説明

コンディショニングシャンプー組成物

少なくとも1種の界面活性剤、約0.05m2/s(約50,000cst)未満の内相粘度を有するシリコーンオイルであって、前記シリコーンオイルは、約0.15μm未満の平均粒径を有する粒子の予備形成されたマイクロエマルションとして存在するシリコーンオイル、カチオン性付着ポリマー、水性キャリア及び所望により安定化剤を含むシャンプー組成物は、毛髪及び/又は皮膚に優れたコンディショニングをもたらすと同時に優れた保存安定性及び高い光学的透明性又は半透明性ももたらす、実質的に透明なシャンプー組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシャンプー組成物に関し、特にアニオン性界面活性剤系、シリコーンのマイクロエマルション、及びカチオン性セルロース又はグアー付着ポリマーを含む、シャンプー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
洗浄性界面活性剤とコンディショニング剤との種々の組み合わせを含むシャンプー組成物が既知である。これらの製品は典型的には、シリコーン、炭化水素油、脂肪酸エステル又はこれらの組み合わせのような、コンディショニング剤と組み合わせた、アニオン性洗浄界面活性剤を含む。これらの製品は、毛髪及び皮膚のコンディショニング性能及び洗浄性能の全てを単一のパーソナルケア製品から都合よく得る手段として、消費者の間で、より人気が高まってきた。
【0003】
しかし多くのシャンプー組成物は、洗浄プロセス中に、コンディショニング剤の毛髪及び皮膚上への十分な付着を提供しない。こうした付着がない場合、大部分のコンディショニング剤は洗浄プロセス中に洗い流されるので、コンディショニング効果をほとんど又は全くもたらさない。コンディショニング剤の毛髪及び皮膚上への十分な付着がない場合、十分なコンディショニング性能を提供するためには、パーソナル洗浄組成物中に比較的高濃度のコンディショニング剤が必要となり得る。しかし、高濃度のコンディショニング剤は、原料価格を上げ、泡立ちを減らし、また製品安定性への懸念を提示し得る。
【0004】
コンディショニング剤の良好な付着を得ることは、シャンプー中の洗浄性界面活性剤の作用のために、さらに複雑である。洗浄性界面活性剤は、毛髪及び皮膚から、油、脂、汚れ、及び粒子状物質を取り除く又は除去するように設計されている。その際に、洗浄性界面活性剤は、コンディショニング剤の付着をも妨げかねず、付着した及び付着していないコンディショニング剤の両方をすすぎの間に除去しかねない。このことは、すすぎ後の毛髪及び皮膚上へのコンディショニング剤の付着をさらに低下させ、従ってコンディショニング性能をさらに低下させる。
【0005】
コンディショニング剤の付着を改善するための1つの既知の方法は、特定のカチオン性付着ポリマーの使用を伴う。これらのポリマーは、カチオン性置換基により修飾された天然セルロース系又はグアーポリマーであってもよい。最適化された界面活性剤系と組み合わせて、十分な電荷密度及び分子量を有するポリマーを選択することは、コンディショニング剤の十分な付着につながる。このようなより高い付着系中のシリコーンが、高内相粘度を有する時、シャンプー洗浄性の低下、コンディショナー蓄積(buildup)、及びヘアスタイルのボリューム低下の点で、性能が代償として損なわれることに気付く消費者もいる。高内相粘度とは、0.05m2/s(50,000cst)を超える粘度、特に0.1m2/s(100,000cst)を超える粘度をいう。シリコーン付着の低下は、これらの欠点を低下させるであろうが、所望の毛髪コンディショニング効果をもまた低下させてしまうであろう。従って、結果としてボリュームの低下及びシャンプーの洗浄特性への不満感につながる蓄積(buildup)とならないような、シャンプー組成物のコンディショニング性能の改善への要求が、依然として存在する。
【0006】
さらに、近年確認された、要求が満たされていない消費者の要求は、光学的に透明(optically clear)又は少なくとも透けて見え(transparent)、洗浄面での犠牲、蓄積(buildup)、又は意図するヘアスタイルのボリュームの低下につながらず、保存安定性があるシャンプーから、十分なコンディショニング性能を送達する能力である。このコンディショニングをもたらすために、毛幹上に付着したシリコーンオイルの分散液滴を使用する試みが、これまでになされてきている。しかし、このような試みは、不十分なコンディショニング、コンディショニング剤の蓄積(buildup)、スタイルボリュームの低下、又は製品透明性の低下及び/若しくは時間とともに容認できないシャンプー粘度の低下という形の製品不安定性という結果をもたらしてきた。
【0007】
シリコーンのような油性化粧剤は、マイクロエマルション化を用いて、化粧品用組成物に組み込むことができ、それによりシリコーンは、粒径が約0.15μm以下の、安定に乳化された液滴として存在することは、当該技術分野において既知である。
【0008】
しかし、コンディショニングオイルのマイクロエマルション化粒子が化粧品用組成物に組み込まれているという形状のまさにその性質上、得られるコンディショニング効果は、意図した箇所(すなわち毛髪又は皮膚)への付着度が悪いため、しばしば制限される。例え十分な付着が達成されたとしても、結果として洗浄の低下、製品の蓄積(build up)及び/又はボリュームの低下がしばしば起こる。加えて、製品の透明性及び/又は時間とともに起こる粘度の大幅な低下のような保存安定性の問題がこの方法によく起こる。
【0009】
さらに、当該技術分野において、より高い内相粘度(>0.05m2/s(50,000cst))のシリコーンを使用して、透明なコンディショニングシャンプーを提供する試みがなされてきた。これらの高粘度材料の使用は、いくつかの技術的課題を提起する。主な技術的課題は、上述した洗浄性の低下、製品の蓄積(buildup)、及びボリュームの低下である。さらに、低内相粘度(0.015m2/s(15,000cst))のシリコーンを使用して、透明なコンディショニングシャンプーを提供する試みがなされてきた。これまで、より低粘度の材料の使用は、コンディショニング性能の代償及び/又は粘度安定性の代償という結果をもたらしてきた。コンディショニング性能の欠如は、ポリマーと界面活性剤系との不適当な組み合わせの結果、シリコーン付着の悪化をもたらすからであると思われる。さらに、これらの試みは、シャンプー粘度が比較的短期間で著しい低下を示し、非常に不安定な製剤になる、という結果をもたらしてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、毛髪及び/又は皮膚に優れたコンディショニング効果を与える実質的に透明なシャンプー組成物への要求は、依然として存在する。また、長期保存後にも安定/実質的に透明のままである実質的に透明なシャンプー組成物への要求も、依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、毛髪及び/又は皮膚に優れたコンディショニングをもたらすと同時に優れた保存安定性及び所望により高い光学的透明性又は半透明性ももたらすシャンプー組成物を提供することにより、前述の要求を満たす。低粘度マイクロエマルション化シリコーンオイルを、カチオン性付着ポリマーと組み合わせることにより、これらの効果が得られる。
【0012】
本発明に従って、
(a)約2重量%〜約35重量%の少なくとも1種の界面活性剤、(b)約0.05m2/s(約50,000cst)未満の内相粘度を有する0.01重量%〜10重量%のシリコーンオイルであって、前記シリコーンオイルは、約0.15μm未満の平均粒径を有する粒子の予備形成されたマイクロエマルションとして存在し、該エマルションは、水、界面活性剤及び該粒子を含み、シャンプー組成物全体の界面活性剤のモル当量は、該予備形成されたマイクロエマルション中の界面活性剤のモル当量以上であるシリコーンオイル、(c)少なくとも約800,000の分子量を有するカチオン性セルロースポリマー、並びに少なくとも800,000の分子量及び少なくとも0.1meq/gの電荷密度を有するカチオン性グアーポリマーから成る群から選択される0.01重量%〜10重量%のカチオン性付着ポリマー、(d)水性キャリア、並びに(e)所望により0重量%〜5重量%の安定化剤を含むシャンプー組成物が提供される。
【0013】
(e)所望により0重量%〜5重量%の安定化剤。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本明細書は、本発明を詳しく指摘し明確に請求する特許請求の範囲でまとめられるが、本発明は、以下の説明からより良く理解されるものと考えられる。
【0015】
本発明のシャンプー組成物は、少なくとも1種の洗浄性界面活性剤、シリコーンオイルマイクロエマルション、カチオン性付着ポリマー、及び水性キャリアを含む。これらの必須成分のそれぞれ、並びに好ましい又は任意の構成成分は、以下に詳しく記載される。
【0016】
特に指定されない限り、%、部、及び比率は全て、本発明の組成物の総重量に基づいている。このような全ての重量は、記載した成分に関する限り、活性レベルに基づくものであり、そのため特に指定されない限り、市販材料に含まれる可能性のある溶媒又は副産物を含まない。
【0017】
特に指定されない限り、本明細書で使用される分子量は全て、g/molとして表される重量平均分子量である。
【0018】
本明細書で使用される「電荷密度」という用語は、ポリマーが構成されるモノマー単位における正電荷数と前記モノマー単位の分子量との比をいう。電荷密度は、一般的にグラムあたりのミリ当量で表される。ポリマー分子量を乗じた電荷密度は、所与のポリマー鎖における正に荷電した部位の数を決定する。
【0019】
本明細書で「含む」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を加えることができることを意味する。この用語は、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語を包含する。本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載される本発明の必須要素及び限定、並びに本明細書に記載されるいかなる追加又は任意の成分、構成成分、工程、若しくは限定をも含む、それらから成る、及びそれらから本質的に成ることができる。
【0020】
本明細書で使用される「ポリマー」という用語は、1種類のモノマーの重合によって製造されるか、又は2種類(すなわち、コポリマー)若しくはそれより多くの種類のモノマーよって製造される物質を含むものとする。
【0021】
本明細書で使用される「ヒトの毛髪への適用に適する」という用語は、このように記載された組成物又はその構成成分が、過度の毒性、不適応性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトの毛髪及び頭皮及び皮膚と接触して用いられるのに好適であることを意味する。
【0022】
本明細書で使用される「実質的に透明(clear)」という用語は、任意の標準UV分光光度計を用いて、染料及び着色剤が存在しない状態で測定した時、組成物が、600nmにおいて少なくとも約75%の透過という透明パーセントを有することを意味する。
【0023】
本明細書で使用される「保存安定」という用語は、圧力101kPa(1気圧)、相対湿度50%、及び25℃で少なくとも6ヶ月保存した時に、又は温度45℃で高速経時に近似させて2週間保存した時に、組成物が、染料及び着色剤が存在しない状態で測定した時、600nmにおいて少なくとも約70%の透過という透明性のレベルを維持していることを意味する。また「保存安定」という用語は、101kPa(圧力1気圧)、相対湿度50%、25℃で少なくとも6ヶ月保存した時に、又は温度45℃で高速経時に近似させて2週間保存した時に、最終シャンプー組成物の粘度がシャンプー組成物の初期粘度の40%を超えて下がらないというシャンプー粘度安定性を意味し得る。
【0024】
測定されたシリコーンの内相粘度は、シリコーンオイル自体の粘度であり、エマルション又は最終シャンプー組成物の粘度ではない。シリコーンの内相粘度を測定するには、初めにエマルションは、マイクロエマルション中の担体(すなわち水)及び界面活性剤から、シリコーンオイルが相分離するよう破壊される必要がある。一般に、シリコーンエマルションの破壊は、実質的にシリコーンに可溶性ではない十分な量の溶媒(例えばイソプロパノール)の添加によって、又はイソプロパノールの添加に続いてアセトンの添加を行うという段階的な手順によって達成される。担体及び界面活性剤からのシリコーンオイルの物理的な分離の後、標準的な粘度測定技術を使用してよい。好ましい粘度測定技術は、ブルックフィールドコーン(Brookfield Cone)及びプレート粘度計(Plate viscometer)の使用を伴い、25℃で測定される。
【0025】
A.界面活性剤
本発明のシャンプー組成物は、アニオン性界面活性剤系を含む。界面活性剤成分は、組成物に洗浄性能を付与するために含まれる。同様に界面活性剤成分は、エトキシル化界面活性剤及びサルフェート、並びに所望により双極性若しくは両性界面活性剤、追加の界面活性剤、又はこれらの組み合わせを含む。このような界面活性剤は、本明細書に記載される必須成分と物理的及び化学的に適合すべきであり、又はさもなければ製品の安定性、審美性、若しくは性能を過度に損なうべきではない。
【0026】
本明細書のシャンプー組成物中に用いるのに好適なアニオン性界面活性剤成分としては、へアケア又は他のパーソナルケア組成物中への使用に既知のものが挙げられる。シャンプー組成物中のアニオン性界面活性剤成分の濃度は、所望の洗浄性能及び起泡性能を提供するのに十分であるべきであり、一般にシャンプー組成物の約2重量%〜約35重量%、好ましくは約5重量%〜約25重量%の範囲である。
【0027】
本シャンプー組成物に用いられるのに適した好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートである。これらの物質は、それぞれ式、ROSO3M及びRO(C24O)xSO3Mを有し、式中、Rは炭素原子約8〜約18個のアルキル又はアルケニルであり、xは約1〜約10の値を有する整数であり、Mはカチオンであり、例えばアンモニウム、トリエタノールアミンのようなアルカノールアミン、ナトリウム及びカリウムのような一価金属、並びにマグネシウム及びカルシウムのような多価金属カチオンである。界面活性剤の溶解度は、選択された特定のアニオン性界面活性剤及びカチオンに依存する。
【0028】
アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートの両方において、Rは、好ましくは約8〜約18個の炭素原子、より好ましくは約10〜約16個の炭素原子、さらにより好ましくは約12〜約14個の炭素原子を有する。アルキルエーテルサルフェートは、典型的にはエチレンオキシドと約8〜約24個の炭素原子を有する一価アルコールとの縮合生成物として作られる。アルコールは合成品であるか、又は脂肪(例えばココヤシ油、パーム核油、タロー)から誘導することができる。ラウリルアルコール、及びココヤシ油又はパーム核油から誘導された直鎖アルコールが好ましい。こうしたアルコールを、約0〜約10、好ましくは約2〜約5、より好ましくは約3のモル比のエチレンオキシドと反応させ、例えばアルコール1モルにつき平均3モルのエチレンオキシドを有する、得られた分子種混合物を硫酸化して中和する。
【0029】
本発明のパーソナルケア組成物に用いられてもよいアルキルエーテルサルフェートの具体的な非限定例としては、ココナツアルキルトリエチレングリコールエーテルサルフェート、タローアルキルトリエチレングリコールエーテルサルフェート、及びタローアルキルヘキサ−オキシエチレンサルフェートのナトリウム塩及びアンモニウム塩が挙げられる。非常に好ましいアルキルエーテルサルフェートは、個々の化合物の混合物を含むものであり、混合物中の該化合物は、炭素原子約10〜約16個の平均アルキル鎖長及びエチレンオキシド約1〜約4モルの平均エトキシル化度を有する。またこうした混合物は、約0〜20重量%のC12〜13化合物、60〜100重量%のC14〜15〜16化合物、約0〜20重量%のC17〜18〜19化合物、約3〜30重量%のエトキシル化度0の化合物、約45〜90重量%のエトキシル化度1〜4の化合物、約10〜25重量%のエトキシル化度4〜8の化合物、及び約0.1〜15重量%のエトキシル化度が8を超える化合物を含む。
【0030】
エトキシル化パーセントは、エトキシル化のモル数が既知である界面活性剤の特定分子量に基づき、界面活性剤構造の化学量論(stochiometry)に基づいて計算することができる。同様に、界面活性剤の具体的な分子量及び硫酸化反応完了測定をかんがみて、硫酸化パーセントを計算することができる。界面活性剤系内のエトキシル化パーセント又は硫酸化パーセントを測定するために分析技術が開発されてきた。特定の界面活性剤系を表すエトキシレートの濃度及びサルフェートの濃度は、次の方法で個々の界面活性剤のエトキシル化パーセント及び硫酸化パーセントから計算される:
組成物中のエトキシレートの濃度=エトキシル化パーセント×活性エトキシル化界面活性剤パーセント。
【0031】
組成物中のサルフェートの濃度=エトキシル化界面活性剤中の硫酸化パーセント×活性エトキシル化界面活性剤パーセント+非エトキシル化界面活性剤中の硫酸化パーセント×活性非エトキシル化界面活性剤パーセント。
【0032】
アニオン性界面活性剤の別の好適な種類は、一般式R1−SO3−Mの有機硫酸反応生成物の水溶性塩であり、式中、R1は8〜24個、好ましくは12〜18個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素ラジカルから成る群から選択され、Mはカチオンである。重要な例は、8〜24個の炭素原子、好ましくは12〜18個の炭素原子を有するイソ−、ネオ−、インエソ−、及びn−パラフィンを含むメタン系炭化水素と、スルホン化剤(例えば、SO3、H2SO4、発煙硫酸)との、漂白及び加水分解を含む既知のスルホン化法によって得られる有機硫酸反応生成物の塩である。好ましいのは、アルカリ金属及びアンモニウムスルホン化C12〜18n−パラフィンである。
【0033】
シャンプー組成物に用いるのに好ましいアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0034】
(追加の界面活性剤)
本明細書のシャンプー組成物に用いるのに好適な両性又は双極性界面活性剤としては、ヘアケア又は他のパーソナルケア組成物での使用が既知の界面活性剤が挙げられる。該両性界面活性剤の濃度は、好ましくは、組成物の約0.5重量%〜約20重量%、好ましくは約1重量%〜約10重量%の範囲である。好適な双極性又は両性界面活性剤の非限定例は、米国特許第5,104,646号、及び同第5,106,609号に記載されている。
【0035】
シャンプー組成物に用いられるのに好適な両性界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体として広く記載されているそれらの界面活性剤を含み、その際脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であることができ、脂肪族置換基の1個は約8〜約18個の炭素原子を含有し、その1個はカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネート等のアニオン水溶性基を含有する。本発明に用いるのに好ましい両性界面活性剤には、ココアンホ酢酸塩、ココアンホ二酢酸塩、ラウロアンホ酢酸塩、ラウロアンホ二酢酸塩、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0036】
シャンプー組成物に用いられるのに好適な双極性界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記載されているそれらの界面活性剤を含み、その際脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であることができ、脂肪族置換基の1個は約8〜約18個の炭素原子を含有し、その1個はカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネート等のアニオン性基を含有する。ベタインのような双極性イオンが好ましい。
【0037】
(任意の界面活性剤)
本発明のシャンプー組成物は、上述の界面活性剤成分と組み合わせて用いる追加の界面活性剤をさらに含んでもよい。他の好適なアニオン性界面活性剤は、式[R1−SO3−M]に従う有機硫酸反応生成物の水溶性塩であり、式中、R1は約8〜約24個、好ましくは約10〜18個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素ラジカルであり、Mは先に記載されたカチオンである。こうした界面活性剤の非限定例は、約8〜約24個の炭素原子、好ましくは約12〜約18個の炭素原子を有するイソ−、ネオ−、及びn−パラフィンを含むメタン系炭化水素と、スルホン化剤(例えばSO3、H2SO4)との、漂白及び加水分解を含む既知のスルホン化方法によって得られる有機硫酸反応生成物の塩である。好ましいのは、アルカリ金属及びアンモニウムスルホン化C10〜C18n−パラフィンである。
【0038】
さらに他の好適なアニオン性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化され、水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物であり(ここで例えば、脂肪酸はココヤシ油又はパーム核油から誘導されている)、メチルタウリドの脂肪酸アミドのナトリウム又はカリウム塩である(ここで脂肪酸は、例えばココヤシ油又はパーム核油から誘導されている)。他の同様なアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号、同第2,486,922号、及び同第2,396,278号に記載されている。
【0039】
シャンプー組成物に用いられるのに好適な他のアニオン性界面活性剤はコハク酸塩であり、その例としては、N−オクタデシルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸ジアンモニウム、N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル、スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステル、及びスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルが挙げられる。
【0040】
他の好適なアニオン性界面活性剤としては、約10〜約24個の炭素原子を有するオレフィンスルホネートが挙げられる。これに関連して、「オレフィンスルホネート」という用語は、非錯体化型三酸化イオウを用いてα−オレフィンをスルホン化し、続いて、反応において形成されたいかなるスルホネートもが加水分解されて対応するヒドロキシ−アルカンスルホネートが得られるような条件において、酸反応混合物を中和させることによって生成され得る化合物を指す。三酸化イオウは液状又はガス状であることができ、必須ではないが、通常は不活性希釈剤(例えば、液体状態で使用される時は、液体SO2、塩素化炭化水素など、ガス状態で使用される時は、空気、窒素、ガス状のSO2など)によって希釈される。オレフィンスルホネートが誘導されるα−オレフィンは、約10〜約24個の炭素原子、好ましくは約12〜約16個の炭素原子を有するモノ−オレフィンである。好ましくは、それらは直鎖オレフィンである。真性アルケンスルホネート及び一部のヒドロキシ−アルカンスルホネートに加えて、オレフィンスルホネートは、反応条件、反応物質の比率、オレフィンストックにおける出発オレフィン及び不純物の性質、並びにスルホン化プロセス中の副反応によって、アルケンジスルホネートのような少量の他の物質を含有することができる。このようなα−オレフィンスルホネート混合物の非限定例は、米国特許第3,332,880号に記載されている。
【0041】
シャンプー組成物に用いられるのに好適なアニオン性界面活性剤の別の種類は、β−アルキルオキシアルカンスルホネートである。これらの界面活性剤は、次式に合致する:
【0042】
【化1】

式中、R1は約6〜約20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、R2は約1〜約3個の炭素原子、好ましくは1個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Mは上述のような水溶性カチオンである。パーソナルケア組成物にて用いるのに好ましいアニオン性界面活性剤には、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
【0043】
アルカノールアミドを含むアミドは、脂肪酸と、第一級及び第二級アミン又はアルカノールアミンとの縮合生成物であり、次の一般式の生成物をもたらす:
【0044】
【化2】

式中、RCOは脂肪酸ラジカルであり、RはC8〜20であり、Xはアルキル、芳香族又はアルカノール(CHR’CH2OHであり、式中、R’はH又はC1〜6アルキルである)であり、YはH、アルキル、アルカノール又はXである。好適なアミドには、コカミド、ラウラミド、オレアミド、及びステアルアミドが挙げられるが、これらに限定されない。好適なアルカノールアミドとしては、コカミドDEA、コカミドMEA、コカミドMIPA、イソステアルアミドDEA、イソステアルアミドMEA、イソステアルアミドMIPA、ラノリンアミドDEA、ラウラミドDEA、ラウラミドMEA、ラウラミドMIPA、リノレアミドDEA、リノレアミドMEA、リノレアミドMIPA、ミリスタミドDEA、ミリスタミドMEA、ミリスタミドMIPA、オレアミドDEA、オレアミドMEA、オレアミドMIPA、パームアミド(palmamide)DEA、パームアミドMEA、パームアミドMIPA、パルミトアミドDEA、パルミトアミドMEA、パーム核アミド(palm kernelamide)DEA、パーム核アミドMEA、パーム核アミドMIPA、ピーナッツアミド(peanutamide)MEA、ピーナッツアミドMIPA、大豆アミドDEA、ステアルアミドDEA、ステアルアミドMEA、ステアルアミドMIPA、トールアミドDEA、タローアミドDEA、タローアミドMEA、ウンデシレンアミドDEA、ウンデシレンアミドMEA、及びPPG−2ヒドロキシエチル(hydrodroxyethyl)ココ/イソステアルアミド(isostearyamide)が挙げられるが、これらに限定されない。縮合反応は、遊離脂肪酸、又は脂肪酸のあらゆる種類のエステル、例えば、脂肪及び油、特にメチルエステルを用いて行われてもよい。反応条件及び原料の供給源は、最終生成物における材料のブレンド及び任意の不純物の性質を決定する。
【0045】
好適な任意の界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤が挙げられる。ヘアケア又はパーソナルケア製品中に用いられる当該技術分野において既知のこうしたいずれの界面活性剤も、この任意の追加の界面活性剤がまた、パーソナルケア組成物の必須成分と化学的及び物理的に適合するか、又はさもなければ、製品性能、審美性若しくは安定性を過度に損なわなければ、用いられてもよい。パーソナルケア組成物における任意の追加の界面活性剤の濃度は、所望の洗浄又は起泡性能、選択された任意の界面活性剤、所望の製品濃度、組成物中の他の構成成分の存在、及び当該技術分野において周知の他の要因によって変化してもよい。
【0046】
パーソナルケア組成物にて用いるのに適した他の界面活性剤の非限定例は、M.C出版社(M.C.Publishing Co.)により刊行されたマカッチャンの乳化剤及び洗剤(McCutcheon's,Emulsifiers and Detergents)、1989年鑑、及び米国特許第3,929,678号、同第2,658,072号、同第2,438,091号、同第2,528,378号に記載されている。
【0047】
B.シリコーン
本発明で使用するのに好ましいシリコーンとしては、不揮発性シリコーン、シロキサンゴム及び樹脂、アミノ官能シリコーン、四級シリコーン、並びにこれらの互いとの及び揮発性シリコーンとの混合物が挙げられる。本発明で使用するのに好適なシリコーンポリマーの例には、米国特許第6,316,541号に開示されているものが挙げられる。
【0048】
シリコーンオイルは、25℃で測定した時に、約0.05m2/s(約50,000センチストークス(csk))未満、好ましくは約0.03m2/s(約30,000csk)未満、より好ましくは約5×10-62/s(約5csk)〜約0.05m2s(約50,000csk)、及びさらにより好ましくは約1×10-52/s(約10csk)〜約0.03m2/s(約30,000csk)の粘度を有する流動性のシリコーン材料である。本発明のパーソナルケア組成物中に用いるのに好適なシリコーンオイルとしては、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。ヘアコンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性シリコーン流体もまた用いられてもよい。
【0049】
シリコーンオイルとしては、以下の式に合致するポリアルキル又はポリアリールシロキサンが挙げられる:
【0050】
【化3】

式中、Rは脂肪族、好ましくはアルキル若しくはアルケニル、又はアリールであり、Rは置換型又は非置換型であってよく、xは1〜約8,000の整数である。本発明のパーソナルケア組成物中に用いるのに好適な置換R基としては、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アルカミノ基、並びにエーテル置換、ヒドロキシル置換、及びハロゲン置換脂肪族基及びアリール基が挙げられるが、これらに限定されない。一般にジメチコノールとして既知のヒドロキシル置換型は、予備形成されたマイクロエマルション中に見られる最も一般的なシリコーンである。本発明に従ったジメチコノールマイクロエマルションの例としては、ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能なDC−2−1865シリコーンマイクロエマルションが挙げられるが、これに限定されない。これらのヒドロキシル基は、所望によりシャンプー組成物のさらに改善された性能特質又は安定性のため、さらに反応又は置換されてもよい。好適なR基としては、トリメチル(timethyl)シロキサン、カチオン性アミン及び四級アンモニウム基も挙げられる。
【0051】
好ましいアルキル及びアルケニル置換基は、C1〜C5、より好ましくはC1〜C4、より好ましくはC1〜C2のアルキル及びアルケニルである。その他のアルキル−、アルケニル−、又はアルキニル−含有基(例えば、アルコキシ、アルカリール、及びアルカミノ)の脂肪族部分は、直鎖又は分枝鎖であることができ、好ましくはC1〜C5、より好ましくはC1〜C4、さらにより好ましくはC1〜C3、より好ましくはC1〜C2である。上述のように、R置換基もまたアミノ官能基(例えばアルカミノ基)を含有することができ、これは第一級、第二級若しくは第三級アミン、又は第四級アンモニウムであり得る。これらとしては、モノ−、ジ−及びトリ−アルキルアミノ並びにアルコキシアミノ基が挙げられ、その際脂肪族部分の鎖長は上述されている。
【0052】
本発明で用いられるシリコーン粒子マイクロエマルションの様々な製造方法が利用可能であり、当該技術分野において公知であり、また立証されている。
【0053】
シリコーンマイクロエマルションを製造するための特に好ましい技術の1つは、上記の米国特許第6,316,541号に記載されているものである。
【0054】
その文献には、透明で安定なポリジオルガノシロキサンの水性マイクロエマルションを形成するために、攪拌しながらポリジオルガノシロキサン前駆体、界面活性剤及び水を含む標準エマルションを、重合触媒媒質に有効な速度で連続して添加して、高分子量シリコーンポリマーと水との安定なマイクロエマルションを製造する方法が記載されている。
【0055】
シリコーンは、材料自体を所要の粒径約0.15μm以下に容易に乳化できるようにするのに適した粘度となるよう、例えば室温で液体であってもよい。
【0056】
本発明の組成物に組み込まれるシリコーンの量は、組成物の種類及び使用される材料に依存する。好ましい量は、シャンプー組成物の約0.01〜約10重量%であるが、この限定は絶対的なものではない。下限は、対象消費者グループに受け入れられるコンディショニングが達成されるための最少量により決定され、上限は、毛髪及び/又は皮膚の受け入れ難い脂っぽさを避けるための最高量により決定される。シリコーンを所望量にするために、マイクロエマルションの活性は適宜に調節可能であり、又はより少量の予備形成されたマイクロエマルションを組成物に添加してもよい。
【0057】
シリコーンオイルのマイクロエマルションは、1〜10モルのエトキシル化のラウリル硫酸ナトリウム又はラウリルエーテル硫酸ナトリウムにより、さらに安定化させてもよい。好ましくはアニオン性、カチオン性、非イオン性、両性及び双極性界面活性剤、並びにこれらの混合物から選択された追加の乳化剤が存在してもよい。乳化剤の量は、一般にシリコーンとの比で1:1〜1:7重量部であるが、より多量の乳化剤も使用できる(例えばシリコーンとの比で5:1重量部以上)。シャンプー組成物への添加前にマイクロエマルションが希釈されるのであれば、これらの乳化剤の使用は、マイクロエマルションの透明性を維持するために必要である場合がある。
【0058】
シャンプー組成物の洗浄性界面活性剤は、予備形成されたマイクロエマルション中の乳化剤と同じ界面活性剤であってもよい。
【0059】
シリコーンマイクロエマルションは、シリコーンマイクロエマルションの製造に利用されるエマルション重合プロセスにて使用する特定の乳化剤を選択することにより、シャンプー組成物中でさらに安定化させてもよい。好適なエマルション重合プロセスは、米国特許第6,316,541号で記載されている。一般的な乳化剤は、TEAドデシルベンゼンスルホネートであり、これはエマルション重合触媒として使用されるドデシルベンゼンスルホン酸の中和にトリエタノールアミン(TEA)が用いられる時、プロセス中で形成される。アニオン性対イオン(一般にアミン)の選択、及び/又はスルホン酸触媒中のアルキル若しくはアルケニル基の選択により、シャンプー組成物中のマイクロエマルションの安定性をさらに改善できることがわかった。一般に、トリエタノールアミンよりも疎水性のアミン、及びドデシルよりも疎水性のアルキル又はアルケニル基が好ましい。特に、約9.5〜約13.2の溶解パラメーターを有するアミン中和剤が好ましい。好ましいアミンの例としては、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びアミノメチルプロパノールが挙げられるが、これらに限定されない。このアミン選択は、ドデシルベンゼンスルホン酸の中和との使用に限定されず、他の酸性触媒、例えば他の脂肪族スルホン酸又は脂肪族硫酸と共に用いてもよい。塩酸又は硫酸のような脂肪族基を有さない強酸のようなその他の酸は、本発明においてそれほど有用ではない。ドデシルよりも疎水性のアルキル又はアルケニル基は、ドデシル基に見られる12炭素よりも大きい数の炭素を有するものとして定義される。従って、ドデシルよりも疎水性の基の例としては、14個以上の炭素原子を有する基(例えば14炭素(テトラデシル)、16炭素(ヘキサデシル)、及び18炭素(オクタデシル)を含有する基)が挙げられるが、これらに限定されない。より長い鎖長の酸の市販の例は、トリデシルベンゼンスルホン酸であり、これはステパン社(Stepan Corporation)から入手可能である。反応媒質中に存在する酸性エマルション重合触媒の総濃度は、シリコーン全体の約0.01〜約30重量%である。イオン性界面活性剤触媒は、上述のアルキル又はアルケニル基を含有する中和された酸性触媒である触媒であり、一般的にこの範囲の上限で使用される。
【0060】
C.カチオン性セルロース又はグアーポリマー
本発明の組成物は、シリコーンオイル構成成分の付着を補助し、コンディショニング性能を強化するために、カチオン性ポリマーを含有する。組成物中のカチオン性ポリマーの濃度は、典型的には、約0.01%〜約3%、好ましくは約0.05%〜約2.0%、より好ましくは約0.1%〜約1.0%の範囲である。好適なカチオン性ポリマーは、本シャンプー組成物の意図する用途のpHで(一般にpH約3〜pH約9、好ましくはpH約4〜pH約8の範囲)、少なくとも約0.4meq/gm、好ましくは少なくとも約0.0.6meq/gmのカチオン電荷密度を有するが、さらに、好ましくは約7meq/gm未満、より好ましくは約5meq/gm未満のカチオン電荷密度を有する。本明細書においてポリマーの「カチオン電荷密度」とは、ポリマーの分子量に対する、ポリマー上の正電荷数の比を指す。このような好適なカチオン性グアー及び(amd)セルロースポリマーの平均分子量は、一般に少なくとも約800,000となる。
【0061】
本発明の組成物に用いるのに適したカチオン性ポリマーは、四級アンモニウムのようなカチオン性窒素含有部分、又はカチオン性プロトン化アミノ部分を含有する。カチオン性プロトン化アミンは、特定の種類及び組成物の選択されたpHに応じて、第一級、第二級、又は第三級アミン(好ましくは第二級又は第三級)であることができる。カチオン性ポリマーに関連して、いかなるアニオン性対イオンを使用することもできるが、当該ポリマーが、水、組成物、又は組成物のコアセルベート相に可溶性なままであること、また、当該対イオンが、組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合性があり、さもなければ製品の性能、安定性、又は審美性を過度に損なわないことを条件とする。このような対イオンの非限定例としては、ハロゲン化物(例えば、塩化物、フッ化物、臭化物、ヨウ化物)、サルフェート及びメチルサルフェートが挙げられる。
【0062】
このようなポリマーの非限定例は、エストリン(Estrin)、クロスリー(Crosley)及びヘインズ(Haynes)編のCTFA化粧品成分辞典(CTFA Cosmetic Ingredient Dictionary)、第3版(米国化粧品工業会(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.)、ワシントンD.C.(1982年))に記載されている。
【0063】
本組成物に用いられる好適なカチオン性ポリマーとしては、カチオン性セルロース誘導体のような多糖類ポリマーが挙げられる。好適なカチオン性多糖類ポリマーとしては、次式に従うものが挙げられる:
【0064】
【化4】

式中、Aはセルロース無水グルコース残基のような無水グルコース残基であり、Rはアルキレンオキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、若しくはヒドロキシアルキレン基又はこれらの組み合わせであり、R1、R2、及びR3は独立して、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル、又はアルコキシアリール基であり、各基は約18個までの炭素原子を含有し、各カチオン性部分の炭素原子の総数(すなわち、R1、R2及びR3にある炭素原子の合計)は、好ましくは約20以下であり、Xは上述のようなアニオン性対イオンである。
【0065】
好ましいカチオン性セルロースポリマーは、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースの塩であり、当業界(CTFA)においてポリクオタニウム(Polyquaternium)10と呼ばれ、アマコール社(Amerchol Corporation)(米国ニュージャージー州エジソン(Edison))よりポリマー(Polymer)LR、JR、JP及びKGシリーズのポリマーで入手可能である。カチオン性セルロースの他の好適な種類としては、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースの高分子四級アンモニウム塩が挙げられ、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム24と呼ばれる。これらの材料は、アマコール社(Amerchol Corporation)から商品名ポリマー(Polymer)LM−200として入手可能である。
【0066】
好適なカチオン性グアーポリマーとしては、グアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウムのようなカチオン性グアーガム誘導体が挙げられ、その好ましい例としては、ローディア社(Rhodia Corporation)から市販されているジャガーエクセル(Jaguar Exel)が挙げられる。本発明に合致するグアーポリマーは、米国特許第5,756,720号に記載されている。
【0067】
本明細書のカチオン性ポリマーは、用いられる場合、本組成物に可溶性であるか、又はカチオン性ポリマーと上述のアニオン性、両性及び/若しくは双極性の洗浄性界面活性剤成分とによって形成された組成物中の複合コアセルベート相に可溶性であるか、のいずれかである。またカチオン性ポリマーの複合コアセルベートは、組成物中の他の荷電物質で形成されることもできる。
【0068】
複合コアセルベートの形成を分析する技術は、当該技術分野において既知である。例えば、選択された任意の希釈段階で、組成物の顕微鏡分析を用いて、コアセルベート相が形成されたかどうかを確認することができる。このようなコアセルベート相は、組成物中の追加的な乳化相として確認可能であろう。染料の使用は、コアセルベート相を、組成物中に分散する他の不溶性相から区別するのに役立ち得る。
【0069】
本明細書に記載される固体粒子成分の付着効率を効果的に強化するために、好ましいカチオン性ポリマーとしては、十分に高いカチオン電荷密度のポリマーが挙げられる。好ましいカチオン性ポリマーは、カチオン電荷密度が少なくとも約0.5meq/gm、及び好ましくは約7meq/gm未満のカチオン性セルロースポリマー及びカチオン性グアー誘導体を含む。トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースの好ましいカチオン性セルロースポリマー塩は、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム10と呼ばれ、アマコール社(Amerchol Corp.)(米国ニュージャージー州エジソン)より、電荷密度1.32及び分子量約2,000,000を有するユーケアポリマー(Ucare Polymer)JR30M、電荷密度1.96及び分子量2,000,000を有するユーケアポリマーKG30M、並びに電荷密度0.7及び分子量約2,000,000を有するユーケアポリマーJPとして入手可能である。
【0070】
製剤に十分な電解質が加えられるならば、上記付着ポリマーは、使用中水との希釈時に良好な透明性及び適切な凝集を与える。好適な電解質としては、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、塩化マグネシウム、及び硫酸マグネシウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
付着ポリマーは、全組成物の約0.01〜約10重量%、好ましくは約0.01〜約1重量%、さらにより好ましくは約0.04〜約0.6重量%の量で存在する。
【0072】
D.水性キャリア
本発明の化粧品用組成物は、好ましくは水性系であり、水がマイクロエマルションの連続相の主体を形成する。好ましくは本組成物は、水を全組成物の約20〜約99重量%の量で含む。
【0073】
E.シリコーンマイクロエマルション安定化成分
本発明の組成物は、安定化成分を含有してもよく、これはシリコーンマイクロエマルションを含有するシャンプー基剤の粘度の維持に役立つ。保存の際、シリコーンマイクロエマルションを含有するシャンプー基剤の粘度は、消費者の好みに満たない水準まで、50%近く低下し得る。安定化成分を添加すると、シャンプー組成物自体の粘度は、消費者好みの粘度である、少なくとも約1.5Pa・s(約1500cps)に維持される。適した安定化成分は、マイクロエマルションの内相からシャンプー組成物の連続相への、小重量分画のシリコーンの移行を防ぐことにより、マイクロエマルション構造を安定化する。該安定化成分としては、水溶性増粘剤、非イオン性界面活性剤、及び高分子乳化剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
カチオン性付着ポリマーに加えて添加される増粘剤は、安定化成分の一例である。増粘剤の例としては、アマコール社(Amerchol Corporation)から入手可能なメトセル(Methocel)シリーズやアクアロン(Aqualon)から入手可能なナトロゾル(Natrosol)シリーズのようなヒドロキシルエチルセルロース誘導体、ノベオン(Noveon)から入手可能なカーボポール(Carbopol)シリーズのような架橋ポリアクリレート、及びCPケルコ社(Kelco Corporation)から入手可能なジェランガム(Gellan Gum)が挙げられる。
【0075】
非イオン性界面活性剤は、一般的に予備形成されたシリコーンマイクロエマルション中で見られる。さらに非イオン性界面活性剤をシャンプーに添加すると、安定性をさらに高めることができる。好ましい非イオン性界面活性剤は、9〜18の範囲のHLBを有する。これらの界面活性剤は、直鎖状又は分枝状のどちらでもよく、一般的に様々な程度のエトキシル化/プロポキシル化を含む。本発明において有用な非イオン性界面活性剤は、C8〜C24の炭素鎖、好ましくはC12〜C18の炭素鎖を有し、少なくとも9の親水性−親油性バランス(HLB)をもたらすよう誘導体化された、脂肪族アルコール、脂肪酸、又はグリセリドから形成されるのが好ましい。HLBは、界面活性剤の親水性基の大きさ及び強さと、親油性基の大きさ及び強さとのバランスを意味すると理解される。このような誘導体は、エトキシレート、プロポキシレート、ポリグルコシド、ポリグリセリン、ポリラクテート、ポリグリコラート、ポリソルベート及び当業者に明らかなその他のもののようなポリマーであることができる。このような誘導体は、エトキシレート/プロポキシレート種のような上記の混合モノマーであってもよく、総HLBは好ましくは9以上である。これらの非イオン性界面活性剤の例としては、BRIJ35、BRIJ30、アルラソルブ(Arlasolve)200、スルホニック(Surfonic)L22〜24、トゥウィーン(Tween)20、ボルポ(Volpo)−20、プルロニック(Pluronic)L64、プルロニックP103、プルロニックL35が挙げられるが、これらに限定されない。コグニス(Cognis)からのプランタレン(Plantaren)2000、ノベオン(Noveon)からのペミュレン(Pemulen)TR−1及びペミュレンTR−2、並びにユニケマ(Unichema)からのアルラセル(Arlacel)シリーズのような高分子乳化剤もまた、本発明において有用であり得る。これらの材料は、存在するのであれば、全組成物の約0.1重量%〜約0.5重量%の濃度で含まれる。
【0076】
(製品形態)
本発明の組成物は、好ましくは洗い流し組成物、すなわち毛髪及び/又は皮膚への適用に適しており、適切な時間放置後、水で洗い流す組成物である。
【0077】
本発明に基づく組成物は、最も好ましくは光学的に透明である。シャンプーの種類又は使用されるシリコーン次第で、従来シャンプー処方に取り入れられていた1種以上の追加成分が、本発明の組成物に含まれてもよい。このような追加成分としては、抗菌剤、抗ふけ剤、起泡増進剤、香料、着色剤、防腐剤、粘度調整剤、タンパク質、ポリマー、緩衝剤又はpH調整剤、保湿剤、ハーブ又はその他の植物抽出物、及びその他の天然成分が挙げられる。
【0078】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、その関連部分において本明細書に参考として組み込まれ、いかなる文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものと解釈すべきではない。 本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明らかであろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0079】
以下の実施例は、本発明をさらに説明するために示されるが、本発明を限定するものではない。
【0080】
【表1】

1 ユーケアポリマー(UCare Polymer)JR30M、MW=2.0MM、電荷密度=1.32meq/g、供給元:ダウ・ケミカルズ(Dow Chemicals)
2 ユーケアポリマー(UCare Polymer)KG30M、MW=2.0MM、電荷密度=1.96meq/g、供給元:ダウ・ケミカルズ(Dow Chemicals)
3 ジャガーエクセル(Jaguar Excel)、供給元:ローディア(Rhodia)
4 ユーケアポリマー(UCare Polymer)JP、MW=2.0MM、電荷密度=0.7
5 平均およそ3molのエトキシル化を有する29%活性のラウレス硫酸ナトリウム、供給元:P&G
6 29%活性のラウリル硫酸ナトリウム、供給元:P&G
7 ダウ・コーニング(Dow Corning)2−1865;内相粘度=44Pa・s(44,000cps);粒径30nmのジメチコノール、TEAドデシルベンゼンスルホネート及びラウレス23を主要界面活性剤として使用、25%活性シリコーン
8 ダウ・コーニング(Dow Corning)2−1865;内相粘度=34Pa・s(34,000cps);粒径30nmのジメチコノール、TEAドデシルベンゼンスルホネート及びラウレス23を主要界面活性剤として使用、25%活性
9 ダウ・コーニング(Dow Corning)2−1865;内相粘度=25.4Pa・s(25,400cps);粒径30nmのジメチコノール、TEAドデシルベンゼンスルホネート及びラウレス23を主要界面活性剤として使用、25%活性シリコーン
10 ミラノール(Miranol)C2M Conc NP、40%活性、供給元:ローディア(Rhodia)
11 テゴベタイン(Tegobetaine)F−B、30%活性、供給元:ゴールドシュミット・ケミカルズ(Goldschmidt Chemicals)
12 プロミディアム(Promidium)2、供給元:ユニケマ(Unichema)
13 塩化マグネシウム6−六水和物、供給元:フィッシャー・ケミカルズ(Fisher Chemicals)
14 塩化ナトリウムUSP(食品等級)、供給元:モートン(Morton)
【0081】
以下は、安定性が強化された本発明のシャンプー組成物の代表例である。
【0082】
【表2】

1 ユーケアポリマー(UCare Polymer)JR30M、MW=2.0MM、電荷密度=1.32meq/g、供給元:ダウ・ケミカルズ(Dow Chemicals)
2 ユーケアポリマー(UCare Polymer)KG30M、MW=2.0MM、電荷密度=1.96meq/g、供給元:ダウ・ケミカルズ(Dow Chemicals)
3 ジャガーエクセル(Jaguar Excel)、供給元:ローディア(Rhodia)
4 実験用ポリクオタニウム(Polyquaterium)10ポリマー、MW=2.0MM、電荷密度=0.7meq/g、供給元:ダウ・ケミカルズ(Dow Chemicals)
5 ジェランガム、供給元:CPケルコ(Kelco)
6 平均およそ3molのエトキシル化を有する29%活性のラウレス硫酸ナトリウム、供給元:P&G
7 29%活性のラウリル硫酸ナトリウム、供給元:P&G
8 ダウ・コーニング(Dow Corning)2−1865;内相粘度=44Pa・s(44,000cps);粒径30nmのジメチコノール、TEAドデシルベンゼンスルホネート及びラウレス23を主要界面活性剤として使用、25%活性シリコーン
9 ダウ・コーニング(Dow Corning)2−1865;内相粘度=34Pa・s(34,000cps);粒径30nmのジメチコノール、TEAドデシルベンゼンスルホネート及びラウレス23を主要界面活性剤として使用、25%活性
10 実験用マイクロエマルション内相粘度=25.4Pa・s(25,400cps);粒径30nmのジメチコノール、ダウ・コーニング(Dow Corning)水蒸気ストリッピング方法により得られた<1%D4、25%活性シリコーン、供給元:ダウ・コーニング(Dow Corning)
11 ダウ・コーニング(Dow Corning)実験用サンプル、内相粘度=25Pa・s(25,000);粒径30nmのジメチコノール、TIPAドデシルベンゼンスルホネート及びラウレス23を主要界面活性剤として使用、25%活性シリコーン
12 ミラノール(Miranol)C2M Conc NP、40%活性、供給元:ローディア(Rhodia)
13 テゴベタイン(Tegobetaine)F−B、30%活性、供給元:ゴールドシュミット・ケミカルズ(Goldschmidt Chemicals)
14 プロミディアム(Promidium)2、供給元:ユニケマ(Unichema)
15 塩化マグネシウム6−六水和物、供給元:フィッシャー・ケミカルズ(Fisher Chemicals)
16 塩化ナトリウムUSP(食品等級)、供給元:モートン(Morton)
【0083】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、その関連部分において本明細書に参考として組み込まれ、いかなる文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものと解釈すべきではない。
【0084】
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明らかであろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)2重量%〜35重量%の少なくとも1種の界面活性剤、
(b)0.05m2/s(50,000cst)未満の内相粘度を有する0.01重量%〜10重量%のシリコーンオイルであって、前記シリコーンオイルは、0.15μm未満の平均粒径を有する粒子の予備形成されたマイクロエマルションとして存在し、該エマルションは、水、界面活性剤及び該粒子を含み、シャンプー組成物中の界面活性剤のモル当量は、該予備形成されたマイクロエマルション中の界面活性剤のモル当量以上であるシリコーンオイル、
(c)少なくとも800,000の分子量を有するカチオン性セルロースポリマー、並びに少なくとも800,000の分子量及び少なくとも0.1meq/gの電荷密度を有するカチオン性グアーポリマーから成る群から選択される0.01重量%〜10重量%のカチオン性付着ポリマー、
(d)水性キャリア、並びに
(e)所望により0重量%〜5重量%の安定化剤
を含む、シャンプー組成物。
【請求項2】
前記シリコーンオイルが、不揮発性シリコーン、シロキサンガム及び樹脂、アミノ官能シリコーン、四級シリコーン、並びにこれらの互いとの混合物及び揮発性シリコーンとの混合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記シリコーンオイルが、ポリアルキルシロキサン及びポリアリールシロキサンから成る群から選択され、該ポリアルキルシロキサン及びポリアリールシロキサンがヒドロキシル基を含有する、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ヒドロキシル基がトリメチルシロキサンで置換されている、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記シリコーンオイル粒子が、0.1μm未満の粒径を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記シリコーンオイルが、0.1〜5重量%の量で組成物中に存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤若しくは非イオン性界面活性剤、又はこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記カチオン性付着ポリマーがカチオン性セルロースポリマーである、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記界面活性剤がアニオン性界面活性剤系から構成され、
a.前記アニオン性界面活性剤系は、1.04に分子量を乗じ、1.0MMの前記カチオン性セルロースポリマーで割り、0.75〜3.25を加算した量のエトキシレートの濃度を含み、
b.前記アニオン性界面活性剤系は、0.42に前記カチオン性セルロースポリマーの電荷密度を乗じ、1.1〜3.6を加算した量のサルフェートの濃度を含む、
請求項7に記載の組成物。
【請求項10】
前記カチオン性付着ポリマーがカチオン性グアーポリマーである、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記安定化剤が高分子水溶性増粘剤である、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記安定化剤が、前記予備形成されたエマルション中に既に存在する任意の界面活性剤に加えて非イオン性界面活性剤であり、該非イオン性界面活性剤が9〜18のHLB範囲を有する非イオン性界面活性剤から成る群から選択され且つシャンプー組成物全体の0.05%〜5%存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記予備形成されたマイクロエマルションが、9.5〜13.2の溶解度パラメーターを有するアミン対イオンを有する界面活性剤及び12を超える炭素原子を有するアルキル又はアルケニル基を含有する界面活性剤から成る群から選択される少なくとも1種の界面活性剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記アミン対イオンが、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン及びアミノメチルプロパノールから成る群から選択される、請求項15に記載の組成物。
【請求項15】
前記シリコーンが、1%未満のシクロテトラシロキサンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
任意の着色剤及び/又は顔料の添加前の前記シャンプー組成物が、600nmにおいて少なくとも75%の透過パーセントを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物が、温度120℃において少なくとも7日後に、前記組成物の初期粘度の少なくとも60%を保持する、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
前記シリコーンオイルが、0.03m2/s(30,000cst)未満の内相粘度を有する、請求項1に記載のシャンプー組成物。

【公表番号】特表2007−517805(P2007−517805A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547633(P2006−547633)
【出願日】平成17年1月11日(2005.1.11)
【国際出願番号】PCT/US2005/001516
【国際公開番号】WO2005/072687
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】