説明

シーズヒータの製造方法

【課題】生産性を良好に保ちながら、発熱線の座屈変形を有効に抑える。
【解決手段】ヒータ筒体1内に発熱線2を配設すると共に、この発熱線2の両端にはヒータ筒体1端部から引き出される端子体3を接続し、ヒータ筒体1内に絶縁粉末4を充填した後にヒータ筒体1を減径加工してなるシーズヒータの製造方法において、ヒータ筒体1を減径加工するに際し、ヒータ筒体1の一端寄りをプレス加工又は絞り加工した後に、ヒータ筒体1の残部をプレス加工又は絞り加工した側から順に段階的圧延加工する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気温水器等の各種加熱器に用いられるシーズヒータの製造方法に係り、特に、減径加工が施される態様のシーズヒータの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気温水器等においては、貯蔵タンク内にシーズヒータを配設し、このシーズヒータにて貯蔵タンク内に貯蔵される水を加熱するようにしたものが知られている。
この種のシーズヒータは、金属パイプ(ヒータ筒体)内にコイル状の発熱線を配設すると共に、この発熱線の両端には金属パイプ端部から引き出される端子体を接続し、金属パイプ内に絶縁粉末としての酸化マグネシウムを充填した後、前記金属パイプを減径加工すると共に、金属パイプの両端開口を封口材にて封口処理したものである(例えば特許文献1参照)。
そして、この種のシーズヒータにおいて、金属パイプの減径加工としては、圧延加工又はスェージング加工(絞り加工)が通常採用されている(例えば特許文献1,2参照)。
このような減径加工は金属パイプ内の酸化マグネシアを圧縮して発熱線からの熱伝導性を良好に保つ上で必要不可欠である。
【0003】
【特許文献1】特開平6−60967号公報(実施例,図1)
【特許文献2】特開平6−18032号公報(実施例,図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のシーズヒータにおいて、金属パイプを減径加工するに当たり、特許文献1に示すように、例えばローリングミルを用いて段階的に圧延加工を行うと、以下のような技術的課題が見出された。
つまり、発熱線の種類によっては、ローリングミルの挿入側に位置する発熱線の端子体との接続部近傍が座屈してジクザク変形してしまう不具合が見られた。このような座屈変形は、時には断線に至ってしまうこともあるし、断線しないまでもシーズヒータの寿命に影響する虞れがある。特に、このような不具合は発熱線の線径が細い場合に顕著である。
一方、金属パイプを減径加工するに当たり、特許文献2に示すように、ダイスを用いてスェージング加工(絞り加工)を施すと、上述した発熱線の座屈変形は軽微にはなるが、加工時間が嵩むことから、生産性の低下につながるという技術的課題がある。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、生産性を良好に保ちながら、発熱線の座屈変形を有効に抑えることが可能なシーズヒータの製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は、図1に示すように、ヒータ筒体1内に発熱線2を配設すると共に、この発熱線2の両端にはヒータ筒体1端部から引き出される端子体3を接続し、ヒータ筒体1内に絶縁粉末4を充填した後にヒータ筒体1を減径加工してなるシーズヒータの製造方法において、ヒータ筒体1を減径加工するに際し、ヒータ筒体1の一端寄りをプレス加工又は絞り加工した後に、ヒータ筒体1の残部をプレス加工又は絞り加工した側から順に段階的圧延加工することを特徴とする。
尚、図1中、Aはプレス加工又は絞り加工を施す領域を示し、Bは段階的圧延加工を施す領域を示す。
【0006】
このような技術的手段において、本件は、ヒータ筒体1を減径加工したもの(減径加工部1aとする)を前提とするものであり、主としては曲げ加工を施す態様を想定するが、曲げ加工部のない直線状の態様をも含む。
また、このヒータ筒体1の素材としては銅、ステンレス鋼など適宜選定して差し支えなく、その構造についても一重管構造のものは勿論であるが、二重管構造を採用しても差し支えない。
更に、発熱線2の配設形状は直線状、U字状などいずれでもよく、端子体3はヒータ筒体1の両端から引き出される態様、あるいは、一端側から引き出される態様のいずれでもよい。
更にまた、端子体3としては、通常棒状のものが使用されるが、端子電極として機能するものであればどのような形態でも差し支えない。
【0007】
また、絶縁粉末4は発熱線2を絶縁被覆すると共にヒータ筒体1への熱伝導材として機能するものであり、酸化マグネシア等の熱伝導率の高い材料が好ましい。また、この絶縁粉末4は、ヒータ筒体1を減径加工することにより充填密度が高められ、発熱線2とヒータ筒体1との間の熱伝導性を向上させることができる。
更に、ヒータ筒体1の少なくとも一端には絶縁粉末4を充填するための開口が確保されるため、当該開口は絶縁粉末4を充填した後工程において封口材5を用いた封口処理を行うことが必要である。
この封口処理の封口材5としては、ガラス封口材などの気密封口材を含むものでも差し支えないが、このような気密封口材を含まない簡易封口材によるものでもよい。ここで、簡易封口材5としては、例えば絶縁ゴム(例えばシリコーンゴム)と絶縁パッキン(アルミナ磁器などの碍子)との組合せ等適宜選定して差し支えない。
【0008】
また、本発明において、減径加工は、‘プレス加工又は絞り加工’と‘段階的圧延加工’とを二段階に分けて行なわれる。
この場合、ヒータ筒体1の減径加工として、プレス加工又は絞り加工による減径加工、あるいは、段階的圧延加工による減径加工は公知であるが、これらの加工法は通常独立したものであっていずれかが選択的に採用されていたものであるから、これらの加工法が公知であるとしても、直ちにこれらの加工法を組み合わせるという着想には至らないことを申し添えておく。
【0009】
ここで、ヒータ筒体1の一端寄りをプレス加工又は絞り加工すると、段階的圧延加工に比べてプレス加工又は絞り加工部分の長さ方向延びは小さいため、その分、ヒータ筒体1の一端寄りの絶縁粉末4の延びに伴う移動量が少なくなる。このため、発熱線2の端子体3との接続部近傍に対して絶縁粉末4が多く移動する事態はなくなり、その分、発熱線2の端子体3との接続部近傍における座屈は有効に抑えられる。
また、ヒータ筒体1の残部については段階的圧延加工が施されるため、生産性を上げることが可能である。但し、発熱線2の端子体3との接続部近傍での座屈を有効に抑えるには、段階的圧延加工はプレス加工又は絞り加工を施した側から順に行うことが必要である。ここでいう段階的圧延加工の代表的態様としては、減径ローラを用いて段階的に圧延加工を施すものが挙げられる。
【0010】
また、プレス加工又は絞り加工の好ましい範囲としては、プレス加工又は絞り加工対象がヒータ筒体1の一端寄りで且つ端子体3と発熱線2との接続部近傍位置までである態様が挙げられる。このように、発熱線2の端子体3との接続部近傍位置までプレス加工又は絞り加工を施すと、発熱線2の端子体3との接続部近傍での絶縁粉末4の移動を必要最小限に抑えることができ、その分、発熱線2接続部近傍での座屈をより確実に抑えることができる。
【0011】
更に、端子体3の好ましい態様としては、プレス加工又は絞り加工が施される側のヒータ筒体1一端寄りの端子体3は、コイル状の発熱線2との接続部近傍位置にてコイル状の発熱線2内に突出する突起6を有するものが挙げられる。このような端子体3の突起6の存在により、発熱線2の端子体3との接続部近傍での座屈を有効に抑えることが可能である。
特に、突起6の好ましい態様としては、先細り形状である態様が挙げられる。先細り形状にすることで、突起6の先端側に向けて絶縁粉末4を逃がす作用が生ずるため、発熱線2の座屈がより生じ難い。
また、この種の突起6はプレス加工又は絞り加工が施される側のヒータ筒体1一端寄りの端子体3に少なくとも設けられていればよいが、ヒータ筒体1の他端寄りの端子体3に設けられてもよいことは勿論である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ヒータ筒体を減径加工するに際し、ヒータ筒体の一端寄りをプレス加工又は絞り加工した後に、ヒータ筒体の残部をプレス加工又は絞り加工した側から順に段階的圧延加工するようにしたので、生産性を良好に保ちながら、発熱線の座屈変形を有効に抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2(a)は本発明が適用されたシーズヒータ20の実施の形態1を示す。
同図において、シーズヒータ20は、例えば金属パイプ21内に、両端に口出端子としての端子棒23,24が接続されたコイル状の発熱線22を挿入すると共に、この金属パイプ21の両端から前記端子棒23,24を外部に露呈させる一方、前記金属パイプ21内には絶縁粉末26を充填した後、金属パイプ21に減径加工を施して減径加工部21aを形成したものである。
【0014】
本実施の形態において、金属パイプ21としては、例えばステンレス鋼や銅からなる一重管構造のものが通常用いられるが、互いに密着する外筒管及び内筒管からなる二重管構造のものを用いても差し支えない。ここで、二重管構造としては、例えば銅管とオーステナイト系ステンレス鋼管(例えばSUS304、インコロイなど)との組合せのほか、ステンレス鋼管に代えて、耐食性超合金(JIS G 4902参照:NCF600、NCF800など)、あるいは、チタンからなる管を銅管と共に用いるようにしてもよい。
【0015】
また、発熱線22としては、通常金属パイプ21の軸心に沿って配設されているが、これに限られるものではなく、任意に配設して差し支えない。
更に、絶縁粉末26としては、熱伝導性のよい材料が好ましく、例えば酸化マグネシア等が使用される。本例では、吸湿性を有する酸化マグネシアに吸湿防止材としてのシリコーン樹脂を混入したものが使用されている。
更にまた、本実施の形態では、金属パイプ21の両端開口は例えば簡易封口材28にて封口されている。ここで、簡易封口材28とはガラス封口材のような気密封口材を含まない封口材を指し、例えば絶縁ゴムとしてのシリコーンゴム28aと、アルミナ磁器などの碍子からなる絶縁パッキン28bとで封口するものである。
【0016】
また、本実施の形態において、図2(a)(b)に示すように、端子棒23,24はシーズヒータ20の端部から所定寸法Lだけ内部に挿入配置されており、この端子棒23,24の内部側先端には先細り形状の突起23a,24a(突出寸法L1)が一体的に形成されている。
そして、発熱線22はコイル状に形成されており、その両端部が端子棒23,24の突起23a,24aを除く端部に夫々スポット溶接されると共に、端子棒23,24の突起23a,24aがコイル状の発熱線22内に突出配置されている。
尚、突起23a,24aについては先細り形状のものが用いられるが、これに限られるものではなく、例えば図2(c)に示すように、円柱状の突起23bなどを用いるようにしても差し支えない。
【0017】
次に、本実施の形態に係るシーズヒータ20の製造工程例を図3(a)〜(d)に基づいて説明する。
シーズヒータ20を製造する場合には、先ず図3(a)に示すように、発熱線22の両端に端子棒23,24が接続されてなるサブアッセンブリ25を予め構成しておき、二重管構造からなる金属パイプ21内に前記サブアッセンブリ25を一体として挿入配置する。
そして、図3(b)に示すように、金属パイプ21内に絶縁粉末26を充填すると共に、金属パイプ21の両端には、端子棒23,24を外部に露呈させた状態で仮栓27(例えば絶縁ゴム、絶縁紙)を施す。
この状態において、図3(c)に示すように、金属パイプ21に圧延(減径加工)を施すことで減径加工部21aを形成する。
【0018】
特に、本実施の形態では、減径加工は、図4(a)に示すスェージング加工(絞り加工)
と、図4(b)に示す圧延加工との二段階工程を経て行われる。
先ず、図4(a)のスェージング加工においては、二ないし四つ割されたスェージングダイス40(内径がDの大径部41と内径がD(D<D)の小径部42との間にテーパ部43を具備した態様)を用い、金属パイプ21の一端側を減径する。このとき、金属パイプ21の減径加工部の距離Mは発熱線22の端子棒23との接続部近傍まで行われる。尚、この金属パイプ21の減径部の距離Mは端子棒23のシーズヒータ20端部からの長さL(図2参照)に略等しい。
この後、図4(b)に示す圧延加工では、一対の減径ローラ46,47からなるローリングミル45を一若しくは複数段配列し、これらのローリングミル45を用いて金属パイプ21のうち、スェージング加工を施した側から順に段階的に内径Dに減径していく。
【0019】
このような減径加工において、最初に金属パイプ21の一端側にスェージング加工による減径加工を施すが、このスェージング加工による減径加工では金属パイプ21の伸び量が少ないため、その分、金属パイプ21の伸びに伴う絶縁粉末26の移動量が少なく抑えられる。このため、発熱線22の端子棒23との接続部近傍に過剰な絶縁粉末26が移動することはなくなり、発熱線22の端子棒23との接続部近傍へ過度な圧縮力が作用することはない。このため、発熱線22の端部付近にて座屈変形が起こる懸念はなく、発熱線22の端部付近での座屈変形に起因する断線などは有効に防止される。
特に、本実施の形態では、端子棒23の先端に先細り形状の突起23aが設けられているため、発熱線22の端部付近に絶縁粉末26が若干移動してきたとしても、前記突起23aの先端側へ絶縁粉末26が逃げ易くなっているため、絶縁粉末26の移動に伴う発熱線22の端部付近への圧縮力は更に緩和されるようになっている。尚、図2(c)の突起23bの形態であっても、突起のない態様に比べて、絶縁粉末26の移動に伴う発熱線22の端部付近への圧縮力は抑制される。
【0020】
また、スェージング加工後には、図4(b)に示す段階的圧延加工による減径が行われるが、発熱線22の端子棒23との接続部から離れた部位では絶縁粉末26は広く分散しながら移動するため、発熱線22に局部的に過度の圧縮力が作用することはない。
このため、このような減径加工を行うようにすれば、減径加工時における絶縁粉末26の移動により、発熱線22の端部付近に対し過度な圧縮力が作用することはなく、発熱線22の座屈変形は有効に抑えられる。
更に、スェージング加工に加えて、段階的圧延加工を施すようにしているため、全部をスェージング加工で行う態様に比べて減径加工時間を短縮することが可能になり、その分、シーズヒータの生産性も良好に保つことが可能である。
尚、本実施の形態では、スェージング加工と、段階的圧延加工とを組み合わせているが、プレス加工と段階的圧延加工とを組み合わせるようにしてもよい。
【0021】
しかる後、減径加工されたシーズヒータ20の中間成形品に対し曲げ加工を施すが、この曲げ加工を行うに際し、低温焼鈍処理を前工程として施す。この低温焼鈍処理は、焼鈍炉内の焼鈍温度を所定の低温焼鈍温度に設定し、搬送速度を適宜選定可能なコンベア上にシーズヒータ20中間成形品を載置搬送し、シーズヒータ20中間成形品に対して実質的に作用する実質焼鈍温度(例えば400〜500℃)になるようにしたものである。
この低温焼鈍処理時には、シーズヒータ20中間成形品は実質焼鈍温度にて処理されるため、絶縁粉末26中のシリコーン樹脂はその熱により溶融し、酸化マグネシア表面に被膜が作られ、このシリコーン樹脂による被膜が外気の湿気から酸化マグネシアが吸湿することを防止するものである。
そして、曲げ加工が行われた後、金属パイプ21両端の仮栓27を取り除き、図3(d)に示すように、簡易封口材28(シリコーンゴム28a+絶縁パッキン28b)による封口処理を行う。
尚、曲げ加工を施す際に、高温焼鈍処理を行うような場合にはガラス封口材を用いた封口処理を施すことが必要である。
【0022】
また、比較の形態モデルとして、図5(a)(b)に示すように、一対の減径ローラ46,47を有するローリングミル45のみを用い、金属パイプ21を減径加工する場合を想定する。
このとき、図5(c)に示すように、金属パイプ21の一端側をローリングミル45にて減径していくと、金属パイプ21は軸方向に伸びていくと共に内部の絶縁粉末26も多く移動する。この絶縁粉末26の移動が発熱線22の端子棒23との接続部近傍で急激に多くなることから、発熱線22の端部付近に大きな圧縮力が作用する。この状態において、発熱線22の線径が細い場合には、発熱線22の端部付近が座屈変形100してしまい、極端な場合には断線に至るという不具合が生ずる懸念があった。
【0023】
◎実施の形態2
図6(a)は本発明が適用されたシーズヒータが組み込まれた電気温水器の実施の形態を示す。
同図において、電気温水器50は、貯蔵タンク51をタンク支持脚52にて支持し、この貯蔵タンク51上部には給湯管51aを接続すると共に、その下部には吸水管51bを接続し、更に、貯蔵タンク51内にはシーズヒータ20を配設すると共に、貯蔵タンク51の外壁にシーズヒータ20を固定し、貯蔵タンク51内に内蔵された水を加熱するようにしたものである。
尚、符号55は貯蔵タンク51を保温するために貯蔵タンク51の周囲を覆う保温材である。
【0024】
本実施の形態において、シーズヒータ20は、図6(b)に示すように、例えばステンレス鋼又は銅からなる金属パイプ21内に、両端に端子棒23,24が接続されたコイル状の発熱線22を挿入すると共に、この金属パイプ21の両端から前記端子棒23,24を外部に露呈させる一方、前記金属パイプ21内には絶縁粉末26を充填した後、金属パイプ21に減径加工を施して減径加工部21aを形成し、更に、曲げ加工を施して曲げ加工部21bを形成したものである。
特に、減径加工部21aについては、実施の形態1と同様に、‘スェージング加工(絞り加工)’と‘段階的圧延加工’との二段階加工が施される。
尚、図6(b)中、シーズヒータ20は取付板60の取付孔61に挿入され、例えば溶接又はロー付け62にて固定される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係るシーズヒータの製造方法を示す説明図である。
【図2】(a)は本発明に係るシーズヒータの実施の形態1を示す説明図、(b)は実施の形態1で用いられるシーズヒータの端子体構造を示す説明図、(c)はシーズヒータの端子体構造の変形形態を示す説明図である。
【図3】(a)〜(d)は実施の形態モデルに係るシーズヒータの製造工程を示す説明図である。
【図4】(a)はシーズヒータにおける金属パイプの減径加工の第一工程である絞り加工を示す説明図、(b)は同減径加工の第二工程である圧延加工を示す説明図である。
【図5】(a)(b)は比較の形態モデルに係るシーズヒータの製造工程例を示す説明図、(c)はその不具合を示す説明図である。
【図6】(a)は実施の形態2に係るシーズヒータを用いた加熱器を示す説明図、(b)はシーズヒータの詳細を示す説明図である。
【符号の説明】
【0026】
1…ヒータ筒体,1a…減径加工部,2…発熱線,3…端子体,4…絶縁粉末,5…封口材,6…突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒータ筒体内に発熱線を配設すると共に、この発熱線の両端にはヒータ筒体端部から引き出される端子体を接続し、ヒータ筒体内に絶縁粉末を充填した後にヒータ筒体を減径加工してなるシーズヒータの製造方法において、
ヒータ筒体を減径加工するに際し、
ヒータ筒体の一端寄りをプレス加工又は絞り加工した後に、ヒータ筒体の残部をプレス加工又は絞り加工した側から順に段階的圧延加工することを特徴とするシーズヒータの製造方法。
【請求項2】
請求項1記載のシーズヒータの製造方法において、
プレス加工又は絞り加工対象はヒータ筒体の一端寄りで且つ端子体と発熱線との接続部近傍位置までであることを特徴とするシーズヒータの製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載のシーズヒータの製造方法において、
少なくともプレス加工又は絞り加工が施される側のヒータ筒体一端寄りの端子体は、コイル状の発熱線との接続部近傍位置にてコイル状の発熱線内に突出する突起を有することを特徴とするシーズヒータの製造方法。
【請求項4】
請求項3記載のシーズヒータの製造方法において、
端子体の突起は先細り形状であることを特徴とするシーズヒータの製造方法。
【請求項5】
請求項1記載のシーズヒータの製造方法において、
段階的圧延加工は減径ローラを用いて段階的に圧延加工を施すものであることを特徴とするシーズヒータの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−109448(P2007−109448A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−296798(P2005−296798)
【出願日】平成17年10月11日(2005.10.11)
【出願人】(501315762)株式会社サカエ (18)
【Fターム(参考)】