説明

コンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法

【課題】異なるコンテンツ再生装置間で相互に、特別な操作をせずに、多様なコンテンツの再生を継続させることが可能なコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法を提供する。
【解決手段】コンテンツを記憶する記憶部10と、前記記憶部に記憶されている前記コンテンツを読み出すメディア制御部14と、ユーザ識別子、コンテンツ識別子、及び前記コンテンツの再生位置情報が記録された再生情報を格納する再生情報テーブル11と、前記再生情報の外部との入出力をするデータ入出力部12と、前記データ入出力部12に入力された再生情報を元に、前記コンテンツを再生制御するシステム制御部13と、前記メディア制御部14で読み出された前記コンテンツを、前記システム制御部の再生制御に従い出力する出力部17とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像や音楽などのコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、映像や音楽などのコンテンツを再生するコンテンツ再生装置は、あらかじめ複数のコンテンツをコンテンツ再生装置内に蓄積しており、再生時は、ユーザが選択した任意のコンテンツを再生する。また、コンテンツ再生装置には、再生を停止したときの停止位置が記憶されており、再生再開時に、前回のコンテンツ停止位置から再開することにより前回のコンテンツ再生を継続できるようにしているのもがある。
【0003】
この時、コンテンツ停止位置の位置情報には、複数の、コンテンツ情報とユーザ識別情報とがそれぞれ関連付けられていて、再生再開時にユーザ識別情報を照合することによって、ユーザ毎に各コンテンツの位置情報を特定できるようにしている。
【0004】
この位置情報、コンテンツ情報、及びユーザ識別情報は、コンテンツ再生装置毎に記憶されているが、ユーザが、コンテンツ再生装置を、あるコンテンツ再生装置から、他のコンテンツ再生装置に変更した場合、仮に、変更後のコンテンツ再生装置にも、変更前のコンテンツ再生装置が記憶していたコンテンツと同じコンテンツが記憶されていた場合であっても、位置情報がコンテンツ再生装置毎に異なるため、ユーザは再生を継続したいとき再生を再開する位置を、該当のコンテンツ再生装置に再設定しなければならなかった。
【0005】
そこで、再生途中のコンテンツを、別のコンテンツ再生装置で再生再開するときに、再生途中の位置に自動的にシークすることで、ユーザによる再生再開位置の再設定を不要としているコンテンツ再生装置がある。(例えば、特許文献1)
しかし、上記コンテンツ再生装置は、コンテンツ再生装置が、据え置き型コンテンツ再生装置と携帯型コンテンツ再生装置との組合せに限定されており、かつ、再生の継続方向が、携帯型コンテンツ再生装置から据え置き型コンテンツ再生装置に限定されていた。そのため、据え置き型コンテンツ再生装置から携帯型コンテンツ再生装置に再生を継続させることはできなかった。更に、再生対象のコンテンツは据え置き型コンテンツ再生装置で録画したコンテンツに限定されており、DVD(Digital Versatile Disk)やCD(Compact Disk)などの外部メディアのコンテンツには対応していなかった。
【特許文献1】特開2005−159439号公報(0009)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、異なるコンテンツ再生装置間で相互に、特別な操作をせずに、多様なコンテンツの再生を継続させることが可能なコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様のコンテンツ再生装置は、コンテンツを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記コンテンツを読み出すメディア制御部と、ユーザ識別子、コンテンツ識別子、及び前記コンテンツの再生位置情報が記録された第1の再生情報を格納する再生情報テーブルと、前記第1の再生情報を外部に出力するとともに、外部からの第2の再生情報を入力するデータ入出力部と、前記データ入出力部に入力された前記第2の再生情報を元に、前記コンテンツを再生制御するシステム制御部と、前記メディア制御部で読み出された前記コンテンツを、前記システム制御部の再生制御に従い再生する出力部とを有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様のコンテンツ再生方法は、コンテンツを記憶する記憶ステップと、前記記憶部に記憶されている前記コンテンツを読み出すステップと、ユーザ識別子、コンテンツ識別子、及び前記コンテンツの再生位置情報を、第1の再生情報として再生情報テーブルに格納するステップと、前記第1の再生情報を外部に出力するとともに、外部からの第2の再生情報を入力するステップと、前記データ入出力部に入力された前記第2の再生情報を元に、前記コンテンツを再生するステップと、前記記憶部で読み出された前記コンテンツを、前記システム制御部の再生制御に従い再生するステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、異なるコンテンツ再生装置間で相互に、特別な操作をせずに、多様なコンテンツの再生を継続させることが可能なコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツ再生システムの構成図である。図1を参照して、本実施の形態の全体構成について説明する。
【0011】
本実施の形態は、コンテンツ再生装置1及びコンテンツ再生装置2の少なくとも2台のコンテンツ再生装置で構成されるが、まず、コンテンツ再生装置1を用いてコンテンツ再生装置単体の動作について説明する。
【0012】
コンテンツ再生装置1は、例えば、携帯型端末であり、記憶部10を有する。記憶部10は、内部記憶部10aや外部記憶媒体ドライブ部10bなどで構成される。内部記憶部10aは、例えば、ハードディスクやメモリなどで構成される。外部記憶媒体ドライブ部10bは、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)ドライブやCD(Compact Disk)ドライブなどで構成される。
【0013】
また、コンテンツ再生装置1は、再生情報テーブル11を有しており、この再生情報テーブル11には、図2(a)に示すように、ユーザ識別子、コンテンツ識別子、再生再開位置などの再生情報が格納されており、ユーザ毎の各コンテンツの視聴状況が管理されている。
【0014】
例えば、ユーザからユーザ名が入力され、コンテンツの再生再開要求がなされると、コンテンツ再生装置1は、対応するユーザ識別子及びコンテンツ識別子を検索し、該当コンテンツを該当再生再開位置から再生する。そして、該当コンテンツを再生中に定期的、及び再生停止時に、再生情報をハードディスクもしくは内部メモリにある再生情報テーブル11に記録する。なお、コンテンツの再生が最後まで終わると、再生再開位置はコンテンツの先頭位置に設定される。
【0015】
更に、コンテンツ再生装置1は、アンテナ100とデータ入出力部12を有しており、アンテナ100を介し、データ入出力部12で他のコンテンツ再生装置と再生情報などの入出力を行う。
【0016】
次に、コンテンツ再生装置1及びコンテンツ再生装置2の、少なくとも2台のコンテンツ再生装置で構成される場合の本実施の形態の動作について説明する。
【0017】
本実施の形態において、コンテンツ再生装置1とコンテンツ再生装置2は、同じコンテンツをそれぞれの記憶部10、20に記録している。そして、コンテンツ再生装置1からコンテンツ再生装置2へ、当該再生情報をわたすことで、例えば、コンテンツ再生装置1で途中まで再生していたコンテンツの続きをコンテンツ再生装置2で継続的に再開する。これらの動作について以下に説明する。
【0018】
なお、コンテンツ再生装置1の記憶部10とコンテンツ再生装置2の記憶部20の構成は同一である必要はないが、記憶部10、20に記憶されたコンテンツ及びコンテンツ識別子は同一である必要がある。
【0019】
まず、図2(a)に示すように、例えば、コンテンツ再生装置1は、ユーザAによってコンテンツ1が「111」の位置まで再生されると、その「111」の位置をコンテンツ再生再開位置として再生情報テーブル11に記録する。
【0020】
次に、コンテンツ再生装置2が、コンテンツ再生装置1の存在を、アンテナ200で検知すると、コンテンツ再生装置2は、コンテンツ再生装置1へ再生情報の送信要求をし、その再生情報の送信要求を受信したコンテンツ再生装置1は、コンテンツ再生装置1のデータ入出力部12から、コンテンツ再生装置2のデータ入出力部22へ、コンテンツ再生装置1で記録された再生情報を、例えば無線通信により送信する。
【0021】
なお、再生情報のやりとりは、無線通信接続の他、有線通信接続や外部メモリを媒介してもよい。その場合は、アンテナ100は不要である。
【0022】
そして、コンテンツ再生装置2では、このコンテンツ再生装置1から受信した再生情報をもとに、ユーザに、ユーザ名の入力、及び、再生再開するか否かの選択を要求し、ユーザよりユーザ名が入力され、及び、再生再開要求がなされると、コンテンツ再生装置2は、前述のコンテンツ再生装置単体での動作と同様に動作することで、コンテンツ1の再生を、「111」の位置から再開する。
【0023】
図3(a)は、コンテンツ再生装置1の内部構成例を示すブロック図である。ここでは、図1におけるコンテンツ再生装置1を基に説明するがコンテンツ再生装置2についても同様である。以降、図3(a)を参照して、コンテンツ再生装置1の内部動作について説明する。
【0024】
まず、外部からデータ入出力部12に、再生情報及び、コンテンツの再生再開要求が入力されると、データ入出力部12はその再生再開要求をシステム制御部13に送信する。再生再開要求を受信したシステム制御部13は、入力された再生情報を参照して、メディア制御部14とデータ処理部15を制御し、該当ユーザの該当コンテンツを、該当再生再開位置から再開させる。なお、再生情報が入力されるタイミングは随時である。
【0025】
次に、システム制御部13からの制御指令を受けたメディア制御部14は、記憶部10に記憶されているコンテンツの中から該当コンテンツを選択し、読み出す。読み出されたコンテンツは、データ処理部15に送られ、データ処理部15は、読み出されたコンテンツをデコードし、再生情報に則した再生再開位置から、デコードされたコンテンツを出力制御部16に送信する。出力制御部16は、デコードされたコンテンツをオーディオデータやビデオデータなどとして出力部17に出力させる。
【0026】
コンテンツ再生再開後、ユーザ識別子、コンテンツ情報及び再生再開位置情報は、定期的または再生停止時などに再生情報テーブル11に記録される。
【0027】
なお、他のコンテンツ再生装置であっても、コンテンツ再生装置1が所有しているコンテンツと同じコンテンツ及びコンテンツ識別子を所有しているコンテンツ再生装置に対してであれば、無線接続や有線接続や外部メモリなどを媒介して当該再生情報を入力することで、コンテンツ再生機器1で再生停止した位置からコンテンツの再生を継続することができる。
【0028】
次に、図4を参照して、コンテンツ再生中のコンテンツ再生装置1の動作フローについて説明する。
【0029】
なお、以下に説明する各種判断は、システム制御部13にて行われるが、これに限るものではない、例えば、別途判断部を設けて、各種判断を実施してもよい。
【0030】
まず、ステップS1で再生情報を再生情報テーブル11に記録するための定期記録時間に達したか否かを判断し、定期記録時間に達していれば、ステップS2で再生情報をハードディスクもしくは内部メモリに記録し、ステップS3で再生情報の定期送信時間か否かを、また、ステップS4で特定キーが押下されたか否かを判断する。
【0031】
ここで、定期記録時間とは、定期的に再生情報を再生情報テーブル11に記録する時間のことであり、例えば、予めユーザによりシステム制御部に設定された時間(5秒間隔など)のことを意味する。また、定期送信時間とは、定期的に再生情報を外部に送信する時間のことであり、例えば、予めユーザによりシステム制御部に設定された時間(5秒間隔など)のことを意味する。
【0032】
ステップS3もしくはステップS4のいずれかの判断結果がYesの場合、ステップS5で、外部に再生情報の送信対象コンテンツ再生装置があるか否かを判断する。送信対象コンテンツ再生装置があると判断された場合は、ステップS7で、送信対象コンテンツ再生装置にステップS2で記録した再生情報を送信し、続いてステップS8で送信元の再生情報を削除する。
【0033】
そして、送信元コンテンツ再生装置に予め自動停止設定もしくは、自動電源断設定がなされているか否かをステップS9で判断し、なされている場合は、送信元コンテンツの再生を停止、又は送信元コンテンツ再生装置の電源を遮断して、終了する。
【0034】
また、再生情報の定期送信時間でもなく、更に、特定キーが押下されていなくても、ステップS6で送信対象のコンテンツ再生装置との外部接続が検知された場合は、ステップS7へ進み、以降は前述と同様である。
【0035】
一方、ステップS9で、自動停止設定もしくは、自動電源断設定がなされていないと判断された場合は、ステップS10へ進む。
【0036】
ステップS10では、外部から再生停止の要求があるか否か、もしくは入力電源断が発生したか否かの判断を行い、Noの場合は、ステップS1に戻り、前述のフローを繰り返す。なお、入力電源断の発生有無を判断する場合、コンテンツ再生装置1は、図3(b)に示すように内部バッテリー18を更に有する必要がある。
【0037】
一方、Yesの場合は、ステップS11で再生を停止し、続いてステップS12で再生情報をハードディスクもしくは内部メモリに記録した後、ステップS13で再生情報送信対象コンテンツ再生装置があるか否かを判断する。これは、例えば、再生情報の定期送信設定がなされず、また、特定キーも押下されず、更に、外部接続もされていない状態でコンテンツを再生しているときに、単にその再生を停止したタイミングでも再生情報を送信することを意味している。ここで、定期送信設定とは、例えば、予めユーザが、上述した定期送信時間を設定することを意味する。
【0038】
そして、ステップS13で再生情報の送信対象コンテンツ再生装置があると判断された場合は、ステップS14で、そのコンテンツ再生装置にステップS12で記録した再生情報を送信し、続いてステップS15で送信元の再生情報を削除し終了する。一方、再生情報の送信対象コンテンツ再生装置がないと判断された場合は、そのまま終了となる。
【0039】
なお、上述した動作フロー中に、再生情報送信エラー発生時のエラー回復処理を適宜入れても構わない。
【0040】
また、圧縮率や解像度が異なるコンテンツであってもコンテンツ識別子は同じでもよい。
【0041】
本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、同じコンテンツを記憶している複数のコンテンツ再生装置間において、一つのコンテンツ再生装置で途中まで再生したコンテンツの続きを、ユーザが特別な操作を行うことなく、容易に別のコンテンツ再生装置で継続して再生することが可能となる。バッテリー残量が少ない携帯型コンテンツ再生装置から、バッテリー残量が多い、別の携帯型コンテンツ再生装置に、容易にコンテンツの再生を継続的に切り替えたり、また、外出中に携帯型コンテンツ再生装置で再生していたコンテンツの再生を、帰宅後、自宅の据え置き型コンテンツ再生装置に、容易に継続的に切り替えたりすることができる。
【0042】
また、本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、定期的に再生情報を再生情報テーブルに記録するので、再生情報の記録を忘れることが無い。また、急に電源が遮断されたなどの突発的な事態が生じた場合でも、少なくともその事態が生じる一周期前の再生情報を記録しているので、実際の再生停止位置と記録した再生停止位置が大幅にずれることが無い。
【0043】
また、本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、再生情報を外部へ出力した後に、再生情報送信側のコンテンツ再生装置における該当コンテンツの再生を自動で停止できるので、消費電力を削減できる。
【0044】
また、本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、再生情報を外部へ出力した後に、再生情報送信側のコンテンツ再生装置の電源を遮断できるので、更に消費電力を削減できる。
【0045】
また、本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、再生情報を外部へ出力した後も、再生情報送信側のコンテンツ再生装置で同じコンテンツの再生を継続することで、複数のコンテンツ再生装置で同じコンテンツを同じ再生位置で再生することができ、例えば、携帯型コンテンツ再生装置同士で、同じコンテンツを同じ再生位置で共有して視聴することができる。
【0046】
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態に係るコンテンツ再生システムの構成図である。
【0047】
本実施の形態が、第1の実施の形態と異なるのは、コンテンツ再生装置の形態である。第1の実施の形態では、再生情報をやりとりするコンテンツ再生装置は、全て携帯型端末であったが、本実施の形態のコンテンツ再生装置は、一方は携帯型端末装置で、他方は車載型端末装置である。
【0048】
図5を参照して、本実施の形態の全体構成について説明する。なお、本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、携帯型のコンテンツ再生装置1と車載型のコンテンツ再生装置3の記憶部30の構成は同一である必要はないが、記憶部30に記憶されたコンテンツ及びコンテンツ識別子は同一である必要がある。
【0049】
まず、ユーザにより、携帯型のコンテンツ再生装置1で、コンテンツが再生され、第1の実施の形態と同様に、再生情報テーブル11にコンテンツ再生再開位置などが随時記録されている。
【0050】
そして、ユーザが同コンテンツをコンテンツ再生装置1で再生しながら車へ乗り込み、エンジンをかけると、車載型のコンテンツ再生装置3が、コンテンツ再生装置1の存在を、アンテナ300で検知し、コンテンツ再生装置3は、コンテンツ再生装置1へ再生情報の送信要求をし、その再生情報の送信要求を受信したコンテンツ再生装置1は、コンテンツ再生装置1のデータ入出力部12から、コンテンツ再生装置3のデータ入出力部32へ、コンテンツ再生装置1で記録された再生情報を、例えば無線通信により送信する。
【0051】
なお、再生情報のやりとりは、無線通信接続の他、有線通信接続や外部メモリを媒介してもよい。
【0052】
そして、コンテンツ再生装置3は、このコンテンツ再生装置1から受信した再生情報をもとに、ユーザに、ユーザ名の入力、及び、再生再開するか否かの選択を要求し、ユーザよりユーザ名が入力され、及び、再生再開要求がなされると、前述のコンテンツ再生装置単体での動作と同様に動作することで、コンテンツの再生を再開する。
【0053】
更に、コンテンツ再生装置3は、再生情報を受信したことにより、コンテンツ再生装置1へ再生停止要求を送信する。コンテンツ再生装置1は、コンテンツ再生装置3からの再生停止要求により再生を停止する。
【0054】
次に、図6(a)及び(b)を参照して、車がエンジンを始動してから、コンテンツを再生するまでの動作フローについて説明する。
【0055】
図6(a)は、携帯型コンテンツ再生装置1で再生していたコンテンツ1を、車載型コンテンツ再生装置3でも継続的に再生する場合の動作フローである。
【0056】
まず、ステップS21で、ユーザにより車のエンジンが始動されることにより、車載型コンテンツ再生装置3の電源が投入される。次に、ステップS22で外部に対し、再生情報の送信要求を行い、ステップS23で再生情報を受信したか否かの判断を行う。外部に携帯型コンテンツ再生装置1が存在し、例えば、コンテンツ1の再生情報を受信した場合は、ステップS24で、受信したコンテンツ1の再生情報を再生情報テーブル31に追加し、ステップS26へ進む。一方、外部に携帯型コンテンツ再生装置1が存在せず、再生情報を受信しなかった場合は、ステップS25で、既に記録済の再生情報テーブル31を参照し、ステップS26へ進む。
【0057】
ステップS26では、携帯型コンテンツ再生装置1で再生していたコンテンツ1の再生、または、再生情報を受信していない場合はコンテンツ1の再生を自動スタートするか否かをユーザに確認する。ユーザにより自動スタートが選択されれば、ステップS28でコンテンツ1を再生する。
【0058】
一方、ユーザにより自動スタートが選択されなければ、コンテンツ1を再生せずに、ステップS27でユーザからの手動による再生開始要求がなされてから、ステップS28でコンテンツ1を再生する。
【0059】
図6(b)は、携帯型コンテンツ再生装置1で再生していたコンテンツ1を、車載型コンテンツ再生装置3で継続的に再生するか、もしくは、それまで車載型コンテンツ再生装置で再生していたコンテンツ2をそのまま再生するか、のどちらかを選択する場合の動作フローである。
【0060】
ステップS31乃至ステップS35は、図6(a)のステップS21乃至ステップS25と同様であるので説明を省略する。
【0061】
ステップS36では、コンテンツ1を自動スタートするか否かをユーザに確認する。ユーザにより自動スタートが選択されれば、ステップS37でコンテンツ1を再生する。
【0062】
一方、ユーザにより自動スタートが選択されなければ、ステップ38でそれまで車載型コンテンツ再生装置で再生していたコンテンツ2をそのまま再生する。
【0063】
本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、同じコンテンツを記憶している携帯型コンテンツ再生装置と車載型コンテンツ再生装置間において、携帯型コンテンツ再生装置で途中まで再生したコンテンツの続きを、ユーザが特別な操作を行うことなく容易に、車載型コンテンツ再生装置で継続して再生することが可能となる。また、上述では、ユーザが車に乗り込む場合について述べたが、ユーザが車から降りる場合も同様であり、車載型コンテンツ再生装置で途中まで再生したコンテンツの続きを、ユーザが特別な操作を行うことなく容易に、再度携帯型コンテンツ再生装置で継続して再生することができる。
【0064】
また、本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、定期的に再生情報を再生情報テーブルに記録するので、再生情報の記録を忘れることが無い。また、急に電源が遮断されたなどの突発的な事態が生じた場合でも、少なくともその事態が生じる一周期前の再生情報を記録しているので、実際の再生停止位置と記録した再生停止位置が大幅にずれることが無い。
【0065】
また、本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、第1の実施の形態と同様に、再生情報を外部へ出力した後に、携帯型コンテンツ再生装置もしくは、車載型コンテンツ再生装置における該当コンテンツの再生を自動で停止できるので、消費電力を削減できる。
【0066】
また、本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、第1の実施の形態と同様に、再生情報を外部へ出力した後に、携帯型コンテンツ再生装置もしくは、車載型コンテンツ再生装置の電源を遮断できるので、更に消費電力を削減できる。
【0067】
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の第3の実施の形態に係るコンテンツ再生システムの構成図である。
【0068】
本実施の形態が、第1及び2の実施の形態と異なるのは、少なくとも2台のコンテンツ再生装置間において、それぞれの再生情報を交換する点である。例えば、第1の実施の形態では、コンテンツ再生装置1は、コンテンツ再生装置2へ、再生情報の送信のみを行い、一方で、コンテンツ再生装置2は、コンテンツ再生装置1から、再生情報の受信のみを行っていた。
【0069】
しかし、本実施の形態では、例えば、図7に示すように、コンテンツ再生装置1は、自身の再生情報をコンテンツ再生装置2に送信するとともに、コンテンツ再生装置2の再生情報を受信する。同様に、コンテンツ再生装置2は、コンテンツ再生装置1の再生情報を受信するとともに、自身の再生情報をコンテンツ再生装置1に送信する。つまり、コンテンツ再生装置1とコンテンツ再生装置2との間で再生情報を交換することになる。
【0070】
本実施の形態のコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法によれば、少なくとも2台のコンテンツ再生装置間において、再生情報を交換することができるので、例えば、携帯型コンテンツ再生装置でコンテンツを再生していたユーザが帰宅し、一方で、在宅していて据え置き型コンテンツ再生装置でコンテンツを再生していた別のユーザが外出するときに、それぞれの再生情報を交換することで、帰宅したユーザは据え置き型コンテンツ再生装置でコンテンツの再生を継続でき、かつ、外出するユーザは帰宅したユーザが使用していた携帯型コンテンツ再生装置で今まで再生していたコンテンツの再生を継続することができる。
【0071】
本発明は、上述した第1乃至第3の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々、変更して実施しても良い。
【0072】
例えば、図6(a)、(b)における自動スタートのフローを第1の実施の形態に適用しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツ再生システムの構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る再生情報テーブル11の図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツ再生装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツ再生装置の動作フロー図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るコンテンツ再生システムの構成図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るコンテンツ再生装置の動作フロー図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るコンテンツ再生システムの構成図である。
【符号の説明】
【0074】

1、2、3 コンテンツ再生装置
10、20、30 記憶部
10a、20a、30a 内部記憶部
10b、20b、30b 外部記憶媒体ドライブ部
11、21、31 再生情報テーブル
12、22、32 データ入出力部
100、200、300 アンテナ
13 システム制御部
14 メディア制御部
15 データ処理部
16 出力制御部
17 出力部
17a 表示部
17b スピーカ
18 内部バッテリー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記コンテンツを読み出すメディア制御部と、
ユーザ識別子、コンテンツ識別子、及び前記コンテンツの再生位置情報が記録された第1の再生情報を格納する再生情報テーブルと、
前記第1の再生情報を外部に出力するとともに、外部から第2の再生情報を入力するデータ入出力部と、
前記データ入出力部に入力された前記第2の再生情報を元に、前記コンテンツを再生制御するシステム制御部と、
前記メディア制御部で読み出された前記コンテンツを、前記システム制御部の再生制御に従い再生する出力部と
を有することを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記第1の再生情報を定期的に外部へ出力する手段を、更に有すること
を特徴とした請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
前記第1の再生情報を外部からの要求時に外部へ出力する手段を、更に有すること
を特徴とした請求項1又は2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記第1の再生情報を前記コンテンツの再生を停止したときに外部へ出力する手段を更に有すること
を特徴とした請求項1乃至3に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記第1の再生情報を外部へ出力した後に、前記コンテンツの再生を停止する手段を、更に有すること
を特徴とした請求項1乃至3に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
内部バッテリーと、
前記第1の再生情報を前記コンテンツ再生装置の電源遮断時に外部へ出力する手段と、を更に有すること
を特徴とした請求項1乃至4に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項7】
前記第1の再生情報を外部へ出力した後に、前記コンテンツ再生装置の電源を遮断する手段を更に有すること
を特徴とした請求項1乃至4に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項8】
前記第2の再生情報を前記コンテンツ再生装置の電源投入時に外部に対して送信要求する手段を、更に有すること
を特徴とした請求項1乃至7に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項9】
少なくとも2台の前記コンテンツ再生装置間において、それぞれの前記第1の再生情報を交換する手段を、更に有すること
を特徴とした請求項1乃至8に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項10】
コンテンツを記憶する記憶ステップと、
前記記憶部に記憶されている前記コンテンツを読み出すステップと、
ユーザ識別子、コンテンツ識別子、及び前記コンテンツの再生位置情報を、第1の再生情報として再生情報テーブルに格納するステップと、
前記第1の再生情報を外部に出力するとともに、外部からの第2の再生情報を入力するステップと、
前記データ入出力部に入力された前記第2の再生情報を元に、前記コンテンツを再生するステップと、
前記記憶部で読み出された前記コンテンツを、前記システム制御部の再生制御に従い再生するステップと
を有することを特徴とするコンテンツ再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−40124(P2010−40124A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−203300(P2008−203300)
【出願日】平成20年8月6日(2008.8.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】