説明

ソフトウェア処理装置、付随情報書込装置及びソフトウェア管理システム

【課題】コンテンツが登録済みであるか否かを確認してから、コンテンツ端末によってこのコンテンツの再生処理又は起動処理を行うこと。
【解決手段】コンテンツ端末3,3a,3bは、ソフトウェアを再生処理又は起動処理する再生部17(処理手段)と、タグToから、その再生部17によって再生処理又は起動処理されるソフトウェアの付随情報を取得するリーダ19と、リーダ19によって取得されたソフトウェアの付随情報(メタデータ)が、各ソフトウェアのメタデータを管理するメタデータ管理サーバ5(付随情報管理装置)に登録済みであるか否かを問い合わせる確認部12(確認手段)を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソフトウェア処理装置、付随情報書込装置及びソフトウェア管理システムに係わり、特に、コンテンツの再生処理又は起動処理に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットを用いたコンテンツの配信サービス(以下、「コンテンツ配信サービス」という)が盛んに行われている。このようなコンテンツ配信サービスにおいては、コンテンツ端末が、コンテンツ配信サーバから所望のコンテンツの配信を受けることができる。
【0003】
従来のコンテンツ配信サービスとしては、このコンテンツ配信サーバが、コンテンツ端末から提示された認証情報の認証に成功した場合に限り、このコンテンツ端末に対してコンテンツの供給を行うものが存在している(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−285366号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、例えば音楽や映画といったコンテンツなどのソフトウェアについては、その流通において著作権との関係が大きな問題点となっている。上記コンテンツ配信サービスにおいては、コンテンツ配信サーバがこのような認証を行った後であっても、この配信予定のコンテンツ自体が、例えば著作権に沿って著作物の利用許諾などの登録がなされたものであるか否かを確認した上で配信されるようになっていない。
【0005】
本発明の目的は、コンテンツが登録済みであるか否かを確認してから、コンテンツ端末によってこのコンテンツの再生処理又は起動処理を行うことができるソフトウェア処理装置、付随情報書込装置及びソフトウェア管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の発明は、ソフトウェアの再生処理又は起動処理をする処理手段と、可般性付随情報記憶手段から、前記処理手段によって再生処理又は起動処理されるソフトウェアの付随情報を取得する付随情報取得手段と、前記付随情報取得手段によって取得されたソフトウェアの付随情報が、各ソフトウェアの付随情報を管理する付随情報管理装置に登録済みであるか否かを問い合わせる確認手段とを有する。
【0007】
このような構成によれば、ソフトウェアの付随情報が付随情報管理装置に登録済みであるか否かを問い合わせてから、処理手段に、このソフトウェアの再生処理又は起動処理をさせることができる。また、処理手段に、この付随情報の内容に応じた態様でソフトウェアの再生処理又は起動処理をさせることができる。
【0008】
第2の発明は、上記第1発明において、前記付随情報取得手段は、前記ソフトウェアの付随情報が格納された前記可般性付随情報記憶手段としての無線タグとの間で情報を送受信する送受信手段を備えることを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、送受信手段によって無線タグから取得された付随情報の内容に応じて、処理手段に、このソフトウェアの再生処理又は起動処理をさせることができる。
【0010】
第3の発明は、上記第2の発明において、前記無線タグを、前記ソフトウェアを記録した記録媒体の収納体に設けたことを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、この収納体に収納された記録媒体を譲り渡せば、この記録媒体の中身であるソフトウェアの付随情報も併せて譲り渡すことができる。このため送受信手段が、記録媒体の収納体に付された無線タグとの間で情報を送受信し、この無線タグからソフトウェアの付随情報を受け取ることができる。従って処理手段は、この付随情報に基づいて所望の態様で記録媒体のソフトウェアを再生処理又は起動処理することができる。
【0012】
第4の発明は、上記第2の発明又は第3の発明において、前記無線タグの付随情報に基づいて所望のソフトウェアをダウンロードするダウンロード手段を有することを特徴とする。
【0013】
このような構成とすると、ソフトウェア処理装置が、再生すべきソフトウェア自体を内蔵しておく必要がなくなる。このため、ソフトウェア処理装置は、この所望のソフトウェアを常時記憶しておくための記憶媒体を内蔵しなくてもよい。
【0014】
上記目的を達成するために、第5の発明は、再生処理又は起動処理をされたソフトウェアの付随情報を取得する付随情報取得手段と、無線タグとの間で情報の送受信を行い、前記付随情報取得手段によって取得された前記ソフトウェアの付随情報を前記無線タグに書き込む情報書込手段とを有することを特徴とする。
【0015】
このような構成とすると、ソフトウェアの再生処理又は起動処理をした場合、このソフトウェアの付随情報を無線タグに書き込んで、この無線タグを移動させることができる。従って、この無線タグをどこへ移動させても、この無線タグの付随情報に基づいてソフトウェアを取得することができる。
【0016】
第6の発明は、上記第5の発明において、前記情報書込手段は、前記再生処理又は起動処理をされたソフトウェアの付随情報として、前記再生処理又は起動処理をされたソフトウェア自体に関連する情報を前記無線タグに書き込み、かつ、この書き込んだ情報を、前記ソフトウェアを記録しているとともに前記無線タグが設けられた記録媒体の収納体に印刷することを特徴とする。
【0017】
このような構成とすると、無線タグにはこのソフトウェアの付随情報及び関連情報が書き込まれているため、この無線タグを持ち歩けば、このソフトウェアの付随情報及び関連情報も携帯することができる。すると、どこへ移動しても、この無線タグの付随情報からソフトウェアを取得することができるばかりでなく、その関連情報を所望の用途に利用することができる。しかも、このソフトウェアの収納体の表面には、その関連情報に基づく画像が印刷されているため、その無線タグが設けられた収納体を参照すれば、そのソフトウェアの関連情報を把握することができる。
【0018】
第7の発明は、再生処理又は起動処理をされる各ソフトウェアの付随情報を管理する付随情報管理装置と、処理手段によって再生処理又は起動処理をされるソフトウェアの付随情報が、前記付随情報管理装置に登録済みであるか否かを問い合わせる確認手段を含むソフトウェア処理装置とを有することを特徴とする。
【0019】
このような構成とすると、ソフトウェアの付随情報が付随情報管理装置に登録済みであるか否かを問い合わせてから、ソフトウェア処理装置の処理手段に、このソフトウェアの再生処理又は起動処理をさせることができる。このためソフトウェア処理装置では、この付随情報の内容に応じた態様で処理手段にソフトウェアを再生処理又は起動処理をさせることができる。
【0020】
第8の発明は、上記第7の発明において、所望の前記ソフトウェアの利用許諾が承認された場合に課金を行う承認時課金手段を有することを特徴とする。
【0021】
このようにすると、所望のソフトウェアの利用許諾が承認された場合にのみ、処理手段に、この所望のソフトウェアの再生処理又は起動処理をさせることができるとともに、この所望のソフトウェアの利用許諾が承認される度に適正に課金を行うことができる。
【0022】
第9の発明は、上記第7の発明又は第8の発明において、前記処理手段によって前記所望のソフトウェアが再生処理又は起動処理をされる度に課金する利用時課金手段を有することを特徴とする。
【0023】
このようにすると、このソフトウェアを入手した際に課金される代わりに、実際に処理手段がこのソフトウェアの再生処理又は起動処理をする場合にのみ課金されることになる。このため、このソフトウェアの実際の利用状況に応じた妥当な課金がなされるようになる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、コンテンツが登録済みであるか否かを確認してから、コンテンツ端末によってこのコンテンツの再生処理又は起動処理を行うことができるソフトウェア処理装置、付随情報書込装置及びソフトウェア管理システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態によるソフトウェア管理システムを図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、本発明をソフトウェア管理システム等に適用した場合の実施形態である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態としてのソフトウェア管理システム100の構成例を示すシステム構成図である。
【0026】
ソフトウェア管理システム100は、コンテンツ端末3(ソフトウェア処理装置)、メタデータ管理サーバ5(付随情報管理装置)、無線アクセスポイント4及びネットワーク7を有する。このコンテンツ端末3は、例えば無線或いは有線によってネットワーク7に接続可能な構成となっている。
【0027】
コンテンツ端末3は、例えば音楽、映画などのコンテンツを再生するための情報端末である。本実施形態では、コンテンツ端末3が再生するコンテンツの一例として音楽を例示する。コンテンツ端末3は、例えばこのコンテンツを出力するためのコンテンツデータを格納している。なお、このコンテンツ端末3は再生中の音楽に合わせて映像を表示してもよい。
【0028】
一方、メタデータ管理サーバ5(付随情報管理装置)は、上記コンテンツ端末3が再生するコンテンツ群に関するメタデータ(付随情報)を管理するサーバコンピュータである。ここで、メタデータとは、例えば音楽或いは映像に付随する情報を表しており、例えばコンテンツの著作者、ジャンル、タイトル、コンテンツデータのデータ形式を総称したものである。このメタデータ管理サーバ5は、例えばLAN(Local Area Network)を採用したネットワーク7に接続されている。無線アクセスポイント4は、コンテンツ端末3がネットワーク7にアクセスするための基地局などのアクセスポイントを表している。従って、メタデータ管理サーバ5及びコンテンツ端末3は、無線アクセスポイント4及びネットワーク7を経由して互いにデータ通信が可能な構成となっている。
【0029】
図2は、図1に示すコンテンツ端末3のハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0030】
コンテンツ端末3は、通信部11、記憶部13、制御部15、再生部17及び操作部20を備えている。
【0031】
通信部11は、制御部15の制御によって、コンテンツ端末3の外部との間でデータ通信を行う機能を有する。記憶部13は、例えばメモリ、ハードディスクドライブのような記憶媒体を表している。この記憶部13は、制御部15の制御によって上記コンテンツデータ及びメタデータを記憶する機能を有する。この記憶部13は、例えばいわゆるツリー構造の格納場所に各データを格納可能となっており、これらコンテンツデータ及びメタデータを各々格納場所(例えばフォルダ或いはディレクトリ)に格納可能となっている。
【0032】
再生部17(処理手段)は、コンテンツ(ソフトウェアの一種)の再生処理又は起動処理をする機能を有する。この再生部17は、制御部15の制御によって、例えば記憶部13に記憶されているコンテンツデータの格納場所を指定し、このコンテンツデータを読み出し、そのコンテンツを再生する機能を有する。なお、このコンテンツデータの格納場所は、例えばユーザの操作に応じて指定されたコンテンツに応じて特定される。
【0033】
制御部15は、操作部20の操作に応じてコンテンツ端末3の動作を制御する。つまりこの制御部15は、通信部11、記憶部13及び再生部17を制御することで、コンテンツ端末3全体の動作を制御している。操作部20は、このコンテンツを再生するための再生ボタン及び、再生中のコンテンツを停止するための停止ボタンなどを表している。
【0034】
図3は、図1に示すコンテンツ端末3のソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【0035】
コンテンツ端末3は、ソフトウェアとして、確認部12、再生制御部14及びコンテンツデータ16を有する。
【0036】
コンテンツデータ16は、上述した記憶部13に格納されている。このコンテンツデータ16は音楽などのコンテンツに関するデータである。
【0037】
再生制御部14(処理手段)は、上述した再生部17によって、そのコンテンツデータ16などのソフトウェアを再生処理又は起動処理する機能を有する。本実施形態では、上述のようにコンテンツとして音楽を例示し、このコンテンツ端末3が音楽を再生することを例示している。
【0038】
この確認部12は、再生部17(処理手段)によって再生処理又は起動処理されるコンテンツ(ソフトウェア)に関するメタデータ(付随情報)が、メタデータ管理サーバ5(付随情報管理装置)に登録済みであるか否かを問い合わせる機能を有する。
【0039】
図4は、図1に示すメタデータ管理サーバ5のソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【0040】
メタデータ管理サーバ5は、通信制御部21、認証部23、コンテンツ登録確認部25、データベース27を有する。このデータベース27は、認証テーブル28及びメタデータテーブル29を有する。
【0041】
通信制御部21は、メタデータ管理サーバ5の外部との間で上述したネットワーク7を用いてデータ通信を行う際における制御機能を有する。認証部23は、通信制御部21を制御し、上記コンテンツ端末3からの検索要求に基づいて、この検索要求に含まれるコンテンツIDに基づいて、認証テーブル28を検索する検索機能を有する。この認証テーブル28については後述する。
【0042】
コンテンツ登録確認部25は、上記検索要求に含まれるコンテンツIDに基づいてメタデータテーブル29を検索し、このコンテンツIDに該当するレコードデータが存在しているか否かを確認する(登録確認処理)。このメタデータテーブル29については後述する。このコンテンツ登録確認部25は、この確認結果を通信制御部21を経由してコンテンツ端末3に対して送信する機能を有する(登録確認処理)。
【0043】
図5は、図4に示す認証テーブル28の構成例を示すテーブル構成図である。
【0044】
認証テーブル28は、例えばカラム(列情報)としてユーザID、コンテンツID及び利用許諾フラグを有する。この認証テーブル28は、例えばユーザID及びコンテンツIDを検索キーとしてレコードデータ(行情報)として利用許諾フラグを検索可能となっている。
【0045】
この利用許諾フラグは、例えば「1」が、このコンテンツIDに該当するコンテンツに関して利用許諾されていることを表し、例えば「0」が、このコンテンツIDに該当するコンテンツに関して利用許諾されていないことを表している。本実施形態では、この認証テーブル28の具体例として、ユーザIDが「0001」であり、かつ、コンテンツIDが「00003」であるレコードデータにおいて利用許諾が「1」であることを例示している。
【0046】
図6は、図4に示すメタデータテーブル29の構成例を示すテーブル構成図である。
【0047】
メタデータテーブル29は、そのカラムとして、例えばコンテンツID、著作者、ジャンル、タイトル及びデータ形式を管理している。著作者は、コンテンツIDに該当するコンテンツの著作者を表している。ジャンルは、コンテンツが属する種別を表している。タイトルは、コンテンツの題名を表している。データ形式は、このコンテンツIDに該当するコンテンツデータのデータ形式を表している。
【0048】
このメタデータテーブル29は、上述のように、コンテンツ登録確認部29によって、例えばコンテンツIDを検索キーとして、これら著作者、ジャンル、タイトル及びデータ形式のいずれか又はこれらいずれかの組み合わせを検索することができる構成となっている。
【0049】
このメタデータテーブル29では、例えばコンテンツIDが「0001」のレコードデータとして、著作者が「西島三郎」、ジャンルが「音楽」、タイトルが「お母さんよ」、データ形式が「MIDI」であることを表している。
【0050】
またメタデータテーブル29では、例えばコンテンツIDが「0002」のレコードデータとして、著作者が「北鳥三郎」、ジャンルが「音楽」、タイトルが「日本海」、データ形式が「MIDI」であることを表している。また、メタデータテーブル29では、コンテンツIDが「00003」のレコードデータとして、著作者が「北島二郎」、ジャンルが音楽、タイトルが能登半島、データ形式がMIDIであることを表している。
【0051】
コンテンツ端末3及びソフトウェア管理システム100は、以上のような構成であり、次に図1〜図6を用いつつこのコンテンツ端末3及びソフトウェア管理システム100の動作例について説明する。このソフトウェア管理システム100の動作には、後述する端末処理及びメタデータサーバ処理を含んでいる。本実施形態では、このメタデータ管理サーバ5が、コンテンツデータ16のメタデータを管理する組織に配置されている。このような組織としては、例えば著作権を管理する管理団体(例えば社団法人日本音楽著作権協会、いわゆるJASRAC)を挙げることができる。
【0052】
図7は、コンテンツ端末3における端末処理における手順の一例を示すフローチャートである。
【0053】
本実施形態では、ユーザがコンテンツ端末3を操作し、コンテンツとして例えば所望の音楽を再生しようとしている。このユーザが操作部20の1つである再生ボタンを操作し、この音楽を再生しようとすると、この操作部20が制御部15に対して再生指示信号を出力する。ステップS1では、制御部15が操作部20からの再生指示信号を取得したか否かを判断する。
【0054】
制御部15は、操作部20からの再生指示信号がない場合には待ち処理を行い、この再生指示信号があった場合には次のようなステップS2を実行する。このステップS2では、制御部15が通信部11を制御し、この再生すべきコンテンツの検索要求を行う。
【0055】
具体的には、制御部15が、この再生すべきコンテンツのコンテンツID及び自らのユーザIDを含めた検索要求データを生成する。なお、このコンテンツIDは、上記所望の音楽をその他の音楽などのコンテンツ群から識別するための識別子である。制御部15は、この検索要求データをネットワーク7を経由してメタデータ管理サーバ5に対して送信する。なお、この検索要求データを受信したメタデータ管理サーバ5における詳細な処理内容については後述する。
【0056】
次にステップS3では、制御部15が通信部11を制御し、メタデータ管理サーバ5から検索結果データを受信したか否かを判断する。この制御部15は、この検索結果データを受信するまで待ち、この検索結果データを受信すると、次のステップS4を実行する。このステップS4では、制御部15が、この検索結果データに含まれる登録済フラグが「1」であるか否かを判断する。
【0057】
なお、この登録済フラグは、コンテンツに関して利用許諾がなされているか否かにかかわらず、単に、このコンテンツに関するメタデータがメタデータ管理サーバ5に登録されているか否かを表している。この点において、この登録済フラグは利用許諾フラグと異なっている。この登録済フラグの詳細については後述する。
【0058】
制御部15は、登録済フラグが「1」でない場合には、この端末処理を終了し、一方、登録済フラグが「1」である場合には、次に示すステップS5を実行する。このステップS5では、制御部15が、再生部17に対して再生開始信号を出力する。すると再生部17は、記憶部13から、上記コンテンツIDに該当するコンテンツの実体であるコンテンツデータ16を取得する。
【0059】
図8は、上記メタデータ管理サーバ5によるメタデータサーバ処理の手順の一例を示すフローチャートである。このメタデータサーバ処理は、メタデータ管理サーバ5におけるメタデータの検索処理の手順の一例を表している。
【0060】
ステップS11では、認証部23が、通信制御部21を制御し、上記検索要求データを受信しているか否かを判断する。この検索要求データは、上述したコンテンツ端末3におけるステップS2の処理によって出力されたものである。
【0061】
認証部23は、この検索要求データを受信するまで待ち、この検索要求データを受信すると、コンテンツ登録確認部25に対し、コンテンツ端末3が再生しようとしているコンテンツが登録されているか否かを確認させる。ステップS12では、このコンテンツ登録確認部25が、その検索要求データに含まれるコンテンツIDに基づいて、メタデータテーブル29を検索する。具体的には、コンテンツ登録確認部25が、コンテンツIDを検索キーとしてメタデータテーブル29のレコードデータを検索することで、レコードデータがヒットするか否かを判断する。
【0062】
本実施形態では、上述のようにコンテンツIDが「00001」であることが指定されているため、このコンテンツ登録確認部25が、このメタデータテーブル29においてデータ(図6に示す最上段のレコードデータ)をヒットすることができる(ステップS13)。
【0063】
このコンテンツ登録確認部25は、このようにレコードデータがヒットした場合には登録済フラグを「1」と設定する一方(ステップS14)、レコードデータがヒットしなかった場合には登録済フラグを「0」と設定する(ステップS15)。
【0064】
次に、ステップS16では、コンテンツ登録確認部25が、このコンテンツID及びその登録済フラグを有する検索結果データを作成する。次にステップS17では、コンテンツ登録確認部25が、通信制御部21を制御し、ネットワーク7を経由して、上述のように作成した検索結果データをコンテンツ端末3に対して送信する。このコンテンツ端末3においては、上述したように、この検索結果データに基づいて、自らが再生を試みているコンテンツがメタデータ管理サーバ5に登録されていることを確認した上で、このコンテンツを再生することができる。
【0065】
上記実施形態におけるソフトウェア管理システム100は、再生処理又は起動処理をされる各コンテンツ(ソフトウェアの一例)のメタデータ(付随情報)を管理するメタデータ管理サーバ5(付随情報管理装置)と、再生部17(処理手段)によって再生処理又は起動処理されるコンテンツ(ソフトウェア)のメタデータ(付随情報)が、そのメタデータ管理サーバ(付随情報管理装置)5に登録済みであるか否かを問い合わせる確認部12(確認手段)を含むコンテンツ端末3(ソフトウェア処理装置)を有する。
【0066】
このような構成とすると、再生対象のコンテンツに関するメタデータがメタデータ管理サーバ5に登録済みであるか否かを問い合わせてから、コンテンツ端末3の再生部17に、この再生対象のコンテンツ(ソフトウェア)を再生処理又は起動処理させることができる。このためコンテンツ端末3では、このメタデータの内容に応じた態様で再生部17(処理手段)にコンテンツの再生処理又は起動処理をさせることができる。
<第2実施形態>
図9は、第2実施形態におけるソフトウェア管理システム100aの一部であるコンテンツ端末3a及びタグToを示す図である。
【0067】
第2実施形態におけるソフトウェア管理システム100aは、第1実施形態とほぼ同様の構成でありほぼ同様の動作を行う。このため第2実施形態では、同一の構成及び動作については第1実施形態における図1乃至図8と同一の符号を用いるとともに、その説明を省略し、以下の説明では異なる点を中心として説明する。
【0068】
第1実施形態においては、ユーザがコンテンツ端末3におけるコンテンツデータの位置を自ら特定し、このコンテンツデータを再生していたが、第2実施形態では、いわゆるリーダ機能を有するコンテンツ端末3にユーザがタグToを近づけると、このコンテンツ端末3が内蔵するコンテンツデータ群のうちどのコンテンツデータを再生するか否かを特定することができるようになっている。以下、具体的に説明する。
【0069】
本実施形態では、タグToが、ユーザが再生を希望するコンテンツ(ソフトウェア)のメタデータ(付随情報)を予め格納している。このタグToは、このメタデータを書き込むよう図示しないタグラベル作成装置によって作成されている。このタグToは、ユーザが再生を希望するコンテンツデータ自体を記憶しているのではなく、このコンテンツデータに関するメタデータを記憶しているのである。
【0070】
このメタデータは、上述した第1実施形態におけるメタデータの内容の代わりに或いは併せて、コンテンツ端末3の記憶部13におけるこのコンテンツデータの格納場所に関する情報(配置情報)を有する。なおこのタグToは、このような配置情報などのみならず、このコンテンツデータに関係するその他の情報、このコンテンツデータには関係しないその他の情報を格納していてもよい。
【0071】
図10は、図9に示すコンテンツ端末3のハードウェア構成例を示すブロック図である。なお、図10に示すコンテンツ情報端末3aは、第1実施形態におけるコンテンツ端末3とほぼ同様の構成であることから、以下の説明では異なる点を中心して説明する。
【0072】
このコンテンツ端末3aは、第1実施形態におけるコンテンツ端末3の構成に加えてリーダ19を備えている。このリーダ19(付随情報取得手段)は、可般性付随情報記憶手段の一例としてのタグToから、再生部17(処理手段)によって再生処理又は起動処理されるコンテンツ(ソフトウェア)のメタデータを取得する機能を有する。具体的には、このリーダ19は、上記コンテンツ(ソフトウェア)のメタデータが格納された可般性付随情報記憶手段としてのタグTo(無線タグ)との間で情報を送受信する機能を有する(送受信手段)。また確認部12は、このリーダ19によって取得されたメタデータ(付随情報)が、メタデータ管理サーバ5(付随情報管理装置)に登録済みであるか否かを問い合わせる機能を有する。
【0073】
第2実施形態におけるソフトウェア管理システム100aの一部としてのコンテンツ端末3aは以上のような構成であり、次に図1〜図10を用いてこのコンテンツ端末3aなどの動作例について説明する。なお以下の説明においては、メタデータ管理サーバ5におけるコンテンツの登録確認処理については同様であるので、以下の説明では異なる点を中心として説明する。
【0074】
ユーザは、コンテンツ端末3aにおいて再生を希望するコンテンツに関するメタデータを上記タグToに予め記憶させている。このメタデータとしては、第1実施形態における内容のみならず、その代わりに或いは併せて、上述のように記憶部13における所望のコンテンツデータの配置に関する配置情報を含んでいる。
【0075】
このコンテンツ端末3aは、上述のようにいわゆるリーダ機能(リーダ19)を搭載しており、このリーダ19は、ユーザがこのタグToをコンテンツ端末3aに近づけたことを契機として、このタグToから再生を希望する所望のコンテンツに関するメタデータを読み取ることができる。
【0076】
このメタデータは、上述した配置情報を含んでおり、コンテンツ端末3aはこの配置情報に基づいて、再生を希望するコンテンツデータが記憶部13のいずれの場所に配置しているか否かを把握することができる。このようにすると、コンテンツ端末3aにおいては、このユーザが特に特定しなくても、再生部17が、制御部15の制御に応じて記憶部13における所定の配置場所から上記所望のコンテンツデータを取得することができるようになる。
【0077】
また本実施形態では、このメタデータに、問い合わせ先に関する情報(例えばメタデータ管理サーバ5のURL、アドレス)を含めておき、コンテンツ端末3が、この問い合わせ先に関する情報に基づいてメタデータ管理サーバ5に接続するようにしてもよい。
【0078】
以上のように、上記実施形態におけるコンテンツ端末3a(ソフトウェア処理装置)は、ソフトウェア(例えば音楽のようなコンテンツ)の再生処理又は起動処理をする再生部17(処理手段)と、可般性付随情報記憶手段としてのタグToから、再生部17によって再生処理又は起動処理されるソフトウェアのメタデータ(付随情報)を取得するリーダ19(付随情報取得手段)と、そのリーダ19によって取得されたソフトウェアのメタデータが、各ソフトウェアのメタデータを管理するメタデータ管理サーバ5に登録済みであるか否かを問い合わせる確認部12(確認手段)を有する。なお「可般性」とは、例えば、搬送可能なこと、つまり携帯して持ち歩き可能なことを表している。
【0079】
このようにすると、再生対象のソフトウェアに関するメタデータがメタデータ管理サーバ5に登録済みであるか否かを問い合わせてから、コンテンツ端末3が、再生部17(処理手段)に、このソフトウェアの再生処理又は起動処理をさせることができる。またコンテンツ端末3は、再生部17に、このメタデータの内容に応じた態様でソフトウェアを再生処理又は起動処理をさせることができる。
【0080】
また、上記実施形態おけるコンテンツ端末3a(ソフトウェア処理装置)は、上記構成に加えてさらに、上記リーダ19(付随情報取得手段)は、ソフトウェア(例えばコンテンツ)のメタデータ(付随情報)が格納された可般性付随情報記憶手段としてのタグTo(無線タグ)との間で情報を送受信する機能を有する(送受信手段)。
【0081】
このようにすると、コンテンツ端末3aが、リーダ19(送受信手段)によってタグTo(無線タグ)から出力されたメタデータの内容に応じて再生部17(処理手段)に、このソフトウェア(例えばコンテンツ)を再生処理又は起動処理をさせることができる。
<第3実施形態>
図11は、第3実施形態におけるソフトウェア管理システム100bのシステム構成例を示す図である。
【0082】
第3実施形態におけるソフトウェア管理システム100bは、第1実施形態及び第2実施形態とほぼ同様の構成でありほぼ同様の動作を行う。このため第3実施形態では、同一の構成及び動作については第1実施形態及び第2実施形態における図1乃至図10と同一の符号を用いるとともに、その説明を省略し、以下の説明では異なる点を中心として説明する。
【0083】
第1実施形態及び第2実施形態では、各々、ユーザが再生を希望する所望のコンテンツデータが予めコンテンツ端末3,3aに格納されていたが、第3実施形態においては、これらコンテンツ端末3,3aがそれぞれ、このコンテンツデータをダウンロードして取得可能な構成となっている。
【0084】
またこのソフトウェア管理システム100bでは、第1実施形態及び第2実施形態におけるソフトウェア管理システム100,100aの構成に加えて、コンテンツプロバイダサーバ9がネットワーク7に接続されている点が異なっている。
【0085】
上記コンテンツ端末3,3aは、再生対象とするコンテンツのコンテンツデータを要求するためのコンテンツ要求データを、コンテンツプロバイダサーバ9に送信する機能を有する。このコンテンツプロバイダサーバ9は、上記コンテンツ端末3,3aからのコンテンツ要求データに応じて、所望のコンテンツデータを提供するサーバコンピュータである。
【0086】
コンテンツプロバイダサーバ9は、コンテンツIDを検索キーとして、各コンテンツデータを管理している。このコンテンツプロバイダサーバ9は、上記コンテンツ要求データに基づいて、このコンテンツ要求データに含まれるコンテンツIDに該当するコンテンツデータを、内蔵するハードディスク(図示せず)から取得し、ネットワーク7を経由してコンテンツ端末3,3aに対して送信する機能を有する。
【0087】
図12は、図11に示すコンテンツ端末3,3aのソフトウェア構成例を示すブロック図である。なお図12に示すソフトウェア構成例においては、第1実施形態などにおける図3に示すソフトウェア構成例との相違点を中心として説明する。なお、以降の説明においては、第1実施形態及び第2実施形態におけるソフトウェアの構成を明示するため、コンテンツ端末3,3aをコンテンツ端末3bと呼ぶ。
【0088】
第3実施形態においては、ダウンロード制御部18を有している点が異なっている。このダウンロード制御部18は、上記制御部15によるコンテンツ要求データに基づいて上述した通信部11を制御する。このダウンロード制御部18は、ユーザが再生を希望するコンテンツデータのコンテンツIDを、このコンテンツ要求データに含めてネットワーク7を経由してコンテンツプロバイダサーバ9に対して送信する。
【0089】
このダウンロード制御部18は、通信部11を制御し、上述のようにコンテンツプロバイダサーバ9から、このコンテンツ要求データに対応したコンテンツデータをダウンロードする際における制御を行う。このようにしてダウンロードすると、コンテンツ端末3bは、所望のコンテンツデータ16を図示のように取得することができる。
【0090】
本実施形態では、例えばタグToに、メタデータ管理サーバ5の問い合わせ先に関する情報(例えばURL、アドレスなど)を含むメタデータを記憶させておき、コンテンツ端末3が、この問い合わせ先に関する情報に基づいてコンテンツプロバイダサーバ9にコンテンツ要求データを送信するようにしても良い。
【0091】
上記実施形態におけるコンテンツ端末3b(ソフトウェア処理装置)は、上記構成に加えて、タグTo(無線タグ)のメタデータ(付随情報)に基づいて所望のソフトウェア(例えばコンテンツデータ)をダウンロードするダウンロード制御部18(ダウンロード手段)を有する。
【0092】
このような構成とすると、コンテンツ端末3bが、再生すべきソフトウェア(例えばコンテンツデータ)自体を内蔵しておく必要がなくなる。このためコンテンツ端末3bは、この所望のソフトウェアを常時記憶しておくための記憶媒体を内蔵しなくてもよい。
【0093】
<第4実施形態>
図13は、第4実施形態におけるソフトウェア管理システム100cの構成例のシステム構成例を示すブロック図である。
【0094】
第4実施形態におけるソフトウェア管理システム100cは、第1実施形態〜第3実施形態とほぼ同様の構成でありほぼ同様の動作を行う。そのため第4実施形態においては、同一の構成及び動作については第1実施形態〜第3実施形態における図1〜図12と同一の符号を用いるとともにその説明を省略し、以下の説明では異なる点を中心として説明する。
【0095】
第4実施形態においては、第1実施形態〜第3実施形態(以下、単に「第1実施形態など」という)の構成に加えて、課金サーバ10がネットワーク7に接続されている点が異なっている。なお、図13に示すシステム構成においては、必要に応じて、上述したコンテンツプロバイダサーバ9を追加することができる。以下の説明では、このコンテンツプロバイダサーバ9を省略する。
【0096】
この課金サーバ10は、ユーザが使用するコンテンツ端末3,3a,3b(以下、代表として「コンテンツ端末3」を例示する)によるコンテンツの使用状況に応じて課金を行う機能を有する。以下、この課金サーバ10の具体的な構成例について説明する。
【0097】
図14は、図13に示す課金サーバ10のソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【0098】
この課金サーバ10は、通信制御部31、課金部32(承認時課金手段、利用時課金手段)及びデータベース35を有する。このデータベース35は、課金テーブル37及び課金単価テーブル39を有する。通信制御部31は、課金サーバ10がネットワーク7を経由して、その外部とデータ通信を行う際の通信の制御を行う機能を有する。
【0099】
課金部32は、例えば認証を終えたメタデータ管理サーバ5からの課金請求に応じて、次に示すような課金処理を実行する。なお、この課金請求は、コンテンツ端末3から行われても良い。この課金部32(承認時課金手段)は、所望のコンテンツ(ソフトウェア)の利用許諾が承認された場合に、課金を行う機能を有する(承認時課金機能)。なお、ここでいう利用許諾は、上記メタデータ管理サーバ5における利用許諾を表しているが、その代わりに、課金サーバ10自体が、図4に示す認証部23及び認証テーブル28を備えており、同様にコンテンツに関する利用認証を行う構成であっても良い(認証手段)。
【0100】
また、課金部32(利用時課金手段)は、例えばコンテンツ端末3の再生部17(処理手段)によって所望のソフトウェア(例えばコンテンツ)が再生処理又は起動処理をされる度に課金する機能を有する(利用時課金機能)。なお、課金部32は、課金処理として承認時課金機能又は利用時課金機能を発揮させてもよいし、これら承認時課金機能及び利用時課金機能を併せて発揮させても良い。以下の説明では、この課金部32が、データベース35の課金テーブル37及び課金単価テーブル39を用いて、これら承認時課金機能及び利用時課金機能を用いて課金処理を行うことを例示する。
【0101】
図15は、図14に示す課金テーブル37の構成例を示すテーブル構成図である。
【0102】
この課金テーブル37は、カラム(列情報)として、例えばユーザID、コンテンツID、使用回数及び合計金額を有する。
【0103】
ユーザID及びコンテンツIDは、上述しているので説明を省略する。
【0104】
使用回数は、ある特定のユーザIDを有するユーザがある特定のコンテンツIDに該当するコンテンツデータを使用した回数を表している。合計金額は、上述した使用回数及び課金単価に応じて算出された合計金額を表している。
【0105】
具体的には、ユーザIDが「0001」であり、かつ、コンテンツIDが「00001」である場合には、このコンテンツの使用回数が4回であり、この使用回数に応じた合計金額(課金合計金額)が200円となっている。また、ユーザIDが「0001」であり、かつ、コンテンツIDが「00003」である場合には、このコンテンツの使用回数が0回であり、この使用回数に応じた合計金額(課金合計金額)が0円となっている。また、ユーザIDが「0002」であり、かつ、コンテンツIDが「00002」である場合には、このコンテンツの使用回数が1回であり、この使用回数に応じた合計金額(課金合計金額)が70円となっている。
【0106】
図16は、図14に示す課金単価テーブル39の構成例を示すテーブル構成図である。
【0107】
この課金単価テーブル39は、カラム(列情報)として、例えばコンテンツID及び課金単価を有する。このコンテンツIDは、図15に示すコンテンツIDにリンクしている。
【0108】
課金単価は、各コンテンツIDごとに課金すべき単価を表している。具体的には、コンテンツIDが「00001」である場合には課金単価が50円と設定されている。また、コンテンツIDが「00002」である場合には課金単価が70円と設定されている。また、コンテンツIDが「00003」である場合には課金単価が60円と設定されている。
【0109】
図17は、上記課金処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、この課金処理は上記課金サーバ10における課金処理を表している。
【0110】
まずステップS21では、課金部32が通信制御部31を制御し、例えばコンテンツ端末3からの課金請求があったか否かを判断する。なお、この課金請求は、コンテンツ端末3からなされる代わりに、コンテンツ端末3からのコンテンツのダウンロード要求に応じてメタデータ管理サーバ5からなされるようにしてもよい。
【0111】
課金部32は、課金請求があるまで待ち処理を行い、上記課金請求があった場合には、次に示すステップS24を実行する。
【0112】
このステップS24では、まず、課金部32が上記課金請求に含まれるユーザIDに基づいて課金テーブル37を検索する。まず課金部32は、このユーザIDが課金テーブル37に存在するか否かを判断する。この課金部32は、課金テーブル37にこのユーザIDが存在しない場合には、このユーザIDで新規レコードデータ(図示のレコードに相当)を課金テーブル37に作成する(ステップS25)。
【0113】
一方、課金部32は、このユーザIDが課金テーブル37に存在した場合には次に示すステップS26を実行する。このステップS26では、課金部32が、課金単価テーブル39から、上記課金請求に含まれるコンテンツIDに基づく課金単価を取得する(ステップS26)。次にステップS27では、課金部32が、このように取得したコンテンツデータの課金単価に使用回数を掛け合わせて合計金額を演算する。
【0114】
さらにこのステップS27では、課金部32が、これらユーザID及びコンテンツIDをキーとして、課金テーブル37にこの演算結果としての合計金額を書き込んで更新する。
【0115】
上記実施形態におけるソフトウェア管理システム100は、上記構成に加えてさらに、所望のコンテンツ(ソフトウェア)の利用許諾が承認された場合に課金を行う課金部32(承認時課金手段)を有する。
【0116】
このようにすると、所望のコンテンツ(ソフトウェア)の利用許諾が承認された場合にのみ、処理手段に、この所望のコンテンツ(ソフトウェア)の再生処理又は起動処理をさせることができるとともに、この所望のコンテンツ(ソフトウェア)の利用許諾が承認される度に適正に課金を行うことができる。
【0117】
上記実施形態におけるソフトウェア処理装置100は、上記構成に加えて或いはそれに代えて、再生部17など(処理手段)によって所望のコンテンツ(ソフトウェア)が再生処理又は起動処理をされる度に課金する課金部32(利用時課金手段)を有する。
【0118】
このようにすると、このコンテンツ(ソフトウェア)を入手した際に課金される代わりに、実際に処理手段がこのコンテンツ(ソフトウェア)の再生処理又は起動処理をする場合にのみ課金されることになる。このため、このコンテンツ(ソフトウェア)の実際の利用状況に応じた妥当な課金がなされるようになる。
<第5実施形態>
図18は、第5実施形態におけるタグToが記憶媒体41の収納体42に設けられている様子及びコンテンツ端末3,3a,3bの構成例を示す図である。
【0119】
第5実施形態においては、上述した第2実施形態などにおけるタグToが記憶媒体41(例えばコンパクトディスク)の収納体42(例えばジャケット)に設けられている点が異なっている。なお第5実施形態においては、その他の構成及び動作については、上述の第2実施形態から第4実施形態と各々同様であるので説明を省略する。
【0120】
第5実施形態においては、例えばユーザが楽曲などのコンテンツデータを購入したときに、上述したタグラベル作成装置(図示せず)でタグToを含むタグラベルを発行している。すると、コンテンツ(以下、コンパクトディスク41を例示する)を販売する販売店においては、このように発行したタグラベルを、このコンパクトディスク41を収納するジャケット42に貼り付けて販売用に展示する。
【0121】
これを購入したユーザは、このジャケット42ごと購入したコンパクトディスク41を携帯すると、同時にタグToを有するタグラベルも携帯することになる。従って、ユーザがジャケット42をコンテンツ端末3などに近づけると、このコンテンツ端末3などは、ジャケット42のタグToから、上記タグデータをリーダ機能を用いて読み出すことができる。
【0122】
上記実施形態におけるコンテンツ端末3,3a,3bは、各々、タグTo(無線タグ)を、そのソフトウェア(例えばコンテンツデータ)を記録した記録媒体(例えばコンパクトディスク41)の収納体(例えばパッケージ:ジャケット42)に設けている。
【0123】
このような構成とすると、コンテンツ端末3などは、このジャケット42(収納体)に収納されたコンパクトディスク41(記録媒体)を販売により譲り渡せば、このコンパクトディスク41の中身であるソフトウェアのメタデータも併せて譲り渡すことができる。このため上記リーダ19が、コンパクトディスク41のジャケット42に付されたタグTo(無線タグ)との間で情報を送受信し、このタグToからソフトウェアのメタデータを受け取ることができる。従って再生部17(処理手段)は、この付随情報に基づいて所望の対応でコンパクトディスク41のソフトウェアを再生処理又は起動処理をすることができる。
<応用例>
図19は、上記各実施形態の応用例を示すイメージ図である。
【0124】
この応用例ではカラオケ装置50を例示している。このカラオケ装置50は、カラオケ装置本体49、ライタ44、スクリーン51、スピーカ53及びマイク54を備えている。この応用例においては、このライタ44がカラオケ装置本体49(付随情報書込装置)に内蔵された形態を例示している。
【0125】
カラオケ装置本体49は、図示しないリモートコントローラから入力された所望のコンテンツIDに該当するコンテンツデータをコンテンツ提供サーバから取得する機能を有する。このコンテンツ提供サーバとしては、上述したコンテンツプロバイダサーバ9を例示することができる。
【0126】
このコンテンツデータとしては、例えばユーザが歌うことを希望する曲を、スピーカ53によって音として出力するとともに、これに同期させてスクリーン51から映像として出力するためのデータである。このカラオケ装置本体49は、上記スピーカ53、スクリーン51及びマイク54が接続されている。このカラオケ装置本体49は、上述のように取得したコンテンツデータに基づく映像をスクリーン51から出力するものである。
【0127】
このとき、スクリーン51には、このコンテンツデータに含まれるサブタイトル(字幕)によりこの曲の歌詞を表示している。そしてユーザは、マイク54を用いてこの曲に合わせて歌うことができる。
【0128】
上記ライタ44は、再生処理又は起動処理をされたソフトウェアのメタデータ(付随情報)を取得する機能(付随情報取得手段)を有する。さらにこのライタ44は、所定のプロトコルに従って、上述したタグToとの間で情報の送受信を行い、その取得されたコンテンツに関するメタデータをタグTo(無線タグ)に書き込む機能(情報書込手段)を有する。
【0129】
さらにライタ44(情報書込手段)は、上記構成に加えてさらに、再生処理又は起動処理をされたコンテンツに関するメタデータ(付随情報)として、その再生処理又は起動処理をされたコンテンツ自体に関連する情報(例えばCDジャケットの画像データ)をタグToに書き込む機能を有する。
【0130】
具体的には、上記ライタ44は、例えばユーザがこの曲を歌い終わった後に、そのユーザが所持するタグToに、この曲に関するメタデータを書き込む機能を有する。このメタデータとしては、例えば先ほどユーザが歌った曲の曲名、その著作者及び演奏者などいずれか又はこれらいずれかの情報の他にも、例えばこの曲のCDジャケットに印刷されている画像に関する画像データを挙げることができる。上記ライタ44(情報書込手段)は、この書き込んだ画像データに基づく画像(付随情報の一例)を、ソフトウェアを記録しているとともにそのタグToが設けられた記録媒体41の収納体42の表面に印刷する機能を有していても良い。
【0131】
上述のようにカラオケ装置50(付随情報書込装置)は、そのライタ44に、再生処理又は起動処理をされたソフトウェアのメタデータ(付随情報)を取得する機能(付随情報取得手段)と、タグTo(無線タグ)との間で情報の送受信を行い、上記付随情報取得手段によって取得されたソフトウェアのメタデータ(付随情報)をタグTo(無線タグ)に書き込むライタ44(情報書込手段)とを有する。
【0132】
このような構成とすると、カラオケ装置50は、ソフトウェアを再生処理又は起動処理をした場合、このソフトウェア(曲)に関するメタデータをタグToに書き込んで、このタグToをどこへ移動させても、このタグToのメタデータに基づいてコンテンツデータ(ソフトウェア)を取得することができる。
【0133】
上記実施形態におけるカラオケ装置50(付随情報書込装置)は、上記構成に加えてさらに、上記ライタ44(情報書込手段)は、それらその再生処理又は起動処理をされたソフトウェアの付随情報として上記再生処理又は起動処理をされたソフトウェア自体に関連する情報(関連情報)をタグToに書き込み、かつ、この書き込んだ情報を、上記ソフトウェアを記録しているとともに上記タグToが設けられた記録媒体41の収納体42に印刷している。この関連情報としては、例えばCDジャケット42に印刷された画像に関する画像データを挙げることができる。
【0134】
このような構成とすると、タグToにはこのソフトウェアのメタデータ及び関連情報が書き込まれているため、このタグToを持ち歩けば、このソフトウェアのメタデータ及び関連情報も携帯することができる。すると、ユーザがどこへ移動しても、このタグToのメタデータに基づいてコンテンツ(ソフトウェア)を取得することができるばかりでなく、その関連情報を所望の用途に使用することができる。しかも、このソフトウェアの収納体42の表面には、その関連情報に基づく画像が印刷されているため、そのタグToが設けられた収納体42を参照すれば、そのソフトウェアの関連情報を把握することができる。
【0135】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0136】
上記各実施形態においては、ユーザの操作によってコンテンツ端末3などがコンテンツデータに基づいてコンテンツを再生することを明示しているが、これに限られず、例えばミシンが、ソフトウェアの一例としての刺しゅうプログラムに従って所定の生地に刺しゅうを行う場合にも適用することができる。つまりこのミシンにおいては、図示しない起動部が刺しゅうプログラム起動し、この刺しゅうプログラムがミシンによる刺しゅう動作の制御を行う。
【0137】
このミシンでは、ソフトウェアの一例としての刺しゅうプログラムを起動処理する起動部(処理手段)と、その起動部によって起動処理される刺しゅうプログラムのメタデータ(付随情報)が刺しゅうプログラムの付随情報を管理する付随情報管理装置に登録済みであるか否かを問い合わせる確認部(確認手段)とを有する。この確認部は、上記実施形態における確認部12(図7参照)と同様の機能を有する。
【0138】
このようにすると、このミシンは、自らの動作を制御する刺しゅうプログラムのメタデータが、上述したメタデータ管理サーバ5に登録されているか否かを確認した上で動作を開始することができる。このため刺しゅうプログラムが改ざんされることにより、この刺しゅうプログラムを表すコンテンツIDがない場合には、上記メタデータ管理サーバ5が、このミシンにおいて起動されようとしている刺しゅうプログラムが不正であることを発見することができる。
【0139】
このミシンは、例えば刺しゅうプログラムが不正である場合には起動しないようにする機能を備えておけば、確実に、このような不正な刺しゅうプログラムに従って動作することがなくなる。なお、このミシンは、所定の生地に刺しゅうを行う機能を有する点を除いて、上記各実施形態におけるコンテンツ端末3とほぼ同様の機能を有するとともに、ほぼ同様の作用及び効果を発揮することができる。
【0140】
また、上記第2実施形態〜第5実施形態は、各々、上述のような状況のみならず、例えばコンテンツのレンタルショップにおいてコンパクトディスク41(及びジャケット42)の貸し出し管理に用いても良い。すなわちこの変形例では、タグToを上記タグラベルとしてジャケット42に貼り付けておき、このタグToに、貸し出し管理のための情報を格納し、貸し出し管理を行っている。
【0141】
また上記各実施形態においては、コンテンツ端末3などにおける再生部17(処理手段)が再生処理又は起動処理を開始するソフトウェアとして、例えば音楽データを挙げているが、これに限られず、例えば映画、ゲームコンテンツ、その他のコンテンツに適用してもよい。また上述したメタデータ(メタ情報)は、上述したものに限られず、その他の情報を採用してもよい。
【0142】
また上記実施形態の応用例では、カラオケ装置50においてライタ44がカラオケ装置本体49に内蔵された形態を例示しているが、これに限られず、このライタ44がカラオケ装置本体49とは別体となった形態であっても良い。
【0143】
また上記実施形態では、記録媒体の一例としてコンパクトディスク41を挙げているが、これに限られず、デジタルバーサタイルディスク(いわゆるDVD)を挙げても良い。
【0144】
上記実施形態においては、上述した課金処理が課金サーバ10において実行されていると例示したが、その課金処理の一部がコンテンツ端末3において実行されてもよい。
【0145】
また上記実施形態においては、コンテンツの一例として音楽を挙げたが、これに限られず、ゲームソフトなどを挙げてもよい。
【0146】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用してもよい。
【0147】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】第1実施形態におけるソフトウェア管理システムの構成例を示すシステム構成図である。
【図2】図1に示すコンテンツ端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】図1に示すコンテンツ端末におけるソフトウェアの構成例を示すブロック図である。
【図4】図1に示すメタデータ管理サーバのソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【図5】図4に示す認証テーブルの構成例を示すテーブル構成図である。
【図6】図4に示すメタデータテーブルの構成例を示すテーブル構成図である。
【図7】端末処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】メタデータサーバ処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態としてのソフトウェア管理システムにおけるコンテンツ端末などの構成例を示す図である。
【図10】図9に示すコンテンツ端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図11】第3実施形態におけるソフトウェア管理システムのシステム構成例を示すブロック図である。
【図12】図11に示すコンテンツ端末のソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【図13】第4実施形態におけるソフトウェア管理システムの構成例を示すブロック図である。
【図14】図13に示す課金サーバのソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【図15】図14に示す課金テーブルの構成例を示すテーブル構成図である。
【図16】図14に示す課金単価テーブルの構成例を示すテーブル構成図である。
【図17】第4実施形態における課金処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図18】第5実施形態におけるソフトウェア管理システムの一部であるコンテンツ端末などの構成例を示す図である。
【図19】上記各実施形態の応用例を示す図である。
【図20】コンテンツ端末に表示された画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0149】
3 コンテンツ端末(ソフトウェア処理装置)
3a コンテンツ端末(ソフトウェア処理装置)
3b コンテンツ端末(ソフトウェア処理装置)
5 メタデータ管理サーバ(付随情報管理装置)
12 確認部(確認手段)
16 コンテンツデータ(ソフトウェア)
17 再生部(処理手段)
18 ダウンロード制御手段(ダウンロード手段)
19 リーダ(付随情報取得手段、送受信手段)
32 課金部(承認時課金手段、利用時課金手段)
41 コンパクトディスク(記録媒体)
42 ジャケット(収納体)
44 ライタ(付随情報取得手段、情報書込手段)
49 カラオケ装置本体(付随情報書込装置)
50 カラオケ装置(付随情報書込装置)
100 ソフトウェア管理システム
100a ソフトウェア管理システム
100b ソフトウェア管理システム
100c ソフトウェア管理システム
To タグ(無線タグ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソフトウェアの再生処理又は起動処理をする処理手段と、
可般性付随情報記憶手段から、前記処理手段によって再生処理又は起動処理されるソフトウェアの付随情報を取得する付随情報取得手段と、
前記付随情報取得手段によって取得されたソフトウェアの付随情報が、各ソフトウェアの付随情報を管理する付随情報管理装置に登録済みであるか否かを問い合わせる確認手段と
を有することを特徴とするソフトウェア処理装置。
【請求項2】
請求項1記載のソフトウェア処理装置において、
前記付随情報取得手段は、
前記ソフトウェアの付随情報が格納された前記可般性付随情報記憶手段としての無線タグとの間で情報を送受信する送受信手段
を有することを特徴とするソフトウェア処理装置。
【請求項3】
請求項2記載のソフトウェア処理装置において、
前記無線タグを、前記ソフトウェアを記録した記録媒体の収納体に設けたことを特徴とするソフトウェア処理装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3記載のソフトウェア処理装置において、
前記無線タグの付随情報に基づいて所望のソフトウェアをダウンロードするダウンロード手段
を有することを特徴とするソフトウェア処理装置。
【請求項5】
再生処理又は起動処理をされたソフトウェアの付随情報を取得する付随情報取得手段と、
無線タグとの間で情報の送受信を行い、前記付随情報取得手段によって取得された前記ソフトウェアの付随情報を前記無線タグに書き込む情報書込手段と
を有することを特徴とする付随情報書込装置。
【請求項6】
請求項5記載の付随情報書込装置において、
前記情報書込手段は、
前記再生処理又は起動処理をされたソフトウェアの付随情報として、前記再生処理又は起動処理をされたソフトウェア自体に関連する情報を前記無線タグに書き込み、かつ、この書き込んだ情報を、前記ソフトウェアを記録しているとともに前記無線タグが設けられた記録媒体の収納体に印刷することを特徴とする付随情報書込装置。
【請求項7】
再生処理又は起動処理をされる各ソフトウェアの付随情報を管理する付随情報管理装置と、
処理手段によって再生処理又は起動処理をされるソフトウェアの付随情報が、前記付随情報管理装置に登録済みであるか否かを問い合わせる確認手段を含むソフトウェア処理装置と
を有することを特徴とするソフトウェア管理システム。
【請求項8】
請求項7記載のソフトウェア管理システムにおいて、
所望の前記ソフトウェアの利用許諾が承認された場合に課金を行う承認時課金手段
を有することを特徴とするソフトウェア管理システム。
【請求項9】
請求項7又は請求項8記載のソフトウェア管理システムにおいて、
前記処理手段によって前記所望のソフトウェアが再生処理又は起動処理をされる度に課金する利用時課金手段
を有することを特徴とするソフトウェア管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−299587(P2008−299587A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−144867(P2007−144867)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】