説明

ガルバニセルの電極ジオメトリ

本発明は、電極スタック(5)を有するガルバニセル(1、10)に関する。当該電極スタックは、少なくとも1つの、特にシート状に形成されたアノード電極(2)と、特にシート状に形成されたカソード電極(3)と、特にシート状に形成された、当該電極(2、3)間に配置されたセパレータ(4)と、を有している。本発明によると、セパレータ(4)は、その外側輪郭において、当該外側輪郭に関して内側に向かって設けられた切欠部(42a、42b)を少なくとも1つ有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載のガルバニセルに関する。本発明は、自動車の駆動力を供給するためのリチウムイオンバッテリに関連して説明される。本発明は、ガルバニセルの化学的性質や型にも関係なく、また、供給される駆動力の種類にも関係なく利用できることに注意が必要である。
【背景技術】
【0002】
先行技術からは、リチウムイオンバッテリで、そのガルバニセルが特に機械的な破損の結果、バッテリの残りのアセンブリもしくは周囲に損害を加え得るリチウムイオンバッテリが知られている。例えば、バッテリから化学物質が流出することがあり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、ガルバニセルをより確実なものとして構成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、請求項1の特徴を有するガルバニセルによって解決される。さらに本発明は、独立請求項の特徴を有するガルバニセルによって解決される。好ましい、および、有利なさらなる構成は、従属請求項の対象である。本発明に係るガルバニセルの好ましい利用は、独立請求項の対象である。
【0005】
本課題の解決のために、略角柱状の電極スタックを具備するガルバニセルが提案される。当該電極スタックは、少なくとも、
‐特にシート状に形成されたアノード電極、
‐特にシート状に形成されたカソード電極、および、
‐これらの電極の間に配置された、特にシート状に形成されたセパレータ、
を有する。
本発明によると、セパレータは、その外側輪郭において、当該外側輪郭に関して内側に向けて設けられた切欠部を少なくとも1つ有している。
【0006】
本発明においてガルバニセルは、化学的エネルギーの貯蔵および電気的エネルギーの放出に用いられる装置として理解される。そのために、本発明に係るガルバニセルは、電極スタックおよび電解質も有する。ガルバニセルを、充電時に電気的エネルギーを受容するように構成することもできる。その場合は、二次セルまたは蓄電池と呼ばれる。
【0007】
本発明において電極スタックは、ガルバニセルのアセンブリとして、化学的エネルギーの貯蔵および電気的エネルギーの放出に用いられる装置として理解される。電気的エネルギーが放出される前に、貯蔵された化学的エネルギーは、電気的エネルギーに変換される。充電の間に、電極スタックもしくはガルバニセルに供給された電気的エネルギーは、化学的エネルギーに変換され、貯蔵される。そのために、電極スタックは複数の層、少なくとも1つのアノード電極、カソード電極、およびセパレータ層を有している。当該層は重ね合わされるか、もしくは積層されている。セパレータ層は、少なくとも部分的に、アノード層およびカソード層の間に配置されている。好ましくは、こうした層の連続は、電極スタック内部において複数回繰り返される。好ましくは、いくつかの電極が互いに、特に導電的に接続されており、特に並列に接続されている。好ましくは、当該層は電極巻線になるように巻きつけられる。以下、「電極スタック」という概念は電極巻線にも使用される。
【0008】
本発明においてアノード電極もしくはアノードは、充電の際に電子を受容する、および/または正電荷を持つイオンを間隔に堆積させる装置として理解される。好ましくは、アノードは薄肉に形成されており、特に好ましくは、アノードの厚さはその最大辺長の5%よりも少ない。好ましくは、アノードは柔軟である。好ましくは、アノードは金属ホイルまたは金属網目状構造を有している。
【0009】
本発明においてカソード電極もしくはカソードは、放電の際、もしくは電気的エネルギーの放出の際、電子および正電荷を持つイオンを受容する装置として理解される。好ましくは、カソードは薄肉に形成されており、特に好ましくは、カソードの厚さはその最大辺長の5%よりも少ない。好ましくは、カソードは柔軟である。好ましくは、カソードは金属ホイルまたは金属網目状構造を有している。好ましくは、カソードの形状は、電極スタックのアノードの形状に略一致する。カソードは、アノードもしくは電解質との電気化学的相互作用のためにも設けられている。
【0010】
本発明においてセパレータ層もしくはセパレータは、アノードをカソードから分離し、離間する電気的絶縁装置としても理解される。セパレータ層もしくはセパレータは、電解質も少なくとも部分的に受容する。電解質は、好ましくはリチウムイオンを含んでいる。電解質は、電極スタックの隣接する層とも電気化学的作用で接続されている。好ましくは、セパレータの形状は、電極スタックのアノードの形状に略一致する。好ましくは、セパレータは薄肉に形成されており、特に好ましくは微孔ホイルとして形成されている。
【0011】
好ましくは、セパレータ層もしくはセパレータは添加剤で湿っている。添加剤は、セパレータ層もしくはセパレータの可動性を高める。特に好ましくは、湿らせる際にイオン添加剤が用いられる。好ましくは、セパレータ層もしくはセパレータは、少なくとも部分的に、少なくとも1つの電極の境界縁に亘って延在している。特に好ましくは、セパレータ層もしくはセパレータは、隣接する電極の全体の境界縁を越えて延伸している。
【0012】
本発明において切欠部は、電極スタックの層の領域であって、その外側輪郭に関して不完全に形成されている、もしくは欠けている領域として理解される。好ましくは、このような欠落箇所は外側輪郭の内側に存在し、本発明によれば、外側輪郭に接触するか、または外側輪郭を切断する。セパレータまたは電極の外側輪郭とは、積層方向に対して横および好ましくは垂直の面に関するその輪郭である。好ましくは、切欠部は弓形の境界を成している。好ましくは、多数のアノード電極、カソード電極、およびセパレータが電極スタック内に含まれている。このとき、1つのセパレータにのみ少なくとも1つの切欠部を設けること、または、複数のセパレータに少なくとも1つの切欠部を設けることが可能である。好ましくは、全てのセパレータに少なくとも1つの切欠部が形成されている。
【0013】
本発明に係る解決手段の利点は、セパレータ内の切欠部によって、特に電極の接触のための場所が創出されることにある。したがって、接触部は部分的にのみ、電極スタックの外側輪郭から突出する。本発明に係るガルバニセルの実施においては、接触部はバッテリの保護された領域に取り付けられる。当該領域は、自動車事故の際に、有害な影響にさらされる確率が比較的低い領域である。ガルバニセルの動作の確実性は、有害な力が発生した際、例えば自動車事故の際に、特に接触部がガルバニセルもしくはバッテリの保護された領域に配置されていることによって高められる。このようにして、課題は解決される。
【0014】
以下に、本発明の有利なさらなる実施形態について説明する。
【0015】
有利には、セパレータの切欠部は、同一の電極スタックの少なくとも1つの電極によって略覆われている。当該電極は、セパレータの切欠部の領域において突出しており、上面図においては、セパレータ内の当該切欠部を覆って、または、隠している。このとき、「略」という表現は、セパレータ内の当該切欠部が完全には覆われなくても良いということを意味している。ここで電極とは、好ましくは、電極スタック内でセパレータに隣接する電極を指している。それによって、切欠部を覆っている電極の電気的接触の利用可能性も改善される。その結果、例えば、先行技術とは異なる電気的接触手段および/または先行技術よりも大きな接触面が可能となり、確実性が向上する。好ましくは、電極の接触の領域は、電極スタックの外側輪郭を超えて突出はしない。
【0016】
有利には、セパレータは少なくとも2つの切欠部を有しており、そのうち、電極スタックにおいて第1の切欠部はアノード電極によって、第2の切欠部はカソード電極によって略覆われている。このとき、好ましくは、セパレータに隣接する電極が重要である。
【0017】
有利には、電極スタックは多数のセパレータを有しており、その切欠部は交互に、および好ましくは相互に、アノード電極およびカソード電極によって略覆われている。ここでも、好ましくはセパレータに隣接する電極によって覆われる。それによって、本発明に係るガルバニセルの確実性はさらに改善される。以上の点について、以下に図を用いてより詳細に説明する。
【0018】
本課題を解決するために、さらに電極スタックを有するガルバニセルが提案される。電極スタックは、少なくとも、
‐特にシート状に形成されたアノード電極(アノード)、
‐特にシート状に形成されたカソード電極(カソード)、および、
‐これらの電極の間に配置された、特にシート状に形成されたセパレータ、
を有する。本発明によると、電極およびセパレータは、その外側輪郭においてそれぞれ、当該外側輪郭に関して内側に向けて設けられた切欠部を少なくとも1つ有しており、当該切欠部は、電極スタックにおいて略重なり合うように配置され、もしくは調整されている。当該解決法の利点は、電極スタック内で重なり合う切欠部が、確実性を高める措置のために利用できる空間を提供することにある。以下により詳細に述べるように、このとき、ガルバニセルの外側の構造的な寸法は変更する必要がない。これに対して、先行技術においては、確実性を高めるための措置が、しばしば外側の構造的な過大寸法につながり、したがって、外側の構造的な寸法の負担になる。
【0019】
有利には、電極はそれぞれ略長方形の外側輪郭もしくは輪郭を有しており、それぞれ少なくとも1つの切欠部を有している。好ましくは、電極は電極スタック内に配置されており、極性が同じ少なくとも2つの電極の切欠部は略一致し、極性が異なる電極の切欠部は一致しない。好ましくは、少なくとも1つのセパレータは複数の切欠部を有している。当該切欠部は、電極スタックにおいて、電極内の切欠部と略一致するように設けられている。本発明において「斜め」とは、電極スタックにおいて、少なくとも1つのセパレータの第1の切欠部が、少なくとも1つの第1の電極の切欠部と一致し、反対の極性の少なくとも1つの電極によって略覆われることを意味している。少なくとも1つのセパレータの第2の切欠部は、少なくとも1つの第1の電極によって略覆われており、反対の極性の少なくとも1つの電極の切欠部と一致する。好ましくは、セパレータの2つの切欠部が、特に長方形の外側輪郭の隣接する角に形成されている。ここで「略」という表現は、長方形からわずかに逸脱する可能性があるということを意味している。
【0020】
有利には、セパレータの少なくとも1つの切欠部は、凹状の延在部もしくは凹状の輪郭を有している。同じように、好ましくは、電極の少なくとも1つの切欠部は、凸状の延在部もしくは凸状の輪郭を有している。これらの延在部は、特に力学的負荷の点で有利である。特に、当該延在部は、特に移行部でも、接線に連続して形成されている。
【0021】
有利には、電極スタック内で重なり合っている電極の切欠部は、少なくとも1つの経路を形成する。好ましくは、当該経路内には少なくとも1つの端子ブッシングが配置されている。当該経路の長手軸方向は、積層方向に略一致する。切欠部を互い違いに配置することによって、経路を積層方向に対して斜めに延在させることも可能である。本発明では、端子ブッシングは、電極、特に同じ極性の複数の電極を互いに接続するためにも設けられている。好ましくは、端子ブッシングは導電性を有するように、特に金属および/またはグラファイトによって形成されている。好ましくは、端子ブッシングの横断面は、経路の横断面に適合させられている。当該横断面は、それぞれ形状および面積の大きさを通じて明確になる。経路の横断面は、切欠部の形状によって略決定されている。端子ブッシングの横断面は、特に楕円形、円形、または多角形であり得る。好ましくは、端子ブッシングは、電極またはセパレータの外側輪郭を超えて突出はしていない。好ましくは、当該横断面は、端子ブッシングの長手方向延在部分を通じて一定である。切欠部によって形成された経路は、その他には、電線および/またはバッテリマネジメントシステム(BMS)の配置のために利用され得る。好ましくは、電極の少なくとも1つの領域であって、電極スタック内で、少なくとも1つのセパレータの切欠部を略覆っている領域は、切取部を有している。好ましくは、当該切取部は、電極スタックの経路の領域に配置されている。好ましくは、それぞれ極性の異なる少なくとも2つの電極は、切取部を1つずつ有している。好ましくは、切取部の形状は、端子ブッシングに適合させられている。好ましくは、端子ブッシングは、同じ極性の電極の複数の切取部を通過するように案内されている。好ましくは、端子ブッシングは、ブッシングの領域において電極と導電的に接続されている。好ましくは、同じ極性の複数の電極の切取部が一致している。
【0022】
好ましくは、物質を透過する担体から、好ましくは部分的に物質を透過する、すなわち、少なくとも1つの材料に関しては略透過性があり、かつ、少なくとももう1つの材料に関しては略透過性がない担体から構成されたセパレータが使用されると有利である。当該担体は、少なくとも1つの面において、無機材料によって被覆されている。物質を透過する担体としては、好ましくは有機材料が用いられる。当該有機材料は、好ましくは、織り込まれていないフリースとして形成されている。当該有機材料、好ましくはポリマー、より好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)は、イオン伝導性無機材料によって被覆されている。当該材料は、好ましくは−40℃〜200℃の温度領域においてイオン伝導性を有する。当該イオン伝導性無機材料は、好ましくは、酸化物、リン酸塩、硫酸塩、チタン酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩の群と、Zr、Al、Liの内少なくとも1つの元素との化合物を少なくとも1つ含有する。特に好ましいのは酸化ジルコニウムである。好ましくは、当該イオン伝導性無機材料は、最大直径100nm未満の粒子を有する。このようなセパレータは、例えば「Separion」という商品名で、ドイツのEvonik AG社によって販売されている。
【0023】
有利には、セパレータは、電極の外側輪郭に関して突出している。当該セパレータは、好ましくは、略一定に5mmまでの部分が突出しており、特に好ましくは略一定に3mmまでの部分が突出している。ここに記載された突出部分は、本発明にかかるガルバニセルの動作試験において、特に有利であることが実証されている。それにもかかわらず、電極およびセパレータは、略合同のジオメトリもしくは外側輪郭を有している。例外はそれぞれの切欠部であり、当該切欠部は部分的にのみ一致する。
【0024】
有利には、本発明に係るガルバニセルは、シール領域を有するカバーを備えている。当該カバーは、電極スタックならびに電解質を、カバーから特に気密的に分離するためにも用いられる。好ましくは、当該カバーはシール領域において、電極スタックと特に材料接続的に接続されている。好ましくは、当該カバーはシール領域において、異なる極性の2つの電極と特に材料接続的に接続されている。好ましくは、当該カバーは多層ホイルとして形成されている。好ましくは、当該多層ホイルは、金属、特にアルミニウムも有している。好ましくは、シール領域は少なくとも部分的に、電極および/またはセパレータの切欠部に沿って延在している。好ましくは、少なくとも1つの電極が、少なくとも部分的にカバーから延伸している。好ましくは、少なくとも2つの極性の異なる電極が、少なくとも部分的にカバーから延伸している。好ましくは、電極の、カバーから延伸している領域は、切取部を有している。好ましくは、端子ブッシングは、当該切取部を通過するように案内されており、切取部の領域において電極と、少なくとも導電的に接続されている。好ましくは、切取部を有する、少なくとも1つの電極の領域は、カバーから延伸している。好ましくは、当該カバーは、電極内の切取部の領域において穴が設けられており、この穴を通じて当該電極と特に材料接続的に接続されている。
【0025】
有利には、シール領域は、ガルバニセルの動作中に生じる負荷を考慮して形成されている。シール領域への負荷とは、特に温度、圧力による負荷、カバーに作用する力、環境、雰囲気、または化学物質からの負荷としても理解される。動作中は、特にシール領域のせん断応力および/または剥離応力が生じ得るが、当該応力には、適切な造形によって対処する。好ましくは、シール領域は部分的により幅広く形成されている。特にせん断応力が高い領域においては幅広い。好ましくは、電極スタックもしくは電極の1つの角の領域におけるシール領域は、より幅広く形成されている。好ましくは、特にシール領域の弓形延在部は、より幅広く形成されている。好ましくは、シール領域におけるカバーは、部分的により大きな壁厚で形成されている。それによって、ガルバニセルの持続的な密閉も改善される。
【0026】
有利には、バッテリは、少なくとも2つの本発明に係るガルバニセルを有している。好ましくは、電極スタック内で重なり合った電極および/またはセパレータの切欠部は、少なくとも1つの経路を形成しており、当該経路内には、少なくとも1つの端子ブッシングが配置されている。好ましくは、少なくとも1つのガルバニセルの極性の異なる少なくとも2つの電極の切取部を有する領域が、そのカバーから延伸している。好ましくは、セパレータの2つの切欠部は、極性の異なる少なくとも2つの電極によって、特にそれぞれ少なくとも1つの切取部を有する、極性の異なる2つの電極の1つずつの領域によって、略覆われている。好ましくは、端子ブッシングは、様々なガルバニセルの電極の切取部を通過するように案内されており、当該ガルバニセルと少なくとも導電的に接続されている。好ましくは、1つの端子ブッシングは少なくとも2つの導電性領域を有しており、これら少なくとも2つの領域は、互いに対して電気的に絶縁している。好ましくは、これら少なくとも2つのガルバニセルは、端子ブッシングを用いて、特に直列に接続されている。
【0027】
好ましくは、本発明に係るガルバニセルは、電気駆動部またはハイブリッド駆動部を有する自動車に装備されている。好ましくは、本発明に係るガルバニセルは、自動車の駆動力を供給するために用いられている。
【0028】
本発明のさらなる利点、特徴、および適用可能性については、図を用いた以下の例示的な説明から明らかになる。同じまたは同じ作用を有する要素には、同じ参照符号が用いられている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】先行技術に係るガルバニセルのスタック構成の概略的斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る電極およびセパレータの配置を示す斜視図である。
【図3】図2の実施例に係るセパレータおよび隣接する電極を示す上面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る電極およびセパレータの配置を示す斜視図である。
【図5】図4の実施例に係る電極を示す上面図である。
【図6】本発明に係る電極の、選択的な実施形態を示す上面図である。
【図7】本発明に係る電極のさらなる実施形態を示す上面図である。
【図8】カバーおよび端子ブッシングを有する本発明に係るガルバニセルの概略的断面図である。
【図9】カバーを有する本発明に係るさらなるガルバニセルの概略的断面図である。
【図10】カバーを有する本発明に係るガルバニセルのシール領域の構成を示す上面図である。
【図11】適合した電極を有する本発明に係るガルバニセルのさらなる実施形態を示す上面図である。
【図12】適合した電極を有する本発明に係るガルバニセルのさらなる実施形態を示す上面図である。
【図13】本発明に係る2つのガルバニセルの電極スタックを示す斜視図である。
【図14】本発明に係る4つのガルバニセルの直列接続を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、先行技術に係るガルバニセル1の構成を示している。当該ガルバニセルは、多数のアノード電極2、カソード電極3、およびセパレータ4を有している。これらは、平型かつ長方形のスタックシートとして形成されており、交互に配置もしくは積層され、電極スタック5を形成している。積層方向は矢印Dで示されている。
【0031】
先行技術からは、スタックシートの様々な配置順が知られている。電極2および3には、接触要素21および31が設けられており、当該接触要素は、接触フラグとして形成されており、電極スタック5から突出している。図示されていない端子ブッシングもしくは導体は、複数の同じ電極2または3の接触要素21および31を互いに接続している。当該端子ブッシングは、充電電流の格納および/または使用電流の伝導に用いられる。電極スタック5のためのカバーは図示されていない。
【実施例1】
【0032】
図2は、本発明の第1の実施例に係る電極2、3、およびセパレータ4の配置を示している。セパレータ4は、それぞれ2つの切欠部42aおよび42bを有しており、図によると、右側および左側の上部領域において、斜めに形成されている。アノード電極2は、右側の上部領域において、それぞれ切欠部22を有している。カソード電極3は、左側の上部領域において、それぞれ切欠部32を有している。切欠部を有さない上側の角によって、電極スタック5内の電極2および3は、それぞれ隣接するセパレータ4の切欠部42aまたは42bを覆っている。それによって、スタック5の一構成が得られる。当該構成においては、セパレータ4の右側および左側の切欠部42aおよび42bが、交互および相互に、アノード電極2およびカソード電極3によって覆われている。当該構成によって、切欠部22、32、42a、および42bにも関わらず、対極の電極2および電極3の間におけるショートの危険が回避され得る。他方、切欠部22、32、42a、および42bは、例えば従来使用されなかった電気的接触手段を使用すること、および/または、先行技術よりも大きな接触面が可能であることによって、電極2および3の電気的接触の向上を可能にする。
【0033】
図3は、図2の実施例において使用されたセパレータ4および電極2、3の上面図、すなわち、積層方向Dに反する目線の方向で示した図である。セパレータ4は、電極2および3よりも数ミリメートル大きく構成されており、したがって、上述したように、電極スタック5内で電極2および3の外側輪郭の上方に突出している。セパレータ4は、2つの切欠部42aおよび42bを有している。これらの切欠部42aおよび42bは、中心線Mを基準として、略鏡像対称に構成されている。アノード電極2は切欠部22を有しており、カソード電極3は切欠部32を有している。切欠部22、32、42aおよび42bは斜めに構成されており、それぞれ凹状の輪郭を有する。しかしながら、切欠部22、32、42a、および42bは、以下第2の実施例を用いて詳細に説明するように、その他の形状もしくは輪郭を有していても良い。
【実施例2】
【0034】
図4は、本発明の第2の実施例に係る電極2、3およびセパレータ4の配置を示している。セパレータ4および電極2、3は、それぞれ2つの切欠部42a、42b、22a、22b、32aおよび32bを有している。当該切欠部は、2つの隣接する上側の角において、斜めに、凹状の延在部を有するように構成されている。セパレータ4は、電極2および3と略同一のジオメトリを有しているが、ここでも電極2および3の外側輪郭に関して突出しており、上述のように、好ましくは一定の部分が突出している。
【0035】
電極スタック5内では、電極2および3の切欠部22a、22bおよび32a、32b、ならびにセパレータ4の切欠部42a、42bが2つの経路を構成しており、当該経路内には、それぞれ電極2および3の接触のための端子ブッシング7aおよび7bが配置されている。このとき、端子ブッシング7aおよび7bはそれぞれ、該当する電極2または3とのみ接触しているが、これは例えば、切欠部22a、22b、32a、32bおよび/またはその他の接触手段の形状および/または大きさを変化させることによって得られる。当該接触は、詳細には図示されていない。
【0036】
図4に示した配置は多くの利点を有している。端子ブッシング7aおよび7bが、切欠部22a、22b、32a、32b、42a、および42bによって形成された経路内に配置されることによって、図1に示したような、電極2および3の、電極スタック5から突出した接触要素21および31が不要になる。したがって、ガルバニセル1を、その外側寸法に関して、よりコンパクトに形成することができるようになる。端子ブッシング7aおよび7bは、電極2、3、およびセパレータ4の長方形の外側輪郭を超えて突出しないように配置されている。これによって、やはり、コンパクトな形態が可能になる。したがって、その外側寸法に関して、ガルバニセル1のエネルギー密度が事実上増大する。
【0037】
さらに、切欠部22a、22b、32a、32b、42aおよび42bの領域におけるカバーは、比較的厚肉に、したがって堅牢に構成されている。それによって、コンパクトな形態に負担を与えずとも、局所的な機械的強度および確実性が明らかに増大する。これについては、以下、図8および図9に関連して、より詳細に説明する。
【0038】
図5は、図4の実施例に係る電極を上面図で表した、すなわち、積層方向Dとは反対の視点から見た図である。当該電極は、アノード電極2またはカソード電極3である。電極2もしくは3は、2つの切欠部22aおよび22b(もしくは32aおよび32b)を有しており、当該切欠部は、2つの隣接する角に、斜めに、凹状の延在部を有するように形成されている。これらの切欠部22aおよび22bは、電極2もしくは3の中心線Mを基準として、略鏡像対称に構成されているが、切欠部22aおよび22bは、必ずしも同じである必要はない。セパレータ4は、その突出部を除けば、略同じジオメトリを有している。図には示されていないが、電極2は好ましくは1つの切欠部22aまたは22bを有しており、当該切欠部は、電極スタック内で隣接するセパレータの切欠部を略覆っている。
【0039】
図6は、電極2もしくは3の実施形態の変型例を示している。切欠部22aおよび22bは、凸状の延在部を有している。好ましくは、付属するセパレータ5は、同じように形成されている。好ましくは、端子ブッシング7aおよび7bの横断面も、当該切欠部22aおよび22bに適合している。図には示されていないが、電極2は好ましくは、1つの切欠部22aまたは22bのみ有しており、当該切欠部は、電極スタック内で隣接するセパレータの切欠部を略覆っている。
【0040】
図7は、電極2もしくは3のさらなる実施形態を示している。ここでは、切欠部22aおよび22bは、当該切欠部が電極2の中心線Mまで略到達するように形成されている。それによって、電極2は、その上部の外側輪郭縁において、弓形に形成されている。好ましくは、付属するセパレータ5は、同じように形成されている。以下により詳細に説明するが、このような形成は、特にカバー内における材料への力学的負荷に関して、特に有利である。図には示されていないが、電極2は、好ましくは1つの切欠部22aまたは22bのみを有しており、当該切欠部は、電極スタック内で隣接するセパレータの切欠部を略覆っている。
【0041】
図5、図6、図7に示したように、電極2もしくは3の上側角部に、切欠部22aおよび22b、もしくは32aおよび32bを形成することが好ましい。同じことは、セパレータ4にも適用される。「上」とは、好ましくは垂直の取付状況に関する。それとは違って、切欠部22aおよび22b、もしくは32aおよび32bは、下側角部にも形成され得る。対角線の配置も可能である。切欠部の構成および配置の可能性は、一般的に常に、空間的な可能性にも左右される。加えて、切欠部が1つのみ設けられていても良いし、または、2つ以上の切欠部が設けられていても良い。電極2および3の外側輪郭を、長方形ではなく、例えば、円形、三角形、またはトノー形など、他の形状に変化させることも可能である。同じことはセパレータ4にも該当する。
【0042】
図8は、ガルバニセル1のカバーを、概略的断面図で示した図である。カバー8は、積層された電極2および3と、突出したセパレータ4とを包囲し、同じく、ガルバニセル1の機械的結合をもたらす。カバー8は、その外側輪郭縁部の領域において、電極2、3およびセパレータ4と、形状接続および/または材料接続的に結合される。当該結合は、破線部81で概略的に示されている。それによって、ガルバニセル1の機械的強度が増大する。
【0043】
図示された切欠部22aおよび22bの領域では、カバー8は、ガルバニセル1のために、所望の長方形の外側輪郭が生じるように形成されている。それによって、当該切欠部22aおよび22bの領域においては、カバー材料の堆積部82aおよび82b、すなわち、壁の厚さが大きい部分が生じる。材料の堆積部82aおよび82bによって、外側の設計寸法に負担を与えることなく、ガルバニセル1の局所的な機械的強度が増大する。
【0044】
カバー8の材料堆積部82aおよび82bには、端子ブッシング7aおよび7bが一体化されており、それによって、当該端子ブッシングは、堅く固定され、電気的に良好に絶縁されている。しかしながら、端子ブッシング7aおよび7bは、必ずしも当該領域に配置されなくてはならないのではなく、例えば側方に延在していても良い。
【0045】
図9は、カバー材料9から成る、ガルバニセル10のカバー9を示している。冒頭に述べたように、ガルバニセル10は、アノード電極(アノード)2、カソード電極3(カソード)、および当該電極間に配置されたセパレータ4から形成されている。当該ユニットのカバーは、ガルバニセル10の機械的保護に用いられ、電解質の流出および/または排出を防止するためのものである。好ましくは、当該カバー9はシールホイルから、特に多層ホイルから構成されている。
【0046】
カバー9は、その外側輪郭縁部の領域において、電極2、3およびセパレータ4と、形状接続および/または材料接続的に結合される。当該結合は、破線部91で概略的に示されている。それによって、ガルバニセル10の機械的強度が増大する。図示された切欠部22aおよび22bの領域において、カバー9は、材料堆積部92aおよび92bを有している。材料堆積部92aおよび92bは、カバー9の機械的強度を局所的に増大させ、この重要な領域における密閉も改善する。さらに、場合によって設けられるシール接合部を、当該切欠部22aおよび22bの領域において、より幅広く形成しても良い。図9に示したように、カバー9を通るように、接触要素もしくは接触フラグ21および31が形成され得る。内部における接触は、詳細には図示されていない。
【0047】
長方形のスタックシートを有するガルバニセルにおいては、特にカバー9の角の領域に、高い機械的負荷が加えられる。なぜなら、ここでは、負荷に起因して、カバーまたはハウジング材料内にせん断応力のピークが生じるからである。当該せん断応力は、例えば、ガルバニセル1のねじれ負荷から生じる。切欠部22a、22b、32a、32b、42a、および42bの領域におけるハウジングまたはカバー材料の堆積によって、当該領域における機械的強度は局所的に明らかに増大する。それゆえ、切欠部を配置する場合は、このような機械的負荷が高い領域に近い空間に配置することが好ましい。さらに、切欠部の、縁部を有さない、例えば凹状の延在部は、当該領域に調和的に力が流れるのを促進する。
【0048】
図10は、本発明に係るカバー8、9を有するガルバニセル1、10のシール領域99の2つの構成を示した図である。図10aは、カバー8、9が、電極2、3の角の領域において、好ましくは丸く延在している様子を示している。したがって、電極2、3からのカバー8、9の剥離は、特に電極2、3の角近くにおいて減少する。このとき、シール領域99は、一定の幅を有している。図10bは、シール領域99の幅が、電極2、3の角の近くにおいて、好ましくは特にせん断応力の流れに適合している様子を示している。
【0049】
図11は、本発明に係る適合した電極2、3を有するガルバニセルのさらなる実施形態を示した図である。電極スタックは、カバー8によって包囲されている。シール領域99は、カバー8の境界を成す縁の丸い延在部に適合しており、シール領域99におけるカバー8は、セパレータに適合している。角の領域においては、電極2、3にはそれぞれ、丸みをつけた接触フラグ21、31が設けられている。接触フラグ21、31は、好ましくはガルバニセルもしくはバッテリの、機械的損傷の危険に曝される程度の比較的低い領域に延在している。
【0050】
図12は、本発明に係る適合した電極2、3を有するガルバニセルのさらなる実施形態を示した図である。角の領域において、電極2、3にはそれぞれ、接触要素21、31が設けられている。このとき、接触要素21、31は、破線で示された、長方形に想定された外側輪郭から延伸してはいない。したがって、接触要素21、31が特に保護された配置となる他に、構成に必要な空間も節約できる。
【0051】
図13は、2つのガルバニセル1、10の電極スタックを示している。ガルバニセル1、10のカバーは示されていない。電極スタックは、略同様に構成されている。略長方形に形成されたセパレータ4は、第1の切欠部42aおよび第2の切欠部42bを有しており、当該切欠部は、上側の角に配置されている。略長方形に形成された電極2、2a、3、3aは、それぞれ1つの切欠部を有しており、当該切欠部は1つの角に配置されている。電極のもう1つの角は、端子ブッシングの略円形の横断面に適合した切取部を有する。第1の極性の電極は、電極スタック内で隣接するセパレータの第1の切欠部42aを略覆っている。第2の極性の電極は、電極スタック内で隣接するセパレータの第2の切欠部42bを略覆っている。セパレータの切欠部を覆っている電極の部分は切取部を有しており、当該切取部を通って端子ブッシング7aおよび7bが延在している。図では、ガルバニセル1、10は並列接続されている。
【0052】
図14は、4つのガルバニセルの並列接続を示している。このとき、それぞれ2番目のガルバニセルは左右逆に配置されている。端子ブッシングは、電極内の切取部を通過するように案内されている。端子ブッシングは、好ましくは少なくとも2つの導電性領域を有しており、当該領域は互いに電気的に絶縁している。
【符号の説明】
【0053】
1 ガルバニセル
2、2a アノード電極
3、3a カソード電極
4 セパレータ
5 電極スタック
7a、7b 端子ブッシング
8 カバー
9 カバー材料
10 ガルバニセル
21 接触要素
22 切欠部
22a、22b 切欠部
31 接触要素
32 切欠部
32a、32b 切欠部
42a、42b 切欠部
81 破線部
82a、82b 材料堆積部
92a、92b 材料堆積部
99 シール領域
D 積層方向
M 中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略角柱状の電極スタック(5)を具備するガルバニセル(1、10)であって、前記電極スタックは、それぞれ少なくとも1つの、特にシート状に形成されたアノード電極(2)、特にシート状に形成されたカソード電極(3)、および、前記電極(2、3)間に配置された、特にシート状に形成されたセパレータ(4)を有しているガルバニセル(1、10)において、
前記セパレータ(4)は、その外側輪郭において、前記外側輪郭に関して内側に向けて設けられた切欠部(42a、42b)を少なくとも1つ有していることを特徴とするガルバニセル(1、10)。
【請求項2】
前記電極スタック(5)内において、少なくとも1つの電極(2、3)が、前記切欠部(42a、42b)を略覆っていることを特徴とする請求項1に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項3】
前記セパレータ(4)は、少なくとも2つの切欠部(42a、42b)を有しており、その内、前記電極スタック(5)内において、第1の切欠部はアノード電極(2)によって、第2の切欠部はカソード電極(3)によって略覆われていることを特徴とする請求項1または2に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項4】
前記電極スタック(5)は多数のセパレータ(4)を有しており、その切欠部(42a、42b)は、交互かつ好ましくは相互に、アノード電極(2)およびカソード電極(3)によって略覆われていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項5】
略角柱状の電極スタック(5)を具備する請求項1から4のいずれか一項、特に請求項1に記載のガルバニセル(1、10)であって、前記電極スタックは、それぞれ少なくとも1つの、特にシート状に形成されたアノード電極(2)、特にシート状に形成されたカソード電極(3)、および、前記電極(2、3)間に配置された、シート状に形成されたセパレータ(4)を有しているガルバニセル(1、10)において、
前記電極(2、3)および前記セパレータ(4)は、その外側輪郭においてそれぞれ、前記外側輪郭に関して内側に向けて設けられた切欠部(22、22a、22b、32、32a、32b、42a、42b)を少なくとも1つ有しており、前記切欠部は、前記電極スタック(5)内において、略重なり合って配置されていることを特徴とするガルバニセル(1、10)。
【請求項6】
前記電極(2、3)および前記セパレータ(4)はそれぞれ、略長方形の外側輪郭を有しており、少なくとも1つの切欠部(22、22a、32、32a、42a)が斜めに形成されており、好ましくは2つの切欠部(22、22a、22b、32、32a、32b、42a、42b)が斜めに形成されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項7】
少なくとも1つの切欠部(22、22a、22b、32、32a、32b、42a、42b)が弓形の境界を有しており、前記境界は、特に凹状または凸状に延在していることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項8】
前記電極スタック(5)内で重なり合っている切欠部(22、22a、22b、32、32a、32b、42a、42b)は、少なくとも1つの経路を形成し、前記経路内には少なくとも1つの端子ブッシング(7a、7b)が配置されており、端子ブッシング(7a、7b)の横断面は、特に前記経路の横断面に適合させられていることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項9】
前記ガルバニセル(1、10)は少なくとも1つのセパレータ(4)を有しており、
前記セパレータは好ましくは、物質を透過する担体から構成されており、より好ましくは部分的に物質を透過する、すなわち、少なくとも1つの材料に関しては略透過性があり、かつ、少なくとももう1つの材料に関しては略透過性がない担体から構成されており、
前記担体は、少なくとも1つの面において、無機材料によって被覆されており、
物質を透過する担体としては、好ましくは有機材料が用いられ、前記有機材料は、好ましくは、織り込まれていないフリースとして形成されており、
前記有機材料は、好ましくはポリマー、より好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)を含有しており、
前記有機材料は、イオン伝導性無機材料によって被覆されており、前記材料は、好ましくは−40℃〜200℃の温度領域においてイオン伝導性を有しており、
前記イオン伝導性無機材料は、好ましくは、酸化物、リン酸塩、硫酸塩、チタン酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩の群と、Zr、Al、Liの内少なくとも1つの元素との、少なくとも1つの化合物、特に酸化ジルコニウムであり、
好ましくは、前記イオン伝導性無機材料は、最大直径100nm未満の粒子を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項10】
前記セパレータ(4)は、前記電極(2、3)の外側輪郭に関して突出しており、好ましくは、一定に5mmまでの部分が突出しており、特に好ましくは一定に3mmまでの部分が突出していることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項11】
前記ガルバニセル(1、10)は、シール領域(99)を有するカバー(8、9)を備えており、前記シール領域(99)は、前記電極スタック(5)と、特にその外側の電極(2、3)と、特に材料接続的に接続されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項12】
前記シール領域(99)は、前記ガルバニセル(1、10)の動作中に生じる少なくとも1つの負荷を考慮して形成されていることを特徴とする請求項11に記載のガルバニセル(1、10)。
【請求項13】
1つの端子ブッシング(7a、7b)は、少なくとも2つのガルバニセル(1、10)と導電性を有するように接続されていることを特徴とする請求項8から12のいずれか一項に記載の、少なくとも2つのガルバニセル(1、10)を有するバッテリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2012−523094(P2012−523094A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−503905(P2012−503905)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【国際出願番号】PCT/EP2010/002069
【国際公開番号】WO2010/115572
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(511173550)リ−テック・バッテリー・ゲーエムベーハー (85)
【Fターム(参考)】