説明

スイッチングデバイスの制御装置

【課題】スイッチングデバイスが過電流の状態ではないが、過電流からの保護に先立ち、スイッチングデバイスの遮断時のサージ電圧を抑制するようにする。
【解決手段】本発明は、電流センサ10と、コンパレータ501と、タイマラッチ502と、制御回路80と、トランジスタ95とを備える。電流センサ10は、スイッチングデバイスQ1の電流を検出し、これに応じた検出電圧ESを出力する。コンパレータ501は、検出電圧ESが基準電圧ER1以上のときに信号を出力する。タイマラッチ502は、その出力信号の継続時間が設定時間以上の場合に、サージ抑制検出信号S3を出力する。制御回路80は、そのサージ抑制検出信号S3を基に、スイッチングデバイスQ1をターンオフさせる駆動信号S12を、トランジスタ95に出力する。基準電圧ER1は、スイッチングデバイスQ1に流れる過電流検出時の基準電圧ER2よりも小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)などの電圧制御型のスイッチングデバイスの導通と遮断を制御するスイッチングデバイスの制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の制御装置としては、例えば、特許文献1(特開2008−141841号公報)に記載のものが知られている。
この従来装置は、スイッチングデバイスの導通と遮断を行う駆動回路と、スイッチングデバイスに流れる電流を検出する電流センサと、を備えている。
また、従来装置は、電流センサの検出電流を第1の基準値と比較し、その検出電流が第1の基準値以上の場合に、スイッチングデバイスが過電流である旨を示す過電流検出信号を出力する第1の比較回路を備えている。
【0003】
さらに、従来装置は、電流センサの検出電流を第2の基準値と比較し、その検出電流が第2の基準値以上の場合に、スイッチングデバイスを貫通する電流を検出した旨の貫通電流検出信号を出力する第2の比較回路を備えている。
さらにまた、従来装置は、第1の比較回路から出力される過電流検出信号の継続時間が第1の規定時間以上の場合、または第2の比較回路から出力される貫通電流検出信号の継続時間が第2の規定時間以上の場合に、スイッチングデバイスを遮断するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−141841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような構成からなる従来装置では、スイッチングデバイスに過電流あるいは貫通電流が流れる場合に、スイッチングデバイスを遮断することにより、スイッチングデバイスの電流遮断時に発生するサージ電圧を抑制できる。
しかし、従来装置では、スイッチングデバイスが過電流の状態ではないが、過電流からの保護に先立ち、スイッチングデバイスの電流遮断時のサージ電圧の抑制が必要な場合に、そのサージ電圧の抑制ができないという課題がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記の課題に着目し、スイッチングデバイスが過電流の状態ではないが、過電流からの保護に先立ち、スイッチングデバイスの電流遮断時のサージ電圧の抑制が必要な場合に、そのサージ電圧を抑制できるようにしたスイッチングデバイスの制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のように構成される。
すなわち、第1の発明は、スイッチングデバイスの導通と遮断を制御するスイッチングデバイスの制御装置において、前記スイッチングデバイスに流れる電流を検出する電流センサと、前記電流センサの検出電流を予め定めてある第1の基準値と比較し、前記検出電流が前記第1の基準値以上の場合にサージ抑制信号を出力する第1の比較回路と、前記第1の比較回路から前記サージ抑制信号が出力されたときに、前記スイッチングデバイスを遮断する第1の遮断回路と、を備え、前記第1の基準値は、前記スイッチングデバイスに流れる過電流を検出するために予め定めてある第2の基準値よりも小さくするようにした。
【0008】
第1の発明において、前記第1の基準値は、前記スイッチングデバイスの定格電流値と前記第2の基準値との間に設定するようにした。
第1の発明において、前記電流センサの検出電流を前記第2の基準値と比較し、前記検出電流が前記第2の基準値以上の場合に過電流検出信号を出力する第2の比較回路と、前記第1の比較回路から前記サージ抑制信号が出力され、かつ、前記第2の比較回路から前記過電流検出信号が出力されたときに、前記スイッチングデバイスを遮断する第2の遮断回路と、をさらに備えるようにした。
【0009】
第2の発明は、スイッチングデバイスの導通と遮断を制御するスイッチングデバイスの制御装置において、前記スイッチングデバイスに流れる電流を検出する電流センサと、前記電流センサの検出電流を予め定めてある基準値と比較し、前記検出電流が前記基準値以上の場合に検出信号を出力する比較回路と、前記比較回路から出力される前記検出信号の継続時間が第1の設定時間以上の場合に、サージ抑制信号を出力する第1の信号生成回路と、前記第1の信号生成回路から前記サージ抑制信号が出力されたときに、前記スイッチングデバイスを遮断する第1の遮断回路と、を備え、前記第1の設定時間は、前記スイッチングデバイスに流れる過電流を検出するために予め定めてある第2の設定時間に比べて短くするようにした。
【0010】
第2の発明において、前記比較回路から出力される前記検出信号の継続時間が前記第2の設定時間以上の場合に、過電流検出信号を出力する第2の信号生成回路と、前記第1の信号生成回路から前記サージ抑制信号が出力され、かつ、前記第2の信号生成回路から前記過電流検出信号が出力されたときに、前記スイッチングデバイスを遮断する第2の遮断回路と、をさらに備えるようにした。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、スイッチングデバイスが過電流の状態ではないが、過電流からの保護に先立ち、スイッチングデバイスの電流遮断時のサージ電圧の抑制が必要な場合に、そのサージ電圧を抑制できる。
また、本発明において、第1の遮断回路の遮断能力を、第2の遮断回路の遮断能力よりも大きく設定する場合には、第1の遮断回路の遮断時の電力消費を、第2の遮断回路の遮断時の電力消費に比べて軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のスイッチングデバイスの制御装置の第1実施形態の構成を示す図である。
【図2】第1実施形態の第1の動作例を説明する各部の波形図である。
【図3】第1実施形態の第2の動作例を説明する各部の波形図である。
【図4】本発明のスイッチングデバイスの制御装置の第2実施形態の構成を示す図である。
【図5】第2実施形態の第1の動作例を説明する各部の波形図である。
【図6】第2実施形態の第2の動作例を説明する各部の波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態の概要)
本発明のスイッチングデバイスの制御装置の第1実施形態は、例えば、モータを駆動するインバータなどに使用されるインテリジェントパワーモジュール(IPM)に適用されるものである。
この制御装置は、図1に示すように、入力端子1、出力端子2、アラーム出力端子3、リセット端子4、および電源電圧端子5を備え、出力端子2に接続されるスイッチングデバイスQ1の導通と遮断を制御する。また、この制御装置は、電源電圧端子5に供給される電源電圧VCCにより動作する。
【0014】
スイッチングデバイスQ1はIGBTなどからなり、その定格電流は例えば数10〔A〕〜数100〔A〕である。そして、この制御装置がインバータに適用される場合には、スイッチングデバイスQ1はインバータの構成素子の一部を構成する。
【0015】
(第1実施形態の構成)
次に、第1実施形態に係る制御装置の構成について、図1を参照して説明する。
この制御装置は、図1に示すように、電流センサ10と、温度センサ20と、貫通電流検出回路30と、過電流検出回路40と、サージ抑制検出回路50と、過熱検出回路60と、電位低下検出回路70と、制御回路80と、複数のトランジスタ91〜95と、アラーム生成回路100と、アラーム出力回路110と、を備えている。
【0016】
電流センサ10は、スイッチングデバイスQ1に流れる電流を検出し、この検出電流に応じた検出電圧ESを生成し、この生成された検出電圧ESを貫通電流検出回路30、過電流検出回路40、およびサージ抑制検出回路50にそれぞれ出力する。
温度センサ20は、スイッチングデバイスQ1の温度を検出し、この検出温度に応じた検出電圧を過熱検出回路60に出力する。
貫通電流検出回路30は、電流センサ10の検出電流に基づき、スイッチングデバイスQ1を貫通する電流(貫通電流)を検出し、貫通電流を検出したときには貫通電流検出信号S1を制御回路80とアラーム生成回路100にそれぞれ出力する。
【0017】
このため、貫通電流検出回路30は、コンパレータ301と、タイマラッチ302とを備えている。コンパレータ301は、電流センサ10の検出電圧ESを基準電圧ER3と比較し、検出電圧ESが基準電圧ER3以上のときに、ハイレベルの信号を出力する。タイマラッチ302は、コンパレータ301からハイレベルの信号が出力されたときに、その出力信号の継続時間を計数し、この計数時間が設定時間T1以上の場合に、貫通電流検出信号S1を制御回路80とアラーム生成回路100にそれぞれ出力する。
【0018】
過電流検出回路40は、電流センサ10の検出電流に基づき、スイッチングデバイスQ1の過電流を検出し、過電流を検出したときには過電流検出信号S2を制御回路80とアラーム生成回路100にそれぞれ出力する。
このため、過電流検出回路40は、コンパレータ401と、タイマラッチ402とを備えている。コンパレータ401は、電流センサ10の検出電圧ESを基準電圧ER2と比較し、検出電圧ESが基準電圧ER2以上のときに、ハイレベルの信号を出力する。タイマラッチ402は、コンパレータ401からハイレベルの信号が出力されたときに、その出力信号の継続時間を計数し、この計数時間が設定時間T2以上の場合に、過電流検出信号S2を制御回路80とアラーム生成回路100にそれぞれ出力する。
【0019】
サージ抑制検出回路50は、電流センサ10の検出電流に基づき、スイッチングデバイスQ1の電流遮断時に発生するサージ電圧の抑制が必要であると判定された場合に、サージ抑制検出信号S3を制御回路80に出力する。
このため、サージ抑制検出回路50は、コンパレータ501と、タイマラッチ502とを備えている。コンパレータ501は、電流センサ10の検出電圧ESを基準電圧ER1と比較し、検出電圧ESが基準電圧ER1以上のときに、ハイレベルの信号を出力する。タイマラッチ502は、コンパレータ501からハイレベルの信号が出力されたときに、その出力信号の継続時間を計数し、この計数時間が設定時間T2以上の場合に、サージ抑制検出信号S3を制御回路80に出力する。
【0020】
ここで、上記のコンパレータ301、401、501に設定される基準電圧ER3、ER2、ER1のそれぞれは、予め定められている。そして、基準電圧ER3、ER2、ER1は、次の(1)式の関係を満たすように設定されている。
ER3>ER2>ER1 ・・・(1)
【0021】
また、コンパレータ501が使用する基準電圧ER1は、スイッチングデバイスQ1の定格電流に対応して予め定めた電圧をERCとすると、次の(2)式の関係を満たすのが好ましい。
ER2>ER1>ERC ・・・(2)
【0022】
ここで、スイッチングデバイスQ1がIGBTである場合に、例えばIGBTの定格電流が300〔A〕とすると、過電流からの保護すべき電流は450〔A〕程度となる。このため、これらの各値に基づいて上記の基準電圧ER2、ER1、ERCをそれぞれ設定する。
さらに、タイマラッチ302の設定時間T1は、タイマラッチ402、502の設定時間T2に比べて短く設定されている。タイマラッチ302の設定時間T1は例えば2μSであり、タイマラッチ402、502の設定時間T2は例えば4μSである。
【0023】
過熱検出回路60は、出力端子2に接続されるスイッチングデバイスQ1が過熱状態にあるか否かを検出し、過熱状態を検出した場合には過熱検出信号S4をアラーム生成回路100に出力する。このため、過熱検出回路60は、コンパレータ601を備えている。コンパレータ601は、温度センサ20の検出電圧を基準電圧ER4と比較し、その検出電圧が基準電圧ER4以上のときに、過熱検出信号S4をアラーム生成回路100に出力する。
【0024】
電位低下検出回路70は、電源電圧端子5に供給される電源電圧VCCを検出し、この検出電圧が所定値以下の場合には電位低下信号S5を制御回路80に出力する。このため、電位低下検出回路70は、コンパレータ701を備えている。コンパレータ701は、電源電圧VCCを基準電圧ER5と比較し、検出電圧が基準電圧ER5以下のときに、電位低下信号S5を制御回路80に出力する。
【0025】
複数のトランジスタ91〜95のそれぞれは、制御回路80から出力される駆動信号により動作し、以下の機能を有する。また、複数のトランジスタ91〜95の各出力端子は、出力端子2に共通接続されている。
トランジスタ91は、P型のMOSトランジスタからなり、出力端子2に接続されるスイッチングデバイスQ1の通常のスイッチングのターンオン時に使用されるターンオン用のトランジスタとして機能する。
【0026】
トランジスタ92は、N型のMOSトランジスタからなり、スイッチングデバイスQ1の通常のスイッチングのターンオフ時に使用されるターンオフ用のトランジスタとして機能する。
トランジスタ93は、スイッチングデバイスQ1の通常のスイッチングオン時の誤動作を防止するために出力インピーダンスを低下させるために使用されるオフ保護用のトランジスタである。このトランジスタ93はN型のMOSトランジスタからなる。
【0027】
トランジスタ94は、スイッチングデバイスQ1を貫通電流または過電流から保護するものであって、スイッチングデバイスQ1の電流遮断時に、スイッチングデバイスQ1のゲートを緩やかに低下させるソフト遮断用のトランジスタとして機能する。
トランジスタ95は、スイッチングデバイスQ1が過電流の状態ではないが、スイッチングデバイスQ1の電流遮断時のサージ電圧を抑制するために、その遮断時に、スイッチングデバイスQ1のゲートを緩やかに低下させるソフト遮断用のトランジスタとして機能する。
【0028】
ここで、トランジスタ94、95は、上記のようにソフト遮断用のトランジスタとして機能するが、それらの遮断能力(駆動能力)の関係は以下のように設定されている。
すなわち、トランジスタ95の遮断能力は、トランジスタ94の遮断能力に対して大きくなるように設定されている。具体的には、トランジスタ95のトランジスタサイズが、トランジスタ94のトランジスタサイズに比べて大きくなるように設定されている。
【0029】
制御回路80は、入力端子1に供給される入力信号INに基づき、スイッチングデバイスQ1をターンオンさせる駆動信号S7と、スイッチングデバイスQ1をターンオフさせる駆動信号S8を出力する。
このため、スイッチングデバイスQ1のターンオン時には、駆動信号S7によりトランジスタ91のみがオンされ、電源電圧VccがスイッチングデバイスQ1のゲートに印加され、ゲートが充電される。また、スイッチングデバイスQ1のターンオフ時には、駆動信号S8によりターンオフ用トランジスタ92がオンされ、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を放電させる。
【0030】
また、制御回路80は、電位低下検出回路70から出力される電位低下信号S5に基づき、スイッチングデバイスQ1の保護のためにターンオフさせる場合には駆動信号S3を出力する。これにより、駆動信号S3はオフ保護用のトランジスタ63をオンさせ、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、スイッチングデバイスQ1を保護する。
【0031】
さらに、制御回路80は、貫通電流検出回路30から貫通電流検出信号S1が出力される場合には、スイッチングデバイスQ1をターンオフさせる駆動信号S11を生成し、トランジスタ94に出力する。これにより、駆動信号S11はソフト遮断用のトランジスタ94をオンさせ、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を徐々に放電させる。
【0032】
また、制御回路80は、サージ抑制検出回路50からサージ抑制検出信号S3のみが出力される場合には、スイッチングデバイスQ1をターンオフさせる駆動信号S12を生成し、トランジスタ95に出力する。これにより、駆動信号S12はソフト遮断用のトランジスタ95をオンさせ、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を徐々に放電させる。
【0033】
さらに、制御回路80は、サージ抑制検出回路50からサージ抑制検出信号S3が出力され、かつ、過電流検出回路40から過電流検出信号S2が出力される場合に、スイッチングデバイスQ1をターンオフさせる駆動信号S11を生成し、トランジスタ94に出力する。これにより、駆動信号S11はソフト遮断用のトランジスタ94をオンさせ、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を徐々に放電させる。
【0034】
アラーム生成回路100は、貫通電流検出回路30から貫通電流検出信号S1が出力され、過電流検出回路40から過電流検出信号S2が出力され、または過熱検出回路60から過熱検出信号S4が出力された場合に、アラーム信号を生成してアラーム送信回路110に出力する。アラーム生成回路100は、アラーム信号を生成して出力したときには、その旨を制御回路80に通知する。
アラーム出力回路110は、アラーム生成回路100からアラーム信号が出力されたときに、そのアラーム信号をアラーム出力端子3を介して外部に出力する。アラーム出力回路110から出力されるアラーム信号は、リセット端子4に入力されるリセット信号によりその出力を停止できる。
【0035】
(第1実施形態の動作)
次に、この第1実施形態の動作について、図面を参照して説明する。
この動作例では、第1実施形態の出力端子2にスイッチングデバイスQ1のゲートが接続され、スイッチングデバイスQ1は、コレクタに電源電圧VDDが印加され、エミッタが接地されているものとして説明する。
【0036】
(第1の動作例)
第1の動作例について、図1および図2を参照して説明する。
制御回路80は、入力端子1に入力される入力信号INに基づき、駆動信号S7、S8を生成して出力する。このため、制御回路80から駆動信号S7が出力されると、これによりトランジスタ91が動作し、スイッチングデバイスQ1がターンオンする。また、制御回路80から駆動信号S8が出力されると、これによりトランジスタ92が動作し、スイッチングデバイスQ1がターンオフする。
【0037】
このような動作により、図2に示す時刻t1以前には、スイッチングデバイスQ1のゲート電圧VGは図2(B)に示すようになる。また、スイッチングデバイスQ1のコレクタ−エミッタ間の電圧VCEとMOSトランジスタQ1のコレクタ電流ICは、図2(A)に示すようになる。さらに、電流センサ10から出力される検出電圧ESは、図2(C)に示すようになる。
【0038】
そして、図2(C)に示すように、時刻t1において、検出センサ10の検出電圧ESがコンパレータ501の基準電圧ER1以上になると、コンパレータ501はハイレベルの信号をタイマラッチ502に出力する。タイマラッチ502は、コンパレータ501からの出力信号の継続時間を計数し、時刻t3において、その計数時間が設定時間T2以上になると、サージ抑制検出信号S3を制御回路80に出力する。
【0039】
一方、図2(C)に示すように、時刻t2において、検出センサ10の検出電圧ESがコンパレータ401の基準電圧ER2以上になると、コンパレータ401はハイレベルの信号をタイマラッチ402に出力する。しかし、コンパレータ401の出力信号は、タイマラッチ402の設定時間T2以上にはならないので、タイマラッチ402から過電流検出信号S2は出力されない。このため、タイマラッチ402からアラーム生成回路100に過電流検出信号S2が出力されないので、アラーム出力回路110からはアラーム信号が出力されない(図2(D)参照)。
【0040】
このように、タイマラッチ502からサージ抑制検出信号S3だけが制御回路80に出力される場合には、制御回路80はそのサージ抑制検出信号S3に基づいて駆動信号S12を生成し、この駆動信号S12をトランジスタ95に出力する。これにより、トランジスタ95はオンし、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を徐々に放電させる。このため、過電流ではないが、過電流からの保護に先立ち、スイッチングデバイスQ1の電流遮断時のサージ電圧の抑制が必要な場合に、その抑制ができる。
【0041】
(第2の動作例)
第2の動作例について、図1および図3を参照して説明する。
図3(C)に示すように、時刻t1において、検出センサ10の検出電圧ESがコンパレータ501の基準電圧ER1以上になると、コンパレータ501はハイレベルの信号をタイマラッチ502に出力する。タイマラッチ502は、コンパレータ501からの出力信号の継続時間を計数し、時刻t3において、その計数時間が設定時間T2以上になると、サージ抑制検出信号S3を制御回路80に出力する。
【0042】
一方、時刻t2において、検出センサ10の検出電圧ESがコンパレータ401の基準電圧ER2以上になると、コンパレータ401はハイレベルの信号をタイマラッチ402に出力する。タイマラッチ402は、コンパレータ401からの出力信号の継続時間を計数し、時刻t4において、その計数時間が設定時間T2以上になると、過電流検出信号S2を制御回路80およびアラーム生成回路100に出力する。アラーム生成回路100は、図3(D)に示すように、アラーム信号を生成して出力する。
【0043】
このように、タイマラッチ502からのサージ抑制検出信号S3とタイマラッチ402からの過電流検出信号S2とが制御回路80出力される場合には、制御回路80はその両信号S2、S3に基づいて駆動信号S11を生成し、この駆動信号S11をトランジスタ94に出力する。これにより、トランジスタ94はオンし、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させ、ゲートの電荷を徐々に放電させる。このため、過電流によるスイッチングデバイスQ1の電流遮断時のサージ電圧が抑制される。
【0044】
(第1実施形態の効果)
以上のように、第1実施形態によれば、第1の動作例のように、スイッチングデバイスQ1が過電流の状態ではないが、過電流からの保護に先立ち、スイッチングデバイスQ1の電流遮断時のサージ電圧の抑制が必要な場合に、そのサージ電圧を効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、トランジスタ95がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断する遮断能力を、トランジスタ94の遮断能力の比べて大きくなるようにした。
【0045】
このため、過電流から保護するために、トランジスタ94がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断するときのスイッチングデバイスQ1のコレクタ−エミッタ間の電圧VCEおよびコレクタ電流ICの変化は図3(A)に示すようになる。一方、サージ電圧の抑制のために、トランジスタ95がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断するときのスイッチングデバイスQ1のコレクタ−エミッタ間の電圧VCEおよびコレクタ電流ICの変化は、図2(A)に示すようになり、それらの変化の勾配は図3(A)に比べて大きい。
したがって、第1実施形態によれば、トランジスタ95がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断する場合には、スイッチングデバイスQ1の過電流時に,トランジスタ94がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断する場合に比べて、遮断時の電力消費を軽減できる。
【0046】
(第1実施形態の変形例)
(1)第1の変形例
図1のサージ抑制検出回路50のコンパレータ501を、ウインドウコンパレータに置き換えるようにしても良い。
ウインドウコンパレータに置き換えた場合には、2つの基準電圧を有する。このため、一方の基準電圧をコンパレータ401の基準電圧ER2に設定し、他方の基準電圧をスイッチングデバイスQ1の定格電流に対応して予め定めた基準電圧ERCに設定する。また、基準電圧ER2、ERCは、ER2>ERCの関係を満たすものとする。
このような設定により、ウインドウコンパレータは、電流センサ10の検出電圧ESが、基準電圧ER2と基準電圧ERCとの間にある場合に、ハイレベルの信号を出することができる。そして、タイマラッチ502はその出力信号に基づいてサージ抑制検出信号S3を出力できる。
【0047】
(2)第2の変形例
図1のトランジスタ94、95に代えて、トランジスタ94に第1の抵抗を直列に接続し、トランジスタ95に第2の抵抗を直列に接続するようにしても良い。
この場合にも、トランジスタ95側の遮断能力をトランジスタ94の遮断能力に比べて大きくするが、この方法には以下の2つがある。
第1の方法は、トランジスタ94、95を同一のトランジスタサイズとし、第1の抵抗の抵抗値を第2の抵抗の抵抗値に比べて大きくする。
また、第2の方法は、第1と第2の抵抗の抵抗値を同じとし、トランジスタ95のサイズをトランジスタ94のサイズに比べて大きくする。
【0048】
(第2実施形態の構成)
次に、第2実施形態に係る制御装置の構成について、図4を参照して説明する。
この制御装置は、図4に示すように、電流センサ10と、温度センサ20と、貫通電流検出回路30と、電流検出回路120と、過熱検出回路60と、電位低下検出回路70と、制御回路80Aと、複数のトランジスタ91〜95と、アラーム生成回路100Aと、アラーム出力回路110と、を備えている。
【0049】
第2実施形態に係る制御装置は、図1に示す制御装置の構成を基本にし、図1に示す過電流検出回路40およびサージ抑制検出回路50を、図4に示す電流検出回路120に置き換え、かつ、図1に示す制御回路80およびアラーム生成回路100を、図4に示す制御回路80Aおよびアラーム生成回路100Aに置き換えたものである。
【0050】
このため、第2実施形態では、第1実施形態の同一の構成要素には同一符号を付して、その説明はできるだけ省略する。
電流検出回路120は、電流センサ10の検出電流に基づき、スイッチングデバイスQ1の過電流を検出し、過電流を検出したときには過電流検出信号S2を制御回路80Aとアラーム生成回路100Aにそれぞれ出力する。
【0051】
また、電流検出回路120は、電流センサ10の検出電流に基づき、スイッチングデバイスQ1が過電流の状態ではないが、スイッチングデバイスQ1の遮断時に発生するサージ電圧の抑制が必要であると判定された場合に、サージ抑制検出信号S3を制御回路80Aに出力する。
このため、電流検出回路120は、図4に示すように、コンパレータ1201と、タイマラッチ1202と、タイマラッチ1203とを備えている。
【0052】
コンパレータ1201は、電流センサ10の検出電圧ESを基準電圧ER2と比較し、検出電圧ESが基準電圧ER2以上のときに、ハイレベルの信号を出力する。
タイマラッチ1202は、コンパレータ1201からハイレベルの信号が出力されたときに、その出力信号の継続時間を計数し、この計数時間が予め定めてある設定時間T6以上の場合に、過電流検出信号S2を制御回路80とアラーム生成回路100にそれぞれ出力する。
【0053】
タイマラッチ1203は、コンパレータ1201からハイレベルの信号が出力されたときに、その出力信号の継続時間を計数し、この計数時間が予め定めてある設定時間T5以上の場合に、サージ抑制検出信号S3を制御回路80に出力する。
ここで、タイマラッチ1203の設定時間T5は、タイマラッチ1202の設定時間T6に比べて短く設定されている。
【0054】
制御回路80Aは、貫通電流検出回路30から貫通電流検出信号S1が出力されると、スイッチングデバイスQ1をターンオフさせる駆動信号S11を、トランジスタ94に出力する。これにより、駆動信号S11はソフト遮断用のトランジスタ94をオンさせ、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を徐々に放電させる。
【0055】
制御回路80Aは、電流検出回路120からサージ抑制検出信号S3だけが出力される場合には、サージ抑制検出信号S3に基づいて、スイッチングデバイスQ1をターンオフさせる駆動信号S12を、トランジスタ95に出力する。これにより、駆動信号S12はソフト遮断用のトランジスタ95をオンさせ、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を徐々に放電させる。
【0056】
また、制御回路80Aは、電流検出回路120からサージ抑制検出信号S3と過電流検出信号S2が出力される場合に、この両信号S2、S3に基づいて、スイッチングデバイスQ1をターンオフさせる駆動信号S11を、トランジスタ94に出力する。これにより、駆動信号S11はソフト遮断用のトランジスタ95をオンさせ、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を徐々に放電させる。
【0057】
アラーム生成回路100Aは、貫通電流検出回路から貫通電流検出信号S1が出力され、電流検出回路120から過電流検出信号S2が出力され、または過熱検出回路60から過熱検出信号S4が出力された場合に、アラーム信号を生成してアラーム送信回路110に出力する。アラーム生成回路100Aは、アラーム信号を生成して出力したときには、その旨を制御回路80Aに通知する。
【0058】
(第2実施形態の動作)
次に、この第2実施形態の動作について、図面を参照して説明する。
(第1の動作例)
第1の動作例について、図4および図5を参照して説明する。
制御回路80Aは、入力端子1に入力される入力信号INに基づき、駆動信号S7、S8を生成して出力する。このため、制御回路80Aから駆動信号S7が出力されると、これによりトランジスタ91が動作し、スイッチングデバイスQ1がターンオンする。また、制御回路80Aから駆動信号S8が出力されると、これによりトランジスタ92が動作し、スイッチングデバイスQ1がターンオフする。
【0059】
このような動作により、図5に示す時刻t1以前には、スイッチングデバイスQ1のゲート電圧VGは図5(B)に示すようになる。また、スイッチングデバイスQ1のコレクタ−エミッタ間の電圧VCEとMOSトランジスタQ1のコレクタ電流ICは、図5(A)に示すようになる。さらに、電流センサ10から出力される検出電圧ESは、図5(C)に示すようになる。
【0060】
そして、図5(C)に示すように、時刻t1において、検出センサ10の検出電圧ESがコンパレータ1201の基準電圧ER2以上になると、コンパレータ1201はハイレベルの信号をタイマラッチ1202、1203にそれぞれ出力する。
タイマラッチ1203は、コンパレータ1201からの出力信号の継続時間を計数し、時刻t2において、この計数時間が設定時間T5以上になると、サージ抑制検出信号S3を制御回路80Aに出力する。
【0061】
一方、タイマラッチ1202は、コンパレータ1201からの出力信号の継続時間を計数する。しかし、時刻t2の経過後、検出センサ10の検出電圧ESが一時的にコンパレータ1201の基準電圧ER2を下回るので、コンパレータ1201からのハイレベルの信号の出力が停止する。
この停止により、タイマラッチ1202はリセットされ、コンパレータ1201からの出力信号の継続時間が設定時間T6以上にはならず、タイマラッチ1202から過電流検出信号S2は出力されない。このため、タイマラッチ1202からアラーム生成回路100Aに過電流検出信号S2が出力されないので、アラーム出力回路110からはアラーム信号が出力されない(図5(D)参照)。
【0062】
このように、タイマラッチ1203からサージ抑制検出信号S3だけが制御回路80Aから出力される場合には、制御回路80Aはそのサージ抑制検出信号S3に基づいて駆動信号S12を生成し、この駆動信号S12をトランジスタ95に出力する。これにより、トランジスタ95がオンし、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を徐々に放電させる。このため、過電流ではないが、スイッチングデバイスQ1の電流遮断時のサージ電圧の抑制が必要な場合に、その抑制ができる。
【0063】
(第2の動作例)
第2の動作例について、図4および図6を参照して説明する。
図6(C)に示すように、時刻t1において、検出センサ10の検出電圧ESが、時刻t1においてコンパレータ1201の基準電圧ER2以上になると、コンパレータ1201はハイレベルの信号をタイマラッチ1202、1203にそれぞれ出力する。
タイマラッチ1203は、コンパレータ1201からの出力信号の継続時間を計数し、時刻t2において、この計数時間が設定時間T5以上になると、サージ抑制検出信号S3を制御回路80Aに出力する。
【0064】
一方、タイマラッチ1202は、コンパレータ1201からの出力信号の継続時間を計数し、時刻t3において、この計数時間が設定時間T6以上になると、過電流検出信号S2を制御回路80Aに出力する。
このように、タイマラッチ1203からのサージ抑制検出信号S3とタイマラッチ1202からの過電流検出信号S2が制御回路80Aに出力される場合には、制御回路80Aはその両信号S2、S3に基づいて駆動信号S11を生成し、この駆動信号S11をトランジスタ94に出力する。これにより、トランジスタ94がオンし、スイッチングデバイスQ1のゲートをグランドに接続させて、ゲートの電荷を徐々に放電させる。このため、過電流によるスイッチングデバイスQ1の電流遮断時のサージ電圧が抑制される。
【0065】
(第2実施形態の効果)
以上のように、第2実施形態によれば、第1の動作例のように、スイッチングデバイスQ1が過電流の状態ではないが、過電流からの保護に先立ち、スイッチングデバイスQ1の電流遮断時のサージ電圧の抑制が必要な場合に、そのサージ電圧を効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、トランジスタ95がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断する遮断能力を、トランジスタ94の遮断能力の比べて大きくなるようにした。
【0066】
このため、過電流から保護するために、トランジスタ94がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断するときのスイッチングデバイスQ1のコレクタ−エミッタ間の電圧VCEおよびコレクタ電流ICの変化は図6(A)に示すようになる。一方、サージ電圧の抑制のために、トランジスタ95がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断するときのスイッチングデバイスQ1のコレクタ−エミッタ間の電圧VCEおよびコレクタ電流ICの変化は、図5(A)に示すようになり、それらの変化の勾配は図6(A)に比べて大きい。
したがって、第2実施形態によれば、トランジスタ95がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断する場合には、トランジスタ94がスイッチングデバイスQ1をソフト遮断する場合に比べて、遮断時の電力消費を軽減できる。
【符号の説明】
【0067】
Q1…スイッチングデバイス、1…入力端子、2…出力端子、10…電流センサ、20…温度センサ、30…貫通電流検出回路、40…過電流検出回路、50…サージ抑制検出回路、60…過熱検出回路、70…電位低下検出回路、80、80A…制御回路、91〜95…トランジスタ、100、100A…アラーム生成回路、1100アラーム出力回路、301、401、501、1201…コンパレータ、302、402、502、1202、1203…タイマラッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチングデバイスの導通と遮断を制御するスイッチングデバイスの制御装置において、
前記スイッチングデバイスに流れる電流を検出する電流センサと、
前記電流センサの検出電流を予め定めてある第1の基準値と比較し、前記検出電流が前記第1の基準値以上の場合にサージ抑制信号を出力する第1の比較回路と、
前記第1の比較回路から前記サージ抑制信号が出力されたときに、前記スイッチングデバイスを遮断する第1の遮断回路と、を備え、
前記第1の基準値は、前記スイッチングデバイスに流れる過電流を検出するために予め定めてある第2の基準値よりも小さくするようにしたことを特徴とするスイッチングデバイスの制御装置。
【請求項2】
前記第1の基準値は、前記スイッチングデバイスの定格電流値と前記第2の基準値との間に設定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のスイッチングデバイスの制御装置。
【請求項3】
前記電流センサの検出電流を前記第2の基準値と比較し、前記検出電流が前記第2の基準値以上の場合に過電流検出信号を出力する第2の比較回路と、
前記第1の比較回路から前記サージ抑制信号が出力され、かつ、前記第2の比較回路から前記過電流検出信号が出力されたときに、前記スイッチングデバイスを遮断する第2の遮断回路と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチングデバイスの制御装置。
【請求項4】
前記第2の比較回路から前記過電流検出信号が出力されたときに、アラーム信号を出力することを特徴とする請求項3に記載のスイッチングデバイスの制御装置。
【請求項5】
スイッチングデバイスの導通と遮断を制御するスイッチングデバイスの制御装置において、
前記スイッチングデバイスに流れる電流を検出する電流センサと、
前記電流センサの検出電流を予め定めてある基準値と比較し、前記検出電流が前記基準値以上の場合に検出信号を出力する比較回路と、
前記比較回路から出力される前記検出信号の継続時間が第1の設定時間以上の場合に、サージ抑制信号を出力する第1の信号生成回路と、
前記第1の信号生成回路から前記サージ抑制信号が出力されたときに、前記スイッチングデバイスを遮断する第1の遮断回路と、を備え、
前記第1の設定時間は、前記スイッチングデバイスに流れる過電流を検出するために予め定めてある第2の設定時間に比べて短くするようにしたことを特徴とするスイッチングデバイスの制御装置。
【請求項6】
前記比較回路から出力される前記検出信号の継続時間が前記第2の設定時間以上の場合に、過電流検出信号を出力する第2の信号生成回路と、
前記第1の信号生成回路から前記サージ抑制信号が出力され、かつ、前記第2の信号生成回路から前記過電流検出信号が出力されたときに、前記スイッチングデバイスを遮断する第2の遮断回路と、
をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のスイッチングデバイスの制御装置。
【請求項7】
前記第2の信号生成回路から前記過電流検出信号が出力されたときに、アラーム信号を出力することを特徴とする請求項6に記載のスイッチングデバイスの制御装置。
【請求項8】
前記第1の遮断回路の遮断能力は、前記第2の遮断回路の遮断能力よりも大きく設定するようにしたことを特徴とする請求項3、請求項4、請求項6、または請求項7に記載のスイッチングデバイスの制御装置。
【請求項9】
前記第1の遮断回路は、
前記第1の信号生成回路から出力される前記サージ抑制信号に基づいて生成される第1の駆動信号によりオンし、当該オンにより前記スイッチングデバイスのゲート端子の電荷を引く抜く第1のトランジスタを備え、
前記第2の遮断回路は、
前記第1の信号生成回路から出力される前記サージ抑制信号および前記第2の信号生成回路から出力される前記過電流検出信号に基づいて生成される第2の駆動信号によりオンし、当該オンにより前記スイッチングデバイスのゲート端子の電荷を引く抜く第2のトランジスタを備え、
前記第1のトランジスタの駆動能力は、前記第2のトランジシタの駆動能力よりも大きく設定するようにしたこと特徴とする請求項8に記載のスイッチングデバイスの制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−90449(P2013−90449A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228900(P2011−228900)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】