説明

カルボニル基を有する有機ケイ素化合物の製造方法

脂肪族、脂環式、複素環式および芳香族のNO−、NOH−および(I)−含有化合物の群から選択されるメディエータおよび酸化剤を使用してカルビノール基を有する有機ケイ素化合物を酸化することによりカルボニル基を有する有機ケイ素化合物を製造する方法を記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルボニル基を有する有機ケイ素化合物を製造する方法および該化合物の使用に関する。
【0002】
アルデヒドおよびケトンは有機化学において多種多様に使用され、かつたとえば複素環式化合物、香料および着色剤を合成する際に重要な中間体である。これに対して有機ケイ素化学でアルデヒド官能基およびケトン官能基は、その一貫して興味深い反応プロファイルにもかかわらず、副次的な役割を演じるに過ぎない。このための原因は、カルボニル基を有する有機ケイ素化合物を容易かつ迅速な方法および高い収率で製造することを可能にする適切な合成経路がないことである。
【0003】
従来、アルデヒド官能性およびケトン官能性のシロキサンを製造するためには3つの方法が公知であるにすぎない:
FR1.531.637Aは、キャップトアルデヒド官能基もしくはケトン官能基を有するオレフィン、たとえば1−トリメチルシロキシ−1,3−ブタジエン、2−トリメチルシロキシ−4−メチル−1,3−ブタジエンまたは4−トリメチルシロキシ−2−メチル−1,3−ブタジエンの、ヒドロキシ官能性有機ケイ素化合物への白金触媒による付加、およびカルボニル官能基を遊離するためのその後の加水分解工程を記載している。これに対してFR1.224.081AおよびUS2,803,637Aは脂肪族不飽和アルデヒドアセタールのヒドロシリル化、引き続き酸性のアセタール分離を請求している。このために適切な原料はたとえばアクロレインジメチルアセタール、アクロレインジエチルアセタール、メタクロレインジアセテート、ウンデセニルジエチルアセタール、オクタデセニルジエチルアセタール、ケテンジエチルアセタール、3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド−ジエチルアセタール、5−ノルボルネン−2−カルボキシアルデヒド−ジエチルアセタールまたはビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボキシアルデヒド−ジエチルアセタールである。これらの方法では、所望の生成物が複数の工程を経て中程度の収率で得られるに過ぎず、その際、特に加水分解工程は不均一系に基づいて時間がかかり、かつ多くの場合、極めて問題のある構成となっていることが共通している。さらに、大規模工業的にこの方法で得られるアルデヒド置換基またはケトン置換基の数は適切なアセタールの商業的入手性が限定されていることによって著しく制限されている。
【0004】
1−ホルミル−エチル基もしくは2−ホルミル−エチル基を有するポリオルガノシロキサンはEP392948A1、EP402274A1およびUS5,021,601Aによれば、相応するビニル官能性有機ケイ素化合物のヒドロホルミル化により得られる。DE3632869A1で中間体として使用されているポリシロキサンはホルミル基により置換されたトリシクロ[5.2.1.02,6]−デカジエン−誘導体基を有しており、原則として同じ方法で得られる。ヒドロホルミル化法の欠点は、オレフィン基の変換が高い圧力および高い温度で初めて行われ、かつさらに定量的な反応は実現するために極めて高価であることである。従って通常、このような合成はオートクレーブ中、20〜200バールの過圧および100〜150℃の温度で実施され、これは気体状の反応体であるCOおよびHと関連させて特殊な装置および知識を必要とする。さらにこの場合にもこの方法で得られるアルデヒド置換基またはケトン置換基の数は限定されている。
【0005】
US2,947,770AおよびUS5,739,246Aは、アルケニル官能化された有機ケイ素化合物のオゾン分解および形成されたオゾン化物のその後の還元による分解によるカルボニル官能性シロキサンの製造方法を記載している。この方法の特別な欠点は、二重結合のオゾン分解が不飽和炭素骨格の分解ひいては少なくとも1の炭素単位の損失につながることである。さらに、オゾン分解の際に形成される多数の副生成物、オゾンを発生させるか、または取り扱うためのコストならびにあまり適切ではない出発化合物の確定は、工業的な規模での本方法の幅広い適用と矛盾する。
【0006】
敏感なアルデヒド基およびケトン基を有する有機ケイ素化合物も大規模に製造することができ、かつ空時収率および普遍的な適用性に関して、技術において常に高まる要求を満足する、カルボニル基を有する有機ケイ素化合物を製造するための、安価で、選択的な方法を提供するという課題が存在していた。この課題は本発明により解決される。
【0007】
本発明の対象は、カルビノール基を有する有機ケイ素化合物を、脂肪族、脂環式、複素環式および芳香族のNO−、NOH−および
【0008】
【化1】

含有化合物の群から選択されるメディエータおよび酸化剤を用いて酸化することにより、カルボニル基を有する有機ケイ素化合物を製造する方法である。
【0009】
酸化のために原則として、第一級もしくは第二級カルビノール基を有する限り、全ての有機ケイ素化合物が適切である。
【0010】
有利には本発明による方法で使用される、カルビノール基を有する有機ケイ素化合物は式
A′SiO(4−a−b−c−d)/2 (I)
[式中、A′は同じであるか、または異なっていてよく、かつ式
【0011】
【化2】

の基を表し、
は、二価もしくは多価、線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の有機基を表し、該基は場合により置換されているか、かつ/または原子N、O、P、B、Si、Sにより中断されていてもよく、
は、水素原子を表すか、または一価の線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の有機基を表し、該基は場合により置換されているか、かつ/または原子N、O、P、B、Si、Sにより中断されていてもよく、
yは基Yの価数に相応して≧2であり、
Rは同じであるか、または異なっていてよく、かつ一価の、線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の場合により置換された炭化水素基を表し、
Xは同じであるか、または異なっていてよく、かつ塩素原子、式−ORの基(Rは水素原子であるか、または1〜18の炭素原子を有するアルキル基であり、該基はエーテル酸素原子により置換されていてもよい)、一価の、線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の炭化水素基を表し、該基は場合により単位−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−O−C(O)O−、−O−C(O)NR−、−NR−C(O)−NR−、−NR−、−(NR−、−O−、−S−、=N−により中断され、かつヒドロキシ基、メルカプト基、アミン基、アンモニウム基、カルボニル基、カルボキシル基またはオキシラニル基により置換されていてもよく、または基A′を表し、
aは、0、1または2、有利には0または1であり、
bは、0、1、2または3であり、
cは、0、1、2または3であり、かつ
dは、0、1、2または3、有利には0であり、
ただしその際、a+b+c+dの和は≦4であり、かつ式(I)の有機ケイ素化合物は分子あたり少なくとも1の基A′を有する]の単位を有する化合物である。
【0012】
本発明による方法によって得られる、カルボニル基を有する有機ケイ素化合物は、式
SiO(4−a−b−c−d)/2 (III)
[式中、Aは同じであるか、または異なっていてよく、かつ式
【0013】
【化3】

の基を表し、
は、水素原子を表すか、または一価の、線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の有機基を表し、該基は場合により置換され、かつ/または原子N、O、P、B、Si、Sにより中断されていてもよく、かつ
、R、X、a、b、c、dおよびyは上記でこれらに関して記載したものを表し、
ただしその際、a+b+c+dの和は≦4であり、かつ式(III)の有機ケイ素化合物は分子あたり少なくとも1の基Aを有する]の単位を有する化合物である。
【0014】
本発明による方法で使用される、もしくは得られる有機ケイ素化合物はシラン、つまりa+b+c+d=4の式(I)の化合物であっても、シロキサンもしくはシロキサン樹脂、つまりa+b+c+d≦3の単位を有する化合物であってもよく、その際、本発明の範囲ではシロキサンという概念は、ポリマー、オリゴマーならびにダイマーのオルガノポリシロキサンも共に含むべきである。
【0015】
有利にはカルビノール基を有する有機ケイ素化合物として、式
A′(3−v−w)Si (I′)
A′3−vSiO(SiRO)(SiRA′O)SiR3−vA′ (I″)および
[A′3−vSiO1/2[SiO4/2] (I″′)
[式中、A′、RおよびXは上記でこのために記載したものを表し、
vは0、1、2または3、有利には0または1であり、
wは0、1、2または3であり、
nは0または1〜2000の整数であり、
oは0または1〜2000、有利には0〜500の整数であり、
sは0.2〜6、有利には0.4〜4を含む値であってよく、かつ有機ケイ素樹脂中のQ単位[SiO4/2]あたりのM単位[A′3−vSiO1/2]の数を記載するが、ただしその際、該化合物は分子あたり少なくとも1の基A′を含有する]の化合物を使用する。
【0016】
従って有利にはカルボニル基を有する有機ケイ素化合物として、式
(3−v−w)Si (III′)
3−vSiO(SiRO)(SiRAO)SiR3−v (III″)
[A3−vSiO1/2[SiO4/2] (III″′)
[式中、A、R、X、v、w、n、oおよびsは上記でこのために記載したものを表すが、ただしその際、これらは分子あたり少なくとも1の基Aを有する]の化合物が得られる。
【0017】
基Rのための例は、アルキル基、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ−プロピル基、1−n−ブチル基、2−n−ブチル基、イソ−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソ−ペンチル基、ネオ−ペンチル基、t−ペンチル基;ヘキシル基、たとえばn−ヘキシル基;ヘプチル基、たとえばn−ヘプチル基;オクチル基、たとえばn−オクチル基およびイソ−オクチル基、たとえば2,2,4−トリメチルペンチル基;ノニル基、たとえばn−ノニル基;デシル基、たとえばn−デシル基;ドデシル基、たとえばn−ドデシル基;オクタデシル基、たとえばn−オクタデシル基;シクロアルキル基、たとえばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基およびメチルシクロヘキシル基;アルケニル基、たとえばビニル基、1−プロペニル基および2−プロペニル基;アリール基、たとえばフェニル基、ナフチル基、アントリル基およびフェナントリル基、アルカリール基、たとえばo−、m−、p−トリル基;キシリル基およびエチルフェニル基;およびアラルキル基、たとえばベンジル基、α−およびβ−フェニルエチル基である。
【0018】
置換された基Rのための例は、ハロゲンアルキル基、たとえば3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル基、2,2,2,2′,2′,2′−ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基およびハロゲンアリール基、たとえばo−、m−およびp−クロロフェニル基、アミノアルキル基、たとえばアミノプロピル基、アミノエチルアミノプロピル基、シクロヘキシルアミノプロピル基、ジメチルアミノプロピル基またはジエチルアミノプロピル基、ならびにアセチル化もしくはマイケル反応に類似の反応により(メタ)アクリルエステルによりアルキル化されたアミノアルキル基、ヒドロキシ官能性の基、たとえば第一級、第二級もしくは第三級アルコール、たとえば3−ヒドロキシプロピル基および4−ヒドロキシブチル基、またはたとえば芳香族アルコール、たとえばフェノール基またはオイゲノール基、メルカプト官能性の基、たとえば3−メルカプトプロピル基、カルボン酸官能性の基ならびにこれらの誘導体または塩、たとえば酢酸−、3−カルボキシプロピル−、4−カルボキシ−ブチル−、10−カルボキシ−デシル−、3−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラニル)−プロピル−、3−(エタン−1,2−ジカルボン酸)−プロピル−、3−アクリルオキシ−プロピル−、3−メタクリルオキシ−プロピル−またはウンデセンシリルエステル基、
【0019】
【化4】

からなる群のエポキシ官能性の基、カルボニル官能性の基、たとえばプロピオンアルデヒド基、ポリアルキレンオキシド官能性の基、たとえばアルキルポリアルキレンオキシド基、たとえばエチレンポリアルキレンオキシド基およびプロピレンポリアルキレンオキシド基、ホスホナト官能性の基、たとえばホスホナトアルキル基、シラルアセトン官能性の基、ならびにグリコシド官能性の基、たとえば1〜10の単糖類単位から構成されていてもよいグリコシド基が、アルキレンスペーサまたはオキシアルキレンスペーサを介して結合している基であり、これはたとえばEP−B612759に開示されている。
【0020】
有利には基Rは場合によりハロゲン基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミン基、アンモニウム基、カルボキシ基またはエポキシ基により置換された、1〜18の炭素原子を有する炭化水素基であり、その際、メチル基、エチル基、ビニル基、n−プロピル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル基およびフェニル基が特に有利である。
【0021】
本発明による有機ケイ素化合物がオルガノポリシロキサンである場合、全ての基Rの少なくとも50%、特に有利には少なくとも90%がメチル基またはフェニル基を意味する。
【0022】
基Rのための例は基Rのために記載した例である。有利には基Rは水素原子であるか、または1〜8の炭素原子を有するアルキル基であり、該基はアミノ基またはヒドロキシ基により置換されていてもよく、その際、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基は特に有利である。
【0023】
基Xのための例は、塩素原子、OH基、アルコキシ基、たとえばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、1−ペンチルオキシ基、1−ヘキシルオキシ基、1−オクチルオキシ基、2−オクチルオキシ基、i−オクチルオキシ基、1−デシルオキシ基、1−ドデシルオキシ基、ミリスチルオキシ基、セチルオキシ基またはステアリルオキシ基、クォート(Quat:第四級アンモニウム化合物)官能性の基、たとえば
−(CH−N(CH、−(CH−{N(CH1327、−{CH−{N(CH−(CH−N(CH2+、−(CH−{N(CHCHN}、−(CH−NH−CH−CH(OH)−CH−N(CH、−(CH−N{CH−CH(OH)−CH−N(CH2+、−(CH−NH−(CH−NH−CH−CH(OH)−CH−N(CH、−(CH−[N{CH−CH(OH)−CH−N(CH}−(CH−N{CH−CH(OH)−CH−N(CH3+、−(CH−NH−C(O)−CH−N(CH1837、−(CH−O−CH−CH(OH)−CH−N(CH、−(CH−O−CH−CH(OH)−CH−N(CHCH、−(CH10−C(O)−NH−(CH−N(CH、−(CH10−C(O)−NH−(CH−N(CH−CH−C、−(CH10−C(O)−NH−(CH−N(CH−CH−COOであり、カチオン電荷の補正のために必要なアニオンを含み、ならびに基Rのために挙げた基である。
【0024】
有利には基Xは塩素原子、基A′、基−OR(Rは上記と同じものを意味する)、1〜40の炭素原子を有する炭化水素基、場合により単位−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−O−C(O)O−、−O−C(O)NR−、−NR−C(O)−NR、−NR−、−(NR−、−O−、−S−、=N−により中断されており、かつヒドロキシ基、メルカプト基、アミン基、アンモニウム基、カルボニル基、カルボキシル基またはオキシラニル基により置換されていてもよく、かつ一般式
−R−{[CHCHO]−[CO]−[(CHO]−Rx−1 (V)
[式中、Rは、2〜20の炭素原子を有する二価、三価もしくは四価の有機基を表し、該基は単位−O−、−NR−、−(NR−により中断されていてもよく、かつ式
【0025】
【化5】

の1もしくは複数の基により置換されており、xは基Rの価数に相応して2、3または4であり、Rは水素原子または場合により基−C(O)−、−NR−、−Rまたは−(NR−により置換された、1〜20の炭素原子を有する炭化水素基を表し、かつe、f、gはそのつど相互に無関係に0または1〜200の整数であり、ただしその際、e+f+gの和は≧1である]の基である。
【0026】
特に有利には基Xは塩素原子、基A′、ヒドロキシ基、メトキシ基およびエトキシ基、ビニル基、群:
− 脂肪族炭化水素基、
− 芳香族の、場合により置換された炭化水素基、
− カルビノール官能性の基、
− カルボキシ−もしくは無水物官能性の基、
− エポキシ官能性の基、
− アミド化されたアミノ官能性の基、
− 第四級窒素基を有する炭化水素基
から選択される、1〜18の炭素原子を有する有機基、または一般式(V)の基である。
【0027】
特に有利には基Xは塩素原子、基A′、ヒドロキシ基、メトキシ基またはエトキシ基、ビニル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−オクチル基、n−ドデシル基またはn−オクタデシル基、フェニル基、2−メチル−2−フェニル−エチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブテニル基、3−(オルト−ヒドロキシフェニル)−プロピル基、オイゲノール基、2−カルボキシ−エチル基、3−カルボキシ−プロピル基、4−カルボキシ−ブチル基、10−カルボキシ−デシル基、3−(2,5−ジオキソテトラ−ヒドロフラニル)−プロピル基、3−(エタン−1,2−ジカルボン酸)−プロピル基、3−アクリルオキシ−プロピル基、3−メタクリルオキシ−プロピル基またはウンデセン酸トリメチルシリルエステル基、
【0028】
【化6】

−(CH−NH−C(O)−CH、−(CH−N(シクロ−C11)−C(O)−CH、−(CH−N{C(O)−CH}−(CH−NH−C(O)−CHまたは一般式(V)の基である。
【0029】
基Rのための例は、−(CH−O−、−(CH−O−、−(CH=CH)−CH−O−、
【0030】
【化7】

−(CH−O−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−O−C(O)−(CH−NH−、−(CH−NH−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−N{−CH−CH(OH)−CH−O−}、−(CH−N(シクロ−C11)−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−NH−(CH−NH−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−CH(OH)−CH−O−}、−(CH−N{CH−CH(OH)−CH−O−}−(CH−NH−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−N{CH−CH(OH)−CH−O−}−(CH−N{−CH−CH(OH)−CH−O−}、−(CH−NH−CH−C(O)−O−、−(CH−N{−CH−C(O)−O−}、−(CH−N(シクロ−C11)−CH−C(O)−O−、−(CH−NH−(CH−NH−CH−C(O)−O−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−C(O)−O−}、−(CH−N{CH−C(O)−O−}−(CH−NH−CH−C(O)−O−、−(CH−N{CH−C(O)−O−}−(CH−N{−CH−C(O)−O−}、−(CH−NH−CH−C(O)−NH−、−(CH−N{−CH−C(O)−NH−}、−(CH−N(シクロ−C11)−CH−C(O)−NH−、−(CH−NH−(CH−NH−CH−C(O)−NH−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−C(O)−NH−}、−(CH−N{CH−C(O)−NH−}−(CH−NH−CH−C(O)−NH−、−(CH−N{CH−C(O)−NH−}−(CH−N{−CH−C(O)−NH−}、−(CH−NH−CH−CH−C(O)−O−、−(CH−N{−CH−CH−C(O)−O−}、−(CH−N(シクロ−C11)−CH−CH−C(O)−O−、−(CH−NH−CH−CH(CH)−C(O)−O−、−(CH−N{−CH−CH(CH)−C(O)−O−}、−(CH−N(シクロ−C11)−CH−CH(CH)−C(O)−O−、−(CH−NH−(CH−NH−CH−CH−C(O)−O−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−CH−C(O)−O−}、−(CH−N{CH−CH−C(O)−O−}−(CH−NH−CH−CH−C(O)−O−、−(CH−N{CH−CH−C(O)−O−}−(CH−N{−CH−CH−C(O)−O−}、−(CH−NH−(CH−NH−CH−CH(CH)−C(O)−O−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−CH(CH)−C(O)−O−}、−(CH−N{CH−CH(CH)−C(O)−O−}−(CH−NH−CH−CH(CH)−C(O)−O−、−(CH−N{CH−CH(CH)−C(O)−O−}−(CH−N{−CH−CH(CH)−C(O)−O−}、−(CH−NH−CH−CH−C(O)−NH−、−(CH−N{−CH−CH−C(O)−NH−}、−(CH−N(シクロ−C11)−CH−CH−C(O)−NH−、−(CH−NH−CH−CH(CH)−C(O)−NH−、−(CH−N{−CH−CH(CH)−C(O)−NH−}、−(CH−N(シクロ−C11)−CH−CH(CH)−C(O)−NH−、−(CH−NH−(CH−NH−CH−CH−C(O)−NH−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−CH−C(O)−NH−}、−(CH−N{CH−CH−C(O)−NH−}−(CH−NH−CH−CH−C(O)−NH−、−(CH−N{CH−CH−C(O)−NH−}−(CH−N{−CH−CH−C(O)−NH−}、−(CH−NH−(CH−NH−CH−CH(CH)−C(O)−NH−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−CH(CH)−C(O)−NH−}、−(CH−N{CH−CH(CH)−C(O)−NH−}−(CH−NH−CH−CH(CH)−C(O)−NH−、−(CH−N{CH−CH(CH)−C(O)−NH−}−(CH−N{−CH−CH(CH)−C(O)−NH−}、−(CH−S−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−S−CH−CH−C(O)−O−、−(CH−S−CH−CH(CH)−C(O)−O−、−(CH−S−CH−CH−C(O)−NH−、−(CH−S−CH−CH(CH)−C(O)−NH−、−(CH−C(O)O−、−CH−CH(CH)−C(O)O−、−(CH−C(O)O−、−(CH10−C(O)O−、−(CH−C(O)NH−、−CH−CH(CH)−C(O)NH−、−(CH−C(
O)NH−、−(CH10−C(O)NH−、
【0031】
【化8】

である。
【0032】
有利には基Rは、−(CH−O−、−(CH−O−、−(CH=CH)−CH−O−、
【0033】
【化9】

−(CH−O−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−S−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−NH−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−N{−CH−CH(OH)−CH−O−}、−(CH−NH−(CH−NH−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−CH(OH)−CH−O−}、−(CH−N{CH−CH(OH)−CH−O−}−(CH−NH−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−N{CH−CH(OH)−CH−O−}−(CH−N{−CH−CH(OH)−CH−O−}、−(CH−NH−CH−CH−C(O)−O−、−(CH−N{−CH−CH−C(O)−O−}、−(CH−NH−(CH−NH−CH−CH−C(O)−O−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−CH−C(O)−O−}、−(CH−N{CH−CH−C(O)−O−}−(CH−NH−CH−CH−C(O)−O−、−(CH−N{CH−CH−C(O)−O−}−(CH−N{−CH−CH−C(O)−O−}、−(CH−NH−CH−CH−C(O)−NH−、−(CH−N{−CH−CH−C(O)−NH−}、−(CH−NH−(CH−NH−CH−CH−C(O)−NH−、−(CH−NH−(CH−N{−CH−CH−C(O)−NH−}、−(CH−N{CH−CH−C(O)−NH−}−(CH−NH−CH−CH−C(O)−NH−、−(CH−N{CH−CH−C(O)−NH−}−(CH−N{−CH−CH−C(O)−NH−}、−(CH−S−CH−CH−C(O)−O−、−(CH−S−CH−CH(CH)−C(O)−O−、−(CH−C(O)O−、−CH−CH(CH)−C(O)O−、−(CH−C(O)O−、−(CH10−C(O)O−、−(CH−C(O)NH−、−CH−CH(CH)−C(O)NH−、−(CH−C(O)NH−、−(CH10−C(O)NH−、
【0034】
【化10】

である。
【0035】
特に有利には、基Rは、−(CH−O−、−(CH−O−、−(CH=CH)−CH−O−
【0036】
【化11】

−(CH−O−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−S−CH−CH(OH)−CH−O−、−(CH−C(O)O−、−CH−CH(CH)−C(O)O−、−(CH−C(O)O−、−(CH10−C(O)O−、−(CH−C(O)NH−、−CH−CH(CH)−C(O)NH−、−(CH−C(O)NH−、−(CH10−C(O)NH−、−(CH−S−CH−CH−C(O)−O−、
【0037】
【化12】

である。
【0038】
基Rのための例は、水素原子、アルキル基、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、1−ブチル基、1−ペンチル基、1−ヘキシル基、1−オクチル基、2−オクチル基、i−オクチル基、1−デシル基、1−ドデシル基、ミリスチル基、セチル基またはステアリル基、アシル基、たとえばホルミル基、アセチル基、アクリロイル基またはメタクリロイル基、またはクォート官能性の基、たとえば基
【0039】
【化13】

である。
【0040】
有利な基Rは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、1−ブチル基、1−ペンチル基、1−ヘキシル基、1−オクチル基、2−オクチル基、i−オクチル基、1−デシル基、1−ドデシル基、ミリスチル基、セチル基またはステアリル基、ホルミル基、アセチル基またはアクリロイルオキシ基であり、その際、水素原子、メチル基、1−ブチル基、ミリスチル基、セチル基またはステアリル基ならびにアセチル基またはアクリロイル基が特に有利である。
【0041】
基Yのための例はアルキレン基、たとえばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、2−メチル−プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、ウンデシレン基およびヘプタデシレン基;環式および多環式のアルキレン基、たとえばシクロヘキシレン基、メチルシクロヘキシレン基、ジメチルシクロヘキシレン基およびノルボルニレン基;不飽和アルキレン基、たとえばエテニレン基、1−プロペニレン基、1−ブテニレン基および2−ブテニレン基;エーテル官能性およびポリエーテル官能性のアルキレン基;エステル化およびアミド化されたヒドロキシアルキレン基、メルカプトアルキレン基およびアミノアルキレン基;ならびにアルキレン基であり、これらは炭酸誘導体基、たとえば炭酸エステル基、ウレタン基または尿素基により中断されている。
【0042】
有利には基Yは、1〜18の炭素原子を有する二価もしくは多価の、有利には二価〜10価の、有利には2〜4価の炭化水素基であり、これは場合により単位−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−O−C(O)O−、−O−C(O)NR−、−NR−C(O)−NR−、−O−、−S−、=N−、により中断されており、かつヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプトアルキル基、カルボニル基、カルボキシル基またはオキシラニル基により置換されていてもよく、または式
−R−{[CHCHO]−[CO]−[(CHO]−V−}x−1 (IV)
[式中、Vはメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基またはn−ブチレン基を表し、かつR、e、f、gおよびxは上記でこのために記載したものを表す]の基である。
【0043】
特に有利には基Yはエチレン基、プロピレン基、2−メチル−プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ノニレン基およびウンデシレン基、基
【0044】
【化14】


−R−(Z−CHCH−Z′−R− (VII)
[式中、基Rは同じであるか、または異なっていてよく、かつ1〜10(有利には1〜6)の炭素原子を有する二価の炭化水素基を表し、Zは−O−または−NR−であり、Rは式−C(O)−(CH−Hの基であり、その際、h≧1(有利には1〜6、特に有利には1〜3)であり、Z′は基−O−C(O)−、−NH−C(O)−、−O−C(O)O−、−NH−C(O)O−または−NH−C(O)NH−、有利には−O−C(O)−、−NH−C(O)−、−NH−C(O)O−または−NH−C(O)NH−であり、かつzは0〜4(有利には0〜1)の数である]の基および式(VI)の基である。
【0045】
有利にはyはYの価数に相応して2〜10、有利には2〜4の整数である。
【0046】
有利には基Yは水素原子であるか、または1〜100の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、該基は場合により単位−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−O−C(O)NR−、−NR−C(O)−NR−、−O−、−S−、=N−により中断されており、かつヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプトアルキル基、カルボニル基、カルボキシル基またはオキシラニル基により置換されていてもよい。特に有利には水素原子であるか、または1〜18の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、該基は場合により単位−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−O−C(O)NR−、−NR−C(O)−NR−、−O−、−S−、=N−により中断されており、かつヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプトアルキル基、カルボニル基、カルボキシル基またはオキシラニル基により置換されていてもよい。特に有利であるのは水素原子である。
【0047】
有利には基Yは水素原子であるか、または1〜100の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、該基は場合により単位−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−O−C(O)NR−、−NR−C(O)−NR−、−O−、−S−、=N−により中断されており、かつヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプトアルキル基、カルボニル基、カルボキシル基またはオキシラニルにより置換されていてもよい。特に有利には水素原子であるか、または1〜18の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、該基は場合により単位−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−O−C(O)NR−、−NR−C(O)−NR−、−O−、−S−、=N−により中断されており、かつヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプトアルキル基、カルボニル基、カルボキシル基またはオキシラニル基により置換されていてもよい。特に有利であるのは水素原子である。
【0048】
メディエータとして有利には少なくとも1のN−ヒドロキシ−官能基、オキシム−官能基、ニトロソ−官能基、N−オキシル−官能基もしくはN−オキシ−官能基を有する脂肪族、脂環式、複素環式もしくは芳香族の化合物の群から選択される少なくとも1の化合物を使用する。
【0049】
このような化合物のための例は式(VIII)〜(XLII)の以下に記載する化合物である。
【0050】
有利にはメディエータは、式(VIII)、(IX)および(X)
【0051】
【化15】

[式中、Arは一価のホモ−もしくはヘテロ芳香族の単環式もしくは二環式基を表し、かつその際、該芳香族基は、ハロゲン基、ホルミル基、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩の群から選択される1もしくは複数の、同じであるか、または異なった基R11により置換されていてもよく、かつその際、フェニル基、カルバモイル基およびスルファモイル基は非置換であるか、または基R12によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、アミノ基はR12によりモノ置換もしくはジ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってもよく、かつ基R12によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、その際、R12は1もしくは複数存在していてもよく、かつ同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、シアノ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキルカルボニル基を表し、
10は同じであるか、または異なっており、かつハロゲン基、ヒドロキシ基、メルカプト基、ホルミル基、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩を表し、かつR10は二環式の安定したニトロキシルラジカル(構造X)の場合には、水素を表してもよく、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、メルカプト基およびフェニル基は非置換であるか、または基R13によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基およびカルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R13によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、その際、R13は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、シアノ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ、フェニル、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキルカルボニル基を表し、かつそのつど2つの基R12またはR13は対になって架橋[−CR1415−](iは0、1、2、3または4)を介して結合していてもよく、その際、R14およびR15は同じであるか、または異なっており、かつハロゲン基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルファモイル基、フェニル、ベンゾイル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキルカルボニル基を表し、かつ1もしくは複数の隣接していない基[−CR1415−]は、酸素、硫黄または場合によりC〜C−アルキルにより置換されたイミノ基および2つの隣接した基[−CR1415−]は基[−CR14=CR15−]、[−CR14=N−]または[−CR14=N(O)−]により置換されていてもよい]の安定したニトロキシル−ラジカル(ニトロキシド)の群から選択される、つまり遊離基は純粋な形で得られ、特徴付けられ、かつ保持される。
【0052】
メディエータとして有利には一般式(XI)および(XII)
【0053】
【化16】

[式中、R16は同じであるか、または異なっており、かつフェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基およびカルボニル−C〜C−アルキル基を表し、その際、フェニル基は非置換であるか、または基R18によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基およびカルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R18によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、その際、R18は1もしくは複数存在していてもよく、かつ同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、ベンゾイル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキルカルボニル基を表し、R17は同じであるか、または異なっており、かつ水素原子を表すか、またはヒドロキシ基、メルカプト基、ホルミル基、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基およびカルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩を表し、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、メルカプト基およびフェニル基は非置換であるか、または基R12によりモノ置換またはポリ置換されていてもよく、およびアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10のカルボニル基およびカルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R12によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつ[−CR1717−]基は酸素、場合によりC〜C−アルキル置換されたイミノ基、(ヒドロキシ)イミノ基、カルボニル官能基または場合によりR12によりモノ置換もしくはジ置換されたビニリデン官能基により置換されていてもよく、かつ隣接する2の基[−CR1717−]は、基[−CR17=CR17−]、[−CR17=N−]または[−CR17=N(O)−]により置換されていてもよい]のニトロキシル−ラジカルが有利である。
【0054】
メディエータとして使用することができる一般式(XI)および(XII)の化合物のための例は、
2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−(エトキシフルオロホスフィニルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−(イソチオシアナト)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−マレイミド−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−(ホスホノオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリジン−1−オキシル、
4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−3−オキシド−1−オキシル、
4−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−3−オキシド−1−オキシル、
4−フェナクリデン−2,2,5,5−テトラメチル−イミダゾリジン−1−オキシル、
3−(アミノメチル)−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−N−オキシル、
3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−N−オキシル、
3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−N−オキシル、
3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−N−オキシル、
3−マレイミド−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−N−オキシル、
3−(4−ニトロフェノキシカルボニル)−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−N−オキシル
である。
【0055】
有利な実施態様では一般式(XI)および(XII)のニトロキシル−ラジカルは、1もしくは複数の基R17によりポリマーの構造と結合していてもよい。文献にはこのようなポリマー結合したニトロキシル−ラジカルが多数記載されている(たとえばEP1302456A1、第4頁、第39〜43行目、引用文献を参照のこと)。
【0056】
その例はPIPO(ポリマー固定ピペリジニルオキシル)、SiO担持TEMPO、ポリスチレン−およびポリアクリル酸担持TEMPOである。
【0057】
一般式(XI)および(XII)のメディエータとして、
2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−オキソ−2,2,6,6−テトラ−メチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−(イソチオシアナト)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−マレイミド−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−(ホスホノオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリジン−1−オキシル、
4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−3−オキシド−1−オキシル、
4−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−3−オキシド−1−オキシル、
4−フェナクリデン−2,2,5,5−テトラメチル−イミダゾリジン−1−オキシル、
PIPO(ポリマー固定ピペリジニルオキシル)
が有利である。
【0058】
一般式(XI)および(XII)のメディエータとして特に
2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシルおよび
PIPO(ポリマー固定ピペリジニルオキシル)
が有利である。
【0059】
同様に有利には一般式(XIII)、(XIV)、(XV)および(XVI)の化合物の群からのメディエータを使用し、これらのうち、一般式(XIV)、(XV)および(XVI)のメディエータが有利であり、式(XV)および(XVI)の化合物が特に有利である。
【0060】
一般式(XIII)の化合物は次のものである:
【0061】
【化17】

[式中、Wは以下の群の1つを表し:
[−N=N−]、[−N=CR24−]、[−CR24=N−]、[−CR25=CR26]−]
【0062】
【化18】

かつjは1または2であり、
その際、基R21〜R26は同じであるか、または異なっていてもよく、かつ相互に無関係に以下の基の1つを表してもよい:水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、スルホノ、これらのエステルおよび塩、スルファモイル、カルバモイル、ホスホ、ホスホノ、ホスホオキシおよびこれらの塩およびエステル、その際、基R21〜R26のアミノ基、カルバモイル基およびスルファモイル基はさらに非置換であるか、またはヒドロキシ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシによりモノ置換もしくはジ置換されていてもよく、かつその際、基R22およびR23は共通の基−B−を形成してもよく、かつ−B−はこの場合、以下の基を表す:[−CR27=CR28−CR29=CR30−]または[−CR30=CR29−CR28=CR27−]]。
【0063】
基R27〜R30は同じであるか、または異なっていてもよく、かつ相互に無関係に以下の基の1つを表す:水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、スルホノ、これらのエステルおよび塩、スルファモイル、カルバモイル、ホスホ、ホスホノ、ホスホノオキシおよびこれらの塩およびエステル、その際、基R27〜R30のアミノ基、カルバモイル基およびスルファモイル基はさらに非置換であるか、またはヒドロキシ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシによりモノ置換もしくはジ置換されていてもよく、かつその際、基R27〜R30のC〜C12−アルキル基、C〜C−アルキルオキシ基、カルボニル−C〜C−アルキル基、フェニル基、アリール基は非置換であるか、またはさらに基R31によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつその際、基R31は次の基の1つを表してもよい:水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、アリール、ならびにこれらのエステルおよび塩、その際、基R31のカルバモイル、スルファモイル、アミノ基は非置換であるか、またはさらに基R32によりモノ置換もしくはジ置換されていてもよく、かつその際、基R32は次の基の1つを表してもよい:水素、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ、ならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、アリール]。
【0064】
一般式(XIII)の前記の化合物のための例は次のものである:
1−ヒドロキシ−1,2,3−トリアゾール−4,5−ジカルボン酸、
1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−3−オキシド、
5−クロロ−1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−3−オキシド、
5−メチル−1−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−3−オキシド、
4−(2,2−ジメチルプロパノイル)−1−ヒドロキシ−1H−1,2,3−トリアゾール、
4−ヒドロキシ−2−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−1−オキシド、
2,4,5−トリフェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−1−オキシド、
1−ベンジル−1H−1,2,3−トリアゾール−3−オキシド、
1−ベンジル−4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−3−オキシド、
1−ベンジル−4−ブロモ−1H−1,2,3−トリアゾール−3−オキシド、
1−ベンジル−4−メトキシ−1H−1,2,3−トリアゾール−3−オキシド。
【0065】
一般式(XIV)の化合物は次のものである:
【0066】
【化19】

[式中、Wは以下の基の1つを表す:
[−N=N−]、[−N=CR24−]、[−CR24=N−]、[−CR25=CR26−]
【0067】
【化20】

およびjは1または2である]。
【0068】
基R21およびR24〜R30は同じであるか、または異なっていてもよく、かつ相互に無関係に以下の基の1つを表す:水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、スルホノ、これらのエステルおよび塩、スルファモイル、カルバモイル、ホスホ、ホスホノ、ホスホノオキシおよびこれらの塩およびエステル、その際、基R21およびR24〜R30のアミノ基、カルバモイル基およびスルファモイル基はさらに非置換であるか、またはヒドロキシ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシによりモノ置換もしくはジ置換されていてもよく、かつその際、基R21およびR24〜R30のC〜C12−アルキル基、C〜C−アルキルオキシ基、カルボニル−C〜C−アルキル基、フェニル基、アリール基、アリール−C〜C−アルキル基は非置換であるか、またはさらに基R32によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつその際、基R32は以下の基の1つを表す:水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、アリール、スルホノ、スルフェノ、スルフィノならびにこれらのエステルおよび塩、その際、基R32のカルバモイル、スルファモイル、アミノ基は非置換であるか、またはさらに基R33によりモノ置換もしくはジ置換されていてもよく、かつその際、基R33は以下の基の1つを表してもよい:水素、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、アリール。
【0069】
一般式(XIV)の前記の化合物のための例は以下のものである:
A)1−ヒドロキシ−ベンズイミダゾール、たとえば
1−ヒドロキシベンズイミダゾール−2−カルボン酸、
1−ヒドロキシベンズイミダゾール、
2−メチル−1−ヒドロキシベンズイミダゾール、
2−フェニル−1−ヒドロキシベンズイミダゾール。
【0070】
B)1−ヒドロキシインドール、たとえば
2−フェニル−1−ヒドロキシインドール。
【0071】
一般式(XV)の化合物は次のものである:
【0072】
【化21】

[式中、Wは以下の基の1つを表す:[−N=N−]、[−N=CR24−]、[−CR24=N−]、[−CR25=CR26−]
【0073】
【化22】

およびjは1または2である]。
【0074】
基R27〜R30およびR24〜R26に関しては上記が妥当する。
【0075】
基R34は次のものであってよい:水素、C〜C10−アルキル、C〜C10−アルキルカルボニル、ならびにこれらの塩およびエステル、その際、C〜C10−アルキル基およびC〜C10−アルキルカルボニル基は非置換であるか、または基R35によりモノ置換もしくはジ置換されていてもよく、その際R35は以下の基を表してもよい:水素、ハロゲン、ヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシ基ならびにこれらの塩およびエステル、アミノ基、ニトロ基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルキルオキシ基、カルボニル−C〜C−アルキル基、フェニル基、スルホノ基、これらのエステルおよび塩、スルファモイル基、カルバモイル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基およびこれらの塩およびエステル、その際、基R35のアミノ基、カルバモイル基およびスルファモイル基はさらに非置換であるか、またはヒドロキシ基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基によりモノ置換もしくはジ置換されていてもよい。
【0076】
式(XV)の物質から、特に1−ヒドロキシベンゾトリアゾールおよび互変異性体のベンゾトリアゾール−1−オキシドの誘導体ならびにこれらのエステルおよび塩が有利である(式(XVI)の化合物):
【0077】
【化23】

【0078】
基R27〜R30は同じであるか、または異なっていてもよく、かつ相互に無関係に以下の基の1つを表す:水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、スルホノならびにこれらのエステルおよび塩、スルファモイル、カルバモイル、ホスホ、ホスホノ、ホスホノオキシおよびこれらの塩およびエステル、その際、基R27〜R30のアミノ基、カルバモイル基およびスルファモイル基はさらに非置換であるか、またはヒドロキシ、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシによりモノ置換もしくはジ置換されていてもよく、かつその際、基R27〜R30のC〜C12−アルキル基、C〜C−アルキルオキシ基、カルボニル−C〜C−アルキル基、フェニル基、アリール基は非置換であるか、またはさらに基R36によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつその際、基R36は以下の基の1つを表してもよい:水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、アリール、スルホノ、スルフェノ、スルフィノならびにこれらのエステルおよび塩、その際、基R36のカルバモイル基、スルファモイル基およびアミノ基は非置換であるか、またはさらに基R37によりモノ置換もしくはジ置換されていてもよく、かつその際、基R37は以下の基の1つを表してもよい:水素、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ、ならびにこれらの塩およびエステル、アミノ、ニトロ、C〜C12−アルキル、C〜C−アルキルオキシ、カルボニル−C〜C−アルキル、フェニル、アリール。
【0079】
一般式(XVI)の前記の化合物のための例は次のものである:
A)1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール、たとえば
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ナトリウム塩、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール、カリウム塩、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール、リチウム塩、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール、アンモニウム塩、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール、カルシウム塩、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール、マグネシウム塩、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール−6−スルホン酸、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール−スルホン酸、一ナトリウム塩、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール−6−カルボン酸、
1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール−6−N−フェニルカルボキサミド、
5−エトキシ−6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−エチル−7−メチル−6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
2,3−ビス−(4−エトキシ−フェニル)−4,6−ジニトロ−2,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
2,3−ビス−(2−ブロモ−4−メチル−フェニル)−4,6−ジニトロ−2,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
2,3−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−4,6−ジニトロ−2,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
2,3−ビス−(4−カルボキシ−フェニル)−4,6−ジニトロ−2,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,6−ビス−(トリフルオロメチル)−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−ブロモ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−ブロモ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−ブロモ−7−メチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−ブロモ−7−メチル−6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−ブロモ−6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−ブロモ−4−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−クロロ−5−イソプロピル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−クロロ−6−メチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−クロロ−5−メチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−クロロ−7−メチル−6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−クロロ−5−メチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−クロロ−4−メチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−クロロ−6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−クロロ−4−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
7−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−ジアセチルアミノ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
2,3−ジベンジル−4,6−ジニトロ−2,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,6−ジブロモ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,6−ジクロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5,6−ジクロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,5−ジクロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,7−ジクロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5,7−ジクロロ−6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5,6−ジメトキシ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
2,3−ジ−[2]ナフチル−4,6−ジニトロ−2,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,6−ジニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,6−ジニトロ−2,3−ジフェニル−2,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,6−ジニトロ−2,3−ジ−p−トリル−2,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−ヒドラジノ−7−メチル−4−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5,6−ジメチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−メチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−メチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−メチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−(1−メチルエチル)−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−メチル−6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−メチル−4−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−メトキシ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−メトキシ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
7−メチル−6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−ニトロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−ニトロ−4−フェニル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−フェニルメチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,5,6,7−テトラクロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,5,6,7−テトラフルオロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−テトラフルオロエチル−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,5,6−トリクロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
4,6,7−トリクロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−スルファミド−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−N,N−ジエチル−スルファミド−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−N−メチルスルファミド−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾール−[1,5−a]−ピリジン−5−イル)−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−(フェニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−[(5−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニルメチル]−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−[(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−フェニルメチル]−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−[(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−フェニルメチル]−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−(1H−イミダゾール−1−イル−フェニルメチル)−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
5−(1H−イミダゾール−1−イル−フェニルメチル)−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
6−[1−(1H−イミダゾール−1−イル)−エチル]−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一塩酸塩。
【0080】
B)3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、たとえば
3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−アセチル−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−エトキシ−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4−エチル−7−メチル−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−アミノ−3,5−ジメチル−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−アミノ−3−メチル−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−ブロモ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−ブロモ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4−ブロモ−7−メチル−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−ブロモ−4−クロロ−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4−ブロモ−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−ブロモ−4−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−クロロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4−クロロ−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジブロモ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジブロモ−3−メチル−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジクロロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,7−ジクロロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5,6−ジクロロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジクロロ−3−メチル−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5,7−ジクロロ−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
3,6−ジメチル−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
3,5−ジメチル−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
3−メチル−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−メチル−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−メチル−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−メチル−4−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
7−メチル−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−6−ニトロ−3H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド。
【0081】
C)2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、たとえば
2−(4−アセトキシ−フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−アセチルアミノ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−エチル−フェニル)−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(3−アミノフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−アミノフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−アミノ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−ブロモ−4−クロロ−6−ニトロ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−ブロモフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−ブロモ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−ブロモ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−ブロモフェニル)−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−ブロモフェニル)−6−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−2−(2−クロロフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−2−(2−クロロフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−2−(3−クロロフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−2−(2,4−ジブロモフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−2−(2,5−ジメチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−2−(4−ニトロフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−6−ニトロ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−[4−(4−クロロ−3−ニトロ−フェニルアゾ)−3−ニトロフェニル]−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(3−クロロ−4−ニトロ−フェニル)−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4−クロロ−6−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−6−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−クロロ−4−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(2−クロロフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(3−クロロフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−クロロフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−[4−(4−クロロフェニルアゾ)−3−ニトロフェニル]−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(2−クロロフェニル)−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(3−クロロフェニル)−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−クロロフェニル)−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−{4−[N′−(3−クロロフェニル)−ヒドラジノ]−3−ニトロフェニル}−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−{4−[N′−(4−クロロフェニル)−ヒドラジノ]−3−ニトロフェニル}−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(2−クロロフェニル)−6−メチル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(3−クロロフェニル)−6−メチル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−クロロフェニル)−6−メチル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(3−クロロフェニル)−6−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−クロロフェニル)−6−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−クロロフェニル)−6−ピクリルアゾ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−クロロ−2−(2,4,5−トリメチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−−1−オキシド、
4,5−ジブロモ−6−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,5−ジクロロ−6−ニトロ−2−p−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,5−ジクロロ−6−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,7−ジクロロ−6−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,7−ジメチル−6−ニトロ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(2,4−ジメチルフェニル)−4,6−ジニトロ−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(2,5−ジメチルフェニル)−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(2,4−ジメチルフェニル)−6−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(2,5−ジメチルフェニル)−6−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジニトロ−2−[3−ニトロ−4−(N−フェニルヒドラジノ)−フェニル−]−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジニトロ−2−[4−ニトロ−4−(N′−フェニルヒドラジノ)−フェニル−]−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジニトロ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(2,4−ジニトロフェニル)−4,6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(2,4−ジニトロフェニル)−6−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジニトロ−2−o−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4,6−ジニトロ−2−(2,4,5−トリメチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−メトキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−メチル−6−ニトロ−2−m−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−メチル−6−ニトロ−2−o−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
5−メチル−6−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−メチル−4−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−メチル−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4−メチル−2−m−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4−メチル−2−o−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4−メチル−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−メチル−2−m−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−メチル−2−o−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−メチル−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−[1]ナフチル−4−6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−[2]ナフチル−4−6−ジニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−[1]ナフチル−6−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−[2]ナフチル−6−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−(3−ニトロフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−ニトロ−2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
4−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−ニトロ−2−o−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−ニトロ−2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
6−ニトロ−2−(2,4,5−トリメチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−フェニル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−o−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド、
2−p−トリル−2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシド。
【0082】
有利にはさらに、式(XVII)
【0083】
【化24】

[式中、DおよびEは、同じであるか、または異なっており、かつO、SまたはNR38を表し、R38は水素、ヒドロキシ、ホルミル、カルバモイル基、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルキルオキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩を表し、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基およびフェニル基は非置換であるか、または基R39によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルキルオキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R39によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、その際、R39は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルキルオキシ基を表す]の構造単位を有する、少なくとも1の、場合により置換された5員環もしくは6員環を有する環式N−ヒドロキシ化合物の群からのメディエータならびにその塩、エーテルまたはエステルを使用する。
【0084】
環式N−ヒドロキシ化合物の群からの有利なメディエータは、一般式(XVIII)、(XIX)、(XX)および(XXI)の化合物であり、その際、DおよびEがOまたはSの意味を有する一般式(XVIII)、(XIX)、(XX)および(XXI)の化合物は特に有利である:
【0085】
【化25】

[式中、DおよびEは前記のものを表し、基R40〜R55は同じであるか、または異なっており、かつハロゲン基、カルボキシ基、カルボキシ基の塩もしくはエステルを表すか、またはR38に関して記載した意味を有し、その際、R46およびR47またはR48およびR49は同時にヒドロキシ基もしくはアミノ基を表してはならず、かつ場合により置換基R40〜R43、R4445、R46〜R49、R50〜R55のそのつど2つは結合して環−F−となっていてもよく、その際、−F−は以下のものを表し:
[−CH=CH−]、その際、k=1〜3、
−CH=CH−CH=N−または
【0086】
【化26】

およびその際、場合により基R46〜R49も、相互に1もしくは2の架橋要素−G−(−G−は同じであるか、または異なっており、かつ−O−、−S−、−CH−およびCR56=CR57−を表し、その際、R56およびR57は、同じであるか、または異なっており、かつR40の意味を有する)により結合していてもよい]。
【0087】
一般式(XVIII)、(XIX)、(XX)および(XXI)の化合物のための例は、N−ヒドロキシ−フタルイミドならびに場合により置換されたN−ヒドロキシ−フタルイミド誘導体、N−ヒドロキシマレイミドならびに場合により置換されたN−ヒドロキシマレイミド誘導体、N−ヒドロキシ−ナフタル酸イミドならびに場合により置換されたN−ヒドロキシ−ナフタル酸イミド誘導体、N−ヒドロキシスクシンイミドおよび場合により置換されたN−ヒドロキシスクシンイミド誘導体、有利には、基R46〜R49が結合して多環式であるものである。
【0088】
式(XVIII)のメディエータとして適切な化合物はたとえば次のものである:
N−ヒドロキシフタルイミド、
3−アミノ−N−ヒドロキシフタルイミド、
4−アミノ−N−ヒドロキシフタルイミド、
N−ヒドロキシ−ベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸イミド、
N,N′−ジヒドロキシ−ピロメリット酸ジイミド、
N,N′−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸ジイミド。
【0089】
式(XIX)のメディエータとして適切な化合物はたとえば次のものである:
N−ヒドロキシマレイミド、
ピリジン−2,3−ジカルボン酸−N−ヒドロキシイミド。
【0090】
式(XX)のメディエータとして適切な化合物は次のものである:
N−ヒドロキシナフタル酸イミド−ナトリウム塩。
【0091】
式(XVII)の構造単位を有する6員環を有するメディエータとして適切な化合物はたとえば次のものである:
N−ヒドロキシグルタルイミド。
【0092】
式(XXI)のメディエータとして適切な化合物はたとえば次のものである:
N−ヒドロキシスクシンイミド、
N−ヒドロキシ酒石酸イミド、
N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド、
エキソ−N−ヒドロキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、
N−ヒドロキシ−シス−シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド、
N−ヒドロキシ−シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸イミド。
【0093】
例として記載したすべての化合物は、当然のことながら、これらの塩もしくはエステルの形でもメディエータとして適切である。
【0094】
さらに、メディエータは有利にはN−アリール−N−ヒドロキシアミドの群から選択されていてもよい。これらの中からメディエータとして有利には一般式(XXII)、(XXIII)または(XXIV)
【0095】
【化27】

[式中、
Iは一価の、ホモもしくはヘテロ芳香族、単環式もしくは二環式の基を表し、かつ
Jはアミドの形で存在する、20までの炭素原子を有するカルボン酸、炭酸、炭酸の半エステルまたはカルバミン酸、スルホン酸、ホスホン酸、リン酸、リン酸のモノエステルもしくはジエステルの群から選択される酸の一価の酸基を表し、かつ
Kはアミドの形で存在する、20までの炭素原子を有するモノカルボン酸およびジカルボン酸、炭酸、スルホン酸、ホスホン酸、リン酸、リン酸のモノエステルの群から選択される酸の二価の酸基を表し、かつ
Lは二価の、ホモもしくはヘテロ芳香族、単環式もしくは二環式の基を表し、その際、これらの芳香族は1もしくは複数の、同じであるか、または異なった基R58により置換されていてもよく、R58はハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩の群から選択されており、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基およびフェニル基は非置換であるか、または基R59によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R59は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、シアノ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキル−カルボニル基を表し、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R59によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、その際、そのつど2の基R58またはR59は対になって架橋[−CR6061−]を介して結合していてもよく、その際、iは0、1、2、3もしくは4であり、かつ
60およびR61は同じであるか、または異なっており、かつカルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキル−カルボニル基を表し、かつ1もしくは複数の隣接していない基−CR6061−は酸素、硫黄または場合によりC〜C−アルキル基により置換されたイミノ基により置換されていてよく、もしくは2の隣接する基−CR6061−は基−CR60=CR61−により置換されていてもよい]の化合物ならびにこれらの塩、エーテルまたはエステルが有利に使用される。
【0096】
N−アリール−N−ヒドロキシアミドの群からのメディエータとして特に有利であるのは、一般式(XXV)、(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)または(XXIX):
【0097】
【化28】

[式中、
Arは一価の、ホモもしくはヘテロ芳香族、単環式のアリール基を表し、かつ
Arは二価の、ホモもしくはヘテロ芳香族、単環式のアリール基を表し、
これらは1もしくは複数の、同じであるか、もしくは異なった基R64により置換されていてもよく、R64はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基の群から選択されており、その際、アミノ基は非置換であるか、または基R65によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R65は同じであるか、もしくは異なっており、かつヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、ニトロ基、アミノ基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキルカルボニル基の群から選択され、かつC〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であり、かつ基R65によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、
そのつど2の基R64は対になって架橋[−CR6061−]により結合していてもよく、その際、R60、R61およびiはすでに記載したものを表し、かつ1もしくは複数の、隣接していない基−CR6061−は酸素、硫黄もしくは場合によりC〜C−アルキル基により置換されたイミノ基により置換されていてもよく、かつ2の隣接した基−CR6061−は基−CR60=CR61−により置換されていてもよく、
62は水素基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基の群から選択される同じであるか、もしくは異なった一価の基を表し、その際、フェニル基は非置換であるか、または基R66によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R66は同じであるか、もしくは異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、シアノ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基の群から選択され、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であり、かつ基R66はモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、
63はオルト−、メタ−、パラ−フェニレン基、アリール−C〜C−アルキレン基、C〜C12−アルキレン基、C〜C−アルキレンジオキシ基の群から選択される二価の基を表し、その際、フェニレン基は非置換であるか、または基R66によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキレン基、C〜C12−アルキレン基、C〜C−アルキレンジオキシ基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R66によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、その際、
lは0または1を表し、かつiはすでに上記したものを表す]の化合物ならびにこれらの塩、エーテルまたはエステルである。
【0098】
有利にはArはフェニル基を表し、かつArはオルト−フェニレン基を表し、その際Arは5まで、およびArは4までの、C〜C−アルキル基、C〜C−アルキルカルボニル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基およびアミノ基の群から選択される同一もしくは異なった基により置換されていてもよく、その際、アミノ基はヒドロキシ基およびC〜C−アルキルカルボニルの群から選択される2の異なった基により置換されていてもよい。
【0099】
有利にはR62は水素基、フェニル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基の群から選択される一価の基を表し、その際、C〜C12−アルキル基およびC〜C−アルコキシ基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよい。
【0100】
有利にはR63はオルト−もしくはパラ−フェニレン基、C〜C12−アルキレン基、C〜C−アルキレンジオキシ基の群から選択される二価の基を表し、その際、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R66はモノ置換もしくはポリ置換されていてもよい。
【0101】
有利にはR66はカルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、フェニル基、C〜C−アルコキシ基を表す。
【0102】
一般式(XXV)、(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)または(XXIX)のメディエータとして使用することができる化合物のための例は次のものである:
N−ヒドロキシアセトアニリド、
N−ヒドロキシピバロイルアニリド、
N−ヒドロキシアクリルアニリド、
N−ヒドロキシベンゾイルアニリド、
N−ヒドロキシメチルスルホニルアニリド、
N−ヒドロキシ−N−フェニル−メチルカルバメート、
N−ヒドロキシ−3−オキソ−ブチリルアニリド、
N−ヒドロキシ−4−シアノアセトアニリド、
N−ヒドロキシ−4−メトキシアセトアニリド、
N−ヒドロキシフェナセチン、
N−ヒドロキシ−2,3−ジメチルアセトアニリド、
N−ヒドロキシ−2−メチルアセトアニリド、
N−ヒドロキシ−4−メチルアセトアニリド、
1−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキノリン−(1H)−2−オン、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジアセチル−1,3−フェニレンジアミン、
N,N′−ジヒドロキシ−コハク酸ジアニリド、
N,N′−ジヒドロキシ−マレイン酸ジアニリド、
N,N′−ジヒドロキシ−蓚酸ジアニリド、
N,N′−ジヒドロキシリン酸ジアニリド、
N−アセトキシアセトアニリド、
N−ヒドロキシメチルオキサリルアニリド、
N−ヒドロキシマレイン酸モノアニリド、
その際、以下のメディエータが有利である:
N−ヒドロキシアセトアニリド、
N−ヒドロキシホルムアニリド、
N−ヒドロキシ−N−フェニル−メチルカルバメート、
N−ヒドロキシ−2−メチルアセトアニリド、
N−ヒドロキシ−4−メチルアセトアニリド、
1−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロキノリン−(1H)−2−オンならびに
N−アセトキシアセトアニリド。
【0103】
さらに有利に使用されるメディエータはN−アルキル−N−ヒドロキシ−アミドの群からの化合物であり、その際、一般式(XXX)または(XXXI):
【0104】
【化29】

[式中、
Mは同じであるか、または異なっており、かつ1〜24の炭素原子を有する、一価の線状もしくは分枝鎖状もしくは環式もしくは多環式の飽和もしくは不飽和のアルキル基を表し、その際、このアルキル基は1もしくは複数の基R67により置換されていてもよく、R67は同じであるか、もしくは異なっており、かつヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、ホルミル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、ヒドロキシアミノ基、フェニル基、ベンゾイル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩の群から選択されており、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、ヒドロキシルアミノ基、メルカプト基およびフェニル基は非置換であるか、または基R67によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつその際、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であり、かつ基R67によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつα−位ではないメチレン基は酸素、硫黄もしくは場合によりモノ置換されたイミノ基により置換されていてもよく、
Qはアミドの形で存在する、20までの炭素原子を有する脂肪族または単環式もしくは二環式の芳香族または単環式もしくは二環式のヘテロ芳香族カルボン酸、炭酸、炭酸の半エステルまたはカルバミン酸、スルホン酸、ホスホン酸、リン酸、リン酸のモノエステルもしくはジエステルの群から選択される酸の一価の酸基を表し、
Tはアミドの形で存在する、20までの炭素原子を有する脂肪族の単環式もしくは二環式、芳香族または単環式もしくは二環式のヘテロ芳香族のジカルボン酸、炭酸、スルホン酸、ホスホン酸、リン酸、リン酸のモノエステルの群から選択される酸の二価の酸基を表し、
その際、アミドの形で存在する脂肪族の酸QおよびTのアルキル基は線状もしくは分枝鎖状および/または環式および/または多環式の飽和もしくは不飽和であってよく、0〜24の炭素原子を有し、かつ置換されていないか、または基R68によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R68は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、ホルミル基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩の群から選択されており、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、メルカプト基およびフェニル基は非置換であるか、または基R67によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつその際、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基およびC〜C10−カルボニル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であり、かつ基R67によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、
かつその際、アミドの形で存在する芳香族もしくはヘテロ芳香族の酸QおよびTのアリール基およびヘテロアリール基は、同じであるか、もしくは異なっている1もしくは複数の基R68により置換されていてもよい]の化合物ならびにこれらの塩、エーテルまたはエステルが有利に使用される。
【0105】
N−アルキル−N−ヒドロキシ−アミドの群からの特に有利なメディエータは一般式(XXXII)、(XXXIII)、(XXXIV)または(XXXV)
【0106】
【化30】

[式中、
Alkは、同じであるか、または異なっており、かつ1〜10の炭素原子を有する一価の線状もしくは分枝鎖状もしくは環式もしくは多環式の飽和もしくは不飽和アルキル基を表し、その際、このアルキル基は1もしくは複数の基R70により置換されていてもよく、該基は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、ヒドロキシアミノ基、フェニル基、C〜C−アルコキシ基およびC〜C10−カルボニル基の群から選択され、その際、カルバモイル、スルファモイル基、アミノ基、ヒドロキシルアミノ基およびフェニル基は非置換であるか、または基R71によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R71は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、シアノ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、ベンゾイル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキルカルボニル基の群から選択され、かつその際、C〜C−アルコキシ基およびC〜C10−カルボニル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であり、かつ基R71によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつα−位でないメチレン基は酸素、硫黄または場合によりモノ置換されたイミノ基により置換されていてもよく、
72は水素基、フェニル基、ピリジル基、フリル基、ピロリル基、チエニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C10−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基の群から選択される同じであるか、または異なった一価の基を表し、その際、フェニル基、ピリジル基、フリル基、ピロリル基およびチエニル基は非置換であるか、または基R27によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C10−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であり、かつ基R73によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R73は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルキル基およびC〜C−アルコキシ基の群から選択され、
74はフェニレン基、ピリジレン基、チエニレン基、フリレン基、ピロリレン基、アリール−C〜C−アルキレン基、C〜C12−アルキレン基、C〜C−アルキレンジオキシ基の群から選択される二価の基を表し、その際、フェニレン基、ピリジレン基、チエニレン基、フリレン基、ピロリレン基は非置換であるか、または基R73によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキレン基、C〜C12−アルキレン基、C〜C−アルキレンジオキシ基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R73によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつ
lは0または1を表す]の化合物ならびにこれらの塩、エーテルまたはエステルである。
【0107】
N−アルキル−N−ヒドロキシ−アミドの群からのメディエータとして特に、式中で、
Alkは同じであるか、または異なっており、かつ1〜10の炭素原子を有する一価の線状もしくは分枝鎖状もしくは環式の飽和もしくは不飽和アルキル基を表し、その際、このアルキル基は1もしくは複数の基R70により置換されていてもよく、該基は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−カルボニル基の群から選択されており、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基およびフェニル基は非置換であるか、または基R71によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R71は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、ベンゾイル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基およびC〜C−アルキルカルボニル基の群から選択されており、かつC〜C−アルコキシ基およびC〜C−カルボニル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であり、かつ基R71によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、
72は水素基、フェニル基、フリル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C10−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基の群から選択される同じであるか、または異なった一価の基を表し、その際、フェニル基およびフリル基は非置換であるか、または基R73によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R73は同じであるか、または異なっており、かつカルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、フェニル基、C〜C−アルキル基およびC〜C−アルコキシ基の群から選択されており、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C10−アルコキシ基およびC〜C10−カルボニル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってもよく、かつ基R73によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、
74はフェニレン基、フリレン基、アリール−C〜C−アルキレン基、C〜C12−アルキレン基、C〜C−アルキレンジオキシ基の群から選択される二価の基を表し、その際、フェニレン基およびフラニレン基は非置換であるか、または基R73によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキレン基、C〜C12−アルキレン基、C〜C−アルキレンジオキシ基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R73によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつ
lは0または1を表す
一般式(XXXII)〜(XXXV)の化合物が有利である。
【0108】
一般式(XXXII)〜(XXXV)のメディエータとして使用することができる化合物のための例は以下のものである:
N−ヒドロキシ−N−メチル−安息香酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−p−トルエンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−ベンゼンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−フラン−2−カルボン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−チオフェン−2−カルボン酸アミド、
N,N−ジヒドロキシ−N,N−ジメチル−フタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジメチル−イソフタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジメチル−テレフタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジメチル−ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジメチル−フラン−3,4−ジカルボン酸ジアミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−安息香酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−ベンゼンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−p−トルエンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−フラン−2−カルボン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−チオフェン−2−カルボン酸アミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−フタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−イソフタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−テレフタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−フラン−3,4−ジカルボン酸ジアミド、
N−ヒドロキシ−N−シクロヘキシル−安息香酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−シクロヘキシル−ベンゼンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−シクロヘキシル−フラン−2−カルボン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−シクロヘキシル−チオフェン−2−カルボン酸アミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジシクロヘキシル−フタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジシクロヘキシル−イソフタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジシクロヘキシル−テレフタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジシクロヘキシル−ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジシクロヘキシル−フラン−3,4−ジカルボン酸ジアミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−安息香酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−ベンゼン−スルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−p−トルエンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−フラン−2−カルボン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−チオフェン−2−カルボン酸アミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジイソプロピル−フタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジイソプロピル−イソフタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジイソプロピル−テレフタル−酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジイソプロピル−ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジイソプロピル−フラン−3,4−ジカルボン酸ジアミド、
N−ヒドロキシ−N−メチルアセトアミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−アセトアミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−アセトアミド、
N−ヒドロキシ−N−シクロヘキシル−アセトアミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−ピバリン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−ピバリン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−メチルアクリルアミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−アクリルアミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−アクリルアミド、
N−ヒドロキシ−N−シクロヘキシル−アクリルアミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−メタンスルホンアミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−メタンスルホンアミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−メチルカルバメート、
N−ヒドロキシ−N−メチル−3−オキソ−酪酸アミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジベンゾイル−エチレンジアミン、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジメチルコハク酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−マレイン酸ジアミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−マレイン酸モノアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−シュウ酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−リン酸ジアミド。
【0109】
N−アルキル−N−ヒドロキシ−アミドの群からの有利に使用されるメディエータは次のものである:
N−ヒドロキシ−N−メチル−安息香酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−ベンゼンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−p−トルエンスルホン−酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−フラン−2−カルボン酸アミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジメチル−フタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジメチル−テレフタル酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジメチル−ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ジアミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−安息香酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−ベンゼンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−p−トルエンスルホン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−フラン−2−カルボン酸アミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−テレフタル酸ジアミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−安息香酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−p−トルエンスルホン−酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−フラン−2−カルボン酸アミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジイソプロピル−テレフタル−酸ジアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジイソプロピル−ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ジアミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−アセトアミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−アセトアミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−アセトアミド、
N−ヒドロキシ−N−シクロヘキシル−アセトアミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−ピバリン酸アミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−アクリルアミド、
N−ヒドロキシ−N−イソプロピル−アクリルアミド、
N−ヒドロキシ−N−メチル−3−オキソ−酪酸アミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジベンゾイル−エチレンジアミン、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−マレイン酸ジアミド、
N−ヒドロキシ−N−t−ブチル−マレイン酸モノアミド、
N,N′−ジヒドロキシ−N,N′−ジ−t−ブチル−シュウ酸ジアミド。
【0110】
メディエータはさらに有利には一般式(XXXVI)および(XXXVII)
【0111】
【化31】

[式中、
Uは、同じであるか、または異なっており、かつO、SまたはNR75を表し、R75は水素基、ヒドロキシ基、ホルミル基、カルバモイル基、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩を表し、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基およびフェニル基は非置換であるか、または基R76によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R76は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基の群から選択されており、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってもよく、かつ基R76によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、
基R77およびR78は同じであるか、もしくは異なっており、かつハロゲン基、カルボキシ基およびカルボキシ基のエステルもしくは塩を表すか、またはR75に関して記載した意味を有するか、または結合して環[−CR8182−]となっていてもよく、mは2、3または4であり、ならびにR81およびR82は同じであるか、または異なっており、かつハロゲン基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩の群から選択されるか、またはR75に関して記載した意味を有し、かつ
79およびR80はR75に関して記載した意味を有する]のオキシムならびにその塩、エーテルまたはエステルの群から選択されていてもよい。
【0112】
オキシムの群からのメディエータとして、式中でUがOまたはSの意味を有し、かつ残りの基が前記の意味を有する一般式(XXXVI)の化合物が特に有利である。このような化合物のための1例は2−ヒドロキシイミノマロン酸ジメチルエステルである。
【0113】
オキシムの群からのメディエータとしてさらに、一般式(XXXVII)の環式ウレイドのイソニトロソ誘導体が特に有利である。このような化合物のための例は、1−メチルビオルル酸、1,3−ジメチルビオルル酸、チオビオルル酸、アロキサン−4,5−ジオキシムである。
【0114】
オキシムの群からのメディエータとして特に有利であるのはアロキサン−5−オキシム水和物(ビオルル酸)および/またはそのエステル、エーテルまたは塩である。
【0115】
メディエータはさらに有利には一般式(XXXVIII)または(XXXIX)
【0116】
【化32】

[式中、
83〜R86は同じであるか、または異なっており、かつ水素基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C10−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩を表し、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基およびフェニル基は非置換であるか、または基R87によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R87は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基の群から選択されており、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C10−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってもよく、かつ基R67によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、
または基R83〜R86は対になって結合して環[−CR8889−]になっていてもよく、iは上記の意味を有し、または環[−CR90=CR91−]になっていてもよく、kは上記の意味を有し、その際、R88、R89、R90およびR91は、同じであるか、または異なっており、かつR83〜R86について記載した意味を有する]のビシナルニトロソ置換芳香族アルコールならびにその塩、エーテルまたはエステルの群から選択されていてもよい。
【0117】
芳香族アルコールとは、有利にはフェノールまたは高度に縮合したフェノールの誘導体であると理解すべきである。ビシナルニトロソ置換芳香族アルコールの群からのメディエータとして有利であるのは一般式(XXXVIII)または(XXXIX)の化合物であり、該化合物の合成は置換されたフェノールのニトロソ化により行うことができる。このような化合物のための例は次のものである:
2−ニトロソフェノール、
3−メチル−6−ニトロソフェノール、
2−メチル−6−ニトロソフェノール、
4−メチル−6−ニトロソフェノール、
3−エチル−6−ニトロソフェノール、
2−エチル−6−ニトロソフェノール、
4−エチル−6−ニトロソフェノール、
4−イソプロピル−6−ニトロソフェノール、
4−t−ブチル−6−ニトロソフェノール、
2−フェニル−6−ニトロソフェノール、
2−ベンジル−6−ニトロソフェノール、
4−ベンジル−6−ニトロソフェノール、
2−ヒドロキシ−3−ニトロソベンジルアルコール、
2−ヒドロキシ−3−ニトロソ安息香酸、
4−ヒドロキシ−3−ニトロソ安息香酸、
2−メトキシ−6−ニトロソフェノール、
3,4−ジメチル−6−ニトロソフェノール、
2,4−ジメチル−6−ニトロソフェノール、
3,5−ジメチル−6−ニトロソフェノール、
2,5−ジメチル−6−ニトロソフェノール、
2−ニトロソレゾルシン、
4−ニトロソレゾルシン、
2−ニトロソオルシン、
2−ニトロソフロログルシン、
4−ニトロソピログルシン、
4−ニトロソピロカロール、
4−ニトロソ−3−ヒドロキシアニリンおよび
4−ニトロ−2−ニトロソフェノール。
【0118】
ビシナルニトロソ置換芳香族アルコールの群からのメディエータとしてさらに有利であるのは、高級縮合芳香族アルコールのo−ニトロソ誘導体である。このような化合物のための例は、
2−ニトロソ−1−ナフトール、
1−メチル−3−ニトロソ−2−ナフトールおよび
9−ヒドロキシ−10−ニトロソ−フェナントレン
である。
【0119】
メディエータはさらに有利にはヒドロキシ基またはアミノ基に対してオルト位またはパラ位のニトロソ置換基またはメルカプト置換基を有するヒドロキシピリジン誘導体、アミノピリジン誘導体、ヒドロキシキノリン誘導体、アミノキノリン誘導体、ヒドロキシイソキノリン誘導体、アミノイソキノリン誘導体、前記化合物の互変異性体ならびにこれらの塩、エーテルおよびエステルの群から選択されていてもよい。前記の群からの有利なメディエータは一般式(XL)、(XLI)または(XLII)の化合物ならびに前記化合物の互変異性体、塩、エーテルまたはエステルであり、その際、式(XL)、(XLI)または(XLII)中で2の相互にオルト位またはパラ位の基R92はヒドロキシ基およびニトロソ基またはヒドロキシ基およびメルカプト基またはニトロソ基およびアミノ基を表し、
残りの基R92は同じであるか、または異なっており、かつ水素基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、メルカプト基、ホルミル基、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルおよび塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルおよび塩、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルおよび塩の群から選択されており、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、メルカプト基およびフェニル基は非置換であるか、または基R93によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、R93は同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、シアノ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基またはC〜C−アルキルカルボニル基の群から選択されており、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってもよく、かつ基R73によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、
かつそのつど2の基R92、または2の基R93、またはR92およびR93は対になって架橋[−CR9495−]を介して結合していてもよく、iは上記の意味を有し、1もしくは複数の隣接していない基−CR9495−は酸素、硫黄または場合によりC〜C−アルキル−置換されたイミノ基により置換されていてもよく、かつ2の隣接する基−CR9495−は基[−CR94=CR95−]により置換されていてもよく、その際、R94およびR95は同じであるか、または異なっており、かつ水素、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基またはC〜C−アルキルカルボニル基を表す。
【0120】
メディエータとして特に有利であるのは、一般式(XL)または(XLI)の化合物ならびにこれらの互変異性体、塩、エーテルまたはエステルであり、その際、式(XL)および(XLI)中では特に有利には2の相互にオルト位の基R92はヒドロキシ基およびニトロソ基またはヒドロキシ基およびメルカプト基またはニトロソ基およびアミノ基を表し、かつ残りの基R92は同じであるか、または異なっており、かつ水素基、ヒドロキシ基、メルカプト基、ホルミル基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルおよび塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルおよび塩、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノ−オキシ基、ホスホノオキシ基のエステルおよび塩の群から選択されており、その際、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、メルカプト基およびフェニル基は非置換であるか、または基R93によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−カルボニル基、カルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってもよく、かつ基R93によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、その際、R93はすでに記載した意味を有し、かつそのつど2の基R93は対になって架橋[−CR9495−]を介して結合していてもよく、iは上記の意味を有し、かつ
94およびR95はすでに記載した意味を有し、かつ1もしくは複数の隣接していない基−CR9495−は酸素または場合によりC〜C−アルキル置換されたイミノ基により置換されていてもよい。
【0121】
一般式(XL)、(XLI)または(XLII)のメディエータとして使用される化合物のための例は、
2,6−ジヒドロキシ−3−ニトロソピリジン、
2,3−ジヒドロキシ−4−ニトロソピリジン、
2,6−ジヒドロキシ−3−ニトロソピリジン−4−カルボン酸、
2,4−ジヒドロキシ−3−ニトロソピリジン、
3−ヒドロキシ−2−メルカプトピリジン、
2−ヒドロキシ−3−メルカプトピリジン、
2,6−ジアミノ−3−ニトロソピリジン、
2,6−ジアミノ−3−ニトロソ−ピリジン−4−カルボン酸、
2−ヒドロキシ−3−ニトロソピリジン、
3−ヒドロキシ−2−ニトロソピリジン、
2−メルカプト−3−ニトロソピリジン、
3−メルカプト−2−ニトロソピリジン、
2−アミノ−3−ニトロソピリジン、
3−アミノ−2−ニトロソピリジン、
2,4−ジヒドロキシ−3−ニトロソキノリン、
8−ヒドロキシ−5−ニトロソキノリン、
2,3−ジヒドロキシ−4−ニトロソキノリン、
3−ヒドロキシ−4−ニトロソイソキノリン、
4−ヒドロキシ−3−ニトロソイソキノリン
8−ヒドロキシ−5−ニトロソイソキノリン
ならびにこれらの化合物の互変異性体である。
【0122】
一般式(XL)、(XLI)または(XLII)のメディエータとして有利であるのは、
2,6−ジヒドロキシ−3−ニトロソピリジン、
2,6−ジアミノ−3−ニトロソピリジン、
2,6−ジヒドロキシ−3−ニトロソピリジン−4−カルボン酸、
2,4−ジヒドロキシ−3−ニトロソピリジン、
2−ヒドロキシ−3−メルカプトピリジン、
2−メルカプト−3−ピリジノール、
2,4−ジヒドロキシ−3−ニトロソキノリン、
8−ヒドロキシ−5−ニトロソキノリン、
2,3−ジヒドロキシ−4−ニトロソキノリン
ならびにこれらの化合物の互変異性体である。
【0123】
とりわけ有利なメディエータは、
2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
PIPO(ポリマー固定ピペリジニルオキシル)、
N−ヒドロキシフタルイミド、
1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール、
ビオルル酸、
N−ヒドロキシアセトアニリド、
ならびにこれらの上記の誘導体である。
【0124】
最も有利であるのは、
2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、
PIPO(ポリマー固定ピペリジニルオキシル)、
3−アミノ−N−ヒドロキシフタルイミド、
4−アミノ−N−ヒドロキシフタルイミド、
N−ヒドロキシフタルイミド、
3−ヒドロキシ−N−ヒドロキシフタルイミド、
3−メトキシ−N−ヒドロキシフタルイミド、
3,4−ジメトキシ−N−ヒドロキシフタルイミド、
4,5−ジメトキシ−N−ヒドロキシフタルイミド、
3,6−ジヒドロキシ−N−ヒドロキシフタルイミド、
3,6−ジメトキシ−N−ヒドロキシフタルイミド、
3−メチル−N−ヒドロキシフタルイミド、
4−メチル−N−ヒドロキシフタルイミド、
3,4−ジメチル−N−ヒドロキシフタルイミド、
3,5−ジメチル−N−ヒドロキシフタルイミド、
3,6−ジメチル−N−ヒドロキシフタルイミド、
3−イソプロピル−6−メチル−N−ヒドロキシフタルイミド、
3−ニトロ−N−ヒドロキシフタルイミド、
4−ニトロ−N−ヒドロキシフタルイミド、
1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール、
ビオルル酸、
N−ヒドロキシアセトアニリド、
3−ニトロソキノリン−2,4−ジオール、
2,4−ジヒドロキシ−3−ニトロソピリジン、
2,6−ジヒドロキシ−3−ニトロソピリジン、
2,4−ジニトロソ−1,3−ジヒドロキシベンゼン、
2−ニトロソ−1−ナフトール−4−スルホン酸および
1−ニトロソ−2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸
である。
【0125】
本発明による方法の場合、有利にはメディエータを、使用される有機ケイ素化合物中に含有されているカルビノール基のモル量に対して0.01〜100モル%、有利には0.1〜20モル%、特に有利には0.1〜5モル%の量で使用する。
【0126】
本発明による方法は記載した1もしくは複数のメディエータを用いて、有利には1もしくは2のメディエータを用いて、特に有利には1のメディエータを用いて実施することができる。該メディエータは有機相または水相中に溶解しているか、または担持された形で固有の相として使用することができる。
【0127】
本発明による方法によれば、メディエータから相応する、活性のオキソアンモニウム種が現場で酸化剤により製造され、かつ単離されない。あるいはまた特別な1実施態様ではメディエータは別々の、前に存在する酸化反応において、活性なオキソアンモニウム種へと変換し、単離し、かつ使用される有機ケイ素化合物中に含有されているカルビノール基に対して等モルで使用することができる。
【0128】
酸化剤として有利には空気、酸素、過酸化水素、有機過酸化物、過ホウ酸塩または過硫酸塩、有機もしくは無機の過酸、過酸の塩および誘導体、塩素、臭素、ヨウ素、たとえば漂白液の形の次亜ハロゲン酸ならびにこれらの塩、亜ハロゲン酸ならびにこれらの塩、ハロゲン酸ならびにこれらの塩、Fe(CN)3−、N−クロロ化合物を使用する。
【0129】
あるいはまた酸化剤はたとえば金属酸化物または電解セルのアノードであってもよい。さらに使用される酸化剤は現場で、たとえば電気化学的に、加水分解により、たとえばN−クロロ化合物の加水分解により、またはレドックス反応により、たとえば次亜塩素酸もしくは次亜臭素酸溶液の場合には塩素もしくは臭素をアルカリ溶液中で不均化することにより、またはたとえば次亜臭素酸の形成につながる次亜塩素酸と臭化物とのレドックス反応において形成することができる。
【0130】
塩状の酸化剤の場合、対イオンとしてナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウムまたはテトラアルキルアンモニウムが有利である。
【0131】
酸化剤は単独で、または混合物で、場合によりそのつど酵素と組み合わせて使用することができる。
【0132】
本発明の範囲では酵素の概念は酵素活性のタンパク質またはペプチドまたは酵素の補欠分子団を含む。酵素として本発明による多成分系には有利には国際的な酵素の命名法(国際生化学連合および分子生物学の委員会(酵素の命名法、Academic Press、Inc.、1992年、第24〜154頁)による1.1.1〜1.97のクラスのオキシドレダクターゼを使用することができる。
【0133】
有利には以下に記載するクラスの酵素を使用する:第一級、第二級アルコールおよびセミアセタールに作用する全てのデヒドロゲナーゼを包含し、かつアクセプターとしてNADまたはNADP(サブクラス1.1.1)、サイトクローム(1.1.2)、酸素(O)(1.1.3)、二硫化物(1.1.4)、キノン(1.1.5)を有するか、またはその他のアクセプターを有する(1.1.99)クラス1.1の酵素。
【0134】
これらのクラスから特に有利であるのは、アクセプターとしてキノンを有するクラス1.1.5の酵素およびアクセプターとして酸素を有するクラス1.1.3の酵素である。
【0135】
このクラスで特に有利であるのはセロビオース:キノン−1−オキシドレダクターゼである(1.1.5.1)。
【0136】
さらに有利であるのはクラス1.2の酵素である。これらの酵素クラスは、アルデヒドを相応する酸またはオキソ基へと酸化する酵素を含む。アクセプターはNAD、NADP(1.2.1)、サイトクローム(1.2.2)、酸素(1.2.3)、二硫化物(1.2.4)、鉄−硫黄−タンパク質(1.2.5)またはその他のアクセプター(1.2.99)であってよい。
【0137】
特に有利であるのはここではアクセプターとして酸素を有する群(1.2.3)の酵素である。
【0138】
さらに有利であるのはクラス1.3の酵素である。このクラスには、ドナーのCH−CH−基に作用する酵素が含まれる。相応するアクセプターはNAD、NADP(1.3.1)、サイトクローム(1.3.2)、酸素(1.3.3)、キノンまたは類似の化合物(1.3.5)、鉄−硫黄−タンパク質(1.3.7)またはその他のアクセプター(1.3.99)である。
【0139】
特に有利であるのは、ビリルビンオキシダーゼ(1.3.3.5)である。同様に特に有利であるのはこの場合、アクセプターとして酸素を有するクラス(1.3.3)およびアクセプターとしてキノン等を有するクラス(1.3.5)の酵素である。
【0140】
さらに有利にはドナーのCH−NH−基に作用するクラス1.4の酵素である。相応するアクセプターはNAD、NADP(1.4.1)、サイトクローム(1.4.2)、酸素(1.4.3)、二硫化物(1.4.4)、鉄−硫黄−タンパク質(1.4.7)またはその他のアクセプター(1.4.99)である。
【0141】
特に有利であるのはここではアクセプターとして酸素を有するクラス1.4.3の酵素でもある。
【0142】
さらに有利であるのは、ドナーのCH−NH−基に作用するクラス1.5の酵素である。相応するアクセプターはNAD、NADP(1.5.1)、酸素(1.5.3)、二硫化物(1.5.4)、キノン(1.5.5)またはその他のアクセプター(1.5.99)である。
【0143】
ここでもまた、アクセプターとして酸素を有する酵素(1.5.3)およびキノンを有する酵素(1.5.5.)が有利である。
【0144】
さらに有利であるのは、NADHまたはNADPHに作用するクラス1.6の酵素である。アクセプターはここではNADP(1.6.1)、ヘモタンパク質(1.6.2)、二硫化物(1.6.4)、キノン(1.6.5)、NO基(1.6.6)およびフラビン(1.6.8)またはいくつかのその他のアクセプター(1.6.99)である。
【0145】
特に有利であるのはここではアクセプターとしてキノンを有するクラス1.6.5の酵素である。
【0146】
さらに有利であるのは、ドナーとしてのその他のNO化合物に作用し、かつアクセプターとしてサイトクローム(1.7.2)、酸素(O)(1.7.3)、鉄−硫黄−タンパク質(1.7.7)またはその他のもの(1.7.99)を有するクラス1.7の酵素である。
【0147】
ここで特に有利であるのはアクセプターとして酸素を有するクラス1.7.3である。
【0148】
さらに有利であるのはドナーとしての硫黄基に作用し、かつアクセプターとしてNAD、NADP(1.8.1)、サイトクローム(1.8.2)、酸素(1.8.3)、二硫化物(1.8.4)、キノン(1.8.5)、鉄−硫黄−タンパク質(1.8.7)またはその他のもの(1.8.99)を有するクラス1.8の酵素である。
【0149】
特に有利であるのは、アクセプターとして酸素(O)を有するクラス1.8.3およびキノンを有するクラス(1.8.5)である。
【0150】
さらに有利であるのはクラス1.9の酵素であり、これはドナーとしてのヘモ基に作用し、かつアクセプターとして酸素(O)(1.9.3)、NO化合物(1.9.6)およびその他のもの(1.9.99)を有している。
【0151】
特に有利であるのはここではアクセプターとして酸素(O)を有する群1.9.3である(サイトクロームオキシダーゼ)。
【0152】
さらに有利であるのは、ドナーとしての水素に作用するクラス1.12の酵素である。アクセプターはNADまたはNADP(1.12.1)またはその他のもの(1.12.99)である。
【0153】
さらに有利であるのは、クラス1.13および1.14の酵素である(オキシゲナーゼ)。
【0154】
さらに有利な酵素はクラス1.15の酵素であり、これはアクセプターとしてスーパーオキシドラジカルに作用する。特に有利であるのはこの場合、スーパーオキシド−ジムスターゼ(1.15.1.1)である。
【0155】
さらにクラス1.16の酵素は有利である。アクセプターとしてNADまたはNADP(1.16.1)または酸素(O)(1.16.3)の酵素が有利である。
【0156】
特に有利であるのはここではクラス1.16.3.1の酵素である(フェロオキシダーゼ、たとえばセルロプラスミン)。
【0157】
さらに有利な酵素は、群1.17(−CHOH−へと酸化されるCH基への作用)、1.18(ドナーとして還元されるフェレドキシンへの作用)、1.19(ドナーとして還元されるフラボドキシンへの作用)および1.97(その他のオキシドレダクターゼ)に属する酵素である。
【0158】
さらに特に有利であるのはアクセプターとして過酸化物に作用する群1.11の酵素である。これらの単一のサブクラス(1.11.1)は、ペルオキシダーゼを含む。
【0159】
特に有利であるのはこの場合、サイトクローム−C−ペルオキシダーゼ(1.11.1.5)、カタラーゼ(1.11.1.6)、ペルオキシダーゼ(1.11.1.7)、ヨージド−ペルオキシダーゼ(1.11.1.8)、グルタチオン−ペルオキシダーゼ(1.11.1.9)、クロリド−ペルオキシダーゼ(1.11.1.10)、L−アスコルベート−ペルオキシダーゼ(1.11.1.11)、ホスホリピド−ヒドロペルオキシド−グルタチオン−ペルオキシダーゼ(1.11.1.12)、マンガン−ペルオキシダーゼ(1.12.1.13)、ジアリールプロパン−ペルオキシダーゼ(リグニナーゼ、リグニンペルオキシダーゼ)(1.11.1.14)である。
【0160】
とりわけ有利であるのは、クラス1.10の酵素であり、これはビフェノールおよび類似の化合物に作用する。これらはビフェノールおよびアスコルベートの酸化を触媒する。アクセプターとしてNAD、NADP(1.10.1)、サイトクローム(1.10.2)、酸素(1.10.3)またはその他のもの(1.10.99)が機能する。
【0161】
これらのうちで再び、アクセプターとして酸素(O)を有するクラス1.10.3の酵素が特に有利である。このクラスの酵素の中でも、酵素のカテコールオキシダーゼ(チロシナーゼ)(1.10.3.1)、L−アスコルベートオキシダーゼ(1.10.3.3)、o−アミノフェノールオキシダーゼ(1.10.3.4)およびラッカーゼ(ベンゼンジオール:酸素オキシドレダクターゼ)(1.10.3.2)が有利であり、その際、ラッカーゼ(ベンゼンジオール:酸素オキシドレダクターゼ)(1.10.3.2)が特に有利である。
【0162】
前記の酵素は市販されているか、または標準法により得ることができる。酵素を生産するための生物としてたとえば植物、動物細胞、バクテリアおよび真菌類が考えられる。基本的に天然由来の生物も、遺伝子工学的に変性された生物も酵素生産者であってよい。同様に単細胞生物または多細胞生物の部分、特に細胞培養が酵素生産者として考えられる。群1.11.1、あるいは特に1.10.3およびとりわけラッカーゼの生産のために特に有利な酵素はたとえばサルノコシカケ科(Weissfaeulepilze)、たとえばヒラタケ
、フレビア(Phlebia)およびホウロウタケである。
【0163】
使用される酸化剤は有利にはこれらのそのつどの飽和濃度に対して0.1Mの濃度で使用される。
【0164】
本発明による方法で使用される酸化剤が、2電子の酸化剤である場合、これらは使用される有機ケイ素化合物中に含有されるカルビノール基のモル量に対して、有利には0.1〜125モル%、有利には50〜110モル%、特に有利には75〜105モル%の量で使用する。本発明による方法で使用される酸化剤が1電子の酸化剤である場合、これらは使用される有機ケイ素化合物中に含有されるカルビノール基のモル量に対して、0.2〜250モル%、有利には100〜220モル%、特に有利には150〜210モル%の量で使用する。有利であるのは2電子の酸化剤である。
【0165】
酸化剤として使用される金属酸化物とは、反応媒体中で1g/L以下の溶解度を有するものである。有利であるのは酸化ビスマス(III)、酸化イリジウム(III)、酸化セリウム(IV)、酸化コバルト(II)、酸化コバルト(III)、酸化鉄(III)、酸化マンガン(IV)、酸化スズ(IV)、酸化ニオブ(V)、酸化アンチモン(V)、酸化インジウム(III)、酸化水銀(II)、酸化鉛(IV)、酸化銀(I)、酸化銅(II)、酸化パラジウム(II)である。
【0166】
特に有利であるのは酸化鉛(IV)、酸化マンガン(IV)、酸化銀(I)、酸化銅(II)および酸化パラジウム(II)である。
【0167】
酸化のために使用される電解セルの電極は同じであっても、異なっていてもよい。電極は有利には炭素、鉄、鉛、二酸化鉛、銅、ニッケル、亜鉛、カドミウム、水銀、タンタル、チタン、銀、白金、白金めっきした白金、パラジウム、ロジウム、金または前記の化合物の合金である。
【0168】
特に有利であるのは、特殊鋼、タンタル、チタン、ロジウム、白金または金である。とりわけ有利には電極は特殊鋼からなっており、その際、再び1.4xxx(DIN17850による)の群の特殊鋼が有利である。
【0169】
電極は場合により蒸着、スパッタリング、電解めっきまたは類似の方法によりその他の物質により被覆されていてもよい。電極の表面は適切な方法により、たとえば研磨、ポリッシング、サンドブラスト、エッチングまたはエロージョンにより拡大されていてもよい。
【0170】
その他の可能な添加剤はハロゲン、たとえば臭素、または塩、たとえばアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムのハロゲン化物または硫酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸およびそのアルカリ塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩または二酸化炭素である。これらの添加剤を酸化剤もしくは酸化剤を含有する相または酸化すべきカルビノール基を有する有機ケイ素化合物もしくは酸化すべきカルビノール基を有する有機ケイ素化合物を含有する相に、場合により溶解して、添加することができるか、あるいは場合により溶解した形で別の成分として反応混合物に供給することができる。
【0171】
次亜塩素酸を用いた酸化の際にたとえば次亜塩素酸の使用量に対して0.01〜100モル%の量の臭素または臭化物が有利である。特に有利であるのは、1〜50モル%の量の臭素または臭化物の添加である。
【0172】
本発明による方法は均一な1相または2相または多相系で実施することができ、その際、2相の反応系が有利である。
【0173】
有利な実施態様では、酸化すべき、カルビノール基を有する有機ケイ素化合物および場合により1もしくは複数の有機溶剤を含有する液状の有機ケイ素含有相と、液状の、有機ケイ素を含有せず、酸化剤を含有する相からなる2相の反応系である。
【0174】
有利には液状の有機ケイ素を含有せず、酸化剤を含有する相は水相である。水相のpH値は有利には4〜14、特に有利には6〜12である。所望のpH値の調整はこの場合、有利には緩衝液、たとえば炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムまたはリン酸二水素ナトリウムの添加により、または緩衝剤混合物もしくは酸、たとえば二酸化炭素、リン酸、塩酸もしくは硫酸、または塩基、たとえばNaOHの添加により行う。
【0175】
本発明による方法はその有利な実施態様では、2相の反応系としても、付加的な溶剤を使用しなくても実施することができ、その際、付加的な溶剤を使用しない実施が有利である。
【0176】
付加的な溶剤として極性もしくは無極性の溶剤ならびにこれらの溶剤相互の、または水との任意の混合物が適切である。適切な有機溶剤としてたとえば1〜20の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖状の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素、5〜20の炭素原子を有する環式の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素、または5〜20の炭素原子を有する芳香族炭化水素が挙げられ、その際、1もしくは複数の水素原子または1もしくは複数の炭素原子はヘテロ原子により置換されていてもよい。
【0177】
有利であるのは1〜16の炭素原子を有する線状もしくは分枝鎖状の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素、5〜16の炭素原子を有する環式の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素、または6〜16の炭素原子を有する芳香族炭化水素であり、その際、1もしくは複数の水素原子は相互に無関係に、F、Cl、Br、NOまたはCNにより置換されていてもよく、またはその際、1もしくは複数のCH基は、相互に無関係にO、NH、C=O、S、S=O、SO、P=Oにより置換されていてもよく、またはその際、1もしくは複数のCH基は相互に無関係にNまたはPにより置換されていてもよく、またはその際、第四級炭素原子はSiにより置換されていてもよい。
【0178】
適切な有機溶剤のための例は、ヘキサン、石油エーテル、シクロヘキサン、デカリン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ベンゼン、トルエン、1−クロロ−ナフタリン、炭酸エチレン、CO、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、酢酸ブチルエステル、アセトニトリル、アセトアミド、テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPT)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、ジイソプロピルケトンおよびポリジメチルシロキサンである。
【0179】
酸化すべきカルビノール基を有する有機ケイ素化合物は、有機溶液に対して0.1〜100質量%、有利には1〜50質量%の濃度で使用することができる。
【0180】
本発明による方法を2相の反応系において実施する場合、カルビノール基の定量的な反応のために、大きな内部の反応表面積を得るために両方の反応相を強力に混合することが必要である。相の強力な混合は乱流により、または原則として全ての公知の混合装置、たとえば静的混合要素または混合ノズル、攪拌機、超音波、電界、磁界もしくは電磁界などにより、またはこれらの組み合わせにより生じることができる。最も重要な実施態様についての概要はたとえば”Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry”(第B2巻、第5版、VCH Weinheim、1988年、第24−1〜25−13頁および第25−19〜25−21頁、第B4巻、第5版、VCH Weinheim、1992年、第561〜586頁)に記載されている。
【0181】
有利には本発明による方法を2相の反応系中で、連続相中に200μm以下の平均粒径が存在するように実施する。
【0182】
本発明による方法によれば、反応を有利には−100〜+150℃で、特に有利には−50〜+100℃で、および特に有利には−20〜+50℃で実施する。
【0183】
反応時間は有利には0.1秒〜72時間、有利には1秒〜24時間、特に有利には1秒〜10時間およびとりわけ有利には1秒〜5時間である。
【0184】
本発明による方法は不連続的に、半連続的に、または完全に連続的に、このために適切な反応装置、たとえばバッチ式反応器、バッチ式反応器カスケード、ループ型反応器、流れ管、管型反応器、マイクロ反応器、循環ポンプおよびこれらの任意の組み合わせにより実施することができる。最も重要な実施態様についての概要はたとえば”Ullmann’s Encyclopedia of Industiral Chemistry”(第B4巻、第5版、VCH Weinheim、1992年、第87〜120頁)に記載されている。反応は有利には連続的に2相反応装置中で実施する。
【0185】
本発明による方法は従来技術に対して一連の利点をもたらす。本発明による方法は準備が容易であり、特別な装置費用なしで実現され、ならびに低い反応温度および使用されるメディエータの触媒的な使用が安価であり、かつ資源を保護する。カルビノール基の選択的かつほぼ定量的な酸化により、ポリマーのポリオルガノシロキサンおよびオルガノシロキサン樹脂の場合でさえ、優れた反応収率が得られ、この収率は明らかに、従来技術により記載される方法の収率を上回っている。さらに、副生成物もほとんど形成されず、かつ反応生成物は清浄にかつ容易な方法で単離することができる。さらに、比較的穏やかな反応条件によって、本発明による方法は敏感な置換基を有する有機ケイ素化合物の場合にも適用することが可能である。本方法は連続的に、および場合により付加的な有機溶剤を使用しなくても作業することができ、このことは、コスト、空時収率および持続的な環境相容性に関するさらなる利点を意味する。
【0186】
所望の場合には本発明による方法により得られる有機ケイ素化合物をさらに変性することができる。
【0187】
本発明により製造される有機ケイ素化合物が、a+b+c+d=4を有する式(I)の化合物、つまりシランである場合、これらを置換基Xの種類に応じて当業者に公知の方法でアルコキシル化し(Xは塩素原子)、オルガノポリシロキサンへと加水分解するか、または(共)縮合する(Xは塩素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基またはエトキシ基)か、または線状の、ヒドロキシル末端基を有するオルガノポリシロキサンと、ならびにシラノール基を有するオルガノシロキサン樹脂と共縮合することができる(Xは塩素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基またはエトキシ基)。
【0188】
本発明により製造される有機ケイ素化合物が、a+b+c+d≦3を有する式(I)の化合物、つまりオルガノシロキサンである場合、これらを当業者に公知の方法で別のオルガノポリシロキサン、有利には線状の、末端トリオルガノシロキシ基を有するオルガノポリシロキサン、線状の、末端ヒドロキシル基を有するオルガノポリシロキサン、環式オルガノポリシロキサンおよびジオルガノシロキサン単位およびモノオルガノシロキサン単位からなるコポリマーからなる群から選択されるオルガノポリシロキサンにより、またはシラノール基を有するオルガノシロキサン樹脂により平衡化し、このことによりたとえば所望の分子量の調整ならびに分子中のカルボニル基の適切な分布および場合により別の官能基の導入を可能にする。
【0189】
線状の、末端ヒドロキシル基を有するオルガノポリシロキサンとして有利には式
HO(SiR100O)H (XLIII)
のオルガノポリシロキサンを、
線状の、末端トリオルガノシロキシ基を有するオルガノポリシロキサンとして式
100SiO(SiR100O)SiR100 (XLIV)
のオルガノポリシロキサンを、
環式のオルガノポリシロキサンとして式
(SiR100O) (XLV)
のオルガノポリシロキサンを、
コポリマーとして式
100SiO1/2、R100SiOおよびR100SiO3/2
の単位からなるコポリマーを、および
シラノール基を有するオルガノポリシロキサン樹脂として式
[R100SiO1/2]および[SiO4/2](この場合、これらはさらに付加的なSi結合OH基を有している)
のオルガノシロキサン樹脂を使用し、この場合、
100はそのつど同じであるか、または異なっていてもよく、かつRに関して記載した意味を有し、
pは0または1〜2000の整数であり、
qは0または1〜2000の整数であり、かつ
rは3〜12の整数である。
【0190】
場合により実施される共縮合または平衡化の際に使用されるオルガノポリシロキサンおよび本発明により製造される有機ケイ素化合物の量比は単に、場合により実施される共縮合または平衡化の際に生じる有機ケイ素化合物中のカルボニル基の所望の割合および所望の平均鎖長により決定される。
【0191】
場合により後から実施されるアルコキシル化反応、加水分解反応、縮合反応、共縮合反応または平衡化反応は、当業者に公知の方法で実施される。
【0192】
カルボニル基を有する有機ケイ素化合物は一方では求核性試薬に対する高い反応性により、およびこれにより幅広い反応スペクトルにより、ならびに他方ではカルボニル基に関して一般的なレドックス法のための感受性により優れている。カルボニル基を有する有機ケイ素化合物の可能な適用分野は相応して広範囲である。
【0193】
O−、N−およびS−求核性試薬を有するカルボニル基の反応性(Reaktionsfreudigkeit)に基づいて、カルボニル基を有する有機ケイ素化合物はたとえば相応する材料、たとえば天然繊維(たとえば羊毛、絹、木綿、ケラチン繊維)、セルロースおよびセルロース繊維ならびにこれらとプラスチック繊維、たとえばポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維またはポリアミド繊維との混紡織物の恒久的な仕上げ処理のために好適である。一般的な目的−効果はたとえば、柔らかく、流れるような手触り、改善された弾性率、帯電防止特性、低い摩擦値、表面なめらかさ、光沢、しわ回復力、堅牢性、耐洗濯性、親水性、引裂強さ、低減したピリング傾向、「イージー・ケア(容易な手入れ)」および「ソイル・リリース(防汚)」特性、改善された着心地、洗濯法および手入れ法に対する最終仕上げの高い安定性、改善された工業的な加工性、たとえば加工速度および製造速度に関する加工性である。
【0194】
さらにカルボニル基を有する有機ケイ素化合物は、皮革のなめしおよび加工の際の助剤として、ならびに紙のサイジングおよび表面処理のために適切である。カルボニル基を有する有機ケイ素化合物は被覆および塗料中での添加剤として使用することもでき、その際、該化合物はたとえば表面粗さの低減に、ひいては塗料のレベリング抵抗の低減につながる。
【0195】
その他の適用可能性は、化粧用調製物、たとえば肌の手入れ剤中の添加剤として、毛髪洗浄剤中のコンディショナーとして、または遅延放出特性を達成するためのポリマーマトリックス中での香料の可逆的な固定のために、建築物保護として、ならびに表面活性剤として、たとえば洗剤、界面活性剤、乳化剤、消泡剤および起泡安定剤としての、カルボニル基を有する有機ケイ素化合物の使用である。
【0196】
さらに、カルボニル基を有する有機ケイ素化合物はラジカル重合を制御するためのラジカル移動剤として、たとえばプラスチックまたは樹脂を製造するための化学成分として、ならびに他の合成のための中間体として使用することができる。従ってたとえばアルデヒド基およびケト基は当業者に公知のカルボニル基化学の方法で、たとえば(半)アセタール化、酸化、還元、イミンへのアミンとの反応およびシッフ塩基、オキシム−、ヒドラゾンまたはセミカルバゾン形成、CH酸化合物との反応もしくはCH酸反応成分としての使用により、任意でさらに変性することができる。
【0197】
以下の方法例は本発明を詳細に説明する。
【0198】
例1:
塩化メチレン400ml中の、OH含有率3.2%を有する3−ヒドロキシプロピル−ジメチルシリル−末端のポリジメチルシロキサン121g、4−ヒドロキシ−TEMPO1.90g(11ミリモル)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液50mlおよび臭化ナトリウム2.27g(22ミリモル)を、−10℃に冷却し、かつ馬蹄型攪拌機による強力な撹拌(2000回転/分;Heidolph社の攪拌機RZR)および良好な冷却下に200秒以内で工業用漂白アルカリ液177g(含有率約1.8M、pH9.5を2Nの硫酸の添加により調整した)を添加した。その際、懸濁液状の白色の混合物が形成され、該混合物中では連続した水相中に約100〜150μmの平均粒径を有するシリコーン油滴が分散していた。約5分後に、該相を分離し、かつ生成物を含有する有機相をNMR分光分析により調査した。収率(標準分析):Si結合した2−ホルミルエチル基96%、未反応のヒドロキシプロピル基4%。
【0199】
例1に対する比較試験:
例1を同様に繰り返したが、ただし、馬蹄型攪拌機または羽根型攪拌機の代わりに、円筒形の電磁攪拌棒(長さ25mm)を有する電磁攪拌機(IKA Labortechnik社のIKAMAG (R) RCT)を使用し、かつ1000回転/分で攪拌した。形成される分散液は明らかに粗粒状であり、かつ500μmより大きいシリコーン油滴の平均粒径を有している。生成物相の分離後に、有機相をNMR分光分析法により調査した。収率(標準分析):Si結合した2−ホルミルエチル基46%、未反応のヒドロキシプロピル基54%。
【0200】
例2:
OH含有率1.25%を有する3−ヒドロキシプロピル−ジメチルシリル−末端のポリジメチルシロキサン121g、4−ヒドロキシ−TEMPO950mg(5.5ミリモル)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液50mlおよび臭化ナトリウム1135mg(11ミリモル)を−10℃に冷却し、かつ強力な攪拌および良好な冷却下で、工業用漂白アルカリ液77g(含有率約1.9M、pH9.5を2Nの硫酸の添加により調整した)を迅速に添加した。約15分後に該相を分離し、かつ生成物を含有する有機相をNMR分光分析法により調査した。収率(標準分析):Si結合した2−ホルミルエチル基95%、未反応のヒドロキシプロピル基5%。
【0201】
例3:
反応を例2と同様に、第1表にさらに具体的に記載された、トリメチルシリル末端基を有する側位の3−ヒドロキシプロピル−官能化されたポリジメチルシロキサン100gを用いて繰り返し、その際、表中に記載されている量の4−ヒドロキシ−TEMPO、飽和NaHCO溶液、臭化ナトリウムおよび漂白液を使用した。反応の終了時に、10%のHCl(当量)で反応混合物を中和した(pH=6〜7)。有機ケイ素の相を分離し、全ての揮発性成分を真空下で除去し、かつ濾過した後で、トリメチルシリル末端基を有する側位のホルミルエチル官能化されたポリジメチルシロキサンがほぼ無色の、清澄な油状物として得られる。
【0202】
【表1】

【0203】
例4:
例3と同様に、第2表にさらに具体的に記載されているような側位もしくは末端のカルビノール基を有する線状ポリジメチルシロキサン(カルビノール油)100gを、相応するホルミル官能化されたポリジメチルシロキサンへと反応させた。
【0204】
【表2】

【0205】
第3表は合成条件を具体的に記載している。
【0206】
【表3】

【0207】
例5:
以下の溶液を製造した:
溶液1:1gあたり0.5ミリモルのOH含有率を有する3−ヒドロキシプロピル−ジメチルシリル−末端のポリジメチルシロキサン1000g中に、4−ヒドロキシ−TEMPO430mg(2.5ミリモル、1.0モル%)を溶解した。
【0208】
溶液2:次亜塩素酸ナトリウム(工業用漂白液)2lを、20%の硫酸約80mlを用いてpH値9.5に調整した。含有率は約1.9Mである。
【0209】
溶液3:水313ml中のNaBr84.9g。
【0210】
供給ポンプにより溶液1、2および3を貯蔵容器から静的混合機により同時に、螺旋状の、長さ20mのチタン管(内径3mm、外径4.1mm)へと輸送した。ポンプ輸送速度は溶液1については400ml/分、溶液2については130ml/分および溶液3については0.5h/時であった。反応混合物を容器に受け、かつ場合により酢酸エステルで希釈した。有機相を分離した。真空下に全ての揮発性成分を除去し、かつ濾過した後で、末端がホルミルエチル−官能化されたポリジメチルシロキサンがほぼ無色の清澄な油状物として得られた。収率:Si結合した2−ホルミルエチル基を有するシリコーン油90%(NMRによる定量分析)。
【0211】
例6:
例5で使用した3−ヒドロキシプロピル−ジメチルシリル−末端のポリジメチルシロキサンを用いてさらなる酸化をバッチ式で実施した。使用される試薬、試験条件および収率は第4表を参照のこと。
【0212】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂肪族、脂環式、複素環式および芳香族のNO−、NOH−および
【化1】

を含有する化合物の群から選択されるメディエータおよび酸化剤を用いてカルビノール基を有する有機ケイ素化合物を酸化することによりカルボニル基を有する有機ケイ素化合物を製造する方法。
【請求項2】
カルビノール基を有する有機ケイ素化合物として、式
A′SiO(4−a−b−c−d)/2 (I)
[式中、A′は同じであるか、または異なっていてよく、かつ式
【化2】

の基を表し、
は、二価もしくは多価の、線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の有機基を表し、該基は場合により置換されているか、かつ/または原子N、O、P、B、Si、Sにより中断されていてもよく、
は、水素原子を表すか、または一価の線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の有機基を表し、該基は場合により置換されているか、かつ/または原子N、O、P、B、Si、Sにより中断されていてもよく、
yは基Yの価数に相応して≧2であり、
Rは同じであるか、または異なっていてよく、かつ一価の、線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の場合により置換された炭化水素基を表し、
Xは同じであるか、または異なっていてよく、かつ塩素原子、式−ORの基(Rは水素原子であるか、または1〜18の炭素原子を有するアルキル基であり、該基はエーテル酸素原子により置換されていてもよい)、一価の、線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の炭化水素基を表し、該基は場合により単位−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR−、−O−C(O)O−、−O−C(O)NR−、−NR−C(O)−NR−、−NR−、−(NR−、−O−、−S−、=N−により中断され、かつヒドロキシ基、メルカプト基、アミン基、アンモニウム基、カルボニル基、カルボキシル基またはオキシラニル基により置換されていてもよく、または基A′を表し、
aは、0、1または2であり、
bは、0、1、2または3であり、
cは、0、1、2または3であり、かつ
dは、0、1、2または3であり、
ただしその際、a+b+c+dの和は≦4であり、かつ式(I)の有機ケイ素化合物は分子あたり少なくとも1の基A′を有する]の単位を有する化合物を使用することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
カルボニル基を有する有機ケイ素化合物として、式
SiO(4−a−b−c−d)/2 (III)
[式中、Aは同じであるか、または異なっていてよく、かつ式
【化3】

の基を表し、
は、水素原子を表すか、または一価の線状もしくは環式、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の有機基を表し、該基は場合により置換され、かつ/または原子N、O、P、B、Si、Sにより中断されていてもよく、かつ
、R、X、a、b、c、dおよびyは請求項2においてこれらに関して記載したものを表し、
ただしその際、a+b+c+dの和は≦4であり、かつ式(III)の有機ケイ素化合物は分子あたり少なくとも1の基Aを有する]の単位を有する化合物が得られることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項4】
カルビノール基を有する有機ケイ素化合物として、式
A′(3−v−w)Si (I′)
[式中、A′、XおよびRは請求項2においてこれらに関して記載したものを表し、
vは、0、1、2または3、有利には0または1であり、
wは、0、1、2または3であり、
ただしその際、該化合物は分子あたり少なくとも1の基A′を有する]の化合物を使用することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項5】
カルビノール基を有する有機ケイ素化合物として、式
A′3−vSiO(SiRO)(SiRA′O)SiR3−vA′ (I″)
[式中、A′およびRは請求項2においてこのために記載したものを表し、
vは、0、1、2または3、有利には0または1であり、
nは、0または1〜2000の整数であり、
oは、0または1〜2000の整数、有利には0〜500であり、
ただしその際、該化合物は分子あたり少なくとも1の基A′を有する]の化合物を使用することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項6】
カルビノール基を有する有機ケイ素化合物として、式
[A′3−vSiO1/2[SiO4/2] (I″′)
[式中、A′およびRは請求項2においてこのために記載したものを表し、
vは、0、1、2または3、有利には0または1であり、
sは、0.2〜6、有利には0.4〜4を含む値であってよく、かつQ単位[SiO4/2]あたりのM単位[A′3−vSiO1/2]の数を表し、
ただしその際、該化合物は分子あたり少なくとも1の基A′を有する]の化合物を使用することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項7】
カルボニル基を有する有機ケイ素化合物として、式
X(3−v−w)Si (III′)
[式中、A、XおよびRは請求項3においてこのために記載したものを表し、
vは、0、1、2または3、有利には0または1であり、
wは、0、1、2または3であり、
ただしその際、該化合物は分子あたり少なくとも1の基Aを有する]の化合物が得られることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
カルボニル基を有する有機ケイ素化合物として、式
3−vSiO(SiRO)(SiRAO)SiR3−v (III″)
[式中、AおよびRは請求項3においてこのために記載したものを表し、
vは、0、1、2または3、有利には0または1であり、
nは、0または1〜2000の整数であり、
oは、0または1〜2000、有利には0〜500の整数であり、
ただしその際、該化合物は分子あたり少なくとも1の基Aを有する]の化合物が得られることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
カルボニル基を有する有機ケイ素化合物として、式
[A3−vSiO1/2[SiO4/2] (III″′)
[式中、AおよびRは請求項3においてこのために記載したものを表し、
vは、0、1、2または3、有利には0または1であり、
sは、0.2〜6、有利には0.4〜4を含む値であってよく、かつQ単位[SiO4/2]あたりのM単位[A3−vSiO1/2]の数を表すが、ただしその際、該化合物は分子あたり少なくとも1の基Aを有する]の化合物が得られることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
メディエータとして、式
【化4】

[式中、
16は、同じであるか、または異なっており、かつフェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基およびカルボニル−C〜C−アルキル基を表し、その際、フェニル基は非置換であるか、または基R18によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基およびカルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R18によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、その際、R18は1もしくは複数存在していてもよく、かつ同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、ベンゾイル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキルカルボニル基を表し、
17は、同じであるか、または異なっており、かつ水素原子を表すか、またはヒドロキシ基、メルカプト基、ホルミル基、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、スルホノ基、スルホノ基のエステルもしくは塩、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、アリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基およびカルボニル−C〜C−アルキル基、ホスホ基、ホスホノ基、ホスホノオキシ基、ホスホノオキシ基のエステルもしくは塩を表し、その際、
カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、メルカプト基およびフェニル基は非置換であるか、または基R12によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつアリール−C〜C−アルキル基、C〜C12−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C10−カルボニル基およびカルボニル−C〜C−アルキル基は飽和もしくは不飽和、分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってよく、かつ基R12によりモノ置換もしくはポリ置換されていてもよく、かつ[−CR1717−]基は酸素、場合によりC〜C−アルキル置換されたイミノ基、(ヒドロキシ)イミノ基、カルボニル官能基または場合によりR12によりモノ置換もしくはジ置換されたビニリデン官能基により置換されていてもよく、かつ隣接する2の基[−CR1717−]は基[−CR17=CR17−]、[−CR17=N−]または[−CR17=N(O)−]により置換されていてもよく、その際、R12は1もしくは複数存在していてもよく、かつ同じであるか、または異なっており、かつヒドロキシ基、ホルミル基、シアノ基、カルボキシ基、カルボキシ基のエステルもしくは塩、カルバモイル基、スルホノ基、スルファモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、アミノ基、フェニル基、C〜C−アルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−アルキルカルボニル基を表す]のニトロキシル−ラジカルを使用することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
式(XI)および(XII)のニトロシル基が1もしくは複数の基R17を介してポリマーの構造に結合していることを特徴とする、請求項10記載の方法。
【請求項12】
メディエータとして、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシルおよびPIPO(ポリマー固定ピペリジニルオキシル)の群から選択されるものを使用することを特徴とする、請求項10または11記載の方法。
【請求項13】
使用される有機ケイ素化合物中に含有されているカルビノール基の量に対して、メディエータを0.01〜100モル%の量で使用することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
酸化剤として、空気、酸素、過酸化水素、有機過酸化物、過ホウ酸塩および過硫酸塩、有機および無機の過酸、過酸の塩および誘導体、塩素、臭素、ヨウ素、次亜ハロゲン酸ならびにこれらの塩、たとえば漂白液の形のもの、亜ハロゲン酸ならびにこれらの塩、ハロゲン酸ならびにこれらの塩、Fe(CN)3−およびN−塩素化合物の群から選択されるものを使用し、その際、これらを場合によりそのつど酵素を組み合わせて使用することができることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
酸化剤が2電子の酸化剤であり、かつ使用される有機ケイ素化合物中に含有されているカルビノール基の量に対して0.1〜125モル%の量で使用されることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
酸化剤として金属酸化物または電解セルのアノードを使用することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
連続的に実施することを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
表面処理のための請求項1から17までのいずれか1項記載の方法により製造されるカルボニル基を有する有機ケイ素化合物の使用。
【請求項19】
化粧用調製物中での請求項1から17までのいずれか1項記載の方法により製造されるカルボニル基を有する有機ケイ素化合物の使用。
【請求項20】
表面活性剤としての請求項1から17までのいずれか1項記載の方法により製造されるカルボニル基を有する有機ケイ素化合物の使用。
【請求項21】
化学合成のための反応性中間体としての請求項1から17までのいずれか1項記載の方法により製造されるカルボニル基を有する有機ケイ素化合物の使用。
【請求項22】
ラジカルにより進行する重合法におけるラジカル移動剤としての請求項1から17までのいずれか1項記載の方法により製造されるカルボニル基を有する有機ケイ素化合物の使用。

【公表番号】特表2007−512400(P2007−512400A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540334(P2006−540334)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【国際出願番号】PCT/EP2004/013137
【国際公開番号】WO2005/049697
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(390008969)ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト (417)
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】