説明

シグマ及び/又は5HT1Aレセプターに対する活性を有するテトラヒドロピリジン−(又は4−ヒドロキシピペリジン)アルキルアゾール

【課題】不安、精神病、てんかん、痙攣、運動制御不全(motor control disorders)、健忘症、脳血管性疾患及び老人性痴呆の処置における治療的利用を有する医薬。
【解決手段】下記一般式(I)の化合物。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
本発明は、一般式(I)

のアルキルアゾールに結合した新規な4−アリールテトラヒドロピリジン及び4−アリールピペリジノール及びそれらの生理学的に許容し得る塩、それらの製造方法、医薬としてのそれらの利用、並びにそれらを含有する医薬組成物に関する。
本発明の対象である化合物は、また、中間体として及び医薬の調製のために、製薬産業において用いることもできる。
これらの化合物は、シグマ及び/又は5HT1Aレセプターに対する強い親和性を有しており、従って、ヒト及びその他の哺乳動物のある種の精神及び神経疾患(psychic and neurological disorders)の治療において潜在的に有用である。
精神病の治療において、シグマレセプターに関係する現象が存在している。リムカゾール(rimcazole)(シュワルツ,ジー.(Schwarcz,G.)他、Drug Dev.Res.,1985,5,387)、レモキシプライド(remoxipride)(ワドワース,エイ.エヌ.(Wadworth,A.N.)他,ドラッグズ(Drugs),1990,40,863)又はチオスピロン(thiospirone)(ジェイン,エイ.ケイ.(Jain,A.K.)他、Int.Clin.Psychopharmacol.,1987,2,129)等の多くの非定型抗精神病薬が、シグマレセプターに対する有意な親和性を示す。
更に、シグマレセプターの生物学及び機能についての研究によれば、シグマレセプターに対するリガンドが、ある種の運動障害(motor disorders)、特に、ハンティングトン舞踏病、ジストニー及びタウレット症候群(Tourette’s syndrome)の治療に有効であり得ることが示されている。黒質におけるシグマレセプターの存在は、これをパーキンソン病の治療に用いることを可能にしている(ウォーカー,ジェイ.エム.(Walker,J.M.)他、ファーマコロジカル レビューズ(Pharmacological Reviews),1990,42,355)。
シグマレセプターに対するある種のリガンドは、NMDAレセプターが介在して生じる影響を調節することに関与しており、インビボ試験において抗虚血剤として作用し(ラオ,ティー.エス.(Rao,T.S.)他、モレキュラー ファーマコロジィー(Molecular Pharmacology),1990,37,978)、神経保護剤(neuroprotectors)としての使用並びにてんかん(epilepsy)及び痙攣(convulsion)の治療における使用の可能性を有している(カイザー シー.(Kaiser C.),ニューロトランスミッションズ(Neurotransmissions)VII,1991)。
シグマレセプターに対するリガンドは、動物モデルにおいて抗健忘症効果を示すといわれてきた(アーリー(Early)他、ブレイン リサーチ(Brain Reseach),1991,546,281)。
シグマリガンドは、動物モデルにおいて、アセチルコリンのレベルに影響するものであり(マツノ(Matsuno)他、ブレイン リサーチ(Brain Reseach),1992,575,315)、その結果、例えば、アルツハイマー型などの老人性痴呆症の治療に使用することができる。
5HT1Aレセプターに対するリガンド、特に、5HT1Aに対する作用薬又は部分作用薬(partial agonists)は、立証されている抗不安及び抗うつ活性を示している(グリッツ、ディー.エイ.(Glitz,D.A.),ドラッグス(Drugs),1991,41,11)。
従って、シグマ及び/又は5HT1Aレセプターに対する強い親和性を有する薬剤は、上記した一種又は多くの治療において使用できる。
4−アリール−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン及び4−アリール−4−ヒドロキシピペリジンの例は、下記の参考文献中に見られるが、これらの部分構造が未置換のアルキル鎖によって、アゾール環の窒素に結合した化合物についての記載は見られない:
デイビス エル.テンプル(Davis L.Temple)他、米国特許第4,320,131号;1982年3月16日。
リチャード エイ.グレノン(Richard A.Glennon)他、ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J.Med.Chem.),1991,34,3360−65。
ジーン−ラック マレロン(Jean−Luc Malleron)他、ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J.Med.Chem.),1991,34;8,2477−83。
ヘニング ベッチャー(Henning Bottcher)他、ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J.Med.Chem.),1992,35,4020−26。
ツィファ スイ(Zhuihua Sui)他、シンセシス(Synthesis),1993,803−8。
デビッド アイ.シャスター(David I.Schuster)他、ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J.Med.Chem.),1993,36,3923−28。
デビッド ジェイ.ウストロウ(David J.Wustrow)他、BioMed.Chem.Lett.,1993,3,277−80。
シマザキ ノリヒコ(Shimazaki Norihiko)他、カナダ国特願CA2053475AA。
本発明者は、先に、各種の複素環の窒素に結合した一連のN−アルキルアゾールであって、不安の治療において非ベンゾジアゼピン剤として有用なもの(欧州特許EP382637、EP497659及びEP502786)及び他の行動障害の治療において非ベンゾジアゼピン剤として有用なもの(欧州特許EP429360及びEP497658)を示している。これらの特許には、一般式(I)の化合物が記載されているが、全ての場合に、Aは窒素原子であり、よって、これはピペラジン環に関するものである。本発明では、このピペラジン環は、ピペリジン又はテトラヒドロピリジンによって置き換えられている。
本発明の対象である化合物は、一般式(I)に相当するものである。

(式中、R、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、直鎖若しくは分枝鎖状のアルキル基、パーハロアルキル基、アリール若しくは置換アリール基、又はアルコキシル基を示す。更に、2個の隣接する基は、飽和又は芳香族環を形成することができる。
Aは炭素原子を示し、且つ点線は付加的な結合を示すか、或いは、Aは水酸基に結合した炭素原子(C−OH)を示し、且つ点線は付加的な結合の不存在を示す。
nは、2〜6の範囲の値、好ましくは4とすることができ、
は、窒素原子又はC−Rによって示される置換された炭素原子を示し、
は、窒素原子又はC−Rによって示される置換された炭素原子を示し、
は、窒素原子又はC−Rによって示される置換された炭素原子を示し、
、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、直鎖若しくは分枝鎖状のアルキル基、水酸基、アルコキシル基、カルボキシル基、カルボキサミド基、アルキルカルボキシレート基、又はアリール若しくは置換アリール基を示すか、或いは、2個の隣接する基は、芳香族であるか又は芳香族ではない他の環の一部を形成できる。)
本発明は、また、一般式(I)の化合物の生理学的に許容し得る塩、特に、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸及びサリチル酸の塩並びにアルキルー、シクロアルキルー又はアリールスルホン酸の塩に関する。


は、Z、Z及びZが同時に窒素原子であるテトラゾール以外のアゾールを示す。
、R、R及びRが他の芳香族又は非芳香族環の一部を形成しない場合には、これは、好ましくは、Z、Z又はZの内のただ1個が窒素原子であるアゾール、特に、ピラゾール(Z若しくはZ=N)又はイミダゾール(Z=N)である。
、R、R又はRが、他の芳香族又は非芳香族環の一部を形成する場合には、上記基の「アゾール」部分は、依然として必須であり、換言すれば、この基は、例えば、β−又はγ−カルボリン、ピロロアゼピン、並びにピラゾロン、イミダゾロン、ベンズイミダゾロン及び一般的にカルボニル官能基を含む複素環等のカルボニル官能基を含む基等の基については包含しない。
特に、R、R、R又はRが、他の芳香族又は非芳香族環の一部を形成する場合には、上記基は、好ましくは、二環式基、特に、インドール、インダゾール、ベンゾイミダゾール又はベンゾトリアゾールを示す。
直鎖又は分枝鎖状のアルキルは、好ましくはC−C低級アルキル、特に、メチル、エチル又はプロピルを意味し、この定義は、アルコキシ及びアルキルカルボキシレート基のアルキル残基にも適用されると理解される。
アリール又は置換アリールは、好ましくは、ハロゲン及び低級若しくは分枝鎖状のアルキル基から選ばれた1個又は多数の基で置換されることのあるフェニルを意味すると理解される。
ハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素、好ましくは塩素を意味すると理解される。
最後に、パーハロアルキルは、全ての水素原子がハロゲンで置換された直鎖又は分枝鎖状のアルキル基を意味すると理解される。これは、好ましくは、パーフルオロアルキル基、特に、トリフルオロメチルである。
一般式(I)の新規誘導体は、下記の方法によって製造できる。
方法A
一般式(II)

(式中、R、R、R及びAは上記した意味を有し、mは0〜4の範囲の値をとることができ、Xはクロロ、ブロモ、メシルオキシ又はトシルオキシなどの離脱基を示す)のスピラン誘導体を、一般式(III)

(式中、Z、Z、Z及びRは上記した意味を有する)
の窒素含有複素環と反応させることによる。
この反応は、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、エタノール等のアルコール、トルエンなどの芳香族炭化水素、又はヘキサン等の脂肪族炭化水素、又はジオキサン等のエーテルの溶液中で行われる。この反応は、好ましくは、炭酸カリウム又はトリエチルアミン等の塩基の存在下に行われる。
反応温度は、室温と使用する溶媒の還流温度との間の範囲である。
反応時間は1時間〜24時間の間の範囲である。
方法B
一般式(IV)の誘導体、一般式(V)のアルキル化剤及び一般式(III)の窒素含有複素環の間で同時に行なう「ワンポット」反応による。

(式中、R、R、R、A、X、n、Z、Z、Z及びRは上記した意味を有する)
この反応は、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、エタノール等のアルコール、トルエンなどの芳香族炭化水素、又はヘキサン等の脂肪族炭化水素、又はジオキサン等のエーテルの溶液中で行われる。この反応は、好ましくは、炭酸カリウム又はトリエチルアミン等の塩基の存在下に行われる。
反応温度は、室温と使用する溶媒の還流温度との間の範囲である。
反応時間は1時間〜24時間の間の範囲である。
方法C
一般式(I)の化合物の製造は、アルキル化条件下で、一般式(IV)

(式中、R、R、R及びAは上記した意味を有する)
のアミンを、一般式(VI)

(式中、X、n、Z、Z、Z及びRは上記した意味を有する)の化合物と反応させることによって行なうことができる。
この反応は、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、エタノール等のアルコール、トルエンなどの芳香族炭化水素、又はヘキサン等の脂肪族炭化水素、又はジオキサン等のエーテルの溶液中で行われる。この反応は、好ましくは、炭酸カリウム又はトリエチルアミン等の塩基の存在下に行われる。
反応温度は、室温と使用する溶媒の還流温度との間の範囲である。
反応時間は、1時間〜24時間の間の範囲である。
方法D:
一般式(I)の化合物は、アルキル化の条件下に、一般式
(VII)

(式中R、R、R、n及びAは前記した意味を有する。)
で表される化合物を一般式(III)

(式中Z、Z、Z及びRは前記した意味を有する。)
で表される窒素含有複素環と反応させることにより製造できる。
この反応は、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、エタノール等のアルコール、トルエン等の芳香族炭化水素又はヘキサン等の脂肪族炭化水素又はジオキサン等のエーテルの溶液中で行われる。この反応は、好ましくは炭酸カリウムやトリエチルアミン等の塩基の存在下に行われる。
反応温度は、室温と使用する溶媒の還流温度との間の範囲である。
反応時間は、1〜24時間の間の範囲である。
方法E:
一般式(I)

(式中R、R、R、n、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有し、Aは水酸基に結合した炭素原子(C−OH)を示し、点線は付加的な結合の不存在を示す。)
で表される化合物の脱水による。
この反応は、例えば塩酸、トリフルオロ酢酸、硫酸又はリン酸等の酸性媒体中で行われるか、又はベンゼン中塩化チオニルで処理することにより行われる。
反応温度は、室温と180℃との間の範囲である。
反応時間は、1〜14時間の間の範囲である。
方法F:
一般式(VIII)

(式中、n、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有する。)
で表される化合物に有機金属試薬、例えばフェニルリチウム又はフェニルマグネシウムブロマイドを添加することによる。
この反応は、不活性溶媒、一般的には例えばジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等のエーテルの溶液中で行われる。
反応温度は、室温と使用する溶媒との還流温度の間の範囲である。
反応時間は、5分〜24時間の間の範囲である。
方法G:
一般式(IX)

(式中R、R、R、A、n、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有する。)
で表される化合物のアミド基のカルボニルの還元による。
この反応は、好ましくは、例えばエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の不活性有機溶媒中で、LiAlH、AlH、ジボラン等の還元剤を用いて行われる。
反応温度は、室温と使用する溶媒の還流温度との間の範囲である。
反応時間は、5分〜24時間の間の範囲である。
方法H:
一般式(I)の化合物を、適当な溶媒中、無毒の無機酸又は有機酸と反応させ、沈殿、晶出等の慣用手段を用いることにより、対応する塩が得られる。ここで溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、各プロパノールのいずれか又は各ブタノールのいずれか等のアルコール、酢酸エチル等のエステル、アセトニトリル等のニトリル等が挙げられる。
無機酸としては、就中、塩酸、臭化水素酸、硫酸又はリン酸から選択され、有機酸としては、例えば酢酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、りんご酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、サリチル酸等のモノ、ジ又はトリカルボン酸、及びアルキル−、シクロアルキル−又はアリールスルホン酸から選択される。
上記酸のモノ塩又はジ塩が形成でき、これらの塩は無水又は水和された形態であり得る。
下記に示す実施例により本発明をより一層明らかにする。これら実施例は、単なる一例であり、製造方法の特定の条件を限定するものでもなく、本発明の範囲を限定するものでもないことが理解される。
方法A
実施例1 4−クロロ−1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−1H−ピラゾールの製造
ジメチルホルムアミド200mlに8−ヒドロキシ−8−フェニル−5−アゾニアスピロ[4,5]デカン15.0g(48ミリモル)、4−クロロピラゾール5.4g(53ミリモル)及び炭酸カリウム13.2gを加えた混合物を還流下に20時間加熱する。次いで減圧下に蒸発乾固し、残渣をクロロホルムに再度溶解し、水で繰り返し洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧留去する。得られる粗生成物をエチルエーテルに分散させ、冷却しながら濾過し、エチルエーテルで洗浄する。4−クロロ−1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−1H−ピラゾール12.4g(37.1ミリモル)が得られる。
この生成物を同定するための融点及び分光学的データを表Iに示す。
方法B
実施例7 4−クロロ−1−[4−[4−ヒドロキシ−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル]−1H−ピラゾールの製造
ジメチルホルムアミド100mlに4−ヒドロキシ−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペリジン8.6g(35ミリモル)、1,4−ジブロモブタン7.68g及び炭酸カリウム13.8gを加えた混合物を還流下に4時間加熱する。次いで4−クロロピラゾール3.59g(35ミリモル)を加え、反応混合物を還流下に14時間維持する。次いで減圧下に蒸発乾固し、残渣をクロロホルムに再度溶解し、水で繰り返し洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧留去する。得られる粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製する。4−クロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−1H−ピラゾール9.7g(24.2ミリモル)が得られる。
この生成物を同定するための分光学的データを表Iに示す。
方法C
実施例14a 1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}インドールの製造
ジメチルホルムアミド100mlに4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン4.8g(30ミリモル)、1−(4−クロロブチル)インドール6.22g及び炭酸カリウム8.3gを加えた混合物を90℃で3時間加熱する。次いで減圧下に蒸発乾固し、残渣をクロロホルムに再度溶解し、水で繰り返し洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧留去する。得られる粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製する。1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}インドール5.7g(17.3ミリモル)が得られる。
この生成物を同定するための分光学的データを表IIに示す。
方法D
実施例21a 4−クロロ−1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]プロピル}−1H−ピラゾールの製造
ジメチルホルムアミドにNaH1.0gを懸濁させた懸濁液に、4−クロロピラゾール2.05g(20ミリモル)のジメチルホルムアミド溶液を滴下する。白色懸濁液を100℃で30分間加熱する。冷却し、1−(3−クロロプロピル)−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン4.7g(20ミリモル)をジメチルホルムアミドに溶解させて加える。還流下に2時間加熱する。次いで蒸発乾固し、残渣をクロロホルムで抽出し、水洗し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥する。得られる粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製する。4−クロロ−1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]プロピル}−1H−ピラゾール5.2g(17.2ミリモル)が得られる。
この生成物を同定するための分光学的データを表IIに示す。
方法E
実施例2a 1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ベンゾイミダゾールの製造
1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル}−1H−ベンゾイミダゾール13.4g(38.2ミリモル)、濃塩酸150ml及びエタノール75mlの溶液を還流下に6時間加熱する。次いでエタノールを留去し、水性溶液を冷却し、希NaOHを用いて塩基性化し、クロロホルムで抽出する。有機相を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧留去する。得られる粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製する。1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ベンゾイミダゾール9.1g(27.5ミリモル)が得られる。
この生成物を同定するための融点及び分光学的データを表IIに示す。
方法F
実施例11 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾールの製造
無水THF15mlにMgCl2 1.08g(11.4ミリモル)を懸濁させた懸濁液に、−40℃で、窒素雰囲気下に、4,5−ジクロロ−2−メチル−1−{4−[4−オキソ−1−ピペリジニル]ブチル}−1H−イミダゾール1.0g(3.3ミリモル)を無水テトラヒドロフラン10mlに溶解させた溶液を滴下する。混合物を5分間攪拌し、次いで−40℃で1.0M 4−メチルフェニルマグネシウムブロマイド溶液6.8mlを加える。得られる懸濁液を−40℃で15分間、室温で3時間攪拌する。次いで塩化アンモニウム水溶液を加え、テトラヒドロフランを留去する。得られる水相をクロロホルムで抽出する。クロロホルム相を水洗し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、蒸発乾固する。得られる粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製する。4,5−ジクロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール1.02g(2.6ミリモル)が得られる。
この生成物を同定するための分光学的データを表Iに示す。
方法G
実施例16a 1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ピラゾールの製造
THF25mlに1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]−3−オキソブチル}−1H−ピラゾール3.3g(10モル)を溶解した溶液にLiAlH4 2.0gを加える。得られる混合物を2時間還流する。濃NaOH及び水を加えて過剰のLiAlH4 を破壊する。無機塩を濾去し、THFを真空下に留去すると、1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ピラゾール2.6g(8.2モル)が得られる。
この生成物を同定するための融点及び分光学的データを表IIに示す。
方法H
実施例11a 4,5−ジクロロ−2−メチル−1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−イミダゾールの塩酸塩の製造
無水エタノール15mlに4,5−ジクロロ−2−メチル−1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−イミダゾール7.4g(20.3ミリモル)を溶解させて、氷浴中で冷却された溶液に、8.4N塩酸/エタノール溶液2.5mlを加える。数分後、生ずる沈殿を濾過し、冷エタノールで洗浄し、乾燥すると、4,5−ジクロロ−2−メチル−1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−イミダゾール・塩酸塩7.7g(19.2ミリモル)が得られる。
この生成物を同定するための融点及び分光学的データを表IIに示す。
【表I】

【表I】

【表I】

【表I】

【表I】

【表I】

【表I】

【表II】

【表II】

【表II】

【表II】

【表II】

【表II】

【表II】

【表II】

【表II】

【表II】

【表II】

生物学的試験
セロトニン受容体(5HT1A)への結合
ラット海馬ホモジネートを用い、エス.ジェイ.ペロウトカ(S.J.Peroutka)のジャーナル オブ ニューロケミストリー(J.of Neurochem.,)47(2),529−540(1986)の方法の修正に従った。[3H]8−OH−DPATが放射リガンド(radioligand)として用いられ、セロトニンが非特異的結合の測定のために用いられる。インキュベーション時間は、37℃の温度で15分間である。蛋白に結合した放射リガンドがガラス繊維フィルターで濾過して分離され、フィルター上に保持されている放射活性(radioactivity)が液体シンチレーションで測定される。阻害定数(inhibition constants)(Ki,nM)が、EBDA/LIGANDプログラム(マンソン及びロッドバード(Manson and Rodbard),アナリティカル バイオケミストリー(Analytical Biochemistry,)107,220(1980))を用いる非線形回帰分析(non−linear regression analysis)により、算出される。
シグマ受容体への結合
モルモット脳(小脳除去)ホモジネートを用い、エル.ラデスカ他(L.Radesca et al.,)のジャーナル オブ メディシナルケミストリー(J.Med.Chem.,)34,3058−3065(1991)の方法の修正に従った。[H]−(+)−3−PPPが放射リガンド(radioligand)として用いられ、ハロペリドール(haloperidol)が非特異的結合の測定のために用いられる。インキュベーション時間は、25℃の温度で120分間である。蛋白に結合した放射リガンドがガラス繊維フィルターで濾過して分離され、フィルター上に保持されている放射活性(radioactivity)が液体シンチレーションで測定される。阻害定数(inhibition constants)(Ki,nM)が、EBDA/LIGANDプログラム(マンソン及びロッドバード(Manson and Rodbard),アナリティカル バイオケミストリー(Analytical Biochemistry,)107,220(1980)を用いる非線形回帰分析(non−linear regression analysis)により、算出される。
【表III】

ヒトの薬における1日の投与量は、生成物1ミリグラム〜500ミリグラムであり、それは一回又は多数回の摂取において投与され得る。組成物は、例えば、錠剤、糖衣錠、カプセル、坐剤、溶液又は懸濁液のような、用いられる投与方法に適合した形態に調製される。これら組成物は、公知の方法により調製され、活性成分(一般式Iの化合物)1〜60重量%並びに用いられる組成物の活性成分及び物理的形態に適合した適当な製剤学的ビヒクル40〜99重量%を含有する。一例として、本発明の生成物を含有する錠剤の処方を示す。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)

の化合物及びその生理学的に許容される塩(式中、R、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、直鎖若しくは分枝状のアルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール若しくは置換アリール基又はアルコキシル基を示し、二つの隣り合った基が芳香族の又は飽和の環を形成していても良く、
Aは炭素原子を示し且つ点線は追加の結合を示すか、或いは、Aは水酸基に結合した炭素原子(C−OH)を示し且つ点線は追加の結合が無いことを示し、
nは、2〜6の範囲の値、好ましくは4、を持つことができ、Zは、窒素原子又はC−Rで示すことができる置換された炭素原子を示し、
は、窒素原子又はC−Rで示すことができる置換された炭素原子を示し、
は、窒素原子又はC−Rで示すことができる置換された炭素原子を示し、
、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、直鎖若しくは分枝状のアルキル基、水酸基、アルコキシル基、カルボキシル基、カルボキサミド基、アルキルカルボキシレート基又はアリール若しくは置換アリール基を示すか、或いは、二つの隣り合った基は、芳香族であるか又は芳香族ではない他の環の一部を形成していても良い。)
【請求項2】
請求項1に記載の一般式(I)に含まれる化合物であって、以下の群から選択される化合物:
1. 4−クロロ−1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−1H−ピラゾール
2. 4,5−ジクロロ−1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−2−メチル−1H−イミダゾール
3. 1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−1H−ベンゾイミダゾール
4. 1−[4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−1H−1,2,4−トリアゾール
5. 4−クロロ−1−{4−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]ブチル}−1H−ピラゾール
6. 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(4−クロロフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール
7. 4−クロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−1H−ピラゾール
8. 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール
9. 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール
10. 1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル}インドール
11. 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール
12. 1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−1H−ピラゾール
13. 1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−1H−インダゾール
14. 2−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−2H−インダゾール
15. 4−クロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−1H−ピラゾール
16. 4−クロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−1H−ピラゾール
17. 1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−2−フェニル−1H−イミダゾール
18. 1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニル)−1−ピペリジニル]ブチル}−1H−ベンゾイミダゾール、
19. 4,5−ジフェニル−1−[4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル]−1H−イミダゾール
20. 4−クロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(1−ナフチル)−1−ピペリジニル]ブチル}−1H−ピラゾール
21. 4−クロロ−1−{4−[4−ヒドロキシ−4−(2−ナフチル)−1−ピペリジニル]ブチル}−1H−ピラゾール
22. 4−クロロ−1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ピラゾール
23. 1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ベンゾイミダゾール
24. 1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−1,2,4−トリアゾール
25. 4−クロロ−1−{4−[4−(4−クロロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ピラゾール
26. 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−(4−クロロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール
27. 4−クロロ−1−{4−[4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ピラゾール
28. 4,5−ジクロロ−2−メチル−1−{4−[4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−イミダゾール
29. 4−クロロ−1−{4−[4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ピラゾール
30. 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール
31. 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール
32. 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール塩酸塩
33. 4,5−ジクロロ−1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール二塩酸塩
34. 1−{4−[4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}インドール
35. 1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}インドール
36. 4,5−ジクロロ−2−メチル−1−{4−[4−(4−メチルフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−イミダゾール
37. 1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−ピラゾール
38. 1−{4−[4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)]ブチル}−1H−インダゾール
39. 2−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−2H−インダゾール
40. 4−クロロ−1−{4−〔4−(4−メチルフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピラゾール
41. 4−クロロ−1−{4−〔4−(4−メトキシフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピラゾール
42. 4−クロロ−1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕プロピル}−1H−ピラゾール
43. 4,5−ジクロロ−1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕プロピル}−2−メチル−1H−イミダゾール
44. 2−フェニル−1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−イミダゾール
45. 1−{4−〔4−(4−メチルフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ベンズイミダゾール
46. R、R、R及びRが他の芳香族又は非芳香族環の一部を形成しない、4,5−ジフェニル−1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−イミダゾール
47. 4−クロロ−1−{4−〔4−(1−ナフチル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル〕ブチル}−1H−ピラゾール
48. 4−クロロ−1−{4−〔4−(2−ナフチル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピラゾール
49. 1−{2−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕エチル}−1H−ベンズイミダゾール
50. 1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ベンゾイミダゾール塩酸塩
51. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ベンゾイミダゾール
52. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ベンゾイミダゾール塩酸塩
53. 4,5−ジクロロ−2−メチル−1−{4〔4−(3−トリフルオロメチルフェニル)1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)ブチル}−1H−イミダゾール塩酸塩
54. 4−クロロ−1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピラゾール塩酸塩
55. 1−{4−〔4−(4−フェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−インダゾール塩酸塩
56. 4,5−ジクロロ−1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−2−メチル−1H−イミダゾール塩酸塩
57. 4−(4−クロロフェニル)−1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピラゾール塩酸塩
58. 4−(4−クロロフェニル)−1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピラゾール
59. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−トリアゾール塩酸塩
60. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−トリアゾール
61. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−2−メチル−1H−ベンゾイミダゾール
62. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−インダゾール
63. 2−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−2H−インダゾール
64. 2−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−2H−ベンゾトリアゾール塩酸塩
65. 2−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−2H−ベンゾトリアゾール
66. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ベンゾトリアゾール塩酸塩
67. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ベンゾトリアゾール
68. 4−クロロ−1−{4−〔4−(4−クロロフェニル)−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピラゾール塩酸塩
69. 1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピラゾール塩酸塩
70. 1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−トリアゾール塩酸塩
71. 2−フェニル−1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−イミダゾール塩酸塩
72. 1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピロール塩酸塩
73. 1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)〕ブチル}−1H−ピロール
74. 4−(4−クロロフェニル)−1−〔4−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブチル〕1H−ピラゾール
75. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル〕ブチル}−1H−ベンゾイミダゾール
76. 4−クロロ−1−{4−〔4−ヒドロキシ−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペリジニル〕ブチル}−1H−ピラゾール
77. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル〕ブチル}−1H−インダゾール
78. 2−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル〕ブチル}−2H−インダゾール
79. 2−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル〕ブチル}−2H−ベンゾトリアゾール
80. 1−{4−〔4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル〕ブチル}−2H−ベンゾトリアゾール
81. 3−クロロ−1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)ブチル}−1H−インダゾール
82. 3−クロロ−1−{4−〔4−フェニル−1−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)ブチル}−1H−インダゾール塩酸塩。
【請求項3】
請求項1及び2のいずれかに記載の一般式(I)の化合物の製造方法であって、以下の少なくとも1つの反応を行なう方法:
3.1/一般式(II)

(式中、R、R、R及びAは前記した意味を有し、mは0〜4値を有することができ、Xはクロロ、ブロモ、メシルオキシ又はトシルオキシ等の離脱基を示す。)
で表わされるスピラン化合物と、一般式(III)

(式中、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有する。)
で表わされる窒素含有複素環との反応;
3.2/一般式(IV)の誘導体、一般式(V)のアルキル化剤及び一般式(III)の窒素含有複素環の間で同時に行なう「ワンポット(one pot)」反応

(式中、R、R、R、A、X、n、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有する。);
3.3/一般式(IV)

(式中、R、R、R及びAは前記した意味を有する。)
で表わされるアミン類と、一般式(VI)

(式中、X、n、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有する。)
で表わされる誘導体とのアルキル化条件下での反応;
3.4/一般式(VII)

(式中、R、R、R、n、X及びAは前記した意味を有する。)
で表わされる化合物と一般式(III)

(式中、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有する。)
で表わされる窒素含有複素環とのアルキル化条件下での反応;
3.5/一般式(1)

(式中、R、R、R、n、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有し、Aはヒドロキシル基に結合した炭素原子(C−OH)及び点線は追加の結合がないことを示す。)
で表わされる化合物の脱水;
3.6/有機金属試薬例えばフェニルリチウム又はフェニルマグネシウムブロマイドの一般式(VIII)

(式中、n、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有する。)
で表わされる化合物への付加;
3.7/一般式(IX)

(式中、R、R、R、A、n、Z、Z、Z及びRは前記した意味を有する。)
で表わされる化合物の還元。
【請求項4】
医薬、特に不安、精神病、てんかん、痙攣、運動力問題(motoricity problems)、健忘症、脳血管性疾患又は老人性痴呆の処置のための治療活性を有する医薬としての請求項1及び2のいずれかに記載の一般式(I)の化合物及びその生理学的に許容される塩。
【請求項5】
薬理的に許容される賦形剤に加えて、請求項1及び2のいずれかに記載の一般式(I)の化合物の少なくとも1つ又はその生理学上許容される塩の1つを含む製剤組成物。

【公開番号】特開2007−51154(P2007−51154A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−290515(P2006−290515)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【分割の表示】特願平8−506174の分割
【原出願日】平成7年7月26日(1995.7.26)
【出願人】(591163203)ラボラトリオス デル ドクトール エステベ,エス.アー. (1)
【Fターム(参考)】