説明

タッチプローブ

【課題】細穴の奥や突起部を有するような被測定物でも高精度、かつ高速に測定を行うタッチプローブを提供する。
【解決手段】プローブ本体12と、前記プローブ本体12の先端部に形成された、被測定物と接触する測定子14と、前記プローブ本体12内に形成され、前記プローブ本体12の軸方向に垂直でかつ互いに直交する2方向に変位可能に構成された変位機構と、前記2方向の各変位を検出する前記変位機構に設けられた変位検出部25
a、25bと、を備えたことを特徴とするタッチプローブ1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチプローブに係り、特に、3次元座標測定機や工作機械等に取り付けられ、被測定物の形状等を測定する場合に用いられるタッチプローブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、被測定物の形状や寸法等の測定を行う測定機として3次元座標測定機等の測定機が知られている。このような測定機には、座標検出や位置検出を行うために、被測定物との接触を検出するタッチプローブが備えられている。
【0003】
また、従来タッチプローブによってワークの測定を行う場合は、プローブの被測定物への接触を電気的導通により検知する方法や、被測定物に対するプローブの接触によって接点が離れる構造として検知するトリガー方式、あるいは接触によるプローブの変位量をトランスデューサを用いて測定するアナログ式のもの等が用いられており、別に設けられたスケールによりプローブ信号と組み合わせて測定が行われていた。
【0004】
例えば、特許文献1には、検査されるべき被測定物と接触する探子を運ぶアームとを含む可動構造体の少なくとも一部分が長手軸線に沿って実質的に配置された中心位置をとりやすく構成され、探子が被測定物に接触したときの可動構造体の位置に依存する信号を検出する検出手段を備えた被測定物の直線寸法を検査するプローブが開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、スピンドルの上に取り付けられたプローブが工作物接触先端部を持つ変位可能なスタイラスを有し、このスタイラスの変位を計測するためのトランスデューサがプローブ内に備えられた3次元座標測定機が記載されている。
【0006】
またさらに、特許文献3には、互いに直交する3方向の案内を形成する各平行四辺形案内機構に3つの測定機構が取り付けられ、この測定機構を用いてプローブヘッドの案内された部分の変位量を3つの座標方向で連続的に求めるようにした座標測定装置のプローブヘッドが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表平4−505217号公報
【特許文献2】特表2008−509386号公報
【特許文献3】特開平8−43066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のトリガー方式のプローブにおいては、プローブが被測定物であるワークに接触したときの信号により、スケールの値を読み込んで測定値としており、システムの応答性にもよるが、高精度な測定を行うためには、移動速度を落とさなければならないが、移動速度を落とすと測定効率が悪化するという問題がある。
【0009】
なお、トランスデューサを用いたタッチプローブの場合、被測定物への接触に関しては、高速で接触させても、プローブの移動停止タイミングでのスケール値、プローブ変位を読み取れば、高精度測定は可能であるが、トランスデューサを組み込んだタッチプローブは、本体が大きくなり、細穴の奥、あるいは突起のあるようなワークを測定する場合は、プローブ(スタイラス)を長くして、タッチプローブ本体との干渉を逃げた状態でワークの接触検知を行わなければならない。
【0010】
従って、トランスデューサ部の誤差量もスタイラスの長さに比例して大きくなり、高精度の測定が困難になるという問題がある。
【0011】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、上記問題を解決し、細穴の奥や突起部を有するような被測定物でも高精度、かつ高速に測定を行うことができるタッチプローブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するために、本発明のタッチプローブは、プローブ本体と、前記プローブ本体の先端部に形成された、被測定物と接触する測定子と、前記プローブ本体内に形成され、前記プローブ本体の軸方向に垂直でかつ互いに直交する2方向に変位可能に構成された変位機構と、前記2方向の各変位を検出する前記変位機構に設けられた変位検出部と、を備えたことを特徴とするタッチプローブを提供する。
【0013】
これにより、細穴の奥や突起部を有するような被測定物でも高精度、かつ高速に測定を行うことが可能となる。
【0014】
また、一つの実施態様として、前記変位機構は、前記互いに直交する2方向に揺動可能な支点を有する構造を有していることが好ましい。
【0015】
また、一つの実施態様として、前記変位検出部は、差動トランス式のトランスデューサによって構成されていることが好ましい。
【0016】
また、一つの実施態様として、前記プローブ本体は、前記変位機構及び前記測定子を含めて一体形成されていることが好ましい。
【0017】
このように、プローブ本体から測定子までを一体成形したことにより、温度特性が良く、測定精度も向上する。
【0018】
また、一つの実施態様として、前記変位検出部の検出範囲を超える変位量を与える衝撃が前記プローブ本体に生じた場合に、該衝撃を吸収するとともに再度プローブ本体を元の位置に復帰させることができる逃げ機構を前記プローブ本体の上部にさらに備えたことが好ましい。
【0019】
また、一つの実施態様として、前記逃げ機構は、接点構造を有し、該逃げ機構動作時には、異常として前記変位検出部が変位の読み込みを行わないことが好ましい。
【0020】
このように逃げ機構を備えたことにより、測定子が被測定対象と間違いで衝突したような場合には、プローブ本体に加わる衝撃を吸収することにより、変位検出部やプローブ本体を保護することが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、細穴の奥や突起部を有するような被測定物でも高精度、かつ高速に測定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るタッチプローブの一実施形態の概略を一部その内部がわかるように示した斜視図である。
【図2】タッチプローブの軸方向に沿った断面図である。
【図3】図2中のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図2中のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】タッチプローブの、軸に沿った、図2とは軸の回りに90°方向の異なる断面図である。
【図6】図5中の円VIで示す部分を拡大して示す拡大図である。
【図7】被測定対象として突起物のついたワークを測定する場合を、本発明と従来とで比較した説明図であり、(A)は本発明、(B)及び(C)は従来の場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るタッチプローブについて詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明に係るタッチプローブの一実施形態の概略を一部その内部がわかるように示した斜視図である。
【0025】
図1に示すように、本実施形態のタッチプローブ1は、円筒形のプローブ本体カバー(以下、単にカバーという)10と、カバー10内部に配置されたプローブ本体(スタイラス)12と、プローブ本体12の先端に設けられた球状の測定子14と、プローブ本体12の上部に設けられた逃げ機構16とを備えて構成されている。
【0026】
なお、図1では、カバー10は、図の右側の方のみ表示して、その前面から左側の方はカバー10を削除して、カバー10の内部のプローブ本体12の構造が見えるようにした形で表現している。
【0027】
カバー10の上端部には逃げ機構16が形成されているが、逃げ機構16については後述する。一方、カバー10の下端は開口となっており、カバー10下端の開口から測定子14が露出して、測定子14が測定対象に接触するようになっている。
【0028】
プローブ本体12下端の測定子14が設けられた部分のすぐ上の部分には、切れ込み18aによってその一面が板状となり、その板状部分の中央付近で細い連結部でのみこの本体と繋がっている部分が形成されている。この細い連結部を支点20aということとする。すなわち、切れ込み18aによって形成された板状の部分は、この支点20aを中心としてその回り(上下)に矢印Aのように変形(曲げ変形)可能となっている。
【0029】
また、プローブ本体12の、切れ込み18aによって支点20aが形成された部分の上部には、切れ込み18aが形成された部分と90°異なる側面の部分に切れ込み18bが形成され、この切れ込み18bによってその部分に板状の部分が形成され、その板状の部分の中央部にはこの本体と連結するよう細く形成された支点20bが形成されている。そして、切れ込み18bによって形成された板状の部分はこの支点20bを中心としてその回り(上下)に矢印Bのように変形(曲げ変形)可能となっている。
【0030】
このように、プローブ本体12の90°異なる側面にそれぞれ形成された支点20a及び支点20bによってプローブ本体12は、それぞれ90°異なる方向(XY方向)に曲げ変形可能に構成されている。
【0031】
そして測定子14はプローブ本体12と一体的に形成されているため、測定時に測定子14が被測定対象に接触すると、プローブ本体12がそれぞれ支点20a、20bを中心として矢印A、Bで示したように変形するようになっている。
【0032】
なお、ここでは測定子とプローブ本体とは一体的に形成されているが、一体的に形成されるものに限定はされず、交換式の測定子を使用した構造とすることもできる。
【0033】
また、ここでは図示を省略したが、後述するように、この支点20a、20bの部分には変位検出手段としてのトランスデューサが設置されていて、プローブ本体12のXY方向の曲げ変形を検出するようになっている。このとき、矢印A、Bで示すプローブ本体12の変形方向は、円筒形のカバー10の軸方向の回りに90°異なる方向となっているため、カバー10の軸方向に垂直な平面上の360°の任意の方向へのプローブ本体12の変形がトランスデューサで検出されるようになっている。そして、トランスデューサによりプローブ変位量は電気信号に変換される。
【0034】
図2に、タッチプローブ1の軸方向に沿った断面図を示す。
【0035】
図2に示すように、円筒形のカバー10の内部にプローブ本体12が配置され、プローブ本体12の下端部に設けられた測定子14が、カバー10下端の開口から露出している。
【0036】
プローブ本体12には、測定子14が被測定対象に接触してプローブ本体12が変形したことを検出する変位検出部25a、25bが、軸方向に垂直な平面上で互いに90°の角をなす方向の曲げを検出するように、XY方向に直交させて上下に並べて配置されている。
【0037】
例えば下側に形成された変位検出部25aは、プローブ本体12に切れ込み18aを形成して細い部分のみで連結するように形成された支点20aと、この支点20aの回りでのプローブ本体12の変位を検出するためのコア22aと、コア22aの回りを捲くコイル24aとから成る差動トランス式のトランスデューサによって構成される。
【0038】
図2では、プローブ本体12の下側に配置されたトランスデューサの構造を示すような断面で表している。従って、この上側に配置された変位検出部25bのトランスデューサのコア22bは、これとは軸の回りに90°の角をなすように配置されている。従って、この下側の変位検出部25aのトランスデューサと上側の変位検出部25bのトランスデューサは、互いに90°の角をなす方向のプローブ本体12の変位を検出し、これらを合わせて軸に垂直な平面上で360°方向の変位を検出することができるようになっている。
【0039】
また、プローブ本体12の上部に配置される逃げ機構16は、逃げ機構16を覆い保護する外枠11のフランジ部11aに固定された球状のガイド26と、カバー10の上端に外側に向かって形成された丸棒28とから構成されている。また、カバー10の上部は、バネ30によって下に付勢されている。これにより、通常は丸棒28が一対のガイド26の間に挟まれて位置決めされるようになっている。
【0040】
この逃げ機構16をさらに詳しく説明するために、図2中のIII−III線に沿った断面図を図3に示す。
【0041】
図3に示すように、カバー10の上端から、3本の丸棒28が互いに120°の角をなす方向に配置され、各丸棒28は、それぞれ2つずつ対をなして配置された球状のガイド26、26の間にバネ30(図2参照)によって上から付勢されて位置決めされ、固定されている。
【0042】
逃げ機構16は、測定子14が被測定対象と接触したときの衝撃により、プローブ本体12中に設けた変位検出部25a、25bやプローブ本体12自体が破損されるのを防止するために、その衝撃を逃がすための機構である。
【0043】
すなわち、測定子14が被測定対象であるワーク等と間違いで衝突したような場合には、プローブ本体12が上方向に移動してバネ30を押し上げて衝撃を吸収することにより、変位検出部25a、25bやプローブ本体12を保護している。プローブ本体12が上に移動してバネ30を押し上げると、カバー10とともに丸棒28も上に持ち上がり、ガイド26から離れる。
【0044】
そして、衝突が解消されたときには、バネ30の付勢力によって丸棒28は下に移動し、2つずつ対になったガイド26の間に丸棒28が落ち込むことによってまた元の位置に位置決めされるようになっている。このように、逃げ機構16は、衝突時の衝撃を吸収してプローブ本体12を安全に逃がすとともに、その後元の位置に復元させる逃げ再現機構を構成している。
【0045】
なお、衝突時には、丸棒28とガイド26との接点がはずれて電気的に衝突を検知できるようになっている。また、このように逃げ機構16は、接点構造を有しており、逃げ機構動作時には、異常として変位検出部25a、25bは変位の読み込みを行わないようにしている。
【0046】
また、図2中のIV−IV線に沿った断面図を図4に示す。
【0047】
カバー10の内部に配置されたプローブ本体12には、その中間部に切れ込み18a(18b)によって支点20a(20b)が形成され変位検出部25a(25b)が形成されている。また、図4は断面図であるが、断面から下方を見た場合に、プローブ本体12の下側には測定子14が配置されている様子を示している。
【0048】
図5に、タッチプローブ1の、軸に沿った、図2とは軸の回りに90°方向の異なる断面図を示す。
【0049】
図5の断面図は、図2とは軸の回りに90°方向が異なる面による断面を表している。従って図5には、プローブ本体12に2つ設けられた変位検出部25a、25bのうち上側に配置された変位検出部25bの構造がわかるように示されている。
【0050】
すなわち、この上側に設けられた変位検出部25bは、プローブ本体12に切れ込み18bによって形成された支点20bに対して、コア22bとコア22bを捲くコイル24bとを有する差動トランス式のトランスデューサによって構成されている。
【0051】
図5中の円VIで示す部分を図6に拡大して示す。
【0052】
図6に示すように、プローブ本体12に切れ込み18bによって形成された板状の部分が変位しやすいように細く形成された支点20bの上下にそれぞれコア22bとそれを捲くコイル24bとで構成された差動トランスが配置されている。
【0053】
測定子14(ここでは図示省略)が被測定対象に接触するとプローブ本体12がこの支点20bを中心としてその上下で変形(曲げ変形)する。この変形により2つのコア22bが支点20bで傾けられ、その値をブリッジの差動方式で読み取り、変位を検出するように構成されている。
【0054】
このような変位検出部25a及び25bをプローブ本体12の中に90°方向を変えて上下に並べて配置したことにより、軸の回りの360°方向の変位を確認することができるようになっている。
【0055】
また、プローブ本体12全体の移動量をスケール等で読み込ませ、接触したときの変位量と移動量の合算で測定値が算出されるようになっている。
【0056】
図7に、被測定対象として突起物のついたワークWを測定しようとした場合、本発明によるワーク測定時と、従来のワーク測定時を比較した図を示す。図7(A)が本発明、(B)及び(C)が従来である。
【0057】
まず、図7(A)に示すように、本発明の場合には、タッチプローブ1は、2つの変位検出部(トランスデューサ)25a、25bから測定子14までの距離は非常に短く、高精度かつ高速に測定を行うことができる。
【0058】
一方、従来のタッチプローブ101では、測定子114と変位検出部125との間が短く、図7(B)に符号Gで示すようにタッチプローブ101とワークWとが干渉してしまう。
【0059】
そこで、図7(C)に示すように、測定子114と変位検出部125との間を離すためにプローブ112を伸ばさなければならない。しかし、プローブ112を伸ばすと、その撓み等も大きくなり、測定誤差を生んでしまうという問題がある。
【0060】
本発明のタッチプローブ1は、このように従来の問題を解決し、従来にはない優れた効果を有している。なお、本発明に係るタッチプローブは、寸法計測のみならず、工作機械のワーク検知、工具検知等についても高速、かつ高精度に行うことができる。
【0061】
また、本発明のタッチプローブ1を製造するにあたり、ワイヤ放電加工を用いることが好ましい。
【0062】
放電加工は、電極と被加工物との間に短い周期で繰り返されるアーク放電によって被加工物表面の一部を除去する機械加工法であり、極めて硬い金属を加工することができ、特にワイヤ放電加工では、複雑で細かい形状を切り出すことができる。
【0063】
ワイヤ放電加工を用いることにより、母材に対して図1に示すような切れ込み18a、18b及び支点20a、20bを有するプローブ本体12を加工することができる。
【0064】
また、プローブ本体12の先端に設けられる測定子14は、プローブ本体12の先端部に対してワイヤ放電加工を行うことにより溶融した後、表面張力によって溶融部分の形状が球形に成形されて固化して形成される。
【0065】
なお、プローブ本体12を形成する母材の材料としては、ワイヤ放電加工に適するものであれば特に限定されるものではなく、例えば超硬材であり、炭化タングステンあるいはタングステンカーバイト等であり、コバルトを含有する複合材料を用いることができる。
【0066】
このように、プローブ本体12と測定子14とは一体成形されるので、測定子14の脱落を防止することができる。また、測定子14は、表面張力を用いて形成されているため、その形状は表面積が少ない球面となるとともに、その表面は極めて平滑となり、仕上げ加工を必要とせず、一定の品質を保つことができる。
【0067】
このように、ワイヤ放電加工を用いてプローブ本体に対して切れ込み及び支点という複雑で細かい加工を行うことができる。これにより、プローブ本体の中に差動トランスを極小形状で作成可能なため、円筒形のプローブ本体カバーの外周径は、例えば約15mm程度に抑えることができる。
【0068】
このように細径に形成されたタッチプローブを用いることにより、細穴の奥等の測定も可能となる。また、タッチプローブの慣性も少ないため、高速移動が可能であり高速の測定を行うことができる。
【0069】
以上、本発明のタッチプローブについて詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0070】
1…タッチプローブ、10…プローブ本体カバー(カバー)、12…プローブ本体、14…測定子、16…逃げ機構、18a、18b…切れ込み、20a、20b…支点、22a、22b…コア、24a、24b…コイル、25a、25b…変位検出部、26…ガイド、28…丸棒、30…バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブ本体と、
前記プローブ本体の先端部に形成された、被測定物と接触する測定子と、
前記プローブ本体内に形成され、前記プローブ本体の軸方向に垂直でかつ互いに直交する2方向に変位可能に構成された変位機構と、
前記2方向の各変位を検出する前記変位機構に設けられた変位検出部と、
を備えたことを特徴とするタッチプローブ。
【請求項2】
前記変位機構は、前記互いに直交する2方向に揺動可能な支点を有する構造を有していることを特徴とする請求項1に記載のタッチプローブ。
【請求項3】
前記変位検出部は、差動トランス式のトランスデューサによって構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチプローブ。
【請求項4】
前記プローブ本体は、前記変位機構及び前記測定子を含めて一体形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタッチプローブ。
【請求項5】
前記変位検出部の検出範囲を超える変位量を与える衝撃が前記プローブ本体に生じた場合に、該衝撃を吸収するとともに再度プローブ本体を元の位置に復帰させることができる逃げ機構を前記プローブ本体の上部にさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタッチプローブ。
【請求項6】
前記逃げ機構は、接点構造を有し、該逃げ機構動作時には、異常として前記変位検出部が変位の読み込みを行わないことを特徴とする請求項5に記載のタッチプローブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−211879(P2012−211879A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78710(P2011−78710)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000151494)株式会社東京精密 (592)
【出願人】(598060350)株式会社東精エンジニアリング (33)
【Fターム(参考)】