミングで、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を開始させる(S208)。
【0141】
つづいて、T6のタイミングで、撮像素子212に、撮影5コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)を終了させる。この後、外部ストロボ装置400の充電動作を行い、次に発光に備えさせる。
【0142】
以上述べたように、連写撮影の撮影動作中に、内蔵ストロボ回路300と外部ストロボ装置400とを切り換えて、複数撮影コマに渡りフラット発光を継続させる。これにより、高速連写撮影に追従して、露出に適切な発光量で被写体を照射することができる。
【0143】
具体的には、撮像動作中(電荷蓄積動作中)に、内蔵ストロボ回路300によるフラット発光と外部ストロボ装置400によるフラット発光とを切り換えるため、発光量を撮影にとって最適化することができ、高速連写撮影に追従して、被写体を照射することができる。
【0144】
以上説明したように、本実施形態によれば、上記第1実施形態における効果と同様の効果を奏する上に、以下のような本実施形態に特有の効果を奏するカメラを提供することができる。
【0145】
本実施形態では、撮像動作中(電荷蓄積動作中)に、内蔵ストロボ回路300によるフラット発光と外部ストロボ装置400によるフラット発光とを切り換えることにより、上述したように、連写撮影における撮影コマ数を、第1実施形態よりも多くすることができる。したがって、連写撮影の撮影周期をさらに短くして(たとえば毎秒100コマ等)、さらに高速な連写撮影を行う場合であっても、本実施形態により対応可能となる。
【0146】
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。
【0147】
例えば、上記外部ストロボ装置400として、複数の外部ストロボ装置400を設けても良い。図12に、2個の外部ストロボ装置を設けたカメラの外観図を示す。同図に示すように、第1外部ストロボ装置500は、上記外部ストロボ装置400と同様に接続し、第2外部ストロボ装置600は、外部ストロボアダプタ550を介してカメラ本体200に電気的に接続する。
【0148】
なお、図13は、図12に示すカメラ本体200と、それに接続する第1外部ストロボ装置500、外部ストロボアダプタ550、及び第2外部ストロボ装置600との電気的ブロック図である。同図に示すように、外部ストロボアダプタ550を介して、第2外部ストロボ装置500とカメラ本体200とが電気的に接続される。そして、上記外部ストロボアダプタ550は、例えば第3外部ストロボ装置700といった、さらに別の外部ストロボ装置を接続することも可能なように構成されている。
【0149】
以上説明したように、多数の外部ストロボ装置をカメラ本体200に接続して使用することで、連写撮影のコマ数がより多くなった場合であっても、それに追従した発光をさせることができるカメラを提供することができる。また、各外部ストロボ装置により長い充電時間をとらせることが可能となるので、各外部ストロボ装置の発光光量をさらに大きくすることができ、発光による光の到達距離を伸ばすことができるカメラを提供することができる。
【0150】
なお、上記第1外部ストロボ装置500、第2外部ストロボ装置600、及び第3外部ストロボ装置の内部構成は、上記第1実施形態及び第2実施形態における外部ストロボ装置400と同様の内部構成である。
【0151】
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカメラの特徴部分の概念を示す図。
【図2】本発明の第1実施形態に係るカメラの外観を示す図。
【図3】本発明の第1実施形態に係るカメラのシステム構成を示す図。
【図4】内蔵ストロボ回路の具体的な回路構成を示す図。
【図5】制御信号CHG1及び制御信号CHG2を表した波形図。
【図6】(a)は、充電コンデンサ、Xe管、及びスイッチング素子を示した回路図。(b)は、Xe管を点灯制御するトリガ信号TRG、フラッシュ信号FLSH、およびXe管に流れる点灯電流Ixeの関係を示す波形図。(c)は、フラット発光における光強度と時間との相関関係を示す波形図。
【図7】本発明の第1実施形態に係るカメラのBucomによる動作制御のメインフロー。
【図8】本発明の第1実施形態における、Bucomによる内蔵ストロボ回路、及び外部ストロボ装置を使用してのストロボ連写撮影動作を含むサブルーチン“高速連写動作”のフローチャート。
【図9】撮像素子の電荷蓄積期間、内蔵ストロボ回路及び外部ストロボ装置のフラット発光タイミング、撮像素子の電荷読み出しパルス、出力映像信号を示している波形図。
【図10】本発明の第2実施形態におけるBucomによる内蔵ストロボ回路、及び外部ストロボ装置を使用してのストロボ連写撮影動作を含むサブルーチン“高速連写動作”のフローチャート。
【図11】撮像素子の電荷蓄積期間、内蔵ストロボ回路及び外部ストロボ装置のフラット発光タイミング、撮像素子の電荷読み出しパルス、出力映像信号を示している波形図。
【図12】2個の外部ストロボ装置を設けたカメラの外観図。
【図13】カメラ本体と、それに接続する第1外部ストロボ装置、外部ストロボアダプタ、及び第2外部ストロボ装置との電気的ブロック図。
【符号の説明】
【0153】
10…第1ストロボ装置、 12…第1フラット発光部、 20…第2ストロボ装置、 22…第2フラット発光部、 30…撮像手段、 40…制御手段、 200…カメラ本体、 201…ボディ制御用マイクロコンピュータ(Bucom)、 204…測光回路、 212…撮像素子、 217…撮像インターフェイス回路、 218…画像処理コントローラ、 219…バッファメモリ、 221…記録メディア、 222…液晶モニタ、 223…不揮発性メモリ、 224…電源回路、 225…電池、 227…カメラ操作SW、 300…内蔵ストロボ回路、 300A…充電回路、 300B…発光回路、 300C…充電電圧検知回路、 302,401…Xe管、 310…駆動電源電池、 312…コンデンサ、 314…トランス、 316,318…MOSFET、 320…整流回路、 322…ダイオード、 324…充電コンデンサ、 328,330…分圧抵抗、 332…スイッチング素子、 334…トリガ用コンデンサ、 336…サイリスタ、 338…トリガトランス、 400…外部ストロボ装置、 400A…充電回路、 400B…発光回路、 400C…充電電圧検知回路、 402…外部ストロボ装置マイクロコンピュータ(Sucom)、 405…通信コネクタ、 500…第1外部ストロボ装置、 550…外部ストロボアダプタ、 600…第2外部ストロボ装置、 700…第3外部ストロボ装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラに関し、特に高速連写撮影に閃光発光を追従させることができ、露出が適正である高速連写撮影を可能とする閃光装置を具備するカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のカメラは、シャッターボタンの操作により1駒の撮影を行う単写モードと、シャッターボタンを操作している間撮影動作を繰り返して複数の駒を連続撮影する連写モードとを備えている機種が多い。
【0003】
また、この連写モードにおける連写速度は、特に一眼レフレックスカメラにおいて高速化の傾向があり、フィルムカメラだけでなくデジタルカメラにおいても、まもなく1秒間に十数駒〜60駒程度の連写撮影を行うことが可能になると予想されている。このような状況に鑑み、高速連写撮影に、閃光発光を追従させて行うことができる閃光装置が提案されている。
【0004】
たとえば、特許文献1に開示された閃光補助装置、カメラ及び閃光装置では、複数の閃光装置を選択的に使用することで、高速連写撮影に追従した閃光発光を可能としている。
【特許文献1】特開2004−85849号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された閃光補助装置、カメラ及び閃光装置のように、複数の閃光装置を選択的に使用する場合は、連写撮影が高速になるほど、例えば毎秒60駒程度の連写撮影においては、連写撮影に閃光発光が追従できなくなるために露出が不適正となってしまう。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、毎秒60駒程度の高速連写撮影に閃光発光を追従させることができ、露出が適正である高速連写撮影を可能とするカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様によるカメラは、被写体像を繰り返し撮像する撮像手段と、フラット発光を行う複数のストロボ手段と、上記撮像手段の撮像動作に連動して、上記複数のストロボ手段を順に発光させる制御手段と、を具備し、上記制御手段は、上記ストロボ手段による1回のフラット発光の時間内に、上記撮像手段が複数回の撮像動作を行うように、上記ストロボ手段の発光を制御することを特徴とする。
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の第2の態様によるカメラは、被写体を撮像する撮像手段と、上記被写体を照射する光を発光する第1発光部を有する第1ストロボ手段と、上記被写体を照射する光を発光する第2発光部を有する第2ストロボ手段と、上記撮像手段、上記第1ストロボ手段、及び上記第2ストロボ手段を制御する制御手段と、を具備し、上記制御手段は、上記撮像手段の撮像動作を制御するとともに、上記第1ストロボ手段及び上記第2ストロボ手段を制御して、上記第1発光部によるストロボ発光と上記第2発光部によるストロボ発光とを交互に行わせる制御をすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、毎秒60コマ程度の高速連写撮影に閃光発光を追従させることができ、露出が適正である高速連写撮影を可能とするカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[第1実施形態]
以下、一眼レフレックスカメラ(以下、カメラと称す)を例に、本実施形態を説明する。
【0011】
まず、本実施形態に係るカメラの特徴部分の概念を図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るカメラの特徴部分を簡略なブロック図で示した図である。同図に示すように、本実施形態に係るカメラでは、被写体に光を照射する閃光装置として第1ストロボ装置10及び第2ストロボ装置20を有し、第1ストロボ装置10には、第1フラット発光部12を内蔵させ、同様に第2ストロボ装置20には、第2フラット発光部22を内蔵させる。なお、上記第1フラット発光部12、及び第2フラット発光部22の行うフラット発光については、後に図面を参照して詳述する。
【0012】
撮像手段30による撮像動作は、制御手段40の制御により行われる。そして、上記制御手段40の制御により、上記撮像手段30の撮像動作に従って、第1ストロボ装置における第1フラット発光部12、及び第2ストロボ装置における第2フラット発光部22により、交互にストロボ発光であるフラット発光が行われる。
【0013】
以下、図2を参照して、本実施形態に係るカメラの外観を説明する。
本実施形態では、カメラ本体200に、レンズ鏡筒100及び外部ストロボ装置400が装着されている。なお、上記レンズ鏡筒100は、上記カメラ本体200に着脱可能であり、他のレンズ鏡筒に交換可能となっている。
【0014】
さらに、上記カメラ本体200内には、内蔵ストロボ回路300(図2では不図示)が設けられており、この内蔵ストロボ回路300は、発光管であるXe管302を有している。同様に、上記外部ストロボ装置400は、Xe管401を有している。
【0015】
以下、図3を参照して、本実施形態に係るカメラのシステム構成を説明する。図3は、本実施形態に係るカメラ内部の回路構成を詳細に示したブロック図である。なお、図1で示した部材と図3で示す部材との対応関係は、以下の通りである。すなわち、図1で示した第1ストロボ装置10及び第1フラット発光部12は、例えば図3における内蔵ストロボ回路300がその機能を担う。また、図1で示した第2ストロボ装置20及び第2フラット発光部22は、例えば図3における外部ストロボ装置400がその機能を担う。さらに、図1で示した撮像手段30は、例えば図3における撮像素子212に相当する。そして、図1で示した制御手段40は、例えば図3におけるボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bucomと称する)201に相当する。
【0016】
本実施形態に係るカメラでは、レンズ鏡筒100の各部の制御はレンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lucomと称する)101によって行われる。一方、カメラ本体200の各部の制御はBucom201によって行われる。ここで、カメラ本体200にレンズ鏡筒100が装着された際には、通信コネクタ101aを介してLucom101とBucom201とが通信可能に接続される。この場合、カメラシステムとして、Lucom101がBucom201に従属するようにして稼動するようになっている。
【0017】
そして、レンズ鏡筒100の内部には、撮影光学系102が配設されている。ここで、図3においては、撮影光学系102を構成する複数の光学レンズを1つの光学レンズで代表して図示している。この撮影光学系102は、レンズ駆動機構103内に存在する図示しないDCモータにより、その光軸方向に駆動される。
【0018】
また、撮影光学系102の後方には絞り104が設けられている。この絞り104は、絞り駆動機構105内に存在する図示しないステッピングモータによって開閉駆動される。絞り104の開閉が制御されることによって、撮影光学系102を介してカメラ本体200に入射する被写体からの光束の光量が制御される。
【0019】
ここで、レンズ駆動機構103内のDCモータの制御及び絞り駆動機構105内のステッピングモータの制御は、Bucom201の指令を受けたLucom101によって行われる。
【0020】
また、カメラ本体200の内部には、クイックリターンミラーであるメインミラー202a、ペンタプリズム202c、接眼レンズ202dから構成されるファインダー装置が設けられている。カメラが通常状態にある場合には、上述したように、撮影光学系102を介して入射した被写体からの光束の一部がメインミラー202aで反射される。これによって、ペンタプリズム202c、及び接眼レンズ202dを介して観察用の像が形成される。
【0021】
ここで、ペンタプリズム202cの近傍には測光回路204が設けられており、ペンタプリズム202cを通過した光束の一部が測光回路204内の図示しないホトセンサに入射するようになっている。測光回路204では、ホトセンサで検出された光束の光量に基づき周知の測光処理が行われる。測光回路204で処理された結果は、Bucom201に送信され、Bucom201では、測光回路204から入力された結果に基づいて撮影時の露光量が演算される。この結果は、Bucom201からLucom101に送信され、Lucom101では、Bucom201から通知された露光量に基づいて絞り104の駆動制御が行われる。
【0022】
また、メインミラー202aを透過してサブミラー203で反射された光束は自動焦点調節処理(AF処理)を行うためのAFセンサユニット205に導かれる。AFセンサユニット205の内部には、エリアセンサ(不図示)が設けられており、このエリアセンサに入射した光束は電気信号に変換される。このエリアセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路206を介してBucom201へ送信される。そして、Bucom201において測距処理が行われ、焦点調節に必要な撮影光学系102の駆動量が演算される。この結果は、Bucom201からLucom101に送信され、Lucom101では、Bucom201から通知された駆動量に基づいて撮影光学系102の駆動制御が行われる。
【0023】
また、カメラが撮影動作状態にあるときには、メインミラー202aが撮影光学系102の光軸から退避する所定のアップ位置に移動される。このようなメインミラー202aの駆動は、ミラー駆動機構207によって行われる。また、ミラー駆動機構207の制御は、Bucom201によって行われる。ここで、メインミラー202aがアップ位置に移動された場合には、それに伴ってサブミラー203が折り畳まれるようになっている。
【0024】
メインミラー202aがアップ位置に移動されることによって、撮影光学系102を透過した被写体からの光束はシャッター部208の方向に入射する。フォーカルプレーン式のシャッター部208を構成する先幕と後幕とを駆動するためのばね力は、シャッターチャージ機構209によってチャージされる。また、先幕と後幕の駆動は、シャッター制御回路210によって行われる。これらシャッターチャージ機構209及びシャッター制御回路210は、Bucom201によって制御される。
【0025】
シャッター部208を通過した光束は、シャッター部208の後方に配置された撮像ユニット211内部の撮像素子212に入射する。この撮像素子212は、撮像素子212と撮影光学系102との間に配設された防塵フィルター213によって保護されている。防塵フィルター213は、例えばガラス等の透明部材で構成されている。
【0026】
また、防塵フィルター213の周縁部には、この防塵フィルター213を所定の振動周波数で振動させるための圧電素子214が取り付けられている。圧電素子214は、2つの電極を有しており、防塵フィルター駆動回路215によって駆動される。また、防塵フィルター駆動回路215の制御は、Bucom201によって行われる。防塵フィルター駆動回路215によって圧電素子214を振動させることによって、防塵フィルター213が振動する。これによって、防塵フィルター213の表面に付着した塵埃が払い落とされる。
【0027】
ここで、撮像素子212と圧電素子214とは、防塵フィルター213を一面とするケース内に一体的に収納されている。これにより、撮像素子212への塵埃の付着を確実に防止することができる。
【0028】
また、撮像ユニット211の近傍には、温度測定回路216が設けられている。通常、温度はガラス製の物材の弾性係数に影響する。つまり、温度の変化は防塵フィルター213の固有振動数を変化させる要因の1つとなるため、防塵フィルター213を振動させる際には、常にその周辺温度が計測されるようにしている。なお、温度測定回路216の温度測定ポイントは防塵フィルター213の振動面の極近傍に設定することが好ましい。このように、温度の変化を考慮しながら防塵フィルター213の振動を制御することにより、常に最適な条件で防塵フィルター213を振動させることが可能である。
【0029】
撮像素子212で得られた電気信号(画像信号)は、所定タイミング毎に撮像インターフェイス回路217を介して読み出されてデジタル化される。撮像インターフェイス回路217でデジタル化されて得られた画像データは、画像処理コントローラ218を介してSDRAMなどで構成されたバッファメモリ219に格納される。ここで、バッファメモリ219は、画像データなどのデータの一時保管用メモリであり、画像データに各種処理が施される際のワークエリアなどに利用される。
【0030】
また、電子ビューファインダー(EVF)表示が行われる時には、撮像インターフェイス回路217を介して読み出され、バッファメモリ219に格納された画像データが画像処理コントローラ218によって読み出される。画像処理コントローラ218によって読み出された画像データは、EVF表示用のホワイトバランス補正などの画像処理が施された後、バッファメモリ219に格納される。その後、バッファメモリ219に格納された画像データは、フレーム単位で画像処理コントローラ218によって読み出されてビデオ信号に変換される。このビデオ信号は、表示用の所定のサイズにリサイズされた後、表示手段としての液晶モニタ222に表示される。
【0031】
また、撮影終了後には、撮像インターフェイス回路217を介して読み出され、バッファメモリ219に格納された画像データが、画像処理コントローラ218によって読み出される。画像処理コントローラ218によって読み出された画像データは、ホワイトバランス補正や、階調補正、色補正などの周知の画像処理が施された後、バッファメモリ219に格納される。その後、バッファメモリ219に格納された画像データが画像処理コントローラ218によって読み出されてビデオ信号に変換され、表示用の所定のサイズにリサイズされた後、液晶モニタ222に出力表示される。ユーザーは、液晶モニタ222に表示された画像により、撮影した画像を確認することができる。
【0032】
また、画像記録時には、画像処理コントローラ218によって処理された画像データが、JPEG方式などの周知の圧縮方式によって圧縮される。JPEG圧縮によって得られたJPEGデータは、バッファメモリ219に格納された後、所定のヘッダ情報が付加されたJPEGファイルとしてFlashRom220や記録メディア221に記録される。ここで、FlashRom220はカメラに内蔵のメモリを想定しており、記録メディア221はカメラの外部に装着され得るものを想定している。記録メディア221としては、例えばカメラに着脱自在に構成されたメモリカードやハードディスクドライブなどが用いられる。
【0033】
また、FlashRom220や記録メディア221に記録されたJPEGファイルから画像を再生する際には、FlashRom220や記録メディア221に記録されたJPEGデータが画像処理コントローラ218によって読み出されて伸長される。その後、この伸長データがビデオ信号に変換された後、表示用の所定のサイズにリサイズされ、液晶モニタ222に出力表示される。
【0034】
また、Bucom201には、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する不揮発性メモリ223がアクセス可能に接続されている。この不揮発性メモリ223は、例えば書き換え可能なEEPROMで構成されている。
【0035】
更に、Bucom201には、電源回路224を介して電源としての電池225が接続されている。電源回路224では、電池225の電圧が、当該カメラシステムの各部が必要とする電圧に変換され、当該カメラシステムの各部に供給される。
【0036】
更に、Bucom201には、当該カメラの動作状態を表示出力によってユーザーに告知するための動作表示用LCD226と、当該カメラの各種操作部材の操作状態を検出するためのカメラ操作SW(カメラ操作スイッチ)227とが接続されている。
【0037】
以上は、一般的なカメラの構成である。以下、本実施形態に特有の構成部分を説明する。
【0038】
(a)内蔵ストロボ回路300
内蔵ストロボ回路300は、図3では共に不図示の充電コンデンサ(図4における充電コンデンサ324)及びXe管302に加えて、充電回路300A、発光回路300B、および充電電圧検知回路300Cを有する。
【0039】
ここで、上記充電回路300Aは、上記充電コンデンサ324を所定の電圧まで充電させる回路である。また、上記発光回路300Bは、充電された上記充電コンデンサ324の充電電圧を用いて、ストロボ光を発光させる上記Xe管302を駆動制御する。そして、上記充電電圧検知回路300Cは、上記充電回路300Aによる上記充電コンデンサ324の充電状態を検出し、上記充電コンデンサ324が充分に充電されていると判断した場合は、上記充電回路300Aによる充電動作を停止させ、上記充電コンデンサ324の充電電圧が未だ不十分であると判断した場合は、上記充電回路300Aの充電動作を継続させる。
【0040】
(b)外部ストロボ装置400
外部ストロボ装置400は、カメラ本体200の正置時における上面側に対して着脱可能な構成となっている。したがって、ユーザーは、所望の外部ストロボ装置をカメラ本体200に取り付けることができる。
【0041】
また、上記外部ストロボ装置400の制御は、外部ストロボ装置マイクロコンピュータ(以下Sucomと称す)402が行う。そして、このSucom402と上記Bucom201とは、上記外部ストロボ装置400のカメラ本体200への取り付け時に、通信コネクタ405を介して、通信可能なように電気的接続がなされる。この電気的接続が為された後、上記Sucom402が、上記Bucom201に従属的に協働しながら稼動する。
【0042】
外部ストロボ装置400は、さらに、充電回路400A、発光回路400B、充電電圧検知回路400C、及び図3では共に不図示の充電コンデンサ及びXe管401を有している。
【0043】
ここで、上記充電回路400Aは、上記充電コンデンサを所定の電圧まで充電させる。また、上記発光回路400Bは、上記充電コンデンサに充電された電圧を用いて、上記Xe管401を駆動制御する。そして、上記充電電圧検知回路400Cは、上記充電回路400Aによる上記充電コンデンサの充電状態を検出し、上記充電コンデンサが充分に充電されていると判断した場合は、上記充電回路400Aの充電動作を停止させ、上記充電コンデンサの充電電圧が未だ不十分であると判断した場合には、上記充電回路400Aの充電動作を継続させる。
【0044】
また、上記外部ストロボ装置400は、特に図示はしていないが、カメラ本体200における電源(電源225)とは異なる電源(具体的には、例えば電池やACアダプタ等)を有している。したがって、外部ストロボ装置400は、この電源(不図示)より電力を供給される。
【0045】
以下、図4を参照して、内蔵ストロボ回路300の具体的な回路構成を説明する。なお、図4に示されるストロボ回路は、内蔵ストロボ回路300におけるストロボ回路であるが、上記外部ストロボ装置400も、図4に示す内蔵ストロボ回路300と、以下の相違点を除き同様の回路により構成されている。この相違点とは、外部ストロボ装置400は、図4に示される構成要素以外に、さらにSucom402を有している点、及び駆動電源として、外部ストロボ装置400内部に配設された電源(不図示)を用いる点である。
【0046】
なお、図4において符号225が付されているのは、内蔵ストロボ回路300における駆動電源のための電池であり、図3における電池225と同様の部材である。つまり、内蔵ストロボ回路300は、カメラ本体200における電池225を駆動電源として動作する。一方、外部ストロボ装置400の場合は、この電池225の代わりに、外部ストロボ装置400内部に配設された不図示の電源を用いる。
【0047】
上記電池225の両端には、電池225の電圧を平滑化するためのコンデンサ312が接続されている。
【0048】
そして、上記電池225のプラス極は、同図に示すように、トランス314の有する2つの1次巻線の中点に接続されている。そして、このトランス314の2つの1次巻線の端部は、それぞれMOSFET316,MOSFET318におけるドレイン・ソースを介して電池225のマイナス極に接続されている。さらに、MOSFET316のゲートにはBucom201からの制御信号CHG2が供給され,同様にMOSFET318のゲートにはBucom201からの制御信号CHG1が供給されるようになっている。
【0049】
ここで、上記MOSFET316は、Bucom201から供給されている制御信号CHG2がHighレベル(以下Hレベルと称す)の時にオンし、上記電池225からの電流がトランス314の図中上側の1次巻線、及びMOSFET316のドレイン・ソースを介して流れる。
他方、上記MOSFET318は、Bucom201から供給されている制御信号CHG1がHレベルの時にオンし、上記電池225からの電流がトランス314の図中下側の1次巻線、及びMOSFET318のドレイン・ソースを介して流れる。
【0050】
上述のような回路構成とすることで、Bucom201からの制御信号であるCHG2及びCHG1により、MOSFET316とMOSFET318とを交互にオンさせる。これにより、上記トランス314の2つの1次巻線に互いに逆向きの電流が流れる。さらに、これら1次巻線に流れる電流は昇圧され、上記トランス314の2次巻線の両端には高圧の交流電圧が発生する。
【0051】
ここで、図5を参照して、上記CHG1及び上記CHG2について説明する。なお、図5は、上記MOSFET316のON/OFFの切り換えを行う制御信号CHG2、及び上記MOSFET318のON/OFFの切り換えを行う制御信号CHG1を表した波形図である。
【0052】
上述のように、Bucom201からMOSFET316及びMOSFET318に対して、それぞれ供給される制御信号CHG2及び制御信号CHG1は、HレベルとLowレベル(以下Lレベルと称す)とが反復する信号である。ここで、制御信号CHG2及び制御信号CHG1のうちの一方の制御信号、例えば制御信号CHG1がLレベルである時には、他方の制御信号ここでは制御信号CHG2がHレベルとなるように位相がずらされて出力される。
【0053】
上述のような制御を行うことで、MOSFET316及びMOSFET318におけるON/OFFの切り換え周期の高圧交流電圧が、トランス314の2次巻線から出力される。
【0054】
また、上記トランス314の2次巻線の両端には、ダイオードブリッジ構成の整流回路320が接続されており、上記トランス314の2次巻線に生じた高圧交流電圧は、この整流回路320により直流に整流される。
この整流回路320の出力には、逆流防止用のダイオード322及び充電コンデンサ324を介して、上記電池225のマイナス極に接続されると共に、上記ダイオード322を介してXe管302の一方の電極にも接続される。ここで、上記充電コンデンサ324は、上記整流回路320から出力された直流電流により、上記Xe管302の点灯電源を充電する。
【0055】
さらに、上記整流回路320の出力と、上記電池225のマイナス極との間には、分圧抵抗328と分圧抵抗330が接続されている。この分圧抵抗328及び分圧抵抗330は、上記充電コンデンサ324の充電電圧を分圧し、その分圧した値を、上記Bucom201に供給する。この場合、この分圧抵抗328及び分圧抵抗330にて分圧された電圧は、図示していないA/D変換回路によりデジタル電圧値に変換される。そして、このデジタル電圧値は、上記Bucom201に供給され、Bucom201により、上記充電コンデンサ324の充電状態が判断される。
【0056】
また、上記Xe管302のうち上記ダイオード322が接続されていない方の電極には、絶縁型ゲート駆動トランジスタを用いたスイッチング素子332のコレクタ・エミッタを介して、上記電池225のマイナス極に接続されている。そして、このスイッチング素子332のベースには、Bucom201からフラッシュ信号FLSHが供給される。
【0057】
そして、Bucom201によりフラッシュ信号FLSHが、上記スイッチング素子332のベースに供給されると、上記スイッチング素子332がONされる。これにより、上記Xe管326には、上記充電コンデンサ324の充電電圧が印加され、上記Xe管302の点灯電流が流れる。
【0058】
さらに、上記整流回路320の出力には、トリガ用コンデンサ334及びサイリスタ336のアノードが接続されている。そして、このトリガ用コンデンサ334の出力側は、トリガトランス338の1次巻線を介して、上記電池225のマイナス極に接続されている。
【0059】
一方、上記トリガトランス338の2次巻線の一端は、同図に示すように、上記Xe管302に接続されており、他端は上記電池225のマイナス極に接続されている。また、上記サイリスタ336のカソードは、上記電池225のマイナス極に接続されている。そして、上記サイリスタ336のゲートとBucom201とは、Bucom201からのトリガ信号TRGが上記サイリスタ336に供給されるように接続されている。
【0060】
ここで、上記トリガ用コンデンサ334は、上記整流回路320からの直流電流により充電される。そして、Bucom201から上記サイリスタ336のゲートにトリガ信号TRGが供給されると、上記サイリスタ336は導通状熊となり、上記トリガ用コンデンサ334の充電電荷は放電する。これにより、上記トリガトランス338の1次側の巻線には電流が流れ、上記トリガトランス338の2次側にはトリガ電圧(例えば4KV程度)が発生する。
このトリガ電圧が、上記Xe管302に印加されることで、上記Xe管302の放電が開始される。そして、この状態でBucom201からフラッシュ信号FLSHが、上記スイッチング素子332に供給され、このスイッチング素子332がONされると、上記充電コンデンサ324から上記Xe管302に放電電流Ixeが供給され、上記Xe管302が点灯発光する。つまり、Bucom201からのフラッシュ信号FLSHにより、スイッチング素子332のON/OFFが制御されることで、Xe管302の点灯発光のON/OFF動作制御が行われる。
【0061】
以上、内蔵ストロボ回路300の回路構成について説明した。なお、外部ストロボ装置400の回路構成については、上述した相違点を除いて、上記内蔵ストロボ回路300の回路構成と全く同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0062】
ここで、図3にて示した各構成要素と、図4にて示した各構成要素との対応関係は以下の通りである。すなわち、図3に示す充電回路300A(及び400A)は、図4に示す回路においては例えばコンデンサ312、トランス314、MOSFET316及び318、整流回路320、及びダイオード322が相当する。また、図3に示す発光回路300B(及び400B)は、図4に示す回路においては例えばスイッチング素子332、トリガ用コンデンサ334、サイリスタ336、及びトリガトランス338が相当する。さらに、図3に示す充電電圧検知回路300C(及び400C)は、図4に示す回路においては例えば分圧抵抗328及び330が相当する。
【0063】
以下、図6を参照して、Xe管302の点灯発光によるフラット発光について説明する。なお、図6(a)は、図4に示す回路から、充電コンデンサ324、Xe管302、及びスイッチング素子332を抜き出して示した回路図であり、(b)は上記トリガ信号TRG、上記フラッシュ信号FLSH、及び上記Xe管302に流れる点灯電流Ixeの関係を示す波形図である。また、(c)は、フラット発光における光強度と時間との相関関係を示す波形図である。
【0064】
上述したように、Bucom201が、フラッシュ信号FLSHをHレベルにしてスイッチング素子332をONさせた状態において、さらにBucom201がトリガ信号TRGをHレベルにして、サイリスタ336をONさせる。すると、トリガ用コンデンサ334の充電電荷が放電され、トリガトランス338の出力からXe管302にトリガ電圧が印加され、Xe管302が点灯発光する。
【0065】
そして、上記Xe管302が点灯発光して所定時間経過後、Bucom201がフラッシュ信号FLSHをLレベルにすると、スイッチング素子332はOFF状態となり、Xe管302の点灯発光が停止する。
【0066】
このように、上記フラッシュ信号FLSHをHレベルとすると上記スイッチング素子332がON状態となり、Xe管326は閃光発光と称される点灯発光の動作を開始する。したがって、このフラッシュ信号FLSHのHレベルの時間を制御することで、スイッチング素子332のON時間を制御することができ、Xe管302の点灯電流Ixeを制御することが可能となる。つまり、スイッチング素子332のON時間を制御することで、Xe管302の点灯電流Ixeが制御でき、Xe管302の光量を制御することが可能となる。このようにして、図6(a)に示すように、点灯電流IXEを流すことができる。
【0067】
以下、図6(b)を参照して、フラット発光について説明する。
フラット発光では、図6(b)に示すように、Bucom201が、フラッシュ信号FLSHのHレベルとLレベルとを、所定の短周期で交互に繰り返させる。このようなパルス形態のフラッシュ信号FLSHにより、スイッチング素子332のON/OFF駆動制御を行うことで、Xe管302に間欠的な点灯電流Ixeを供給する。このようにして、Xe管302を間欠的に点灯させる発光は、フラット発光と呼ばれる。
【0068】
なお、このフラット発光においては、露光中にフラッシュ信号FLSHのHレベルとLレベルとを複数回短周期で繰り返させるため、上記スイッチング素子332のON期間を短くし、少ない点灯電流量IxeによってXe管302を小光量で点灯発光させる。フラット発光においては、この小光量の発光を間欠的に繰り返させるので、図6(c)に示すように、ほぼ定常光に近い発光であると見倣すことができる。
【0069】
以下、本実施形態に係るカメラのBucom201による動作制御のメインフローを、図7を参照して説明する。なお、本実施形態に係るカメラにおける各構成部材の動作制御の詳細については図3を用いて前述したので、ここでは省略する。したがって、上記メインフローの流れを中心に説明する。
【0070】
カメラ本体200に電源が投入されると、Bucom201はメインフローの動作制御を開始する。すると、まず、カメラ本体200の電源投入によるカメラシステム起動時の、該カメラシステム全体の初期設定を行う(S1)。
【0071】
次に、カメラ操作SW227の操作状態を検出する(S2)。このS2にて、カメラ操作SW227の1つであるモード変更SW(不図示)が操作されたか否かを判断する(S3)。なお、上記モード変更SW(不図示)は複数のボタンからなる。それらのボタンのうちの1つに、単写/低速連写(毎秒10コマ)/高速連写モード(毎秒60コマ)選択SW(不図示)がある。ここでは、上記モード変更SWのうち、この単写/低速連写(毎秒10コマ)/高速連写モード(毎秒60コマ)選択SW(不図示)が操作された否かを判断する。
【0072】
上記S3において、モード変更SWが操作されたと判断した場合、該操作に連動してカメラの動作モードを変更する(S4)。そして、このS4で変更したカメラの動作モードに応じた情報を、動作表示用LCD226へ表示出力する(S5)。その後、上記S2へ戻る。
【0073】
上記S3において、モード変更SWが操作されていないと判断した場合は、第1レリーズSWがONされているか否かを判断する(S6)。ここで、第1レリーズSWがONされていないと判断した場合は、上記S2へ戻る。
【0074】
なお、撮影準備動作及び露光動作を実行させるためのボタンであるレリーズボタンは、本実施形態では、2段式の押し下げボタンとなっており、レリーズボタン(不図示)が半押し(第1段階)操作されることによってカメラ操作SW227の1つである第1レリーズSWがONされ、それに応じてBucom201は測光処理や測距処理などの撮影準備動作を実行するようになっている。また、レリーズボタンが全押し(第2段階)操作されることによって、同じく第2レリーズSWがONされ、それに応じてBucom201は露光動作を実行するようになっている。
【0075】
上記S6にて、第1レリーズSWがONされていると判断した場合は、測光回路204を介して被写体の輝度を測定し、ストロボを発光させるか否かの判定、及びTv値とAv値の算出を行う(S7)。つづいて、AFセンサ駆動回路206を介してAFセンサユニット205を制御し、焦点ズレ量を検出する(S8)。その後、上記焦点ズレ量に基づいて、Lucom101を介してレンズ駆動機構103を制御し、撮影光学系102のフォーカス駆動制御を行う(S9)。
【0076】
次に、第2レリーズSWがONされたか否か判断する(S10)。ここで、第2レリーズSWがONされていないと判断した場合は、上記S2へ戻る。
【0077】
上記S10にて、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、動作モードが高速連写モードに設定されているか否かを判断する(S11)。上記S11にて、高速連写モードに設定されていると判断した場合は、サブルーチン“高速連写動作”を実行する(S12)。その後、上記S2へ戻る。なお、この“高速連写動作”のサブルーチンについては、図8を参照して後述する。
【0078】
一方、上記S11にて、高速連写モードに設定されていないと判断した場合は、Lucom101を介して絞り駆動機構105を制御し、絞り104の駆動制御を行う(S13)。つづいて、ミラー駆動機構207を介してメインミラー202aを、画像撮影時の位置に駆動するミラーアップ制御を行う(S14)。その後、シャッター制御回路210を介して、シャッター部208の先幕を走行させ、シャッターを開口させる(S15)。そして、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介し、撮像素子212の撮像動作(電荷蓄積動作)を行う(S16)。上記S16にて撮像動作が終了した後、再びシャッター制御回路210を介してシャッター部208の後幕を走行させ、シャッターを閉じるシャッタークローズ制御を行う(S17)。シャッタークローズ制御の後、ミラー駆動機構207を介してメインミラー202aを、撮影準備位置に駆動するミラーダウン制御を行い、さらにシャッターチャージ機構209を制御して、シャッター部208のシャッターチャージ制御を行う(S18)。そして、Lucom101を介して絞り駆動機構105を制御し、絞り104の開放をする制御を行う(S19)。つづいて、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介して、上記撮像動作により取得した画像データを、バッファメモリ219又は記録メディア221に記録する(S20)。
【0079】
その後、動作モードが低速連写モードに設定されているかを判断する(S21)。ここで、低速連写モードに設定されていないと判断した場合は、上記S2へ戻る。
【0080】
一方、上記S21において、低速連写モードに設定されていると判断した場合は、第2レリーズSWがONされているか否かを判断する(S22)。ここで、第2レリーズSWがONされていないと判断した場合は、上記S2へ戻る。また、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、上記S13へ戻って低速連写による撮影を行う。
【0081】
なお、上記単写撮影及び低速連写撮影においては、上記S7にてストロボを発光させるとの判定がなされた場合には、従来のカメラと同様に通常のストロボ発光による撮影を行うものであるが、これは本発明の特徴とは直接関係しないので、その説明は省略する。
【0082】
以下、図8を参照して、Bucom201による内蔵ストロボ回路300及び外部ストロボ装置400を使用してのストロボ連写撮影動作を含むサブルーチン“高速連写動作”(図7に示すフローチャートにおけるS12)の制御について説明する。なお、本実施形態に係るカメラにおける各構成部材の動作制御の詳細については、図3を用いて詳述したので、ここでは省略する。したがって、上記サブルーチンの流れを中心に説明していく。
【0083】
すなわち、第2レリーズSWが操作されたとき、上述した単写/低速連写/高速連写モード選択SWの操作により動作モードとして“高速連写モード”に設定されている場合には、まず、Lucom101を介して絞り駆動機構105を制御し、絞り104の駆動制御を行うことで絞り104の設定を行う(S100)。つづいて、ミラー駆動機構207に、メインミラー202aを、画像撮影時の位置に駆動するミラーアップ動作を行わせる(S101)その後、シャッター制御回路210を介して、シャッター部208の先幕を走行させる制御を行い、シャッター部208を開口させる(S102)。
【0084】
上記S102にてシャッター部208を開口後、上記S7での判定結果により、ストロボ発光を行うか否かを判断する(S103)。
【0085】
上記S103にてストロボ発光を行うと判断した場合は、次に撮影回数Nを決定して不図示の内部カウンタnに設定する(S104)。ここで、撮影回数Nとは、内蔵ストロボ回路300を使用してのストロボ発光を伴う連写撮影のコマ数である。したがって、内蔵ストロボ回路300による発光光量で撮影可能なコマ数を計算し、その数値に設定する。ここでは、決定した撮影回数Nを内部カウンタnに設定する。なお、このコマ数計算においては、1コマ撮影当りに必要な発光光量から、内蔵ストロボ回路300の発光光量により満足できる撮影可能なコマ数を計算する。
【0086】
つづいて、内蔵ストロボ回路300に、上述したようなフラット発光を開始させる(S105)。そして、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介し、撮像素子212の撮像動作(電荷蓄積動作)の開始の制御を行う(S106)。なお、上記電荷蓄積動作は、撮像素子212の電子シャッター機能により行われる。その後、内蔵ストロボ回路300を使用して撮影可能な残りのコマ数をカウントする(S107)。
【0087】
次に、撮影可能な残りのコマ数が0であるか否かを判断する(S108)。ここで、撮影可能な残りのコマ数が0でないと判断した場合は、上記S107に戻り、次のコマを撮影する。
【0088】
そして、上記S104乃至上記S108の動作制御を行っている間、外部ストロボ装置400における充電コンデンサ324に電荷蓄積を行う(外部ストロボ装置400の充電を行う)。
【0089】
上記S108において、撮影可能な残りのコマ数が0であると判断した場合は、次に内蔵ストロボ回路300のフラット発光を停止させる(S109)。
【0090】
つづいて、外部ストロボ装置400を使用してのストロボ発光を伴う連写撮影の撮影回数Nを決定し、内部カウンタnに設定する(S110)。ここで、撮影回数Nとは、外部ストロボ装置400を使用してのストロボ発光を伴う連写撮影のコマ数である。したがって、外部ストロボ装置400による発光光量で撮影可能なコマ数を計算し、その数値を内部カウンタnに設定する。なお、このコマ数計算においては、1コマ撮影当りに必要な発光光量から、外部ストロボ装置400の発光光量により満足できる撮影可能なコマ数を計算する。
【0091】
そして、上記Sucom402に、外部ストロボ装置400にフラット発光を開始させる制御を行わせる(S111)。その後、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介し、撮像素子212の撮像動作(電荷蓄積動作)を開始させる(S112)。なお、上記電荷蓄積動作は、撮像素子212の電子シャッター機能により行われる。つづいて、外部ストロボ装置400を使用して撮影可能な残りのコマ数をカウントする(S113)。次に、撮影可能な残りのコマ数が0であるか否かを判断する(S114)。ここで、撮影可能な残りのコマ数が0でないと判断した場合は、上記S112に戻り、次のコマを撮影する。
【0092】
そして、上記S110乃至上記S114の動作制御を行っている間、内部ストロボ回路300における充電コンデンサ324に電荷蓄積を行う(内部ストロボ回路300の充電を行う)。
【0093】
上記S114において、撮影可能な残りのコマ数が0であると判断した場合は、Sucom402に、外部ストロボ装置400によるフラット発光を停止させる制御を行わせる(S115)。
【0094】
つづいて、第2レリーズSWがONされているか否かを判断する(S116)。ここで、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、上記S104へ戻る。なお、連写撮影の動作中の画像データの記録動作は、フロー上には記していないが、上記撮像素子212の電荷蓄積動作と並行して、順次バッファメモリ219又は記録メディア221に記録されていく。
【0095】
一方、上記S116にて、第2レリーズSWがONされていないと判断した場合は、撮像動作を終了させ、シャッター制御回路210を介してシャッター部208の後幕を走行させ、シャッターを閉じるシャッタークローズ制御を行う(S117)。つづいて、シャッタークローズ制御の後、ミラー駆動機構207を介してメインミラー202aを、撮影準備位置に駆動するミラーダウン制御を行い、さらにシャッターチャージ機構209を制御して、シャッター部208のシャッターチャージ制御を行う(S118)。そして、Lucom101を介して絞り駆動機構105を制御し、絞り104の開放をする制御を行う(S119)。
【0096】
他方、上記S103において、ストロボ発光を行わないと判断した場合は、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介し、撮像素子212の撮像動作(電荷蓄積動作)を行う(S120)。つづいて、第2レリーズSWがONされているか否かを判断する(S116)。ここで、第2レリーズSWがONされていないと判断した場合は、上記S117へ進み、連写撮影の動作を終了させる。一方、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、上記S120へ戻り、再び撮像動作(電荷蓄積動作)を行う。
【0097】
以下、上記撮像素子212の電荷蓄積期間、内蔵ストロボ回路300及び外部ストロボ装置400のフラット発光タイミング、撮像素子212の電荷読み出しパルス、出力映像信号のタイミングを示している波形図である図9を参照して、内蔵ストロボ回路300、外部ストロボ装置400および撮像素子周辺の動作タイミングを説明する。ここでは、連写撮影の周期は毎秒60コマであるとする。
【0098】
Bucom201の制御による、同図に示すタイミングT1〜T8と、各構成要素の動作タイミング、及び図8に示すフローチャートの各ステップ(該フローチャートに記載されている動作制御のみ)との対応関係を、以下列挙していく。
【0099】
なお、本実施形態に係るカメラの各構成部材の動作制御については、図3、図7、及び図8を参照して上述した通りであるので、ここでは各動作タイミングに焦点を絞って説明する。
【0100】
まず、上記S105において、内蔵ストロボ回路300を、T1のタイミングでフラット発光を開始させる。なお、同図において、T1のタイミングより所定時間遅れて内蔵ストロボ回路300の発光がONとなっているのは、実際にフラット発光を開始するまでに掛かるタイムラグ時間のためである。本実施形態では、内蔵ストロボ回路300のフラット発光の開始を、実際の撮像動作(電荷蓄積動作)の開始に同期させるようなタイミングとしている。
【0101】
そして、撮像素子212に、同じくT1のタイミングで、内蔵ストロボ回路300のフラット発光により照明された被写体の、撮影画像における1コマ目の撮像動作である電荷蓄積動作を開始させる(上記S106に相当)。なお、同図に示すように電荷蓄積を開始させるパルス信号の後に、実際の撮像動作(電荷蓄積動作)が行われる。そして、上述のように、実際の撮像動作(電荷蓄積動作)の開始と、実際の内蔵ストロボ装置300のフラット発光開始とを同期させるタイミングが、上記T1のタイミングである。
【0102】
なお、同図に示す以降のタイミングT2〜T8についても、上記T1のタイミングと同様のことが言えるので、繰り返しの説明となる部分は以降省略する。
【0103】
つづいて、T2のタイミングで、撮像素子212に、連写撮影2コマ目の電荷蓄積動作を開始させる(S106)。なお、このとき上記1コマ目の画像データ(蓄積した電荷である画像データ)を、T2のタイミングにて、撮像素子212からの読み出しを開始し、T2からT3の間に映像信号である画像データとして、例えバッファメモリ219や液晶モニタ222等に出力する。
【0104】
その後、T4のタイミングにて3コマ目の電荷蓄積動作を終了させる(S108)。そして、同じくT4のタイミングで内蔵ストロボ回路300のフラット発光を停止させる(S109)。つまり、ここでは、N=3の例である。
【0105】
この後、内蔵ストロボ回路300には充電動作を行わせ、次の発光に備えさせる。
【0106】
以上述べたように、内蔵ストロボ回路300のフラット発光は、T1〜T4の期間で予め設定されている3コマ分(例としてN=3)の電荷蓄積時間だけ継続させている。ここで上述のように3コマ分としているのは、内蔵ストロボ回路300のフラット発光による発光光量を一定に維持できる時間が、電荷蓄積時間3コマ分以内であることから決定している。
【0107】
つづいて、T4のタイミングにて、外部ストロボ装置400に、フラット発光を開始させる(S111)。そして、撮像素子212に、同じくT4のタイミングで4コマ目の電荷蓄積動作を開始させる(S112)。つづいて、外部ストロボ装置400のフラット発光で照明された被写体の撮影画像である通算4コマ目の画像データを、T5のタイミングで撮像素子212から読み出しを開始する。その後、読み出された画像データを、タイミングT5からタイミングT6の間に映像信号として出力する。
【0108】
その後、外部ストロボ装置400を使用して3コマ分の電荷蓄積動作が終了するT7のタイミングで(S114)、外部ストロボ装置400のフラット発光を停止させる(S115)。
【0109】
以上述べたように、外部ストロボのフラット発光は、T4〜T7の期間で予め設定されている3コマ分(1例としてN=3)の電荷蓄積時間だけ継続させている。この後、外部ストロボ装置400は充電動作を行い、次の発光に備える。
【0110】
以上説明したように、本実施形態によれば、毎秒60コマ程度の高速連写撮影に閃光発光を追従させることができ、露出が適正である高速連写撮影を可能とする閃光装置を有するカメラを提供することができる。
【0111】
具体的には、内蔵ストロボ回路300と外部ストロボ装置400とを切り換えて、連写撮影動作中に複数コマにわたってフラット発光を継続させるので、高速連写撮影に追従して露出に適切な発光量で発光させることができる。
【0112】
なお、上述した本実施形態における動作制御は全て、外部ストロボ装置400がカメラ本体200に装着されていることが前提となっており、該装着は上記通信コネクタ405を介してSucom402と通信することで、Bucom201が認識していることは勿論である。
【0113】
[第2実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第2実施形態に係るカメラを説明する。
本実施形態と上記第1実施形態との相違点は、図7に示すメインフロー中のサブルーチン“高速連写動作”についてである。したがって、ここでは、上記相違点を中心に説明し、上記第1実施形態と同様の内容については説明を省略する。
【0114】
なお、本実施形態では、撮像動作中(電荷蓄積動作中)に、内蔵ストロボ回路300によるフラット発光と外部ストロボ装置400によるフラット発光とを切り換えることにより、連写撮影における撮影コマ数を、第1実施形態よりも多くすることができる。
【0115】
以下、図10に示すフローチャートを参照して、本実施形態におけるBucom201によるサブルーチン“高速連写動作”について説明する。なお、図8に示すサブルーチン“高速連写動作”と同様の動作制御については、図8に示すサブルーチンと同様のステップナンバーを付し、その説明を省略する。また、撮影モードは高速連写モードに設定されているとする。
【0116】
上述のS107を終えた後、撮影可能な残りのコマ数が1となったか否かを判断する。ここで、撮影可能な残りのコマ数が1ではないと判断した場合、上記S106へ戻る(S200)。
【0117】
上記S200にて、撮影可能な残りのコマ数が1であると判断した場合、不図示のタイマーカウンタにタイマーカウントを開始させる(S201)。そして、タイマーカウンタからの出力により、所定時間t1が経過したと判断するまで待機する(S202)。なお、この所定時間t1は、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を、撮影Nコマ目の途中まで継続させるためにあらかじめ計算している時間である。
【0118】
しかして、上記所定時間t1が経過したならば、上記S111において、外部ストロボ装置400によるフラット発光を開始させた後、最後の撮影コマ(Nコマ目)の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したか否かを判断する(S203)。ここでは、最後の撮影コマの撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したと判断するまで、上記S203を繰り返す。
【0119】
上記S203において最後の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したと判断した場合は、撮影可能な残り撮影回数Mを設定する(S204)。ここでは、外部ストロボ装置400によるフラット発光を伴う連写撮影のコマ数である撮影回数Mの値を決定し、nと設定する。なお、この撮影回数Mは、1コマ当りに必要な発光光量に応じて、外部ストロボ装置400の発光光量により撮影可能なコマ数を計算し、その値を設定する。
【0120】
上記S113において、外部ストロボ装置400を使用して撮影可能な残りのコマ数をカウントした後、撮影可能な残りコマ数が1となったか否かを判定する(S205)。ここで、撮影可能な残りコマ数が1ではないと判断した場合は上記S112に戻って、次のコマの撮像動作(電荷蓄積動作)を行う。
【0121】
上記S113において、撮影可能な残りコマ数が1となったと判定した場合、つづいて、再び不図示のタイマーカウンタにタイマーカウントを開始させる(S206)。次に、タイマーカウンタからの出力を参照して、所定時間t2が経過したと判断するまで待機する(S207)。なお、この所定時間t2は、外部ストロボ装置400のフラット発光を、撮影Mコマ目の途中まで継続させるためにあらかじめ計算している時間である。
【0122】
しかして、上記所定時間t2が経過したならば、上記S115にて、外部ストロボ装置400のフラット発光を停止させた後、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を開始させる(S208)。
【0123】
つづいて、最後の撮影コマ(Mコマ目)の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したか否かを判断する(S209)。ここでは、最後の撮影コマの撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したと判断するまで、上記S209を繰り返す。
【0124】
上記S209において、最後の撮影コマの撮像動作(電荷蓄積動作)が終了したと判断した場合は、次に第2レリーズSWがONとされているか否か(言い換えれば、連写撮影を継続するか否か)を判断する(S210)。ここで、第2レリーズSWがONされていると判断した場合は、上記S104へと戻る。
【0125】
上記S210において、第2レリーズSWがONとされていないと判断した場合は、次に、内蔵ストロボ回路300によるフラット発光を停止させる(S211)。
【0126】
以上説明した動作制御が、本実施形態におけるサブルーチン“高速連写動作”に特有のシーケンスである。
【0127】
以下、撮像素子212の電荷蓄積期間、内蔵ストロボ回路300及び外部ストロボ装置400のフラット発光タイミング、撮像素子212の電荷読み出しパルス、出力映像信号を示している波形図である図11を参照して、内蔵ストロボ回路300、外部ストロボ装置400および撮像素子周辺の動作タイミングを説明する。なお、ここでは、連写撮影の周期は毎秒60コマとしている。
【0128】
Bucom201の制御による、同図に示すタイミングT1〜T8と、各構成要素の動作タイミング、及び図10に示すフローチャートの各ステップとの対応関係(該フローチャートに記載されている動作制御のみ)を、以下列挙していく。
【0129】
なお、本実施形態に係るカメラの各構成部材の動作制御については、図3、図7、及び図10を参照して上述した通りであるので、ここでは各動作タイミングに焦点を絞って説明する。
【0130】
また、上記第1実施形態にて、図9を参照して説明した内容と重複する説明は、ここでは省略する。
【0131】
まず、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を、T1のタイミングで開始させる。(S105)。また、同じくT1のタイミングで、撮像動作である電荷蓄積動作を開始させるパルス信号により、撮像素子212に電荷蓄積動作を開始させる(S106)。
【0132】
なお、内蔵ストロボ回路300のフラット発光で照明された被写体の撮影画像の1コマ目の画像データを、T2のタイミングで撮像素子212からの読み出しを開始し、タイミングT2からタイミングT3の間に、この画像データを映像信号としてバッファメモリ219や液晶モニタ222等へ出力する。
【0133】
また、T2のタイミングにおいて、撮像素子212による2コマ目の画像データの撮像動作(電荷蓄積動作)を開始させる信号パルスにより、撮像素子212による電荷蓄積動作を開始させる(S106)。なお、ここでではN=3としている。
【0134】
撮影2コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了するT3のタイミングで、不図示のタイマーカウンタにタイマーカウントを開始させる(S201)。
次に、所定時間t1の経過を待ち(S202)、所定時間t1が経過したT34のタイミングで、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を停止させる(S109)。このT34のタイミングでは、さらに外部ストロボ装置400のフラット発光を開始させる(S111)。
【0135】
そして、T4のタイミングで、撮像素子212に、3コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)を終了させる。
【0136】
このように、内蔵ストロボ回路300のフラット発光は、T1〜T34の期間で予め設定されている2コマ分+1コマ分の途中までの撮像動作時間(電荷蓄積動作時間)だけ継続させる。
【0137】
同図に示すように、撮影3枚目において、被写体は、撮像動作(電荷蓄積動作)の前半を内蔵ストロボ回路300によるフラット発光、後半を外部ストロボ装置400によるフラット発光で照明される。そして、この撮影3枚目の画像データを、T4のタイミングで読み出しを開始し、T4からT5のタイミングの間に映像信号として出力する。
【0138】
そして、撮像素子212に、同じくT4のタイミングで4コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)を開始させる(S112)。
【0139】
撮影4コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)が終了し、5コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)が開始するT5のタイミングで(S205,S112)で、不図示のタイマーカウンタにタイマーカウントを開始させる(S206)。
【0140】
その後、所定時間t2の経過を待ち(S207)、t2が経過したT56のタイミングで、外部ストロボ装置400のフラット発光を停止させる(S115)。そして、同じくT56のタイミングで、内蔵ストロボ回路300のフラット発光を開始させる(S208)。
【0141】
つづいて、T6のタイミングで、撮像素子212に、撮影5コマ目の撮像動作(電荷蓄積動作)を終了させる。この後、外部ストロボ装置400の充電動作を行い、次に発光に備えさせる。
【0142】
以上述べたように、連写撮影の撮影動作中に、内蔵ストロボ回路300と外部ストロボ装置400とを切り換えて、複数撮影コマに渡りフラット発光を継続させる。これにより、高速連写撮影に追従して、露出に適切な発光量で被写体を照射することができる。
【0143】
具体的には、撮像動作中(電荷蓄積動作中)に、内蔵ストロボ回路300によるフラット発光と外部ストロボ装置400によるフラット発光とを切り換えるため、発光量を撮影にとって最適化することができ、高速連写撮影に追従して、被写体を照射することができる。
【0144】
以上説明したように、本実施形態によれば、上記第1実施形態における効果と同様の効果を奏する上に、以下のような本実施形態に特有の効果を奏するカメラを提供することができる。
【0145】
本実施形態では、撮像動作中(電荷蓄積動作中)に、内蔵ストロボ回路300によるフラット発光と外部ストロボ装置400によるフラット発光とを切り換えることにより、上述したように、連写撮影における撮影コマ数を、第1実施形態よりも多くすることができる。したがって、連写撮影の撮影周期をさらに短くして(たとえば毎秒100コマ等)、さらに高速な連写撮影を行う場合であっても、本実施形態により対応可能となる。
【0146】
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。
【0147】
例えば、上記外部ストロボ装置400として、複数の外部ストロボ装置400を設けても良い。図12に、2個の外部ストロボ装置を設けたカメラの外観図を示す。同図に示すように、第1外部ストロボ装置500は、上記外部ストロボ装置400と同様に接続し、第2外部ストロボ装置600は、外部ストロボアダプタ550を介してカメラ本体200に電気的に接続する。
【0148】
なお、図13は、図12に示すカメラ本体200と、それに接続する第1外部ストロボ装置500、外部ストロボアダプタ550、及び第2外部ストロボ装置600との電気的ブロック図である。同図に示すように、外部ストロボアダプタ550を介して、第2外部ストロボ装置500とカメラ本体200とが電気的に接続される。そして、上記外部ストロボアダプタ550は、例えば第3外部ストロボ装置700といった、さらに別の外部ストロボ装置を接続することも可能なように構成されている。
【0149】
以上説明したように、多数の外部ストロボ装置をカメラ本体200に接続して使用することで、連写撮影のコマ数がより多くなった場合であっても、それに追従した発光をさせることができるカメラを提供することができる。また、各外部ストロボ装置により長い充電時間をとらせることが可能となるので、各外部ストロボ装置の発光光量をさらに大きくすることができ、発光による光の到達距離を伸ばすことができるカメラを提供することができる。
【0150】
なお、上記第1外部ストロボ装置500、第2外部ストロボ装置600、及び第3外部ストロボ装置の内部構成は、上記第1実施形態及び第2実施形態における外部ストロボ装置400と同様の内部構成である。
【0151】
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカメラの特徴部分の概念を示す図。
【図2】本発明の第1実施形態に係るカメラの外観を示す図。
【図3】本発明の第1実施形態に係るカメラのシステム構成を示す図。
【図4】内蔵ストロボ回路の具体的な回路構成を示す図。
【図5】制御信号CHG1及び制御信号CHG2を表した波形図。
【図6】(a)は、充電コンデンサ、Xe管、及びスイッチング素子を示した回路図。(b)は、Xe管を点灯制御するトリガ信号TRG、フラッシュ信号FLSH、およびXe管に流れる点灯電流Ixeの関係を示す波形図。(c)は、フラット発光における光強度と時間との相関関係を示す波形図。
【図7】本発明の第1実施形態に係るカメラのBucomによる動作制御のメインフロー。
【図8】本発明の第1実施形態における、Bucomによる内蔵ストロボ回路、及び外部ストロボ装置を使用してのストロボ連写撮影動作を含むサブルーチン“高速連写動作”のフローチャート。
【図9】撮像素子の電荷蓄積期間、内蔵ストロボ回路及び外部ストロボ装置のフラット発光タイミング、撮像素子の電荷読み出しパルス、出力映像信号を示している波形図。
【図10】本発明の第2実施形態におけるBucomによる内蔵ストロボ回路、及び外部ストロボ装置を使用してのストロボ連写撮影動作を含むサブルーチン“高速連写動作”のフローチャート。
【図11】撮像素子の電荷蓄積期間、内蔵ストロボ回路及び外部ストロボ装置のフラット発光タイミング、撮像素子の電荷読み出しパルス、出力映像信号を示している波形図。
【図12】2個の外部ストロボ装置を設けたカメラの外観図。
【図13】カメラ本体と、それに接続する第1外部ストロボ装置、外部ストロボアダプタ、及び第2外部ストロボ装置との電気的ブロック図。
【符号の説明】
【0153】
10…第1ストロボ装置、 12…第1フラット発光部、 20…第2ストロボ装置、 22…第2フラット発光部、 30…撮像手段、 40…制御手段、 200…カメラ本体、 201…ボディ制御用マイクロコンピュータ(Bucom)、 204…測光回路、 212…撮像素子、 217…撮像インターフェイス回路、 218…画像処理コントローラ、 219…バッファメモリ、 221…記録メディア、 222…液晶モニタ、 223…不揮発性メモリ、 224…電源回路、 225…電池、 227…カメラ操作SW、 300…内蔵ストロボ回路、 300A…充電回路、 300B…発光回路、 300C…充電電圧検知回路、 302,401…Xe管、 310…駆動電源電池、 312…コンデンサ、 314…トランス、 316,318…MOSFET、 320…整流回路、 322…ダイオード、 324…充電コンデンサ、 328,330…分圧抵抗、 332…スイッチング素子、 334…トリガ用コンデンサ、 336…サイリスタ、 338…トリガトランス、 400…外部ストロボ装置、 400A…充電回路、 400B…発光回路、 400C…充電電圧検知回路、 402…外部ストロボ装置マイクロコンピュータ(Sucom)、 405…通信コネクタ、 500…第1外部ストロボ装置、 550…外部ストロボアダプタ、 600…第2外部ストロボ装置、 700…第3外部ストロボ装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を繰り返し撮像する撮像手段と、
フラット発光を行う複数のストロボ手段と、
上記撮像手段の撮像動作に連動して、上記ストロボ手段を順に発光させる制御手段と、
を具備し、
上記制御手段は、上記ストロボ手段による1回のフラット発光を行っている間に、上記撮像手段が複数回の撮像動作を行うように、上記ストロボ手段の発光を制御することを特徴とするカメラ。
【請求項2】
上記複数のストロボ装置は、第1のストロボ装置である内蔵ストロボ回路と、第2のストロボ装置である外部ストロボ装置を含むことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
上記制御手段は、上記第1のストロボ装置と上記第2のストロボ装置とを交互に発光させることを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
【請求項4】
被写体を撮像する撮像手段と、
上記被写体を照射する光を発光する第1発光部を有する第1ストロボ手段と、
上記被写体を照射する光を発光する第2発光部を有する第2ストロボ手段と、
上記撮像手段、上記第1ストロボ手段、及び上記第2ストロボ手段を制御する制御手段と、
を具備し、
上記制御手段は、上記撮像手段の撮像動作を制御するとともに、上記第1ストロボ手段及び上記第2ストロボ手段を制御して、上記第1発光部によるストロボ発光と上記第2発光部によるストロボ発光とを交互に行わせる制御をすることを特徴とするカメラ。
【請求項5】
上記第1発光部及び上記第2発光部によるストロボ発光は、フラット発光であることを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項6】
上記制御手段は、上記撮像手段の撮像動作である電荷蓄積動作の開始に同期させて、上記第1発光部によるストロボ発光と上記第2発光部によるストロボ発光とを切り換えることで、上記第1発光部と上記第2発光部とに交互にストロボ発光を行わせる制御を行うことを特徴とする請求項4または5に記載のカメラ。
【請求項7】
上記制御手段は、上記撮像手段の撮像動作である電荷蓄積動作の途中に同期させて、上記第1発光部によるストロボ発光と上記第2発光部によるストロボ発光とを切り換えることで、上記第1発光部と上記第2発光部とに交互にストロボ発光を行わせる制御を行うことを特徴とする請求項4または5に記載のカメラ。
【請求項1】
被写体像を繰り返し撮像する撮像手段と、
フラット発光を行う複数のストロボ手段と、
上記撮像手段の撮像動作に連動して、上記ストロボ手段を順に発光させる制御手段と、
を具備し、
上記制御手段は、上記ストロボ手段による1回のフラット発光を行っている間に、上記撮像手段が複数回の撮像動作を行うように、上記ストロボ手段の発光を制御することを特徴とするカメラ。
【請求項2】
上記複数のストロボ装置は、第1のストロボ装置である内蔵ストロボ回路と、第2のストロボ装置である外部ストロボ装置を含むことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
上記制御手段は、上記第1のストロボ装置と上記第2のストロボ装置とを交互に発光させることを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
【請求項4】
被写体を撮像する撮像手段と、
上記被写体を照射する光を発光する第1発光部を有する第1ストロボ手段と、
上記被写体を照射する光を発光する第2発光部を有する第2ストロボ手段と、
上記撮像手段、上記第1ストロボ手段、及び上記第2ストロボ手段を制御する制御手段と、
を具備し、
上記制御手段は、上記撮像手段の撮像動作を制御するとともに、上記第1ストロボ手段及び上記第2ストロボ手段を制御して、上記第1発光部によるストロボ発光と上記第2発光部によるストロボ発光とを交互に行わせる制御をすることを特徴とするカメラ。
【請求項5】
上記第1発光部及び上記第2発光部によるストロボ発光は、フラット発光であることを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項6】
上記制御手段は、上記撮像手段の撮像動作である電荷蓄積動作の開始に同期させて、上記第1発光部によるストロボ発光と上記第2発光部によるストロボ発光とを切り換えることで、上記第1発光部と上記第2発光部とに交互にストロボ発光を行わせる制御を行うことを特徴とする請求項4または5に記載のカメラ。
【請求項7】
上記制御手段は、上記撮像手段の撮像動作である電荷蓄積動作の途中に同期させて、上記第1発光部によるストロボ発光と上記第2発光部によるストロボ発光とを切り換えることで、上記第1発光部と上記第2発光部とに交互にストロボ発光を行わせる制御を行うことを特徴とする請求項4または5に記載のカメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−301520(P2006−301520A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−126628(P2005−126628)
【出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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