カラオケ装置
【課題】 カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能を有するカラオケ装置を提供する。
【解決手段】 所定の文字入力を受け付ける入力制御部８２と、その入力制御部８２により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段１００と、その検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段１０２とを、有することから、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて視覚的、幾何学的、或いは数学的なゲームを実行することができ、利用者にカラオケ演奏では使わない頭を使わせることができる。すなわち、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能を有するカラオケ装置１６を提供することができる。
【解決手段】 所定の文字入力を受け付ける入力制御部８２と、その入力制御部８２により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段１００と、その検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段１０２とを、有することから、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて視覚的、幾何学的、或いは数学的なゲームを実行することができ、利用者にカラオケ演奏では使わない頭を使わせることができる。すなわち、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能を有するカラオケ装置１６を提供することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置に関し、特に、利用者の頭を活性化させる新たなゲーム機能に関する。
【背景技術】
【０００２】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【０００３】
ところで、近年普及しているカラオケ装置には、上述のような音楽再生装置としての機能のみならず、種々のゲーム機能を備えたものがある。例えば、特許文献１に記載された歌唱力採点装置がそれである。この歌唱力採点装置は、音声入力装置から入力される利用者の音声情報に基づいて歌唱力等を採点し、その採点結果に基づいてビンゴゲームを実行するものである。
【０００４】
【特許文献１】特開平６−１６１３４９号公報
【０００５】
しかし、前記従来の技術は、カラオケ演奏の採点結果に基づいてビンゴゲームを実行するという単純なものであり、実用的な魅力に欠けるものであった。ところで、カラオケボックス等におけるカラオケ演奏は、通常、比較的暗い個室内において歌い続けると共に、映像表示装置に表示される画面を見続けるものであるため、長時間演奏を継続することで利用者の頭がぼんやりしてくることが考えられる。そこで、本発明者は、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能をカラオケ装置に付与することを思い立ち、本発明を為すに至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能を有するカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に、その演奏曲に関する映像を所定の映像表示装置に表示させるカラオケ装置であって、所定の文字入力を受け付ける入力制御手段と、その入力制御手段により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段と、その検索手段により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段とを、有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【０００８】
このようにすれば、所定の文字入力を受け付ける入力制御手段と、その入力制御手段により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段と、その検索手段により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段とを、有することから、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて視覚的、幾何学的、或いは数学的なゲームを実行することができ、利用者にカラオケ演奏では使わない頭を使わせることができる。すなわち、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能を有するカラオケ装置を提供することができる。
【０００９】
ここで、好適には、前記ゲーム実行手段により実行されるゲームの成績を評価する成績評価手段と、その成績評価手段による評価結果に応じて、前記検索手段により検索された演奏曲に対応するカラオケ演奏の内容を変更するカラオケ演奏制御手段とを、有するものである。このようにすれば、前記ゲームの結果をカラオケ演奏に反映させることで、娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【００１０】
また、好適には、前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏における前記演奏曲の出力態様を変更するものである。このようにすれば、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００１１】
また、好適には、前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏に際して前記映像表示装置に表示される背景映像を変更するものである。このようにすれば、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００１２】
また、好適には、前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏の対象である演奏曲そのものを変更するものである。このようにすれば、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００１３】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置に所定時間表示させて消去し、所定の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものである。このようにすれば、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて利用者の視覚を刺激するゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００１４】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置に所定の規則性ある配置にて表示させ、所定の入力装置によりその規則性に従ってその選曲番号を入力させるゲームを実行するものである。このようにすれば、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて幾何学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００１５】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を所定の計算式にて表現して前記映像表示装置に表示させ、所定の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものである。このようにすれば、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて数学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００１６】
また、好適には、所定の映像を表示させると共に利用者の接触操作に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを有する電子早見本装置を備え、前記入力制御手段及び検索手段は、その電子早見本装置に備えられたものである。このようにすれば、実用的な電子早見本装置を文字入力端末及び演奏曲検索端末として利用者の頭を活性化させるゲームを実行することができる。
【００１７】
また、好適には、前記ゲーム実行手段及び成績評価手段は、前記電子早見本装置に備えられたものである。このようにすれば、実用的な電子早見本装置をゲーム実行端末及び成績評価端末として利用者の頭を活性化させるゲームを実行することができる。
【００１８】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【００１９】
図１は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム１０を説明する概略図である。この図１に示すように、上記カラオケシステム１０では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗１２における複数の個室１４ａ、１４ｂ、１４ｃ、・・・（以下、特に区別しない場合には単に個室１４と称する）にそれぞれ本発明の一実施例である１台乃至は複数台ずつ（図１では１台ずつ）のカラオケ装置１６ａ、１６ｂ、１６ｃ、・・・（以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置１６と称する）が設置されている。これら複数のカラオケ装置１６のうち、マスターコマンダである所定のカラオケ装置１６ａは、公衆電話回線等による通信回線１８を介してカラオケサービス提供会社のセンタ装置２０に接続されており、そのセンタ装置２０と上記カラオケ装置１６ａの相互間で情報の通信が可能とされている。このセンタ装置２０は、カラオケ情報、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ（Digital Contents）の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線１８を介してマスターコマンダであるカラオケ装置１６ａに定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置１６ａからの要求に応じて所定のコンテンツや機能制御プログラム等を送信するものである。また、上記カラオケシステム１０は、複数の電子早見本装置２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、・・・（以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置２２と称する）を備えており、上記カラオケ装置１６の利用に際して、各利用者（グループ）毎に１台ずつの電子早見本装置２２が貸与され、各個室１４において後述するように上記カラオケ装置１６の遠隔操作装置として用いられるようになっている。また、上記店舗１２内には上記複数のカラオケ装置１６を相互に接続するＬＡＮ２４が敷設されており、上記電子早見本装置２２からのカラオケ装置１６への入力は、所定のアクセスポイント２６及びＬＡＮ２４を介したＬＡＮ通信等により行われる。
【００２０】
図２は、上記カラオケ装置１６の構成を例示するブロック線図である。この図２に示すように、上記カラオケ装置１６は、ＣＲＴ（Cathode-ray Tube）等の映像表示装置３０と、映像情報デコーダ３２と、ビデオミキサ３４と、アンプミキサ３６と、スピーカ３８と、マイクロフォン４０と、操作パネル４２と、中央演算処理装置であるＣＰＵ４４と、読出専用メモリであるＲＯＭ４６と、随時書込読出メモリであるＲＡＭ４８と、記憶装置であるハードディスク５０と、モデム５２と、ＬＡＮポート５４と、ＣＲＴコントローラ５６と、上記操作パネル４２等の入出力信号を処理する入出力インターフェイス５８と、音源であるシンセサイザ６０と、上記電子早見本装置２２やリモコン装置６４等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部６２とを、備えて構成されている。
【００２１】
上記ＣＰＵ４４は、上記ＲＡＭ４８の一時記憶機能を利用しつつ上記ＲＯＭ４６に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記電子早見本装置２２やリモコン装置６４等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を上記ＲＡＭ４８に設けられた予約曲テーブルに登録したり、その予約曲テーブルの演奏順に従って上記ハードディスク５０から上記ＲＡＭ４８に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのＲＡＭ４８から上記シンセサイザ６０へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記ＣＲＴコントローラ５６へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記ＣＲＴコントローラ５６へ送ったり、上記映像情報デコーダ３２を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線１８を介した前記センタ装置２０との間の情報通信制御等の基本的な制御を実行すると共に、後述するゲーム実行制御を行う。
【００２２】
前記操作パネル４２は、前記カラオケ装置１６の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン（スイッチ）或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置１６には、前記操作パネル４２の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置６４が備えられており、前記リモコン受信部６２は、そのリモコン装置６４から送信されるリモコン信号を受信して前記ＣＰＵ４４へ供給する。また、前記カラオケ装置１６と電子早見本装置２２との対応付け（くくりつけ）処理も前記リモコン受信部６２を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置１６に対応付けられた電子早見本装置２２も同様に入力装置として機能する。なお、本実施例において、これら電子早見本装置２２やリモコン装置６４等の入力装置は、構成の一部として前記カラオケ装置１６に含まれるものと考える。
【００２３】
前記映像情報デコーダ３２は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク５０に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生（デコード）する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えばＭＰＥＧ（Moving Picture Experts Group）形式のデータであり、そのＭＰＥＧデータに基づいて前記映像情報デコーダ３２により再生された背景映像は、前記ビデオミキサへ送られる。また、前記映像情報デコーダ３２は、例えばＪＰＥＧ（Joint Photographic Experts Group）データやＰＮＧ（Portable Network Graphics）データ等の静止映像（静止画）をも出力し得るものであり、後述するゲーム実行制御の一環としてそれらの静止映像がカラオケ演奏の背景映像として用いられる場合もある。また、前記ＣＲＴコントローラ５６は、前記ＣＰＵ４４において生成された歌詞文字映像等の文字映像（テロップ）を出力する文字映像出力装置であり、前記ビデオミキサ３４は、前記ＣＰＵ４４において生成され且つ前記ＣＲＴコントローラ５６から出力される文字映像等と、前記映像情報デコーダ３２により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置３０に表示させる映像合成装置である。
【００２４】
前記シンセサイザ６０は、前記ハードディスク５０から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、ＭＩＤＩ（Musical Instrument Digital Interface）形式のデータであり、そのＭＩＤＩデータに基づいて前記シンセサイザ６０により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ３６へ送られる。そのアンプミキサ３６では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン４０を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ３８から出力される。
【００２５】
前記モデム５２は、前記カラオケ装置１６を公衆電話回線等による通信回線１８に接続するための装置であり、前記ＣＰＵ４４から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線１８に送り出すと共に、その通信回線１８を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記ＣＰＵ４４に供給する処理を行う。なお、このモデム５２は、マスターコマンダとして機能するカラオケ装置１６ａには必要とされるが、前記センタ装置２０との間で情報の通信を行わない他のカラオケ装置１６には必ずしも設けられなくともよい。
【００２６】
前記ＬＡＮポート５４は、前記カラオケ装置１６をＬＡＮ２４を介して他のカラオケ装置１６や電子早見本装置２２等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置１６は、そのようにＬＡＮ２４を介して接続されることで、他のカラオケ装置１６や電子早見本装置２２等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント２６により受け付けられる前記電子早見本装置２２からの選曲入力を受け付けたり、前記カラオケ装置１６から電子早見本装置２２へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置１６と電子早見本装置２２との間における相互の情報のやりとりが実行される。
【００２７】
前記ハードディスク５０には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報を記憶するカラオケデータベース６６及び背景映像を出力させるための複数の背景映像情報を記憶する背景映像データベース６８等の各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置１６のうちマスターコマンダとして機能するカラオケ装置１６ａは、前記モデム５２を介して前記通信回線１８に接続されており、前記複数のカラオケ装置１６によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、或いは所定の背景映像や曲間情報が出力可能とされるように、随時新たなカラオケ情報や背景映像情報等が前記センタ装置２０から前記通信回線１８を介して配信され、前記ハードディスク５０のカラオケデータベース６６及び背景映像データベース６８等に記憶される。また、そのようにして前記センタ装置２０から情報を取得したカラオケ装置１６ａとその他のカラオケ装置１６との間で前記ＬＡＮ２４を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置１６のハードディスク５０に記憶される情報が共有され、カラオケデータベース６６及び背景映像データベース６８等の内容が等価なものとされる。
【００２８】
上記カラオケデータベース６６に記憶されるカラオケ情報は、ヘッダ情報、演奏情報、及び歌詞情報等を含むものであり、インデックスとしてそれぞれ固有の選曲番号（例えば５〜６桁程度の数字）を有している。このカラオケ情報は、好適には、「邦楽ポップス」、「邦楽ロック」、「演歌」、「洋楽」、「アニメソング」等のジャンルに分類され、それぞれ少なくとも１つのジャンルと関連付けられたものであり、上記ヘッダ情報にはその関連付けられたジャンルを示すジャンル情報の他、その演奏曲の曲名やオリジナルアーティストのアーティスト名（歌手名）等が記録されている。また、上記カラオケ情報に含まれる演奏情報は、好適には、前記シンセサイザ６０により再生が可能なＭＩＤＩデータである。このＭＩＤＩデータは、出力される演奏そのものに対応する情報ではなく、出力される音の高さ、大きさ、長さ、楽器の種類（音色）、及び効果（エフェクト）といった情報を数値データに変換して音楽を表現する、いわば楽譜のごとき情報であり、前記シンセサイザ６０は、斯かるＭＩＤＩデータに示される情報に従って所定の演奏を出力するのである。ここで、上述のようにＭＩＤＩデータには各音を演奏する楽器の種類が予め定められているが、設定によりその楽器の種類を変更することは可能である。また、上記背景映像データベース６８に記憶される背景映像情報は、動画であるＭＰＥＧデータ及び静止画であるＪＰＥＧデータやＰＮＧデータ等であり、前記映像情報デコーダ３２により出力されて前記映像表示装置３０に表示される。
【００２９】
図３は、前記電子早見本装置２２の外観を大まかに示す斜視図である。この図３に示すように、前記電子早見本装置２２は、所定の画像（映像）を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ７４を備えている。また、前記カラオケ装置１６との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置２２に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台（ドッキングテーブル）であるクレイドル７２を備えている。前記電子早見本装置２２は、そのクレイドル７２に取り付けられた状態又はそのクレイドル７２から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル７２及びＬＡＮ２４を介して前記カラオケ装置１６に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル７２から取り外された状態においては、上記アクセスポイント２６及びＬＡＮ２４を介して前記カラオケ装置１６に無線接続されるようになっている。
【００３０】
図４は、前記電子早見本装置２２の構成を説明するブロック線図である。この図４に示すように、前記電子早見本装置２２は、上記タッチパネルディスプレイ７４に所定の映像を表示させる表示装置７６と、その表示装置７６による表示を制御する表示制御部７８と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ７４への接触により入力を行うタッチパネル８０と、そのタッチパネル８０による入力を制御する入力制御部８２と、中央演算処理装置であるＣＰＵ８４と、読出専用メモリであるＲＯＭ８６と、随時書込読出メモリであるＲＡＭ８８と、フラッシュＲＯＭ等の記憶部９０と、インターフェイス９２と、リモコン送信部９４と、無線ＬＡＮ通信部９６と、コネクタ９８ａとを、備えて構成されている。上記クレイドル７２には、前記電子早見本装置２２と電気的な接続を可能とするためのコネクタ９８ｂが設けられており、前記電子早見本装置２２は、前記クレイドル７２に載置されて上記コネクタ９８ａ及び９８ｂが接触させられることで、上記インターフェイス９２を介して前記クレイドル７２乃至はＬＡＮ２４に接続されるようになっている。また、上記記憶部９０には、前記カラオケ装置１６のカラオケデータベース６６に記憶された多数のカラオケ情報それぞれに対応して曲名、アーティスト名（歌手名）、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報を選曲番号毎に記憶する演奏曲データベースが設けられている。
【００３１】
上記ＣＰＵ８４は、上記ＲＡＭ８８の一時記憶機能を利用しつつ上記ＲＯＭ８６に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記記憶部９０から選曲案内情報を読み出し、上記表示装置７６を介してその選曲案内情報に基づく所定の案内映像を上記タッチパネルディスプレイ７４に表示させたり、そのタッチパネルディスプレイ７４に表示された案内映像に従って上記タッチパネル８０による入力が行われた場合、カラオケ演奏曲を予約するための選曲信号（選曲予約信号）を上記無線ＬＡＮ通信部９６等を介して前記カラオケ装置１６に送信する等の基本的な制御に加えて、後述するゲーム実行制御における文字入力受付制御及び演奏曲検索制御等を行う。
【００３２】
図５は、前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４及び電子早見本装置２２のＣＰＵ８４に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図５に示す検索手段１００は、前記電子早見本装置２２のＣＰＵ８４に機能的に備えられたものであり、ゲーム実行手段１０２、成績評価手段１０４、及びカラオケ演奏制御手段１０６は、前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４に機能的に備えられたものである。
【００３３】
前記電子早見本装置２２に備えられた入力制御部８２は、所定の文字入力を受け付ける入力制御手段（入力受付手段）として機能する。図６は、前記表示装置７６に表示される文字入力画面を例示する図である。この図６に示すように、曲名や歌手名等を検索キーとする演奏曲検索制御に際しては、少なくとも五十音の文字を示す複数の文字ボタン１０８を含む文字入力画面が前記表示装置７６（タッチパネルディスプレイ７４）に表示される。前記入力制御部８２は、斯かる文字入力画面に表示された文字ボタン１０８への利用者の指や図示しない備え付けのペン等の接触に応じて、前記タッチパネル８０を介してそれら文字ボタン１０８に応じた文字乃至は文字列の入力を受け付ける。このようにして受け付けられた文字乃至は文字列は、上記文字入力画面における文字表示欄１１０に表示される。
【００３４】
検索手段１００は、前記入力制御部８２により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する。例えば、曲名を検索キーとする演奏曲の検索では、前記タッチパネルディスプレイ７４に表示された文字ボタン１０８への利用者の接触に応じて入力される文字乃至は文字列に基づいて単数乃至は複数の演奏曲を検索する。具体的には、前記文字表示欄１１０に文字乃至は文字列が表示されている状態で図６に示す検索ボタン１１２が利用者の指等による接触にて押されることにより、斯かる文字乃至は文字列と曲名が前方一致又は完全一致する単数乃至は複数の演奏曲を検索する。また、アーティスト名（歌手名）を検索キーとする演奏曲の検索では、先ず、前記タッチパネルディスプレイ７４に表示された文字ボタン１０８への利用者の接触に応じて入力される文字乃至は文字列に基づいて単数乃至は複数の歌手名を検索する。具体的には、上記文字表示欄１１０に文字乃至は文字列が表示されている状態で上記検索ボタン１１２が利用者の指等による接触にて押されることにより、斯かる文字乃至は文字列と前方一致又は完全一致する単数乃至は複数の歌手名を検索する。次いで、検索された単数乃至は複数の歌手名を示す歌手名ボタンを前記タッチパネルディスプレイ７４に表示させ、それら歌手名ボタンへの利用者の接触に応じてヘッダ情報にその歌手名が記憶された単数乃至は複数の演奏曲を検索する。
【００３５】
図７は、前記表示装置７６に表示される演奏曲選択画面を例示する図である。この図７に示すように、上記検索手段１００により単数乃至は複数の演奏曲が検索されると、それら検索された演奏曲を示す単数乃至は複数の演奏曲ボタン１１４を含む演奏曲選択画面が前記タッチパネルディスプレイ７４に表示される。そして、何れかの演奏曲ボタン１１４が利用者の指等の接触により前記タッチパネル８０を介して選択（入力）されると、その演奏曲ボタン１１４に対応する演奏曲の選曲番号等の情報が前記ＬＡＮ２４等を介して前記カラオケ装置１６へ送信され、そのカラオケ装置１６のＲＡＭ４８に設けられた予約曲テーブルに記憶される。
【００３６】
図５に示すゲーム実行手段１０２は、前記検索手段１００により検索された演奏曲（予約曲テーブルに記憶された演奏曲）の選曲番号に基づくゲームを実行する。このゲームは、好適には、対象となる演奏曲の演奏開始に際して行われるものであり、図８は、このゲーム実行手段１０２によるゲームの開始時に前記映像表示装置３０に表示されるゲーム開始画面を例示する図である。この図８に示すように、上記ゲーム実行手段１０２は、先ず、前記ＣＲＴコントローラ５６等を介して前記映像表示装置３０に複数の入力態様（入力モード）すなわち「瞬間打」、「方向打」、「計算打」、「ランダム」をそれぞれ示す入力モードボタン１１６を選択可能に表示させる。前記リモコン装置６４等の入力操作により何れかの入力モードボタン１１６が選択されると、その選択された入力モードボタン１１６に対応するゲームが実行される。また、「ランダム」が選択されると、「瞬間打」、「方向打」、「計算打」のうち何れかが無作為に選択される。以下、「瞬間打」、「方向打」、「計算打」それぞれの入力態様に対応するゲームを分説する。
【００３７】
図９は、図８に示す「瞬間打」が選択された場合に実行される瞬間打モードにおいて前記映像表示装置３０に表示されるゲーム画面を例示する図である。この図９に示すように、斯かる瞬間打モードでは、対象となる演奏曲の選曲番号「３８０９４４」の文字映像１１８を前記映像表示装置３０に所定時間表示させて消去し、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその選曲番号を入力させる。この選曲番号の文字映像１１８が表示される時間は、好適には、人間の視覚によりその文字映像１１８が示す選曲番号を確認できる限度において可及的に短い時間（例えば０．１秒程度）とされる。上記選曲番号を入力するための入力装置としては前記リモコン装置６４が好適であるが、前記操作パネル４２や、前記電子早見本装置２２のタッチパネルディスプレイ７４に数字入力ボタンを表示させて入力装置とするものであってもよい。また、リモコン信号送信機能を有する携帯電話機をリモコン装置として用いている場合には、その携帯電話機により選曲番号の入力を行うものであってもよい。以下の説明について同じである。
【００３８】
図１０は、図８に示す「方向打」が選択された場合に実行される方向打モードにおいて前記映像表示装置３０に表示されるゲーム画面を例示する図である。斯かる方向打モードでは、対象となる選曲番号を前記映像表示装置３０に所定の規則性ある配置にて表示させ、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその規則性に従ってその選曲番号を入力させる。例えば、図１０に示すように、対象となる選曲番号「３８０９４４」の歌詞文字映像を所定の円周上に右回り（反時計回り）の規則性で配置して表すと共に、選曲番号の最初の一文字（先頭桁の数字）を○で囲って示し且つその規則性すなわち読み順を矢印で表す配置映像１２０を前記映像表示装置３０に表示させる。この選曲番号の配置としては、例えば、所定の曲線上に表示させる、螺旋上に表示させる、ジグザグ状に表示させる等、様々な態様が考えられ、何れの場合にもその規則性を明示する記号や説明などが付加的に表示される。
【００３９】
図１１は、図８に示す「計算打」が選択された場合に実行される計算打モードにおいて前記映像表示装置３０に表示されるゲーム画面を例示する図である。斯かる計算打モードでは、対象となる選曲番号を所定の計算式にて表現して前記映像表示装置３０に表示させ、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその選曲番号を入力させる。例えば、図１１に示すように、対象となる選曲番号「３８０９４４」の各桁の数字をそれぞれ表す簡単な計算式「１＋２（＝３）」、「４×２（＝８）」、「３−３（＝０）」、「８＋１（＝９）」、「２×２（＝４）」、「７−３（＝４）」を含む計算式映像１２２を前記映像表示装置３０に表示させる。この計算式としては、上述したように選曲番号の各桁を個別に表すものの他に、例えば、対象となる選曲番号「３８０９４４」に関して「１９３６２０＋１８７３２４（＝３８０９４４）」というように、選曲番号を単一の数字としてそれを表す数式等、様々な態様が考えられる。
【００４０】
図５に示す成績評価手段１０４は、前記ゲーム実行手段１０２により実行されるゲームの成績を評価する。具体的には、前記リモコン装置６４等の入力装置により選曲番号が入力された速度（開始から打ち込み完了までに要した時間）や、入力された選曲番号の正誤（各桁の正誤或いは選曲番号を単一の数字とみての全体での正誤）等に応じて評価結果としての点数を１００点満点にて採点する。この評価の態様としては、５段階評定の何れに当てはまるかを判定するというように簡易なものであってもよいし、合格か不合格かを判定するというように二者択一的な判定を行うものであっても構わない。
【００４１】
以上のように説明したゲーム及び成績評価の終了後、好適には、そのゲームの対象となった選曲番号に対応する演奏曲のカラオケ演奏が行われる。図５に示すカラオケ演奏制御手段１０６は、上記成績評価手段１０４による評価結果に応じて、ゲームの対象となった選曲番号に対応するカラオケ演奏の内容を変更する。以下、このカラオケ演奏制御手段１０６による前記ゲーム結果のカラオケ演奏への反映について説明する。
【００４２】
図１２は、上記成績評価手段１０４による評価結果としての点数と、各範囲の点数に対応するランク、ＩＱ、及びカラオケ演奏の変更内容を例示する図である。この図１２に示すランク及びＩＱは、各範囲の点数（評価）を別の表現で表したものである。上記カラオケ演奏制御手段１０６は、好適には、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏における前記演奏曲の出力態様、例えば前記シンセサイザ６０により出力する際の楽器の種類（音色）を変更する。例えば、図１２に示す例では、前記成績評価手段１０４による採点結果が９０点以上（ランク１）である場合には「オーケストラ」、４０点以上５９点以下（ランク５）である場合には「フォークギター」、２０点以上３９点以下（ランク６）である場合には「ベースのみ」、１９点以下（ランク７）である場合には「口笛」を演奏出力のための楽器として設定する。それ以外の場合、すなわち前記成績評価手段１０４による採点結果が６０点以上８９点以下（ランク２〜４）である場合には演奏曲の出力態様の変更は行われず、初期設定（デフォルト）の楽器にて前記シンセサイザ６０による演奏曲の出力が行われる。
【００４３】
また、上記カラオケ演奏制御手段１０６は、好適には、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏に際して前記映像表示装置３０に表示される背景映像を変更する。例えば、図１２に示す例では、前記成績評価手段１０４による採点結果が８０点以上（ランク１〜２）である場合には所定の豪華版の背景映像、２０点以上５９点以下（ランク５〜６）である場合には静止画を切り替えていく背景映像、１９点以下（ランク７）である場合には１枚の静止画としての背景映像が、対象となる選曲番号に対応するカラオケ演奏に際して前記映像表示装置３０の画面における歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される。それ以外の場合、すなわち前記成績評価手段１０４による採点結果が６０点以上７９点以下（ランク３〜４）である場合には背景映像の変更は行われず、初期設定（デフォルト）の背景映像が前記映像表示装置３０の画面における歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される。
【００４４】
また、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、好適には、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏の対象である演奏曲そのものを変更する。すなわち、ゲームの対象となった選曲番号に対応する演奏曲ではなく、別の演奏曲を新たに選択してその演奏曲のカラオケ演奏を行う。例えば、図１２に示す例では、前記成績評価手段１０４による採点結果が６９点以下（ランク４〜７）である場合には演奏曲を変更する。それ以外の場合、すなわち前記成績評価手段１０４による採点結果が７０点以上（ランク１〜３）である場合には演奏曲の変更は行われず、ゲームの対象となった選曲番号に対応する演奏曲のカラオケ演奏が行われる。また、上述のように演奏曲を変更する際の新たな演奏曲の選択に関して、前記成績評価手段１０４による採点結果が４０点以上６９点以下（ランク４〜５）である場合にはゲームの対象となった演奏曲とジャンル及び歌手（アーティスト名）が同一の演奏曲の中から、２０点以上３９点以下（ランク６）である場合にはゲームの対象となった演奏曲とジャンルが同一であり歌手が異なる演奏曲の中から、１９点以下（ランク７）である場合にはゲームの対象となった演奏曲とジャンルも歌手も異なる演奏曲の中から、それぞれカラオケ演奏の対象となる新たな演奏曲が選択される。また、前述したゲームにおいて前記リモコン装置６４等の入力装置により入力された選曲番号が間違っていた場合には、その間違った選曲番号に対応する演奏曲をカラオケ演奏の対象とする等の態様も考えられる。
【００４５】
図１３は、前記電子早見本装置２２のＣＰＵ８４による演奏曲検索／選曲制御を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【００４６】
先ず、前記入力制御部８２の動作に対応するステップ（以下、ステップを省略する）ＳＫ１において、前述した図６に示すような文字入力画面に従い、利用者の指や図示しない備え付けのペン等により前記タッチパネル８０を介しての文字入力操作が行われたか否かが判断される。このＳＫ１の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、ＳＫ１の判断が肯定される場合には、前記検索手段１００の動作に対応するＳＫ２において、ＳＫ１にて受け付けられた文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲が前記記憶部９０の演奏曲データベースから検索される。次に、ＳＫ３において、ＳＫ２にて検索された演奏曲が前記表示制御部７８を介して前述した図７に示すように前記タッチパネルディスプレイ７４にタッチ選択可能に表示される。次に、ＳＫ４において、利用者の指や図示しない備え付けのペン等により前記タッチパネル８０を介しての選曲入力操作が行われたか否かが判断される。このＳＫ４の判断が否定される場合には、ＳＫ１以下の処理が再び実行されるが、ＳＫ４の判断が肯定される場合には、ＳＫ５において、選曲された演奏曲の選曲番号等の情報が前記ＬＡＮ２４等を介して選曲予約情報として前記カラオケ装置１６へ送信された後、本ルーチンが終了させられる。
【００４７】
図１４は、前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４によるゲーム実行制御を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【００４８】
先ず、Ｓ１において、前記電子早見本装置２２等からゲームの対象となる選曲番号が受信されたか否か、或いは前記ＲＡＭ４８の予約曲テーブルにゲームの対象となる選曲番号が予約されているか否かが判断される。このＳ１の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、Ｓ１の判断が肯定される場合には、Ｓ２において、前述した図８に示すようなゲーム開始画面（打ち込みモード選択画面）が前記ＣＲＴコントローラ５６等を介して前記映像表示装置３０に表示される。次に、Ｓ３において、前記リモコン装置６４等の入力装置により「瞬間打モード」が選択されたか否かが判断される。このＳ３の判断が否定される場合には、Ｓ６以下の処理が実行されるが、Ｓ３の判断が肯定される場合には、Ｓ４において、前述した図９に示すように対象となる選曲番号の文字映像が前記映像表示装置３０に瞬間的に表示され、前記リモコン装置６４等の入力装置による選曲番号の入力が受け付けられる。次に、前記成績評価手段１０４の動作に対応するＳ５において、前記リモコン装置６４等の入力装置により選曲番号が入力された速度や、入力された選曲番号の正誤等に応じて評価結果としての点数が採点される。次に、前記カラオケ演奏制御手段１０６の動作に対応するＳＳにおいて、図１５に示すカラオケ演奏制御が行われた後、本ルーチンが終了させられる。
【００４９】
Ｓ３の判断が否定される場合、すなわち前記リモコン装置６４等の入力装置により「瞬間打モード」が選択されてはいないと判断される場合には、Ｓ６において、前記リモコン装置６４等の入力装置により「方向打モード」が選択されたか否かが判断される。このＳ６の判断が肯定される場合には、Ｓ７において、前述した図１０に示すように対象となる選曲番号が前記映像表示装置３０に所定の規則性ある配置にて表示され、前記リモコン装置６４等の入力装置による選曲番号の入力が受け付けられた後、Ｓ５以下の処理が実行されるが、Ｓ６の判断が否定される場合には、Ｓ８において、前記リモコン装置６４等の入力装置により「計算打モード」が選択されたか否かが判断される。このＳ８の判断が肯定される場合には、Ｓ９において、前述した図１１に示すように対象となる選曲番号が所定の計算式にて表現されて前記映像表示装置３０に表示され、前記リモコン装置６４等の入力装置による選曲番号の入力が受け付けられた後、Ｓ５以下の処理が実行されるが、Ｓ８の判断が否定される場合には、Ｓ３以下の処理が再び実行される。以上の制御において、Ｓ４、Ｓ７、及びＳ８が前記ゲーム実行手段１０２の動作に対応する。
【００５０】
図１５は、図１４に示すゲーム実行制御の一部であるカラオケ演奏制御について説明するフローチャートである。この制御では、先ず、ＳＳ１において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク１」に相当（図１２を参照、以下の説明において同じ）するものであるか否かが判断される。このＳＳ１の判断が否定される場合には、ＳＳ６以下の処理が実行されるが、ＳＳ１の判断が肯定される場合には、ＳＳ２において、前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器（音色）をオーケストラとし、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を豪華版とするように設定が変更される。次に、ＳＳ３において、カラオケ演奏開始タイミングであるか否かが判断される。このＳＳ３の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、ＳＳ３の判断が肯定される場合には、ＳＳ４において、対象となる演奏曲（演奏曲が変更された場合には新たな演奏曲）のカラオケ情報に基づいて前記シンセサイザ６０により演奏曲の出力が行われると共に、その演奏曲の歌詞文字映像が生成されて前記ＣＲＴコントローラ５６により出力される。また、前記背景映像データベース６８から所定の背景映像情報が読み出され、その背景映像情報に基づいて前記映像情報デコーダ３２により背景映像の出力が行われると共に、前記ビデオミキサ３４により上記歌詞文字映像と合成されて前記映像表示装置３０に表示される。次に、ＳＳ５において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このＳＳ５の判断が否定される場合には、ＳＳ４以下の処理が再び実行されるが、ＳＳ５の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【００５１】
ＳＳ１の判断が否定される場合、すなわち前述したＳ５にて採点された点数が「ランク１」に相当するものではないと判断される場合には、ＳＳ６において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク２」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ６の判断が肯定される場合には、ＳＳ７において、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を豪華版とするように設定が変更された後、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ６の判断が否定される場合には、ＳＳ８において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク３」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ８の判断が肯定される場合には、何らカラオケ演奏に関する設定変更は行われず、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ８の判断が否定される場合には、ＳＳ９において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク４」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ９の判断が肯定される場合には、ＳＳ１０において、図１４に示すゲーム実行制御におけるゲームの対象となった演奏曲とジャンル及び歌手が同一の新たな演奏曲が選択され、カラオケ演奏の対象として設定された後、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ９の判断が否定される場合には、ＳＳ１１以下の処理が実行される。
【００５２】
ＳＳ１１の処理では、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク５」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ１１の判断が肯定される場合には、ＳＳ１２において、前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器をフォークギターとし、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を静止画を切り替えるものとするように設定が変更されると共に、図１４に示すゲーム実行制御におけるゲームの対象となった演奏曲とジャンル及び歌手が同一の新たな演奏曲が選択され、カラオケ演奏の対象として設定された後、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ１１の判断が否定される場合には、ＳＳ１３において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク６」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ１３の判断が肯定される場合には、ＳＳ１４において、前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器をベースのみとし、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を静止画を切り替えるものとするように設定が変更されると共に、図１４に示すゲーム実行制御におけるゲームの対象となった演奏曲とジャンルが同一で歌手が異なる新たな演奏曲が選択され、カラオケ演奏の対象として設定された後、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ１３の判断が否定される場合には、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク７」に相当するものであると判断され、ＳＳ１５において、前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器を口笛のみとし、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を１枚の静止画（固定）とするように設定が変更されると共に、図１４に示すゲーム実行制御におけるゲームの対象となった演奏曲とジャンルも歌手も異なる新たな演奏曲が選択され、カラオケ演奏の対象として設定された後、ＳＳ３以下の処理が実行される。
【００５３】
このように、本実施例によれば、所定の文字入力を受け付ける入力制御部８２（ＳＫ１）と、その入力制御部８２により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段１００（ＳＫ２）と、その検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段１０２（Ｓ４、Ｓ７、及びＳ８）とを、有することから、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて視覚的、幾何学的、或いは数学的なゲームを実行することができ、利用者にカラオケ演奏では使わない頭を使わせることができる。すなわち、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能を有するカラオケ装置１６を提供することができる。
【００５４】
また、前記ゲーム実行手段１０２により実行されるゲームの成績を評価する成績評価手段１０４（Ｓ５）と、その成績評価手段１０４による評価結果に応じて、前記検索手段１００により検索された演奏曲に対応するカラオケ演奏の内容を変更するカラオケ演奏制御手段１０６（ＳＳ）とを、有するものであるため、前記ゲームの結果をカラオケ演奏に反映させることで、娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【００５５】
また、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏における前記演奏曲の出力態様を変更するものであるため、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００５６】
また、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏に際して前記映像表示装置３０に表示される背景映像を変更するものであるため、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００５７】
また、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏の対象である演奏曲そのものを変更するものであるため、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００５８】
また、前記ゲーム実行手段１０２は、前記検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置３０に所定時間表示させて消去し、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものであるため、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて利用者の視覚を刺激するゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００５９】
また、前記ゲーム実行手段１０２は、前記検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置３０に所定の規則性ある配置にて表示させ、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその規則性に従ってその選曲番号を入力させるゲームを実行するものであるため、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて幾何学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００６０】
また、前記ゲーム実行手段１０２は、前記検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号を所定の計算式にて表現して前記映像表示装置３０に表示させ、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものであるため、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて数学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００６１】
また、所定の映像を表示させると共に利用者の接触操作に応じて前記カラオケ装置１６への入力を行うタッチパネルディスプレイ７４を有する電子早見本装置２２を備え、前記入力制御部８２及び検索手段１００は、その電子早見本装置２２に備えられたものであるため、実用的な電子早見本装置２２を文字入力端末及び演奏曲検索端末として利用者の頭を活性化させるゲームを実行することができる。
【００６２】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【００６３】
例えば、前述の実施例において、前記ゲーム実行手段１０２及び成績評価手段１０４は、前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４に機能的に備えられたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記ゲーム実行手段１０２及び成績評価手段１０４のうち少なくとも一方が前記電子早見本装置２２のＣＰＵ８４に機能的に備えられたものであってもよい。このようにすれば、実用的な電子早見本装置２２をゲーム実行端末及び成績評価端末として利用者の頭を活性化させるゲームを実行することができる。なお、この態様では、図８乃至図１１に示したようなゲーム画面は、前記タッチパネルディスプレイ７４に表示され、斯かる映像と共に所定の数字入力ボタンがそのタッチパネルディスプレイ７４にタッチ入力可能に表示される。また、このように前記電子早見本装置２２をゲーム実行端末として利用する場合には、前記カラオケ装置１６によるカラオケ演奏中であっても斯かるゲームを実行できるという利点がある。
【００６４】
また、前述の実施例において、前記入力制御部８２及び検索手段１００は、前記電子早見本装置２２のＣＰＵ８４に機能的に備えられたものであったが、それらのうち少なくとも一方が前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４に機能的に備えられたものであってもよい。この態様では、図６に示すような文字入力画面が前記映像表示装置３０に表示され、前記リモコン装置６４等を入力装置として文字入力が受け付けられると共に、そのようにして入力された文字乃至は文字列に応じて検索された演奏曲を選択可能に表示する図７に示すような演奏曲選択画面が前記映像表示装置３０に表示され、前記リモコン装置６４等により何れかの演奏曲が選択される。
【００６５】
また、前述の実施例において、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じて前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器を変更するものであったが、例えば、ＭＰＥＧデータに基づいてカラオケ演奏を行う態様では、バックコーラスに対応するデータの再生を行わない設定としたり、ドラムに対応するデータの再生を行わない設定とする等、演奏曲の出力態様の変更には演奏情報であるデータに応じて種々の形態が考えられる。
【００６６】
また、前述の実施例では特に言及していないが、前記ゲーム実行手段１０２は、対象となる選曲番号の各桁の数字を「壱」や「参」等の漢数字で表して前記映像表示装置３０に表示させ、所定の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものであってもよい。このようにすれば、このようにすれば、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて視覚的且つ言語学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。その他、本発明のゲームの態様としては様々なものが考えられる。
【００６７】
また、前述の実施例では特に言及していないが、前記成績評価手段１０４による評価結果を前記センタ装置２０に蓄積してランキングを作成したり、２人以上の利用者により斯かる評価結果を競い合う対戦ゲームを行ったり、その対戦ゲームによる対戦者同士で対戦後にデュエット演奏を行ったりというように、本発明のゲームは種々の態様で実行され得る。
【００６８】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【００６９】
【図１】本発明が好適に適用されるカラオケシステムを説明する概略図である。
【図２】本発明の一実施例であるカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図３】図２のカラオケ装置に備えられた電子早見本装置の外観を大まかに示す斜視図である。
【図４】図３の電子早見本装置の構成を説明するブロック線図である。
【図５】図２のカラオケ装置のＣＰＵ及び図４の電子早見本装置のＣＰＵに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図６】図４の電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示される文字入力画面を例示する図である。
【図７】図４の電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示される演奏曲選択画面を例示する図である。
【図８】本実施例のゲームの開始時に図２のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム開始画面を例示する図である。
【図９】図８に示す「瞬間打」が選択された場合に実行される瞬間打モードにおいて図２のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム画面を例示する図である。
【図１０】図８に示す「方向打」が選択された場合に実行される方向打モードにおいて図２のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム画面を例示する図である。
【図１１】図８に示す「計算打」が選択された場合に実行される計算打モードにおいて図２のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム画面を例示する図である。
【図１２】本実施例のゲームの評価結果としての点数と、各範囲の点数に対応するランク、ＩＱ、及びカラオケ演奏の変更内容を例示する図である。
【図１３】図４の電子早見本装置のＣＰＵによる演奏曲検索／選曲制御を説明するフローチャートである。
【図１４】図２のカラオケ装置のＣＰＵによるゲーム実行制御を説明するフローチャートである。
【図１５】図１４に示すゲーム実行制御の一部であるカラオケ演奏制御について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【００７０】
１６：カラオケ装置
２２：電子早見本装置（入力装置）
３０：映像表示装置
４２：操作パネル（入力装置）
６４：リモコン装置（入力装置）
７４：タッチパネルディスプレイ
８２：入力制御部（入力制御手段）
１００：検索手段
１０２：ゲーム実行手段
１０４：成績評価手段
１０６：カラオケ演奏制御手段
【技術分野】
【０００１】
本発明は、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置に関し、特に、利用者の頭を活性化させる新たなゲーム機能に関する。
【背景技術】
【０００２】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【０００３】
ところで、近年普及しているカラオケ装置には、上述のような音楽再生装置としての機能のみならず、種々のゲーム機能を備えたものがある。例えば、特許文献１に記載された歌唱力採点装置がそれである。この歌唱力採点装置は、音声入力装置から入力される利用者の音声情報に基づいて歌唱力等を採点し、その採点結果に基づいてビンゴゲームを実行するものである。
【０００４】
【特許文献１】特開平６−１６１３４９号公報
【０００５】
しかし、前記従来の技術は、カラオケ演奏の採点結果に基づいてビンゴゲームを実行するという単純なものであり、実用的な魅力に欠けるものであった。ところで、カラオケボックス等におけるカラオケ演奏は、通常、比較的暗い個室内において歌い続けると共に、映像表示装置に表示される画面を見続けるものであるため、長時間演奏を継続することで利用者の頭がぼんやりしてくることが考えられる。そこで、本発明者は、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能をカラオケ装置に付与することを思い立ち、本発明を為すに至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能を有するカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に、その演奏曲に関する映像を所定の映像表示装置に表示させるカラオケ装置であって、所定の文字入力を受け付ける入力制御手段と、その入力制御手段により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段と、その検索手段により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段とを、有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【０００８】
このようにすれば、所定の文字入力を受け付ける入力制御手段と、その入力制御手段により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段と、その検索手段により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段とを、有することから、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて視覚的、幾何学的、或いは数学的なゲームを実行することができ、利用者にカラオケ演奏では使わない頭を使わせることができる。すなわち、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能を有するカラオケ装置を提供することができる。
【０００９】
ここで、好適には、前記ゲーム実行手段により実行されるゲームの成績を評価する成績評価手段と、その成績評価手段による評価結果に応じて、前記検索手段により検索された演奏曲に対応するカラオケ演奏の内容を変更するカラオケ演奏制御手段とを、有するものである。このようにすれば、前記ゲームの結果をカラオケ演奏に反映させることで、娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【００１０】
また、好適には、前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏における前記演奏曲の出力態様を変更するものである。このようにすれば、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００１１】
また、好適には、前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏に際して前記映像表示装置に表示される背景映像を変更するものである。このようにすれば、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００１２】
また、好適には、前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏の対象である演奏曲そのものを変更するものである。このようにすれば、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００１３】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置に所定時間表示させて消去し、所定の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものである。このようにすれば、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて利用者の視覚を刺激するゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００１４】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置に所定の規則性ある配置にて表示させ、所定の入力装置によりその規則性に従ってその選曲番号を入力させるゲームを実行するものである。このようにすれば、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて幾何学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００１５】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を所定の計算式にて表現して前記映像表示装置に表示させ、所定の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものである。このようにすれば、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて数学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００１６】
また、好適には、所定の映像を表示させると共に利用者の接触操作に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを有する電子早見本装置を備え、前記入力制御手段及び検索手段は、その電子早見本装置に備えられたものである。このようにすれば、実用的な電子早見本装置を文字入力端末及び演奏曲検索端末として利用者の頭を活性化させるゲームを実行することができる。
【００１７】
また、好適には、前記ゲーム実行手段及び成績評価手段は、前記電子早見本装置に備えられたものである。このようにすれば、実用的な電子早見本装置をゲーム実行端末及び成績評価端末として利用者の頭を活性化させるゲームを実行することができる。
【００１８】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【００１９】
図１は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム１０を説明する概略図である。この図１に示すように、上記カラオケシステム１０では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗１２における複数の個室１４ａ、１４ｂ、１４ｃ、・・・（以下、特に区別しない場合には単に個室１４と称する）にそれぞれ本発明の一実施例である１台乃至は複数台ずつ（図１では１台ずつ）のカラオケ装置１６ａ、１６ｂ、１６ｃ、・・・（以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置１６と称する）が設置されている。これら複数のカラオケ装置１６のうち、マスターコマンダである所定のカラオケ装置１６ａは、公衆電話回線等による通信回線１８を介してカラオケサービス提供会社のセンタ装置２０に接続されており、そのセンタ装置２０と上記カラオケ装置１６ａの相互間で情報の通信が可能とされている。このセンタ装置２０は、カラオケ情報、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ（Digital Contents）の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線１８を介してマスターコマンダであるカラオケ装置１６ａに定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置１６ａからの要求に応じて所定のコンテンツや機能制御プログラム等を送信するものである。また、上記カラオケシステム１０は、複数の電子早見本装置２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、・・・（以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置２２と称する）を備えており、上記カラオケ装置１６の利用に際して、各利用者（グループ）毎に１台ずつの電子早見本装置２２が貸与され、各個室１４において後述するように上記カラオケ装置１６の遠隔操作装置として用いられるようになっている。また、上記店舗１２内には上記複数のカラオケ装置１６を相互に接続するＬＡＮ２４が敷設されており、上記電子早見本装置２２からのカラオケ装置１６への入力は、所定のアクセスポイント２６及びＬＡＮ２４を介したＬＡＮ通信等により行われる。
【００２０】
図２は、上記カラオケ装置１６の構成を例示するブロック線図である。この図２に示すように、上記カラオケ装置１６は、ＣＲＴ（Cathode-ray Tube）等の映像表示装置３０と、映像情報デコーダ３２と、ビデオミキサ３４と、アンプミキサ３６と、スピーカ３８と、マイクロフォン４０と、操作パネル４２と、中央演算処理装置であるＣＰＵ４４と、読出専用メモリであるＲＯＭ４６と、随時書込読出メモリであるＲＡＭ４８と、記憶装置であるハードディスク５０と、モデム５２と、ＬＡＮポート５４と、ＣＲＴコントローラ５６と、上記操作パネル４２等の入出力信号を処理する入出力インターフェイス５８と、音源であるシンセサイザ６０と、上記電子早見本装置２２やリモコン装置６４等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部６２とを、備えて構成されている。
【００２１】
上記ＣＰＵ４４は、上記ＲＡＭ４８の一時記憶機能を利用しつつ上記ＲＯＭ４６に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記電子早見本装置２２やリモコン装置６４等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を上記ＲＡＭ４８に設けられた予約曲テーブルに登録したり、その予約曲テーブルの演奏順に従って上記ハードディスク５０から上記ＲＡＭ４８に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのＲＡＭ４８から上記シンセサイザ６０へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記ＣＲＴコントローラ５６へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記ＣＲＴコントローラ５６へ送ったり、上記映像情報デコーダ３２を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線１８を介した前記センタ装置２０との間の情報通信制御等の基本的な制御を実行すると共に、後述するゲーム実行制御を行う。
【００２２】
前記操作パネル４２は、前記カラオケ装置１６の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン（スイッチ）或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置１６には、前記操作パネル４２の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置６４が備えられており、前記リモコン受信部６２は、そのリモコン装置６４から送信されるリモコン信号を受信して前記ＣＰＵ４４へ供給する。また、前記カラオケ装置１６と電子早見本装置２２との対応付け（くくりつけ）処理も前記リモコン受信部６２を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置１６に対応付けられた電子早見本装置２２も同様に入力装置として機能する。なお、本実施例において、これら電子早見本装置２２やリモコン装置６４等の入力装置は、構成の一部として前記カラオケ装置１６に含まれるものと考える。
【００２３】
前記映像情報デコーダ３２は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク５０に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生（デコード）する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えばＭＰＥＧ（Moving Picture Experts Group）形式のデータであり、そのＭＰＥＧデータに基づいて前記映像情報デコーダ３２により再生された背景映像は、前記ビデオミキサへ送られる。また、前記映像情報デコーダ３２は、例えばＪＰＥＧ（Joint Photographic Experts Group）データやＰＮＧ（Portable Network Graphics）データ等の静止映像（静止画）をも出力し得るものであり、後述するゲーム実行制御の一環としてそれらの静止映像がカラオケ演奏の背景映像として用いられる場合もある。また、前記ＣＲＴコントローラ５６は、前記ＣＰＵ４４において生成された歌詞文字映像等の文字映像（テロップ）を出力する文字映像出力装置であり、前記ビデオミキサ３４は、前記ＣＰＵ４４において生成され且つ前記ＣＲＴコントローラ５６から出力される文字映像等と、前記映像情報デコーダ３２により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置３０に表示させる映像合成装置である。
【００２４】
前記シンセサイザ６０は、前記ハードディスク５０から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、ＭＩＤＩ（Musical Instrument Digital Interface）形式のデータであり、そのＭＩＤＩデータに基づいて前記シンセサイザ６０により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ３６へ送られる。そのアンプミキサ３６では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン４０を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ３８から出力される。
【００２５】
前記モデム５２は、前記カラオケ装置１６を公衆電話回線等による通信回線１８に接続するための装置であり、前記ＣＰＵ４４から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線１８に送り出すと共に、その通信回線１８を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記ＣＰＵ４４に供給する処理を行う。なお、このモデム５２は、マスターコマンダとして機能するカラオケ装置１６ａには必要とされるが、前記センタ装置２０との間で情報の通信を行わない他のカラオケ装置１６には必ずしも設けられなくともよい。
【００２６】
前記ＬＡＮポート５４は、前記カラオケ装置１６をＬＡＮ２４を介して他のカラオケ装置１６や電子早見本装置２２等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置１６は、そのようにＬＡＮ２４を介して接続されることで、他のカラオケ装置１６や電子早見本装置２２等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント２６により受け付けられる前記電子早見本装置２２からの選曲入力を受け付けたり、前記カラオケ装置１６から電子早見本装置２２へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置１６と電子早見本装置２２との間における相互の情報のやりとりが実行される。
【００２７】
前記ハードディスク５０には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報を記憶するカラオケデータベース６６及び背景映像を出力させるための複数の背景映像情報を記憶する背景映像データベース６８等の各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置１６のうちマスターコマンダとして機能するカラオケ装置１６ａは、前記モデム５２を介して前記通信回線１８に接続されており、前記複数のカラオケ装置１６によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、或いは所定の背景映像や曲間情報が出力可能とされるように、随時新たなカラオケ情報や背景映像情報等が前記センタ装置２０から前記通信回線１８を介して配信され、前記ハードディスク５０のカラオケデータベース６６及び背景映像データベース６８等に記憶される。また、そのようにして前記センタ装置２０から情報を取得したカラオケ装置１６ａとその他のカラオケ装置１６との間で前記ＬＡＮ２４を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置１６のハードディスク５０に記憶される情報が共有され、カラオケデータベース６６及び背景映像データベース６８等の内容が等価なものとされる。
【００２８】
上記カラオケデータベース６６に記憶されるカラオケ情報は、ヘッダ情報、演奏情報、及び歌詞情報等を含むものであり、インデックスとしてそれぞれ固有の選曲番号（例えば５〜６桁程度の数字）を有している。このカラオケ情報は、好適には、「邦楽ポップス」、「邦楽ロック」、「演歌」、「洋楽」、「アニメソング」等のジャンルに分類され、それぞれ少なくとも１つのジャンルと関連付けられたものであり、上記ヘッダ情報にはその関連付けられたジャンルを示すジャンル情報の他、その演奏曲の曲名やオリジナルアーティストのアーティスト名（歌手名）等が記録されている。また、上記カラオケ情報に含まれる演奏情報は、好適には、前記シンセサイザ６０により再生が可能なＭＩＤＩデータである。このＭＩＤＩデータは、出力される演奏そのものに対応する情報ではなく、出力される音の高さ、大きさ、長さ、楽器の種類（音色）、及び効果（エフェクト）といった情報を数値データに変換して音楽を表現する、いわば楽譜のごとき情報であり、前記シンセサイザ６０は、斯かるＭＩＤＩデータに示される情報に従って所定の演奏を出力するのである。ここで、上述のようにＭＩＤＩデータには各音を演奏する楽器の種類が予め定められているが、設定によりその楽器の種類を変更することは可能である。また、上記背景映像データベース６８に記憶される背景映像情報は、動画であるＭＰＥＧデータ及び静止画であるＪＰＥＧデータやＰＮＧデータ等であり、前記映像情報デコーダ３２により出力されて前記映像表示装置３０に表示される。
【００２９】
図３は、前記電子早見本装置２２の外観を大まかに示す斜視図である。この図３に示すように、前記電子早見本装置２２は、所定の画像（映像）を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ７４を備えている。また、前記カラオケ装置１６との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置２２に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台（ドッキングテーブル）であるクレイドル７２を備えている。前記電子早見本装置２２は、そのクレイドル７２に取り付けられた状態又はそのクレイドル７２から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル７２及びＬＡＮ２４を介して前記カラオケ装置１６に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル７２から取り外された状態においては、上記アクセスポイント２６及びＬＡＮ２４を介して前記カラオケ装置１６に無線接続されるようになっている。
【００３０】
図４は、前記電子早見本装置２２の構成を説明するブロック線図である。この図４に示すように、前記電子早見本装置２２は、上記タッチパネルディスプレイ７４に所定の映像を表示させる表示装置７６と、その表示装置７６による表示を制御する表示制御部７８と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ７４への接触により入力を行うタッチパネル８０と、そのタッチパネル８０による入力を制御する入力制御部８２と、中央演算処理装置であるＣＰＵ８４と、読出専用メモリであるＲＯＭ８６と、随時書込読出メモリであるＲＡＭ８８と、フラッシュＲＯＭ等の記憶部９０と、インターフェイス９２と、リモコン送信部９４と、無線ＬＡＮ通信部９６と、コネクタ９８ａとを、備えて構成されている。上記クレイドル７２には、前記電子早見本装置２２と電気的な接続を可能とするためのコネクタ９８ｂが設けられており、前記電子早見本装置２２は、前記クレイドル７２に載置されて上記コネクタ９８ａ及び９８ｂが接触させられることで、上記インターフェイス９２を介して前記クレイドル７２乃至はＬＡＮ２４に接続されるようになっている。また、上記記憶部９０には、前記カラオケ装置１６のカラオケデータベース６６に記憶された多数のカラオケ情報それぞれに対応して曲名、アーティスト名（歌手名）、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報を選曲番号毎に記憶する演奏曲データベースが設けられている。
【００３１】
上記ＣＰＵ８４は、上記ＲＡＭ８８の一時記憶機能を利用しつつ上記ＲＯＭ８６に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記記憶部９０から選曲案内情報を読み出し、上記表示装置７６を介してその選曲案内情報に基づく所定の案内映像を上記タッチパネルディスプレイ７４に表示させたり、そのタッチパネルディスプレイ７４に表示された案内映像に従って上記タッチパネル８０による入力が行われた場合、カラオケ演奏曲を予約するための選曲信号（選曲予約信号）を上記無線ＬＡＮ通信部９６等を介して前記カラオケ装置１６に送信する等の基本的な制御に加えて、後述するゲーム実行制御における文字入力受付制御及び演奏曲検索制御等を行う。
【００３２】
図５は、前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４及び電子早見本装置２２のＣＰＵ８４に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図５に示す検索手段１００は、前記電子早見本装置２２のＣＰＵ８４に機能的に備えられたものであり、ゲーム実行手段１０２、成績評価手段１０４、及びカラオケ演奏制御手段１０６は、前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４に機能的に備えられたものである。
【００３３】
前記電子早見本装置２２に備えられた入力制御部８２は、所定の文字入力を受け付ける入力制御手段（入力受付手段）として機能する。図６は、前記表示装置７６に表示される文字入力画面を例示する図である。この図６に示すように、曲名や歌手名等を検索キーとする演奏曲検索制御に際しては、少なくとも五十音の文字を示す複数の文字ボタン１０８を含む文字入力画面が前記表示装置７６（タッチパネルディスプレイ７４）に表示される。前記入力制御部８２は、斯かる文字入力画面に表示された文字ボタン１０８への利用者の指や図示しない備え付けのペン等の接触に応じて、前記タッチパネル８０を介してそれら文字ボタン１０８に応じた文字乃至は文字列の入力を受け付ける。このようにして受け付けられた文字乃至は文字列は、上記文字入力画面における文字表示欄１１０に表示される。
【００３４】
検索手段１００は、前記入力制御部８２により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する。例えば、曲名を検索キーとする演奏曲の検索では、前記タッチパネルディスプレイ７４に表示された文字ボタン１０８への利用者の接触に応じて入力される文字乃至は文字列に基づいて単数乃至は複数の演奏曲を検索する。具体的には、前記文字表示欄１１０に文字乃至は文字列が表示されている状態で図６に示す検索ボタン１１２が利用者の指等による接触にて押されることにより、斯かる文字乃至は文字列と曲名が前方一致又は完全一致する単数乃至は複数の演奏曲を検索する。また、アーティスト名（歌手名）を検索キーとする演奏曲の検索では、先ず、前記タッチパネルディスプレイ７４に表示された文字ボタン１０８への利用者の接触に応じて入力される文字乃至は文字列に基づいて単数乃至は複数の歌手名を検索する。具体的には、上記文字表示欄１１０に文字乃至は文字列が表示されている状態で上記検索ボタン１１２が利用者の指等による接触にて押されることにより、斯かる文字乃至は文字列と前方一致又は完全一致する単数乃至は複数の歌手名を検索する。次いで、検索された単数乃至は複数の歌手名を示す歌手名ボタンを前記タッチパネルディスプレイ７４に表示させ、それら歌手名ボタンへの利用者の接触に応じてヘッダ情報にその歌手名が記憶された単数乃至は複数の演奏曲を検索する。
【００３５】
図７は、前記表示装置７６に表示される演奏曲選択画面を例示する図である。この図７に示すように、上記検索手段１００により単数乃至は複数の演奏曲が検索されると、それら検索された演奏曲を示す単数乃至は複数の演奏曲ボタン１１４を含む演奏曲選択画面が前記タッチパネルディスプレイ７４に表示される。そして、何れかの演奏曲ボタン１１４が利用者の指等の接触により前記タッチパネル８０を介して選択（入力）されると、その演奏曲ボタン１１４に対応する演奏曲の選曲番号等の情報が前記ＬＡＮ２４等を介して前記カラオケ装置１６へ送信され、そのカラオケ装置１６のＲＡＭ４８に設けられた予約曲テーブルに記憶される。
【００３６】
図５に示すゲーム実行手段１０２は、前記検索手段１００により検索された演奏曲（予約曲テーブルに記憶された演奏曲）の選曲番号に基づくゲームを実行する。このゲームは、好適には、対象となる演奏曲の演奏開始に際して行われるものであり、図８は、このゲーム実行手段１０２によるゲームの開始時に前記映像表示装置３０に表示されるゲーム開始画面を例示する図である。この図８に示すように、上記ゲーム実行手段１０２は、先ず、前記ＣＲＴコントローラ５６等を介して前記映像表示装置３０に複数の入力態様（入力モード）すなわち「瞬間打」、「方向打」、「計算打」、「ランダム」をそれぞれ示す入力モードボタン１１６を選択可能に表示させる。前記リモコン装置６４等の入力操作により何れかの入力モードボタン１１６が選択されると、その選択された入力モードボタン１１６に対応するゲームが実行される。また、「ランダム」が選択されると、「瞬間打」、「方向打」、「計算打」のうち何れかが無作為に選択される。以下、「瞬間打」、「方向打」、「計算打」それぞれの入力態様に対応するゲームを分説する。
【００３７】
図９は、図８に示す「瞬間打」が選択された場合に実行される瞬間打モードにおいて前記映像表示装置３０に表示されるゲーム画面を例示する図である。この図９に示すように、斯かる瞬間打モードでは、対象となる演奏曲の選曲番号「３８０９４４」の文字映像１１８を前記映像表示装置３０に所定時間表示させて消去し、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその選曲番号を入力させる。この選曲番号の文字映像１１８が表示される時間は、好適には、人間の視覚によりその文字映像１１８が示す選曲番号を確認できる限度において可及的に短い時間（例えば０．１秒程度）とされる。上記選曲番号を入力するための入力装置としては前記リモコン装置６４が好適であるが、前記操作パネル４２や、前記電子早見本装置２２のタッチパネルディスプレイ７４に数字入力ボタンを表示させて入力装置とするものであってもよい。また、リモコン信号送信機能を有する携帯電話機をリモコン装置として用いている場合には、その携帯電話機により選曲番号の入力を行うものであってもよい。以下の説明について同じである。
【００３８】
図１０は、図８に示す「方向打」が選択された場合に実行される方向打モードにおいて前記映像表示装置３０に表示されるゲーム画面を例示する図である。斯かる方向打モードでは、対象となる選曲番号を前記映像表示装置３０に所定の規則性ある配置にて表示させ、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその規則性に従ってその選曲番号を入力させる。例えば、図１０に示すように、対象となる選曲番号「３８０９４４」の歌詞文字映像を所定の円周上に右回り（反時計回り）の規則性で配置して表すと共に、選曲番号の最初の一文字（先頭桁の数字）を○で囲って示し且つその規則性すなわち読み順を矢印で表す配置映像１２０を前記映像表示装置３０に表示させる。この選曲番号の配置としては、例えば、所定の曲線上に表示させる、螺旋上に表示させる、ジグザグ状に表示させる等、様々な態様が考えられ、何れの場合にもその規則性を明示する記号や説明などが付加的に表示される。
【００３９】
図１１は、図８に示す「計算打」が選択された場合に実行される計算打モードにおいて前記映像表示装置３０に表示されるゲーム画面を例示する図である。斯かる計算打モードでは、対象となる選曲番号を所定の計算式にて表現して前記映像表示装置３０に表示させ、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその選曲番号を入力させる。例えば、図１１に示すように、対象となる選曲番号「３８０９４４」の各桁の数字をそれぞれ表す簡単な計算式「１＋２（＝３）」、「４×２（＝８）」、「３−３（＝０）」、「８＋１（＝９）」、「２×２（＝４）」、「７−３（＝４）」を含む計算式映像１２２を前記映像表示装置３０に表示させる。この計算式としては、上述したように選曲番号の各桁を個別に表すものの他に、例えば、対象となる選曲番号「３８０９４４」に関して「１９３６２０＋１８７３２４（＝３８０９４４）」というように、選曲番号を単一の数字としてそれを表す数式等、様々な態様が考えられる。
【００４０】
図５に示す成績評価手段１０４は、前記ゲーム実行手段１０２により実行されるゲームの成績を評価する。具体的には、前記リモコン装置６４等の入力装置により選曲番号が入力された速度（開始から打ち込み完了までに要した時間）や、入力された選曲番号の正誤（各桁の正誤或いは選曲番号を単一の数字とみての全体での正誤）等に応じて評価結果としての点数を１００点満点にて採点する。この評価の態様としては、５段階評定の何れに当てはまるかを判定するというように簡易なものであってもよいし、合格か不合格かを判定するというように二者択一的な判定を行うものであっても構わない。
【００４１】
以上のように説明したゲーム及び成績評価の終了後、好適には、そのゲームの対象となった選曲番号に対応する演奏曲のカラオケ演奏が行われる。図５に示すカラオケ演奏制御手段１０６は、上記成績評価手段１０４による評価結果に応じて、ゲームの対象となった選曲番号に対応するカラオケ演奏の内容を変更する。以下、このカラオケ演奏制御手段１０６による前記ゲーム結果のカラオケ演奏への反映について説明する。
【００４２】
図１２は、上記成績評価手段１０４による評価結果としての点数と、各範囲の点数に対応するランク、ＩＱ、及びカラオケ演奏の変更内容を例示する図である。この図１２に示すランク及びＩＱは、各範囲の点数（評価）を別の表現で表したものである。上記カラオケ演奏制御手段１０６は、好適には、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏における前記演奏曲の出力態様、例えば前記シンセサイザ６０により出力する際の楽器の種類（音色）を変更する。例えば、図１２に示す例では、前記成績評価手段１０４による採点結果が９０点以上（ランク１）である場合には「オーケストラ」、４０点以上５９点以下（ランク５）である場合には「フォークギター」、２０点以上３９点以下（ランク６）である場合には「ベースのみ」、１９点以下（ランク７）である場合には「口笛」を演奏出力のための楽器として設定する。それ以外の場合、すなわち前記成績評価手段１０４による採点結果が６０点以上８９点以下（ランク２〜４）である場合には演奏曲の出力態様の変更は行われず、初期設定（デフォルト）の楽器にて前記シンセサイザ６０による演奏曲の出力が行われる。
【００４３】
また、上記カラオケ演奏制御手段１０６は、好適には、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏に際して前記映像表示装置３０に表示される背景映像を変更する。例えば、図１２に示す例では、前記成績評価手段１０４による採点結果が８０点以上（ランク１〜２）である場合には所定の豪華版の背景映像、２０点以上５９点以下（ランク５〜６）である場合には静止画を切り替えていく背景映像、１９点以下（ランク７）である場合には１枚の静止画としての背景映像が、対象となる選曲番号に対応するカラオケ演奏に際して前記映像表示装置３０の画面における歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される。それ以外の場合、すなわち前記成績評価手段１０４による採点結果が６０点以上７９点以下（ランク３〜４）である場合には背景映像の変更は行われず、初期設定（デフォルト）の背景映像が前記映像表示装置３０の画面における歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される。
【００４４】
また、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、好適には、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏の対象である演奏曲そのものを変更する。すなわち、ゲームの対象となった選曲番号に対応する演奏曲ではなく、別の演奏曲を新たに選択してその演奏曲のカラオケ演奏を行う。例えば、図１２に示す例では、前記成績評価手段１０４による採点結果が６９点以下（ランク４〜７）である場合には演奏曲を変更する。それ以外の場合、すなわち前記成績評価手段１０４による採点結果が７０点以上（ランク１〜３）である場合には演奏曲の変更は行われず、ゲームの対象となった選曲番号に対応する演奏曲のカラオケ演奏が行われる。また、上述のように演奏曲を変更する際の新たな演奏曲の選択に関して、前記成績評価手段１０４による採点結果が４０点以上６９点以下（ランク４〜５）である場合にはゲームの対象となった演奏曲とジャンル及び歌手（アーティスト名）が同一の演奏曲の中から、２０点以上３９点以下（ランク６）である場合にはゲームの対象となった演奏曲とジャンルが同一であり歌手が異なる演奏曲の中から、１９点以下（ランク７）である場合にはゲームの対象となった演奏曲とジャンルも歌手も異なる演奏曲の中から、それぞれカラオケ演奏の対象となる新たな演奏曲が選択される。また、前述したゲームにおいて前記リモコン装置６４等の入力装置により入力された選曲番号が間違っていた場合には、その間違った選曲番号に対応する演奏曲をカラオケ演奏の対象とする等の態様も考えられる。
【００４５】
図１３は、前記電子早見本装置２２のＣＰＵ８４による演奏曲検索／選曲制御を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【００４６】
先ず、前記入力制御部８２の動作に対応するステップ（以下、ステップを省略する）ＳＫ１において、前述した図６に示すような文字入力画面に従い、利用者の指や図示しない備え付けのペン等により前記タッチパネル８０を介しての文字入力操作が行われたか否かが判断される。このＳＫ１の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、ＳＫ１の判断が肯定される場合には、前記検索手段１００の動作に対応するＳＫ２において、ＳＫ１にて受け付けられた文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲が前記記憶部９０の演奏曲データベースから検索される。次に、ＳＫ３において、ＳＫ２にて検索された演奏曲が前記表示制御部７８を介して前述した図７に示すように前記タッチパネルディスプレイ７４にタッチ選択可能に表示される。次に、ＳＫ４において、利用者の指や図示しない備え付けのペン等により前記タッチパネル８０を介しての選曲入力操作が行われたか否かが判断される。このＳＫ４の判断が否定される場合には、ＳＫ１以下の処理が再び実行されるが、ＳＫ４の判断が肯定される場合には、ＳＫ５において、選曲された演奏曲の選曲番号等の情報が前記ＬＡＮ２４等を介して選曲予約情報として前記カラオケ装置１６へ送信された後、本ルーチンが終了させられる。
【００４７】
図１４は、前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４によるゲーム実行制御を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【００４８】
先ず、Ｓ１において、前記電子早見本装置２２等からゲームの対象となる選曲番号が受信されたか否か、或いは前記ＲＡＭ４８の予約曲テーブルにゲームの対象となる選曲番号が予約されているか否かが判断される。このＳ１の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、Ｓ１の判断が肯定される場合には、Ｓ２において、前述した図８に示すようなゲーム開始画面（打ち込みモード選択画面）が前記ＣＲＴコントローラ５６等を介して前記映像表示装置３０に表示される。次に、Ｓ３において、前記リモコン装置６４等の入力装置により「瞬間打モード」が選択されたか否かが判断される。このＳ３の判断が否定される場合には、Ｓ６以下の処理が実行されるが、Ｓ３の判断が肯定される場合には、Ｓ４において、前述した図９に示すように対象となる選曲番号の文字映像が前記映像表示装置３０に瞬間的に表示され、前記リモコン装置６４等の入力装置による選曲番号の入力が受け付けられる。次に、前記成績評価手段１０４の動作に対応するＳ５において、前記リモコン装置６４等の入力装置により選曲番号が入力された速度や、入力された選曲番号の正誤等に応じて評価結果としての点数が採点される。次に、前記カラオケ演奏制御手段１０６の動作に対応するＳＳにおいて、図１５に示すカラオケ演奏制御が行われた後、本ルーチンが終了させられる。
【００４９】
Ｓ３の判断が否定される場合、すなわち前記リモコン装置６４等の入力装置により「瞬間打モード」が選択されてはいないと判断される場合には、Ｓ６において、前記リモコン装置６４等の入力装置により「方向打モード」が選択されたか否かが判断される。このＳ６の判断が肯定される場合には、Ｓ７において、前述した図１０に示すように対象となる選曲番号が前記映像表示装置３０に所定の規則性ある配置にて表示され、前記リモコン装置６４等の入力装置による選曲番号の入力が受け付けられた後、Ｓ５以下の処理が実行されるが、Ｓ６の判断が否定される場合には、Ｓ８において、前記リモコン装置６４等の入力装置により「計算打モード」が選択されたか否かが判断される。このＳ８の判断が肯定される場合には、Ｓ９において、前述した図１１に示すように対象となる選曲番号が所定の計算式にて表現されて前記映像表示装置３０に表示され、前記リモコン装置６４等の入力装置による選曲番号の入力が受け付けられた後、Ｓ５以下の処理が実行されるが、Ｓ８の判断が否定される場合には、Ｓ３以下の処理が再び実行される。以上の制御において、Ｓ４、Ｓ７、及びＳ８が前記ゲーム実行手段１０２の動作に対応する。
【００５０】
図１５は、図１４に示すゲーム実行制御の一部であるカラオケ演奏制御について説明するフローチャートである。この制御では、先ず、ＳＳ１において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク１」に相当（図１２を参照、以下の説明において同じ）するものであるか否かが判断される。このＳＳ１の判断が否定される場合には、ＳＳ６以下の処理が実行されるが、ＳＳ１の判断が肯定される場合には、ＳＳ２において、前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器（音色）をオーケストラとし、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を豪華版とするように設定が変更される。次に、ＳＳ３において、カラオケ演奏開始タイミングであるか否かが判断される。このＳＳ３の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、ＳＳ３の判断が肯定される場合には、ＳＳ４において、対象となる演奏曲（演奏曲が変更された場合には新たな演奏曲）のカラオケ情報に基づいて前記シンセサイザ６０により演奏曲の出力が行われると共に、その演奏曲の歌詞文字映像が生成されて前記ＣＲＴコントローラ５６により出力される。また、前記背景映像データベース６８から所定の背景映像情報が読み出され、その背景映像情報に基づいて前記映像情報デコーダ３２により背景映像の出力が行われると共に、前記ビデオミキサ３４により上記歌詞文字映像と合成されて前記映像表示装置３０に表示される。次に、ＳＳ５において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このＳＳ５の判断が否定される場合には、ＳＳ４以下の処理が再び実行されるが、ＳＳ５の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【００５１】
ＳＳ１の判断が否定される場合、すなわち前述したＳ５にて採点された点数が「ランク１」に相当するものではないと判断される場合には、ＳＳ６において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク２」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ６の判断が肯定される場合には、ＳＳ７において、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を豪華版とするように設定が変更された後、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ６の判断が否定される場合には、ＳＳ８において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク３」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ８の判断が肯定される場合には、何らカラオケ演奏に関する設定変更は行われず、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ８の判断が否定される場合には、ＳＳ９において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク４」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ９の判断が肯定される場合には、ＳＳ１０において、図１４に示すゲーム実行制御におけるゲームの対象となった演奏曲とジャンル及び歌手が同一の新たな演奏曲が選択され、カラオケ演奏の対象として設定された後、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ９の判断が否定される場合には、ＳＳ１１以下の処理が実行される。
【００５２】
ＳＳ１１の処理では、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク５」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ１１の判断が肯定される場合には、ＳＳ１２において、前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器をフォークギターとし、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を静止画を切り替えるものとするように設定が変更されると共に、図１４に示すゲーム実行制御におけるゲームの対象となった演奏曲とジャンル及び歌手が同一の新たな演奏曲が選択され、カラオケ演奏の対象として設定された後、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ１１の判断が否定される場合には、ＳＳ１３において、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク６」に相当するものであるか否かが判断される。このＳＳ１３の判断が肯定される場合には、ＳＳ１４において、前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器をベースのみとし、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を静止画を切り替えるものとするように設定が変更されると共に、図１４に示すゲーム実行制御におけるゲームの対象となった演奏曲とジャンルが同一で歌手が異なる新たな演奏曲が選択され、カラオケ演奏の対象として設定された後、ＳＳ３以下の処理が実行されるが、ＳＳ１３の判断が否定される場合には、前述したＳ５にて採点された点数が「ランク７」に相当するものであると判断され、ＳＳ１５において、前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器を口笛のみとし、前記映像情報デコーダ３２により出力される背景映像を１枚の静止画（固定）とするように設定が変更されると共に、図１４に示すゲーム実行制御におけるゲームの対象となった演奏曲とジャンルも歌手も異なる新たな演奏曲が選択され、カラオケ演奏の対象として設定された後、ＳＳ３以下の処理が実行される。
【００５３】
このように、本実施例によれば、所定の文字入力を受け付ける入力制御部８２（ＳＫ１）と、その入力制御部８２により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段１００（ＳＫ２）と、その検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段１０２（Ｓ４、Ｓ７、及びＳ８）とを、有することから、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて視覚的、幾何学的、或いは数学的なゲームを実行することができ、利用者にカラオケ演奏では使わない頭を使わせることができる。すなわち、カラオケ演奏の合間において利用者の頭を活性化させるゲーム機能を有するカラオケ装置１６を提供することができる。
【００５４】
また、前記ゲーム実行手段１０２により実行されるゲームの成績を評価する成績評価手段１０４（Ｓ５）と、その成績評価手段１０４による評価結果に応じて、前記検索手段１００により検索された演奏曲に対応するカラオケ演奏の内容を変更するカラオケ演奏制御手段１０６（ＳＳ）とを、有するものであるため、前記ゲームの結果をカラオケ演奏に反映させることで、娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【００５５】
また、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏における前記演奏曲の出力態様を変更するものであるため、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００５６】
また、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏に際して前記映像表示装置３０に表示される背景映像を変更するものであるため、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００５７】
また、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じてカラオケ演奏の対象である演奏曲そのものを変更するものであるため、前記ゲームの結果を実用的な態様でカラオケ演奏に反映させられるという利点がある。
【００５８】
また、前記ゲーム実行手段１０２は、前記検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置３０に所定時間表示させて消去し、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものであるため、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて利用者の視覚を刺激するゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００５９】
また、前記ゲーム実行手段１０２は、前記検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置３０に所定の規則性ある配置にて表示させ、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその規則性に従ってその選曲番号を入力させるゲームを実行するものであるため、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて幾何学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００６０】
また、前記ゲーム実行手段１０２は、前記検索手段１００により検索された演奏曲の選曲番号を所定の計算式にて表現して前記映像表示装置３０に表示させ、前記リモコン装置６４等の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものであるため、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて数学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。
【００６１】
また、所定の映像を表示させると共に利用者の接触操作に応じて前記カラオケ装置１６への入力を行うタッチパネルディスプレイ７４を有する電子早見本装置２２を備え、前記入力制御部８２及び検索手段１００は、その電子早見本装置２２に備えられたものであるため、実用的な電子早見本装置２２を文字入力端末及び演奏曲検索端末として利用者の頭を活性化させるゲームを実行することができる。
【００６２】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【００６３】
例えば、前述の実施例において、前記ゲーム実行手段１０２及び成績評価手段１０４は、前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４に機能的に備えられたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記ゲーム実行手段１０２及び成績評価手段１０４のうち少なくとも一方が前記電子早見本装置２２のＣＰＵ８４に機能的に備えられたものであってもよい。このようにすれば、実用的な電子早見本装置２２をゲーム実行端末及び成績評価端末として利用者の頭を活性化させるゲームを実行することができる。なお、この態様では、図８乃至図１１に示したようなゲーム画面は、前記タッチパネルディスプレイ７４に表示され、斯かる映像と共に所定の数字入力ボタンがそのタッチパネルディスプレイ７４にタッチ入力可能に表示される。また、このように前記電子早見本装置２２をゲーム実行端末として利用する場合には、前記カラオケ装置１６によるカラオケ演奏中であっても斯かるゲームを実行できるという利点がある。
【００６４】
また、前述の実施例において、前記入力制御部８２及び検索手段１００は、前記電子早見本装置２２のＣＰＵ８４に機能的に備えられたものであったが、それらのうち少なくとも一方が前記カラオケ装置１６のＣＰＵ４４に機能的に備えられたものであってもよい。この態様では、図６に示すような文字入力画面が前記映像表示装置３０に表示され、前記リモコン装置６４等を入力装置として文字入力が受け付けられると共に、そのようにして入力された文字乃至は文字列に応じて検索された演奏曲を選択可能に表示する図７に示すような演奏曲選択画面が前記映像表示装置３０に表示され、前記リモコン装置６４等により何れかの演奏曲が選択される。
【００６５】
また、前述の実施例において、前記カラオケ演奏制御手段１０６は、前記成績評価手段１０４による評価結果に応じて前記シンセサイザ６０により演奏曲を出力する上での楽器を変更するものであったが、例えば、ＭＰＥＧデータに基づいてカラオケ演奏を行う態様では、バックコーラスに対応するデータの再生を行わない設定としたり、ドラムに対応するデータの再生を行わない設定とする等、演奏曲の出力態様の変更には演奏情報であるデータに応じて種々の形態が考えられる。
【００６６】
また、前述の実施例では特に言及していないが、前記ゲーム実行手段１０２は、対象となる選曲番号の各桁の数字を「壱」や「参」等の漢数字で表して前記映像表示装置３０に表示させ、所定の入力装置によりその選曲番号を入力させるゲームを実行するものであってもよい。このようにすれば、このようにすれば、カラオケ演奏の対象である演奏曲の選曲に際して、その演奏曲の選曲番号に基づいて視覚的且つ言語学的なゲームを実行することができ、利用者の頭を好適に活性化させられるという利点がある。その他、本発明のゲームの態様としては様々なものが考えられる。
【００６７】
また、前述の実施例では特に言及していないが、前記成績評価手段１０４による評価結果を前記センタ装置２０に蓄積してランキングを作成したり、２人以上の利用者により斯かる評価結果を競い合う対戦ゲームを行ったり、その対戦ゲームによる対戦者同士で対戦後にデュエット演奏を行ったりというように、本発明のゲームは種々の態様で実行され得る。
【００６８】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【００６９】
【図１】本発明が好適に適用されるカラオケシステムを説明する概略図である。
【図２】本発明の一実施例であるカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図３】図２のカラオケ装置に備えられた電子早見本装置の外観を大まかに示す斜視図である。
【図４】図３の電子早見本装置の構成を説明するブロック線図である。
【図５】図２のカラオケ装置のＣＰＵ及び図４の電子早見本装置のＣＰＵに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図６】図４の電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示される文字入力画面を例示する図である。
【図７】図４の電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示される演奏曲選択画面を例示する図である。
【図８】本実施例のゲームの開始時に図２のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム開始画面を例示する図である。
【図９】図８に示す「瞬間打」が選択された場合に実行される瞬間打モードにおいて図２のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム画面を例示する図である。
【図１０】図８に示す「方向打」が選択された場合に実行される方向打モードにおいて図２のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム画面を例示する図である。
【図１１】図８に示す「計算打」が選択された場合に実行される計算打モードにおいて図２のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム画面を例示する図である。
【図１２】本実施例のゲームの評価結果としての点数と、各範囲の点数に対応するランク、ＩＱ、及びカラオケ演奏の変更内容を例示する図である。
【図１３】図４の電子早見本装置のＣＰＵによる演奏曲検索／選曲制御を説明するフローチャートである。
【図１４】図２のカラオケ装置のＣＰＵによるゲーム実行制御を説明するフローチャートである。
【図１５】図１４に示すゲーム実行制御の一部であるカラオケ演奏制御について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【００７０】
１６：カラオケ装置
２２：電子早見本装置（入力装置）
３０：映像表示装置
４２：操作パネル（入力装置）
６４：リモコン装置（入力装置）
７４：タッチパネルディスプレイ
８２：入力制御部（入力制御手段）
１００：検索手段
１０２：ゲーム実行手段
１０４：成績評価手段
１０６：カラオケ演奏制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項１】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に、該演奏曲に関する映像を所定の映像表示装置に表示させるカラオケ装置であって、
所定の文字入力を受け付ける入力制御手段と、
該入力制御手段により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段と、
該検索手段により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段と
を、有することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項２】
前記ゲーム実行手段により実行されるゲームの成績を評価する成績評価手段と、
該成績評価手段による評価結果に応じて、前記検索手段により検索された演奏曲に対応するカラオケ演奏の内容を変更するカラオケ演奏制御手段と
を、有するものである請求項１のカラオケ装置。
【請求項３】
前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏における前記演奏曲の出力態様を変更するものである請求項２のカラオケ装置。
【請求項４】
前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏に際して前記映像表示装置に表示される背景映像を変更するものである請求項２又は３のカラオケ装置。
【請求項５】
前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏の対象である演奏曲そのものを変更するものである請求項２から４の何れかのカラオケ装置。
【請求項６】
前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置に所定時間表示させて消去し、所定の入力装置により該選曲番号を入力させるゲームを実行するものである請求項１から５の何れかのカラオケ装置。
【請求項７】
前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置に所定の規則性ある配置にて表示させ、所定の入力装置により該規則性に従って該選曲番号を入力させるゲームを実行するものである請求項１から５の何れかのカラオケ装置。
【請求項８】
前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を所定の計算式にて表現して前記映像表示装置に表示させ、所定の入力装置により該選曲番号を入力させるゲームを実行するものである請求項１から５の何れかのカラオケ装置。
【請求項９】
所定の映像を表示させると共に利用者の接触操作に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを有する電子早見本装置を備え、
前記入力制御手段及び検索手段は、該電子早見本装置に備えられたものである請求項１から８の何れかのカラオケ装置。
【請求項１０】
前記ゲーム実行手段及び成績評価手段は、前記電子早見本装置に備えられたものである請求項９のカラオケ装置。
【請求項１】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に、該演奏曲に関する映像を所定の映像表示装置に表示させるカラオケ装置であって、
所定の文字入力を受け付ける入力制御手段と、
該入力制御手段により受け付けられる文字乃至文字列に応じて所定の演奏曲を検索する検索手段と、
該検索手段により検索された演奏曲の選曲番号に基づくゲームを実行するゲーム実行手段と
を、有することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項２】
前記ゲーム実行手段により実行されるゲームの成績を評価する成績評価手段と、
該成績評価手段による評価結果に応じて、前記検索手段により検索された演奏曲に対応するカラオケ演奏の内容を変更するカラオケ演奏制御手段と
を、有するものである請求項１のカラオケ装置。
【請求項３】
前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏における前記演奏曲の出力態様を変更するものである請求項２のカラオケ装置。
【請求項４】
前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏に際して前記映像表示装置に表示される背景映像を変更するものである請求項２又は３のカラオケ装置。
【請求項５】
前記カラオケ演奏制御手段は、前記成績評価手段による評価結果に応じてカラオケ演奏の対象である演奏曲そのものを変更するものである請求項２から４の何れかのカラオケ装置。
【請求項６】
前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置に所定時間表示させて消去し、所定の入力装置により該選曲番号を入力させるゲームを実行するものである請求項１から５の何れかのカラオケ装置。
【請求項７】
前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を前記映像表示装置に所定の規則性ある配置にて表示させ、所定の入力装置により該規則性に従って該選曲番号を入力させるゲームを実行するものである請求項１から５の何れかのカラオケ装置。
【請求項８】
前記ゲーム実行手段は、前記検索手段により検索された演奏曲の選曲番号を所定の計算式にて表現して前記映像表示装置に表示させ、所定の入力装置により該選曲番号を入力させるゲームを実行するものである請求項１から５の何れかのカラオケ装置。
【請求項９】
所定の映像を表示させると共に利用者の接触操作に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを有する電子早見本装置を備え、
前記入力制御手段及び検索手段は、該電子早見本装置に備えられたものである請求項１から８の何れかのカラオケ装置。
【請求項１０】
前記ゲーム実行手段及び成績評価手段は、前記電子早見本装置に備えられたものである請求項９のカラオケ装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【公開番号】特開２００７−８６４００（Ｐ２００７−８６４００Ａ）
【公開日】平成１９年４月５日（２００７．４．５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−２７５０４９（Ｐ２００５−２７５０４９）
【出願日】平成１７年９月２２日（２００５．９．２２）
【出願人】（３９６００４８３３）株式会社エクシング (394)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年４月５日（２００７．４．５）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年９月２２日（２００５．９．２２）
【出願人】（３９６００４８３３）株式会社エクシング (394)
【Ｆターム（参考）】
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