説明

シート処理装置、及びそれを備えた画像形成装置

【課題】画像形成装置で画像形成済みのシートに処理を施すシート処理装置にあって、種類やサイズが多様化されたシートに対応して、処理トレイに移送中のシートやシート束に束搬送ローラの接触でこすれ跡が付かないようにして画質品位を維持する。
【解決手段】複数枚のシートからなるシート束Pnを処理トレイ101上に集積して整合中、シート分離用のリブ11を作動させてシート束Pnを下方から突き上げて分離する〔図8(b)参照〕。それによって、処理トレイ101面よりも上方に突出している下側の第1束排紙下ローラ180aがシート束Pnに接触するのを避け、最下紙のシートを擦って画像にこすれ跡が生じるのを防止する。同時にリブ11によるシート束Pnの分離によって、シート束Pnに腰つけを行って積載性や整合性を高める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ及び複合機などの画像形成装置に装備され、原稿の画像情報を記録する記録紙などのシートを束ねたものに処理を施すシート処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成済みのシートに処理を施すシート処理装置には、ステイプラや中綴じステッチなどに送り込む前に画像形成装置から搬送されてきたシートを数枚重ねて一時待機させるバッファローラを備えたものがある。すなわち、先行するシート束に対して綴じ処理などが行われている間は、後続のシート束のうち最初の数枚をバッファローラにて待機させる。綴じ処理を終えた先行のシート束が処理トレイから排出されると、バッファローラから送り出された後続の数枚のシートを処理トレイに送った後、1枚ずつ搬送し、所定枚数に達したところで綴じ処理を施す。先に本出願人はそのように構成されたシート処理装置を提案している(たとえば、特許文献1参照)。このシート処理装置について図12(a)〜(c)及び図13(a)〜(d)を参照して概略的に説明する。
【0003】
バッファローラ5では、複数枚のシートP1,P2・・を重ね合わせる。たとえば、図13(a)〜(d)に示すように、3枚のシートP1,P2,P3を重ね合わせて一時待機させ、そこから送り出して排紙ローラ7や上下の束排出ローラ180a,180bによって処理トレイ101に送る。その場合、シート後端が排紙ローラ7を通過したことを検出すると、束排出ローラ180a,180bを逆回転させ、3枚のシートP1,P2,P3からなるシート束を処理トレイ101の後端ストッパ3に当接させる方向に戻す。シート束の後端が後端ストッパ3に当接する直前、図13(d)に示すように、上側の束排出ローラ180bを下側の束排出ローラ180aから離間させた後、惰力、処理トレイ101の傾斜を利用してシート束を後端ストッパ3に当接させ、シート束後端を整合する。このとき、シート束の後端の後端ストッパ3への当接を補助すべく、上側の束排出ローラ180bの離間後も所定時間、下側の束排出ローラ180aの回転を続行させている。
【0004】
下側の束排出ローラ180aの外周面が処理トレイ101の積載面よりも上方に突出しているので、シート束に束排出ローラ180aから搬送力が付与され、確実に後端ストッパ3に当接される。仮に、束排出ローラ180aの外周面が処理トレイ101の積載面よりも下方、又は面一になっていると、シート束が処理トレイ101の積載面との摩擦による抵抗力を受け、特に最下紙のシートP1が戻り不良となり、整合できないことがある。それを防ぐために、束排出ローラ180aの外周面を処理トレイ101の積載面よりも上方に突出させている。
【0005】
次に、処理トレイ101及び束排出ローラ180a上に積載されたシート束はその幅方向の整合が整合板によって行われる。1部のシート束を形成するシートPのすべてを処理トレイ101上で整合し終えると、揺動ガイド150が降下してきてシート束上に束排出ローラ180bが当接する。その状態で図12(a)中のステイプラ4はシート束の後端部を綴じ処理する。以上のように、一時待機ユニットとしてのバッファローラ5に2部目のシート束の最初の数枚のシートを巻きつけて待機させ、1部目のシート束の処理終了までの時間を稼ぐことによって高速の画像形成装置に対応できるようにしたシート処理装置が知られている。
【0006】
一方、上記処理トレイ101のトレイ表面から突起状のリブを突出して出現させ、上記束排出ローラ180a,180bで排出中のシートPを下方から突き上げる。その突き上げにシートPがいわゆる腰つけ作用され、シートPの積載性や排出性を向上させるようにしたフィニッシャ装置が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開平10−181988号公報
【特許文献2】特開平10−279164号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、近年、記録媒体であるシートPはその種類やサイズが非常に多様化してきている。それら多様化したシートPに図12及び図13で説明した上記特許文献1,2に記載のシート処理装置やフィニッシャ装置では対応が困難な状況となっている。
【0009】
たとえば、適応するシートの坪量の範囲が広くなり、腰の弱い薄紙や腰の強い厚紙、あるいはコート紙のように表面加工された特殊紙に印刷可能となり、さらにはそれらのシートに高グロスの高画質画像が印字されるようになった。上記特許文献1に開示されたシート処理装置において、上記のようなグロス(光沢)の高い画像形成されたシートを処理する場合は処理トレイ101と束排出ローラ180a,180bだけの構成では次の課題がある。
【0010】
すなわち、シートPを上記後端ストッパ3に突き当てて当接させると、回転する束排出ローラ180aとの間でシートに擦れを生じる。また、整合板による整合動作中にそのシートが微妙に揺らされ、高い摩擦係数のゴム質による束排出ローラ180aのローラ表面と最下部のシートPとが擦れる。結果、図14に示すように、シートPに形成された画像が下側の束排出ローラ180aとの接触で擦られて光沢が無くなったりゴム面の汚れなどが画像に付着したりして、白っぽい、または薄めの色の「こすれ跡」が生じる。
【0011】
また、上記特許文献2に開示されたフィニッシャ装置についても次の問題が発生する。処理トレイ101のトレイ表面から突出してシートPを下方から突き上げることで腰つけする突起状のリブとしては、もともと一枚目のシートが束排出ローラ180aから接触摩擦による抵抗力を受けて滑り落ちないように防止することを本来の目的としたものである。したがって、シート持ち上げ分離用のかかるリブは、複数枚のシートが処理トレイ101上に集積されてシート束の状態になると、その重みでシート束の重さでもって下方に没して隠れてしまう。そのため、最下紙のシートPが束排出ローラ180aに直に接触して上記のような「こすれ跡」を生じさせてしまうのである。
【0012】
以上のように、シートPをの一枚ずつは確実に整合することはできても、シートPの複数枚を重ねて束ねたシート束を整合するには多くの困難が伴う。
【0013】
そこで、本発明の主たる目的は、サイズや種類が多様化された種々のシートに対応でき、表面加工された特殊紙シート、あるいは高グロスの画像形成がなされたシートでもローラ等との接触摩擦でこすれ跡を発生させず、画像品位を維持できるシート処理装置を提供することにある。
【0014】
また、本発明の目的は、複数枚の重ね合わせシートでも確実に整合できて生産性を高めたシート処理装置を提供することにある。
【0015】
さらに、本発明の目的は、処理トレイ上に排紙中のシートに腰つけすることで、排紙積載性を高めたシート処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明の代表的なシート処理装置は、シートを一時的に積載する処理トレイと、前記処理トレイにシートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって前記処理トレイに搬送されたシートの搬送方向端部を規制するシート規制部材と、シートの搬送方向と直交するシート幅方向端部を整合するシート整合部材と、前記処理トレイ上に搬送されたシートを移送して前記シート規制部材に当接させる一対の移送部材と、を備えたシート処理装置において、前記移送部材対は、第1移送部材と、前記第1移送部材に当接・離間自在な第2移送部材とを有し、前記第1移送部材から前記第2移送部材を離間させた状態で前記シート整合部材によりシートを整合する際、シートを前記第1移送部材から離すシート分離部材を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明のシート処理装置によれば、処理トレイ上でシートを整合する際整合中のシートを下方から突出自在なシート分離部材を作動させて持ち上げて、シートが第1移送部材に接触しないよう第1移送部材から引き離す。これにより、最下紙のシートに第1移送部材との接触によるこすれ跡を残さずに整合することが可能になる。又、複数枚重ね合わされたシートも確実に整合し、生産性を高めることができる。同時に、下方から持ち上げることで排紙中のシートに腰つけして積載性や整合性が高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るシート処理装置及び画像形成装置のそれぞれ好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、従来例として示した図12及び図13中の部材や機器と同種又は同一のものには同一符号を付して重複する部分の説明は略し、本実施形態の要旨がより明確となるようにしている。
【0019】
(画像形成装置)
図1は、本実施形態のシート処理装置が装備された画像形成装置の装置本体300を示す。装置本体300は原稿載置台としてのプラテンガラス906、光源907及びレンズ系908を有し、プラテンガラス906に原稿を給送する自動原稿給送装置500を備えている。また、装置本体300は記録媒体であるシートPを画像形成部902に供給する給送部909を有する。このような装置本体300にシート処理装置100が連結して装備され、画像形成部902から排出されてきた画像形成済みのシートPに対して処理を施す。
【0020】
給送部909は、例えば上下二段のシートカセット910,911にはシートPが積載して収納され、装置本体300に着脱自在に装着される。また、ペディスタル912に配置されたデッキ913を有している。シートカセット910,911から給送されたシートPは画像形成部902に送り込まれる。画像形成部902は、円筒状の像担持体である感光体ドラム914を有し、このドラム周辺に現像器915、転写用帯電器916、分離帯電器917、クリーナ918及び一次帯電器919などを備えている。また、画像形成部902の下流側には搬送装置920、定着装置904、そして一対の排出ローラ905などが配置されている。
【0021】
また、装置本体300には、画像形成装置全体の制御を統括して司る制御装置930が備わっていて、制御装置930から出力された制御信号や作動指示信号によって各部、各機器を作動させる。制御装置930からシート給送を指示する信号が出力されると、シートカセット910,911又はデッキ913からシートPの給送が開始される。原稿載置台906上の原稿Dに光源907からの出射光が照射され、原稿Dを反射した反射光はレンズ系908を経て感光体ドラム914のドラム面を照射する。感光体ドラム914は予め一次帯電器919によって帯電バイアス電圧を印加して帯電されており、光が照射されることによって静電潜像が形成され、次いで現像器915で静電潜像を現像してトナー像が形成される。
【0022】
給送部909から給送されたシートPはレジストローラ901によって斜行を矯正され、さらにタイミングを同期させて画像形成部902に送られる。画像形成部902では、感光体ドラム914のトナー像がシートPに転写用帯電器916によって転写され、トナー像が転写されたシートPは、分離帯電器917によって転写用帯電器916と逆極性に帯電されて、感光体ドラム914から分離される。分離されたシートPは搬送装置920によって定着装置904へ搬送され、定着装置904でシートPに転写画像が永久定着される。画像が定着されたシートPは、画像面が上側になるストレート排紙モード、若しくは、画像定着後シート反転パス930に搬送され、表裏反転して画像面が下側になる反転排紙モードにて、排出ローラ対によって装置本体300から排出される。このようにして、給送部909から給送されたシートPに画像が形成され、それからシート処理装置100に向けて排出される。以下、シート処理装置100の構成を示す。
【0023】
(シート処理装置:第1実施形態)
図2〜図4は、画像形成装置の装置本体300から排出された画像形成済みのシートPを受け取り、ユーザによって選択された処理を施すシート処理装置100の第1実施形態を示す。
【0024】
図2において、画像形成済みのシートPを受け取る入口側の対向一対でなるローラ102を有し、このローラ近傍で搬送パス103に臨んで配置された入口センサ109によってシートPの受渡しタイミングも同時に検出される。入口側ローラ102によってシートPが搬送パス103に搬入開始される。搬入されたシートPが上部の積載トレイ136に排出される場合は、上パス切替フラッパ118が図示しない電磁弁ソレノイドなどの駆動用アクチュエータから動力を受けて切替作動する。シートPは上部搬送パス117に誘導され、上部排出ローラ120によって上部の積載トレイ136に排出される。
【0025】
シートPを上部の積載トレイ136に排出せず、複数枚を束ねて綴じ処理を施す場合は、上パス切替フラッパ118による切替作動で束搬送パス122に誘導する。シートPをたとえばその搬送方向でいう長さの中央部で中綴じ処理する場合、中綴じパス切替フラッパ125を作動させてシートPを中綴じ処理パス133まで搬送する。そこから一対の中綴じ入口側ローラ134によって中綴じ処理ユニット135に誘導して中綴じ処理を施す。
【0026】
一方、シートPが下部の積載トレイ201に排出される場合、中綴じ切替フラッパ125の切替作動によって下部搬送パス126に搬送される。その後、搬送手段としての排紙ローラ7によって積載ユニットである処理トレイ101に排出されたシートPは、パドル131やローレットベルト129などからなる戻しユニットによって整合される。同時に、シートPは搬送方向への整合ユニットを構成する後端ストッパ(シート規制部材)3によって搬送方向への整合が行われる。
【0027】
また、図3に示すように、シートPの搬送方向と直交するシート幅方向に移動可能な整合板(シート整合部材)1,2が配置され、図示しない駆動源から動力を得てシートPの幅方向の整合を行う。それによって、処理トレイ101上で所定の枚数のシートPが整合される。
【0028】
シート整合後、必要に応じてステイプラ4で針綴じ処理が施された後、図の上下で対向する一対の移送部材としての第1束搬送ローラ(第1移送部材)180a及び第2束排出ローラ(第2移送部材)180bによって下部の積載トレイ201に排出される。図2〜図4に示すように、第1,第2束排出ローラ180a,180bは、所定の摩擦係数を有するゴム部材で形成され、バッファ処理された複数枚のシートを挟持して後端ストッパ3に向けて搬送するときは排出時の回転方向とは逆方向に回転する。一方、パドル131やローレットベルト129などからなる戻しユニットは、後端ストッパ3に突き当てて整合するためにシートPを一枚ずつ戻すための機構であり、複数枚のシートPやシート束を戻すときはその戻しユニットは上方に退避する。
【0029】
つぎに、上記処理トレイ101及びその周辺の機構について、拡大図の図5と図6を参照して説明する。
【0030】
処理トレイ101は、上流側に配置されている第1,第2の束排出ローラ180a,180bから上記ステイプラ4に向かって下向きに適度な傾斜角でもって傾斜している。第1,第2束排出ローラ180a,180bは切替制御によって正逆回転が可能となっており、正回転時はステイプル針綴じ処理後のシート束Pnを下部の積載トレイ201に排出する。それに対して、下側の第1束排出ローラ180aを図5中矢印Aで示す時計回り方向に逆回転させ、上側の第2束排出ローラ180bを第1束排出ローラ180aから離間させることができるようになっている。
【0031】
図6(a),(b)に示すように、下側の第1束排出ローラ180aから上側の第2束排出ローラ180bを遠ざけて離間させると、それら両ローラ間のニップで挟持していたシート束Pnを解放する。解放されたシート束Pnは傾斜した処理トレイ101上を慣性と、傾斜を利用して滑って逆戻りし、シート束Pnの後端を下方で待ち受ける後端ストッパ3に当接させる。シート束Pnの確実な後端ストッパ3への当接を補助するために、下側の第1束排出ローラ180aを離間後も一定の時間、回転を続行させる。下側の第1束排出ローラ180aの外周面は処理トレイ101のトレイ表面(積載面)から上方に突出しているので、シート束Pnはその第1束排出ローラ180aとの接触による搬送力を受け、確実に後端ストッパ3に当接して搬送方向への整合が行われる。また、処理トレイ101と第1束排出ローラ180a上に積載されたシート束Pnは整合板1,2(図3参照)によってシート搬送方向と直交するシート幅方向への整合が行われる。
【0032】
このように処理トレイ101の積載面から突出させた第1束排出ローラ180a上にシート束Pnを積載する構成にしたのは、次の理由からである。
【0033】
処理トレイ101の搬送方向の長さをできるだけ短く設計すれば、処理後のシート束Pnを処理トレイ101から下部の積載トレイ201に搬送するために要する時間を短縮できる。さらに、後述の図11に示すように、大判サイズであるラージ紙などのシートPを処理トレイ101と積載トレイ201に跨って積載させることで、装置全体300の大型化を抑えて省スペース化を図るためである。
【0034】
図3以後の各図に示すように、処理トレイ101の前奥方向の中央部付近で下側の束排出ローラ180aの近傍に、シートPを下方から突き上げて分離するためのレバー形状のリブ(シート分離部材)11が配置されている。本実施形態では、そのリブ11を設けたことと、リブ11を作動させてシートPを束排出ローラ180aから分離する分離機構を設けたことが要点となっており、次の各部材と機器で構成されている。
【0035】
図5において、シート分離部材としてのリブ11は回転軸11aを中心に回転可能に支持され、そのリブ先端に当接部11bを有している。また、回転軸13aを中心に回転するリンク部材13を有し、リンク部材13の先端に設けた当接部13bをリブ11の当接部11bに係合させるようになっている。シートPを下方から持ち上げるリブ11の当接部11bは、その当接面にメッキなどの表面加工が施されて平滑に仕上げられ、シートPと擦り合っても図14で示されたような「こすれ跡」などの痕跡をつけないように工夫されている。また、リンク部材13はソレノイド12の可動プランジャ12aに連結され、ソレノイド12の作動がOFF状態のとき、リブ11の先端の当接部11bは束排出ローラ180aの下方に退避している。図6(a),(b)において、ソレノイド12の作動をONにして可動プランジャ12aを引き込み動作させると、図6(b)に示すように、リンク部材13を介してリブ11が束排出ローラ180aよりも上方の分離位置に跳ね上がるように動作する。このリブ11の跳ね上がりによる突出によって、処理トレイ101に集積されてきたシートP又はシート束Pnを下方から突き上げて分離する。
【0036】
以上のように、第1実施形態を示す図6(b)において、処理トレイ101に集積されたシートPを下方から突き上げて分離することにより、第1束排出ローラ180aとの接触を回避する。シート分離に邪魔にならないだけの上方位置に上側の第2束排出ローラ180bを下側の第1束排出ローラ180aから離間させる。そのようにして整合の際、シートPの画像形成面に第1束排出ローラ180aとの接触摩擦でこすれ跡が付かないよう防止する。
【0037】
ここで、図7のブロック図を参照して、本実施形態のシート処理装置100の構成を中心に、画像形成装置の装置本体300に備わる制御装置930の構成を説明する。
【0038】
シート処理装置100における種々の作動を制御手段としてのコントローラは、画像形成装置の装置本体300に装備されてシステム全体の制御を統合して司る制御装置930との間で制御信号や作動信号を送受信する。
【0039】
シート処理装置100のコントローラはたとえばマイクロコンピュータシステムで構成され、CPU50、ROM51及びRAM52などを有している。ROM51にはパンチャー処理用プログラム及びステープリング処理用プログラムなどが予め格納されている。CPU50は各プログラムを実行し、RAM52との間で適宜データのやり取りをしながら入力データ処理を行うことにより、所定の制御信号を生成する。また、シート検出センサ54、整合位置検出センサ56及びシート条件検出ユニット55を有し、それら各センサや検出ユニットからの検出信号は入力インタフェース回路53を介してCPU50に入力データとして入力される。CPU50からは各種の制御信号が出力インタフェース回路57を介して出力される。その出力信号はモータドライバなどの制御機器にむけて送信され、制御機器を制御して揺動ガイドモータ20、束排出ローラ180a,180bを回転駆動するモータ21、シート分離用のリブ11やソレノイド12のON/OFF作動などを制御する。
【0040】
また、CPU50としては、装置本体300側の制御装置930の主要部であるCPUから原稿サイズやADFによる原稿コピー枚数などの各種情報を取得するようになっている。さらに画像形成装置本体の操作パネルからユーザの操作でシート種(普通紙、コート紙、特殊紙)やシートサイズなどに関するシートの情報や条件が入力され、CPU50はそれらシート条件を取得して認識できる。シート条件には、上記シートサイズのほかに剛度、厚み、坪量(basis weight)、表面抵抗、平滑性などの物性値(表面性状)、パンチ紙、そしてタブ紙などといったシート種類も含まれる。なかでも表面抵抗は印字される画像や湿度、そして水分量の影響を受けることもある。したがって、シートに印字された画像濃度(トナー載り量)を検出したり、湿度を検出しその値をシート条件に加えることも有用である。また、一般にトナーの載り量が多いほど相対的に摩擦係数μは低い値になる。湿度に関しては高湿度環境ほど高い摩擦係数μとなる。なお、CPU50はシート処理装置100に設けることができる。そのようにすることでオプションとしてのシート処理装置100を装着しない場合には本体側CPUを設けるだけで済むので、コストを抑えて有利である。逆に、CPU50を装置本体300側のCPUと一体的に制御装置930に設け、装置本体300側から直接制御するようにしてもよい。
【0041】
ところで、普通、シート処理装置100にて中綴じなどの綴じ処理を施すうえで、先行するシート束Pnと後続のシート束Pnとの間に時間的かつ距離的な間隔を置く必要がある。画像形成装置の装置本体300では、画像形成を中断することなくシート処理を行うために一時的に待機させるいわゆるバッファ処理が実行され、それに続いて整合動作が行われる。
【0042】
シートPを巻きつける動作について、本実施形態では1部目のシート束Pnを作成するシートPのすべてを処理トレイ101上に排出して整合する。整合を終えると図4に示す揺動ガイド150が下降してきて、上側の束排出ローラ180bがシート束Pnの上に当接し、ステイプラ4がそのシート束Pnに対してステイプル針で綴じ処理を行う。
【0043】
1部目がそのようにシート束処理されている間、装置本体300から排出されてきた画像形成済みのシートP に対するバッファ処理の手順は、図12(a)〜(c)で説明したとおりであるので、その図12を参照してここでは概略的な説明にとどめる。
【0044】
すなわち、フラッパ回動でシートP1がバッファローラ5に巻きつけられ、所定距離だけ進んだところで停止する。後続する次のシートP2 がシート検出センサ109によって検出された地点から所定距離だけ進行する。図12(b)に示すように、それによってバッファローラ5が回転して1枚目のシートP1 と2枚目のシートP2 を重ね合わせ、バッファローラ5に巻き付けて所定距離で停止する。処理トレイ101上のシート束Pnは第1,第2束排出ローラ180a,180bで下部の積載トレイ201に束排出される。図12(b)のように、3枚目のシートP3 が所定位置に到達したらバッファローラ5が回転し、シートP3 を重ね合わせる。それからフラッパを切替作動して搬送ローラ22によって3枚のシートPを搬送する。図13(c)のように、重ね合わされる3枚のシートP1,P2,P3は搬送方向に対してそれぞれ設定量b分だけオフセットさせて重ね合わされている。
【0045】
そのようにオフセット量bだけずらす意味は、3枚のシートのうち下側のものが上側のものに追い越されないようにするためであり、最上紙であるシートP3が別の戻し手段であるたとえば図2に示すローレットベルト129で戻せるが、下側のシートは戻せない。複数枚のシートPをオフセットさせるのはそうした理由からである。ただし、重ね合わせの精度が十分に確保できる場合などにあってはその限りではなく、また各シート間のオフセット量は必ずしも同一量である必要はない。
【0046】
図4で示された揺動ガイド150(図13(a)は下降したまま第1,第2束排出ローラ180a,180bで3枚のシートPを受け取る。続いて、図5に示すように、シートPの後端が排紙ローラ7(図13(b)を抜け切ったら第1,第2束排出ローラ180a,180bがそれぞれ逆回転する。
【0047】
続いて、図6(a)に示すように、後端が後端ストッパ3に当接する前に揺動ガイド150が上昇する。これにより、第2束排出ローラ180bがシート面から離れる。この動作でシート束Pnが第2束排出ローラ180bによるグリップから解放され、傾斜した処理トレイ101を図の右方向へ下って滑走し、斜め下方で待ち受ける後端ストッパ3に突き当てられて整合される。このとき、シート束Pnが処理トレイ101と束排出ローラ180aとの接触による抵抗力を受けても停止しないよう、束排出ローラ180aが図6(a)のように回転を続行することで支援する。すなわち、束排出ローラ180aから抵抗力を受けてもシート束Pnが停止せず確実に後端ストッパ3に到達して整合できるようにする。また、図6(b)に示すように、束排出ローラ180bが離間した後、シート束Pnの整合に影響を与えない所定のタイミングでソレノイド12をON作動させる。それによって、シート分離用のリブ11を束排出ローラ180aよりも上方の分離位置に突出させ、シート束Pnを束排出ローラ180aから引き離す。
【0048】
図6(a),(b)での図示例は、シート束Pnが後端ストッパ3に突き当てられると同時にリブ11を分離動作させる状態が示されている。その後、整合板1,2によって搬送方向に直交するシート幅方向のシート整合が行われる。4枚目以降のシートPは、1部目の動作と同様の搬送パスを通って処理トレイ101上に排出される。リブ11による分離動作でシート束Pnは第1束排出ローラ180aと離れた状態で整合され続ける。所定の処理終了後、揺動ガイド150が下降して再び第2束排出ローラ180bによってシート束Pnがグリップされる。
【0049】
続いて、図8に示すように、束排出ローラ180は図中矢印方向の反時計回りに回転して下部の積載トレイ201上にシート束Pnを排出する。この束排出を確実にするために第1束排出ローラ180aの摩擦係数及び、第1束排出ローラ180bによる接触圧は大きくなっている。このとき、CPU50はシートの枚数、サイズ、紙の腰の強弱による剛性の度合いに応じて分離用のリブ11の動作を制御する。
【0050】
図9は、かかる動作の流れを示すフローチャートである。たとえば、シート束Pn内の枚数が予定枚数nよりも少ない場合、小サイズ紙の場合、腰の弱い、すなわち剛度の低いシートPの場合は、リブ11を分離位置に位置させたままでシート束Pnを排出する。これは、図8(a),(b)に示すように、シート束Pnを下方から突き上げることで腰をつけ、束排紙中にシート束Pnが座屈して排出不良や積載性が乱れることを防止するためである。また、シート束Pnでシート枚数が多く束としての剛性の度合いが大きいときや、大サイズ紙、腰の強い厚紙など剛度の高いシートの場合は、所定の処理終了後、たとえば揺動ガイド150が下降を開始後にソレノイド12の作動をOFFにする。それによって分離用のリブ11を下側の第1束排紙ローラ180aよりも下方に退避させてシート束Pnの排出を行う。これは、束排紙中に座屈し難いシートPであるから、シートPの腰つけを必要としないからである。また、シートPに腰つけすると撓み難くなるので、リブ11とシートPとの当接圧が高くなり、シート束排出中は第1,第2束排紙ローラ180a,180bのローラ間でのニップ圧も働くから搬送スジの防止に有効となる。
【0051】
3部目以降のシート束Pnは、2部目のシート束Pnと同じ動作処理を行うことで、設定部数分を積載トレイ201に積載して終了する。
【0052】
(シート処理装置:第2実施形態)
つぎに、本発明にかかる第2実施形態のシート処理装置において、処理トレイ101に排出されるシートの条件に応じてシート分離用のリブ11の動作を変更する可変制御について説明する。
【0053】
シートPは上側の束排出ローラ180bを下側の束排出ローラ180aから離間させることでグリップ挟持から解放される。解放されたシート束Pは処理トレイ101の傾斜面上を慣性と、重力を利用して滑り落ち、後端ストッパ3に突き当たって整合される。その際の慣性力(W)は次式で算出することができる。
【0054】
W=1/2MVb2−μxK−T ・・・(1)
ここで、(1)式中のMはシートPの質量、μxはシートPの摩擦係数、Kは係数、Tは補正係数、Vbは束排出ローラ180a,180bが後端ストッパ3に滑って戻るときの戻し速度をそれぞれ示す。
【0055】
上記(1)式から、慣性力Wはシートの質量M、戻し速度Vb、摩擦係数μxの影響を受けることがわかる。すなわちシートPと処理トレイ101との摩擦係数が高いときは慣性力Wが低い値となる。これは、後端ストッパ3に到達しにくいことを意味する。
【0056】
以上から、この第2実施形態においては次の効果が得られる。
【0057】
たとえば、トナーの載り量が少なく、摩擦係数の高い材質のシートPは戻りにくくなって上記戻し速度Vb(時間も)も遅い。したがって、束排出ローラ180bが離間した後の束排出ローラ180aによる戻し時間を長めに設定し、リブ11の分離タイミングを遅くすれば、確実にシートを後端ストッパ3に到達させることができる。また、この場合、戻る時間が遅いのでシートが後端ストッパ3に到達した後の束排出ローラ180aの後回転でシートを擦る時間が増える訳ではないので、束排出ローラ180によって「こすれ跡」が生じるようなことはない。このように摩擦係数を左右する紙種、画像、環境などのシートP自体や取り巻く条件によってリブ11の分離タイミングを可変制御することにより、最適なシート処理装置が得られる。
【0058】
(シート処理装置:第3実施形態)
つぎに、図10及び図11を参照して、本発明による第3実施形態のシート処理装置について説明する。
【0059】
はじめに、図2を参照して、上下の積載トレイ136,201については駆動源(不図示)からの動力で図の上下方向への昇降が可能となっている。それら上下の積載トレイ136,201の設置高さ(レベル)は、収容されたシートの数の嵩による高さ位置を常時シート面検出センサで検出することによって、その高さ検出信号に基づいて設定高さ位置となるように制御されている。
【0060】
図10(a),(b)は、大判サイズのシートP1を処理トレイ101と積載トレイ201上に跨って積載させた状態を示している。図10(a)は、先行するシート束Pnが下部の積載トレイ201上に排出された後の状態を示す。図10(b)はシート束Pnの整合中に下部の積載トレイ201を次の束排出に備え、その積載トレイ201を上方に所定量だけ上昇させた状態を示す。このことは、図10(a)の状態のままでシート束Pnを排出すると、処理トレイ101と積載トレイ201との段差が大きく広いため、シート束Pnが屈曲し易くなり、座屈などで束排出不良を引き起こす心配がある。そのため、積載トレイ201を所定量だけ上昇させる必要がある。また、最初から積載トレイ201を高い位置にセットしたままだと、排出されたシートの後端部が処理トレイ101面よりも上方に残ってしまう。その結果、次に処理トレイ101に排出される後続のシートPの先端と衝突するので、それを防止するために以上の動作を行う必要がある。しかし、図10(b)のように、分離リブ11によってシート束Pnを第1束排出ローラ180aから離間させていると、ゴムの摩擦力が作用しないため矢印(イ)方向への抵抗力が少ない。そのため積載トレイ201の上昇動作にともない、シート束Pnの最下紙のシートPが、図のように矢印(イ)方向へ連れ出されてしまうことがある。この第3実施形態にあっては、かかる問題を防止するものである。
【0061】
図11を参照して、第3実施形態の動作について説明する。図11(a)に示すように、分離用のリブ11を下降させた後に下部の積載トレイ201を上昇させる。このようにすることで、第1束排出ローラ180aの接触摩擦による抵抗力があるため、積載トレイ201が上昇したときにシート束Pnが連れ出される不都合は解消され、整合不良を防止できる。
【0062】
分離用のリブ11を下降させる作動タイミングは、処理トレイ101に排出されたシートの整合が終了後で次のシートP2が処理トレイ101上に排出されて整合板による整合が開始される前の段階でその間に行われる。積載トレイ201が上昇完了後、次のシートの整合開始前に再びリブ11を分離位置に位置させ次のシートの整合に備える。
【0063】
図11(b)は、1枚のシートが処理トレイ101上で整合された後、下部の積載トレイ201を上昇させた状態を示す。また、分離用のリブ11が上昇した分離位置に位置したままの状態を示している。図示のように次のシートP2が排紙ローラ7で排出されている間、またシートPがローレット(戻し)ベルト129によって後端ストッパ3の方向への戻し力が作用している。そのため、積載トレイ201の上昇に伴って連れ出し方向への力を受けたとしても、1枚だけのシートであるから、後端ストッパ3から離れることはなく、整合ずれを防止することができる。以上から、整合が保たれ、束排紙ローラ180a,180bによるこすれ跡も発生しない好適なシート処理装置を実現できる。
【0064】
以上、本発明について各実施形態が説明されたが、それらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であればその他の実施形態、応用例及び変形例、そしてそれらの組み合わせも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明に係る実施形態のシート処理装置を装備した画像形成装置を示す図。
【図2】第1実施形態のシート処理装置を示す図。
【図3】同シート処理装置の一部を示す図。
【図4】同シート処理装置の一部を示す図。
【図5】同シート処理装置の要部であるシート整合状態を示す図。
【図6】同図(a),(b)は同第1実施形態のシート処理装置のシート整合動作を示す図。
【図7】本実施形態のシート処理装置を含む画像形成装置システム全体の統括的な制御を行う装置本体の構成を示す機能ブロック図。
【図8】同図(a),(b)は本実施形態におけるシート処理装置の動作要部を示す図。
【図9】第1実施形態における動作例を示すフローチャート。
【図10】同図(a),(b)は本発明に係る第3実施形態のシート処理装置を示す図。
【図11】同図(a),(b)は同第3実施形態のシート処理装置を示す図。
【図12】同図(a)〜(c)は従来のシート処理装置の動作を示す図。
【図13】同図(a)〜(d)は従来のシート整合形態を順に示す図。
【図14】従来例のこすれ跡を模式的に示す図。
【符号の説明】
【0066】
1,2 整合板(シート整合部材)
3 後端ストッパ(シート規制部材)
7 排紙ローラ(搬送手段)
4 ステイプラ
11 シート分離用のリブ(シート分離部材)
13 リンク部材(分離機構)
12 リブ作動用のソレノイド(分離機構)
13 リンク部材
100 シート処理装置
101 処理トレイ
136 上方の積載トレイ
150 揺動ガイド
180a 第1束排出ローラ(第1移送部材)
180b 第2束排出ローラ(第2移送部材)
201 下部の積載トレイ
300 画像形成装置
930 制御装置(制御手段)
P シート
Pn シート束

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを一時的に積載する処理トレイと、
前記処理トレイにシートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって前記処理トレイに搬送されたシートの搬送方向端部を規制するシート規制部材と、
シートの搬送方向と直交するシート幅方向端部を整合するシート整合部材と、
前記処理トレイ上に搬送されたシートを移送して前記シート規制部材に当接させる一対の移送部材と、を備えたシート処理装置において、
前記移送部材対は、第1移送部材と、前記第1移送部材に当接・離間自在な第2移送部材とを有し、
前記第1移送部材から前記第2移送部材を離間させた状態で前記シート整合部材によりシートを整合する際、シートを前記第1移送部材から離すシート分離部材を備えたことを特徴とするシート処理装置。
【請求項2】
シートを前記第1移送部材から離す分離位置へ前記シート分離部材を突出、又は前記分離位置から退避させる制御を行う制御手段を備え、前記制御手段は、前記移送部材対の離間の後、所定のタイミングで前記シート分離部材を前記分離位置へ突出させることを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、シートの条件に応じて前記シート分離部材を突出させるタイミングを変更させることを特徴とする請求項2に記載のシート処理装置。
【請求項4】
前記シートの条件が、シートの種類、画像の種類、水分量、サイズ及び枚数であることを特徴とする請求項3に記載のシート処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記シートの条件が表面性状である場合に、その表面性状によって摩擦係数が大きいときは前記シート分離手段の突出のタイミングを遅くすることを特徴とする請求項3又は4に記載のシート処理装置。
【請求項6】
前記処理トレイから排出されたシートを積載する積載トレイを備え、前記制御手段は、前記処理トレイ上で整合された大きいサイズのシートを前記積載トレイに跨って移送する場合に、前記シート分離部材を退避させ、前記積載トレイの積載面を前記処理トレイの積載面の高さ位置まで移動させることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のシート処理装置。
【請求項7】
前記第1移送部材はローラ部材であり、前記分離位置は前記ローラ部材の外周面から突出した位置であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載のシート処理装置。
【請求項8】
シートに画像を形成する画像形成部と、画像形成されたシートを処理する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート処理装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
シートに画像を形成する画像形成部と、画像形成されたシートを処理する請求項1に記載のシート処理装置と、シートを前記第1移送部材から離す分離位置へ前記シート分離部材を突出、又は前記分離位置から退避させる制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記移送部材対の離間の後、所定のタイミングで前記シート分離部材を前記分離位置へ突出させることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2008−189422(P2008−189422A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−24370(P2007−24370)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】