説明

スパイラル形式の精留塔

【課題】 油精製工業における油生成物の分離のためスパイラル形式の精留塔を提供する。
【解決手段】 スパイラル形式の精留塔は、塔本体(8)を有し、この塔本体(8)は、3つのセクションに分けられている。下部は、ジエットパターンセクションであり、中間部は、フイラーセクションであり、上部は、フロートバルブセクションである。ジエットフインが、精留される気体をスパイラル状に移動するように、配設されている。精留塔は、分離、脱色、並びに脱臭のための複合機能の部品と一体化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパイラル形式の精留塔に関し、特に、油生成物の分離のための油精製工業で使用される装置に関する。
【背景技術】
【0002】
主として2つの形式の従来技術の精留塔、即ち、プレート塔とフイラー塔とがある。これら従来技術の精留塔は、油生成物を分離するだけの単純な機能のみを有し、異常な色素や有臭成分のある油生成物に含まれた不純物を特別な脱色並びに脱臭方法や装置で除去しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このことは、廃プラスチックや廃ゴムが生成物を精製するために利用されるときには、特別な問題となっている。このような油生成物を精製するために、複雑な装置や多大の資本が必要となるために、生産コストが比較的高くなる。実際問題として、今日まで従来技術の塔では純化された油生成物を生産することができない。
【0004】
本発明の目的は、多機能の油生成物の成分分離と、かつ油生成物内の不純物の除去とを果たす、スパイラル形式の精留塔を提供することにより、従来技術の欠点を克服することである。更に、塔の構造が簡単で、製造並びにメンテナンスが容易である。そして、この塔は、特に、廃プラスチックや廃ゴムを利用して精製工業において、高品質の生成物を生産することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、スパイラル形式の精留塔を提供し、この塔本体は、3つの部分を有しており、下部は、ジエットパターンセクションであり、中間部は、フイラーセクションであり、上部は、フロートバルブセクションである。
【0006】
少なくとも1つのジエットプレートトレイ3が、ジエットパターンセクションに固定されている。このトレイの好ましい数は、本発明では5つである。各ジエットプレートトレイ3は、複数のホールと、複数のジエットフイン31とを有するボードである。これらジエットフイン31は、ボードの表面に固定されている。各ジエットフイン31は、ボードの表面に対して傾斜されており、フインの一端部は、ボードの表面に固定され、また、フインの他端部は、ボードから離れて上方に向いている。フインとボードとの間の角度は、20ないし60度であり、22.5ないし36度が本発明では好ましい。同じトレイに固定されている複数のフインに関しては、フインとボードとの間の全ての角度は、ほぼ同じである。しかし、異なるトレイに固定されているフインに関しては、フインとボードとの間の角度は、下側のレベルのトレイから上側のレベルのトレイに向かって徐々に大きくなさている。これらトレイ間での角度の増加は、同じでも異なっていても良い。
【0007】
前記ジエットプレートトレイの段は、適当に選択されることができる。トレイの数は、特定の必要性に応じて決定され、1ないし5のレベルのトレイが、本発明では好ましい。複数段のジエットプレートトレイ3は、以下のようにして、塔本体に固定されている。固定される上側の各トレイは、次の下側のトレイ3に対して最大360度の範囲での角度で、時計方向もしくは反時計方向に回動される。隣接した2つのトレイ3間の角度は、20ないし60度である。良好な吸収効果(absorption effect)を得るために、コークス吸収層がジエットプレートトレイ3の上に形成されることができる。
【0008】
前記フロートバルブセクションのフロートバルブトレイ6は、トレイ壁と、球フロートバルブ27と、オーバフロー堰11とを有している。このオーバフロー堰11は、フロートバルブトレイ6の2つの端部に設置されている。全体のフロートバルブトレイ6は、4つの領域に、即ち、トレイ6の中心領域に設定されているフロートバルブ領域と、トレイ6の一側に設定されている液体受け領域28と、トレイ6の他側に設定されている液体減退(declining)領域30と、フロートバルブ領域の2つの端部に設定されているバブル(bubbling)領域29とに分けられている。前記球フロートバルブ27は、フロートバルブ領域内で三角形の形態で均一に分布されている。
【0009】
本発明に従えば多段フロートバルブトレイ6である。多段フロートバルブトレイ6の好ましい数は、9つである。このうち8つのトレイ6が、フイラー15の上側に配置されており、1つのトレイ6が、フイラー15の下側に配置されている。前記フイラーセクションは、フイラー15と、このフイラー15の上側と下側とに夫々配設されているフロートバルブトレイ6とを有している。このフイラー15は、金属ボールリング(metal pall ring)、ワイヤーネット、金属ネット波形パターン、並びに金属穴あけ波形パターンの何れかのような1つの規則性のあるフイラー(regular filler)で形成されている。
【0010】
従来技術と比較して、本発明は、以下のような特徴がある。
ジエットパターンセクションは、下部に配置されている。そして、フインとボードの表面との間の角度は、最下位のトレイから最上位のトレイに向かって20ないし60度の角度範囲で徐々に大きくなっている。また、ジエットプレートトレイは、多段形態で配設されている。固定される各上側のトレイ3は、直下のトレイ3に対して最大360度の角度回動されている。そして、隣接した2つのトレイ3間の角度は、20ないし60度の範囲である。このために、気体のイパイラル動が発生される。塔本体内の気体流の移動時間と距離とは、良好な吸収効果を生じさせるように長くされている。また、フイラーセクションは、塔の中間部に設定されている。このフイラーは、気体中に含まれている不純物の更なるろ過を果たす。
【0011】
フロートバルブセクションは、上部に設定されている。このフロートバルブセクションのフロートバルブトレイのフロートバルブは、三角形の形態で配設されている。多数のフロートバルブは、気体と液体とを均一に分布させて、広い接触面積により、良好な精留効果を与える。気体は、ジエットパターンセクションから出て、最下位のフロートバルブにより吸収ろ過のためにフイラーセクションに入り、そして、更なるろ過と精留とのために上側のフロートバルブセクションに入る。更に、気体は、急速冷却器(quench cooler)21が配設されている塔の頂部へと上昇し続ける。この急速冷却器21は、塔の頂部に戻る気体と塔本体の上部に上昇する気体との間で対流を生じさせる。このことは、生成物の品質を改良し、生産性を高め、生成物を純化させることができ、かつ、廃重油の発生を減少させることができる。このスパイラル形式の精留塔は、以下のような効果を有している。気相の媒体は、塔本体内をスパイラル状に動くので、移動時間が長くなり、良好な蒸留効果を奏させることができる。また、本発明のスパイラル形式の精留塔は、分離、脱色、並びに脱臭のための複合機能の部品と一体化する。そして、構造が簡単で、生産、メンテナンスが容易である。また、資本が節約可能で、運転コストが低く、生成物の品質が高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1ないし図8は、本発明の実施の形態を示し、スパイラル形式の精留塔の入口1(a)にクラッキングケトルが接続される。
【0013】
本発明は、以下に添付図面を参照して説明される。
【0014】
図1ないし図8に示されるように、スパイラル形式の精留塔は、3つのセクションに分けられている。下部にあるジエットパターンセクションは、好ましくは5段のジエットプレートトレイ3を有している。各ジエットプレートトレイ3は、複数のジエットフイン31を有するボードである。これらジエットフイン31は、ボードの表面に固定されている。各ジエットフイン31は、ボードの表面に対して傾斜されており、フインの一端部は、ボードの表面に固定され、また、フインの他端部は、ボードから離れて上方に向いている。フインとボードとの間の角度は、20ないし60度であり、22.5ないし36度が本発明では好ましい。同じトレイに固定されている複数のフインに関しては、フインとボードとの間の全ての角度は、ほぼ同じである。しかし、異なるトレイに固定されているフインに関しては、フインとボードとの間の角度は、下側のレベルのトレイから上側のレベルのトレイに向かって徐々に大きくなさている。これらトレイ間での角度の増加は、同じでも異なっていても良い。
【0015】
固定される各上側のトレイ3は、直下のトレイ3に対して20ないし60度の角度だけ回動されており、最上レベルのトレイでは360度に達している。スパイラル形状の気体チャンネルが、第1のレベル(段)から第5のレベル(段)に渡って形成されており、これに沿って気体流は、スパイラル状に回転しながら上昇する。この回転の角度と、フインとボードとの間の角度と、塔の高さと、2つのトレイ間の間隔とは、特定の必要性に基づいて選定されることができる。良好な吸収効果を得るためには、コークス吸収層がジエットプレートトレイ上に重ねられることができる。100mmの厚さのコークス吸収層が、本発明では好ましい。ジエットプレートトレイ3は、塔本体8の下部に配設されており、主として吸収ろ過の機能を果たす。即ち、重い成分は、ジエットフインにより吸収される。温度が連続して上昇しているときに、重い成分は、ゆっくりと落下して、塔内で連続して蒸留される。そして、生成された気体は、スパイラル状に上昇し、この気体中の不純物は、トレイの各レベルにあるコークス吸収層により吸収される。この気体の移動時間と移動距離とは、長くされて、良好な吸収効果が得られる。
【0016】
フイラーセクションは、中間部に配設され、フイラー層を有している。フロートバルブトレイ6は、このフイラー15の上側と下側とに夫々配設されている。このフイラー15は、金属ボールリング、ワイヤーネット、金属ネット波形パターン、並びに金属穴あけ波形パターンの何れかのような規則性のあるフイラーの1つで形成されている。25x25mmの金属ボールリングが、本発明では好ましい。中間部に配設されたこのフイラーは、ろ過のための機能を奏し、気体内の不純物のろ過を果たす。
【0017】
フロートバルブセクションは、塔の上部に配設されている。このフロートバルブセクションのフロートバルブトレイ6は、トレイ壁と、球フロートバルブ27と、オーバフロー堰11とを有している。このオーバフロー堰11は、フロートバルブトレイ6の2つの端部に設置されている。全体のフロートバルブトレイ6は、4つの領域に、即ち、トレイ6の中心領域に設定されているフロートバルブ領域と、トレイ6の一側に設定されている液体受け領域28と、トレイ6の他側に設定されている液体減退領域30と、フロートバルブ領域の2つの端部に設定されているバブル領域29とに分けられている。前記球フロートバルブ27は、フロートバルブ領域内で三角形の形態で均一に分布されている。本発明に従えば複数段のフロートバルブトレイ6が設けられている。多段フロートバルブトレイ6の好ましい数は、フイラー15の下側に配置されている1つとフイラー15の上側に配置されている8つとからなる9つである。液体生成物は、液体受け領域に入り、フロートバルブ領域が一杯のときには、オーバフロー堰に入り、更に、液体減退領域に入り、そして、下側のレベルの次の液体受け領域に入る。上部に配設されているフロートバルブトレイは、精留機能を果たす。多数のフロートバルブは、三角形の形態で配置されており、気体並びに液体に対して均一に分布している。気体もしくは液体に対して、良好な精留効果が、接触領域が広くなっているので、果たされ得る。ジエットプレートトレイとフイラーセクションとによる吸収ろ過の後に、気体は、上昇し続け、フロートバルブトレイにより良好な精留効果で精留される。
【0018】
塔の頂部に配置されている急速冷却器21は、タンク形状をしており、水入口パイプ25と、水出口パイプ24と、2つのバルブ23と、これらバルブ間の冷却パイプとを有している。軽いガソリンの出口は、急速冷却器21の頂部と、急速冷却器21の底の上方とに夫々配設されている。塔本体8の頂部に配設されている液体還流デイスペンサー10(d)に接続されているU字形状の還流パイプは、前記急速冷却器21の底に配設されている。液体還流デイスペンサー10(d)の前端部は、チューブ状になっている。多数の噴射口32が、液体還流デイスペンサーの底に形成されており、3つの噴射口32が、円形断面内で60以内で均一に分布するように、配設されている。これら噴射口32は、液体還流デイスペンサーに対して横方向に3列を成して並べられている。クラッキングケトルが接続される入口1(a)と作業口2(b1),4(b2),5(b3),7(b4),16(b5)が、塔本体8の一側に配設されている。石油の出口12(e1),13(e2)が、塔本体8の他側に配設されている。また、気相出口9(c)が、塔の頂部に配設されている。重油の出口18(g)が、フランジを介して堆積ドラムに接続され、また、この堆積ドラムの出口が、パイプとバルブとを介して前記クラッキングケトルに接続されている。前記急速冷却器21は、塔の頂部の上方に配置されており、塔の頂部に戻る気体と塔本体の上部に上昇された気体との間の対流を可能にしている。かくして、生成物の品質が改善され、また、廃重油の発生が減じられることができる。前記堆積ドラムを設けることにより、堆積物の再生を可能にし、これをクラッキングケトルに送る。
【0019】
生成物品質と生産性を更に改善するために、前記急速冷却器21と同じ構成の1つもしくは複数の急速冷却器が、塔本体8の中間部並びに/もしくは下部の側部に配置されることができる。更に、予加熱器が、塔本体の外側に配設されることができる。ボイラーもしくはソーラエネルギが、塔本体を加熱するための熱源として使用されることができます。
【0020】
本発明のスパイラル形式の精留塔の動作原理と処理とを以下に説明する。
クラッキングケトルから供給された気体は、バルブ1(a)を介して塔本体の底部中へと入り、そして、この気体は、ジエットプレートトレイ3を通り、ジエットプレートトレイ3の異なるレベルに配置されているジエットフイン31が、互いにずらされて配設されているので、スパイラル状に回転しながら最下レベル1から最上レベル5に向かって上昇する。そして、気体は、フロートバルブトレイを通って塔の頂部の気相出口9(c)に流れ、ここから急速冷却器21に入る。そして、不適切な生成物は、この急速冷却器21の底部から液体還流デイスペンサー10を通って塔本体に戻される。一方、適切な軽い成分は、気相/液相交換の後に、上昇し、軽いガソリン排出物は、ガソリン出口に向かい、また、重い成分は、石油の出口12(e1),13(e2)と、ジーゼル油の出口14(f1),17(f2)とに向かう。堆積物が、重油の出口18(g)を介して堆積ドラムに送られ、パイプとバルブとを介してクラッキングケトルに戻される。かくして、1サイクル処理が完了する。
【0021】
従来技術と比較して、このスパイラル形式の精留塔は、以下の効果を有している。
気相の媒体は、塔本体内でスパイラル状に移動し、気体の滞留時間が長くなるので、良好な適正効果を奏させることができる。また、このスパイラル形式の精留塔は、分離、脱色、並びに脱臭のための部品と一体化する。そして、構造が簡単で、生産、メンテナンスが容易である。また、資本が節約可能で、運転コストが低く、生成物の品質が高い。更に、かくして、このスパイラル形式の精留塔は、廃プラスチックや廃ゴムを利用する油精製工業で普及可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係わるスパイラル形式の精留塔を示す概略的な正面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う概略な断面図である。
【図3】本発明に係わるフロートバルブの三角形状の配設を示す概略図である。
【図4】図1のB−B線に沿う概略な断面図である。
【図5】本発明に係わるジエットフイン31を示す、図4から取り出した概略図である。
【図6】図5のC−C線に沿う概略な断面図である。
【図7】本発明に係わる塔の頂部にある液体還流デイスペンサーを示す概略図である。
【図8】図7に示された液体還流デイスペンサーによる噴射角度を示す概略図である。
【符号の説明】
【0023】
2(b1),4(b2),5(b3),7(b4),16(b5) 作業口
3 ジエットプレートトレイ
6 フロートバルブトレイ
8 塔本体
9(c) 気相出口
10(d) 液体還流デイスペンサー
11 オーバフロー堰
12(e1),13(e2) 石油の出口
14(f1),17(f2) ジーゼル油の出口
15 金属ボールリング
18(g) 重油の出口
19 冷却チューブ
20,22 フランジ
21 急速冷却器
23 バルブ
24 水出口パイプ
25 水入口パイプ
26 軽量ガソリンの出口
27 フローバルブ
28 液体受け領域
29 バブル領域
30 液体減退
31 ジエットフイン
32 噴射口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塔本体(8)を具備するこのスパイラル形式の精留塔において、この塔本体(8)は、3つのセクションを有し、下部は、ジエットパターンセクションであり、中間部は、フイラーセクションであり、上部は、フロートバルブセクションであることを特徴とするスパイラル形式の精留塔。
【請求項2】
前記下部のジエットパターンセクションは、ジエットプレートトレイ(3)を有し、前記フイラーセクションは、フイラー(15)とフロートバルブトレイ(6)とを有し、これらフロートバルブトレイ(6)のうちの1つは、フイラー(15)の下側に配設され、他のフロートバルブトレイ(6)は、フイラー(15)の上側に配設されていることを特徴とする請求項1のスパイラル形式の精留塔。
【請求項3】
前記ジエットプレートトレイ(3)は、複数のホールと複数のジエットフイン(31)とを有するボードであり、これらジエットフインは、ボードの表面に固定されており、各ジエットフイン(31)は、ボードの表面に対して傾斜されており、フイン(31)の一端部は、ボードの表面に固定され、また、フインの他端部は、ボードから離れて上方に向いており、フインとボードとの間の角度は、20ないし60度であり、また、同じトレイに固定されているフインに関しては、フインとボードとの間の全ての角度は、ほぼ同じであり、異なるトレイに固定されているフインに関しては、フインとボードとの間の角度は、下側のレベルのトレイから上側のレベルのトレイに向かって徐々に大きくなさていることを特徴とする請求項2のスパイラル形式の精留塔。
【請求項4】
前記ジエットプレートトレイ(3)は、5つのレベルの多段形態で配設されており、固定される各上側のトレイ(3)は、直下のトレイ(3)に対して20ないし60度の角度だけ回動されてことを特徴とする請求項2のスパイラル形式の精留塔。
【請求項5】
コークス吸収層が、ジエットプレートトレイ(3)上に重ねられていることを特徴とする請求項3もしくは4のスパイラル形式の精留塔。
【請求項6】
前記フロートバルブトレイ(6)は、トレイ壁と、球フロートバルブ(27)と、フロートバルブトレイ(6)の2つの端部に設置されているオーバフロー堰(11)とを有しており、全体のフロートバルブトレイ(6)は、4つの領域に、即ち、中心領域に設定されているフロートバルブ領域と、一側に設定されている液体受け領域(28)と、他側に設定されている液体減退領域(30)と、フロートバルブ領域の2つの端部に設定されているバブル領域(29)とに分けられており、前記球フロートバルブ(27)は、フロートバルブ領域内で三角形の形態で均一に分布されていることを特徴とする請求項2のスパイラル形式の精留塔。
【請求項7】
前記フロートバルブトレイ(6)のうちの1つは、前記フイラー(15)の下側に配置されて、また、フロートバルブトレイ(6)のうちの8つは、フイラー(15)の上側に配置されていることを特徴とする請求項2もしくは6のスパイラル形式の精留塔。
【請求項8】
前記フイラー(15)は、金属ボールリング、ワイヤーネット、金属ネット波形パターン、並びに金属穴あけ波形パターンの何れかで形成されていることを特徴とする請求項2のスパイラル形式の精留塔。
【請求項9】
急速冷却器(21)が、タンク形状をしており、水入口パイプ(25)と、水出口パイプ(24)と、2つのバルブ(23)と、中間冷却パイプ(19)とを有しており、また、軽いガソリンの出口(26)が、急速冷却器(21)の頂部と、底の上方とに夫々配設されており、そして、塔本体(8)の頂部に配設されている液体還流デイスペンサー(10(d))に接続されているU字形状の還流パイプが、前記急速冷却器(21)の底に配設されていることを特徴とする請求項1のスパイラル形式の精留塔。
【請求項10】
クラッキングケトルに接続される、スパイラル形式の精留塔の入口(1(a))が、塔本体(8)の一側に配置されており、また、石油の出口(12(e1)),(13(e2)とジーゼル油の出口(14(f1)),(17(f2))とが、他側に配設されており、そして、塔本体の底部が、フランジを介して堆積ドラムに接続されており、堆積物が、パイプとバルブとを介して前記クラッキングケトルに戻されることを特徴とする請求項1もしくは9のスパイラル形式の精留塔。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−500072(P2007−500072A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521371(P2006−521371)
【出願日】平成16年6月22日(2004.6.22)
【国際出願番号】PCT/CN2004/000662
【国際公開番号】WO2005/009583
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(506029369)
【Fターム(参考)】