コーナ部のベタ基礎型枠
【課題】コーナ部の型枠板の取付け、取り外しが、短時間で容易に行なうことができるとともに、再使用が可能なベタ基礎型枠を提供する。
【解決手段】コーナ部近傍の墨打盤3にコーナ部位の型枠板を支持できる水平支持板5、この水平支持板5の一端部に設けられた外型枠板11を支持する外型枠用ホルダー6、前記水平支持板5の他端部にヒンジ部7を介して回動可能に設けられた垂直支持板8、この垂直支持板8の先端部に設けられた内型枠板15を支持する内型枠用ホルダー9とからなる支持金具10と、支持金具10の外型枠用ホルダー6にコーナ部が一方の外型枠板11の端部と他方の外型枠板11の端部の側面とを当接させ、接着テープ12で固定した外型枠13と、支持金具10の内型枠用ホルダー9にコーナ部が一方の内型枠板15の端部と他方の内型枠板15の端部の側面とを当接させ、接着テープ12で固定した内型枠16とでベタ基礎型枠を構成している。
【解決手段】コーナ部近傍の墨打盤3にコーナ部位の型枠板を支持できる水平支持板5、この水平支持板5の一端部に設けられた外型枠板11を支持する外型枠用ホルダー6、前記水平支持板5の他端部にヒンジ部7を介して回動可能に設けられた垂直支持板8、この垂直支持板8の先端部に設けられた内型枠板15を支持する内型枠用ホルダー9とからなる支持金具10と、支持金具10の外型枠用ホルダー6にコーナ部が一方の外型枠板11の端部と他方の外型枠板11の端部の側面とを当接させ、接着テープ12で固定した外型枠13と、支持金具10の内型枠用ホルダー9にコーナ部が一方の内型枠板15の端部と他方の内型枠板15の端部の側面とを当接させ、接着テープ12で固定した内型枠16とでベタ基礎型枠を構成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコーナ部のベタ基礎を形成する場合に使用されるベタ基礎型枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の基礎を成型する場合、地業に木製、金属製の型枠を用いて底盤形成型枠を形成し、該型枠内にコンクリートを打ち込み、養生した後、成型された底盤の布部形成部位に木製、金属製の型枠を用いて布部形成型枠を形成し、該型枠内にコンクリートを打ち込み、布部を成型している。
しかし、このような基礎の成型方法では建築基準法上での型枠の存置期間が、普通のコンクリートで摂氏15度以上では3日以上の養生期間を設けるようになっているため、底盤形成用のコンクリート打ち込みと、布部形成用のコンクリート打ち込みによる2回のコンクリートの養生期間が必要となり、基礎の成型に長期間かかりコスト高になるとともに、底盤と布部との接続部はコンクリートの打ち継ぎができるため、構造的な欠陥部となりやすいという欠点があった。
【0003】
この欠点を解消するために、本願発明者が底盤形成用のコンクリートと布部形成用のコンクリートの養生を同時に行なうことができるとともに、底盤と布部との接続部は底盤形成用のコンクリートが完全に硬化する前に、布部形成用のコンクリートを打ち込むことにより、コンクリートの打ち継ぎが生じない、成型することができるベタ基礎型枠を発明したが、コーナ部の型枠板の取付けや取り外しが大変で、再使用が大変であるという欠点があった。
【特許文献1】特開2002−20150
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、ベタ基礎型枠のコーナ部の外型枠板や内型枠板の取付け、取り外しが、短時間で容易に行なうことができるとともに、再使用が可能なコーナ部のベタ基礎型枠を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明はコーナ部近傍の墨打盤にコーナ部位の型枠板を支持できる水平支持板、この水平支持板の一端部に設けられた外型枠板を支持する外型枠用ホルダー、前記水平支持板の他端部にヒンジ部を介して回動可能に設けられた垂直支持板、この垂直支持板の先端部に設けられた内型枠板を支持する内型枠用ホルダーとからなる少なくとも一対以上の支持金具と、この少なくとも一対以上の支持金具の外型枠用ホルダーにコーナ部が一方の外型枠板の端部と他方の外型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した外型枠と、前記少なくとも一対以上の支持金具の内型枠用ホルダーにコーナ部が一方の内型枠板の端部と他方の内型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した内型枠とでベタ基礎型枠を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0008】
(1)コーナ部近傍の墨打盤にコーナ部位の型枠板を支持できる水平支持板、この水平支持板の一端部に設けられた外型枠板を支持する外型枠用ホルダー、前記水平支持板の他端部にヒンジ部を介して回動可能に設けられた垂直支持板、この垂直支持板の先端部に設けられた内型枠板を支持する内型枠用ホルダーとからなる少なくとも一対以上の支持金具と、この少なくとも一対以上の支持金具の外型枠用ホルダーにコーナ部が一方の外型枠板の端部と他方の外型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した外型枠と、前記少なくとも一対以上の支持金具の内型枠用ホルダーにコーナ部が一方の内型枠板の端部と他方の内型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した内型枠とで構成されているので、コーナ部の一方の外型枠板の端部と他方の外型枠板の端部の側面とを当接させて、外周部を接着テープで固定した外型枠を用いるので、外型枠板を支持金具の外型枠用ホルダーに取付けながらコーナ部を接着テープを用いて固定することができる。
したがって、現場でコーナ部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープを用いて行なうので、短時間に誰でもが容易に行なうことができるとともに、現場へは組立てない状態で輸送することができるので、小型コンパクトにして輸送することができ、輸送費のコスト低減を図ることができる。
【0009】
(2)前記(1)によって、コーナ部の一方の内型枠板の端部と他方の内型枠板の端部の側面とを当接させて、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した内型枠を用いるので、内型枠板を支持金具の内型枠用ホルダーに取付けながらコーナ部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープを用いて固定することができる。
したがって、現場でコーナ部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープを用いて行なうので、短時間に誰でもが容易に、従来のコーナ部を複数本の釘やボルト、ナットで接続したものと同様な強度に仕上がるように行なうことができるとともに、現場へは組立てない状態で輸送することができるので、小型コンパクトにして輸送することができ、輸送コストの低減を図ることができる。
【0010】
(3)前記(1)によって、コンクリートを打設後のコーナ部の外型枠と内型枠の型枠板を取り外す作業が、接着テープで固定されているため、従来の釘やボルト、ナットに比べ、極めて短時間に容易な作業で行なうことができる。
【0011】
(4)前記(1)によって、コーナ部の型枠板を接着テープで固定するため、損傷することなく、再使用できる。
このため、経済的に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0013】
図1ないし図10に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は本発明のコーナ部のベタ基礎2を形成するためのコーナ部のベタ基礎型枠で、このコーナ部のベタ基礎型枠1はコーナ部近傍の捨てコンクリート、均しモルタル、地業盤等の墨打盤3にコーナ部位の型枠板を支持できるようにコンクリート釘4で固定されるコ字状の水平支持板5、この水平支持板5の一端部に一体形成された外型枠板を支持するコ字状の外型枠用ホルダー6、前記水平支持板5の他端部に直角に曲げることができる薄肉のヒンジ部7を介して回動可能に一体形成されたコ字状の垂直支持板8、この垂直支持板8の先端部に一体形成された内型枠板を支持するコ字状の内型枠用ホルダー9とからなる少なくとも一対以上、本発明を実施する形態では2対の支持金具10、10、10、10と、この2対の支持金具10、10、10、10の外型枠用ホルダー6、6、6、6にコーナ部が一方の外型枠板11の端部11aと他方の外型枠板11の端部の側面11bとを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープ12、12、12、12で固定した外型枠13と、型枠内に鉄筋14をセットした後、前記2対の支持金具10、10、10、10の内型枠用ホルダー9、9、9、9にコーナ部が一方の内型枠板15の端部15aと他方の内型枠板15の端部の側面15bとを当接させ、外周部を、引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の、例えばスコッチ印フイラメントテープNO.898(商品名)の接着テープ12、12、12、12で固定した内型枠16とで構成されている。
なお、コーナ部以外のベタ基礎型枠17は本発明者が考えた複数個の支持金具10、外型枠板11、内型枠板15を用いて、従来と同様に形成する。
また、外型枠13および内型枠16で使用する接着テープ12、12、12、12として、引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上のものを用いることにより、従来のコーナ部を複数本の釘やボルト、ナットで接続したものと同様な強度になるように仕上がる事が実験の結果証明され、実用化が可能となった。
【0014】
上記のように構成されたコーナ部のベタ基礎型枠1は墨打盤3となる部位にコンクリート18を打ち込んだ後、コーナ部の基礎型枠1内へコンクリート18を打ち込む。
なお、コンクリート18を打ち込む場合、コーナ部の基礎型枠1には従来行なっている中間ピース19や横バー20等を取付ける。
【0015】
コンクリートの打ち込み後、養生期間を経て、コーナ部の外型枠13や内型枠16を取り外すが、コーナ部の外型枠板11、11や内型枠板15、15は接着テープ12、12、12、12で固定されているため、外型枠板11、11を外すことができる部位の接着テープ12、12、12、12をカッターナイフ等で切断し、内型枠板15、15は接着テープ12、12、12、12より外すように内型枠板15、15を回動させることにより損傷することなく、短時間に容易な作業で外すことができる。
なお、支持金具10の外型枠用ホルダー6や内型枠用ホルダー9はそのままにしておいても問題がないが、気になる場合はハンマーでたたくことにより、切断して除去することができる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0016】
次に、図11ないし図17に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0017】
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、外型枠用ホルダー6Aと内型枠用ホルダー9Aに型枠板を確実に位置決め状態で挟着固定することができる突片21、21および21、21を形成した支持金具10Aを用いた点で、このように形成された支持金具10Aを用いて構成されたコーナ部のベタ基礎型枠1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0018】
図14ないし図17に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、外型枠用ホルダー6Bと内型枠用ホルダー9Bに型枠板11、15に形成された係合凹部22、22と係合して、確実に位置決め状態で挟着固定することができる突片21、21を形成した支持金具10Bを用いた点で、このように形成された型枠板11、15と支持金具10Bを用いて構成したコーナ部のベタ基礎型枠1Bにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
なお、本発明を実施する形態では支持金具10Bに外型枠板11と内型枠板15とを挟着固定した後、外型枠板11、11の先端部コーナ部、内型枠板15、15の先端コーナ部があらかじめ設定された状態になる位置にセットした後、支持金具10B、10Bの水平支持板5をコンクリート釘4で墨打盤3に固定すると、確実にコーナ部の外型枠板11、11やコーナ部の内型枠板15、15の位置決めを図ることができる。
【0019】
なお、前記本発明の各実施の形態では支持金具10、10A、10Bの外型枠用ホルダー6、6A、6Bを水平支持板5に固定的に取付けるものに付いて説明したが、本発明はこれに限らず、水平支持板5と薄肉部のヒンジ部や別体のヒンジ部材を用いて外型枠用ホルダー6、6A、6Bを取付け、輸送時等は平に位置できように構成した支持金具を用いても良い。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明はコーナ部のベタ基礎枠板を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】図2の側面図。
【図4】図2の4−4線断面図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態の支持金具の平面図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーナ部の外型枠板の取付け状態の説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーナ部の内型枠板の取付け状態の説明図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態のコンクリートの打ち込み状態の説明図。
【図9】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーナ部の外型枠板の取り外し状態の説明図。
【図10】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーナ部の内型枠板の取り外し状態の説明図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図12】図11の要部拡大図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の支持金具の説明図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図15】図14の要部拡大図。
【図16】本発明を実施するための第3の形態の型枠板の説明図。
【図17】本発明を実施するための第3の形態の支持金具の説明図。
【符号の説明】
【0022】
1、1A、1B:コーナ部のベタ基礎型枠、
2:コーナ部のベタ基礎、 3:墨打盤、
4:コンクリート釘、 5:水平支持板、
6、6A、6B:外型枠用ホルダー、
7:ヒンジ部、 8:垂直支持体、
9、9A、9B:内型枠用ホルダー、
10、10A、10B:支持金具、
11:外型枠板、 12:接着テープ、
13:外型枠、 14:鉄筋、
15:内型枠板、 16:内型枠、
17:コーナ部以外のベタ基礎型枠、
18:コンクリート、 19:中間ピース、
20:横バー、 21:突片、
22:係合凹部。
【技術分野】
【0001】
本発明はコーナ部のベタ基礎を形成する場合に使用されるベタ基礎型枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の基礎を成型する場合、地業に木製、金属製の型枠を用いて底盤形成型枠を形成し、該型枠内にコンクリートを打ち込み、養生した後、成型された底盤の布部形成部位に木製、金属製の型枠を用いて布部形成型枠を形成し、該型枠内にコンクリートを打ち込み、布部を成型している。
しかし、このような基礎の成型方法では建築基準法上での型枠の存置期間が、普通のコンクリートで摂氏15度以上では3日以上の養生期間を設けるようになっているため、底盤形成用のコンクリート打ち込みと、布部形成用のコンクリート打ち込みによる2回のコンクリートの養生期間が必要となり、基礎の成型に長期間かかりコスト高になるとともに、底盤と布部との接続部はコンクリートの打ち継ぎができるため、構造的な欠陥部となりやすいという欠点があった。
【0003】
この欠点を解消するために、本願発明者が底盤形成用のコンクリートと布部形成用のコンクリートの養生を同時に行なうことができるとともに、底盤と布部との接続部は底盤形成用のコンクリートが完全に硬化する前に、布部形成用のコンクリートを打ち込むことにより、コンクリートの打ち継ぎが生じない、成型することができるベタ基礎型枠を発明したが、コーナ部の型枠板の取付けや取り外しが大変で、再使用が大変であるという欠点があった。
【特許文献1】特開2002−20150
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、ベタ基礎型枠のコーナ部の外型枠板や内型枠板の取付け、取り外しが、短時間で容易に行なうことができるとともに、再使用が可能なコーナ部のベタ基礎型枠を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明はコーナ部近傍の墨打盤にコーナ部位の型枠板を支持できる水平支持板、この水平支持板の一端部に設けられた外型枠板を支持する外型枠用ホルダー、前記水平支持板の他端部にヒンジ部を介して回動可能に設けられた垂直支持板、この垂直支持板の先端部に設けられた内型枠板を支持する内型枠用ホルダーとからなる少なくとも一対以上の支持金具と、この少なくとも一対以上の支持金具の外型枠用ホルダーにコーナ部が一方の外型枠板の端部と他方の外型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した外型枠と、前記少なくとも一対以上の支持金具の内型枠用ホルダーにコーナ部が一方の内型枠板の端部と他方の内型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した内型枠とでベタ基礎型枠を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0008】
(1)コーナ部近傍の墨打盤にコーナ部位の型枠板を支持できる水平支持板、この水平支持板の一端部に設けられた外型枠板を支持する外型枠用ホルダー、前記水平支持板の他端部にヒンジ部を介して回動可能に設けられた垂直支持板、この垂直支持板の先端部に設けられた内型枠板を支持する内型枠用ホルダーとからなる少なくとも一対以上の支持金具と、この少なくとも一対以上の支持金具の外型枠用ホルダーにコーナ部が一方の外型枠板の端部と他方の外型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した外型枠と、前記少なくとも一対以上の支持金具の内型枠用ホルダーにコーナ部が一方の内型枠板の端部と他方の内型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した内型枠とで構成されているので、コーナ部の一方の外型枠板の端部と他方の外型枠板の端部の側面とを当接させて、外周部を接着テープで固定した外型枠を用いるので、外型枠板を支持金具の外型枠用ホルダーに取付けながらコーナ部を接着テープを用いて固定することができる。
したがって、現場でコーナ部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープを用いて行なうので、短時間に誰でもが容易に行なうことができるとともに、現場へは組立てない状態で輸送することができるので、小型コンパクトにして輸送することができ、輸送費のコスト低減を図ることができる。
【0009】
(2)前記(1)によって、コーナ部の一方の内型枠板の端部と他方の内型枠板の端部の側面とを当接させて、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した内型枠を用いるので、内型枠板を支持金具の内型枠用ホルダーに取付けながらコーナ部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープを用いて固定することができる。
したがって、現場でコーナ部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープを用いて行なうので、短時間に誰でもが容易に、従来のコーナ部を複数本の釘やボルト、ナットで接続したものと同様な強度に仕上がるように行なうことができるとともに、現場へは組立てない状態で輸送することができるので、小型コンパクトにして輸送することができ、輸送コストの低減を図ることができる。
【0010】
(3)前記(1)によって、コンクリートを打設後のコーナ部の外型枠と内型枠の型枠板を取り外す作業が、接着テープで固定されているため、従来の釘やボルト、ナットに比べ、極めて短時間に容易な作業で行なうことができる。
【0011】
(4)前記(1)によって、コーナ部の型枠板を接着テープで固定するため、損傷することなく、再使用できる。
このため、経済的に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0013】
図1ないし図10に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は本発明のコーナ部のベタ基礎2を形成するためのコーナ部のベタ基礎型枠で、このコーナ部のベタ基礎型枠1はコーナ部近傍の捨てコンクリート、均しモルタル、地業盤等の墨打盤3にコーナ部位の型枠板を支持できるようにコンクリート釘4で固定されるコ字状の水平支持板5、この水平支持板5の一端部に一体形成された外型枠板を支持するコ字状の外型枠用ホルダー6、前記水平支持板5の他端部に直角に曲げることができる薄肉のヒンジ部7を介して回動可能に一体形成されたコ字状の垂直支持板8、この垂直支持板8の先端部に一体形成された内型枠板を支持するコ字状の内型枠用ホルダー9とからなる少なくとも一対以上、本発明を実施する形態では2対の支持金具10、10、10、10と、この2対の支持金具10、10、10、10の外型枠用ホルダー6、6、6、6にコーナ部が一方の外型枠板11の端部11aと他方の外型枠板11の端部の側面11bとを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープ12、12、12、12で固定した外型枠13と、型枠内に鉄筋14をセットした後、前記2対の支持金具10、10、10、10の内型枠用ホルダー9、9、9、9にコーナ部が一方の内型枠板15の端部15aと他方の内型枠板15の端部の側面15bとを当接させ、外周部を、引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の、例えばスコッチ印フイラメントテープNO.898(商品名)の接着テープ12、12、12、12で固定した内型枠16とで構成されている。
なお、コーナ部以外のベタ基礎型枠17は本発明者が考えた複数個の支持金具10、外型枠板11、内型枠板15を用いて、従来と同様に形成する。
また、外型枠13および内型枠16で使用する接着テープ12、12、12、12として、引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上のものを用いることにより、従来のコーナ部を複数本の釘やボルト、ナットで接続したものと同様な強度になるように仕上がる事が実験の結果証明され、実用化が可能となった。
【0014】
上記のように構成されたコーナ部のベタ基礎型枠1は墨打盤3となる部位にコンクリート18を打ち込んだ後、コーナ部の基礎型枠1内へコンクリート18を打ち込む。
なお、コンクリート18を打ち込む場合、コーナ部の基礎型枠1には従来行なっている中間ピース19や横バー20等を取付ける。
【0015】
コンクリートの打ち込み後、養生期間を経て、コーナ部の外型枠13や内型枠16を取り外すが、コーナ部の外型枠板11、11や内型枠板15、15は接着テープ12、12、12、12で固定されているため、外型枠板11、11を外すことができる部位の接着テープ12、12、12、12をカッターナイフ等で切断し、内型枠板15、15は接着テープ12、12、12、12より外すように内型枠板15、15を回動させることにより損傷することなく、短時間に容易な作業で外すことができる。
なお、支持金具10の外型枠用ホルダー6や内型枠用ホルダー9はそのままにしておいても問題がないが、気になる場合はハンマーでたたくことにより、切断して除去することができる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0016】
次に、図11ないし図17に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0017】
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、外型枠用ホルダー6Aと内型枠用ホルダー9Aに型枠板を確実に位置決め状態で挟着固定することができる突片21、21および21、21を形成した支持金具10Aを用いた点で、このように形成された支持金具10Aを用いて構成されたコーナ部のベタ基礎型枠1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0018】
図14ないし図17に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、外型枠用ホルダー6Bと内型枠用ホルダー9Bに型枠板11、15に形成された係合凹部22、22と係合して、確実に位置決め状態で挟着固定することができる突片21、21を形成した支持金具10Bを用いた点で、このように形成された型枠板11、15と支持金具10Bを用いて構成したコーナ部のベタ基礎型枠1Bにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
なお、本発明を実施する形態では支持金具10Bに外型枠板11と内型枠板15とを挟着固定した後、外型枠板11、11の先端部コーナ部、内型枠板15、15の先端コーナ部があらかじめ設定された状態になる位置にセットした後、支持金具10B、10Bの水平支持板5をコンクリート釘4で墨打盤3に固定すると、確実にコーナ部の外型枠板11、11やコーナ部の内型枠板15、15の位置決めを図ることができる。
【0019】
なお、前記本発明の各実施の形態では支持金具10、10A、10Bの外型枠用ホルダー6、6A、6Bを水平支持板5に固定的に取付けるものに付いて説明したが、本発明はこれに限らず、水平支持板5と薄肉部のヒンジ部や別体のヒンジ部材を用いて外型枠用ホルダー6、6A、6Bを取付け、輸送時等は平に位置できように構成した支持金具を用いても良い。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明はコーナ部のベタ基礎枠板を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】図2の側面図。
【図4】図2の4−4線断面図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態の支持金具の平面図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーナ部の外型枠板の取付け状態の説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーナ部の内型枠板の取付け状態の説明図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態のコンクリートの打ち込み状態の説明図。
【図9】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーナ部の外型枠板の取り外し状態の説明図。
【図10】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーナ部の内型枠板の取り外し状態の説明図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図12】図11の要部拡大図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の支持金具の説明図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図15】図14の要部拡大図。
【図16】本発明を実施するための第3の形態の型枠板の説明図。
【図17】本発明を実施するための第3の形態の支持金具の説明図。
【符号の説明】
【0022】
1、1A、1B:コーナ部のベタ基礎型枠、
2:コーナ部のベタ基礎、 3:墨打盤、
4:コンクリート釘、 5:水平支持板、
6、6A、6B:外型枠用ホルダー、
7:ヒンジ部、 8:垂直支持体、
9、9A、9B:内型枠用ホルダー、
10、10A、10B:支持金具、
11:外型枠板、 12:接着テープ、
13:外型枠、 14:鉄筋、
15:内型枠板、 16:内型枠、
17:コーナ部以外のベタ基礎型枠、
18:コンクリート、 19:中間ピース、
20:横バー、 21:突片、
22:係合凹部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーナ部近傍の墨打盤にコーナ部位の型枠板を支持できる水平支持板、この水平支持板の一端部に設けられた外型枠板を支持する外型枠用ホルダー、前記水平支持板の他端部に直角に曲げることができるヒンジ部を介して回動可能に設けられた垂直支持板、この垂直支持板の先端部に設けられた内型枠板を支持する内型枠用ホルダーとからなる少なくとも一対以上の支持金具と、この少なくとも一対以上の支持金具の外型枠用ホルダーにコーナ部が一方の外型枠板の端部と他方の外型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した外型枠と、前記少なくとも一対以上の支持金具の内型枠用ホルダーにコーナ部が一方の内型枠板の端部と他方の内型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した内型枠とを用いたことを特徴とするコーナ部のベタ基礎型枠。
【請求項1】
コーナ部近傍の墨打盤にコーナ部位の型枠板を支持できる水平支持板、この水平支持板の一端部に設けられた外型枠板を支持する外型枠用ホルダー、前記水平支持板の他端部に直角に曲げることができるヒンジ部を介して回動可能に設けられた垂直支持板、この垂直支持板の先端部に設けられた内型枠板を支持する内型枠用ホルダーとからなる少なくとも一対以上の支持金具と、この少なくとも一対以上の支持金具の外型枠用ホルダーにコーナ部が一方の外型枠板の端部と他方の外型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した外型枠と、前記少なくとも一対以上の支持金具の内型枠用ホルダーにコーナ部が一方の内型枠板の端部と他方の内型枠板の端部の側面とを当接させ、外周部を引張り強さが80kg以上で、幅寸法が25mm以上の接着テープで固定した内型枠とを用いたことを特徴とするコーナ部のベタ基礎型枠。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−43487(P2010−43487A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208872(P2008−208872)
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(594181088)株式会社船橋建築設計事務所 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(594181088)株式会社船橋建築設計事務所 (2)
【Fターム(参考)】
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