説明

カード挿入口付き電子機器

【課題】カード挿入口とカードコネクタの位置合わせの精度を高めて、カードをスムーズにカードコネクタに接続できるようにする。
【解決手段】上ケース2と下ケース3と表パネル4とを有する機器本体1と、表パネル4に設けられたカード挿入口5と、機器本体内部に収容されて下ケースの上面に位置決め固定される配線板20と、配線板上に搭載されたカードコネクタ21と、下ケースに突設された第1の位置決めボス31と、配線板と表パネルにそれぞれ形成された第1の位置決め孔41、51と、を有し、第1の位置決めボス31と第1の位置決め孔41、51とが、カード挿入口5から挿入されるICカードCの通過経路下に配置されると共に、配線板20に形成された第1の位置決め孔41の後方にカードコネクタ21が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるデジタルタコグラフ等のカード挿入口付きの電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、デジタルタコグラフや自動料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection System)車載器などの車載電子機器の中は、機器本体の前面パネル(外装パネル)に、情報記憶媒体であるメモリカードやICカード等の情報記憶媒体カードを挿入するためのカード挿入口を有したものがある。
【0003】
このようなカード挿入口付きの電子機器として、特許文献1に記載されたデジタルタコグラフが知られており、図10は同文献に記載された従来のデジタルタコグラフ100の外観を示している。
【0004】
このデジタルタコグラフ100は、本体ケース101の前面に各種スイッチ類を装備した前面パネル102を有し、前面パネル102に、情報記憶媒体カードCを挿入するためのカード挿入口103を有している。
【0005】
カード挿入口103にカードCを挿入すると、スライドボタン104がバネ(図示略)の力によりカード挿入口103の一部を覆い、取り出しボタン105を操作しても、カードCが取り出せない構成となっている。そして、カードCへの情報の書き込みは、終了ボタン106の操作に応じて開始される。
【0006】
また、カードCの取り出しの際は、カード挿入口103にかからないようにスライドボタン104を前面パネル102の左側にずらして保持しながら、取り出しボタン105を押圧することで、カードCを挿入口103から排出させることができる。
【特許文献1】特開2004−103446号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、この種のカード挿入口付き電子機器では、カード挿入口103から挿入したカードCが、本体ケース101の内部に装備したカードコネクタ(図示略)に適正に接続されることによって、カードCに対する読み書き操作ができる状態になるので、カード挿入口103とカードコネクタの位置合わせが適切に行われていることが重要である。
【0008】
カードコネクタは、通常は本体ケース101内に収容された配線板(図示略)上に搭載されているので、カード挿入口103とカードコネクタを位置合わせするには、配線板と前面パネル102の位置合わせを正確に行なう必要があるが、従来では、カード挿入口やカードコネクタから遠い位置で配線板や前面パネルの位置合わせを行っているので、それらの位置合わせ部の寸法誤差の組み合わせにより、カード挿入口とカードコネクタの位置精度が決まってしまい、あまり精度の高い位置合わせができない可能性があった。
【0009】
本発明は、上記事情を考慮し、カード挿入口とカードコネクタの位置合わせの精度を高めて、カードをスムースにカードコネクタに接続できるようにしたカード挿入口付き電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、上ケースと下ケースとこれら両ケースを組み合わせることでできる前面開口を塞ぐ前面パネルとを有する機器本体と、前記前面パネルに設けられ、前記機器本体の内部に情報記憶媒体カードを挿入するためのカード挿入口と、前記機器本体内部に収容されて前記下ケースの上面に位置決め固定される配線板と、該配線板上に搭載され、前記カード挿入口から挿入されてくる情報記憶媒体カードと接続するカードコネクタと、前記下ケースに突設された第1の位置決めボスと、前記配線板と前面パネルにそれぞれ形成され、前記第1の位置決めボスに係合されることで配線板及び前面パネルを位置決めする第1の位置決め孔と、を有し、前記第1の位置決めボスと第1の位置決め孔とが、前記カード挿入口から挿入される情報記憶媒体カードの通過経路下に配置されると共に、前記配線板に形成された前記第1の位置決め孔の後方に、前記カードコネクタが配置されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載のカード挿入口付き電子機器であって、前記下ケースの上面の前記第1位置決めボスを通る直線上に、前記下ケースの前縁側に位置させて第2、第3の位置決めボスが設けられると共に、前記配線板と前面パネルの第1位置決め孔を通る直線上に、前記第2、第3の位置決めボスとそれぞれ係合する第2、第3の位置決め孔が設けられ、前記第2、第3の位置決め孔が、前記第2、第3の位置決めボスに対して左右方向に遊びを持つ長孔で構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のカード挿入口付き電子機器であって、前記第1の位置決めボスに、前記配線板のアース部と電気接続され且つ前記カード挿入口から挿入されてくる情報記憶媒体カードが前記カードコネクタに接続される前に該情報記憶媒体カードのアース電極と摺接する弾性接触片が装着されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項3に載のカード挿入口付き電子機器であって、前記弾性接触片が、前記配線板のアース部に対し弾性的に接触するバネ部を有していることを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項4に記載のカード挿入口付き電子機器であって、前記弾性接触片が、前記配線板と下ケースとの間に挟持固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、下ケースに突設した第1の位置決めボスに、配線板と前面パネルにそれぞれ形成した第1の位置決め孔を係合させることにより、配線板と前面パネルとを確実に位置決めすることができる。この場合、第1の位置決めボスと第1の位置決め孔とを情報記憶媒体カードの通過経路下に配置し、配線板上の第1の位置決め孔の後方にカードコネクタを配置しているので、カード挿入口とカードコネクタの位置合わせを一義的に精度よく行うことができる。従って、情報記憶媒体カードをカードコネクタにスムーズに接続することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、第1の位置決めボス及び位置決め孔の他に、第2、第3の位置決めボス及び位置決め孔を設けて、それらを互いに係合させているので、配線板と前面パネルとをより精度よく位置決めすることができる。この場合、第2、第3の位置決め孔を、左右方向に遊びを持つような長孔で構成しているので、あくまで、左右方向の位置決めに関しては、第1の位置決めボスと位置決め孔との間で行われる。また、正面意匠を決定づける前面パネルの位置合わせの精度を上げることができるから、良好な意匠品位をもたらすことができる。また、3つの位置決め孔を配線板の前縁側に集約させたので、配線板の後縁側のスペースを位置決め孔により制約せずにすみ、配線板の後縁側のスペースに対する実装の自由度を広げることができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、第1の位置決めボスにアース用の弾性接触片を装着して、カードコネクタに情報記憶媒体カードが届く前に、カード側のアース電極が弾性接触片に摺接するようにしているので、たとえ情報記憶媒体カードが帯電している場合であっても、当該カードがカードコネクタに接続される前に速やかに除電することができる。従って、カード挿入口の周辺回路への静電気による悪影響を防ぐことができ、信頼性の向上が図れる。
【0018】
請求項4の発明によれば、弾性接触片のバネ部に配線板のアース部が接触するようにしているから、弾性接触片を第1の位置決めボスに装着した上から配線板を組み付けるだけで、配線板のアース部に弾性接触片を確実に導通させることができ、余計なアース配線が不要であり、組み付けが容易となる。
【0019】
請求項5の発明によれば、弾性接触片が配線板と下ケースの間に挟持固定されているので、弾性接触片と配線板の接触安定性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1は本発明の第1実施形態のカード挿入口付き電子機器としてのデジタルタコグラフの構成を示す前方側から見た分解斜視図、図2はその前部の構成を後方側から見た分解斜視図、図3は同デジタルタコグラフの機器本体を構成する下ケースに配線板を組み付けた状態を示す平面図である。
【0022】
図1に示すように、このデジタルタコグラフの機器本体1は、樹脂製の上ケース2および下ケース3と、上ケース2および下ケース3を組み合わせることでできる前面開口を覆う樹脂製の表パネル(前面パネル)4と、後面開口を塞ぐ裏パネル(後面パネル)8と、を備えている。
【0023】
表パネル4には、ICカード(情報記憶媒体カード)Cを機器本体1の内部に挿入するためのカード挿入口5が設けられ、表パネル4の前面には、カード挿入口5を開閉するシャッタ6が、表パネル4に沿って左右方向スライド自在に設けられている。また、表パネル4の内面側には、液晶表示部やスイッチ類を搭載した内パネル7が固定されている。
【0024】
また、機器本体1の内部には配線板20が収容され、下ケース3に固定されている。配線板20上には、デジタルタコグラフの主要回路や、カード挿入口5から挿入されてくるICカードCと接続するカードコネクタ21が搭載されている。
【0025】
下ケース3の前縁部近傍の上面には、配線板20や表パネル4の位置合わせのための第1、第2、第3の3つの位置決めボス31、32、33が突設されている。また、配線板20の前縁部の近傍と、表パネル4の裏面側に突設したブラケット71、72、73には、第1、第2、第3の位置決めボス31、32、33にそれぞれ係合されることで配線板20及び表パネル4を位置決めする第1、第2、第3の3つの位置決め孔41、42、43、51、52、53が設けられている。
【0026】
第1の位置決めボス31と第1の位置決め孔41、51は、円柱ボスとそれにほぼ遊び無く嵌合する円孔よりなり、正確な位置決めが必要であるため、カード挿入口5から挿入されるICカードCの通過経路の下面側に位置するように配置されている。そして、配線板20上の第1の位置決め孔31の後方にカードコネクタ21が配置されている。
【0027】
また、第2、第3の位置決めボス32、33は、第1位置決めボス31を通る直線上に、下ケース3の前縁側に位置させて配置されている。また、第2、第3の位置決め孔42、43、52、53は、下ケース3に設けられた第2、第3の位置決めボス32、33に対応する位置に配置されている。
【0028】
ここで、第2、第3の位置決めボス32、33は円柱ボスよりなるが、副次的な位置精度で良い第2、第3の位置決め孔42、43、52、53は、第2、第3の位置決めボス32、33に対して前後方向には必要な寸法誤差内の遊びを有すると共に、左右方向に自由度を持つよう長孔により構成されている。
【0029】
その他に、四角形状の配線板20の四隅には、下ケース3にネジ止めするためのネジ止め孔44が設けられている。また、配線板20の後端部には、複数の外部接続コネクタ22が搭載されている。
【0030】
このデジタルタコグラフを組み立てる場合は、まず、下ケース3に突設した第1、第2、第3の位置決めボス31、32、33に、表パネル4の各ブラケット71、72、73に形成した第1、第2、第3の位置決め孔51、52、53を係合させる。次いで、各ブラケット71、72、73より上側に突出した第1、第2、第3の位置決めボス31、32、33に、配線板20に形成した第1、第2、第3の位置決め孔41、42、43を係合させる。そしてその状態で、配線板20を下ケース3にネジ止め固定する。そうすることで、配線板20と表パネル4とを精度よく位置決め固定することができる。続いて、上ケース2を下ケース3と表パネル4に固定することで、デジタルタコグラフの組立を完了することができる。
【0031】
次に図8、図9の比較例と比べながら上記構成による作用を説明する。
【0032】
まず、図8、図9の比較例では、下ケース3に対する四角形状の配線板20の位置決めを、配線板20の3つの隅部の近くで行っている。即ち、前縁側に2点の位置決めポイントを設け、その1点と対角の位置にある隅部に残りの1点の位置決めポイントを設けている。カードコネクタ21は、3つの位置決めポイントから多少離れている。3つの位置決めポイントは、下ケース3側に設けられた位置決めボス231、232、233と、配線板20側に設けられた位置決め孔241、242、243とから構成されており、各位置決めボス231、232、233に位置決め孔241、242、243が係合することで、配線板20が下ケース3に位置決めされている。また、配線板20の下側において、前側の2つの位置決めボス231、232に、表パネル4のブラケット271、272に設けた位置決め孔251、252が係合することにより、下ケース3に表パネル4が位置決めされている。そして、この状態で、表パネル4のカード挿入口5と配線板20上のカードコネクタ21の位置関係が決められている。
【0033】
この比較例の場合、前側の2つの位置決めポイントで、表パネル4と配線板20の位置関係を決めているのであるが、それらの位置決めポイントがカードコネクタ21の位置から離れた箇所にあるので、どうしても各位置決めポイントの寸法誤差の組み合わせで、カード挿入口5とカードコネクタ21の位置精度が決まってしまい、あまり精度の高い位置合わせができない可能性がある。
【0034】
これに対し、図1〜図3に示す本発明の第1実施形態の場合は、3つの位置決めポイントのうち、1つの位置決めポイントを構成する第1の位置決めボス31と第1の位置決め孔41、51を、ICカードCの通過経路の直下に配置し、配線板20上の第1の位置決め孔41の後方にカードコネクタ21を配置しているので、表パネル4に形成したカード挿入口5と配線板20上に搭載したカードコネクタ21の位置合わせを一義的に精度よく行うことができ、それにより、ICカードCをカードコネクタ21にスムーズに接続することができるようになる。
【0035】
また、直線上に並んだ3つの位置決めポイントで、下ケース3及び配線板20の前縁側と表パネル4の位置を決めているので、配線板20と表パネル4とをより精度よく位置決めすることができる。但し、第2、第3の位置決め孔42、43、52、53は、左右方向に遊びを持つような長孔で構成しているので、あくまで左右方向の位置決めに関しては、中心となる第1の位置決めボス31と位置決め孔41、51の間で行うことができる。また、前側の3点で位置合わせすることにより、正面意匠を決定づける表パネル4の位置合わせの精度を上げることができ、良好な意匠品位をもたらすことができる。
【0036】
また、3つの位置決め孔41、42、43を配線板20の前縁側に集約させているので、配線板20の後縁側のスペースを位置決め孔41、42、43の存在によって制約せずにすみ、配線板20の後縁側に配置する外部接続コネクタ22の実装スペースを余裕を持って確保することができる。なお、カードコネクタ位置決め精度が前後方向に許容できる場合は、第1の位置決め孔41、51は第2、第3の位置決め孔42、43、52、53と直角方向となる前後方向の長孔としても良い。
【0037】
次に本発明の第2実施形態について説明する。
【0038】
図4は第2実施形態のデジタルタコグラフの前部の構成を後方側から見た分解斜視図、図5は第1の位置決めボスに弾性接触片を装着した状態を示す要部拡大斜視図、図6は弾性接触片を装着した部分の側断面図である。また、図7は弾性接触片を装着しない場合の比較例を示す図6と同様部分の側断面図である。
【0039】
この第2実施形態では、前述の第1の位置決めボス31に弾性接触片80を装着している。その点だけが、第1実施形態と異なるので、他の構成は同符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみを説明する。
【0040】
この弾性接触片80は、配線板20のアース部と電気接続され、カード挿入口5から挿入されてくるICカードCがカードコネクタ21に接続される前に、ICカードCの下面のアース電極(図示略)と摺接するものである。
【0041】
図5に示すように、この弾性接触片80は、帯状金属バネをU字状に折り曲げて第1の位置決めボス31への嵌合孔82を形成した基端バネ部81と、基端バネ部81から延び出した弾性アーム83とを有するもので、下ケース3の第1の位置決めボス31に表パネル4のブラケット71の第1の位置決め孔51を係合させた後に、第1の位置決めボス31に自身の嵌合孔82を係合させることにより、ブラケット71の上面凹部に回転しないように嵌まっている。
【0042】
そして、その上に配線板20を載せ、配線板20の第1の位置決め孔41を第1の位置決めボス31に係合することにより、弾性接触片80の基端バネ部81の上面に、配線板20の下面のアース部(図示略)が弾性的に接触しており、その状態で、弾性接触片80が配線板20と下ケース3との間で挟持固定されている。この組立状態において、弾性接触片80の弾性アーム83の先端湾曲部上面が、表パネル4のカード挿入口5の内側の下部に待機した姿勢で保持されている。
【0043】
従って、ICカードCをカード挿入口5から挿入すると、ICカードCの下面が、弾性接触片80の弾性アーム83の先端湾曲部上面に摺接しながら中に入っていき、カードコネクタ21に到達することになる。つまり、カードコネクタ21にICカードCが届く前に、カードCの下面のアース電極を、弾性接触片80に摺接させることができ、それにより、たとえICカードCが帯電している場合であっても、当該カードCがカードコネクタ21に接続される前に速やかに除電することができる。このため、カード挿入口5の周辺に回路部品などがある場合にも、それらへの静電気による悪影響を防ぐことができ、信頼性の向上が図れる。
【0044】
因みに、図7に示すように、弾性接触片が装着されていない場合は、ICカードCがカードコネクタ21に到達する前に、カード挿入口5の周辺回路近傍を通過する段階で、それら周辺回路に静電気による悪影響を及ぼす懸念があるが、弾性接触片80がカード挿入口5の内側に待機していることにより、その懸念を払拭することができる。
【0045】
また、上記実施形態においては、弾性接触片80の基端バネ部81に配線板20のアース部が接触するようにしているから、弾性接触片80を第1の位置決めボス31に装着した上から配線板20を組み付けるだけで、配線板20のアース部に弾性接触片80を確実に導通させることができ、余計なアース配線を使用せずに済み、組み付けが容易となる。また、弾性接触片80が配線板20と下ケース3の間に挟持固定されているので、弾性接触片80と配線板20の接触安定性も向上し、高い信頼性を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態のカード挿入口付き電子機器としてのデジタルタコグラフの構成を示す前方側から見た分解斜視図である。
【図2】同デジタルタコグラフの前部の構成を後方側から見た分解斜視図である。
【図3】同デジタルタコグラフの機器本体を構成する下ケースに配線板を組み付けた状態を示す平面図である。
【図4】本発明の第2実施形態のデジタルタコグラフの前部の構成を後方側から見た分解斜視図である。
【図5】同デジタルタコグラフの第1の位置決めボスに弾性接触片を装着した状態を示す要部拡大斜視図である。
【図6】前記弾性接触片を装着した部分の側断面図である。
【図7】弾性接触片を装着しない場合の比較例を示す図6と同様部分の側断面図である。
【図8】比較例として示すデジタルタコグラフの前部の構成を後方側から見た分解斜視図である。
【図9】同デジタルタコグラフの機器本体を構成する下ケースに配線板を組み付けた状態を示す平面図である。
【図10】従来のデジタルタコグラフの一例を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
【0047】
1 機器本体
2 上ケース
3 下ケース
4 表パネル(前面パネル)
5 カード挿入口
20 配線板
21 カードコネクタ
31 第1の位置決めボス
32 第2の位置決めボス
33 第3の位置決めボス
41,51 第1の位置決め孔
42,52 第2の位置決め孔
43,53 第3の位置決め孔
80 弾性接触片
81 基端バネ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上ケースと下ケースとこれら両ケースを組み合わせることでできる前面開口を塞ぐ前面パネルとを有する機器本体と、前記前面パネルに設けられ、前記機器本体の内部に情報記憶媒体カードを挿入するためのカード挿入口と、前記機器本体内部に収容されて前記下ケースの上面に位置決め固定される配線板と、該配線板上に搭載され、前記カード挿入口から挿入されてくる情報記憶媒体カードと接続するカードコネクタと、前記下ケースに突設された第1の位置決めボスと、前記配線板と前面パネルにそれぞれ形成され、前記第1の位置決めボスに係合されることで配線板及び前面パネルを位置決めする第1の位置決め孔と、を有し、
前記第1の位置決めボスと第1の位置決め孔とが、前記カード挿入口から挿入される情報記憶媒体カードの通過経路下に配置されると共に、前記配線板に形成された前記第1の位置決め孔の後方に、前記カードコネクタが配置されていることを特徴とするカード挿入口付き電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載のカード挿入口付き電子機器であって、
前記下ケースの上面の前記第1位置決めボスを通る直線上に、前記下ケースの前縁側に位置させて第2、第3の位置決めボスが設けられると共に、前記配線板と前面パネルの第1位置決め孔を通る直線上に、前記第2、第3の位置決めボスとそれぞれ係合する第2、第3の位置決め孔が設けられ、前記第2、第3の位置決め孔が、前記第2、第3の位置決めボスに対して左右方向に遊びを持つ長孔で構成されていることを特徴とするカード挿入口付き電子機器。
【請求項3】
請求項1または2に記載のカード挿入口付き電子機器であって、
前記第1の位置決めボスに、前記配線板のアース部と電気接続され且つ前記カード挿入口から挿入されてくる情報記憶媒体カードが前記カードコネクタに接続される前に該情報記憶媒体カードのアース電極と摺接する弾性接触片が装着されていることを特徴とするカード挿入口付き電子機器。
【請求項4】
請求項3に載のカード挿入口付き電子機器であって、
前記弾性接触片が、前記配線板のアース部に対し弾性的に接触するバネ部を有していることを特徴とするカード挿入口付き電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載のカード挿入口付き電子機器であって、
前記弾性接触片が、前記配線板と下ケースとの間に挟持固定されていることを特徴とするカード挿入口付き電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−276676(P2008−276676A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−122218(P2007−122218)
【出願日】平成19年5月7日(2007.5.7)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】