ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラム
【課題】 コントローラが特定の手順で操作された場合に所定ゲームイベントを発生させるゲームにおいて、所定ゲームイベントの発生困難性をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となるゲームシステムを提供すること。
【解決手段】 本発明は1又は複数のコントローラを含むゲームシステムに関するものである。判定部52は、コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する。ゲームイベント発生部58は、判定部52による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させる。判定部52は、1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、判定対象期間の長さを変更する。
【解決手段】 本発明は1又は複数のコントローラを含むゲームシステムに関するものである。判定部52は、コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する。ゲームイベント発生部58は、判定部52による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させる。判定部52は、1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、判定対象期間の長さを変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コントローラが特定の手順で操作された場合に、より大きな変化をゲーム状況に与え得るゲームイベントを発生させるゲームが知られている。例えば、プレイヤが操作するゲームキャラクタと、コンピュータ又は相手プレイヤが操作するゲームキャラクタと、を対戦させる格闘ゲームとして、コントローラが特定の手順で操作された場合に、より大きなダメージを相手のゲームキャラクタに与え得る特殊技をゲームキャラクタが行う特殊技イベントを発生させる格闘ゲームが知られている。
【特許文献1】特許第3153761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のようなゲームでは、プレイヤの熟練度が高まり、以上のようなゲームイベントが容易に発生されるようになってしまうと、ゲームの面白みが損なわれる場合がある。例えば、以上のような格闘ゲームでは、特殊技ゲームイベントが容易に発生されるようになってしまうと、相手のゲームキャラクタに大きなダメージを容易に与えることが可能となってしまい、格闘ゲームの面白さが損なわれる場合がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、コントローラが特定の手順で操作された場合に所定ゲームイベントを発生させるゲームにおいて、所定ゲームイベント発生の困難性をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となるゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、1又は複数のコントローラを含むゲームシステムにおいて、前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段と、を含み、前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更することを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲームシステムの制御方法は、1又は複数のコントローラを含むゲームシステムの制御方法において、前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定するための判定ステップと、前記判定ステップにおける判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるためのゲームイベント発生ステップと、を含み、前記判定ステップは、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更するためのステップを含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、1又は複数のコントローラを含むゲームシステムとして、例えば家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯用ゲーム機、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ等のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段、及び、前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段、として前記コンピュータを機能させ、前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0009】
本発明は、1又は複数のコントローラを含むゲームシステムに関するものである。本発明では、コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かが判定され、その判定結果に応じて所定ゲームイベントが発生する。特に、本発明では、上記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、上記判定対象期間の長さが変更される。本発明によれば、所定ゲームイベントの発生困難性をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記判定手段は、前記コントローラから基準操作データ列が入力されたか否かを判定する場合、該コントローラに対する過去の判定結果に基づいて、前記変更を行うようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記判定手段は、前記コントローラから基準操作データ列が入力されたか否かを判定する場合、前記1又は複数のコントローラのうちの他のコントローラに対する過去の判定結果に基づいて、前記変更を行うようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数に基づいて、前記変更を行うようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置(ゲームシステム)のハードウェア構成を示す図である。同図に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たるDVD−ROM25及びメモリカード28が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって構成される。例えば、モニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。
【0015】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、主記憶26、入出力処理部30及びコントローラ32を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。コントローラ32以外の構成要素は筐体内に収容される。
【0016】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0017】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25から読み出されるプログラムや、メモリカード28から読み出されるデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25から読み出されたプログラムやメモリカード28から読み出されたデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0018】
画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、その内容をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ18に出力する。
【0019】
入出力処理部30は、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32にマイクロプロセッサ14がアクセスするためのインタフェースである。入出力処理部30には、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32が接続される。
【0020】
音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。
【0021】
DVD−ROM再生部24は、マイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたプログラムを読み取る。なお、ここではプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するためにDVD−ROM25を用いることとするが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して遠隔地からプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0022】
メモリカード28は、不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んで構成される。家庭用ゲーム機11は、メモリカード28を装着するための複数のメモリカードスロットを備えており、複数のメモリカード28を同時に装着可能となっている。メモリカード28は、このメモリカードスロットに対して脱着可能に構成され、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶させるために用いられる。
【0023】
コントローラ32は、プレイヤが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。コントローラ32が操作されると、その内容を示す操作データがマイクロプロセッサ14に供給される。より詳しくは、コントローラ32の各部の状態は、入出力処理部30によって一定周期ごと(例えば1/60秒ごと)にスキャンされる。そして、そのスキャン結果を表す操作データ(操作信号)がバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡される。マイクロプロセッサ14は、その操作データに基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。家庭用ゲーム機11は複数のコントローラ32を接続可能に構成されており、各コントローラ32から入力される操作データに基づいて、ゲーム制御が行われるようになっている。
【0024】
図2はコントローラ32の一例を示す図である。同図に示すコントローラ32は汎用ゲームコントローラである。同図(a)に示すように、コントローラ32の表面には方向ボタン34、スタートボタン36、ボタン38X,38Y,38A,38Bが備えられている。ボタン38X,38Y,38A,38Bの表面には、「□」「△」「×」「○」のマークがそれぞれ付されている。また、同図(b)に示すように、コントローラ32の奥側側面には、表面側左右にボタン42L,42Rがそれぞれ備えられており、裏面側左右にボタン40L,40Rがそれぞれ備えられている。方向ボタン34は十字形状を有しており、通常はキャラクタやカーソルの移動方向を設定するのに用いられる。スタートボタン36は三角形状を有する小型の押しボタンであり、通常はゲームのスタートやゲームの強制終了などに用いられる。ボタン38X,38Y,38A,38B,40L,40R,42L,42Rは、その他のゲーム操作に用いられる。
【0025】
以上のハードウェア構成を有するゲーム装置10では、DVD−ROM25から読み出されるゲームプログラムがマイクロプロセッサ14によって実行されることによって、格闘ゲームが提供される。
【0026】
この格闘ゲームは、1人プレイモードと2人プレイモードとを備えている。1人プレイモードは、プレイヤが操作するゲームキャラクタ(以下、操作対象キャラクタと記載する。)と、コンピュータが操作するゲームキャラクタと、を対戦させるゲームモードである。また、2人プレイモードは、操作対象キャラクタと、相手プレイヤが操作するゲームキャラクタと、を対戦させるゲームモードである。以下では、2人プレイモードの場合を例として説明を進める。
【0027】
2人プレイモードのゲーム画面には、第1操作対象キャラクタと第2操作対象キャラクタとが表示される。第1操作対象キャラクタは、第1プレイヤの操作対象であり、第1コントローラ(第1プレイヤに用いられるコントローラ32)に対する操作内容に従って各種技を行う。第2操作対象キャラクタは、第2プレイヤの操作対象であり、第2コントローラ(第2プレイヤに用いられるコントローラ32)に対する操作内容に従って各種技を行う。
【0028】
これらの操作対象キャラクタは、各コントローラ32の方向ボタン34、ボタン38B,38X,38Yが特定の手順で操作されると、通常の技(パンチやキック等)よりも大きいダメージを相手に与えることが可能な特殊技を行う。すなわち、ゲーム装置10では、特定の基準操作データ列が各コントローラ32により入力されると、操作対象キャラクタに特殊技を行わせる特殊技イベントが発生する。
【0029】
特に、本実施の形態に係る格闘ゲームでは、各プレイヤの熟練度に基づいて、特殊技イベント発生の困難性を各プレイヤごとに異ならせることが可能となっている。具体的には、各プレイヤごとに特殊技イベントの発生回数がカウントされ、その発生回数が所定回数に達したプレイヤについては、特殊技イベントを発生させるための操作手順(基準操作データ列)がより複雑な手順に変わるようになっている。すなわち、特殊技イベントを多く発生させるプレイヤについては熟練度の高いプレイヤと判断し、特殊技イベント発生の困難性を高めるようになっている。その結果、例えば熟練度に差があるプレイヤ間での対戦が行われる場合であっても、その対戦を盛り上げることが可能となっている。
【0030】
ここで、ゲーム装置10の機能的構成について説明する。図3は、ゲーム装置10において実現される機能ブロックのうち、本発明に関連する機能ブロックを主として示している。同図に示すように、ゲーム装置10は、操作部50と、判定部52と、統計量取得部56と、ゲームイベント発生部58と、を含んでいる。これらの機能は、DVD−ROM25を介して供給されるプログラムがマイクロプロセッサ14によって実行されることによって実現される。
【0031】
[1.操作部]
操作部50は、コントローラ32及び入出力処理部30を主として実現される。操作部50から入力された操作データはキーバッファに保持される。
【0032】
[2.判定部]
判定部52は、基準操作データ列に対応する操作データ列が判定対象期間内に操作部50から入力されたか否かを判定する。なお、判定対象期間は例えば所定時間前から現在までの期間である。
【0033】
判定部52は、例えば図4に示すような基準操作データ列テーブルを記憶する。同図に示す基準操作データ列テーブルは、IDフィールドと、基準操作データ列フィールドと、技イベントフィールドと、を含んでいる。IDフィールドには、基準操作データ列を一意に識別するための識別情報が格納される。基準操作データ列フィールドには、基準操作データ列を示す情報が格納される。基準操作データ列は1又は複数の操作データを含んで構成され、コントローラ32に対する操作手順を示す。同図の例では、ID「1」の基準操作データ列は、方向ボタン34の下方向指示部に対応する操作データと、方向ボタン34の右方向指示部に対応する操作データと、ボタン38Yに対応する操作データと、をこの順序で組み合わせてなる操作データ列となっている。技イベントフィールドには、その基準操作データ列が操作部50から入力された場合に発生する技イベントを示す情報が格納される。同図に示すように、本実施の形態では、特殊技イベントとして特殊技Aイベントと特殊技Bイベントとが用意されている。すなわち、操作対象キャラクタが行い得る特殊技として、特殊技A及び特殊技Bの2種類が用意されている。
【0034】
また、判定部52は、例えば図5に示すような判定結果テーブルを記憶する。同図に示す判定結果テーブルは、IDフィールドと、判定結果フラグフィールドと、を含んでいる。IDフィールドには、基準操作データ列のIDが格納される。判定結果フラグフィールドには、判定部52による判定結果を示す情報が格納される。具体的には、基準操作データ列が入力されたと判定された場合には「1」が格納される。また、基準操作データ列が入力されてないと判定された場合には「0」が格納される。なお、判定結果テーブルは、各プレイヤ(各コントローラ32)ごとに設けられるようにしてもよい。
【0035】
[3.判定基準変更部]
判定部52は判定基準変更部54を含んでいる。判定基準変更部54は、判定部52による過去の判定結果に基づいて、特殊技イベント(所定ゲームイベント)を発生させるために入力されるべき基準操作データ列を変更する。より具体的には、後述の統計量取得部56によって取得される統計量に基づいて、かかる変更を実行する。
【0036】
判定基準変更部54は、例えば図6に示すような発生回数条件テーブルを記憶する。図6に示す発生回数条件テーブルは、IDフィールドと、発生回数条件フィールドと、を含んでいる。IDフィールドには、基準操作データ列のIDが格納される。発生回数条件フィールドには、特殊技イベントの発生回数に関する条件(発生回数条件)を示す情報が格納される。
【0037】
判定基準変更部54は、特殊技イベントに対応する基準操作データ列が入力されたと判定された場合、その基準操作データ列に対応づけられた発生回数条件が満足されていれば、特殊技イベントの発生を許容する。一方、特殊技イベントに対応する基準操作データ列が入力されたと判定された場合であっても、その基準操作データ列に対応づけられた発生回数条件が満足されていない場合には、特殊技イベントの発生を制限する。
【0038】
なお、本実施の形態では、ID「1」の基準操作データ列と、より多くの操作データを含んで構成されるID「2」の基準操作データ列とが、特殊技Aイベントに対応づけられている(図4参照)。そして、ID「1」の基準操作データ列には発生回数条件「0回以上5回未満」が対応づけられており、ID「2」の基準操作データ列には発生回数条件「5回以上」が対応づけられている(図6参照)。このため、特殊技Aイベントを5回以上発生させたプレイヤについては、特殊技Aイベントを発生させるためにより複雑な操作が求められるようになる。同様に、ID「3」の基準操作データ列と、より多くの操作データを含んで構成されるID「4」の基準操作データ列とが、特殊技Bイベントに対応づけられている(図4参照)。そして、ID「3」の基準操作データ列には発生回数条件「0回以上5回未満」が対応づけられており、ID「4」の基準操作データ列には発生回数条件「5回以上」が対応づけられている(図6参照)。このため、特殊技Bイベントを5回以上発生させたプレイヤについては、特殊技Bイベントを発生させるためにより複雑な操作が求められるようになる。
【0039】
[4.統計量取得部]
判定部52は統計量取得部56を含んでいる。統計量取得部56は、判定部52による過去の判定結果(過去の判定状況)に関連する統計量を取得する。「判定部52による過去の判定結果に関連する統計量」は、例えば各特殊技イベントの発生回数である。また例えば、各基準操作データ列が入力されたと判定部52によって判定された回数であってもよい。
【0040】
本実施の形態では、例えば図7に示すような発生回数テーブルが統計量取得部56によって保持される。図7に示す発生回数テーブルは、PIDフィールドと、特殊技イベントフィールドと、発生回数フィールドと、を含んでいる。PIDフィールドには、プレイヤ(又はコントローラ32)を一意に識別する識別情報が格納される。特殊技イベントフィールドには、特殊技イベントの種類を示す情報が格納される。発生回数フィールドには、そのプレイヤ(又はそのコントローラ32からの入力)によって、その特殊技イベントが発生させられた回数を示す情報が格納される。発生回数テーブルには、各プレイヤ(各コントローラ32)ごとに各特殊技イベントの発生回数が保持される。
【0041】
なお、統計量取得部56による取得結果、すなわち発生回数テーブルの内容は、例えばゲームが終了するごとに(対戦ゲームの場合には決着が着くごとに)初期化されるようにしてもよい。また例えば、発生回数テーブルの内容は、前回プレイ時から所定時間が経過した場合に初期化されるようにしてもよいし、所定回数のプレイ(所定数の試合や対戦)が行われた場合に初期化されるようにしてもよい。また例えば、発生回数テーブルの内容は、メモリカード28に記憶させておくことによって、次以降のゲームに反映されるようにしてもよい。後者の場合、基準操作データ列はゲームの最中では変更されないようにし、ゲーム開始時に、前回のゲームにおける取得結果又は前回までのゲームにおける取得結果に基づいて変更されるようにしてもよい。
【0042】
[5.ゲームイベント発生部]
ゲームイベント発生部58は、判定部52による判定結果に応じて技イベントを発生させる。具体的には、ゲームイベント発生部58は、基準操作データ列が入力されたと判定された場合、その基準操作データ列に対応する技イベントを発生させる。技イベントは、基準操作データ列に対応する技を操作対象キャラクタに行わせるゲームイベントである。技イベントが発生されると、その技のモーションデータ(アニメーションデータ)の再生が開始され、その技を操作対象キャラクタが行う様子がゲーム画面に表示される。
【0043】
ここで、ゲーム装置10において所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行されるゲーム処理について説明する。図8はゲーム処理を示すフロー図である。
【0044】
図8に示すように、ゲーム処理ではまず第1コントローラからの入力に対する入力判定処理が実行される(S101)。図9及び図10は入力判定処理を示すフロー図である。
【0045】
図9に示すように、入力判定処理ではまず変数nが1に初期化される(S201)。
【0046】
その後、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであるか否かが判定部52によって判定される(S202)。本実施の形態では、ある技イベントが発生すると、すなわち、ある技のモーションデータ(アニメーションデータ)の再生が開始されると、その技イベントと所定の関係にある技イベントの発生が制限されるようになっている。そこで、判定部52は、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能であるか否かを判定する。
【0047】
判定部52は、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングでないと判定した場合、ID「n」に対応する判定結果フラグフィールドを「0」に更新する(S205)。
【0048】
一方、判定部52は、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであると判定した場合、ID「n」の基準操作データ列に対応する操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する(S203)。具体的には、判定部52は、ID「n」の基準操作データ列を基準操作データ列テーブルから取得する。そして、判定部52は、入力判定処理の対象となっているコントローラ32(以下、対象コントローラと記載する。)に対応するキーバッファの内容を参照し、所定時間前から現在までの間に入力された操作データ列のうちに、その基準操作データ列が含まれているか否かを判定する。ただし、連続する2つの操作データの入力タイミングが所定時間(基準間隔)以上離れている場合には、基準操作データ列が含まれているとは判定しない。
【0049】
判定部52は、ID「n」の基準操作データ列が入力されたと判定した場合、ID「n」に対応する判定結果フラグフィールドを「1」に更新する(S204)。一方、判定部52は、ID「n」の基準操作データ列が入力されてないと判定した場合、ID「n」に対応する判定結果フラグフィールドを「0」に更新する(S205)。
【0050】
その後、判定部52は変数nをインクリメントし(S206)、ID「n」の基準操作データ列が存在するか否かを判定する(S207)。ID「n」の基準操作データ列が存在すると判定された場合、S202乃至S207の処理が実行される。このように、本実施の形態では、各基準操作データ列が操作部50から入力されたか否かが判定され、その判定結果が判定結果テーブルに記憶される。
【0051】
一方、ID「n」の基準操作データ列が存在しないと判定された場合、すなわち、すべての基準操作データ列について上記処理が実行された場合、変数mが1に初期化される(S208)。その後、ID「m」に対応する判定結果フラグフィールドの値が「1」であるか否かが判定部52によって判定される(S209)。
【0052】
判定結果フラグフィールドの値が「1」であると判定された場合、ID「m」の基準操作データ列に発生回数条件が対応づけられているか否かが判定基準変更部54によって判断される(S210)。この判断は発生回数条件テーブルに基づいて行われる。なお、本実施の形態の場合、発生回数条件は特殊技イベントのみに対応づけられているため、ID「m」に対応づけられた技イベントが特殊技イベント(特殊技Aイベント又は特殊技Bイベント)であるか否かが判断されるようにしてもよい。
【0053】
発生回数条件が対応づけられていないと判断された場合、ゲームイベント発生部58は、発生中イベント情報を更新する(S213)。発生中イベント情報は、発生中の技イベントの種類を示す情報であり、主記憶26に記憶される。ゲームイベント発生部58は、ID「m」に対応づけられた技イベントを示すように発生中イベント情報を更新する。
【0054】
一方、発生回数条件が対応づけられていると判断された場合、判定基準変更部54は、その発生回数条件が満足されているか否かを判定する(S211)。具体的には、判定基準変更部54は、発生回数テーブル及び発生回数条件テーブルを参照し、対象コントローラに係るプレイヤと、ID「m」に係る特殊技イベントの種類と、の組み合わせに対応づけられた発生回数が、ID「m」に対応づけられた発生回数条件を満足するか否かを判定する。
【0055】
発生回数条件が満足されていると判断された場合、発生回数テーブルにおいて、対象コントローラに係るプレイヤと、ID「m」に係る特殊技イベントの種類と、の組み合わせに対応する発生回数フィールドの値が統計量取得部56によってインクリメントされる(S212)。その後、ゲームイベント発生部58は、ID「m」に対応づけられた特殊技イベントを示すように発生中イベント情報を更新する(S213)。
【0056】
S213の処理が実行された後、キーバッファの内容がクリアされ(S214)、入力判定処理は完了する。
【0057】
一方、S209において、判定結果フラグフィールドの値が「1」でないと判定された場合、及び、S211において、発生回数条件が満足されていないと判定された場合には、変数mがインクリメントされる(S215)。そして、ID「m」の基準操作データ列が存在するか否かが判断される(S216)。ID「m」の基準操作データ列が存在する場合には、S209の処理が実行される。一方、ID「m」の基準操作データ列が存在しない場合には、入力判定処理は終了する。
【0058】
なお、S210及びS211の処理は、S202において、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであると判定された場合に、S203の処理の実行前に実行されるようにしてもよい。この場合、ID「n」に発生回数条件が対応づけられていないと判定される場合には、S203の処理が実行されるようにすればよい。また、発生回数条件が満足されていないと判定される場合には、S205の処理が実行されるようにすればよい。
【0059】
第1コントローラからの入力に対する入力判定処理が完了した場合、次に第2コントローラからの入力に対する入力判定処理が実行される(S102)。第2コントローラからの入力に対する入力判定処理は、第1コントローラからの入力に対する入力判定処理と同様に行われる。なお、1人プレイモードの場合、このステップの処理は省略される。
【0060】
第1及び第2コントローラからの入力に対する入力判定処理が完了した場合、ゲームイベント発生部58はゲーム画面をVRAM上に生成する(S103)。例えば、ゲームイベント発生部58は、第1操作対象キャラクタや第2操作対象キャラクタが技を行う様子を表すゲーム画面を、主記憶26に保持される発生中イベント情報に基づいて生成する。VRAM上に生成されたゲーム画面は、所定のタイミングでモニタ18に出力される。
【0061】
なお、以上に説明したゲーム処理は、DVD−ROM25から読み出されたゲームプログラムがマイクロプロセッサ14によって実行されることによって実現される。
【0062】
以上説明したように、ゲーム装置10によれば、特殊技イベント(特殊技Aイベント及び特殊技Bイベント)を発生させるための操作手順をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。すなわち、特殊技イベントの発生困難性をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。その結果、特殊技イベントが容易に発生されてしまうことに起因してゲームの面白さが損なわれないように図ることが可能となる。例えば、熟練度に差があるプレイヤ間での対戦を盛り上げることが可能となる。
【0063】
なお、以上では、特殊技イベントを発生させるための基準操作データ列を変更することによって、特殊技イベントの発生困難性を変化させるようにしたが、判定対象期間の長さを変更することによって、特殊技イベントの発生困難性を変化させるようにしてもよい。具体的には、特殊技Aイベントを5回以上発生させたプレイヤについては、判定対象期間を短くし、特殊技Aイベントを発生させるための操作手順を行うための時間を短くするようにしてもよい。同様に、特殊技Bイベントを5回以上発生させたプレイヤについては、判定対象期間を短くし、特殊技Bイベントを発生させるための操作手順を行うための時間を短くするようにしてもよい。
【0064】
この場合、基準操作データ列テーブルでは、図11に示すように各特殊技イベントごとに1つの基準操作データ列が対応づけられるようにすればよい。
【0065】
また、発生回数条件テーブルは、図12に示すように、発生回数条件と判定対象期間の長さとを対応づけてなるテーブルとすればよい。なお、図12において、T1及びT2は時間の長さを表す所定の定数であり、T2はT1よりも短い時間を示している。
【0066】
さらに、入力判定処理では、図9のS201乃至S207の処理に代えて、図13に示す処理が実行されるようにすればよい。
【0067】
図13に示す処理では、まず変数nが1に初期化される(S301)。その後、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであるか否かが判定される(S302)。これらの処理は、図9のS201及びS202と同様に行われる。
【0068】
ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであると判断された場合、判定基準変更部54は、ID「n」に対応づけられた技イベントが特殊技イベント(特殊技Aイベント又は特殊技Bイベント)であるか否かを判断する(S303)。
【0069】
判定基準変更部54は、特殊技イベントでないと判断した場合、判定対象期間の長さを所定の時間長(例えばT1)に決定する(S306)。一方、判定基準変更部54は、特殊技イベントであると判断した場合、発生回数テーブルを参照し、対象コントローラに係るプレイヤと、ID「n」に係る特殊技イベントと、の組み合わせに対応づけられた発生回数を取得する(S304)。そして、判定基準変更部54は、発生回数条件テーブルを参照し、その発生回数が満足する発生回数条件に対応づけられた時間長を判定対象期間の長さとして決定する(S305)。
【0070】
その後、判定部52は、ID「n」の基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する(S307)。そして、判定部52は、その判定結果に応じて、ID「n」に対応する判定結果フラグフィールドを「0」又は「1」に更新する(S308及びS309)。その後、判定部52は、変数nをインクリメントし(S310)、ID「n」の基準操作データ列が存在するか否かを判断する(S311)。ID「n」の基準操作データ列が存在すると判断された場合、S302の処理が再実行される。また、ID「n」の基準操作データ列が存在しないと判断された場合、図10に示すS208乃至S216の処理が実行される。なお、S307乃至S311の処理は、図9のS203乃至S207の処理と同様に行われる。
【0071】
このようにすれば、判定対象期間の長さをプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。すなわち、このようにしても、特殊技イベントの発生困難性をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。
【0072】
ここで、本実施の形態では、基準操作データ列が入力されたか否かを判定する際において、連続する2つの操作データの入力タイミングが所定時間(基準間隔)以上離れている場合には、基準操作データ列が含まれているとは判定しないようになっている(S307,S203参照)。そこで、判定対象期間全体の長さを変えるのではなく、この基準間隔の長さを変えることによって、判定対象期間の長さを変えるようにしてもよい。このようにして、特殊技イベントの発生困難性を変化させるようにしてもよい。例えば、この基準間隔を短くすることによって、特殊技イベントの発生困難性を高めるようにしたり、この基準間隔を長くすることによって、特殊技イベントの発生困難性を低下させるようにしたもよい。
【0073】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0074】
例えば、プレイヤの熟練度に基づいて、特殊技イベントの発生困難性を低下させるようにしてもよい。例えば、1人プレイモードのゲームでは、プレイヤの熟練度に基づいて、そのプレイヤの特殊技イベントの発生困難性を低下させ、そのプレイヤがより容易に特殊技イベントを発生できるようにしてもよい。こうすることによって、プレイヤ又は操作対象キャラクタのレベルアップを演出するようにしてもよい。また例えば、2人プレイモードのゲームでは、一方のプレイヤの特殊技イベントの発生回数が所定回数に達した場合、他方のプレイヤについて、特殊技イベントを発生させるための操作手順(基準操作データ列)をより簡易な手順に変えたり、判定対象期間を長くするようにしてもよい。こうして、一方のプレイヤの熟練度に基づいて、他方のプレイヤについて、特殊技イベントの発生困難性を低下させるようにしてもよい。このようにしても、熟練度に差があるプレイヤ間での対戦を盛り上げることが可能となる。
【0075】
また例えば、2人プレイモードにおいて、一方のプレイヤの特殊技イベントの発生回数と、他方のプレイヤの特殊技イベントの発生回数と、の差に基づいて、少なくとも一方のプレイヤについて、特殊技イベントの発生困難性を変えるようにしてもよい。このようにしても、熟練度に差があるプレイヤ間での対戦を盛り上げることが可能となる。
【0076】
また例えば、統計量取得部56は、各特殊技イベント(特殊技Aイベント及び特殊技Bイベント)の発生日時、又は、各基準操作データ列が入力された判定部52によって判定された日時を記憶し、「判定部52による過去の判定結果に関連する統計量」として、所定期間(例えば、現在から所定時間前までの間)における各特殊技イベントの発生回数や、各基準操作データ列が入力された判定部52によって判定された回数を取得するようにしてもよい。また例えば、統計量取得部56は、直近の所定数回のプレイ(試合や対戦)における各特殊技イベントの発生回数や、各基準操作データ列が入力された判定部52によって判定された回数を取得するようにしてもよい。
【0077】
また例えば、一の特殊技イベントの発生困難性が、他の特殊技イベントの発生回数や、他の特殊技イベントに係る準操作データ列が入力された判定部52によって判定された回数にさらに基づいて変わるようにしてもよい。例えば、特殊技Aイベントの発生困難性が特殊技Aイベントの発生回数と特殊技Bイベントの発生回数との合計に基づいて変わるようにしてもよい。
【0078】
また例えば、本発明が適用されるのは上記ゲームに限られない。本発明は、格闘ゲーム以外のゲームにも適用可能であり、また、3人以上のプレイヤが参加するゲームにも適用可能である。
【0079】
また例えば、以上では、1つのゲーム装置10によって構成されるゲームシステムに本発明を適用した例について説明したが、本発明は、複数のゲーム装置10を含んで構成されるゲームシステム(ネットワークゲームシステム等)にも適用できるものである。
【0080】
また、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たるDVD−ROM25から家庭用ゲーム機11に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムを家庭等に配信するようにしてもよい。図14は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。同図に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。同図に示すように、このプログラム配信システム100は、ゲームデータベース102、サーバ104、通信ネットワーク106、パソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA(携帯情報端末)112を含んでいる。このうち、ゲームデータベース102とサーバ104とによりプログラム配信装置114が構成される。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含んで構成されている。このシステムでは、ゲームデータベース(情報記憶媒体)102に、DVD−ROM25の記憶内容と同様のプログラムが記憶されている。そして、パソコン108、家庭用ゲーム機110又はPDA112等を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてゲームデータベース102からプログラムを読み出し、それをパソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA112等、ゲーム配信要求元に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信)する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信)するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】コントローラの一例を示す図である。
【図3】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図4】基準操作データ列テーブルの一例を示す図である。
【図5】判定結果テーブルの一例を示す図である。
【図6】発生回数条件テーブルの一例を示す図である。
【図7】発生回数テーブルの一例を示す図である。
【図8】ゲーム処理について示すフロー図である。
【図9】入力判定処理について示すフロー図である。
【図10】入力判定処理について示すフロー図である。
【図11】基準操作データ列テーブルの他の一例を示す図である。
【図12】発生回数条件テーブルの一例を示す図である。
【図13】入力判定処理の他の一例について示すフロー図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
10 ゲーム装置、11,110 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 メモリカード、30 入出力処理部、32 コントローラ、34 方向ボタン、36 スタートボタン、38A,38B,38X,38Y,40L,40R,42L,42R ボタン、50 操作部、52 判定部、54 判定基準変更部、56 統計量取得部、58 ゲームイベント発生部、100 プログラム配信システム、102 ゲームデータベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 パソコン、112 携帯情報端末(PDA)、114 プログラム配信装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コントローラが特定の手順で操作された場合に、より大きな変化をゲーム状況に与え得るゲームイベントを発生させるゲームが知られている。例えば、プレイヤが操作するゲームキャラクタと、コンピュータ又は相手プレイヤが操作するゲームキャラクタと、を対戦させる格闘ゲームとして、コントローラが特定の手順で操作された場合に、より大きなダメージを相手のゲームキャラクタに与え得る特殊技をゲームキャラクタが行う特殊技イベントを発生させる格闘ゲームが知られている。
【特許文献1】特許第3153761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のようなゲームでは、プレイヤの熟練度が高まり、以上のようなゲームイベントが容易に発生されるようになってしまうと、ゲームの面白みが損なわれる場合がある。例えば、以上のような格闘ゲームでは、特殊技ゲームイベントが容易に発生されるようになってしまうと、相手のゲームキャラクタに大きなダメージを容易に与えることが可能となってしまい、格闘ゲームの面白さが損なわれる場合がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、コントローラが特定の手順で操作された場合に所定ゲームイベントを発生させるゲームにおいて、所定ゲームイベント発生の困難性をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となるゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、1又は複数のコントローラを含むゲームシステムにおいて、前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段と、を含み、前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更することを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲームシステムの制御方法は、1又は複数のコントローラを含むゲームシステムの制御方法において、前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定するための判定ステップと、前記判定ステップにおける判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるためのゲームイベント発生ステップと、を含み、前記判定ステップは、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更するためのステップを含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、1又は複数のコントローラを含むゲームシステムとして、例えば家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯用ゲーム機、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ等のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段、及び、前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段、として前記コンピュータを機能させ、前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0009】
本発明は、1又は複数のコントローラを含むゲームシステムに関するものである。本発明では、コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かが判定され、その判定結果に応じて所定ゲームイベントが発生する。特に、本発明では、上記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、上記判定対象期間の長さが変更される。本発明によれば、所定ゲームイベントの発生困難性をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記判定手段は、前記コントローラから基準操作データ列が入力されたか否かを判定する場合、該コントローラに対する過去の判定結果に基づいて、前記変更を行うようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記判定手段は、前記コントローラから基準操作データ列が入力されたか否かを判定する場合、前記1又は複数のコントローラのうちの他のコントローラに対する過去の判定結果に基づいて、前記変更を行うようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数に基づいて、前記変更を行うようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置(ゲームシステム)のハードウェア構成を示す図である。同図に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たるDVD−ROM25及びメモリカード28が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって構成される。例えば、モニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。
【0015】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、主記憶26、入出力処理部30及びコントローラ32を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。コントローラ32以外の構成要素は筐体内に収容される。
【0016】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0017】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25から読み出されるプログラムや、メモリカード28から読み出されるデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25から読み出されたプログラムやメモリカード28から読み出されたデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0018】
画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、その内容をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ18に出力する。
【0019】
入出力処理部30は、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32にマイクロプロセッサ14がアクセスするためのインタフェースである。入出力処理部30には、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32が接続される。
【0020】
音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。
【0021】
DVD−ROM再生部24は、マイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたプログラムを読み取る。なお、ここではプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するためにDVD−ROM25を用いることとするが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して遠隔地からプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0022】
メモリカード28は、不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んで構成される。家庭用ゲーム機11は、メモリカード28を装着するための複数のメモリカードスロットを備えており、複数のメモリカード28を同時に装着可能となっている。メモリカード28は、このメモリカードスロットに対して脱着可能に構成され、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶させるために用いられる。
【0023】
コントローラ32は、プレイヤが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。コントローラ32が操作されると、その内容を示す操作データがマイクロプロセッサ14に供給される。より詳しくは、コントローラ32の各部の状態は、入出力処理部30によって一定周期ごと(例えば1/60秒ごと)にスキャンされる。そして、そのスキャン結果を表す操作データ(操作信号)がバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡される。マイクロプロセッサ14は、その操作データに基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。家庭用ゲーム機11は複数のコントローラ32を接続可能に構成されており、各コントローラ32から入力される操作データに基づいて、ゲーム制御が行われるようになっている。
【0024】
図2はコントローラ32の一例を示す図である。同図に示すコントローラ32は汎用ゲームコントローラである。同図(a)に示すように、コントローラ32の表面には方向ボタン34、スタートボタン36、ボタン38X,38Y,38A,38Bが備えられている。ボタン38X,38Y,38A,38Bの表面には、「□」「△」「×」「○」のマークがそれぞれ付されている。また、同図(b)に示すように、コントローラ32の奥側側面には、表面側左右にボタン42L,42Rがそれぞれ備えられており、裏面側左右にボタン40L,40Rがそれぞれ備えられている。方向ボタン34は十字形状を有しており、通常はキャラクタやカーソルの移動方向を設定するのに用いられる。スタートボタン36は三角形状を有する小型の押しボタンであり、通常はゲームのスタートやゲームの強制終了などに用いられる。ボタン38X,38Y,38A,38B,40L,40R,42L,42Rは、その他のゲーム操作に用いられる。
【0025】
以上のハードウェア構成を有するゲーム装置10では、DVD−ROM25から読み出されるゲームプログラムがマイクロプロセッサ14によって実行されることによって、格闘ゲームが提供される。
【0026】
この格闘ゲームは、1人プレイモードと2人プレイモードとを備えている。1人プレイモードは、プレイヤが操作するゲームキャラクタ(以下、操作対象キャラクタと記載する。)と、コンピュータが操作するゲームキャラクタと、を対戦させるゲームモードである。また、2人プレイモードは、操作対象キャラクタと、相手プレイヤが操作するゲームキャラクタと、を対戦させるゲームモードである。以下では、2人プレイモードの場合を例として説明を進める。
【0027】
2人プレイモードのゲーム画面には、第1操作対象キャラクタと第2操作対象キャラクタとが表示される。第1操作対象キャラクタは、第1プレイヤの操作対象であり、第1コントローラ(第1プレイヤに用いられるコントローラ32)に対する操作内容に従って各種技を行う。第2操作対象キャラクタは、第2プレイヤの操作対象であり、第2コントローラ(第2プレイヤに用いられるコントローラ32)に対する操作内容に従って各種技を行う。
【0028】
これらの操作対象キャラクタは、各コントローラ32の方向ボタン34、ボタン38B,38X,38Yが特定の手順で操作されると、通常の技(パンチやキック等)よりも大きいダメージを相手に与えることが可能な特殊技を行う。すなわち、ゲーム装置10では、特定の基準操作データ列が各コントローラ32により入力されると、操作対象キャラクタに特殊技を行わせる特殊技イベントが発生する。
【0029】
特に、本実施の形態に係る格闘ゲームでは、各プレイヤの熟練度に基づいて、特殊技イベント発生の困難性を各プレイヤごとに異ならせることが可能となっている。具体的には、各プレイヤごとに特殊技イベントの発生回数がカウントされ、その発生回数が所定回数に達したプレイヤについては、特殊技イベントを発生させるための操作手順(基準操作データ列)がより複雑な手順に変わるようになっている。すなわち、特殊技イベントを多く発生させるプレイヤについては熟練度の高いプレイヤと判断し、特殊技イベント発生の困難性を高めるようになっている。その結果、例えば熟練度に差があるプレイヤ間での対戦が行われる場合であっても、その対戦を盛り上げることが可能となっている。
【0030】
ここで、ゲーム装置10の機能的構成について説明する。図3は、ゲーム装置10において実現される機能ブロックのうち、本発明に関連する機能ブロックを主として示している。同図に示すように、ゲーム装置10は、操作部50と、判定部52と、統計量取得部56と、ゲームイベント発生部58と、を含んでいる。これらの機能は、DVD−ROM25を介して供給されるプログラムがマイクロプロセッサ14によって実行されることによって実現される。
【0031】
[1.操作部]
操作部50は、コントローラ32及び入出力処理部30を主として実現される。操作部50から入力された操作データはキーバッファに保持される。
【0032】
[2.判定部]
判定部52は、基準操作データ列に対応する操作データ列が判定対象期間内に操作部50から入力されたか否かを判定する。なお、判定対象期間は例えば所定時間前から現在までの期間である。
【0033】
判定部52は、例えば図4に示すような基準操作データ列テーブルを記憶する。同図に示す基準操作データ列テーブルは、IDフィールドと、基準操作データ列フィールドと、技イベントフィールドと、を含んでいる。IDフィールドには、基準操作データ列を一意に識別するための識別情報が格納される。基準操作データ列フィールドには、基準操作データ列を示す情報が格納される。基準操作データ列は1又は複数の操作データを含んで構成され、コントローラ32に対する操作手順を示す。同図の例では、ID「1」の基準操作データ列は、方向ボタン34の下方向指示部に対応する操作データと、方向ボタン34の右方向指示部に対応する操作データと、ボタン38Yに対応する操作データと、をこの順序で組み合わせてなる操作データ列となっている。技イベントフィールドには、その基準操作データ列が操作部50から入力された場合に発生する技イベントを示す情報が格納される。同図に示すように、本実施の形態では、特殊技イベントとして特殊技Aイベントと特殊技Bイベントとが用意されている。すなわち、操作対象キャラクタが行い得る特殊技として、特殊技A及び特殊技Bの2種類が用意されている。
【0034】
また、判定部52は、例えば図5に示すような判定結果テーブルを記憶する。同図に示す判定結果テーブルは、IDフィールドと、判定結果フラグフィールドと、を含んでいる。IDフィールドには、基準操作データ列のIDが格納される。判定結果フラグフィールドには、判定部52による判定結果を示す情報が格納される。具体的には、基準操作データ列が入力されたと判定された場合には「1」が格納される。また、基準操作データ列が入力されてないと判定された場合には「0」が格納される。なお、判定結果テーブルは、各プレイヤ(各コントローラ32)ごとに設けられるようにしてもよい。
【0035】
[3.判定基準変更部]
判定部52は判定基準変更部54を含んでいる。判定基準変更部54は、判定部52による過去の判定結果に基づいて、特殊技イベント(所定ゲームイベント)を発生させるために入力されるべき基準操作データ列を変更する。より具体的には、後述の統計量取得部56によって取得される統計量に基づいて、かかる変更を実行する。
【0036】
判定基準変更部54は、例えば図6に示すような発生回数条件テーブルを記憶する。図6に示す発生回数条件テーブルは、IDフィールドと、発生回数条件フィールドと、を含んでいる。IDフィールドには、基準操作データ列のIDが格納される。発生回数条件フィールドには、特殊技イベントの発生回数に関する条件(発生回数条件)を示す情報が格納される。
【0037】
判定基準変更部54は、特殊技イベントに対応する基準操作データ列が入力されたと判定された場合、その基準操作データ列に対応づけられた発生回数条件が満足されていれば、特殊技イベントの発生を許容する。一方、特殊技イベントに対応する基準操作データ列が入力されたと判定された場合であっても、その基準操作データ列に対応づけられた発生回数条件が満足されていない場合には、特殊技イベントの発生を制限する。
【0038】
なお、本実施の形態では、ID「1」の基準操作データ列と、より多くの操作データを含んで構成されるID「2」の基準操作データ列とが、特殊技Aイベントに対応づけられている(図4参照)。そして、ID「1」の基準操作データ列には発生回数条件「0回以上5回未満」が対応づけられており、ID「2」の基準操作データ列には発生回数条件「5回以上」が対応づけられている(図6参照)。このため、特殊技Aイベントを5回以上発生させたプレイヤについては、特殊技Aイベントを発生させるためにより複雑な操作が求められるようになる。同様に、ID「3」の基準操作データ列と、より多くの操作データを含んで構成されるID「4」の基準操作データ列とが、特殊技Bイベントに対応づけられている(図4参照)。そして、ID「3」の基準操作データ列には発生回数条件「0回以上5回未満」が対応づけられており、ID「4」の基準操作データ列には発生回数条件「5回以上」が対応づけられている(図6参照)。このため、特殊技Bイベントを5回以上発生させたプレイヤについては、特殊技Bイベントを発生させるためにより複雑な操作が求められるようになる。
【0039】
[4.統計量取得部]
判定部52は統計量取得部56を含んでいる。統計量取得部56は、判定部52による過去の判定結果(過去の判定状況)に関連する統計量を取得する。「判定部52による過去の判定結果に関連する統計量」は、例えば各特殊技イベントの発生回数である。また例えば、各基準操作データ列が入力されたと判定部52によって判定された回数であってもよい。
【0040】
本実施の形態では、例えば図7に示すような発生回数テーブルが統計量取得部56によって保持される。図7に示す発生回数テーブルは、PIDフィールドと、特殊技イベントフィールドと、発生回数フィールドと、を含んでいる。PIDフィールドには、プレイヤ(又はコントローラ32)を一意に識別する識別情報が格納される。特殊技イベントフィールドには、特殊技イベントの種類を示す情報が格納される。発生回数フィールドには、そのプレイヤ(又はそのコントローラ32からの入力)によって、その特殊技イベントが発生させられた回数を示す情報が格納される。発生回数テーブルには、各プレイヤ(各コントローラ32)ごとに各特殊技イベントの発生回数が保持される。
【0041】
なお、統計量取得部56による取得結果、すなわち発生回数テーブルの内容は、例えばゲームが終了するごとに(対戦ゲームの場合には決着が着くごとに)初期化されるようにしてもよい。また例えば、発生回数テーブルの内容は、前回プレイ時から所定時間が経過した場合に初期化されるようにしてもよいし、所定回数のプレイ(所定数の試合や対戦)が行われた場合に初期化されるようにしてもよい。また例えば、発生回数テーブルの内容は、メモリカード28に記憶させておくことによって、次以降のゲームに反映されるようにしてもよい。後者の場合、基準操作データ列はゲームの最中では変更されないようにし、ゲーム開始時に、前回のゲームにおける取得結果又は前回までのゲームにおける取得結果に基づいて変更されるようにしてもよい。
【0042】
[5.ゲームイベント発生部]
ゲームイベント発生部58は、判定部52による判定結果に応じて技イベントを発生させる。具体的には、ゲームイベント発生部58は、基準操作データ列が入力されたと判定された場合、その基準操作データ列に対応する技イベントを発生させる。技イベントは、基準操作データ列に対応する技を操作対象キャラクタに行わせるゲームイベントである。技イベントが発生されると、その技のモーションデータ(アニメーションデータ)の再生が開始され、その技を操作対象キャラクタが行う様子がゲーム画面に表示される。
【0043】
ここで、ゲーム装置10において所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行されるゲーム処理について説明する。図8はゲーム処理を示すフロー図である。
【0044】
図8に示すように、ゲーム処理ではまず第1コントローラからの入力に対する入力判定処理が実行される(S101)。図9及び図10は入力判定処理を示すフロー図である。
【0045】
図9に示すように、入力判定処理ではまず変数nが1に初期化される(S201)。
【0046】
その後、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであるか否かが判定部52によって判定される(S202)。本実施の形態では、ある技イベントが発生すると、すなわち、ある技のモーションデータ(アニメーションデータ)の再生が開始されると、その技イベントと所定の関係にある技イベントの発生が制限されるようになっている。そこで、判定部52は、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能であるか否かを判定する。
【0047】
判定部52は、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングでないと判定した場合、ID「n」に対応する判定結果フラグフィールドを「0」に更新する(S205)。
【0048】
一方、判定部52は、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであると判定した場合、ID「n」の基準操作データ列に対応する操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する(S203)。具体的には、判定部52は、ID「n」の基準操作データ列を基準操作データ列テーブルから取得する。そして、判定部52は、入力判定処理の対象となっているコントローラ32(以下、対象コントローラと記載する。)に対応するキーバッファの内容を参照し、所定時間前から現在までの間に入力された操作データ列のうちに、その基準操作データ列が含まれているか否かを判定する。ただし、連続する2つの操作データの入力タイミングが所定時間(基準間隔)以上離れている場合には、基準操作データ列が含まれているとは判定しない。
【0049】
判定部52は、ID「n」の基準操作データ列が入力されたと判定した場合、ID「n」に対応する判定結果フラグフィールドを「1」に更新する(S204)。一方、判定部52は、ID「n」の基準操作データ列が入力されてないと判定した場合、ID「n」に対応する判定結果フラグフィールドを「0」に更新する(S205)。
【0050】
その後、判定部52は変数nをインクリメントし(S206)、ID「n」の基準操作データ列が存在するか否かを判定する(S207)。ID「n」の基準操作データ列が存在すると判定された場合、S202乃至S207の処理が実行される。このように、本実施の形態では、各基準操作データ列が操作部50から入力されたか否かが判定され、その判定結果が判定結果テーブルに記憶される。
【0051】
一方、ID「n」の基準操作データ列が存在しないと判定された場合、すなわち、すべての基準操作データ列について上記処理が実行された場合、変数mが1に初期化される(S208)。その後、ID「m」に対応する判定結果フラグフィールドの値が「1」であるか否かが判定部52によって判定される(S209)。
【0052】
判定結果フラグフィールドの値が「1」であると判定された場合、ID「m」の基準操作データ列に発生回数条件が対応づけられているか否かが判定基準変更部54によって判断される(S210)。この判断は発生回数条件テーブルに基づいて行われる。なお、本実施の形態の場合、発生回数条件は特殊技イベントのみに対応づけられているため、ID「m」に対応づけられた技イベントが特殊技イベント(特殊技Aイベント又は特殊技Bイベント)であるか否かが判断されるようにしてもよい。
【0053】
発生回数条件が対応づけられていないと判断された場合、ゲームイベント発生部58は、発生中イベント情報を更新する(S213)。発生中イベント情報は、発生中の技イベントの種類を示す情報であり、主記憶26に記憶される。ゲームイベント発生部58は、ID「m」に対応づけられた技イベントを示すように発生中イベント情報を更新する。
【0054】
一方、発生回数条件が対応づけられていると判断された場合、判定基準変更部54は、その発生回数条件が満足されているか否かを判定する(S211)。具体的には、判定基準変更部54は、発生回数テーブル及び発生回数条件テーブルを参照し、対象コントローラに係るプレイヤと、ID「m」に係る特殊技イベントの種類と、の組み合わせに対応づけられた発生回数が、ID「m」に対応づけられた発生回数条件を満足するか否かを判定する。
【0055】
発生回数条件が満足されていると判断された場合、発生回数テーブルにおいて、対象コントローラに係るプレイヤと、ID「m」に係る特殊技イベントの種類と、の組み合わせに対応する発生回数フィールドの値が統計量取得部56によってインクリメントされる(S212)。その後、ゲームイベント発生部58は、ID「m」に対応づけられた特殊技イベントを示すように発生中イベント情報を更新する(S213)。
【0056】
S213の処理が実行された後、キーバッファの内容がクリアされ(S214)、入力判定処理は完了する。
【0057】
一方、S209において、判定結果フラグフィールドの値が「1」でないと判定された場合、及び、S211において、発生回数条件が満足されていないと判定された場合には、変数mがインクリメントされる(S215)。そして、ID「m」の基準操作データ列が存在するか否かが判断される(S216)。ID「m」の基準操作データ列が存在する場合には、S209の処理が実行される。一方、ID「m」の基準操作データ列が存在しない場合には、入力判定処理は終了する。
【0058】
なお、S210及びS211の処理は、S202において、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであると判定された場合に、S203の処理の実行前に実行されるようにしてもよい。この場合、ID「n」に発生回数条件が対応づけられていないと判定される場合には、S203の処理が実行されるようにすればよい。また、発生回数条件が満足されていないと判定される場合には、S205の処理が実行されるようにすればよい。
【0059】
第1コントローラからの入力に対する入力判定処理が完了した場合、次に第2コントローラからの入力に対する入力判定処理が実行される(S102)。第2コントローラからの入力に対する入力判定処理は、第1コントローラからの入力に対する入力判定処理と同様に行われる。なお、1人プレイモードの場合、このステップの処理は省略される。
【0060】
第1及び第2コントローラからの入力に対する入力判定処理が完了した場合、ゲームイベント発生部58はゲーム画面をVRAM上に生成する(S103)。例えば、ゲームイベント発生部58は、第1操作対象キャラクタや第2操作対象キャラクタが技を行う様子を表すゲーム画面を、主記憶26に保持される発生中イベント情報に基づいて生成する。VRAM上に生成されたゲーム画面は、所定のタイミングでモニタ18に出力される。
【0061】
なお、以上に説明したゲーム処理は、DVD−ROM25から読み出されたゲームプログラムがマイクロプロセッサ14によって実行されることによって実現される。
【0062】
以上説明したように、ゲーム装置10によれば、特殊技イベント(特殊技Aイベント及び特殊技Bイベント)を発生させるための操作手順をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。すなわち、特殊技イベントの発生困難性をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。その結果、特殊技イベントが容易に発生されてしまうことに起因してゲームの面白さが損なわれないように図ることが可能となる。例えば、熟練度に差があるプレイヤ間での対戦を盛り上げることが可能となる。
【0063】
なお、以上では、特殊技イベントを発生させるための基準操作データ列を変更することによって、特殊技イベントの発生困難性を変化させるようにしたが、判定対象期間の長さを変更することによって、特殊技イベントの発生困難性を変化させるようにしてもよい。具体的には、特殊技Aイベントを5回以上発生させたプレイヤについては、判定対象期間を短くし、特殊技Aイベントを発生させるための操作手順を行うための時間を短くするようにしてもよい。同様に、特殊技Bイベントを5回以上発生させたプレイヤについては、判定対象期間を短くし、特殊技Bイベントを発生させるための操作手順を行うための時間を短くするようにしてもよい。
【0064】
この場合、基準操作データ列テーブルでは、図11に示すように各特殊技イベントごとに1つの基準操作データ列が対応づけられるようにすればよい。
【0065】
また、発生回数条件テーブルは、図12に示すように、発生回数条件と判定対象期間の長さとを対応づけてなるテーブルとすればよい。なお、図12において、T1及びT2は時間の長さを表す所定の定数であり、T2はT1よりも短い時間を示している。
【0066】
さらに、入力判定処理では、図9のS201乃至S207の処理に代えて、図13に示す処理が実行されるようにすればよい。
【0067】
図13に示す処理では、まず変数nが1に初期化される(S301)。その後、ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであるか否かが判定される(S302)。これらの処理は、図9のS201及びS202と同様に行われる。
【0068】
ID「n」に対応づけられた技イベントを発生可能なタイミングであると判断された場合、判定基準変更部54は、ID「n」に対応づけられた技イベントが特殊技イベント(特殊技Aイベント又は特殊技Bイベント)であるか否かを判断する(S303)。
【0069】
判定基準変更部54は、特殊技イベントでないと判断した場合、判定対象期間の長さを所定の時間長(例えばT1)に決定する(S306)。一方、判定基準変更部54は、特殊技イベントであると判断した場合、発生回数テーブルを参照し、対象コントローラに係るプレイヤと、ID「n」に係る特殊技イベントと、の組み合わせに対応づけられた発生回数を取得する(S304)。そして、判定基準変更部54は、発生回数条件テーブルを参照し、その発生回数が満足する発生回数条件に対応づけられた時間長を判定対象期間の長さとして決定する(S305)。
【0070】
その後、判定部52は、ID「n」の基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する(S307)。そして、判定部52は、その判定結果に応じて、ID「n」に対応する判定結果フラグフィールドを「0」又は「1」に更新する(S308及びS309)。その後、判定部52は、変数nをインクリメントし(S310)、ID「n」の基準操作データ列が存在するか否かを判断する(S311)。ID「n」の基準操作データ列が存在すると判断された場合、S302の処理が再実行される。また、ID「n」の基準操作データ列が存在しないと判断された場合、図10に示すS208乃至S216の処理が実行される。なお、S307乃至S311の処理は、図9のS203乃至S207の処理と同様に行われる。
【0071】
このようにすれば、判定対象期間の長さをプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。すなわち、このようにしても、特殊技イベントの発生困難性をプレイヤの熟練度に基づいて変えることが可能となる。
【0072】
ここで、本実施の形態では、基準操作データ列が入力されたか否かを判定する際において、連続する2つの操作データの入力タイミングが所定時間(基準間隔)以上離れている場合には、基準操作データ列が含まれているとは判定しないようになっている(S307,S203参照)。そこで、判定対象期間全体の長さを変えるのではなく、この基準間隔の長さを変えることによって、判定対象期間の長さを変えるようにしてもよい。このようにして、特殊技イベントの発生困難性を変化させるようにしてもよい。例えば、この基準間隔を短くすることによって、特殊技イベントの発生困難性を高めるようにしたり、この基準間隔を長くすることによって、特殊技イベントの発生困難性を低下させるようにしたもよい。
【0073】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0074】
例えば、プレイヤの熟練度に基づいて、特殊技イベントの発生困難性を低下させるようにしてもよい。例えば、1人プレイモードのゲームでは、プレイヤの熟練度に基づいて、そのプレイヤの特殊技イベントの発生困難性を低下させ、そのプレイヤがより容易に特殊技イベントを発生できるようにしてもよい。こうすることによって、プレイヤ又は操作対象キャラクタのレベルアップを演出するようにしてもよい。また例えば、2人プレイモードのゲームでは、一方のプレイヤの特殊技イベントの発生回数が所定回数に達した場合、他方のプレイヤについて、特殊技イベントを発生させるための操作手順(基準操作データ列)をより簡易な手順に変えたり、判定対象期間を長くするようにしてもよい。こうして、一方のプレイヤの熟練度に基づいて、他方のプレイヤについて、特殊技イベントの発生困難性を低下させるようにしてもよい。このようにしても、熟練度に差があるプレイヤ間での対戦を盛り上げることが可能となる。
【0075】
また例えば、2人プレイモードにおいて、一方のプレイヤの特殊技イベントの発生回数と、他方のプレイヤの特殊技イベントの発生回数と、の差に基づいて、少なくとも一方のプレイヤについて、特殊技イベントの発生困難性を変えるようにしてもよい。このようにしても、熟練度に差があるプレイヤ間での対戦を盛り上げることが可能となる。
【0076】
また例えば、統計量取得部56は、各特殊技イベント(特殊技Aイベント及び特殊技Bイベント)の発生日時、又は、各基準操作データ列が入力された判定部52によって判定された日時を記憶し、「判定部52による過去の判定結果に関連する統計量」として、所定期間(例えば、現在から所定時間前までの間)における各特殊技イベントの発生回数や、各基準操作データ列が入力された判定部52によって判定された回数を取得するようにしてもよい。また例えば、統計量取得部56は、直近の所定数回のプレイ(試合や対戦)における各特殊技イベントの発生回数や、各基準操作データ列が入力された判定部52によって判定された回数を取得するようにしてもよい。
【0077】
また例えば、一の特殊技イベントの発生困難性が、他の特殊技イベントの発生回数や、他の特殊技イベントに係る準操作データ列が入力された判定部52によって判定された回数にさらに基づいて変わるようにしてもよい。例えば、特殊技Aイベントの発生困難性が特殊技Aイベントの発生回数と特殊技Bイベントの発生回数との合計に基づいて変わるようにしてもよい。
【0078】
また例えば、本発明が適用されるのは上記ゲームに限られない。本発明は、格闘ゲーム以外のゲームにも適用可能であり、また、3人以上のプレイヤが参加するゲームにも適用可能である。
【0079】
また例えば、以上では、1つのゲーム装置10によって構成されるゲームシステムに本発明を適用した例について説明したが、本発明は、複数のゲーム装置10を含んで構成されるゲームシステム(ネットワークゲームシステム等)にも適用できるものである。
【0080】
また、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たるDVD−ROM25から家庭用ゲーム機11に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムを家庭等に配信するようにしてもよい。図14は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。同図に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。同図に示すように、このプログラム配信システム100は、ゲームデータベース102、サーバ104、通信ネットワーク106、パソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA(携帯情報端末)112を含んでいる。このうち、ゲームデータベース102とサーバ104とによりプログラム配信装置114が構成される。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含んで構成されている。このシステムでは、ゲームデータベース(情報記憶媒体)102に、DVD−ROM25の記憶内容と同様のプログラムが記憶されている。そして、パソコン108、家庭用ゲーム機110又はPDA112等を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてゲームデータベース102からプログラムを読み出し、それをパソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA112等、ゲーム配信要求元に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信)する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信)するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】コントローラの一例を示す図である。
【図3】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図4】基準操作データ列テーブルの一例を示す図である。
【図5】判定結果テーブルの一例を示す図である。
【図6】発生回数条件テーブルの一例を示す図である。
【図7】発生回数テーブルの一例を示す図である。
【図8】ゲーム処理について示すフロー図である。
【図9】入力判定処理について示すフロー図である。
【図10】入力判定処理について示すフロー図である。
【図11】基準操作データ列テーブルの他の一例を示す図である。
【図12】発生回数条件テーブルの一例を示す図である。
【図13】入力判定処理の他の一例について示すフロー図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
10 ゲーム装置、11,110 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 メモリカード、30 入出力処理部、32 コントローラ、34 方向ボタン、36 スタートボタン、38A,38B,38X,38Y,40L,40R,42L,42R ボタン、50 操作部、52 判定部、54 判定基準変更部、56 統計量取得部、58 ゲームイベント発生部、100 プログラム配信システム、102 ゲームデータベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 パソコン、112 携帯情報端末(PDA)、114 プログラム配信装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のコントローラを含むゲームシステムにおいて、
前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段と、を含み、
前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記判定手段は、前記コントローラから基準操作データ列が入力されたか否かを判定する場合、該コントローラに対する過去の判定結果に基づいて、前記変更を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記判定手段は、前記コントローラから基準操作データ列が入力されたか否かを判定する場合、前記1又は複数のコントローラのうちの他のコントローラに対する過去の判定結果に基づいて、前記変更を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数に基づいて、前記変更を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
1又は複数のコントローラを含むゲームシステムの制御方法において、
前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定するための判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるためのゲームイベント発生ステップと、を含み、
前記判定ステップは、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更するためのステップを含む、
ことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項6】
1又は複数のコントローラを含むゲームシステムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段、及び、
前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段、
として前記コンピュータを機能させ、
前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更する、
ことを特徴とするプログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コントローラと第2コントローラとを含み、前記第1コントローラに係るプレイヤと前記第2コントローラに係るプレイヤとの間の対戦ゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記第1コントローラ又は前記第2コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させる手段であって、前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させ、前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段と、を含み、
前記判定手段は、
前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得する第1取得手段と、
前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段によって取得された回数と前記第2取得手段によって取得された回数との差に基づいて、前記第1コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、前記第2コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、の少なくとも一方を変更する手段と、を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
第1コントローラと第2コントローラとを含み、前記第1コントローラに係るプレイヤと前記第2コントローラに係るプレイヤとの間の対戦ゲームを実行するゲームシステムの制御方法において、
判定手段が、前記第1コントローラ又は前記第2コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定するための判定ステップと、
ゲームイベント発生手段が、前記判定ステップにおける判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるためのステップであって、前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させ、前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させるためのゲームイベント発生ステップと、を含み、
前記判定ステップは、
前記判定手段が、前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得するための第1取得ステップと、
前記判定手段が、前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得するための第2取得ステップと、
前記判定手段が、前記第1取得ステップにおいて取得された回数と前記第2取得ステップにおいて取得された回数との差に基づいて、前記第1コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、前記第2コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、の少なくとも一方を変更するためのステップと、を含む、
ことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項3】
第1コントローラと第2コントローラと含み、前記第1コントローラに係るプレイヤと前記第2コントローラに係るプレイヤとの間の対戦ゲームを実行するゲームシステムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1コントローラ又は前記第2コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段、及び、
前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させる手段であって、前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させ、前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段、
として前記コンピュータを機能させ、
前記判定手段は、
前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得する第1取得手段と、
前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段によって取得された回数と前記第2取得手段によって取得された回数との差に基づいて、前記第1コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、前記第2コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、の少なくとも一方を変更する手段と、を含む、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項1】
1又は複数のコントローラを含むゲームシステムにおいて、
前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段と、を含み、
前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記判定手段は、前記コントローラから基準操作データ列が入力されたか否かを判定する場合、該コントローラに対する過去の判定結果に基づいて、前記変更を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記判定手段は、前記コントローラから基準操作データ列が入力されたか否かを判定する場合、前記1又は複数のコントローラのうちの他のコントローラに対する過去の判定結果に基づいて、前記変更を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数に基づいて、前記変更を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
1又は複数のコントローラを含むゲームシステムの制御方法において、
前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定するための判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるためのゲームイベント発生ステップと、を含み、
前記判定ステップは、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更するためのステップを含む、
ことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項6】
1又は複数のコントローラを含むゲームシステムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段、及び、
前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段、
として前記コンピュータを機能させ、
前記判定手段は、前記1又は複数のコントローラのうちの少なくとも1つに対する過去の判定結果に基づいて、前記判定対象期間の長さを変更する、
ことを特徴とするプログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コントローラと第2コントローラとを含み、前記第1コントローラに係るプレイヤと前記第2コントローラに係るプレイヤとの間の対戦ゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記第1コントローラ又は前記第2コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させる手段であって、前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させ、前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段と、を含み、
前記判定手段は、
前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得する第1取得手段と、
前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段によって取得された回数と前記第2取得手段によって取得された回数との差に基づいて、前記第1コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、前記第2コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、の少なくとも一方を変更する手段と、を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
第1コントローラと第2コントローラとを含み、前記第1コントローラに係るプレイヤと前記第2コントローラに係るプレイヤとの間の対戦ゲームを実行するゲームシステムの制御方法において、
判定手段が、前記第1コントローラ又は前記第2コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定するための判定ステップと、
ゲームイベント発生手段が、前記判定ステップにおける判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させるためのステップであって、前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させ、前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させるためのゲームイベント発生ステップと、を含み、
前記判定ステップは、
前記判定手段が、前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得するための第1取得ステップと、
前記判定手段が、前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得するための第2取得ステップと、
前記判定手段が、前記第1取得ステップにおいて取得された回数と前記第2取得ステップにおいて取得された回数との差に基づいて、前記第1コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、前記第2コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、の少なくとも一方を変更するためのステップと、を含む、
ことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項3】
第1コントローラと第2コントローラと含み、前記第1コントローラに係るプレイヤと前記第2コントローラに係るプレイヤとの間の対戦ゲームを実行するゲームシステムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1コントローラ又は前記第2コントローラから基準操作データ列が判定対象期間内に入力されたか否かを判定する判定手段、及び、
前記判定手段による判定結果に応じて所定ゲームイベントを発生させる手段であって、前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させ、前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記所定ゲームイベントを発生させるゲームイベント発生手段、
として前記コンピュータを機能させ、
前記判定手段は、
前記第1コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得する第1取得手段と、
前記第2コントローラからの入力に対する判定結果に応じて前記ゲームイベント発生手段が前記所定ゲームイベントを発生させた回数を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段によって取得された回数と前記第2取得手段によって取得された回数との差に基づいて、前記第1コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、前記第2コントローラからの入力に対する判定における前記判定対象期間の長さと、の少なくとも一方を変更する手段と、を含む、
ことを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−280397(P2006−280397A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−100367(P2005−100367)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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