説明

タッチスクリーン型インターフェースを用いるコンピュータの作動

【課題】タッチスクリーン型コンピュータが、アプリケーションを実行する。ユーザに応答して、タッチスクリーン型コンピュータを作動させる方法を提供する。
【解決手段】仮想入力装置が、タッチスクリーン上に提供される。仮想入力装置は、複数の仮想キーを含む。少なくとも1つの仮想キーを名目上作動させるために、ユーザがタッチスクリーンにタッチしたことが検知され、タッチに対するユーザの動作が判断される。判断された動作が処理され、所定の特性が、名目上作動された少なくとも1つの仮想キーと関連付けられる。判断された動作を処理した結果に少なくとも部分的に基づいて、名目上の作動に対する反応が決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、タッチスクリーン型ユーザ・インターフェースに関し、特に、タッチス
クリーン型ユーザ・インターフェース上の仮想キーボードのような仮想GUI項目を用い
る、ユーザによる対話に基づいたコンピュータの作動に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、合衆国法典第35巻第120条の下の優先権が主張され、その全体が引用に
よりここに組み入れられる先行出願第10/903,964号の部分継続出願である、2
005年9月16日に出願された第11/228,700号に基づく優先権を主張するも
のである。本出願はまた、次の同時継続中の出願、すなわち2004年5月6日に出願さ
れた米国特許出願第10/840,862号、2004年7月30日に出願された米国特
許出願第11/048,264号、2004年7月30日に出願された米国特許出願第1
1/038,590号、2005年9月16日に出願された米国特許出願第11/228
,737号、及び2005年9月16日に出願された米国特許出願第11/228,75
8号にも関連し、これらの特許の全ては、全ての目的のために全体が引用によりここに組
み入れられる。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーンは、画面を覆うタッチ感知式透明パネルを有する又は他の方法で画面
上のタッチ入力を認識することができる表示画面の種類である。一般的に、タッチスクリ
ーン型ディスプレイは、プログラム制御下で作動する処理回路を含むコンピュータ回路と
同じハウジング内に収容される。タッチスクリーンを用いてコンピュータ上で実行されて
いるアプリケーションに入力を与えるとき、ユーザは、画面上に表示されたグラフィカル
・ユーザ・インターフェース(GUI)のオブジェクトを直接指し示すことにより(通常
は、スタイラス又は指で)、表示画面上で選択を行う。
【0003】
タッチスクリーン上に表示されたGUIオブジェクトの集合は、仮想キーボードと考え
ることができる。表示画面とあまり密接に関連付けられていない従来の外部キーボードと
同様に、仮想キーボードは、複数のキー(「仮想キー」)を含む。特定の仮想キー(又は
、仮想キーの組み合わせ)の作動により、コンピュータ上で実行されているアプリケーシ
ョンに入力として与えられる信号が生成される。
タッチスクリーン型キーボードは、それらが作動するハードウェアの性質上、一般的に
、典型的な外部キーボードを用いて収集するよりもはるかに多くのユーザ・アクションに
関する情報を収集する。例えば、典型的な外部キーボードは、キーごとに単一の「センサ
」(機械的スイッチ又は電気接続のような)又は少数のセンサを含むが、タッチスクリー
ン型キーボードは、一般的に、仮想キーごとにはるかに多くのセンサを有する。
【0004】
タッチスクリーン型仮想キーボードを介する、コンピュータでのユーザ・エクスペリエ
ンスが、外部キーボードを用いるコンピュータによくある(又は、ことによると、さらに
可能である)よりも強力になるように、ユーザ・アクションに関する情報を用いることが
望ましい。
他方、多数のセンサを有するタッチスクリーンでさえ、一般的には、ユーザ・アクショ
ンに関する一種の情報を直接収集する能力を欠いている。入手可能な情報を用いて、例え
ば、ユーザ・アクションに関して直接収集することができない他の種類の情報を推測する
ことが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
タッチスクリーン型コンピュータが、アプリケーションを実行する。ユーザに応答して
、タッチスクリーン型コンピュータを作動させる方法が提供される。タッチスクリーン上
に仮想入力装置が提供される。仮想入力装置は、複数の仮想GUI項目(幾つかの具体的
な例においては、仮想キーボードの仮想キーとすることができる)を含む。少なくとも1
つの仮想GUI項目(例えば、仮想キー)を名目上作動させるために、ユーザがタッチス
クリーンにタッチしたことが検知され、タッチに対するユーザの動作が判断される。判断
された動作が処理され、所定の特性が、名目上作動された少なくとも1つの仮想GUI項
目と関連付けられる。判断された動作を処理した結果に少なくとも部分的に基づいて、名
目上の作動への反応が決定される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の1つの実施形態による、例示的なタッチスクリーン・ベースのコンピュータ・システムのブロック図である。
【図2】マルチポイント感知装置のタッチスクリーン上に表示された仮想入力装置に対するユーザのタッチ動作を処理し、ユーザのタッチに対する反応を作用させる方法を大まかに示すフローチャートである。
【図3】名目上作動された仮想キーを作動させるようにユーザがタッチスクリーンにタッチした圧力を推測するために、ユーザ・タッチに応答してマルチポイント感知装置によって生成された処理信号を使用することを示す。
【図4】名目上作動する特定の仮想キーに対する実際の動作特性との所定の動作特性の照合に基づいて反応を決定するのに使用可能な表データ構造を示す。
【図5】特定のユーザ動作に対する反応を決定するための処理の例を示すフローチャートである。
【図6A】時間領域におけるユーザ動作の「継続時間」に対応する時間線を示す。
【図6B】図6Aに示されるような「継続時間」に対するユーザ動作に基づいて反応を決定するための、図4に示される表と類似した表のデータ構造を示す。
【図7】名目上作動する仮想キーの組み合わせに対するユーザ動作に基づいて反応を決定するための表構造を示す。
【図8】名目上作動する仮想キーの組み合わせに対する特定のユーザ動作に対する反応を決定するための処理の例を示すフローチャートである。
【図9】名目上の仮想キーの作動がメニューの表示である可能な反応を示す。
【図10】仮想キーでないGUI項目を有する表示の例を示す。
【図11】「プレビュー」機能が提供される表示の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例及び態様が、図面を参照して以下に説明される。しかしながら、これらの図面に関し
て本明細書に与えられた詳細な説明は、説明目的のためのものにすぎず、限定としてでは
ないことを理解すべきである。
図1は、本発明の1つの実施形態による例示的なコンピュータ・システム50のブロッ
ク図である。コンピュータ・システム50は、デスクトップ型コンピュータ・システム、
ラップトップ型コンピュータ・システム、タブレット型コンピュータ・システム、又は手
持ち式コンピュータ・システム等のパーソナル・コンピュータ・システムに対応すること
ができる。コンピュータ・システムはまた、携帯電話、PDA、専用メディア・プレーヤ
、家庭用電子機器等のコンピュータ装置に対応することもできる。
【0008】
図1に示される例示的なコンピュータ・システム50は、命令を実行し、コンピュータ
・システム50と関連した演算を行うように構成されたプロセッサ56を含む。例えば、
メモリ等から取り出された命令を用いて、プロセッサ56は、コンピュータ・システム5
0のコンポーネント間の、入出力データの受信及び操作を制御することができる。プロセ
ッサ56は、単一のチップ上、多数のチップ上、又は多数の電気部品上に実装することが
できる。例えば、プロセッサ56のために、専用又は内蔵プロセッサ、単機能プロセッサ
、コントローラ、ASIC等を含む種々のアーキテクチャを用いることができる。
【0009】
ほとんどの場合、プロセッサ56は、オペレーティング・システムと協働してコンピュータ・コードを実行し、データを作成してこれを使用するように作動する。オペレーティング・システムは、一般的によく知られており、より詳細には説明しない。一例として、オペレーティング・システムは、OS/2、DOS、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、Palm OS等に対応することができる。オペレーティング・システムはまた、目的が限定されたアプライアンス型コンピュータ装置に用い得るような、特殊用途のオペレーティング・システムとすることもできる。オペレーティング・システム、他のコンピュータ・コード及びデータは、プロセッサ56に作動可能に連結されたメモリ・ブロック58内に常駐させることができる。メモリ・ブロック58は、一般に、コンピュータ・システム50によって用いられるコンピュータ・コード及びデータを格納するための場所を提供する。一例として、メモリ・ブロック58は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、ハードディスク・ドライブ、及び/又はその他同種類のものを含むことができる。情報を取り外し可能な記憶媒体上に常駐させ、必要時にコンピュータ・システム50にロード又はインストールすることもできる。取り外し可能な記憶媒体は、例えば、CD−ROM、PCカード、メモリカード、フロッピィ・ディスク、磁気テープ、及びネットワーク・コンポーネントを含む。
【0010】
コンピュータ・システム50はまた、プロセッサ56に作動可能に連結されたディスプ
レイ68も含む。ディスプレイ装置68は、液晶ディスプレイ(LCD)(例えば、アク
ティブ・マトリクス、パッシブ・マトリクス等)とすることができる。代替的に、ディス
プレイ装置68は、単色ディスプレイ、カラー・グラフィックス・アダプタ(CGA)デ
ィスプレイ、強化グラフィックス・アダプタ(EGA)ディスプレイ、可変グラフィック
ス・アレイ(VGA)ディスプレイ、超VGAディスプレイ、陰極線管(CRT)等のよ
うなモニタとすることもできる。ディスプレイ装置はまた、プラズマ・ディスプレイ、又
は電子インクで実装されるディスプレイに対応することもできる。
【0011】
ディスプレイ装置68は、一般に、コンピュータ・システムのユーザとオペレーティン
グ・システム又はその上で実行されているアプリケーションとの間に使い勝手のよいイン
ターフェースを提供するグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)69を表示
するように構成される。一般的に言うと、GUI69は、グラフィック画像により、プロ
グラム、ファイル、及び操作上のオプションを表す。グラフィック画像は、ウィンドウ、
フィールド、ダイアログ・ボックス、メニュー、アイコン、ボタン、カーソル、スクロー
ル・バー等を含むことができる。こうした画像は、所定のレイアウトで配置してもよく、
又は、ユーザがとる特定のアクションに役立つように動的に生成してもよい。操作中、ユ
ーザは、種々のグラフィック画像を選択してそれらを作動させ、それらと関連した機能及
びタスクを開始することができる。一例として、ユーザは、ウィンドウを開閉し、最小化
し、又は最大化するボタン、或いは特定のプログラムを起動するアイコンを選択すること
ができる。付加的に又は代替的に、GUI69は、ディスプレイ装置68上に、ユーザの
ために非対話型テキスト及びグラフィックスのような情報を表示することもできる。
【0012】
コンピュータ・システム50はまた、プロセッサ56に作動可能に連結された入力装置
70も含む。入力装置70は、外界からコンピュータ・システム50内にデータを転送す
るように構成される。例えば、入力装置70を用いて、ディスプレイ68上のGUI69
に対して追跡を行い、選択をなすことができる。入力装置70を用いて、コンピュータ・
システム50内でコマンドを出すこともできる。入力装置70は、ユーザのタッチにより
入力を受け取り、この情報をプロセッサ56に送るように構成されたタッチ感知装置を含
むことができる。一例として、タッチ感知装置は、タッチパッド又はタッチスクリーンに
対応することができる。多くの場合、タッチ感知装置は、タッチ感知面へのタッチ、並び
にタッチの位置及び強さを認識する。タッチ感知手段は、タッチをプロセッサ56に報告
し、プロセッサ56は、そのプログラミングに従って該タッチを解釈する。例えば、プロ
セッサ56は、特定のタッチに従ってタスクを開始することができる。専用プロセッサを
用いてタッチを局所的に処理し、コンピュータ・システムのメインプロセッサに対する要
求を減少させることができる。タッチ感知装置は、容量の感知、抵抗の感知、表面弾性波
の感知、圧力の感知、光学的感知、及び/又はその他同種類のものを含む感知技術に基づ
くことができるが、これらに限定されない。さらに、タッチ感知手段は、シングルポイン
ト感知又はマルチポイント感知に基づくこともできる。シングルポイント感知は、単一の
タッチしか識別できないが、マルチポイント感知は、同時になされる多数のタッチを識別
することができる。
【0013】
入力装置70は、ディスプレイ68の上に又はその前に配置されたタッチスクリーンと
することができる。タッチスクリーン70は、ディスプレイ装置68と一体にしてもよく
、又は別個のコンポーネントであってもよい。タッチスクリーン70は、タッチパッド、
マウス等のような他の入力技術に優る幾つかの利点を有する。一例としては、タッチスク
リーン70がディスプレイ68の前に配置されるので、ユーザは、GUI69を直接操作
することができる。例えば、ユーザは、単に、オブジェクトの上に指を置くだけで制御す
ることができる。タッチパッドにおいては、こうした一対一の関係は存在しない。タッチ
パッドを用いる場合、タッチパッドは、典型的には異なる平面に、ディスプレイから離れ
て配置される。例えば、ディスプレイは、一般に垂直方向の面に配置され、タッチパッド
は、一般に水平方向の面に配置される。このことにより、タッチパッドの使用が、直感的
に理解できなくなり、よって、タッチスクリーンと比較するとより困難なものになる。タ
ッチスクリーンであることに加えて、入力装置70は、マルチポイント入力装置とするこ
とが可能である。マルチポイント入力装置は、1つより多いオブジェクト(指)を識別で
きるという点で、従来のシングルポイント装置に優る利点を有する。シングルポイント装
置は、単に、多数のオブジェクトを識別できないだけである。一例として、引用によりこ
こに組み入れられる、同時継続中の同一出願人による米国特許出願第10/840,86
2号において、ここで用いることが可能なマルチポイント・タッチスクリーンが示され、
より詳細に説明されている。
【0014】
コンピュータ・システム50はまた、1つ又はそれ以上のI/O装置80を連結させる
ための能力も含む。一例として、I/O装置80は、キーボード、プリンタ、スキャナ、
カメラ、スピーカ、及び/又はその他の同種類のものに対応することができる。I/O装
置80は、コンピュータ・システム50と一体にしてもよく、又は別個のコンポーネント
(例えば、周辺機器)としてもよい。場合によっては、I/O装置80は、有線接続(例
えば、ケーブル/ポート)を通してコンピュータ・システム50に接続することもできる
。他の場合には、I/O装置80は、無線接続を通してコンピュータ・システム50に接
続することができる。一例として、データ・リンクは、PS/2、USB、IR、RF、
Bluetooth(登録商標)等に対応することができる。
【0015】
ここで、タッチスクリーン・ベースのコンピュータ内での特定の処理について説明され
、この処理により、アプリケーションが実行され、コンピュータのタッチスクリーン上に
表示が提供される。表示処理は、アプリケーション表示に基づいた特性と、仮想入力装置
に関する特性とを有する複合表示を提供することを含む。仮想入力装置表示は、ユーザが
仮想入力装置と対話するために、表示された入力装置に対するタッチスクリーンへの適切
なタッチ入力を受け取るための少なくとも入力部分を含む。仮想入力装置とのユーザ対話
は、仮想入力装置の部分を作動させてユーザ入力を与え、アプリケーション処理に影響を
与えることを含む。仮想入力装置(即ち、仮想入力装置を達成するためのコンピュータ上
での処理)は、ユーザ対話を処理し、その処理に基づいて、対応するユーザ入力をアプリ
ケーションに与える。
【0016】
仮想入力装置表示は、一般的には、仮想入力装置とのユーザ対話の仮想入力装置の処理
と大きな相関がある。例えば、仮想入力装置が仮想キーボードである場合には、仮想入力
装置表示は、典型的なQWERTYキーボードのキーのグラフィック表現を含むことがで
き、一方、仮想キーボードとのユーザ対話の仮想入力装置の処理は、ユーザによってどの
仮想キーが作動されたかを判断し、対応する入力(例えば、文字及び/又は数字)をアプ
リケーションに与えることを含む。
【0017】
ここで、本発明の広い態様を示すフローチャートである図2を参照する。特に、図2の
フローチャートは、マルチポイント感知装置のタッチスクリーン上に表示された仮想入力
装置に対するユーザのタッチ動作を処理して、ユーザ・タッチに対する反応を作用させる
方法を大ざっぱに示す。ステップ202において、タッチスクリーン上に仮想入力装置が
提供される。仮想入力装置は、例えば、仮想QWERTY型キーボードとしても、又は仮
想キーを有する他の入力装置としてもよい。
【0018】
ステップ204において、仮想キーを名目上作動させるために、マルチポイント感知装
置上へのユーザ・タッチが検知される。ユーザ・タッチを検知するステップは、従来のも
のにすることができる。ステップ206において、ユーザのタッチ「動作(behavi
or)」が判断される。この動作は、一般的には、ユーザ・タッチに応答してマルチポイ
ント感知装置により生成される信号を処理することによって判断される。動作は、例えば
、空間領域(即ち、仮想キーを名目上作動させるためにユーザがタッチしたマルチポイン
ト感知装置上の場所)におけるものとしてもよく、又は時間領域(即ち、仮想キーを名目
上作動させるために、ユーザがマルチポイント感知装置にタッチしたタイミング)におけ
るものにしてもよく、空間領域及び時間領域の両方の組み合わせにしてもよい。
【0019】
ステップ208において、判断された動作、及び、名目上作動された仮想キーと関連し
た所定の特性が処理される。ステップ210において、ステップ208における処理に基
づいて、名目上作動された仮想キーの作動に対する反応が決定される。所定の特性の例が
、この説明において後に示される。しかしながら、大まかに言うと、仮想キーについての
所定の特性は、その仮想キーを名目上作動させるためのユーザ・タッチの特定の動作又は
動作範囲と関連付けられた特性である。
【0020】
図3は、名目上作動された仮想キーを作動させるように、ユーザがタッチスクリーンに
タッチした圧力を推測するために、ユーザ・タッチに応答して、マルチポイント感知装置
によって生成された処理信号の使用を示す。こうした処理は、タッチスクリーンから圧力
信号を直接入手できない場合にも、又は、タッチスクリーンから直接入手可能な圧力信号
を補足するためにも有用である。領域302は、特定の仮想キーに対応するタッチスクリ
ーン上の点を表す。領域302は正方形であるが、仮想キーを特定の形状に限定する必要
はない。
【0021】
領域306は、領域302の仮想キーを名目上作動させるためにユーザがタッチしたタ
ッチスクリーン上の点を(空間領域で)示す。同様に、領域304も、領域302の仮想
キーを名目上作動させるためにユーザがタッチしたタッチスクリーン上の点を示す。例え
ば、ユーザ・タッチに応答してマルチポイント感知装置によって生成された処理信号から
、どの点にタッチしたかを判断することができる。
領域304は、領域306よりも多くの点を含むので、領域304に対応するタッチは
、領域306に対応するタッチよりも圧力が大きいものであった。さらに、仮想キーが名
目上作動される実際の圧力の表示は、ユーザ・タッチに対応する領域から推測することが
できる。
【0022】
図3は、領域304及び306内の全ての点が領域302内に含まれることを示すが、
これは、必ずしもそうであるとは限らない。さらに、図3は、仮想キーが名目上作動され
る圧力を推測するために、空間領域におけるユーザの動作を使用することを示すが、幾つ
かの例においては、時間領域におけるユーザの動作を用いて、仮想キーが名目上作動され
る圧力を推測することができる。他の例においては、空間領域及び時間領域でのユーザの
動作の組み合わせを用いて、仮想キーが名目上作動される圧力を推測することができる。
仮想キーを名目上作動させるための、タッチスクリーンに対するユーザ・タッチ動作の
1つの特定の例を説明してきたが、ここで、ユーザが仮想キーを名目上作動させる判断さ
れた動作と、名目上作動された仮想キーについての所定の特性とを処理するための処理の
一例を説明する。
【0023】
図4を参照すると、この図は、各行が複数の仮想キーの異なるものについてのものであ
る表を示す。例えば、行408は1つの仮想キーについてのものであり、行410は別の
仮想キーについてのものであり、行412はさらに別のキーについてのものである。列4
02は、仮想キーの指示を含む。列404は、仮想キーに関する所定の動作特性の指示を
含む。
所定の動作特性は、後に詳細に述べられる。大まかに言うと、所定の動作特性は、空的
領域、時間領域、又はその両方におけるユーザ動作の所定値(例えば、特定の値又は値の
範囲)である。図3の例を用いると、列404内に示される所定の動作特性は、例えば、
列402内に示される、仮想キーを名目上作動させるためのタッチスクリーンに対するユ
ーザ・タッチの推測された圧力の特定の値を含むことができる。別の例としては、列40
4内に示される所定の特性は、列402内に示される、仮想キーを名目上作動させるため
のタッチスクリーンに対するユーザ・タッチの推測された圧力の値の範囲を含むことがで
きる。
【0024】
列406は、列404内に示される所定の特性に対応する反応の表示を含む。つまり、
列406内に示される反応の各々は、判断された動作が、列404内の特定の所定の動作
特性と合致したときにとられる(場合によっては、とられない)アクションである。
ここで、特定のユーザ動作に対する反応を決定するための処理の例が、図5のフローチ
ャートを参照して説明される。説明を容易にするために、図5の例の作動は、図4の表に
関して、及び、特定の名目上作動されたキーに関して説明されるが、図5のフローチャー
トに示される方法は、図4に示される形態のデータ構造に関する使用に限定されるもので
はない。
【0025】
ここで図5を参照すると、ステップ502において、特定の名目上作動された仮想キー
(列402内の)についての、列404内の可能な所定の動作特性にアクセスする。例え
ば、特定の名目上作動されたキーを、行410が列402と交差するエントリ内に示すこ
とができる。次に、アクセスされた可能な所定の動作特性は、矩形414内にある。
ステップ504において、判断された動作(即ち、空間領域及び/又は時間領域でのユ
ーザのタッチ動作)が、列404内に示された可能な所定の動作特性と照合される。次に
、ステップ506において、照合に基づいて、列406からの反応が決定される。行41
0の例を用いると、決定された反応は、矩形416内に示された反応の1つになる。
【0026】
ここで、図6A及び図6Bを参照して、例えば、図4の表の列404内に示された所定
の動作特性、及び、対応する決定された反応が何であるかをより詳細に説明する。図6A
及び図6Bの例においては、所定の動作特性は、時間領域におけるものだけであり、具体
的には、仮想キーを名目上作動させるための、タッチスクリーンに対するユーザ・タッチ
の持続時間(ここでは、持続時間の範囲)である。
図6Aは、左から右に持続時間が増加する時間線650を示す。左から右に「z」、「
x」及び「y」を含む種々の持続時間が、時間線上に示されている。参照数字651は、
「z」よりも短い持続時間を示す。参照数字652は、「z」よりも長いか又はこれと等
しく、かつ、「x」よりも短い持続時間を示す。参照数字654は、「x」よりも長いか
又はこれと等しく、かつ、「y」よりも短い持続時間を示す。最後に、参照数字656は
、「y」よりも長いか又はこれと等しい持続時間を示す。
【0027】
図6Bは、図4に示される表と類似した表の一部分を示す。列602は、名目上作動さ
れた1つの特定の仮想キーについてのエントリを含む。列604は、所定の動作特性につ
いてのエントリを含む。図6Bの例において、列604は、図6Aの時間線650上に記
された持続時間651、652、654、及び656についてのエントリを含む。
図5を参照して述べたように、所定の動作特性は、仮想キーを名目上作動させる判断さ
れたユーザ・タッチ動作と照合される。この照合に基づいて、反応が決定される。図6B
の表部分の列606は、こうした反応の指示を含む。
【0028】
列606内の反応指示は、参照数字651、652、654、及び656で示される所
定の動作特性に対応する、参照数字681、682、684、及び686で示される。列
606内の特定の反応指示を参照すると、反応指示681は、名目上作動された仮想キー
が実際には作動されないことを指示する。つまり、タッチの継続時間が短すぎて、仮想キ
ーの実際の作動を指示しない。同様に、反応指示686は、名目上作動された仮想キーが
実際には作動されないことを指示する。この場合、タッチの継続時間が長過ぎるので、意
図的な作動ではなく、静止している指又は手の部分に対応していると思われる。
残りの反応指示は、反応指示682及び反応指示684である。反応指示682は、名
目上作動されたキーが、実際に一回作動されることを指示する。反応指示684は、名目
上作動されたキーが、実際に繰り返し作動されることを指示し、実際の作動を繰り返す回
数は、タッチの継続時間の関数である。
【0029】
図6A及び図6Bは、時間領域における判断されたユーザ動作に基づいて反応を決定す
る簡単な例を示す。上述のように、反応は、空間領域における判断された動作に基づいて
、並びに、空間領域及び時間領域において判断された動作の組み合わせに基づいて決定す
ることができる。反応を決定するのに用い得る判断された動作の数及び範囲は、どの動作
特性を見分ける又は推測することができるかによってのみ、ある程度制限される。
【0030】
空間領域における判断された動作(推定圧力)が、図3を参照して上述された。空間領
域における他の可能な動作は、例えば、隣接するこうした仮想キーのタッチ領域(即ち、
仮想キーにタッチする際にユーザの指が「直接当たらない」)に対する、名目上作動され
た仮想キーのタッチ領域を含む。空間領域と時間領域の組み合わせにおける可能な動作は
、場合によっては「ジェスチャ」と呼ばれる。例えば、「GESTURES FOR T
OUCH SENSITIVE INPUT DEVICES」という名称の、2004
年7月30日に出願された同時継続中の米国特許出願第10/903,964号を参照さ
れたい。
【0031】
さらに、可能な反応もまた、幾分無限である。特に、可能な反応が共通の可能な反応(
例えば、一回の作動又は繰り返される作動のような)である場合、反応指示エントリは、
こうした共通の可能な反応のリポジトリへのリンクとしてもよい。
幾つかの例においては、可能な反応及び/又は所定の動作特性は、例えば、メニュー又
は他のユーティリティを用いて、ユーザが構成できるようにしてもよい。幾つかの例にお
いては、可能な反応及び/又は所定の動作特性は、進行中の判断されたユーザ動作に基づ
いて、自動的かつ動的に構成可能である。
【0032】
図9は、可能な反応が、メニュー902の表示であることを示す。例えば、ユーザは、
特定の動作で仮想キー906「e」を作動させることができ、この反応は、メニュー90
2の表示を含む。図9の説明におけるメニュー902は、「e」の異なる形態に対応する
付加的な仮想キー(例えば、904a及び904b)を含む。幾つかの例においては、メ
ニュー902の実際の表示は、特定の動作に基づいて迂回されるが、メニュー902の仮
想キーは依然として存在し、作動させることができる。例えば、ユーザは、作動されるこ
とを望む付加的な仮想キー904に向けての「軽く触れる(brush)」ジェスチャに
より、仮想キー906「e」を名目上作動させることができる。ユーザは、例えば、以前
に使用した仮想キーボードの操作に基づいて、付加的な仮想キー904の位置を知ってい
る。メニュー902を表示しない場合、付加的な仮想キー904を作動させるために、シ
ョートカットが設けられる。
【0033】
ここで、図7及び図8を参照して、仮想キーの組み合わせが名目上作動される例を説明
する。この例は、図5、図6A、及び図6Bを参照して上述された例と多くの点で類似し
ている。最初に図7を参照すると、列702が、名目上作動された仮想キーの組み合わせ
についてのエントリを含む。例えば、列702内の1つのこうしたエントリは、「SHI
FT」に対応する仮想キーと組み合わせて「a」に対応する仮想キーのためのものとする
ことができる。
名目上作動されたキーの一つ一つの可能な組み合わせが、列702内に別個のエントリ
を有する必要はない。列704内の所定の動作特性と列706内の可能な反応との組み合
わせが、名目上作動された仮想キーの複数の組み合わせについての共通の特性を有する場
合、列704及び/又は列706内のエントリは、複数の組み合わせの所定の動作特性に
対して共通のものにすることができ、名目上作動された仮想キーの組み合わせの特定のも
のと関連した固有の属性に適合させる必要がある場合には、パラメータ化することができ
る。
【0034】
一般的に、多くの仮想キーの組み合わせは、対応するエントリを有しておらず、こうし
た組み合わせは、典型的には、仮想キーの組み合わせに不注意によるタッチから生じる。
対応するエントリを有さない組み合わせの場合、その組み合わせに対する反応はない。別
の例として、こうした組み合わせが対応するエントリを有することができ、その反応は、
「反応しない」であるか、又は、ユーザに対する警告(例えば、「ビープ音」又は他の警
告)を生成する反応である。
【0035】
図8を参照すると、フローチャート800は、名目上作動された仮想キーの組み合わせ
に関して、特定のユーザ動作に対する反応を決定する処理の例を示す。そのように限定す
るわけではないが、図8の処理の作動は、図7に示されるデータ構造を参照して説明され
る。
ステップ802において、(列702内の)名目上作動された仮想キーの特定の組み合
わせについての、列704内の可能な所定の動作特性にアクセスする。ステップ804に
おいて、判断された動作(即ち、空間領域及び/又は時間領域におけるユーザのタッチ動
作)を、列704内に指示された可能な所定の動作特性と照合する。次に、ステップ80
6において、照合に基づいて、列706からの反応が決定される。
【0036】
図10は、仮想キーボードの仮想キーではない仮想GUI項目を有する表示の例を示す
。仮想キーボードの仮想キーの特定の例と共に上述された一般的な概念は、一般に、仮想
GUI項目にも適用可能である。例えば、仮想GUI項目1004「保持(keep)」
を作動させるためには、仮想GUI項目1006「削除(delete)」を作動させる
ためよりも、(例えば、指1002による)タッチ(touching)の圧力が低く及
び/又は継続時間が短いことが必要とされ得る。さらに、処理は、幾つかのGUI項目(
例えば、GUI項目「削除」などの)の作動には、「小刻みに動かす(wiggle)」
又は他のジェスチャのような付加的な動作を必要とするようにでき、このことは、GUI
項目の作動を意図することの付加的な確認としての機能を果たす。
【0037】
幾つかの例においては、組み合わせの1つの仮想キーが解除されるといった、特定の条
件のときにのみ、組み合わせが「登録される」。
幾つかの例においては、「プレビュー」機能が提供される。従って、例えば、仮想GU
I項目の作動がコミットされる前に、作動の指示が表示される。これは、例えば、仮想G
UI項目が特に小さい場合に特に有用である。図11は、そのタッチにより、仮想キー「
w」又は仮想キー「e」のいずれかを作動させことができる指1102を示す。仮想キー
「e」の作動がタイプ入力されたテキスト1110としてコミットされる前に仮想キー「
e」が作動されるという指示を、一時的オーバーレイ1108が表示する。例えば、特定
の仮想キーが作動されるものとして示されている間、持ち上げられた指1102が、特定
の仮想キーを実際に作動させることができる。図11の例において、仮想キー「e」が作
動されない場合には、次に、タッチスクリーン上で指1102を動かし(例えば、持ち上
げずに)、異なる仮想キーを作動させることができる。
【0038】
上述した本発明の種々の態様、特徴、実施形態、又は実施は、単独で又は種々の組み合
わせで用いることができる。本発明は、ソフトウェアにより実施されることが好ましいが
、ハードウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで実施することもでき
る。本発明はまた、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして具体化する
こともできる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ・システムによって後で読み取る
ことができるデータを格納できる何らかのデータ記憶装置である。コンピュータ可読媒体
の例は、読み出し専用メモリ、ランダム・アクセス・メモリ、CD−ROM、DVD、磁
気テープ、光学式データ記憶装置、及び搬送波を含む。コンピュータ可読媒体はまた、ネ
ットワークにより結合されたコンピュータ・システムにわたって分散させることもできる
ので、コンピュータ可読コードは、分散方式で格納され実行される。
【0039】
本発明の利点は非常に多い。異なる実施形態又は実施は、必ずしもではないが、開示さ
れた利点の1つ又はそれ以上をもたらすことができる。上述のように、本発明の1つの利
点は、タッチスクリーン型コンピュータがタッチスクリーン上に与えられた仮想キーボー
ドへのユーザ・タッチに対してどのように反応するかは、ユーザがタッチスクリーンにタ
ッチする動作についての深い認識に基づくことができるという点である。本発明の別の利
点は、タッチスクリーン型コンピュータが、ユーザ・タッチにどのように反応するかを高
度に構成できる点である。
【0040】
本発明の多くの特徴及び利点は、記述された説明から明らかであり、よって、添付の特
許請求の範囲により、本発明のこうした特徴及び利点の全てを網羅するように意図される
。さらに、当業者であれば、多くの修正及び変更を思い付くので、本発明は、示され説明
されたような厳密な構成及び作働に限定すべきではない。従って、全ての適切な修正及び
均等物は、本発明の範囲内にあるものとして用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに応答して、アプリケーションを実行しているタッチスクリーン型コンピュータ
を作動させる方法であって、
前記タッチスクリーン上に、複数の仮想グラフィカル・ユーザ・インターフェース(G
UI)項目を含む仮想入力装置を準備し、
少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるために、ユーザが前記タッチスク
リーンにタッチしたことを検知し、前記タッチに対する前記ユーザの動作を判断し、
前記判断された動作と、前記名目上作動された少なくとも1つの仮想GUI項目と関連
した所定の特性とを処理し、
前記処理するステップの結果に少なくとも部分的に基づいて、前記名目上の作動に対す
る反応を決定する、
ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるた
めに、該ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする圧力を含むことを特徴とする、請求
項1に記載の方法。
【請求項3】
前記圧力を判断するステップは、前記ユーザがタッチした前記タッチスクリーンの判断
された全領域を処理するステップを含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザがタッチした前記タッチスクリーンの多数の点に対応する処理データに基づ
いて、該ユーザがタッチした該タッチスクリーンの前記全領域を判断するステップをさら
に含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記圧力を判断するステップは、前記タッチスクリーンにより指示された圧力のデータ
を処理するステップを含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記圧力を判断するステップは、前記タッチスクリーンにより指示された圧力データと
、前記ユーザがタッチした前記タッチスクリーンの多数の点に対応するデータとの組み合
わせを処理するステップを含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるた
めに、該ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする継続時間を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザの前記動作は、前記仮想GUI項目に対する特定のジェスチャを含むことを
特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記所定の特性は、継続時間への反応方法の特性付けを含むことを特徴とする、請求項
7に記載の方法。
【請求項10】
前記所定の特性は、前記名目上作動された仮想GUI項目と関連したプレビュー表示を
表示するステップを含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記名目上作動された仮想GUI項目を実際に作動するかどうかを判断するために、前
記プレビュー表示を表示すると共に、前記ユーザが前記タッチスクリーンに対する特定の
ジェスチャを行ったかどうかを判断するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記継続時間への反応方法は、前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させ
るために前記ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする前記継続時間を、前記仮想GU
I項目の複数の個々の繰り返される作動として扱うかどうかを含むことを特徴とする、請
求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるために、前記ユーザが前記タ
ッチスクリーンにタッチする前記継続時間を、前記少なくとも1つの仮想GUI項目の複
数の個々の作動として扱うことは、該継続時間の関数に基づいて該継続時間を扱うために
、特定数の個々の作動を判断するステップを含むことを特徴とする、請求項12に記載の
方法。
【請求項14】
前記反応は、前記ユーザが前記タッチスクリーンにタッチすることを、前記少なくとも
1つの仮想GUI項目を実際には作動させないものとして扱うステップを含むことを特徴
とする、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記判断された動作は継続時間であり、継続時間は、前記名目上作動された少なくとも
1つの仮想GUI項目を実際に作動させるのに適切な継続時間の所定の特性の範囲内でな
いことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
反応を決定するステップは、前記名目上作動された少なくとも1つの仮想GUI項目を
、最初に作動された仮想GUI項目として扱わせ、前記タッチスクリーン上に複数の新し
い仮想GUI項目を形成させるステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法

【請求項17】
前記タッチスクリーン上に形成された前記新しい仮想GUI項目に対応する指示を表示
するために、前記仮想GUI項目板の表示を修正させるステップをさらに含むことを特徴
とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の新しい仮想GUI項目は、前記作動された仮想GUI項目のサブメニューで
あることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記仮想GUI項目は、第1の仮想GUI項目であり、
前記方法は、前記タッチスクリーン上に形成された前記新しい仮想GUI項目の1つを
名目上作動させるために、前記ユーザが該タッチスクリーンにタッチしたことを検知する
ステップをさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記仮想GUI項目は、仮想キーボードの仮想キーであり、
前記ユーザの前記動作は、前記第1の仮想キーを名目上作動させるために該ユーザが前
記タッチスクリーンにタッチしてから、前記新しい仮想キーの前記1つを名目上作動させ
るために該ユーザが該タッチスクリーンにタッチするまでの継続時間であり、
前記継続時間が所定の時間よりも短い場合には、前記新しい仮想キーに対応する指示を
表示するために、前記仮想キーボード表示を修正させるステップを省略することを特徴と
する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
タッチスクリーン型コンピュータがアプリケーションを実行している間、ユーザに応答
して、前記タッチスクリーン型コンピュータを作動させるステップを含むコンピュータ・
プログラムが上に実体的に具体化されたコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュー
タ・プログラムの前記ステップは、
前記タッチスクリーン上に、複数の仮想グラフィカル・ユーザ・インターフェース(G
UI)項目を含む仮想入力装置を準備し、
少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるために、ユーザが前記タッチスク
リーンにタッチしたことを検知し、前記タッチに対する前記ユーザの動作を判断し、
前記判断された動作と、前記名目上作動された少なくとも1つの仮想GUI項目と関連
した所定の特性とを処理し、
前記処理するステップの結果に少なくとも部分的に基づいて、前記名目上の作動に対す
る反応を決定する、
ステップを含むことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるた
めに、該ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする圧力を含むことを特徴とする、請求
項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記圧力を判断するステップは、前記ユーザがタッチした前記タッチスクリーンの判断
された全領域を処理するステップを含むことを特徴とする、請求項22に記載のコンピュ
ータ可読媒体。
【請求項24】
前記コンピュータ・プログラムは、前記ユーザがタッチした前記タッチスクリーンの多
数の点に対応する処理データに基づいて、該ユーザがタッチした該タッチスクリーンの前
記全領域を判断するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項23に記載のコンピ
ュータ可読媒体。
【請求項25】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるた
めに、該ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする継続時間を含むことを特徴とする、
請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項26】
前記所定の特性は、継続時間への反応方法の特性付けを含むことを特徴とする、請求項
25に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項27】
前記継続時間への反応方法は、前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させ
るために前記ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする前記継続時間を、前記仮想GU
I項目の複数の個々の繰り返される作動として扱うかどうかを含むことを特徴とする、請
求項26に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項28】
前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるために、前記ユーザが前記タ
ッチスクリーンにタッチする前記継続時間を、前記少なくとも1つの仮想GUI項目の複
数の個々の作動として扱うことは、該継続時間の関数に基づいて該継続時間を扱うために
、特定数の個々の作動を判断するステップを含むことを特徴とする、請求項27に記載の
コンピュータ可読媒体。
【請求項29】
前記反応は、前記ユーザが前記タッチスクリーンにタッチすることを、前記少なくとも
1つの仮想GUI項目を実際には作動させないものとして扱うステップを含むことを特徴
とする、請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項30】
前記判断された動作は継続時間であり、継続時間は、前記名目上作動された少なくとも
1つの仮想GUI項目を実際に作動させるのに適切な継続時間の所定の特性の範囲内でな
いことを特徴とする、請求項27に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項31】
反応を決定するステップは、前記名目上作動された少なくとも1つの仮想GUI項目を
、最初に作動された仮想GUI項目として扱わせ、前記タッチスクリーン上に複数の新し
い仮想GUI項目を形成させるステップを含むことを特徴とする、請求項21に記載のコ
ンピュータ可読媒体。
【請求項32】
前記仮想GUI項目は、仮想キーボードの仮想キーであり、
前記コンピュータ・プログラムは、前記タッチスクリーン上に形成された前記新しい仮
想キーに対応する指示を表示するために、前記仮想キーボード表示を修正させるステップ
をさらに含むことを特徴とする、請求項29に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項33】
前記複数の新しい仮想キーは、前記作動された仮想キーのサブメニューであることを特
徴とする、請求項31に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項34】
前記仮想キーは、第1の仮想キーであり、
前記コンピュータ・プログラムは、前記タッチスクリーン上に形成された前記新しい仮
想キーの1つを名目上作動させるために、前記ユーザが前記タッチスクリーンにタッチし
たことを検知するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項32に記載のコンピュ
ータ可読媒体。
【請求項35】
前記ユーザの前記動作は、前記第1の仮想キーを名目上作動させるために該ユーザが前
記タッチスクリーンにタッチしてから、前記新しい仮想キーの前記1つを名目上作動させ
るために該ユーザが該タッチスクリーンにタッチするまでの継続時間であり、
前記継続時間が所定の時間よりも短い場合には、前記新しい仮想キーに対応する指示を
表示するために、前記仮想キーボード表示を修正させるステップを省略することを特徴と
する、請求項34に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項36】
ユーザに少なくとも部分的に応答して作動する、アプリケーションを実行しているタッ
チスクリーン型コンピュータが、
前記タッチスクリーン上に、複数の仮想グラフィカル・ユーザ・インターフェース(G
UI)項目を含む仮想入力装置を準備し、
少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるために、ユーザが前記タッチスク
リーンにタッチしたことを検知し、前記タッチに対する前記ユーザの動作を判断し、
前記判断された動作と、前記名目上作動された少なくとも1つの仮想GUI項目と関連
した所定の特性とを処理し、
前記処理するステップの結果に少なくとも部分的に基づいて、前記名目上の作動に対す
る反応を決定する、
ステップを含むことを特徴とするタッチスクリーン型コンピュータ。
【請求項37】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるた
めに、該ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする圧力を含むことを特徴とする、請求
項36に記載のタッチスクリーン型コンピュータ。
【請求項38】
前記所定の特性は、前記圧力への反応方法の特性付けを含むことを特徴とする、請求項
37に記載のタッチスクリーン型コンピュータ。
【請求項39】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるた
めに、該ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする継続時間を含むことを特徴とする、
請求項36に記載のタッチスクリーン型コンピュータ。
【請求項40】
前記所定の特性は、継続時間への反応方法の特性付けを含むことを特徴とする、請求項
39に記載のタッチスクリーン型コンピュータ。
【請求項41】
ユーザに応答して、アプリケーションを実行しているタッチスクリーン型コンピュータ
を作動させる方法であって、
前記タッチスクリーン上に、複数の仮想キーを含む仮想キーボードを準備し、
少なくとも1つの仮想キーを名目上作動させるために、ユーザが前記タッチスクリーン
にタッチしたことを検知し、前記タッチに対する前記ユーザの動作を判断し、
前記判断された動作と、前記名目上作動された少なくとも1つの仮想キーと関連した所
定の特性とを処理し、
前記処理するステップの結果に少なくとも部分的に基づいて、前記名目上の作動に対す
る反応を決定する、
ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項42】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想キーを名目上作動させるために、
該ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする圧力を含むことを特徴とする、請求項41
に記載の方法。
【請求項43】
前記所定の特性は、前記圧力への反応方法の特性付けを含むことを特徴とする、請求項
42に記載の方法。
【請求項44】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想キーを名目上作動させるために、
該ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする継続時間を含むことを特徴とする、請求項
41に記載の方法。
【請求項45】
前記所定の特性は、継続時間への反応方法の特性付けを含むことを特徴とする、請求項
44に記載の方法。
【請求項46】
タッチスクリーン型コンピュータがアプリケーションを実行している間、ユーザに応答
して、タッチスクリーン型コンピュータを作動させるためのステップを含むコンピュータ
・プログラムが上に実体的に具体化されたコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュ
ータ・プログラムの前記ステップは、
前記タッチスクリーン上に、複数の仮想キーを含む仮想キーボードを準備し、
少なくとも1つの仮想キーを名目上作動させるために、ユーザが前記タッチスクリーン
にタッチしたことを検知し、前記タッチに対する前記ユーザの動作を判断し、
前記判断された動作と、前記名目上作動された少なくとも1つの仮想キーと関連した所
定の特性とを処理し、
前記処理するステップの結果に少なくとも部分的に基づいて、前記名目上の作動に対す
る反応を決定する、
ステップを含むことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項47】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想キーを名目上作動させるために、
前記タッチスクリーンにタッチする圧力を含むことを特徴とする、請求項46に記載のコ
ンピュータ可読媒体。
【請求項48】
前記所定の特性は、前記圧力への反応方法の特性付けを含むことを特徴とする、請求項
47に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項49】
前記ユーザの前記動作は、前記少なくとも1つの仮想キーを名目上作動させるために、
該ユーザが前記タッチスクリーンにタッチする継続時間を含むことを特徴とする、請求項
46に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項50】
前記所定の特性は、継続時間への反応方法の特性付けを含むことを特徴とする、請求項
49に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項51】
アプリケーションを実行しているタッチスクリーン型コンピュータを作動させる方法で
あって、
前記タッチスクリーン上に仮想入力装置を表示し、
前記仮想入力装置の少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるために、ユー
ザが前記タッチスクリーンにタッチしたことを検知し、
前記ユーザの動作と、前記名目上作動された少なくとも1つの仮想GUI項目と関連し
た所定の特性とに少なくとも部分的に基づいて、前記名目上の作動への反応を決定する、
ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項52】
前記ユーザの前記動作は、前記タッチスクリーンへの該ユーザのタッチの特性であるこ
とを特徴とする、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
アプリケーションを実行しているタッチスクリーン型コンピュータを作動させるための
プログラムを含むコンピュータ可読媒体であって、前記タッチスクリーン型コンピュータ
を作動させるための前記プログラムは、
前記タッチスクリーン上に仮想入力装置を表示し、
前記仮想入力装置の少なくとも1つの仮想GUI項目を名目上作動させるために、ユー
ザが前記タッチスクリーンにタッチしたことを検知し、
前記ユーザの動作と、前記名目上作動された少なくとも1つの仮想GUI項目と関連し
た所定の特性とに少なくとも部分的に基づいて、前記名目上の作動への反応を決定する、
ステップを含むことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項54】
前記ユーザの前記動作は、前記タッチスクリーンへの該ユーザのタッチの特性であるこ
とを特徴とする、請求項53に記載のコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−190468(P2012−190468A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−106292(P2012−106292)
【出願日】平成24年5月7日(2012.5.7)
【分割の表示】特願2008−531107(P2008−531107)の分割
【原出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】