説明

シリコン系材料製のブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ

【課題】 シリコン系材料で作られ製造容易で、速度変動を低減できるたブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを提供すること。
【解決手段】 本発明は、コレット(5、35)に同軸に一体化して作られたヘアスプリング(3、33)と、外端カーブ(7、37)と、ヘアスプリングの外側コイル(15、45)及び外端カーブ間にある持ち上げデバイス(9、39)とを含むシリコン系ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ(1、31)に関する。本発明によれば、ヒゲゼンマイが、その展開精度を向上させるために互いに固定される2つの単一部品で構成される。また、上記ヒゲゼンマイを製造する方法に関する。時計のムーブメントの分野にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ及びその製造方法に関し、より詳細には、シリコン系材料で作られたこの種のヒゲゼンマイに関する。
【背景技術】
【0002】
時計の調速部材は、一般に、テンプと呼ばれる慣性フライホイールと、ヒゲゼンマイ(テンプばね)と呼ばれる共振器とを含む。これらの部品は、時計の作動品質を決定付ける。実際、これらの部品は、ムーブメントの作動を調速し、すなわちその振動数を制御する。
【0003】
時計部品をシリコン系材料で製作することは公知である。シリコンのような微小機械加工可能材料を使用することは、最近の方法、特にエレクトロニクスの分野の発達の結果として、製造精度の観点で有利である。また、磁気及び温度変化に対してシリコンが極めて反応しにくいことを利用することができる。しかし、これまでのところ、作られる部品が平坦でなければならない。と言うのは、複数の高さレベルにわたるシリコン部品を作ることができないからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、製造が簡単で速度変動を低減可能にするシリコン系材料で作られたブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを提供することにより、上述の欠点の全て又はその一部を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従って、本発明は、コレットに同軸に一体化して設けたヘアスプリングと、外端カーブと、ヘアスプリング外側コイルおよび外端カーブ間の持ち上げデバイスとを含むヒゲゼンマイであって、その展開精度を向上させるために互いに固定される2つの単一部品が含まれている、シリコン系材料で作られたブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイに関し、該ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイは、持ち上げデバイスが、外側コイルの一方の端部を外端カーブの一方の端部に結合し、且つ、ヘアスプリング−コレット組立体又は外端カーブと一体化された少なくとも1つのポストを含むことを特徴とする。
【0006】
有利には、シリコン系材料の層状に作られた2つの単一部品により組立が簡単になり、これは、磁気及び温度変化に対して実質的に反応しにくく、この種のヒゲゼンマイを金属ストリップ製造するために現在行われている複雑な調整ステップを最早必要とはしない。
【0007】
本発明の有利な特徴によれば、
−持ち上げデバイスは、外側コイルの一方の端部を外端カーブの一方の端部に結合し、外端カーブ又はヘアスプリング−コレット組立体と一体化された少なくとも1つの追加のポストを含む。
−各少なくとも1つのポストは、該少なくとも1つのポストと対向する端部に作られた凹部内に固定される。
−持ち上げデバイスは、少なくとも1つのスペーサであって、外側コイルの端部と外端カーブの端部との間に所定のスペースを維持するために、少なくとも1つのポストに対する補強部材として装着される少なくとも1つのスペーサを含む。
−少なくとも1つのスペーサは、外端カーブ又はヘアスプリング−コレット組立体と一体化される。
−持ち上げデバイスの組立体は、ヘアスプリング−コレット組立体と外端カーブとの間で反転配置される。
−持ち上げデバイスは更に、少なくとも1つのポストの固定力を改善するための固定手段を含む。
−固定手段は、接着材料、材料の酸化物層、又は金属層を含む。
−ヒゲゼンマイが、機械的により耐久性があるようにし且つその熱弾性係数を改善するために少なくとも1つの酸化ケイ素部分を含む。
−外端カーブは、ヒゲゼンマイの同心展開を向上させるフィリップス(Phillips)曲線である。
−ヘアスプリングの少なくとも1つの内側コイルが、ヒゲゼンマイの同心展開を向上させるグロースマン(Grossmann)曲線である。
【0008】
更に、本発明は、上記の変形形態の何れかによるブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを含むことを特徴とする時計に関する。
【0009】
最後に、本発明は、ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを製造する方法であって、
a)中間層を介して互いに接続されたシリコン系の最上層及び底層を含む第1の基板を提供する段階と、
b)外端カーブ又はヘアスプリングと同軸に一体化されたコレットを定めるように前記最上層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階と、
を含み、
上記方法が更に、
c)前記外端カーブの1つの端部に結合する又はヘアスプリングの外側コイルに結合する少なくとも1つのポストを定めるように、前記底層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階と、
d)シリコン系層を有する第2の基板を提供する段階と、
e)その外側コイルが少なくとも1つの凹部を含むヘアスプリングに同軸に一体的に作られたコレット、又は、一方の端部に少なくとも1つの凹部を有する外端カーブを定めるように、前記第2の基板の層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階と、
f)前記少なくとも1つのポストを前記少なくとも1つの凹部内に組み付けてブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを形成する段階と、
を含むことを特徴とする。
【0010】
有利には、幾つかのステップで、金属ストリップからこのタイプのヒゲゼンマイを製造するために現在行われている複雑な調整ステップと比較して、精度が向上したシリコン系材料で作られたヒゲゼンマイをもたらす。
【0011】
本発明の有利な他の特徴によれば、
−第2の基板は、中間層により第1のシリコン系層に接続された第2のシリコン系層を含み、段階e)とf)との間に、更に、g)ヘアスプリング−コレット組立体と外端カーブ及び/又は少なくとも1つの付加的なポストとの間に所定のスペースを維持できる少なくとも1つのスペーサを定めるように、第2の基板の第2の層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階を含む。
−段階c)の間に、エッチング段階がまた、ヘアスプリング−コレット組立体と外端カーブとの間に所定のスペースを維持できる少なくとも1つのスペーサを定む。
−段階b)、c)、及びe)の後に、更に、h)材料を酸化して、ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを機械的により耐久性があるようにし且つその熱弾性係数を改善する段階を含む。
−段階f)の後に、更に、i)ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを酸化して、少なくとも1つのポストの固定力を向上させるようにする段階を含む。
−更に、段階f)の前又はその後に、j)少なくとも1つのポストと少なくとも1つの凹部との間に接着材料を付着する段階と、k)ヒゲゼンマイを加熱し、少なくとも1つのポストの固定力を向上させるようにする段階と、を含む。
−更に、段階f)の前に、l)少なくとも1つのポストと少なくとも1つの凹部との間に金属材料を付着させて、段階f)の間に、前記少なくとも1つのポストを少なくとも1つの凹部に接して押し込み、少なくとも1つのポストの固定力を改善するようにする段階を含む。
−ステップf)の間又はその後に、m)少なくとも1つのポストと少なくとも1つの孔との間にろう付け又ははんだ材料を付着させて、少なくとも1つのポストを少なくとも1つの凹部に接して押し込み、少なくとも1つのポストの固定力を改善するようにする段階を含む。
−更に、最終段階、すなわちn)ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを加熱して、少なくとも1つのポストの固定力を改善するようにする段階を含む。
【0012】
他の特徴及び利点は、添付の図面を参照しながら限定ではなく例証として与えられる以下の説明からより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明によるブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイの斜視図である。
【図2】図1の一部分の拡大図である。
【図3】図1の部分図である。
【図4】図1の平面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態によるブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイの斜視図である。
【図6】図5の一部分の拡大図である。
【図7】図5の部分図である。
【図8】図5の部分図である。
【図9】図6の断面A−Aの概略図である。
【図10】製造方法のステップのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1から図9に例示する実施例は、テンプと協働して時計を組み立てるためのブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイの2つの実施形態を示している。各図は、2つの実施形態からの本発明によるブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイの可能な変形形態及び/又は代替形態を示している。
【0015】
第1の実施形態による、図1から図4において例示される実施例では、ヒゲゼンマイ1は、ヘアスプリング3、コレット5、外端カーブ7、及び持ち上げデバイス9を含む。ヘアスプリング3及びコレット5は、それらの間の接合部分での(ヒゲゼンマイ1の展開の対称性に悪影響を及ぼす可能性のある)不正確性を防ぐために単一部品で構成するのが好ましい。
【0016】
図1から図4に示すように、ヘアスプリング3は、Grossmann曲線を含む内側コイル11を有するのが好ましいことは理解できる。Grossmann曲線は、完全なアルキメデス(Archimedes)ヒゲゼンマイの理想曲線に対して内側コイル11を修正することによって、コレット5の使用を補正する。図1から4はまた、コレット5がほぼ三角形であり、更に天真13を受けることが可能であることを示している。勿論、天真13及び/又はコレット5の一般的な形状は、本発明の範囲から逸脱することなく異なっていてもよい。
【0017】
好ましくは、図1、3、及び4に示す実施例において、外端カーブ7は、Phillips曲線であり、すなわち、ヒゲゼンマイ1の展開中に天真13上に重心を維持する曲線である。好ましくは、図4に示すように、外端カーブ7及びヘアスプリング3はそれらの高さが同一である。
【0018】
外端カーブ7と上述のヘアスプリング3及びコレット5の組立体とが幾何学的に一致するので、ヒゲゼンマイ1の対称的展開が構造的に保証されるが、使用される製造形式及び材料が展開を妨げてはならない。
【0019】
これらの曲線の製造精度を保証するため、更に、ヒゲゼンマイ1を磁気及び温度変化に対して実質的に反応しにくくするために、シリコン系材料が使用される。有利なことに、これは微小機械加工可能材料であり、すなわち、例えば、結晶シリコン系ウェーハをディープ反応性イオンエッチング(DRIE)により、マイクロメートル未満の精度で製造できる材料である。
【0020】
好ましくは、シリコン系材料はまた、テンプに対して熱膨張並びに熱弾性係数にも適合するようにシリコン系材料の酸化物でコーティングし、ムーブメントの等時性の微調整を可能にし、すなわち速度変動を最小にまで低減するようにすることができる。
【0021】
ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを形成するために、ヘアスプリングの上に配置された外端カーブ7にヘアスプリング3の外側コイル15を固定するのに、持ち上げデバイス9が使用される。図1から3に示すように、持ち上げデバイス9は、外端カーブ7と一体化されたポスト17と、ヘアスプリング3の外側コイル15の肥厚端部21に形成された凹部19とを含む。以下で説明するように、ポスト17は、例えばシリコン・オン・インシュレータ(SOI)を用いて外端カーブ7を形成するのに使用した層に取り付けられるシリコン系材料の第2の層で作るのが好ましい。
【0022】
図2及び3が示すように、ポスト17は、外端カーブ7の肉厚端部23に対して垂直である。ポスト17は、外端カーブ7の肉厚端部23及びヘアスプリング3の外側コイル15の肉厚端部21の断面よりも小さい、ほぼ円弧状に湾曲した楕円断面を有する。図3及び4に示すように、外端カーブ7は、他方の端部には、例えばブリッジのような時計ムーブメントの既定のポイントと協働する取り付け手段25を有する。
【0023】
図2に示すように、凹部19は、ヘアスプリング3の外側コイル15の肉厚端部21においてより正確に見ることができる。凹部19の形状は、ポスト17とほぼ相補的になっており、ポストが凹部に接して摺動できるようにする。従って、凹部19は、ほぼ楕円断面を有し、その両側には図2に対してほぼ垂直な方向に溝27を有し、組み立て中にポスト17と凹部19との間の接触面を低減するようにし、更に以下で説明する固定手段29を挿入するためのスペースとしても機能する。従って、ポスト17及び凹部19の断面は相補的であるのが有利であるが、これらは、ほぼ円弧状に湾曲した楕円とは異なる形状を有することもできることは明らかである。
【0024】
第2の実施形態による、図5から9に示す実施例では、ヒゲゼンマイ31は、ヘアスプリング33、コレット35、外端カーブ37、及び持ち上げデバイス39を有する。ヘアスプリング33及びコレット35は、第1の実施形態と同様に、それら間の接合部における(ヒゲゼンマイ31の対称的展開を妨げる可能性のある)不正確さが生じるのを防ぐために、単一部品で形成するのが好ましい。
【0025】
図5及び8に示すように、ヘアスプリング33は、第1の実施形態と同様にGrossmann曲線を含む内側コイル41を有するのが好ましい。図5及び8はまた、コレット35が、第1の実施形態のコレット5と同様のほぼ三角形であるように示しており、天真を受けることができる。勿論、天真及び/又はコレット35の一般的な形状は、本発明の範囲から逸脱することなく異なっていてもよい。
【0026】
好ましくは図5及び7に示す実施例において、外端カーブ37は、第1の実施形態と同様にPhillips曲線である。同様に、好ましい様態において、外端カーブ37及びヘアスプリング33はそれらの高さが同一である。
【0027】
上記で説明したように、ヒゲゼンマイ31は、第1の実施形態と同様にシリコン系材料で作られるのが好ましい。シリコン系材料はまた、テンプに対して熱膨張並びに熱弾性係数にも適合するようにシリコン系材料の酸化物でコーティングし、ムーブメントの等時性の微調整を可能にし、すなわち速度変動を最小にまで低減するようにすることができる。
【0028】
ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ31を形成するために、ヘアスプリングの上に配置された外端カーブ37にヘアスプリング33の外側コイル45を固定するのに、持ち上げデバイス39が使用される。図5から9に示すように、持ち上げデバイス39は、ヘアスプリング33の肉厚端部51にて単一部品で作られた2つのポスト47と、外端カーブ37の肉厚端部53にて単一部品の2つのスペース61と、外端カーブ37の肉厚端部53に作られた2つの凹部49とを有する。
【0029】
以下で説明するように、ポスト47及びスペーサ61は、例えばSOI(シリコン・オン・インシュレータ)を用いてヘアスプリング33及び外端カーブ7をそれぞれ形成するのに使用した層に取り付けられるシリコン系材料の第2の層で作るのが好ましい。
【0030】
図5、6、及び9に示すように、各ポスト47は、ヘアスプリング33の肉厚端部51とは対向して配置され、ほぼ円形断面を有する。
【0031】
図5及び7が示すように、肉厚端部53の対向する端部には、外端カーブ37は、例えばブリッジのような時計ムーブメントの既定のポイントと協働する取り付け手段55を有する。図6、7、及び9に示すように、凹部49は、外端カーブ37の肉厚端部53においてより精密に見ることができる。各凹部49の形状は、ポスト47とほぼ相補的になっており、ポスト47の各々が凹部49に接して摺動できるようにする。従って、1つのポスト47及びその関連する凹部49の断面は、相補的であるのが有利であるが、これらの形状は、円形以外のもの、或いは、ポスト47が凹部49内に組み付けられるのを防ぐために相補的な形状ではない互いに異なるものであってもよい点は明らかである。
【0032】
図6及び9に示す実施例において、凹部49はほぼ円形断面を有し、その両側にはほぼ垂直方向の溝57を有し、組み立て中に各ポスト47と関連の凹部49との間の接触面を低減するようにし、更に以下で説明する固定手段29を挿入するためのスペースとしても機能する。
【0033】
好ましくは、第2の実施形態で示される本発明の変形形態によれば、スペーサ61は、ヘアスプリング33の肉厚端部51、53それぞれ及び外端カーブ37間に存在し、これらの間に所定スペースを維持する。図6、7、及び9に示す実施例によれば、スペーサ61は、外端カーブ37と一体的に作られ、ヘアスプリング33の肉厚端部51に接して載置される。よって、スペーサ61は、それぞれの凹部49をポスト47が貫通する範囲を制限し、従って、ヒゲゼンマイ31の製造品質が向上する。
【0034】
スペーサ61を含む変形形態はまた第1の実施形態にも適用可能であることは、第2の実施形態を解釈することから推測することができる。スペーサ61及びポスト17、47は、外端カーブ7、37及び/又はヘアスプリング3、33と一体化することができる点も同じく明らかである。同様に、スペーサ61が無い状態では、少なくとも1つのポスト17、47は、ヘアスプリング3、33−コレット5、35組立体内、及び外端カーブ7、37内に存在することができ、これは、スペーサ61に関して上記で説明したように、2つのSOIを使用することを意味する。
【0035】
また、第1の実施形態の持ち上げデバイス9は、第2の実施形態のデバイス39と比べて反転配置して装着されているが、同じ有利な結果が得られることは明らかである。実際、凹部19、49及びポスト17、47の位置は、ヘアスプリング3、33と外端カーブ7、37との間で反転配置されていることを観察することができる。
【0036】
好ましくは、上記で説明された2つの実施形態から、持ち上げデバイス9、39はまた、ポスト17、47の固定力を向上させるための固定手段29を含むことができる。本発明によれば、以下で説明されるように、使用する方法に応じて固定手段29の複数の可能な代替形態がある。すなわち、固定手段29は、各ポスト17、47とその凹部19、49との間に少なくとも1つの層28、58を含む。上記で説明されたように、前述の少なくとも1つの層28、58は、溝27、57をベースとすることができ、従って、接着材料、金属材料、酸化物、又は使用材料の溶融合金、或いはろう付けもしくははんだを含むことができる。
【0037】
次に、図10を参照しながら、本発明の2つの実施形態による、ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ1、31を製造する方法71を説明する。方法71は、主として、構成部品を製造するステップ73と、構成部品を組み立てるステップ77とを含む。好ましくは、本方法また、上記の構成部品を機械的に補強するステップ75と、組立体を補強するステップ81とを含む。
【0038】
図10に示すように、第1のステップ73は、段階70; 72; 74で、ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ1、31(すなわちヘアスプリング3、33−コレット5、35の組立体); 外端カーブ7、37; 持ち上げデバイス9、39の構成部品を製造する。好ましくは、上記の構成部品を極めて精密に製造するために、乾式又は湿式微細機械加工技術を用いる。上記で説明された実施例において、微細機械加工は、結晶シリコン系ウェーハのディープ反応性イオンエッチングタイプの乾式異方性エッチングとすることができる。
【0039】
従って、段階70は、最初に、第1のSOI基板及び第2のシリコンウェーハ基板を取得する段階からなる。勿論、上記で説明したように、各ポストを含む対向する構成部品上にスペーサ61を使用する、及び/又は各構成部品上に少なくとも1つのポスト17、47を使用する変形形態の場合には、第2の基板もまたSOIタイプのものであってもよい。
【0040】
次いで、段階72及び74は、それぞれ、第1の基板の層及び第2の基板の層をエッチングする段階からなる。各層では、最初に、例えば感光性樹脂フォトリソグラフィー法を用いて、保護マスクを当該層にコーティングする。次に、マスク層組立体に異方性エッチングを受けさせ、層の保護されていない部分だけをエッチングする。最後に、第3の段階において、保護マスクを除去する。従って、保護マスクによって、各層上のエッチングされる構成部品の最終形状が直接決定付けられることが明らかである。
【0041】
段階72及び/又は74の間、上に記載した実施形態及び/又は変形形態に応じて、例えば、SOI基板から単一部品で図3のポスト17及び取り付け手段25備えた外端カーブ7、SOI基板から単一部品で図7のスペーサ61、取り付け手段55、及び凹部49を備えた外端カーブ37、更に、SOI基板から単一部品で図8のポスト47を備えたヘアスプリング33−コレット35組立体、並びに単一のシリコン層から図1及び2の凹部19を備えたヘアスプリング3−コレット5組立体を得ることができる。
【0042】
以上のことから、有利には、既存のムーブメントないしキャリバー寸法を有するブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ1、31を製造することが容易である。従って、有利には、ムーブメント又はキャリバーは、通常はシリコンで作られた、速度変動及び品質が改善された新しいブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ1、31と共に使用される金属ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを交換することによって容易に製造することができる。また、各基板へのエッチングを同じ構成部品で複数回行うことが可能であると考えられる。
【0043】
第2のステップ77は、ステップ73でエッチングした構成部品、すなわち、ヘアスプリング3、33−コレット5、35の組立体、外端カーブ7、37、及び持ち上げデバイス9、39を組み立てる段階に関する。従って、最初に、例えば各構成部品と基板との間に残る材料のブリッジを破断することにより、必要な各構成部品をエッチングウェーハから取り外す。次に、3つの構成部品を組み立てて、2つの単一部品からなるヒゲゼンマイ1、31を作る。この第2の段階では、外側コイル15、45の端部21、51は、持ち上げデバイス9、39を用いて外端カーブ7、37の端部23、53に取り付ける。
【0044】
好ましくは図1の第1の実施形態によれば、ステップ77の終わりに、ヒゲゼンマイ1は、外端カーブ7及びポスト17を作るのに使用される第1の基板の厚みにほぼ等しい全高を有する。
【0045】
図5の第2の実施形態によれば、ステップ77の終わりに、ヒゲゼンマイ31は、ヘアスプリング3、33−コレット5、35の組立体及びポスト47を作るのに使用される第2の基板の厚みにほぼ等しい全高を有する。有利には、スペーサ61の結果として、ヘアスプリング33の外側コイル45の肉厚端部51と外端カーブ37の肉厚端部53との間にスペースが保証される。
【0046】
上記で説明したように、方法71はまた、表面の二酸化ケイ素の過剰な厚みを生成するためにプラズマ酸化を実施するものである、エッチング構成部品を補強するステップ75を含むことができる。図10に破線で示した実施例において、補強ステップ75は、エッチングステップ73と組み立てステップ77との間に実施され、これは、エッチングされた層全て、すなわち全ての構成部品を同時に酸化することができることを意味する。勿論、ステップ75はまた、段階72及び/又は74の後に実施することもできる。
【0047】
上記で説明したように、方法71はまた、固定手段29を用いることによってエッチングされた構成部品の組立体を補強するステップ81を含むことができる。図10に示す実施例において、3つの別個の代替の実施形態を識別することができ、これらのプロセスは、二重線、三重線、又は四重線を用いて示されている。
【0048】
図10において二重線で示される固定手段29の第1の代替形態によれば、補強ステップ81は、段階83の間に層28、58を凹部19、49の内部、特に溝27、57内に付着(デポジット)させ、ポスト17、47を上記凹部内に押し込むことができるようにするものとすることができる。従って、この層28、58は、例えば気相付着(vapor phase deposition)によって得られる金属層からなることができる。シリコン内にどのような塑性領域も存在しないことにより、ヒゲゼンマイ1、31が適正に作動するのに必要な力を与えると、上記のシリコンの弾性領域の限界を上回る応力を発生する場合があるので、ポスト17、47及び/又は凹部19、49が破断するのを防ぐために変形可能な層28、58を使用することが必要とされる可能性がある。
【0049】
勿論、代替として、層28、58は、凹部19、49の内部ではなく、ポスト17、47の端部上に付着させてもよい。従って、図10において二重線で示す実施例では、第1の代替形態において層28、58は、組み立てステップ77の前に付着させなければならないことは明らかである。しかしながら、段階83の付着はまた、ろう付け層28、58からなることができる。ろう付けは、組み立てステップ77の間又はその後の何れかに実施することができる。
【0050】
図10において四重線で示される固定手段29の第2の実施形態によれば、組立体補強ステップ81は、プロセス85の間、凹部19、49とポスト17、47との間に接着層28、58を付着させ、上記のポストの固定力を向上させるものとすることができる。従って、第1の段階80は、組み立てられた部品の接合部に接着材料を付着させ、次いで、好ましくは第2の段階82において、上記の接着材料を活性化するために組立体を加熱するものとすることができる。よって、このような層28、58は、例えば、接着ポリマーの層にあることができる。
【0051】
勿論、代替として、付着段階80はまた、非活性の組み立て状態の接着材料が、粘性が強いか、又は粘性が不十分である場合、ステップ77の前に行うこともできる。次いで、付着段階80が、組み立てステップ77の前に凹部19、49内部及び/又はポスト17、47の端部上で完了し、好ましくは組み立てステップ77の後、段階82の間に加熱することができる。
【0052】
図10の三重線で示される固定手段29の第3の代替形態によれば、組立体補強ステップ81は、プロセス87の間、凹部19、49とポスト17、47との間に接合層28、58を形成し、上記のポストの固定力を向上させるものとすることができる。従って、第1の段階84は、例えばプラズマエッチングにより、シリコン系ヒゲゼンマイ1、31の表面を酸化して、組み立て構成部品間の接合を改善することができる二酸化ケイ素群を形成し、次いで、好ましくは第2の段階86において、上記接合を完成させるために組立体を加熱するものとすることができる。
【0053】
勿論、代替として、酸化段階84はまた、組み立てステップの前に行い、任意的な酸化ステップ75で置き換えることができる。従って、既に酸化された構成部品は、ステップ77の間に組み立てられ、好ましくは段階86の間に加熱されて、凹部19、49とポスト17、47との間の接合部に単一の二酸化ケイ素層28、58を生成し、上記のポストの固定力を向上させるようにする。加熱段階86の前の親水化段階は、二酸化ケイ素層を接合する段階を改善する点に留意されたい。従って、この第3の代替の実施例において、層28、58は、他の2つの代替形態と同様に、凹部19、49とポスト17、47との間の組立体の補強を可能にすることは明らかである。
【0054】
最後に、第3の実施形態の代替形態として、ステップ77において組み立てられたシリコン構成部品を加熱して上記の構成部品の応力接合部を溶接する単一の段階86を含むプロセス87も想起することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 ヒゲゼンマイ; 3 ヘアスプリング; 5 コレット; 7 外端カーブ;
9 持ち上げデバイス; 11 内側コイル; 13 天真; 15 外側コイル;
17 ポスト; 25 取り付け手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン系材料で作られたブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ(31)であって、コレット(35)に同軸に一体化して設けられたヘアスプリング(33)と、外端カーブ(37)と、前記ヘアスプリングの外側コイル(45)及び前記外端カーブ間にある持ち上げデバイス(39)とを含み、前記ヒゲゼンマイが、その展開精度を向上させるために互いに固定される2つの単一部品で構成される、ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイにおいて、
前記持ち上げデバイス(39)が、前記外側コイルの一方の端部(51)を前記外端カーブの一方の端部(53)に結合し、且つ、前記ヘアスプリング(33)−コレット(35)組立体に一体化された少なくとも1つのポスト(47)を含む、
ことを特徴とするブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ。
【請求項2】
前記持ち上げデバイス(39)が、前記外側コイルの一方の端部(51)を、前記外端カーブ(37)の1つの端部に接続する少なくとも1つの追加のポスト(47)を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項3】
前記各少なくとも1つのポスト(47)が、前記ポストとは対向する端部に作られた凹部(49)に固定される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項4】
シリコン系材料で作られたブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ(1)であって、コレット(5)に同軸に一体化して作られたヘアスプリング(3)と、外端カーブ(7)と、前記ヘアスプリングの外側コイル(15)及び前記外端カーブ間にある持ち上げデバイス(9)とを含み、前記ヒゲゼンマイが、その展開精度を向上させるために互いに固定される2つの単一部品で構成される、ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイにおいて、
前記持ち上げデバイス(9)が、前記外側コイルの一方の端部(21)を、前記外端カーブ(7)と単一部品で作られた前記外端カーブの1つの端部(23)に接続する少なくとも1つのポスト(17)を含み、
前記各少なくとも1つのポスト(17)が、前記ヘアスプリング(3)−コレット(5)組立体の端部に作られた凹部(19)に固定される、
ことを特徴とするブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ。
【請求項5】
前記持ち上げデバイス(9、39)が、前記外側コイルの端部(51)と前記外端カーブの端部(53)との間に所定のスペースを維持するための補強部材として装着された少なくとも1つのスペーサ(61)を有する、
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のヒゲゼンマイ。
【請求項6】
前記少なくとも1つのスペーサ(61)が、前記外端カーブ(7、37)と単一部品で作られる、
ことを特徴とする請求項5に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのスペーサ(61)が、前記ヘアスプリング(3、33)−コレット(5、35)組立体と単一部品で作られる、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項8】
前記持ち上げデバイス(9、39)が更に、少なくとも1つのポスト(17、47)の固定力を改善する固定手段(29)を含む、
ことを特徴とする前記請求項の何れかに記載のヒゲゼンマイ。
【請求項9】
前記固定手段(29)が接着材料を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項10】
前記固定手段(29)が前記材料の酸化物の層(28、58)を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項11】
前記固定手段(29)が、前記少なくとも1つのポスト(17、47)を内部に押し込むことができる金属層(28、58)を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のヒゲゼンマイ。
【請求項12】
前記ヒゲゼンマイを機械的により耐久性があるようにし且つその熱弾性係数を調整するために少なくとも1つの酸化ケイ素部分を含む、
ことを特徴とする前記請求項の何れかに記載のヒゲゼンマイ。
【請求項13】
前記外端カーブ(7、37)が、前記ヒゲゼンマイの同心展開を向上させるPhillips曲線である、
ことを特徴とする前記請求項の何れかに記載のヒゲゼンマイ。
【請求項14】
前記ヘアスプリング(3、37)の少なくとも1つの内側コイル(11、41)が、前記ヒゲゼンマイの同心展開を向上させるGrossmann曲線である、
ことを特徴とする前記請求項の何れかに記載のヒゲゼンマイ。
【請求項15】
前記請求項の何れかに記載のブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ(1、31)を含むことを特徴とする時計。
【請求項16】
ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ(1)を製造する方法(71)であって、
a)中間層を介して互いに接続されたシリコン系の最上層及び底層を含む第1の基板を提供する段階(70)と、
b)外端カーブ(7)を定めるように前記最上層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階(72)と、
を含み、
前記方法が更に、
c)前記外端カーブ(7)の1つの端部(23)を接続する少なくとも1つのポスト(17)を定めるように、前記底層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階(72)と、
d)シリコン系層を有する第2の基板を提供する段階(70)と、
e)その外側コイル(15)が少なくとも1つの凹部(19)を含むヘアスプリング(3)と軸方向に一体的に作られたコレットを定めるように、前記第2の基板の層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階(74)と、
f)前記少なくとも1つのポストを前記少なくとも1つの凹部内に組み付けて(77)ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ(1)を形成する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ(31)を製造する方法(71)であって、
a)中間層を介して互いに接続されたシリコン系の最上層及び底層を含む第1の基板を提供する段階(70)と、
b)ヘアスプリング(33)と同軸方向に単一部品で作られたコレット(35)を定めるように、前記最上層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階(72)と、
を含み、
前記方法が更に、
c)前記ヘアスプリングの外側コイル(45)を接続する少なくとも1つのポスト(47)を定めるように、前記底層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階(72)と、
d)シリコン系層を有する第2の基板を提供する段階(70)と、
e)その1つの端部(53)が少なくとも1つの凹部(49)を有する外端カーブ(37)を定めるように、前記第2の基板の層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階(74)と、
f)前記少なくとも1つのポストを前記少なくとも1つの凹部内に組み付けて(77)ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイ(1)を形成する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記第2の基板が、中間層により前記第1のシリコン系層に接続された第2のシリコン系層を含み、
前記方法が更に、前記段階e)とf)との間に、
g)前記ヘアスプリング(3、33)−コレット(5、35)組立体と前記外端カーブ(7、37)及び/又は少なくとも1つの付加的なポスト(17、47)との間に所定のスペースを維持できる少なくとも1つのスペーサ(61)を定めるように、前記第2の基板の第2の層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングする段階(72)を含む、
ことを特徴とする請求項16又は17に記載の方法(71)。
【請求項19】
前記段階c)の間に、前記エッチング段階(72)がまた、前記ヘアスプリング(3、33)−コレット(5、35)組立体と前記外端カーブ(7、37)との間に所定のスペースを維持できる少なくとも1つのスペーサ(61)を定める、
ことを特徴とする請求項16から18の何れかに記載の方法(71)。
【請求項20】
更に、前記段階b)、c)、及びe)の後に、
h)前記材料を酸化(75)して、前記ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを機械的により耐久性があるようにし且つその熱弾性係数を改善する段階を含む、
ことを特徴とする請求項16から19の何れかに記載の方法(71)。
【請求項21】
更に、前記段階f)の後に、
i)前記ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを酸化(84)して、前記少なくとも1つのポストの固定力を向上させるようにする段階を含む、
ことを特徴とする請求項16から20の何れかに記載の方法(71)。
【請求項22】
更に、前記段階f)の間又はその後に、
j)前記少なくとも1つのポストと前記少なくとも1つの凹部との間に接着材料を付着(80)させる段階と、
k)前記ヒゲゼンマイを加熱(82)し、前記少なくとも1つのポストの固定力を向上させるようにする段階と、
を含む、
ことを特徴とする請求項16から20の何れかに記載の方法(71)。
【請求項23】
更に、前記段階f)の前に、
l)前記少なくとも1つのポストと前記少なくとも1つの凹部との間に金属材料を付着(83)させて、前記段階f)の間に前記少なくとも1つのポストを前記少なくとも1つの凹部に接して押し込み、少なくとも1つのポストの固定力を改善するようにする段階を含む、
ことを特徴とする請求項16から20の何れかに記載の方法(71)。
【請求項24】
更に、ステップf)の間又はその後に、
m)前記少なくとも1つのポストと前記少なくとも1つの孔との間にろう付け材料を付着(83)させて、前記少なくとも1つのポストを前記少なくとも1つの凹部に接して押し込み、前記少なくとも1つのポストの固定力を改善するようにする段階を含む、
ことを特徴とする請求項16から20の何れかに記載の方法(71)。
【請求項25】
更に、最後の段階、すなわち、
n)前記ブレゲ・オーバーコイル・ヒゲゼンマイを加熱(86)して、前記少なくとも1つのポストの固定力を改善するようにする段階を含む、
ことを特徴とする請求項16から21の何れかに記載の方法(71)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−139505(P2010−139505A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284038(P2009−284038)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(504341564)モントレー ブレゲ・エス アー (56)
【Fターム(参考)】