説明

ジャイロセンサ振動体

【課題】 構造が簡素で高精度の実用性の高い振動ジャイロセンサ振動体の提供を目的として、その駆動部と検出部をそれぞれ別の振動体に設け、これを接合或いは一体加工して構成する新しい考案を行うこと。
【解決手段】 弾性材料より成る実質的な真直ぐな板状棒を主体とし、該棒は駆動部と検出部に分離されて機能する様に配置・構成する。すなわち、駆動部は主にその長手方向の縦振動で励振され、検出部は屈曲振動(面垂直横振動も含む)で動作する様にした複合振動体として構成する。ここに両部の振動体は主に圧電的に動作することを考慮しているが、原理的に静電的、磁気的に動作させても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動ジャイロセンサにおいて、回転角速度に比例した電気的信号を出力するセンサ振動体に関する。
【背景技術】
【0002】
振動ジャイロセンサは、小型で簡便であり、消費電力も少ないため、運動の計測や姿勢制御用のセンサとして、車両やロボットあるいはカメラ等小型の携帯用電子機器に至るまで広く用いられている。角速度センサとして使用される振動体には種々の形式のものが提案され、小型化、感度や精度の向上、検出方向の多軸化、等の性能を競っている。棒の1次屈曲振動を用いたものがまず実用化されたが、次第に圧電性材料により成る音叉型振動体またはその変形と考えられる振動体を用いたものが次第に優勢となりつつある。しかし用途によっては、異なる長所を持つ他の形態のセンサ振動体が求められることがある。
【0003】
弾性体より成る棒(あるいは細長い板)の屈曲振動を利用したジャイロセンサ振動体の従来技術については、下記文献が例示される。
【0004】
【特許文献1】特開昭61−191916号公報
【特許文献2】実開昭59−40813号公報
【非特許文献1】日本音響学会誌56巻1号(2000)pp47〜55掲載「縦1次−屈曲2次の2重モード矩形板振動子を用いた圧電ジャイロ・センサ」富川義朗 後藤隆志 菅原澄夫
【0005】
上記特許文献1、2は棒の1次屈曲振動を利用したジャイロセンサ振動体であるから、これらをまとめて従来例1とし、上記非特許文献1は棒の2次屈曲振動を用いたジャイロセンサ振動体であるから、これを従来例2とすることにする。
【0006】
従来例1のジャイロセンサ振動体の概略を図16に示した。ここに(a)は全体の様子を示す図、(b)は主振動(励振駆動される基本振動)を示す斜視図、(c)は振動体が棒の長軸に平行な回転軸の回りに回転したとき現れるコリオリ力によって励起される検出振動(振幅は回転角速度に比例する)を示す斜視図である。1eは断面正方形の弾性体より成る棒状振動体、2cは長軸の振動姿態である。振動姿態は駆動、検出とも1次の屈曲振動であって、2個の節点(ノード)を有する。主振動の振動方向は垂直方向で、検出振動の振動方向は水平方向である。主振動は棒1cの上面に設けた圧電素子6aおよび下面に設けた圧電素子(図示せず)により励振され、検出振動による電圧は棒1cの側面に設けた圧電素子6bにより検出される。
【0007】
従来例2のジャイロセンサ振動体の要点を図17に示した。本センサ振動体は棒状振動体1aの長手方向の伸縮振動を主振動とし、振動体が棒1aの長軸に直交する方向の回転軸回りの回転運動によって現れるコリオリ力による、棒の2次屈曲振動を検出振動とする。図17の(a)は平面図、(b)は側面図(棒状振動体1aの厚み方向より見た)の概略構造並びに駆動振動姿態(モード)を表す。(c)は検出振動の振動姿態(モード)を表す。尚、(a)にはその電極配置も示される。駆動電極は6aで検出電極は7b、8bである。2つの検出電極7b、8bよりの電荷は差動検出される。
【0008】
図17において、1aは棒状振動体で、圧電セラミクス又は水晶より成り、細長い平板状をなす。同図(b)、(c)の両振動モードの共振周波数は、棒の辺比を適宜に選んで縮退関係にさせ、検出振幅が極力大きくなるようにしている。ジャイロセンサとしての動作は以下のとおりである。(a)の下部電極6bと裏面電極(図では省略)間に励振用電圧が印加され(b)の縦1次振動を励振しておく。ここで(a)に示すように回転角速度10が印加するとコリオリ力現象によって振動体1aには(c)の屈曲2次モードが誘起される。従って、(a)の表面の電極7b、8bには例えば+ΔV、−ΔVのコリオリ力現象成分すなわちジャイロセンサとしての信号電圧が発生する。この2つの信号電圧を差動的に検出すれば+2ΔVのジャイロセンサ信号が検出されることになり図17(a)はジャイロセンサとして動作する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来例1、2とも、センサ振動体は単純な形状(直方体)でよいので、高精度の加工ができ、それが高精度の検出動作につながるメリットがある。しかし次の課題がある。即ち、従来例1、2とも、駆動部と検出部の電極は同じ振動体に設定しなければならない宿命を負っている。このため、どうしても入出力間の電極間には静電容量が生じてしまう。従ってその静電容量を通しての入出力間結合が生じ、ジャイロセンサでは最も重要な信号零の状態(検出角速度が印加されない場合の入力から出力への漏れ信号無しの状態)が十分達成されない場合がみられた。また、材料の不均一さのために駆動振動方向が多少斜めになったりするとやはり検出側への漏れ信号が生ずる場合があった。これに加えて、従来例2ではジャイロセンサの構成原理となる入力角速度による振動体に生ずるコリオリ力が検出モードの励振に十分活用されない欠点を有していた。図18(a)、(b)、(c)、(d)はその様子を示したもので、(a)、(b)は振動体1aが縦1次振動していて角速度10が作用し、そのコリオリ力11が働く様子を示す。同図(c)はその発生するコリオリ力11を図示し、同図(d)は検出の屈曲2次振動モード2bを示す。従って、(c)、(d)の図からコリオリ力11は(d)のモード図の励振には有効には働いていないことが容易に理解できる。すなわち、屈曲2次振動変位2bには上下方向矢印で示す部分の変位方向の異なる部分があるからである。
【0010】
本発明の目的は、形状が単純で加工精度が出し易い棒状の振動体の長所を生かすと共に、上記漏れ振動やコリオリ力が有効に働かない欠点を克服し回転検出精度がより高く実用的なジャイロセンサ振動体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明のジャイロセンサ振動体は、以下の(1)〜(10)の特徴のいずれかを備える。
(1)弾性材料より成る実質的に真直な棒を主体とし、該棒はその長軸を含む第1の平面内において両端自由の1次の縦振動を圧電的に励振する駆動電極と、前記棒が前記長軸に垂直な回転軸の回りに回転するとき前記平面内に発生するコリオリ力によって励起されるモーメント(トルク)で別振動体に励振される振動を圧電的に検出する構造を備えていること。
(2)上記(1)に加えて、前記弾性材料は圧電性を有する材料であり、前記駆動電極および前記検出電極は前記棒の表面に形成された駆動電極膜と検出電極膜であること。
(3)上記(1)又は(2)に加えて、前記棒は他の弾性支持部材によって支持されていること。
(4)上記(3)には、前記棒が重心において他の弾性支持部材によって支持されることも含まれること。
(5)上記(4)に加えて、検出振動体の先端ならびに両端を他の弾性支持部材によって支持されていること。
(6)上記(1)、(2)に加えて、両端自由の縦1次振動体の片側面あるいは両側面に結合子を介して検出別振動体を接合した複合型の振動体構造とすること。
(7)上記(6)において、その複合体の垂直軸に印加される回転角速度を検出することを目的とした振動体であること。
(8)上記(7)に関して、垂直軸に印加される回転角速度に代わって、その水平軸に印加される回転角速度を検出することを目的とした振動体であること。
(9)上記(1)、(2)において縦1次振動でなく屈曲振動を励振された棒状形状でおきかえた振動体であること。
(10)上記(9)において上記(6)の支持方法を適用した振動体であること。
【発明の効果】
【0012】
本発明によって、以下の諸効果のうちの一つ以上を備えたジャイロセンサ振動体を提供することができた効果がある。即ち、駆動部と検出部を別々の振動体で構成し、検出のための回転速度が印加されない内は駆動振動体が振動していても、検出部振動体は振動しない構成が提案できた。特に、その駆動部振動体は縦1次モードで励振することを想定しており、圧電的駆動として最も容易で効果的な励振を採用した。また、その振動体構成は駆動部振動体上に検出部振動体を重ねたり、両者を平面的に一体化で構成してもよく、あるいは検出振動体は駆動部振動体の片側面、あるいは両側面に配置し結合子を介して接合する振動体としての構造を提示した。この様なジャイロセンサを新しい構造の振動体とすることにより、検出部の漏れ信号を極力抑圧して、結果的に高感度となるジャイロセンサの振動体を得ることが出来た。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
まず、最良の実施形態として実施例1を説明し、更にいくつかの観点で極めて良好であると判断される種々の実施例やその変形例について図面を援用して説明する。
【実施例1】
【0014】
図1(a)、(b)は本発明の基本的な実施例1の構造と動作を示す。(a)はその長さ方向に縦1次振動変位2aを有してする振動体1a、(b)は図示の様にその面に変位2bを持つ屈曲2次振動する振動体1bを示す。ここに黒丸16はモードの変位零の節点を示す。(c)はこれをジャイロセンサとして使用する振動体1cを示す。ここに(c)では振動体1a、1bは図示のようにたがいの中央部の接合部1dで連結されて構成することを、ここでは示している。振動体1a、1bにおいては、それぞれの長さ3aと3b、巾4aと4b、厚さ5aと5bはこの場合、同じ値ではない。また、それぞれは圧電体6b、7b、8b、9bで圧電的に励振されることを想定している。
【0015】
図1(c)のジャイロセンサとしての動作は次のとおりである。振動体1aには同図(a)の縦1次振動を励振しておく、この状態で(c)の垂直面に角速度10が印加されると、1aにはコリオリ力現象により、(a)の面内にモーメントが生じ、これによって1bには屈曲振動2bが励起され、それを圧電的に検出し、ジャイロセンサとしての機能を実現しようとするものである。
【0016】
上記現象を図2(a)、(b)で更に詳述する。これは振動体1a、1bを同じ圧電体で構成しただけのもので、基本的に図1(c)と同じである。即ち、図2(a)において、既述の図1(c)で示したように角速度10が働くと図2(b)に示すようなコリオリ力F11が働き、振動体1aにはモーメント(トルク)12が生ずることになる。このモーメント12が振動体1bにおいて、屈曲振動2bを励振し、それを圧電的に検出して角速度検出のジャイロセンサとするものである。
【0017】
図3(a)、(b)、(c)は図1(c)、図2と同じ動作原理のジャイロセンサがその支持部13も考慮した構成図である。ここに(d)では屈曲2次の振動モードは図示14のようになるが、本質的にモード図2bと同じである。
【0018】
同様に、図4は図3(d)を更に変形したもので、振動体1bの左側部の相当部をそぎおとし、屈曲2次の振動モードを自由‐固定の端条件で定まるモード15に変形されることを利用するジャイロセンサ振動体である。
【0019】
図5は上記図4を左右対称形に配置し更に連結部17で左右を連結したジャイロセンサ振動体である。
【0020】
図6も同原理によるジャイロセンサで、振動体1aを2個使用した場合にあたる。
【0021】
図7(a)は2個使用した振動体1aを図示のように直交配置し、検出部の振動1bも2個使用して図示のように直交配置し、振動体1aの一郡と振動体1b郡をたがいに45°となるように配置し、ジャイロセンサとしての検出電荷を大ならしめるようにした構成である。また、図7(b)は振動体1aならびに1bの各々3個を対称の放射状に配置した、同原理のジャイロセンサ振動体である。
【実施例2】
【0022】
図8は実施例1のすでに述べた各種構造のジャイロセンサと同原理ではあるが、明らかに構造のことなるジャイロセンサ振動体である。即ち、縦1次振動する振動体1aと屈曲2次振動の振動体1bは結合子部18で平行、平面的に結合されたジャイロセンサ振動体であることを特長としている。
【0023】
図8の動作は中央の振動体1aを縦1次振動で駆動しておき、検出の回転角速度10が印加されるのを待っているとする。角速度10が一旦印加されると図2(b)で示したコリオリ力が働き、その総合モーメント(トルク)12により図8の振動体1bは図示のような屈曲2次モード2bの振動状態となる。すなわち、総合モーメント(トルク)12が結合子18部を通して検出振動体1bに作用し、平面内の屈曲2次振動2bが励振される。即ち、この現象を利用して、振動体1bから信号を検出してジャイロセンサ機能を実現するものである。
【0024】
図9は図8の支持方法13の一例を適用した他のジャイロセンサ構成図である。
【実施例3】
【0025】
図10(a)、(b)、(c)、(d)は検出角速度10がこれまでのZ軸に印加されるのではなくて、図示の様にY軸に印加された場合に適用される別構成のジャイロセンサを対象とするものである。
【0026】
その動作は、図8、図9のそれと同じである。即ち、中央の振動体1aは縦1次振動の状態にしておく。この時Y軸に回転角速度10が印加されると、コリオリ力現象により同図(b)に示すようなコリオリ力F11が生じ中央部にY軸のまわりのモーメント(トルク)12が働く。従って、このモーメント(トルク)は結合子18を介して両側の別振動体1cに動作し、例えば同図(c)に示すような振動体1cの面垂直方向の2次の横振動2cを励振する。この振動を圧電的に検出すればジャイロセンサが実現できることになる。ここに、同図(a)、(c)における点線は横振動2cの節線19であり、+、−の符号はモード2cの上部への変位、下部への変位を示す。(d)は(a)の振動体1aを図示のように変形構成しても良いことを示す。
【0027】
図11(a)、(b)、(c)は図10と同じ原理のジャイロセンサの他の構成例で別振動体1cに4次の横振動2dを利用する場合である。(a)は全体の様子を示す図、(b)は支持部13を適用した場合、(c)はその振動体1cの両端を固定支持した構成のジャイロセンサ振動体である。
【0028】
図12は本実施例の他の構成例で、振動体2dには2次の横振動を利用しての、その支持13の具体的方法も考慮したジャイロセンサ振動体である。図13は振動体1aを更に変形した構成である。
【実施例4】
【0029】
図14、図15(a)、(b)は振動体1aを音さ形状にした場合である。検出は別振動体1bとして1aに結合された振動体部1bで他の実施例と同様に行われる。
【0030】
以上各実施例について述べたが、その振動体1a、1bなどの材料は、恒弾性金属、セラミックス、シリコンを基盤とし、圧電セラミックス、圧電膜、の圧電体と複合構成しても良く、圧電セラミックス単体あるいは、水晶、ランガサイトやタンタル酸リチウムなどの圧電単結晶体を用いても良い。更にその振動体の駆動・検出方法としては、圧電現象の適用だけでなく静電的現象、磁気的現象も適用される。当然、それらの組合わせの駆動・検出方法でも良い。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、漏れ信号の極く小さい高精度の実用的なジャイロセンサ振動体を提供するものであるから、産業上の利用可能性は高い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】 本発明の実施例1をしめす。(a)は駆動部の振動体、(b)は検出部の振動体、(c)はそれら別々の振動体を中央部で十字に接合されたジャイロセンサとしての振動体図である。
【図2】 図1(c)を同一材で一体加工したジャイロセンサ振動体、(a)はその平面図、(b)は駆動部振動体に生ずるコリオリ力Fとその合成モーメントで検出部振動体が励振されることを示す。
【図3】 本発明のジャイロセンサ振動体の支持方法を示す図。(a)はその重心での支持、(b)は中央部を平面的に細線支持する図、(c)は検出部の振動体の両端部を細線支持することを示す図、(d)は検出部の振動体の両端部を直接固定支持することを示す図である。
【図4】 実施励1の変形図、すなわち、図3(d)の左側一部を取り去った構成にあたる。
【図5】 実施励1の変形図、すなわち、図4を左側にも配置し、更に上部、下部を連結した構成。
【図6】 実施励1の変形図、すなわち、駆動部の振動体を2個とし、検出部振動体の左右の節部で接合したと考えられる構成。
【図7】 駆動部並びに検出部の振動体を放射状に対称配置した構成図。(a)はそれぞれ2個の場合、(b)は(自由―固定)を端条件とする振動様式による構成図。
【図8】 実施例2のジャイロセンサ振動体の一構成図。
【図9】 図8の支持方法の異なる構成図。
【図10】 実施例3の構成図。(a)はその構成の全体図、構造は図8と同じであるが、回転角速度の印加がY軸からなされた場合を検出するための構成図。(b)は中央の駆動振動体に生ずるコリオリ力Fを示す図。また、これによってその中央点に回転モーメントの形成される事を示す。(c)は(b)の回転モーメントが結合子18を通して検出振動体部に作用して、図示の屈曲振動(2次の横振動)を励振することを示す。尚(d)は振動体1aの他の変形例で質量22と弾性スプリング23とからなる構成体でも良い事を示す図。
【図11】 実施例3の別構成図、検出振動体に4次の横振動を励振して構成する場合の図。(a)はその全体を示す図、(b)はその支持法を示す図、(c)は他の支持方法の場合である。
【図12】 図11の構成の変形構成図、すなわち、検出振動体の両端部を支持する考案図。
【図13】 図12の構成の変形構成図、駆動振動体の共振周波数をより低く実現するための考案図。
【図14】 実施例4の一具体的構成図。
【図15】 実施例4の他の具体的構成図。(a)は検出振動体に両端固定の矩形板形状の屈曲2次振動を誘起させての考案、(b)は(a)の検出振動体を更に変形した構成。
【図16】 従来例1のジャイロセンサ振動体図で、圧電型の横振動1次モード利用の場合を示す。
【図17】 従来例2のジャイロセンサ振動体。圧電型の縦振動1次モード駆動・屈曲振動の2次モード検出を目的とした構成。
【図18】 図17(a)の縦振動1次モード励振によるコリオリ力が屈曲振動の2次モード検出に有効に作用しない事を示す図。即ち、(a)はジャイロセンサ振動体の概略図、(b)はその励振縦1次の振動モード図、(c)は縦振動1次モードにより励起されるコリオリ力Fの分布図、(d)はそのコリオリ力Fcが励振すると考えられる検出・屈曲2次モード図。
【符号の説明】
【0033】
1a 縦(1次)振動振動の駆動振動体
1b 屈曲振動の検出振動体
1c 接合した振動体
1d 接合部
1e 棒状振動体
2a 縦振動1次モード 2b 屈曲振動2次モード
2c 横振動2次モード 2d 横振動2次モードの検出振動体
2e 駆動振動体部への付加体の振動モード
2f 振動方向を示す矢印
3a 駆動振動体の長手方向の長さ
3b 検出振動体の長手方向の長さ
4a 駆動振動体の巾
4b 検出振動体の巾
5a 駆動振動体の素地板の厚さ
5b 検出振動体の素地板の厚さ
6a 駆動振動体の電極部も示す圧電材
6b 検出振動体の電極部をも示す圧電材
7b 検出振動体の電極部をも示す圧電材
8b 検出振動体の電極部をも示す圧電材
9b 検出振動体の電極部をも示す圧電材
10 印加回転角速度
11 コリオリ力Fc
12 コリオリ力Fc によって形成される回転モーメント(トルク)
13 支持部の表現
14 両端固定の検出振動体の屈曲モード(2次)
15 自由―固定端の検出振動体の屈曲モード(2次)
16 振動変位零の節点(ノード)部
17 2つの駆動振動体の連結部
18 駆動振動体と検出振動体を結びつける結合子
19 振動節線
20a 振動変位の正値を示す符号
20b 振動変位の負値を示す符号
21 駆動振動体の低周波化を実現するための付加体
22 駆動振動体1aをマスースプリングで構成した場合のマス部
23 駆動振動体1aをマスースプリングで構成した場合の弾性スプリング部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転角速度検出のジャイロセンサの振動体において駆動部と検出部が同じ振動体ではなく、それぞれ別振動体とおもわれる少なくとも1個以上の振動体が複合あるいは一体化されて構成される、ジャイロセンサ振動体。
【請求項2】
前記請求項1のジャイロセンサ振動体において、駆動部振動体の振動様式としては縦振動を、検出部振動体の駆動様式としてはその面内並びに面垂直の屈曲振動を利用して構成されるジャイロセンサ振動体。
【請求項3】
前記請求項1と請求項2のジャイロセンサ振動体において、駆動部振動体ならびに検出振動体の駆動・検出方法として、圧電方式、静電方式、磁気方式のいずれかあるいはそれらが組合されて適用されているジャイロセンサ振動体。
【請求項4】
前記請求項1〜3のジャイロセンサ振動体としては恒弾性金属、シリコン、セラミックス並びに圧電性の材料(圧電セラミックス、圧電膜、ランガサイト、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、水晶等)が単独であるいは複数複合されて構成されるジャイロセンサ振動体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−32482(P2010−32482A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215965(P2008−215965)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(591171057)
【Fターム(参考)】