説明

サーバ装置

【課題】電話端末とデータ端末とを連動させるシステムにあって、データ端末にて設定機能/状態の通知等の付加的なサービスを実現できるようにし、これによりユーザの利便性を高めたサーバ装置を提供する。
【解決手段】VCSサーバSVにおいて、複数の内線端末それぞれに関連付けられるデータ端末PC1〜PC9のユーザIDと、データ端末PC1〜PC9の機能/状態を示す設定情報とを対応付けたマッピングテーブルを備えておき、主装置BTから通知される呼情報イベントを利用して、マッピングテーブルの該当するデータ端末PC5,PC6の設定情報を更新し、この更新した設定情報を他のデータ端末PC1〜PC4,PC7〜PC9に通知するようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば電話交換装置に対し通信路を介してサーバ装置を接続し、音声信号に加え映像信号やコンピュータデータ等も取り扱えるようにしたビジュアルコミュニケーションシステムのサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスや事業所では、構内ネットワークシステムが用いられている。この構内ネットワークシステムは、例えば電話機を構内交換装置(PBX:Private Branch Exchange)やボタン電話装置といった電話交換装置に内線端末として収容し、内線端末と公衆網等の外部通信網との間及び内線端末相互間を電話交換装置により交換接続して通話を可能にしている。
【0003】
また、最近では、テレビ電話端末やパーソナル・コンピュータ等のデータ端末を接続したサーバを伝送路を介して電話交換装置に接続し、電話交換装置を用いた音声通信系と、サーバを用いたデータ通信系とを連動させるシステムも提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
ところで、上記のような電話交換装置とサーバとの並列型のシステムにあっては、データ端末間のデータ通信接続を電話端末の呼状態に連動させて、テレビ会議等を構築するといったサービスについても強く望まれている。しかし、上記システムは、電話端末に対し公衆網から発呼があると、発呼者IDを要求し、発呼IDに関連する情報を対応するデータ端末に表示するものであり、テレビ会議等の付加的なサービスを実施するビジュアルコミュニケーションシステムについては、まだ検討段階であって実現されていないのが現状である。
【特許文献1】特開平10−215322号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記ビジュアルコミュニケーションシステムを実現する場合に、下記のような対策についても検討する必要が生じる。
【0006】
すなわち、連動させるべく電話端末とデータ端末との機能設定を合わせる必要が生じる。この場合、ユーザが電話端末とデータ端末の両方の機能設定を手動により行なう必要があり、不便である。
【0007】
また、データ通信系においては、電話交換機による音声通信系で実施されている端末の動作状態の通知等の付加的なサービスについての実現手段が未だ開発されていない。
【0008】
そこで、この発明の目的は、電話端末とデータ端末とを連動させるシステムにあって、データ端末にて設定機能/状態の通知等の付加的なサービスを実現できるようにし、これによりユーザの利便性を高めたサーバ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、上記目的を達成させるために、以下のように構成される。
呼接続が行なわれる複数の電話端末を特定する電話IDを含む呼情報イベントを受信し、複数の電話端末の電話IDにそれぞれ関連付けられ、かつユーザIDが割り当てられた複数のデータ端末における通信接続を呼接続に連動させるサーバ装置において、ユーザIDと、データ端末の機能/状態を示す設定情報とを対応付けた管理テーブルを作成し記憶する記憶手段と、設定情報の更新要求発生時に、管理テーブル中の複数のデータ端末のうちの該当する第1のデータ端末の設定情報を更新すると共に、更新された設定情報を第1のデータ端末とは異なる複数の第2のデータ端末に通知する制御手段とを備えるようにしたものである。
【0010】
この構成によれば、複数の電話端末それぞれに関連付けられるデータ端末のユーザIDと、データ端末の機能/状態を示す設定情報とを対応付けた管理テーブルをメモリに記憶し管理しておき、設定情報の更新要求発生時に、管理テーブル中の該当する第1のデータ端末の設定情報を更新し、この更新した設定情報を複数の第2のデータ端末に通知するようにしている。
【0011】
従って、第1のデータ端末の機能変更もしくは動作状態の変更が行われるごとに、管理テーブルを参照して、複数の第2のデータ端末に対し第1のデータ端末の機能変更もしくは動作状態の変更の旨を通知することができる。
【0012】
複数の電話端末間の交換処理を実行する電話交換機を接続するインタフェースを備え、制御手段は、電話交換機からの通知される電話ID及びその電話IDに対応する電話端末の機能/状態を示す情報に基づいて、管理テーブルを参照し、この参照結果に基づいて電話IDに関連付けられた第1のデータ端末の設定情報を更新することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、電話交換機から通知される電話端末の機能/状態を示す情報を利用して、管理テーブル中の第1のデータ端末の設定情報を更新するようにしているので、ユーザはデータ端末の設定情報を管理テーブル中に1度登録すればよいことになり、これにより連動させる電話端末及びデータ端末の設定機能を簡単な手順で合わせることができる。これにより、データ端末上では不在であるのに電話がかかってきてしまう等のバラバラな設定/状態を避けることができるとともに、電話端末の機能設定とデータ端末の機能設定の両方をユーザが個々に操作する必要が無くなり、ユーザの利便性は大幅に改善される。
【0014】
制御手段は、第1のデータ端末の設定情報に基づいて、管理テーブルを参照し、この参照結果に基づいて第1のデータ端末に関連付けられた電話端末に対し機能/状態を変更すべく指示情報を電話交換機に通知することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、ユーザは第1のデータ端末の機能/状態の変更を行なうだけで、この第1のデータ端末に関連付けられる電話端末の機能/状態の変更を自動的に行うことができる。
【0016】
制御手段は、電話交換機からの通知される電話ID及びその電話IDに対応する電話端末の機能/状態を示す情報に基づいて、管理テーブルを参照し、この参照結果に基づいて電話IDに関連付けられた第1のデータ端末の設定情報を更新し、この更新設定情報を複数の第2のデータ端末に通知する第1のモードと、電話交換機からの通知される電話ID及びその電話IDに対応する電話端末の機能/状態を示す情報に基づいて、複数の第2のデータ端末に対し電話IDに関連付けられた第1のデータ端末の設定情報を通知する第2のモードと、モード指定操作に応じて、第1及び第2のモードを選択的に実行するモード制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、例えばデータ端末または設定機能ごとにモードを設定しておくことで、あるデータ端末については電話交換機から電話端末の機能/状態を示す情報が通知されるごとに管理テーブル中の該当する第1のデータ端末の設定情報を更新して複数の第2のデータ端末に対し更新した設定情報を通知し、一方別のデータ端末については電話交換機から電話端末の機能/状態を示す情報が通知されるごとに複数の第2のデータ端末に対し第1のデータ端末の設定情報を更新した設定情報を通知するというように、データ端末ごとまたは設定機能ごとに最適な機能/状態の通知を行なうことができる。
【発明の効果】
【0018】
以上詳述したようにこの発明によれば、電話端末とデータ端末とを連動させるシステムにあって、データ端末にて設定機能/状態の通知等の付加的なサービスを実現できるようにし、これによりユーザの利便性を高めたサーバ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態に係わるビジュアルコミュニケーションシステムを示す概略構成図である。
【0020】
このシステムは、同図に示すように、主装置BTと、VCS(Visual Communication System)サーバSVとを備え、これら主装置BTとVCSサーバSVとの間をLAN(Local Area Network)1により接続している。
【0021】
主装置BTは、内線端末T11〜T1iを内線を介して収容している。また、主装置BTは公衆網NWに局線Lを介して接続されている。そして、主装置BTは、内線端末T11〜T1i相互間、もしくは内線端末T11〜T1iと公衆網NWとの間の交換処理を実行する。
【0022】
VCSサーバSVは、複数のデータ端末PC1〜PCnをIPネットワークを介して収容している。これらのデータ端末PC1〜PCnは、いずれも汎用のパーソナル・コンピュータからなり、各内線端末T11〜T1iにそれぞれ関連して動作するものである。
【0023】
上記VCSサーバSVは、主装置BTに対する付加的機能を実行するもので、例えば映像等のメディア情報を処理する。
【0024】
図2は、上記VCSサーバSVの機能構成を示すブロック図である。
VCSサーバSVは、LANインタフェース(I/F)部11と、制御部12と、記憶部13と、PCインタフェース(I/F)部14とを備えている。このうち、LANインタフェース部11は、LAN1との間でインタフェース処理を行うものである。
【0025】
PCインタフェース部14は、データ端末PC1〜PCnとの間のインタフェース処理を行うものである。
【0026】
記憶部13は、上記制御部12の接続制御に必要なルーティング情報等を格納している。さらに、記憶部13には、接続情報管理テーブル131と、内線端末−VC関連付けテーブル132と、セッション情報管理テーブル133と、マッピングテーブル134とが設けられる。
【0027】
接続情報管理テーブル131には、図3に示す如く、内線端末T11〜T1iそれぞれの電話番号(電話ID)と、接続状態を示す状態情報との対応関係を表すデータが記憶されている。なお、t1〜t9は上記内線端末T11〜T19それぞれの電話IDを示している。ここでは、説明を簡単にするため、内線端末T11〜T19とする。
【0028】
内線端末−VC関連付けテーブル132には、図4に示すように、内線端末T11〜T1iとデータ端末(VC)PC1〜PCnとの対応関係を示すデータが記憶されている。なお、図中A〜Iは、データ端末PC1〜PC9それぞれのユーザIDを示している。
【0029】
セッション情報管理テーブル133には、図5に示すように、データ端末PC1〜PC9間のセッション状態を示す情報が記憶されている。
【0030】
マッピングテーブル134には、図6に示すように、ユーザIDと、内線端末T11〜T19及びデータ端末PC1〜PC9のプレゼンスを表す設定情報との対応関係を表すデータが記憶されている。このマッピングテーブル134において、現在のプレゼンス状態を図中網掛け表示とする。
【0031】
一方、制御部12は、データ端末PC1〜PCnの状態管理やデータ端末PC1〜PCnと内線端末T11〜T1iとの連携動作に係わる制御機能に加え、この発明に係わる新たな機能として、接続情報登録部121と、セッション制御部122と、状態通知制御部123とを備えている。
【0032】
接続情報登録部121は、主装置BTから通知された呼情報イベントを分析することで、例えば内線端末T15と内線端末T16が通話中になったことを判断し、接続情報管理テーブル131の状態情報「t5−t6」を追加する。
【0033】
セッション制御部122は、更新された状態情報に基づき、内線端末−VC関連付けテーブル132により内線端末T15はデータ端末PC5に、内線端末T16はデータ端末PC6に関連付いていることを読み出して、セッション情報管理テーブル133によりデータ端末PC5,PC6のセッション状態を検索する。例えば、これから通話を開始するような場合、データ端末PC5,PC6はセッションが開始されていないため、セッション制御部122はデータ端末PC5,PC6のセッションを開始するように制御する。そして、セッション制御部122は、データ端末PC5,PC6のセッションが確立すると、セッション情報管理テーブル133の記憶内容を更新する。
【0034】
状態通知制御部123は、上記セッション制御部122によりセッション情報管理テーブル133の記憶内容を更新すると、データ端末PC5,PC6それぞれの設定情報を更新し、この更新した設定情報を他のデータ端末PC1〜PC4,PC7〜PC9に通知する。
【0035】
また、状態通知制御部123は、マッピングテーブル134を参照するモードと、マッピングテーブル134を参照しないモードとを備え、ユーザによる設定に応じて各モードを選択的に実行する。
【0036】
次に、以上のように構成されたビジュアルコミュニケーションシステムの動作を説明する。
図7は、内線端末T15と内線端末T16との間で通話を行なう際に、各データ端末PC1〜PC9に対しプレゼンスを行なう場合の動作を示すシーケンス図である。図8は、その際のVCSサーバSVの制御処理手順を示すフローチャートである。
【0037】
例えば内線端末T16においてユーザが、内線端末T15への通話を要求する操作を行なったとする(図6(1))。そうすると内線端末T16からその要求信号が主装置BTに送られる。この通信確立要求信号を受信すると主装置BTは、着信先の内線端末T15を呼び出す。そして、これに対し内線端末T15が応答すると、内線端末T15と内線端末T16との間に通信リンクを形成し(図6(2))、内線端末T15,T16間が通話中である旨を示す呼情報イベントをVCSサーバSVに送信する(図6(3))。
【0038】
VCSサーバSVは、呼情報イベントを受信すると(ステップST7a)、まずこの呼情報イベントに含まれる内線端末T15,T16の電話ID(t5,t6)が接続情報管理テーブル131中に存在するか否かを判定する。ここでは、存在しているので、接続情報管理テーブル131において、内線端末T15と内線端末T16とを対応付けて記憶する(図6(4))。
【0039】
そして、VCSサーバSVは、内線端末−VC関連付けテーブル132を参照して、内線端末T15,T16にそれぞれ関連付けられたデータ端末PC5,PC6が存在するか否かの判定を行なう(ステップST7b)。ここでは、存在しているので、データ端末PC5,PC6のセッションが確立し(図6(5))、セッション情報管理テーブル133の記憶内容を更新する。
【0040】
続いて、VCSサーバSVは、マッピングテーブル134のユーザID(E、F)に対応する設定情報を「電話中」に更新し(ステップST7c)、ログイン状態にあるデータ端末PC1〜PC4,PC7〜PC9に対し、データ端末PC5,PC6が「電話中」である旨を通知する(ステップST7d)。
【0041】
なお、上記ステップST7bにおいて、内線端末T15,T16にそれぞれ関連付けられたデータ端末が存在しない場合には、処理を終了する。
【0042】
以上のように上記第1の実施形態では、VCSサーバSVにおいて、複数の内線端末T11〜T19それぞれに関連付けられるデータ端末PC1〜PC9のユーザIDと、データ端末PC1〜PC9の機能/状態を示す設定情報とを対応付けたマッピングテーブル134を備えておき、主装置BTから通知される呼情報イベントを利用して、マッピングテーブル134の該当するデータ端末PC5,PC6の設定情報を更新し、この更新した設定情報を他のデータ端末PC1〜PC4,PC7〜PC9に通知するようにしている。
【0043】
従って、データ端末PC5、PC6のプレゼンス状態の変更が行われるごとに、マッピングテーブル134を参照して、データ端末PC1〜PC4,PC7〜PC9に対しデータ端末PC5,PC6のプレゼンス状態の変更の旨を通知することができる。
【0044】
また、ユーザはデータ端末PC1〜PC9の設定情報をマッピングテーブル134中に1度登録すればよいことになり、これにより連動させる内線端末T15,T16及びデータ端末PC5,PC6の設定機能を簡単な手順で合わせることができる。これにより、プレゼンス上では不在であるのに電話がかかってきてしまう等のバラバラな設定/状態を避けることができるとともに、内線端末T15,T16の機能設定とデータ端末PC5,PC6の機能設定の両方をユーザが個々に操作する必要が無くなり、ユーザの利便性は大幅に改善される。
【0045】
また、上記第1の実施形態では、例えばデータ端末PC1〜PC9または設定機能ごとにモードを設定しておくことで、あるデータ端末PC1については主装置BTから呼情報イベントが通知されるごとにマッピングテーブル134中の該当するデータ端末PC1の設定情報を更新して他のデータ端末PC2〜PC9に対し更新した設定情報を通知し、一方別のデータ端末PC2については主装置BTから呼情報イベントが通知されるごとにマッピングテーブル134を参照せずに他のデータ端末PC1,PC3〜PC9に対しデータ端末PC2の更新した設定情報を通知するというように、データ端末PC1〜PC9ごとに最適なプレゼンス状態の通知を行なうこともできる。また「着信拒否」等のプレゼンスごとにマッピングテーブル134を使用するか否かを決定するようにしてもよい。
【0046】
(第2の実施形態)
図9は、この発明の第2の実施形態として、データ端末PC1の機能変更を内線端末T11に反映させる際のVCSサーバSVの制御処理手順を示すフローチャートである。
【0047】
例えばデータ端末PC1においてユーザが、「離席」を設定したとする。そうするとデータ端末PC1からその変更メッセージがVCSサーバSVに送られる。
【0048】
VCSサーバSVは、データ端末PC1から変更メッセージを受信すると(ステップST9a)、マッピングテーブル134中のデータ端末PC1のユーザID(A)について、「在席」から「離席」へプレゼンス状態を更新する(ステップST9b)。なお、ここでは各データ端末PC2〜PC9へ状態通知を行っても良い。
【0049】
そして、VCSサーバSVは、マッピングテーブル134を参照し、プレゼンス状態から対応する端末状態/設定を決定し(ステップST9c)、対応する端末状態変更/設定要求を主装置BTに送信する(ステップST9d)。この場合、着信拒否設定要求やCallForward設定要求等が例として挙げられる。また、既に他の設定がされている場合には必要に応じ設定解除の要求も合わせて送信する。
【0050】
そして、主装置BTは、VCSサーバSVからの要求を受信し、対応する端末状態変更/設定要求を行う。ここでは、データ端末PC1に関連付けられる内線端末T11を「空き」から「ボイスメールへの転送」に設定変更する。
【0051】
以上のように上記第2の実施形態によれば、マッピングテーブル134を利用することで、ユーザは例えばデータ端末PC1〜PC9のプレゼンス状態の変更設定を行なうだけで、このデータ端末PC1に関連付けられる内線端末T11の機能/状態の変更を自動的に行うことができる。これにより、プレゼンス上では不在であるのに電話がかかってきてしまう等のバラバラな設定/状態を避けることができるとともに、内線端末T15,T16の機能設定とデータ端末PC5,PC6の機能設定の両方をユーザが個々に操作する必要が無くなり、ユーザの利便性は大幅に改善される。
【0052】
また、上記第2の実施形態にあっても、上記第1の実施形態と同様に、データ端末PC1〜PC9もしくはプレゼンス状態ごとに、マッピングテーブル134を参照するか否かを決定することもできる。
【0053】
(その他の実施形態)
この発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば上記第1の実施形態では、主装置からの呼情報イベントを利用してマッピングテーブルの更新を行なう例について説明した。しかしこれに限ることなく、マッピングテーブルの内容をVCSサーバに接続された保守端末から変更したり、データ端末からhttp経由等の手段により本テーブルを書き換えるようにしてもよい。
【0054】
また、上記各実施形態では、主装置とVCSサーバとを別々に設ける例について説明したが、VCSサーバ内に主装置の機能を組み込むようにしてもよい。
【0055】
その他、VCSサーバの構成及び種類、電話交換装置の種類(主装置に限らずPBXでもよい)や内線端末の種類、データ端末の種類、各種テーブルの記憶内容、データ端末間のセッション制御方法やプレゼンス変更方法等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わるビジュアルコミュニケーションシステムを示す概略構成図。
【図2】図1に示したVCSサーバの機能構成を示すブロック図。
【図3】上記図2に示した接続情報管理テーブルの記憶内容の一例を示す図。
【図4】上記図2に示した内線端末−VC関連付けテーブルの記憶内容の一例を示す図。
【図5】上記図2に示したセッション情報管理テーブルの記憶内容の一例を示す図。
【図6】上記図2に示したマッピングテーブルの記憶内容の一例を示す図。
【図7】同第1の実施形態において、ビジュアルコミュニケーション制御を実行する際の内線端末と、主装置と、VCSサーバと、データ端末との間における情報の送受信動作を示す概略シーケンス図。
【図8】同第1の実施形態において、各データ端末に対しプレゼンスを行なう際のVCSサーバの制御手順を示すフローチャート。
【図9】この発明の第2の実施形態として、データ端末PC1の機能変更を内線端末T11に反映させる際のVCSサーバの制御手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0057】
1…LAN(Local Area Network)、11…LANインタフェース(I/F)部、12…制御部、13…記憶部、14…PCインタフェース(I/F)部、121…接続情報登録部、122…セッション制御部、123…状態通知制御部、131…接続情報管理テーブル、132…内線端末−VC関連付けテーブル、133…セッション情報管理テーブル、134…マッピングテーブル、T11〜T1i…内線端末、L…局線、NW…公衆網、BT…主装置、PC1〜PCn…データ端末、SV…VCSサーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼接続が行なわれる複数の電話端末を特定する電話IDを含む呼情報イベントを受信し、前記複数の電話端末の電話IDにそれぞれ関連付けられ、かつユーザIDが割り当てられた複数のデータ端末における通信接続を前記呼接続に連動させるサーバ装置において、
前記ユーザIDと、前記データ端末の機能/状態を示す設定情報とを対応付けた管理テーブルを作成し記憶する記憶手段と、
前記設定情報の更新要求発生時に、前記管理テーブル中の前記複数のデータ端末のうちの該当する第1のデータ端末の設定情報を更新すると共に、更新された設定情報を前記第1のデータ端末とは異なる複数の第2のデータ端末に通知する制御手段とを具備したことを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
複数の電話端末間の交換処理を実行する電話交換機を接続するインタフェースを備え、
前記制御手段は、前記電話交換機から通知される前記電話ID及びその電話IDに対応する電話端末の機能/状態を示す情報に基づいて、前記管理テーブルを参照し、この参照結果に基づいて前記電話IDに関連付けられた第1のデータ端末の設定情報を更新することを特徴とする請求項1記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第1のデータ端末の設定情報に基づいて、前記管理テーブルを参照し、この参照結果に基づいて前記第1のデータ端末に関連付けられた電話端末に対し機能/状態を変更すべく指示情報を前記電話交換機に通知することを特徴とする請求項2記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記電話交換機から通知される前記電話ID及びその電話IDに対応する電話端末の機能/状態を示す情報に基づいて、前記管理テーブルを参照し、この参照結果に基づいて前記電話IDに関連付けられた第1のデータ端末の設定情報を更新し、この更新設定情報を複数の第2のデータ端末に通知する第1のモードと、
前記電話交換機から通知される前記電話ID及びその電話IDに対応する電話端末の機能/状態を示す情報に基づいて、複数の第2のデータ端末に対し、前記電話IDに関連付けられた第1のデータ端末の更新設定情報を通知する第2のモードと、
モード指定操作に応じて、前記第1及び第2のモードを選択的に実行するモード制御手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記第1のデータ端末の設定情報に基づいて、前記管理テーブルを参照し、この参照結果に基づいて前記第1のデータ端末に関連付けられた電話端末に対し機能/状態を変更すべく指示情報を前記電話交換機に通知する第1のモードと、
前記第1のデータ端末の設定情報に基づいて、前記第1のデータ端末に関連付けられた電話端末に対し機能/状態を変更すべく指示情報を前記電話交換機に通知する第2のモードと、
モード指定操作に応じて、前記第1及び第2のモードを選択的に実行するモード制御手段とを備えたことを特徴とする請求項3記載のサーバ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−124134(P2007−124134A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−311601(P2005−311601)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】