サイドスプリングマイクロミラー相互参照関連出願この発明は、2004年6月30日にハーベイシー.ネイサンソンその他の名義で出願され、本発明の譲受人に譲渡され、”オンアクシスCCD画像取り込みシステムと組み合せられた超高解像度MEMSプロジェクションディスプレイポケットペン”の題名が付けられたU.S.シリアルナンバー10/879,041(ノースロップグラマン参照ナンバー000258−078)に関連する。
微小電気機械システム(MEMS)ミラーアセンブリは、基板上に形成され一面にスプリングを有するマイクロミラーのアレイを含む。マイクロミラーは基板上に配置された電極へ印加された電圧によって生じた静電的な力に反応してオンとオフ状態の間で斜めに傾斜する。少なくとも1つ、しかし好ましくは2つの薄い金属片の形態からなる2つのスプリングがミラー側縁の支柱に取り付けられ、電圧が印加されていない基板に対してミラーが平らなときに生ずるオフ状態と電圧が印加されてミラーが傾斜させられたオン状態との間で、ミラーが傾斜させられたときに復元力を与えるスプリングとして作用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主にマイクロミラーアレイのためのマイクロミラーに関し、より詳しくは、光源と共に斜めに傾斜させられ画像をスクリーン上に投影するマイクロミラーに関する。
【背景技術】
【0002】
上記の関連出願において、持ち運び可能なペンサイズのプロジェクター/画像取り込みシステムが開示されている、このシステムは、光源と共に高解像度MEMSミラーアレイを用いて画像をスクリーン上に投影する。MEMSミラーアレイは一面が5μm×5μmオーダーのマイクロミラーからなり、手で持ち運べるペンサイズのハウジング内で使用されるのに十分に小さい標的を形成する。
【発明の開示】
【0003】
要旨
この発明はサイドスプリングの形態を有するマイクロミラーを目的とし、より詳しくは、ミラーの一面にスプリングを有しオン状態とオフ状態の間で静電作用により斜めに傾斜する微小電気機械システム(MEMS)ミラーを目的とする。少なくとも1つ、しかし好ましくは2つの薄い金属片状の2つのスプリングがミラー側縁の支柱に取り付けられ、電圧が印加されずにミラーが平らなオフ状態と、印加された電圧によってミラーが傾斜させられたオン状態との間でミラーが傾斜させられたときに復元力を与えるスプリングとして作用する。
【0004】
この発明の一面において、複数の側縁を有する全体的に平坦なミラー本体部材を備え、前記本体部材は単一の側縁のみが少なくとも1つのスプリング部材によって基板上に懸架され、スプリング部材は、作用力によって下方へ引っ張られて傾斜したオン状態となったときに、ミラー本体部材を平らなオフ状態へ戻す復元力を与える。
【0005】
本発明の更なる適用可能性の範囲が以下に提供される詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、この発明の精神と範囲内で来るべき様々な変更と改良が当業者に対して明らかになるであろうから、詳細な説明と特定の例は、この発明の好ましい実施形態を示す一方で、例示のために提供されるにすぎないことが理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は、以下で提供される詳細な説明と、例示のために提供されるにすぎず、本発明を限定するものではない添付の図面とからより完全に理解されるであろう。
【0007】
図1は画像投影/画像取り込みシステムを備えたポケットペンサイズのハウジングの長手方向の断面図である。
【0008】
図2は本発明によるマイクロミラーのアレイを備える図1に示される光学システムの長手方向の部分断面図である。
【0009】
図3は2つのサイドスプリング要素を備える本発明によるマイクロミラーの実施形態の斜視図である。
【0010】
図4Aおよび4Bは、本発明による他のマイクロミラーを例示する側面図と上面図である。
【0011】
図5Aおよび5Bは、図4Aおよび4Bに示されるマイクロミラーの2スプリングの実施形態と1スプリングの実施形態を例示する説明図である。
【0012】
図6は、20°の角度に傾斜させられた2サイドスプリングマイクロミラーを例示する説明図である。
【0013】
図7は、本発明の他の実施形態によって作製されアレイ状に配置された自立型マイクロミラーを例示する走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。
【0014】
図8は図6に示される自立型マイクロミラーの拡大されたアレイを例示するSEM画像である。
【0015】
図9A−9Iは本発明によるマイクロミラーを作製する一連の工程を例示する説明図である。
【0016】
ここで図面を参照すると、まず、図1に注意が向けられる。図1には、"・・・超高解像度MEMSプロジェクションディスプレイポケットペン"の題名が付けられた、シリアルナンバー の関連出願に示され説明された本発明によるポケットペンサイズのプロジェクター画像取り込み装置10が示されている。図1は構成要素の概略的な例示であり、細長い円筒状のポケットペンタイプのハウジング12に加えて、図2に詳しく示される画像投影および画像取り込みシステム14を備え、このシステムは対物レンズ16の後ろに位置している。システム要素14の後方は画像投影および画像取り込みシステム14を制御するためのディスプレイドライバ部18である。様々な電気的構成要素へ電力を供給するために、1つ又は複数のDCバッテリーからなる電力供給20がハウジング12内に配置されている。また二次元CCD撮像アレイ24と通ずるように適合されたメモリー部22は画像投影および画像取り込みシステム14とも接続されている。ハウジング12は、外部へ画像を伝達するだけでなく、装置10によって投影する画像を外部から受信するために、図示しないRFトランスミッタ/レシーバを備える外部接続部26も有する。
【0017】
図2を参照して図1に示される装置14を説明する。装置14は、CCD撮像アレイ24に加え、1024×768高解像度MEMSミラーアレイ26と光源28を備える。光源28は、光29の束を集束レンズ32および折り曲げミラー34の手段を介してアレイ26の表面30へ出射する。MEMSミラーアレイ26は、以下に説明される複数のマイクロミラーから構成され、それらは縁に沿って傾斜でき、互いに光束29を投影レンズ36へ反射するか、或いは、レンズ36へ向けられることなく消される場合には参照符号29'で示される側へそらす。図2に示されるように、ミラーアレイ26は、0°(平ら)のオフ状態から20°(傾斜)のオン状態まで様々なミラーの傾きが例えば静電作用によって規定され、光をレンズ36へ向かって投射するように、軸38から離れて傾斜させられる。
【0018】
上記の効果はサイドスプリングミラーアレイ26を、例えばそのオフ状態およびオン状態の間で−10°駆動する設計と比較することにより説明される。アレイの固定されたパターンノイズと基板自体によって生じた0°に中心合わせされた多少の回折31'がある。ミラーが0°のオフ状態を有するとき、この回折31'は光学システムの外へ投じられるが、オフ状態が−10°であるとき、この0°の回折光のエネルギーの一部は投射レンズ36に捕らえられ、オンおよびオフ状態の間で得られるコントラストを減少させる。これは、図2において実証されている。図2はペンサイズの投影/画像取り込み光学システム内におけるマイクロミラーの実施を示し、ミラーの傾斜が0°と20°、および−10°と10°の間で回折が広がることを示している。
【0019】
MEMSミラーアレイ26は複数の同一のマイクロミラーからなり、それらは一辺の寸法が約5μm×5μmだけであり、図1に示されるペンサイズの手持ち装置10に挿入されるのに十分に小さい約0.5cm×0.4cmの画像標的を形成する。
【0020】
MEMSミラーアレイ26とCCD撮像アレイ24が、図1に示される対物レンズ16を備える同じ外部ポート39へ通ずるように、装置14は例えばビームスプリッタなどの光学素子40も備える。ビームスプリッタは、投影されるべき光がMEMSミラーアレイ26から図示しない投影スクリーンへ投影され、かつ、外部の景色または物体がビームスプリッタ40の反射面42、第2対物レンズ44および折り曲げミラー46の手段を介してCCD撮像アレイ24へ伝達されることを許容する。
【0021】
ここまで、高集積MEMSマイクロミラーアレイを備える持ち運び可能なペンサイズの画像投影/画像取り込みシステムについて示し、説明してきたが、ここでMEMSマイクロミラーアレイの詳細について説明する。
【0022】
この発明による各マイクロミラー45は、図3〜8に示されるように、少なくとも1つ、好ましくは2つのスプリング要素をミラーの一面に有するMEMSミラーデザインからなる。様々な実施形態におけるサイドスプリングミラーは、静電作用により0°(平ら)および20°(傾斜)の間でオフとオンに切り換えられるようになっている。オンおよびオフ状態に切り換える方法としては、ミラーの下の2つの電極を用いてオンおよびオフ状態の間でミラーを能動的に作用させるか、或いは、1つの電極を常時復元力としてのスプリングと一緒に用い、オンおよびオフ状態の間で作用させる方法が用いられる。しかしながら、2つの電極を用いてミラーを作動させる場合であっても、スプリングは0°状態へ戻す復元力を与えるように作用する。
【0023】
図3はサイドスプリングマイクロミラー45の構成を概略的に示している。全体的に平らな平面状のミラー本体部50は、直線状の側縁52を有するほぼ方形の光反射面51を有し、1つの単一の縁55のみが基板62の表面上に配置された支柱または支持部材58に結合された2つの薄い金属片54によって懸架されている。2つの薄い金属片54および56はミラーの一部を形成して支持部材58からミラー本体50内の略途中まで所定距離だけ延び、基板62に生じた下方への静電吸引力に対する復元力を提供する。電圧が印加されずミラー45が基板の表面60に対して略平行であるときにオフ状態が生じ、好ましい実施形態で示されるように印加された電圧によってミラーが下方へ20°傾斜させられたオン状態では、図2に示されるような成果が得られる。
【0024】
図4Aおよび4Bは本発明による2スプリングマイクロミラー45の他の実施形態の説明図である。他の実施形態に係るマイクロミラーは、光反射面66を有し、一辺が略5μmの寸法を有する全体的に方形の平面状のミラー本体64を備えている。参照符号68および70によって示される2つのスプリング部材は支柱部材72に取り付けられている。図4Bに示されるように、スプリング部材68および70は先細で一辺の寸法の略半分まで内方へ延び、図4Aに示されるように基板60の表面に形成されたパルスリターン電極74を覆っている。参照符号76によって示される作用電極は、スプリング68および70の端を超えた基板60の表面に形成されている。また、図4Aおよび4Bに示されるように、接地されたシットダウンポスト部材78はミラー本体64の反対側の端に配置されている。
【0025】
図4Aに示されるように、マイクロミラー45のミラー本体部材64は、本体部材64が基板60に対して平行となるオフポジションから角度20°に傾斜したオンポジションへ作動させられ、ほぼ0.85mmの寸法が示される。図4Aおよび4Bに示されるように、20°傾斜可能なマイクロミラー45は、低電圧駆動のためにミラー要素64のアレイがそれら要素の間に8500Åの間隔を空けて作製されることを許容する。
【0026】
例えば図4Aおよび4Bに示されるように、0°のオフ状態と20°のオン状態を有するサイドスプリングミラーは、光学システムのオフ状態から公的に離れた特に有用な角度を提供し、光学システムで用いられる際に多くの利点を有する。
【0027】
図5Aおよび5Bを参照すると、図5Aは図4Bに示されるような2スプリングの実施形態をミラー本体64と一緒に開示し、一方、図5Bはミラー本体64'のための1スプリングの実施形態を示している。
【0028】
どちらの形態が用いられても構わないが、好ましい実施形態は2スプリングデザインからなる。
【0029】
ここで、図6を参照すると、2サイドスプリングマイクロミラーの側面図が示され、それらは例えば図4Aおよび4Bに示されるように20°傾斜している。ミラー45はオン方向で示され、それらは、MEMSミラー面66に入射した参照符号80で示される平行光を、図2の参照符号36で示されるような投影レンズへ反射するように傾斜している。MEMSマイクロミラー64から得られた回折は2つの原因からえられた結果である:(1)例えば図4Bに示されるスプリング68および70のような特徴とパターンを有するミラー面そのもの;および(2)ミラー要素どおしの間に規則的な間隔を有しそれら自体がパターンをなすピクセル面を形成するミラー要素のアレイ。単一のマイクロミラー45から回折された光はその中心最大を正反射方向に有している。ミラー要素45間の干渉を考慮すると状況はより複雑であるが、これは以下に示されるような理由からサイドスプリングミラーデザインのためには重要ではなない。第1にオフ状態において、全てのミラー要素またはピクセルは傾斜していない状態に留められ、平面ミラーに極めて似通ったものとなる。これは回折円錐角度を最小化する。さらに、光が消えているので、いかなる角度の不一致も重要ではない。オン状態において、ミラー要素が不規則に傾斜しているとき、干渉効果が大きく減少する。最も大きいのは、プロジェクターエンドレンズ、例えば図2に示されるレンズ36が各画素を最終投影面において干渉効果を完全に排除するその共役に映すということである。
【0030】
サイドスプリングミラー45を用いる本マイクロミラー構造に特有のその他の有益な特徴は、これらサイドスプリング構造のピクセルが一方向にのみ傾斜し、その他のときは平坦であるので、ミラーの縁から不要な反射が少ないということである。オフ状態において、図4Bに示されるような5μm四方のピクセルは、例えば、それらの縁の間に8500Åの隙間を有している。オンに切り換えられたとき、ピクセルは入射光束の方向へ傾斜し、図6に示されるように入射光を遮る見せかけの縁はない。この構造はオン・オフ状態における散乱を大きく減少させ、ここに図示および説明されたようにサイドスプリングMEMSミラーデザインのための大きな利点である。
【0031】
図7および8を参照すると、本発明の他の実施形態によるサイドスプリングMEMSミラー要素45によってEビームに規定されたアレイ26'が示される。ミラー要素45は、5000Åのビアと1500Åの間隔を有し、図4Aおよび4Bに示される2スプリング実施形態のものに類似している。しかし、1対のスプリング82および84が全体的に細長い方形を呈するフィンガー部材であって、基板96上に形成されミラー本体98の主要部にそって傾斜した3つの未取付フィンガー部材86,88および90の間に配置された支柱92および94に取り付けられている点が異なる。
【0032】
図9A−9Iを参照すると、本発明によるサイドスプリングマイクロミラー45を作製する一連の工程が示される。まず、図9Aは、シリコン基板104上に形成された酸化層102がエッチングされ、フォトレジスト層106によって規定された溝100を示している。次に、図9Bに示されるように、金属電極108がフォトレジスト層と溝94の上に堆積される。これに次いで、フォトレジスト層106が金属被覆とともに除去され、金属電極108のみが残される。次に、図9Dに示されるようにポリシリコン層110が堆積された後、図9Eに示される工程に続き、フォトレジスト層112を塗布し垂直方向の開口またはビア114を金属被覆領域116まで形成することにより支柱92および94(図7)が形成される。この後、図9Fに示されるようにミラー118および支柱119の金属堆積工程へ続き、金属被覆層120をポリシリコン膜110の上と図9Eのビア114中に施す。次に、図9Gに示されるように、金属被覆層120上にフォトレジスト層122を塗布することによりフィールドエッチ工程が行われ、マイクロミラー本体98のマイクロミラー反射面が規定される。その後、図9Iに示されるように、ポリシリコン層110を除去することにより、図7に示されるスプリング82および84のための1対の支柱92および94が取り付けられたマイクロミラー本体98が供される。
【0033】
このように図示および説明されたものはサイドスプリングミラーデザインであって、0.5cm×0.4cmの占有面積でXGA(1024×768)の解像度を達成しつつ、低電圧(10V未満)駆動でき、かつ、フルカラーテレビジョンのリフレッシュ速度を達成できるようにデザインされている。これらの特徴の各々は図1に示されるような小さな手持ち投影システム10の本体12における配置に適合される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】画像投影/画像取り込みシステムを備えたポケットペンサイズの筐体の長手方向の断面図である。
【図2】本発明によるマイクロミラーのアレイを備える図1に示される光学システムの長手方向の部分断面図である。
【図3】2つのサイドスプリング要素を備える本発明によるマイクロミラーの実施形態の斜視図である。
【図4A】本発明による他のマイクロミラーを例示する側面図である。
【図4B】本発明による他のマイクロミラーを例示する上面図である。
【図5A】図4Aおよび4Bに示されるマイクロミラーの2スプリングの実施形態を例示する説明図である。
【図5B】図4Aおよび4Bに示されるマイクロミラーの1スプリングの実施形態を例示する説明図である。
【図6】20°に傾斜させられた2サイドスプリングマイクロミラーを例示する説明図である。
【図7】本発明の他の実施形態によって作製されアレイ状に配置された自立型マイクロミラーを例示する走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図8】図6に示される自立型マイクロミラーの拡大されたアレイを例示するSEM画像である。
【図9A】変形例に係るADFの概略的な構成を示す概略図である。
【図9B】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9C】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9D】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9E】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9F】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9G】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9H】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9I】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【技術分野】
【0001】
この発明は、主にマイクロミラーアレイのためのマイクロミラーに関し、より詳しくは、光源と共に斜めに傾斜させられ画像をスクリーン上に投影するマイクロミラーに関する。
【背景技術】
【0002】
上記の関連出願において、持ち運び可能なペンサイズのプロジェクター/画像取り込みシステムが開示されている、このシステムは、光源と共に高解像度MEMSミラーアレイを用いて画像をスクリーン上に投影する。MEMSミラーアレイは一面が5μm×5μmオーダーのマイクロミラーからなり、手で持ち運べるペンサイズのハウジング内で使用されるのに十分に小さい標的を形成する。
【発明の開示】
【0003】
要旨
この発明はサイドスプリングの形態を有するマイクロミラーを目的とし、より詳しくは、ミラーの一面にスプリングを有しオン状態とオフ状態の間で静電作用により斜めに傾斜する微小電気機械システム(MEMS)ミラーを目的とする。少なくとも1つ、しかし好ましくは2つの薄い金属片状の2つのスプリングがミラー側縁の支柱に取り付けられ、電圧が印加されずにミラーが平らなオフ状態と、印加された電圧によってミラーが傾斜させられたオン状態との間でミラーが傾斜させられたときに復元力を与えるスプリングとして作用する。
【0004】
この発明の一面において、複数の側縁を有する全体的に平坦なミラー本体部材を備え、前記本体部材は単一の側縁のみが少なくとも1つのスプリング部材によって基板上に懸架され、スプリング部材は、作用力によって下方へ引っ張られて傾斜したオン状態となったときに、ミラー本体部材を平らなオフ状態へ戻す復元力を与える。
【0005】
本発明の更なる適用可能性の範囲が以下に提供される詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、この発明の精神と範囲内で来るべき様々な変更と改良が当業者に対して明らかになるであろうから、詳細な説明と特定の例は、この発明の好ましい実施形態を示す一方で、例示のために提供されるにすぎないことが理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は、以下で提供される詳細な説明と、例示のために提供されるにすぎず、本発明を限定するものではない添付の図面とからより完全に理解されるであろう。
【0007】
図1は画像投影/画像取り込みシステムを備えたポケットペンサイズのハウジングの長手方向の断面図である。
【0008】
図2は本発明によるマイクロミラーのアレイを備える図1に示される光学システムの長手方向の部分断面図である。
【0009】
図3は2つのサイドスプリング要素を備える本発明によるマイクロミラーの実施形態の斜視図である。
【0010】
図4Aおよび4Bは、本発明による他のマイクロミラーを例示する側面図と上面図である。
【0011】
図5Aおよび5Bは、図4Aおよび4Bに示されるマイクロミラーの2スプリングの実施形態と1スプリングの実施形態を例示する説明図である。
【0012】
図6は、20°の角度に傾斜させられた2サイドスプリングマイクロミラーを例示する説明図である。
【0013】
図7は、本発明の他の実施形態によって作製されアレイ状に配置された自立型マイクロミラーを例示する走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。
【0014】
図8は図6に示される自立型マイクロミラーの拡大されたアレイを例示するSEM画像である。
【0015】
図9A−9Iは本発明によるマイクロミラーを作製する一連の工程を例示する説明図である。
【0016】
ここで図面を参照すると、まず、図1に注意が向けられる。図1には、"・・・超高解像度MEMSプロジェクションディスプレイポケットペン"の題名が付けられた、シリアルナンバー の関連出願に示され説明された本発明によるポケットペンサイズのプロジェクター画像取り込み装置10が示されている。図1は構成要素の概略的な例示であり、細長い円筒状のポケットペンタイプのハウジング12に加えて、図2に詳しく示される画像投影および画像取り込みシステム14を備え、このシステムは対物レンズ16の後ろに位置している。システム要素14の後方は画像投影および画像取り込みシステム14を制御するためのディスプレイドライバ部18である。様々な電気的構成要素へ電力を供給するために、1つ又は複数のDCバッテリーからなる電力供給20がハウジング12内に配置されている。また二次元CCD撮像アレイ24と通ずるように適合されたメモリー部22は画像投影および画像取り込みシステム14とも接続されている。ハウジング12は、外部へ画像を伝達するだけでなく、装置10によって投影する画像を外部から受信するために、図示しないRFトランスミッタ/レシーバを備える外部接続部26も有する。
【0017】
図2を参照して図1に示される装置14を説明する。装置14は、CCD撮像アレイ24に加え、1024×768高解像度MEMSミラーアレイ26と光源28を備える。光源28は、光29の束を集束レンズ32および折り曲げミラー34の手段を介してアレイ26の表面30へ出射する。MEMSミラーアレイ26は、以下に説明される複数のマイクロミラーから構成され、それらは縁に沿って傾斜でき、互いに光束29を投影レンズ36へ反射するか、或いは、レンズ36へ向けられることなく消される場合には参照符号29'で示される側へそらす。図2に示されるように、ミラーアレイ26は、0°(平ら)のオフ状態から20°(傾斜)のオン状態まで様々なミラーの傾きが例えば静電作用によって規定され、光をレンズ36へ向かって投射するように、軸38から離れて傾斜させられる。
【0018】
上記の効果はサイドスプリングミラーアレイ26を、例えばそのオフ状態およびオン状態の間で−10°駆動する設計と比較することにより説明される。アレイの固定されたパターンノイズと基板自体によって生じた0°に中心合わせされた多少の回折31'がある。ミラーが0°のオフ状態を有するとき、この回折31'は光学システムの外へ投じられるが、オフ状態が−10°であるとき、この0°の回折光のエネルギーの一部は投射レンズ36に捕らえられ、オンおよびオフ状態の間で得られるコントラストを減少させる。これは、図2において実証されている。図2はペンサイズの投影/画像取り込み光学システム内におけるマイクロミラーの実施を示し、ミラーの傾斜が0°と20°、および−10°と10°の間で回折が広がることを示している。
【0019】
MEMSミラーアレイ26は複数の同一のマイクロミラーからなり、それらは一辺の寸法が約5μm×5μmだけであり、図1に示されるペンサイズの手持ち装置10に挿入されるのに十分に小さい約0.5cm×0.4cmの画像標的を形成する。
【0020】
MEMSミラーアレイ26とCCD撮像アレイ24が、図1に示される対物レンズ16を備える同じ外部ポート39へ通ずるように、装置14は例えばビームスプリッタなどの光学素子40も備える。ビームスプリッタは、投影されるべき光がMEMSミラーアレイ26から図示しない投影スクリーンへ投影され、かつ、外部の景色または物体がビームスプリッタ40の反射面42、第2対物レンズ44および折り曲げミラー46の手段を介してCCD撮像アレイ24へ伝達されることを許容する。
【0021】
ここまで、高集積MEMSマイクロミラーアレイを備える持ち運び可能なペンサイズの画像投影/画像取り込みシステムについて示し、説明してきたが、ここでMEMSマイクロミラーアレイの詳細について説明する。
【0022】
この発明による各マイクロミラー45は、図3〜8に示されるように、少なくとも1つ、好ましくは2つのスプリング要素をミラーの一面に有するMEMSミラーデザインからなる。様々な実施形態におけるサイドスプリングミラーは、静電作用により0°(平ら)および20°(傾斜)の間でオフとオンに切り換えられるようになっている。オンおよびオフ状態に切り換える方法としては、ミラーの下の2つの電極を用いてオンおよびオフ状態の間でミラーを能動的に作用させるか、或いは、1つの電極を常時復元力としてのスプリングと一緒に用い、オンおよびオフ状態の間で作用させる方法が用いられる。しかしながら、2つの電極を用いてミラーを作動させる場合であっても、スプリングは0°状態へ戻す復元力を与えるように作用する。
【0023】
図3はサイドスプリングマイクロミラー45の構成を概略的に示している。全体的に平らな平面状のミラー本体部50は、直線状の側縁52を有するほぼ方形の光反射面51を有し、1つの単一の縁55のみが基板62の表面上に配置された支柱または支持部材58に結合された2つの薄い金属片54によって懸架されている。2つの薄い金属片54および56はミラーの一部を形成して支持部材58からミラー本体50内の略途中まで所定距離だけ延び、基板62に生じた下方への静電吸引力に対する復元力を提供する。電圧が印加されずミラー45が基板の表面60に対して略平行であるときにオフ状態が生じ、好ましい実施形態で示されるように印加された電圧によってミラーが下方へ20°傾斜させられたオン状態では、図2に示されるような成果が得られる。
【0024】
図4Aおよび4Bは本発明による2スプリングマイクロミラー45の他の実施形態の説明図である。他の実施形態に係るマイクロミラーは、光反射面66を有し、一辺が略5μmの寸法を有する全体的に方形の平面状のミラー本体64を備えている。参照符号68および70によって示される2つのスプリング部材は支柱部材72に取り付けられている。図4Bに示されるように、スプリング部材68および70は先細で一辺の寸法の略半分まで内方へ延び、図4Aに示されるように基板60の表面に形成されたパルスリターン電極74を覆っている。参照符号76によって示される作用電極は、スプリング68および70の端を超えた基板60の表面に形成されている。また、図4Aおよび4Bに示されるように、接地されたシットダウンポスト部材78はミラー本体64の反対側の端に配置されている。
【0025】
図4Aに示されるように、マイクロミラー45のミラー本体部材64は、本体部材64が基板60に対して平行となるオフポジションから角度20°に傾斜したオンポジションへ作動させられ、ほぼ0.85mmの寸法が示される。図4Aおよび4Bに示されるように、20°傾斜可能なマイクロミラー45は、低電圧駆動のためにミラー要素64のアレイがそれら要素の間に8500Åの間隔を空けて作製されることを許容する。
【0026】
例えば図4Aおよび4Bに示されるように、0°のオフ状態と20°のオン状態を有するサイドスプリングミラーは、光学システムのオフ状態から公的に離れた特に有用な角度を提供し、光学システムで用いられる際に多くの利点を有する。
【0027】
図5Aおよび5Bを参照すると、図5Aは図4Bに示されるような2スプリングの実施形態をミラー本体64と一緒に開示し、一方、図5Bはミラー本体64'のための1スプリングの実施形態を示している。
【0028】
どちらの形態が用いられても構わないが、好ましい実施形態は2スプリングデザインからなる。
【0029】
ここで、図6を参照すると、2サイドスプリングマイクロミラーの側面図が示され、それらは例えば図4Aおよび4Bに示されるように20°傾斜している。ミラー45はオン方向で示され、それらは、MEMSミラー面66に入射した参照符号80で示される平行光を、図2の参照符号36で示されるような投影レンズへ反射するように傾斜している。MEMSマイクロミラー64から得られた回折は2つの原因からえられた結果である:(1)例えば図4Bに示されるスプリング68および70のような特徴とパターンを有するミラー面そのもの;および(2)ミラー要素どおしの間に規則的な間隔を有しそれら自体がパターンをなすピクセル面を形成するミラー要素のアレイ。単一のマイクロミラー45から回折された光はその中心最大を正反射方向に有している。ミラー要素45間の干渉を考慮すると状況はより複雑であるが、これは以下に示されるような理由からサイドスプリングミラーデザインのためには重要ではなない。第1にオフ状態において、全てのミラー要素またはピクセルは傾斜していない状態に留められ、平面ミラーに極めて似通ったものとなる。これは回折円錐角度を最小化する。さらに、光が消えているので、いかなる角度の不一致も重要ではない。オン状態において、ミラー要素が不規則に傾斜しているとき、干渉効果が大きく減少する。最も大きいのは、プロジェクターエンドレンズ、例えば図2に示されるレンズ36が各画素を最終投影面において干渉効果を完全に排除するその共役に映すということである。
【0030】
サイドスプリングミラー45を用いる本マイクロミラー構造に特有のその他の有益な特徴は、これらサイドスプリング構造のピクセルが一方向にのみ傾斜し、その他のときは平坦であるので、ミラーの縁から不要な反射が少ないということである。オフ状態において、図4Bに示されるような5μm四方のピクセルは、例えば、それらの縁の間に8500Åの隙間を有している。オンに切り換えられたとき、ピクセルは入射光束の方向へ傾斜し、図6に示されるように入射光を遮る見せかけの縁はない。この構造はオン・オフ状態における散乱を大きく減少させ、ここに図示および説明されたようにサイドスプリングMEMSミラーデザインのための大きな利点である。
【0031】
図7および8を参照すると、本発明の他の実施形態によるサイドスプリングMEMSミラー要素45によってEビームに規定されたアレイ26'が示される。ミラー要素45は、5000Åのビアと1500Åの間隔を有し、図4Aおよび4Bに示される2スプリング実施形態のものに類似している。しかし、1対のスプリング82および84が全体的に細長い方形を呈するフィンガー部材であって、基板96上に形成されミラー本体98の主要部にそって傾斜した3つの未取付フィンガー部材86,88および90の間に配置された支柱92および94に取り付けられている点が異なる。
【0032】
図9A−9Iを参照すると、本発明によるサイドスプリングマイクロミラー45を作製する一連の工程が示される。まず、図9Aは、シリコン基板104上に形成された酸化層102がエッチングされ、フォトレジスト層106によって規定された溝100を示している。次に、図9Bに示されるように、金属電極108がフォトレジスト層と溝94の上に堆積される。これに次いで、フォトレジスト層106が金属被覆とともに除去され、金属電極108のみが残される。次に、図9Dに示されるようにポリシリコン層110が堆積された後、図9Eに示される工程に続き、フォトレジスト層112を塗布し垂直方向の開口またはビア114を金属被覆領域116まで形成することにより支柱92および94(図7)が形成される。この後、図9Fに示されるようにミラー118および支柱119の金属堆積工程へ続き、金属被覆層120をポリシリコン膜110の上と図9Eのビア114中に施す。次に、図9Gに示されるように、金属被覆層120上にフォトレジスト層122を塗布することによりフィールドエッチ工程が行われ、マイクロミラー本体98のマイクロミラー反射面が規定される。その後、図9Iに示されるように、ポリシリコン層110を除去することにより、図7に示されるスプリング82および84のための1対の支柱92および94が取り付けられたマイクロミラー本体98が供される。
【0033】
このように図示および説明されたものはサイドスプリングミラーデザインであって、0.5cm×0.4cmの占有面積でXGA(1024×768)の解像度を達成しつつ、低電圧(10V未満)駆動でき、かつ、フルカラーテレビジョンのリフレッシュ速度を達成できるようにデザインされている。これらの特徴の各々は図1に示されるような小さな手持ち投影システム10の本体12における配置に適合される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】画像投影/画像取り込みシステムを備えたポケットペンサイズの筐体の長手方向の断面図である。
【図2】本発明によるマイクロミラーのアレイを備える図1に示される光学システムの長手方向の部分断面図である。
【図3】2つのサイドスプリング要素を備える本発明によるマイクロミラーの実施形態の斜視図である。
【図4A】本発明による他のマイクロミラーを例示する側面図である。
【図4B】本発明による他のマイクロミラーを例示する上面図である。
【図5A】図4Aおよび4Bに示されるマイクロミラーの2スプリングの実施形態を例示する説明図である。
【図5B】図4Aおよび4Bに示されるマイクロミラーの1スプリングの実施形態を例示する説明図である。
【図6】20°に傾斜させられた2サイドスプリングマイクロミラーを例示する説明図である。
【図7】本発明の他の実施形態によって作製されアレイ状に配置された自立型マイクロミラーを例示する走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図8】図6に示される自立型マイクロミラーの拡大されたアレイを例示するSEM画像である。
【図9A】変形例に係るADFの概略的な構成を示す概略図である。
【図9B】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9C】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9D】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9E】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9F】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9G】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9H】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【図9I】本発明によるマイクロミラーを作製する工程を例示する説明図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光反射面を含み複数の側縁を有する全体的に平坦なミラー本体部材を備え、前記本体部材は単一の側縁のみが少なくとも1つのスプリング部材によって基板上に懸架され、スプリング部材は前記側縁に沿って傾斜したときにミラー本体部材に復元力を与えるように作用する、MEMSミラーアレイに用いるためのマイクロミラー。
【請求項2】
前記少なくとも1つのスプリング部材は、引っ張られて傾斜したオン状態のときに実質的に平らなオフ状態へ戻す復元力を与える請求項1によるマイクロミラー。
【請求項3】
前記少なくとも1つのスプリング部材は、前記単一の側縁に隣接して配置された支持部材に接続された前記本体部材のフレキシブルな部分からなる請求項1によるマイクロミラー。
【請求項4】
前記少なくとも1つのスプリング部材は、前記側縁から前記本体部材の内方へ所定距離延びる請求項3によるマイクロミラー。
【請求項5】
前記少なくとも1つのスプリング部材は、実質的に長さの等しい1対のスプリング部材からなる請求項3によるマイクロミラー。
【請求項6】
前記スプリング部材は、前記単一の側縁に対して隣接した1対の側縁の中間に等しく間隔が空けられている請求項5によるマイクロミラー。
【請求項7】
前記スプリング部材が形状において実質的に同一である請求項5によるマイクロミラー。
【請求項8】
前記ミラー本体部材は形状において全体的に方形である請求項7によるマイクロミラー。
【請求項9】
光反射面を有する全体的に平面状のミラー本体と、前記本体の一縁に沿って平行に形成された実質的に長さの等しい複数のフィンガー部材とを備え、前記フィンガー状部材の少なくとも1つは、作動していないオフ状態における第1位置において前記ミラー本体を維持し、かつ、作動したオン状態において前記一縁に沿って所定角に傾斜させられ第2位置となったときにミラー本体を前記第1位置へ戻す復元力を与えるスプリングとして作用するために、前記一縁に隣接する支柱へ取り付けられる、ミラー要素のアレイのための偏向ミラー要素。
【請求項10】
ミラー本体がMEMSミラー要素からなる請求項9によるミラー要素。
【請求項11】
前記フィンガー状部材の2つがスプリングとして作用する請求項10によるミラー要素。
【請求項12】
前記複数のフィンガー状部材の残るフィンガー状部材が前記2つのフィンガー状部材の両側に配置される請求項10によるミラー要素。
【請求項13】
前記複数の長さの等しいフィンガー部材は、幅において実質的に等しい請求項12によるミラー要素。
【請求項14】
前記平面状のミラー本体は形状において実質的に方形である請求項13によるミラー要素。
【請求項15】
全体的に平面状の前記ミラー本体は基板の上方に配置され、前記第1位置は前記基板と実質的に平行となるオフ位置からなり、第2位置は傾斜したオン位置からなる請求項9によるミラー要素。
【請求項16】
基板上に配置された電極手段を追加的に備え、電極手段はミラー本体を傾斜させるための静電的な引き降ろす力を発生させてオン位置へ作動させる請求項15によるミラー要素。
【請求項17】
前記平面状のミラーは、オン位置において基板へ向かって下方に約20°傾斜させられる請求項16によるミラー要素。
【請求項18】
前記本体は辺に沿った寸法が約5μm×5μmである請求項15によるミラー要素。
【請求項19】
前記アレイは約1024×768のミラー要素を含む請求項18によるミラー要素。
【請求項20】
ミラー要素の前記アレイは約0.5cm×0.4cmの光反射性の標的を形成する請求項19によるミラー要素。
【請求項21】
前記標的は持ち運び可能な画像投影システムに用いられるポケットペンサイズのハウジング内に配置される請求項20によるミラー要素。
【請求項1】
光反射面を含み複数の側縁を有する全体的に平坦なミラー本体部材を備え、前記本体部材は単一の側縁のみが少なくとも1つのスプリング部材によって基板上に懸架され、スプリング部材は前記側縁に沿って傾斜したときにミラー本体部材に復元力を与えるように作用する、MEMSミラーアレイに用いるためのマイクロミラー。
【請求項2】
前記少なくとも1つのスプリング部材は、引っ張られて傾斜したオン状態のときに実質的に平らなオフ状態へ戻す復元力を与える請求項1によるマイクロミラー。
【請求項3】
前記少なくとも1つのスプリング部材は、前記単一の側縁に隣接して配置された支持部材に接続された前記本体部材のフレキシブルな部分からなる請求項1によるマイクロミラー。
【請求項4】
前記少なくとも1つのスプリング部材は、前記側縁から前記本体部材の内方へ所定距離延びる請求項3によるマイクロミラー。
【請求項5】
前記少なくとも1つのスプリング部材は、実質的に長さの等しい1対のスプリング部材からなる請求項3によるマイクロミラー。
【請求項6】
前記スプリング部材は、前記単一の側縁に対して隣接した1対の側縁の中間に等しく間隔が空けられている請求項5によるマイクロミラー。
【請求項7】
前記スプリング部材が形状において実質的に同一である請求項5によるマイクロミラー。
【請求項8】
前記ミラー本体部材は形状において全体的に方形である請求項7によるマイクロミラー。
【請求項9】
光反射面を有する全体的に平面状のミラー本体と、前記本体の一縁に沿って平行に形成された実質的に長さの等しい複数のフィンガー部材とを備え、前記フィンガー状部材の少なくとも1つは、作動していないオフ状態における第1位置において前記ミラー本体を維持し、かつ、作動したオン状態において前記一縁に沿って所定角に傾斜させられ第2位置となったときにミラー本体を前記第1位置へ戻す復元力を与えるスプリングとして作用するために、前記一縁に隣接する支柱へ取り付けられる、ミラー要素のアレイのための偏向ミラー要素。
【請求項10】
ミラー本体がMEMSミラー要素からなる請求項9によるミラー要素。
【請求項11】
前記フィンガー状部材の2つがスプリングとして作用する請求項10によるミラー要素。
【請求項12】
前記複数のフィンガー状部材の残るフィンガー状部材が前記2つのフィンガー状部材の両側に配置される請求項10によるミラー要素。
【請求項13】
前記複数の長さの等しいフィンガー部材は、幅において実質的に等しい請求項12によるミラー要素。
【請求項14】
前記平面状のミラー本体は形状において実質的に方形である請求項13によるミラー要素。
【請求項15】
全体的に平面状の前記ミラー本体は基板の上方に配置され、前記第1位置は前記基板と実質的に平行となるオフ位置からなり、第2位置は傾斜したオン位置からなる請求項9によるミラー要素。
【請求項16】
基板上に配置された電極手段を追加的に備え、電極手段はミラー本体を傾斜させるための静電的な引き降ろす力を発生させてオン位置へ作動させる請求項15によるミラー要素。
【請求項17】
前記平面状のミラーは、オン位置において基板へ向かって下方に約20°傾斜させられる請求項16によるミラー要素。
【請求項18】
前記本体は辺に沿った寸法が約5μm×5μmである請求項15によるミラー要素。
【請求項19】
前記アレイは約1024×768のミラー要素を含む請求項18によるミラー要素。
【請求項20】
ミラー要素の前記アレイは約0.5cm×0.4cmの光反射性の標的を形成する請求項19によるミラー要素。
【請求項21】
前記標的は持ち運び可能な画像投影システムに用いられるポケットペンサイズのハウジング内に配置される請求項20によるミラー要素。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図9F】
【図9G】
【図9H】
【図9I】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図9F】
【図9G】
【図9H】
【図9I】
【公表番号】特表2008−505361(P2008−505361A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519409(P2007−519409)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/023165
【国際公開番号】WO2006/004863
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(503123152)ノースロップ・グラマン・コーポレーション (31)
【氏名又は名称原語表記】NORTHROP GRUMMAN CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/023165
【国際公開番号】WO2006/004863
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(503123152)ノースロップ・グラマン・コーポレーション (31)
【氏名又は名称原語表記】NORTHROP GRUMMAN CORPORATION
【Fターム(参考)】
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