説明

ゼオライト層で被覆された基板を生成する方法

本発明は、金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法であって、数個の成分を含む水性懸濁液を生成する方法ステップであり、1つの成分は、周期表の第三、第四、第五主族の少なくとも1つの架橋元素を含み、前記金属を含む基板は、前記架橋元素の少なくとも1つを含む方法ステップと、前記水性懸濁液に、金属を含む前記基板を導入する方法ステップと、前記水性懸濁液、および該水性懸濁液中に存在する前記金属を含む基板を加熱して、前記金属を含む基板上にゼオライト層をインサイチュウで結晶化させる方法ステップであり、それによって、前記金属を含む基板中の架橋元素を引き出し、前記ゼオライト層に含ませ、前記ゼオライト層を形成するために前記懸濁液中に存在する架橋元素が、非常に低い濃度で存在して、前記懸濁液中での結晶化を大部分または完全に回避され、前記元素を前記基板によって主に供給される方法ステップと、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼオライト層で被覆された基板を生成する方法、特に、金属を含む基板のコーティングに関する。
【背景技術】
【0002】
より詳細には、鉱物学的意味のゼオライト類は、ケイ酸塩鉱物類、特に、化学的複合構造を有するケイ酸アルミニウム類であり、それは、多孔性四面体ネットワーク(T−ネットワーク)の形成を特徴とする。IZA(国際ゼオオライト協会)の一般的な定義によれば、ゼオライト類は、1000Å当たり19T原子未満のネットワーク密度を有するT−ネットワークを有する材料に関する。ゼオライト類は、内部ボイドを備えた構造を有し、ここで、これらのボイドは、分子の大きさとすることができる。これにより、ゼオライト類が、その多孔性構造において、それぞれ、外来原子または外来分子を受け取ることができる特性を有する。例えば、ゼオライト類は、大量の水を貯蔵し、加熱時に再びそれを放出することができる。従って、熱交換器に接触するゼオライト材料は、潜熱蓄熱器を形成するために特に適する。先行技術によると、堆積されたバルク状成型ゼオライト材料またはゼオライト類を使用し、それらを、熱交換器と熱接触して、開孔固形物、例えば金属スポンジに導入する。例えば、DE第10159652C2号を後に参照されたい。
【0003】
さらに、ゼオライト類は、他の複数の用途の化学工業に、例えば、イオン交換プロセスに使用され、ここで、ほとんど合成的に生成された、数ミクロンの結晶のサイズの粉末形態のゼオライト類を使用する。さらに、ゼオライト類は、分子ふるいとして使用される。この場合も、ゼオライト材料は、結晶の遊離バルクの形態または成型材料の形態でフィルタシステムに導入することができる。
【0004】
熱がゼオライト類に供給される、または熱がゼオライト材料から取り出される用途では、それぞれ、隣接する熱交換器構造に十分な熱接触が不十分に達成されるのみなので、したがって、遊離ゼオライトバルクは適切ではない。さらに、特に、潜熱蓄熱器では、通常、ソルビン酸塩と称する作動媒体が、有効な方法で吸着剤材料としてゼオライトに供給されなければならない。これは、吸着剤材料において巨視的な輸送孔を必要とする。従って、用途のそのような目的のために、粉末として合成されたゼオライトは、バインダーによってペレットの形態で、より大きなユニットに形成される。しかし、ゼオライト類の用途関連の特性は影響を受け、ほとんどの場合、ほとんどの接着剤によって不利に変化されてしまい、不利益である。さらに、ペレットの使用は、隣接する熱交換器への十分な熱接触を保証することができない。この理由により、熱交換器のシステムが提案されており、その上にゼオライト層が適用されている。ゼオライト類を備えた基板の典型的な公知のコーティング法は、2段階の手順である。まず、ゼオライト粉末を、予め合成工程で製造される。このゼオライト粉末を、標準粒子(結晶)サイズを有する粉状ゼオライトを得るために、機械的二次処理、例えば、粉砕工程またはミル工程にかけることができる。次に、そのように合成された、または予め合成されたゼオライト材料を、通常、バインダーと混合し、いわゆるコーティングとしてキャリアー基板に適用する。
【0005】
しかし、この手順は、特に、複合三次元熱交換器構造で、熱交換器の表面全体に、一定の厚さのゼオライト層を適用することは困難であるという不都合を有する。さらに、そのような合成後のコーティング法は、複数の生成ステップを含む。さらに、結合分子および粒子が、ゼオライト結晶の表面に定着するので、ほとんどのバインダーは、ゼオライト類の適切な特性を変化させる。
【0006】
米国特許公開第2003/0091872A1号には、アルミニウム、ニッケル、鋼、チタンなどの金属上にゼオライト層を生成し、一般的なケイ酸アルミニウムをその上に形成する方法について記載されている。これは、中性からpH12までの通常のpH範囲で、一般的なケイ酸アルミニウムゼオライト類のための合成懸濁液を使用することで達成することができる。また、懸濁液は、アルミニウムを含む。アルミニウムを含む懸濁液に、アルミニウムを含む基板を導入した後に、その基板のアルミニウム原子は、基板上へのゼオライト層の付着を改善することによって、ゼオライトネットワークに組み入れられる。
【0007】
DE第10309009A1号では、セラミックキャリア材料を使用する方法について記載されている。それによって、キャリアーは、同時に、一般的なケイ酸アルミニウムゼオライト類を生成するために、架橋材料フォーマーシリコン用のドナーである。
【0008】
他の公開文献も知られるようになっており、それらには、ゼオライトを形成することができる元素を用いた懸濁液の生成、さらに、懸濁液中に基板を導入することに加えて、基板上に一般的なケイ酸アルミニウムゼオライト類の非常に高い粘着性の層をインサイチュウ(in-situ)結晶化するために加熱することについて記載されている。EP第0649387B2号、EP第1222961A2号および第08119624A号を参照されたい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の方法は、十分満足されるものではない。従って、一般的なケイ酸アルミニウムゼオライト類の層は形成されるが、該層の基板への固着は、それほど完璧ではない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、ゼオライト類の特性に悪影響を及ぼさず、ゼオライト層の微孔構造に接近することを妨げないことを保証する、金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法を提供する目的に基づく。とりわけ、ゼオライト層を基板上に確実に固定する。金属を含む基板に適用されたゼオライト層は、金属を含む基板上に良好に付着することを特徴とする。先行技術とは対照的に、本方法は、さらに、方法ステップ数を低減して実行可能であり、複合三次元構造の基板、特に熱交換器上に一定の厚みのゼオライト層を適用するために適合する。
【0011】
目的を解決するために、発明者らは、まず、基板上に合成後生成されたゼオライト類を強固にするためのバインダーの使用を回避するために、インサイチュウ合成によって、金属を含む基板上にゼオライト層を生成しなければならないことに気がついた。さらなるステップで、インサイチュウ結晶化の間に基板から原子を選択的に引き出し、形成されているゼオライトのネットワークに含ませるなら、金属を含む基板上のゼオライト層のそのようなインサイチュウ結晶化によってゼオライト層と基板とが特に密接することを、発明者らは認識した。本願においては、この条件を「直接合成」と称する。
【0012】
金属を含む基板上へのゼオライト層のインサイチュウ結晶化における直接合成を実現するために、そのような金属を含む基板は、十分な量の周期表の第三、第四、第五主族の架橋元素を含むことからから始められる。アルミニウムおよび/またはシリコンを含む、金属を含む基板を使用することが特に好ましい。最も単純な場合、金属を含む基板として、アルミニウムの基板、またはアルミニウムをコーティングした基板である。さらに、アルミニウムまたはシリコンを含む合金が、検討され、それは、例えば、ISO4948によると、アルミニウムを少なくとも0.1重量%および/またはシリコンを少なくとも0.5重量%の質量含有率の合金鋼とすることができる。
【0013】
代わりの基板材料として、セラミック材料を使用してもよく、それは、ゼオライト層の直接結晶化において架橋元素源としての役目をする成分の対応する部分を包含する。この場合も、特に、ある量のアルミニウムを含むセラミックスは、ここで有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
一般的なゼオライト合成プロセスに対応して、ゼオライト構造を形成するために必要な出発原料を水性懸濁液に導入する。そのような水性懸濁液は、周期表の第三、第四、第五主族の少なくとも1つの架橋元素を含む。
【0015】
本発明による方法では、一般的なゼオライト合成と比較して、水性懸濁液中のゼオライト層における架橋元素の少なくとも1つの濃度は、この架橋元素の必要性を最適に満足しないように、調節される。以下においては、これについては「不十分」と称する。すなわち、水性懸濁液によって形成された反応混合物中の架橋成分の少なくとも1つを、ゼオライト形成プロセスおよびゼオライトの最終構造に関して不十分に準備する。
【0016】
発明者らは、以下の内容を認めた。
【0017】
懸濁液が、ゼオライト層のための架橋元素の量を、前述の不十分より多く含む場合、局部的な温度比によって回避されなければ、望まれない結晶化が、懸濁液中においてバルク状の塊が所構わず生じる。従って、形成された結晶が存在するが、架橋元素は懸濁液中で所構わず最適に提供されるので、結晶は基板上に固定されない、または所望の範囲まで固定されない。しかし、架橋元素を不十分に準備された場合、反応を適切な方法で制御されるのであれば、架橋元素を必要程度まで基板により利用可能とすることができる。従って、架橋元素のうちの1つに関して、懸濁液を消耗するとも言うことができる。しかし、架橋元素を不十分に準備される場合、形成されているゼオライトは、激しく基板の対応する架橋元素と化学反応を始める。
【0018】
基板上に形成され、固定されている層は、比較的薄い可能性がある。万一、これが特定の場合において不利ならば、さらなる方法ステップで、基板上に固定された第1のゼオライト層上に、懸濁液中の架橋元素を相応して調整された濃度において、さらなるインサイチュウ結晶を行なうことにより、プロセスを容易に繰り返すことができる。従って、基板上に固定された第1のゼオライト層は、繰り返された結晶化における、その結晶の始まりである架橋元素の蓄積を表しており、これはまた結晶化プロセスの出発点でもある。
【0019】
懸濁液中に不十分に準備された、架橋材料フォーマーと懸濁液中のすべての架橋元素の合計のモル比は、0.5未満、0.4未満、0.3未満、0.2未満、または0.1未満の範囲内にすべきである。
【0020】
本発明の要旨は、以下のようにまとめることができる。懸濁液中に架橋材料フォーマーが少量であることにより、懸濁液中での結晶化をまず回避される。基板に対する界面上に、ある状況をつくることは、所定の重要事項であり、その状況は、一方は基板からのものであり、他方は懸濁液からのものである2つの架橋材料フォーマーの化学結合をもたらす。従って、基板による架橋材料フォーマーは、アルミニウムであってもよく、懸濁液のよる架橋材料フォーマーは、リン光体であってもよい。従って、1つの成分を周りの懸濁液中に全くまたは大部分準備せず、その結果、懸濁液中での結晶化は、最初に起こらない。
【0021】
従って、本発明によるシステムは、基板と懸濁液とを含む。基板は、キャリアーだけでなく、同時に架橋元素のドナーである。懸濁液は、少なくとも、水、リン酸塩イオン、さらに場合により、テトラアルキルアンモニウム塩または界面活性剤、いわゆるテンサイドなどの構造指示剤(SDA)である鋳型化合物を含む。
【0022】
懸濁液は、さらに、Siだけでなく遷移金属イオンも含んでいてもよい。
【0023】
本方法を実行するために追加手順またはステップを必要としてもよいことが分かる。これは、水性懸濁液を加熱することを含む。水性懸濁液に不十分に準備される架橋材料フォーマーの量は、ゼオライト層を形成するために必要であり、本発明の方法により、インサイチュウ合成で基板から直接引き出す。これは、これら架橋原子は基板から変化して、ゼオライト層を成長させ、ゼオライト層および基板が互いに成長することを成し遂げる。この方法によって、特に、金属を含む基板上でのインサイチュウ結晶化によって生成された、密接して機械的に安定したゼオライト類のゼオライトコーティングが達成される。
【0024】
水性懸濁液中、架橋元素の濃度または不足量は、それぞれ、金属を含む基板の選択およびインサイチュウ結晶化中での架橋原子を放出する能力に従って調節することができる。極端な場合、基板中の架橋元素の少なくとも1つを、実質的に放棄してもよい。
【0025】
金属を含む基板上への永続的なゼオライト層を生成するための直接合成に関するインサイチュウ結晶化のためのさらなる合成条件は、一般的なゼオライト合成に従って、当業者の判断力によって選択される。
【0026】
合成を行なうために、被覆される基板を、出発原料の水性懸濁液に導入する。次いで、そこに配置された水性懸濁液および基板を、熱水処理にかける。ここで、50〜250℃の温度、特に100〜200℃の温度をインサイチュウ結晶化中に設定することが好ましい。さらに、自己生成圧を使用することが好ましく、つまり、処理温度および調節蒸気圧に応じて、密閉反応容器中で反応混合物で形成されるものが好ましい。インサイチュウ結晶化を完了する場合、反応を止めるために被覆された基板をできるだけ速く冷却することが好ましい。これは、例えば、反応凝集体のまわりの気流または他の適切なプロセス技術手段で達成することができる。
【0027】
インサイチュウおよび直接結晶化によって生成されたSAPO層、ALPO層およびMeALPO層は、特に好ましいゼオライトコーティングであることが分かった。架橋元素として、シリコンおよびアルミニウムとは別に、微孔SAPO層は、リン光体を含む。従って、MeALPO材料は、架橋元素として様々な遷移金属イオンをも含む。微孔ALPOコーティングはアルミニウムおよびリン光体からなり、それらから四面体がネットワーク骨格用の構造ユニットとして形成され、構造ユニットは再度リング状の第2の構造ユニット(例えば、4環および6環)に合わせられ、第2の構造ユニットは次いで、第三の構造ユニットに、再度、最終のゼオライト構造にさらに関連づけられる。
【0028】
SAPO34をアルミニウム基板上に生成する典型的な実施例によって、本発明による方法を以下に説明する。
【0029】
まず、水23.6g、リン光体源としての85%リン酸2.38g、シリコン源としてのシリカゾル2.0g(水中においてSiO30.4%)および鋳型分子としてのモルホリン5.4gの水性懸濁液を生成する。前述の重量の表示は、端数を切り捨てる。詳細には、第1の部分混合物を、混合容器にリン酸および水9.4gを入れて生成する。さらに、シリカゾル2.0g、モルホリン5.4gおよび水9.4gからなり、一定の攪拌下で第1の部分混合物に滴下される第2の部分混合物を生成する。完成した第1の部分混合物は、水6g、85%リン酸6gおよび疑似ベーマイト3.6gからなる。さらに、アエロジル1.6g、モルホリン4.5gおよび水6gからなり、一定の攪拌下で第1の部分混合物に滴下される第2の部分混合物を生成する。次いで、水4.8gを、第1および第2の部分混合物のそのように準備された混合物に添加し、攪拌をさらに2時間続けて、使用可能な水性懸濁液を得る。特定の例としては、水性懸濁液は、アルミニウム(極端に不十分)をまったく含まない。ここで、最適のアルミニウム/リン光体比率は、実質的に1:1である。ゼオライト層の生成において、直接合成の点からこの不十分を補うために基板からアルミニウムを引き出され、SAPO層上で成長する。
【0030】
インサイチュウ結晶化において、水性懸濁液および被覆されるアルミニウム基板は、例えば、アルミニウムの熱交換器またはアルミニウムコーティングを有する熱交換器とすることができ、反応装置に付与し、例えば24時間、200℃で保持する。この間、微孔SAPO−34層を、アルミニウム基板からアルミニウム原子を直接使用して、インサイチュウ結晶化によってアルミニウム上に生成する。そのように被覆されたアルミニウムキャリアーを、反応装置から取り除き、ここでは、後の洗浄工程を行なうことが有利である。
【0031】
図1は、Al基板上にこの方法で生成されたゼオライト層のX線回折図を示し、横座標が角度を示し、縦座標が角度に対応する相対強度を定めている。CuKα線を検知に使用した。文献から公知の値と比較すると、図1に示されるX線回折図は、SAPO34に関する構造立証を提供する。発明者らは、以下の内容を認識した。独創的なかなり希釈された懸濁液を使用すると、ゼオライト層を形成するための1つの架橋元素を不十分に準備し、水含有量を、先行技術よりも著しく増加した場合、基板上における結晶の好ましい配向性が得られる。この配向性は、その結晶の主要でかつ成長する方向が、基板表面に大体垂直に延在し、その結晶は、基板上に主として同様に垂直に立つことを明らかにしている。好ましい配向性は、結晶の大部分が一定の配向性であり、生成された結晶の微孔システムに反応物または吸着剤の一定の接近性を保証する。これは、本発明で得られた別の有利な効果である。
【0032】
その特性に関して、使用される水性合成懸濁液は、全ての成分を溶解した状態で準備される澄明な液から非常に高い粘着性ゲルまで、その組成に応じて変化することができる。本発明の進んだ実施例では、水性懸濁液を、被覆される基板と接触する前に、ゲルを形成するために処理し、ゲル形態の反応混合物を、例えば、ゾルゲルプロセスによって被覆される基板に適用する。従って、本出願において、上述された水性懸濁液は、さらに、高い粘着性のものを含む。従って、水性懸濁液は、最も広い意味で、水を含有する反応混合物を含むが、その一貫性は、水性のものだけに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、Al基板上にこの方法で生成されたゼオライト層のX線回折図を示し、横座標が角度を示し、縦座標が角度に対応する相対強度を定めている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法であって、以下の方法ステップを含む:
(1.1)数個の成分を含む水性懸濁液を生成し、
(1.2)1つの成分は、周期表の第三、第四、第五主族または第一〜第八副族の少なくとも1つの架橋元素を含み、
(1.3)前記金属を含む基板は、前記架橋元素の少なくとも1つを含み、
(1.4)前記水性懸濁液に、前記金属を含む基板を導入し、
(1.5)前記金属を含む基板上にゼオライト層をインサイチュウで結晶化させるため、前記水性懸濁液、およびその中に存在する前記金属を含む基板を加熱して、前記金属を含む基板から架橋元素を引き出し、前記ゼオライト層に含ませ、
(1.6)前記ゼオライト層を形成するために前記懸濁液中に存在する架橋元素は、不十分に存在して、前記懸濁液中での結晶化を大部分または完全に回避し、前記元素を前記基板によって主にまたは完全に提供する。
【請求項2】
前記懸濁液中の架橋された材料フォーマーと前記懸濁液中のすべての架橋された材料フォーマーの合計のモル比は、0.5未満、0.4未満、0.3未満、0.2未満または0.1未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1つの架橋元素は、リン光体である、請求項1または2に記載の金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法。
【請求項4】
前記金属を含む基板は、アルミニウム基板である、請求項1〜3の少なくとも1つに記載の金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法。
【請求項5】
前記金属を含む基板は、アルミニウム、シリコン、リン光体、または周期表の第一〜第八副族の1つの元素を含む、または、アルミニウム、シリコン、リン光体、または周期表の第一〜第八副族の1つの元素を含む合金または化合物で被覆されている、請求項1〜3の少なくとも1つに記載の金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法。
【請求項6】
前記金属を含む基板は、アルミニウムおよび/またはシリコンとの合金鋼である、請求項1〜3の少なくとも1つに記載の金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法。
【請求項7】
前記基板は、アルミニウムおよび/またはシリコンを含むセラミック基板である、請求項1〜3の少なくとも1つに記載の金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法。
【請求項8】
前記水性懸濁液は、さらに、少なくとも1つの有機ステンシル分子または1つの有機鋳型分子を含む、請求項1〜7の少なくとも1つに記載の金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法。
【請求項9】
前記水性懸濁液および、該水性懸濁液に存在する前記金属を含む基板を、50℃〜250℃の温度に、特に好ましくは100℃〜200℃で、例えば、密閉容器中で加熱する、請求項1〜8の少なくとも1つに記載の金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法。
【請求項10】
前記水性懸濁液をゲルに変化させ、該ゲルを前記基板に塗布する、請求項1〜9の少なくとも1つに記載の金属を含む基板上にゼオライト層を生成する方法。
【請求項11】
請求項1〜10の少なくとも1つに記載の方法によって、ゼオライト層で被覆される、金属を含む基板材料の熱交換器。
【請求項12】
前記ゼオライト層は、SAPO材料、微孔ALPO材料、または微孔MeALPO材料である、請求項11に記載の熱交換器。

【図1】
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【公表番号】特表2008−517751(P2008−517751A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538346(P2007−538346)
【出願日】平成17年10月29日(2005.10.29)
【国際出願番号】PCT/EP2005/011610
【国際公開番号】WO2006/048211
【国際公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(507141011)ゾルテッヒ アーゲー (7)
【Fターム(参考)】