説明

スプライン加工された端部を有するエアフォイル・インサート

【課題】 増量された冷却空気(50)を排出するためのエアフォイル・インサート(62)を提供する。
【解決手段】 該インサート(62)は、冷却空気(50)を導入するための第1の端部(60)を有する穿孔された管形状のボディ(90)からなる。前記第1の端部(60)の反対側に配置される第2の端部(74)は、内側の構成部材を冷却するための冷却空気(50)を増大された量で排出する。該第2の端部(74)はスプライン加工された鋸歯状の壁に近い形状を有し、その外周に沿って離間して配置された1つ又は複数のタブ(104)を含む。ボディ(90)において、タブ(104)間には冷却空気(50)を排出するための切欠け(106)が交互に配置される。第2の端部(74)に渡って掛け渡す(ブリッジング)することによって対向するタブ(104)に覆い(108)を接合するか、あるいは又対向するタブ(104)そのものを他方のタブ(104)にブリッジングすることによって相互に接合してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガスタービン・エンジンの構成部材に関し、より詳細にはより増量した冷却空気を放出するためのエアフォイル・インサートに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービン・エンジンにおいて、流入する空気は圧縮機で圧縮された後燃焼器内で燃料と混合される。燃料空気混合物は燃焼されて、燃焼器から高温の燃焼ガスとして噴出される。高温の燃焼ガスは燃焼器の下流に設けられたタービンへ向かい、タービンはガスから動力を取り出し、共通シャフトを介して圧縮機を回転させる。
【0003】
タービンは、回転ブレードと静翼とが軸方向で交互に配置される段からなる。各段内のブレードは、共通シャフトに設けられたディスクの外周において周方向に離間されるが、一方、静翼は外側ケースに一端だけを固定されて内側に向かって突き出ている。静翼の径方向内側に配置されるスペーサは、ブレードを備えた連続するディスク間の軸方向における間隔を制御する。スペーサに固定された回転シールは、静翼の内径に設けられる静止ランド(land)と協働することによって段間における燃料ガスの漏れを防ぐ。段間シールとランドは、ガスタービン・エンジンの運転効率と性能にとって重要である。
【0004】
燃焼ガスの温度が構成部材の基材の融点を超える可能性があるため、高温の燃焼ガスからタービンの構成部材を保護することが極めて重要である。保護するために、これらの構成部材を概して耐熱性塗膜で断熱し、圧縮空気分を対流させることによって冷却する。この圧縮空気分は燃焼工程を迂回する。以降、この空気分を冷却空気と称す。
【0005】
段間シールとランドは、静翼の内側で径方向に配置されるため、冷却空気がシールとランドに到達するには、まず静翼を通らなくてはならない。一般的に、静翼と、段間シールとランドとの間で冷却空気を分配するために管状インサートが各静翼の内側に設けられる。インサートは、外側の環状プレナムから冷却空気を入れるよう第1の端部で開口しており、静翼内で衝突冷却噴流を生成するよう、その長さ方向に沿って穿孔される。インサートの第2の端部は、静翼内部の衝突冷却噴流の速度を増大させ、冷却空気分の段間シールとランドへの排出を可能にするよう穿孔カバーで部分的に制限される。カバーはまた、組立中や極度に高い温度の燃焼ガスによって変形する可能性のある管状インサートに構造的強度を与える。
【0006】
冷却空気は静翼と他の構成部材を通過するとその温度が上昇するため、段間シールとランドを冷却する力が減少する。段間シールとランドの寿命は、ガスタービン・エンジンの総合効率と性能を維持するのに非常に重要であるため、耐久性をいくらかでも改善することが好ましい。段間シールとランドの運転温度を低減すれば、それらの耐久性が改善されて耐用寿命期間が長くなる。より低温の冷却空気源を利用するか、あるいはより多量の有効な冷却空気を供給することで段間シールとランドの運転温度を低減する。より低温の冷却空気源は一定の流量を確保するのに十分な圧力を有さないため、静翼インサートは段間シールとランドに有効なより多量の冷却空気を分配しなくてはならない。
【0007】
インサートの第2の端部において制限レベルを下げることで冷却空気量は増大する。しかしながら、単に既設のカバーに穿孔を追加することはカバーを脆弱化させることになり、カバーは熱疲労クラックや酸化の影響を受けやすくなる。既設のカバーに長円形の孔を設けるにはコストが多大で、しかも孔以外の残りのカバー材がクラッキングと酸化の影響を受けやすくなる。既設のカバーを全て取り除くと、静翼内での衝突冷却噴流の速度が減少するため、インサートの構造的完全性が危険に晒される。
【0008】
衝突冷却噴流の速度を低減することなく、あるいはインサートの構造的完全性を減少させずに、有効なより増量された冷却空気を段間シールとランドに分配するためのインサートが要求されている。さらに、インサートは、既存の製造方法と機械設備を用いて確実かつ繰り返し可能な方法で手頃な費用で作製できるものでなくてはならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、衝突冷却噴流の速度を低減することなく、あるいはインサートの構造的完全性を減少させずに、有効なより増量された冷却空気を段間シールとランドに分配するためのインサートを提供することである。さらには、本発明の別の目的は、既存の製造方法と機械設備を用いて確実かつ繰り返し可能な方法で手頃な費用で作製できるインサートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明は、
管状ボディと、
前記ボディ内に冷却空気を導入するための第1の端部と、
前記第1の端部の反対側に位置する第2の端部と、
前記ボディの前記第2の端部から延び、前記第2の端部の周囲に沿って離間して配置される、1つ又は複数のタブと、
前記1つ又は複数のタブに接合され、前記第2の端部をブリッジングし、かつ該導入された冷却空気の少なくとも一部を排出するための1つ又は複数の離間して配置される開口を画定する、1つ又は複数の覆いと、
を含んでなる、冷却空気を排出するためのエアフォイル・インサートである。該1つ又は複数の覆いの少なくとも1つは別個のタブに接合されてもよい。あるいは又、該1つ又は複数の覆いの少なくとも1つは、溶接によって接合されてもよい。本発明では、前記エアフォイルはタービンの静翼であってもよい。
【0011】
また、本発明のインサートは、管状ボディがエアフォイル形状の横断面を有し、かつ前記第2の端部の外周面が、凹面形状領域、該凹面形状領域に対向して設けられる凸面形状領域、前記凸面形状領域と凹面形状領域の間に配置される前方に面した前縁部領域、及び前記前縁部領域に対向して設けられる後方に面した後縁部領域をさらに含むものであってもよい。この場合、該外周面の該前縁部領域と後縁部領域のそれぞれにおいて、該第2の端部からタブが延びていてもよい。あるいは又、該前縁部領域と後縁部領域における該タブを、該外周面の該凹面形状領域と該凸面形状領域の一部においてさらに延在させてもよい。また、本発明のインサートは、該前縁部領域と後縁部領域から延びる前記タブのそれぞれに接合される覆いをさらに含んでもよい。ここで、前記覆いは溶接によって前記タブのそれぞれに接合されるものであってよい。この場合においても、前記エアフォイルがタービンの静翼であるものも含む。
【0012】
さらに、本発明は、
冷却空気を導入するための第1の端部、及び前記冷却空気の少なくとも一部を排出するための第2の端部のそれぞれにおいて末端部をなす、管状ボディと、
前記第2の端部の周囲において離間して配置される、1つ又は複数のタブと、
を含んでなり、第1のタブは前記第2の端部に渡って掛け渡されて第2のタブに接合することにより、該導入された冷却空気の少なくとも一部を排出するための1つ又は複数の離間して配置される開口を画定することを特徴とする、冷却空気を排出するためのエアフォイル・インサートである。ここで、前記第1及び第2のタブは溶接によって接合されてもよい。
【0013】
従って本発明は、より増量した冷却空気を段間シールとランドに放出するためのエアフォイル・インサートを提供する。該インサートは、有効な冷却空気を導入するための第1の端部を有する、穿孔された管形状ボディからなる。第2の端部はスプライン加工された鋸歯状の壁(castellated wall)に近い形状であり、該第2の端部は、該ボディから延び、第2の端部の外周に沿って離間して配置される1つ又は複数のタブを有する。第2の端部に渡って掛け渡す(ブリッジング(bridging))することによって別個の覆いをタブに接合するか、あるいは又、第2の端部にわたってブリッジングすることによって対向するタブ同士を相互に接合してもよい。第2の端部をブリッジングすることによって部分的な制限が設けられ、有効な冷却空気が、静翼と、段間シールとランドとの間で分配される。該ボディ中のタブ間には切欠けが交互に設けら、これらの切欠けによって段間シールとランドにより増量した冷却空気を排出させるための通路が提供される。
【0014】
該切欠けは径方向においてインサートボディ内へ延びているため、該切欠けから排出される冷却空気の量は、穿孔を設けたカバーから排出される冷却空気の量よりも多い。タブは又、リガメント(管すきま)としても作用し、インサートがその組立て中や極めて高温の燃焼ガスに晒された際に変形するのを防ぐのに必要な構造的支持を提供する。その他の特徴並びに利点は、例示する形で代表的な実施態様のインサートを図示する添付の図面と組み合わせて以下のより詳細な説明から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図面を参照する際、複数の図全部において、同様の符号が同一、あるいは対応する部分を意味することは理解すべきである。
【0016】
図1を参照すると、中央長手方向軸12を有するガスタービン・エンジン10は、1つ又は複数の圧縮機20、燃焼器22及び1つ又は複数のタービン24を含んでなる。圧縮空気は圧縮機20から軸方向後方に向かい、燃焼器22中で燃料と混合後点火され、高温の燃焼ガス25としてタービン24内に向かう。タービン24は、ベアリング28で支持される共通シャフト26を介して圧縮機20を駆動する。図示するガスタービン・エンジンでは、高圧タービン30と低圧タービン32が燃焼器22からの高温の燃焼ガス25を受容する。
【0017】
図2で部分的により詳細に図示する高圧タービン30は、ケース38内において軸方向で交互に配置された回転ブレード34と静翼36を備える。静翼36は、フランジ40によってケース38から径方向内側に向かって片持ち梁のように突き出て、回転ディスク42はブレード34を支持する。回転スペーサ44とシール46は、静翼36の径方向内側に設けられる。スペーサ44は、ディスク42の軸方向における間隔を調整し、シール46は静翼に固定されたランド48と協働する。シール46とランド48を、以降、段間シール46とランド48と称し、これらは静翼36の内側の径方向位置における燃焼ガス25の漏れを妨げる。
【0018】
高温の燃焼ガス25から保護するには、段間シール46とランド48を対流によって冷却しなくてはならない。これら極めて重要な構成部材は静翼36の径方向内側に設けられるため、冷却空気50は、静翼36とその他の構成部材を通ってシールとランドに到達するよう方向付けされなくてはならない。まず、冷却空気50は、分配マニホルド54によって圧縮機20からタービンケース38の外側プレナム52に向かって方向付けされる。外側プレナム52により、冷却空気50は次に各静翼36の中空通路68内に設けられた穿孔された管状インサート62内へ向かう。各インサート62は、静翼36と、段間シール46とランド48との間で冷却空気50を分配する。冷却空気50の第1の分は冷却空気噴流70としてインサート62中の孔72を通って排出されることにより静翼36を冷却する。冷却空気50の残余分は、インサート62の部分的に制限された第2の端部74を通ってシールとランド用冷却空気78として排出される。インサート62の第2の端部74は、径方向内側のプラットホーム76において静翼36から出ている。噴射機82によってシールとランド用冷却空気78は、次に、前方の内側チャンバ80内へ向かい、最後に段間シール46とランド48を冷却する。段間シール46とランド48の冷却後、冷却空気78は後方の内側チャンバ84を通る方向に向きを変え、静翼36の後縁部86で最終的に燃焼ガス25と混合される。
【0019】
シールとランド用冷却空気78が静翼36とその他の構成部材を通過すると、冷却空気の温度が上昇してその冷却効力が減少する。本発明のインサート62は、より増量されたシールとランド用冷却空気78を分配するため、段間シール46とランド48の耐久性を改善して寿命を延ばすことができる。段間シール46とランド48はガスタービン・エンジンの総合効率と性能を維持するのに非常に重要なため、耐久性をいくらかでも改善することが望ましい。
【0020】
ここで図3を参照すると、インサート62は管状ボディ90、第1の端部60及び該第1の端部の反対側に配置される第2の端部から構成される。ボディ90は耐熱性のシート材からなり、該第1の端部60を介して冷却空気50を受容する。ボディ90は、平坦なシートをダイフォーミングして長手方向軸に沿ってシーム溶接するか、押し出し成形するか、あるいは加圧成形することによって作製できる。ボディ90は、配置される中空通路68の形状とほぼ同じでよく、例中ではエアフォイル形状を有するボディの横断面図が図示されているが、その他の形状を用いることも可能である。多数のインピンジメント孔72がボディ90を貫通しており、これらはレーザ、パンチング、放電加工、あるいはその他適切な方法で開けることができる。インピンジメント孔72は、中空通路68に対抗して冷却空気噴流70を排出するため、静翼36からの大量の熱を取り除くことができる。
【0021】
図4に示す第1の端部60は、プレナム52から供給される冷却空気50をインサート62のボディ90内へ導入する。実施例で示す第1の端部60は、ボディ90のエアフォイル形状に適合しており、前縁部92、後縁部94、凹面96及び凸面98を備える。第1の端部60の外周面は、冷却空気50が漏れないよう、外側プラットホーム64において静翼36の中空通路68と密に合う形状である。
【0022】
シール用冷却空気78を排出するための第2の端部74のいくつかの実施例を図5から図8に示す。各実施例において、1つ又は複数のタブ104が、ボディ90から径方向外側に延びており、第2の端部74の外周に沿って配置される。ボディ90において、対応する切欠け106がタブ104の間でそれらと交互に並んでおり、該切欠けはシールとランド用冷却空気78を排出する。1つ又は複数の覆い108を、第2の端部74にわたってブリッジングすることによって対向するタブ104に接合させるか、あるいは第2の端部74にわたってブリッジングすることによって対向するタブ104を相互に接合(図示せず)させてもよい。ブリッジングする覆い108とタブ104により、入ってくる冷却空気50が制限されるため、衝突冷却噴流70の速度を増大させることができる。また、覆い108とタブ104は管すきまとして作用するため、組立て中に放出口(第2の端部)74が崩壊したり、非常に高温の燃焼ガスに晒されるのを防ぐ。タブ104はボディ90を形成する前にスタンピングやその他適切な手段で製造することができる。覆い108は、タブ104と別個に形成してから溶接、ろう付け又はその他の適切な方法でタブ104に取り付けてもよい。あるいは又、単一の覆い108をボディ90に取り付けた後に、切欠け106を、覆い108とボディ90を通って同時に加工することもできる。切欠け106は、ワイヤ放電加工(EDM)、研磨、従来の機械加工、あるいはその他の適切な方法を用いて加工することができる。
【0023】
図5のインサートの実施態様を参照すると、第2の端部74は、前縁部92、後縁部94、第2の端部74の外周面である凹面96及び凸面98から延びるタブ104を含む。前縁部92と後縁部94におけるタブ104は又、凹面96と凸面98の部分においても延伸していることに留意する。切欠け106はタブ104間で交互に並んで配置され、シール46とランド48用冷却空気を排出する。2つの覆い108を、前縁部92と後縁部94に対してそれぞれ形成されたタブ104にそれぞれ接合して、凹面96と凸面98において対向するタブ104の間にも覆い108をブリッジングする。あるいは又、タブ104そのものを第2の端部74にわたってブリッジングすることによって(図示せず)相互に接合させることも可能である。
【0024】
図6の第2の端部の代替実施例において、第2の端部74の外周面には、凹面96と凸面98のそれぞれにおいてタブ104が対をなすよう設けられている。凹面96と凸面98のそれぞれにおける切欠け106がシール46とランド48用冷却空気を排出する。2つの覆い108は、第2の端部74にわたってブリッジングすることによって対向するタブ104に接合される。あるいは又、タブ104そのものを第2の端部74にわたってブリッジングすることによって(図示せず)相互に接合させることも可能である。
【0025】
図7のさらに別の代替実施態様において、第2の端部74の外周面は、凹面96と凸面98のそれぞれに1つずつ設けられたタブ104を含んでなる。覆い108は、第2の端部74にわたってブリッジングすることによって対向するタブ104に接合される。あるいは又、タブ104そのものを第2の端部74にわたってブリッジングすることによって(図示せず)相互に接合させることも可能である。
【0026】
図8のまた別の代替実施態様において、第2の端部74の外周面は、前縁部92と後縁部94のそれぞれに設けられたタブ104を含んでなる。前縁部92と後縁部94におけるタブ104は又、凹面96と凸面98の一部においても延在していることに留意する。覆い108は、第2の端部74に渡ってブリッジングすることによってそれぞれのタブ104に接合される。あるいは又、タブ104そのものを第2の端部74にわたってブリッジングすることによって(図示せず)相互に接合させることも可能である。
【0027】
上述の実施例のそれぞれにおいて、本発明のインサート62は、衝突冷却噴流70の速度を低減したり、あるいはインサート62の構造的完全性を漸減したりすることなく、より増量したシールとランド用冷却空気78を分配する。さらには又、本発明のインサート62は、既存の製造方法と機械設備を用いて確実かつ繰り返し可能な方法で手頃な費用で作製できるものであることを示してきた。
【0028】
本発明を特定の実施態様に関連して説明してきたが、当業者にとって、前述の説明を検討することによってその他の代替態様、変更及び変化は明らかとなるであろう。従って、これら代替態様、修正並びに変更が本発明の請求項に記載の広い範囲内にある限り、本発明に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、長手方向中心に沿った、ガスタービン・エンジンの簡略化した概略断面図である。
【図2】図2は、図1のガスタービン・エンジンの部分断面図である。
【図3】図3は、本発明のインサートの実施態様の部分断面図である。
【図4】図4は、本発明のインサートの実施態様の第1の端部の部分斜視図である。
【図5】図5は、本発明のインサートの実施態様の第2の端部の部分斜視図である。
【図6】図6は、本発明のインサートの代替実施態様の第2の端部の部分斜視図である。
【図7】図7は、本発明のインサートのさらに別の代替実施態様の第2の端部の部分斜視図である。
【図8】図8は、本発明のインサートのまた別の代替実施態様の第2の端部の部分斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
10…ガスタービン・エンジン
20…圧縮機
22…燃焼器
24…タービン
26…共通シャフト
34…回転ブレード
36…静翼
38…ケース
44…スペーサ
46…シール
48…ランド
60…第1の端部
62…インサート
72…インピンジメント孔
74…第2の端部
90…管状ボディ
92…前縁部
94…後縁部
96…凹面
98…凸面
104…タブ
106…切欠け
108…覆い

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状ボディと、
前記ボディ内に冷却空気を導入するための第1の端部と、
前記第1の端部の反対側に位置する第2の端部と、
前記ボディの前記第2の端部から延び、前記第2の端部の周囲に沿って離間して配置される、1つ又は複数のタブと、
前記1つ又は複数のタブに接合され、前記第2の端部に渡って掛け渡し、かつ該導入された冷却空気の少なくとも一部を排出するための1つ又は複数の離間して配置される開口を画定する、1つ又は複数の覆いと、
を含んでなる、冷却空気を排出するためのエアフォイル・インサート。
【請求項2】
前記1つ又は複数の覆いの少なくとも1つが別個のタブに接合されることを特徴とする、請求項1記載のインサート。
【請求項3】
前記1つ又は複数の覆いの少なくとも1つが、溶接によって接合されることを特徴とする、請求項2記載のインサート。
【請求項4】
前記エアフォイルがタービンの静翼であることを特徴とする、請求項3記載のインサート。
【請求項5】
前記管状ボディがエアフォイル形状の横断面を有し、かつ
前記第2の端部の外周面が、
凹面形状領域、該凹面形状領域に対向して設けられる凸面形状領域、前記凸面形状領域と凹面形状領域の間に配置される前方に面した前縁部領域、及び前記前縁部領域に対向して設けられる後方に面した後縁部領域、
をさらに含むことを特徴とする、
請求項1記載のインサート。
【請求項6】
前記外周面の前記前縁部領域と後縁部領域のそれぞれにおいて、前記第2の端部からタブが延びることを特徴とする、請求項5記載のインサート。
【請求項7】
前記前縁部領域と後縁部領域における前記タブが、前記外周面の前記凹面形状領域と前記凸面形状領域の一部においてさらに延在することを特徴とする、請求項6記載のインサート。
【請求項8】
前記インサートが、
前記前縁部領域と後縁部領域から延びる前記タブのそれぞれに接合される覆い、
をさらに含むことを特徴とする、請求項7記載のインサート。
【請求項9】
前記覆いが溶接によって前記タブのそれぞれに接合されることを特徴とする、請求項8記載のインサート。
【請求項10】
前記エアフォイルがタービンの静翼であることを特徴とする、請求項9記載のインサート。
【請求項11】
冷却空気を導入するための第1の端部、及び前記冷却空気の少なくとも一部を排出するための第2の端部のそれぞれにおいて末端部をなす、管状ボディと、
前記第2の端部の周囲において離間して配置される、1つ又は複数のタブと、
を含んでなり、第1のタブは前記第2の端部に渡って掛け渡されて第2のタブに接合することにより、該導入された冷却空気の少なくとも一部を排出するための1つ又は複数の離間して配置される開口を画定することを特徴とする、冷却空気を排出するためのエアフォイル・インサート。
【請求項12】
前記第1及び第2のタブが溶接によって接合されることを特徴とする、請求項11記載のインサート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−9797(P2006−9797A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−178954(P2005−178954)
【出願日】平成17年6月20日(2005.6.20)
【出願人】(590005449)ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション (581)
【氏名又は名称原語表記】UNITED TECHNOLOGIES CORPORATION
【Fターム(参考)】