シールド構造を備えたコネクタ
【課題】プリント配線基板の両面側に接地構造を設け、耐ノイズ性を高めたコネクタを提供する。
【解決手段】上側接点部材23は、金属シェル2の上面21の前面側端部に接続され、該前面側端部からシェル2の内部に向けて延び、FPC7の導電パターン71に導通接続される。下側接点部材24は、シェル2の下面25の前面側端部に設けられ、該前面側端部からシェル2の内部に向けてFPC7の下面空洞内をFPC7の挿入方向に延び、スライダ6の挿入部61の先端近傍で折り返されてFPC7の導電パターン71に導通接続される。第2のFGパス93は、シェル2の上面21から、シェル2の上側接点部材23を通ってFPC7に流れ、さらにFPC7から下側接点部材24を通って、シェル2の下面に設けられた第2の接地端子26を経由して本体基板8に至るパスであり、コネクタの開口部を電磁遮蔽的に区分する。
【解決手段】上側接点部材23は、金属シェル2の上面21の前面側端部に接続され、該前面側端部からシェル2の内部に向けて延び、FPC7の導電パターン71に導通接続される。下側接点部材24は、シェル2の下面25の前面側端部に設けられ、該前面側端部からシェル2の内部に向けてFPC7の下面空洞内をFPC7の挿入方向に延び、スライダ6の挿入部61の先端近傍で折り返されてFPC7の導電パターン71に導通接続される。第2のFGパス93は、シェル2の上面21から、シェル2の上側接点部材23を通ってFPC7に流れ、さらにFPC7から下側接点部材24を通って、シェル2の下面に設けられた第2の接地端子26を経由して本体基板8に至るパスであり、コネクタの開口部を電磁遮蔽的に区分する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波等を遮蔽するシールド構造を備えた、プリント配線基板に対応するコネクタ、特に、FPC用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、比較的低速なデータ伝送においては、ノイズ電流から保護するシールド構造を具備しない、プリント配線基板に対応するコネクタ、特に、FPC用コネクタが主として使用されていた。しかし近年、例えば伝送速度が3Gbpsを超えるような高速のデータ伝送が要求される場合が増えており、さらにカーナビゲーションシステム等の用途では、耐ノイズ性の高いシールド構造も求められている。
【0003】
特許文献1には、「本発明においては、金属製シェル2は、図2に明白に示されるように、FPC10の接地用パッドに対応して、一対の接地用コンタクト24a、24bが一体に形成されている。接地用コンタクト24a、24bは、プレス加工などにより、金属製シェル2の天板部21から垂直方向下方に所定の形状を有した切片として切り起こされ、切り起こされた切片が略L字状をなすように折り曲げられるとともに、その自由端がくの字状をなすように曲げられることにより、形成される。このような製造工程において、弾性的に変位し得る自由端としてのFPC接触部24a1、24b1をそれぞれ有する一対の接地用コンタクト24a、24bが同時に形成される」と記載されている。
【0004】
特許文献2には、「また、この状態においては、図6に示したように、回動部材6は、フレキシブルケーブル10のシールド10bと接触して導通し、更にこの回動部材6の接触部61aは、図5(b)に示したように、ホールドダウン3と接触して導通し、この結果、フレキシブルケーブル10のシールド10bは、回動部材6及びホールドダウン3を通じてプリント基板のグラウンドに電気的に接続され、これによりフレキシブルケーブル10の導体パターン10aのシールドがなされる」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−129490号公報
【特許文献2】特開平9−289061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術に係るプリント配線基板に対応するコネクタ、具体的には、FPC用コネクタでは、金属部材を設けてFPCの一方の面(例えば上面)を接地する構造が採られているものがあるが、FPCの他方の面(下面)は接地されていない。従ってコネクタのシェルやFPCはいわゆる「浮遊」した状態となり、該FPCの下面に隣接するコネクタの空間(空洞)からノイズが放射され、或いは外部からノイズの放射を受ける場合がある。
【0007】
そこで本発明は、プリント配線基板の両面側に接地構造を設け、耐ノイズ性を高めたコネクタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は一実施形態において、導電性のシェルと、絶縁性材料からなり、前記シェル内に配置された絶縁性ボディと、前記絶縁性ボディに列状に支持された複数の導電性のコンタクトと、を有する、プリント配線基板に対応するコネクタであって、前記シェルは、該シェル内に挿入され前記複数のコンタクトの少なくとも1つと導通接続されたプリント配線基板の両面を少なくとも部分的に取り巻く少なくとも1つのフレーム接地回路を形成する接点部材を有し、該接点部材は、プリント配線基板が挿入される前記シェルの開口部を該開口部の狭幅方向に電磁遮蔽的に区分するように構成される、プリント配線基板に対応するコネクタを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係るコネクタによれば、プリント配線基板の両面を少なくとも部分的に取り巻く構造を有するフレームグラウンドパスによって、プリント配線基板の両面を、可能な限り最短で実質的に接地することができ、また、コネクタの嵌合口を狭幅方向に電磁遮蔽的に区分することができるので、耐ノイズ性を高めることができる。
【0010】
また本発明の一態様に係るコネクタによれば、シェルに設けられた接点部材を用いて、プリント配線基板の両面を取り巻くフレーム接地回路を形成し、該フレーム接地回路によってコネクタ嵌合面を区分することによって電磁遮蔽構造が構成されるので、耐ノイズ性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るFPC用コネクタの斜視図である。
【図2】図1のコネクタを別角度からみた斜視図である。
【図3】図1のコネクタの分解斜視図である。
【図4】図1のコネクタの平面図である。
【図5】図4のX−X線に沿った断面図である。
【図6】図4のY−Y線に沿った断面図である。
【図7】図1のコネクタのシェルを背面側からみた斜視図である。
【図8】図1のコネクタのシェルを前面側からみた斜視図である。
【図9】(a)本発明のコネクタにより区分された開口部を模式的に表す図であり、(b)(a)との比較のために従来例における開口部の形態を模式的に表す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係るFPC用コネクタの斜視図である。
【図11】図10のコネクタを別角度からみた斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を、特に耐ノイズ性の高いフレームグラウンド(FG;Frame Ground)パス(筐体グラウンドパス、ダーティグラウンドパスともいう)及びコンタクトグラウンド(ピュアグラウンドともいう)パスを備えたFPC用コネクタを例として説明する。なおフレームグラウンドパスとは、シェルによるコネクタ全体のノイズ除去のための接地回路をいい、コンタクトグラウンドパスとは、コネクタ内でコンタクト同士の連結により行うノイズ除去のための別の接地回路をいう。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るFPC用コネクタ(以降、コネクタと略称する)1を示す斜視図であり、図2はコネクタ1を図1とは別の角度からみた斜視図であり、図3はコネクタ1の分解斜視図である。コネクタ1は、金属等の導電性材料からなるシェル2と、絶縁性樹脂等の絶縁性材料からなり、シェル2内に配置された絶縁ボディ3と、金属等の導電性材料からなり、絶縁ボディ3に列状に支持された複数の信号コンタクト4及び少なくとも1つの接地コンタクト(グラウンドコンタクト)5と、シェル2に挿入可能に構成された略平板状のスライダ6とを有する。なお本実施形態では、信号コンタクト4とグラウンドコンタクト5は互いに同一の寸法及び形状を具備しているが、両者の寸法及び形状は異なっていてもよい。
【0014】
図3に示すように、本実施形態におけるスライダ6はいわゆるZIF(Zero Insertion Force)スライダであり、略平板状の挿入部61及び挿入部61の両側端に形成された例えば略棒状のロック部62を有する。一方コンタクト4、5の各々は互いに略平行に延びる2つのアーム部41、42(51、52)を有し、スライダ6が絶縁ボディ3内に挿入されたときに挿入部61が2つのアーム部の間に挿入されるようになっている。従ってFPC7(図1参照)を先ず各コンタクトの2つのアーム間に抵抗力ゼロで挿入した後、ZIFスライダ6を該2つのアーム間に挿入することにより、スライダ6の挿入部61の楔効果によってFPC7に形成された導電パターン71と、複数のコンタクトの少なくとも1つとが導通接続される。ZIFスライダ6のロック部62は、絶縁ボディ3内への挿入時に絶縁ボディ3の係合孔31にラッチ式に係合し、スライダ6を絶縁ボディ3に固定できるようになっている。但し本願発明におけるスライダは、このようなZIFスライダに限られるものではなく、例えば基板とFPCと一体的に形成したカード形態のスライダを、ある程度の挿入力を加えてコネクタに係合させることもできる。またスライダを使用せずに、他の接続手段によってFPC7を各コンタクトに導通接続することも可能である。
【0015】
図4は、FPC7が挿入された状態のコネクタ1の上面図であり、図5及び図6はそれぞれ、図4のX−X線及びY−Y線に沿う断面図である。図5はある信号コンタクト4における信号の流れすなわち信号パスを矢印91で示している。信号は、コネクタ1が実装された、概略図示した本体基板8から、信号コンタクト4の端子部43を経由して上側のアーム部41を通り、アーム部41に当接しているFPC7の導電パターン71に流れる。ここでコンタクト4の端子部43は、表面実装型端子として図示されているが、これに限られるものではない。
【0016】
図6は、本願発明に係るコネクタ1のフレームグラウンドパス(以降、FGパスと称する)を示している。本願発明では、2種類のFGパスが形成される。第1のFGパス92は、シェル2の接地に寄与するものであり、具体的には金属シェル2の第1の面(第1の実施形態では上面)21から、シェル2の背面側に形成された第1の接地端子22(図7参照)を通って本体基板8に至る少なくとも1つ(図示例では3つ)のFGパスである。なお図6、7では第1の接地端子22は表面実装型端子として図示されているが、これに限られるものではない。
【0017】
なお本実施形態では、本体基板に接続されるコネクタ1の側(図7等のシェル2の第2の面(第1の実施形態では下面)25に相当)を下側と称し、その反対側(図7等のシェル2の上面21に相当)を上側と称する。またFPC7が挿入されるコネクタ1の嵌合部又は開口部27(図8参照)がある側を前面側と称し、その反対側(シェル2の第1の接地端子22がある側)を背面側と称する。
【0018】
図6に示す第2のFGパス93は、コンタクトの配列方向にみたときにFPC7の両面を少なくとも部分的に囲繞し又は取り巻くように形成される少なくとも1つ(図示例では3つ)のFGパスである。そのために、シェル2は、FPC7に導通接続されるように構成された第1の接点部材23及び第2の接点部材24(第1の実施形態では上側接点部材23及び下側接点部材24)を有する。具体的には、シェル2の上側接点部材23は、シェル2の上面21の前面側端部に接続され、該前面側端部からシェル2の内部に向けて延び、シェル2内に挿入されたFPC7の表面に形成された導電パターン71に導通接続されるようになっている。一方シェル2の下側接点部材24は、シェル2の下面25の前面側端部に設けられ、該前面側端部からシェル2の内部に向けてFPC7の下側空洞32内(すなわち導電パターン71が形成されたFPCの面とは反対側の面の近傍)をFPC7の挿入方向に延び、スライダ6の挿入部61の先端近傍で折り返されてFPC7の導電パターン71に導通接続されるようになっており、全体として略U字形状を呈する。このような構成によれば、図6に示すように、金属シェル2の上面21から、シェル2の上側接点部材23を通ってFPC7に流れ、さらにFPC7から下側接点部材24を通って、シェル2の下面側に設けられた表面実装型端子等の第2の接地端子26を経由して概略図示した本体基板8に至る第2のFGパス93が形成される。
【0019】
なお上側接点部材23及び下側接点部材24は、FPC7の導電パターン71を介さずに、互いに直接接続されてもよい。その場合は、いずれかの接点部材が導電パターン71の近傍を通るときに導電パターン71に当接してもよいし、しなくてもよい。
【0020】
第2のFGパス93において、上側接点部材23及び下側接点部材24は協働して、FPC7の両面を取り巻くFGパスを構成する。FGパスの機能は本来、電流の流れる帰路を確保するというよりは、系(コネクタ)全体を基準のグラウンドに接地するためのものであるが、本願発明に係るコネクタにおける第2のFGパスは、その機能を維持しつつFPCの両面も実質的に接地することができ、FPCが「浮遊」した状態を回避することができる。またFPC両面は、可能な限り最短のパス長で実質的に接地できる。さらにコネクタの嵌合口(開口部27)が、その狭幅方向(図8では上下方向)に電磁遮蔽的に区分される。具体的には各接点部材が、コネクタ前面側からみたときに、開口部27の狭幅方向に延びて開口部を電磁遮蔽的に区分する境界として機能する。このような構成により、FPCの下側空洞からのノイズ放射が抑制され、耐ノイズ性の高いコネクタが提供される。なおここでいう下側空洞とは、一般にはコネクタ内でFPCの下面に隣接する空間を言うが、図6に示す本実施形態のようにFPC7がスライダ6の挿入部61に支持されている場合には挿入部61の下面63に隣接する空間32を指すものとする。
【0021】
上述の接地端子22、上側接点部材23及び下側接点部材24は、金属板の打ち抜き及び折り曲げ等の板金加工により、金属シェル2に一体的に形成されることが、製造コスト等の観点から有利である。或いは上側接点部材23及び下側接点部材24は、絶縁ボディ3に導電体として形成することもできる。例えば、絶縁ボディ3をモールド成形する際に、絶縁ボディ3にメッキ処理を施して上側接点部材23及び下側接点部材24と同等の機能を有する導電体を形成することができる。
【0022】
本実施形態では、図8に示すようにシェル2の前面側に開口部27が形成されており、開口部27に挿入されたスライダ6の挿入部61と絶縁ボディ3との間に下側空洞32が画定され(図6参照)、これがノイズを放射し又は外部からのノイズ放射を受ける原因となり得る。しかし、該下側空洞32に連通する開口部27の下側部分27aは、第2のFGパスを形成する下側接点部材24によって、(図示例では4つに)電磁遮蔽的に区分されるので、誘導電流の影響の低減が図られる。このように本実施形態では、下側接点部材24が下側開口部27aの区分機能も兼ねており、別途開口部を区分するための部材を設ける必要がない。
【0023】
同様に、図6に示すようにスライダ挿入部61の上面側に配置されたFPC7と絶縁ボディ3との間にも空洞(上側空洞)33が形成されるが、該上側空洞33の影響は上側接点部材23によって低減される。すなわち、上側空洞33に連通する開口部27の上側部分27bは、第2のFGパスを形成する上接点部材23によって、(図示例では4つに)電磁遮蔽的に区分されているので、誘導電流の影響の低減が図られる。このように本実施形態では、上側接点部材23が上側開口部27bの区分機能も兼ねており、別途開口部を区分する部材を設ける必要がない。
【0024】
図9は、上述の開口部の区分をより明確に説明する図である。例えば図9(b)に示すように、従来のコネクタ1′では、FPC7′より上方の上側開口部27b′については実質的な区分がなされているものもあるが、下側開口部27a′は何ら区分されておらず大きな開口面積を有しており、FPCがいわゆる浮遊状態となって、ノイズの放射又は外部からのノイズ放射を受ける要因となっていた。これに対し本願発明では、図9(a)に示すように、FPC7の両側すなわち開口部27a、27bの双方が、FGパスを構成する接点部材23、24によって電磁遮蔽的に区分される。詳細には、各開口部は方向271に沿う長辺及び方向272に沿う短辺を有し、接点部材23、24は各開口部の短辺方向(狭幅方向)272に概ね沿って延びて開口部27a、27bを電磁遮蔽的に区分する。このような構成により、開口面積の大きい開口部が排除され、コネクタの耐ノイズ性が高められる。
【0025】
図5のコンタクトがグラウンドコンタクト5である場合は、信号パス91と同様のグラウンドパスが形成される。すなわち、グラウンドパスはグラウンドコンタクト5の端子部53から上側のアーム部51を通り、アーム部51に当接しているFPC7の導電パターン71に流れる。ここでいうグラウンドパスは、上述のコンタクトグラウンドパスである。一方図5を用いて上述したグラウンドパスは、フレームグラウンドパスである。
【0026】
図10は、本発明の第2の実施形態に係るコネクタ101の斜視図であり、図11はコネクタ101を図10とは異なる角度からみた斜視図である。第1の実施形態に係るコネクタ1は、FPC7の挿入方向が本体基板8に平行であるので、コンタクト4、5から本体基板8に至る経路が一定の角度(例えば概ね直角)に曲げられる必要があり、いわゆるライトアングル型のコネクタである。これに対しコネクタ101はいわゆるストレート型のコネクタであり、FPC(図示せず)が挿入される開口部127が上側に開口しているので、本体基板108に対して垂直な方向に挿入でき、コンタクトから本体基板に至る経路に角度を持たせる必要がないものである。
【0027】
コネクタ101は、金属等の導電性材料からなるシェル102と、絶縁性樹脂等の絶縁性材料からなり、シェル102内に配置された絶縁ボディ103と、金属等の導電性材料からなり、絶縁ボディ103に列状に支持された複数の信号コンタクト104及び少なくとも1つの接地コンタクト(グラウンドコンタクト)105と、シェル102に挿入可能に構成された略平板状のスライダ106とを有する。
【0028】
第2の実施形態に係るコネクタ101は、FPCの挿入方向が異なることによる構造上の差異以外は、上述の第1の実施形態と同様の構成を有することができる。すなわち、コネクタ101のシェル102は、本体基板108にコネクタ101を実装するための少なくとも1つ(図示例では4つ)の部材(図示例ではタブ)121を、FPCが挿入される開口部127が形成された側とは反対側に有し、タブ121は半田付け等により本体基板108の所定位置に接続される。
【0029】
シェル102は、上述の第1の接点部材23及び第2の接点部材24と同等の機能を有する第1の接点部材123及び第2の接点部材124を有する。またシェル2は、第1の接点部材123が設けられているシェル2の第1の面125に、本体基板108に導通接続される表面実装型端子等の接地端子126を有し、また第2の接点部材124が設けられているシェル2の第2の面128に、本体基板108に導通接続される表面実装型端子等の接地端子129を有する。
【0030】
なお上述の実施形態では、コネクタに挿入されるプリント配線基板をフレキシブルタイプのプリント配線基板(FPC)として説明したが、該プリント配線基板として実質剛体のリジッドタイプのものを使用することも可能である。すなわち本願発明に係るコネクタは、フレキシブルタイプ及びリジッドタイプのいずれのプリント配線基板にも対応するものである。
【符号の説明】
【0031】
1 コネクタ
2 シェル
23 上側接点部材
24 下側接点部材
27 開口部
3 絶縁ボディ
32 下側空洞
33 上側空洞
4 信号コンタクト
5 グラウンドコンタクト
6 ZIFスライダ
7 FPC
8 本体基板
91 信号パス、シグナルグラウンドパス
92 第1のフレームグラウンドパス
93 第2のフレームグラウンドパス
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波等を遮蔽するシールド構造を備えた、プリント配線基板に対応するコネクタ、特に、FPC用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、比較的低速なデータ伝送においては、ノイズ電流から保護するシールド構造を具備しない、プリント配線基板に対応するコネクタ、特に、FPC用コネクタが主として使用されていた。しかし近年、例えば伝送速度が3Gbpsを超えるような高速のデータ伝送が要求される場合が増えており、さらにカーナビゲーションシステム等の用途では、耐ノイズ性の高いシールド構造も求められている。
【0003】
特許文献1には、「本発明においては、金属製シェル2は、図2に明白に示されるように、FPC10の接地用パッドに対応して、一対の接地用コンタクト24a、24bが一体に形成されている。接地用コンタクト24a、24bは、プレス加工などにより、金属製シェル2の天板部21から垂直方向下方に所定の形状を有した切片として切り起こされ、切り起こされた切片が略L字状をなすように折り曲げられるとともに、その自由端がくの字状をなすように曲げられることにより、形成される。このような製造工程において、弾性的に変位し得る自由端としてのFPC接触部24a1、24b1をそれぞれ有する一対の接地用コンタクト24a、24bが同時に形成される」と記載されている。
【0004】
特許文献2には、「また、この状態においては、図6に示したように、回動部材6は、フレキシブルケーブル10のシールド10bと接触して導通し、更にこの回動部材6の接触部61aは、図5(b)に示したように、ホールドダウン3と接触して導通し、この結果、フレキシブルケーブル10のシールド10bは、回動部材6及びホールドダウン3を通じてプリント基板のグラウンドに電気的に接続され、これによりフレキシブルケーブル10の導体パターン10aのシールドがなされる」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−129490号公報
【特許文献2】特開平9−289061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術に係るプリント配線基板に対応するコネクタ、具体的には、FPC用コネクタでは、金属部材を設けてFPCの一方の面(例えば上面)を接地する構造が採られているものがあるが、FPCの他方の面(下面)は接地されていない。従ってコネクタのシェルやFPCはいわゆる「浮遊」した状態となり、該FPCの下面に隣接するコネクタの空間(空洞)からノイズが放射され、或いは外部からノイズの放射を受ける場合がある。
【0007】
そこで本発明は、プリント配線基板の両面側に接地構造を設け、耐ノイズ性を高めたコネクタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は一実施形態において、導電性のシェルと、絶縁性材料からなり、前記シェル内に配置された絶縁性ボディと、前記絶縁性ボディに列状に支持された複数の導電性のコンタクトと、を有する、プリント配線基板に対応するコネクタであって、前記シェルは、該シェル内に挿入され前記複数のコンタクトの少なくとも1つと導通接続されたプリント配線基板の両面を少なくとも部分的に取り巻く少なくとも1つのフレーム接地回路を形成する接点部材を有し、該接点部材は、プリント配線基板が挿入される前記シェルの開口部を該開口部の狭幅方向に電磁遮蔽的に区分するように構成される、プリント配線基板に対応するコネクタを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係るコネクタによれば、プリント配線基板の両面を少なくとも部分的に取り巻く構造を有するフレームグラウンドパスによって、プリント配線基板の両面を、可能な限り最短で実質的に接地することができ、また、コネクタの嵌合口を狭幅方向に電磁遮蔽的に区分することができるので、耐ノイズ性を高めることができる。
【0010】
また本発明の一態様に係るコネクタによれば、シェルに設けられた接点部材を用いて、プリント配線基板の両面を取り巻くフレーム接地回路を形成し、該フレーム接地回路によってコネクタ嵌合面を区分することによって電磁遮蔽構造が構成されるので、耐ノイズ性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るFPC用コネクタの斜視図である。
【図2】図1のコネクタを別角度からみた斜視図である。
【図3】図1のコネクタの分解斜視図である。
【図4】図1のコネクタの平面図である。
【図5】図4のX−X線に沿った断面図である。
【図6】図4のY−Y線に沿った断面図である。
【図7】図1のコネクタのシェルを背面側からみた斜視図である。
【図8】図1のコネクタのシェルを前面側からみた斜視図である。
【図9】(a)本発明のコネクタにより区分された開口部を模式的に表す図であり、(b)(a)との比較のために従来例における開口部の形態を模式的に表す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係るFPC用コネクタの斜視図である。
【図11】図10のコネクタを別角度からみた斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を、特に耐ノイズ性の高いフレームグラウンド(FG;Frame Ground)パス(筐体グラウンドパス、ダーティグラウンドパスともいう)及びコンタクトグラウンド(ピュアグラウンドともいう)パスを備えたFPC用コネクタを例として説明する。なおフレームグラウンドパスとは、シェルによるコネクタ全体のノイズ除去のための接地回路をいい、コンタクトグラウンドパスとは、コネクタ内でコンタクト同士の連結により行うノイズ除去のための別の接地回路をいう。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るFPC用コネクタ(以降、コネクタと略称する)1を示す斜視図であり、図2はコネクタ1を図1とは別の角度からみた斜視図であり、図3はコネクタ1の分解斜視図である。コネクタ1は、金属等の導電性材料からなるシェル2と、絶縁性樹脂等の絶縁性材料からなり、シェル2内に配置された絶縁ボディ3と、金属等の導電性材料からなり、絶縁ボディ3に列状に支持された複数の信号コンタクト4及び少なくとも1つの接地コンタクト(グラウンドコンタクト)5と、シェル2に挿入可能に構成された略平板状のスライダ6とを有する。なお本実施形態では、信号コンタクト4とグラウンドコンタクト5は互いに同一の寸法及び形状を具備しているが、両者の寸法及び形状は異なっていてもよい。
【0014】
図3に示すように、本実施形態におけるスライダ6はいわゆるZIF(Zero Insertion Force)スライダであり、略平板状の挿入部61及び挿入部61の両側端に形成された例えば略棒状のロック部62を有する。一方コンタクト4、5の各々は互いに略平行に延びる2つのアーム部41、42(51、52)を有し、スライダ6が絶縁ボディ3内に挿入されたときに挿入部61が2つのアーム部の間に挿入されるようになっている。従ってFPC7(図1参照)を先ず各コンタクトの2つのアーム間に抵抗力ゼロで挿入した後、ZIFスライダ6を該2つのアーム間に挿入することにより、スライダ6の挿入部61の楔効果によってFPC7に形成された導電パターン71と、複数のコンタクトの少なくとも1つとが導通接続される。ZIFスライダ6のロック部62は、絶縁ボディ3内への挿入時に絶縁ボディ3の係合孔31にラッチ式に係合し、スライダ6を絶縁ボディ3に固定できるようになっている。但し本願発明におけるスライダは、このようなZIFスライダに限られるものではなく、例えば基板とFPCと一体的に形成したカード形態のスライダを、ある程度の挿入力を加えてコネクタに係合させることもできる。またスライダを使用せずに、他の接続手段によってFPC7を各コンタクトに導通接続することも可能である。
【0015】
図4は、FPC7が挿入された状態のコネクタ1の上面図であり、図5及び図6はそれぞれ、図4のX−X線及びY−Y線に沿う断面図である。図5はある信号コンタクト4における信号の流れすなわち信号パスを矢印91で示している。信号は、コネクタ1が実装された、概略図示した本体基板8から、信号コンタクト4の端子部43を経由して上側のアーム部41を通り、アーム部41に当接しているFPC7の導電パターン71に流れる。ここでコンタクト4の端子部43は、表面実装型端子として図示されているが、これに限られるものではない。
【0016】
図6は、本願発明に係るコネクタ1のフレームグラウンドパス(以降、FGパスと称する)を示している。本願発明では、2種類のFGパスが形成される。第1のFGパス92は、シェル2の接地に寄与するものであり、具体的には金属シェル2の第1の面(第1の実施形態では上面)21から、シェル2の背面側に形成された第1の接地端子22(図7参照)を通って本体基板8に至る少なくとも1つ(図示例では3つ)のFGパスである。なお図6、7では第1の接地端子22は表面実装型端子として図示されているが、これに限られるものではない。
【0017】
なお本実施形態では、本体基板に接続されるコネクタ1の側(図7等のシェル2の第2の面(第1の実施形態では下面)25に相当)を下側と称し、その反対側(図7等のシェル2の上面21に相当)を上側と称する。またFPC7が挿入されるコネクタ1の嵌合部又は開口部27(図8参照)がある側を前面側と称し、その反対側(シェル2の第1の接地端子22がある側)を背面側と称する。
【0018】
図6に示す第2のFGパス93は、コンタクトの配列方向にみたときにFPC7の両面を少なくとも部分的に囲繞し又は取り巻くように形成される少なくとも1つ(図示例では3つ)のFGパスである。そのために、シェル2は、FPC7に導通接続されるように構成された第1の接点部材23及び第2の接点部材24(第1の実施形態では上側接点部材23及び下側接点部材24)を有する。具体的には、シェル2の上側接点部材23は、シェル2の上面21の前面側端部に接続され、該前面側端部からシェル2の内部に向けて延び、シェル2内に挿入されたFPC7の表面に形成された導電パターン71に導通接続されるようになっている。一方シェル2の下側接点部材24は、シェル2の下面25の前面側端部に設けられ、該前面側端部からシェル2の内部に向けてFPC7の下側空洞32内(すなわち導電パターン71が形成されたFPCの面とは反対側の面の近傍)をFPC7の挿入方向に延び、スライダ6の挿入部61の先端近傍で折り返されてFPC7の導電パターン71に導通接続されるようになっており、全体として略U字形状を呈する。このような構成によれば、図6に示すように、金属シェル2の上面21から、シェル2の上側接点部材23を通ってFPC7に流れ、さらにFPC7から下側接点部材24を通って、シェル2の下面側に設けられた表面実装型端子等の第2の接地端子26を経由して概略図示した本体基板8に至る第2のFGパス93が形成される。
【0019】
なお上側接点部材23及び下側接点部材24は、FPC7の導電パターン71を介さずに、互いに直接接続されてもよい。その場合は、いずれかの接点部材が導電パターン71の近傍を通るときに導電パターン71に当接してもよいし、しなくてもよい。
【0020】
第2のFGパス93において、上側接点部材23及び下側接点部材24は協働して、FPC7の両面を取り巻くFGパスを構成する。FGパスの機能は本来、電流の流れる帰路を確保するというよりは、系(コネクタ)全体を基準のグラウンドに接地するためのものであるが、本願発明に係るコネクタにおける第2のFGパスは、その機能を維持しつつFPCの両面も実質的に接地することができ、FPCが「浮遊」した状態を回避することができる。またFPC両面は、可能な限り最短のパス長で実質的に接地できる。さらにコネクタの嵌合口(開口部27)が、その狭幅方向(図8では上下方向)に電磁遮蔽的に区分される。具体的には各接点部材が、コネクタ前面側からみたときに、開口部27の狭幅方向に延びて開口部を電磁遮蔽的に区分する境界として機能する。このような構成により、FPCの下側空洞からのノイズ放射が抑制され、耐ノイズ性の高いコネクタが提供される。なおここでいう下側空洞とは、一般にはコネクタ内でFPCの下面に隣接する空間を言うが、図6に示す本実施形態のようにFPC7がスライダ6の挿入部61に支持されている場合には挿入部61の下面63に隣接する空間32を指すものとする。
【0021】
上述の接地端子22、上側接点部材23及び下側接点部材24は、金属板の打ち抜き及び折り曲げ等の板金加工により、金属シェル2に一体的に形成されることが、製造コスト等の観点から有利である。或いは上側接点部材23及び下側接点部材24は、絶縁ボディ3に導電体として形成することもできる。例えば、絶縁ボディ3をモールド成形する際に、絶縁ボディ3にメッキ処理を施して上側接点部材23及び下側接点部材24と同等の機能を有する導電体を形成することができる。
【0022】
本実施形態では、図8に示すようにシェル2の前面側に開口部27が形成されており、開口部27に挿入されたスライダ6の挿入部61と絶縁ボディ3との間に下側空洞32が画定され(図6参照)、これがノイズを放射し又は外部からのノイズ放射を受ける原因となり得る。しかし、該下側空洞32に連通する開口部27の下側部分27aは、第2のFGパスを形成する下側接点部材24によって、(図示例では4つに)電磁遮蔽的に区分されるので、誘導電流の影響の低減が図られる。このように本実施形態では、下側接点部材24が下側開口部27aの区分機能も兼ねており、別途開口部を区分するための部材を設ける必要がない。
【0023】
同様に、図6に示すようにスライダ挿入部61の上面側に配置されたFPC7と絶縁ボディ3との間にも空洞(上側空洞)33が形成されるが、該上側空洞33の影響は上側接点部材23によって低減される。すなわち、上側空洞33に連通する開口部27の上側部分27bは、第2のFGパスを形成する上接点部材23によって、(図示例では4つに)電磁遮蔽的に区分されているので、誘導電流の影響の低減が図られる。このように本実施形態では、上側接点部材23が上側開口部27bの区分機能も兼ねており、別途開口部を区分する部材を設ける必要がない。
【0024】
図9は、上述の開口部の区分をより明確に説明する図である。例えば図9(b)に示すように、従来のコネクタ1′では、FPC7′より上方の上側開口部27b′については実質的な区分がなされているものもあるが、下側開口部27a′は何ら区分されておらず大きな開口面積を有しており、FPCがいわゆる浮遊状態となって、ノイズの放射又は外部からのノイズ放射を受ける要因となっていた。これに対し本願発明では、図9(a)に示すように、FPC7の両側すなわち開口部27a、27bの双方が、FGパスを構成する接点部材23、24によって電磁遮蔽的に区分される。詳細には、各開口部は方向271に沿う長辺及び方向272に沿う短辺を有し、接点部材23、24は各開口部の短辺方向(狭幅方向)272に概ね沿って延びて開口部27a、27bを電磁遮蔽的に区分する。このような構成により、開口面積の大きい開口部が排除され、コネクタの耐ノイズ性が高められる。
【0025】
図5のコンタクトがグラウンドコンタクト5である場合は、信号パス91と同様のグラウンドパスが形成される。すなわち、グラウンドパスはグラウンドコンタクト5の端子部53から上側のアーム部51を通り、アーム部51に当接しているFPC7の導電パターン71に流れる。ここでいうグラウンドパスは、上述のコンタクトグラウンドパスである。一方図5を用いて上述したグラウンドパスは、フレームグラウンドパスである。
【0026】
図10は、本発明の第2の実施形態に係るコネクタ101の斜視図であり、図11はコネクタ101を図10とは異なる角度からみた斜視図である。第1の実施形態に係るコネクタ1は、FPC7の挿入方向が本体基板8に平行であるので、コンタクト4、5から本体基板8に至る経路が一定の角度(例えば概ね直角)に曲げられる必要があり、いわゆるライトアングル型のコネクタである。これに対しコネクタ101はいわゆるストレート型のコネクタであり、FPC(図示せず)が挿入される開口部127が上側に開口しているので、本体基板108に対して垂直な方向に挿入でき、コンタクトから本体基板に至る経路に角度を持たせる必要がないものである。
【0027】
コネクタ101は、金属等の導電性材料からなるシェル102と、絶縁性樹脂等の絶縁性材料からなり、シェル102内に配置された絶縁ボディ103と、金属等の導電性材料からなり、絶縁ボディ103に列状に支持された複数の信号コンタクト104及び少なくとも1つの接地コンタクト(グラウンドコンタクト)105と、シェル102に挿入可能に構成された略平板状のスライダ106とを有する。
【0028】
第2の実施形態に係るコネクタ101は、FPCの挿入方向が異なることによる構造上の差異以外は、上述の第1の実施形態と同様の構成を有することができる。すなわち、コネクタ101のシェル102は、本体基板108にコネクタ101を実装するための少なくとも1つ(図示例では4つ)の部材(図示例ではタブ)121を、FPCが挿入される開口部127が形成された側とは反対側に有し、タブ121は半田付け等により本体基板108の所定位置に接続される。
【0029】
シェル102は、上述の第1の接点部材23及び第2の接点部材24と同等の機能を有する第1の接点部材123及び第2の接点部材124を有する。またシェル2は、第1の接点部材123が設けられているシェル2の第1の面125に、本体基板108に導通接続される表面実装型端子等の接地端子126を有し、また第2の接点部材124が設けられているシェル2の第2の面128に、本体基板108に導通接続される表面実装型端子等の接地端子129を有する。
【0030】
なお上述の実施形態では、コネクタに挿入されるプリント配線基板をフレキシブルタイプのプリント配線基板(FPC)として説明したが、該プリント配線基板として実質剛体のリジッドタイプのものを使用することも可能である。すなわち本願発明に係るコネクタは、フレキシブルタイプ及びリジッドタイプのいずれのプリント配線基板にも対応するものである。
【符号の説明】
【0031】
1 コネクタ
2 シェル
23 上側接点部材
24 下側接点部材
27 開口部
3 絶縁ボディ
32 下側空洞
33 上側空洞
4 信号コンタクト
5 グラウンドコンタクト
6 ZIFスライダ
7 FPC
8 本体基板
91 信号パス、シグナルグラウンドパス
92 第1のフレームグラウンドパス
93 第2のフレームグラウンドパス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性のシェルと、
絶縁性材料からなり、前記シェル内に配置された絶縁性ボディと、
前記絶縁性ボディに列状に支持された複数の導電性のコンタクトと、を有する、プリント配線基板に対応するコネクタであって、
前記シェルは、該シェル内に挿入され前記複数のコンタクトの少なくとも1つと導通接続されたプリント配線基板の両面を少なくとも部分的に取り巻く少なくとも1つのフレーム接地回路を形成する接点部材を有し、該接点部材は、プリント配線基板が挿入される前記シェルの開口部を該開口部の狭幅方向に電磁遮蔽的に区分するように構成される、プリント配線基板に対応するコネクタ。
【請求項2】
前記シェルは、
前記シェルの第1の面側から延びて前記プリント配線基板の導電パターンに導通接続するように構成された第1の接点部材と、
前記シェルの第2の面側から延びて前記プリント配線基板の前記導電パターンが形成された面とは反対側の面の近傍を通って、前記導電パターンに導通接続するように構成された第2の接点部材とを有する、請求項1に記載のプリント配線基板に対応するコネクタ。
【請求項3】
コンタクトグランドパスをさらに有する、請求項1又は2に記載のプリント配線基板に対応するコネクタ。
【請求項4】
ライトアングル型コネクタである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線基板に対応するコネクタ。
【請求項5】
ストレート型コネクタである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線基板に対応するコネクタ。
【請求項1】
導電性のシェルと、
絶縁性材料からなり、前記シェル内に配置された絶縁性ボディと、
前記絶縁性ボディに列状に支持された複数の導電性のコンタクトと、を有する、プリント配線基板に対応するコネクタであって、
前記シェルは、該シェル内に挿入され前記複数のコンタクトの少なくとも1つと導通接続されたプリント配線基板の両面を少なくとも部分的に取り巻く少なくとも1つのフレーム接地回路を形成する接点部材を有し、該接点部材は、プリント配線基板が挿入される前記シェルの開口部を該開口部の狭幅方向に電磁遮蔽的に区分するように構成される、プリント配線基板に対応するコネクタ。
【請求項2】
前記シェルは、
前記シェルの第1の面側から延びて前記プリント配線基板の導電パターンに導通接続するように構成された第1の接点部材と、
前記シェルの第2の面側から延びて前記プリント配線基板の前記導電パターンが形成された面とは反対側の面の近傍を通って、前記導電パターンに導通接続するように構成された第2の接点部材とを有する、請求項1に記載のプリント配線基板に対応するコネクタ。
【請求項3】
コンタクトグランドパスをさらに有する、請求項1又は2に記載のプリント配線基板に対応するコネクタ。
【請求項4】
ライトアングル型コネクタである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線基板に対応するコネクタ。
【請求項5】
ストレート型コネクタである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線基板に対応するコネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−150848(P2011−150848A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−10166(P2010−10166)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
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