説明

サイン認証システム及びサイン認証方法

【課題】サインの経時変化への適応が可能なサイン認証システムを提供すること。
【解決手段】電子ペン10は、電子ペン10により記入された位置情報を取得する位置情報取得部141と、当該位置情報を取得した際の時刻情報を取得する時刻情報取得部142と、当該位置情報を時刻情報に対応付け処理する制御部123と、時刻情報付きの位置情報を送信する送信部133とを備え、サーバ30は、電子ペン10により送信された時刻情報付きの位置情報を受信する受信部32と、当該時刻情報付きの位置情報を記憶する記憶部313と、記憶部313に記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するパタン処理部311と、記憶部313に記憶され認証対象となるサインに対応する位置情報について、パタン処理部311により生成された基準パタンに基づき、認証を行う認証部312とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイン認証システムに関するものであり、特にデジタルペンと用紙を用いたサイン認証システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報技術の進展により、個人認証の重要性が増大している。個人認証の方式として、例えば暗証コードなどの本人の知識を基とした方式や、例えばICカードなどの本人特有の持ち物による方式、そしてバイオメトリクスと呼ばれる本人の特徴による方式などがある。バイオメトリクスには、例えば指紋、虹彩、手のひらや指の静脈、顔などの個人特有のパタンに基づいた方式があり、これらの他にも、本人を特徴付けるものとして筆跡やサインに基づく認証方式がある。サインは、文書の作成者や責任者を確認する手段として国内外を問わず広く実用され、種々のサイン認証方式が提案されている。
【0003】
サイン認証は、サインに含まれる個人特有の特性量を定量化し、予め登録された基準値と照合することで実施される。しかし、サインは同一人であっても常に同一なものであるとは限らない。年月の経過などによりサインを行う本人の癖や特徴が変化してゆき、予め登録した固定の基準パタンから外れる可能性が大きくなるためである。このため、経時変化によりサインの認証精度が低下するという問題があった。
【0004】
このようなサインの経時変化への対応として、登録してある基準パタンと認証対象となるサインとの比較照合に際し、両者の差が拡大して一定の範囲を超えた場合には、基準パタンを再登録することにより変更する方法が提案されている(例えば特許文献1など)。
【0005】
しかしながら、このような認証方法では、過去になされた任意の時点のサインに対しては、当該サイン自体の時刻情報が不明のままであるため、過去のどの時点の基準パタンを用いて認証を行うべきかが不明確となるものであった。
また、登録してある基準パタンと認証対象となるサインとの差が一定の範囲を超える毎に、その都度、基準パタンの再登録が必要になるものであった。
【特許文献1】特開2001−338299号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、従来のサイン認証システムでは、サインの経時変化への適応が不十分であるという問題点があった。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、サインの経時変化への柔軟な適応が可能なサイン認証システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るサイン認証システムは、用紙と、当該用紙に文字または図形を記入できる電子ペンと、当該電子ペンと通信可能に接続されたサーバとを有するサイン認証システムであって、前記電子ペンは、前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得する位置情報取得部と、前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得した際の時刻情報を取得する時刻情報取得部と、前記位置情報取得部により取得された位置情報を、前記時刻情報取得部により取得された前記時刻情報に対応付けて処理する制御部と、前記時刻情報付きの位置情報を前記サーバへ送信する送信部とを備え、前記サーバは、前記電子ペンにより送信された前記時刻情報付きの位置情報を受信する受信部と、前記受信部により受信された時刻情報付きの位置情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するパタン処理部と、前記記憶部に記憶され認証対象となるサインに対応する位置情報について、前記パタン処理部により生成された基準パタンに基づき、認証を行う認証部を備えるものである。
【0009】
これにより、記入されたサインの位置情報を時刻情報と対応付けて処理することで、所望の時点のサインの位置情報を特定することができるため、サインの経時変化への柔軟な対応が可能となる。
【0010】
また、本発明に係るサイン認証システムは、用紙と、当該用紙に文字または図形を記入できる電子ペンと、当該電子ペンと通信可能に接続されたサーバとを有するサイン認証システムであって、前記電子ペンは、前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報取得部により取得された位置情報を前記サーバへ送信する送信部とを備え、前記サーバは、前記電子ペンにより送信された位置情報を受信する受信部と、前記受信部が受信した時刻情報を取得する時刻情報取得部と、前記受信部により受信された位置情報と、前記時刻情報取得部により取得された時刻情報とを対応付けて記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するパタン処理部と、前記記憶部に記憶され認証対象となるサインに対応する位置情報について、前記パタン処理部により生成された基準パタンに基づき、認証を行う認証部を備えるものである。
【0011】
これにより、記入されたサインの位置情報を時刻情報と対応付けて処理することで、所望の時点のサインの位置情報を特定することができるため、サインの経時変化への柔軟な対応が可能となる。
【0012】
また、本発明に係るサイン認証システムは、用紙と、当該用紙に文字または図形を記入できる電子ペンを備えたサイン認証システムであって、前記電子ペンは、前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得する位置情報取得部と、前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得した際の時刻情報を取得する時刻情報取得部と、前記位置情報取得部により取得された前記位置情報を前記時刻情報取得部により取得された前記時刻情報に対応付けて記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するパタン処理部と、前記記憶部に記憶され認証対象となるサインに対応する位置情報について、前記パタン処理部により生成された基準パタンに基づき、認証を行う認証部を備えるものである。
【0013】
これにより、記入されたサインの位置情報を時刻情報と対応付けて処理することで、所望の時点のサインの位置情報を特定することができるため、サインの経時変化への柔軟な対応が可能となる。
【0014】
また、本発明に係るサイン認証システムのパタン処理部は、認証対象となるサインに対応する位置情報に対応付けられた時刻情報と、認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻よりは前の時刻に取得された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するようにしてもよい。
【0015】
これにより、過去に記入された任意の時点のサインの位置情報に基づいて認証を行うことが可能となる。
【0016】
また、本発明に係るサイン認証システムのパタン処理部は、認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻よりは前の時刻に取得された複数の位置情報のうち、所望の時点の位置情報を選択し、選択された位置情報に基づいて基準パタンを生成するようにしてもよい。
【0017】
これにより、過去に記入された任意の時点のサインの位置情報に基づいて認証を行うことが可能となる。
【0018】
また、本発明に係るサイン認証システムのパタン処理部は、認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻に最も近い時刻の位置情報を選択し、選択された位置情報に基づいて基準パタンを生成するようにしてもよい。
【0019】
短時間にサインの大きな経時変化が起こることは少ないため、基準パタンとして認証対象となるサインの直前に記入された位置情報に基づいて認証を行うことで、サイン認証の精度をより向上させることができる。
【0020】
また、本発明に係るサイン認証システムのパタン処理部は、認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻よりは前の時刻に取得された複数の位置情報に対して重み付けを行うことによって基準パタンを生成するようにしてもよい。
【0021】
これにより、経時変化に伴うサインの変化をより柔軟に基準パタンに反映させることができるため、サイン認証の精度をより向上させることができる。
【0022】
また、本発明に係るサイン認証システムは、前記用紙は、前記電子ペンにより記入が行われる位置に応じた位置情報を示すパタンが表示され、前記電子ペンの位置情報取得部は、前記用紙の前記パタンに基づいて、前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得するようにしてもよい。
【0023】
また、本発明に係るサイン認証方法は、電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得するステップと、前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得した際の時刻情報を取得するステップと、前記位置情報を前記時刻情報に対応付けて記憶するステップと、前記記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するステップと、認証対象となるサインに対応する位置情報について、生成された基準パタンに基づき、認証を行うステップを備えるものである。
【0024】
これにより、記入されたサインの位置情報を時刻情報と対応付けて処理することで、所望の時点のサインの位置情報を特定することができるため、サインの経時変化への柔軟な適応が可能となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、サインの経時変化への柔軟な適応が可能なサイン認証システム及びサイン認証方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るサイン認証システムの全体構成を示す概略模式図である。当該サイン認証システムでは、アノト社が開発したアノト方式を用いている。
【0027】
図1に示されるように、本発明の実施の形態1に係るサイン認証システムは、電子ペン10と、専用用紙20と、サーバとしてのパーソナルコンピュータ(Personal Computer:以下、PCと称する)30とを備えている。ここで、電子ペン10とPC30の間は、互いに通信できるように接続されている。尚、電子ペン10とPC30の間に、更に携帯電話機などの携帯端末(不図示)を設けてもよい。この場合は、電子ペン10とPC30の間は、携帯端末を介して、互いに通信できるように接続される。この場合、専用のアプリケーションプログラムが携帯端末にインストールされていてもよい。更に、サイン認証システムは、PC30で行われる処理が電子ペン10側で行われるように構成されていてもよい。
【0028】
図2は、本発明の実施の形態1に係るサイン認証システムの概略構成を示すブロック図である。尚、図2では、電子ペン10の構成については主要な部分のみ示している。
【0029】
図2に基づいて、PC30の構成について具体的に説明する。図2に示されるように、サーバとしてのPC30は、電子ペン10と通信可能に接続されている。PC30は、アプリケーション部31と、無線通信処理部32と、表示部34とを備えている。アプリケーション部31は、無線通信処理部32が電子ペン10から時刻情報付きの位置情報などを受信すると起動されて、所定の処理を開始する。なお、電子ペン10とPC30の間を、携帯端末(不図示)を介して、互いに通信できるように接続することもできる。
【0030】
アプリケーション部31は、パタン処理部311と、認証部312と、記憶部313と、制御部314とを備えている。
パタン処理部311は、無線通信処理部32が受信する時刻情報付の位置情報を記憶部313に記憶し、後述するように、記憶部313に記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、認証部312が認証に利用する基準パタンを生成する。
【0031】
認証部312は、無線通信処理部32が受信する認証対象となる時刻情報付きの位置情報について、パタン処理部311により生成された基準パタンに基づいて認証を行う。
【0032】
記憶部313には、無線通信処理部32が受信する時刻情報付きの位置情報などがパタン処理部311により記憶されている。無線通信処理部32は、電子ペン10の無線通信処理部133から送信される位置情報を受信する。表示部34は、例えば、液晶表示装置などにより構成されている。表示部34は、認証部312により判断されたサイン照合結果の合否情報を表示する。
【0033】
図3に基づいて、電子ペン10の構成について具体的に説明する。図3に示されるように、電子ペン10は、インクリフィル111、圧力センサ113、光学モジュール115、カメラ117、光照射装置119、バッテリ121、制御部123、記憶部125、情報処理モジュール127、クロック129、USB(Universal Serial Bus)131、無線通信処理部133、振動子135、LED(Light Emitting Diode)137、位置情報取得部141、時刻情報取得部143を備える。制御部123、記憶部125、位置情報取得部141および時刻情報取得部143は、情報処理モジュール127に含まれている。なお、電子ペン10は、専用用紙20に文字または記号を記入できるものであればよく、ペン形状は任意の形状であっていい。
【0034】
インクリフィル111は、通常の筆記用ペンと同様に、紙にインクを転写することにより筆記結果を記録するインクを保存するものである。このインクリフィル111にはポールペン式や万年筆式のものが用いられる。圧力センサ113は、使用者が電子ペン10により手書き入力を行っていることを検知したり筆圧を検知する手段であり、手書き入力中は圧力センサ113が圧力を検知する。具体的には、圧力センサ113が検知する圧力が一定値以上になったときに、圧力センサ113が、電子ペン10による手書き入力が開始されたことを検知する。その後、電子ペン10のカメラ117およびLED137が制御部123の制御により作動し、カメラ117により撮像された手書入力の位置情報が制御部123の制御により記憶部125に記憶される。
【0035】
光学モジュール115は、光照射装置119からの光をカメラ117により受光した光学的手段により検出する。カメラ117は、光照射装置119から照射され、専用用紙20により反射した光を受光するための受光装置である。光照射装置119は、カメラ117により受光するための光を照射する装置である。ここでの光は赤外線を利用するが、カメラ117により受光し、光学モジュール115により検出可能であれば、赤外線に限らず別の波長の光でもよい。
【0036】
バッテリ121は、電子ペン10の各部に電力を供給するための電力供給手段である。バッテリ121は、乾電池などの一次電池でもよいし、リチウムイオン電池などの二次電池でもよい。更に、バッテリを搭載しないで、USBなどのインターフェースを介して電力供給をしてもよい。ここでは、電子ペン10のキャップ(不図示)を外したときに、電子ペン10の電源が入り、電子ペン10のキャップを装着したときに、電子ペン10の電源が切れるように設定されている。但し、このような設定には限定されない。
【0037】
制御部123は、電子ペン10を制御するための制御手段である。記憶部125は、電子ペン10内のデータを記憶するための記憶手段である。電子ペン10を用いて専用用紙20に文字または記号を記入すると、記憶部125には電子ペン10が読み取った手書き入力の位置情報、時間情報、筆圧などが記憶される。記憶部125には、例えば1MB程度の容量のものを用いている。
【0038】
クロック129は、手書き入力が行われる時間を計測するための時間計測手段である。USB131は、電子ペン10により記入が行われた位置情報を接続した電子機器に転送するためのデータ送信手段である。無線通信処理部133は、無線通信手段を備えた他の電子機器に対して手書き入力の位置情報を送信するためのデータ送信手段である。具体的には、無線通信処理部133は、送信手段として、後述の専用用紙20のパタン205に基づいて、電子ペン10により記入が行われた位置情報をPC30へ送信する。
【0039】
無線通信手段は、Bluetooth(登録商標)による方式などが用いられるが特に限定されない。USB131と無線通信処理部133は、どちらか一方を備えていればもう一方が備えられていなくても本発明によるサイン認証システムは動作可能である。すなわち、電子ペン10がUSB131のみを備えている場合には、USB131が送信部として、後述の専用用紙20のパタン205に基づいて、電子ペン10により記入が行われた位置情報をPC30へ送信する。このように通信手段をBluetooth(登録商標)方式やUSB方式に対応させたことにより、既存の通信手段を利用して、コストの削減をすることができる。
【0040】
振動子135は、振動により情報をユーザーに伝える手段である。LED137は、点灯、点滅などにより情報をユーザーに伝える通知手段である。振動子135とLED137は、どちらか一方を備えていればもう一方が備えられてなくてもユーザーに情報を伝えることが可能である。あるいは、ブザーなどの音声により通知を行ってもよい。
【0041】
位置情報取得部141は、後述する専用用紙20のドットパターン210に基づいて、電子ペン10により記入が行われた位置情報を取得する。
【0042】
時刻情報取得部143は、電子ペン10によりサインの記入が行われた際の時刻情報を取得する。そして、制御部123は、電子ペン10が読み取った位置情報に対して当該時刻情報を対応付け記憶部125に記憶する。
図4は、記憶部125に記憶されるストローク情報のフォーマットの例示である。即ち、記入されたサインの位置情報を示す座標データと、サインの圧力を示す筆圧データと、サインの記入に要した時間を示す時間データと、サインの記入が行われた時刻を示す時刻データからなる。ここで、筆圧データ及び時間データのどちらか一方若しくは両方が備えられていなくても本発明によるサイン認証システム1は動作可能である。しかし、筆圧データ及び時間データなどから分析される個人の特性量を認証に用いることで、認証の精度をより向上させることができるため、筆圧データ及び時間データなどを備えていることが好ましい。
【0043】
次に、専用用紙20の構成について、図5に基づいて説明する。この専用用紙20は、アノト社から認定を取得した用紙である。
電子ペン10が手書き入力情報、すなわち、電子ペン10により記入が行われた位置情報を記録するためには、専用用紙20に手書き入力を行う必要がある。
【0044】
図5に示されるように、専用用紙20には、電子ペン10により記入が行われる位置に応じた位置情報を示すドットパターン210が形成されている。ドットパターン210は、例えば0.3mm間隔の格子212の各交点213から僅かにずらして配設された同一サイズの点211の集まりから構成されている。電子ペン10のカメラ117が点211を撮像することにより、電子ペン10の位置情報取得部141が位置情報を取得する。
【0045】
ここで、点211は、光学モジュール115により検出可能であれば、人間の眼により識別不可能な色で印刷されていてもよい。例えば、カメラ117が赤外線カメラである場合、専用用紙20全体が赤外線を反射し、点211が赤外線を吸収するインクで印刷されていることにより点208を光学モジュール115により検出可能である。
【0046】
また、点211は、格子212の交点213から上下左右のいずれかの方向に僅かにずれた位置に印刷されており、これらの点211のずれはそれぞれ4種類のため、2ビットで表現することができる。例えば、36個(6×6)の交点123と、その上下左右に位置する点211は、72ビット(6×6×2)の情報を持つことになる。専用用紙20は、36個の交点213の領域毎に点211の上下左右のずれの組合せを変えて、位置情報として記録している。
【0047】
なお、使用者が電子ペン10により専用用紙20に文字または記号を記入している間、当該電子ペン10のカメラ117が毎秒50回から100回に亘り専用用紙20を撮影し、当該電子ペン10の光学モジュール115が点211の並びを検出する。そして、電子ペン10の位置情報取得部141が、光学モジュール115が検出した点211の並びから専用用紙20の位置情報を取得する。このようにして電子ペン10は、使用者が手書き入力を行った際に専用用紙20のどの位置に記入したかを取得して、記憶部125に記憶することが可能となる。
【0048】
また、専用用紙20には、使用者が電子ペン10によりサインを記入する範囲として、サイン認証を行う個人または電子ペン10毎に対応した特定の領域を予め設定しておいてもよい。例えば図6に示すように、個人を一意に識別するID毎にサインを記入する指定領域220を設定してもよい。このとき、PC30の記憶部313には、指定領域220の位置情報と個人情報とが互いに対応付けられた対応情報が予め記憶されている。即ち、個人情報に対応付けられた各指定領域220に関する情報がPC30の記憶部313に記憶されている。そして、PC30の制御部314が電子ペン10により記入された時刻情報付きの位置情報と当該対応情報とを比較照合することで、記入されたサインが誰に対応しているのかを解析し、個人を特定する。尚、サイン指定領域220以外にサインが記入された場合には、当該サインの記入を無効とするように処理させてもよい。
【0049】
これにより、複数の個人または複数の電子ペン10によりサイン認証処理を行う場合には、アプリケーション側で対応する個人または電子ペン10を容易に特定することができる。
【0050】
一方、サインを記入する範囲として予め特定の領域を設定しておかない場合には、記入されたサインの座標データを、PC30側で所望の座標データに自動的に変換させる機能をもたせておいてもよい。例えば図7(a)に示すように、使用者は専用用紙20上の任意の位置に電子ペン10によりサインの記入を行う。すると、電子ペン10により取得されるサインの座標データは、PC30側で対応する座標へと自動的に変換される。図7の(b)は、PC30により座標変換された後に記憶部313に記憶されたサインの座標データの例示である。
【0051】
これにより、専用用紙20上の任意の位置に記入されたサインを所望の領域になされたサインと同じようにして扱うことが可能となり、使用者はサインを記入する範囲を意識せずにサインを記入することができる。
【0052】
続いて、図8に示すシーケンス図を用いて、本実施の形態1におけるサイン認証システムの処理の流れを説明する。前提条件として、電子ペン10はPC30にサインの時刻情報付きの位置情報の送信が可能であるものとする。
【0053】
位置情報取得部141は、電子ペン10により記入されたサインの位置情報を取得する。電子ペン10の時刻情報取得部143は、当該取得された位置情報に時刻情報を対応付け、時刻情報付きの位置情報として記憶部125に記憶する。通常、電子ペン10の使用を開始する際には、使用者は認証の基準となるサインを電子ペン10により予め複数回記入しておくことが好ましい。このようにして、電子ペン10は、記入されたサインの時刻情報付きの位置情報を時系列に取得する(S101)。
【0054】
使用者のサイン記入が完了すると、電子ペン10の制御部123は、記憶部125に記憶されたサインの時刻情報付きの位置情報を無線通信処理部133によりPC30に送信する(S102)。あるいは、記入されたサインの座標位置を認識する毎にサインの時刻情報付きの位置情報を無線通信処理部133によりPC30に送信してもよい。
【0055】
PC30のパタン処理部311は、無線通信処理部32が電子ペン10により記入されたサインの時刻情報付きの位置情報を受信すると、受信した時刻情報付きの位置情報を記憶部313に記憶する(S103)。このとき、時刻情報付きの位置情報をPC30により分析が行いやすいように整理したり、データ量を減らすための圧縮処理を行ったりしてもよい。
【0056】
そして、電子ペン10は、認証対象となるサインの時刻情報付きの位置情報を取得する(S104)。電子ペン10の制御部123は、記憶部125に記憶された認証対象となるサインの時刻情報付きの位置情報を無線通信処理部133によりPC30に送信する(S105)。
【0057】
パタン処理部311は、記憶部313に記憶されたサインの時刻情報付きの位置情報について、後述する方法で所望のサインの時刻情報付きの位置情報を取得する。そして、当該取得されたサインの時刻情報付きの位置情報から、例えば、記入されたサインの位置情報の時間的変化、速度、書順などの特徴パラメタを抽出し、当該抽出された特徴パラメタ群を基準パタンとして生成する(S106)。
尚、抽出される特徴パラメタはこれらに限られず、筆圧、ペンの傾斜、これらの時間関数としての特性などを特徴パラメタとして抽出してもよい。
更に、パタン処理部311は、サインの時刻情報付きの位置情報に加えて、このようにして抽出された特徴パラメタを記憶部313に記憶しておいてもよい。
【0058】
そして、PC30の認証部312は、認証対象となるサインの時刻情報付きの位置情報と、パタン処理部311により生成された基準パタンとを比較照合することで認証処理を行なう(S107)。
認証部312による認証は、例えば、認証対象となるサインの時刻情報付きの位置情報から抽出される特徴パラメタと、パタン管理部311により生成された基準パタンの特徴パラメタとを比較照合することによって行われる。
ここで、比較照合は、特徴パラメタ同士を比較してもよいし、これに限らず例えばサインのストローク同士をDPマッチングなどの方法により比較照合してもよい。
特徴パラメタ同士の照合結果は、例えば類似度という尺度で評価することができ、類似度が予め定めた閾値よりも低い場合は他人のサインであると判定し、大きい場合は認証対象となる使用者本人のサインであると判定する。
例えば類似度が高い場合には、閾値を高くすることで認証を厳格に行わせることができる。これにより、誤って使用者本人のサインであると判定する確率を抑制することができる。
【0059】
表示部123は、PC30の認証部312により判定された認証結果情報を表示する(S108)。このようにして、電子ペン10により記入された認証対象となるサインの認証結果を知ることができる。
【0060】
図9のフローチャートを用いて、本発明の実施の形態1にかかるパタン処理部311が、記憶部313に記憶されたサインの時刻情報付きの位置情報に基づいて基準パタンを生成する方法について具体的に説明する。
【0061】
まず、PC30のパタン処理部311は、これまでに記入された過去のサインの時刻情報付きの位置情報を記憶部313に記憶しているものとする(S201)。パタン処理部311は、認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻よりは前の時刻に取得され記憶部313に記憶されている複数の位置情報のうち、所望の時点の位置情報を選択し、選択された位置情報に基づいて基準パタンを生成する(S202)。
例えば、認証対象となるサインが記入された時刻に対して、その1年前に記入されたサインの位置情報に基づいて生成された基準パタンを用いて認証を行いたい場合には、パタン処理部311は、該当する時刻情報を持つ位置情報から特徴パラメタを抽出し、当該特徴パラメタ群を基準パタンとして生成する。
【0062】
これにより、過去に記入された任意の時点のサインの位置情報に基づいて認証を行うことが可能となる。
【0063】
本発明の実施の形態2.
次に、図10のフローチャートを用いて、本発明の実施の形態2にかかるパタン処理部311が、記憶部313に記憶されたサインの時刻情報付きの位置情報に基づいて基準パタンを生成する方法について具体的に説明する。尚、この発明の実施の形態2に係るサイン認証システムの全体構成と、電子ペン10、専用用紙20及びPC30の構成は、図1乃至図5に示す構成と同様であり、説明を省略する。
【0064】
まず、PC30のパタン処理部311は、これまでに記入された過去のサインの時刻情報付きの位置情報を記憶部313に記憶しているものとする(S301)。
パタン処理部311は、認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻に最も近い時刻の位置情報を記憶部313から選択し、選択された位置情報に基づいて基準パタンを生成する(S302)。例えば、認証対象となるサインが記入された時刻の30分前に記入されたサインが最新のサインである場合には、パタン処理部311は、当該時刻情報を持つ位置情報から特徴パラメタを抽出し、当該パラメタ群を基準パタンとして生成する。
【0065】
短時間にサインの大きな経時変化が起こることは少ないため、基準パタンとして認証対象となるサインの直前に記入された位置情報に基づいて認証を行うことで、サイン認証の精度をより向上させることができる。
【0066】
本発明の実施の形態3.
続いて、図11のフローチャートを用いて、本発明の実施の形態3にかかるパタン処理部311が、記憶部313に記憶されたサインの時刻情報付きの位置情報に基づいて基準パタンを生成する方法について具体的に説明する。尚、この発明の実施の形態2に係るサイン認証システムの全体構成と、電子ペン10、専用用紙20及びPC30の構成は、図1乃至図5に示す構成と同様であり、説明を省略する。
【0067】
まず、PC30のパタン処理部311は、これまでに記入された過去のサインの時刻情報付きの位置情報を記憶部313に記憶しているものとする(S401)。パタン処理部311は、認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻よりは前の時刻に取得された記憶部313に記憶されている複数の位置情報を抽出する(S402)。例えば、パタン処理部311は、認証対象となるサインが記入された時刻の1年前、半年前、3ヶ月前の時刻情報を持つ複数の位置情報を記憶部313から抽出する。
【0068】
そして、パタン処理部311は、抽出された複数の位置情報について、夫々の特徴パラメタを抽出し、当該特徴パラメタに対して適当な重み付けを行うことにより、重み付け合成処理を施した新たな特徴パラメタを作成する(S403)。例えば重み付けは、特徴パラメタを抽出した位置情報の時刻情報が新しいものであるほど重み付けの割合を大きくし、1年前、半年前、3ヶ月前の時刻情報の位置情報から抽出された各特徴パラメタに対して、夫々5対3対2の割合に基づいて夫々の特徴パラメタを重み付け合成する。
尚、重み付けの割合はこれに限定されるものではない。
更に、重み付け合成処理は、サインの時刻情報付きの位置情報から特徴パラメタを抽出した後に実施してもよいし、これに限られず、例えば複数の位置情報自体に対して重み付け合成処理を行い、当該合成された新たな位置情報から特徴パラメタを抽出してもよい。
パタン処理部311は、このようにして作成された合成処理後の特徴パラメタ群を基準パタンとして生成する(S404)。
【0069】
これにより、経時変化に伴うサインの変化をより柔軟に基準パタンに反映させることができるため、サイン認証の精度をより向上させることができる。
【0070】
本発明のその他の実施の形態.
尚、上述の例では、記憶部313に記憶された時刻情報付きの位置情報に基づいて基準パタンを生成する例を説明したが、これに限らず、電子ペン10によりサインが記入される都度、当該サインの位置情報から特徴パラメタを抽出し、過去に記憶部313に記憶された特徴パラメタ群を当該抽出された特徴パラメタにより上書き更新するように構成してもよい。即ち、電子ペン10によりサインが記入される都度基準パタンが更新されてゆくように構成する。例えば、使用者が毎日電子ペン10によりサインを記入する場合には、パタン処理部311は、前日に記憶部313に記憶された基準パタンを、当日に記入されたサインの時刻情報付きの位置情報に基づいて上書き更新し、日々のサインの経時変化を基準パタンへと反映させてゆく。
【0071】
これにより、サインの経時変化に対してより柔軟に適応することができると共に、使用者がサインを記入する都度自動的に基準パタンを更新させることで、基準パタンの再登録が不要となる。
【0072】
更に、これまでに記入された過去のサインの時刻情報付きの位置情報に基づいて、サインの経時変化の方向を予測するように構成してもよい。即ち、記憶部313に記憶されたサインの時刻情報付きの位置情報に基づいて特徴パラメタの経時変化を分析し、当該分析結果に基づいた基準パタンを生成する。例えば、過去のサインの時刻情報付きの位置情報を分析した結果、記入されたサインの一辺が経時変化に伴って徐々に伸張していた場合には、パタン処理部311は、サインの時刻情報付きの位置情報から抽出される当該一辺の長さに対応する特徴パラメタから、認証対象となるサインの記入時刻における当該一辺の伸張を予測する新たな特徴パラメタを作成し、当該新たな特徴パラメタから予測パタンを生成する。そして、予測パタンが基準パタンとして生成され、認証部312が認証を行う際の比較照合に利用される。
【0073】
尚、比較照合の際には、例えば、パタン処理部311が予測に用いた時刻情報付きの位置情報が新しいものであるほど、閾値を高く設定することが望ましい。
これは、予測に用いたサインの時刻情報付きの位置情報が新しいものであるほどサインの経時変化は少なく、予測された基準パタンと認証対象となるサインとの間の類似度が必要以上に高くなってしまうためである。
これにより、サインの経時変化に対してより柔軟に適応することができる。
【0074】
以上の説明は、本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明が以上の実施の形態に限定されるものではない。また、当業者であれば、以上の実施の形態の各要素を、本発明の範囲において、容易に変更、追加、変換することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の形態に係るサイン認証システムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るサイン認証システムの各構成について詳細に示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電子ペンの各構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るストローク情報のフォーマットを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る用紙を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る用紙上のサイン指定領域を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るサイン記入座標の座標変換の様子を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るサイン認証のプロセスを示すシーケンス図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係る基準パタンの生成プロセスを示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態2に係る基準パタンの生成プロセスを示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態3に係る基準パタンの生成プロセスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
10 電子ペン
111 インクリフィル
113 圧力センサ
115 光学モジュール
117 カメラ
119 光照射装置
121 バッテリ
123 制御部
125 記憶部
127 情報処理モジュール
129 クロック
131 USB
133 無線通信処理部
135 振動子
137 LED
141 位置情報取得部
143 時刻情報取得部
20 専用用紙
210 トッドパターン
211 点
212 格子
220 サイン指定領域
30 PC
31 アプリケーション部
311 パタン処理部
312 認証部
313 記憶部
314 制御部
32 無線通信処理部
34 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙と、当該用紙に文字または図形を記入できる電子ペンと、当該電子ペンと通信可能に接続されたサーバとを有するサイン認証システムであって、
前記電子ペンは、
前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得した際の時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記位置情報取得部により取得された位置情報を、前記時刻情報取得部により取得された前記時刻情報に対応付けて処理する制御部と、
前記時刻情報付きの位置情報を前記サーバへ送信する送信部とを備え、
前記サーバは、
前記電子ペンにより送信された前記時刻情報付きの位置情報を受信する受信部と、
前記受信部により受信された時刻情報付きの位置情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するパタン処理部と、
前記記憶部に記憶され認証対象となるサインに対応する位置情報について、前記パタン処理部により生成された基準パタンに基づき、認証を行う認証部を備えたサイン認証システム。
【請求項2】
用紙と、当該用紙に文字または図形を記入できる電子ペンと、当該電子ペンと通信可能に接続されたサーバとを有するサイン認証システムであって、
前記電子ペンは、
前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部により取得された位置情報を前記サーバへ送信する送信部とを備え、
前記サーバは、
前記電子ペンにより送信された位置情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記受信部により受信された位置情報と、前記時刻情報取得部により取得された時刻情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するパタン処理部と、
前記記憶部に記憶され認証対象となるサインに対応する位置情報について、前記パタン処理部により生成された基準パタンに基づき、認証を行う認証部を備えたサイン認証システム。
【請求項3】
用紙と、当該用紙に文字または図形を記入できる電子ペンを備えたサイン認証システムであって、
前記電子ペンは、
前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得した際の時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記位置情報取得部により取得された前記位置情報を前記時刻情報取得部により取得された前記時刻情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するパタン処理部と、
前記記憶部に記憶され認証対象となるサインに対応する位置情報について、前記パタン処理部により生成された基準パタンに基づき、認証を行う認証部を備えたサイン認証システム。
【請求項4】
前記パタン処理部は、
認証対象となるサインに対応する位置情報に対応付けられた時刻情報と、認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻よりは前の時刻に取得された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のサイン認証システム。
【請求項5】
前記パタン処理部は、
認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻よりは前の時刻に取得された複数の位置情報のうち、所望の時点の位置情報を選択し、選択された位置情報に基づいて基準パタンを生成することを特徴とする請求項4記載のサイン認証システム。
【請求項6】
前記パタン処理部は、
認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻に最も近い時刻の位置情報を選択し、選択された位置情報に基づいて基準パタンを生成することを特徴とする請求項5記載のサイン認証システム。
【請求項7】
前記パタン処理部は、
認証対象となるサインに対応する位置情報の取得時刻よりは前の時刻に取得された複数の位置情報に対して重み付けを行うことによって基準パタンを生成することを特徴とする請求項4記載のサイン認証システム。
【請求項8】
前記用紙は、前記電子ペンにより記入が行われる位置に応じた位置情報を示すパタンが表示され、
前記電子ペンの位置情報取得部は、前記用紙の前記パタンに基づいて、前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得することを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載のサイン認証システム。
【請求項9】
電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得するステップと、
前記電子ペンにより記入が行われた位置情報を取得した際の時刻情報を取得するステップと、
前記位置情報を前記時刻情報に対応付けて記憶するステップと、
前記記憶された位置情報に対応付けられた時刻情報に基づいて、基準パタンを生成するステップと、
認証対象となるサインに対応する位置情報について、生成された基準パタンに基づき、認証を行うステップを備えたサイン認証方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−123185(P2008−123185A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−305256(P2006−305256)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
【Fターム(参考)】