説明

ソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置の通信方法

本発明の一実施形態に係るソース装置の通信方法は、ソース装置からデスティネーション装置に直接接続される第1リンクまたは前記ソース装置から前記デスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続される第2リンクの状態を検出するステップと、前記検出結果に基づいて前記第1リンク及び前記第2リンクのいずれか1つのリンクを選択するステップと、前記選択されたリンクを用いてデータを送信するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、無線システムでソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置の通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、標準化されている60GHz帯域のようなミリメートル波は約2GHzの広帯域(broadband)を用いて数ギガbps(Gbps)のデータを高い変調(high modulation)を行わずに容易に送信できる一方、高周波の特性上、直進性が強く且つ電力損失の大きい短所がある。したがって、これを補完するために、指向性アンテナを用いて電力を全方向ではない特定方向に集めて高いアンテナ利益(high antenna gain)を取得する方法が用いられる。
【0003】
しかし、可視距離(Line−Of−Sight;以下、LOS)を確保しなければ信号を反射させて伝達しなければならず、そのような場合に距離が長くなって減衰損失が増加するため反射による損失が加えられる。また、人によって可視距離が遮断された場合、貫通損失(penetration loss)が20dB以上であり、普通、室内に存在する扉や壁は損失がより大きくて信号が到達することができない。また、60GHz帯域の通信は到達距離を10m内に制限しているが、より遠い距離は反射や貫通損失がなくても距離による減衰が大きいため、信号が到達できない可能性が大きい。
【0004】
一般家庭のように幅が10m以上であり、5GHz以下の帯域で使用する無線ランは到達距離が数十メートルであるため、1つのネットワークでこの距離を全てカバーすることは可能である。これに比べて、60GHz帯域の通信はそうではないためユーザが不便さを感じざるを得ない。上述したように、扉や壁などによって可視距離が遮断される部屋と部屋との間、または部屋と居間との間の場合に1つのネットワークでは構成が難しいため、その補完が必要である。
【0005】
したがって、このような帯域に適する指向性通信を考慮した通信方法(例えば、Wireless Local Area Network(WLAN)あるいはWireless Personal Area Network(WPAN))が考慮されている。ところが、データの送信中に人が可視距離(LOS)を遮断するようにネットワークの状況が動的(dynamic)に変わった場合、可視距離(LOS)通信ができないことから迂回リンクを使用しなければならず、この場合に送受信機の同期を合わせなければならない。
【0006】
また、送信機が迂回リンクに送信した信号を逃すことなく受信するためには受信機が送信機よりも信号の受信方向を合わせなければならず、迂回リンクで使用される送信方法がいずれの方式であるかに関係なく、予約した区間で使用される中継方法が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一実施形態は、指向性アンテナを用いてMACアクセス(MAC access)する場合、通信しようとする端末への信号が伝達されない場合にも中継装置に迂回するリンクスイッチング方法及びリンクスイッチングの後にデータ送信方法とは関係なく1つに統合された方式によって予約した区間を使用することのできるソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置の通信方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係るソース装置の通信方法は、ソース装置からデスティネーション装置に直接接続される第1リンクまたは前記ソース装置から前記デスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続される第2リンクの状態を検出するステップと、前記検出結果に基づいて前記第1リンク及び前記第2リンクのいずれか1つのリンクを選択するステップと、前記選択されたリンクを用いてデータを送信するステップとを含む。
【0009】
本発明の一実施形態に係るデスティネーション装置の通信方法は、ソース装置からデスティネーション装置に直接接続される第1リンク、または前記ソース装置から前記デスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続される第2リンクのうち、前記ソース装置によって選択されたリンクが利用可能であるか否かを判断するステップと、前記判断結果に基づいてデータを受信するステップとを含む。
【0010】
本発明の一実施形態に係るリレイ装置の通信方法は、前記ソース装置から、前記ソース装置と前記リレイ装置との間のリレイリンクのための第1周期、及び前記リレイ装置と前記デスティネーション装置との間のリレイリンクのための第2周期に関する情報を受信するステップと、前記第1周期で前記ソース装置から前記データを受信するステップと、前記第2周期で前記データを前記デスティネーション装置に送信するステップとを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施形態によれば、可視距離(LOS)リンクが障害物によって遮断されたとき、リレイ装置を経由した迂回リンクをスイッチングしてデータ送信を円滑にすることで、リレイ装置がフルデュプレックス(Full Duplex)、またはハーフデュプレックス(Half Duplex)方式のいずれの方式でも統一された方式でデータを送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係るソース装置の通信方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に係るデスティネーション装置の通信方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係るリレイ装置の通信方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係るフルデュプレックス(FD)中継方式を用いるAFリレイ装置を用いたデータ送信時に追加されるフレーム送信規則を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施形態で用いられる802.11WLANのフレーム構造を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るハーフデュプレックス(HD)中継方式を用いるDF(Decode and Forward)リレイ装置を用いたデータ送信時に追加されるフレーム送信規則を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明が一実施形態によって制限されたり限定されることはない。また、各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0014】
以下、ソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置は指向性アンテナを有し、通信ネットワークでそれぞれソース(source)、デスティネーション(destination)及びリレイ(relay)に作用される通信端末、基地局及びこれに類似の動作を行う装置を全て含む。ソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置のそれぞれは、予約ベース媒体アクセス制御を使用するものと仮定する。また、以下で記述されるデータは、データフレームまたはデータパケットなどを含む概念である。
【0015】
WLANとWPANでは競争方式と非競争方式とにデータの送信方法が提供される。WLANのAP(Access Point)やWPANのPNC(Pico Net Coordinator)が時間区域を競争区間と非競争区間に分類する。
【0016】
競争区間では、ネットワークの全ての装置がチャネルを取得するためにCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式に基づいて競争する。
【0017】
また、非競争区間でAPあるいはPNCがポーリング方式やスケジューリング情報(scheduling information)を送信する方法によって、特定装置がデータを送信するために非競争区間の特定の時間領域を独占的に使用する。
【0018】
本発明の一実施形態では、非競争区間におけるデータ送信中のリンクが遮断されたとき、データを送信するリンクをスイッチング、すなわち、リンクをスイッチングする方法とスイッチングリンクがリレイ装置を経由する場合にリレイ装置のリレイ方式によってデータを中継して送信する方法について記述する。
【0019】
以下で記述するリンクのスイッチング方法及びリレイ方式によってデータを中継して送信する方法はIEEE802.11WLANをベースとする。
【0020】
まず、リレイ装置、ソース装置、およびデスティネーション装置間にリンク設定及びビームフォーミングなどの初期化過程が既に行われ、コーディネーター(coordinator)が予約した区間で3つの装置がデータを送信したり準備していると仮定する。
【0021】
上述した初期化過程においてリレイ使用モードを決定することができるが、リレイ使用モードの1番目のフィールドはノーマル(normal)/交互(alternation)モードを示し、2番目フのィールドはフルデュプレックス(Full Duplex;以下、FD)中継方式のアンプリファイアンドフォワード(Amplify−and−Forward;以下、AF)リレイ装置及びハーフデュプレックス(Half Duplex;以下、HD)中継方式のデコードアンドフォワード(Decode−and−Forward;以下、DF)リレイ装置を示す。
【0022】
ハーフデュプレックス(HD)中継方式のデコードアンドフォワード(DF)リレイ装置は、交換モードとして動作することなく、ノーマルモードとしてのみ動作する。
【0023】
ノーマルモードは、該当リンクで遮断(blockage)の発生またはチャネルの劣化によって使用不可能にならない限り、ソース装置及びデスティネーション装置がダイレクトリンクまたはリレイリンクのいずれか1つのリンクにのみ続けてフレームを交換する方式である。
【0024】
交互モードは、リンクチェンジインターバル(link change interval)とは、予め設定された間隔ごとに2つのリンクを交代してフレームを交換する方式をいう。
【0025】
ノーマルモードと交換モードのいずれかのモードに応じてデータを送信するかはソース装置が決定してリレイ装置とデスティネーション装置に送信し、ソース装置が該当モードを変更しない限りにその値は変わらない。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係るソース装置の通信方法を示すフローチャートである。
【0027】
図1は、非競争区間におけるデータ送信中のリンクが遮断(blockage)されたときソース装置がデータ送信を行うリンクをスイッチングする方法を示す図である。
【0028】
ソース装置は、デスティネーション装置及びリレイ装置に予め設定されたリンクチェンジインターバルまたはデスティネーション装置が選択されたリンクを介してデータが送信されたか否かを検出するためのデータセンシングタイム(data sensing time)を含む媒介変数(parameter)を通知することができる。
【0029】
また、ソース装置は、デスティネーション装置及びリレイ装置にデータを送信するために用いられる動作モード及びリレイ装置の中継方式に関する情報を送信する(S101)。
【0030】
ここで、選択されたリンクは、ソース装置からデスティネーション装置に直接接続される第1リンク、またはソース装置からデスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続される第2リンクのいずれか1つであってもよい。リレイ装置の中継方式は、フルデュプレックス(FD)方式とハーフデュプレックス(HD)方式のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0031】
フルデュプレックス(FD)方式の場合、リレイ装置は、ソース装置によって予め設定されたリンクチェンジインターバルで第1リンクを第2リンクにスイッチングし、データセンシングタイムの後に第2リンクにデータを送信する。
【0032】
データセンシングタイムは、デスティネーション装置が選択されたリンク(ここでは、第1リンク)を介してデータが送信されたか否かを検出するために必要な時間である。
【0033】
ハーフデュプレックス(HD)方式の場合、リレイ装置は、フルデュプレックス方式で用いられる予め設定されたリンクチェンジインターバルに代わって、ソース装置とリレイ装置との間のリレイリンクのための第1周期(first period)及びリレイ装置とデスティネーション装置との間のリレイリンクのための第2周期(second period)によりデータを送信する。
【0034】
第1周期及び第2周期は、データセンシングタイムと同様にソース装置によって設定または更新されてもよい。
【0035】
ハーフデュプレックス方式が用いられる場合、ソース装置は、デスティネーション装置でデータを送信する前に取得したビームフォーミングの結果、及び該当リンクでデータを送信する間に取得した該当リンクの品質情報のうち少なくとも1つに基づいて第1周期または第2周期を設定または更新する。
【0036】
ソース装置とリレイ装置との間のリレイリンクのための第1周期は、ソース装置が第1リンクを第2リンクにスイッチングしたとき開始する。
【0037】
また、予め設定されたリンクチェンジインターバルは、ソース装置が第2リンクから第1リンクにリンクをスイッチングしたとき再び開始されてもよい。
【0038】
ソース装置がデスティネーション装置及びリレイ装置にデータを送信するために用いられる動作モードは、ノーマルモード及び交換モードのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0039】
ノーマルモードは、第1リンクまたは第2リンクのいずれか1つのリンクが利用できない(Unavailable)ものと決定されるまで、いずれか1つのリンクを用いてデスティネーション装置にデータを送信するモードである。
【0040】
交換モード(alternation mode)は、予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点ごとに、ソース装置が第1リンク(direct link)と第2リンクを交互(alternate)として用いてデスティネーション装置にデータを送信するモードである。
【0041】
ここで、第2リンクは、ソース装置とリレイ装置との間(S−R)及びリレイ装置とデスティネーション装置との間(R−D)に形成されてもよい。
【0042】
ソース装置は、ソース装置からデスティネーション装置に直接接続される第1リンク、またはソース装置からデスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続される第2リンクの状態を検出する(S103)。
【0043】
ソース装置は、検出結果に基づいて第1リンク及び第2リンクのいずれか1つのリンクを選択する(S105)。
【0044】
ステップS105において、ソース装置は、検出結果に基づいて予め設定されたリンクチェンジインターバルで第1リンク及び第2リンクのいずれか1つのリンクを選択されたリンクにスイッチングしてもよい。
【0045】
ここで、ソース装置は、選択されていないリンクを介して予め取得したビームフォーミングの結果に応じてソース装置の指向性アンテナ方向を調整し、選択されていないリンクを介してデータの送信アンテナ利益を高める。
【0046】
ステップS105において、ソース装置は、選択されたリンクを介してデスティネーション装置に送信した以前データに対するアック(ACK)信号、またはチャネルの状態を推定するためのフレームから取得したリンク品質情報に基づいて、第1リンク及び第2リンクのいずれか1つのリンクを選択する。
【0047】
ここで、第1リンク及び第2リンクのいずれか1つのリンクを選択することは該当リンクが遮断されたか否か、または該当リンクの品質が予め設定されたリンクの品質に該当するか否かなどを用いてもよい。
【0048】
第1リンク及び第2リンクのいずれか1つのリンクの選択において、ソース装置は第1リンクまたは第2リンクが利用できないものと判断されれば、利用できないことが確認された瞬間が属するリンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルで選択されたリンクを選択されていないリンクにスイッチングしてもよい。ここで、利用できないリンク(Unavailable Link)とは、遮断されたリンクに制限されることなく、遮断されていないリンクであっても利用可能な(Available)リンクの状態よりも低い品質の状態を有する場合には「利用できないリンク」と表現してもよい。
【0049】
ソース装置は選択されたリンクを用いてデータを送信する(S107)。
【0050】
ステップS107において、ソース装置は、デスティネーション装置が選択されたリンクを介してデータが送信されたか否かを検出するためのデータセンシングタイム、またはデスティネーション装置が選択されたリンクとして選択されていないリンクにスイッチングするために必要なスイッチングタイム(switching time)を考慮した時間の後に選択されたリンクを用いてデータを送信してもよい。
【0051】
ソース装置が上述した交換モードに応じてデータの送信を再開(resume)することを決定した場合、ソース装置は、デスティネーション装置に選択されたリンクにおける動作が再開されたことを通知するため、リンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルのデータセンシングタイム後にデスティネーション装置にデータを送信してもよい。
【0052】
ソース装置は、第1リンクまたは第2リンクのうち選択されていないリンクの品質をモニタリングするため、周期的に選択されていないリンクにスイッチングを行なう。
【0053】
ソース装置は、選択されていないリンクの品質をモニタリングするため第1リンクから第2リンクにスイッチングする場合、ソース装置は、リレイ装置に第1リンクの品質をモニタリングするための要求フレームを送信してもよい。ソース装置は、リレイ装置から要求フレームに応答して第1リンクの品質を示す情報を含んでいる応答フレームを受信する。
【0054】
また、ソース装置は、選択されていないリンクの品質をモニタリングするために第2リンクから第1リンクにスイッチングする場合、リレイ装置に第2リンクのうちソース装置とリレイ装置との間のリンクの品質をモニタリングするための要求フレームを送信してもよい。
【0055】
その後、ソース装置は、要求フレームに応答して、第2リンクのうちソース装置とリレイ装置との間のリンク品質に関する情報、及びリレイ装置がデスティネーション装置から受信したリレイ装置とデスティネーション装置との間のリンクの品質に関する情報を含んでいる応答フレームを受信してもよい。
【0056】
デスティネーション装置に第2リンクの品質をモニタリングするための要求フレーム及び要求フレームに対応する応答フレームを送信及び受信する。
【0057】
以下は、一実施形態によってソース装置が第1リンクを用いてデータを送信中である場合を仮定してソース装置の動作について説明する。ソース装置は、デスティネーション装置にデータを送信するが、利用中の第1リンクが遮断されたか否かを判断する。
【0058】
ここで、ソース装置は、デスティネーション装置にデータを送信するために用いられる予め設定された規則によって現在の利用中の第1リンクが遮断されたか否かを判断する。
【0059】
ここで、予め設定された規則として、ソース装置がデスティネーション装置にデータを送信するために必要なタイムインスタンス(time instance)、またはソース装置が送信したデータを受信した相手側の装置がソース装置に送信したアック(ACK)を受信したか否かなどが挙げられる。
【0060】
ソース装置は、第1リンクが遮断されたと判断されれば、予め設定されたリンクチェンジインターバルにより現在の利用中の第1リンクを第2リンクにスイッチングしてもよい。もし、第1リンクが遮断されたと判断されれば、ソース装置は、予め設定されたリンクチェンジインターバル(ここでは、遮断された瞬間が属するリンクチェンジインターバル)の次のリンクチェンジインターバルで第1リンクを第2リンクにスイッチングしてもよい。
【0061】
その後、ソース装置は第2リンクを用いてデータを送信する。
【0062】
ここで、ソース装置は、データセンシングタイム及びスイッチングタイムを考慮した時間の後に第2リンクを用いてデータを送信する。
【0063】
スイッチングタイムは、デスティネーション装置がリンクを第1リンクから第2リンクにスイッチングするために所要される時間である。
【0064】
もし、第1リンクが遮断されていないと判断されれば、ソース装置は、リンクのスイッチングなしで第1リンクを続けて用いてデスティネーション装置にデータを送信する。
【0065】
また、ソース装置は、第2リンクに接続されたリレイ装置に、リレイ装置が受信したデータをデスティネーション装置に成功的に送信したかの有無を把握するための要求フレームを送信してもよい。
【0066】
ここで、要求フレームは、下記の[表1]のようなリレイアックリクエスト(Relay ACK Request)フレームであってもよい。
【0067】
リレイ装置の中継方式がハーフデュプレックス方式である場合、ソース装置は、リンクチェンジインターバルの代わりに第1周期及び第2周期に応じてデータを送信する。
【0068】
ところが、第2周期におけるアック(ACK)はリレイ装置がデスティネーション装置に伝達するものであるため、リレイ装置はこのリンク(R−D)に対する状態を把握できるが、ソース装置は該当リンク(R−D)の状態は把握できない。
【0069】
したがって、ソース装置は、次の第1周期でリレイ装置に下記の[表1]のようにリレイアックリクエストフレームを送信してR−Dリンクでフレームが成功的に送信されたかに関する情報を要求してもよい。
【表1】

【0070】
リレイアックリクエストフレームは、ソース装置が中継動作に参加するリレイ装置に、リレイ装置へ伝達された全てのフレームが成功的にデスティネーション装置に伝達されたかの有無を確認するために送信するフレームである。
【0071】
また、ソース装置は、要求フレームに応答してリレイ装置からデータがデスティネーション装置に伝達されたかの有無を示す応答フレームを受信してもよい。
【0072】
ここで、応答フレームは、リレイアックレスポンス(Relay ACK Response)フレームであってもよい。
【0073】
リレイ装置は、リレイアックリクエストフレームに対して下記の[表2]に示すリレイアックレスポンスフレームで応答する。
【表2】

【0074】
リレイアックレスポンスフレームは、リレイ装置が中継動作(relay operation)に参加するソース装置にどのようなフレームがデスティネーション装置に成功的に伝達されたかを報告するために送信するフレームである。
【0075】
その他に、各動作モードとリレイ装置の中継方式によるソース装置の具体的な動作、各モードにおけるデータ交換規則及びフレーム送信規則については後述することにする。
【0076】
図2は、本発明の一実施形態に係るデスティネーション装置の通信方法を示すフローチャートである。
【0077】
図2は、非競争区間におけるデータ送信中のリンクが遮断されたときにソース装置がデータを送信するリンクをスイッチングすることによるデスティネーション装置の動作を示す図である。
【0078】
デスティネーション装置は、初期化の過程でソース装置からソース装置がデータを送信するために用いられる動作モード、及びリレイ装置の中継方式に関する情報を受信してもよい。それだけではなく、デスティネーション装置は、ソース装置から予め設定されたリンクチェンジインターバルを受信する(S201)。
【0079】
ここで、リレイ装置の中継方式は、フルデュプレックス(FD)方式及びハーフデュプレックス(HD)方式のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0080】
リレイ装置の中継方式のハーフデュプレックス(HD)方式で用いられる第1周期及び第2周期は、第1リンクが選択されたリンクの場合にこれ以上利用することができない。
【0081】
リンクチェンジインターバルは、ソース装置が第2リンクから第1リンクにリンクスイッチングする第1周期の開始時点から開始されてもよい。その他のフルデュプレックス(FD)方式、ハーフデュプレックス(HD)方式及び第1周期、第2周期に対する詳細な説明は図1に示す該当部分の説明を参照する。
【0082】
また、ノーマルモード及び交換モードのうち少なくとも1つを含む動作モードに対する説明についても図1に示す該当部分の説明を参照する。
【0083】
デスティネーション装置は、ソース装置からデスティネーション装置に直接接続される第1リンク、またはソース装置からデスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続される第2リンクのうち、ソース装置によって選択されたリンクが利用可能であるか否かを判断する(S203)。
【0084】
選択されたリンクが利用可能であるか否かを判断するために、デスティネーション装置は、一定時間の間に選択されたリンクを介してデータを受信したかの有無に応じて、選択されたリンクが利用可能であるか否かを判断する。
【0085】
ここで、一定時間は、予め設定されたリンクチェンジインターバル区間の開始からデータセンシングタイムが経過するまでの時間であってもよい。
【0086】
デスティネーション装置は、ソース装置が第2リンクから第1リンクにスイッチングするか否かを確認するために、毎第1周期の開始にデスティネーション装置のリンクを第2リンクから第1リンクにスイッチングしてもよい。
【0087】
デスティネーション装置は、第2リンクから第1リンクにスイッチングすることにおいて、ソース装置から第1リンクを介して利用可能なデータを受信した場合、第1リンクでデータを受信する第1周期の開始時点からリンクチェンジインターバルが開始されるものと見なすことができる。
【0088】
その後、デスティネーション装置は、ソース装置から第1リンクを介して利用可能なデータを受信できなければ、次の第1周期及び次の第2周期のうち、次の第2周期の開始においてデスティネーション装置のリンクを第1リンクから第2リンクにスイッチングしてもよい。
【0089】
ここで、次の第1周期でソース装置はリレイ装置にデータを送信し、次の第2周期でリレイ装置はデスティネーション装置にデータを送信する。
【0090】
デスティネーション装置は判断結果に基づいてデータを受信する(S205)。
【0091】
ステップS205において、デスティネーション装置は、ソース装置が選択されたリンクにスイッチングしたか否かを確認する。その後、ソース装置が選択されたリンクにスイッチングしたと確認されれば、デスティネーション装置は、デスティネーション装置の指向性アンテナを選択されたリンクに向かうようにしてデータの受信を待機する。
【0092】
デスティネーション装置は動作モードがノーマルモードであり、デスティネーション装置が予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点からデータセンシングタイム内にソース装置から利用可能なデータを受信できない場合、選択されたリンクを選択されていないリンクにスイッチングしてもよい。
【0093】
動作モードが交換モードであり、選択されたリンクを介してデータを受信した場合のテスティネインション装置の動作は次の通りである。
【0094】
デスティネーション装置は、動作モードが交換モードである場合、デスティネーション装置が予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始において選択されたリンクを介してデータを受信してもよい。
【0095】
デスティネーション装置は、予め設定されたリンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルで選択されていないリンクにスイッチングしてもよい。その後、デスティネーション装置は次のリンクチェンジインターバルの開始からデータを受信してもよい。
【0096】
デスティネーション装置において「More Data」フィールドの値が「0」である場合、リレイ装置の中継方式及び動作モードに応じるデスティネーション装置の動作は次の通りである。
【0097】
デスティネーション装置は、リレイ装置の中継方式がハーフデュプレックス方式である場合、選択されたリンクが第2リンクであり、以前データフレームの「More Dataフ」ィールドの値が「0」であれば、リレイ装置を経由するリンク(ここでは、第2リンク)で第2周期の間にデータを受信しなくてもリンクを第1リンクにスイッチングしなくてもよい。
【0098】
デスティネーション装置は、動作モードがノーマルモードであり、ソース装置から受信した最後のフレームのMACヘッダの「More Data」フィールドの値が「0」である場合、選択されたリンクでデータセンシングタイム間のデータを受信しなくても選択されたリンクを保持することができる。
【0099】
また、デスティネーション装置は動作モードが交換モードであり、ソース装置から受信した最後のフレームのMACヘッダの「More Data」フィールドの値が「0」である場合、予め設定されたリンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルでリンクを交換せず、選択されたリンクをそのまま保持することができる。
【0100】
以下は一実施形態によってデスティネーション装置が第1リンクを用いてデータを受信中である場合を仮定してデスティネーション装置の動作について説明する。
【0101】
デスティネーション装置は、ソース装置からデータを受信するために用いられる第1リンクが遮断されたか否かを判断する。ここで、デスティネーション装置は、ソース装置が第1リンクをスイッチングしたか否かを確認する。
【0102】
ここで、デスティネーション装置は、ソース装置が第1リンクをスイッチングしたと確認されれば、デスティネーション装置の指向性アンテナを第2リンクに向かうようにしてデータの受信を待機する。
【0103】
デスティネーション装置は、第1リンクが遮断されたと判断されれば、ソース装置によって予め設定されたリンクチェンジインターバルによりデータセンシングタイムが経過した後に第1リンクを第2リンクにスイッチングし、第2リンクを用いてデータを受信する。
【0104】
もし、第1リンクが遮断されないと判断されれば、デスティネーション装置は続けて第1リンクを用いてソース装置からデータを受信する。
【0105】
デスティネーション装置は、ノーマルモードで適正時点にデータを受信できない場合、ダイレクトリンクからリレイリンクにリンクをスイッチングしてもよい。すなわち、動作モードがノーマルモードであり、予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点からデータセンシングタイム内にデスティネーション装置がソース装置から利用可能なデータを受信することができない場合、デスティネーション装置はダイレクトリンクをリレイリンクにスイッチングしてもよい。
【0106】
また、デスティネーション装置は、交換モードで本来期待した順にデータが受信されない場合、リンクを交代する代りに現在のリンクに続けて留まってもよい。
【0107】
すなわち、動作モードが交換モードであり、デスティネーション装置が第1リンクを介して予め設定されたリンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルで第2リンクのデータを受信した場合、交換モードに応じて第2リンクにスイッチングする代りに現在の第1リンクを続けて保持することができる。
【0108】
各動作モードとリレイ装置の中継方式によるデスティネーション装置の具体的な動作、各モードにおけるデータ交換規則及びフレーム送信規則については後述することにする。
【0109】
図3は、本発明の一実施形態に係るリレイ装置の通信方法を示すフローチャートである。
【0110】
図3は、非競争区間におけるデータ送信中のリンクが遮断されたとき、ソース装置がデータを送信するリンクのスイッチングによるリレイ装置の動作を示す図である。
【0111】
リレイ装置は、ソース装置が第1リンク及び第2リンクのうち第2リンクが選択されたリンクとして選択する場合、予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点でソース装置からのデータ受信を待機する(S301)。
【0112】
ここで、第1リンクはソース装置からデスティネーション装置に直接接続されるリンクであり、第2リンクはソース装置からデスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続されるリンクである。
【0113】
ステップS301において、リレイ装置は、予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点から一定時間の間にリレイ装置の指向性アンテナの方向を調整して第2リンクでソース装置からのデータ受信を待機する。
【0114】
リレイ装置は、ソース装置からデータを受信(S303)した後、データをデスティネーション装置に送信する(S305)。
【0115】
リレイ装置は、ソース装置から第1周期及び第2周期に関する情報を受信してもよい。その後、リレイ装置は第1周期でソース装置からデータを受信し、第2周期でデスティネーション装置にデータを送信してもよい。
【0116】
第1周期はソース装置とリレイ装置間のリレイリンクのためのものであり、第2周期はリレイ装置とデスティネーション装置との間のリレイリンクのためのものである。
【0117】
リレイ装置は、ソース装置からソース装置がリレイ装置に送信したデータがデスティネーション装置に伝達されたかの有無を把握するための要求フレームを受信する。
【0118】
その後、リレイ装置は、要求フレームに応答してデータがデスティネーション装置に伝達されたかの有無を示す応答フレームを送信してもよい。
【0119】
リレイ装置は、フルデュプレックス(Full Duplex)方式及びハーフデュプレックス(Half Duplex)方式のうち少なくとも1つの中継方式により動作される。
【0120】
フルデュプレックス方式は、予め設定されたリンクチェンジインターバルで第1リンクを第2リンクにスイッチングし、デスティネーション装置が第1リンクを介してデータが送信されたか否かを検出するためのデータセンシングタイムの後に第2リンクで前記データを送信する方式である。ハーフデュプレックス方式は、送信装置が第1リンクを用いる場合にはフルデュプレックス方式と同一の方式でデータを送信し、送信装置が第2リンクを用いる場合には第1周期及び第2周期によりデータを送信する方式である。
【0121】
中継方式がフルデュプレックス方式である場合、リレイ装置は、予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点から一定時間の間にリレイ装置の更なる1つの指向性アンテナの方向を調整してデスティネーション装置に向かうリンクを介してデータの受信を待機する。
【0122】
また、中継方式がフルデュプレックス方式である場合、リレイ装置はリレイ装置が受信した各フレームに対してフレームのタイプ及びアック(ACK)信号に対する政策にしたって、リレイ装置の指向性アンテナの動作を送/受信状態に切り替えてもよい。以下は、リレイ装置が第2リンクを用いてデータを送受信する場合を仮定してリレイ装置の動作について説明する。
【0123】
リレイ装置は、ソース装置から第1周期及び第2周期に関する情報を受信する。
【0124】
リレイ装置は、第1周期でソース装置からデータを受信し、第2周期でデータをデスティネーション装置に送信する。
【0125】
リレイ装置は、ソース装置から上述したようにソース装置がリレイ装置に送信したデータがデスティネーション装置に伝達されたかの有無を把握するための要求フレームを受信してもよい。
【0126】
リレイ装置は、要求フレームに応答してデータがデスティネーション装置に伝達されたかの有無を示す応答フレームを送信してもよい。
【0127】
ここで、要求フレームはリレイアックリクエストフレームであってもよく、応答フレームはリレイアックレスポンスフレームであってもよい。各フレームについては、図1に示す[表1]及び[表2]に対する説明を参照すればよい。
【0128】
以下、ソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置間のリンクスイッチングのための動作、割り当てられたリソースでソース装置、リレイ装置、およびデスティネーション装置が従うデータ交換規則及びフレーム送信規則などについて説明する。
【0129】
まず、データを送信中であるリンクが遮断されてリンクスイッチングしようとする場合、該当リンクが詰まったことを判断することのできるタイムインスタンス(time instant)は、ソース装置とデスティネーション装置に応じてそれぞれ異なってもよい。各装置(ソース装置及びデスティネーション装置)ごとにタイムインスタンスが異なることは、各装置がリンクスイッチングのために新しいリンクに送受信端に向かうようにするビームフォーミング過程の時間が変わり得ることを意味する。
【0130】
タイムインスタンスが各装置ごとに異なるため、その結果としてソース装置がスイッチングされたリンクに送信したデータをデスティネーション装置が受信できない場合もあり得る。したがって、本発明の一実施形態ではこれを防止するためにリンクチェンジインターバルとデータセンシングタイムという2種類のパラメータを使用する。
【0131】
第1に、予約した区間中で決定された周期の該当する時点でのみデータを送信するリンクのスイッチングを許容することによって、任意の瞬間にデータの送信による問題を解決する。
【0132】
ここで、決定された周期はリンクチェンジインターバルであってもよく、ソース装置はデータを送信する前にリレイ装置とデスティネーション装置にリンクチェンジインターバルの値を通知することで決定された周期に関する情報を共有してもよい。
【0133】
予め設定された規則(例えば、アック(ACK)が受信されない)によってデータ送信中に現在に使用中のリンクが遮断されたことを検出すれば、ソース装置は次のリンクチェンジインターバルでリンクをスイッチングしてデータを送信する。
【0134】
ところが、デスティネーション装置は、ソース装置によって行われたリンクスイッチングを確認できない場合が生じ得る。なぜならば、デスティネーション装置は充分にデータを受信したが、これに応答して送信したアック(ACK)がソース装置に送信された途中に消失されることでソース装置が該当データ送信に対するアック(ACK)を認識することができない場合もある。
【0135】
そのためにソース装置は、次のリンクチェンジインターバルで直ちにデータを送信せずに一定時間(例えば、データセンシングタイム)が経過した後データを送信する。
【0136】
デスティネーション装置は、次のリンクチェンジインターバルでリンクスイッチングが発生したかの有無が分からないため、依然としてスイッチングされる以前のリンクで待機している。しかし、一定時間が経過してもデータが依然として送信されなければ、デスティネーション装置は該当リンクをスイッチングする。
【0137】
ここで、2つの装置(ソース装置とデスティネーション装置)間の同期(sync)を合わせるために、デスティネーション装置はデータセンシングタイムと定義された一定時間が経過した後にリンクをスイッチングし、ソース装置はデータセンシングタイムとスイッチングタイムを考慮した時間後にスイッチングされたリンクを用いてデータを送信する。その理由は、ソース装置はデスティネーション装置がデータセンシングタイムの後にリンクをスイッチングするとき必要なスイッチングタイムを考慮した時間後に送信することが安全であるためである。
【0138】
しかし、スイッチングタイムは、ソース装置からデスティネーション装置に送信される伝達遅延(propagation delay)よりも小ければ無視してもよい。したがって、デスティネーション装置はデータセンシングタイムの後にリンクをスイッチングし、ソース装置もデータセンシングタイムの後にスイッチングするリンクにデータを送信すると見ることができる。したがって、デスティネーション装置がスイッチングされたリンクで先に準備していることから、ソース装置から送信されたデータを円滑に受信することができる。
【0139】
前述した過程において、リレイ装置の中継方式がフルデュプレックス(FD)の方式であれば、ソース装置及びデスティネーション装置はその動作において変わることはない。
【0140】
しかし、リレイ装置がハーフデュプレックス(HD)の中継方式を用いるDFリレイであれば、リレイ装置がリレイリンクでデータを送信するとき該当データを復号化した後、再び符号化してデスティネーション装置に伝達しなければならないため、ダイレクト送信よりも約2倍のスロット(slot)を必要とする。
【0141】
また、リレイ装置とそれぞれ接続された2つのリンク(S−Rリンク及びR−Dリンク)はその品質が互いに異なるため、同じデータを送信するために必要な時間が異なる。したがって、ハーフデュプレックス中継方式の場合には2つの区間の長さを示すフィールドが必要であるが、それぞれを第1周期(First Period)及び第2周期(Second Period)と呼ぶことができる。
【0142】
2つのフィールドの値は、ソース装置がデータを送信する前に取得したビームフォーミングの結果やデータを送信する区間の中間に要求して、取得されたリンクの品質情報を介して設定またはアップデートしてもよい。そして、ソース装置は、関連パラメータの集合を集めたIE(information element)を定義する。ソース装置はIEに基づいた関連パラメータをリレイ装置を経由してデスティネーション装置に送信し、これに応答してデスティネーション装置が再びリレイ装置を経由してソース装置に該当情報(関連パラメータ)を送信する。
【0143】
リレイリンクを用いる場合、第1周期内でソース装置がリレイ装置にデータパケットを送信し、SIFS(Short Inter−Frame Space)の後にアック(ACK)まで受信できるように、パケットの大きさを決定して送信する。もし、ソース装置が1つのMAC階層サービスデータ単位(MAC Service Data Unit;以下、MSDU)のみを送信すれば、MSDU+SIFS+ACK+SIFSの値を第1周期の値と同一に合わせることが好ましい。
【0144】
また、リレイ装置も同様に、デスティネーション装置に送信するパケットの大きさを第2周期内で受信して符号化し、SIFSの後に受信するアック(ACK)まで考慮して決定する。リレイ装置も1つのMSDUのみを送信するとすれば、MSDU+SIFS+ACK+SIFSの値を第2周期の値と同一に合わせることが好ましい。
【0145】
ところが、上述したように第2周期におけるアック(ACK)はリレイ装置がデスティネーション装置に伝達するため、リレイ装置はこのリンク(R−D)に対する状態は把握できるものの、ソース装置は該当リンク(R−D)の状態を把握することができない。
【0146】
したがって、ソース装置は、次の第1周期でリレイ装置に[表1]のようにリレイアックリクエストフレームを送信してR−Dリンクでフレームが円滑に送信されたかに関する情報を要求する。また、リレイ装置は、リレイアックリクエストフレームに応答して、ソース装置に[表2]に示すリレイアックレスポンスフレームを送信してもよい。
【0147】
ここで、2つのフレーム(Relay ACK Request及びRelay ACK Response)のフォーマットは、表1及び表2のようにBlockAckを要求し、これに対するBlockAckを送信するものと同一である。
【0148】
リレイアックリクエスト及びリレイアックレスポンスフレームの交換によってソース装置は、データ(フレーム)がデスティネーション装置に成功的に伝達されたかを確認する。また、ソース装置は、データ(フレーム)に対する送信を予約されたリソース内で完結しなければならないため、最後の第1周期で前記データフレームを交換することのできる時間を残し、該当フレームに対する送信確認が次の予約区間に及ぼさないようにする。
【0149】
また、フルデュプレックス(FD)中継方式とは異なってハーフデュプレックス(HD)の中継方式で動作する場合、ダイレクトリンクとリレイリンクのいずれかのリンクを使用するかに応じてソース装置のリンクスイッチング(link switching)動作が変わり得る。
【0150】
ソース装置は、ダイレクトリンクを用いるときはフルデュプレックス(FD)中継方式のようにリンクチェンジインターバル単位にリンクスイッチングを行うが、リレイリンクを用いるときは第1周期及び第2周期を介して動作する。ソース装置がダイレクトリンクからリレイリンクにリンクスイッチングしたとき(すなわち、リンクチェンジインターバルが開始する瞬間)第1周期が開始される。
【0151】
ソース装置は、第1周期及び第2周期によってデータフレームをデスティネーション装置に伝達する。ソース装置は、第1周期で受信したアック(ACK)、または、リレイアックレスポンスフレームが受信されなければ、該当のリレイリンクが遮断されたと見なしてダイレクトリンクにスイッチングしてもよい。
【0152】
自身がデータを送信するときリンクスイッチングを実行するため、ソース装置は、リンクスイッチングを決定した後に第1周期の開始で直ちにダイレクトリンクにスイッチングしてもよい。ソース装置がダイレクトリンクにリンクスイッチングしたときからリンクチェンジインターバルが始まり、該当リンクを用いて動作してもよい。
【0153】
デスティネーション装置は、ソース装置がリンクスイッチングを決定したかの有無を確認することができず、単に自身が受信しなければならないデータ(フレーム)がまだ受信されていないことは確認できる。したがって、デスティネーション装置は、ソース装置がリンクスイッチングを実行したかの有無を周期的に確認する。
【0154】
リレイリンクを用いるときにソース装置がデータフレームを送信する時期は第1周期であるため、デスティネーション装置は、第1周期ごとにダイレクトリンクに向かった方向からデータ(フレーム)を待機する。
【0155】
ここで、デスティネーション装置が待機する時間はソース装置が任意に決定してもよい。
【0156】
ソース装置は、リンクスイッチング時には第1周期の開始で無条件にデータ(フレーム)を送信するため、デスティネーション装置が待機する時間を、例えば、データセンシングタイムの程度で決定してもよい。
【0157】
もし、ダイレクトリンクを介してデータ(フレーム)を受信すれば、デスティネーション装置はリンクスイッチングが発生したことを認知して続けてダイレクトリンクを用いる。ここで、再びリンクチェンジインターバルとデータセンシングタイムが用いられる。
【0158】
しかし、ダイレクトリンクを介してデータ(フレーム)を受信することができない場合、デスティネーション装置は、第2周期の開始からリレイ装置に向かった方向にアンテナを合わせ、データ(フレーム)を待機するためにリレイリンクにスイッチングする。
【0159】
以下は、割り当てられたリソースでソース装置、リレイ装置、およびデスティネーション装置がしたがうデータの交換規則について説明する。
【0160】
上述したリンクチェンジインターバル、データセンシングタイム、第1周期(First Period)、および第2周期(Second Period)の値は、リレイ使用モード値と同様にソース装置によって決定される。
【0161】
ソース装置及びデスティネーション装置それぞれに割り当てられたリソース(時間区間)は、リンクチェンジインターバル及び第1周期のいずれか1つによって開始され、1つのリンクチェンジインターバルのうち、リレイ動作に参加するソース装置、リレイ装置、およびデスティネーション装置は同じリンクのみを使用しなければならない。
【0162】
新しいリンクチェンジインターバルは、前述のリンクチェンジインターバルの後に直ちに続けて開始するが、各装置に割り当てられたリソースの範囲を越えない。
【0163】
ノーマルモードで、ソース装置は、ソース装置及びデスティネーション装置に割り当てられた最初のリソース(時間区間)の開始でダイレクトリンクを用いてデスティネーション装置にフレームの送信を開始する。その次に、割り当てられた全てのリソースの開始では、フレームを送信するとき最後に成功的に使用したリンクを使用する。
【0164】
これに対して、交互モードで、ソース装置はダイレクトリンクとリレイリンクを交番に用いてデスティネーション装置にデータを送信する。ここで、ソース装置は、リンクチェンジインターバルごとの最初でフレームを送信するリンクを交換する。
【0165】
もし、ダイレクトリンクを介して伝達したフレームに対して期待されるアック(ACK)やBlockAckを1つのリンクチェンジインターバルの間に受信されなければ、ソース装置はその次リンクチェンジインターバルの開始でフレームを送信するためのリンクをスイッチングしなければならず、このとき、リレイ装置の中継を用いてデスティネーション装置にフレームを伝達しなければならない。
【0166】
また、リレイリンクを介して伝達したフレームに対して期待されるアック(ACK)やBlockAckを1つのリンクチェンジインターバルまたは第1周期の間に受信されなければ、ソース装置は、その次リンクチェンジインターバルまたは第1周期の開始でフレームを送信するためのリンクをスイッチングしなければならない。ここで、ソース装置は、ダイレクトリンクを用いてデスティネーション装置にフレームを伝達しなければならない。
【0167】
以下は、上述した一般的な規則に加えてフルデュプレックス(FD)中継方式を用いるAFリレイ装置を使用する場合に加えられるフレーム送信規則について説明する。
【0168】
図4は、本発明の一実施形態に係るフルデュプレックス(FD)中継方式を用いるAFリレイ装置を用いたデータ送信時に追加されるフレーム送信規則を説明するための図である。
【0169】
もし、ソース装置が次のリンクチェンジインターバルの開始にリンクをスイッチングすると決定し、動作モードとしてノーマルモードが用いられると仮定すれば、ソース装置は、次のリンクチェンジインターバルの開始でデータセンシングタイム後にフレーム送信を開始する。
【0170】
もし、交換モードが用いられる場合、ソース装置は、リンクチェンジインターバルごとの開始にフレーム送信のために用いられるリンクを交代しなければならず、データセンシングタイムは無視される。
【0171】
ノーマルモードでデスティネーション装置がリンクチェンジインターバルの開始でデータセンシングタイム内にソース装置から利用可能なフレームを受信されなければ、デスティネーション装置は、リレイ装置を介してソース装置からフレームを受けることを試みるために、直ちにリンクをスイッチングしなければならない。
【0172】
もし、最後に受信したフレームの「More Data」フィールドが「0」と設定される場合、デスティネーション装置はデータセンシングタイムの間のフレームを受信することができない場合でも次のリンクチェンジインターバルにリンクをスイッチングしてはならない。ここで、「More Data」フィールドについて図5を参照する。図5は、本発明の一実施形態で用いられる802.11WLANのフレーム構造を示す図である。
【0173】
交換モードで本来期待した順にデータフレームを受信できなかった場合(例えば、以前リンクで受信すべきフレームを受信することができず、次のリンクチェンジインターバルのスイッチングしたリンクで以前リンクのフレームを受信した場合)、デスティネーション装置は現在のリンクにそのまま残っており、リンクを交換しない。
【0174】
もし、最後に受信したフレームの「More Data」フィールドが「0」と設定されていれば、デスティネーション装置は次のリンクチェンジインターバルでリンクをスイッチングしない。
【0175】
ソース装置がダイレクトリンクとリレイリンクのいずれか1つを用いてフレーム送信を再び交換して送信した場合、ソース装置は、デスティネーション装置に残り1つのリンクを再び用いて動作することを通知するために、次のリンクチェンジインターバルでデータセンシングタイム後にフレームを送信する。そのような場合が交換モードでデータセンシングタイムが使用される唯一の例である。
【0176】
以下は、上述した一般的な規則に加えてハーフデュプレックス(HD)中継方式を用いるDFリレイ装置を用いる場合に追加されるフレーム送信規則について説明する。
【0177】
図6は、本発明の一実施形態に係るハーフデュプレックス(HD)中継方式を用いるDF(Decode and Forward)リレイ装置を用いたデータ送信時に追加されるフレーム送信規則を示す図である。
【0178】
リレイ装置がハーフデュプレックス(HD)中継方式を用いるDFリレイ装置として動作して交換モードが使用中である場合、リレイ装置が用いられる限り(言い換えれば、リレイリンクが用いられる限り)フレーム交換は第1周期及び第2周期の2区間の間に繰り返して行われる。
【0179】
第1周期でソース装置はリレイ装置にフレームを送信し、リレイ装置は必要に応じてSIFS内でソース装置に応答しなければならない。第2周期でリレイ装置は、ソース装置から受信したフレームをデスティネーション装置に中継しなければならないが、デスティネーション装置は、必要に応じてSIFS内でリレイ装置に応答しなければならない。ここで、第1周期及び第2周期の大きさは最近送信された値を使用する。
【0180】
第1周期と第2周期は、ソース装置とデスティネーション装置がリレイ装置を経由してフレームを交換する場合(すなわち、リレイリンクを用いる場合)にのみ有効であり、リンクチェンジインターバルは、ソース装置とデスティネーション装置がダイレクトリンクでフレームを交換する場合にのみ有効である。
【0181】
ダイレクトリンクからリレイリンクにスイッチングされたとき、第1周期はリンクチェンジインターバルの終わりから開始する。また、リレイリンクからダイレクトリンクにスイッチングされたとき、リンクチェンジインターバルは第2周期の終わりから開始する。
【0182】
ソース装置は、リレイ装置を介して送信した全てのフレームが成功的にデスティネーション装置に伝達されたかの有無を確認するために、リレイ装置に[表1]のようなリレイアックリクエスト(Relay ACK Request)フレームを送信してもよい。
【0183】
リレイアックリクエスト(Relay ACK Request)フレームを受信したリレイ装置は、ソース装置にリレイアックレスポンス(Relay ACK Response)フレームに応答しなければならず、リレイ装置はどのようなフレームが成功的に受信されたかを示すためにリレイアックレスポンス(Relay ACK Response)フレームのBlockAck Bitmapフィールドを設定しなければならない。
【0184】
ソース装置が次のリンクチェンジインターバルの開始でダイレクトリンクからリレイリンクへのリンクスイッチングを決定した場合、ソース装置は次のリンクチェンジインターバルの開始でフレーム送信を開始する。
【0185】
現在に使用中のリンクがダイレクトリンクであり、デスティネーション装置がリンクチェンジインターバルごとの開始でデータセンシングタイム内にソース装置から利用可能なフレームを受信できなかったと仮定すれば、デスティネーション装置はリンクをスイッチングし、該当リンクチェンジインターバルの開始時点で第1周期が開始すると見ることができる。
【0186】
リレイリンクからダイレクトリンクへのスイッチングが発生した場合に、第2周期の終わりでリンクチェンジインターバルが始まり、ここで、ソース装置はダイレクトリンクを用いてデータ(フレーム)の送信を開示することができる。
【0187】
デスティネーション装置は第1周期ごとにダイレクトリンクにスイッチングし、ソース装置に向かっている媒体(medium)をリスニング(listening)する。デスティネーション装置がソース装置から利用可能なフレームを受信した場合に、デスティネーション装置はダイレクトリンクに残り、リンクチェンジインターバルが第1周期の開始時点から開始すると見なす。
【0188】
そうでなければ、デスティネーション装置は、次の第2周期の開始でリンクをスイッチングしてリレイ装置を経由したフレームを受信しようと試みる。
【0189】
もし、リレイリンクが使用中であり、リレイ装置から最近受信したフレームの「More Dateフィールド」が「0」と設定されれば、デスティネーション装置は、第2周期の間にいずれかのフレームを受信することができない場合であってもダイレクトリンクにスイッチングしてはならない。
【0190】
一般的な装置と同一に動作するハーフデュプレックス(HD)中継方式を用いるDFリレイ装置に比べて、フルデュプレックス(FD)中継方式を用いるAFリレイ装置はリレイ動作のために次のような点を従う。
【0191】
割り当てられたリソースでフルデュプレックス(FD)中継方式を用いるAFリレイ装置は、amplify−and−forward方式で動作する。
【0192】
ここで、amplify−and−forward方式は、自身がフルデュプレックス(FD)中継方式を用いるAFリレイ装置として動作するリソース内において、受信状態にある無線周波数(Radio Frequency;以下、RF)で検出したフレームに対して受信した信号を増幅し、同時に送信状態にある更なる無線周波数を経由して、それを同時に再送信することを意味する。
【0193】
割り当てられたリソースの初めでフルデュプレックス(FD)中継方式を用いるAFリレイ装置は、ソース装置に向かうRFモジュールを受信状態に初期化し、デスティネーション装置に向かう更なるRFモジュールを送信状態に初期化する。
【0194】
受信したフレームごとに対してフルデュプレックス(FD)中継方式を用いるAFリレイ装置は、フレームのタイプとアック政策(ACK policy)に応じて各RFモジュールの状態を送信モードから受信モードに、あるいはその反対にスイッチングしてもよい。
【0195】
リンクスイッチングが発生した後、ソース装置は以前リンクの質を周期的にモニタリングする。そのためにソース装置は前述のフレーム交換規則を用いてもよい。
【0196】
スイッチングする前のリンクがダイレクトリンクである場合、ソース装置は既存に使用するリンク適応(link adaptation)メカニズムを用いてチャネル状態に関する情報を取得する。ところが、以前リンクがリレイリンクであれば、ソース装置は既存のリンク適応メカニズムを用いるものの、次のような事項がさらに必要とされる。
【0197】
リレイ装置がソース装置にチャネル状態を応答するとき、ソース−リレイ(S−R)リンクの状態情報を伝達する既存の方式にリレイ−デスティネーション(R−D)リンクの状態情報まで加えて伝達することである。
【0198】
以前リンクのチャネル状態が現在に使用中のリンクの状態よりも良好であれば、ソース装置は以前リンクにスイッチングしてもよい。
【0199】
上述した方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などの単独または組み合わせたものを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コード(machine code)だけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コード(higher level code)を含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアのレイヤで動作するように構成されてもよい。
【0200】
上述したように本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から様々な修正及び変形が可能である。
【0201】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定して定められるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソース装置からデスティネーション装置に直接接続される第1リンクまたは前記ソース装置から前記デスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続される第2リンクの状態を検出するステップと、
前記検出結果に基づいて前記第1リンク及び前記第2リンクのいずれか1つのリンクを選択するステップと、
前記選択されたリンクを用いてデータを送信するステップと、
を含むことを特徴とするソース装置の通信方法。
【請求項2】
前記第1リンク及び前記第2リンクのいずれか1つのリンクを選択するステップは、前記検出結果に基づいて予め設定されたリンクチェンジインターバルで前記第1リンク及び前記第2リンクのいずれか1つのリンクを前記選択されたリンクにスイッチングするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のソース装置の通信方法。
【請求項3】
前記第1リンクまたは前記第2リンクのうち選択されていないリンクの品質をモニタリングするために周期的に前記選択されていないリンクにスイッチングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のソース装置の通信方法。
【請求項4】
前記第1リンクから前記第2リンクにスイッチングする場合、前記リレイ装置に前記第1リンクの品質をモニタリングするための要求フレームを送信するステップと、
前記要求フレームに応答して前記第1リンクの品質に関する情報を含む応答フレームを受信するステップと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載のソース装置の通信方法。
【請求項5】
前記第2リンクから前記第1リンクにスイッチングする場合、前記リレイ装置に前記第2リンクのうち前記ソース装置と前記リレイ装置との間のリンクの品質をモニタリングするための要求フレームを送信するステップと、
前記要求フレームに応答して、前記第2リンクのうち前記ソース装置と前記リレイ装置との間のリンクの品質に関する情報、及び前記リレイ装置が前記デスティネーション装置から受信した前記リレイ装置と前記デスティネーション装置との間のリンクの品質に関する情報を含む応答フレームを受信するステップと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載のソース装置の通信方法。
【請求項6】
前記第1リンク及び前記第2リンクのいずれか1つのリンクを選択するステップは、前記選択されたリンクを介して前記デスティネーション装置に送信した以前データに対するアック(ACK)信号、またはチャネルの状態を推定するためのフレームから取得したリンク品質情報に基づいて前記第1リンク及び前記第2リンクのいずれか1つのリンクを選択するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載のソース装置の通信方法。
【請求項7】
前記いずれか1つのリンクを選択するステップは、前記リンクが遮断されたか否か、または前記リンクの品質が予め設定されたリンクの品質に該当するか否かに応じて前記いずれか1つのリンクを選択するステップであることを特徴とする請求項6に記載のソース装置の通信方法。
【請求項8】
前記第1リンク及び前記第2リンクのいずれか1つのリンクを選択するステップは、前記第1リンクまたは前記第2リンクが利用できないものと判断されれば、前記利用可能ではないことが確認された瞬間が属するリンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルで前記選択されたリンクを前記選択されていないリンクにスイッチングするステップを含むことを特徴とする請求項2に記載のソース装置の通信方法。
【請求項9】
前記第1リンク及び前記第2リンクのいずれか1つのリンクを前記選択されたリンクにスイッチングするステップは、選択されていないリンクを介して予め取得したビームフォーミングの結果に応じて、前記ソース装置の指向性アンテナ方向を調整して前記選択されていないリンクを介してデータの送信アンテナ利益を高めるステップを含むことを特徴とする請求項2に記載のソース装置の通信方法。
【請求項10】
前記予め設定されたリンクチェンジインターバルまたは前記デスティネーション装置が前記選択されたリンクを介してデータが送信されたか否かを検出するためのデータセンシングタイムを含む媒介変数を前記デスティネーション装置及び前記リレイ装置に通知するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載のソース装置の通信方法。
【請求項11】
前記選択されたリンクを用いてデータを送信するステップは、前記デスティネーション装置が前記選択されたリンクを介してデータが送信されたか否かを検出するためのデータセンシングタイム、または前記デスティネーション装置が前記選択されたリンクで選択されていないリンクにスイッチングするために必要とされるスイッチングタイムを考慮した時間後に、前記選択されたリンクを用いてデータを送信するステップであることを特徴とする請求項2に記載のソース装置の通信方法。
【請求項12】
前記デスティネーション装置及び前記リレイ装置に前記データを送信するために用いられる動作モード、及び前記リレイ装置の中継方式に関する情報を送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のソース装置の通信方法。
【請求項13】
前記リレイ装置の中継方式は、前記予め設定されたリンクチェンジインターバルで前記第1リンクを前記第2リンクにスイッチングし、前記デスティネーション装置が前記第1リンクを介してデータが送信されたか否かを検出するためのデータセンシングタイム後に前記第2リンクに前記データを送信するフルデュプレックス方式と、
前記リレイ装置が前記第1リンクを用いる場合には前記フルデュプレックス方式と同一の方式で前記データを送信し、前記リレイ装置が前記第2リンクを用いる場合には前記ソース装置と前記リレイ装置との間のリレイリンクのための第1周期、及び前記リレイ装置と前記デスティネーション装置との間のリレイリンクのための第2周期により前記データを送信するハーフデュプレックス方式のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項12に記載のソース装置の通信方法。
【請求項14】
前記第1周期及び前記第2周期は、前記ハーフデュプレックス方式が用いられる場合、前記データを送信する前に取得したビームフォーミングの結果及び前記データを送信する間に取得したリンクの品質情報のうち少なくとも1つに基づいて設定または更新され、
前記第1周期は、前記ソース装置が前記第1リンクを前記第2リンクにスイッチングしたとき開始され、
前記予め設定されたリンクチェンジインターバルは、前記ソース装置が前記第2リンクから前記第1リンクにリンクをスイッチングしたとき再び開始されることを特徴とする請求項13に記載のソース装置の通信方法。
【請求項15】
前記動作モードは、
前記第1リンクまたは前記第2リンクのいずれか1つのリンクが利用できないものと決定されるまで、前記いずれか1つのリンクを用いて前記デスティネーション装置に前記データを送信するノーマルモードと、
前記予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点ごとに、前記第1リンクと前記第2リンクを交互(alternate)に用いて前記デスティネーション装置に前記データを送信する交換モード(alternation mode)のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項12に記載のソース装置の通信方法。
【請求項16】
前記ソース装置が前記交換モードに応じて前記データの送信を再開することを決定した場合、前記デスティネーション装置に前記選択されたリンクにおける動作が再開されたことを通知するため、前記リンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルのデータセンシングタイム後に前記データを送信するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載のソース装置の通信方法。
【請求項17】
前記第2リンクに接続されたリレイ装置に前記リレイ装置が受信したデータが前記デスティネーション装置に伝達されたかの有無を把握するための要求フレームを送信するステップと、
前記要求フレームに応答して、前記リレイ装置から前記データが前記デスティネーション装置に伝達されたかの有無を示す応答フレームを受信するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のソース装置の通信方法。
【請求項18】
ソース装置からデスティネーション装置に直接接続される第1リンク、または前記ソース装置から前記デスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続される第2リンクのうち、前記ソース装置によって選択されたリンクが利用可能であるか否かを判断するステップと、
前記判断結果に基づいてデータを受信するステップと、
を含むことを特徴とするデスティネーション装置の通信方法。
【請求項19】
前記ソース装置によって選択されたリンクが利用可能であるか否かを判断するステップは、予め設定されたリンクチェンジインターバル区間の開始からデータセンシングタイムが経過するまでの時間の間に前記選択されたリンクを介して前記データを受信したかの有無に応じて前記選択されたリンクが利用可能であるか否かを判断するステップであることを特徴とする請求項18に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項20】
前記判断結果に基づいて前記データを受信するステップは、
前記ソース装置が前記選択されたリンクにスイッチングしたか否かを確認するステップと、
前記ソース装置が前記選択されたリンクにスイッチングしたと確認されれば、前記デスティネーション装置の指向性アンテナを前記選択されたリンクに向かうようにして前記データの受信を待機するステップと、
を含むことを特徴とする請求項18に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項21】
前記ソース装置が前記第2リンクから前記第1リンクにスイッチングするか否かを確認するために、第1周期ごとの開始で前記デスティネーション装置のリンクを前記第2リンクから前記第1リンクにスイッチングするステップと、
前記ソース装置から前記第1リンクを介して利用可能なデータを受信することができなければ、次の第1周期及び次の第2周期のうち前記次の第2周期の開始で前記デスティネーション装置のリンクを前記第1リンクから前記第2リンクにスイッチングするステップと、
をさらに含み、
前記次の第1周期で前記ソース装置は前記リレイ装置にデータを送信し、前記次の第2周期で前記リレイ装置は前記デスティネーション装置に前記データを送信することを特徴とする請求項19に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項22】
前記毎第1周期の開始に前記デスティネーションのリンクを前記第2リンクから前記第1リンクにスイッチングするステップは、前記ソース装置から前記第1リンクを介して利用可能なデータを受信した場合、前記第1リンクでデータを受信する第1周期の開始時点から前記リンクチェンジインターバルが開始するものと見なすステップを含むことを特徴とする請求項21に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項23】
前記ソース装置から前記データを送信するために用いられる動作モード及び前記リレイ装置の中継方式に関する情報を受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項24】
前記リレイ装置の中継方式は、
予め設定されたリンクチェンジインターバルで前記第1リンクを前記第2リンクにスイッチングし、前記デスティネーション装置が前記第1リンクを介してデータが送信されたか否かを検出するためのデータセンシングタイムの後に前記第2リンクに前記データを送信するフルデュプレックス方式と、
前記送信装置が前記第1リンクを用いる場合には、前記フルデュプレックス方式と同一の方式で前記データを送信し、前記送信装置が前記第2リンクを用いる場合には、前記ソース装置と前記リレイ装置との間のリレイリンクのための第1周期、及び前記リレイ装置と前記デスティネーション装置との間のリレイリンクのための第2周期により前記データを送信するハーフデュプレックス方式のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項23に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項25】
前記第1周期及び前記第2周期は、前記ソース装置が前記データを送信する前に取得したビームフォーミングの結果、及び前記データを送信する間に取得したリンクの品質情報のうち少なくとも1つに基づいて設定または更新し、
前記第1周期は、前記ソース装置が前記第1リンクを前記第2リンクにスイッチングしたとき開始されることを特徴とする請求項24に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項26】
前記第1周期及び第2周期は、前記第1リンクが選択されたリンクである場合にこれ以上利用することができず、
前記リンクチェンジインターバルは、前記ソース装置が前記第2リンクから前記第1リンクにリンクをスイッチングする前記第1周期の開始時点から開始されることを特徴とする請求項24に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項27】
前記動作モードは、
前記第1リンクまたは前記第2リンクのいずれか1つのリンクが利用できないものと決定されるまで、前記いずれか1つのリンクを用いて前記ソース装置が前記デスティネーション装置に前記データを送信するノーマルモードと、
前記予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点ごとに、前記第1リンク(direct link)と前記第2リンクを交互(alternate)として用いて、前記ソース装置が前記デスティネーション装置に前記データを送信する交換モードのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項24に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項28】
前記動作モードが前記ノーマルモードであり、前記デスティネーション装置が前記予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点から前記データセンシングタイム内に前記ソース装置から利用可能なデータを受信することができない場合、前記選択されたリンクを選択されていないリンクにスイッチングするステップを含むことを特徴とする請求項27に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項29】
前記リレイ装置の中継方式がハーフデュプレックス方式である場合、前記選択されたリンクが前記第2リンクであり、以前データフレームのMore Dataフィールドの値が「0」であれば、前記第2リンクで前記第2周期の間にデータを受信しなくても前記第1リンクにスイッチングしないステップを含むことを特徴とする請求項24に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項30】
前記動作モードが前記ノーマルモードであり、前記ソース装置から受信した最後のフレームのMACヘッダのMore Dataフィールドの値が「0」である場合、前記選択されたリンクで前記データセンシングタイムの間に前記データを受信しなくても前記選択されたリンクを保持するステップを含むことを特徴とする請求項27に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項31】
前記動作モードが前記交換モードであり、前記ソース装置から受信した最後のフレームのMACヘッダのMore Dataフィールドの値が「0」である場合、前記予め設定されたリンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルで前記選択されたリンクを保持するステップを含むことを特徴とする請求項27に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項32】
前記動作モードが前記交換モードである場合、前記デスティネーション装置が前記予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始で前記選択されたリンクを介してデータを受信するステップと、
前記予め設定されたリンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルで選択されていないリンクにスイッチングするステップと、
前記次のリンクチェンジインターバルの開始からデータを受信するステップと、
を含むことを特徴とすル請求項27に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項33】
前記動作モードが交換モードであり、前記デスティネーション装置が前記第1リンクを介して前記予め設定されたリンクチェンジインターバルの次のリンクチェンジインターバルで前記第2リンクのデータを受信した場合、前記交換モードに応じて前記第2リンクにスイッチングする代りに前記第1リンクを保持するステップを含むことを特徴とする請求項27に記載のデスティネーション装置の通信方法。
【請求項34】
ソース装置が前記ソース装置からデスティネーション装置に直接接続される第1リンク、及び前記ソース装置から前記デスティネーション装置にリレイ装置を経由して接続される第2リンクのうち前記第2リンクを選択されたリンクとして選択する場合、予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点で前記ソース装置からのデータ受信を待機するステップと、
前記データを前記デスティネーション装置に送信するステップと、
を含むことを特徴とするリレイ装置の通信方法。
【請求項35】
前記ソース装置からのデータ受信を待機するステップは、前記予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点から一定時間の間に前記リレイ装置の指向性アンテナの方向を調整して前記第2リンクで前記ソース装置からのデータ受信を待機するステップであることを特徴とする請求項34に記載のリレイ装置の通信方法。
【請求項36】
前記ソース装置から、前記ソース装置と前記リレイ装置との間のリレイリンクのための第1周期、及び前記リレイ装置と前記デスティネーション装置との間のリレイリンクのための第2周期に関する情報を受信するステップと、
前記第1周期で前記ソース装置から前記データを受信するステップと、
前記第2周期で前記データを前記デスティネーション装置に送信するステップと、
を含むことを特徴とする請求項34に記載のリレイ装置の通信方法。
【請求項37】
前記ソース装置から、前記ソース装置が前記リレイ装置に送信したデータがデスティネーション装置に伝達されたかの有無を把握するための要求フレームを受信するステップと、
前記要求フレームに応答して前記データが前記デスティネーション装置に伝達されたかの有無を示す応答フレームを送信するステップと、
を含むことを特徴とする請求項34に記載のリレイ装置の通信方法。
【請求項38】
前記リレイ装置は、
前記予め設定されたリンクチェンジインターバルで前記第1リンクを前記第2リンクにスイッチングし、前記デスティネーション装置が前記第1リンクを介してデータが送信されたか否かを検出するためのデータセンシングタイムの後に前記第2リンクで前記データを送信するフルデュプレックス方式と、
前記送信装置が前記第1リンクを用いる場合には、前記フルデュプレックス方式と同一方式で前記データを送信し、前記送信装置が前記第2リンクを用いる場合には、前記第1周期及び前記第2周期により前記データを送信するハーフデュプレックス方式のうち少なくとも1つの中継方式により動作し、
前記中継方式が前記フルデュプレックス方式である場合に、前記予め設定されたリンクチェンジインターバルの開始時点から一定時間の間に前記リレイ装置の更なる1つの指向性アンテナの方向を調整し、前記デスティネーション装置に向かうリンクを介して前記データの受信を待機するステップを含むことを特徴とする請求項36に記載のリレイ装置の通信方法。
【請求項39】
前記中継方式が前記フルデュプレックス方式である場合、前記リレイ装置が受信した各フレームに対して前記フレームのタイプ及びアック(ACK)信号に対する政策に応じて前記リレイ装置の指向性アンテナの動作を送/受信状態に切り替えるステップを含むことを特徴とする請求項38に記載のリレイ装置の通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−519290(P2013−519290A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551924(P2012−551924)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【国際出願番号】PCT/KR2011/000757
【国際公開番号】WO2011/096752
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(596099882)エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート (179)
【氏名又は名称原語表記】ELECTRONICS AND TELECOMMUNICATIONS RESEARCH INSTITUTE
【Fターム(参考)】