説明

コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、無線基地局、及びコンテンツサーバー

【課題】ストリーミング配信を行うコンテンツデータを一元管理できるコンテンツ配信システムを提供する。
【解決手段】本発明に係るコンテンツ配信システム100は、コンテンツ配信システム100は、移動通信端末10と、移動通信端末10と無線通信を行う無線基地局12と、移動通信端末に提供されるコンテンツが保存され、公衆網13を介して無線基地局12と通信を行うコンテンツサーバー15と、を有している。無線基地局12は、図示しない他の通信端末より移動通信端末10に対して発呼があった場合に、コンテンツサーバー15に対してコンテンツを移動通信端末10にストリーミング配信を行うよう要求する。コンテンツサーバー15は、無線基地局12からストリーミング配信を行うよう要求されると、無線基地局12を介して移動通信端末10にコンテンツをストリーミング配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、無線基地局、及びコンテンツサーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、移動通信端末にプリインストールされていない着信音を外部からダウンロードするコンテンツ配信システムが知られている。近年では、着信音を再生するための着信音データは、高音質化に対応するためデータ量が増加する傾向にある。また、着うたフル(登録商標)などでは、着信音として1曲全てをデータ化するため、さらにデータ量が増加する。一方、小型化が求められている移動通信端末においては、今後も処理する着信音や映像のデータのサイズは増加する一方であり、移動通信端末内に着信音データ保存用のための大容量記録デバイスを持つことは、技術的に困難である。
【0003】
これに対し、特許文献1には、移動通信端末同士の通信を中継する無線基地局に着信音データを保存するデータベースを設ける技術が開示されている。移動通信端末は、無線基地局から配信された音楽データをストリーミング再生することで、着信音データ保存用のメモリを節約することができる。
【0004】
また、このようなコンテンツ配信システムに関する技術は、例えば特許文献2にも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−359664号公報
【特許文献2】特開2003−333106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されたシステムにおいては、無線基地局に設けられたデータベースに着信音データが保存されているため、無数に存在する無線基地局間で日々新進している音楽を互いに共有する必要があり、着信音データを一元管理することができないという問題がある。
【0007】
よって、本発明に係るコンテンツ配信システムの一態様は、移動通信端末に配信されるコンテンツを一元管理することができるコンテンツ配信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るコンテンツ配信システムの一態様は、移動通信端末と、前記移動通信端末と無線通信を行う無線基地局と、前記移動通信端末に提供されるコンテンツが保存され、公衆網を介して前記無線基地局と通信を行うコンテンツサーバーと、を有し、前記無線基地局は、他の通信端末より前記移動通信端末に対して発呼があった場合に、前記コンテンツサーバーに対して前記コンテンツを前記移動通信端末にストリーミング配信を行うよう要求し、前記コンテンツサーバーは、前記無線基地局からストリーミング配信を行うよう要求されると、前記無線基地局を介して前記移動通信端末にストリーミング配信する、ことを特徴とする。
【0009】
本発明に係るコンテンツ配信方法の一態様は、無線基地局と無線通信を行う移動通信端末に対して他の通信端末から発呼があった場合に、公衆網を介して前記無線基地局と通信を行うコンテンツサーバーから前記無線基地局を介して前記移動通信端末にコンテンツをストリーミング配信する、ことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る移動通信端末の一態様は、他の通信端末より移動通信端末に対して発呼があった場合に、前記移動通信端末にストリーミング配信するコンテンツが保存されたコンテンツサーバーに対して前記コンテンツを前記移動通信端末にストリーミング配信を行う要求する、ことを特徴とする。
【0011】
本発明に係るコンテンツサーバーの一態様は、移動通信端末に提供されるコンテンツが保存され、他の通信端末より前記移動通信端末に対して発呼があった場合にストリーミング配信を行うよう要求を受け付けると、前記無線基地局を介して前記移動通信端末に対し前記コンテンツをストリーミング配信する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、配信される着信音データを一元管理することができるコンテンツ配信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施の形態1にかかるコンテンツ配信システムの全体構成例を示す図である。
【図2】実施の形態1にかかるコンテンツ配信システムの移動通信端末10及び無線基地局12の構成例を示す図である。
【図3】実施の形態1にかかるコンテンツ配信システムの動作を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1にかかるコンテンツ配信システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態2にかかるコンテンツ配信システムの動作を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態3にかかるコンテンツ配信システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施の形態1]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかるコンテンツ配信システムの全体構成例を示す図である。
【0015】
本発明に係るコンテンツ配信システム100は、移動通信端末10と、移動通信端末10と無線通信を行う無線基地局12と、移動通信端末に提供されるコンテンツが保存され、公衆網13を介して無線基地局12と通信を行うコンテンツサーバー15と、を有している。
【0016】
無線基地局12は、図示しない他の通信端末より移動通信端末10に対して発呼があった場合に、コンテンツサーバー15に対してコンテンツを移動通信端末10にストリーミング配信を行うよう要求する。コンテンツサーバー15は、無線基地局12からストリーミング配信を行うよう要求されると、無線基地局12を介して移動通信端末10にコンテンツをストリーミング配信する。なお、他の通信端末は、固定電話、移動通信端末、又はインターネット電話等のいずれであってもよい。
【0017】
図1において、移動通信端末10は、無線基地局12と無線接続(Air Interface)によって通信する。無線基地局12は、無線ベアラを公衆網のデータ(VoIP(Voice Over Internet Protcol)等物理レイヤのデータ)に変換して、公衆網13と通信を行う。なお、公衆網13のオペレータについては、当業者にとってよく知られているため省略する。無線基地局12は、公衆網13を通して、図示しない他の通信端末とデータの送受信を行う。
【0018】
コンテンツサーバー15には、着信音データを保存したデータベースが設けられている。コンテンツサーバー15は、例えば、携帯電話通信会社で認証(許可)を受けているサーバーであり、公衆網13を通して無線基地局12とデータの送受信を行う。なお、コンテンツサーバー15から配信されるコンテンツとして、以下では移動通信端末10の使用者に着信を報知する着信報知情報である着信音を例として説明を行う。なお、本発明はこれに限られず、コンテンツは動画などの映像であってもよいし、着信音と映像の両方を含んでいてもよい。
【0019】
図2は、実施の形態1にかかるコンテンツ配信システム100の移動通信端末10及び無線基地局12の詳細な構成例を示す図である。移動通信端末10は、メモリ101、CPU/MPU(Control Processing Unit/Micro Processing Unit)102、及び記録デバイス103を備えている。CPU/MPU102は、データ処理用のプロセッサである。CPU/MPU102は、ワークエリアとしてメモリ101を使用する。記録デバイス103には、予め記憶されたコンテンツが記録されている。具体的には、記録デバイス103には、着信音データであるプリインストール着信音データが保存されている。
【0020】
メモリ101には、コンテンツサーバー15に保存された着信音データのうち、移動通信端末10が利用可能な着信音データの索引情報(Index)が記録されている。ここで索引情報とは、コンテンツ(着信音データ)をストリーミング配信するために用いられる情報であり、コンテンツの識別情報、若しくは、移動通信端末10の識別情報等である。
【0021】
無線基地局12は、移動通信端末10と通信を行うためのチャネルを割当てるチャネル割当部110及び、通信速度を動的に変更するための帯域制御部111、及び電力を制御する送信電力制御部112を備えている。
【0022】
なお、図1では、無線基地局12が公衆網13を通して他の通信端末やコンテンツサーバー15と接続されるが、公衆網13でなく電話通信会社等オペレータ固有の専用回線であっても良い。
【0023】
次に、他の通信端末から移動通信端末10に発呼する際のコンテンツ配信システム100の動作を、図3に示すタイムチャートを使用して説明する。説明では、公衆網13を介して移動通信端末10と通信を行う他の通信端末を固定電話として説明を行う。なお、この固定電話は、前述したように他の移動通信端末でもよく、また、インターネット電話であってもよい。
【0024】
図3において、移動通信端末10の使用者は、コンテンツサーバー15に着信音にしたい着信音(コンテンツ)があると、コンテンツサーバー15に対して該当着信音を使用したい旨のコンテンツ使用要求を、無線基地局12を経由してコンテンツサーバー15に行う(S1)。
【0025】
コンテンツサーバー15は、コンテンツ使用要求を送信した移動通信端末10が不正なものでないかを確認し、不正でなければ該当移動通信端末の認証登録を行う(S2)。そして、認証登録が完了すると当該移動通信端末10に対してコンテンツの使用許可を示すコンテンツ使用許可を送信する(S3)。
【0026】
コンテンツサーバー15からコンテンツ使用許可を受信した移動通信端末10は、移動通信端末10内のメモリ101にコンテンツ(着信音)の索引情報Indexを登録する(S4)。索引情報Indexの登録後、移動通信端末10は、該当コンテンツを着信音に設定する。
【0027】
ここで、固定電話の使用者が、移動通信端末10の使用者に対して電話をかけた場合には、固定電話から移動通信端末10が位置登録されている無線基地局12に対して、発呼のメッセージが送られる(S5)。
【0028】
固定電話から発呼のメッセージを受けた無線基地局12では、チャネル割当部110が移動通信端末10に対して着信があったことを報知するメッセージを送信するために、無線基地局12の空きチャネルを割り当てる(S6)。空きチャネルの割り当てが完了すると、無線基地局12の送信電力制御部112は、移動通信端末10への送信電力制御を行う(S7)。そして、送信電力制御部112によって制御された電力で移動通信端末10に対して着信を報知するメッセージを出力する(S8)。
【0029】
無線基地局12から着信の報知を受けた移動通信端末10は、着信に設定されている着信音の索引情報(Index)を検索し(S9)、コンテンツサーバー15に対して該当着信音のストリーミング配信要求を行う(S10)。
【0030】
一方、移動通信端末10からコンテンツサーバー15への配信要求のメッセージを受けた無線基地局12は、ストリーミング配信用に動的に帯域を確保する(S11)。帯域が確保できた後、無線基地局12はコンテンツサーバー15にストリーミング配信要求を行う(S12)。コンテンツサーバー15は、無線基地局12からストリーミング配信要求を受け付けると、移動通信端末10によって配信要求された着信音をストリーミング配信する(S13)。
【0031】
配信されたコンテンツは、移動通信端末10の記録デバイス103に保存される。移動通信端末10は、送られてきたストリーミング配信データをメモリ101内に展開し(S14)、着信音を鳴らす(S15)。
【0032】
そして、移動通信端末10の使用者が着信に応答すると(S16)、移動通信端末10は無線基地局12に応答のメッセージを送信する(S17)。応答のメッセージを受信した無線基地局12は、通話用に帯域を制御する(S18)。具体的には、移動通信端末10が通常通話であれば、帯域を通話帯域まで減らす。また、TV電話など映像を伴う高速通信時は、帯域を維持する。
【0033】
次に、固定電話から移動通信端末10に発呼をした後、無線基地局12がストリーミング配信可能な帯域が確保できない場合のコンテンツ配信システム100の動作を図4に示すタイムチャートを使用して説明する。
【0034】
図4において、移動通信端末10からコンテンツサーバー15にコンテンツの使用許可を行うまでは前述と同じであるため、ステップS1〜S9までの説明については省略する。固定電話から着信があった場合、移動通信端末10は、着信音を鳴らすため、無線基地局12に対してストリーミング配信要求を行う(S10)。ストリーミング配信要求を受けた無線基地局12は、ストリーミング配信を行うため、チャネルを割り当て、ストリーミング配信が可能になるまでの帯域を動的に変化させ、送信電力を上げる等の送信制御を試みる。
【0035】
ここで、無線基地局12が、ストリーミング配信を行えるだけの帯域が確保できないと判断した場合や、無線基地局12において使用する総送信電力が過大となっている場合には(S21)、移動通信端末10に対してストリーミング配信ができない旨を示すストリーミング不可のメッセージを送る(S22)。無線基地局12よりストリーミング不可のメッセージを受信した移動通信端末10は、移動通信端末10にプリインストールされている着信音を記録デバイス103から検索する(S23)。そして、検索された着信音データをメモリ101に展開し(S24)、着信音を鳴らす(S25)。
【0036】
このように、本実施の形態1は、コンテンツ(着信音)をコンテンツサーバーからストリーミング配信するので、移動通信端末10内の記録デバイスの容量を軽減することができる。また、着信音データは、コンテンツサーバー15に保存されているため、無線基地局12に着信音のためのデータベースを設けることなく、コンテンツサーバー15において着信音データを一元管理することができる。
【0037】
また、コンテンツをストリーミング配信する際の移動通信端末10と無線基地局12が通信を行う周波数帯域を動的に変化させることで、通信速度を高速化することができる。よって、着信音を一旦移動通信端末10の記録デバイス103に保存しなくても、移動通信端末10においてコンテンツサーバー15から配信されたコンテンツをストリーミング再生することができる。また、コンテンツ配信システム100のオペレータ側は、帯域の閾値を無線基地局12別に設定することが出来るため、緊急時等に帯域を制限することも可能となる。
【0038】
また、ストリーミング配信時に無線基地局12が一時的に使用する周波数帯域を増やし、ストリーミング配信後は使用する周波数帯域を再制御することで、不要になった帯域を減らすことができ、他の通信がこの周波数帯域を再利用することができる。また、移動通信端末10は、コンテンツの索引情報であるIndexを保存しているだけなので、従来の移動通信端末10の記録デバイス103の容量のままで再生できる着信音の曲数を増加させることができる。
【0039】
また、無線基地局12で帯域制限を行えるため、携帯通信会社等のオペレータ側で、無線基地局12を個別に帯域調整することが可能となる。また、コンテンツサーバー15の管理者であるコンテンツ会社は、着信数をカウントできるため、着信データの課金を従量制、無制限で調整することも可能になる。また、コンテンツ会社は、配信される音楽の著作権等の管理を一元化することができる。また、携帯通信会社においても、本システムを使用することによってストリーミング配信専用の課金制度を別途設けることもできる。
【0040】
今後、無線基地局12と移動通信端末10間の帯域は、動的に制御可能となり、通信速度が速くなると予想される。そこで、本実施形態のように、コンテンツ配信システムをHSPA(High Speed Packet Access)及びLTE(Long Term Evolution)等に対応させることで高速通信が可能となる。そのため、今まで移動通信端末内に着信音データを取り込んでいたものが、本実施形態を利用することで、着信音のデータを保存せずにストリーミング配信が行える。このため移動通信端末10内の記録デバイス103の容量を少なくでき、また、着信音の設定曲数が多くできる。
【0041】
[実施の形態2]
次に、図5を用いて本発明の実施の形態2にかかるコンテンツ配信システムについて説明する。なお、全体構成例については、図1、図2に示される実施の形態1と略同一構成であるためその説明を省略する。実施の形態2では、移動通信端末10がストリーミング配信要求を無線基地局12に送る部分についてさらに工夫している。
【0042】
本実施の形態2においては、予め移動通信端末10は、コンテンツサーバー15にコンテンツの使用許可をとっておく。そして、図5に示すように、移動通信端末10が電源をONにしたとき、若しくは、他の無線基地局12から無線基地局12にハンドオーバーした時に(S31)、無線基地局12は、コンテンツサーバー15に対し移動通信端末10の位置情報の登録を行うと共に、ストリーミング配信対応機種であることの登録を行う(S32)。無線基地局12は、移動通信端末10の位置情報及び機種情報を登録する(S33)。
【0043】
ここで、固定電話から移動通信端末10に発呼があった場合には(S34)、着信を報知するメッセージの前に、使用する帯域を設定するためにチャネル割当てを行う(S35)。そして、ストリーミング配信が可能になるまで帯域を動的に変化させ、及び送信電力を上げる等の送信制御を試みる。無線基地局12は、ストリーミング配信を行うのに十分な帯域を確保できなかった等、ストリーミング配信が不可能であると判断した場合には(S36)、移動通信端末10に対して着信があった旨を報知するメッセージと共に、コンテンツのストリーミング配信ができない旨のメッセージを送出する(S37)。
【0044】
ストリーミング配信が不可である旨のメッセージを受信した移動通信端末10は、移動通信端末10内のプリインストールされた着信音データを検索する(S23)。そして検索されたプリインストール着信データをメモリ101内に展開し(S24)、着信音を鳴らす(S25)。
【0045】
このように無線基地局12において、移動通信端末10がストリーミング配信可能な機種であるか否かを認識することで、他の通信端末から発呼があった移動通信端末10が、ストリーミング配信の対応機種か否かを無線基地局10が判断することができる。これにより、移動通信端末10がストリーミング配信の対応機種である場合には、無線基地局12は、コンテンツサーバー15と通信する前に帯域の確保を行うことができ、帯域不足等でストリーミング配信が出来ない場合には、その旨を移動通信端末10に知らせることが出来る。このため、実施の形態1において無線基地局12と移動通信端末10との間でのメッセージのやり取りや(ステップS9、S10)、無線基地局12とコンテンツサーバー15間の不要なメッセージのやり取りを減らすことができる。
【0046】
[実施の形態3]
次に、図6を用いて本発明の実施の形態3に係るコンテンツ配信システムの構成例について説明する。なお、全体構成例については、実施の形態1と略同一構成であるためその説明を省略する。実施の形態3の特徴は、図6に示すように、移動通信端末10からコンテンツサーバー15に対してストリーミング配信要求があり、コンテンツサーバー15の処理の負荷が高かった場合には、無線基地局12からストリーミング配信不可のメッセージを送信するのではなく、コンテンツサーバー15からストリーミング配信不可のメッセージを返すことを特徴とする。なお、ステップS1〜S11については、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0047】
図6に示すように、コンテンツサーバー15が無線基地局12より着信音ストリーミング配信要求を受け取ったときに(S12)、コンテンツサーバー15に高負荷がかかっている場合には(S40)、コンテンツサーバー15は、コンテンツの使用を不許可とするメッセージを移動通信端末10に対して送信する(S41)。これを受け取った移動通信端末10は、記録デバイス103内のプリインストール着信データを検索し(S23)、着信データをメモリ101内に展開することで(S24)、着信音を鳴らす(S25)。
【0048】
このように、コンテンツサーバー15に高負荷がかかった場合には、コンテンツサーバー15から移動通信端末10にストリーミング配信ができない旨の通知をすることで、コンテンツサーバー15のコンテンツ配信機能が動作しない場合であっても、移動通信端末10は、内部に保存された着信音データをメモリ内に展開して着信音を鳴らすことができる。
【0049】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0050】
10 移動通信端末
12 無線基地局
13 公衆網
15 コンテンツサーバー
100 コンテンツ配信システム
101 メモリ
102 CPU/MPU
103 記録デバイス
110 チャネル割当部
111 帯域制御部
112 電力制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信端末と、前記移動通信端末と無線通信を行う無線基地局と、前記移動通信端末に提供されるコンテンツが保存され、公衆網を介して前記無線基地局と通信を行うコンテンツサーバーと、を有し、
前記無線基地局は、他の通信端末より前記移動通信端末に対して発呼があった場合に、前記コンテンツサーバーに対して前記コンテンツを前記移動通信端末にストリーミング配信を行うよう要求し、
前記コンテンツサーバーは、前記無線基地局からストリーミング配信を行うよう要求されると、前記無線基地局を介して前記移動通信端末に対し前記コンテンツをストリーミング配信する
コンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記移動通信端末は、前記無線基地局から前記他の通信端末より前記移動通信端末に対して発呼があった旨の報知を受けると、前記無線基地局を介して前記コンテンツサーバーに対しストリーミング配信を要求する
請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記移動通信端末は、前記コンテンツを索引する索引情報を保存する記憶部を備え、前記ストリーミング配信の要求に際して前記記憶部に保存された前記索引情報を前記無線基地局を介して前記コンテンツサーバーに送信し、
前記コンテンツサーバーは、前記移動通信端末より受け取った前記索引情報に対応する前記コンテンツをストリーミング配信する
請求項1又は2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記無線基地局は、前記コンテンツサーバーから配信された前記コンテンツを前記移動通信端末に送信するために使用する周波数帯域を割り当てる
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
前記移動通信端末は、コンテンツが保存された記録部を備え、前記無線基地局から前記他の通信端末より前記移動通信端末に対して発呼があった旨の報知を受け取った後に前記コンテンツサーバーから前記コンテンツがストリーミング配信されない場合には、前記記録部に保存された前記コンテンツを再生する
請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記無線基地局は、前記コンテンツを前記移動通信端末に送信するために使用する前記周波数帯域を確保できないときは、前記移動通信端末に対して前記コンテンツを配信できない旨を通知する
請求項4又は5に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
前記コンテンツサーバーは、前記移動通信端末に対して前記コンテンツをストリーミング配信できない場合には、前記移動通信端末に対して前記コンテンツをストリーミング配信できない旨を通知する
請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項8】
無線基地局と無線通信を行う移動通信端末に対して他の通信端末から発呼があった場合に、公衆網を介して前記無線基地局と通信を行うコンテンツサーバーから前記無線基地局を介して前記移動通信端末にコンテンツをストリーミング配信する
コンテンツ配信方法。
【請求項9】
前記コンテンツを識別する索引情報を前記コンテンツサーバーに送信し、
前記索引情報に対応する前記コンテンツを前記無線基地局を介して前記移動通信端末にストリーミング配信する
請求項8に記載のコンテンツ配信方法。
【請求項10】
前記コンテンツをストリーミング配信するために使用する周波数帯域を割り当てる
請求項8又は9に記載のコンテンツ配信方法。
【請求項11】
前記他の通信端末より前記移動通信端末に対して発呼があった場合に、前記コンテンツサーバーから前記コンテンツがストリーミング配信されない場合には、前記移動通信端末に予め保存された前記コンテンツを再生する
請求項8乃至10のうちいずれか1項に記載のコンテンツ配信方法。
【請求項12】
前記コンテンツを前記移動通信端末に送信するために使用する前記周波数帯域を確保できないときは、前記移動通信端末に対して前記コンテンツを配信できない旨を通知する
請求項10又は11に記載のコンテンツ配信方法。
【請求項13】
前記コンテンツサーバーから前記移動通信端末に対して前記コンテンツをストリーミング配信できない場合には、前記移動通信端末に対して前記コンテンツをストリーミング配信できない旨を通知する
請求項8乃至12のうちいずれか1項に記載のコンテンツ配信方法。
【請求項14】
他の通信端末より移動通信端末に対して発呼があった場合に、前記移動通信端末にストリーミング配信するコンテンツが保存されたコンテンツサーバーに対して前記コンテンツを前記移動通信端末にストリーミング配信を行うよう要求する
無線基地局。
【請求項15】
前記コンテンツをストリーミング配信するために使用する周波数帯域を設定する
請求項14に記載の無線基地局。
【請求項16】
前記コンテンツを前記移動通信端末に送信するために使用する前記周波数帯域を確保できないときは、前記移動通信端末に対して前記コンテンツを配信できない旨を通知する
請求項14又は15に記載の無線基地局。
【請求項17】
移動通信端末に提供されるコンテンツが保存され、他の通信端末より前記移動通信端末に対して発呼があった場合にストリーミング配信を行うよう要求を受け付けると、前記無線基地局を介して前記移動通信端末に対し前記コンテンツをストリーミング配信する
コンテンツサーバー。
【請求項18】
前記移動通信端末に対して前記コンテンツをストリーミング配信できない場合には、前記移動通信端末に対して前記コンテンツをストリーミング配信できない旨を通知する
請求項17に記載のコンテンツサーバー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−165020(P2010−165020A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−4644(P2009−4644)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】