説明

コンクリート建築構造体及びこの建築構造体を適用したブロック形断熱構造体とコンクリート建築物

【課題】断熱性の顕著な向上を図りながらも、しかも支持強度特性が大幅に損なわれることのない、冒頭に述べた形態を有するコンクリート建築構造体及びそれを適用した構造体を提供する。
【解決手段】2つのコンクリート部材間の断熱構造体1が、両方のコンクリート部材に連結され、前コンクリート部材の間のせん断力伝達またはモーメント伝達、あるいはその両方のための補強材5,6,7及び絶縁体4を備えており、補強材の1つは耐圧材7として圧力を受け止めるようにコンクリート部材に連結されている。この耐圧材7にチタン鉱物を添加材として含ませることにより、断熱支持建築構造体として形成された高強度コンクリートが用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高強度コンクリートからなるコンクリート建築構造体、及びこの建築構造体を適用したブロック形断熱構造体とコンクリート建築物に関する。
【背景技術】
【0002】
欧州公開第1225283号明細書から、2つの部材間の断熱を行うためのコンクリート建築構造体は既によく知られている(例えば、特許文献1参照)。このコンクリート建築構造体は、絶縁体の他に、圧力を伝達する、2つの部材に連結された、高強度コンクリートからなる圧縮材(耐圧材)も備えている。ここでのコンクリート建築構造体としての断熱構造ユニットは、例えば、コンクリート打ちされた建物とこれから張り出しているバルコニーのようなコンクリート外装構造物Bとの間に残された隙間に組み付けられており、かつ、実質的にこの隙間を埋めている絶縁体ならびに圧縮材の形をした補強要素からなる。この圧縮材は、水平に絶縁体を貫いて一方の構造物から他方の構造物に延びておりこれらの構造物に対向している端面で圧縮材は、湾曲した接当形状面を有しており、この接当形状面は、圧縮力の導入面、ないしは導出面として機能する。
このように静力学的かつまた熱力学的にも非常に重要な領域への高強度コンクリートの使用は、近年ますます広く普及し、従来通例であった特殊鋼製耐圧材に取って代わるようになってきているが、こうした傾向には鉄鋼価格の高騰も追い風となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州公開第1225283号明細書(対応日本出願の公開特許公報特開2002−227315)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したようなコンクリート建築構造体で使用される高強度コンクリートは、通例、およそ三分の一のセメント、三分の一のケイ砂、六分の一の玄武岩ならびに、約5%程度のマイクロシリカ、約10%程度の水および約1.5%程度の流動化剤成分から合成されており、ここでパーセンテージの記載はコンクリートの質量をベースとしている。ところで、熱力学的実験から、2つの構造体部材の間に位置する上記領域において、現状のコンクリートからなる耐圧材は、断熱の点から見て、依然として弱点を表していることが判明した。
したがって、本発明の目的は、上記実情に鑑み、断熱性の顕著な向上を図りながらも、しかも支持強度特性が大幅に損なわれることのない、冒頭に述べた形態を有するコンクリート建築構造体及びそれを適用した構造体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明による、高強度コンクリートからなるコンクリート建築構造体では、前記高強度コンクリートは、チタン鉱物を添加材として含むことにより、断熱支持建築構造体として形成されている。
なお、ここでいう高強度コンクリートにおける高強度を定義する場合、1つには、その圧縮強度が55から110N/平方mm以上とすることである。もうひとつは、新しい欧州コンクリート規格して報告されている高強度コンクリートの圧縮強度等級を用いることである。この等級を用いた場合、本発明の高強度コンクリートが強度等級C55以上であると特徴づけることができる。強度等級C55は最小円筒圧が55N/平方mmとなっている。
チタン鉄またはチタン鉄鉱および、特にイルメナイトからなるこれらのチタン鉱物は、通常用いられている一連の骨材および、例えばケイ砂を含むものに比較して、例えばほぼ2倍の高い密度を有する点で卓越しているため、かつて70年代に、例えば原子力発電所のコンクリート部材に放射線防護用骨材として使用されていたが、その後、再び忘れ去られてしまった。こうした理由から、イルメナイトはすでに何十年来、相対的にごく僅かな量ではあるが採掘されており、また、主にもっぱら色素の製造に使用されてきている。というのも、二酸化チタンは極めて高い“白色化隠ぺい力”を有し、塗装剤中の極めて重要な白色顔料だからである。また、二酸化チタンはさらに、その無毒性によって、食品添加剤E171としても認可されている。
【0006】
さらには、前記チタン鉱物、特にイルメナイトによって、強度のみでなく、とりわけ、高強度コンクリートの断熱特性も顕著に、例えば50%も向上させることができることが判明した。したがって、通例の骨材、例えばケイ砂のコンクリート中含有量を10%以下、特にほぼゼロまたはゼロにまで低下させて、チタン鉱物および、特にイルメナイトを代替骨材として使用することが可能であり、その場合、特に、断熱特性の改善と、より高い強度さえも得られ、その他の不適な効果がもたらされることもない。
【0007】
それゆえ、好適なコンクリート組成は、例えば、チタン鉱物がコンクリート中において約三分の一程度の容量比および/または約50%またはそれ以上の程度の質量比を有し、コンクリートがまったくケイ砂なしで製造され、また、前記チタン鉱物が、高強度コンクリートのその他の骨材につき従来公知のように、最大0.5mmの粒度を有することによって得られる。ここで、前記粒度は、高強度コンクリートのその他の骨材については従来公知であるが、採掘されたチタン鉱物にとってその粒度は通例ではない(一般に、市販に出回っているものは、最大の粒度は約5mmである)。
【0008】
本発明は、従来のセメント結合型コンクリートのみならず、セメントを使用しないかあるいは少なくともその他の結合剤を有するコンクリートにも適用可能である。
【0009】
例えば、本発明の適用範囲に含まれることは明白であるがいわゆるポリマーコンクリートの場合には、骨材を団結させるため、反応性樹脂(例えば、ポリエステル、ビニルエステル、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂またはMMA(メタクリル)樹脂)が結合剤として使用される。この場合、セメントは単に(骨材を増補するための)さらなる充填材として使用され、一次的な結合作用を引き受けるものではない。決定的なのは、反応性樹脂が従来のコンクリートにおけるセメントペーストと同じ役割を引き受けている点である。
【0010】
ポリマーコンクリートにあっては、従来のコンクリート混合物のあらゆる成分を充填材として使用することが可能である(例えば、ケイ砂、玄武岩粉末、マイクロシリカ、セメント、フライアッシュ)。この場合にも、マイクロシリカおよびセメントと組み合わせたイルメナイトの使用によって、180N/mmまでに及ぶ強度増加と同時に、熱伝導率の最適化が達成される。この場合、反応性樹脂の割合は約18〜35容量パーセントであり、残りの充填材の割合は約65〜82容量パーセントである。この場合、最大粒子直径は0.1〜0.5mmである。したがって、このコンクリートは、例えば片持ち板継ぎにおいて、力を伝達する手段としての機能に加えて、さらに熱伝導率の最適化にも貢献することができる。さらにはそれによって強度の損失を受ける必要もない。前記のポリマーコンクリート出発材料とイルメナイトからなるポリマーコンクリートのさらなる利点は、例えば増大分が40N/mmまでに達する曲げ引っ張り強度の増大である。曲げ引っ張り強度は材料組織の安定性の尺度である。したがって、この値は、従来のコンクリートおよびセメントペーストからなる高性能コンクリートの値を著しく上回っている。
【0011】
例えば最大0.3mmの粒子径を有するセラミック中空球(いわゆるE−Spheres)および微小ガラス中空球を使用する場合には、コンクリート製品、例えば耐圧材をさらに最適化することが可能である。この場合、イルメナイト成分はセラミック中空球によって代用される。
【0012】
したがって、例えば最大粒度0.5mmまでの充填材ならびに、例えば18〜35容量パーセント(10〜50%)の樹脂成分によるポリマーコンクリートの製造によって、機能の点で、コンクリート製品、例えば耐圧材の最適化をもたらすこととなる、低い熱伝導率と同時に高い圧縮強さならびに高い曲げ引っ張り強度の達成が可能である。
【0013】
このようなコンクリートにさらに繊維、特にスチールファイバーが混入されれば、この高強度コンクリートを上述したような適用領域にて最適に使用するのに不可欠と考えられている所望の延性が得られる。
【0014】
上記の新規コンクリート組成とその特別な利点を熱力学的観点ならびに支持強さの観点から考察すれば、本発明によるこの新規コンクリート建築構造体にとって好適と思われる種々の使用態様が考えられる。
【0015】
上述した2つの建物構造体(建築支持部材)間の断熱構造体に代わるコンクリート製耐圧材としての本発明の適用にはすでに簡単に取り上げているが、本発明は、開示内容全体が参考として本明細書で援用されるべき欧州公開第1225283号明細書に開示されているタイプの、コンクリート製耐圧材を備えた断熱構造体にも適用できるものである。しかも、その際一般的な高強度コンクリートではなく、本発明による、添加材としてチタン鉱物を有するコンクリートからなる断熱支持建築構造体が使用され、かつ、前記チタン鉱物はチタン鉄またはチタン鉄鉱、特にはイルメナイトからなるという重要な発展形態を以って及ぶものである。この種の断熱構造体において、2つの隣接する建物構造体間の圧力を伝達する耐圧材が本発明によるコンクリート建築構造体からなることによって、従来の高強度コンクリートまたは特殊鋼からなる耐圧材を備えた従来公知の断熱構造体に比較して、本発明の断熱特性を(支持特性に関する低下をもたらすことなく)大幅に向上させることが可能である。また、下記に列挙する、本発明によるコンクリート建築構造体の好適な実施形態例も、本発明の断熱構造体の好適な実施形態として流用することが可能である。
(1)
高強度コンクリートの添加材として機能するチタン鉱物を、チタン鉄またはチタン鉄鉱またはイルメナイト、あるいはそれらの組み合わせとする。
(2)
高強度コンクリートの添加材として機能するチタン鉱物を、高強度コンクリートにおけるコンクリートとの成分比において、三分の一程度の容量比または約50%以上の質量比あるいはその組み合わせとする。
(3)
高強度コンクリート中のケイ砂の質量比の程度を10%以下、特にゼロ又はほぼゼロとする。
(4)
高強度コンクリートの添加材として機能するチタン鉱物の粒度を最大0.5mmとする。
(5)
高強度コンクリートに、繊維、特にスチールファイバーを混入すること。
(6)
高強度コンクリートを少なくともセメントを結合剤として使用して製造すること。
(7)
高強度コンクリートを少なくとも反応性樹脂を結合剤として使用して製造すること。
【0016】
さらに、本発明によるコンクリート建築構造体は、その開示内容全体が本明細書で援用される欧州公開第1231329号明細書から知られているタイプの、壁構造体とフロア構造体または天井構造体との間の断熱用のブロック形断熱構造体のための耐圧材としても使用することが可能である。これらのブロック形断熱構造体は、力伝達機能を果たす耐圧材を一方とし、絶縁材を他方とした両者によって構成され、従来の耐圧材は軽量コンクリート、軽量モルタルまたはプラスチックから構成されていた。この発明では、それらに代えて、本発明による高断熱性コンクリート建築構造体が使用されれば、本発明により、この建築構造体からなる耐圧材の耐圧特性が改善され、したがって、この耐圧材の寸法設計も改善された強度値に合わせることが可能である。これにより、例えば絶縁材成分量を増加させ、断熱特性を大幅に改善することが可能である。本発明の権利範囲は、本発明によるコンクリート建築構造体のこうした使用ならびにこうして製造されたブロック形断熱構造体にも明らかに及ぶものであり、この点で、先に列挙した本発明の断熱構造体の好適な実施形態として説明された特徴もこのブロック形断熱構造体の有利な形態として転用可能である。
【0017】
さらにまた、この新規コンクリート建築構造体を断熱が特に重要なあらゆる箇所、例えば、柱を基礎とした建物において使用されている柱と、天井構造体またはフロア構造体との連結領域に使用することも可能である。この連結領域において、従来この領域に使用されてきた現場打設コンクリートに代えて、この本発明によるコンクリート建築構造体を適用することにより、この領域の断熱を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明によるコンクリート建築構造体からなるコンクリート製耐圧材を備えた断熱構造体を模式的に示す断面側面図である。
【図2】本発明によるコンクリート建築構造体からなる耐圧材を備えたブロック形断熱構造体を模式的に示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、建物天井構造体の形態をした支持部材2とバルコニー構造体の形態をした被支持部材3との間に配置された断熱構造体1が示されている。ここで、断熱構造体1は、絶縁体4ならびに、前記双方の部材間の力およびモーメントの伝達に使用される補強材で構成されている。この実施形態では、補強材として、水平方向に延びる主鉄筋5と、絶縁体4を貫いて傾斜して延びるせん断補強鉄筋6と、前記双方の部材2,3に連結されたコンクリート製耐圧材7が含まれている。
【0020】
コンクリート製耐圧材7は絶縁体4ないし建材全体1とほぼ面一をなしており、したがって、コンクリート部材2,3内にほとんど突き出ておらず、端面において前記コンクリート部材に面状に接している。この耐圧材は前記部材に対向する少なくともこれらの端面がプラスチック滑り層で被覆されている。この実施形態では、このプラスチック滑り層として、製造時にコンクリート製耐圧材7を内部に充填し、そのコンクリート製耐圧材と一緒に建築構造体1に組み込まれる捨て枠8が利用されている。捨て枠8は、コンクリート製耐圧材の少なくとも側面を外囲するように寸法形状が決定されている。
【0021】
断熱構造体1は静力学的ないし動力学的のみでなく、とりわけ熱力学的役割も果たさなければならないために、断熱特性が共に重要である。ここで、コンクリート製耐圧材7は、面状部分が比較的大きいために、本発明によってさらなる最適化が図られる極めて重要な領域を作り出すことになる。そのため、本発明による方法において、骨材としてイルメナイトが採用される。また、イルメナイトが採用されない場合では通例のケイ砂の使用がまったく行われない高強度コンクリートが使用される。これにより、ケイ砂の密度に比較して明らかに高いイルメナイトの密度により、コンクリート製耐圧材7の強度が改善されるのみならず、とりわけ、熱伝導率が特に好適な形で顕著に低下されることになる。このことが、特に、上述のように形成された建築構造体1の断熱性の向上に貢献する。従って、通例の高強度コンクリートに代えて、本発明によるコンクリート建築構造体を、新たな短所を導くことなく、使用することができ、その選択が容易となる。
【0022】
図2には、コンクリートフロア構造体22上に配置され、建物壁23を支持しているブロック形断熱構造体21が示されている。したがって、このブロック形断熱構造体21は、コンクリートフロア構造体22から生ずる寒気があれば、それを建物壁23から遮断すべく、いわゆる壁付け根部における断熱域を形成している。この場合、断熱構造体21は、図示実施例において、2本の桁状支持材24、25と、これらの桁状支持材24、25を外囲する断面26、27、28を有する絶縁材とからなっている。
【0023】
本発明によれば、今や、前記双方の支持材24,25の各々は、通例使用されるケイ砂がイルメナイトによって全面的に代替された断熱支持建築構造体として製作された新規コンクリート建築構造体からなっている。これらの支持材は種々相異した形態を有していてよいことは言うまでもなく、ここで重要なのは、これらの支持材が面積ないし体積の減少した、もしくはスケルトン状の支持骨組みを表しており、こうして形成されたブロック状断熱構造体のその他の領域は絶縁材料で満たされていてよいということである。
【0024】
すでに上述したように、この新規コンクリート建築構造体は、コンクリート建築において、断熱の改善が望まれる極めて多様な領域に使用することが可能である。当然、この種のコンクリートは通常の現場打設コンクリートよりも若干高価であることから、この新規高強度コンクリートの使用を断熱最適化さるべき領域に限定することが可能であり、そのため、この高強度コンクリートを、上記断熱構造体の場合のように、プレキャストして完成材を再加工するか、またはこの高強度コンクリートの固化後に抜き取られる型枠を用いて現場でこの高強度コンクリートを打設することで、プレキャスト高強度コンクリートよりも安価な現場コンクリート打設を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0025】
1 断熱構造体
2 コンクリート部材
3 コンクリート部材
4 絶縁体
5 主鉄筋(補強材)
6 せん断補強鉄筋(補強材)
7 耐圧材(補強材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高強度コンクリートからなるコンクリート建築構造体であって、
前記高強度コンクリートは、チタン鉱物を添加材として含むことにより、断熱支持建築構造体として形成されていることを特徴とするコンクリート建築構造体。
【請求項2】
前記高強度コンクリートの圧縮強度が55から110N/平方mm以上である請求項1によるコンクリート建築構造体。
【請求項3】
前記高強度コンクリートが強度等級C55以上である請求項1によるコンクリート建築構造体。
【請求項4】
前記高強度コンクリートの添加材として機能する前記チタン鉱物が、チタン鉄またはチタン鉄鉱またはイルメナイト、あるいはそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体。
【請求項5】
前記高強度コンクリートの添加材として機能する前記チタン鉱物が、前記高強度コンクリートにおけるコンクリートとの成分比において、三分の一程度の容量比または約50%以上の質量比あるいはその組み合わせとなっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体。
【請求項6】
前記高強度コンクリート中のケイ砂の質量比の程度が10%以下、特にゼロ又はほぼゼロであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体。
【請求項7】
前記高強度コンクリートの添加材として機能する前記チタン鉱物が最大0.5mmの粒度を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体。
【請求項8】
前記高強度コンクリートに、繊維、特にスチールファイバーが混入されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体。
【請求項9】
前記高強度コンクリートが少なくともセメントを結合剤として使用して製造されたものであることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体。
【請求項10】
前記高強度コンクリートが少なくとも反応性樹脂を結合剤として使用して製造されたものであることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体。
【請求項11】
建物と当該建物を支える支柱との連結領域において、請求項1から10のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体が用いられたことを特徴とするコンクリート建築物。
【請求項12】
2つのコンクリート部材間の断熱構造体が、両方の前記コンクリート部材に連結され、前記コンクリート部材の間のせん断力伝達またはモーメント伝達、あるいはその両方のための補強材及び絶縁体を備えており、前記補強材の1つは耐圧材として圧力を受け止めるように前記コンクリート部材に連結されているコンクリート建築物であって、前記耐圧材は請求項1から10のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体であることを特徴とするコンクリート建築物。
【請求項13】
請求項1から10のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体として形成された、2つのコンクリート部材間の断熱構造体であって、両方の前記コンクリート部材に連結され、前記コンクリート部材の間のせん断力伝達またはモーメント伝達、あるいはその両方のための補強材及び絶縁体とを備えており、前記補強材の1つは耐圧材として圧力を受け止めるように前記コンクリート部材に連結されていることを特徴とする断熱構造体。
【請求項14】
請求項1から10のいずれか一項に記載のコンクリート建築構造体からなる天井構造体またはフロア構造体と、当該構造体から延びる建物壁との間の壁根元部に配置されるブロック形断熱構造体であって、前記コンクリート建築構造体からなる少なくとも1個の支持材と、前記支持材の側面を外囲する少なくとも1個の絶縁体とを含んでいることを特徴とするブロック形断熱構造体。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−95994(P2010−95994A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−240576(P2009−240576)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【出願人】(500170711)シェック・バウタイレ・ゲー・エム・ベー・ハー (6)
【氏名又は名称原語表記】SCHOECK BAUTEILE GMBH
【住所又は居所原語表記】VIMBUCHER STRASSE 2, D‐76534 BADEN‐BADEN, BUNDESREPUBLIK DEUTSCHLAND
【Fターム(参考)】