説明

タッチパネル装置及びユーザインタフェース装置

【課題】タッチパネルの2点タッチを有意な情報入力として利用することができるアナログタイプのタッチパネル装置及びこれを用いたユーザインタフェース装置を提供する。
【解決手段】一対の端子が対向する端辺部にそれぞれ設けられた抵抗膜を上下で端子が直交するように重ね合わせてなり、タッチ入力による抵抗膜面の押下で上下の抵抗膜が接触するタッチパネルTP上で2点がタッチされたか否かを、対向する端子間の抵抗値に基づいて判定し、2点がタッチされたと判定されると対向する端子間の抵抗値に基づいてタッチされた2点間の距離を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、タッチパネル装置及びこれを用いたユーザインタフェース装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
タッチパネル上における複数点のタッチを判定するタッチパネル装置としては、例えば特許文献1に開示されるものがある。特許文献1の装置では、タッチパネル上で複数点がタッチされると、2層のタッチパネルに設けた対向する端子間の抵抗値が低下する現象を利用している。具体的には、タッチパネル上で複数点がタッチされることによる誤作動の防止を目的として、測定されたタッチパネルの対向端子間の抵抗値が基準値よりも大きく変化した場合に複数点がタッチされたと判定している。
【0003】
【特許文献1】特開平8−241161号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような対向端子間抵抗値を利用するアナログタイプのタッチパネル装置は、タッチパネル上に電極をマトリクス状に配置したデジタル(マトリクス)タイプに比べて高解像度で座標検出が可能であり、大画面化が容易で製造コストの面で有利である。
【0005】
しかしながら、従来のアナログタイプのタッチパネル装置は、デジタルタイプのタッチパネル装置で可能な、2点タッチを有意な情報入力として利用するユーザインタフェース装置を実現できないという課題があった。例えば、特許文献1の装置では2点タッチの検出は可能であるが、2点タッチによる誤動作の防止を目的としており、有意な情報入力として利用することは一切考慮されていない。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、タッチパネルの2点タッチを有意な情報入力として利用することができるアナログタイプのタッチパネル装置及びこれを用いたユーザインタフェース装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るタッチパネル装置は、一対の電極端子が対向する端辺部にそれぞれ設けられた抵抗膜を上下で電極端子が直交するように重ね合わせてなり、タッチ入力による抵抗膜面の押下で上下の抵抗膜が接触するタッチパネルを備えたタッチパネル装置において、タッチパネルのタッチ入力により抵抗膜が上下に接触したタッチ位置と電極端子との間の電圧値に基づいて当該タッチ位置の座標値を検出する座標検出部と、上下の抵抗膜の対向する電極端子間の抵抗値を測定する対向端子間抵抗測定部と、対向端子間抵抗測定部により測定された対向する電極端子間の抵抗値に基づいて、タッチパネル上で2点がタッチされたか否かを判定する2点タッチ判定部と、2点タッチ判定部により2点がタッチされたと判定されると、対向端子間抵抗測定部により測定された対向する電極端子間の抵抗値に基づいて、タッチされた2点間の距離を検出する2点間距離検出部とを備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、一対の電極端子が対向する端辺部にそれぞれ設けられた抵抗膜を上下で電極端子が直交するように重ね合わせてなり、タッチ入力による抵抗膜面の押下で上下の抵抗膜が接触するタッチパネル上で2点がタッチされたか否かを、対向する電極端子間の抵抗値に基づいて判定し、2点がタッチされたと判定されると対向する電極端子間の抵抗値に基づいてタッチされた2点間の距離を検出する。このように構成することにより、アナログタイプのタッチパネルにおいて、2点タッチによる2点間距離を有意な入力情報として利用したユーザインタフェースを実現することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるタッチパネル装置の構成を示す回路図である。図1において、タッチパネルTPは、2枚のアナログ抵抗膜TP1,TP2を備え、抵抗膜TP1(以下、x方向の抵抗膜TP1と適宜称す)には、それぞれx方向に延びた一対の電極からなる端子(電極端子)X1,X2が膜上のy方向に対向する両端に設けられており、抵抗膜TP2(以下、y方向の抵抗膜TP2と適宜称す)には、それぞれy方向(x方向に直交する方向)に延びた一対の電極からなる端子(電極端子)Y1,Y2が膜上のx方向に対向する両端に設けられている。タッチパネルTPは、端子X1,X2と端子Y1,Y2とがそれぞれ直交する方向に抵抗膜TP1,TP2が2層に重ね合わされる。
【0010】
マイクロコントローラM1は、タッチパネルTPのパネル上でのタッチ位置を検出したり、LCD表示器L1に情報を表示させる構成要素であり、不図示のCPU、メモリや入出力ポートを備え、図2で後述する処理装置B、制御部7、及び記憶装置Cを構成する。マイクロコントローラM1の出力ポートP0〜P7は、スイッチSW2,SW3,SW4,SW1,SW6,SW5,SW8,SW7を構成するMOSFET等のトランジスタのゲート端子にそれぞれ接続しており、出力ポートP0〜P7への出力設定によりスイッチSW1〜SW8を開閉することができる。
【0011】
スイッチSW2は、所定の直流電圧を印加する電源VCC及びスイッチSW3のソース端子にソース端子が接続しており、ドレイン端子が抵抗rの一端に接続している。スイッチSW3は、スイッチSW2のドレイン端子に接続する上記抵抗rの他端、入力ポートADX1及び抵抗膜TP1の端子X1にドレイン端子が接続している。スイッチSW4は、ソース端子が電源VCC及びスイッチSW6のソース端子に接続しており、ドレイン端子がスイッチSW1のドレイン端子、入力ポートADY1、及び抵抗膜TP2の端子Y1に接続している。スイッチSW1は、ソース端子がグランドGNDに接地される。
【0012】
スイッチSW6は、直流電源VCCにソース端子が接続し、ドレイン端子が抵抗rの一端に接続している。スイッチSW5は、スイッチSW6のドレイン端子に接続する上記抵抗rの他端、入力ポートADX2及び抵抗膜TP1の端子X2にドレイン端子が接続し、ソース端子がグランドGNDに接地される。スイッチSW8は、スイッチSW7のドレイン端子、入力ポートADY2及び抵抗膜TP2の端子Y2にドレイン端子が接続し、ソース端子がグランドGNDに接地される。スイッチSW7は、スイッチSW8のドレイン端子、入力ポートADY2及び抵抗膜TP2の電極Y2にドレイン端子が接続し、ソース端子がグランドGNDに接地される。
【0013】
マイクロコントローラM1の入力ポートADX1,ADY1,ADX2,ADY2は、端子X1,Y1,X2,Y2にそれぞれ接続されており、パネルのタッチに応じて端子X1,Y1,X2,Y2に発生した抵抗値の変化を示すアナログ電圧信号をマイクロコントローラM1内の不図示のADコンバータに入力する。A/Dコンバータは、端子X1,Y1,X2,Y2からのアナログ電圧信号をデジタルデータに変換し、マイクロコントローラM1の不図示の処理部に送られる。LCD表示器L1は、2層に重ね合わされた抵抗膜TP1,TP2の下層に配置され、出力ポートLCDを介してマイクロコントローラM1から入力したタッチ対象となる情報内容をLCD画面上に表示する。
【0014】
図2は、図1中のタッチパネル入力装置の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、実施の形態1によるタッチパネル入力装置は、信号線8を介してそれぞれ接続された入出力装置A、処理装置B及び制御部7を備え、入出力装置Aが図1で示したタッチパネルTP及びLCD表示器L1からなり、また図2中で破線で示すように処理装置B及び制御部7は図1で示したマイクロコントローラM1上に構築される。
【0015】
入出力装置Aにおいて、タッチパネルTPは、タッチ入力されたパネル上の位置に応じた抵抗膜の抵抗値変化を示すアナログ電圧値を出力する。LCD表示器L1は、制御部7からの命令に従った表示内容をLCD画面上に表示する。なお、LCD表示器L1は、2層に重ね合わされた抵抗膜の下層に配置される。
【0016】
処理装置Bは、xy座標検出部1、対向端子間抵抗値測定部2、2点タッチ判定部3、2点間距離検出部4、xy座標出力部5及び2点間距離出力部6を備え、タッチパネルTPのパネル上でタッチされた位置を検出したり、LCD表示器L1に表示する情報を生成する処理に加え、2点のタッチがなされたか否かを判定する処理及び2点間の距離を検出する処理を行う。xy座標検出部1は、タッチパネルTPのパネル上でのタッチ位置のxy座標を検出する。対向端子間抵抗値測定部2では、2枚の抵抗膜TP1,TP2の両端にある対向する端子X1,X2間、Y1,Y2間の抵抗値(以下、対向端子間抵抗値と称す)を測定する。
【0017】
2点タッチ判定部3は、タッチパネルTPのパネル上で2点がタッチされたか否かを判定する。2点間距離検出部4は、2点タッチ判定部3により2点タッチされた旨が判定されると、その2点間の距離を検出する。xy座標出力部5は、パネル上でタッチされた位置(1点がタッチされた場合)を示すxy座標を制御部7に出力する。2点間距離出力部6は、パネル上で2点がタッチされた場合に、2点間の距離を制御部7に出力する。制御部7は、処理装置Bを構成する全ての処理部の動作制御や、入出力装置A及び処理装置Bとの間でのデータの受け渡しを制御する。
【0018】
処理装置Bを構成する、xy座標検出部1、対向端子間抵抗値測定部2、2点タッチ判定部3、2点間距離検出部4、xy座標出力部5及び2点間距離出力部6、並びに、制御部7は、図1中のマイクロコントローラM1内の不図示のCPUが、本発明の趣旨に従うタッチパネル制御プログラムをメモリから読み込んで実行することにより、スイッチSW1〜SW8やマイクロコントローラM1のハードウエアとソフトウエアが協働した具体的な手段として具現化することができる。
【0019】
次に動作について説明する。
図3は、実施の形態1のタッチパネル装置によるxy座標検出処理、2点がタッチされたか否かの判定処理及び2点間距離を検出する処理の流れを示すフローチャートであり、この図及び図1、図2を用いて処理の詳細を説明する。
先ず、処理装置Bのxy座標検出部1は、タッチパネルTPのパネル上でタッチ入力された位置のxy座標を検出する(ステップST1)。
【0020】
図4は、タッチ位置のxy座標を検出する処理の流れを示すフローチャートである。図1に示す制御部7が、出力ポートP0〜P7への出力設定を制御して、スイッチSW3、SW5のみを開(オン)とし、その他全てのスイッチを閉(オフ)とすることで、x方向の抵抗膜TP1の端子X1,X2間に電源VCCの直流電圧を印加する(ステップST1−1)。
【0021】
図5(a)は、端子X1,X2間に電圧を印加した状態でタッチ入力した場合におけるタッチパネルTPの等価回路を模式的に表した図であり、図5(a)中の矢印方向にパネルが押下された場合を示している。スイッチSW3,SW5のみを開とした状態で、図5(a)に示すように、1点がタッチされると、電源VCCとグランドGNDとの間には、x方向の抵抗膜TP1上でタッチされた位置から両端子X1,X2までの各抵抗(抵抗値R1,R3)が直列に接続された回路が形成される。このとき、y方向の抵抗膜TP2は、接触抵抗(抵抗値R2)を介して、上記タッチされた位置で接続されるが、この接触抵抗には電流が流れず、y方向の抵抗膜TP2は、上記タッチされた位置と等電位になる。
【0022】
この状態で、制御部7は、入力ポートADY2を介して端子Y2(端子Y1でもよい)の電圧レベルを測定して(ステップST1−2)、タッチされた位置のx方向の電圧レベルを取得する。同様に、制御部7は、出力ポートP0〜P7への出力設定を制御して、スイッチSW4,SW8のみを開(オン)とし、その他全てのスイッチを閉(オフ)とすることで、y方向の抵抗膜TP2の端子Y1,Y2間に電源VCCの直流電圧を印加する(ステップST1−3)。
【0023】
図5(b)は、端子Y1,Y2間に電圧を印加した状態でタッチ入力した場合におけるタッチパネルTPの等価回路を模式的に表した図であり、図5(b)中の矢印方向にパネルが押下された場合を示している。スイッチSW4,SW8のみを開とした状態で、図5(b)に示すように所定の1点がタッチされると、電源VCCとグランドGNDとの間には、y方向の抵抗膜TP2上でタッチされた位置から両端子Y1,Y2までの各抵抗(抵抗値R4,R5)が直列に接続された回路が形成される。
【0024】
このとき、x方向の抵抗膜TP1は、接触抵抗(抵抗値R2)を介して、上記タッチされた位置で接続されるが、この接触抵抗には電流が流れず、x方向の抵抗膜TP1は、上記タッチされた位置と等電位になる。この状態で、制御部7は、入力ポートADX1を介して端子X1(端子X2でもよい)の電圧レベルを測定し(ステップST1−4)、上記タッチされた位置のy方向の電圧レベルを取得する。
【0025】
このようにして求められた上記タッチされた位置のx方向及びy方向の電圧レベルは、制御部7から処理装置Bのxy座標検出部1に送られる。ここで、上記タッチされた位置のx方向及びy方向の電圧レベルは、電源VCCから印加された電圧を抵抗値R1と抵抗値R3、抵抗値R4と抵抗値R5で分圧した値である。xy座標検出部1は、抵抗膜TP1上のx方向の電位勾配に応じたx座標及び抵抗膜TP2上のy方向の電位勾配に応じたy座標が既知であることから、上述のようにして求められた上記タッチされた位置のx方向及びy方向の電圧レベルを用いて、上記タッチされた位置を示すxy座標を算出する(ステップST1−5)。
【0026】
図3の説明に戻る。タッチした位置のxy座標が求められると、処理装置Bの対向端子間抵抗値測定部2が、x方向の抵抗膜TP1の両端の対向する端子X1,X2間の抵抗値及びy方向の抵抗膜TP2の両端の対向する端子Y1,Y2間の抵抗値を測定する。
【0027】
図6は、上述した対向端子間抵抗値の測定処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、制御部7が、出力ポートP0〜P7への出力設定を制御して、スイッチSW2,SW5のみを開(オン)とし、その他全てのスイッチを閉(オフ)とすることで、基準抵抗rを介してx方向の抵抗膜TP1の端子X1,X2間に電源VCCの直流電圧を印加する(ステップST2−1)。
【0028】
この状態で、制御部7は、入力ポートADX1を介して端子X1の電圧レベルを測定する(ステップST2−2)。このとき、測定された端子X1の電圧レベルは、x方向の抵抗膜TP1の端子X1,X2間の抵抗値と既知の基準抵抗値rで分圧した値になっているから、x方向の抵抗膜TP1の対向端子X1,X2間の抵抗値を求めることができる(ステップST2−3)。
【0029】
次に、制御部7が、出力ポートP0〜P7への出力設定を制御して、スイッチSW4,SW7のみを開(オン)とし、その他全てのスイッチを閉(オフ)とすることで、基準抵抗rを介し、y方向の抵抗膜TP2の端子Y1,Y2間に電源VCCの直流電圧を印加する(ステップST2−4)。
【0030】
この状態で、制御部7は、入力ポートADY2を介して端子Y2の電圧レベルを測定する(ステップST2−5)。このとき、測定された端子Y2の電圧レベルは、y方向の抵抗膜TP2の端子Y1,Y2間の抵抗値と既知の基準抵抗値rで分圧した値になっているから、y方向の抵抗膜TP2の対向端子Y1,Y2間の抵抗値を求めることができる(ステップST2−6)。
【0031】
ここで、パネル上の2点をタッチしたときに1点をタッチしたときよりもパネルの対向端子間抵抗値が低下する現象の原理を、1点をタッチした場合と2点をタッチした場合とに分けて説明する。図7は、タッチパネルTPのパネル上の1点をタッチした際の対向端子X1,X2間の等価回路構成を示す図であり、図7(a)は1点をタッチしたときの等価回路を模式的に表しており、図7(b)は1点をタッチしたときの等価回路である。基準抵抗rを介して対向端子X1,X2間に電圧VCCを印加した状態で、図7(a)中に矢印で示す方向に1点でパネルを押下すると、端子X1,X2間には、図7(b)に示すようなx方向の抵抗膜TP1上でタッチされた位置から両端子X1,X2までの各抵抗(抵抗値R1,R3)が直列に接続された回路が形成される。
【0032】
図8は、タッチパネルTPのパネル上の2点をタッチした際の対向端子X1,X2間の等価回路構成を示す図であり、図8(a)は2点をタッチしたときの等価回路を模式的に表しており、図8(b)は1点をタッチしたときの等価回路である。基準抵抗rを介して対向端子X1,X2間に電圧VCCを印加した状態で、図8(a)中に矢印で示す方向に2点でパネルを押下すると、対向端子X1,X2間には、図8(b)に示すようなx方向の抵抗膜TP1上でタッチされた2点の位置から両端子X1,X2までの各抵抗(抵抗値R1,R3)の間に、x方向の抵抗膜TP1上の2点間の抵抗値(抵抗値R4)、y方向の抵抗膜TP2上の2点間の抵抗値(抵抗値R4)、及び接触抵抗(抵抗値R2)による並列回路が接続された回路が形成される。従って、並列回路が形成される分だけ、図7に示す1点タッチ時と比較して対向端子X1,X2間の抵抗値が低下する現象が起こる。同様に、y方向の抵抗膜TP2上の両端にある対向端子Y1,Y2間でも抵抗値が低下する現象が起こる。
【0033】
図3の説明に戻る。2点タッチ判定部3は、上述した原理に基づき、ステップST2で測定された対向端子間抵抗値と所定の基準値とを入力とし、対向端子間抵抗値と基準値との差を算出して、この差が所定の閾値以上か否かを判定する(ステップST3)。このとき、所定の基準値としては、パネル上で1点がタッチされたときの対向端子間抵抗値であることが望ましい。
【0034】
ステップST3において、対向端子間抵抗値と基準値との差が閾値未満であると、2点タッチ判定部3は、1点がタッチされたと判定し(ステップST3−1)、その旨をxy座標出力部5に通知する。xy座標出力部5は、2点タッチ判定部3による判定結果を受けると、ステップST1で検出された位置のxy座標をxy座標検出部1から入力し、制御部7に出力する(ステップST4)。制御部7は、入力されたxy座標の情報に基づいた適切な命令(例えば、当該xy座標にマウスカーソルを表示する命令)をLCD表示器L1に出力する。これにより、LCD表示器L1は、LCD画面上に当該タッチ位置に対応する情報を表示する(ステップST7)。
【0035】
また、ステップST3において、対向端子間抵抗値と基準値の差が閾値以上であると、2点タッチ判定部3は、2点がタッチされたと判定し(ステップST3−2)、その旨を2点間距離検出部4に通知する。2点間距離検出部4は、2点がタッチされた旨の判定結果を受けると、ステップST2で測定された対向端子間抵抗値を入力して、2点間の距離を検出する(ステップST5)。ここで、対向端子間抵抗値を利用して2点間の距離を検出する方法を、図7及び図8を用いて説明する。
【0036】
図8において、対向端子X1,X2間の抵抗値は、パネル上でタッチされた2点間の距離が小さいほど2点間の抵抗(抵抗値R4)が小さくなるため、図7に示す1点タッチ時と比較して抵抗値の低下の度合いが小さくなる。一方、パネル上でタッチされた2点間の距離が大きいほど2点間の抵抗(抵抗値R4)が大きくなるため、図7に示す1点タッチ時と比較して抵抗値の低下の度合いが大きくなる。同様の現象が、y方向の抵抗膜TP2上の両端にある対向端子Y1,Y2間でも起こる。従って、対向端子X1,X2間、対向端子Y1,Y2間の抵抗値に基づいて、x方向、y方向の2点間の距離をそれぞれ検出することができる。
【0037】
ステップST5で検出された2点間距離を示す情報は2点間距離出力部6に送られる。2点間距離出力部6では、2点間距離の情報を入力すると、2点がタッチされたことを示す情報と、2点間距離の情報を制御部7に出力する(ステップST6)。制御部7は、入力された2点間距離の情報に基づいた適切な命令(例えば、当該2点間距離に応じて画像を拡大若しくは縮小表示する命令)をLCD表示器L1に出力する。これにより、LCD表示器L1は、LCD画面上に当該2点間距離に対応する情報を表示する(ステップST7)。
【0038】
以上のように、この実施の形態1によれば、一対の端子(X1,X2,Y1,Y2)が対向する端辺部にそれぞれ設けられた抵抗膜TP1,TP2を上下で電極端子が直交するように重ね合わせてなり、タッチ入力により抵抗膜面が押下されると上下の抵抗膜が接触するタッチパネルTPと、タッチ入力により抵抗膜が上下に接触したタッチ位置と電極端子との間の電圧値に基づいて当該タッチ位置の座標値を検出するxy座標検出部1と、x方向の対向端子X1,X2間及びy方向の対向端子Y1,Y2間の抵抗値を測定する対向端子間抵抗値測定部2と、対向端子間抵抗値に基づいてパネル上で2点タッチがなされたか否かを判定する2点タッチ判定部3と、2点タッチがなされたと判定された場合に、対向端子間抵抗値に基づいてタッチされた2点間距離を検出する2点間距離検出部4とを備える。このように構成することで、タッチされた2点のx方向、y方向それぞれの2点間距離を検出することができる。これにより、アナログタイプのタッチパネルにおいて、2点タッチによる2点間距離を有意な入力情報として利用したユーザインタフェースを実現することができる。例えば、LCD画面上の画像を拡大若しくは縮小表示するための入力情報として、2点タッチによる2点間距離を利用できる。
【0039】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、パネルにタッチした際に測定された対向端子間抵抗値の低下を利用して2点がタッチされたか否かを判定し、2点がタッチされたと判定された場合には、x方向、y方向それぞれの対向端子間抵抗値から2点間距離を検出するタッチパネル装置を示した。
【0040】
しかしながら、対向端子間抵抗値の低下を利用して2点がタッチされたか否かを判定する方法の場合、パネル上でタッチされた2点間の距離が小さいとき(図8(b)においてR4→0としたとき)には、図7に示したような1点タッチ時の状態に近づくため、2点がタッチされたか否かの判定精度が低下することが考えられる。
【0041】
そこで、この実施の形態2は、直交する端子間(例えば、端子X1,Y2間)の抵抗値の低下を利用して2点がタッチされたか否かを判定し、2点がタッチされたと判定された場合には、x方向、y方向それぞれの対向端子間抵抗値から2点間距離を検出するものである。
【0042】
図9は、この発明の実施の形態2によるタッチパネル装置の構成を示すブロック図である。図9において、この実施の形態2によるタッチパネル装置は、上記実施の形態1で示した図1の構成に加え、直交端子間抵抗値測定部9を備える。本発明では、直交する端子X1,Y1間、端子X1,Y2間、端子X2,Y1間、端子X2,Y2間の抵抗値を直交端子間抵抗値と呼ぶこととする。直交端子間抵抗値測定部9は、このような直交する端子間の抵抗値を測定する。なお、図9において、図1と同一若しくはそれに相当する構成要素には、同一符号を付して重複する説明を省略する。以降では、タッチパネル装置の構成について、図9を用いて説明する。
【0043】
次に動作について説明する。
図10は、実施の形態2のタッチパネル装置によるxy座標検出処理、2点がタッチされたか否かの判定処理、及び2点間距離を検出する処理の流れを示すフローチャートである。図10中のステップST2において、直交端子間抵抗値測定部9が、4つの直交端子間抵抗値を測定する処理と、2点タッチと判定された場合に、対向端子間抵抗値測定部2が対向端子間抵抗値を測定する(ステップST8)処理が、上記実施の形態1と異なる。
【0044】
先ず、直交端子間抵抗値の測定方法を説明する。
マイクロコントローラM1内の制御部7が、出力ポートP0〜P7へ印加する電圧を設定してスイッチSW1〜SW8を開閉し、入力ポートADX1,ADY1,ADX2,ADY2から入力された電圧を読み取って4端子間の抵抗値を測定する。例えば、直交端子X1,Y2間の抵抗値を測定する場合、制御部7は、スイッチSW2,SW8のみを開(オン)とし、この他全てのスイッチが閉(オフ)になるようにポートP0〜P7へ印加する出力値を制御する。
【0045】
図11は、タッチパネルTPのパネル上の1点をタッチした際の直交端子X1,Y2間の等価回路構成を示す図であり、図11(a)は1点をタッチしたときの等価回路を模式的に表しており、図11(b)は1点をタッチしたときの等価回路である。スイッチSW2,SW8のみを開とした状態で、図11(a)中の矢印方向に1点がタッチされると、電源VCCとグランドGNDとの間には、図11(b)に示すような抵抗値が既知の基準抵抗r、x方向の抵抗膜TP1上の抵抗(抵抗値R1)、x方向の抵抗膜TP1とy方向の抵抗膜TP2が接触した際に発生する接触抵抗(抵抗値R2)、及びy方向の抵抗膜TP2上の抵抗(抵抗値R3)が直列に接続した回路が形成される。
【0046】
この状態で、マイクロコントローラM1は、端子X1に接続する入力ポートADX1の電圧値を示すアナログ信号を入力し、不図示のA/Dコンバータでデジタル信号に変換した後、直交端子間抵抗値測定部9に出力する。端子Y2はGNDに接続されているから、この入力ポートADX1の電圧値が直交端子X1,Y2間の電圧値になる。直交端子間抵抗値測定部9は、電源VCCから供給される既知の電圧値、直交端子X1,Y2間の電圧値、及び既知の基準抵抗rの抵抗値を用い、直交端子X1,Y2間の抵抗値を算出する。
【0047】
同様に、制御部7は、スイッチSW1,SW2のみが開(オン)となり、他のスイッチが全て閉(オフ)となるように出力ポートP0〜P7への出力設定を制御して、入力ポートADX1の電圧値を測定し、直交端子間抵抗値測定部9が直交端子X1,Y1間の抵抗値を算出する。
【0048】
続いて、制御部7は、スイッチSW1,SW6のみが開(オン)となり、他のスイッチが全て閉(オフ)となるように出力ポートP0〜P7への出力設定を制御して、入力ポートADX2の電圧を測定し、直交端子間抵抗値測定部9が直交端子X2,Y1間の抵抗値を算出する。
【0049】
さらに、制御部8は、スイッチSW6,SW8のみが開(オン)となり、他のスイッチが全て閉(オフ)となるように出力ポートP0〜P7への出力設定を制御して、入力ポートADX2の電圧を測定し、上記と同様にして直交端子間抵抗値測定部9が直交端子X2,Y2間の抵抗値を算出する。このようにして、4つの直交端子間抵抗値(端子X1,Y2間、端子X1,Y1間、端子X2,Y1間、端子X2,Y2間)が求められる。
【0050】
図12は、タッチパネルTPのパネル上の2点をタッチした際の直交端子X1,Y2間の等価回路構成を示す図であり、図12(a)は2点をタッチしたときの等価回路を模式的に表しており、図12(b)は2点をタッチしたときの等価回路である。ここで、図11及び図12を用い、パネル上の2点をタッチしたときに1点をタッチしたときよりも直交端子間抵抗値が低下する現象の原理を、1点をタッチした場合と2点をタッチした場合とに分けて説明する。
【0051】
図11で示したように、直交端子X1,Y2間に電圧VCCを印加した状態でパネルを1点押下すると、直行端子X1,Y2間には、x方向の抵抗膜TP1上の抵抗(抵抗値R1)、接触抵抗(抵抗値R2)及びy方向の抵抗膜TP2上の抵抗(抵抗値R3)が直列に接続された回路が形成される。
【0052】
一方、直交端子X1,Y2間に電圧VCCを印加した状態で、図12(a)中に矢印で示す方向にパネル上の2点を押下すると、直交端子X1,Y2間には、図12(b)に示すように、x方向の抵抗膜TP1上の抵抗(抵抗値R1)を介し、接触抵抗(抵抗値R2)、y方向の抵抗膜TP2上の抵抗(抵抗値R3)及び押下された2点間の抵抗(抵抗値R4)が並列に接続された回路が形成される。
【0053】
このとき、押下された2点間の抵抗の抵抗値R4が減少するにつれて、つまり2点間の距離が小さくなるにつれて、直交端子X1,Y2間の抵抗値は、最小値である(R1+(R2+R3)/2)(R4→0としたとき)に近づく。反対に、抵抗値R4が増加するにつれて、つまり2点間の距離が大きくなるにつれて、直交端子X1,Y2間の抵抗値は、最大値である(R1+R2+R3)(R4→∞としたとき)に近づく。
【0054】
このように、直交端子X1,Y2間の抵抗値は、下記不等式(1)で示す関係のように抵抗値R4について単調に増加する。従って、2点をタッチしたときの直交端子X1,Y2間の抵抗値は、1点をタッチしたときの直交端子X1,Y2間の抵抗値(R1+R2+R3)よりも低下する。なお、下記式(1)の関係は、他の3つの直交する端子間(端子X1,Y1間、端子X2,Y1間、端子X2,Y2間)においても同様である。
(R1+(R2+R3)/2)<直交端子X1,Y2間の抵抗値<(R1+R2+R3) ・・・(1)
【0055】
上記実施の形態1で説明した対向端子間抵抗値の低下を利用する2点タッチ判定方法では、2点間の距離が小さくなるにつれて1点をタッチした状態に近づくため、1点がタッチされたか、2点がタッチされたかの判定精度が低下する。これに対し、実施の形態2の直交端子間抵抗値の低下を利用する2点タッチ判定方法では、2点間の距離が非常に小さいような場合でも、1点をタッチした状態に近づかない。これにより、1点がタッチされたか、2点がタッチされたかの判定精度が低下しない、という効果がある。
【0056】
図9の説明に戻る。2点タッチ判定部3は、上述した原理に基づき、ステップST2で測定された直交端子間抵抗値を入力して、直交端子間抵抗値と所定の基準値との差を算出し、この差が所定の閾値以上か否かを判定する(ステップST3)。このとき、上記差が閾値未満であれば、2点タッチ判定部3は、1点がタッチされたと判定し(ステップST3−1)、その旨をxy座標出力部5に通知する。
【0057】
一方、ステップST3において、対向端子間抵抗値と基準値の差が閾値以上であると、2点タッチ判定部3は、2点がタッチされたと判定し(ステップST3−2)、その旨を対向端子間抵抗値測定部2に通知する。対向端子間抵抗値測定部2では、2点がタッチされた旨の判定結果を受けると、上記実施の形態1で示した方法で対向端子間抵抗値を測定する(ステップST3−3)。さらに、対向端子間抵抗値測定部2が測定した対向端子間抵抗値を利用して、2点間距離検出部4が2点間の距離を検出する(ステップST5)。以降の処理は、図3と同様であるので説明を省略する。
【0058】
以上のように、この実施の形態2によれば、直交端子間抵抗測定部9で測定した直交端子間抵抗値を利用して、2点タッチ判定部3が、1点がタッチされたか、2点がタッチされたかの判定を行う。このようにすることにより、2点間の距離が非常に小さいような場合であっても、1点がタッチされたか、2点がタッチされたかの判定精度が低下しない、という効果がある。
【0059】
実施の形態3.
上記実施の形態1及び上記実施の形態2では、パネルの対向端子間抵抗値又は直交端子間抵抗値を利用して、2点がタッチされたか否かを判定し、パネルの対向端子間抵抗値に基づいて2点間距離を検出するタッチパネル装置を示した。この実施の形態3は、上記実施の形態1又は上記実施の形態2で示したタッチパネル装置に加え、2点タッチと判定された場合に、2点間距離検出部4でパネルの対向端子間抵抗値に基づいて検出した2点間距離情報と、xy座標検出部1で検出したタッチ点の中点付近のxy座標の両方を出力するものである。
【0060】
なお、この実施の形態3によるタッチパネル装置は、上記実施の形態1又は上記実施の形態2と基本的に同様な構成を有するが、2点タッチ判定部3により2点がタッチされたと判定された場合であっても、xy座標検出部5が制御部7にxy座標を出力する点が異なる。
【0061】
次に動作について説明する。
図13は、この発明の実施の形態3のタッチパネル装置によるxy座標検出処理、2点がタッチされたか否かの判定処理及び2点間距離を検出する処理の流れを示すフローチャートである。ただし、図13は、上記実施の形態2で示した方法によって2点がタッチされたか否かを判定した場合を例に挙げている。なお、実施の形態3を適用するにあたり、2点タッチの判定処理は、上記実施の形態1で示した方法であってもよい。
【0062】
2点タッチ判定部3により2点タッチと判定されると、図13中のステップST6で、2点間距離出力部6が、2点タッチされたことを示す情報及び2点間距離の情報を、制御部7に出力する(ステップST6)。この後、さらにxy座標出力部5が、ステップST1においてxy座標検出部1が検出したxy座標を制御部7に出力する(ステップST6−1)。
【0063】
なお、2点タッチの場合、xy座標検出部1で検出されるxy座標は、タッチされた2点の中点付近のxy座標となっている。続いて、制御部7は、xy座標検出部1から入力された2点の中点付近のxy座標及び2点間距離の情報に基づいた適切な命令(例えば、当該中点付近のxy座標と2点間距離に応じて画像を拡大若しくは縮小表示する命令)をLCD表示器L1に出力する。これにより、LCD表示器L1は、LCD画面上に当該中点付近のxy座標と2点間距離に対応する情報を表示する(ステップST7)。これ以外の処理は、上記実施の形態2の図10で示したものと同様であるので説明を省略する。
【0064】
以上のように、この実施の形態3によれば、2点タッチがなされたと判定された場合に、2点間距離出力部6が2点間距離情報を出力し、xy座標出力部5がxy座標情報(2点の中点付近のxy座標情報)を出力する。これにより、パネル上で2点がタッチされた位置の中点付近のxy座標と2点間距離の両方を有意な入力情報として利用したユーザインタフェースを実現することができる。例えば、LCD画面上の画像を拡大若しくは縮小表示するための入力情報として、パネル上で2点がタッチされた位置の中点付近のxy座標と2点間距離を利用できる。
【0065】
実施の形態4.
この実施の形態4は、上記実施の形態1又は上記実施の形態2によるタッチパネル装置を利用して、2点タッチがタッチされたと判定された場合に、検出された2点間距離に基づいて画像やドキュメントを拡大若しくは縮小してLCD画面上に表示するユーザインタフェース装置である。
【0066】
図14は、この発明の実施の形態4によるタッチパネル装置の構成を示すブロック図である。図14において、この実施の形態4によるユーザインタフェース装置は、上記実施の形態1で示した図1の構成に加え、2点間距離保存バッファC1を有する記憶装置Cを備える。記憶装置Cは、信号線8を介して入出力装置A、処理装置B及び制御部7と接続しており、図1に示した回路図中のマイクロコントローラM1内に構成される。
【0067】
2点間距離保存バッファC1は、一時刻前の2点間距離情報を保存するものであり、記憶装置Cの記憶領域上に構築される。なお、図14において、図1と同一若しくはそれに相当する構成要素には、同一符号を付して重複する説明を省略する。以降では、タッチパネル装置の構成について、図14を用いて説明する。
【0068】
次に動作について説明する。
図15は、実施の形態4のユーザインタフェース装置によるxy座標検出処理、2点がタッチされたか否かの判定処理、2点間距離を検出する処理及び2点間距離に基づく画像やドキュメントの拡大若しくは縮小表示処理の流れを示すフローチャートである。ただし、図15では、上記実施の形態1で示した方法で2点がタッチされたか否かを判定した場合を例に挙げている。なお、実施の形態4を適用するにあたり、2点タッチ判定処理は、上記実施の形態2で示した直交端子間抵抗値の低下を用いる方法であってもよい。
【0069】
図15中のxy座標検出処理(ステップST1)、対向端子間抵抗値測定処理(ステップST2)、2点タッチ判定処理(ステップST3、3−1、3−2)、1点座標出力処理(ステップST4)、2点間距離検出処理(ステップST5)及び2点間距離出力処理(ステップST6)は、上記実施の形態1に記載したものと同一であるので、説明を省略する。
【0070】
図16は、図15中に符号Aで表した2点間距離に基づいて画像やドキュメントを拡大若しくは縮小して表示する処理の詳細な流れを示すフローチャートである。図15に示すステップST6で2点間距離出力部6から2点間距離情報を入力すると、制御部7は、2点間距離保存バッファC1に保存されていた一時刻前の2点間距離を読み出す(ステップST1a)。
【0071】
次に、制御部7は、2点間距離出力部6から入力された現時刻の2点間距離と一時刻前の2点間距離との差を算出し、この2点間距離の差に基づいて2点間距離が一時刻前の2点間距離より大きいか否かを判定する(ステップST2a)。
【0072】
図17は、2点タッチによる2点間距離に応じた表示内容の変更処理を説明するための図である。ステップST2aにおいて、2点間距離が一時刻前の2点間距離より小さい場合、制御部7は、その差に基づいた縮小率で、LCD表示器L1が表示している画像やドキュメントを縮小表示する命令をLCD表示器L1に出力する(ステップST3a)。
【0073】
図17の例では、図17(b)に示す落ち葉が大きく表示されている状態で連続して2点タッチを行い、現時刻の2点タッチによる2点間距離が一時刻前の2点タッチによる2点間距離より小さいと、図17(b)に示す状態から、図17(a)で示すような2点間距離差に応じて縮小された表示状態に変更される。
【0074】
一方、2点間距離が一時刻前の2点間距離より大きい場合、制御部7は、その差に基づいた拡大率で、LCD表示器L1が表示している画像やドキュメントを拡大表示する命令をLCD表示器L1に出力する(ステップST4a)。図17の例では、図17(a)に示す落ち葉が小さく表示されている状態で連続して2点タッチを行い、現時刻の2点タッチによる2点間距離が一時刻前の2点タッチによる2点間距離より大きいと、図17(a)に示す状態から、図17(b)で示すような2点間距離差に応じて拡大された表示状態に変更される。
【0075】
ステップST3a若しくはステップST4aの処理を実行すると、制御部7は、2点間距離情報を2点間距離保存バッファC1に保存する(ステップST5a)。この後、LCD表示器L1は、図15に示すステップST4若しくは符号Aを付した処理で制御部7から入力された命令に従って、画像やドキュメントをLCD画面上に表示する(ステップST7)。
【0076】
以上のように、この実施の形態4によれば、2点タッチがなされたと判定された場合、制御部7が、図17に示すように2点間距離出力部6が出力した現時刻の2点間距離と一時刻前の2点間距離との差、つまり時系列にタッチされた2点間距離の差に応じて、LCD画面に表示している画像やドキュメントを拡大若しくは縮小する。このようにすることで、2点タッチ操作により直観的に表示画面を変更可能なユーザインタフェース装置を実現することができる。
【0077】
実施の形態5.
この実施の形態5は、上記実施の形態3によるタッチパネル装置を利用して、2点タッチがタッチされたと判定された場合に、検出されたxy座標(2点の中点付近の座標)と2点間距離に基づいて、画像やドキュメントを拡大若しくは縮小してLCD画面上に表示するユーザインタフェース装置である。なお、この実施の形態5によるユーザインタフェース装置は、図14に示した上記実施の形態4と同様な構成を有する。
【0078】
次に動作について説明する。
図18は、この発明の実施の形態5のユーザインタフェース装置によるxy座標検出処理、2点がタッチされたか否かの判定処理、2点間距離を検出する処理及び2点の中点付近のxy座標と2点間距離とに基づく画像やドキュメントの拡大若しくは縮小表示処理の流れを示すフローチャートである。ただし、図18では、上記実施の形態1で示した方法で2点がタッチされたか否かを判定した場合を例に挙げている。なお、実施の形態5を適用するにあたり、2点タッチ判定処理は、上記実施の形態2で示した直交端子間抵抗値の低下を用いる方法であってもよい。
【0079】
図18中のxy座標検出処理(ステップST1)、対向端子間抵抗値測定処理(ステップST2)、2点タッチ判定処理(ステップST3、3−1、3−2)、1点座標出力処理(ステップST4)、2点間距離検出処理(ステップST5)、2点間距離出力処理(ステップST6)及びxy座標出力処理(ステップST6−1)は、上記実施の形態3に記載したものと同一であるので、説明を省略する。
【0080】
図19は、図18中に符号Bで表した2点の中点付近のxy座標と2点間距離に基づいて、画像やドキュメントを拡大若しくは縮小して表示する処理の詳細な流れを示すフローチャートである。図19において、2点間距離出力部6が制御部7に2点間距離情報を出力すると、制御部7は、上記実施の形態4と同様にして、2点間距離保存バッファC1に保存されていた一時刻前の2点間距離情報を読み出す(ステップST1a)。
【0081】
次に、制御部7は、2点間距離出力部6から入力された2点間距離情報と一時刻前の2点間距離情報の差を算出し、この2点間距離の差に基づいて2点間距離出力部6から入力された2点間距離が一時刻前の2点間距離より大きいか否かを判定する(ステップST2a)。
【0082】
図20は、2点タッチによる2点の中点付近のxy座標と2点間距離に応じた表示内容の変更処理を説明するための図である。ステップST2aにおいて、2点間距離が一時刻前の2点間距離より小さい場合、制御部7は、その差に基づいた縮小率で、xy座標検出5から入力されたxy座標(2点の中点付近の座標)がLCD画面の中央に一致するように、LCD表示器L1が表示している画像やドキュメントを縮小表示する命令をLCD表示器L1に出力する(ステップST3b)。
【0083】
図20の例では、図20(b)に示す落ち葉が大きく表示されている状態で連続して2点タッチを行い、現時刻の2点タッチによる2点間距離が一時刻前の2点タッチによる2点間距離より小さいと、図20(b)に示す状態から、図20(a)で示すような2点間距離差に応じて落ち葉の画像が縮小され、かつ2点タッチによる2点の中心付近の座標がLCD画面の中央に位置する表示状態に変更される。
【0084】
一方、2点間距離が一時刻前の2点間距離より大きい場合、制御部7は、その差に基づいた拡大率で、xy座標検出5から入力されたxy座標(2点の中点付近の座標)がLCD画面の中央に一致するように、LCD表示器L1が表示している画像やドキュメントを拡大表示する命令をLCD表示器L1に出力する(ステップST4b)。
【0085】
図20の例では、図20(a)に示す落ち葉が小さく表示されている状態で連続して2点タッチを行い、現時刻の2点タッチによる2点間距離が一時刻前の2点タッチによる2点間距離より大きいと、図20(a)に示す状態から、図20(b)で示すような2点間距離差に応じて落ち葉の画像が拡大され、かつ2点タッチによる2点の中心付近の座標がLCD画面の中央に位置する表示状態に変更される。
【0086】
ステップST3b若しくはステップST4bの処理を実行すると、制御部7は、2点間距離情報を2点間距離保存バッファC1に保存する(ステップST5a)。この後、LCD表示器L1は、図18に示すステップST4若しくは符号Bを付した処理で制御部7から入力された命令に従って、画像やドキュメントをLCD画面上に表示する(ステップST7)。
【0087】
以上のように、この実施の形態5によれば、2点タッチがなされたと判定された場合、制御部7が、図20に示すようにxy座標検出5から入力されたxy座標(2点の中点付近の座標)及び2点間距離出力部6から入力された2点間距離と一時刻前の2点間距離との差に応じて、LCD画面に表示している画像やドキュメントを拡大若しくは縮小する。このようにすることで、2点タッチ操作により直観的に表示画面を変更可能なユーザインタフェース装置を実現することができる。
【0088】
実施の形態6.
この実施の形態6は、上記実施の形態3によるタッチパネル装置を利用して、2点タッチがタッチされたと判定された場合に、検出されたxy座標(2点の中点付近の座標)と、x方向、y方向それぞれの2点間距離とに基づいて、画像やドキュメントの回転表示を行うユーザインタフェース装置である。なお、この実施の形態6によるユーザインタフェース装置は、図14に示した上記実施の形態4と同様な構成を有する。
【0089】
次に動作について説明する。
実施の形態6のユーザインタフェース装置によるxy座標検出処理、2点がタッチされたか否かの判定処理は、上記実施の形態5で示した図18中のxy座標検出処理(ステップST1)、対向端子間抵抗値測定処理(ステップST2)、2点タッチ判定処理(ステップST3、3−1、3−2)、1点座標出力処理(ステップST4)、2点間距離検出処理(ステップST5)、2点間距離出力処理(ステップST6)及びxy座標出力処理(ステップST6−1)と同様である。
【0090】
図21は、この発明の実施の形態6のユーザインタフェース装置による図18中に符号Bで表した処理の流れを示すフローチャートであり、2点の中点付近のxy座標とx方向、y方向それぞれの2点間距離とに基づいて、画像やドキュメントを回転表示する処理の詳細な流れを示している。図21において、2点間距離出力部6がx方向、y方向それぞれの2点間距離情報を制御部7へ出力すると、制御部7は、2点間距離保存バッファC1に保存されていた一時刻前のx方向、y方向それぞれの2点間距離情報を読み出す(ステップST1c)。
【0091】
続いて、制御部7は、2点間距離出力部6から入力されたx方向、y方向それぞれの2点間距離と一時刻前の2点間距離の差を算出する(ステップST2c)。この2点間距離の差に基づいて、制御部7は、2点間距離出力部6から入力されたx方向、y方向それぞれの2点間距離が一時刻前の2点間距離より大きいか否かを判定する(ステップST3c)。なお、2点間距離の大小に加え、タッチパネルTPに設定されたxy座標系における軸上の正負方向の変化についても判定される。
【0092】
ステップST3cにおいて、x方向、y方向それぞれの2点間距離において差がある場合、制御部7は、その差に基づいて、xy座標出力部5から入力されたxy座標(2点の中点付近の座標)を中心にして、LCD表示器L1が表示している画像やドキュメントを回転表示する命令をLCD表示器L1に出力する(ステップST4c)。
【0093】
図22は、一時刻前と現時刻のx方向、y方向それぞれの2点間距離差を説明するための図である。図22において、図22(a)に示す一時刻前のx方向の2点間距離dxと図22(b)に示す現時刻のx方向の2点間距離dx’との差が小さい。一方、図22(a)に示す一時刻前のy方向の2点間距離dyと図22(b)に示す現時刻のy方向の2点間距離dy’との差は、x方向における一時刻前と現時刻の2点間距離差に比べて負に大きい。
【0094】
また、図23は、2点タッチによる2点の中点付近のxy座標を中心として表示内容を回転表示する処理を説明するための図である。ステップST3cにおいて、制御部7が、例えば上記の図22に示すようなx方向の2点間距離の差が小さく、y方向の2点間距離の差が負に大きい判定結果が得られると、図23の右図に示すように、2点の中点付近の座標を中心にして右方向に回転表示させる命令をLCD表示器L1に出力する。
【0095】
反対に、図22(b)に示すタッチ位置から図22(a)に示すタッチを行うと、x方向の2点間距離の差が小さく、y方向の2点間距離の差が正に大きい判定結果が得られ、制御部7は、図23の左図に示すように、2点の中点付近の座標を中心にして左方向に回転表示させる命令をLCD表示器L1に出力する。
【0096】
一方、ステップST3cにおいて一時刻前と現時刻のx方向、y方向それぞれの2点間距離に差がないと判定すると、制御部7は、LCD表示器L1に命令を出力しない。この後、制御部7は、2点間距離出力部6から入力されたx方向、y方向それぞれの2点間距離情報を2点間距離保存バッファC1に保存する(ステップST5c)。LCD表示器L1は、図21に示すステップST4cの処理で制御部7から上記命令が入力された場合、この命令に従って図18中のステップST7と同様に画像やドキュメントをLCD画面上に表示する。
【0097】
以上のように、この実施の形態6によれば、2点タッチがなされたと判定された場合、制御部7が、図23に示すようにxy座標出力部5から入力されたxy座標(2点の中点付近の座標)及び2点間距離出力部6から入力されたx方向、y方向それぞれの現時刻の2点間距離と一時刻前の2点間距離との差、つまり時系列にタッチされた2点間距離のx方向、y方向それぞれの差に応じて、LCD画面に表示している画像やドキュメントを回転表示する。このように、2点タッチ操作により直観的に表示画面を変更可能なユーザインタフェース装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】この発明の実施の形態1によるタッチパネル装置の構成を示す回路図である。
【図2】図1中のタッチパネル入力装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1のタッチパネル装置によるxy座標検出処理、2点がタッチされたか否かの判定処理、及び2点間距離を検出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】タッチ位置のxy座標を検出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】タッチ入力した場合におけるタッチパネルTPの等価回路を模式的に表した図である。
【図6】対向端子間抵抗値の測定処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】タッチパネルTPのパネル上の1点をタッチした際の対向端子X1,Y2間の等価回路構成を示す図である。
【図8】タッチパネルTPのパネル上の2点をタッチした際の対向端子X1,Y2間の等価回路構成を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態2によるタッチパネル装置の構成を示すブロック図である。
【図10】実施の形態2のタッチパネル装置によるxy座標検出処理、2点がタッチされたか否かの判定処理、及び2点間距離を検出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】タッチパネルTPのパネル上の1点をタッチした際の直交端子X1,Y2間の等価回路構成を示す図である。
【図12】タッチパネルTPのパネル上の2点をタッチした際の直交端子X1,Y2間の等価回路構成を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態3のタッチパネル装置によるxy座標検出処理、2点がタッチされたか否かの判定処理、及び2点間距離を検出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】この発明の実施の形態4によるタッチパネル装置の構成を示すブロック図である。
【図15】実施の形態4のユーザインタフェース装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【図16】図15中に符号Aで表した2点間距離に基づいて画像やドキュメントを拡大若しくは縮小して表示する処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図17】2点タッチによる2点間距離に応じた表示内容の変更処理を説明するための図である。
【図18】実施の形態5のユーザインタフェース装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【図19】図18中に符号Bで表した2点の中点付近のxy座標と2点間距離に基づいて画像やドキュメントを拡大若しくは縮小して表示する処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図20】2点タッチによる2点の中点付近のxy座標と2点間距離に応じた表示内容の変更処理を説明するための図である。
【図21】この発明の実施の形態6のユーザインタフェース装置による図18中に符号Bで表した処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】一時刻前と現時刻のx方向、y方向それぞれの2点間距離差を説明するための図である。
【図23】2点タッチによる2点の中点付近のxy座標を中心として表示内容を回転表示する処理を説明するための図である。
【符号の説明】
【0099】
1 xy座標検出部、2 対向端子間抵抗値測定部、3 2点タッチ判定部、4 2点間距離検出部、5 xy座標出力部、6 2点間距離出力部、7 制御部、8 信号線、9 直交端子間抵抗値測定部、A 入出力装置、ADX1,ADY1,ADX2,ADY2,LCD 入力ポート、B 処理装置、C 記憶装置、B1 接触抵抗値保存バッファ(記憶部)、GND グランド、L1 LCD表示器、M1 マイクロコントローラ、P0〜P7 出力ポート、SW1〜SW8 スイッチ、TP タッチパネル、TP1,TP2 抵抗膜、VCC 電源、X1,X2,Y1,Y2 端子(電極端子)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の電極端子が対向する端辺部にそれぞれ設けられた抵抗膜を上下で前記電極端子が直交するように重ね合わせてなり、タッチ入力による抵抗膜面の押下で上下の前記抵抗膜が接触するタッチパネルを備えたタッチパネル装置において、
前記タッチパネルのタッチ入力により前記抵抗膜が上下に接触したタッチ位置と前記電極端子との間の電圧値に基づいて当該タッチ位置の座標値を検出する座標検出部と、
上下の前記抵抗膜の対向する電極端子間の抵抗値を測定する対向端子間抵抗測定部と、
前記対向端子間抵抗測定部により測定された前記対向する電極端子間の抵抗値に基づいて、前記タッチパネル上で2点がタッチされたか否かを判定する2点タッチ判定部と、
前記2点タッチ判定部により2点がタッチされたと判定されると、前記対向端子間抵抗測定部により測定された対向する電極端子間の抵抗値に基づいて、タッチされた2点間の距離を検出する2点間距離検出部とを備えたことを特徴とするタッチパネル装置。
【請求項2】
一対の電極端子が対向する端辺部にそれぞれ設けられた抵抗膜を上下で前記電極端子が直交するように重ね合わせてなり、タッチ入力による抵抗膜面の押下で上下の前記抵抗膜が接触するタッチパネルを備えたタッチパネル装置において、
前記タッチパネルのタッチ入力により前記抵抗膜が上下に接触したタッチ位置と前記電極端子との間の電圧値に基づいて当該タッチ位置の座標値を検出する座標検出部と、
上下の前記抵抗膜の直交する電極端子間の抵抗値を測定する直交端子間抵抗測定部と、
上下の前記抵抗膜の対向する電極端子間の抵抗値を測定する対向端子間抵抗測定部と、
前記直交端子間抵抗測定部により測定された直交する電極端子間の抵抗値に基づいて、前記タッチパネル上で2点がタッチされたか否かを判定する2点タッチ判定部と、
前記2点タッチ判定部により2点がタッチされたと判定されると、前記対向端子間抵抗測定部により測定された対向する電極端子間の抵抗値に基づいて、タッチされた2点間の距離を検出する2点間距離検出部とを備えたことを特徴とするタッチパネル装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のタッチパネル装置と、
座標検出部により検出されたタッチ位置の座標値と2点間距離検出部により検出された2点間の距離とのうちの少なくとも一方に基づいて、タッチパネルに重ね合わせて設けた表示部の表示内容を制御する制御部とを備えたユーザインタフェース装置。
【請求項4】
制御部は、2点間距離検出部により時系列な2点タッチ入力でそれぞれ検出された2点間の距離差の時系列な変化の大きさに応じて、表示内容の表示倍率を制御することを特徴とする請求項3記載のユーザインタフェース装置。
【請求項5】
制御部は、座標検出部により検出されたタッチ位置の座標値に基づいて2点間の中点の座標値を求め、前記2点間の中点が表示部の表示画面の中央に位置するように表示内容の表示位置を制御することを特徴とする請求項4記載のユーザインタフェース装置。
【請求項6】
制御部は、2点間距離検出部により時系列な2点タッチ入力でそれぞれ検出された2点間の距離差の、表示部の表示画面上のx方向及びy方向における時系列な変化分を求め、前記変化分のx方向とy方向との大小関係に基づいて回転方向を決定して表示内容の回転表示を制御することを特徴とする請求項3記載のユーザインタフェース装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−176114(P2009−176114A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−15000(P2008−15000)
【出願日】平成20年1月25日(2008.1.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】