説明

コンテナにおけるセンサ組み立ておよび利用システム

コンテナ(101)においてパラメータを測定するためのシステム(100)を開示する。コンテナ(101)は溶液(101a)を有する。少なくとも1つのセンサ(103)、およびコンテナの少なくとも1つの壁(101b)の上に保護層(105)を堆積する。保護層(105)をコンテナの壁(101b)に接着して、コンテナと少なくとも1つのセンサ(103)との間に封止を形成する。少なくとも1つのセンサは、コンテナおよび保護層の厚さに基づいて、動作可能な電磁場を有するように構成されている。少なくとも1つのセンサは、タグ(102)とともに、測定デバイス(111)を構成するインピーダンス分析器(108)およびリーダ(106)に近接する。少なくとも1つのセンサ(103)は、溶液の少なくとも1つのパラメータを決定するように構成されている。タグ(102)は、少なくとも1つのセンサに付随するディジタルIDを提供するように構成されており、コンテナ(101)はリーダ(106)およびインピーダンス分析器(108)に近接している。インピーダンス分析器は、所与の周波数範囲において測定した複素インピーダンスに基づいて、少なくとも1つのセンサ(103)から所与の範囲の周波数を受信するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互引用
本願は、2006年11月21に出願した米国仮特許出願第60/866,714号の優先権を主張する。この出願の開示全体は、ここで引用したことにより本願にも全て含まれるものとする。
発明の分野
本発明は、コンテナにおいてセンサを組み立て利用するためのシステムに関する。
【従来技術】
【0002】
人に対して有毒または有害であり得る液体のような溶液、気体、および固体から人を安全に保つために、異なるデバイスを用いて溶液を検査して、これらが有害か否か判定する。これらのデバイスは、抗体で識別マーカを接着した化学または生物センサを含む。例えば、一部の化学/生物センサは、抗体に取り付けたチップを含み、チップは特定の抗体を識別する蛍光マーカを含む。
【0003】
米国特許第6,359,444号に示されているように、特定の分析物に選択的に応答する材料で形成した構造的要素を含む化学または生物センサが知られている。米国特許第6,025,725号に示されているように、他の既知の化学または生物センサには、電磁活性材料を含むものがあり、これをセンサ上の特定の場所に配置すると、外的条件によって変化させることができる。米国特許第6,586,946号に示されているように、既知の化学または生物センサ・システムの中には、1つよりも多い電気的パラメータを測定するための構成機器を含むものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,359,444号
【特許文献2】米国特許第6,025,725号
【特許文献3】米国特許第6,586,946号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のセンサは電気的パラメータを測定するために用いることができるが、これらのセンサを利用する単用使い捨て生物処理システムは開発されていない。使い捨て生物処理システムおよび技術は容易に用いることができるが、有効な1回使用、非侵襲的監視技術がないため、それらの受入が阻害されている。主要なプロセス・パラメータの監視は、安全性、プロセスの文書化、および生産した化合物の効力を確保するため、ならびにプロセスを統御するためには極めて重大である。使い捨て生物処理アセンブリにおける多重パラメータ・インライン読み取りのために、インライン非侵襲的使い捨てセンサ技術を利用すると、安全で迅速な生産物の展開が可能になる。何故なら、これによって使い捨て浄化方針(strategy)の完璧な取り込みが可能となり、高価で時間を浪費するオフライン分析が不要となるからである。したがって、ユーザが使い捨て生物処理システムにおいて溶液中にある化学および/または生物物質を簡単にそして非侵襲的に検査することを可能にし、ユーザが物質の測定値を安全に得ることができ、続いて生物処理システムを廃棄することができるシステムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した技術的背景に鑑みて遂行されたのであり、本発明の目的は、コンテナにおいてセンサを組み立てて利用するためのシステムを提供することである。
【0007】
本発明の好適な実施形態では、多数のパラメータを測定するためのシステムがある。コンテナは溶液を有する。少なくとも1つのセンサ、およびコンテナの少なくとも1つの壁の上に保護層を堆積する。保護層をコンテナの壁に接着して、コンテナと少なくとも1つのセンサとの間に封止を形成する。少なくとも1つのセンサは、コンテナおよび保護層の厚さに基づいて、動作可能な電磁場を有するように構成されている。少なくとも1つのセンサは、ディジタル識別タグとともに、測定デバイスを構成するインピーダンス分析器およびリーダに近接する。少なくとも1つのセンサは、溶液の少なくとも1つのパラメータを決定するように構成されている。タグは、少なくとも1つのセンサに付随するディジタルIDを提供するように構成されており、コンテナはリーダおよびインピーダンス分析器に近接している。インピーダンス分析器は、パラメータに基づいて少なくとも1つのセンサから所与の範囲の周波数を受信し、所与の周波数範囲において測定した複素インピーダンスに基づいて、パラメータの変化を計算するように構成されている。
【0008】
本発明の別の好適な実施形態では、パラメータ測定システムを組み立てる方法を開示する。少なくとも1つのセンサを用意し、第1フィルム層と第2フィルム層との間に、少なくとも1つのセンサを配置する。第1フィルム層および第2フィルム層にはある厚さが設けられ、少なくとも1つのセンサは、動作可能な電磁場を有するように構成される。少なくとも1つのセンサ上において、第1層内に第2層を形成する。第2層は、少なくとも1つのセンサを第1層内に埋め込むように、少なくとも1つのセンサ上において、第1層内に形成する。第3フィルム層を用意し、第3フィルム層と共にコンテナを形成するように構成されている第1フィルム層内に、第3フィルム層を形成する。コンテナ内に溶液を供給し、第1フィルム層および少なくとも1つのセンサが、溶液の少なくとも1つのパラメータを測定するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のこれらおよびその他の利点は、添付図面と合わせて以下の説明を読むに連れて、一層明らかになろう。
【図1】図1は、本発明の一実施形態にしたがって、センサを組み立てコンテナにおいて利用するためのシステムのブロック図を示す。
【図2A】図2Aは、本発明の一実施形態にしたがって、コンテナに埋め込んだセンサを示す。
【図2B】図2Bは、本発明の一実施形態にしたがって、コンテナに埋め込んだセンサを示す。
【図3】図3は、本発明による、図1の無線周波数識別(RFID)タグの分解図を示す。
【図4A】図4Aは、本発明にしたがって構成したRFIDシステムの回路の模式図である。
【図4B】図4Bは、本発明にしたがって構成したRFIDシステムの回路の模式図である。
【図4C】図4Cは、本発明にしたがって構成したRFIDシステムの回路の模式図である。
【図4D】図4Dは、本発明にしたがって構成したRFIDシステムの回路の模式図である。
【図5】図5は、本発明にしたがって、超音波溶接を採用することによって、どのようにしてセンサをコンテナに組み込むかを示すフロー・チャートである。
【図6】図6は、本発明にしたがって、無線周波数溶接を採用することによって、どのようにしてセンサをコンテナに組み込むかを示すフロー・チャートである。
【図7】図7は、本発明にしたがって、熱積層を採用することによって、どのようにしてセンサをコンテナに組み込むかを示すフロー・チャートである。
【図8】図8は、本発明にしたがって、板溶接(plate welding)を採用することによって、どのようにしてセンサをコンテナに組み込むかを示すフロー・チャートである。
【図9】図9は、本発明にしたがって、射出成型熱可塑性樹脂を採用することによって、どのようにしてセンサをコンテナに組み込むかを示すフロー・チャートである。
【図10A】図10Aは、本発明によるシリコン管組織におけるセンサを示す。
【図10B】図10Bは、本発明によるシリコン管組織におけるセンサを示す。
【図11】図11は、本発明によるセンサの一例を示す。
【図12】図12は、本発明にしたがってセンサを測定する一例を示す。
【図13】図13は、本発明による、図12からの動的応答および応答強度を表すグラフである。
【図14】図14は、本発明による、図12の較正曲線を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照しながら、本発明の現時点における好適な実施形態について説明する。図面においては、同様の構成要素は同じ番号で識別することとする。好適な実施形態の説明は、例示であり、本発明の範囲を限定することは意図していない。
【0011】
図1は、コンテナにおいてパラメータを測定するシステムのブロック図を示す。システム100は、コンテナ101、タグ102およびタグ102上にあるセンサ103、リーダ106、インピーダンス分析器108、標準的コンピュータ109、ならびに測定デバイス111を含む。測定デバイス111は、リーダ106およびインピーダンス分析器108を含む。インピーダンス分析器108は、ピックアップ・アンテナ108aを含む。ピックアップ・アンテナ108aは、アレイ103の中にある複数のRFIDセンサを励起し、ピックアップ・アンテナ108aは、アレイ103の中にある複数のRFIDセンサからの反射無線周波数信号を収集する。タグ102およびセンサ103は、コンテナ101の中に組み込まれている、即ち、一体化されている。タグ102上に数個のセンサ103または複数のセンサ103を、アレイ・フォーマットで形成することができる。センサ103またはセンサ・アレイ103をコンテナ101に組み込み、ワイヤレス接続または電気ワイヤ接続によって、コンテナ101がインピーダンス分析器108およびコンピュータ109に接続されている。センサ103またはセンサ・アレイ103、タグ102は、ワイヤレス接続または電気ワイヤによって測定デバイス111およびコンピュータ109に接続されている。インピーダンス分析器108は、ワイヤレス接続または電気ワイヤ接続によってコンピュータ109に接続されている。
【0012】
図2Aおよび図2Bを参照すると、コンテナ101は、使い捨て生物処理コンテナ、ステンレス鋼コンテナ、プラスチック・コンテナ、ポリマ材コンテナ、クロマトグラフィ・コンテナ、濾過デバイス、なんらかの転送導管が付随するクロマトグラフィ・デバイス、何らかの転送導管が付随する濾過デバイス、遠心分離デバイス、何らかの転送導管が付随する遠心分離デバイス、予め殺菌してあるポリマ材コンテナ、あるいは当業者には既知のあらゆる種類のコンテナとすることができる。一実施形態では、生物コンテナ101は、単独フィルムまたは多層フィルムのようないずれの組み合わせとした、以下の材料で作ることが好ましいが、これらに限定するのではない。エチレン酢酸ビニル(EVA)低または極低密度ポリエチレン(LDPEまたはVLDPE)エチレン・ビニル・アルコール(EVOH)ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、当技術分野において全て周知であるエラストマ材。RFIDタグは、通例、フロント・アンテナと、プラスチック(例えば、ポリエステル、ポリイミド等)の裏張りをしたマイクロチップとを備えている。
【0013】
また、コンテナ101は、1つの製造業者が製造する多層生物処理フィルムで作られていてもよい。例えば、この製造業者は、ユタ州、Loganに所在するHyclone社とするとよく、例えば、HyQ(登録商標)CX5−14フィルムおよびHYQ(登録商標)CX3−9フィルムである。CX5−14フィルムは、5層の14ミル・キャスト・フィルムである。このフィルムの外層は、EVOHバリア層および超低密度ポリエチレン製接触層(polyethylene product contact layer)と共に同時押し出し成型したポリエステル・エラストマで作られている。CX3−9フィルムは、3層の9ミル・キャスト・フィルムである。このフィルムの外層は、超低密度ポリエチレン製接触層と共に同時押し出し形成したポリエステル・エラストマである。前述のフィルムを、更に、種々の幾何学的形状および構成の使い捨て生物処理用構成要素に変換することができ、これらの全てが溶液101aを保持することができる。本発明の更に別の実施形態では、コンテナ101は、濾過デバイスに組み込まれたポリマ材でもよい。更に、コンテナ101は、クロマトグラフ・マトリクス(chromatographic matrix)を含むか、または内蔵してもよい。
【0014】
コンテナの材料に応じて、センサ103またはセンサ・アレイ103、タグ102は、ワイヤレス接続または電気ワイヤによって、測定デバイス111およびコンピュータ109に接続される。また、コンテナ101は、液体または気体のような流体を収容するベッセルであってもよく、この場合、ベッセルは入力および出力を有することができる。更に、コンテナ101は、流体流を有すること、または流体流を有しないことも可能である。更に、コンテナ101は、バッグまたは管、あるいはパイプ、あるいはホースとすることもできる。
【0015】
溶液101aは、生物処理流体と呼んでもよい。コンテナ101の内部には、溶液101aがある。コンテナ101の中にある溶液101aは、貯蔵してもよく、または転送のためであってもよい。溶液101aは、液体、流体または気体、固体、ペースト、液体および固体の組み合わせでもよい。例えば、溶液101aは、血液、水、生物的緩衝剤(buffer)または気体であってもよい。溶液101aは、有毒な工業用材料、呼気(exhaled breath)における化学戦剤(chemical warfare agent)、気体、蒸気、または爆発性病患マーカ(explosives disease marker)、水中の生物病原体、ウイルス、バクテリア、およびその他の病原体を収容することができる。溶液101aが血液である場合、クレアチニン、尿素、乳酸脱水素酵素、アルカリ性ホスフェート(alkaline phosphate)、カリウム、総合蛋白質、ナトリウム、尿酸、CO、O、NOxのような溶解気体および蒸気、エタノール、メタノール、ハロタン、ベンゼン、クロロフォルム、トルエン、化学戦剤、蒸気、生物流体ワクチン、または火薬から分割した生物組織等のような種々の材料を収容することもできる。一方、溶液101aは、気体または蒸気であり、CO、O、NOx、エタノール、メタノール、ハロタン、ベンゼン、クロロホルム・トルエン、または化学戦剤であってもよい。溶液101aが、血液中に吸入され溶解する可能性がある有毒工業用化学薬品である場合、アンモニア、アセトン・シアンヒドリン、三塩化砒素、塩素、硫化カルボニル等であってもよい。溶液101aが化学戦剤である場合、タブン、サリン、ソマン、Vx、ブリスタ剤、マスタード・ガス、窒息剤、または血液剤であってもよい。溶液101aが呼気における病患マーカである場合、アセトアルデヒド、アセトン、一酸化炭素等であってもよい。溶液101aが生物病原体を含む場合、炭疸、ブルセラ病(brucellosis)、赤痢菌、ツラレミア等であってもよい。更に、コンテナ中の溶液101aは、蛋白質、再結合蛋白質、ウイルス、プラスミド、ワクチン、バクテリア、ウイルス、生体組織等を表す原核および真核細胞を含むこともできる。コンテナ101は、多くの構造、例えば、単一生物セル、微小流体チャネル、微小タイター・プレート、ペトリ皿、グローブ・ボックス、フード、ウオークイン・フード、建物内の部屋、または建物を有することもできる。つまり、コンテナ101は、センサ103およびタグ102をコンテナ101に組み込むのであればいずれのサイズでも可能であり、これらは、コンテナ101内の環境またはコンテナ101内の溶液101aを測定するように位置付けられる。
【0016】
溶液101aに密接して、または溶液101a内には、複数のセンサがアレイ103の中にある。センサ・アレイ103は、超音波溶接、誘電体溶接(高周波(HF)溶接または無線周波数(RF)溶接としても知られている)、レーザ溶接、熱板溶接、ホット・ナイフ溶接、誘導/インパルス、インサート成型、金型内装飾、ならびに当業者には知られているその他の標準的な形式の材料溶接および接合方法というような、図5から図9において説明する種々のプロセスのいずれかによって、コンテナ101の壁101bに埋め込まれる、一体化される、または組み込まれる。
【0017】
前述のプロセスは、図2Aおよび図2Bに示すように、センサ103上に保護層105を堆積するためにも利用される。保護層105は、バリア層、半浸透層、または浸透選択層(perm-selective layer)とするとよい。この保護層105は、センサ103、および保護層105とセンサ103(図2B)との間に位置する任意のセンサ・コーティング106の成分がコンテナ101の環境内に放出する(discharge)のを防止し、溶液101Aがセンサ103を腐食させずに、埋め込みセンサ103の適正な化学的または生物的認識を可能にするために用いられる。また、保護層105は、生物処理流体(溶液101a)を、RFIDセンサ103の中にあるあらゆる侵出物または抽出物から保護する。センサ・コーティング107は、適正な化学的または生物的認識を可能にするように選択する。典型的なセンサ・コーティング即ちフィルム197は、ポリマ、有機物、無機物、生物、複合、またはナノ複合フィルムであり、これらが内部に置かれている溶液101aに基づいて、電気的特性を変化させる。センサ・フィルム(またはセンサ・コーティング)107は、(ポリ−(2−ヒドロキシエチル)メタクリレートのようなヒドロゲル、DE、WilmingtonにあるDupont社の登録商標であるNafion(登録商標)のような硫化ポリマ、シリコーン接着剤のような接着性ポリマ、 ゾル−ゲル・フィルムのような無機フィルム、カーボン・ブラック−ポリイソブチレン・フィルムのような複合フィルム、カーボン・ナノチューブ−Nafion(登録商標)フィルムのようなナノ複合フィルム、金ナノ粒子−ヒドロゲル・フィルム、エレクトロスパン(electrospun)ポリマ・ナノファイバ、金属ナノ粒子水素フィルム・エレクトロスパン無機ナノファイバ、エレクトロスパン複合ナノファイバ、および他のいずれのセンサ材料でもよい。前述のセンサ・フィルム107に向くこれら前述の材料は、インク・ジェット印刷、スクリーン印刷、化学的堆積、蒸着、噴霧、ドロー・コーティング(draw coating)、湿性溶剤コーティング(wet solvent coating)、ロールツーロール・コーティング、スロット・ダイ (slot die)、グラビア・コーティング、ロール・コーティング、ディップ・コーディング等によって、センサ103上に堆積すればよい。センサ・フィルム107内の材料がコンテナ101内に放出するのを防止するために、イオン対生成、価電子接合、静電接合、および当業者には周知のその他の標準的な技法というような標準的な技法を用いて、センサ材料を複数のセンサ・アレイ103の表面に接着する。保護層105の厚さは、1ナノメートルから300mmの範囲である。壁101bの厚さは、5ナノメートルから50cmの範囲である。好ましくは、壁101bの厚さは10cmである。更に好ましくは、壁110bの厚さは5cmであり、更に一層好ましくは、壁101bの厚さは1cmである。しかしながら、金型内装飾/射出成型を用いて、3−Dコンテナを作成しセンサを埋め込む場合、壁の厚さは、遥かに厚くなり、例えば、10cmに及ぶこともあり得る。
【0018】
この保護層105および壁101bの厚さは、センサ103を取り巻く電磁場を動作可能とし、センサ103がコンテナ101の中にある電磁場を保持するために必要となる。センサ103のインピーダンス分析器108とのワイヤレス一体化が発生するのは、インピーダンス分析器108がセンサ103に近接して、センサ103の周囲で電磁場が発生するときである。具体的には、電磁場は、センサ103の面から壁101bおよび保護層105の方向に広がる。ピックアップ・アンテナ108aはRFIDセンサ103を励起する。一実施形態では、ピックアップ・アンテナ108aは、センサ103からは逆側となる壁101bに配置されている。別の実施形態では、センサ103に近接するピックアップ・アンテナ108aが、センサ103からは逆側となる保護層105上に配置されている。
【0019】
ピックアップ・アンテナ108aがセンサ103からの信号を受信するためには、保護層105、壁101b,およびピックアップ・アンテナ108aとセンサ103との間にある任意の検知コーティング107の厚さおよび誘電体特性が適切でなければならない。本発明の別の実施形態では、ピックアップ・アンテナ108aは、いくつかの方法でコンテナ101に取り付けるまたは接続することができる。1.ピックアップ・アンテナを機械的にコンテナ101に取り付ける。2.ピックアップ・アンテナを、接着剤のような典型的な化学的手段によって、化学的にコンテナに取り付ける。3.ピックアップ・アンテナ108aを重力によってコンテナ101に取り付ける。本発明の別の実施形態では、ピックアップ・アンテナ108aをコンテナ101に取り付け、センサ103との電気的な接触はない。センサ103からの信号は、センサ103とピックアップ・アンテナ108aとの間の距離が長くなるに連れて減衰する。
【0020】
センサ103からの信号は、センサ103とピックアップ・アンテナ108aとの間に位置する物質の導電性が高い程、変化し、一般には減衰する。つまり、一般に、壁101bまたは保護層105の実誘電体特性が一定である場合、壁101bまたは保護層105の厚さが小さい程、センサ103からの信号は大きくなる。
【0021】
ピックアップ・アンテナ108aをセンサ103に近接して位置付ける便利な方法を提供するために、ピックアップ・アンテナ108aをコンテナ101に取り付ける。一実施形態では、コンテナ101の外面において、RFIDセンサ103を埋め込む領域にあたる部分を修正し、センサ103に対するピックアップ・アンテナ108aの安定性制御(位置、傾き等)を改良している。別の実施形態では、コンテナ101の外面の、RFIDセンサ103を埋め込む領域の部分を修正し、角、側面等、ピックアップ・アンテナ108aをそのしかるべき位置に留めるまたは他の方法で接続するところに、機械的接続(プラスチック・ニップル、クランプ等)を用いることによって、センサ103に対するピックアップ・アンテナ108aの安定性制御を改良する。
【0022】
更に別の実施形態では、コンテナ101の外面において、RFIDセンサ103を埋め込む領域にあたる部分を修正し、接着剤を用いることによってピックアップ・アンテナ108aがコンテナ101上におけるそのしかるべき位置に接続するようにして、センサ103に対するピックアップ・アンテナ108aの安定性制御を改良する。別の実施形態では、コンテナ101の外面において、RFIDセンサ103を埋め込む領域にあたる部分を修正し、ピックアップ・アンテナ108aの重力を用いることによって、ピックアップ・アンテナ108aがコンテナ101上におけるそのしかるべき位置により良く接続するようにして、センサ103に対するピックアップ・アンテナ108aの安定性制御を改良する。ピックアップ108aとセンサ103との間においてワイヤの電気的または直接的な接続を用いない他の接続方法も、当業者によって用いることができる。
【0023】
センサ103は、保護層105およびセンサ・コーティング107によって覆われている。前述の厚さの保護層105および壁101bが接着されていない場合、センサ103を取り巻く電磁場は衰弱し、センサ103は溶液101のパラメータを測定することができなくなる。
【0024】
保護層105の縁端は、例えば、溶接によって、または密封を形成するためのコンテナ101の壁101bへの積層によって、永続的に取り付ける。また、コンテナ101は、使い捨て生物処理システムとしても知られており、埋め込まれたセンサまたはセンサ・アレイ103は、生体適合性、滅菌性、機械的頑強性、柔軟性、および低侵出性の要件を満たす。また、この保護層は、高密度のプラスチック・フィルム、メンブレーン、微小多孔性層、膨張ポリテトラフルオロエチレンPTFE(e−PTFE)のような中間細孔層、ナノ濾過および超濾過メンブレーンも含むことができ、保護層または侵出選択層として用いて、生体汚損を低減し、検出すべき種を集中させ、センサ103の構成要素に耐腐食性を備える。本発明の別の実施形態では、保護層105は導電性ポリマ・フィルムである。本発明の更に別の実施形態では、保護層105は、充填ポリマ、ポリマ配合物、および合金を含むことができる複合フィルムでもよい。この複合フィルムは、所望の電気定数、導電性、熱伝導性、酸素およびCOのような溶解気体の浸透性を有する。
【0025】
リーダ106は、コンテナ101外部の測定デバイス111の中に位置する。タグ102のアンテナ301(図3)は、無機ポリマ、複合またはその他の種類のフィルム・ナノファイバ・メッシュ、あるいはナノ構造コーティングによって覆われているときは、センサ103またはセンサ・アレイ103になる。アレイ103における複数のセンサは、当業者には周知の典型的なセンサまたは典型的なセンサ・アレイとすることができ、あるいはアレイ内にける複数のセンサは、無線周波数識別(RFID)センサ・アレイ103としてもよい。アレイ103におけるRFIDセンサは、溶液101aからのパラメータに基づいて有用な信号を作成することを責務とする。パラメータには、導電性測定値、pHレベル、温度、血液関連測定値、圧力測定値、イオン測定値、非イオン測定値、非導電性、生体堆積物、蛋白質堆積物、バクテリア堆積物、細胞堆積物、ウイルス堆積物のような成分堆積物、カルシウム堆積物のような無機堆積物、電磁放射レベル測定値、圧力、および典型的な溶液から取り込むことができるその他の種類の測定値が含まれる。また、パラメータは、時間の関数としての溶液の物理的、化学的、または生物的特性の測定値も含み、種々の用途には重要である。これらの測定値は、反作用動力学、結合動力学、侵出効果、経年効果、抽出物効果、拡散効果、再現効果、およびその他の動力学的効果に関する有用な情報を提供する。アレイ103における複数のセンサは、先に論じた典型的なセンサ・フィルム107によって覆われているまたは包まれており、これによって溶液101aのパラメータを得ることが可能になる。アレイ103における複数のRFIDセンサの各々は、個々にパラメータを測定することができ、あるいは各センサ103が溶液101aにおけるパラメータの全てを測定することもできる。例えば、RFIDセンサ・アレイ103のセンサ・アレイは溶液101aの温度だけを測定してもよく、複数のRFIDセンサ・アレイ103のセンサ・アレイは溶液101aの導電性、pH、および温度を測定してもよい。加えて、アレイ103における複数のRFIDセンサは、信号を受信する受信機と信号を送信する送信機とを含むトランスポンダである。センサ103は、受動的、半受動的、または能動的な典型的なRFIDセンサとして作動することができる。本発明の別の実施形態では、センサ103は標準的なガンマ放射プロセスによって、ガンマ放射することもできる。
【0026】
図3は、無線周波数識別(RFID)タグを示す。RFIDタグ102は、ワイヤレス・センサと呼ぶこともできる。RFIDタグ102は、基板303を含み、その上にアンテナ301および識別チップ305が配置されている。多種多様な市販のタグを、センサ構造の配置に適用することができる。これらのタグは、約125kHzから約2.4GHzまでの範囲を取る異なる周波数で動作する。適したタグが、Texas Instrument社、Tagsys社、Digi Key社、Amtel社、日立、およびその他のような異なる供給および流通業者から入手可能である。また、タグは、次のセンサ技術部類、センサ単一パラメータ無線周波数(SSPRF)およびセンサ多重パラメータ無線周波数(SMPRF)の内の1つでもよい。適したタグは、受動、半受動、および能動モードで動作することができる。受動RFIDタグは、動作のために電源を必要とせず、一方半受動および能動RFIDタグは、その動作のために、オンボード電力の使用を拠り所とする。RFIDタグ102は、ディジタルIDをチップ305に格納してあり、RFIDタグ102のアンテナ回路の周波数応答は、複素インピーダンスとして測定することができる。複素インピーダンスには、実部および虚部がある。また、RFIDタグ102は、トランスポンダとしてもよい。これは、異なる周波数で信号を受信し増幅し、再送信する自動デバイスである。更に、RFIDタグ102は、既定の受信信号に応答して所定のメッセージを送信する、別の種類のトランスポンダとしてもよい。このRFIDタグ102は、2005年10月26日に出願した米国特許出願第11/259,710号"Chemical and Biological Sensors, Systems and Methods Based on Radio Frequency Identification"(無線周波数識別に基づく、化学および生物センサ、システム、ならびに方法)、そして2006年9月28日に出願した特許出願PCT/US2006/038198および米国特許出願第11/536,030号"Systems and Methods for Monitoring Parameters in Containers"(コンテナにおいてパラメータを監視するシステムおよび方法)に開示されている種々のRFIDタグに相当する。特許出願PCT/US2006/038198および米国特許出願第11/536,030号は、双方共、2006年5月26日に出願した米国仮特許出願第60/803,265号の優先権を主張し、その内容はここで引用したことにより本願にも含まれるものとする。
【0027】
アンテナ301は、センサ103の一体部分である。複数のRFIDセンサ103が、リーダ105およびインピーダンス分析器107から約0.1〜100cmの距離のところに位置している。本発明の別の実施形態では、RFIDアンテナ301は、アンテナ特性を変調するためにアンテナ材料の一部として用いられる、化学または生物感応物質307を含む。これらの化学および生物物質は、無機、ポリマ、複合センサ材料等のような、導電性感応物質である。複合センサ材料は、基本材料を含み、これに導電性、可溶性または非可溶性添加物が配合されている。この添加物は、粒子、繊維、フレークの形態、および導電性を与えるその他の形態となっている。本発明の更に別の実施形態では、RFIDアンテナ301は、アンテナの電気的特性を変調するためにアンテナ材料の一部として用いられる化学または生物感応物質を含む。この化学または生物感応物質は、配列、インク・ジェット印刷、スクリーン印刷、蒸着、噴霧、ドロー・コーティング、および当業者には既知のその他の典型的な堆積方法によって、RFIDアンテナ301上に堆積する。溶液101a(図1)の温度を測定する本発明の更に別の実施形態では、アンテナ301を覆う化学または生物物質は、温度変化に応じて収縮および膨潤するように選択した物質とするとよい。この種のセンサ物質は、導電性のある添加物を含有するとよい。添加物は、微小粒子またはナノ粒子、例えば、カーボン・ブラック粉体、またはカーボン・ナノチューブ、または金属ナノ粒子の形態とするとよい。センサ・フィルム307の温度が変化すると、これら添加物の個々の粒子も変化して、センサ・フィルム307における全体的な導電性に影響を及ぼす。
【0028】
検知フィルム307または検知フィルム107でセンサ103を覆うことに加えて、溶液の温度、圧力、導電性のような物理的パラメータの一部、およびその他は、センサ103を検知フィルム307で覆わずに測定する。これらの測定は、検知フィルム307をセンサ103に被着させずに、物理パラメータの関数としてのアンテナ・特性の変化を拠り所とする。ワイヤレス・センサ103の実施形態をいくつか示したが、センサ103のその他の実施形態も本発明の範囲に該当することは認められてしかるべきである。例えば、ワイヤレス・センサに内蔵する回路は、図4Aに示す容量に基づくセンサ401の中にある回路403のような、高Q共振回路を駆動するための照明RFエネルギからの電力を利用することができる。高Q共振回路403は、センサ401またはセンサ103によって決定される発振の周波数を有し、組み込まれるキャパシタの容量は、検知量にしたがって変化する。照明RFエネルギは、周波数を可変とすることができ、センサの反射エネルギを観察する。反射エネルギが最大となったときに、回路403の共振周波数が決まる。次いで、共振周波数を、先に論じた、センサ401または103のパラメータに変換することができる。
【0029】
別の実施形態では、高Q発振器の共振周波数に近いある反復周波数で、照明RFエネルギをパルス状にする。例えば、図4Bに示すように、パルス状エネルギをワイヤレス・センサ401または103(図1)において整流し、接続されているセンサ405によって決定される発振の共振周波数を有する高Q共振回路407を駆動するために用いる。ある時間期間の後、パルス状RFエネルギを停止し、定常レベルの照明RFエネルギを送信する。高Q共振回路407は、高Q共振回路407の中に蓄積されるエネルギを用いて、アンテナ409のインピーダンスを変調するために用いられる。反射RF信号を受信し、側波帯について調べる。側波帯と照明周波数との間の周波数差が、回路401の共振周波数となる。図4Cは、高Q共振回路を駆動するために用いられるワイヤレス・センサの別の実施形態を示す。図4Dは、共振アンテナ回路およびセンサ共振回路の双方を含むことができるワイヤレス・センサを示す。センサ共振回路は、LCタンク回路を含むことができる。アンテナ回路の共振周波数は、センサ回路の共振周波数よりも、例えば、4倍から1000倍高い周波数である。共振回路の共振周波数は、何らかの検知環境条件によって変動する場合もある。2つの共振回路は、交流(AC)エネルギがアンテナ共振回路によって受信されると、直流エネルギをセンサ共振回路に供給するように接続することができる。ACエネルギは、ダイオードおよびキャパシタの使用によって供給することができ、ACエネルギは、LCタンク回路によって、LCタンク回路のLの中にあるタップ、またはLCタンク回路のCの中にあるタップのいずれかを通じてセンサ共振回路に送信することができる。更に、2つの共振回路は、センサ共振回路からの電圧が、アンテナ共振回路のインピーダンスを変化させることができるように接続することもできる。アンテナ回路のインピーダンスの変調は、トランジスタ、例えば、FET(電界効果トランジスタ)の使用によって遂行することができる。
【0030】
あるいは、照明無線周波数(RF)エネルギは、ある繰り返し周波数でパルス状とする。パルス状のエネルギは、ワイヤレス・センサ (図4A〜図4D)において整流され、接続されているセンサによって決定される発振の共振周波数を有する高Q共振回路を駆動するために用いられる。ある時間期間の後、パルス状RFエネルギを停止し、定常レベルの照明RFエネルギを送信する。
【0031】
共振回路は、高Q共振回路に蓄積されているエネルギを用いて、アンテナのインピーダンスを変調するために用いられる。反射RF信号は、受信され、側波帯について調べられる。多数の異なるパルス反復周波数に対して、このプロセスを繰り返す。返送信号の側波帯の振幅を最大にするパルス反復周波数が、共振回路の共振周波数であると判断される。次いで、共振周波数を共振回路に関するパラメータまたは測定値に変換する。
【0032】
図1を参照すると、RFIDタグ102の下に、RFIDリーダ106およびインピーダンス分析器108(測定デバイス111)がある。インピーダンス分析器108は、RFIDアンテナ301からの情報読み取りに基づいて、RFIDタグ102の実インピーダンスおよび複素インピーダンスについての情報を提供する。RFIDリーダ106は、Skyetec社のModel M−1とするとよい。これは、LabVIEWというソフトウェアを用いてコンピュータ制御の下で動作する。また、リーダ106はRFIDタグ102からディジタルIDを読み取る。リーダ106は、無線周波数識別(RFID)リーダと呼ぶこともできる。RFIDタグ102は、ワイヤレス接続または電気ワイヤによって、RFIDリーダ106およびインピーダンス分析器108に接続されている。RFIDリーダ106およびインピーダンス分析器108(測定デバイス111)は、ワイヤレスまたは電気ワイヤ接続によって、標準的コンピュータ109に接続されている。このシステムは、以下を含む3通りの方法で動作することができる。1.RFIDリーダ106の読み取りシステムにおいて、RFIDリーダ106が複数のRFIDセンサ・アレイ103から情報を読み取って化学または生物情報を入手し、RFIDリーダ106がRFIDタグ102のディジタルIDを読み取る。2.RFIDリーダ106がRFIDタグ102のディジタルIDを読み取り、インピーダンス分析器108がアンテナ301を読み取って複素インピーダンスを入手する。3.センサ・フィルムを有するまたは有さない複数のRFIDセンサ103がある場合、RFIDリーダ106は複数のRFIDセンサ・アレイ103から情報を読み取って化学/または生物情報を入手し、RFIDリーダ106はRFIDタグ102のディジタルIDを読み取り、インピーダンス分析器108はアンテナ301を読み取り複素インピーダンスを入手する。
【0033】
測定デバイス111またはコンピュータ109は、パターン認識副構成機器(図示せず)を含む。パターン認識技法が、パターン認識副構成機器に含まれている。センサ103またはアレイ103内にある複数のRFIDセンサの各々から収集した信号に対して、これらのパターン認識技法を利用すると、測定データ点間における類似性および相違を発見することができる。この手法によって、測定データにおける異常発生を警告する技法が得られる。これらの技法は、大きなデータ集合における相関パターンを明らかにすることができ、選抜該当物 (screening hits)間における構造的関係を判定することができ、更にデータ次元(data dimensionality)を大幅に減らして、データベースにおいて管理し易くすることができる。パターン認識方法には、主要成分分析(PCA)、階層クラスタ分析(HCA)、等級類似性のソフト独立モデリング(SIMCA)、ニューラル・ネットワーク、および当業者には既知のその他のパターン認識方法が含まれる。リーダ106とアレイ103内にある複数のRFIDセンサまたはセンサ103との間の距離は、一定に維持するか、または可変とすることもできる。インピーダンス分析器108即ち測定デバイス111は、周期的に、アレイ103における複数のRFIDセンサからの反射無線周波数信号(RF)信号を測定する。同じセンサ103またはアレイ103における複数のRFIDセンサからの周期的な測定によって、センサ信号の変化率に関する情報を提供する。これは、アレイ103における複数のRFIDセンサを取り巻く化学的/生物的/物理的環境のステータスに関係する。この実施形態では、測定デバイス111は、アレイ103における複数のRFIDセンサからの信号の強度を読み取り定量化することができる。
【0034】
RFIDリーダ106に近接して、インピーダンス分析器108がある。これは、電気ネットワークの周波数依存特性、特に、電気信号の反射および伝送に伴う特性を分析するために用いられる計器である。また、インピーダンス分析器108は、所与の周波数範囲全域を走査RFIDタグ102の共振アンテナ301の回路の複素インピーダンスの実部および虚部双方を測定する実験室機器または携帯用特殊製造デバイスであってもよい。加えて、このインピーダンス分析装置108は、前述の溶液101aと関連のある種々の材料についての周波数のデータベースを含む。更に、このインピーダンス・分析器108は、ネットワーク分析器(例えば、Hewlett Packard社の8751AまたはAgilent社のE5062A)または精密インピーダンス分析器(Agilent社の4249A)とすることもできる。
【0035】
コンピュータ109は、典型的なコンピュータであり、プロセッサ、入力/出力(I/O)コントローラ、大容量ストレージ、メモリ、ビデオ・アダプタ、接続インターフェース、およびシステム・バスを含む。システム・バスは、動作的、電気的、またはワイヤレスで、前述のシステム構成機器をプロセッサに結合する。また、システム・バスは、電気的にまたはワイヤレスで、典型的なコンピュータ・システム構成機器をプロセッサに動作的に結合する。プロセッサは、演算装置、中央演算装置(CPU)、複数の演算装置、または並列演算装置と呼ぶこともできる。システム・バスは、従来のコンピュータに付随する典型的なバスとすればよい。メモリは、リード・オンリ・メモリ(ROM)およびランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含む。ROMは、基本ルーチンを含む典型的な入力/出力システムを含む。基本ルーチンは、起動中にコンピュータの構成機器間において情報を転送するのを補助する。
【0036】
メモリの上には大容量ストレージがあり、以下を含む。1.ハード・ディスクおよびハード・ディスク・ドライブ・インターフェースとの間で読み取りおよび書き込みを行うためのハード・ディスク・ドライブ構成機器、2.磁気ディスク・ドライブおよびハード・ディスク・ドライブ・インターフェース、ならびに3.CD−ROMまたはその他の光媒体のようなリムーバブル光ディスクおよび光ディスク・ドライブ・インターフェース(図示せず)との間で読み取りおよび書き込みを行うための光ディスク・ドライブ。前述のドライブおよびそれらに付随するコンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ109のコンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラム・モジュール、およびその他のデータの不揮発性格納を行う。また、前述のドライブは、溶液101Aのパラメータを入手する技術的革新を有するアルゴリズム、ソフトウェア、または数式も含むことができる。これについては、コンピュータ109のプロセッサによって動作する図5から図9のフロー・チャートにおいて説明する。また、コンピュータ109は、LabVIEWソフトウェアも含む。これは、タグ102からの複素インピーダンス応答からデータを収集する。また、コンピュータ109は、受信データを分析するために、Synergy Software社からのKaliedaGraphソフトウェアも含む。このソフトウェアは、WA、MansonにあるEigenvector research, Inc.,からのReading PA and PLS_Toolboxソフトウェアにおいて、MA、NatickのMathworks Inc.,からのMatlabソフトウェアと共に動作する。別の実施形態では、溶液101aのアルゴリズム、ソフトウェア、または数式の入手したパラメータをプロセッサ、メモリ、または当業者には既知のコンピュータ109のいずれのその他の部分にでも格納することもできる。
【0037】
図5は、超音波溶接方法を採用することによって、センサをどのようにコンテナに組み込むかを示すフロー・チャートである。ブロック501において、コンテナ101(図1)の層またはフィルムを所望の寸法に切断する。前述のようなコンテナ101の層、フィルム、または壁101b(図2)は、多層を有し、様々な種類の材料で作ることができる。壁101bは、フィルム101bの第1層と呼ぶこともできる。コンテナ101のフィルム101bは、ナイフ、1対の鋏、またはいずれかの標準的な切断デバイス、あるいは当業者には既知の自動切断デバイスのような、いずれの種類の切断デバイスでも切断することができる。コンテナ101は、前述のように、ペトリ皿または微小タイター・プレートまたはその他のいずれの種類の構造というような、多くの種々の構造を有することができる。この例では、コンテナのこの切断フィルム101bの寸法は、センサ103(図1)の用途およびサイズに応じて、1×1mmから6×6インチ以上の範囲の長さおよび幅を有する。この切断フィルム101bの寸法のサイズは、ほぼコンテナ101の1つの壁のサイズとなる。次に、ブロック503において、前述の典型的な切断デバイスによって、保護層フィルム105(図2)を切断する。前述のように、保護層フィルム105は、PTFEのような異なる種類の材料で作ることができる。保護層フィルム105は、コンテナ101の切断フィルムよりも小さい寸法に、そして好ましくはセンサ103よりは大きな寸法に切断する。例えば、保護層フィルム105の寸法は、センサ103または壁101bのサイズに応じて、0.08×0.08mmから3×3インチの範囲を有するとよい。保護層フィルム105は、フィルム105の第2層と呼ぶこともできる。
【0038】
ブロック505において、壁101bおよび保護層フィルム105の間にセンサ103を配置または積層する。好ましくは、センサ103は、壁101bの中間部と保護層フィルム105との間に配置する。本発明の別の実施形態では、センサ上に任意のセンサ・コーティング107を予め堆積させておくか、または前述の切断方法によって切断する。この場合、寸法は保護層フィルム105よりも小さくする。次いで、センサ103と保護層フィルム105との間に任意のセンサ・コーティング107を配置する。任意のセンサ・コーティング107は、フィルムの第4層と見なすことができる。本発明の別の実施形態では、フィルム105の保護層またはセンサ・コーティング107は、センサ103上に堆積する唯一の層フィルムであってもよい。
【0039】
次に、ブロック507において、超音波溶接プロセスを利用して、センサ103上の保護層105、任意の検知コーティング107を壁101bに圧入する。典型的な超音波溶接プロセスは、ホーンまたはソノトロード(sonotrode)と呼ばれる、典型的なチタンまたはアルミニウム構成部品を利用し、これを保護層105と接触させる。典型的なホーンからの圧力を制御して、センサ103上の保護層105、任意検知コーティング107、および壁101bに加えて、これらの構成要素を一緒に締結する。ホーンは、通例溶接時間と呼ばれる所定の時間量の間、千分の1インチ(ミクロン)の単位で測定した距離において、毎秒20,000Hz(20kHz)または40,000Hz(40kHz)のレートで垂直に振動する。機械的振動は、保護層105を通じて、保護層105、任意の検知コーティング107、センサ103、および壁101b間の接合面に伝わり、摩擦熱を生ずる。接合面における温度が保護層105および壁101bのプラスチックの融点に達したときに振動を停止し、これらの構成要素の溶融したプラスチックの冷却を開始させる。典型的なホーンの締結値からは、所定の時間量、例えば、30秒から3時間維持して、保護層105および壁101bの溶融プラスチックが冷却し固化するに連れて、これらの部分を融着させる。これは、保持時間として知られている。本発明の別の実施形態では、この保持時間の間に更に高い圧力を加えて、構成要素を更に強く一緒に保持することもできる。保持時間の後、合体した保護層105、検知コーティング107、センサ103、および壁101bから、典型的なホーンを取り外す。
【0040】
次に、ブロック509において、別の壁101c、または多層フィルム、またはフィルムの第3層を、ホーン・プロセスによって超音波溶接して、前述のように、合体保護層105、任意の検知コーティング107、センサ103、および壁101b上にコンテナ101を形成する。好ましくは、壁101cの周縁が壁101bの周縁上に密閉封止されるように、この壁101cは壁101bと同じ寸法を有する。壁101bおよび101cの間に1本の管または複数の管を挿入し、前述の典型的なホーン・プロセスを用いることによって、超音波溶接し、複数の管を壁101bおよび101c内に合体し、次いでこのプロセスを終了する。これらの管は、溶液101aをコンテナ101に挿入しここから除去する手段を表す。周縁と複数の管との溶接は、別個のステップまたは同じプロセス・ステップのいずれか行うこともできる。
【0041】
図6は、無線周波数(RF)溶接方法を採用することによって、どのようにセンサをコンテナに組み込むかを示すフロー・チャートである。ブロック601、603、および605におけるプロセスは、それぞれ、ブロック501、503、および505におけると同一であるので、これらのプロセスの説明はここでは開示しない。ブロック607において、典型的なプラスチック溶接機を利用して、保護層105、任意のセンサ・コーティング107、およびセンサ103を壁101b(図2)上に溶融する。典型的なプラスチック溶接機は、無線周波数発生器(無線周波数電流を生成する)、空気式プレス、無線周波数電流を保護層105に転送する電極、任意のセンサ・コーティング107、溶接しようとするセンサ103および壁101b、ならびに前述の構成要素を適所に保持する溶接ベンチを含む。また、ターポリン・マシン(tarpaulin machine)、ガーメント・マシン(garment machine)、および自動化マシンというような、無線周波数溶接に用いることができる、異なる種類のプラスチック溶接機もある。前述の機械の調整は、その磁力を溶接する物質に合わせて調節するように管理することができる。
【0042】
ブロック609において、別の壁101c即ち多層フィルムを無線周波数溶接して、ブロック607におけるように、合体保護層105、任意の検知コーティング107、センサ103、および壁101b上にコンテナ101を形成する。好ましくは、壁101cの周縁が壁101bの周縁上に密閉封止されるように、この壁101cは壁101bと同じ寸法を有する。壁101bおよび101cの間に1本の管または複数の管を挿入し、RF溶接して複数の管を壁101bおよび101c内に合体し、次いでこのプロセスを終了する。これらの管は、溶液101aをコンテナ101に挿入しここから除去する手段を表す。周縁と複数の管との溶接は、別個のステップまたは同じプロセス・ステップのいずれか行うこともできる。
【0043】
図7は、熱積層方法を採用することによって、どのようにセンサをコンテナに組み込むかを示すフロー・チャートである。ブロック701、703、および705におけるプロセスは、それぞれ、ブロック501、503、および505におけると同一であるので、これらのプロセスの説明はここでは開示しない。ブロック707において、ユーザは、IN、WabashにあるCarver Inc. が製造するCarver Lamination Press(カーバー積層プレス)、AZ、ScottsdaleにあるK-Sun社が製造するMaxiLam Heat Laminator(熱ラミネータ)のような典型的な積層デバイス、またはCT、BenthanyにあるPSA社が提供する熱かしめ機械(heat staking machine)を利用して、保護層105、任意のセンサ・コーティング107、およびセンサ103を壁101b(図2)上に溶融する。例えば、センサ103の公称周波数が13.5MHzであるRFIDタグ102を、HyClone社が製造しAldrich社から購入する、5-L Labtainer(商標)Bioprocess Container、HyQ(登録商標)CX5−14フィルムのULDPE層のような、コンテナ101の多層壁101bの内部に積層する。このCX5−14フィルムは、5層、14ミルのキャスト・フィルムである。壁101bの外層は、EVOHバリア層および超低密度ポリエチレン層と共に同時押し出ししたポリエステル・エラストマを含む。保護層105は、茶色で厚さが4ミルの超低密度ポリエチレン単層フィルム(HyClone社が製造しAldrich社から購入する、HyQ(登録商標)BM1フィルム)である。
【0044】
実際の積層または埋め込みプロセスを行うには、典型的なカーバー積層プレスにおいて、コンテナの壁フィルム101bと保護フィルム105との間にRFIDセンサ103を挟持して、保護層105、任意のセンサ・コーティング107、および壁101bを積層する。カーバー・プレスは、RFIDセンサ103よりも多少大きなフレームを利用して、カーバー・プレスがセンサ103に直接圧力を供給するのを防止している。フレームは、アルミニウムで作られ、解放を容易にするためにTefronが塗布されている。フレームは、いずれの形状でもよいが、この例では、矩形フレームを有し、寸法はいずれの形式でもよく、例えば、50×70mmの寸法で、中空の内側の寸法が40×50mm、厚さが0.7mmである。この積層プロセスの間、カーバー・プレスは、摂氏140度の定常温度を維持した。次いで、フレームによる挟持構造をカーバー・プレスの内部に移動させ、最低圧力で1分間維持し、そして2000lbs力で30秒間維持した。保護層105、任意のセンサ・コーティング107、および壁101bの積層構造を、冷間プレスに移送する。
【0045】
ブロック709において、別の壁101c即ち多層フィルムを積層し、ブロック707におけるように冷間プレスして、合体した保護層105、検知コーティング107、センサ103、および壁101b上にコンテナ101を形成する。好ましくは、壁101cの周縁が壁101bの周縁上に密閉封止されるように、この壁101cは壁101bと同じ寸法を有する。ブロック707におけるような前述の積層デバイスを利用することによって、少なくとも1本のプラスチック管または複数のプラスチック管を壁101bおよび101cに積層する。これらのプラスチック管は、溶液101aをコンテナ101に挿入するためのインサートとして、そしてコンテナ101から溶液101aを放出するための出口としての役割を果たす。図11は、3つの積層RFIDセンサおよび積層しないRFIDセンサの一例を示す。3つのRFIDセンサ1111、1113、および1115は、センサ103に相当するので、センサ1111、1113、および1115の説明は、ここでは開示しない。コンテナ101のポリプロピレンで作った壁101bに、RFIDセンサ1111、1113、および1115を積層する。RFIDセンサ1117は、コンテナ101に積層しない。
【0046】
図8は、熱板溶接方法を採用することによって、どのようにしてセンサをコンテナに組み込むのかを示すフロー・チャートである。ブロック801、803、および805におけるプロセスは、それぞれ、ブロック501、503、および505におけると同一であるので、これらのプロセスの説明はここでは開示しない。ブロック807において、ユーザは、典型的な熱板溶接デバイスを利用する。熱板溶接デバイスは、保護層105、任意のセンサ・コーティング107、センサ103の接合面を壁101b(図2)上に溶融する加熱プラテンを有する。保護層105、任意のセンサ・コーティング107、センサ103、および壁101bの半分の部分を、正確に加熱したプラテンに、所定期間、例えば、保護層105、任意のセンサ・コーティング107、センサ103、および壁101bの厚さに応じて5秒から1時間接触させる。保護層105、センサ・コーティング107、センサ103、および壁101bのプラスチック界面が溶融した後、これらの部分を一緒に合わせて、分子(molecular)、永続的、そして多くの場合密閉した結合(bond)を形成する。適正に設計し、精密なプロセス制御の下で溶接した接合は、他のいずれの部分領域の力とも等しいかこれを上回る場合が多い。
【0047】
ブロック809において、別の壁101c即ち多層フィルムを熱板溶接して、ブロック807におけるように、合体保護層105、任意の検知コーティング107、センサ103、および壁101b上にコンテナ101を形成する。好ましくは、壁101cの周縁が壁101bの周縁上に密閉封止されるように、この壁101cは壁101bと同じ寸法を有する。ブロック807におけるような前述の加熱プラテンを利用することによって、少なくとも1本のプラスチック管または複数のプラスチック管を壁101bおよび101cの間に挿入し、壁101bおよび101cに熱板溶接し、次いでこのプロセスを終了する。これらのプラスチック管は、溶液101aをコンテナ101に挿入するためのインサートとして、そしてコンテナ101から溶液101aを放出するための出口としての役割を果たす。
【0048】
図9は、射出成型/金型内装飾方法を採用することによって、どのようにセンサをコンテナに組み込むかを示すフロー・チャートである。ブロック901および903におけるプロセスは、それぞれ、ブロック503および505におけるものと同一であるので、これらのプロセスの説明はここでは開示しない。しかしながら、ブロック903において、保護層105、任意の検知コーティング107、センサ103は、単に積み重ねるのではなく、典型的な金型の内部に積み重ねる。ブロック905において、ユーザは、典型的な射出成型製造技法を利用して、保護層105を任意のセンサ・コーティング107および壁101bと合体させる。通例、射出成型は、熱可塑性材料から部品を作るための製造技法である。壁101bの材料を高圧で金型に注入する。金型は所望の形状の逆になっている。通例、金型は金型メーカまたはツールメーカによって、金属、通常は鉄またはアルミニウムで作り、精密加工して所望の部品の機構を形成する。固化の後、保護層105、任意の検知コーティング107、センサ103、および比較的厚い射出成型壁101bの構造体が作られる。
【0049】
ブロック907において、別の壁101c、ならびに、前述のように、溶液101aの入口および出口として作用する複数の管を、保護層105、任意のセンサ・コーティング107、センサ103、および壁101b上に配置し、熱を加えて、複数の管および壁101cを壁101b上で溶融して、コンテナ101を形成する。好ましくは、壁101cは壁101bの周縁上で溶融して密閉封止を設け、コンテナ101または生物コンテナ101を形成し、次いでこのプロセスを終了する。本発明の別の実施形態では、当業者には既知の標準的な誘導加熱方法を、伝導加熱の代わりに用いて、複数の管を保護層105、任意のセンサ・コーティング107、センサ103、および壁101b上で溶融してもよい。図9に示すプロセスは、壁が比較的厚い三次元生物処理コンテナを作るのに有用である。
【0050】
別の実施形態では、センサを埋め込んだコンテナを作る際に、図5から図9に示したプロセスの種々の変形が用いられる。1つよりも多い物質溶接および接合方法を、コンテナ製作プロセスの種々の段階において用いることができる。例えば、センサを埋め込んだコンテナを作るプロセスの別の実施形態では、センサのコンテナへの取付は、センサの熱封止(sealing)によって行い、一方コンテナ材および管の封止は、RF溶接によって行う。加えて、図5から図9に示したコンテナ製造プロセス・ステップの種々の変形も用いることができる。例えば、センサを埋め込んだコンテナを作るプロセスの更に別の実施形態では、最初にセンサを埋め込んだコンテナを作る際に、大きな連続織物を用いることができ、プロセス・ステップの最後に、作ったコンテナを分離する切断を行う。
【0051】
図10aは、流体が内部を流れるに連れて差圧を生成するように、直径を異ならせたシリコーン管組織1000を示す。図10bは、RFID圧力センサ1001および1003を埋め込んだ、図10aのシリコーン管組織の分解図を示す。RFID圧力センサ1001および1003は、前述のRFIDセンサと同じ容量(capacity)で動作するので、センサ1001および1003の説明はここでは開示しない。しかしながら、圧力RFID圧力センサ1001および1003は、RFID圧力センサ1001および1003に近接して位置するネットワーク・インピーダンス分析器108(図1)に、圧力関係情報を提供する。例えば、Paは、10psiの圧力レベルを示し、Pbは8psiの圧力レベルを示す。つまり、Pa−Pb=10psi−8psi=2psi、即ち、圧力変化となる。標準的なベルヌーイの原理に基づき、そしてRFID圧力センサ1001および1003を利用すると、シリコーン管組織1000を通過して流れる液体の質量流量(flow rate)を計算することができる。
【0052】
シリコーン管組織1000の滑らかに変化する構造体を通過する流体には、速度および圧力の変化が生ずる。これらの変化を用いると、流体の流量を測定することができる。流体速度が十分に音速以下である(V<マッハ0.3)限り、非圧縮ベルヌーイの式は、この式を水平管の軸に沿って降下する流体の流線に適用することによって、流れを記述し、以下の式が得られる。
【0053】
aはパイプに沿った第1地点である。
【0054】
bはパイプに沿った第2地点である。
【0055】
Pは平方メートル当たりのニュートンを単位とする静圧力である。
【0056】
ρは立方メートル当たりのキログラムを単位とする密度である。
【0057】
vは秒当たりのメートルを単位とする速度である。
【0058】
gは、秒の二乗毎のメートルを単位とする重力加速度である。
【0059】
hはメートルを単位とする高さである。
【0060】
Pa−Pb=ΔP=1/2ρV−1/2ρV (式1)
連続性から、上述の式から速度Vbを消去すると、次の式が得られる。
【0061】
ΔP=1/2ρVa[(A/A−1] (式2)
上流速度Vaについて解き、断面積Aaを乗算すると、体積流量Qが求められる。
【0062】
【数1】

【0063】
理想的には、粘性流体では、上の式に従う。粘性境界層内部で熱に変換される少量のエネルギは、実流体の実際の速度をいくらか低下させる傾向がある。排出係数(discharge coefficient)Cは、通例、流体の粘度を考慮するために導入する。
【0064】
【数2】

【0065】
Cは、流体のレイノルズ数に依存することがわかっており、滑らかに漸減するベンチュリでは通常0.90および0.98の間にある。
【0066】
質量流量は、Qを流体密度と乗算することによって求めることができる。
【0067】
Qmass=ρQ (式5)
例えば、管組織Daの上流および下流区間Dbのシリコーン管1001の直径は、それぞれ、20cmおよび4cmである。管組織内部における流体流の流体密度は、1kg/mである。また、シリコン管組織1000の上流部分の直径、即ち、D=20cm、シリコーン管組織1000のネックの直径、即ち、D=4cm,流体密度、即ち、ρ=1kg/cm、排出係数C=0.98、そして速度AまたはVは2.35m/sである。Paは、10psiの圧力レベルを示し、Pbは8psiの圧力レベルを示す。つまり、Dρ Pa−Pb=10psi−8psi=2psi、即ち、圧力変化となる。標準的なベルヌーイの原理に基づき、RFID圧力センサ1001および1003を利用すると、シリコーン管組織1000を通過して流れる流体の体積流量および質量流量は、式4および式5から、それぞれ、0.07m/sおよび0.07kg/sと計算される。
【0068】
図12は、センサから取り込んだ導電性測定値の一例を示す。RFIDセンサ103は、流体検査チェンバを内蔵する表面1201に取り付けられているように示されており、一方この表面は右スタンド1205によって保持されている。左スタンド1203は、RFIDセンサからの信号を拾い上げるピックアップ・アンテナを保持する。2つの管組織1207および1209が、水または溶液を検査チェンバに流入させるためまたは検査チェンバから流出させるために用いられている。ピックアップ・アンテナは、インピーダンス分析器107aまたは測定デバイス111(図1)に接続されている。
【0069】
図13は、時間に関して複素インピーダンスを測定する場合における、図12に示したRFIDセンサ103のグラフ表現である。このグラフは、導電性が異なる水サンプルに反復して露出した場合の、フロー・セルにおける積層RFIDセンサ103の動的応答および応答強度の再現性のグラフを示す。5つの異なる水サンプルは、0.49、7.78、14.34、20.28、44.06mS/cmの導電性レベルを有する。ここで、これらの水サンプルにそれぞれ1から5までの数字を付ける。センサ応答(一例は図12における応答Zpである)は、反復露出の間非常に再現性が高かった。図14は、時間に関して複素インピーダンスを測定した場合(図13)の、図12に示したRFIDセンサ応答を示すグラフである。また、この図は、較正曲線を、導電性が0.49、7.78、14.34、20.28、44.06mS/cmである異なる水サンプルに対するRFIDセンサ103の応答から組み上げた導電性応答として示す。図14は、センサ応答を水の導電性の関数として示す。RFIDセンサを組み込むための別の実施形態では、接着層を利用して物理的、化学的、または生物的測定を行う表面にセンサを取り付ける。
【0070】
別の実施形態では、コンテナ(使い捨てまたは再利用可能)101は、微小タイター・プレートとすることができる。微小タイター・プレートまたは微小タイター・ウェル・プレートの個々のウェルが、RFIDセンサを有する。これらのセンサは、先に論じた方法のいずれによってでも、微小タイター・プレートに組み込まれる。RFIDセンサは、小分け(dispensing)によって個々のウェルに配置することもできる。多くの場合、化学的、物理的、または生物的摂動によるサンプル摂動の効果を観察、検出、および検知することは欠くことができない。非限定的な例には、試薬付加、溶剤付加、成分付加、加熱、撹拌、冷却、電磁放射線への露出、およびその他多くが含まれる。これらの観察値は、微小タイター・プレート内に配したRFIDセンサ103のアレイによって、リアル・タイムで監視する。
【0071】
本発明は、使い捨て生物処理システムを組み立てるシステムを提供し、ユーザは生物処理システムを採用して溶液におけるパラメータを別個に測定し、次いでユーザは使い捨て生物処理システムを廃棄することができる。
【0072】
尚、前述した本発明の詳細な説明は、限定ではなく例示と見なされることを意図しており、全ての均等物を含む、以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定めることを意図していることは言うまでもない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数のパラメータを測定するためのシステムであって、
溶液を有するコンテナと、
少なくとも1つのセンサおよび前記コンテナの少なくとも1つの壁上に堆積した保護層であって、該保護層は、前記コンテナと前記少なくとも1つのセンサとの間に封止を形成するために、前記コンテナの壁に取り付けられ、前記少なくとも1つのセンサは、前記コンテナおよび前記保護層の厚さに基づいて動作可能な電磁場を有するように構成されている、保護層と、
を備えており、
前記少なくとも1つのセンサは、タグと共に、測定デバイスを構成するインピーダンス分析器およびリーダに近接しており、
前記少なくとも1つのセンサは、前記溶液の少なくとも1つのパラメータを決定するように構成されており、
前記タグは、前記少なくとも1つのセンサに付随するディジタルIDを提供するように構成されており、前記コンテナは、前記リーダおよびインピーダンス分析器に近接しており、
前記インピーダンス分析器は、前記パラメータに基づいて前記少なくとも1つのセンサから所与の範囲の周波数を受信し、前記所与の範囲の周波数において測定した複素インピーダンスに基づいて、パラメータ変化を計算するように構成されている、
システム。
【請求項2】
請求項1記載のシステムにおいて、前記インピーダンス分析器がコンピュータに接続されている、システム。
【請求項3】
請求項2記載のシステムにおいて、前記測定デバイスは、前記少なくとも1つのセンサから前記少なくとも1つのパラメータを読み取るように構成されている、システム。
【請求項4】
請求項3記載のシステムにおいて、前記コンピュータは、前記少なくとも1つのセンサからの前記パラメータを表示するように構成されている、システム。
【請求項5】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは使い捨てコンテナである、システム。
【請求項6】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナはプラスチック・コンテナである、システム。
【請求項7】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは、プラスチック微小タイター・プレート・コンテナである、システム。
【請求項8】
請求項1記載のシステムにおいて、前記溶液は、流体、血液、および気体から成る一群から選択される、システム。
【請求項9】
請求項8記載のシステムにおいて、前記溶液は、以下の物質、クレアチニン、尿素、乳酸脱水素酵素、およびアルカリ性カリウムを含む血液である、システム。
【請求項10】
請求項8記載のシステムにおいて、前記溶液は、CO、O、NOxを含む気体または溶解気体である、システム。
【請求項11】
請求項8記載のシステムにおいて、前記溶液は、アンモニア、アセトン・シアンヒドリンを含有する有毒な工業剤を含む、システム。
【請求項12】
請求項1記載のシステムにおいて、前記リーダは無線周波数識別(RFID)リーダである、システム。
【請求項13】
請求項1記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのセンサは、アレイ状の複数のセンサである、システム。
【請求項14】
請求項13記載のシステムにおいて、前記アレイ状の複数のセンサは、アレイ状の複数のRFIDセンサである、システム。
【請求項15】
請求項1記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのパラメータは、導電性測定値、pHレベル、温度、血液関連測定値、生体測定値、イオン測定値、圧力測定値、非イオン測定値、および非導電性測定値を含む、システム。
【請求項16】
請求項1記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのセンサと前記保護層との間において、前記少なくとも1つのセンサ上にセンサ・コーティングを堆積し、該センサ・コーティングが前記溶液の少なくとも1つのパラメータを決定する、システム。
【請求項17】
請求項16記載のシステムにおいて、前記センサ・コーティングは、ポリマ・フィルム、有機フィルム、無機フィルム、生物複合フィルム、またはナノ複合フィルムから成る一群からである、システム。
【請求項18】
請求項16記載のシステムにおいて、前記センサ・コーティングは、ヒドロゲル・フィルム、ゾル−ゲル・フィルム、カーボン・ブラック−ポリマ・フィルム、カーボン・ナノチューブ−ポリマ・フィルム、金属ナノ粒子−ポリマ・フィルム、エレクトロスパン・ナノファイバ・フィルムから成る一群から選択される、システム。
【請求項19】
請求項8記載のシステムにおいて、前記溶液は原核細胞を含有する、システム。
【請求項20】
請求項8記載のシステムにおいて、前記溶液は真核細胞を含有する、システム。
【請求項21】
請求項8記載のシステムにおいて、前記溶液は、COおよびOを含む気体である、システム。
【請求項22】
請求項8記載のシステムにおいて、前記溶液は、COおよびOを含む溶解気体である、システム。
【請求項23】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは、ポリマ材で作られている、システム。
【請求項24】
請求項23記載のシステムにおいて、前記コンテナは、濾過デバイス、および該濾過デバイスに付随するあらゆる付随移送導管である、システム。
【請求項25】
請求項23記載のシステムにおいて、前記コンテナは、クロマトグラフ・デバイス、および該クロマトグラフ・デバイスに付随するあらゆる付随移送導管である、システム。
【請求項26】
請求項23記載のシステムにおいて、前記コンテナは、遠心デバイス、および該遠心デバイスに付随するあらゆる付随移送導管である、システム。
【請求項27】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは、予め殺菌してあるポリマ材で作られている、システム。
【請求項28】
請求項27記載のシステムにおいて、前記コンテナは、濾過デバイス、および該濾過デバイスに付随するあらゆる付随移送導管である、システム。
【請求項29】
請求項27記載のシステムにおいて、前記コンテナは、クロマトグラフ・デバイス、および該クロマトグラフ・デバイスに付随するあらゆる付随移送導管である、システム。
【請求項30】
請求項27記載のシステムにおいて、前記コンテナは、遠心デバイス、および該遠心デバイスに付随するあらゆる付随移送導管である、システム。
【請求項31】
請求項1記載のシステムにおいて、前記溶液は、バクテリア、再結合蛋白質、ウイルス、ワクチン、生体組織、または生物流体からの断片が含まれる一群からの生物物質を含む、システム。
【請求項32】
請求項1記載のシステムにおいて、前記保護層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)および複合フィルムが含まれる一群からである、システム。
【請求項33】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、およびエラストマ材が含まれる一群から作られている、システム。
【請求項34】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは微小タイター・プレートであり、該微小タイター・プレートの個々のウェルが前記アレイ状の複数のRFIDセンサを収容する、システム。
【請求項35】
請求項28記載のシステムにおいて、前記微小タイター・プレートの個々のウェルの中にある、前記アレイ状の複数のRFIDセンサは、前記溶液の物理的特性、前記溶液の化学的特性、および前記溶液の生物的特性を測定する、システム。
【請求項36】
請求項28記載のシステムにおいて、前記微小タイター・プレートの個々のウェルの中にある、前記アレイ状の複数のRFIDセンサは、溶液の物理的、化学的、または生物的特性を時間の関数として測定する、システム。
【請求項37】
請求項28記載のシステムにおいて、前記微小タイター・プレートの個々のウェルの中にある、前記アレイ状の複数のRFIDセンサは、溶液の物理的、化学的、または生物的特性を、試薬付加、溶剤付加、成分付加、加熱、撹拌、冷却、電磁放射線への露出というような、個々の溶液と共に実行する実験ステップの関数として測定する、システム。
【請求項38】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは、濾過デバイスに組み込んだポリマ材である、システム。
【請求項39】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナはクロマトグラフ・マトリクスを収容する、システム。
【請求項40】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは蓄積のためである、システム。
【請求項41】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは移送のためである、システム。
【請求項42】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは混合のためである、システム。
【請求項43】
請求項1記載のシステムにおいて、前記コンテナは分離のためである、システム。
【請求項44】
多数のパラメータを測定するためのシステムであって、
少なくとも1つの溶液を有する微小タイター・ウェル・プレート・コンテナと、
前記微小タイター・ウェル・プレート・コンテナの個々のウェルにある少なくとも1つのRFIDセンサ上に堆積されている保護層であって、前記少なくとも1つのRFIDセンサは、前記コンテナと前記保護層の厚さに基づいて、動作可能な電磁場を有するように構成されている、保護層と、
を備えており、
前記少なくとも1つのセンサは、タグと共に、測定デバイスを構成するインピーダンス分析器およびリーダに近接しており、
前記少なくとも1つのセンサは、前記溶液の少なくとも1つのパラメータを決定するように構成されており、
前記タグは、前記少なくとも1つのセンサに付随するディジタルIDを提供するように構成されており、前記コンテナは、前記リーダおよびインピーダンス分析器に近接しており、
前記インピーダンス分析器は、パラメータに基づいて前記少なくとも1つのセンサから所与の範囲の周波数を受信し、前記所与の範囲の周波数に基づいてパラメータ変化を計算するように構成されている、
システム。
【請求項45】
多数のパラメータを測定するためのシステムであって、
少なくとも1つの溶液を有する微小タイター・ウェル・プレート・コンテナと、
微小タイター・ウェル・プレート・コンテナの個々のウェルにある少なくとも1つのRFIDセンサ上に堆積されている検知コーティングであって、前記少なくとも1つのRFIDセンサは、前記コンテナと前記検知コーティングの厚さに基づいて、動作可能な電磁場を有するように構成されている、検知コーティングと、
を備えており、
前記少なくとも1つのセンサは、タグと共に、測定デバイスを構成するインピーダンス分析器およびリーダに近接しており、
前記少なくとも1つのセンサは、前記溶液の少なくとも1つのパラメータを決定するように構成されており、
前記タグは、前記少なくとも1つのセンサに付随するディジタルIDを提供するように構成されており、前記コンテナは、前記リーダおよびインピーダンス分析器に近接しており、
前記インピーダンス分析器は、前記パラメータに基づいて前記少なくとも1つのセンサから所与の範囲の周波数を受信し、前記所与の範囲の周波数に基づいてパラメータ変化を計算するように構成されている、
システム。
【請求項46】
請求項45記載のシステムにおいて、前記RFIDセンサは生物パラメータを測定する、システム。
【請求項47】
請求項45記載のシステムにおいて、前記RFIDセンサは化学パラメータを測定する、システム。
【請求項48】
請求項45記載のシステムにおいて、前記RFIDセンサは物理パラメータを測定する、システム。
【請求項49】
パラメータ測定システムであって、
第1フィルム層と第2フィルム層との間に配置されている少なくとも1つのセンサと、
前記第1フィルム層および前記第2フィルム層は、ある厚さを有し、前記少なくとも1つのセンサは動作可能な電磁場を有するように構成されており、
前記第1層は、前記少なくとも1つのセンサ上において前記第2層内に形成され、前記第1層は、前記第1層および前記少なくとも1つのセンサを前記第2層内に埋め込むために、前記少なくとも1つのセンサ上において前記第2層内に形成されており、
第3フィルム層であって、前記第1フィルム層内に形成され、前記第1フィルム層と共にコンテナを形成するように構成されている、第3フィルム層と、
前記コンテナの中に挿入された溶液であって、前記第1フィルム層および少なくとも1つのセンサが前記溶液の少なくとも1つのパラメータを測定するように構成されている、溶液と、
を備えている、システム。
【請求項50】
パラメータ測定システムの組み立て方法であって、
少なくとも1つのセンサを用意し、該少なくとも1つのセンサを第1フィルム層と第2フィルム層との間に配置するステップと、
前記第1フィルム層および前記第2フィルム層に、ある厚さを設け、前記少なくとも1つのセンサを動作可能な電磁場を有するように構成する、ステップと、
前記少なくとも1つのセンサ上において前記第1層を前記第2層内に形成するステップであって、前記第1層および前記少なくとも1つのセンサを前記第2層内に埋め込むために、前記少なくとも1つのセンサ上において前記第2層内に前記第1層を形成するステップと、
第3フィルム層を用意し、該第3フィルム層と共にコンテナを形成するように構成されている前記第1フィルム層内に、前記第3フィルム層を形成するステップと、
前記コンテナの中に溶液を供給するステップであって、前記第1フィルム層および少なくとも1つのセンサを、前記溶液の少なくとも1つのパラメータを測定するように構成する、ステップと、
を備えている、方法。
【請求項51】
請求項50記載の方法であって、更に、
複数の管を用意し、前記第1層フィルム内に前記複数の管を形成するステップを備えている、方法。
【請求項52】
請求項50記載の方法において、前記少なくとも1つのセンサはワイヤレス・センサである、方法。
【請求項53】
請求項52記載の方法において、前記ワイヤレス・センサは、RFID(無線周波数識別)センサである、方法。
【請求項54】
請求項50記載の方法において、前記第1フィルム層の厚さは、2ナノメートルから100mmの範囲である、方法。
【請求項55】
請求項50記載の方法において、前記第2フィルム層の厚さは、10ナノメートルから50mmの範囲である、方法。
【請求項56】
請求項50記載の方法において、前記第2フィルム層の厚さは、10ナノメートルから20mmの範囲である、方法。
【請求項57】
請求項50記載の方法であって、更に、前記第1フィルム層と前記少なくとも1つのセンサとの間に、第4フィルム層を設けるステップを備えている、方法。
【請求項58】
請求項57記載の方法において、前記第4フィルム層はセンサ・コーティングである、方法。
【請求項59】
請求項50記載の方法であって、更に、前記少なくとも1つのセンサ上において前記第1層を前記第2層内に形成するために、超音波溶接プロセスを設けるステップを備えている、方法。
【請求項60】
請求項59記載の方法であって、更に、前記少なくとも1つのセンサ上において前記第1層を前記第2層内に圧入するために、制御した圧力をホーンから供給するステップを備えている、方法。
【請求項61】
請求項50記載の方法であって、更に、前記少なくとも1つのセンサ上において前記第1層を前記第2層内に形成するために、無線周波数溶接プロセスを設けるステップを備えている、方法。
【請求項62】
請求項50記載の方法であって、更に、前記少なくとも1つのセンサ上において前記第1層を前記第2層内に形成するために、熱積層溶接ステップを設けるステップを備えている、方法。
【請求項63】
請求項50記載の方法であって、更に、前記少なくとも1つのセンサ上において前記第1層を前記第2層内に形成するために、熱板溶接プロセスを設けるステップを備えている、方法。
【請求項64】
請求項50記載の方法であって、更に、前記少なくとも1つのセンサ上において前記第1層を前記第2層内に形成するために、射出成型プロセスを設けるステップを備えている、方法。
【請求項65】
請求項50記載の方法であって、更に、前記溶液のパラメータを測定するために、前記少なくとも1つのセンサに近接して、ピックアップ・アンテナを設けるステップを備えている、方法。
【請求項66】
請求項65記載の方法において、前記ピックアップ・アンテナを前記少なくとも1つのセンサに取り付ける、方法。
【請求項67】
請求項65記載の方法において、前記ピックアップ・アンテナを前記コンテナに機械的に取り付ける、方法。
【請求項68】
請求項65記載の方法において、前記ピックアップ・アンテナを前記コンテナに化学的に取り付ける、方法。
【請求項69】
請求項65記載の方法において、前記ピックアップ・アンテナを前記コンテナに化学的に取り付ける、方法。
【請求項70】
パラメータ測定システムの組み立て方法であって、
少なくとも1つのRFIDセンサを用意し、該少なくとも1つのRFIDセンサをコンテナの中に配置するステップと、
前記少なくとも1つのRFIDセンサ上にフィルム層を堆積するステップであって、前記フィルム層を前記コンテナ内にある溶液と接触させ、前記少なくとも1つのセンサが動作可能な電磁場を有するように構成する、ステップと、
所与の周波数範囲において測定した複素インピーダンスに基づいて、前記溶液の少なくとも1つのパラメータを測定するように、前記少なくとも1つのRFIDセンサを構成するステップと、
前記溶液の少なくとも1つのパラメータと、前記少なくとも1つのRFIDセンサのディジタルIDとを測定するために、前記少なくとも1つのRFIDセンサに近接してピックアップ・アンテナを設けるステップと、
を備えている、方法。
【請求項71】
請求項70記載の方法において、前記フィルム層は保護層である、方法。
【請求項72】
請求項70記載の方法において、前記フィルム層は検知層である、方法。
【請求項73】
請求項70記載の方法において、前記センサとは電気的に接触させずに、前記ピックアップ・アンテナを前記コンテナに取り付ける、方法。
【請求項74】
請求項70記載の方法において、前記ピックアップ・アンテナを前記コンテナに機械的に取り付ける、方法。
【請求項75】
請求項70記載の方法において、前記ピックアップ・アンテナを前記コンテナに化学的に取り付ける、方法。
【請求項76】
請求項70記載の方法において、前記ピックアップ・アンテナを前記コンテナに物理的に取り付ける、方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2010−510523(P2010−510523A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538484(P2009−538484)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/085199
【国際公開番号】WO2008/127429
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(598041463)ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・コーポレイション (43)
【住所又は居所原語表記】800 Centennial Avenue, P.O.Box 1327,Piscataway,New Jersey 08855−1327,United States of America
【Fターム(参考)】