説明

ガラスシート曲げステーション、ガラスシート曲げ方法及びガラスシート

ガラスシート曲げステーション(20)及びガラスシート曲げ方法は、一定の半径を伴うガラスシート曲げを行うためにモールド支持リンケージを移動させるための一次作動機構(154)を利用するとともに、取り外された接続部の他方側でのリンケージ移動とは無関係に二次作動機構(155)がガラスシートの曲げを行うことができるようにする制御リンク着脱可能接続部(39)を利用する。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、ガラスシートを曲げるための曲げステーション、及び、ガラスシート曲げのための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一定の曲率半径のガラスシート曲げは、米国特許第5,498,275号Reunamacki,第5,556,444号Reunamacki、及び第5,697,999号Reunamackiによって開示されるように既に提供されており、これらの米国特許の全ては本発明の譲受人に対して譲渡されている。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、加熱されたフラットなガラスシートを円筒状に曲げるための改良された曲げステーションを提供することである。
【0004】
上記目的を果たすために、加熱されたフラットなガラスシートを円筒状に曲げるためのガラスシート曲げステーションは、フレームワークと下側及び上側変形可能モールドとを含んでおり、下側及び上側変形可能モールドのそれぞれは両端部を有する複数の細長いモールド部材を含む。曲げられるべきフラットなガラスシートを受けるために上記モールド部材によって複数のロールアセンブリが支持されており、また、下側及び上側リンケージの一対の組がそれぞれ、上記下側及び上側変形可能モールドによって上記フレームワーク上に支持されるとともに、上記モールド部材の両端間でそれぞれ延びてモールド部材のフラット形状から円筒曲げ形状への移動を制御する。各リンケージは、そのモールド部材の関連する端部に接続固定されるコネクタリンクであって、曲げの全体にわたってガラスシートと平行に延びる軸を中心とするそれらの隣接するコネクタリンクに対する回動接続部を有するコネクタリンクを含む。上記各リンケージは、曲げの全体にわたってガラスシートと垂直に延びる軸を中心とするそのコネクタリンクに対する対応する回動接続部を有する制御リンクと、隣接する上記制御リンクを互いに対して接続するユニバーサル接続部とを有する。曲げステーションの一次作動機構は、上記フレームワークによって装着されるとともに、一定の半径をもってガラスシートを曲げるために上記リンケージが上記下側及び上側変形可能モールドの上記モールド部材を移動させるように上記リンケージを移動させる。上記各リンケージは、その他方側でのリンケージ移動とは無関係にその一方側のリンケージ移動によってガラスシート曲げを行えるようにするべく着脱可能な少なくとも1つの制御リンク着脱可能接続部を有する。曲げステーションの二次作動機構は、上記フレームワークによって装着されるとともに、上記リンケージをそれらの制御リンクの取り外された接続部の一方側で移動させることにより取り外された接続部の他方側でのリンケージ移動とは無関係にガラスシートの曲げを行う。
【0005】
上記各リンケージは両端部を有し、上記一次作動機構は、円筒曲げを作動させるために上記各リンケージの両端に対する柔軟コネクタを有する。上記各下側リンケージは上記フレームワーク上に固定された中央接続部を有し、上記各上側リンケージは、上記一次作動機構に対する可動中央接続部を有し、それにより、上記上側リンケージの端部に対する上記柔軟コネクタと協働して、上記下側変形可能モールドから上方へ離れるように上記上側変形可能モールドの垂直移動を行って、それらの間で加熱されたガラスシートを受け、その後、円筒曲げに備えて上記上側変形可能モールドを上記下側モールドへ向けて下方へ移動させる。
【0006】
各リンケージの上記各コネクタリンク上には一対の制御リンクがX形状で装着されている。上記制御リンクの互いに対する上記ユニバーサル接続部は球状ベアリングを備える。
【0007】
上記各リンケージの1つのコネクタリンクの制御リンクの各対は、その回動軸から両方向に延びる一対の部分を有しており、反対方向に延びる部分のこれらの対は、選択的に、円筒曲げを可能にするためにそのリンケージの着脱可能接続部により互いに取り付けられ或いは取り外された接続部の他方側とは無関係に上記二次作動機構によるその一方側での曲げを可能にするために互いから取り外される。上記各着脱可能接続部は、その制御リンク部分を互いに回動可能に取り付け且つその他方側でのリンケージ移動とは無関係にその一方側でリンケージ移動によるガラスシート曲げを可能にするようにその制御リンク部分を互いに独立に回動させるべく取り外すための着脱可能コネクタを含む。
【0008】
開示されているように、上記各リンケージの上記制御リンクは複数の着脱可能接続部を含む。また、上記各リンケージの上記制御リンク着脱可能接続部は、上記リンケージ端部間のその中央及び上記リンケージの中央の一方側に位置されている。更に、上記各リンケージの複数のコネクタリンクの制御リンクの対はそれぞれ、その回動軸から両方向に延びる一対の部分であって、選択的に、円筒曲げを可能にするためにリンケージの着脱可能接続部により互いに取り付けられ或いは取り外された接続部の他方側でのリンケージ移動とは無関係に上記二次作動機構によるその一方側でのリンケージ移動によるガラスシート曲げを可能にするために互いから取り外される一対の部分を有する。
【0009】
開示された上記二次作動機構は、上記着脱可能接続部の他方側とは無関係に曲げを行うために着脱可能接続部の一方側で上記下側及び上側リンケージの端部をそれぞれ垂直に移動させるための2つのアクチュエータモータを含む。上記二次作動機構の上記各アクチュエータモータは、取り外された接続部の一方側で関連するリンケージの端部の垂直移動を行う一対の柔軟コネクタを含む。制御ホイールは、上記着脱可能接続部の一方側で上記一次作動機構の柔軟コネクタを受け、また、上記二次作動機構の上記柔軟コネクタは、上記着脱可能接続部の一方側の上記一次作動機構の柔軟部材と協働して着脱可能接続部の他方側とは無関係に上記着脱可能接続部の一方側でリンケージ端部の垂直移動と関連するガラスシート曲げとを行うその垂直移動を成すための上記制御ホイールに対する対応する接続部を有する。上記二次作動機構の上記柔軟コネクタ及び上記アクチュエータモータの起動力下で上記制御ホイールを垂直移動できるように上記フレームワーク上に装着する減摩リニアベアリング。
【0010】
上記各リンケージは、取り外された接続部の他方側でガラスシートの曲げを防止するために取り外された接続部の他方側において上記コネクタリンク間で延びるロック部材を含んでいてもよい。また、上記各リンケージは、取り外された接続部の両側でガラスシートの曲げを防止するが着脱可能接続部でのV曲げを可能にするために取り外された接続部の両側において上記コネクタリンク間でそれぞれ延びる一対のロック部材を含んでいてもよい。
【0011】
下側及び上側モールドの細長いモールド部材のそれぞれが急冷開口を有する急冷チューブを備え、曲げられたガラスシートを急冷するために上記急冷開口を通じて急冷ガスが供給される。上記各急冷チューブは、その上に上記ロールアセンブリとともに装着される急冷プレナムであって、曲げられたガラスシートを急冷するために急冷ガスが供給される上記急冷開口を画定する急冷プレナムと、上記下側モールドの上記急冷チューブ上に装着された上記ロールアセンブリを回転駆動するための駆動機構とを含み、上記上側モールドの上記急冷チューブ上に装着された上記ロールアセンブリが駆動されない遊動ロールアセンブリである。
【0012】
前述したように、上記各リンケージが両端部を有し、上記一次作動機構は、円筒曲げを作動させるために上記各リンケージの両端に対する柔軟コネクタを有し、上記各下側リンケージは上記フレームワーク上に固定された中央接続部を有し、上記各リンケージの上記各コネクタリンク上には一対の制御リンクがX形状で装着され、上記各上側リンケージは、上記一次作動機構に対する可動中央接続部を有し、それにより、上記上側リンケージの端部に対する上記柔軟コネクタと協働して、上記下側変形可能モールドから上方へ離れるように上記上側変形可能モールドの垂直移動を行って、それらの間で加熱されたガラスシートを受け、その後、円筒曲げに備えて上記上側変形可能モールドを上記下側モールドへ向けて下方へ移動させ、上記各リンケージの少なくとも1つのコネクタリンクの制御リンクの対は、その回動軸から両方向に延びる一対の部分であって、選択的に、円筒曲げを可能にするためにリンケージの着脱可能接続部により互いに取り付けられ或いは取り外された接続部の他方側でのリンケージ移動とは無関係に上記二次作動機構によるその一方側でのリンケージ移動によるガラスシート曲げを可能にするために互いから取り外される一対の部分を有する。
【0013】
本発明の他の目的は、加熱されたフラットなガラスシートを円筒状に曲げるための改良された方法を提供することである。
【0014】
上記目的を果たすため、加熱されたフラットなガラスシートを円筒状に曲げるための方法は、ガラスシート曲げステーションで行われ、上記ガラスシート曲げステーションは、フレームワークと、両端部を有する複数の細長いモールド部材をそれぞれが含む下側及び上側変形可能モールドと、曲げられるべきフラットなガラスシートを受けるために上記モールド部材によって支持される複数のロールアセンブリと、上記下側及び上側変形可能モールドを上記フレームワーク上にそれぞれ支持するとともに、上記モールド部材の両端間でそれぞれ延びてモールド部材のフラット形状から円筒曲げ形状への移動を制御する下側及び上側リンケージの一対の組と、を備え、上記各リンケージは、そのモールド部材の関連する端部に接続固定されるコネクタリンクであって、曲げの全体にわたってガラスシートと平行に延びる軸を中心とするそれらの隣接するコネクタリンクに対する回動接続部を有するコネクタリンクを含み、また、上記各リンケージは、曲げの全体にわたってガラスシートと垂直に延びる軸を中心とするそのコネクタリンクに対する対応する回動接続部を有する制御リンクと、隣接する上記制御リンクを互いに対して接続するユニバーサル接続部とを有し、上記ガラスシート曲げステーションは、上記フレームワークによって装着され且つ一定の半径をもってガラスシートを曲げるために上記リンケージが上記下側及び上側変形可能モールドの上記モールド部材を移動させるように上記リンケージを移動させる一次作動機構を備える。ガラスシート曲げ方法は、上記各リンケージに対して、その他方側でのリンケージ移動とは無関係にその一方側でリンケージ移動によるガラスシート曲げを可能にする着脱可能な制御リンク接続部を設けることによって行われる。また、上記フレームワークによって装着される二次作動機構は、上記リンケージをそれらの取り外された制御リンクの一方側で移動させることにより取り外された接続部の他方側でのリンケージ移動とは無関係にガラスシートの曲げを行うように作動される。
【0015】
本発明の目的、特徴及び利点は、好ましい実施形態の以下の説明を図面と関連して解釈することにより容易に明らかである。
【好ましい実施形態の詳細な説明】
【0016】
図面の図1〜図5を参照すると、本発明にしたがって構成されたガラスシート曲げ装置は、20によって全体的に示された曲げステーションを含んでおり、任意の従来の構造を成していてもよい図示しない加熱炉から曲げられるべき加熱されたガラスシートを受ける際に本発明の方法を実行するようになっている。曲げステーション20は、最終的に、曲げられたガラスシートを、任意の適した構造を成していてもよい図示しない供給装置に対して供給する。図面に示されるように、また、後述するように、曲げステーション20による曲げは、加熱された平坦なガラスシートから始まり、後述するように一定の半径の曲げ形状又は他の曲げ形状を与えるように行われる。
【0017】
引き続いて図1〜図5を参照すると、曲げステーション20は、ガラスシートを曲げるために互いに対して移動可能な複数のモールド部材24を有する下側変形可能モールド22を含む。図4に示されるリンケージ26は、モールド部材の互いに対する移動を制御するためにモールド部材間で延びている。リンケージ26は、図14に示される接続部30によってモールド部材24に対して接続固定されるコネクタリンク28を含む。また、コネクタリンク28は、図6,7,10に示されるように、互いを貫通する回動接続部32を有する。これらの回動接続部32は、図2の場合のようにフラットな間及びその曲げの全体にわたって、例えば図3,3a,11b,11c,11d,11eに示される曲げ形状までガラスシートと平行に延びる軸Aを有する。リンケージ26は制御リンク34も含んでおり、制御リンク34は、図6,7,9,10に示されるように、コネクタリンク28に対するそれぞれの回動接続部36を、回動接続部32から離間された関係を成す状態で有する。コネクタリンク28に対する制御リンク34の回動接続部36は、図2に示されるようにフラットな間及びその曲げの全体にわたって、例えば図3,3a,11b,11c,11d,11eに示される曲げ形状までガラスシートに対して垂直に延びる軸B(図7及び図7a)を中心としている。これらの制御リンク34は、図7及び図8に最も良く示されるように、互いに対するユニバーサル接続部38を有しており、これにより、リンケージ26は、一定の曲率半径をもってガラスシートを曲げるためにモールド部材24を移動させる。より具体的には、図7を参照すると、モールド部材が固定されるコネクタリンク28の回動は、制御リンク34をそれらの関連する回動接続軸Bを中心にコネクタリンクに対して回動させることにより、コネクタリンクの関連する回動軸Aを中心に制御され、また、ユニバーサル接続部34は、軸Bを中心とするこの回動及び軸Aと平行な関連する軸C(図7及び図8)を中心とする回動を可能にする。図6に概略的に示されるように、また、図7a及び図7bと関連して以下で更に十分に説明するように、下側リンケージ26は、その他方側でのリンケージ移動とは無関係にその一方側でのリンケージ移動によりガラスシートシート曲げを可能にするべく取り外しできる少なくとも1つの制御リンク着脱可能接続部39を有する。図示のように、下側リンケージ26の中心にはその右側に、後述するように曲げられるべき様々な形状に対応する複数の制御リンク着脱可能接続部39がある。
【0018】
図13及び図14に最も良く示されるように、変形可能モールド22は、ガラスシートGをフラットな間及び曲げ中に水平移動のために支持して搬送するべくモールド部材24によって支持される回転可能な搬送要素42を有する水平コンベア40によって具現化される。
【0019】
図1〜図5を参照すると、曲げステーション20は、対向関係で下側変形可能モールド22と協働するとともに複数のモールド部材46を有する上側変形可能モールド44も含んでおり、モールド部材46は、ガラスシートと係合するとともに、ガラスシートを曲げるために互いに対して移動することができる。上側変形可能モールド44は、そのモールド部材46間で延びることにより前述した下側リンケージ26とほぼ同じ構造を伴ってモールド部材の互いに対する移動を制御するリンケージ48を含む。より具体的には、上側リンケージ48は、例えば図14に示される接続部50によってそのモールド部材46に対して接続固定されるコネクタリンク28を含んでおり、また、コネクタリンク28は、フラットな間及び曲げ中にガラスシートと平行に延びる軸Aを中心とする互いに対する回動接続部32を有する。また、下側リンケージ26と同様に上側リンケージ48は、コネクタリンクに対する軸Bを中心とする回動接続部36を有する制御リンク34も含んでおり、軸Bは、図2の場合のようにフラットな間及び曲げ中、例えば図3,3a,11b,11c,11d,11eに示される曲げ形状までガラスシートに対して垂直に延びている。下側リンケージ26と同様に上側リンケージ48の制御リンク34は、互いに対するユニバーサル接続部38を有する。上側リンケージ48のこの構造は、前述した下側変形可能モールド及びリンケージとほぼ同じ態様で上側変形可能モールド44のモールド部材46を移動させることにより、下側変形可能モールドと協働して一定の半径の湾曲形状への曲げ或いは例えば図3a,11b,11c,11d,11eに示される他の曲げ形状への曲げを行う。下側変形可能モールド22と同様に上側変形可能モールド44のリンケージ48には、少なくとも1つの制御リンク着脱可能接続部、図6に概略的に示されるように実際には複数の制御リンク着脱可能接続部39が設けられており、これらの制御リンク着脱可能接続部39は、下側リンケージ26と関連して前述した方法と同じ方法でその他方側でのリンケージ移動とは無関係にその一方側でのリンケージ移動によりガラスシートシート曲げを可能にするべく取り外しできる。より具体的には、下側リンケージと同様、上側リンケージ48は中央制御リンク着脱可能接続部39を有しており、これらの制御リンク着脱可能接続部39のうちの幾つかは、下側リンケージ26と全く同様に、その右側にある。下側リンケージ26と関連して前述したように、複数の制御リンク着脱可能接続部39を設けることにより、異なるサイズのガラスシートを異なる曲げ形状へと曲げることができる。
【0020】
前述したように、下側変形可能モールド22は水平コンベア40によって具現化されるように示されており、水平コンベア40の回転可能な搬送要素42は、ガラスシートGをフラットな間及び曲げ中に水平移動のために支持して搬送するべく下側変形可能モールドのモールド部材24によって支持される。上側変形可能モールド44は、対向関係でガラスシートを搬送する下側変形可能モールドよりも上側に位置される上側変形可能モールドとして具現化される。上側変形可能モールドのモールド部材46には、ガラスシートと係合する回転可能要素52が設けられている。前述した第1のリンケージ26と略同様の態様でリンケージ48の制御下でのモールド部材46の移動は、下側変形可能モールドと協働してガラスシートGの一定半径の湾曲形状への曲げを引き起こし、或いは、図3a,11b,11c,11d,11eに示されるように制御リンク着脱可能接続部39によって可能なガラスシートGの他の曲げ形状への曲げを引き起こす。
【0021】
図9及び図10に示されるように、各コネクタリンク28上には、一対の制御リンク34がX形状で回動可能に装着されている。そのような構造は、コネクタリンク間の回動接続部32に対する負荷を減少させ、それにより、より剛性のある構造を与える。また、図7及び図8に示されるように、制御リンク34間のユニバーサル接続部38は、球状ベアリング54として構成されるように示されている。より具体的には、各制御リンクは、ピン58を装着するフォーク状端部56を有するとともに、隣接する制御リンクのフォーク状端部56によって受けられる他の端部60も有する。各ピン58は、関連する制御リンクのフォーク状端部56に対して内側球状ベアリング要素62を装着し、一方、各制御リンク端部60は外側ベアリング要素64を装着する。したがって、内側要素及び外側要素62,64の係合された球状面は、前述したように回動を行う。そのため、各コネクタリンク28上には、これらの球状ベアリング54によって互いに接続される一対の制御リンク34がX形状で装着されている。他のユニバーサルタイプの接続部を利用することができるが、X形状の制御リンク34の対と関連した球状ベアリングの使用により、容易に組み立てることができる比較的経済的な構造をもってリンケージ移動の正確な制御が成される。
【0022】
下側及び上側変形可能モールド22,44が図2のフラット形状から曲げ形状へと動くと、下側変形可能モールドの動きを制御する下側リンケージ26が引き延ばされ、一方、上側変形可能モールドの動きを制御する上側リンケージ48が短く縮められる。つまり、下側リンケージ26が図10に示されるように構成され、それにより、下側リンケージ26の制御リンク34は、曲げが進行するにつれてX形状から更に真直ぐな形状へと内側に移動するとともに、次のサイクルに備えて元のフラット形状へ戻る際に真直ぐな形状からX形状へと外側に移動する。一方、上側変形可能モールドの動きを制御する上側リンケージ48の制御リンク34は、曲げが進行するにつれて、真直ぐな形態から大きなX形状へと外側へ移動され、また、これらの制御リンク34は、第2の変形可能モールドが次のサイクルに備えて元のフラット形状へ戻される際に小さいX形状へと内側に回動する。
【0023】
図1,2,14に示されるように、下側及び上側変形可能モールド22,44のモールド部材24,46はそれぞれ、両端部24a,24b及び46a,46b(図14)を含む細長い形状を有する。下側及び上側変形可能モールド22,24のリンケージ26,48は、隣接する端部24a,46aでそれぞれのモールド部材24,46の隣接する端部24a,46aに対して固定された前述した接続部30,50を有する。下側及び上側変形可能モールド22,44はそれぞれ、前述したリンケージと同じ構造を成し且つそれぞれのモールド部材24,46に対する固定接続部30,50を反対側の隣接端部24b,46bに有する他の下側及び上側リンケージ26,48を他のリンケージとして有する。細長い各モールド部材24,46は、急冷開口66(図15)を有する急冷チューブとして構成されており、例えば加熱強化又は焼き戻しのために曲げ後にガラスシートを急冷(焼入れ)するために急冷開口66を通じて急冷ガスが供給される。より具体的には、図1,2,3に示されるように、細長い急冷管路68が工場の床70の上に装着されて円形断面を有しており、この丸い断面から柔軟な急冷管路72が細長い各下側急冷チューブ24へと離間した位置に沿って延びている。加圧急冷空気が、関連するダンパ76の制御下で、供給管路74を通じて下側急冷管路68へと供給され、それにより、加圧急冷ガスを、柔軟な管路72を介して、曲げられたガラスシートの下側へと供給することができる。
【0024】
引き続いて図1〜図3を参照すると、曲げ・冷却曲げステーションのフレームワーク78は、前述したように工場の床に装着された下側急冷管路68と同様に円形断面を有する細長い形状を成す一対の上側急冷管路80を支持している。柔軟な急冷管路82は、曲げステーションの長さに沿って離間した位置で上側急冷管路80を上側変形可能モールド44の各上側急冷チューブ46と接続する。関連するダンパ86によって制御される供給管路84は、上側急冷管路80に対して急冷ガスを供給し、それにより、柔軟な冷却管路82を通じて急冷ガスを細長い上側急冷チューブ46へと流すとともに、最終的に、上側急冷チューブ46の急冷開口を通じて急冷ガスを流して、前述したように下側変形可能モールドの急冷チューブ24によってガラスシートの下面へと供給される急冷ガスと協働して曲げられたガラスシートの上面を急冷する。
【0025】
図14及び図15に示されるように、各急冷チューブ24,46はその上に装着された急冷プレナム88を含んでおり、その場合、それぞれの変形可能モールド22,44の回転可能要素42,52が急冷プレナム間の急冷チューブ上に装着される。各急冷プレナム88は、実際にはワンピースキャストアルミニウム構造を有するが、図示のように、コネクタ90によって固定されるツーピースキャストアルミニウム構造を有し、それにより、各急冷プレナムの円形入口92(図15)が関連する急冷チューブからその急冷開口66へと急冷ガスを供給するようになっている。また、急冷プレナム88は、ガラスシートを曲げ後に急冷する急冷ガスの均一な分布を与えるように位置されて方向付けられる急冷開口66と互いに嵌合する端部94も有する。
【0026】
図13を参照すると、下側変形可能モールド22は、その長さに沿って位置された複数の変形可能駆動シャフト96を含む。これらの変形可能駆動シャフト96は、下側変形可能モールド22の回転可能な搬送要素42を支持しており、搬送要素42を貫通する開口と駆動係合する断面を有する適当なプラスチックから構成されていてもよい。各駆動シャフト96の両端部は、下側変形可能モールドの両側面上にそれぞれ位置された一対の側方に離間するモールド装着部材100上に取り付けられる駆動ジャーナル98によって受けられる。図4と図12とを組み合わせて参照することにより示されるように、下側変形可能モールドの各装着部材100上には、変形可能駆動シャフト96の隣接端部104(図13)を駆動するために駆動機構102が装着されている。この駆動は電動機106によって行われ、電動機106の出力108は、遊動スプロケット112によって受けられる連続チェーン110と、テンション調整ソケット114と、変形可能駆動シャフトの端部104に接続された駆動スプロケット116とを駆動させる。駆動シャフト96のこの駆動は、図2に示されるようにフラットなガラスシートが下側変形可能モールド22と上側変形可能モールド44との間で受けられるとき及び曲げられている間及び前述したように加熱強化又は焼き戻しを行うための急冷中の曲げ後において行われる。
【0027】
なお、図13に示される変形可能駆動シャフト96はL形状のジャーナル118を有するとともに、当該ジャーナルの方向は、1つの駆動シャフトから他の駆動シャフトへと搬送方向に沿って切り換えられることが好ましく、それにより、搬送要素42は、曲げられるべきガラスシートのストリップマーキングを防止するために異なる位置でガラスシートと係合する。これらのジャーナル118は、下側急冷チューブ24上にマウント120によって支持されるとともに、搬送要素を互いから及びジャーナル118から離間させる管状スペーサを用いて隣接する搬送要素42間で変形可能駆動シャフトを受ける。より具体的には、中央駆動シャフトは、管状スペーサを貫通するとともに前述したように搬送要素42の駆動開口を貫通して延びており、それにより、搬送要素を互いに対して及びジャーナル118に対して位置付けるスペーサを伴う駆動を与える。また、各搬送要素42及び上側変形可能モールドの回転可能要素52が、ガラスシートと係合するケブラー等の芳香族ポリアミド繊維の外側環状リングを有することに留意すべきである。
【0028】
上側変形可能モールドの回転可能要素52は、実際には、下側変形可能モールド上の図12に示されるシャフトのような変形可能であるが駆動されないシャフト上に装着される。しかしながら、図13,15,16に示されるように、上側変形可能モールドの回転可能要素52はそれぞれ、1つの回転可能要素から次の回転可能要素へと搬送方向に沿って交互に位置された状態で、締結具124により関連する上側急冷チューブ46に対して固定される非対称なジャーナル122によって回転可能に装着することもでき、それにより、下側変形可能モールドの搬送要素42と同様に、1つの位置でのみ係合することによる加熱ガラスシートのストリップマーキングが存在しない。
【0029】
図14に示されるように、下側及び上側ローラ42,52は、下側及び上側急冷プレナム88と同様に垂直に位置合わせされた関係にある。しかしながら、例えば本発明の譲受人に対して譲渡され且つその開示内容全体が参照することにより本願に組み入れられるThomas J.Zalesak及びAlfredo Serranoの米国特許第6,378,339号によって開示されるように、上側ローラ52を下側ローラ42の中間に位置させることもできる。
【0030】
前述した図6に示される下側及び上側リンケージ26,48はそれぞれ、その構造が図7に最も良く示されるコネクタリンク28を有する。より具体的には、各コネクタリンク28はコネクタリンク部材126を有しており、コネクタリンク部材126は、図9及び図10に示されるように、フォーク状端部128と他の端部130とを有しており、他の端部130は、関連する回動接続部32の回動ピン132によって固定される互いに嵌合する関係で隣接するリンク部材126のフォーク状端部によって受けられる。また、各コネクタリンク26は、接続を強固にする相互嵌合される係合部138を用いて溶接部136によってリンクチューブ126に対して固定されるリンクチューブ134も有する。各コネクタリンク28のリンクシャフト140は、リンクチューブ134内に受けられるとともに、捩じ込みボルトによって具現化される軸方向コネクタ142によってリンク部材126に対して固定される一端部を有する。リンクチューブ134の他端に隣接して、90度の間隔で離間されるネジ付き調整器144は、コネクタリンクの軸Bに沿ってリンクシャフト144を位置決めしている。
【0031】
図6に示されるように下側及び上側リンケージ26,48の中心の左側において、コネクタリンク28及び制御リンク34は図7に示される構造を有する。より具体的には、制御リンク34は、コネクタ142と反対側のリンクシャフト140上に装着されるとともに、制御リンクを互いから離間させるブシュ148を用いてネジ付きロックナット146によって固定される。また、各制御リンク34は一対の減摩ベアリング150を有しており、当該減摩ベアリングの内側レースは直径が減少されたリンクシャフト部152によって装着され且つ減摩ベアリングの外側レースは制御シャフトに固定されており、それにより、レース間のベアリング要素は、制御リンクを回動させるために転がり接触により制御リンクを支持するようになっている。また、隣接するコネクタリンク28回動接続部32からの制御リンク34の離間関係、及び、ガラスシートに対する回動接続部32の軸Aの平行関係、並びに、制御リンク回動の軸Bの垂直関係は、前述したように曲げられたガラスシートの一定の曲率半径を与える。これに関連して、制御リンク34がそれらの図示された角度を成す関係から真直ぐになる度合いは直線から約10°−15°に限定されるべきであり、それにより、図9及び図10と関連して前述したように更に角度を成す位置へ向けて試みられる逆移動時に結合(binding)が生じないようになることに留意すべきである。
【0032】
図6に示される下側及び上側リンケージ26,48の中心及びその右側において、接続リンク及び制御リンクは図7a及び図7bに示されるように構成されている。この場合、制御リンク34は着脱可能接続部39を有しており、この着脱可能接続部39の着脱により、リンケージの左側の曲げとは無関係にリンケージの右側を曲げることができる。より具体的には、フォーク状端部56及び端部60によって具現化される各制御リンク34の部分は、その回動軸Bから反対方向に延びるとともに、ピン39pによって互いに対して選択的に取り付けられ或いは互いから取り外される。取り付け時、各制御リンクのこれらの制御リンク部分56,60は、ガラスシートの一定半径曲げを行うべく図7に関連して説明した制御リンクとして機能するために互いに回動する。ピン39pを取り外すと、制御リンク端部56,60を互いに無関係に回動させることができ、それにより、その右側の曲げをその左側の曲げとは無関係に行うことができる。これは、結果として、取り外された制御リンクが、取り外し部分の反対側でコネクタリンク28の曲げを調整するように機能しないからである。アタッチメントクリップアセンブリ39aは、関連する制御リンク34の2つの異なる部分の穴を貫通して延びることにより当該部分に取り付く各ピンの両端部を着脱可能に固定し、一方、制御クリップアセンブリ39aを取り外すことにより、前述したようなその両側での様々な形態の曲げのためにピン39pを取り外すことができる。コネクタリンク28の垂直に位置合わせされた対の2つの制御リンク34に関連付けられた制御クリップアセンブリ39aの全ては、これらの制御リンクがリンケージに沿って利用される特定の位置を特定するキーを用いて互いに取り付けられてもよい。そのような位置特定は、曲げステーションの動作制御がその位置のために必要な曲げ動作の適した度合いを決定できるようにキーが挿入される適当な制御パネルによって監視されてもよい。前述した曲げに加えて様々な形態の曲げの更なる議論を進める前に曲げ動作が行われる方法について説明することは、曲げステーションの全ての態様を理解するのに役立つ。
【0033】
図4及び図5を参照すると、ガラスシート曲げステーション20は、フレームワーク78上に装着され且つ異なる態様の曲げを行うように選択的に動作可能な一次作動機構154及び二次作動機構155を有する作動機構153を含む。一次作動機構154は、曲げを行うために変形可能なプラテンが図2のフラット形状と図3に示されるような一定半径曲げ形状との間で移動するように下側及び上側リンケージ26,48を移動させるとともに、以下で更に十分に説明するようにリンケージのそれらの端部間の中心の取り外された接続部に対して対称な他の曲げを行うために使用することもできる。二次作動機構155は、以下で更に十分に説明するように下側及び上側リンケージの取り外された制御リンケージ接続部に対して非対称な曲げを行うようになっている。一次作動機構154及び二次作動機構155の両方が図11に概略的に示されている。二次作動機構155の動作については、最初に一次作動機構154の動作の説明をした後に行う。
【0034】
図4及び図5に示されるように、一次作動機構154は、例えば図3に示される上側に凹の形状へのその移動を行うことによりモールド部材24,46すなわち急冷チューブを移動させてそれらの間でガラスシートを前述したように一定半径の上側に凹の形状へと曲げるために、下側及び上側リンケージ26,48に対する接続部156,158,160を有する。図4に示されるように、下側リンケージ26は、フレームワーク78に対して固定された中央接続部162を有する。この固定された中央接続部は、中央コネクタリンク28のコネクタリンクチューブ134からの適切なリンク延在部164(図6)によって形成される。この場合、この延在部は、前述したように制御リンクの回動を妨げないように関連する制御リンクの反対側に位置される部分を有する。図4に示されるように下側リンケージ26の各端部は、作動機構154に対する関連する端部接続部156も有する。また、上側変形可能モールドの上側リンケージ48は、上側リンケージ48の中央に対する作動機構の接続部160を含む中央支持体166を有する。より具体的には、この中央接続部160は、図6に示されるように、前述したように制御リンクの回動を妨げないように関連する制御リンク34の周囲で延びるリンク延在部168により、中央コネクタリンク28に対して設けられている。また、上側変形可能モールドの上側リンケージ48は、図4に示されるように作動機構154に対する端部接続部158も有する。
【0035】
図4及び図5に示されるように、一次作動機構154は、下側及び上側変形可能モールドの下側及び上側リンケージ26,48の端部接続部156,158のそれぞれに対して接続される柔軟部材170,172を含む。これらの柔軟部材はチェーンによって具現化されることが好ましい。図5及び図11に示されるように、一次作動機構154は、リンケージ端部接続部156,158に対して接続されるチェーンによって具現化される柔軟部材170,172を受ける外側螺旋面又はカム面を持つホイール174,176を有する。電動機である第1のアクチュエータ178は、後述するようにホイールを両方向に回転させることにより、柔軟部材170,172をそれらの関連するホイール174,176上で巻き付け且つ繰り出して、変形可能モールドをフラット形状と曲げ形状との間で移動させる。無論、回転度合いを大きくすればするほど、巻回量も多くなり、それにより、フラット形状から更に短い一定の曲率半径へと更に大きな程度まで曲げられる。
【0036】
図11に示されるように、一次作動機構154は第1及び第2の回転アクチュエータ部材180,182を含んでおり、これらの回転アクチュエータ部材のうちの一方、具体的にはアクチュエータ部材180は第1のアクチュエータ78によって駆動される。作動機構の第2の回転アクチュエータ184は、第1及び第2の回転アクチュエータ部材180,182を接続するとともに、これらのアクチュエータ部材間の相対的な回転を選択的に妨げ或いは行うようになっている。より具体的には、この第2の回転アクチュエータ184は、第1の回転アクチュエータと同様に電動機であるとともに、回転アクチュエータ部材182上に装着されており、回転アクチュエータ部材182の回転出力部は例えばベルト、ギヤ又はチェーンドライブによって他方の回転アクチュエータ部材180に対して回転可能に接続されている。
【0037】
引き続いて図11を参照すると、下側変形可能モールドの下側リンケージの可動端部接続部に対して接続される柔軟部材170を受けるホイール174は、一方の回転アクチュエータ部材上、具体的には前述したようにアクチュエータ178によって駆動される一方の回転アクチュエータ部材180上に固定されている。上側変形可能モールドのリンケージの可動端部接続部に対して接続される柔軟部材172を受けるホイール176は、図示のように回転アクチュエータ部材182である他方の回転アクチュエータ部材に対して固定されている。より具体的には、これらの回転アクチュエータ部材180,182はそれぞれ、中央シャフト及びシャフトを受けるチューブとして示されており、それにより、第2の回転アクチュエータ184は、シャフトとチューブとの間で接続を行うとともに、前述したようにこれらの間の相対的な回転を与えるようになっている。なお、図4及び図5に示されるように、柔軟部材170,172は、フレームワーク78上に回転可能に装着されたスプロケットによって具現化されることが好ましい関連する遊動ホイール185上にわたって延びており、これにより、中央に装着された作動機構154を、必要に応じて角度を成す曲げを行うことにより両方のリンケージ26,48の両端に対して垂直に接続することができる。以下で更に十分に説明するように、リンケージ中央の一方側にある遊動ホイール185は、二次作動機構155の制御下でフレームワーク上に垂直移動のために支持されている。また、各変形可能モールド22,44の両端にあるリンケージ26,48はそれぞれ柔軟部材170,172及び関連するホイール174,176を有しており、それにより、各変形可能モールドの各端部のリンケージは、他端のリンケージと同じ態様で曲げられる。同様に、以下で更に十分に説明するように、各上側リンケージ48の中央を支持する中央支持体166も存在する。
【0038】
図11に示されるように、上側変形可能モールドの上側リンケージ48のための各中央支持体166は、ホイールアセンブリ186を有するとともに、図4に示されるように上側変形可能モールドの曲げを制御する上側リンケージ48の中央に対する前述した接続部160を有する。より具体的には、中央支持体166は、シャフト190が貫通して延びるジャーナル188を含むとともに、その両端に装着された一対のホイール192を有しており、また、支持部材194は、前述したように、ジャーナル188から、上側リンケージの中央に対する図4に示される接続部160へと下方へ垂れ下がっている。また、図11に最も良く示されるように、中央支持体166は、ホイールアセンブリ186の周囲に両方向で巻き付けられるチェーンにより好ましくは具現化される一対の柔軟部材196も有する。また、中央支持体166は、前述したようにシャフト及びシャフトが貫通して延びるチューブである第1及び第2の回転アクチュエータ部材180,182によって装着された一対のホイール198,200もそれぞれ含む。これらのホイール198,200はそれぞれ、柔軟部材196を互いに反対に巻き付けられた方向で受ける。
【0039】
一次作動機構154の第1のアクチュエータ178の動作は、前述したように、両方のリンケージの端部接続部156,158(図4)を移動させて下側変形可能モールドと上側変形可能モールドとの間でガラスシートの曲げを行い、一方、中央支持体166は上側リンケージ48の中央接続部160を静止状態に保つ。この静止支持は、第1のアクチュエータ178の動作中に図11に示されるように一方のホイール198又は200が関連する柔軟部材196を繰り出す間、他方のホイール198又は200が関連する柔軟部材を巻回し、それにより、ホイール192が回転し得る場合であっても、シャフト190が同じ垂直位置にとどまり、その結果、そのジャーナル188から図4に示される上側リンケージ中央接続部160へと垂れ下がる支持部材194が移動しないという事実に起因している。しかしながら、二次回転アクチュエータ184の動作は、図4に示される上側リンケージ48の中央接続部160及び端部接続部158を垂直に移動させて下側変形可能モールドと上側変形可能モールドとの間の間隔を変える第1及び第2の回転アクチュエータ部材180,182間の相対的な回転を与える。より具体的には、柔軟部材172が端部接続部を調整するように、回転部材180,182間の相対的な回転に起因して端部接続部の調整が行われる。また、中央支持体166の一方のホイール198が第1のアクチュエータ部材180上で静止状態を保っている間、中央支持体166の他方のホイール200が回転され、その結果として、ホイールアセンブリ186が回転するとともに、有効な巻き付け或いは繰り出しがなされて、シャフト190の垂直位置及び支持部材194が上側リンケージ48の中央接続部160(図4)へと垂れ下がっているシャフト190のジャーナル188の垂直位置が変わる。
【0040】
なお、曲げサイクル中、一次作動機構154の両方のアクチュエータ178,184を同時に作動させることができる。アクチュエータ178,184のこの同時作動により、フラット形状の間、下側及び上側変形可能モールド22,24間の間隔を大きくして、モールド間でのガラスシートの移動を容易にすることができる。その後、アクチュエータの同時作動は、曲げが行われているときに上側変形可能モールド44を下側変形可能モールド22へ向けて下方へ移動させる。無論、第2のアクチュエータ184は、上側変形可能モールド44が下側変形可能モールド22へ向けて下方へ移動してガラスシート厚にほぼ等しい離間関係となった後に動作を終了しなければならない。次のサイクルに備えて元のフラット形状へと戻る間、両方のアクチュエータ178,184の動作は、上側変形可能モールド44を下側変形可能モールド22から離れるように上方へと移動させ、曲げが始まる更に離れた離間関係を形成する。この動作により、対向する変形可能モールド22,44は、最初に、ガラスシートの厚さよりも大きい厚さで互いに離間することができ、その後、変形可能モールドを同時に曲げて、モールドを互いの方へと移動させることにより、両方のモールドをガラスシートと係合させてその曲げを行うことができる。その後、変形可能モールドは、曲げられたガラスシートを急冷するために前述したように急冷ガスを供給してもよい。また、変形可能モールド22が上下の配置形態で変形可能モールド44の下側に位置され、その場合、下側変形可能モールド22が前述したようにコンベアとして機能し、また、モールドは、それらが同時に互いの方へ移動される際に上側に凹の形状へと曲げられ、その場合、上側変形可能モールド44が下方へ移動されて、モールドの互いの方へ向けた移動が成される。また、リンケージの端部における互いの方へ向けたこのモールド移動は、前述したように両方のアクチュエータ178,184が作動機構を作動させている状態で上側リンケージ端部が下側リンケージ端部よりもゆっくりと上方へ移動するという点で相対的な移動であることは言うまでもない。
【0041】
図11及び図11aに示されるように、二次作動機構155は、曲げステーションの一方側で作動するように示されるとともに、取り外された接続部の他方側での任意の曲げから取り外されたリンケージ接続部の一方側でガラスシート曲げを行うようになっており、それにより、図11bに示される一定の曲率半径を伴う曲げ以外の曲げを行うことができる。例えば、曲げは、図11cに示されるように一定の曲率の2つの異なる領域を伴っていても良く、図11dに示されるように真直ぐな部分と一定の半径の湾曲した部分とを有するJ形状の曲げを伴っていても良く、或いは、図11eに示されるようにV湾曲を伴っていてもよい。
【0042】
図11に示されるように、二次作動機構155は、曲げステーションの一側に、第1の作動機構154のホイール185に対する接続部を有する。第1の作動機構154の柔軟部材170,172は、第2の作動機構155によって制御されるこれらのホイール185へと延びるとともに、前述したようにリンケージ端部へと下方に向けて延びている。また、柔軟部材170,172はそれぞれ、任意の適した態様でフレームワーク上に回転可能に装着されるホイール202(例えばチェーンスプロケット)の下側で延びている。二次作動機構155によるホイール185の垂直上方への移動により、柔軟部材170,172は、曲げステーションの他方側での任意のリンケージ移動とは無関係に曲げステーションの一方側での関連するリンケージ端部の上方への移動を行うために、固定されたホイール202へ向けて下方へ延びた後、ホイール185へ向けて上方へ延びる。これが前述した取り外された制御リンク接続部に起因して可能であることを思い出されたい。
【0043】
図11aに示されるように、二次作動機構は一対の電気アクチュエータモータ204,206を含むように開示されており、各電気アクチュエータモータ204,206は一対のホイール又はスプロケット208を駆動させ、スプロケット208からはチェーン210によって具現化された柔軟部材が延びている。これらのチェーン210はホイール又はスプロケット212へと延びており、スプロケット212は垂直に移動可能なハウジング214へと下方に向けて延びており、ハウジング214上には曲げステーションの一方側でホイール185が回転可能に支持されている。図11の先の説明から分かるように、これらのホイール185は、一次作動機構154から関連するリンケージ端部へと下方へ向けて延びる柔軟部材又はチェーン170,172を支持する。垂直に移動可能な各ハウジング214は、図11aに示されるように関連する減摩リニアベアリング216によってフレームワーク上に支持されている。任意のチェーンの伸びを減らすため、ホイール又はスプロケット208又は212の周囲で曲がらない柔軟部材210の部分は、フレームワーク上の滑車面によって支持された中実ロッドであってもよい。
【0044】
電動機のうちの一方204は、曲げステーションの一方側の下側リンケージに関連付けられたホイール185の垂直移動を行い、また、他方の電動機206は、曲げステーションの一方側の上側リンケージに関連付けられたホイール185の垂直移動を行う。
【0045】
前述したように、一次作動機構154は、例えば図3及び図11bに示されるようにガラスシートの一定半径曲げを行うように接続された制御リンク34の全てとともに動作される。例えば図6に示される下側及び上側リンケージの垂直に位置合わせされたコネクタリンク28に関連付けられた制御リンク34の組のうちの1つを取り外すと、その各側で異なる垂直移動を行うことができる一方、他の接続された制御リンクが、取り外された制御リンクの各側で一定半径曲げを行い、その結果、図11cに示される2つの異なる一定の曲率半径が得られる。より具体的には、一次及び二次作動機構154,155の両方が作動され、それにより、リンケージ端部の大きな上方移動が得られるとともに、曲げステーションの一側で曲げが行われる。この場合、二次作動機構は、隣接するリンケージ端部の更なる上方移動を行う。
【0046】
図3a及び図11dに示されるように、リンケージの一端を上方へ移動させつつその他端を取り外された制御リンクの他方側で静止したままにするための二次作動機構のみの動作によって果たすことができるJ曲げを行うこともできる。平面性を確保するため、特定のコネクタリンクに対する固定された接続部間で延びてこれらのコネクタリンク間のそれらの接続された回動軸を中心とする回動を防止する異なる構造を有していてもよいロック部材218を利用することもできる。また、適切な長さのロック部材218の挿入のために図14に示されるようにモールド部材46上に装着することによりそのような曲げを防止する管状部材220を有することもできる。利用される構造にかかわらず、ロック部材は、J曲げの直線部分上に平坦性を確保する。
【0047】
また、曲げステーションは、図11eに示されるようにV曲げを行うために利用することもできる。そのような曲げは、取り外された制御リンクの両側に位置される一対のロック部材218を必要とする。制御リンクの取り外しがリンケージの中央であると、一次作動機構154のみの動作を利用するV曲げを行うことができる。取り外されたリンケージをその端部間のリンケージ中央に位置させることができない他のV曲げの場合、二次作動機構のみがV曲げを行うように動作される。これは、下側リンケージの中央がフレームワークに対して固定されているからである。
【0048】
任意の所定の曲げのために一次及び二次作動機構154,155が作動される度合いは、曲げ形状、曲げの程度、取り外された制御リンクのリンケージに沿う位置によって決まる。
【0049】
単一のガラスシート曲げ形状のみを扱う専用の機械においては、他方側での任意のガラスシート曲げ及びリンケージ移動とは無関係に二次作動機構が一方側の一次作動機構とともに機能し或いは単独で機能するリンケージ位置で任意の制御リンクを必要とすることなく機械の使用の全体にわたってリンケージの着脱可能接続部を取り外されたままにすることができることは言うまでもない。しかしながら、殆どの機械において、着脱可能接続部は、取り付け及び取り外しが行える制御リンクを有することが好ましい。同様に、動作及び構造の簡略さに起因して図示の構造が好ましいが、一次作動機構154及び二次作動機構155の構造を変えることができる。
【0050】
このように、本発明を実行する最良の形態について詳しく説明してきたが、この発明が関連する技術に精通する者は、以下の請求項によって規定される本発明を実施するための様々な他の構造及び実施形態を認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明にしたがって構成された曲げステーションを含むガラスシート曲げ装置の側面図である。
【図2】図1の2−2線に沿う曲げステーションの端面図であり、曲げステーションの変形可能モールドが曲げサイクル前のフラットな形状にある状態を示している。
【図3】図2に類似する端面図であるが、曲げステーションの変形可能モールドが一定半径の曲げ形状へと移動された後の状態を示している。
【図3a】図3に類似する図であるが、モールドがJ形状の非対称曲げを行う状態を示している。
【図4】図1の4−4線の方向に沿う端面図であり、変形可能モールドをフラット形状と一定半径の曲げ形状との間で協働して移動させるリンケージ及び作動機構を示している。
【図5】下側及び上側変形可能モールドをフラット形状と曲げ形状との間で協働して移動させるリンケージの場所及び作動機構の構造を更に示すための図4の5−5線の方向に沿う側面図である。
【図6】図4と同じ方向での拡大図であり、変形可能モールドの移動を制御するリンケージの構造を示している。
【図7】図6に示される各リンケージの左側の制御リンク及びコネクタリンクの構造を示すために部分的に断面がとられた更なる拡大図である。
【図7a】図7と類似しているが図6に示される各リンケージの右側に着脱可能接続部を有する制御リンク及びコネクタリンクの構造を示している。
【図7b】図6に示されるリンケージのそれらの右側の着脱可能接続部の構造を示すための図7aの7b−7b線の方向に沿う図である。
【図8】球状ベアリングにより具現化されることが好ましいユニバーサル接続部によりその制御リンク同士が互いに接続される態様を示すリンケージの更に拡大された部分図である。
【図9】その制御リンクが互いに一直線になる方向へ回動されるのを示すが右側に着脱可能接続部を伴うことなく示される、図6の9−9線の方向に沿う上側リンケージの下端平面図である。
【図10】その制御リンクが互いに一直線になる状態から離れるようにX形状へと回動されるのを示すが右側に着脱可能接続部を伴うことなく示される、図6の10−10線の方向に沿う下側リンケージの上端平面図である。
【図11】異なる曲げモードを行うようにリンケージを移動させるための一次作動機構及び二次作動機構を含む作動機構を示す概略図である。
【図11a】二次作動機構を更に示す斜視図である。
【図11b】下側リンケージを示す図であって、図3にも示される一定の曲率半径を伴う曲げを行っている状態を示す図である。
【図11c】図11bに類似する図であるが、2つの異なる一定の曲率半径を伴って曲げられた下側リンケージを示す図である。
【図11d】図11bに類似するが、図3aにも示される曲げに類似するJ形状を伴って曲げられた下側リンケージを示す他の図である。
【図11e】図11bに類似するが、浅いV形状へと曲げられた下側リンケージを示す更なる図である。
【図12】下側変形可能モールドの回転可能搬送要素を駆動する駆動機構を示すための図2の12−12線の方向に沿う側面図である。
【図13】下側変形可能モールドと上側変形可能モールドとの間にガラスシートが位置される態様を示すための図1の13−13線の方向に沿う長手方向図である。
【図14】下側変形可能モールドと上側変形可能モールドとの間にガラスシートが支持される態様を更に示すための図13の14−14線の方向に沿う側面図である。
【図15】変形可能モールドの急冷プレナムを更に示すための図14の15−15線の方向に沿う下端平面図である。
【図16】上側変形可能モールドを貫く図14の16−16線の方向に沿ってとられており、曲げ中にガラスシートと係合する回転可能搬送要素の位置決めを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱されたフラットなガラスシートを円筒状に曲げるためのガラスシート曲げステーションであって、
フレームワークと、
両端部を有する複数の細長いモールド部材をそれぞれが含む下側及び上側変形可能モールド、及び、曲げられるべきフラットなガラスシートを受けるために前記モールド部材によって支持される複数のロールアセンブリと、
前記下側及び上側変形可能モールドを前記フレームワーク上にそれぞれ支持するとともに、前記モールド部材の両端間でそれぞれ延びてモールド部材のフラット形状から円筒曲げ形状への移動を制御する下側及び上側リンケージの一対の組と、
を備え、
前記各リンケージが、そのモールド部材の関連する端部に接続固定されるコネクタリンクであって、曲げの全体にわたってガラスシートと平行に延びる軸を中心とするそれらの隣接するコネクタリンクに対する回動接続部を有するコネクタリンクを含み、
前記各リンケージが、曲げの全体にわたってガラスシートと垂直に延びる軸を中心とするそのコネクタリンクに対する対応する回動接続部を有する制御リンクと、隣接する前記制御リンクを互いに対して接続するユニバーサル接続部とを有し、
前記フレームワークによって装着されるとともに、一定の半径をもってガラスシートを曲げるために前記リンケージが前記下側及び上側変形可能モールドの前記モールド部材を移動させるように前記リンケージを移動させる一次作動機構を備え、
前記各リンケージが、その他方側でのリンケージ移動とは無関係にその一方側のリンケージ移動によってガラスシート曲げを行えるようにするべく着脱可能な少なくとも1つの制御リンク着脱可能接続部を有し、
前記フレームワークによって装着されるとともに、前記リンケージをそれらの制御リンクの取り外された接続部の一方側で移動させることにより取り外された接続部の他方側でのリンケージ移動とは無関係にガラスシートの曲げを行う二次作動機構を備える、ガラスシート曲げステーション。
【請求項2】
前記各リンケージが両端部を有し、前記一次作動機構が、円筒曲げを作動させるために前記各リンケージの両端に対する柔軟コネクタを有し、前記各下側リンケージが前記フレームワーク上に固定された中央接続部を有し、前記各上側リンケージが、前記一次作動機構に対する可動中央接続部を有し、それにより、前記上側リンケージの端部に対する前記柔軟コネクタと協働して、前記下側変形可能モールドから上方へ離れるように前記上側変形可能モールドの垂直移動を行って、それらの間で加熱されたガラスシートを受け、その後、円筒曲げに備えて前記上側変形可能モールドを前記下側モールドへ向けて下方へ移動させる、請求項1に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項3】
前記各コネクタリンク上には一対の制御リンクがX形状で装着されている、請求項2に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項4】
前記制御リンクの互いに対する前記ユニバーサル接続部が球状ベアリングを備える、請求項2に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項5】
前記各リンケージの1つのコネクタリンクの制御リンクの各対が、その回動軸から両方向に延びる一対の部分であって、選択的に、円筒曲げを可能にするためにそのリンケージの着脱可能接続部により互いに取り付けられ或いは取り外された接続部の他方側とは無関係に前記二次作動機構によるその一方側での曲げを可能にするために互いから取り外される一対の部分を有する、請求項3に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項6】
前記各着脱可能接続部が、その制御リンク部分を互いに回動可能に取り付け且つその他方側でのリンケージ移動とは無関係にその一方側でリンケージ移動によるガラスシート曲げを可能にするようにその制御リンク部分を互いに独立に回動させるべく取り外すための着脱可能コネクタを含む、請求項5に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項7】
前記各リンケージの前記制御リンクが複数の着脱可能接続部を含む、請求項2に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項8】
前記各リンケージの前記制御リンク着脱可能接続部が、前記リンケージ端部間のその中央及び前記リンケージの中央の一方側に位置されている、請求項7に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項9】
前記各リンケージの複数のコネクタリンクの制御リンクの各対がそれぞれ、その回動軸から両方向に延びる一対の部分であって、選択的に、円筒曲げを可能にするためにリンケージの着脱可能接続部により互いに取り付けられ或いは取り外された接続部の他方側でのリンケージ移動とは無関係に前記二次作動機構によるその一方側でのリンケージ移動によるガラスシート曲げを可能にするために互いから取り外される一対の部分を有する、請求項3に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項10】
前記二次作動機構が、前記着脱可能接続部の他方側とは無関係に曲げを行うために着脱可能接続部の一方側で前記下側及び上側リンケージの端部をそれぞれ垂直に移動させるための2つのアクチュエータモータを含む、請求項2に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項11】
前記二次作動機構の前記各アクチュエータモータが、取り外された接続部の一方側で関連するリンケージの端部の垂直移動を行う一対の柔軟コネクタを含む、請求項10に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項12】
前記着脱可能接続部の一方側で前記一次作動機構の柔軟コネクタを受ける制御ホイールを更に含み、前記二次作動機構の前記柔軟コネクタが、前記着脱可能接続部の一方側の前記一次作動機構の柔軟部材と協働して前記着脱可能接続部の一方側でリンケージ端部の垂直移動と関連するガラスシート曲げとを行うその垂直移動を成すための前記制御ホイールに対する対応する接続部を有する、請求項9に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項13】
前記二次作動機構の前記柔軟コネクタ及び前記アクチュエータモータの起動力下で前記制御ホイールを垂直移動できるように前記フレームワーク上に装着する減摩リニアベアリングを更に含む、請求項12に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項14】
前記各リンケージが、取り外された接続部の他方側でガラスシートの曲げを防止するために取り外された接続部の他方側において前記コネクタリンク間で延びるロック部材を含む、請求項1に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項15】
前記各リンケージが、取り外された接続部の両側でガラスシートの曲げを防止するが着脱可能接続部でのV曲げを可能にするために取り外された接続部の両側において前記コネクタリンク間でそれぞれ延びる一対のロック部材を含む、請求項1に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項16】
前記細長いモールド部材のそれぞれが急冷開口を有する急冷チューブを備え、曲げられたガラスシートを急冷するために前記急冷開口を通じて急冷ガスが供給される、請求項1に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項17】
前記各急冷チューブが、その上に前記ロールアセンブリとともに装着される急冷プレナムであって、曲げられたガラスシートを急冷するために急冷ガスが供給される前記急冷開口を画定する急冷プレナムと、前記下側モールドの前記急冷チューブ上に装着された前記ロールアセンブリを回転駆動するための駆動機構とを含み、前記上側モールドの前記急冷チューブ上に装着された前記ロールアセンブリが駆動されない遊動ロールアセンブリである、請求項16に記載のガラスシート曲げステーション。
【請求項18】
前記各リンケージが両端部を有し、前記一次作動機構が、円筒曲げを作動させるために前記各リンケージの両端に対する柔軟コネクタを有し、前記各下側リンケージが前記フレームワーク上に固定された中央接続部を有し、前記各リンケージの前記各コネクタリンク上には一対の制御リンクがX形状で装着され、前記各上側リンケージが、前記一次作動機構に対する可動中央接続部を有し、それにより、前記上側リンケージの端部に対する前記柔軟コネクタと協働して、前記下側変形可能モールドから上方へ離れるように前記上側変形可能モールドの垂直移動を行って、それらの間で加熱されたガラスシートを受け、その後、円筒曲げに備えて前記上側変形可能モールドを前記下側モールドへ向けて下方へ移動させ、前記各リンケージの少なくとも1つのコネクタリンクの制御リンクの対が、その回動軸から両方向に延びる一対の部分であって、選択的に、円筒曲げを可能にするためにリンケージの着脱可能接続部により互いに取り付けられ或いは取り外された接続部の他方側でのリンケージ移動とは無関係に前記二次作動機構によるその一方側でのリンケージ移動によるガラスシート曲げを可能にするために互いから取り外される一対の部分を有する、請求項1に記載のガラスシート曲げステーション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3a】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図11d】
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【図11e】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2008−540317(P2008−540317A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−511133(P2008−511133)
【出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/014725
【国際公開番号】WO2006/124185
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(507367091)グラステック インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】