説明

シール蒸気流を制御するリークオフライン用のバルブを備えたタービンシステム

【課題】シール蒸気流を制御するリークオフライン用のバルブを備えたタービンシステムを提供する。
【解決手段】本タービンシステム(100)は、第1のタービン(110)のリークパッキン(106)からのリークオフライン(104)に結合されたバルブ(102)を含み、バルブ(102)は、多くの負荷状態にわたって第2のタービン(116)に対する一定の自続シール圧力を維持するのに使用する第1の蒸気流(112)を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、総括的には蒸気タービン技術に関し、より具体的には、リークオフラインに結合されてタービンに対する一定の自続シール圧力を維持するのに使用する蒸気流を制御するバルブを有するタービン蒸気シールシステムに関する。また、関連する方法も提供する。
【背景技術】
【0002】
シャフトパッキンは、タービンシェル又は排出フードと大気との間でタービンロータ又はシャフトのシールを行なうために必要となる。正常タービン運転時には、端部パッキンは、2つの別個のグループつまり圧力パッキンと真空パッキンとに分けることができる。圧力パッキンは一般的に、蒸気がタービン室内に吹出すのを防止する。高圧及び中圧タービン端部パッキンは一般的に、圧力パッキンとして知られている。真空パッキンは一般的に、復水器内への空気の漏洩をシールする。低圧タービン端部パッキンは、真空パッキンとして知られている。公知の蒸気シールシステムは主として、圧力パッキンから漏洩(リーク)する蒸気を利用して真空パッキンをシールするのに役立てることによってこれらの問題に対処している。
【0003】
現在の蒸気シールシステムは、単一設定ポイント準最適設計のものになっている。例えば、それらの設計では、約70%のセルフシール負荷ポイント(「SSLP」)を有する未燃焼保証負荷を備えている。蒸気タービンが「セルフシール」になった時、そのセルフシールと言う用語は一般的に、圧力パッキンシール蒸気流(量)が真空パッキンを加圧しかつシールするのに十分である状態を意味する。しかしながら、追加燃焼のようなより高負荷状態では、蒸気シールヘッダに流れる圧力パッキン蒸気流(量)は増加するが、真空パッキン要件は変化せずに、SSLPが約30%ほどの低いものとなるようにすることができる。従って、圧力パッキンから蒸気シールシステムに流入する付加的蒸気は、如何なる仕事も取出さないで蒸気シールダンプバルブを使用して復水器に放出することができる。同様に、低負荷運転時には、圧力パッキンシール蒸気流(量)は設計ポイントから大きく減少させることができるが、真空パッキンシール蒸気流量要件は、ここでもまた変化しないものとなる可能性がある。そのような状況では、蒸気シールシステムは十分なものとなることができず、また大幅な性能損失を伴うスロットル蒸気からの余分な流量を必要とする可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7461544号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様は、蒸気タービンシステムを提供し、本蒸気タービンシステムは、中圧(IP)タービン及び低圧(LP)タービンに作動結合された高圧(HP)タービンと、HPタービンのシールパッキンからのシール蒸気ライン内の第1の蒸気流を使用してLPタービンに対する一定の自続シール圧力を維持する蒸気シールヘッダと、HPタービンのリークパッキンをIPタービンに結合したリークオフラインと、リークオフラインに結合されて蒸気シールヘッダへの第1の蒸気流を制御するバルブとを含む。
【0006】
本開示の第2の態様は、タービンシステムを運転する方法を提供し、本方法は、中圧(IP)タービン及び低圧(LP)タービンに作動結合された高圧(HP)タービン並びにHPタービンのリークパッキンをIPタービンに結合したリークオフラインを設けるステップと、リークオフラインに結合されてLPタービンをシールするのに使用する第1の蒸気流を制御するバルブを全負荷でない運転時に制御するステップによって該LPタービンに対する一定の自続シール圧力を維持するステップとを含む。
【0007】
本開示の第3の態様は、タービンシステムを提供し、本タービンシステムは、第1のタービンのリークパッキンからのリークオフラインに結合されたバルブを含み、このバルブは、第2のタービンに対する一定の自続シール圧力を維持するのに使用する第1の蒸気流を制御する。
【0008】
本開示の例示した態様は、本明細書に記載した問題点及び/又は論じていないその他の問題点を解決するように設計されている。
【0009】
本開示のこれらの及びその他の特徴は、本開示の様々な実施形態を示す添付図面と関連させてなした本開示の様々な態様の以下の詳細な説明から一層容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態による蒸気タービンシステムの概略図。
【図2】本発明の他の実施形態による蒸気タービンシステムの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の図面は正確な縮尺でないことに留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様のみを示すことを意図しており、従って本開示の技術的範囲を限定するものとして考えるべきではない。図面では、同じ参照符号付けが、図面間で同様の要素を表している。
【0012】
前述したように、本開示は、リークオフラインに結合されてタービンに対する一定の自続シール圧力を維持するのに使用する蒸気流を制御するバルブを有するタービンシステムを提供する。
【0013】
図1及び図2を参照すると、本発明によるタービンシステム100の実施形態の概略図を示している。蒸気タービンシステム100は、第1のタービン110のリークパッキン106からのリークオフライン104に結合されたバルブ102(図1)、202(図2)を含む。両方の実施形態では、バルブ102、202は、第2のタービン116のシールパッキン114にする一定の自続シール圧力Psを維持するのに使用するシール蒸気ライン113内の第1の蒸気流112を制御する。図1では、バルブ102は、リークオフライン104内に配置したスロットルバルブとして構成され、また図2では、バルブ202は、例えばリークオフライン104及びシール蒸気ライン113を連結したコネクタライン218内において該ライン104及び113間に配置したダイバータ(分流)バルブを含む。1つの実施形態では、バルブ102(図1)は、一般的に回転ギヤ運転時におけるロールオフを防止するのに使用する従来型のリークオフリエントリ停止バルブを両方の目的を果たすことができるようなスロットルバルブ構成に改造することによって実施することができる。シール蒸気ライン113は、第1のタービン110のシールパッキン115から本明細書に説明した蒸気シールヘッダ(SSH)132に延びる。
【0014】
図示するように、第1のタービン110は、中圧(IP)タービンの形態になった第3のタービン120に結合された高圧(HP)タービンを含み、また第2のタービン116は、低圧(LP)タービンを含む。タービン110、116、120は、共通シャフト121を共有することができるが、このことは、必ずしも必要なことではない。(シャフト121上の矢印は、空気又は蒸気流の方向を示していることに注目されたい。)リークパッキン106からのリークオフライン104は、第3のタービン120に第2の蒸気流122を送給するものとして示している。しかしながら、当業者には分かるように、リークオフライン104は、別のタービンに連結することを必ずしも必要としない。つまり、第2の蒸気流122は、その他の目的のために使用することができる。従来型の遮断バルブ130は、リークオフライン104内に設けて該ラインを閉鎖及び/又は流出させるようにすることができる。
【0015】
第1の蒸気流112は、該蒸気流を第2のタービン116のシールパッキン114に送給する蒸気シールヘッダ(SSH)132によって一定の圧力に調整することができる。1つの実施形態では、SSH132は、約0.13メガパスカル(MPa)(約18.7psia)の圧力を維持する。しかしながら、異なるタービン及びシールパッキンは、異なるシール圧力を必要とするようにすることができる。
【0016】
制御装置140を使用して、例えばシステム負荷状態に基づいてバルブ102、202の自動制御を行なうことができる。制御装置140は、あらゆる現在公知である又は今後開発される工業用制御機構を含むことができ、また別個のユニットとして又は大型制御システムの一部として含まれるようにすることができる。制御装置140は、例えばシールパッキン115における圧力送信機又は蒸気シールヘッダおける圧力送信機などのあらゆる必要なセンサに結合して適切な負荷状態を得ることができ、またバルブ102、202を制御するのに欠くことができないあらゆる必要な制御論理を含むことができる。
【0017】
次に蒸気タービンシステム100を運転する方法を説明する。運転中に、例えばHPタービン110のシールパッキン115に結合されたシール蒸気ライン113からの第1の蒸気流112を使用して、LPタービン116に対する一定の自続シール圧力Psが維持される。
【0018】
部分負荷状態時つまり全負荷でない運転時には、第1の蒸気流112は、リークオフライン104に結合したバルブ102、202を使用して制御される。(あらゆる遮断バルブ130は全開になっている。)この「制御するステップ」は、第1の蒸気流112、例えばその圧力、ボリュームなどを変化させることができる様々な方法で行なうことができる。例えば少なくともタービン110、120などの全負荷状態時に、制御装置140は、バルブ102、202がリークオフライン104を通してIPタービン120又は該IPタービン120が結合された他の構造体に第2の蒸気流122のほぼ全てを送給するようにさせる。その結果、最大負荷状態時には、第1の蒸気流112が影響を受けることはない。しかしながら、制御装置140は、より高負荷状態時ではないより低負荷状態時に、つまり部分負荷状態時により多くの流量をシール蒸気ライン113に送給する。
【0019】
図1の実施形態では、制御装置140は、リークオフライン104内に配置されたバルブ102を絞り制御して、IPタービン120への該リークオフライン内の第2の蒸気流122を制限し、それによって圧力P2を増大させる。その結果、より多くの蒸気流量が、高圧力P2によってシールパッキン115を通して第1の蒸気流112に送給される。増大した第1の蒸気流112は、SSH132に供給するのに使用されて、他の供給源からの付加的な蒸気を必要とせずにLPタービン116上におけるLPパッキン114のシール流量要件を維持して、他の供給源からシール蒸気を引入れる必要性を排除する。
【0020】
図2の実施形態では、制御装置140は、バルブ202が例えばコネクタライン218を介して第2の蒸気流122の一部分をリークオフライン104から第1の蒸気流112に分流するようにさせる。その結果、より多くの蒸気流量が、第1の蒸気流112に送給される。ここでも同様に、増大した第1の蒸気流112は、SSH132に供給するのに使用されて、他の供給源からの付加的な蒸気を必要とせずにLPタービン116上におけるLPパッキン114のシール流量要件を維持して、他の供給源からシール蒸気を引入れる必要性を排除する。
【0021】
いずれの実施形態でも、シール蒸気ライン113、バルブ102、202、SSH132などは、全負荷状態に合わせてかつ第1の蒸気流112の約10%又はそれ以下を未使用にするのを可能にするように設計される(例えば、それらを可能にするような構造にされ、寸法にされ或いは他の構成にされる)。つまり、システム100は、該システムのセルフシール負荷ポイント(SSLP)が多くの負荷状態にわたって90%よりも大きくなるような構造にされて、SSLP132に送給された蒸気の90%が復水器150に放出されるのではなく使用されることを示している。しかしながら、従来型のシステムとは対照的に、システム100は、全ての負荷運転状態の間に約90%のSSLPを維持することができる。つまり、大量の有用な蒸気を復水器に送給することによって未使用状態で浪費又は放出することになる従来型のシステムとは対照的に、約90%のSSLPを維持して、仕事を産生するより効率的な蒸気の使用を得ることができる。
【0022】
その運転を示すために、異なる負荷状態におけるシステム100と比較した従来型のシステムのデータを提示する。
【0023】
全負荷状態:末端顧客要求によって定まる全負荷状態(つまり、未燃焼ケース、複合サイクルプラントのケースにおける最大ダクト燃焼、化石燃料及び原子力における定格負荷ポイント)は、例えばガスタービン(図示せず)からの排出エネルギーを使用して、蒸気ボイラ内で燃焼する燃料又は熱発生蒸気発生器(HRSG)で蒸気を発生させて全負荷でシステム100を運転することを含むことができる。このケースでは、リークオフライン104内に蒸気流122の絞り又は分流が全く存在しないので、リークパッキン106における圧力P2は、IPタービン120における圧力P1にほぼ等しい。これらの負荷状態の場合には、1つの従来型のシステムは約30%のSSLPを有し、つまりそのことは、SSH132に送給された第1の蒸気流112の70%が、LPパッキン114をシールするために必要とされないので、復水器150又はあらゆるその他のエネルギーシンクに放出されることを意味する。これと対照的に、システム100は、リークオフライン104内の第2の蒸気流122を絞り制御又は分流させないでこの全負荷状態において約90%のSSLPを有するように設計される。その結果、システム100は、全蒸気性能が一層重要である全負荷状態において極めてより効率的かつ高出力である。1つの例示的な全負荷状態について説明してきたが、本発明の教示は如何なる特定の全負荷状態にも限定されるものではなくまた様々な寸法システムの全負荷状態は変化させることができることを理解されたい。
【0024】
中間負荷状態:1つの例示的な中間負荷状態(非全負荷)は、蒸気ボイラ又はHRSG内で付加的な燃料を使用しないで部分負荷ガスタービン排出エネルギーのみを使用してほぼ中間負荷でシステム100を運転することを含むことができる。このケースでは、1つの従来型のシステムは、約60〜70%のSSLPを送給することができ、つまりそのことは、SSH132に送給された第1の蒸気流112の30〜40%が、LPパッキン114をシールするために必要とされないので、復水器150に放出されることを意味する。これと対照的に、第2の蒸気流122の幾らかの量をシール蒸気流112に送給するようにバルブ102、202を設定した場合には、システム100を使用して、約90%のSSLPを得ることができる。つまり、最大負荷状態から負荷が低下した場合には、シール蒸気ライン113からSSH132に流れる蒸気流量が減少し、従ってシール蒸気ライン113に対してより多くの蒸気を必要とする。通常は、この状況に適応するために、より多くの蒸気を他の供給源から発生させなければならないことになる。しかしながら、図1の実施形態に関するシステム100では、バルブ102を絞り制御して、IPタービン120における圧力P1に比較してシールパッキン115の上流圧力P2を増大させる。シールパッキン114の圧力PsはSSH132によって一定に維持されかつ上流圧力P2はリークオフライン104の絞り制御を使用することによって増大されるので、シールパッキン115及びシール蒸気ライン113を通って流れる蒸気流量は、増加することになる。図2の実施形態では、バルブ202を使用して第2の蒸気流122の一部分を分流させることにより、シール蒸気ライン113への蒸気流量の同じ増加が得られる。いずれのケースでも、SSH132への蒸気流量の増加は、所望のSSLPを維持するのに役立つ。
【0025】
最低負荷状態:最低負荷レベル(例えば、最低基準圧力)は、回転シャフト121の回転を保つためには回転ギヤ出力を与えなければならないポイントの直ぐ上の負荷レベルを含むことができる。このケースでは、1つの従来型のシステムは、約100%以上のSSLPを送給することができ、つまりそのことは、シール蒸気流112がLPパッキン114をシールするのには十分でなくかつ付加的な蒸気が主蒸気源から又は補助始動ボイラのようなあらゆるその他の外部供給源から取入れられることを意味する。これと対照的に、第2の蒸気流122の幾らかの量をシール蒸気流112に送給するようにバルブ102、202を設定した場合には、システム100を使用して、約90%以上のSSLPを得ることができる。つまり、中間負荷状態から負荷が低下した場合には、シール蒸気ライン113からSSH132に流れる流量が減少し続け、従ってシール蒸気ライン113に対してより多くの蒸気を必要とする。通常は、この状況に適応するために、より多くの蒸気を他の供給源から発生させなければならないことになる。しかしながら、図1の実施形態に関するシステム100では、バルブ102をさらに絞り制御して、IPタービン120における圧力P1に比較してシールパッキン115の上流圧力P2をさらに増大させる。シールパッキン114の圧力PsはSSH132によって一定に維持されかつ上流圧力P2はリークオフライン104の絞り制御を使用することによって増大されるので、シールパッキン114及びシール蒸気ライン113を通って流れる蒸気流量は、増加することになる。図2の実施形態では、バルブ202を使用して第2の蒸気流122のより大きな部分を分流させることにより、シール蒸気ライン113への蒸気流量の同じ増加が得られる。いずれのケースでも、第1の蒸気流112及びSSH132への蒸気流量の増加は、所望のSSLPを維持するのに役立つ。
【0026】
上記のシステム及び方法の幾つかの実施形態の実施で実現することができる利点は、全ての負荷状態範囲にわたって約90%又はそれ以上のSSLPを維持することである。加えて、本システム100ではまた、SSH132においてより少量の蒸気を放出することによって例えば約0.1%(最大負荷状態)〜約0.04%(可能最低負荷状態)の範囲にある熱消費率の向上が得られる。さらに、本システム100を使用することにより、例えば約0.1%(最大負荷)〜約0.03%(可能最低負荷)の発電量の向上もまた可能になる。本システム100はまた、従来型のシステムで必要であるほど大型の復水器及び関連する構造体を必要としない。
【0027】
前述の図面は、本開示の幾つかの実施形態による関連する処理方法の幾つかを示している。このことに関して、図面のフロー図内における各線図又はブロックは、説明した方法の実施形態に関連するプロセスを表している。幾つかの別の実施形態では、線図又はブロックに示した作用は、図に示した順序以外で行なうことができ、或いは実際には、関連する作用に応じて同時に又は逆の順序で実行することができることに注目されたい。また、プロセスを表現する付加的なブロックを加えることができることは、当業者には分かるであろう。
【0028】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用する場合に、数詞を付していない表現は、文脈がそうでないことを明確に示していない限り、複数の形態もまた含むことを意図している。さらに、本明細書で使用する場合の「含む」及び/又は「含んでいる」という用語は、記述した特徴、回数、ステップ、操作、要素及び/又は構成部品の存在を特定するが、1以上のその他の特徴、回数、ステップ、操作、要素、構成部品及び/或いはそれらの群の存在又は付加を排除するものではないことを理解されたい。
【0029】
特許請求の範囲における全ての手段又はステッププラス機能要素の対応する構造、材料、作用及びその均等物は、特に特許請求したような他の特許請求した要素と組合せて機能を実行するあらゆる構造、材料又作用を含むことを意図している。本開示の記載は例示及び説明の目的で示してきたが、本開示を開示の形態のみを包含するものとすること或いはその形態に限定することを意図するものではない。本開示の技術的範囲及び技術思想から逸脱せずに多くの修正及び変更を行えることは、当業者には明らかであろう。本実施形態は、本開示の原理及び実施可能な用途を最も良く説明するようにまた意図した特定の用途に適するような様々な修正を含む様々な実施形態の開示を当業者が理解するのを可能にするように、選択しかつ説明してきた。
【符号の説明】
【0030】
100 タービンシステム
102 バルブ
202 バルブ
104 リークオフライン
106 リークパッキン
110 第1のタービン
112 第1の蒸気流
113 シール蒸気ライン
114 パッキン
116 第2のタービン
218 コネクタライン
115 シールパッキン
132 蒸気シールヘッダ(SSH)
120 第3のタービン
121 シャフト
122 第2の蒸気流
130 従来型の遮断バルブ
140 制御装置
150 復水器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気タービンシステム(100)であって、
中圧(IP)タービン(116)及び低圧(LP)タービン(120)に作動結合された高圧(HP)タービン(110)と、
前記HPタービン(110)のシールパッキン(115)からのシール蒸気ライン(113)内の第1の蒸気流(112)を使用して前記LPタービン(120)に対する一定の自続シール圧力を維持する蒸気シールヘッダ(132)と、
前記HPタービン(110)のリークパッキン(106)を前記IPタービン(116)に結合したリークオフライン(104)と、
前記リークオフライン(104)に結合されて前記蒸気シールヘッダ(132)への前記第1の蒸気流(112)を制御するバルブ(102)と、を含む、
蒸気タービンシステム(100)。
【請求項2】
前記バルブ(102)が、前記リークオフライン(104)内に配置されたスロットルバルブを含み、
前記スロットルバルブが、前記リークオフライン(104)を通る前記IPタービン(116)への第2の蒸気流(122)を制限することによって前記第1の蒸気流(112)を制御する、
請求項1記載の蒸気タービンシステム(100)。
【請求項3】
前記バルブ(102)が、前記リークオフライン(104)及びシール蒸気ライン(113)間に配置されたダイバータバルブ(202)を含み、
前記ダイバータバルブ(202)が、第2の蒸気流(122)の一部分を前記リークオフライン(104)から分流させることによって前記第1の蒸気流(112)を制御する、
請求項1記載の蒸気タービンシステム(100)。
【請求項4】
前記第1の蒸気流(112)の約10%又はそれ以下が、該タービンシステム(100)の全負荷状態時に使用されない、請求項1記載の蒸気タービンシステム(100)。
【請求項5】
前記バルブ(102)が、前記IPタービン(116)の高負荷状態時よりも該IPタービン(116)の低負荷状態時に前記シール蒸気ライン(113)により多くの蒸気流(112)を送給する、請求項1記載の蒸気タービンシステム(100)。
【請求項6】
前記リークオフライン(104)が、遮断バルブ(130)をさらに含む、請求項1記載の蒸気タービンシステム(100)。
【請求項7】
該タービンシステム(100)の全負荷状態時に前記第1の蒸気流(112)の約90%以上を使用するように前記バルブ(102)の作動を制御する制御装置(140)をさらに含む、請求項1記載の蒸気タービンシステム(100)。
【請求項8】
タービンシステム(100)を運転する方法であって、
中圧(IP)タービン(116)及び低圧(LP)タービン(120)に作動結合された高圧(HP)タービン(110)並びに前記HPタービン(110)のリークパッキン(106)を前記IPタービン(116)に結合したリークオフライン(104)を設けるステップと、
前記リークオフライン(104)に結合されて前記LPタービン(120)をシールするのに使用する第1の蒸気流(112)を制御するバルブ(102)を全負荷でない運転時に制御するステップによって該LPタービン(120)に対する一定の自続シール圧力を維持するステップと、を含む、
方法。
【請求項9】
前記制御するステップが、前記リークオフライン(104)内に配置された前記バルブ(102)をスロットル制御して、該リークオフライン(104)内の第2の蒸気流(122)を制限しかつ前記第1の蒸気流(112)を増加させるステップを含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記制御するステップが、ダイバータバルブ(202)を使用して第2の蒸気流(122)の一部分を前記リークオフライン(104)から前記第1の蒸気流(112)に分流させるステップを含む、請求項8記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−179496(P2011−179496A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−37748(P2011−37748)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】