説明

コンベアの搬送性能を強化するシステム及び方法

略平坦な物体を、複数の支持要素を用いて、搬送及び正確に操作するシステム及び方法。該システムには、1つ又は複数の駆動ユニットに配列し、各駆動ユニットには少なくとも1つの真空予圧駆動ホイールを含む、複数の該真空予圧ホイールと、真空予圧駆動ホイールの各々に隣接する1つ又は複数のカウンタプレートに配置して、導入した押下力を上記物体に付与する1つ又は複数の真空予圧ポートとを含む。各駆動ユニットの真空ポートを主真空管に、該主真空管に真空源に接続する制御可能な弁を備えて、流体工学的に接続する。該主真空管を真空源に接続すると、上記物体と上記真空予圧駆動ホイールとの間の垂直力を増大させ、それに従い水平方向駆動力を増大させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送システムに関する。特には、本発明は、非接触搬送モジュールを伴うコンベアの性能を向上させるシステム及び方法、及び工程中に非接触空力プラットフォームで支持する基板に正確な直線運動を付与する機構に関する。
【背景技術】
【0002】
コンベアは、多くの分野で使用されている。本発明は、フラットパネルディスプレイ(FPD)、太陽電池基板、印刷板等の大型の略平坦な物体の他、シリコンウエハや他の同様な物体等の平坦な基板に関するコンベアの性能を向上させることを目的とする。一般に、こうした平坦な物体を、コンベア表面から突出する複数のホイール上で搬送するが、該ホイールは該物体下で回転して、所望の方向に該物体を進める。しかしながら、軽量物体の場合には、又はこれら物体を主にエアクッション(又は空力プラットフォーム)上に支持する場合には、ホイールが、それらが支持する物体下で、全体的に低摩擦となるため滑ってしまい、その結果該物体の把持が緩くなり、該物体を進められない、或は誤った方向に指向させる可能性がある。
【特許文献1】国際公開第WO03/060961号
【特許文献2】国際公開第WO01/14782号
【特許文献3】米国特許第US6644703号
【特許文献4】米国特許第US6523572号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、コンベア装置の搬送性能を強化することである。
【0004】
本発明の別の目的は、主に略大型で且つ薄型の物体(例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)用ガラス)だが、それらに限定しない物体を、正確な空力プラットフォーム上で操作するロバストな直線駆動機構を、提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の主な態様では、略平坦な物体を操作する、又は正確に直線運動させる、搬送性能を強化したコンベアシステムを提供する。特に、このシステムには、空力プラットフォーム及び搬送モジュールを伴い、該システムでは、物体を接触させずにエアクッション上に支持する。特に、本発明に関する“物体”は、薄く(従って比較的可撓性で)幅広型の基板、例えばフラットパネルディスプレイ(FPD)用ガラス(典型的には、0.4mm〜1.2mm幅、最大3200mmX2600mmサイズの第10世代ガラス)及び太陽電池基板(ガラス又はシリコン)等に関する。搬送性能の強化を、1つ又は複数の駆動ホイール付近に真空ポートを加えて、真空予圧を行い、達成する。真空押下力を重力に加えると、真空予圧したホイールに作用する荷重力が増大し、それに従い水平方向の駆動力(摩擦力)が(基板とホイールとの間の摩擦係数に応じて)増大する。真空予圧概念を採用した場合には、重力は駆動力全体に対して軽微な影響しか与えないかも知れない。重量は、空力プラットフォームに対しては、基板重量を主にエアクッションで担持するため、かなり重要となる。コンベアの駆動ホイール又は、正確な直線運動システムを含む直線(又は回転)運動システムの駆動ホイールを予圧する、真空予圧概念を用いることで、搬送力を重力から切り離せる。従って、本発明の用途によっては、非水平方向で基板を操作する必要がある。
【0006】
本発明の用途としては、物体を支持する駆動ホイールを用いた搬送システム、及び物体を搬送する駆動ホイールを用いた搬送システムの両方が、特に、空力支持手段(基板を支持するためにエアクッションを生成する非接触プラットフォーム)を使用して、基板を支持しながら、真空予圧駆動ホイールで駆動するプラットフォーム上で搬送する搬送システムが適当である。
【0007】
本発明により、駆動力強化、力制御可能な能力を実現し、高性能の空力システム用搬送(非接触搬送装置及び、正確な直線運動システムを必要とする工程機械用非接触プラットフォームを含む、非接触プラットフォーム)を提供するが、こうした搬送は、特に幅広型で薄い基板、例えばFPDや他の同様な平坦な物体等に適している。駆動ホイールに真空予圧概念を採用することで、幅広型の薄い基板が、基板の搬送中(即ち運動中)に非平坦となるのを、従来のホイールコンベアに対して10分の1程度に抑制できる。
【0008】
本発明による真空予圧搬送システムの駆動機構では、駆動ホイールが大幅に少なくて済み、該搬送システムが連続ホイール構造を採用した場合、従来のコンベアが第8〜10世代FPD用ガラスで6〜10列必要なのに対して、典型的には、2列(各列を、真空予圧駆動ホイールユニットとする)が必要となるだけである。或は、共通シャフトを有する8〜16列並列した駆動ホイール(真空予圧駆動ホイールユニットと呼ぶ)が、従来のコンベアが第8〜10世代FPD用ガラスで150〜250列必要なのに対して、必要となるだけである。
【0009】
本発明の実施形態によっては、空力プラットフォームを含む。この場合、従来のホイールコンベアを使用する場合、ホイールを上昇させ、それにより搬送システムに荷重する(重力を唯一の押下力として)必要があったが、真空予圧を採用する場合、ホイールを上昇させる必要はない。その上、重力のみが関与する場合には、駆動力が限定的であったが、真空予圧駆動ホイールコンベアを使用すると、極めて高速な搬送速度及び速度アップ(即ち加速)を信頼でき且つ安全な方法で、獲得できる。従って、本発明による強化した真空予圧コンベアは、費用効果に優れ、速く、接触や汚染が少ない。本発明の真空予圧コンベアは、工程を実施する際に、非接触プラットフォーム上で基板を操作する、例えば、空力プラットフォーム上で基板を載脱荷する動作及び/又は正確に直線運動させるのに、極めて有用となり得る。FPD又は太陽電池製造ラインに亘り、モジュールを移送及び自動化するのにも、極めて有用となり得る(即ち、工程機械間でFPD又は太陽電池基板等の基板を、費用効果良く操作できる)。
【0010】
真空予圧コンベアの基本原理について、本発明の好適な実施形態に関して、図1aで説明する。真空予圧を付与して、コンベア(例えば図2aに示すホイールコンベア等)の搬送性能(主に駆動力に関して)を強化する。薄い可撓性の基板(例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)、又は太陽電池基板)等の、物体10を、ホイールコンベア(図2a参照)で支持して、前方へ搬送する。しかしながら、ここでは略平坦で薄い可撓性の基板について注目したが、一般に真空予圧概念では、多様な物体を搬送可能である点は強調しておく必要がある。図1aは、典型的なホイールコンベアの横断面図であり、該コンベアでは、1列又は複数列の駆動ホイール(図2a、400a参照)で、真空予圧概念を適用し、他の列の駆動ホイール(ホイール120a)を標準的な列(即ち、真空予圧無し)としている。直線運動を付与して、基板を直線的に前方に搬送するために、全ホイールを、駆動機構122に接続する共通シャフト123によって駆動する。
【0011】
従来のホイールコンベアでは、水平方向の駆動力(即ち、重力と垂直な)を、物体の重量(Fg)にホイール121と基板10との間の摩擦係数を乗じて求めるが、該基板は、典型的には非金属製で、無菌室に対応可能な材料製とする。水平方向駆動力を強化及び/又は制御するために、真空予圧概念を、列400の駆動ホイール120付近で適用する(図2a参照)。カウンタプレート200をホイール120に隣接させ、そこで1つ又は複数の真空ポート(210)を配設して、基板とホイール120との間の垂直抗力を増大させる。カウンタプレートを、ホイール120の最上部より低く、典型的には50〜500μmの範囲の間隙に、調整する。真空ポート210を真空源(図示せず)に接続する場合、大気圧以下の圧力を、カウンタプレート200とホイール120で支持する基板10との間の薄い体積部201に導入する。従って、ホイール120に、重力(Fg)に対して極めて高い押下力(Fv)を付与することになる。実際には、真空予圧概念を(例えば、図2aで示すように5列中2列だけに)適用すると、FvをFgに対して、2〜10倍(必要ならば、それ以上)大きくできる(真空レベルを高くして、間隙を狭くすればする程、押下力は大きくなる)。
【0012】
図2aでは、本発明の好適な実施形態による、基板10を支持する5列のホイールを有するホイールコンベアモジュールの平面図を説明しており、両側の列400に、真空予圧概念を適用している(列400aには、従来の駆動ホイール120aを含む)。このコンベアを、基礎構造部(図示せず)で、床(レベリング機能付)上に所望の高さに支持する。全列を、駆動装置122に接続する共通シャフト123で駆動する。5列各列(即ち、真空予圧を適用する両側列を含む)の全ホイールを、可撓性ベルト140を緊張させた状態で、駆動する。ホイールを運動させるには多くの選択肢があり、ベルト駆動は単なる一例に過ぎない(例として挙げるだけでも、タイミングベルトも適用できる、或は、当該技術分野で既知のように、機械的又は磁気機構とすることができる)点は、強調しておく必要がある。
【0013】
図2bでは、本発明の別の好適な実施形態による、空力コンベアモジュールの平面図を説明するが、該モジュールには(図2aのホイールコンベアと同様に)、基板駆動用に両側の2列400を備え、該列では真空予圧概念を適用している(列400aには、従来の駆動ホイール120aを含む)。これら両側列を、駆動ユニット122に接続する共通シャフト123で駆動する。しかしながら、ホイールコンベアの内側3列のホイールの代わりに、3本の長尺の空力支持する“レール”300を、設けている。空力レール300により基板10を、空力レール300上面と基板10との間に展開するエアクッションによって、接触させずに支持する(図1b参照)。基板10重量を、該2列のホイール400と、3本の空力レール300との両方で支持する。従って、重量による駆動力(ホイールに付与される押下力に直線的に関係し、該ホイールは基板重量の一部だけを支持する)が減少するが(また一定でなくなる可能性もある)、このように真空予圧概念では重力があまり重要でなくなるため、真空予圧概念は空力コンベアの直線的駆動力強化に対して一層効果的である。
【0014】
図1bでは、空力コンベアでの真空予圧概念の実施例について、本発明の別の好適な実施形態に関して、説明するが、該実施例では空力コンベアの駆動力を強化及び/又は制御する(例えば、図2bに示すように)ことを目的とする。図1bは、典型的な空力コンベアの横断面図であり、該コンベアでは、1列又は複数列の駆動ホイール列(図2b、400を参照)で、真空予圧概念を適用して、それにより駆動力を増大させている。空力レール300を適用して、基板10をエアクッション301によって接触させずに支持するが、該エアクッション(例えば、PA式エアクッション等、国際公開第WO03/060961号(特許文献1)を参照、該文献を参照により本明細書に組込む。PA式流体クッションを、複数の圧力ポート及び排気口を備えた上面を用いて生成し、そこで流体を周囲に排出可能にする)を、圧力ポート310を通るエアによって供給する。典型的なエアクッション301の空隙を、100〜500μmの範囲とし(空隙を大きくすればする程、質量流量が大きくなる)。駆動ホイール120への真空予圧概念の実施例は、図1aの駆動ホイール120と同様である。
【0015】
図1cでは、真空予圧概念の局所的な実施例を、本発明の別の好適な実施形態に関して、説明しており、1つ又は複数の真空ポート210を備えた小型カウンタプレート200を2枚、駆動ホイール120の両側から、典型的にはホイールからの真空ポートの距離を8〜15mmとし、カウンタプレート200をホイールから1〜2mmの距離に(ホイール先端から50〜500μm下に)設置する。真空ポートの典型的直径を、2〜6mmの範囲とする。真空ポートに提供する典型的真空レベルを、500〜900mbar(絶対圧)の範囲とする。
【0016】
図1dでは、本発明の別の好適な実施形態に関して、真空予圧概念の一般的な実施例について説明する。1枚の一般的なカウンタプレート200を駆動ホイールの列に対して使用し(連続ホイール構成を図1dで示す)、ホイール120を、カウンタプレート200を貫通させて作成したスリット202の中心に配置し、そこでホイールの先端部を約50〜500μm、カウンタプレート200上面の上方に存在させる。カウンタプレート200に作成し、各ホイール120の傍に配置する1つ又は複数の真空ポート210に加えて、複数の圧力ポート310を設け、それにより特にFPD用ガラスのような可撓性基板を搬送する場合に、接触を防ぐ。このような構成のカウンタプレート200の典型的な幅を80〜120mmとし、圧力ポート310(実際に、エアクッションを補助する)を、真空ポートとそれに近いホイール先端との間の距離に関して、典型的にはホイール先端から4〜8倍以上離して配置する。
【0017】
この構成は、複数の搬送モジュールと協働可能なため、スタンドアロン又はプラグ・アンド・プレイの“真空予圧搬送ユニット”として見なすことができる点を、強調しておく必要がある。これにより、故障した真空予圧搬送ユニットを迅速に除去でき、別のユニットと交換でき、或は容易に簡便にメンテナンスができる。
【0018】
図1eでは、本発明の別の好適な実施形態に関して、真空予圧概念の実施例について、カウンタ部分を、空力プラットフォームの一体的部分とした(即ち1部分として作製した)構成として、説明する。この一体化した構成では、真空予圧コンベアのカウンタプレート200を、非接触支持するプラットフォームの2セクション300a間に作成するが、該プラットフォームではエアクッションによる支持を、基板(例えばPA式エアクッション)下方で生成する。細長セクション300aと200との間に、大気孔382へ排気するための細長面溝381を作成し、それにより局所的な-バランス-を取り(国際公開第WO03/060961号(特許文献1)を参照、該文献を参照によって本明細書に組込む)、それにより幅広型基板を平坦に保つことを、明示している。真空予圧概念に関する他の全詳細については、図1dに関して行った説明と同様である。
【0019】
図2cでは真空予圧概念の実施例について、本発明の別の好適な実施形態に関して、真空予圧コンベアに、運動方向に垂直な共通シャフト123を用いて並列な駆動ホイール120を備えた構成で、説明する。図2cでは、2つの連続した真空予圧搬送モジュール(A及びB)を示し、各モジュールには、1つの交差する真空予圧コンベアユニット498と(例えばPA式エアクッションに基づく)5本の非接触支持空力レール300を含む。各交差真空予圧コンベアユニット498は、1枚のカウンタプレート200、及びモータ122に直接接続する共通シャフト123を有する並列ホイール120列を備える。ホイール間の距離を、典型的には60mm以上(ホイール数を多くすればする程駆動力が大きくなるが、質量流量は増大する)とすることができ、必要であれば、ホイール間の距離は均等にせずともよい。詳細Cでは、各ホイール120付近に、真空ポート210及び圧力ポート310を設けることを示す。モジュール上で円滑な運動を可能にするために、シャフト間(即ち、Aのシャフト123とBのシャフト123との間)の距離を、基板10の長さから僅かに(典型的には50〜100mm)短くする必要がある点は、強調しておかねばならない。
【0020】
図2dでは、共通シャフト150に係合した並列真空予圧駆動ホイール152及び154の列について説明している。ホイールを、2群に分けている。A群では、ホイール152を1材料(典型的には、機械加工で製作した金属)から作成する。B群では、ホイールを2種類の材料から作成し、内側部分154を例えば金属製とし、外側部分156には接触面を備え、無菌室対応可能な材料製、例えばガラスと接触する際に高摩擦係数となる特徴があるPEEK(非金属製)から作成することができる。(明らかに、A又はB群のどちらかを、1ホイール列に適用する)。この種の設計により剛性が与えられ、適宜部分156を交換できる。こうした剛性は、図2eで示すように、高精度の直線運動機構が要求される場合には、極めて重要となる。図2eでは、外側部分166及び交差真空予圧駆動機構のシャフト160を備えたホイール164について示している。以下の工程を、高精度にするために実施してもよい:
ホイール164及びシャフト160を、同じ材料(1部分として、典型的には金属)から、機械加工で作製する。
外側リング166の組立てを次に行う。
最後に、外側接触面の第2機械加工段階を、行う。
【0021】
それでも、正確に機械加工するだけが完成品に影響を及ぼすわけではない、というのもベアリングや駆動も、運動の真直度及び速度変動に影響を及ぼすからである。
【0022】
図2f-2hでは、本発明の好適な実施形態に関して、正確に基板を操作するための、複数の選択的な交差真空予圧コンベアユニットの配列について、説明する。図2fでは、複数のホイール120と、運動システム122で直接駆動させる1本の共通シャフト123とを有する機構を示す。このシステムには典型的にギヤボックスを設け、及び運動を制御するエンコーダを任意で設ける。ACモータ、DCモータ及びステップモータを使用することができる。シャフト123を、コンベアモジュール構造体(図示せず)に取着するベアリング124によって複数箇所で支持する。図2gでは、2本の平行なシャフト123を有し、各該シャフトを両端部からベアリング124で支持する交差真空予圧コンベアの(例えば、図2eで表した設計等の)機構について示す。シャフトを、3偏揺伝達ボックス125を介して運動システム122に接続する。図2hでは、1列に並べた2セクションに分割した交差真空予圧コンベアの機構について示している。各セクションを、専用の直接駆動運動システム(122a、122b)によって動作させる。運動制御ユニット1222を更に設けて、直線運動中に該2運動システムを同期させる、或は(運動の真直度を制御するために)微回転可能にする。
【0023】
図3aでは、本発明の好適な実施形態に関して、“スタンドアロン”の真空予圧コンベア400(連続ホイール構成)の側面図を示す。コンベヤ400のカウンタプレート200を、ベアリング121のハウジングも支持する側板420で支持する。ホイール120の最上部を、典型的にはカウンタプレート200上面上方に50〜500μm突出させる(これを、例えば、図示しない、レベリング調整用固定ネジを用いて達成する)。開口部(スロット)205をホイール120用にカウンタプレート200に設ける。カウンタプレート200に設ける真空ポート及び他の空力の詳細については、この図では簡潔さのために図示しない(図4a参照)。ホイールを回転させる駆動力を、シャフト123によってホイール1つに付与し、全ホイールをベルト430で駆動させる。調整用アイドラ425を設けて、ベルト張力を維持する。真空予圧コンベア400を、昇降機構450で支持し、該昇降機構450を基礎構造部20で支持する。昇降機構を使用して、駆動ホイール400(カウンタプレートを含む)を昇降させてもよい。
【0024】
図3bでは、本発明の好適な実施形態に関して、真空予圧コンベア400a(連続ホイール構成)の側面図を示す。このバージョンは、“スタンドアロン”の真空予圧コンベア400と、極めて類似している。異なる点は、図3bで示す実施例の場合、カウンタプレート200aを静止させたまま、該カウンタプレートを任意に空力プラットフォームの一体的部分として(図1e参照)、駆動機構のみを昇降する点である。他の詳細については、図3aに関して記述した詳細と同様である。
【0025】
図4aでは、本発明の好適な実施形態に関して、連続ホイール構成で、“スタンドアロン”の真空予圧コンベア555の全体図を示す。真空予圧コンベア555には、カウンタプレート200及び駆動ホイール120の列を含む。各ホイールの傍又はホイール間に、少なくとも1つの真空ポート(210、210a)を設けて、押下真空力(真空予圧概念)を付与する。真空ポートの数及び真空ポートの位置については、基板の可撓性に関して、所望する駆動力によって予め決定する。しかしながら、基板が可撓性の場合、カウンタプレート200の縁部に圧力ポート310を、また同様にホイール間にも圧力ポート(310a、この場合真空ポート210aの代わりに)を加え、それにより基板の撓みによる接触(押下屈曲力が真空ポートによって誘発される場合)を防止する目的でエアクッション支持部を作成する。真空予圧コンベア555には主真空管1210を設けて、該コンベア555の真空ポートの各々に真空を供給する。主真空管路1210を、弁1211を介して真空源(図示せず)に接続し、様々な動作モードを可能にする。真空予圧コンベア555には、主加圧エア管路1220を更に設けて、該コンベア555の圧力ポート各々にエアを供給する。任意で、真空予圧コンベア555には、制御弁1231を介して主真空管路1210と連通する別の主加圧エア管路1230を設ける。この仕組みを提供して非接触を確保するが、該仕組みについては図6cに関して以下で説明する。
【0026】
図4b及び図4cでは、本発明の好適な実施形態に関して、並列ホイール構成を備える“スタンドアロン”の真空予圧コンベア555aの全体図について説明する。図4bでは、真空予圧コンベア555aの平面図について説明する。該コンベアにはカウンタプレート200及び1列の並列な真空予圧駆動ホイール120を含み、該駆動ホイールをカウンタプレート200に設けたスロット202に配置する。各駆動ホイールの傍に、1真空ポートを設けて、真空押下力を付与する。しかしながら、基板が可撓性な場合には、圧力ポート310をカウンタプレート200の縁部に、またホイール間にも加える必要があるかも知れない。図4cでは、カウンタプレートで被覆する真空予圧コンベア555a機構について説明する。該コンベア555aの駆動ホイール120には、電動システム122(例えばモータ及びギア)に直接接続する共通シャフト123を備えて、該シャフトをベアリング124でカウンタプレート200(破線で示す)に支持するのが、明らかに分かる。
【0027】
図4dでは、本発明の好適な実施形態に関して、無菌室環境で動作する真空予圧コンベア用磁気伝達ユニットに基づく任意の駆動機構(例えば、図4aに示す真空予圧コンベアの駆動機構となる)について、説明している。共通シャフト180を、交差シャフト181(各駆動ホイールに1本)に磁気伝達ユニット182で接続する。第2磁気伝達ユニット183を、交差シャフト181と各駆動ホイール120との間に設ける。
【0028】
図5aでは、本発明の好適な実施形態に関して、“プラグ・アンド・プレイ”の真空予圧搬送モジュールを備えた工程システムの非接触空力プラットフォームの平面図について示している。非接触空力プラットフォーム520には、昇降機構(図3a〜図3b参照)を有する交換可能な2真空予圧搬送ユニット550(図4aの555も参照)、及び3空力セクション500及び501を含む。空力プラットフォーム520には、例えばPA式エアクッションを適用してもよい。空力セクション500と501との間に、細長スロットを作成して、“プラグ・アンド・プレイ”の搬送ユニット550を受容する。2つの搬送ユニット550を内側に設置して、様々な幅の基板(それでも2ユニット550間の距離より幅広な基板とし、それによりシステム全体に亘り連続的に運動可能にする)を支持する。プラットフォーム520の平行に整列させた2真空予圧搬送ユニット550は、載脱荷進行中又はバイパスモード動作時に、動作する。基板を積載後に、該基板を精密な直線運動機構565によってクランプ固定するが、該機構には、クランプ固定する真空パッド566及び空力セクション500に作成した細長スロット567下に配設する細長スライダを有する(パッド566でクランプ固定した後に、ユニット550を昇降機構で下降させる)。正確な運動が要求される場合には、動作モードで、直線運動機構565によってガラスを操作し、工程が完了すると、真空予圧コンベアを上昇させて、再び作動させて、基板を脱荷する。この手順は、FABのインライン製造に役立つ工程システムに対応可能である。
【0029】
図5bでは、本発明の別の好適な実施形態に関して、プラットフォーム520(図5a参照)と同様な、一体化した真空予圧駆動ユニット560を備えた空力プラットフォーム530の平面図を示している。“一体化した”は、非接触プラットフォーム530の上面510と真空予圧駆動ユニット560のカウンタプレートが共通のプレートから成ることを、意味する。他の全詳細については、殆ど図5aに関して記述したプラットフォームと同様である。この場合、ユニット560の各駆動ホイールを1直線にして、非接触プラットフォーム530の天板上方に(例えば100μm)突出させる(100μmは、非接触プラットフォーム530に亘り基板を支持するエアクッションの典型的なエア間隙部の半分以下と関係する)。空力プラットフォーム530の中心には、正確な工程ゾーン510を設けて、基板の正確な浮上間隙を、例えば、PV式エアクッションを適用して、獲得する。空力プラットフォーム520(図5a)に関して、この場合、真空予圧駆動ユニット560を2セクションに分けて、工程ゾーン領域を貫通させない点に、注意されたい。その結果、ユニット560の駆動ホイールによって発生する可能性がある障害が、工程領域510に及ぶのを、防げる。しかしながら、直線駆動機構565は工程領域を横断しており、従って、プラットフォームの全体的な正確さ(即ち、基板の平坦さ)は駆動システム565で決まる。
【0030】
従って、動作モードでは、一体化した真空予圧駆動ユニット560を使用して、例えば基板の載脱荷を行う場合、真空予圧駆動ユニット560の真空ポートを真空源に流体工学的に接続し、その結果、可撓性基板(例えば厚さ0.7mmのFPD用ガラス等)が真空引下げ力によって撓み、基板と駆動ホイールの対向する上面との間で発生させた所望の押下力で、接触する。動作していない場合、真空の供給を閉じ、基板を周囲のエアクッションで押上げ、基板は駆動ホイールの最上部の上方に安全に浮上する(図6a〜図6cも参照)。従って、選択的用途によっては、昇降機構(及び費やす時間)を省いてもよい(しかし、幾つかの他の用途では、ホイールの昇降機構を使用する必要がある)。
【0031】
真空予圧駆動ユニット560の動作モードについて更に図6a〜図6cで、本発明の好適な実施形態に従い、説明するが、該図では、真空予圧駆動ユニット560用昇降機構を不要にしている。ユニット560付近の非接触プラットフォーム600の横断面図を、図6aに示す。この図では、真空をホイール120両側の真空ポート210に供給する。従って、体積部201で大気圧以下状態を進行させ、可撓性基板10(例えば、幅広型0.7mmFPD用ガラス)を引下げて、定格浮上状態から撓ませ(図6b参照)、基板10を所望の押下力(Fv)でホイール120と接触させる。ユニット560の周りに、非接触プラットフォーム600には複数の圧力ポートを有して、エアクッション301を作成し、基板10を支持して基板10と非接触プラットフォーム600の上面との間の接触を防ぐ。図6bは、その全要素に関して、図6aと同様とするが、真空を、一体化した真空予圧駆動ユニット560の真空ポートに供給していない。この状況(定格浮上状態)では、基板10は重力によって僅かに撓む可能性があるものの、依然としてユニット560周りに非接触プラットフォーム600で作成したエアクッション301で、ホイール120の最上部から安全な浮上距離で基板10を支持する。しかしながら、図6cでは、基板10とホイール120の最上部との間の安全距離を増大する選択について表す。この選択を、真空供給(ユニット560の真空ポートに接続した)から加圧エア供給に切替え、それにより真空予圧した駆動ホイール付近により押上力を得ることで行える。こうして延長する安全距離は、加圧レベルによって異なる。従って、ユニット560の真空ポートへの真空供給をオン/オフ切替するだけで、基板10と真空予圧駆動ホイール120とを接触させ、水平方向の駆動力を発生させる。
【0032】
基板を搬送し、該基板で真空予圧駆動ユニットの一部だけを被覆すると、かなりの数の真空ポートが非被覆状態になり、周囲の圧力状態(即ち大気条件)に曝され、従って、質量流量が大幅に増大する可能性がある。無用な質量流による損失を防ぐために、1選択肢として、真空予圧駆動ユニット560の各真空ポートと流体連通する流量制限器219を使用して、そうすることで真空ポートが非被覆状態になった場合に流れを制限する(図6a)。かかる流量制限器を、自己適合細分化オリフィス(Self-Adaptive Segemented Orifice(SASO))流量制限器(国際公開第WO01/14782号(特許文献2)、米国特許第US6644703号(特許文献3)及び第US6523572号(特許文献4)参照、これら全てを参照により本明細書に組込む)として、これを使用してもよい。本発明の好適な実施形態による非接触プラットフォームにはまた、流量制限器319(SASOノズル又は類似物等)を各圧力ポート310に備えて、それにより全体的な流量を制限し、接触に対して相当抵抗を高くする。
【0033】
図7a〜図7dでは、幾つかの本発明の好適な実施形態に関して、連続ホイール構成(図3a参照)を有した1つ又は複数の一体化真空予圧駆動ユニットを備える空力プラットフォームの幾つかの構成について説明する。かかるプラットフォームには、図5aに関して記述したように、精密な直線駆動システムを含んでもよい。図7aでは、真空予圧駆動ユニット710を備える非接触プラットフォーム701について説明する。ユニット710には、プラットフォーム701両側に、2列の駆動ホイールを有する。図7bでは、真空予圧駆動ユニット720を備える非接触プラットフォーム702を示す。ユニット720には、プラットフォーム702の中心線で、2列の隣接する駆動ホイール列を有する。図7cでは、真空予圧駆動ユニット730を備える非接触プラットフォーム703について説明する。ユニット730には、プラットフォーム703に2列の駆動ホイールを有する。図7dでは、真空予圧駆動ユニット740を備える非接触プラットフォーム704について記述する。ユニット740には、3列の駆動ホイールを、2列をプラットフォーム704の両側に、1列をプラットフォーム704の中心線に夫々有する。
【0034】
図7e〜図7hでは、本発明の幾つかの好適な実施形態による、正確なPA-PV(2100-2200)空力プラットフォームの幾つかの構成について、説明するが、該プラットフォームには、載脱荷、通過等の搬送任務を果たす連続ホイール構造(図4a参照)を有する1つ又は複数の真空予圧駆動ユニット770、或は搬送任務を果たす並列ホイール構成780(図4b参照)と、図5aで表した精密な直線運動機構565と任意に交換して、精密な直線運動を提供する正確なシステムバージョン790(例えば、図2eに示したシャフトを備える図4bに示した真空予圧駆動ユニット)とを、備える。図7e〜図7fの空力プラットフォームは、PA-PV-PA式であり、該プラットフォームでは、短手方向に伸長した工程ゾーンをPV領域2000の中心に配設している。これらの場合、基板のストロークは、基板長より僅かに長くなる。図7eは、プラットフォームの上流、下流に配設した2つの載脱荷用搬送ユニット780を有する。2精密ユニット790を、同期して動作させ、基板への工程を行う際に、基板を前方(又は必要ならば、後方)に駆動する。図7fは図7eと同様だが、ユニット780を使用する代わりに、真空予圧駆動ユニット770(連続ホイール構成で)を提供する。図7g〜図7hの空力プラットフォームは、PA-PV-PA-PV-PA式であり、該プラットフォームでは、短手方向に伸長した2工程ゾーンをPV領域2200の中心に配設し、該2ゾーンの間隔を基板長の約半分としている。これらの場合、基板ストロークは、基板長の半分より多少長くなる。図7gには、1つの精密な真空予圧駆動ユニット790を有して、両工程ゾーン2200で同時に行う可能性がある工程期間中に、基板を正確に操作し、また2つの真空予圧駆動ユニット780を有して、載脱荷を行う。図7hには、3つの同期して動作する精密な真空予圧駆動ユニット790を有する。従って、正確な運動の他に載脱荷も、この3シャフト駆動システムで行う。
【0035】
図7kでは、本発明の好適な実施形態に従う、三方ギヤボックス754を有する単一運動システム752によって駆動する、任意の真空予圧機構について説明するが、該機構は選択的には、図7fで表したような、正確なプラットフォームの真空予圧駆動機構とする。該機構には、2つの平行した正確な真空予圧搬送ユニット756a、756b(並列構成)、載脱荷用真空予圧搬送ユニット750a、750bを含み、(並列構成では)駆動力を、該ユニット756a,756bのシャフトで、ベルトを介して提供する。各セクタの動作を、以下の段落で記述するように、真空を切替えるだけで実施できる点に注意されたい。
【0036】
駆動力を、真空を真空予圧駆動ユニットの真空ポートに導入することでコンベヤに導入する点(図6a〜図6c参照)は、強調しておく必要がある。切替を、以下の部分的に関係した状況で適用してもよい:
基板が真空ポートを被覆しないとき、真空のスイッチを入れる。
基板が真空ポートの幾つかのみを被覆するとき、真空のスイッチを入れる。
基板が全真空ポートを被覆する(これは、並列ホイール構成に関する場合である)とき、真空のスイッチを入れる。
基板が移動しないとき、真空のスイッチを入れる。
基板がプラットフォーム上で搬送されているとき、真空のスイッチを入れる。
駆動ホイールが回転していないとき、真空のスイッチを入れる。
駆動ホイールが回転しているとき、真空のスイッチを入れる。
【0037】
図8a〜図8cでは、本発明の幾つかの好適な実施形態に関して、真空予圧概念全般に対して、特に一体化した真空予圧駆動ユニットに対して選択的に適用する、幾つかの駆動ホイールの構成について説明する。図8aでは、真空予圧駆動ユニットを非接触プラットフォームの中心領域で、支持した基板10の下に設ける場合に使用する、駆動ホイール820aについて表す。図8bでは、真空予圧駆動ユニットを非接触プラットフォームの縁部(図7a参照)に設け、基板10の縁部を支持する場合に使用する駆動ホイール820bについて表す。接触を防止するために、エアクッション支持部(310)を、真空ポート付近に設ける点に注意されたい。ホイール820aのフランジ821を、動力的ガイド要素として設け-それにより運動中に基板を“インライン”に確保する。図8cでは、二重駆動ホイール820cを1部品として形成してこれを表し、真空予圧駆動ユニットの真空ポート210をホイール間に配置している(図7b参照)。このバージョンは、基板が極めて可撓性な場合に有用である。
【0038】
一般性を制限することなく、図9a〜図9cでは、幾つかの本発明の好適な実施形態による、真空予圧駆動ユニットのホイール周りでの真空ポートの幾つかの配列について、説明する。かかる配列は、搬送する基板の様々な弾性特性に関係する。図9aでは、ホイール120の両側から、複数の真空ポート911(例として3個を示す)の配列について表す。ホイール120の両側に1真空ポート912だけを使用することは、運動方向に最小の曲げモーメントを基板に付与するため、極めて実用的である。図9bでは、ホイール120の片側だけから、1つ又は複数の真空ポート921(例として3個を示す)の配列について表す。図9cでは、連続する2ホイール間で(好適には、出来るだけ近付けて)、複数の真空ポート931(例として4個を示す)の配列について表す。図9dでは、連続する2ホイール間で(好適には、出来るだけ近付けて)、ホイール120の両側に1つ又は複数の真空ポート941、及び1つ又は複数の真空ポート942を組み合わせた配列について表す。図9eでは、隣接する2ホイール間の複数の真空ポート951の配列(図7b及び図8c参照)について表す。
【0039】
図10aでは、幾つかの本発明の好適な実施形態に関して、真空予圧駆動概念に基づく、FPD用ガラス等の基板を、操作し、搬送し、回転させ、指向させる自動推進式モジュール1000について、説明する。モジュール1000には、非接触プラットフォーム1001及び3つの個別な真空予圧駆動ユニットを含む - 2つの交差する直線の真空予圧駆動ユニット1100及び1200(連続ホイール構成)、及び4ホイール1301を有する1真空予圧回転ユニット1300を含む。真空予圧回転ユニット1300のホイール1301は、4つの別々のモータで選択的に同期して動作させてもよい。かかるモジュールを用いて、1駆動ユニットから別の駆動ユニットへの切替えを、単に真空を“オン”から“オフ”に切替えて、実行してもよい。こうしたモジュールには、幾つかの位置決めセンサ(図示せず)、及びアライナ等の付属手段を有して、様々な有効な基板操作任務(図示せず)を制御する。かかる空力ロボットモジュールの使用例として、以下のものがある:
基板をモジュール1000全体で、Y方向に能動的に真空予圧駆動ユニット1200で(能動的は、真空“オン”を意味する)搬送する。
基板をモジュール1000全体で、X方向に能動的に真空予圧駆動ユニット1100で(能動的は、真空“オン”を意味する)搬送する。
基板を、真空予圧駆動ユニット1200で(Y方向に)、モジュール1000の中心に搬送し、次にユニット1200の駆動ホイールを停止させる。その後、基板を引続き、X方向に(真空予圧駆動ユニット1100の真空を、“オン”に設定し、真空予圧駆動ユニット1200の真空を“オフ”に設定し、次にユニット1100の駆動ホイールを動作させる)に移動させる。
基板を、(a)真空予圧駆動ユニット1200によって(Y方向に)モジュール1000の中心に移送し(駆動ホイール停止し)、(b)真空予圧回転ユニット1300への真空を“オン”に設定し、その後ユニット1100への真空を“オフ”にして、休止させずにハンドシェークさせ、(c)ホイール1301を動作させて基板を完全に90度回転させ、(d)ユニット1100への真空を“オン”にし、回転ユニット1300への真空を“オフ”にし、(e)ユニット1200のホイールの駆動を作動させて、X方向に基板を移送する。
基板を、X方向に、真空予圧駆動ユニット1200で、モジュール1000の中心に搬送し、停止、回転して、引続きX方向を出る。
【0040】
こうした駆動ホイール列が交差点では、交差するホイールが、破線で囲んだ4駆動ホイール1230で見られるように、接近し過ぎると、真空押下力が原因で基板を交差するホイールと接触させる可能性があるため、リンク不良が発生するかもしれない点は、強調しておく必要がある。このような問題は、同じ列の少なくとも2ホイールを除去する、又は群1230の4ホイール全てを除去するだけで、簡単に解決する可能性がある。
【0041】
図10bでは、本発明の好適な実施形態に関して、別の設計の自動推進式モジュール1000a(図10aで説明した自動推進式モジュール1000に関して)について説明するが、該モジュールを使用して、真空予圧駆動概念に基づいて、FPD用ガラス等の基板を、操作し、搬送し、回転させ、指向させる。モジュール1000aには、非接触プラットフォーム1001a及び5つの個別な真空予圧駆動ユニット、X方向の直線運動を提供する2並列構成ユニット(1110a、1110b)、Y方向の直線運動を提供する2並列構成ユニット(1210a、1210b)、及び1真空予圧回転ユニット1300aを含む。真空予圧回転ユニット1300aの駆動ホイール1310を、共通のベベルギヤ伝動ボックス1320によって、個別のシャフト1330を介して動作させる。この種の設計は、極めて費用効果が良く、図10aで説明したモジュール1000に関して記述したのと同じ動作モードを提供する。同様に、また、様々な任務の制御を、真空を“オン”から“オフ”への切替、及び“オフ”から“オン”への切替によって、実施できる。
【0042】
図11では、本発明の好適な実施形態に関して、非接触トラック2000に基づくシステムについて、説明するが、該システムは、細長空力プラットフォーム2001上方に配設する、3つの連続する工程(2020、2040及び2060)に対応する。真空予圧操作システムを設けたトラック2000は、並列構成の5真空予圧ユニットから成る。該システムには、載脱荷する、及び正確な直線運動を提供するための真空予圧駆動ユニットを含む。真空予圧搬送ユニット2100を設けて、載脱荷任務を(基板10を200cm/秒以上の典型的速度で移送させて)行う。工程中の正確な直線運動を、3つの正確な真空予圧搬送ユニット2200で提供し、正確な位置決め、及び安定した精密な速度(典型的には、5cm/秒〜50cm/秒の範囲で)を提供する。工程を、基板を空力プラットフォーム上で浮上させながら、正確に直線的に移送させて、実行する。工程中、ガラス上方に配設する工程工具の少なくとも1つを、基板10の上面に極めて近くに配設する可能性があり、そのため極めて正確な空力プラットフォーム、即ちエアクッション(例えば真空予圧(PV)エアクッション)(PV式流体クッションは、複数の圧力ポート及び真空源に接続した排気口を有する能動面で生成する真空予圧流体クッションであり、従って過剰な流体を真空によって排気する。参照によって本明細書に組込む国際公開第WO03/060961号(特許文献1)を参照)であって正確で安定したエア間隙を提供する該エアクッションを、付与する必要がある。容易に連続移送するために、各真空予圧ユニット間の距離を、僅かに基板長より短くする必要がある。システム2000には、上位中央制御部(3999)と通信する制御ボックス3000を更に設ける。制御ボックス3000を、各真空予圧駆動ユニットに、圧力/真空供給と関係するライン3100及び運動システムと関連するラインによって(検知手段、例えば近接センサ又はエンコーダ等に接続を含む)接続する。制御ボックス3000はまた、関係する全フィードバックセンサを含む、空力プラットフォーム2001(ライン3300)の巡回パラメータを制御する。加えて、制御ボックス3000を工程工具2020、2040及び2060と通信させる(ライン3400)。
【0043】
並列の正確な真空予圧駆動ユニット(例えば、図7e〜図7h及び図11に示すような)の使用に関する効果を、従来の直線駆動システム(例えば、図5bに示すような)と比較して、強調することは極めて重要である。並列の真空予圧駆動ユニットを使用して、基板を正確な空力プラットフォーム上で操作することで、正確な工程ゾーンが、スロット又は交差溝の無い均質な非接触支持部となり、直線運動システムで誘発する可能性がある動的変動が無くなる。
【0044】
従って、正確な(並列構成の)真空予圧駆動ユニットにより、局所的にも動的にも障害のない工程ゾーンを、工程ゾーンを横断する従来の直線駆動システムに対して、提供する。正確な真空予圧駆動ユニットの典型的性能は、以下の通りである:
1mのストロークに対して約10μmの位置決め精度。
20cm/秒より高速で1%未満の速度リップル。
0.5Gまで加速(ホイール数によって異なる)。
最高約100cm/秒までの速度。
【0045】
図12では、本発明の好適な実施形態に関して、駆動ホイール1200を有する真空予圧プラットフォーム5000について説明するが、該駆動ホイールを、プラットフォーム上面全体に分布させ、該プラットフォームは、真空予圧概念に関するカウンタプレート200としても機能する。一般性を制限することなく、駆動ホイールの千鳥配列を図面に示すが、任意の他の二次元配列も代わりに適用してもよい。1駆動ホイール120の周囲についての詳細図では、駆動ホイール120用にカウンタプレート200に作成したスロット202、及び駆動ホイール120付近に真空ポート210を示している。このプラットフォームを比較的厚い基板に使用してもよく、該プラットフォームは、かかる基板(例えば厚い太陽電池用ガラス)を平坦にする能力を提供することを目的とする。このバージョンには圧力ポートを有さない点に注意されたい。
【0046】
本明細書を通して、用語“空力プラットフォーム”、“非接触プラットフォーム”、“モジュール”、“搬送モジュール”は、示唆しない限り、交換可能である。本明細書を通して、用語“空力プラットフォーム”は、示唆しない限り、通常非接触搬送装置を、又は工程機械の非接触プラットフォームを指す。用語“運動”は、直線運動、正確な直線運動、回転運動、又は同様な運動を意味する。
【0047】
本明細書を通して、用語“駆動ホイールユニット”、“真空予圧駆動ユニット”、汎用又は正確な駆動ユニットは、示唆しない限り、交換可能である。“ホイール”は、殆どの場合、駆動ホイール又は真空予圧駆動ホイールを意味する。
【0048】
明確にすべきは、本明細書で記載した実施例及び添付図に関する記述は、本発明を一層理解するのに用いただけであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0049】
更に明確にすべきは、当業者は、本明細書の読後、添付図及び上記実施例に対して調整又は変更を行えるが、それらもまた本発明に包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1a】本発明の好適な実施形態による真空予圧コンベアシステムの横断面図であり、基板を支持及び搬送する駆動ホイールを採用し、真空予圧を選択的なホイールに行っている。
【図1b】本発明の好適な実施形態による真空予圧コンベアシステムの横断面図であり、支持用エアクッション及び真空予圧駆動ホイールを採用して、必要な駆動力を生成している。
【図1c】別々のカウンタプレートを有する真空予圧コンベアの詳細図である。
【図1d】真空ポートと圧力ポートを備えた、共通のカウンタプレートを有するスタンドアロンの真空予圧コンベアユニットの詳細図である。
【図1e】図2dに示す真空予圧コンベアと同様な真空予圧コンベアの詳細図であるが、カウンタプレートを空力プラットフォームの一体的セクションとしている。
【図2a】本発明の好適な実施形態による真空予圧コンベアシステムの正面図であり、該システムでは、駆動ホイール列を用いて基板を支持及び搬送し、両側列のホイールを真空予圧している(図1a参照)。
【図2b】本発明の好適な実施形態による真空予圧コンベアシステムの正面図であり、該システムでは、両側2列に、基板を支持するためにエアクッション支持要素を組込んだ真空予圧駆動ホイールを有している。
【図2c】本発明の好適な実施形態による長尺の真空予圧コンベアシステムの正面図である。該システムには、横2列に並列な真空予圧駆動ホイールを有し、非接触支持要素を組込んでいる。
【図2d】図2cで示した並列な駆動ホイールの側面図である。
【図2e】正確な基板運動が必要な場合に使用される、図2cで示した並列な駆動ホイールの横断面図である。
【図2f】図2cで示した並列な駆動ホイールに関する機構の平面図であり、該機構には該ホイールの共通シャフト用の直動モータ及びボールベアリング支持体を有する。
【図2g】伝動ボックスで係合し、共通モータで動作する2列の平行な、並列駆動ホイールに関する機構の平面図である。
【図2h】1直線に整列させた2セクションに分割した並列駆動ホイールに関する機構の平面図である。各セクションを、専用直動モータで動作させ、直線運動中及び回転中共に同期可能にして(運動の真直度を制御する)。
【図3a】真空予圧コンベア(連続ホイール構成)の側面図を示し、該コンベアには、駆動機構とカウンタプレートの両方を昇降させる昇降機構を備える、本発明の好適な実施形態による駆動ベルト機構を有する。
【図3b】本発明の好適な実施形態による真空予圧コンベア(連続ホイール構成)の側面図を示し、該コンベアには、駆動機構のみを昇降させる昇降機構を備える、駆動ベルト機構を有する。
【図4a】本発明の好適な実施形態による、“スタンドアロン”の真空予圧コンベア(連続ホイール構成)の等角図を示す。
【図4b】本発明の好適な実施形態による、“スタンドアロン”の真空予圧コンベア(連続ホイール構成)の平面図を示す。
【図4c】本発明の好適な実施形態による、“スタンドアロン”の真空予圧コンベア(連続ホイール構成)の平面図を示す。
【図4d】磁気伝達体を備える、本発明の好適な実施形態による、真空予圧コンベアのホイール列の等角図を示す。
【図5a】空力プラットフォームを組込む、本発明の好適な実施形態による、“スタンドアロン”の交換可能な(プラグ・アンド・プレイ)真空予圧コンベアの正面図を示す。
【図5b】本発明の好適な実施形態による、真空予圧コンベアの正面図を示しており、該コンベアでは、カウンタプレートを空力プラットフォームの一体化した部分(又はセクション)とする。
【図6a】本発明の好適な実施形態による、真空予圧コンベアの動作モードについて説明しており、エアクッションを用いて、搬送する基板を支持し、真空を用いて摩擦力を強化している。
【図6b】本発明の好適な実施形態による、真空予圧コンベアの受動的モードについて説明しており、エアクッションを用いて搬送する物体を支持している(真空は提供しない)。
【図6c】本発明による、真空予圧コンベアのセーフモードについて説明しており、加圧エアを真空ポートを介して供給し、それにより基板をホイールから更に離して(上方に)持上げている。
【図7a】本発明の幾つかの好適な実施形態による、真空予圧コンベアの様々な構成について、非接触搬送装置と一体化させてこれらを説明している。
【図7b】本発明の幾つかの好適な実施形態による、真空予圧コンベアの様々な構成について、非接触搬送装置と一体化させてこれらを説明している。
【図7c】本発明の幾つかの好適な実施形態による、真空予圧コンベアの様々な構成について、非接触搬送装置と一体化させてこれらを説明している。
【図7d】本発明の幾つかの好適な実施形態による、真空予圧コンベアの様々な構成について、非接触搬送装置と一体化させてこれらを説明している。
【図7e】本発明の幾つかの好適な実施形態による、非接触の正確なプラットフォームと一体化させた真空予圧コンベアの様々な構成について、説明している。
【図7f】本発明の幾つかの好適な実施形態による、非接触の正確なプラットフォームと一体化させた真空予圧コンベアの様々な構成について、説明している。
【図7g】本発明の幾つかの好適な実施形態による、非接触の正確なプラットフォームと一体化させた真空予圧コンベアの様々な構成について、説明している。
【図7h】本発明の幾つかの好適な実施形態による、非接触の正確なプラットフォームと一体化させた真空予圧コンベアの様々な構成について、説明している。
【図7k】本発明の幾つかの好適な実施形態による、正確な直動コンベアと載脱荷用真空予圧コンベアの両方を有する真空予圧コンベアの典型的機構について、説明している。
【図8a】コンベアホイール付近での、幾つかの任意な真空ポートの仕組みの断面図を示す。
【図8b】コンベアホイール付近での、幾つかの任意な真空ポートの仕組みの断面図を示す。
【図8c】コンベアホイール付近での、幾つかの任意な真空ポートの仕組みの断面図を示す。
【図9a】コンベアホイール付近での、幾つかの任意な真空ポートの仕組みの正面図を示す。
【図9b】コンベアホイール付近での、幾つかの任意な真空ポートの仕組みの正面図を示す。
【図9c】コンベアホイール付近での、幾つかの任意な真空ポートの仕組みの正面図を示す。
【図9d】コンベアホイール付近での、幾つかの任意な真空ポートの仕組みの正面図を示す。
【図9e】コンベアホイール付近での、幾つかの任意な真空ポートの仕組みの正面図を示す。
【図10a】2つの交差する真空予圧コンベア(連続ホイール構成)と真空予圧回転機構を有する非接触分配モジュール1000について説明している。各真空予圧回転ホイールには、個別の駆動装置を備えている。全ホイールの駆動装置は、電子的に同期する。
【図10b】2つの交差する真空予圧コンベア(並列構成)と真空予圧回転機構を有する非接触分配モジュール1001について説明している。真空予圧回転機構の全ホイールを、共通のベベルギヤ伝動ボックスで駆動する。
【図11】載脱荷用装置と正確な直線運動用装置の両方を含む真空予圧操作システムを備えた、3連続工程に対応する非接触トラックについて説明している。
【図12】真空予圧プラットフォームの上面全体に分布させた駆動ホイールを備える該プラットフォームについて説明している。
【符号の説明】
【0051】
10 基板
20 基礎構造部
120、820a、820b、820c 駆動ホイール
121、164、1301 ホイール
122 駆動機構
123、180 シャフト
124 ベアリング
125 3偏揺伝達ボックス
154 内側部分
156、166 外側部分
181 交差シャフト
182 磁気伝達ユニット
183 第2磁気伝達ユニット
200 カウンタプレート
201 体積部
205 開口部(スロット)
210 真空ポート
300 空力レール
301 エアクッション
310 圧力ポート
319 流量制限器
382 大気孔
400 列
420 側板
425 調整用アイドラ
430 ベルト
498 真空予圧コンベヤユニット
500、501 空力セクション
510 上面
520 非接触空力プラットホーム
530、600、701、702、704、1001、1001a 非接触プラットホーム
550、756a、756b 真空予圧搬送ユニット
555 真空予圧コンベヤ
560、710、720、730、740、770、780、790、1100、1200 真空予圧駆動ユニット
565 直線運動機構
566 真空パッド
567 細長スロット
752 単一運動システム
754 三方ギヤボックス
911、912、921、931、941、942、951 真空ポート
1000、1000a モジュール
1210 主真空管路
1110a、1110b、1210a、1210b 並列構成ユニット
1211 弁
1220、1230 主加圧エア管路
1300、1300a 真空予圧回転ユニット
2000 非接触トラック
3000 制御ボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略平坦な物体を、複数の支持要素を用いて、搬送及び正確に操作するシステムであって、該装置には、1つ又は複数の駆動ユニットに配列し、各駆動ユニットには少なくとも1つの真空予圧駆動ホイールを含む、複数の該真空予圧ホイールと、前記真空予圧駆動ホイールの各々に隣接する1つ又は複数のカウンタプレートに配置して、導入した押下力を前記物体に付与する1つ又は複数の真空予圧ポートであって、各駆動ユニットの前記真空ポートを主真空管に、該主真空管に、真空源に接続する制御可能な弁を備えて、流体工学的に接続し、それによって前記主真空管を前記真空源に接続すると、前記物体と前記真空予圧駆動ホイールとの間の垂直力を増大し、それに従い水平方向駆動力を増大させる前記真空予圧ポートと、を含むこと、を特徴とする該システム。
【請求項2】
制御可能な弁を介して前記主真空管に接続する加圧エア供給配管を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記真空ポートは、流量制限器を介して前記真空源に連通すること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記カウンタプレートには、周辺圧力ポートを更に含み、それによって前記圧力ポートを圧力源に接続すると、反発力を、支持エアクッションを局所的に作成して前記物体に付与し、前記物体と前記システムとの間の物理的接触を防止すること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記圧力ポートは、流量制限器を介して前記圧力源と連通すること、を特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記支持要素には、1つ又は複数の空力支持面を含むこと、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記支持要素には、更なる駆動ホイールを含むこと、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
各駆動ユニットには、共通シャフトを有して並列に配列した真空予圧駆動ホイールを含むこと、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記共通シャフトの真空予圧駆動ホイールと前記シャフトを一体化し、単一の金属片から機械加工で作成すること、を特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記共通シャフトの各ホイールには、数mmの幅を有する摩擦を高める非金属製リングを備えること、を特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
各駆動ユニットを、モータで別々に駆動すること、を特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
各駆動ユニットの前記モータを、前記駆動ユニットの共通シャフトに直接接続すること、を特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
2つ以上の隣接した駆動ユニットを、共通のモータで駆動すること、を特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
2つ以上の隣接した駆動ユニットを、別々のモータで駆動し、電子的に同期させること、を特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
2つ以上の駆動ユニットを、共通軸に沿って略平行に整列させ、別々に動作可能にして差動駆動させること、を特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
少なくとも幾つかの前記駆動ユニットには、運動制御用エンコーダを更に備えること、を特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項17】
前記1つ又は複数の駆動ユニットの少なくとも幾つかを、容易に反対方向に駆動するように構成すること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
各駆動ユニットには、次々と配列する真空予圧駆動ホイールを含むこと、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記駆動ユニットを、容易に2方向以上に搬送するよう配列すること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記駆動ユニットを、容易に略直交方向に搬送するよう配列すること、を特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
少なくとも1つの回転駆動ユニットには、円に沿って分布し、前記円の接線と同方向に駆動し、容易に前記物体を回転させる駆動真空予圧ホイールを含むこと、を特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
前記少なくとも1つの回転駆動ユニットを、ベベルギヤ伝動ボックスで駆動させること、を特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
昇降機構を、前記1つ又は複数の駆動ユニットの1つ又は複数に備えて、前記駆動ユニットを昇降させること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項24】
昇降機構を、前記1つ又は複数の駆動ユニットの1つ又は複数に備えて、前記駆動ホイールを昇降させること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの駆動ユニットの1つ又は複数には、前記駆動ユニットの各駆動ホイールに隣接する1つ又は2つのカウンタプレートを含むこと、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
前記少なくとも1つの駆動ユニットの1つ又は複数には、スロットを有する1つのカウンタプレートを含み、前記駆動ホイールを前記スロットに嵌め込むこと、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
複数の圧力ポートを更に備えて、圧力源に接続すると、容易に局所的にエアクッションを作成する、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記複数の支持要素には、空力支持プラットフォームを含み、1つ又は複数の駆動ユニットの前記カウンタプレートを、前記空力支持プラットフォームに組込むこと、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項29】
1つ又は複数の駆動ユニットの前記1つ又は複数のカウンタプレートを、前記空力支持プラットフォームの一体的部分とすること、を特徴とする請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記真空予圧駆動ホイールは、前記カウンタプレートの上面上方に、前記物体が前記ホイール上に位置し、且つ前記真空ポートを前記真空源から切断した場合の、前記物体との浮上間隙の約半分の高さに突出すること、を特徴とする請求項28に記載のシステム。
【請求項31】
各駆動ユニットの動作を制御する制御ユニットを更に備えること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項32】
近接センサを更に備えること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項33】
前記1つ又は複数の駆動ユニットを、前記システムから分離可能にすること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項34】
前記駆動ホイールは、前記1つ又は複数のカウンタプレートの上面から上に50〜500μmの範囲で突出すること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項35】
駆動ホイールに隣接する前記1つ又は複数の真空ポートの少なくとも幾つかを、前記物体と接触する前記駆動ホイール上の点から10〜30mmの範囲で夫々離隔させること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項36】
前記システムの側縁部に配置する真空予圧駆動ホイールには、各々にフランジを備えて、前記物体が外側に逸脱するのを防止すること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項37】
駆動ユニットの前記真空予圧駆動ホイールには、各々二重ホイールを含むこと、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項38】
駆動ユニットの前記駆動ホイールを、単一のカウンタプレートに亘り二次元配列で高密度に分布させ、前記物体を所望の平坦さに保ちながら、該物体を容易に搬送すること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図2f】
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【図2g】
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【図2h】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図7e】
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【図7f】
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【図7g】
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【図7h】
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【図7k】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図9d】
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【図9e】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2009−517302(P2009−517302A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530753(P2008−530753)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際出願番号】PCT/IL2006/001085
【国際公開番号】WO2007/032011
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(508077540)コアフロー サイエンティフィック ソリューションズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】