説明

クエチアピンを含む徐放性医薬組成物

クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の非ゲル化放出制御ポリマーおよび1つ以上の薬学的に許容される添加材とを含む徐放性剤形。クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の放出制御材料を含む第1の造粒と、前記第1の造粒の1つ以上の放出制御材料と同じまたは異なる1つ以上の放出制御材料および任意にはクエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物とを含む第2の造粒と、を含む持続放出剤形。第1の造粒および第2の造粒に続いて粉砕することと、第2の造粒後の前記粉砕された顆粒と潤滑剤とを混合した後、圧縮して徐放性剤形を形成することとによる徐放性剤形の調製方法。クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の薬学的に許容される添加剤を含む即効型コアと、1つ以上の非ゲル化放出制御材料を含む徐放性コーティングとを含む徐放性剤形。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、クエチアピン、または、その1つの薬学的に許容される塩、その複数の薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物とを含む徐放性剤形およびその徐放性剤形の調製処理に関する。
[発明の背景]
クエチアピンおよびその塩、具体的にはヘミフマル酸クエチアピンは、統合失調症および双極性躁病の治療において薬学的に活性な物質としてこれまで利用されてきている。
【0002】
フマル酸クエチアピンは、ジベンゾチアゼピン誘導体の化学的分類に属する向精神薬である。化学的命名は、2−[2−(4−ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン−11−イル−1−ピペラジニル)エトキシ]−エタノールフマレート(2:1)(塩)である。フマル酸クエチアピンは、フマル酸塩として錠剤で存在する。
【0003】
米国特許第4,879,288号は、生成物クエチアピンとその薬学的に許容される塩とを調製処理と共に開示する。
抗精神病薬の投与計画は一般的に一日2錠または3錠である。このような投与計画は、利便性の欠如、そして何よりもコンプライアンス不足のために不都合であると証明されている。クエチアピン血漿中濃度の制御は、治療の間有用である。例えば患者が急性精神病を呈している場合、クエチアピンを即時大投薬量で導入し、続いてクエチアピンの持続的血漿中濃度を維持することが望ましい可能性がある。したがって、クエチアピンの特定の血漿プロファイルを提供する単回投与剤形が所望される。薬剤の治療用血清中濃度を維持し、患者のコンプライアンス不足に起因する薬物の用量不足の影響を最小限にするために、多くの技術が、徐放性医薬の剤形を提供するためにこれまで使用されてきている。
【0004】
即効型徐放剤形の投与後に通常観察される薬理反応の期間に比べて剤形投与後に長期間の薬理反応を提供することが、一般的に全ての徐放性製剤の最終目的である。望ましくは、徐放性は、全体的に同形であって、長時間にわたる一定の放出速度を提供し、薬剤の頻繁な投与の必要性はなく活性成分の安定した所望の血中(血漿中)濃度を達成する。
【0005】
しかしながら、特定の徐放性製剤が、比較的難溶性〜不溶性の薬物であって所望の徐放性を提供するか否かを直ちに予測することはしばしば不可能であり、摂取時に所望の生物学的利用能を有する薬物であって、そのような薬物の徐放性製剤を得るためには一般に莫大な実験を実施する必要があることが明らかになっている。
【0006】
米国特許第5,948,437号は、ゲル化剤を用いてクエチアピンおよびその塩の徐放性製剤を開示する。
米国特許第2005158383号は、治療上有効な量のクエチアピン、または、その薬学的に許容される塩:およびろう材料を含むマトリックスを含む2重遅延型固形製剤に関する。
【0007】
国際公開第2007/133583A2号は、疎水性物質を含むマトリックスコアを有するゼロ次放出調節剤形に関してであって、マトリックスコアは放出遅延剤および放出調節コーティングとして作用する。
【0008】
推奨された初期投与量は300mg/日である。患者は、個々の患者の反応および耐性に応じて400〜800mg/日の用量範囲内で漸増され得る。用量増加は、1日という短い間隔および300mg/日までの増分でされ得る。
【0009】
一部の患者については、特に徐放性剤形が投与される場合、治療的効果のために必要とされるクエチアピン投薬量はかなり高い。例えば、現行の最大剤形は、300mgの錠剤であり、一日2〜3回投与される。したがって、相当する一日一回の剤形は、高いクエチアピン量を含むだろう。
【0010】
クエチアピンの高い投薬量は、添加剤と組み合わされるとき、結果として得られる剤形(例えば錠剤、カプセルなど)は、所望のものよりはるかに大きくなり得る。同様に、クエチアピンが、他の活性薬剤、特に他の高用量活性薬剤と組み合わされたとき、剤形は望ましくない大きさになり得る。これらの大きなサイズの剤形は、患者、特に高齢の患者にとって飲み込みが困難となり得る。さらに、大きな剤形サイズは、経口投与時に窒息の危険性を増大し得り、患者のコンプライアンスを低下し得る。
【0011】
したがって、実質的に同じ用量のクエチアピンを含み従来の剤形より小さなサイズになる高用量のクエチアピンを含む剤形の必要性が存在する。
本発明は、改良型クエチアピン剤形および改良型クエチアピン剤形の他の必要性に対処するものであり、改良型クエチアピン剤形は、特に制御放出剤形および/または徐放性剤形である。本発明は、クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩を含む医薬組成物、そしてより詳細には徐放性医薬組成物に関する。
[発明の目的]
本発明の目的は、クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の非ゲル化放出制御ポリマーおよび1つ以上のその薬学的に許容される賦形剤を含むマトリクスを含む徐放性剤形を提供することにある。
【0012】
本発明の別の目的は、クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の放出制御材料を含む第1の造粒と、1つ以上の放出制御材料を含む第2の造粒であって、前記1つ以上の放出制御材料は、第1の造粒の前記1つ以上の放出制御材料と同じまたは異なりおよび任意にはクエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物を含む徐放性剤形を提供することにある。
【0013】
本発明の別の目的は、持続放出剤形の調製方法を提供することであって、徐放性剤形は、クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の放出制御材料を含む第1の造粒に続いて粉砕することと、第1の造粒の粉砕された顆粒および1つ以上の放出制御材料であって、前記第1の造粒の1つ以上の放出制御材料と同じまたは異なる1つ以上の放出制御材料を用いた第2の造粒に続いて粉砕することと、第2の造粒後の前記粉砕された顆粒の潤滑剤との混合に続いて持続放出剤形を形成するために圧縮すること、とを含む持続放出剤形の調製方法を提供することにある。
【0014】
本発明の別の目的は、クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の薬学的に許容される添加剤を含む即効型マトリックスと、1つ以上の放出制御材料を含む徐放性コーティングと、を含む徐放性剤形を提供することにある。
【0015】
本発明の別の目的は、活性物質クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物を含み、活性物質が、コアの全重量の40重量%を超える量で存在する、徐放性剤形を提供することにある。
【0016】
本発明のさらにもう1つの目的は、徐放性剤形を提供することであって、徐放性剤形には、クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の放出制御材料を含む第1の造粒と、第1の造粒の1つ以上の放出制御材料と同じまたは異なる1つ以上の放出制御材料を含む第2の造粒とを含み、クエチアピンがコアの合計重量の40重量%を超える量で存在する徐放性剤形を提供することにある。
[発明の詳細な説明]
上述の目的およびその他の目的によると、一部の実施形態において、本発明は、マトリックスを含む徐放性クエチアピン剤形に関し、ここでマトリックスは薬学的に有効な量のクエチアピンおよび非ゲル化放出制御ポリマーとを含む。
【0017】
非ゲル化放出制御ポリマーは、酢酸セルロース、アクリル系ポリマー、アクリル系ポリマーとして例えば、ポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)ポリマーのEudragit NE30D(登録商標)など、アンモニオアルキルメタクリレートコポリマーような、Eudragit RL/RS(登録商標)など、から選択されるが、これらに限定されない。
【0018】
別の態様において、本発明は、造粒中にクエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物(以下クエチアピンといわれる)と共に、多顆粒製剤を、好ましくは二顆粒製剤を含む徐放性固形経口剤形に関する。
【0019】
好ましくは、剤形は、1つ以上の放出制御材料およびクエチアピンとを含む第1の造粒および1つ以上の放出制御材料を含む第2の造粒であって、前記1つ以上の放出制御材料は、前記第1の造粒の1つ以上の放出制御材料と同じまたは異なり、および任意にクエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物を含む第2の造粒を含む。
【0020】
剤形からの薬物の放出速度は、2つの造粒の比を調整することによって持続され得る。
一部の実施形態において、本発明は、クエチアピンおよび1つ以上の薬学的に許容される添加剤を含む通常の放出マトリクスと、1つ以上の放出制御材料を含む持続放出コーティングとを含む徐放性剤形に関する。
【0021】
さらに別の実施形態において、本発明は、活性物質クエチアピンと1つ以上の放出制御材料を含む徐放性剤形であって、前記作用物質がコアの全重量の40重量%を超える量で存在する徐放性剤形に関する。
【0022】
本発明の別の実施形態において、本発明は、徐放性剤形に関し、その剤形は、薬物すなわちフマル酸クエチアピンを一層または両方の層内に有する2層組成物であり得る。両方の層が徐放性であってもよいし、または、一方の層が即効型でありもう一方の層が徐放性であってもよい。
【0023】
さらに、前記剤形は、類似のまたは異なる放出プロファイルを有するビーズまたはペレットを含む薬物にすることができる。
「活性物質」、「薬物」、「活性」という用語は、互換的に使用され得る。
【0024】
「徐放性」という用語は、あらゆる組成物または剤形に言及するのであって、あらゆる組成物または剤形は、例えば「持続放出」、「徐放」、「制御放出」、「パルス放出」、「持続放出」、「プログラム放出」、「遅延放出」および/または「速度制御型」組成物または剤形などのように即効型以外である。
【0025】
「コア」という用語は、定義された通りの薬物クエチアピン、1つ以上の薬学的に許容される添加剤、任意には1つ以上の放出制御材料を包含する。
本発明の剤形は、さらに当該技術分野において公知の薬学的に許容される添加剤を含んでいてもよい。この薬学的に許容される添加剤には、結合剤、潤滑剤、流動促進剤、充填剤、希釈剤などが含まれるが、これらに限定されない。
【0026】
使用される添加剤の量は、どれほど多くの活性物質が使用されるかによって決まるだろう。1つの添加剤が1つ以上の機能を果たすことも可能である。
結合剤は、例えば登録商標Avicel、Filtrak、HewetenまたはPharmacelで知られる製品のように微結晶性セルロースが含まれるが、これらに限定されない。
【0027】
潤滑剤は、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウムまたはステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸亜鉛、ポリエチレングリコール、ベヘン酸グリセリル、鉱油、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、硬化植物油およびタルクのように背景技術で一般的に知られているものから選択され得るが、これらに限定されない。
【0028】
流動促進剤は、二酸化ケイ素、三ケイ酸マグネシウム、粉末セルロース、デンプン、タルクおよび第三リン酸カルシウムを含むが、これらに限定されない。
充填材または希釈剤は、粉砂糖、圧縮糖、デキストレート(dextrates)、デキストリン、デキストロース、フルクトース、ラクチトール、マンニトール、スクロース、デンプン、ラクトース、キシリトール、ソルビトール、タルク、微結晶性セルロース、炭酸カルシウム、第二リン酸カルシウムまたは第三リン酸カルシウム、硫酸カルシウムなどを含むが、これらに限定されず、使用される。
【0029】
これらの添加剤のうちの1つ以上は、固形経口剤形の特定の所望の特性を考慮して当業者によって、選択され使用される。例えば流動促進剤、結合剤、崩壊剤、充填材または希釈剤および潤滑剤などの利用される各タイプの添加物の量は、当該技術分野において慣習的な範囲内で変動してもよい。
【0030】
本発明の持続放出剤形において、そのコアは当該技術分野における公知のさまざまな方法によって形成される。
一部の実施形態においては、本発明は、ここに記述されたように徐放性剤形を調製する方法に関する。
a)クエチアピンおよび1つ以上の放出制御材料を含む第1の造粒
b)それに続く粉砕
c)第1の造粒の粉砕された顆粒および1つ以上の放出制御材料を用いる第2の造粒
d)それに続く粉砕;
e)第2の造粒後の前記粉砕された顆粒と潤滑剤との混合
f)それに続く徐放性剤形を形成するのための圧縮。
【0031】
代替的には、ステップeの混合物はカプセルに充填される。
錠剤はさらに、当業者にとって周知の例えばパンまたは有孔パンといった従来のコーティング技術のいずれかを使用することによってコーティングされた。
【0032】
これらのコーティング層は、コーティング剤、乳白剤、矯味剤、着色剤、粘着防止剤などを含む群から選択された1つ以上の添加剤を含む。
コーティングプロセスにおいて有用であるコーティング剤としては、例えばEudragitという商標名で市販されているもののようにメタクリル酸系のポリマー例えばポリ(ブチルメタクリレート、(2−ジメチルアミノエチル)メタクリレート、メチルメタクリレート)コポリマーが含まれるが、これらに限定されない。これらは、適宜、水溶液系または非水溶液系または水溶液系と非水溶液系との組み合わせから適用され得る。添加剤は、満足な皮膜を得るために皮膜形成要素と共に含まれることが可能である。これらの添加剤は、例えばフタル酸ジブチル、クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコールなどのような可塑剤、例えばタルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムおよびコロイド状二酸化ケイ素などのような粘着防止剤、例えばポリソルベートおよびラウリルリン酸ナトリウムのような界面活性剤および例えば二酸化チタンなどのような乳白剤を含むことができる。これらの添加剤はすべて、当業者にとって周知のレベルで使用可能である。
【0033】
以下に示すのは、本発明を説明するのに役立つ非限定的な実施例である。
[実施例]:
実施例1:

【0034】
フマル酸クエチアピン、クエン酸ナトリウムおよびラクトースを篩いにかけ、均等に混合した。混合物を、アンモニオメタクリレートコポリマー分散系を用いて造粒した。こうして形成した顆粒を乾燥させ、粉砕し、#40のメッシュに通して篩にかけた。上述の粒状物をさらに酢酸セルロース溶液を用いて造粒した。このように形成した顆粒を、乾燥させ、粉砕し、#20のメッシュに通して篩にかけた。これらの顆粒を、残量のラクトース、タルクおよびステアリン酸マグネシウムと均一に混合した。適切なパンチを用いて混合物を錠剤の形に圧縮した。その後、錠剤をさらにフィルムコートした。
【0035】
実施例2:

【0036】
実施例3:

【0037】
実施例2および実施例3を、実施例1に記載のように調製した。
実施例4:

【0038】
フマル酸クエチアピン、クエン酸三ナトリウム二水和物、塩化ナトリウム、リン酸二カルシウム二水和物およびラクトースを篩いにかけ、均一に混合した。上記混合物を湿式造粒し、その顆粒を乾燥し、粉砕し、篩いにかけた。前記顆粒をタルクおよびステアリン酸マグネシウムを用いて潤滑し、コア錠剤を適切なパンチを用いて圧縮した。コア錠剤を、酢酸セルロース溶液で皮膜した。
【0039】
実施例5:

【0040】
フマル酸クエチアピン、クエン酸三ナトリウム二水和物、リン酸二カルシウム二水和物およびラクトースを篩いにかけ、均一に混合した。上記混合物を湿式造粒し、その顆粒を乾燥し、粉砕し、篩いにかけた。前記顆粒をタルクおよびステアリン酸マグネシウムを用いて潤滑し、コア錠剤を適当なパンチを用いて圧縮した。コア錠剤を、タルクと混合したメタクリレートコポリマーの分散系で皮膜した。
【0041】
現在市場にある製剤にはいくつかの欠点がある。大量の添加剤のため、錠剤のサイズは比較的大きく、大きな錠剤は、特に高齢患者および非協力的な患者にとって、飲み込みが困難である。その上、高い添加剤含有率のため、製造手順の材料コストが比較的高くなる。本発明の錠剤は、公知の錠剤に比べ著しく軽量である。したがって、治療適用性の改善が達成された。その上、このような錠剤の生産はさらに経済的である。
【0042】
【表1】

【0043】
[溶解]
ジェネリック製品についてのin vitro仕様書は、溶解プロファイルに基づいて作成される。ジェネリック医薬品の場合、溶解仕様は一般に、引用文献に記載される薬と同じである。
【0044】
溶解はpH4.8の緩衝液中で最初の5時間は行われた、そしてそれに続いてpH6.6のリン酸緩衝液中で行なわれた。以下の組成物をテストした:被験物として実施例1にしたがって調製されたフマル酸クエチアピン200mgを含む徐放性錠剤および基準としてAstrazeneca製のフマル酸クエチアピン200mgを有するSeroquel XR(登録商標)をテストした。
【0045】
得られた結果は、下表2にまとめられている。
【0046】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物と、
1つ以上の非ゲル化放出制御ポリマーと、
1つ以上の薬学的に許容される添加剤とを含む
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項2】
請求項1に記載の徐放性剤形であって、
前記剤形は、
マトリクス内に薬物を含む
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項3】
請求項1に記載の徐放性剤形であって、
前記剤形は、錠剤、カプセル、ペレット、顆粒を含む
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項4】
請求項1に記載の徐放性剤形であって、
前記非ゲル化放出制御ポリマーは、
酢酸セルロースと、例えばポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)ポリマー、アンモニオメタクリレートコポリマーなどのようなアクリル系ポリマーとを含む群から選択される
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項5】
請求項1に記載の徐放性剤形であって、
前記徐放性剤形は、さらに皮膜される
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項6】
a)クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の放出制御材料を含む第1の造粒と、
b) 前記第1の造粒の前記1つ以上の放出制御材料と同じまたは異なる1つ以上の放出制御材料と、任意にはクエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物を含む第2の造粒とを含む
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項7】
請求項6に記載の徐放性剤形であって、
前記放出制御材料は、例えばグリセリド、硬化ヒマシ油、硬化植物油、油、ろうまたはろう様物質、脂肪、脂肪酸、脂質、持続性デンプン(sustained starch)、脂肪アルコール、タンパク質、セラックなどの疎水性材料、または、不水溶性セルロース、例えば酢酸セルロースなどのような非ゲル化ポリマー、例えばポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)ポリマーなどのようなアクリル系ポリマーを含む群から選択されたポリマーから選択される
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項8】
請求項6に記載の徐放性剤形であって、
50%以上の薬物が約8時間以内で放出されるようなin vitro放出プロファイルを有する
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項9】
請求項6に記載の徐放性剤形であって、
70%以上の薬物が約12時間以内で放出されるようなin vitro放出プロファイルを有する
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項10】
請求項6に記載の徐放性剤形であって、
80%以上の薬物が約20時間以内で放出されるようなin vitro放出プロファイルを有する
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項11】
クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の放出制御材料を含む第1の造粒に続いて、顆粒を粉砕することと、
第1の造粒の粉砕された顆粒と、粉砕が次ぐ前記第1の造粒の前記1つ以上の放出制御材料と同じまたは異なる1つ以上の放出制御材料とを用いた第2の造粒に続いて粉砕することと、
第2の造粒後の前記粉砕された顆粒を潤滑剤と混合し、その後圧縮して徐放性剤形を形成することと
を備えることを特徴とする徐放性剤形の調製方法。
【請求項12】
a)クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の薬学的に許容される添加材を含む即効型コアと、
b)1つ以上の非ゲル化放出制御材料を含む徐放性コーティングとを含む
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項13】
活性物質クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物を含み、
前記活性物質は、コアの全重量の40重量%を超える量で存在する
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項14】
請求項13に記載の徐放性剤形であって、
前記放出制御材料は、疎水性材料または親水性材料から選択される
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項15】
請求項13に記載の徐放性剤形であって、
前記徐放性剤形は、サイズが小さい
ことを特徴とする徐放性剤形。
【請求項16】
a)クエチアピン、または、その薬学的に許容される塩、その多形体、その溶媒和物、その水和物および1つ以上の放出制御材料を含む第1の造粒と、
b)前記第1の造粒の前記1つ以上の放出制御材料と同じまたは異なる1つ以上の放出制御材料を含む第2の造粒と
を含み、
クエチアピンは、コアの合計重量の40重量%を超える量で存在する
ことを特徴とする徐放性剤形。

【公表番号】特表2011−526622(P2011−526622A)
【公表日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515737(P2011−515737)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【国際出願番号】PCT/IN2009/000369
【国際公開番号】WO2010/001413
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(502425916)ルピン・リミテッド (27)
【氏名又は名称原語表記】LUPIN LIMITED
【Fターム(参考)】