説明

ゲーム装置

【課題】 プレイヤーの現在位置を検出する位置検出装置とゲーム装置とを結び付けることで、従来に無い、新規なゲーム装置を提供する。
【解決手段】 プレイヤーの現在位置を検出する位置情報検出部(10)と、位置情報検出部(10)の検出結果に応じて異なるイベントを発生するゲームイベント発生部(32)とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置検出装置を有するゲーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】位置検出装置を有するゲーム装置は、従来は存在しなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プレイヤーの現在位置を検出することで、地域(緯度および経度)に応じて異なるイベントを発生することができる。また、現在時刻も検出することで、同じ地域(緯度および経度)でも時間に応じて異なるイベントを発生することができる。
【0004】本発明は、プレイヤーの現在位置を検出する位置検出装置とゲーム装置とを結び付けることで、従来に無い、新規なゲーム装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために、請求項1の発明は、プレイヤーの現在位置を検出する位置情報検出部(10)と、位置情報検出部(10)の検出結果に応じて異なるイベントを発生するゲームイベント発生部(32)とを具備することを特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、請求項1において、現在時刻を検出する時刻情報検出部(10)を更に具備し、ゲームイベント発生部(32)は、位置情報検出部(10)および時刻情報検出部(10)の検出結果に応じて異なるイベントを発生す特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、請求項1または請求項2において、ゲームイベント発生部(32)にイベント内容を指示するゲームイベント内容情報記憶手段(34)を更に具備し、ゲームイベント発生部(32)は、ゲームイベント内容情報記憶手段(34)を参照しつつ、位置情報検出部(10)および時刻情報検出部(10)の検出結果に応じて異なるイベントを発生することを特徴とする。
【0008】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3において、時刻情報検出部(10)が検出した結果を格納する位置履歴情報記憶手段(33)を更に具備し、ゲームイベント発生部(32)は、位置履歴情報記憶手段(33)を参照しつつ、位置情報検出部(10)および時刻情報検出部(10)の検出結果に応じて異なるイベントを発生することを特徴とする。
【0009】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4において、ゲームイベント発生部(32)、位置履歴情報記憶手段(33)、および/またはゲームイベント内容情報記憶手段(34)に格納する情報を、通信回線を介してダウンロードすることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】図1は、本発明によるゲーム装置の一実施形態を示すブロック結線図である。
【0012】図1において、CPU回路1は、キー入力装置2からのキー入力処理、表示制御回路3を介して表示部4に画像表示する画像表示処理、サウンド発生部5を介してスピーカ6から音声を出力するなどの各種の制御を行い、システム全体の中心的役割を持つ。
【0013】キー入力装置2は、プレイヤー(操作者)に各種の選択や設定を行わせるために使用される。表示部4は、画像を表示する装置であり、CRTやLCDによって構成される。表示制御回路3は、表示部4に文字、図形、絵画などを表示する制御を行う。サウンド発生部5は、ゲーム上の効果音などをプレイヤーに伝える音の発生源であり、スピーカ6にて電気信号を空気振動に変換する。
【0014】位置・時間情報検出部10は、プレイヤーの現在位置(緯度、経度、高度)および現在時刻に関する情報を得る装置であり、GPS(Global Positioning System)等が好ましい。
【0015】プログラムROM20は、ゲーム機全体を制御するプログラムデータが存在する。ワークRAM21は、CPU回路1が一時的にデータを保管するワーク領域として機能する。ゲームプログラム部30は、ゲームプログラム31、ゲームイベント発生エリア32、位置履歴情報33、ゲームイベント内容情報34から構成される。ゲームプログラム部30には、ゲームプログラムデータ、文字データ、キャラクタ画像データ、サウンドデータなどの、ゲームに特化したデータが記録されている。これらのデータは、メモリーカード等により外付けする方法や、通信回線を介してダウンロードする方法が考えられる。
【0016】図2は、CPU回路1のプログラムを示すフローチャートであり、メインルーチン(図示せず)からプレイヤーのキー入力割り込みまたはタイマー割り込みをトリガーとして呼び出されてスタートする。プログラムがスタートすると、まずステップS1で、位置・時間情報検出部10からプレイヤーの位置情報(緯度、経度、高度)を得る。ステップS2では、ステップS1で得られた位置情報が、ゲームイベント発生エリア32に記録されている地域範囲内か否かを検索する。地域範囲内であると判断したときは、ステップS4に移行する。地域範囲外であると判断したときは、プログラムを終了してメインルーチン(図示せず)に戻る。
【0017】ステップS4では、前回得たプレイヤーの位置情報(位置履歴情報33)と同一か否かを演算する。同一でないと判断したときは、ステップS6に移行する。同一の場合は、プログラムを終了してメインルーチン(図示せず)に戻る。
【0018】ステップS6では、ステップS1で検出したプレイヤーの位置情報を位置履歴情報33に格納する。ステップS7(図3)では、位置履歴情報33からゲームイベント内容情報34の中に履歴変化の内容と一致する項目の有無を検索する。一致する項目が有る場合は、ステップS9に移行する。一致する項目が無い場合は、プログラムを終了してメインルーチン(図示せず)に戻る。
【0019】ステップS9では、ゲームイベント内容情報34の提供するゲームおよびイベントを実行する。
【0020】図4は、ゲームイベント発生エリア32に格納されるデータの例を示す。図4は、GPS等により緯度と経度が位置・時間情報検出部10から得られる場合を例にしている。また、地域範囲を4点の位置で四角形として示す場合を例にしているが、3点で三角形や、6点で六角形として示すことも可能である。
【0021】図5は、位置履歴情報33に格納されるデータの例を示す。例えば、履歴番号1には、地域番号2(図4)内の高度+15mの位置に、1999年4月1日、木曜日、10:26:30に存在したことを示している。
【0022】図6は、上述した図1から図5の構成で達成されるゲームの第1例を示している。なお、図6は、ゲームイベント内容情報34の内容を示している。
【0023】この第1例は、格闘ゲームでの例示であり、項目1では、地域番号2(図4)から地域番号4(図4)への移動があったときは、敵キャラクタAが登場する。項目2では、地域番号3から地域番号5への移動があったときは、敵キャラク夕Bが登場する。項目3では、地域番号3から地域番号5への移動で、かつ地域番号5へ移動した曜日が日曜日であったときは、敵キャラク夕Cが登場する(日曜日以外は、敵キャラク夕Cが登場しないでも良い)。項目4では、高度が50m以上増大したときは、自キャラクタのパンチ能力が増大する。項目5では、高度が10m以上減少したときは、自キャラクタのパンチ能力が減少する。
【0024】項目p−1では、地域番号6から地域番号5への移動で、かつ移動した時間差が1日以下であったときは、自キャラクタの技A能力(例:ミサイル弾を打てる能力)を獲得する。項目pでは、地域番号8から地域番号5への移動で、かつ移動した時間差が1時間以上であったときは、敵キャラクタの技C能力(例:ビーム光線を打てる能力)を剥奪する。
【0025】なお、図6では、提供するゲームおよびイベント内容が格闘ケームを例にして説明しているが、格闘ゲーム以外であっても良い。
【0026】図7は、上述した図1から図5の構成で達成されるゲームの第2例を示している。なお、図7は、ゲームイベント内容情報34の内容を示している。
【0027】この第2例は、ロール・プレーイング・ゲームでの例示であり、ある実在する島地域に、"鬼が島伝説”がある場合、プレイヤーはある実在する島地域を歩き回ることで、本装置から数々の物語や設問が提示される。設問が提示された場合、プレイヤーの選択により、ゲームを進行させていく。
【0028】プレイヤーが地城番号1から2へ移動した際には、本装置から設問が表示され、プレイヤーが答えることによりゲームを進行する。プレイヤーの地域番号1から2へ移動する時間および時間差によって、設問が違っても良い。プレイヤーの地域番号1から2へ移動した高低差によって、設問が違っても良い。
【0029】プレイヤーが地域番号5から6へ移動した際には、本装置上に敵となる鬼キャラクタが現れ、プレイヤーとの間で格闘ゲームが進行する。プレイヤーの味方となるキャラクタが登場しても良い。じゃんけんゲームなどの格闘ゲーム以外でも良い。
【0030】プレイヤーが地域番号7から6へ移動した際には、本装置上の敵となる鬼キャラク夕の戦闘能力の低下が起きる。プレイヤーの敵となる鬼キャラクタの戦闘能力が増大しても良い。プレイヤーの味方となるキャラクタの戦闘能力が増大しても良い。鬼キャラクタが逃亡し、鬼キャラクタが本格闘ゲームを放棄しても良い。
【0031】図8は、上述した図1から図5の構成で達成されるゲームの第3例を示している。なお、図8は、ゲームイベント内容情報34の内容を示している。
【0032】この第3例は、宝探しゲームでの例示であり、本装置の表示部4上に洞窟内の様子を表示し、プレイヤーは本装置を所持して歩き廻ることで、本装置上の洞窟迷路を進んでいき、宝を探すゲームである。
【0033】プレイヤーが地域番号7から6へ移動した際の時間差が20分以上の場合には、ゲームオーバーとなる。20分以上でなく、30分以上であっても良い。
【0034】プレイヤーが地域番号1から2へ移動した際の時間差が、2分以下の場合には、ゴールとなる宝の位置に進む際のヒントがプレイヤーに与えられる。時間差が、2分以下の時と2分以上5分以下の時でヒント内容が違っても良い。「その方向に進むと危険だよ!」というメッセージを表示したり、音声により通知して、プレイヤーに注意を促しても良い。
【0035】プレイヤーが地域番号3から5へ移動した際、強制的にプレイヤーの位置をスタート地点まで戻される。秘密のルートがあり、ゴールとなる宝の位置に近い場所まで移動しても良い。
【0036】プレイヤーが地域番号15から13へ移動した際、表示部4上に“行き止まりの壁”が表示される。”危険な崖っぷち”が表示されても良い。
【0037】プレイヤ一が地域番号20から21へ移動した際、表示部4上に”宝を守る戦士”が登場し、表示される。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば、地域(緯度および経度)に応じて異なるイベントを発生することができる。また、請求項2の発明によれば、現在時刻も検出することで、同じ地域(緯度および経度)でも時間に応じて異なるイベントを発生することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるゲーム装置の一実施形態を示すブロック結線図である。
【図2】本発明によるゲーム装置の一実施形態を示すフローチャートである。
【図3】本発明によるゲーム装置の一実施形態を示すフローチャートである。
【図4】本発明によるゲーム装置の一実施形態を示す概念図である。
【図5】本発明によるゲーム装置の一実施形態を示す概念図である。
【図6】本発明によるゲーム装置の一実施形態を示す概念図である。
【図7】本発明によるゲーム装置の一実施形態を示す概念図である。
【図8】本発明によるゲーム装置の一実施形態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 CPU回路
2 キー入力装置
3 表示制御回路
5 サウンド発生部
6 スピーカ
10 時間情報検出部
20 プログラムROM
21 ワークRAM
30 ゲームプログラム部
31 ゲームプログラム
32 ゲームイベント発生エリア
33 位置履歴情報
34 ゲームイベント内容情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】プレイヤーの現在位置を検出する位置情報検出部(10)と、該位置情報検出部(10)の検出結果に応じて異なるイベントを発生するゲームイベント発生部(32)とを具備することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】現在時刻を検出する時刻情報検出部(10)を更に具備し、前記ゲームイベント発生部(32)は、前記位置情報検出部(10)および前記時刻情報検出部(10)の検出結果に応じて異なるイベントを発生す特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】前記ゲームイベント発生部(32)にイベント内容を指示するゲームイベント内容情報記憶手段(34)を更に具備し、前記ゲームイベント発生部(32)は、ゲームイベント内容情報記憶手段(34)を参照しつつ、前記位置情報検出部(10)および前記時刻情報検出部(10)の検出結果に応じて異なるイベントを発生することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】前記時刻情報検出部(10)が検出した結果を格納する位置履歴情報記憶手段(33)を更に具備し、前記ゲームイベント発生部(32)は、前記位置履歴情報記憶手段(33)を参照しつつ、前記位置情報検出部(10)および前記時刻情報検出部(10)の検出結果に応じて異なるイベントを発生することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】前記ゲームイベント発生部(32)、前記位置履歴情報記憶手段(33)、および/またはゲームイベント内容情報記憶手段(34)に格納する情報を、通信回線を介してダウンロードすることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のゲーム装置。

【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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