説明

クラッチカバー組立体及びその製造方法

【課題】 クラッチカバー組立体の支持部材の形状を工夫することで、クラッチカバー全体の剛性を高めるとともに、支持部材周辺の強度を向上させることにある。
【解決手段】 クラッチカバー組立体8は、エンジンとトランスミッションとの間に配置され、エンジンに連結されたフライホイール1に対してクラッチディスク組立体4の摩擦連結部6を付勢するためのものである。クラッチカバー9と、プレッシャープレート20と、ダイヤフラムスプリング23とを備えている。クラッチカバー9の支持部材30は、クラッチカバー本体部9aから軸方向へ突出した第1支持部31と、第1支持部31の軸方向先端から半径方向へ突出した第2支持部32と、第1支持部31のクラッチカバー本体部9a側の付け根の円周方向両端に設けられた一対の補強部33を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンのトルクをトランスミッション側へ伝達するためのクラッチ装置に用いられるクラッチカバー組立体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンのトルクをトランスミッション等の従動側へ任意に伝達、遮断可能な手段としてクラッチ装置がある。クラッチ装置は、エンジンのドライブシャフトに設けられたフライホイールに装着され、主に、クラッチディスク組立体とクラッチカバー組立体とレリーズ装置とから構成されている。クラッチディスク組立体は、フライホイールの摩擦面に近接して配置された摩擦連結部(クラッチディスク)と、トランスミッション入力シャフトに連結されたハブと、摩擦連結部とハブとを回転方向に弾性的に連結するダンパー機構とから構成されている。クラッチカバー組立体は、クラッチディスク組立体の摩擦連結部をフライホイールの摩擦面に付勢するためのものであり、フライホイールに固定されたクラッチカバーと、クラッチカバーと一体回転し摩擦連結部に近接して配置されたプレッシャープレートと、クラッチカバーに支持されてプレッシャープレートを摩擦連結部側に付勢する付勢部材とから構成されている。レリーズ装置は、クラッチカバー組立体から摩擦連結部への付勢力を解除するための装置である。
【0003】
クラッチ連結時には、付勢部材がプレッシャープレートを軸方向フライホイール側へ押圧して、摩擦連結部がフライホイールとプレッシャープレートによって狭持される。これにより、エンジンのトルクはフライホイールからクラッチディスク組立体を介してトランスミッション入力シャフトに伝達される。一方、クラッチレリーズ時には、レリーズ装置が軸方向へ動作して付勢部材を弾性変形させ、プレッシャープレートに対する付勢部材からの荷重を解除する。そして、プレッシャープレートは摩擦連結部から軸方向へ離れ、摩擦連結部はフライホイールの摩擦面から離れる。これにより、エンジンからトランスミッション入力シャフトへのトルク伝達が遮断される。
【0004】
前述の付勢部材としては、例えばダイヤフラムスプリングが知られている。ダイヤフラムスプリングは、プレッシャープレートを押圧するための環状の環状弾性部と、環状弾性部から半径方向内方へ延び、円周方向に一定間隔で配置された複数のレバー部とを備えている。また、レバー部の環状弾性部側の付け根には、各レバー部の円周方向両端に一部が切り欠かれた切欠部が形成されている。これらの形状により、ダイヤフラムスプリングは全体が軸方向へ弾性変形可能となっている。
【0005】
クラッチ連結時は、ダイヤフラムスプリングが、それ自体の弾性変形により、プレッシャープレートを軸方向フライホイール側へ弾性的に押圧する。一方、各レバー部の先端はレリーズ装置と連結されており、レリーズ装置の軸方向への動作により、ダイヤフラムスプリング全体が軸方向へ弾性変形する。そのため、レリーズ時は、レリーズ装置によりダイヤフラムスプリングを弾性変形させることでプレッシャープレートの押圧を解除する。このように、クラッチ連結時及びレリーズ時には、ダイヤフラムスプリングに対して軸方向の力が作用する。また、クラッチカバーはフライホイールと一体となって回転するため、ダイヤフラムスプリングもクラッチカバーと一体となって回転させる必要がある。したがって、ダイヤフラムスプリングは、クラッチカバーに対して軸方向に弾性変形可能にかつ相対回転不能に支持しておく必要がある。ダイヤフラムスプリングをクラッチカバーに対して支持する部材(支持部材)としては、クラッチカバーの一部が折り曲げて形成されたタグが広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−55076号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タグは、クラッチカバーの円周方向に複数配置されている。クラッチ装置は、クラッチカバーとダイヤフラムスプリングとの軸方向の位置関係により、アンダーカバータイプとオーバーカバータイプとがある。特許文献1に記載のクラッチ装置は、ダイヤフラムスプリングがクラッチカバーの軸方向フライホイール側に配置されているオーバーカバータイプである。一方、アンダーカバータイプは、ダイヤフラムスプリングがクラッチカバーの軸方向トランスミッション側に配置されている。したがって、アンダーカバータイプの場合、タグはクラッチカバーの軸方向トランスミッション側に突出するよう形成されている。
【0007】
従来のクラッチカバーは、特許文献1のようにクラッチカバーの内周部に複数配置されている。また、タグの位置は、ダイヤフラムスプリングの切欠部の位置に対応させている。そのため、クラッチカバーの内周部の内径が大きくなり、クラッチカバーの剛性が低くなる。クラッチカバーの剛性が低くなると、クラッチ連結及び解除動作時にクラッチカバーの変形が大きくなる。したがって、クラッチ装置の切れ不良等が発生する。
【0008】
このような不具合を解消するためには、クラッチカバーの剛性を高める必要がある。クラッチカバーの剛性を高めるために、クラッチカバーの内周部を半径方向内方へ延ばしたものがある。図16に従来のクラッチカバー組立体の平面図を示す。図16に示すように、このクラッチカバー組立体108のクラッチカバー109は、半径方向内方へ延ばした部分に複数のタグ130及び窓孔部135が形成されている。タグ130は、切欠により形成された舌状部を折り曲げて形成される。図17に従来の切欠部の形状、図18にタグ形成後の窓孔部の形状を示す。図17に示すように、タグ130が形成される前の切欠部140は、舌状部より一回り大きいU字形状を有している。タグ130には軸方向や回転方向への荷重が作用するため、タグ130の付け根周辺には応力が集中しやすい。そのため、切欠部140は、タグ130の付け根周辺を丸く切り欠いた形状となっている。また、図18に示すように、タグ130が形成されると同時に、切欠部140を含んだ窓孔部135が形成される。このクラッチカバー109は、複数の窓孔部135が形成されているため、窓孔部135がない状態に比べて剛性が低下する。したがって、クラッチ連結及び解除動作時にクラッチカバー109の変形が大きくなり、クラッチ装置の切れ不良等が発生する。
【0009】
また、図16に示すように、プレッシャープレート120の突出部122がクラッチカバー109の軸方向トランスミッション側へ貫通するため、タグ130の半径方向外側には貫通孔116が円周方向に複数設けられている。したがって、タグ130の付け根周辺に応力が集中すると、タグ130の付け根周辺から貫通孔116までクラッチカバー109に亀裂が生じる場合がある。
【0010】
本発明の課題は、クラッチカバー組立体において支持部材の形状を工夫することで、クラッチカバー全体の剛性を高めるとともに、支持部材周辺の強度を向上させることにある。
本発明の別の課題は、クラッチカバー組立体の製造方法を工夫することで、支持部材の強度を向上させた剛性の高いクラッチカバーを備えたクラッチカバー組立体を製造することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載のクラッチカバー組立体は、エンジンとトランスミッションとの間に配置され、エンジンに連結されたフライホイールに対してクラッチディスク組立体の摩擦連結部を付勢するためのものである。フライホイールと一体回転するように固定された環状のクラッチカバーと、クラッチカバーと一体回転するようになっており、クラッチディスク組立体の摩擦連結部をフライホイールと挟み込むよう配置された環状のプレッシャープレートと、クラッチカバーに支持され、プレッシャープレートを摩擦連結部側へ押圧するダイヤフラムスプリングとを備えている。クラッチカバーは、環状のクラッチカバー本体部と、クラッチカバー本体部の円周方向に複数配置され、ダイヤフラムスプリングを支持する支持部材を有している。支持部材は、クラッチカバー本体部から軸方向へ突出した第1支持部と、第1支持部の軸方向先端から半径方向へ突出した第2支持部と、第1支持部のクラッチカバー本体部側の付け根の円周方向両端に設けられた一対の補強部を有している。
このクラッチカバー組立体では、支持部材が一対の補強部を有しているため、第1支持部の付け根の強度が向上し、支持部材の強度も向上する。その結果、支持部材の破損を防止することができる。
【0012】
請求項2に記載のクラッチカバーは、請求項1において、クラッチカバーが支持部材の半径方向のいずれか一方に隣接して配置された窓孔部をさらに有している。
このクラッチカバー組立体では、支持部材に隣接した窓孔部を有しているため、支持部材をクラッチカバーの一部を折り曲げて一体成形することができ、加工が容易である。
【0013】
請求項3に記載のクラッチカバー組立体は、請求項2において、付け根及び一対の補強部は窓孔部の端部が湾曲して形成されている。
このクラッチカバー組立体では、付け根及び一対の補強部は窓孔部の端部が湾曲して形成されているため、支持部材の付け根周辺の強度がさらに向上し、支持部材の強度もさらに向上する。その結果、支持部材の破損を防止することができる。
【0014】
請求項4に記載のクラッチカバー組立体は、請求項2または3において、第1及び第2支持部材がクラッチカバー本体部の一部が折り曲げられ形成されており、窓孔部が第1支持部及び第2支持部に対応する第1窓孔部と、第1窓孔部の円周方向両端に設けられた一対の第2窓孔部とを有している。
【0015】
従来の窓孔部の形状は、支持部材の付け根周辺の応力集中を防止するため、支持部材の付け根周辺は丸く切り欠かれている。その結果、窓孔部は支持部材よりも一回り大きな切欠となっている。しかし、このクラッチカバー組立体では、第1窓孔部が支持部材に対応した形状となっているため、従来に比べて窓孔部を小さくすることができる。その結果、このクラッチカバー組立体では、クラッチカバーの剛性を高めることができる。
また、このクラッチカバー組立体では、窓孔部が一対の第2窓孔部を有しているため、窓孔部を小さくしつつ、支持部材の付け根周辺の応力集中を低減することができる。
【0016】
請求項5に記載のクラッチカバー組立体は、請求項1から4のいずれかにおいて、支持部材が付け根及び一対の補強部の周辺がさらに軸方向へ隆起した隆起部を有している。
このクラッチカバー組立体では、支持部材が隆起部を有しているため、補強部をさらに軸方向へ延ばすよう折り曲げ加工することができる。その結果、支持部材の付け根周辺の強度をさらに向上させることができる。また、このクラッチカバー組立体では、隆起部を有しているため、急角度に折り曲げた部分が形成されず、折り曲げた部分の応力集中を低減できる。
【0017】
請求項6に記載のクラッチカバー組立体は、請求項1から5のいずれかにおいて、支持部材がクラッチカバー本体部に対して軸方向トランスミッション側へ突出している。
このクラッチカバー組立体では、支持部材が軸方向トランスミッション側へ突出しているため、アンダーカバータイプのクラッチカバー組立体に採用することができる。
【0018】
請求項7に記載のクラッチカバー組立体は、請求項1から6のいずれかにおいて、第2支持部が半径方向外方へ突出している。
このクラッチカバー組立体では、第2支持部が半径方向外方へ折り曲げられているため、ダイヤフラムスプリングをクラッチカバー組立体に対してより確実に支持することができる。
【0019】
請求項8に記載のクラッチカバー組立体の製造方法は、エンジンとトランスミッションとの間に配置され、エンジンに連結されたフライホイールに対してクラッチディスク組立体の摩擦連結部をプレッシャープレート及びダイヤフラムスプリングにより付勢するためのクラッチカバー組立体についてのものである。フライホイールと一体回転するように固定される環状のクラッチカバーの主要部を構成するクラッチカバー本体部を加工する第1工程と、クラッチカバー本体部に対して円周方向に複数配置されたU字形状の第1切欠部を加工する第2工程と、U字形状の第1切欠部の一対の端部に対応する一対の第2切欠部を加工する第3工程と、第1切欠部にて形成される舌状の部分を軸方向へ折り曲げてクラッチカバー本体部から軸方向へ突出した支持部材を加工する第4工程と、クラッチカバーとプレッシャープレートとダイヤフラムスプリングとを組み付ける第5工程と、ダイヤフラムスプリングをクラッチカバーに対して軸方向へ弾性変形可能に支持するために支持部材の先端を半径方向に折り曲げ加工する第6工程とを含んでいる。
【0020】
この製造方法では、U字形状の第1切欠部と一対の第2切欠部とを加工する第3工程、及び支持部材を加工する第4工程を含んでいるため、切り欠かれる部分の小さいクラッチカバーを製造することができる。また、この製造方法では、切り欠かれる部分を小さくしつつ、従来に比べて支持部材の付け根周辺を第2切欠部により大きく切り欠くことができる。その結果、この製造方法では、従来に比べて剛性の高いクラッチカバーを備えたクラッチカバー組立体を製造することができるとともに、支持部材の付け根周辺の応力集中が低減できるクラッチカバーを備えたクラッチカバー組立体を製造することができる。
【0021】
請求項9に記載のクラッチカバー組立体の製造方法は、請求項8において、クラッチカバーが支持部材の付け根周辺の円周方向両端に設けられた一対の補強部を有している。第4工程は、付け根周辺も同時に加工することにより、第2切欠部の端部が湾曲した補強部を形成する工程を含んでいる。
この製造方法では、第4工程が補強部を形成する工程を含んでいるため、支持部材の付け根周辺の強度を向上させたクラッチカバー組立体を製造することができる。
【0022】
請求項10に記載のクラッチカバー組立体の製造方法は、請求項9において、第4工程が付け根及び一対の補強部の周辺を軸方向へ隆起させた隆起部を加工する工程をさらに含んでいる。
この製造方法では、第4工程が隆起部を加工する工程を含んでいるため、支持部材の付け根周辺の強度をさらに向上させたクラッチカバー組立体を製造することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の係るクラッチカバー組立体であれば、クラッチカバー組立体において、支持部材の形状を工夫することで、クラッチカバーの剛性を高めるとともに、支持部材の強度を向上させることができる。
また、本発明に係るクラッチカバー組立体の製造方法であれば、クラッチカバーの剛性を高めることができる。また、この製造方法であれば、クラッチカバーの剛性を高めるとともに、支持部材の強度を向上させたクラッチカバー組立体を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
1.クラッチ装置の構造
本発明の実施形態として、アンダーカバータイプにプッシュタイプを採用したものを記載する。図1に本発明の一実施形態であるクラッチ装置の平面図、図2に図1のA−A断面の縦断面図を示す。O−Oはクラッチ装置の回転中心線である。
クラッチ装置は、エンジンのトルクをトランスミッション入力シャフト3へ伝達、遮断するためのもので、フライホイール1と、クラッチディスク組立体4と、クラッチカバー組立体8と、レリーズ装置(図示せず)とから構成される。
【0025】
フライホイール1は、エンジンのクランクシャフト(図示せず)に設けられた円板状の部材であり、クランクシャフトに対して相対回転不能に固定されている。
クラッチディスク組立体4は、クラッチ機能とダンパー機能とを実現するためのものであり、例えば摩擦連結部6と、ハブ5と、ダンパー機構7とから構成される。摩擦連結部6は、クラッチディスク組立体4の外周部に環状に配置されており、フライホイール1とクラッチカバー組立体8のプレッシャープレート20(後述)に狭持されることにより、エンジンのトルクをトランスミッション入力シャフト3側へ伝達する。ハブ5は、トランスミッション入力シャフト3にスプライン係合しており、トランスミッション入力シャフト3とダンパー機構7とを連結している。ダンパー機構7は、摩擦連結部6とハブ5とを回転方向に弾性的に連結しており、クラッチ連結時の衝撃や振動を吸収する。
【0026】
クラッチカバー組立体8は、クラッチディスク組立体4の摩擦連結部6をフライホイール1側に付勢するためのものであり、クラッチカバー9と、プレッシャープレート20と、ダイヤフラムスプリング23とから構成される。クラッチカバー9は、フライホイール1に対して相対回転不能に固定された環状の部材である。プレッシャープレート20は、クラッチカバー9と摩擦連結部6との間に環状に配置されており、クラッチカバー9に対して相対回転不能にかつ軸方向に移動可能なようストラッププレート19にて固定されている。ダイヤフラムスプリング23は、プレッシャープレート20を軸方向に押圧するためのもので、この実施形態においては、クラッチカバー9の軸方向トランスミッション側に配置されている。
【0027】
プレッシャープレート20は、押圧部21と、突起部22とから構成される。押圧部21は、摩擦連結部6をフライホイール1へ付勢するための環状の部材である。突起部22は、ダイヤフラムスプリング23の環状弾性部24(後述)からの荷重を受ける部分であり、押圧部21の軸方向クラッチカバー9側に円周方向に複数配置されている。アンダーカバータイプの場合、ダイヤフラムスプリングが軸方向トランスミッション側に配置されているため、突起部22はクラッチカバー9を貫通する必要がある。そのため、クラッチカバー9は、突起部22に対応する位置に、貫通孔16を有している。
【0028】
ダイヤフラムスプリング23は、環状弾性部24と、レバー部25と、切欠部26とから構成される。環状弾性部24は、プレッシャープレート20の突起部22を押圧するためのものであり、ダイヤフラムスプリング23の外周側に環状に形成されている。レバー部25は、環状弾性部24から半径方向内方へ延びる複数の先細状の部分で、円周方向に一定間隔で配置されている。切欠部26は、レバー部25と環状弾性部24との連結部周辺であって隣接するレバー部25同士の間に配置されており、クラッチカバー9の支持部材30(後述)により支持される部分である。
【0029】
レリーズ装置は、クラッチ連結及び解除を操作するためのもので、トランスミッション入力シャフト3の廻りに軸方向へ移動可能に配置されている。この実施形態はプッシュタイプであるため、レリーズ装置が軸方向フライホイール1側へ移動して複数のレバー部25の先端を押圧することで、ダイヤフラムスプリング23を軸方向へ弾性変形させクラッチレリーズ動作を行う。
【0030】
2.クラッチカバーの構造
(1)クラッチカバーの構造
クラッチカバー9は、主にクラッチカバー本体部9aと、支持部材30とから構成される。クラッチカバー本体部9aは、クラッチカバー9の主要部を構成している環状の板状部材である。支持部材30は、ダイヤフラムスプリング23を軸方向に弾性変形可能にかつクラッチカバー9に対して相対回転不能に支持するためのもので、クラッチカバー本体部9aに対して円周方向に複数配置されている。また、クラッチカバー本体部9aは、窓孔部35と、貫通孔16とを有している。窓孔部35は、各支持部材30の半径方向内側に隣接して配置された切欠状の部分である。貫通孔16は、円周方向に複数配置されたプレッシャープレート20の突起部22がクラッチカバー本体部9aを貫通するための切欠状の部分である。本実施形態は、貫通孔16が窓孔部35の外周側に配置されている。
【0031】
(2)支持部材の構造
支持部材30の構造について、さらに詳細に説明する。図3に支持部材周辺の縦断面図、図4に支持部材周辺の平面図を示す。支持部材30は、第1支持部31と、第2支持部32と、補強部33と、隆起部34とから構成される。第1支持部31は、図3に示すように、クラッチカバー本体部9aから軸方向トランスミッション側へ突出した部分である。第1支持部31は、ダイヤフラムスプリング23の切欠部26が係合する部分であり、ダイヤフラムスプリング23をクラッチカバー9に対して円周方向及び半径方向に支持している。
【0032】
第2支持部32は、第1支持部31の軸方向端部から半径方向外方へ折り曲げられ形成された部分である。第2支持部32は、ダイヤフラムスプリング23の環状弾性部24が係合する部分である。第2支持部32は、ダイヤフラムスプリング23を軸方向に支持している。具体的には、ダイヤフラムスプリング23は、図3に示すように2つのリング部材18に挟み込まれた状態で支持部材30に組み付けられている。したがって、支持部材30は、第1及び第2支持部31、32により、ダイヤフラムスプリング23を軸方向へ弾性変形可能にかつクラッチカバー9と相対回転不能に支持することができる。
【0033】
補強部33は、図4に示すように、第1支持部31のクラッチカバー本体部9a側の付け根31a周辺であって、第1支持部31の円周方向両端に設けられている。補強部33は、第1支持部31と同様に軸方向トランスミッション側へ突出した部分である。第1支持部31の付け根31a及び補強部33は、窓孔部35の半径方向第1支持部31側の端部が軸方向へ折り曲げられ形成されている。補強部33は、第1支持部31と異なり、窓孔部35の端部を折り曲げているだけである。したがって、補強部33は、第1支持部31の付け根31aから窓孔部35の円周方向端部を結ぶように、若干ねじれた状態で軸方向へ突出している。これにより、従来に比べて第1支持部31の付け根31a周辺に、急角度に折り曲げられた部分が減少する。したがって、第1支持部31の付け根31a周辺に生じる応力が分散されるため、応力集中を低減させることができ、支持部材30周辺の破損を防止することができる。
【0034】
隆起部34は、第1支持部31の付け根31a及び一対の補強部33周辺がさらに軸方向トランスミッション側へ隆起した部分である。隆起部34を設けることにより、第1支持部31の付け根31a及び補強部33周辺に急角度に折り曲げられた部分が減少する。したがって、第1支持部31の付け根31a周辺に生じる応力が分散されるため、応力集中をさらに低減させることができ、支持部材30周辺部の破損を防止することができる。
【0035】
(3)窓孔部の構造
窓孔部35の構造について、さらに詳細に説明する。窓孔部35は、図4に示すように、第1窓孔部35aと、第2窓孔部35bとから構成される。第1窓孔部35aは、第1及び第2支持部31、32を折り曲げた際に形成される切欠状の部分である。具体的には、第1及び第2支持部31、32を形成する際には、クラッチカバー本体部9aに対して第1及び第2切欠部がレーザー加工等により形成される。図5に第1及び第2切欠部の平面図を示す。第1切欠部40は、図5に示すようにU字形状を有する細長い切欠である。第2切欠部41は、図5に示すように第1切欠部40の端部周辺を円周方向外側に向かって切り欠いて形成されている。第2切欠部41は、応力集中を考慮して角が丸く仕上げられている。第1及び第2切欠部40、41により第1及び第2支持部31、32に対応する舌状部30aが形成される。そして、舌状部30aを折り曲げることで、第1及び第2支持部31、32が形成されとともに、第1及び第2切欠部40、41を含んだ窓孔部35が形成される。
【0036】
この場合、第1切欠部40が細長く形成されているため、従来の切欠部140(図17)に比べて無駄な切欠の範囲が少なくなる。したがって、窓孔部35の範囲も従来の窓孔部135(図18)に比べて小さくなる。また、このクラッチカバー9は、第2窓孔部35bが第1窓孔部35aの円周方向両端に設けられているため、第1支持部31の付け根31a周辺の応力集中を低減することができる。さらに、このクラッチカバー9は、第2窓孔部35bにより補強部33が形成しやすくなる。したがって、このクラッチカバー9は、窓孔部35を小さくしつつ第1支持部31の付け根31a周辺の強度を高めることができるため、クラッチカバー9の剛性を高めるとともに支持部材30の強度を向上させることができる。
【0037】
3.製造方法
本実施形態に係るクラッチカバー組立体8の製造方法について説明する。図6にクラッチカバー組立体8の製造工程を示す。
【0038】
(1)第1工程
第1工程S1では、クラッチカバー9の主要部を構成するクラッチカバー本体部9aの加工を行う。クラッチカバー本体部9aは、例えば環状の板状部材からプレス加工等により成形される。
【0039】
(2)第2工程
第2工程S2では、図5に示すように、クラッチカバー本体部9aに対して円周方向に複数配置された第1切欠部の加工を行う。第1切欠部40は、図5に示すようにU字形状をしており、U字の幅も従来に比べて細く加工される。第1切欠部40の加工は、例えばレーザー加工等により行われる。
【0040】
(3)第3工程
第3工程S3では、図5に示すように、第1切欠部の一対の端部に対応する一対の第2切欠部の加工を行う。第2切欠部41は、図5に示すように、U字形状をしている第1切欠部40の端部周辺を円周方向外側に向かって切り欠いて形成されている。第2切欠部41は、応力集中を考慮して角が丸く仕上げられている。第2切欠部41の加工は、第1切欠部40と同様、レーザー加工等により行われる。第1及び第2切欠部40、41により第1及び第2支持部31、32に対応する舌状部30aが形成される。
【0041】
(4)第4工程
第4工程S4では、支持部材30の加工を行う。具体的には、第4工程S4では、第1切欠部40にて形成される舌状部30aを軸方向へ折り曲げて、クラッチカバー本体部9aから軸方向へ突出した第1支持部31の加工を行う。その際、2つの加工用の型を第1及び第2切欠部40、41周辺の軸方向両側から押し当てる。
【0042】
ここで、加工用の型について説明する。2つの加工用の型は、第1及び第2加工型50、51から構成される。図7に第1加工型の平面図、図8に第1加工型のB−B断面図、図9に第1加工型のC−C断面図、図10に第1加工型のD−D断面図、図11に第2加工型の平面図、図12に第2加工型の立面図、図13に第2加工型のE−E断面図を示す。第1加工型50は、支持部材30が突出する側の第1及び第2切欠部40、41周辺に押し当てる型である。第2加工型51は、クラッチカバー本体部9aに対して第1加工型50の反対側に押し当てる型である。第1加工型50は、図7に示すとおり軸方向に貫通した孔50aが形成されている。そして、第1加工型50は、前述の補強部33及び隆起部34を加工するために、孔50aの周辺に曲面状の凹部50bが形成されている。また、第2加工型51は、孔50aに挿嵌される挿嵌部51aと、凹部50bに対応した凸部51bが形成されている。
【0043】
第4工程S4では、以上に述べた第1加工型50を第1及び第2切欠部40、41に合わせてセットする。図14に第1及び第2加工型50、51をセットした状態を示す。第1加工型50の孔50aを舌状部30aの下側(トランスミッション側)にセットする。その状態で、第2加工型51の凸部51a先端を舌状部30aの上側(フライホイール側)に押し当てる。そして、挿嵌部51aが孔50aに挿嵌されるよう、第2加工型51を第1加工型50側へプレスする。その結果、軸方向へ突出した第1支持部31が形成される。また、挿嵌部51aが孔50aに挿嵌された後、さらに第2加工型51を第1加工型50へプレスすると、凸部51bが凹部50bへはめ込まれる。その結果、第1支持部31の付け根31a及びその周辺が第1加工型50側へ折れ曲がるととも、その周辺がさらに第1加工型50側へ隆起する。これにより、補強部33及び隆起部34が形成される。
【0044】
(5)第5工程
第5工程S5では、クラッチカバー9とプレッシャープレート20とダイヤフラムスプリング23との組み付けを行う。プレッシャープレート20は、クラッチカバー9にストラッププレート19により相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に固定される。また、ダイヤフラムスプリング23は、2つのリング部材18とともに、クラッチカバー9の支持部材30、具体的には第4工程S4にて加工が行われた第1支持部31に組み付けられる。より具体的には、ダイヤフラムスプリング23の切欠部26が第1支持部31に挿入される。
【0045】
(6)第6工程
第6工程S6では、前述の第2支持部32の加工を行う。具体的には、第5工程S5によりダイヤフラムスプリング23を組み付けたクラッチカバー9の第1支持部31先端を半径方向外側へ折り曲げ加工する。これにより、ダイヤフラムスプリング23は、クラッチカバー9に対して軸方向へ弾性変形可能にかつ相対回転不能に支持される。
【0046】
4.作用効果
本発明に係るクラッチカバー組立体8及びその製造方法の作用効果を以下にまとめる。
(1)クラッチカバー組立体の作用効果
このクラッチカバー組立体8では、支持部材30が一対の補強部33を有しているため、第1支持部31のクラッチカバー本体部9a側付け根31aの強度が向上し、支持部材30の強度も向上する。その結果、支持部材30の破損を防止することができる。また、このクラッチカバー組立体8では、第1支持部31の付け根31a及び一対の補強部33は窓孔部35の端部が湾曲して形成されているため、支持部材30の第1支持部31の付け根31a周辺の強度がさらに向上し、支持部材30の強度もさらに向上する。その結果、支持部材30の破損を防止することができる。
【0047】
このクラッチカバー組立体8では、窓孔部35が一対の第2窓孔部35bを有しているため、従来に比べて窓孔部35を小さくしつつ支持部材30の付け根31a周辺の応力集中を低減することができる。さらに、このクラッチカバー組立体8では、第2窓孔部35bを有しているため、支持部材30の補強部33を軸方向へ折り曲げ加工を容易にすることができる。その結果、支持部材30の強度をさらに向上させることができる。
【0048】
このクラッチカバー組立体8では、支持部材30が隆起部34を有しているため、補強部33をさらに軸方向へ延ばすよう折り曲げ加工することができる。その結果、支持部材30の付け根31a周辺の強度をさらに向上させることができる。また、このクラッチカバー組立体8では、隆起部34を有しているため、急角度に折り曲げた部分が形成されず、折り曲げ部分への応力集中を低減できる。
【0049】
このクラッチカバー組立体8では、第1窓孔部35aが支持部材30に対応した形状となっているため、従来に比べて窓孔部35を小さくすることができる。その結果、このクラッチカバー組立体8では、窓孔部35によるクラッチカバー9の剛性を高めることができる。
【0050】
(2)クラッチカバー組立体の製造方法の作用効果
この製造方法では、U字形状の第1切欠部40と一対の第2切欠部41とを加工する第3工程S3、及び支持部材30を加工する第4工程S4を含んでいるため、切り欠かれる部分の小さいクラッチカバー9を製造することができる。また、この製造方法では、従来比べて切り欠かれる部分を小さくしつつ、支持部材30の付け根31a周辺を第2切欠部41により大きく切り欠くことができる。その結果、この製造方法では、支持部材30の付け根31a周辺の応力集中が低減でき、かつ剛性の高いクラッチカバー9を備えたクラッチカバー組立体8を製造することができる。
【0051】
この製造方法では、第4工程S4が補強部33を形成する工程を含んでいるため、支持部材30の付け根31a周辺の強度を向上させたクラッチカバー組立体8を製造することができる。また、この製造方法では、第4工程S4が隆起部34を加工する工程を含んでいるため、支持部材30の付け根31a周辺の強度がさらに向上したクラッチカバー組立体8を製造することができる。
【0052】
5.その他の実施形態
本発明はかかる上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。以下に本発明の他の実施形態について説明する。
【0053】
(1)第1及び第2切欠部の形状
前述の実施形態では、第1及び第2切欠部40、41は、図5に示すような形状としているが、例えば図15に示すように、第2切欠部41が若干舌状部30a側に入り込んだものでもよい。この場合、第2切欠部41の範囲が大きくなるため、第2切欠部41の角をさらに大きく丸く加工できる。これにより、第1支持部31の付け根31a周辺の応力集中をさらに緩和することができる。
【0054】
(2)第1及び第2切欠部の加工工程
前述の実施形態では、第1及び第2切欠部40、41は、図6に示すように第2及び第3工程で行っているが、クラッチカバー本体部9aを加工する第1工程の前に行ってもよい。したがって、第1工程と第2及び第3工程とを入れ替えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施形態としてのクラッチ装置の平面図。
【図2】A−A断面図。
【図3】支持部材周辺の縦断面図。
【図4】支持部材周辺の平面図。
【図5】第1及び第2切欠部の平面図。
【図6】クラッチカバー組立体の製造工程。
【図7】第1加工型の平面図。
【図8】第1加工型のB−B断面図。
【図9】第1加工型のC−C断面図。
【図10】第1加工型のD−D断面図。
【図11】第2加工型の平面図。
【図12】第2加工型の立面図。
【図13】第2加工型のE−E断面図。
【図14】第1及び第2加工型のセット状態図。
【図15】本発明の他の実施形態としての第1及び第2切欠部の平面図。
【図16】従来のクラッチカバー組立体の平面図。
【図17】従来の切欠の形状。
【図18】タグ形成後の窓孔部の形状。
【符号の説明】
【0056】
O−O 回転中心線
1 フライホイール
3 トランスミッション入力シャフト
4 クラッチディスク組立体
6 摩擦連結部
8 クラッチカバー組立体
9 クラッチカバー
16 貫通孔
18 リング部材
19 ストラッププレート
20 プレッシャープレート
22 突出部
23 ダイヤフラムスプリング
24 環状弾性部
25 レバー部
26 切欠部
30 支持部材
30a 舌状部
31 第1支持部
31a 付け根
32 第2支持部
33 補強部
34 隆起部
35 窓孔部
40 第1切欠部
41 第2切欠部
50 第1加工型
51 第2加工型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンとトランスミッションとの間に配置され、前記エンジンに連結されたフライホイールに対してクラッチディスク組立体の摩擦連結部を付勢するためのクラッチカバー組立体であって、
前記フライホイールと一体回転するように固定された環状のクラッチカバーと、
前記クラッチカバーと一体回転するようになっており、前記クラッチディスク組立体の前記摩擦連結部を前記フライホイールと挟み込むよう配置された環状のプレッシャープレートと、
前記クラッチカバーに支持され、前記プレッシャープレートを前記摩擦連結部側へ押圧するダイヤフラムスプリングとを備え、
前記クラッチカバーは、環状のクラッチカバー本体部と、前記クラッチカバー本体部の円周方向に複数配置され、前記ダイヤフラムスプリングを支持する支持部材を有し、
前記支持部材は、前記クラッチカバー本体部から軸方向へ突出した第1支持部と、前記第1支持部の軸方向先端から半径方向へ突出した第2支持部と、前記第1支持部の前記クラッチカバー本体部側の付け根の円周方向両端に設けられた一対の補強部を有する、
クラッチカバー組立体。
【請求項2】
前記クラッチカバーは、前記支持部材に対して半径方向のいずれか一方に隣接して配置された窓孔部をさらに有する、
請求項1に記載のクラッチカバー組立体。
【請求項3】
前記付け根及び一対の補強部は、前記窓孔部の端部が湾曲して形成されている、
請求項2に記載のクラッチカバー組立体。
【請求項4】
前記第1及び第2支持部は、前記クラッチカバー本体部の一部が折り曲げられ形成されており、
前記窓孔部は、前記第1及び第2支持部に対応する第1窓孔部と、前記第1窓孔部の円周方向両端に設けられた一対の第2窓孔部とを有する、
請求項2または3に記載のクラッチカバー組立体。
【請求項5】
前記支持部材は、前記付け根及び一対の補強部の周辺がさらに軸方向へ隆起した隆起部を有する、
請求項1から4のいずれかに記載のクラッチカバー組立体。
【請求項6】
前記支持部材は、前記クラッチカバー本体部に対して軸方向前記トランスミッション側へ突出している、
請求項1から5のいずれかに記載のクラッチカバー組立体。
【請求項7】
前記第2支持部は、半径方向外方へ突出している、
請求項1から6のいずれかに記載のクラッチカバー組立体。
【請求項8】
エンジンとトランスミッションとの間に配置され、前記エンジンに連結されたフライホイールに対してクラッチディスク組立体の摩擦連結部をプレッシャープレート及びダイヤフラムスプリングにより付勢するためのクラッチカバー組立体の製造方法であって、
前記フライホイールと一体回転するように固定される環状のクラッチカバーの主要部を構成するクラッチカバー本体部を加工する第1工程と、
前記クラッチカバー本体部に対して円周方向に複数配置されたU字形状の第1切欠部を加工する第2工程と、
前記U字形状の第1切欠部の一対の端部に対応する一対の第2切欠部を加工する第3工程と、
前記第1切欠部にて形成されるU字形状の部分を軸方向へ折り曲げて前記クラッチカバー本体部から軸方向へ突出した支持部材を加工する第4工程と、
前記クラッチカバーと前記プレッシャープレートと前記ダイヤフラムスプリングとを組み付ける第5工程と、
前記ダイヤフラムスプリングを前記クラッチカバーに対して軸方向へ弾性変形可能に支持するために前記支持部材の先端を半径方向に折り曲げ加工する第6工程と、
を含むクラッチカバー組立体の製造方法。
【請求項9】
前記クラッチカバーは、前記支持部材の付け根周辺の円周方向両端に設けられた一対の補強部を有し、
前記第4工程は、前記付け根周辺も同時に加工することにより、前記孔部の端部が湾曲した前記補強部を形成する工程を含む、
請求項8に記載のクラッチカバー組立体。
【請求項10】
前記第4工程は、前記付け根及び一対の補強部の周辺を軸方向へ隆起させた隆起部を加工する工程をさらに含む
請求項9に記載のクラッチカバー組立体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−29415(P2006−29415A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−207506(P2004−207506)
【出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【出願人】(000149033)株式会社エクセディ (270)
【Fターム(参考)】