説明

コンバイン

【課題】車高が低下調節がされた場合にも刈取装置の高さ位置を確保できるコンバインを提供する。
【解決手段】コンバインは、車高調節部11を介して機体フレーム1aを高さ調節可能に支持する走行装置3と、機体フレーム1aの前部の刈取昇降部14を介して昇降調節可能に穀稈を刈取る刈取装置4とを備えて構成され、車高調節部11による調節高さを検出する車高検出部11sと、刈取昇降部14による昇降高さを検出する刈取昇降検出部14sと、前記車高調節部11及び刈取昇降部14の動作を制御する制御部Cとを設け、該制御部Cは、前記車高調節部11への下降出力の開始と前記車高検出部11sによる下降側への高さ変化とのうちの何れかが検出され、且つ、刈取昇降検出部14sによる高さが設定値未満となった場合に、前記刈取昇降検出部14sの検出値が設定値以上となるまで前記刈取昇降部14に上昇出力を行なう構成としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示すように、機体先端に刈取装置を昇降調節可能に備え、また、走行装置である左右のクローラに車高調節部を備えたコンバインが知られている。このコンバインは、刈取装置の昇降調節部により刈取り作業時および機体旋回や移動走行時の刈取装置の保持高さの調節が可能で、また車高調節部により湿田等の路盤が軟らかい圃場に対応して安定して刈取走行、移動走行が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−142541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、走行装置に対する機体の高さが設定された高さよりも高く、刈取装置の高さが所定の高さよりも低い場合に、機体を下降させるべく制御出力する構成としているが、圃場地盤が軟弱である場合、走行装置が沈下しているために刈取装置が圃場面に接触して、以後の刈取作業行程に支障を生じるという問題があった。
【0005】
解決しようとする問題点は、車高が低下する方向に車高調節がされた場合にも刈取装置の高さ位置を確保できるコンバインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は車高調節部(11)を介して機体フレーム(1a)を高さ調節可能に支持する走行装置(3)と、機体フレーム(1a)の前部の刈取昇降部(14)を介して昇降調節可能に支持される刈取装置(4)と、この刈取装置(4)から供給される刈取り穀稈を脱穀する脱穀装置(5)とを備えるコンバインにおいて、
前記走行装置(3)に対する機体フレーム(1a)の高さを検出する車高検出部(11s)と、機体フレーム(1a)に対する刈取装置(4)の高さを検出する刈取昇降検出部(14s)と、前記車高調節部(11)及び刈取昇降部(14)の動作を制御する制御部(C)とを設け、該制御部(C)は、前記車高調節部(11)への下降出力の開始と前記車高検出部(11s)によって検出される機体フレーム(1a)の下降側への高さ変化とのうちの何れかが検出され、且つ、刈取昇降検出部(14s)によって検出される刈取装置(4)の高さが予め設定された設定値未満となった場合に、前記刈取昇降検出部(14s)の検出値が設定値以上となるまで前記刈取昇降部(14)に上昇出力を行なう構成としたことを特徴とするコンバインとした。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1において、前記制御部(C)には、刈取装置(4)に導入される刈取対象穀稈の有無を検出する穀稈センサ(4b)を備え、該穀稈センサ(4b)が穀稈の存在を検出した場合に、前記機体フレーム(1a)を設定車高以下の高さに自動的に下降させ、該穀稈センサ(4b)が穀稈の存在を検出しない場合には、機体フレーム(1a)を前記設定車高よりも高い位置まで自動的に上昇させる構成としたことを特徴とするコンバインとした。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2において、前記制御部(C)には、走行装置(3)による機体の走行速度を検出する車速検出部(3b)を備え、該車速検出部(3b)で検出される車速が設定車速以上となった場合に機体フレーム(1a)を自動的に下降させる構成としたことを特徴とするコンバインとした。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2において、前記設定車高を任意に設定可能な車高操作部材(24)を設けたことを特徴とするコンバインとした。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によると、前記車高調節部(11)への下降出力の開始と前記車高検出部(11s)によって検出される機体フレーム(1a)の下降側への高さ変化とのうちの何れかが検出され、且つ、刈取昇降検出部(14s)によって検出される刈取装置(4)の高さが予め設定された設定値未満となった場合に、刈取昇降検出部(14s)の検出値が設定値以上の高さとなるまで刈取装置(4)を上昇させるので、機体フレーム(1a)の走行装置に対する高さが低下しても刈取装置(4)が圃場面に接触せずに走行することができ、刈取作業の能率を高めることができる。
【0011】
請求項2の発明によると、請求項1記載の発明による効果に加え、刈取装置(4)における穀稈の存在を検出した場合、機体フレーム(1a)を下降させることで、刈取装置(4)を低下させて穀稈の刈取高さが高くなることを防止するとともに、刈取装置(4)おける穀稈の存在を検出しない場合には、機体フレーム(1a)を上昇させて刈取装置(4)と圃場面との接触を防ぐことができる。
【0012】
請求項3の発明によると、請求項1又は2記載の発明による効果に加え、機体の走行速度が設定車速以上である場合に機体フレーム(1a)を下降させるので、高速で走行しながらの刈取作業における機体の安定性を向上させて、刈取作業の能率を更に向上させることができる。
【0013】
請求項4の発明によると、請求項2記載の発明による効果に加え、走行装置(3)に対する機体フレーム(1a)の高さを任意に調節できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】コンバインの機体側面図
【図2】図1のコンバインの平面図
【図3】システム構成のブロック図
【図4】湿田における車高下げの場合の制御フローチャート
【図5】乾田における車高上げの場合の制御フローチャート
【図6】刈高さの微調整制御システムのブロック図
【図7】刈高さの微調整制御のフローチャート
【図8】誤動作防止制御のフローチャート
【図9】レバーとスイッチの競合操作の場合の制御フローチャート
【図10】オーガ制御システムのブロック図
【図11】操縦部のカメラ配置の要部側面図
【図12】安全システムのブロック構成図
【図13】本機側の制御フローチャート(a)および通信機器側の制御フローチャート(b)
【発明を実施するための形態】
【0015】
上記技術思想に基づいて具体的に構成される実施の形態について、以下に図面を参照しつつ説明する。
本発明の一適用例であるコンバイン1は、図1の機体の平面図(a)および側面図(b)に示すように、圃場走行可能に機体フレーム1aを支持する走行装置である左右のクローラ3,3と、機体フレーム1aの前部で圃場から穀稈を刈取る刈取装置4と、この刈取装置4から受けた刈取り穀稈を脱穀する脱穀装置5と、この脱穀装置5の側方で脱穀穀粒を貯留する穀粒貯留装置6と、この穀粒貯留装置6の前側配置の操縦装置7とを備えて構成される。
【0016】
左右のクローラ3,3には、図2の平面図(a)および側面図(b)に示すように、機体フレーム1aを高さ調節可能に支持する車高調節部11を設ける。この車高調節部11は、クローラフレーム3a,3aと機体フレーム1aとの間に左右のリンク機構12,12を設け、油圧シリンダ13,13の動力制御によってそれぞれの支持高さを調節可能に構成する。
【0017】
刈取装置4は、刈取昇降部14によって昇降可能に支持する。この刈取昇降部14は機体フレーム1aの先端に軸支した昇降アーム14aによって刈取装置4を支持するとともに昇降アーム14aを不図示の油圧シリンダの上昇と下降の動力制御によって昇降可能に構成する。
【0018】
また、コンバインを構成する各機器の制御のための制御部であるコンバイン制御コントローラCを設け、図3のシステム構成のブロック図に示すように、制御入力に応じて制御処理部により論理処理し、その処理結果に応じて機器出力を行う出力手段によって機器制御可能に構成し、制御機器として左右の車高調節部11,11、刈取昇降部14の駆動制御可能に、また、作業者に対する警報用の報知部であるブザー16を吹鳴制御可能に構成する。
【0019】
制御部Cの制御入力は、湿田用の車高位置に車高下降する湿田制御選択部である湿田スイッチ21、所定の条件と対応して車高を自動下降させる車高自動下降選択部である車高自動下降スイッチ22、刈取上下レバー23aの上下操作により刈取昇降部14を昇降させる刈取上下レバーセンサ23、ダイヤルによる設定高さ位置に車高を調節するための車高上下ダイヤルスイッチ24、主変速レバー25aによる変速操作位置を検出する主変速レバーセンサ25、刈取装置4および脱穀装置5の作動を検出する刈脱クラッチスイッチ4a、刈取装置4に導入されて刈り取られる前の刈取対象の穀稈を検出する穀稈センサ4b、車高調節部11,11による上下調節の高さを検出する左右の車高位置センサ11s,11s、刈取装置4の昇降位置を検出する刈取昇降検出部である刈高センサ14s、車輪又はその伝動系の回転動作を検出する車速検出部である車速カウンタ3b等の機器動作検出部を設ける。
【0020】
次に、上記制御部Cによる制御について説明する。
湿田作業の際は左右のクローラ3,3が土中に入り込むため、既に刈取装置4を上昇した状態で作業を行う場合が多く、そのまま車高を下降させた場合は刈取装置4が土中に突入するおそれがあることから、このような事態を回避するために、湿田スイッチ21が入(オン)状態で手動若しくは自動で車高を下降する場合に、刈取昇降検出部(14s)の検出値が設定値となる高さまで刈取装置4を上昇出力するように制御する。
【0021】
詳細には、図4の湿田における車高下げの場合の制御フローチャートに示すように、車速が設定車速以上かを判定する第1の処理ステップ(以下において「S1」のごとく略記する。)によって車速が設定車速以上に該当した場合に、穀稈センサ4bがオン(S2)、車高下降の出力(S3)、湿田スイッチ21が湿田制御の選択(S4)であり、かつ、刈高さを設定値と対比(S5)することにより、設定値以下の場合に刈取上昇出力(S6)と車高下降出力停止(S7)を行う制御処理にを行なうことで、所定の刈取り高さを確保することができる。
なお、制御部(C)による制御は、(S1)又は(S2)の何れかの処理ステップがYES判定である場合に(S3)の判定を行なうように構成してもよい。
【0022】
前記車高下降の出力(S3)は車高調整部11への下降制御出力を検出するか、車高位置センサ11sによる車高の下降側への変化を検出することにより、車高下降出力がなされたと判断している。
従って、確実に車高昇降出力を検出することができ、刈取装置4の土中への突入を効果的に防止できる。
また、車高調整部11への下降制御出力及び車高位置センサ11sによる車高の下降側への変化の双方の信号がある場合に刈取装置4の上昇出力を行う構成としてもよい。この構成によると、何れか一方の検出手段の故障により誤検出することによって圃場面に対して刈取装置4を高すぎて高刈りとなる問題を防止できる。
【0023】
通常の乾田地の作業走行の場合については、車高上昇のまま刈取作業を行うと高刈りとなり、刈取り後が悪くなることから、湿田スイッチ21が非選択状態で刈脱クラッチ4aが入、穀稈センサ4bがオンの走行中に、車高が所定値以上であれば穀稈センサ4bの入から一定距離の間でブザー16を吹鳴する。このように、一定の距離に限った警報により煩わしさを防止しつつ、事前の警告が可能となる。
【0024】
詳細には、図5の乾田における車高上げの場合の制御フローチャートに示すように、湿田スイッチ21が非選択状態で刈取走行中(S121a〜S11d)であれば、車高検出して所定値超についての判定(S12a,S12b)を行い、該当の場合にブザー出力のための距離カウントによって所定距離の終了までの間(S13a,S13b)についてブザー出力(S14)を行うことにより、効果的な警告が可能となる。
この場合において、距離のカウントの代わりに時間のカウントとしても同様の効果を得ることができる。
【0025】
(刈高微調整制御)
次に、刈高さの微調整制御について説明する。
刈高さの微調整制御システムは、図6のブロック図に示すように、1回のスイッチ操作毎に刈取装置4を短時間動作出力で小さく動作させる刈高微調整上げスイッチ31a、刈高微調整下げスイッチ31bを制御入力し、警報用のホーン16aを吹鳴制御可能に構成し、制御部Cにより、別途設定による刈取装置4の下限位置より下位位置での下降出力時間をその位置以上の下降出力時間より短くすることにより、下限位置付近の下降出力を抑制して作業中の微調整の際の刈取装置4の接地を回避することができる。
【0026】
詳細には、図7の刈高さの微調整制御のフローチャートに示すように、刈高ダイヤルによって設定された下限位置、刈高センサ14sの刈高さを読込み(S21a,S21b)の後、下降出力タイマアップまでの間(S22)は刈取下げ出力とタイマ減算カウント(S24a,S24b)を繰り返し、微調整下げ操作の検出(S23a)の際の刈高が設定下限値未満の時は下げ出力タイマを短時間にセット(S23b,S23c)し、非該当時は下げ出力タイマを標準時間にセット(S23d)する。また、微調整上げの場合については、上げ出力について同様のタイマセットを行う。
【0027】
(誤動作防止)
次に上記刈高微調整制御における誤動作防止について説明する
誤動作防止の制御は、図8のフローチャートに示すように、刈高微調整上げスイッチ31aと刈高微調整下げスイッチ31bの同時操作(S31a,S32a)によっていずれの出力も停止することにより誤動作を防止することができる。上げ操作に付いても同様(S31b,S32b)である。また、刈高微調整下げスイッチ操作が継続して所定時間に及ぶ場合(S33a)はホーン吹鳴(S34a)を制御出力した上でいずれの出力も停止する制御処理により、誤操作を無効として警報出力することができる。上げ操作に付いても同様(S33b,S34bS)である。
【0028】
次に、上記レバー23aとスイッチ31a,31bの競合操作の場合については、図9のフローチャートに示すように、刈取上下レバー23aの下げ操作(S42a)によって下げ出力のセット(S43a)を行うことにより、上下の刈高微調整スイッチ31a,31bの操作より刈取上下レバーの操作を優先して危険回避時を含む作業性の向上が可能となる。上げ操作についても同様(S42b,S43b)である。
【0029】
また、機体の走行方向を操作する旋回操作具により左方向または右方向に旋回中(S41)の場合は、刈高微調整スイッチの操作を無視する制御処理を構成することにより、刈取操作との関係で使用されるスイッチ類について、刈取操作と無関係な場合の誤操作を防止することができる。
【0030】
(オーガ制御)
次に、穀粒貯留装置6の排出オーガの制御について説明する。
図10は、オーガ制御のシステムブロック図である。オーガ6aの操作パネル41pを無線通信可能に構成し、その操作信号を双方向通信によって受ける受信部41rからの操作信号を制御入力としてオーガ6aを制御するオーガコントローラを制御部Cに構成し、コンバインの主変速レバーセンサ25が所定以上の前進または後進の操作を検出時に、受信機41rからのオーガ操作信号を無効とする制御処理を構成することにより、走行中のオーガ6aの誤動作を解消することができる。
この場合において、車速検出センサ3bが所定以上の走行速度を検出した場合についても、主変速レバー位置と同様に取扱うことができる。
【0031】
また、操作パネル41p側から操作信号を送信する場合に、予め操作パネル41p側が記憶している解除信号を同時に送信し、受信機41r側にも同じく解除信号を記憶させ、両解除信号が一致した場合に限って操作信号を有効化してオーガ制御を行うことにより、無線操作具41pと制御コントローラC間の配線トラブル等によるオーガの誤動作を回避することができる。
【0032】
また、上記構成において、操作パネル41p側にランプを設け、このランプを受信機41r側からの信号に応じて点灯または消灯するように制御処理を構成することにより、受信機41rのトラブルや操作状況を操作パネル41p側で目視判断することができる。
また、受信機41r側からの送信信号が所定時間以上送信されて来ないときに、ランプを点灯させるように制御処理を構成することによっても、上記同様の取扱いが可能となる。
【0033】
さらに、コンバインの車速検出センサ3bが所定以上の走行速度を検出した場合または主変速レバー25aの操作を検出した時に、受信機41rからパネル41pへの送信を停止させることにより、オーガ無線パネル41pが使用不可状態にあることをパネル41p側で目視判断することができる。
【0034】
次に、受信機41rの非接続の判定方法について説明すると、受信機41rから一定のパルス出力を送信し、この信号をコンバイン制御コントローラCに入力し、そのパルス信号が一定時間内に所定数のカウントができない場合に接続不良と判定してオーガ無線操作信号を無効化する制御処理を構成することにより、無線操作具41pと制御コントローラC間の配線トラブル等によるオーガの誤動作を回避することができる。
【0035】
(安全システム)
次に、農機作業の安全システムについて説明する。
図11の操縦部のカメラ配置の要部側面図に示すように、作業者の画像を入力する画角Aを有するカメラ51を備えた移動農機において、図12のブロック構成図に示すように、作業者Pの表情または動作の判定機能を画像処理部Gに持たせ、緊急事態の判定によってブザー、ランプ等による周辺報知部材52や携帯電話などの通信機器53と連携し、予め設定した連絡先に現在位置や氏名等の個人情報を報知する安全システムを構成する。
【0036】
詳細には、この安全システムは、図13の本機側コントローラCの送信制御のフローチャート(a)および通信機器側の受信制御のフローチャート(b)に示すように、画像中の顔の表情、腕の動き、画像のブレ等の処理(S51a,S51b)によって緊急事態であることの判定がされた場合に限り通信機器53と接続(S52a,S52b)し、通信機器53側は、本機側コントローラCからの緊急事態の接続の場合(S53a,S53b)に限り、予め設定した複数の連絡先に対して予め設定した連絡情報を通信機器を介して個々に連絡(S54,S55)するように構成する。連絡先および連絡情報は、例えば、第1の連絡先および連絡情報として、119番に対して現在地、氏名、住所、また、第2の連絡先および連絡情報として、A氏に大して現在地、氏名の如く設定する。
【0037】
このように安全システムを構成することにより、事故の発生に即応することが可能となることから、周囲の人目が無い場所での単独作業による移動農機において事故があった場合にも、手遅れに至る事態を回避することができる。
【符号の説明】
【0038】
1a 機体フレーム
3 クローラ(走行装置)
3b 車速カウンタ(車速検出センサ)
4 刈取装置
4b 穀稈センサ
11 車高調節部
11s 車高位置センサ
14 刈取昇降部
14s 刈高センサ(刈取昇降検出部)
16 ブザー(報知部)
16a ホーン(報知部)
21 湿田スイッチ(湿田制御選択部)
22 車高自動下降スイッチ(車高自動下降選択部)
23a 刈取上下レバー
23 刈取上下レバーセンサ
24 車高上下ダイヤルスイッチ
25a 主変速レバー
25 主変速レバーセンサ
C コンバイン制御コントローラ(制御部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車高調節部(11)を介して機体フレーム(1a)を高さ調節可能に支持する走行装置(3)と、機体フレーム(1a)の前部の刈取昇降部(14)を介して昇降調節可能に支持される刈取装置(4)と、この刈取装置(4)から供給される刈取り穀稈を脱穀する脱穀装置(5)とを備えるコンバインにおいて、
前記走行装置(3)に対する機体フレーム(1a)の高さを検出する車高検出部(11s)と、機体フレーム(1a)に対する刈取装置(4)の高さを検出する刈取昇降検出部(14s)と、前記車高調節部(11)及び刈取昇降部(14)の動作を制御する制御部(C)とを設け、該制御部(C)は、前記車高調節部(11)への下降出力の開始と前記車高検出部(11s)によって検出される機体フレーム(1a)の下降側への高さ変化とのうちの何れかが検出され、且つ、刈取昇降検出部(14s)によって検出される刈取装置(4)の高さが予め設定された設定値未満となった場合に、前記刈取昇降検出部(14s)の検出値が設定値以上となるまで前記刈取昇降部(14)に上昇出力を行なう構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記制御部(C)には、刈取装置(4)に導入される刈取対象穀稈の有無を検出する穀稈センサ(4b)を備え、該穀稈センサ(4b)が穀稈の存在を検出した場合に、前記機体フレーム(1a)を設定車高以下の高さに自動的に下降させ、該穀稈センサ(4b)が穀稈の存在を検出しない場合には、機体フレーム(1a)を前記設定車高よりも高い位置まで自動的に上昇させる構成としたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記制御部(C)には、走行装置(3)による機体の走行速度を検出する車速検出部(3b)を備え、該車速検出部(3b)で検出される車速が設定車速以上となった場合に機体フレーム(1a)を自動的に下降させる構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記設定車高を任意に設定可能な車高操作部材(24)を設けたことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−170431(P2012−170431A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38019(P2011−38019)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】