説明

ケラチン含有繊維を滑らかにする方法

本発明は、ケラチン含有繊維、とりわけ人毛を滑らかにする方法に関する。本発明の方法によれば、繊維は熱処理され、カチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物から選ばれた少なくとも 1 種のコンディショニング化合物を含む製剤で処理される。また本発明は、前記したケラチン含有繊維を滑らかにする方法における、少なくとも 1 種のコンディショニング化合物を含む製剤の使用に関する。本発明の方法は、繊維の優れた均一な滑らかさを実現し、繊維は改良もされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケラチン含有繊維、とりわけ人毛を滑らかにする方法、及びこの方法における、カチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物の中から選ばれるコンディショニング化合物を少なくとも 1 種含む製剤の使用に関する。
基本的に、全ての動物の毛、例えば羊毛、馬の毛、アンゴラヤギの毛、毛皮、羽毛並びにこれらから製造される製品及び布地は、ケラチン含有繊維である。本発明は、好ましくは、人の巻毛及びそれから作れたかつらを滑らかにするために使用される。
【背景技術】
【0002】
ケラチン含有繊維の永続成形(パーマネント)は、繊維を物理的に成形し、次いで適当な方法を用いてその形状を固定することによって通常行われる。前記成形前及び/又は成形後、繊維をケラチン還元製剤で処理する。続いて、繊維をすすぎ、酸化剤含有製剤で処理する。その後、繊維をすすぎ、成形用具(カーラー、巻紙)を外す。メルカプタン、例えばチオグリコール酸アンモニウムをケラチン還元成分として使用する場合、ケラチン分子のジスルフィド架橋の一部が -SH- 基に分裂され、ケラチン繊維の軟化が生じる。その後の酸化固定の際に、ジスルフィド架橋は再結合し、そうしてケラチン構造は与えられた形状で固定される。もう 1 つの方法として、メルカプタンの代わりに亜硫酸塩をケラチン還元成分として毛髪を成形するために使用できることが知られている。亜硫酸水素塩溶液及び/又は亜硫酸塩溶液及び/又は二亜硫酸塩溶液を用いることによって、ケラチン分子のジスルフィド架橋は、以下の反応式:
R-S-S-R + HSO3(-) → R-SH + R-S-SO3(-)
に従ったスルフィトリシスにより分裂され、これによってケラチン繊維は軟化される。
【0003】
亜硫酸水素塩、亜硫酸塩又は二亜硫酸塩を含む還元剤は、メルカプタン含有製剤の強い臭いを有さない。前述したように、固定段階において酸化剤を用いることにより新たなジスルフィド架橋が形成され、分裂を元に戻すことができる。
【0004】
このように、ケラチン含有繊維の永続的な平滑化は、物理的成形、並びにケラチン還元化合物及び酸化化合物の使用によって達成される。対応する方法では、人の巻毛及びそれから作れたかつらを滑らかにするために、ケラチン還元化合物の影響下、巻毛を通常 15 mm 超の大きい直径のカーラーに巻くか、巻毛を櫛で滑らかにとかす。巻毛を滑らかにできるもう 1 つの方法は、ホットアイロンによる方法である。しかしながら、巻毛の熱処理は、滑らかにすると同時にケラチン含有繊維の構造を永続的に変形させる(R. McMullen ら、J. Cosmet. Sci., 1998 年、第 49 巻、第 223〜244 頁参照)。この繊維構造の変形は、適当な方法を用いることによって防がれるべきである。
【0005】
特開昭 60-21704 号公報によれば、ホットアイロンによる熱処理前に、毛髪に油ベースクリームを適用することが有利である。このクリームが、熱処理中にケラチン含有繊維の構造を保護し、均一な滑らかさを確実にする。カチオン性ポリマー、シリコーン、第四級アンモニウム化合物及びタンパク質加水分解物の使用は、同公報に記載されていない。
【0006】
EP-A1-1 099 391 は、毛髪を滑らかに改良する方法を教示しており、この方法では、ジスルフィド架橋の還元分裂後、繊維を熱処理するか、又はホットアイロンでアイロンがけする。ホットアイロンの使用前に、ポリペプチド含有コンディショナーを毛髪上に塗布し、毛髪上に残す。平滑化の際の重合体タンパク質分子と毛髪繊維との化学反応は、熱の影響から毛髪を保護し(R. McMullen ら、J. Cosmet. Sci., 1998 年、第 49 巻、第 245〜254 頁参照)、毛髪繊維の構造変形を防ぐ。しかしながら、同方法におけるコンディショナーの使用は不利である。コンディショナーの存在下、とりわけコンディショニング効果のあるポリマー(例えばポリアクリル酸及びその誘導体)の存在下での繊維の熱処理によって、平滑化の際に毛髪繊維は互いにくっついて毛髪束を形成する。この結束は不可逆であり、従って、毛髪の手触り、外観、櫛通りに永続的に悪影響を与え得る。
【0007】
更に、熱処理によって誘発される、製品の分解又は組成物の他成分による転化という、コンディショナーの望ましくない化学反応が存在する。一方では、熱処理の結果、コンディショニング化合物はその効果を失い、他方では、分解生成物又は組成物の他成分との反応生成物は、生理学的に不適切であり得る。
【0008】
一般に、既知の熱処理による平滑化法は、ケラチン含有繊維が帯電されるという、更なる欠点を有する。そのうえ、既知の方法による平滑化の結果は、平滑度及び平滑均一性に関して更なる改善が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、より優れた滑らかさを提供し、毛髪の構造を保護し、毛髪を改良する、ケラチン含有繊維、とりわけ人毛を滑らかにする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
意外にも、この目的が、以下に記載の方法によって達成されることが見出された。本発明の方法では、カチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物から選ばれるコンディショニング効果のある化合物を少なくとも 1 種含む組成物を使用する。
【0011】
WO 93/105757 は、酸化剤に加えて、少なくとも 1 種のカチオン性ポリマー、少なくとも 1 種の非イオン性界面活性剤及び少なくとも 1 種の両性界面活性剤を含み、全成分が互いに一定比率で存在する、パーマネントヘア成形のための保持剤を開示している。また、永続的成形は毛髪のカールも意味することが記載されている。しかしながら、繊維の熱処理は、永続的成形の範囲内で記載されていない。
【0012】
US-A1-2003/0009834 では、貯蔵安定である酸化剤含有組成物が、少なくとも 1 種のカチオン性ポリマー、少なくとも 1 種の脂肪アルコール、少なくとも 1 種のエトキシル化脂肪アルコール及び少なくとも 1 種の脂肪酸アミドの組み合わせの添加によって得られる。
【0013】
WO 97/25964 は、カチオン性ポリマー、とりわけポリクオタニウム-37 を含む、ケラチン含有繊維を改良するためのリーブオン剤を開示している。ケラチン含有繊維を滑らかにする特別な方法における、これらのポリマーの使用は記載されていない。
【0014】
AU-A-596928 は、タンパク質加水分解物及びシリコーンを含むパーマネントウェーブ剤に関する。同公報の開示によれば、該製剤は、毛髪をウェーブさせる過程においてのみ使用される。毛髪を滑らかにする特別な方法における、このようなパーマネントウェーブ剤の使用はどこにも記載されていない。
【0015】
本発明の第一の目的は、
(i)少なくとも 1 種のケラチン還元化合物を含む水性組成物(A)を繊維に適用し、
(ii)水性組成物(A)を反応時間 Z1 後にすすぎ落とし、
(iii)任意に、繊維を乾燥し、
(iv)次いで、繊維を物理的に滑らかにしながら 120〜220 ℃の温度で熱処理し、
(v)続いて、少なくとも 1 種の酸化剤を含む水性組成物(B)を繊維に適用し、
(vi)前記水性組成物(B)を反応時間 Z2 後にすすぎ落とす
ケラチン含有繊維、好ましくは人毛を滑らかにする方法であって、水性組成物(A)及び(B)各々の少なくとも 1 つがコンディショニング効果を有する化合物を少なくとも 1 種含み、前記コンディショニング効果を有する化合物がカチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物の中から選ばれる方法である。
本発明の水性組成物は、組成物全体の重量に対して少なくとも 50 重量%の水を含む。
物理的平滑化は、長さ方向に沿った巻髪の引き伸ばしを意味する。この物理的平滑化は、例えば櫛又はブラシによって行い得る。
【0016】
本発明のもう 1 つの目的は、本発明の第一目的に従った方法における、カチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物から選ばれた少なくとも 1 種のコンディショニング効果のある化合物の、水性組成物(A)及び/又は(B)並びに任意に(C)への使用である。これに関しては、下記のカチオン性ポリマーが好ましく使用される。
【0017】
本発明は更に、既に定義した水性組成物(A)及び(B)並びに任意に下記に定義する水性組成物(C)を含むキットであって、水性組成物各々が、別々の容器に入れられているキットを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
繊維を物理的に平滑化しながら、熱処理を 120〜220 ℃の温度で、好ましくは 140〜200 ℃の温度で行う。熱処理は温風によって行い得る。この場合、毛髪は、物理的に平滑化されているまさにその場所を櫛でとかしながら加熱される。更に、適当に調節(予熱)された板、とりわけ金属板又はセラミック板を用いた平滑化により、熱処理を行うことが特に好ましく、この方法では、板を繊維上にプレスして平滑化し、繊維上にプレスした板を繊維に沿って動かす。板は、耐熱材料で被覆され得る。好ましくは、平滑化するケラチン含有繊維を、2 枚の適当に調節した板の間でプレスし、両板を同時に繊維の長さ方向に沿って動かす。より好ましくは、両板を繊維に沿って均一に動かせるように、両板を互いに結合する。繊維に沿った移動は、繊維の長さ方向に沿って行う。生きているヒトの毛髪を熱処理する場合は、毛髪の一端は固定されている(毛根)。この場合、板は、毛根から毛先へ毛髪全体に沿って均一に動かす。この動きが、毛髪の物理的平滑化を招く。熱処理に適当な装置は、例えば、装置「Ceramic Flat-Master(ドイツ国在 Efalock によって販売)」である。
【0019】
毛髪を分離できる程度まで毛髪に付着している残留水を蒸発させる場合に、本発明の方法の工程(iii)として、ケラチン含有繊維の乾燥が存在する。ケラチン含有繊維を乾燥する場合、繊維の水分含有量が空気の水分含有量と平衡であるか、又は繊維が周辺空気から水分を吸収することが好ましい。このような乾燥繊維は、好ましくは、湿潤繊維をヘアドライヤーからの温風で乾燥することによって達成される。工程(iv)における熱処理が例えば適当に調節された板による平滑化により行われる場合、好ましくは工程(iii)が行われる。
【0020】
特に好ましい態様では、ケラチン含有繊維を工程(i)の前に湿らせる。これは、繊維に液体、好ましくは水を噴霧することによって行い得る。好ましくは、繊維を、工程(i)の前に市販シャンプーで洗浄し、すすぎ、次いでタオルで拭き取る。拭き取り完了後、ある一定の水分残留量が毛髪上に残る。
【0021】
工程(i)直後及び/又は工程(ii)の反応時間 Z1 の間、そして任意に工程(iv)直前に、繊維を物理的に滑らかにすることが好ましい。本発明の好ましい態様では、水性組成物(C)を工程(ii)における反応時間 Z1 後に繊維に適用する。この水性組成物(C)は、カチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物の中から選ばれる、コンディショニング効果のある化合物を少なくとも 1 種含み、反応時間 Z3 後、水性組成物(A)及び(C)をすすぎ落とす。本発明の方法によれば、反応時間 Z1 後に繊維をすすぎ、次いで水性組成物(C)を適用し、反応時間 Z3 後に再びすすぐことが好ましい。好適には、水性組成物(C)は、カチオン性ポリマーを更に含む。また、水性組成物(C)は、好ましくはエマルション、とりわけ水中油型エマルションとして配合される。この目的のために、水性組成物(C)は、好ましくは、C8〜C30 脂肪アルコール及び乳化剤のような一般的な成分を含む。
【0022】
本発明の乳化剤を以下に記載する。
水性組成物(C)は毛髪からすすぎ落とされ、毛髪は工程(iv)の前に乾燥されるが、水性組成物(C)の使用は、熱処理中の毛髪にとって有利である。熱処理を、調節された金属板を用いて行う場合、水性組成物(C)が完全にすすぎ落とされても、水性組成物(C)による繊維の前処理は、毛髪の帯電を減少するだけでなく、毛髪繊維に沿った金属板の滑動を改善する。
【0023】
反応時間 Z1 は、好ましくは 5〜60 分、特に好ましくは 10〜30 分である。反応時間 Z2 は、好ましくは 1〜30 分、特に好ましくは 5〜20 分である。反応時間 Z3 は、好ましくは 1 秒〜60 分、特に好ましくは 30 秒〜5 分である。
【0024】
本発明の方法の好ましい態様では、水性組成物(A)は、カチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物の中から選ばれる、コンディショニング効果のある化合物を少なくとも 2 種含む。好ましくは、2 種類の異なった各々が、上記したコンディショニング効果のある化合物の群から選ばれる。本発明において、水性組成物(A)が、コンディショニング効果のある化合物として、少なくとも 1 種のタンパク質加水分解物及び少なくとも 1 種のシリコーンを含むことが特に好ましい。
【0025】
更に、水性組成物(B)が、コンディショニング効果のある化合物として、少なくとも 1 種のカチオン性ポリマーを含むことが好ましい。水性組成物(A)に含まれるケラチン還元成分は、好ましくは、少なくとも 1 個のチオール基を有する化合物及びその誘導体の中から、並びに亜硫酸塩、亜硫酸水素塩及び二亜硫酸塩の中から選ばれる。
【0026】
少なくとも 1 個のチオール基を有する化合物及びその誘導体は、例えば、チオグリコール酸、チオ乳酸、チオリンゴ酸、フェニルチオグリコール酸、メルカプトエタンスルホン酸並びにこれらの塩及びエステル(例えば、チオグリコール酸イソオクチル及びチオグリコール酸イソプロピル)、システアミン、システイン、ブンテ塩及び硫酸塩である。遊離酸に加えてチオグリコール酸及び/又はチオ乳酸のモノエタノールアンモニウム塩又はアンモニウム塩が、特に好ましい。これらは水性組成物(A)中で、好ましくは、5〜12、とりわけ 7〜9.5 の pH 値で、0.5〜2.0 mol/kg の濃度で使用される。pH 値を調整するために、本発明の水性組成物(A)は、通常、アルカリ化剤、例えばアンモニア、アルカリ炭酸塩及び炭酸アンモニウム、炭酸水素塩、又はモノエタノールアミンのような有機アミンを含む。
【0027】
水性組成物(A)中に存在し得る二亜硫酸塩のケラチン還元化合物の例は、二亜硫酸アルカリ塩、例えば二亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)及び二亜硫酸カリウム(K2S2O5)、並びに二亜硫酸マグネシウム及び二亜硫酸アンモニウム((NH4)2S2O5)である。二亜硫酸アンモニウムが本発明に好ましい。
【0028】
水性組成物(A)中に存在し得る亜硫酸水素塩のケラチン還元化合物の例は、C2〜C4-モノ-、ジ-又はトリアルカノールアミンベースのアルカリ-、マグネシウム-、アンモニウム-又はアルカノールアンモニウム-塩のような亜硫酸水素塩である。亜硫酸水素アンモニウムが、特に好ましい亜硫酸水素塩である。水性組成物(A)中に存在し得るケラチン還元亜硫酸塩化合物の例は、C2〜C4-モノ-、ジ-又はトリアルカノールアミンベースのアルカリ-、アンモニウム-又はアルカノールアンモニウム-塩のような亜硫酸塩である。
【0029】
亜硫酸アンモニウムが好ましい。亜硫酸塩及び/又は二亜硫酸塩及び/又は亜硫酸水素塩を使用する場合、水性組成物(A)の pH は、5〜8、好ましくは 6〜7.5 の中性範囲 pH が好ましい。
【0030】
本発明の好ましい C2〜C4-アルカノールアミンは、2-アミノエタノール(モノエタノールアミン)及び N,N,N-トリス(2-ヒドロキシエチル)アミン(トリエタノールアミン)である。モノエタノールアミンが、特に好ましい C2〜C4-アルカノールアミンであり、水性組成物(A)全体に対して 0.2〜6 重量%の量で特に使用される。
【0031】
ケラチン還元化合物は、好ましくは、水性組成物(A)全体に対して 5〜20 重量%の量で使用される。
【0032】
そのうえ、水性組成物(A)は、ケラチンに対するケラチン還元化合物の効果を助長する、更なる成分を含み得る。このような成分は、例えば、ケラチン含有繊維のための膨潤剤、例えば C1〜C6 アルコール、水溶性グリコール又はポリオール、例えばグリセリン、1,2-プロピレングリコール又はソルバイト、及び尿素又は尿素誘導体、例えばアラントイン及びグアニジン、並びにイミダゾール及びその誘導体である。好ましい更なる成分は、1,2-プロピレングリコールであり、特に好ましくは 0.1〜5 重量%の量で使用される。好ましい態様では、本発明の水性組成物(A)は、0〜5 重量%の 1,2-プロピレングリコール及び/又は 0〜5 重量%の尿素を含む。明記した量は、成分(A)の水性組成物全体に関する。
【0033】
本発明のコンディショニング効果のある化合物は、好ましくは第四級アンモニウム化合物、例えばアンモニウムハロゲン化物(とりわけ塩化物及び臭化物)、例えばアルキルトリメチルアンモニウムハロゲン化物、ジアルキルジメチルアンモニウムハロゲン化物、トリアルキルメチルアンモニウムハロゲン化物、例えばセチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド及びトリセチルメチルアンモニウムクロリド、並びにクオタニウム-27、クオタニウム-83 及びクオタニウム-87 の INCI 名で知られるイミダゾリウム化合物である。上記化合物のアルキル基は、好ましくは 10〜18 個の炭素原子を含む。
【0034】
いわゆるエステルクォートも、本発明の好ましい第四級アンモニウム化合物に属する。エステルクォートは、その構造に、第四級アンモニウム基に加えて少なくとも 1 個のエステル官能基を有する物質である。好ましいエステルクォートは、脂肪酸とトリエタノールアミンとの第四級エステル塩、脂肪酸とジエタノールアルキルアミンとの第四級エステル塩、及び脂肪酸と 1,2-ジヒドロキシプロピル-ジアルキルアミンとの第四級エステル塩である。このような生成物は、例えば、「Stepantex(登録商標)」、「Dehyquart(登録商標)」及び「Armocare(登録商標)」の商標で市販されている。製品 Armocare(登録商標)VGH-70 である N,N-ビス(2-パルミトイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロリド、並びに Dehyquart(登録商標)F-75、Dehyquart(登録商標)C-4046、Dehyquart(登録商標)L80 及び Dehyquart(登録商標)AU-35 は、このようなエステルクォートの例である。
【0035】
タンパク質加水分解物は、タンパク質の酸性、塩基性又は酵素的触媒加水分解によって得られる生成混合物である。本発明では、動物起源に加えて植物起源のタンパク質加水分解物を使用できる。
動物性タンパク質加水分解物は、例えば、エラスチン-、コラーゲン-、ケラチン-、シルク-及びミルクタンパク質加水分解物又はこれらの塩である。
このような製品は、Dehylan(登録商標)(Cognis 社製)、Promois(登録商標)(Interorgana 社製)、Collapuron(登録商標)(Cognis 社製)、Nutrilan(登録商標)(Cognis 社製)、Gelita-Sol(登録商標)(Deutsche Gelatine Fabriken Stoess & Co 製)、Lexein(登録商標)(Inolex 社製)及び Kerasol(登録商標)(Croda 社製)の商品名で市販されている。
好ましいタンパク質加水分解物は、シルクタンパク質加水分解物(Promois(登録商標)Silk 720、Promois(登録商標)Silk 1000)であり、好ましくは、コンディショナー成分として少なくとも水性組成物(A)中に含まれる。
本発明において、植物起源のタンパク質加水分解物、例えば大豆-、アーモンド-、米-、エンドウ-、ポテト-及び小麦タンパク質加水分解物も使用される。このような製品は、Gluadin(登録商標)(Cognis 社製)、DiaMin(登録商標)(Diamalt 社製)、Lexein(登録商標)(Inolex 社製)及び Crotein(登録商標)(Croda 社製)の商標で市販されている。
【0036】
タンパク質加水分解物の誘導体を、例えば脂肪酸との縮合生成物の状態で使用することもできる。このような製品は、Lamepon(登録商標)(Cognis 社製)、Gluadin(登録商標)(Cognis 社製)、Lexeinm(登録商標)(Inolex 社製)、Crolastin(登録商標)(Croda 社製)又は Crotein(登録商標)(Croda 社製)の商標で市販されている。
【0037】
このようなタンパク質加水分解物の使用が好ましいが、アミノ酸混合物又は各アミノ酸及びアミノ酸誘導体、例えばアルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、シトルリン、ヒスチジン、オルニチン、リシン及びピログルタミン酸も使用できる。アミノ酸は、塩、例えば塩酸塩、アルカリ塩、アルカリ土類塩又はアンモニウム塩に加えて遊離アミノ酸として使用できる。
【0038】
更に、明記されたアミノ酸の含有量が高い(> 50 %、とりわけ > 70 %)、平均して 2〜3 個のアミノ酸を有するオリゴペプチドも、本発明において使用できる
本発明において特に好ましいのは、前記したアミノ酸リッチである、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、並びにこれらの塩及びオリゴペプチド又は加水分解物である。特に好ましいのは、アスパラギン及びアスパラギン酸並びにこれらの塩又は加水分解物である。
好ましい態様では、水性組成物(C)はタンパク質加水分解物を含まない。
【0039】
本発明のコンディショニング化合物として使用できるシリコーンは、好ましくは、シクロメチコン、ジメチコノール、ジメチコンコポリオール、アモジメチコン、トリメチルシリルアモジメチコン及びフェニルトリメチコンの種類から選ばれる、直鎖、環状又は分枝シリコーンである。これらのシリコーン類は、専門家に、Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association(CTFA)命名法によって知られており、M.D. Berthiaume, Society of the Cosmetic Chemists Monograph Series, "Silicones in Hair Care", L. D. Rhine 編、Society of the Cosmetic Chemists 出版、1997 年、第 2 章に記載されており、ここで明確な言及がなされている。
【0040】
更なる例は、ジアルキル-及びアルキルアリールシロキサンのようなポリシロキサン、例えばジメチルポリシロキサン及びメチルフェニルポリシロキサン、並びにこれらのアルコキシル化類似体、ヒドロキシル基末端類似体及び第四級化類似体、そして環状シロキサンである。それに関して、特に、INCI 名ジメチコン、PEG-12 ジメチコン、PEG/PPG-18/18 ジメチコン、シクロメチコン、ジメチコノール、クオタニウム-80 及びアモジメチコンであるシリコーン並びにこれらの混合物が、とりわけ好ましいシリコーンである。
【0041】
このようなシリコーンの例は、Dow Corning によって名称 DC 190(INCI 名:PEG/PPG-18/18 ジメチコン)、DC 193(INCI 名:PEG-12 ジメチコン)、DC 200、DC 1401(INCI 名:シクロメチコン、ジメチコノール)及び DC 1403(INCI 名:ジメチコン、ジメチコノール)で市販されている製品、並びに Dow Corning の取引製品 DC 244(INCI 名:シクロメチコン)、DC 344(INCI 名:シクロメチコン)及び DC 345(INCI 名:シクロメチコン)、Q2-7224(Dow Corning 社製;安定化トリメチルシリルアモジメチコン)、Dow Corning 929 エマルション(ヒドロキシルアミノ変性シリコーンを含有し、アモジメチコンとしても知られる)、SM-2059(General Electric 社製)、SLM-55067(Wacker 社製)、Abil Quat 3270 及び 3272(Th. Goldschmidt 社製:ジ第四級ポリジメチルシロキサン、INCI 名:クオタニウム-80)である。
【0042】
カチオン性ポリマーは、本発明において、「一時的に」又は「永続的に」カチオン性であり得る基を主鎖及び/又は側鎖に有するポリマーとして定義されている。「永続的カチオン性ポリマー」は、媒体の pH とは無関係に、カチオン性基を有するポリマーである。これらは、通常、第四級窒素原子、例えばアンモニウム基を有するポリマーである。従って、好ましいカチオン性基は、第四級アンモニウム基である。特に好ましいのは、C1〜C4 炭化水素基によって、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの誘導体からなるポリマー主鎖と結合された第四級アンモニウム基を有するポリマーである。
【0043】
特に好ましいのは、一般式(I):
【化1】

[式中、R1 は水素原子又はメチル基であり、R2、R3 及び R4 は、相互に独立して、C1〜C4 アルキル基、C1〜C4 アルケニル基又は C1〜C4 ヒドロキシアルキル基から選ばれ、m は、1、2、3 又は 4 であり、X- は、生理学的適合性の有機又は無機アニオンである。]
に相当する構造要素を有するポリマーである。対応するコポリマーは、本質的に式(I)で与えられる構造要素に加えて、非イオン性モノマー単位からなる。
【0044】
式(I)の構造要素を有するホモポリマーが、とりわけ好ましいカチオン性ポリマーである。
少なくとも 1 個の式(I)の構造単位を有する永続的カチオン性ポリマーの範囲内で、これらのポリマーは本発明において好ましく、下記条件の少なくとも 1 つを満たす:
R1 はメチル基である、
R2、R3 及び R4 はメチル基である、
m は 2 である。
【0045】
可能な式(I)の生理学的適合性対イオン X- は、例えば、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、メトスルフェートイオン並びに有機イオン、例えば乳酸イオン、クエン酸イオン、酒石酸イオン及び酢酸イオンである。ハロゲン化物イオンが好ましく、塩化物イオンが特に好ましい。
【0046】
特に好ましいホモポリマーは、任意に架橋された、ポリクオタニウム-37 の INCI 名を持つポリ(メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド) である。架橋は、ポリオレフィン不飽和化合物、例えばジビニルベンゼン、テトラ-アリルオキシエタン、メチレンビスアクリルアミド、ジアリルエーテル、ポリアリルポリグリセリルエーテル、或いは糖又は糖誘導体(例えばエリスリトール、ペンタエリスリトール、アラビトール、マンニトール、ソルビトール、スクロース又はグルコース)のアリルエーテルにより行われ得る。メチレンビス-アクリルアミドが好ましい架橋剤である。
【0047】
使用されるホモポリマーは、好ましくは、30 重量%以上のポリマー含有量を有する非水性ポリマー分散体の状態である。このようなポリマー分散体は、Salcare(登録商標)SC 95(約 50 %ポリマー含有量、他成分:鉱物油(INCI 名:鉱物油)及びトリデシル-ポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレン-エーテル(INCI 名:PPG-1-トリデセス-6))、Rheocare(登録商標)CTH(E)又は Salcare(登録商標)SC 96(約 50 %ポリマー含有量、他成分:プロピレングリコールとカプリル酸及びカプリン酸混合物とのジエステル混合物(INCI 名:プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート)及びトリデシルポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレン-エーテル(INCI 名:PPG-1-トリデセス-6))の名称で市販されている。
【0048】
式(I)の構造要素を有するコポリマーは、非イオン性モノマー単位として、好ましくはアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸-C1〜4-アルキルエステル及びメタクリル酸-C1〜4-アルキルエステルを含む。これらの非イオン性モノマーのうち、アクリルアミドが特に好ましい。これらのコポリマーは、ホモポリマーの場合に上記したように、架橋され得る。本発明に好ましいコポリマーは、架橋アクリルアミド-メタクリロイル-オキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド-コポリマーである。モノマーが約 20:80 の重量比で存在しているこのようなコポリマーは、Salcare(登録商標)SC 92 の名称で、約 50 %非水性ポリマー分散体として市販されている。
【0049】
本発明に使用され得る他のカチオン性ポリマーの例を以下に示す。
・Celquat(登録商標)及び Polymer JR(登録商標)の商品名で市販されている第四級セルロース誘導体。化合物 Celquat(登録商標)H 100、Celquat(登録商標)L 200 及び Polymer JR(登録商標)400 が好ましい第四級セルロース誘導体である。
・DE-PS 44 13 686 によるカチオン性アルキルポリグリコシド。
・カチオン化ハニー、例えば市販品 Honeyquat(登録商標)50。
・Cosmedia(登録商標)Guar 及び Jaguar(登録商標)の商品名で入手可能なカチオン性グアー誘導体。
・Q2-7224(Dow Corning 社製;安定化トリメチルシリルアモジメチコン)、Dow Corning(登録商標)929 エマルション(ヒドロキシルアミノ変性シリコーンを含有し、アモジメチコンとしても知られる)、SM-2059(General Electric 社製)、SLM-55067(Wacker 社製)、並びに Abil(登録商標)-Quat 3270 及び 3272((Th. Goldschmidt 社製)、ジ第四級ポリジメチルシロキサン、クオタニウム-80)の名称で入手可能な第四級基含有ポリシロキサン。
・重合体ジメチルジアリルアンモニウム塩並びに、それとアクリル酸及びメタクリル酸のエステル及びアミドとのコポリマー。Merquat(登録商標)100(ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド))及び Merquat(登録商標)550(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド-アクリルアミド-コポリマー)の名称で市販されている製品が、このようなカチオン性ポリマーの例である。
・ビニルピロリドンとジアルキルアミノアルキルアクリレート及び-メタクリレートの第四級誘導体とのコポリマー、例えば硫酸ジエチルで四級化されたビニルピロリドン-ジメチルアミノエチルメタクリレート-コポリマー。このような化合物は、Gafquat(登録商標)734 及び Gafquat(登録商標)755 の商品名で市販されている。
・ビニルピロリドン-ビニルイミダゾリウム-メトクロリド-コポリマー、例えば Luviquat(登録商標)FC 370、FC 550、FC 905 及び HM 552 の名称で入手可能。
・四級化ポリビニルアルコール。
・ポリマー主鎖に第四級窒素原子を含む、ポリクオタニウム 2、ポリクオタニウム 17、ポリクオタニウム 18 及びポリクオタニウム 27 の名称で知られるポリマー。
【0050】
同様に、ポリクオタニウム 24 の名称で知られるポリマー(市販品は、例えば Quatrisoft(登録商標)LM 200)が、カチオン性ポリマーとして使用できる。また、本発明において使用可能なものは、例えば Copolymer 845(ISP 社製)、Gaffix(登録商標)VC 713(ISP 社製)、Gafquat(登録商標)ASCP 1011、Gafquat(登録商標)HS110、Luviquat(登録商標)81 55 及び Luviquat(登録商標)MS 370 の名称で入手可能なビニルピロリドンのコポリマーである。
【0051】
本発明における他のカチオン性ポリマーは、いわゆる「一時的にカチオン性の」ポリマーである。これらの一時的カチオン性ポリマーは、第四級アンモニウム基として存在し、従って特定の pH 値でのみカチオン性になるアミノ基を有する。
好ましいものは、例えばキトサン及びその誘導体、例えば Hydagen(登録商標)CMF、Hydagen(登録商標)HCMF、Hytamer(登録商標)PC 及び Chitolam(登録商標)NB/101 の商品名で自由に入手可能なものである。
本発明の好ましいカチオン性ポリマーは、カチオン性セルロース誘導体、キトサン及びその誘導体、とりわけ市販品の Polymer(登録商標)JR 400、Hydagen(登録商標)HCMF 及び Kytamer(登録商標)PC、カチオン性グアー誘導体、カチオン性ハニー誘導体、とりわけ市販品の Honeyquat(登録商標)50、DE-PS 44 13 686 のカチオン性アルキルポリグリコシド及びポリクオタニウム-37 のポリマーである。
本発明では、本発明の範囲内のカチオン性ポリマーとして、第四級タンパク質誘導体を使用しないことが好ましい。
【0052】
本発明の水性組成物中に使用されるコンディショニング効果のある化合物は、好ましくは、組成物全体に対して 0.01〜10 重量%の量で存在する。0.1〜5 重量%の量が特に好ましい。
【0053】
更に、本発明の方法において使用される水性組成物(A)及び/又は(B)及び/又は(C)は、アニオン性、両性、双性イオン性及び非イオン性界面活性剤からなる群の中から選ばれた界面活性剤を少なくとも 1 種含み得る。界面活性剤は、処理溶液によるケラチン表面の濡れをとりわけ促進する。
【0054】
本発明の製剤中のアニオン性界面活性剤として、基本的に、人体への使用に適したアニオン性界面活性剤の全てを使用できる。これらは、水溶性アニオン性基(例えばカルボキシル基、硫酸基、スルホン酸基又はリン酸基)及び約 8〜30 個の炭素原子を含む親油性アルキル基によって特徴付けられる。加えて、グリコール-又はポリグリコールエーテル基、エステル-、エーテル-及びアミド基、並びにヒドロキシル基が、分子内に存在し得る。適当なアニオン性界面活性剤の例は各々、ナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩、並びにアルカノール基中に 2〜4 個の炭素原子を含むモノ-、ジ-及びトリアルカノールアンモニウム塩の状態であり、その例を以下に示す。
【0055】
・8〜30 個の炭素原子を含む直鎖及び分枝脂肪酸(石鹸)。
・式:R-O-(CH2-CH2O)x-CH2-COOH[式中、R は 8〜30 個の炭素原子を含む直鎖アルキル基であり、x は 0〜16 である。]に相当するエーテルカルボン酸。
・アシル基に 8〜24 個の炭素原子を含むアシルサルコシド。
・アシル基に 8〜24 個の炭素原子を含むアシルタウリド。
・アシル基に 8〜24 個の炭素原子を含むアシルイセチオネート。
・アルキル基に 8〜24 個の炭素原子を含むスルホコハク酸モノ-及びジアルキル-エステル、並びに C8〜24 アルキル基及び 1〜6 個のオキシエチル基を有するスルホコハク酸モノアルキルポリオキシエチルエステル。
・8〜24 個の炭素原子を含む直鎖アルカンスルホネート。
・8〜24 個の炭素原子を含む直鎖α-オレフィンスルホネート。
・8〜30 個の炭素原子を含む脂肪酸のα-スルホ脂肪酸メチルエステル。
・式:R-O(CH2-CH2O)x-OSO3H[式中、R は好ましくは 8〜30 個の炭素原子を含む直鎖アルキル基であり、x は 0〜12 である。]に相当するアルキルスルフェート及びアルキルポリグリコールエーテルスルフェート。
・DE-A-37 25 030 による界面活性ヒドロキシスルホネートの混合物。
・DE-A-37 23 354 による硫酸化ヒドロキシ-アルキルポリエチレン-及び/又はヒドロキシ-アルキレンプロピレングリコールエーテル。
・DE-A-39 26 344 による、8〜24 個の炭素原子及び 1〜6 個の二重結合を含む不飽和脂肪酸のスルホネート。
・8〜22 個の炭素原子を含む脂肪アルコールのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド約 2〜15 分子付加物を意味する、アルコールと酒石酸及びクエン酸とのエステル。
・式(E1-I):
【化2】

[式中、R1 は好ましくは 8〜30 個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を表し、R2 は水素、基 (CH2CH2O)nR1 又は X を表し、n は 1〜10 の数であり、X は水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属或いは NR3R4R5R6(ここで、R3〜R6 は相互に独立に水素又は C1〜C4 炭化水素基である。)を表す。]
に相当するアルキル-及び/又はアルケニルエーテルホスフェート。
【0056】
・DEOS 197 36 906.5 に記載されているような式(E1-II):
R7CO(AlkO)nSO3M (E1-II)
[式中、R7CO- は、6〜22 個の炭素原子を含む直鎖又は分枝脂肪族の飽和及び/又は不飽和アシル基を表し、Alk は、CH2CH2、CHCH3CH2 及び/又は CH2CHCH3 を表し、n は 0.5〜5 の数であり、M はカチオンを表す。]
に相当する硫酸化脂肪酸アルキレングリコールエステル。
・式(E1-III):
【化3】

[式中、R8CO は、6〜22 個の炭素原子を含む直鎖又は分枝アシル基を表し、x、y 及び z は合計で 0〜30、好ましくは 2〜10 の数であり、X はアルカリ金属又はアルカリ土類金属を表す。]
に相当するモノグリセリドスルフェート及びモノグリセリドエーテルスルフェート。本発明に適したモノグリセリド(エーテル)スルフェートの典型例は、ラウリン酸モノグリセリド、ヤシ油モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリド及び皮脂油酸モノグリセリドの転化生成物、並びにこれらとナトリウム塩状の三酸化硫黄又はクロロスルホン酸とのエチレンオキシド付加物である。好ましくは、EP-B1 0 561 825、EP-B1 0 561 999、DE-A1 42 04 700 又は A.K.Biswas ら、J.Am.0il.Chem.Soc.、第 37 巻、第 171 号、1960 年及び F.U.Ahmed、J.Am.0il.Chem.Soc.、第 67 巻、第 8 号、1990 年に記載されているような、式(E1-III)[式中、R8CO は、8〜18 個の炭素原子を含む直鎖アシル基を表す。]に相当するモノグリセリドスルフェートが使用される。
・EP 0 690 044 に記載されているようなアミド-エーテル炭酸。
・C8〜30 脂肪アルコールとタンパク質加水分解物及び/又はアミノ酸との縮合生成物並びにこれらの誘導体であって、専門家にタンパク質脂肪酸縮合物として知られる、例えば Lamepon(登録商標)タイプ、Gluadin(登録商標)タイプ、Hostapon(登録商標)KCG 又は Amisoft(登録商標)タイプ。
【0057】
好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキルスルフェート、アルキルポリグリコールエーテルスルフェート及びエーテル炭酸(アルキル基中に 10〜18 個の炭素原子を含み、分子中のグリコールエーテル基数が 12 までのもの)、アルキル基に 8〜18 個の炭素原子を含むスルホコハク酸モノ-及び-ジアルキルエステル、C8〜18 アルキル基及び 1〜6 個のオキシエチル基を有するスルホコハク酸モノ-アルキルポリオキシエチルエステル、モノグリセルジスルフェート、アルキル-及びアルケニル-エーテルホスフェート、並びにタンパク質脂肪酸縮合物である。
【0058】
双性イオン性界面活性剤は、分子内に、少なくとも 1 個の第四級アンモニウム基、及び少なくとも 1 個の -COO(-) 基又は -SO3(-) 基を有するような界面活性化合物である。特に適当な双性イオン性界面活性剤は、いわゆるベタイン、例えば N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート(例えばヤシ油アルキルジメチルアンモニウムグリシネート)、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート(例えばヤシ油アシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート)、及び 2-アルキル-3-カルボキシメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリンであって、アルキル又はアシル基の炭素数が 8〜18 個のもの、並びにヤシ油アシルアミノエチル-ヒドロキシエチル-カルボキシメチル-グリシネートである。
好ましい双性イオン性界面活性剤は、コカミドプロピルベタインの INCI 名で知られる脂肪酸アミド誘導体である。
【0059】
両性界面活性剤は、C8〜C24 アルキル又はアシル基に加えて、少なくとも 1 個の遊離アミノ基及び少なくとも 1 個の -COOH 基又は -SO3H 基を分子中に有し、分子内塩を形成し得る界面活性化合物である。適当な両性界面活性剤の例は、N-アルキルグリシン、N-アルキルプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N-アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸及びアルキルアミノ酢酸(アルキル基の炭素数が約 8〜24 個のもの)である。特に好ましい両性界面活性剤は、N-ヤシ油アルキルアミノプロピオネート、ヤシ油アシルアミノエチルアミノプロピオネート、及び C12〜C18 アシルサルコシンである。
【0060】
非イオン性界面活性剤は、例えば、ポリオール基、ポリアルキレングリコールエーテル基、又はポリオール/ポリグリコールエーテル基の組み合わせを、親水性基として有する。そのような化合物の例を、次に挙げる。
・8〜30 個の炭素原子を含む直鎖及び分枝脂肪アルコール、8〜30 個の炭素原子を含む脂肪酸、及びアルキル基中に 8〜15 個の炭素原子を含むアルキルフェノールの、エチレンオキシド 2〜50 mol 及び/又はプロピレンオキシド 0〜5 mol 付加物。
・メチル基又は C2〜6 アルキル基末端の、8〜30 個の炭素原子を含む直鎖及び分枝脂肪アルコール、8〜30 個の炭素原子を含む脂肪酸、及びアルキル基中に 8〜15 個の炭素原子を含むアルキルフェノールの、エチレンオキシド 2〜50 mol 及び/又はプロピレンオキシド 0〜5 mol 付加物、例えば Dehydol(登録商標)LS、Dehydol(登録商標)LT(Cognis 社製)の商標で入手可能なタイプ。
・グリセリンのエチレンオキシド 1〜30 mol 付加物の、C12〜C30 脂肪酸モノエステル及びジエステル。
・ひまし油及び加水分解ひまし油のエチレンオキシド 5〜60 mol 付加物。
・ポリオール脂肪酸エステル、例えば市販品の Hydagen(登録商標)HSP(Cognis 社製)又は Sovermol タイプ(Cognis 社製)。
・アルコキシル化トリグリセリド。
【0061】
・式(E4-I):
R1CO-(OCH2CHR2)wOR3 (E4-I)
[式中、R1CO は 6〜22 個の炭素原子を含む直鎖又は分枝の飽和及び/又は不飽和アシル基を表し、R2 は水素又はメチル基を表し、R3 は、1〜4 個の炭素原子を含む直鎖又は分枝アルキル基を表し、w は 1〜20 の数である。]
に相当するアルコキシル化脂肪酸アルキルエステル。
・アミンオキシド。
・DE-OS 19738866 に記載されているようなヒドロキシ混合エーテル。
・ソルビタン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物、例えばポリソルベート。
・糖脂肪酸エステル、及び糖脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物。
・脂肪酸アルコールアミド及び脂肪アミンのエチレンオキシド付加物。
・式(E4-II):
R4O-[G]p (E4-II)
[式中、R4 は、4〜22 個の炭素原子を含むアルキル-又はアルケニル基を表し、G は、5 又は 6 個の炭素原子を含む糖単位を表し、p は 1〜10 の数である。]
に相当するアルキル-及びアルケニル-オリゴグリコシドのタイプの糖界面活性剤。これらは従来の有機化学の適切な方法によって得ることができる。総合的文献の例として、Biermann ら、Starch、第 45 巻、第 281 号、1993 年、B. Salka、Cosm.Toil.、第 108 巻、第 89 号、1993 年、及び J. Kahre ら、SOEFW-Journal、第 8 巻、第 598 号、1995 年をここでは記載する。
アルキル-及びアルケニル-オリゴグリコシドは、5〜6 個の炭素原子を含むアルドース又はケトース、好ましくはグルコースから誘導される。従って、好ましいアルキル-及び/又はアルケニル-オリゴグリコシドは、アルキル-及び/又はアルケニル-オリゴグルコシドである。
【0062】
一般式(E4-II)の添え字 p は、オリゴマー度(DP)、即ちモノ-及びオリゴグリコシドの分布を示しており、1〜10 の数である。特定の分子中の p は常に整数でなくてはならず、とりわけ 1〜6 の値をとり得るのに対して、あるアルキルオリゴグリコシドの値 p は、一般的に整数でない分析的に決定された計算値である。平均オリゴマー度 p が 1.1〜3.0 である、アルキル及び/又はアルケニルオリゴグリコシドが好ましく使用される。オリゴマー度が 1.7 未満、更に好ましくは 1.2〜1.4 であるアルキル及び/又はアルケニルオリゴグリコシドは、応用の観点から好ましい。
【0063】
アルキル又はアルケニル基 R4 は、4〜11 個、好ましくは 8〜10 個の炭素原子を含む第一級アルコールから誘導され得る。典型例は、ブタノール、ヘキシルアルコール、カプリルアルコール、カプリンアルコール及びウンデシルアルコール並びにこれらの混合物(例えば、脂肪酸メチルエステルを水素化することによって、又は Roelen のオキソ合成由来のアルデヒドを水素化することによって得られる。)である。C8〜18 ヤシ油アルコールの蒸留分離の初留として得られ、不純物として 6 重量%未満の C12 アルコールを含み得る C8〜C10(DP = 1〜3)の鎖長を有するアルキルオリゴグルコシド、及び工業用 C9/11 オキソアルコール(DP = 1〜3)ベースのアルキルオリゴグルコシドが好ましい。加えて、アルキル又はアルケニル基 R15 は、12〜22 個、好ましくは 12〜14 個の炭素原子を含む第一級アルコールからも誘導され得る。典型例は、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルモレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール、ブラシジルアルコール並びに上記に示したように得られるこれらの工業用混合物である。DP が 1〜3 である加水分解 C12/14 ヤシ油アルコールベースのアルキルオリゴグルコシドが好ましい。
【0064】
・脂肪酸-N-アルキル-ポリヒドロキシアルキルアミドのタイプの糖界面活性剤であって、式(E4-III):
【化4】

[式中、R5CO は、6〜22 個の炭素原子を含む脂肪族アシル基を表し、R6 は、水素、1〜4 個の炭素原子を含むアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、[Z] は、3〜12 個の炭素原子及び 3〜10 個のヒドロキシル基を有する直鎖又は分枝ポリヒドロキシアルキル基を表す。]
に相当する非イオン性界面活性剤。脂肪酸 N-アルキル-ポリヒドロキシアルキルアミドは、アンモニア、アルキルアミン又はアルカノールアミンによる還元糖の還元アミノ化、及び続く脂肪酸、脂肪酸アルキルエステル又は脂肪酸塩化物によるアシル化によって通常得られる、既知の化合物である。
【0065】
これらの製剤のための方法に関しては、ここでは、US 1,985,424、US 2,016,962、US 2,703,798 及び WO 92/106984 を記載する。これに関する概観は、H.Kelkenberg、Tens. Surf. Det.、第 25 巻、第 8 号、1988 年に記載されている。好ましくは、脂肪酸 N-アルキル-ポリヒドロキシアルキルアミドは、5 又は 6 個の炭素原子を含む還元糖、とりわけグルコースから誘導される。従って、好ましい脂肪酸 N-アルキル-ポリヒドロキシアルキルアミドは、式(E4-IV):
R7CO-NR8-CH2-(CHOH)4CH2OH (E4-IV)
によって与えられるような脂肪酸 N-アルキルグルカミドを意味する。好ましくは、式(E4-IV)[式中、R8 は水素又はアルキル基を表し、R7CO は、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルモレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸、エルカ酸又はこれらの工業用混合物のアシル基を表す。]のグルカミドは、脂肪酸 N-アルキル-ポリヒドロキシアルキルアミドとして使用される。メチルアミンによるグルコースの還元アミン化及び続くラウリン酸又は C12/14 ヤシ油脂肪酸或いは適当な誘導体によるアシル化によって得られる、式(E4-IV)の脂肪酸 N-アルキル-グルカミドが特に好ましい。更に、ポリヒドロキシアルキルアミドは、マルトース及びパラチノースからも誘導され得る。
【0066】
脂肪アルコール又は脂肪酸 1 mol につきエチレンオキシド 2〜30 mol を有する、飽和直鎖脂肪アルコール及び脂肪酸のアルキレンオキシド付加物が、好ましい非イオン性界面活性剤であることが分かっている。また、非イオン性界面活性剤としてエトキシル化グリセリンの脂肪酸エステルを含む場合、優れた特性を有する製剤が得られる。
これらの化合物は、以下のパラメーターによって特徴付けられる。アルキル基は、6〜22 個の炭素原子を含み、直鎖及び分枝であり得る。一級直鎖及び二位メチル分枝の脂肪族基が好ましい。
このようなアルキル基は、例えば、1-オクチル、1-デシル、1-ラウリル、1-ミリスチル、1-セチル及び 1-ステアリル基である。1-オクチル、1-デシル、1-ラウリル、1-ミリスチル基が特に好ましい。出発物質として、いわゆる「オキソアルコール」を使用する場合、奇数の炭素原子を含む化合物の大部分は、アルキル鎖中に存在する。
【0067】
更に、糖界面活性剤も、組成物(A)、(B)及び/又は(C)中の非イオン性界面活性剤として存在し得る。本発明に使用される組成物中に、糖界面活性剤は、各組成物全体に対して 0.1〜20 重量%の量で好ましくは存在し得る。0.5〜15 重量%の量が好ましく、0.5〜7.5 重量%の量が特に好ましい。
使用されるアルキル基含有界面活性剤は、均一な物質であり得る。しかしながら、これらの物質を調製する場合は通常、天然の動物性及び植物性材料から出発し、各々の原料に依存して異なる長さのアルキル鎖を有する混合物を得るのが好ましい。
【0068】
脂肪アルコールのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、又はこの付加物の誘導体である界面活性剤に関しては、限定された同族体分布に加えて、「通常の」同族体分布を有する生成物を使用できる。「通常の」同族体分布とは、触媒として、アルカリ金属、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属アルコラートを使用した脂肪アルコール及びアルキレンオキシドの転化によって得られる、同族体混合物を意味する。他方、限定された同族体分布は、触媒として、例えばハイドロタルサイト、エーテル炭酸のアルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物又はアルコラートを使用した場合に得られる。限定された同族体分布を有する生成物の使用が有利であり得る。
【0069】
界面活性剤は、本発明の組成物体に対して、0.1〜45 重量%、好ましくは 0.5〜30 重量%、特に好ましくは 0.5〜25 重量%の量で使用される。
【0070】
更なる態様では、乳化剤が、本発明の方法の水性組成物(A)及び/又は(B)及び/又は(C)中に使用される。
乳化剤は、分散粒子を合体させず、従ってエマルションを安定化する、層界面での水安定性又は油安定性吸着層の形成に影響する。界面活性剤のような乳化剤は、1 個の疎水性分子及び 1 個の親水性分子からなる。親水性乳化剤が o/w エマルションを好ましく形成し、疎水性乳化剤が w/o エマルションを好ましく形成する。エマルションは、界面活性剤により安定化された層界面形成にエネルギーを消費することによる、他の液体中のある液体の粒状分布体(分散体)である。これらの乳化界面活性剤又は乳化剤の選択は、分散物質、各外層及びエマルションの液滴寸法に基づく。乳化剤の更なる定義及び特性は、H.-D.Dorfler 著、Surface and colloidal chemistry、VCH Publishing House mbH. 出版、ワインハイム、1994 年に記載されている。
【0071】
本発明に使用できる乳化剤の例を以下に示す。
・8〜22 個の炭素原子を含む直鎖脂肪アルコール、12〜22 個の炭素原子を含む脂肪酸及びアルキル基に 8〜15 個の炭素原子を含むアルキルフェノールのエチレンオキシド 4〜100 mol 及び/又はプロピレンオキシド 0〜5 mol 付加物。
・3〜6 個の炭素原子を含むポリオール、とりわけグリセリンのエチレンオキシド 1〜30 mol 付加物の C12〜C22-脂肪酸モノ-及びジエステル。
・メチルグルコシド脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド及び脂肪酸グルカミドのエチレンオキシド及びポリグリセリン付加物。
・オリゴマー度が 1.1〜5、好ましくは 1.2〜2.0 であり、グルコースが糖成分として好ましい、C8〜C22-アルキルモノ-及び-オリゴグリコシド及びこれらのエトキシル化類似体。
・アルキル-(オリゴ)-グルコシド及び脂肪アルコールの混合物、例えば、市販品の Montanov(登録商標)68。
・ひまし油及び加水分解ひまし油のエチレンオキシド 5〜60 mol 付加物。
・3〜6 個の炭素原子を含むポリオールと 8〜22 個の炭素原子を含む飽和脂肪酸との部分エステル。
・ステロール。ステロールは、ステロイドバックボーンの C-3 原子にヒドロキシル基を有し、動物性組織(動物ステロール)及び植物性脂肪(植物ステロール)又は菌類ステロールから分離される、ステロイドを意味する。動物ステロールの例は、コレステロール及びラノステロールである。植物ステロールの例は、エルゴステロール、スチグマステロール及びシトステロールである。いわゆる菌類ステロールは、マッシュルーム及びイーストから分離される。
・リン脂質。これらは主にグルコースリン脂質を含み、例えば卵黄又は植物種子(例えば大豆)から抽出されたレシチン又はホスファチジルコリンによって代表される。
・糖及び糖アルコール例えばソルビトール由来の脂肪酸エステル。
・ポリグリセリンポリ-12-ヒドロキシルステアレート(商品名 Dehymuls(登録商標)PGPH)のような、ポリグリセリン及びポリグリセリン誘導体。
・8〜30 個の炭素原子を含む直鎖及び分枝脂肪酸及びそのナトリウム-、カリウム-、アンモニウム-、カルシウム-、マグネシウム-及び亜鉛-塩。
【0072】
本発明の組成物は、好ましくは、組成物全体に対して 0.1〜25 重量%、好ましくは 0.1〜3 重量%の量で乳化剤を含む。
好ましくは、本発明の水性組成物(A)及び/又は(B)及び/又は(C)は、J. Falbe 及び M.Regitz 編、Rompp-Lexicon Chemistry、第 10 版、Georg Thieme Publisher Stuttgart 出版、ニューヨーク、1997 年、第 1764 頁に記載されているような、8〜18 の HLB 値を有する少なくとも 1 種の非イオン生乳化剤を含む。10〜15 の HLB 値を有する非イオン性乳化剤が、本発明に特に好ましい。
【0073】
本発明の水性組成物(A)及び/又は(B)及び/又は(C)は、好ましくは、少なくとも 1 種の直鎖又は分枝の飽和又は不飽和脂肪アルコールを含む。C6〜C30-、好ましくは C10〜C22-、特に好ましくは C12〜C22-の脂肪アルコールが、脂肪アルコールとして使用され得る。
【0074】
本発明において使用できる脂肪アルコールは、例えば、デカノール、オクタノール、オクテノール、ドデセノール、デセノール、オクタジエノール、ドデカジエノール、デカジエノール、オレイルアルコール、エルカアルコール、リシノールアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、アラキジルアルコール、カプリルアルコール、カプリンアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール及びベヘニルアルコール並びにこれらの Guerbet アルコールが挙げられる(この列挙は、純粋に例示的であり、本発明を決して限定するものではない)。しかし、これらの脂肪アルコールは、好ましくは天然の脂肪酸エステルに由来し、通常、脂肪酸のエステルから加水分解によって得られる。
【0075】
本発明において、天然に存在するトリグリセリド(牛脂、パーム油、ピーナッツ油、ナタネ油、綿実油、大豆油、ヒマワリ油および亜麻仁油など)の加水分解、又は対応するアルコールとのそのエステル交換反応生成物から製造され、従って種々の脂肪アルコールの混合物を表す脂肪アルコールを使用することもまた可能である。
【0076】
このような物質は、例えば、Stenol(登録商標)、例えば Stenol(登録商標)1618、又は Lanette(登録商標)、例えば Lanette(登録商標)O、或いは Lorol(登録商標)、例えば Lorol(登録商標)C8、Lorol(登録商標)C14、Lorol(登録商標)C18、Lorol(登録商標)C8-18、HD-Ocenol(登録商標)、Crodacol(登録商標)、例えば Crodacol(登録商標)CS、Novol(登録商標)、Eutanol(登録商標)G、Guerbitol(登録商標)16、Guerbitol(登録商標)18、Guerbitol(登録商標)20、lsofol(登録商標)12、lsofol(登録商標)16、lsofol(登録商標)24、lsofol(登録商標)36、lsocarb(登録商標)12、lsocarb(登録商標)16 又は lsocarb(登録商標)24 の名称で市場から入手できる。もちろん、Corona(登録商標)、White swan(登録商標)、Coronet(登録商標)又は Fluilan(登録商標)の商品名で市場から入手できるラノリンアルコールも本発明に使用できる。
脂肪アルコールは、組成物全体に対して、0.1〜20 重量%、好ましくは 0.1〜10 重量%の量で使用される。
【0077】
本発明の水性組成物(A)及び/又は(B)及び/又は(C)、特に水性組成物(A)及び/又は(B)は、好ましくは、増粘剤として以下に記載する増粘化合物を含む。
本発明に使用できる増粘剤は、例えば、寒天、グアーガム、アルギネート、キサンタンガム、アラビアガム、カラヤガム、イナゴ豆-種子ガム、亜麻仁ガム、デキストラン、ジカプリル酸塩、ジカプリン酸塩、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース及びカルボキシメチルセルロース、アミロース、アミロペクチン及びデキストリンのようなデンプン画分及び誘導体、クレイ、例えばベントナイト、又は完全合成親水性コロイド、例えばポリビニルアルコール、及びポリアクリレートベース増粘ポリマー、例えば Pemulen(登録商標)、Aculyn(登録商標)及び Carbopol(登録商標)の商品名で市販されているものである。
【0078】
水性組成物(A)は、好ましくは、20 ℃で 5,000〜50,000 mPa・s、特に 8,000〜20,000 mPa・s の粘度(ブルックフィールド粘度計を用いて、スピンドル No.6、20 rpm で測定)を有する。
水性組成物(B)は、好ましくは、20 ℃で 1,000〜30,000 mPa・s、特に 2,000〜10,000 mPa・s の粘度(ブルックフィールド粘度計を用いて、スピンドル No.4、20 rpm で測定)を有する。
【0079】
水性組成物(B)中に含まれる酸化剤は、好ましくは、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム又は過酸化水素から選ばれる。酸化剤として過酸化水素を使用することが特に好ましい。過酸化水素製剤を安定化するために、更なる市販安定剤を添加できる。通常約 0.5〜3.0 の H2O2 を含む水性 H2O2 製剤の pH 値は、好ましくは 2〜6 である。臭素酸塩ベースの水性組成物(B)は、通常 1〜10 重量%の濃度で臭素酸塩を含み、4〜7 の pH 値を有する。
【0080】
しばしば、ケラチン含有繊維の永続的成形のために、固形分として固定組成物が使用される。そしてこれらは、固形の酸化剤、例えば過ホウ酸ナトリウムを含む。適用直前に、これらの製剤に水を添加し、水性組成物(B)を生成する。
【0081】
更に、下記の化合物が、本発明で使用される水性組成物(A)及び/又は(B)及び/又は(C)に含まれ得る。
・直鎖及び/又は分枝脂肪酸、好ましくは C2〜C30 脂肪酸、特に好ましくは C4〜C18 脂肪酸、最も好ましくは C6〜C10 脂肪酸及び/又はこれらの生理学的適合性塩;更なる例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバリン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、乳酸、グリセリン酸、グリオキシル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、プロピオール酸、クロトン酸、イソクロトン酸、エライジン酸、マレイン酸、フマル酸、ムコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、樟脳酸、安息香酸、o、m、p-フタル酸、ナフトエ酸、トルイル酸、ヒドロアトロパ酸、アトロパ酸、桂皮酸、イソニコチン酸、ニコチン酸、ビカルバミン酸、4,4'-ジシアノ-6,6'-ビニコチン酸、8-カルバモイルオクタン酸、1,2,4-ペンタン三炭酸、2-ピロール炭酸、1,2,4,6,7-ナフタリンペンタ酢酸、マロンアルデヒド酸、4-ヒドロキシ-フタルアミド酸、1-ピラゾール炭酸、没食子酸又はプロパン三炭酸である。
・以下に特に記載するポリヒドロキシ化合物;
- 5 及び/又は 6 個の炭素原子を含む糖、とりわけモノ-及び/又はオリゴ糖、例えばグルコース、フルクトース、ガラクトース、ラクトース、アラビノース、リボース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、グロース、イドース、タロース及びスクロース及び/又はこれらの誘導体、例えばエーテル誘導体、アミノ誘導体及び/又はアセチル化グルコースのようなアセチル誘導体、例えばテトラ-アセチルグルコース、ペンタ-アセチルグルコース及び/又は 2-アセトアミド-2-デオキシグルコース。好ましい糖成分は、グルコース、フルクトース、ガラクトース、アロース、ラクトース、アラビノース及びスクロースであり、グルコース、ガラクトース及びラクトースが特に好ましい;
- アルドン酸、特にグルコン酸、グルクロン酸;
- ポリオール、例えばグルカミン、グリセリン、モノ-又はジグリセリド、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2-ヒドロキシメチルプロパントリオール、グリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール;
- ポリヒドロキシ酸、例えばペンタ-ヒドロキシヘキサン酸、テトラ-ヒドロキシペンタン酸及び/又はこれらの誘導体、例えばエーテル、エステル及び/又はアミド(例えばペンタ-ヒドロキシヘキサン酸アミド)及び/又はこれらの生理学的適合性塩;他の例は、クエン酸、リンゴ酸又は酒石酸。
・パントラクトン。
・パンテノール及び/又はその誘導体。
・ビタミン B6、C 及び/又は E 及び/又はこれらの誘導体のような他のビタミン。
・ヒドロキシル酸、例えばα-、β-ヒドロキシル脂肪酸又はケト-脂肪酸及び/又はその生理学的適合性塩;例えばサリチル酸又は乳酸。
・グリオキシル酸、グリコール酸。
・固定効果を有する水溶性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー。
・フケ防止物質、例えばピクロトンオラミン、ジンクオマジン。
・アラントイン、ピロリドン炭酸、植物抽出物のような活性剤。
・pH 調整剤及び緩衝剤、例えばクエン酸/クエン酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸グアニジン、リン酸塩。
・複合構成剤、例えば EDTA、NTA、有機ホスホン酸、ジピコリン酸。
・光保護剤(UV-吸収剤)。
・油、脂肪及びワックス成分、好ましくはエマルション状のもの。
・着色剤、乳白剤及び真珠光沢剤。
・必要に応じて、エアロゾル推進剤。
【実施例】
【0082】
下記の実施例は、本発明の対象をより詳細に説明する。
【表1】

【0083】
平滑化クリーム、即ち本発明の方法における水性組成物(A)は、番号 G1、G2 及び G3 である。本発明に従わない平滑化クリームは、番号 G-V1 及び G-V2 である。
【0084】
【表2】

【0085】
保持剤、即ち本発明の方法における水性組成物(B)は、番号 F1、F2 及び F3 である。本発明に従わない保持剤は、番号 F-V1 である。
【0086】
毛髪平滑化試験の実施
下記の試験方法 A 及び B の両方において、De Meo Brothers(ニューヨーク在南アメリカ発祥企業)製の未処理天然巻毛からの、長さ 30 cm、重さ 2.8 g の毛房を使用した。
試験方法 A 及び B において、中間処理及び後処理を含む工程で、表 3 のリンス液を使用した。
【0087】
【表3】

【0088】
試験方法 A
A1)毛房を、酸化剤として過酸化水素を用いることによって市販のアンモニア含有酸化ヘアカラーで染める。その後、毛髪を市販のシャンプーで洗髪し、タオルで拭く。
A2)毛房を櫛でとかし、4.8 g の平滑化クリーム(表 1 又は 4 による)をブラシで適用する。
A3)20 分の反応時間 Z1 後、平滑化クリームを完全に水ですすぎ落とす。
A4)表 3 によるリンス液 1.2 g を毛髪に適用し、1 分の反応時間後、完全に水ですすぎ落とす。
A5)各々の毛髪が分かれ、水分によって互いにくっつかなくなるまで、毛房をドライヤーによる温風で乾燥させる。
A6)次いで、毛房を、180 ℃に予熱された装置「Ceramic Flat-Master」(ドイツ在 Company Efalock 販売)の板で物理的に平滑化する。この目的のために、毛房を装置の板間に 5 回通す。それにより、板は毛髪に僅かな接触圧を与える。
A7)続いて、5.3 g の保持剤(表 2 又は 4 による)を毛房に適用し、15 分の反応時間 Z2 後にすすぎ落とす。
A8)その後、毛房を表 3 によるリンス液 1.2 g で処理し、15 分の反応時間後すすぎ落とす。
【0089】
試験方法 B
B1)毛房を市販のシャンプーで洗髪し、タオルで拭く。
B2)A2)と同じ。
B3)30 分の反応時間 Z1 後、平滑化クリームを完全に水ですすぎ落とす。
B4)A4)と同じ。
B5)A5)と同じ。
B6)A6)と同じ。
B7)A7)と同じ。
B8)A8)と同じ。
【0090】
下記の方法を、下記の平滑化クリーム及び保持剤の組み合わせで実施した。
【表4】

【0091】
本発明の平滑化方法は、表 4 の試験番号 1、2 及び 3 である。表 4 中、試験番号 4 及び 5 における平滑化方法は、本発明によらないが、参考のために実施した。
本発明の方法の完了後、本発明によらない方法と比較して、毛髪は、より良好により均一に平滑化され、より改良された。表 4 の試験番号 1、2 及び 3 を用いた方法が、帯電していない毛髪を作り出す一方で、本発明によらない平滑化方法によって製造した毛髪は、検知し得る程度の静電気を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)少なくとも 1 種のケラチン還元化合物を含む水性組成物(A)を繊維に適用し、
(ii)水性組成物(A)を反応時間 Z1 後にすすぎ落とし、
(iii)任意に、繊維を乾燥し、
(iv)次いで、繊維を物理的に滑らかにしながら 120〜220 ℃の温度で熱処理し、
(v)続いて、少なくとも 1 種の酸化剤を含む水性組成物(B)を繊維に適用し、
(vi)水性組成物(B)を反応時間 Z2 後にすすぎ落とす
ことを特徴とするケラチン含有繊維、とりわけ人毛を滑らかにする方法であって、水性組成物(A)及び(B)の少なくとも 1 つがコンディショニング効果を有する化合物を少なくとも 1 種含み、前記コンディショニング効果を有する化合物がカチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物の中から選ばれる方法。
【請求項2】
水性組成物(A)が、ケラチン還元化合物を水性組成物(A)全体に対して 5〜15 重量%の量で含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
水性組成物(A)がアニオン性、非イオン性、両性又は双性イオン性界面活性剤を更に含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
水性組成物(A)が、カチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物から選ばれる、コンディショニング効果を有する化合物を少なくとも 2 種含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
水性組成物(A)が、コンディショニング剤として少なくとも 1 種のタンパク質加水分解物を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
水性組成物(A)が、コンディショニング効果を有する化合物として、少なくとも 1 種のタンパク質加水分解物及び少なくとも 1 種のシリコーンを含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
水性組成物(B)が、コンディショニング効果を有する化合物として少なくとも 1 種のカチオン性ポリマーを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
第四級アンモニウム化合物が、アルキルトリメチルアンモニウムハロゲン化物、ジアルキルジメチルアンモニウムハロゲン化物、トリアルキルメチルアンモニウムハロゲン化物及びエステルクォートの中から選ばれることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
シリコーンが、直鎖、環状又は分枝シリコーンの中から選ばれ、前記シリコーンが、シクロメチコン、ジメチコン、ジメチコノール、ジメチコンコポリオール、アモジメチコン、トリメチルシリルアモジメチコン及びフェニルトリメチコンの中から選ばれることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
タンパク質加水分解物が、エラスチン-、コラーゲン-、ケラチン-、シルク-及びミルクタンパク質加水分解物から選ばれることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
カチオン性ポリマーが、式(I):
【化1】

[式中、R1 は水素原子又はメチル基を表し、R2、R3 及び R4 は、独立して、C1〜C4 アルキル基、C1〜C4 アルケニル基又は C1〜C4 ヒドロキシアルキル基を表し、m は、1、2、3 又は 4 であり、X- は、生理学的適合性の有機又は無機アニオンである。]
に相当する構造成分を少なくとも 1 種含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
カチオン性ポリマーがホモポリマーであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
水性組成物(A)及び/又は(B)が、少なくとも 1 種の増粘化合物を更に含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
水性組成物(A)が、20 ℃で 5,000〜50,000 mPa・s、特に 8,000〜20,000 mPa・s の粘度(ブルックフィールド粘度計を用いて、スピンドル No.6、20 rpm で測定)を有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
ケラチン含有繊維を工程(i)の前に湿らせることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
工程(i)直後及び/又は工程(ii)の反応時間 Z1 の間、そして必要に応じて工程(iv)直前に、繊維を物理的に、とりわけ櫛によって滑らかにすることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
熱処理を、適当に調節された板を用いて、繊維上に板をプレスして平滑化し、繊維に沿って繊維上にプレスした板を動かすことによって行うことを特徴とする、請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
ケラチン含有繊維を 2 枚の適当に調節された板の間でプレスし、同時に板を繊維に沿って動かすことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
工程(ii)における反応時間 Z1 後、カチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物の中から選ばれるコンディショニング効果を有する化合物を少なくとも 1 種含む水性組成物(C)を繊維に適用し、反応時間 Z3 後、水性組成物(A)及び(C)をすすぎ落とすことを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
水性組成物(C)が、コンディショニング効果を有する化合物として、請求項11に記載の式(I)に相当するカチオン性ポリマーを含むことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれかに記載の方法における、水性組成物(A)及び/又は水性組成物(B)への、カチオン性ポリマー、第四級アンモニウム化合物、シリコーン及びタンパク質加水分解物から選ばれる少なくとも 1 種のコンディショニング化合物の使用。
【請求項22】
請求項1に記載の水性組成物(A)、請求項1に記載の水性組成物(B)及び任意に請求項19に記載の水性組成物(C)を含むキットであって、3 つの水性組成物各々が、別々の容器に入れられているキット。

【公表番号】特表2007−503379(P2007−503379A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523591(P2006−523591)
【出願日】平成16年8月14日(2004.8.14)
【国際出願番号】PCT/EP2004/009151
【国際公開番号】WO2005/020943
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(391008825)ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン (309)
【氏名又は名称原語表記】HENKEL KOMMANDITGESELLSCHAFT AUF AKTIEN
【住所又は居所原語表記】40191 Dusseldorf,Henkelstrasse 67,Germany
【Fターム(参考)】